説明

ナビゲーション装置、運転支援装置、信号機状態告知方法及びプログラム、並びに、運転支援方法及びプログラム

【課題】信号機の状態、または発進可能であることを停車中の運転者に効果的に知らせる。
【解決手段】ナビゲーション装置は、車両が交通信号機の場所で停止したことを検出する。車両が交通信号機の場所で停止したとき、信号機は赤信号などの進行不許可状態であると判断される。さらに、運転者が交通信号機を注視していないと推測される所定の状態が検出される。車両が交通信号機の場所で停止しており、かつ、運転者が交通信号機を注視していない状態であると判断されると、交通信号機の状態が運転者に告知される。これにより、信号機が青信号に変わるなどして進行許可状態となった場合に、運転者はそれを知ることができ、発進の遅れなどを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、停車中の運転者に信号機の状態を伝える手法に関する。
【背景技術】
【0002】
カーナビゲーション装置を搭載した車両を運転する場合、運転者は、車両が赤信号で交差点に停止している間にカーナビゲーション装置を操作することが多い。また、カーナビゲーション装置にTV受信機やDVD再生機能が搭載されている場合には、車両が赤信号で停車している間にTV放送を視聴したり、DVDを再生したりすることがある。
【0003】
しかし、そのような場合には、運転者の注意力は信号機よりも、カーナビゲーション装置の操作やTV/DVDの視聴に注がれているため、運転者は信号機が赤信号から青信号に変化したことに気づかないことがある。
【0004】
なお、信号機から車載機へ信号機情報を送信し、信号機の点灯状態及び変化タイミングを求めて運転者に報知する手法が特許文献1に記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−171459号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題としては、上記のものが一例として挙げられる。本発明は、信号機の状態を停車中の運転者に効果的に知らせることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、車両に搭載されるナビゲーション装置であって、前記車両が交通信号機の場所で停止したことを検出する停止検出手段と、運転者が交通信号機を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出手段と、前記車両が交通信号機の場所で停止しており、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、交通信号機の状態を前記運転者に告知する告知手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項7に記載の発明は、車両に搭載されるナビゲーション装置において実行される信号機状態告知方法であって、前記車両が交通信号機の場所で停止したことを検出する停止検出工程と、運転者が交通信号機を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出工程と、前記車両が交通信号機の場所で停止しており、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、交通信号機の状態を前記運転者に告知する告知工程と、を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項8に記載の発明は、コンピュータを有し、車両に搭載されるナビゲーション装置において実行される信号機状態告知プログラムであって、前記車両が交通信号機の場所で停止したことを検出する停止検出手段、運転者が交通信号機を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出手段、及び、前記車両が交通信号機の場所で停止しており、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、交通信号機の状態を前記運転者に告知する告知手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
【0010】
請求項12に記載の発明は、車両に搭載される運転支援装置において実行される運転支援方法であって、走行している前記車両が停止したことを検出する停止検出工程と、前記車両の進行方向における直前の他の車両との車間距離を検出する車間距離検出工程と、運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出工程と、前記車両が停止しており、かつ、前記他の車両との車間距離が前記停止したときにおける車間距離よりも長くなり、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、発進可能である旨を前記運転者に告知する告知工程と、を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項13に記載の発明は、車両に搭載される運転支援装置において実行される運転支援方法であって、走行している前記車両が停止したことを検出する停止検出工程と、前記車両の進行方向における直前の他の車両の発進状態を検出する発進状態検出工程と、運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出工程と、前記車両が停止しており、かつ、前記直前の他の車両が発進したことを検出し、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、発進可能である旨を前記運転者に告知する告知工程と、を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項14に記載の発明は、コンピュータを有し、車両に搭載される運転支援装置において実行される運転支援プログラムであって、走行している前記車両が停止したことを検出する停止検出手段、前記車両の進行方向における直前の他の車両との車間距離を検出する車間距離検出手段、運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出手段、前記車両が停止しており、かつ、前記他の車両との車間距離が前記停止したときにおける車間距離よりも長くなり、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、発進可能である旨を前記運転者に告知する告知手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
【0013】
請求項15に記載の発明は、コンピュータを有し、車両に搭載される運転支援装置において実行される運転支援プログラムであって、走行している前記車両が停止したことを検出する停止検出手段、前記車両の進行方向における直前の他の車両の発進状態を検出する発進状態検出手段、運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出手段、前記車両が停止しており、かつ、前記直前の他の車両が発進したことを検出し、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、発進可能である旨を前記運転者に告知する告知手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の好適な実施形態では、車両に搭載されるナビゲーション装置は、前記車両が交通信号機の場所で停止したことを検出する停止検出手段と、運転者が交通信号機を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出手段と、前記車両が交通信号機の場所で停止しており、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、交通信号機の状態を前記運転者に告知する告知手段と、を備える。
【0015】
上記のナビゲーション装置では、車両が交通信号機の場所で停止したことが検出される。交通信号機とは、一般的な交差点に設置される信号機のみならず、踏切の警報装置などに用いられる点滅灯や表示装置を含む概念である。車両が交通信号機の場所で停止したとき、信号機は赤信号などの進行不許可状態であると判断される。さらに、運転者が交通信号機を注視していないと推測される所定の状態が検出される。そして、車両が交通信号機の場所で停止しており、かつ、運転者が交通信号機を注視していない状態であると判断されると、交通信号機の状態が運転者に告知される。これにより、信号機が青信号に変わるなどして進行許可状態となった場合に、運転者はそれを知ることができ、発進の遅れなどを防止することができる。
【0016】
上記のナビゲーション装置の一態様は、交通信号機が進行許可状態に変わったことを検出する信号機変化検出手段を備え、前記告知手段は、前記車両が信号機の場所で停止しており、前記所定の状態が検出され、かつ、交通信号機が進行許可状態に変わったときに、進行許可状態に変わったことを告知する。この態様では、交通信号機が進行許可状態に変わったときには、その旨が運転者に告知される。
【0017】
上記のナビゲーション装置の他の一態様は、車両の前方を撮影するカメラを備え、前記告知手段は、前記カメラによる撮影画像を表示装置に表示することにより前記交通信号機の状態を告知する。この態様では、信号機の撮影画像が表示装置に表示されるので、信号機を直接見ていなくても、表示装置又はその周辺を見ている状態であれば、交通信号機の状態変化を直ぐに知ることができる。
【0018】
上記のナビゲーション装置の他の一態様は、前記車両が停止した交通信号機において、当該交通信号機が見やすいか否かを判定する判定手段と、前記信号機が見にくいと判定されたときに、前記撮影画像中に前記交通信号機が含まれるように前記カメラを制御するカメラ制御手段と、を備える。この態様では、信号機が見にくい場合には、カメラを制御して交通信号機の撮影画像を生成する。
【0019】
好適な例では、運転者が入力を行う入力部を有し、前記所定の状態は、前記入力部に対して入力が行われている状態を含む。他の好適な例では、前記所定の状態は、前記車両のパーキングブレーキが作動している状態を含む。
【0020】
本発明の他の実施形態では、車両に搭載されるナビゲーション装置において実行される信号機状態告知方法は、前記車両が交通信号機の場所で停止したことを検出する停止検出工程と、運転者が交通信号機を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出工程と、前記車両が交通信号機の場所で停止しており、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、交通信号機の状態を前記運転者に告知する告知工程と、を備える。この方法によっても、停車中の信号機の状態の変化を運転者に伝えることができる。
【0021】
本発明の他の実施形態では、コンピュータを有し、車両に搭載されるナビゲーション装置において実行される信号機状態告知プログラムは、前記車両が交通信号機の場所で停止したことを検出する停止検出手段、運転者が交通信号機を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出手段、及び、前記車両が交通信号機の場所で停止しており、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、交通信号機の状態を前記運転者に告知する告知手段、として前記コンピュータを機能させる。このプログラムをナビゲーション装置で実行することにより、停車中の信号機の状態の変化を運転者に伝えることができる。なお、このプログラムは記憶媒体に記憶して取り扱うことができる。
【0022】
本発明の他の実施形態では、車両に搭載される運転支援装置は、走行している前記車両が停止したことを検出する停止検出手段と、前記車両の進行方向における直前の他の車両との車間距離を検出する車間距離検出手段と、運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出手段と、前記車両が停止しており、かつ、前記他の車両との車間距離が前記停止したときにおける車間距離よりも長くなり、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、発進可能である旨を前記運転者に告知する告知手段と、を備える。
【0023】
上記の運転支援装置では、停止検出手段は車両が停止したことを検出し、車間距離検出手段は進行方向における直前の車両との車間距離を検出する。また、状態検出手段は運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する。そして、車両が停止しており、かつ、進行方向の直前の他の車両との車間距離が長くなり、かつ、所定の状態となったときに、告知手段は発進可能であることを運転者に告知する。これにより、運転者は、直前の車両の発進後速やかに発進することができる。
【0024】
本発明の他の実施形態では、車両に搭載される運転支援装置は、走行している前記車両が停止したことを検出する停止検出手段と、前記車両の進行方向における直前の他の車両の発進状態を検出する発進状態検出手段と、運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出手段と、前記車両が停止しており、かつ、前記直前の他の車両が発進したことを検出し、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、発進可能である旨を前記運転者に告知する告知手段と、を備える。
【0025】
上記の運転支援装置では、停止検出手段は車両が停止したことを検出し、発進状態検出手段は進行方向における直前の他の車両が発進したことを検出する。また、状態検出手段は運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する。そして、車両が停止しており、かつ、直前の他の車両が発進したことを検出し、かつ、所定の状態となったときに、告知手段は発進可能であることを運転者に告知する。これにより、運転者は、直前の車両の発進後速やかに発進することができる。
【0026】
本発明の他の実施形態では、車両に搭載される運転支援装置において実行される運転支援方法は、走行している前記車両が停止したことを検出する停止検出工程と、前記車両の進行方向における直前の他の車両との車間距離を検出する車間距離検出工程と、運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出工程と、前記車両が停止しており、かつ、前記他の車両との車間距離が前記停止したときにおける車間距離よりも長くなり、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、発進可能である旨を前記運転者に告知する告知工程と、を備える。この方法によっても、運転者は、前方の車両の発進後、速やかに発進することが可能となる。
【0027】
本発明の他の実施形態では、車両に搭載される運転支援装置において実行される運転支援方法は、走行している前記車両が停止したことを検出する停止検出工程と、前記車両の進行方向における直前の他の車両の発進状態を検出する発進状態検出工程と、運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出工程と、前記車両が停止しており、かつ、前記直前の他の車両が発進したことを検出し、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、発進可能である旨を前記運転者に告知する告知工程と、を備える。この方法によっても、運転者は、前方の車両の発進後、速やかに発進することが可能となる。
【0028】
本発明の他の実施形態では、コンピュータを有し、車両に搭載される運転支援装置において実行される運転支援プログラムは、走行している前記車両が停止したことを検出する停止検出手段、前記車両の進行方向における直前の他の車両との車間距離を検出する車間距離検出手段、運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出手段、前記車両が停止しており、かつ、前記他の車両との車間距離が前記停止したときにおける車間距離よりも長くなり、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、発進可能である旨を前記運転者に告知する告知手段、として前記コンピュータを機能させる。このプログラムを実行することにより、上記の運転支援装置を実現することができる。
【0029】
本発明の他の実施形態では、コンピュータを有し、車両に搭載される運転支援装置において実行される運転支援プログラムは、走行している前記車両が停止したことを検出する停止検出手段、前記車両の進行方向における直前の他の車両の発進状態を検出する発進状態検出手段、運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出手段、前記車両が停止しており、かつ、前記直前の他の車両が発進したことを検出し、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、発進可能である旨を前記運転者に告知する告知手段、として前記コンピュータを機能させる。この方法によっても、運転者は、前方の車両の発進後、速やかに発進することが可能となる。
【実施例】
【0030】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
【0031】
[ナビゲーション装置]
図1に、ナビゲーション装置100の構成を示す。図1に示すように、ナビゲーション装置100は、自立測位装置10、GPS受信機18、システムコントローラ20、ディスクドライブ31、データ記憶ユニット36、通信用インタフェース37、通信装置38、表示ユニット40、音声出力ユニット50、入力装置60及びカメラ65を備える。
【0032】
自立測位装置10は、加速度センサ11、角速度センサ12及び距離センサ13を備える。加速度センサ11は、例えば圧電素子からなり、車両の加速度を検出し、加速度データを出力する。角速度センサ12は、例えば振動ジャイロからなり、車両の方向変換時における車両の角速度を検出し、角速度データ及び相対方位データを出力する。距離センサ13は、車両の車輪の回転に伴って発生されているパルス信号からなる車速パルスを計測する。
【0033】
GPS受信機18は、複数のGPS衛星から、測位用データを含む下り回線データを搬送する電波19を受信する。測位用データは、緯度及び経度情報等から車両の絶対的な位置を検出するために用いられる。
【0034】
システムコントローラ20は、インタフェース21、CPU22、ROM23及びRAM24を含んでおり、ナビゲーション装置100全体の制御を行う。
【0035】
インタフェース21は、加速度センサ11、角速度センサ12及び距離センサ13並びにGPS受信機18とのインタフェース動作を行う。そして、これらから、車速パルス、加速度データ、相対方位データ、角速度データ、GPS測位データ、絶対方位データ等をシステムコントローラ20に入力する。CPU22は、システムコントローラ20全体を制御する。ROM23は、システムコントローラ20を制御する制御プログラム等が格納された図示しない不揮発性メモリ等を有する。RAM24は、入力装置60を介して使用者により予め設定された経路データ等の各種データを読み出し可能に格納したり、CPU22に対してワーキングエリアを提供したりする。
【0036】
システムコントローラ20、CD−ROMドライブ又はDVD−ROMドライブなどのディスクドライブ31、データ記憶ユニット36、通信用インタフェース37、表示ユニット40、音声出力ユニット50及び入力装置60は、バスライン30を介して相互に接続されている。
【0037】
ディスクドライブ31は、システムコントローラ20の制御の下、CD又はDVDといったディスク33から、音楽データ、映像データなどのコンテンツデータを読み出し、出力する。なお、ディスクドライブ31は、CD−ROMドライブ又はDVD−ROMドライブのうち、いずれか一方としてもよいし、CD及びDVDコンパチブルのドライブとしてもよい。
【0038】
データ記憶ユニット36は、例えば、HDDなどにより構成され、地図データや施設データなどのナビゲーション処理に用いられる各種データを記憶する。
【0039】
通信装置38は、例えば、FMチューナやビーコンレシーバ、携帯電話や専用の通信カードなどにより構成され、通信用インタフェース37を介して、VICS(Vehicle Information Communication System)センタから配信される渋滞や交通情報などの道路交通情報、その他の情報を受信する。また、本実施例では、ナビゲーション装置100は、通信装置38を使用して検索結果などの情報を情報収集サーバ100へ送信する。
【0040】
表示ユニット40は、システムコントローラ20の制御の下、各種表示データをディスプレイなどの表示装置に表示する。具体的には、システムコントローラ20は、データ記憶ユニット36から地図データを読み出す。表示ユニット40は、システムコントローラ20によってデータ記憶ユニット36から読み出された地図データを、ディスプレイなどの表示画面上に表示する。表示ユニット40は、バスライン30を介してCPU22から送られる制御データに基づいて表示ユニット40全体の制御を行うグラフィックコントローラ41と、VRAM(Video RAM)等のメモリからなり即時表示可能な画像情報を一時的に記憶するバッファメモリ42と、グラフィックコントローラ41から出力される画像データに基づいて、液晶、CRT(Cathode Ray Tube)等のディスプレイ44を表示制御する表示制御部43と、ディスプレイ44とを備える。ディスプレイ44は、例えば対角5〜10インチ程度の液晶表示装置等からなり、車内のフロントパネル付近に装着される。
【0041】
音声出力ユニット50は、システムコントローラ20の制御の下、CD−ROMドライブ31又はDVD−ROM32、若しくはRAM24等からバスライン30を介して送られる音声デジタルデータのD/A変換を行うD/Aコンバータ51と、D/Aコンバータ51から出力される音声アナログ信号を増幅する増幅器(AMP)52と、増幅された音声アナログ信号を音声に変換して車内に出力するスピーカ53とを備えて構成されている。
【0042】
入力装置60は、各種コマンドやデータを入力するための、キー、スイッチ、ボタン、リモコン、音声入力装置等から構成されている。入力装置60は、車内に搭載された当該車載用電子システムの本体のフロントパネルやディスプレイ44の周囲に配置される。また、ディスプレイ44がタッチパネル方式である場合には、ディスプレイ44の表示画面上に設けられたタッチパネルも入力装置60として機能する。
【0043】
カメラ65は車両の前方に向けて設けられ、車両前方の画像を撮影する。撮影する画像は静止画であっても動画であってもよい。カメラ65の撮影画像は種々の目的に利用することができるが、本実施例では、信号機の画像を撮影し、ディスプレイ44に表示するために使用される。なお、カメラ65は電気的に制御可能な固定装置により固定されており、外部からの信号によってその方向を変更できるものとする。
【0044】
[機能構成]
図2は、ナビゲーション装置100の構成要素のうち、本発明の特徴部分である信号機状態告知処理に関連のある構成要素のブロック図を示す。図示のように、ナビゲーション装置100は、状態検出部101、カメラ制御部102、車両停止判定部103、信号機検出部104及び告知制御部105を備える。なお、これらの構成要素は便宜上バス110に接続された状態で図示されているが、実際には図1に示すシステムコントローラ20のCPU22が予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
【0045】
状態検出部101は、運転者が信号機または進行方向を注視していないと推測される状態(以下、便宜上「不注視状態」とも呼ぶ。)を検出する。不注視状態は、予め決められた状態であり、例えば(a)運転者がカーナビゲーション装置を操作している状態、(b)車両のパーキングブレーキが設定されている(作動している)状態、(c)パーキングブレーキが作動しており、かつ、TV又はDVDが再生されている状態、などが挙げられる。
【0046】
具体的には、状態検出部101は、入力装置60に対する運転者の入力を検出することにより、ユーザがカーナビゲーション装置を操作している状態を検出する。また、状態検出部101は、車両のパーキングブレーキに接続されたセンサ62などからの信号により、パーキングブレーキが作動状態であるか否かを判定する。さらに、状態検出部101は、入力装置60に対する運転者の操作入力を検出したり、カーナビゲーション装置のTV/DVD再生機能の現在の状態を検出したりすることにより、TV又はDVDが再生状態にあるか否かを判定する。
【0047】
カメラ制御部102は、信号機が見にくいとされる交差点に車両が停止している場合に、カメラ65を制御して、信号機の画像を撮影し、ディスプレイ44に表示させる。信号機が見にくいとされる交差点は予め決定されており、地図データ中に信号機が見やすいか否かの情報が含まれている。カメラの制御とは、具体的には、カメラ65の方向を変更する方法、ズーム機能などを用いてカメラ65の撮影範囲を変更する方法などがある。
【0048】
車両停止判定部103は、例えば自立型測位装置10の距離センサ13から出力される車速パルスなどに基づいて、車両が停止しているか否かを判定する。
【0049】
信号機検出部104は、信号機の有無、より具体的には車両が信号機のある交差点にいるか否かを検出する。これは、2つの方法で判定できる。
【0050】
第1の方法は、地図データ中の信号機の情報を利用する方法である。通常、地図データ中には信号機の情報が含まれている。地図データに含まれる信号機の情報の例を図3に示す。本例では、各信号機に付与された識別番号(ID)毎に、信号機が存在する交差点名、位置情報(緯度/経度)、信号機の見やすさなどの情報が地図データに含まれている。なお、「信号機の見やすさ」は、その交差点の立地条件、周辺環境、信号機の設置位置や高さなどに基づいて予め決定されている。図3の例は、説明の便宜上、信号機に関する情報をテーブルのような形態で例示しているが、実際の地図データ中における情報の形態はこれと異なっていてもかまわない。
【0051】
第2の方法は、信号機自体が信号機の状態を示す情報を無線で提供している場合に、その情報を車載機で受信する方法である。即ち、各交差点の付近で信号機の状態(赤信号、青信号)が信号機から送信されている場合には、ナビゲーション装置100の通信装置38を用いてそれを受信することにより、信号機の有無を検出することができる。
【0052】
告知制御部105は、車両が赤信号で交差点に停車している、上記の不注視状態であるなどの条件に基づいて、運転者に信号機の状態を告知する。この告知は、表示ユニット40による表示、音声出力ユニット50による音声出力の一方又は両方により行うことができる。
【0053】
図4は、信号機の状態の告知例を示す。図4(a)の例では、ディスプレイ44の画面151内の一部に、カメラ65で撮影した信号機の撮影画像152が表示されている。また、スピーカより音声メッセージ153が出力されている。
【0054】
図4(b)の例では、信号機の撮影画像を表示する代わりに、信号機の状態を示すメッセージ155がディスプレイ44の画面151に表示されている。また、音声メッセージ153も出力されている。
【0055】
図4(a)のようにカメラによる信号機の撮影画像を表示する代わりに、実際の信号機の状態(赤信号/青信号)を示したイメージ画像を表示することとしてもよい。この場合、前述のように信号機が信号機状態を送信している場合には、通信装置38により信号機状態を受信して、イメージ画像を作成すればよい。また、カメラの撮影画像に基づいて、画像処理により現在の信号機状態を判定し、イメージ画像を作成してもよい。
【0056】
上記の構成において、本発明の停止検出手段は車両停止判定部103及び信号機検出部104により構成され、状態検出手段は状態検出部101により構成され、告知手段は告知制御部105により構成され、信号機変化検出手段は信号機検出部104により構成され、判定手段は信号機検出部104により構成され、カメラ制御手段はカメラ制御部102により構成される。
【0057】
[信号機状態告知処理]
次に、信号機状態告知処理の実施例について説明する。
【0058】
(第1実施例)
図5は、第1実施例による信号機状態告知処理のフローチャートである。この処理は、図1におけるCPU22が予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
【0059】
まず、信号機検出部104は、車両が信号機付近にいるか否かを判定する(ステップS101)。この判定は自立測位装置10及び/又はGPS18から取得した車両の現在位置が、地図DB111に記憶されているいずれかの交差点から所定距離範囲内に入ったか否かを判定することにより実現できる。また、前述のように、信号機が信号機状態を送信可能である場合には、通信装置38により信号機から信号機状態の信号を受信することによっても検出できる。
【0060】
車両が信号機付近にいる場合(ステップS101;Yes)、車両停止判定部103は車速パルスなどに基づいて、車両が停止しているか否かを判定する(ステップS102)。車両が停止している場合(ステップS102;Yes)、車両は赤信号で停止していると推定される。
【0061】
次に、状態検出部101は予め決定された所定の状態、即ち、前述の不注視状態であるか否かを判定する(ステップS103)。不注視状態とは、前述のように、カーナビゲーション装置に対する操作入力が行われている場合、パーキングブレーキが作動している場合などである。所定の状態である場合(ステップS103;Yes)、告知制御部105は信号機画像をディスプレイ44に表示する(ステップS104)。ここで、信号機画像とは、基本的にはカメラ65で撮影した信号機の画像である。これにより、運転者は、カーナビゲーション装置の操作入力をしていたり、TV/DVDを視聴したりしている場合でも、その表示画面内に信号機の画像がインポーズされて表示されるので、信号機が青信号に変わることを表示画面から知ることができる。
【0062】
次に、信号機検出部104は信号機が青信号に変わったか否かを判定する(ステップS105)。この判定は、前述のように信号機から送信される信号機状態の情報に基づいても良いし、カメラ65による信号機の撮影画像を画像処理することにより行ってもよい。信号機が青信号に変化していない場合(ステップS105;No)、ステップS104が継続される。一方、信号機が青に変わった場合(ステップS105;Yes)、告知制御部105は表示ユニット40及び/又は音声出力ユニット50を利用して、それを運転者に告知する(ステップS106)。この場合の告知例は図4(a)、(b)に示すものである。
【0063】
なお、ステップS101乃至S103の判断がNoである場合、いずれも処理は終了する。
【0064】
以上のように、第1実施例では、車両が赤信号で停止し、かつ、運転者が信号を注視していないと推定されるときには、信号機の撮影画像をディスプレイ44上に表示する。よって、運転者がカーナビゲーション装置の操作を行っていたり、TV/DVDなどを視聴したりしているために信号機を直接見ていない場合でも、ディスプレイ44を見ることにより信号機の状態を知ることができる。また、信号機が青信号に変わったときには、その旨が告知されるので、発進遅れを防止することができる。
【0065】
(第2実施例)
図6は第2実施例による信号機状態告知処理のフローチャートである。この処理は、図1におけるCPU22が予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
【0066】
第2実施例では、信号機の設置位置などにより、車両が交差点の停止線に停止したときに信号機が見にくい状態となる場合に、カメラ65を制御するものであるが、それ以外の点は第1実施例と同様である。
【0067】
具体的には、ステップS201乃至S203は第1実施例のステップS101乃至103と同一であるので、説明を省略する。ステップS203で所定の状態、即ち不注視状態であると判定された場合、信号機検出部104は図3に例示するような地図DB111内の信号機の情報に基づいて、現在車両が停止している交差点は信号機が見にくい交差点であるか否かを判定する(ステップS204)。信号機が見にくい交差点では無い場合(ステップS204;No)、処理はステップS206へ進む。一方、信号機が見にくい交差点である場合(ステップS204;Yes)、カメラ制御部102は撮影画像中に信号機が含まれるようにカメラ65を制御する(ステップS205)。具体的には、カメラ65の方向を上方へ向ける、カメラ65の撮影範囲を拡大するなどの制御を実行する。
【0068】
その後、告知制御部105は信号機の画像をディスプレイ44に表示する(ステップS206)。こうして、信号機が見にくい交差点であっても、信号機の画像をディスプレイに表示することができる。その後のステップS207及び208は図4に示す第1実施例のステップS105及びS106と同一であるので説明を省略する。
【0069】
第2実施例では、車両が停止した交差点において信号機が見にくい場合でも、カメラを制御することにより確実に信号機の画像を取得し、ディスプレイ44に表示することができる。
【0070】
(第3実施例)
図7は、第3実施例による信号機状態告知処理のフローチャートである。この処理は、図1におけるCPU22が予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
【0071】
第3実施例では、車両が赤信号で停止しており、かつ、運転者が信号機を注視していないと推測される状態であっても、直ちに信号機の画像を表示するのではなく、信号が青になってから告知を行うものである。
【0072】
図7において、ステップS301乃至S303の処理は図5に示す第1実施例のステップS101乃至103と同様であるので、説明は省略する。ステップS303で、運転者が信号機を注視していない状態であると判断された場合、信号機検出部104は信号機が青に変化したか否かを判定する(ステップS304)。信号機が青に変化するまで新たな処理は行われず、信号機が青に変化すると(ステップS304;Yes)、告知制御部
105は画像の表示及び/又は音声の出力により告知を行う(ステップS305)。この場合の告知は、単に信号機の撮影画像を表示するものではなく、図4(a)及び(b)に例示するように、信号機が青に変わったことを運転者に告知するものである。
【0073】
以上のように、本発明の信号機状態告知処理によれば、車両が赤信号で停止している場合であって、かつ、運転者が信号機を注視していないと推測される場合のみ、告知が行われる。よって、信号機を注視していない状態で信号機が青信号に変わった場合の発進遅れを防止することができる。また、運転者が信号機を注視していると推測される場合には告知は行われないので、運転者が信号を注視しているにも拘わらず告知を受けて、告知を煩わしいと感じることがない。
【0074】
[変形例]
上記の実施例では、交差点に設置されている信号機の場合について説明しているが、本発明は踏切に設けられた点滅式などの信号機(警報装置)にも適用可能である。
【0075】
また、上記の実施例では、交差点に設置されている信号機、または踏切に設けられた点滅式などの信号機(警報装置)等の交通信号機が変わった際にその状態を告知することについて説明しているが、この交通信号機の状態の告知については進行方向における直前の他の車両との車間距離、または当該他の車両の進行状況を加味したうえで告知するようにしてもよい。たとえば、測距センサ等を用いて直前の他の車両との車間距離が、停止した際の車間距離と変化していないことが検出された場合や、前方(進行方向)を撮影するカメラの映像から直前の他の車両が発進していないことが検出された場合などは信号機が青信号に変わったとしても直ちに発進できない。そうなると、発進できないにもかかわらず告知された運転者はその告知に対し不信感を抱くことも考えられる。よって、信号機が青信号に変わったとしても、直ぐには告知せず、たとえば、直前の他の車両との車間距離が車両停止時と比べて長くなったこと(直前の他の車両との車間距離が測定可能範囲を超えて測定できなくなったことを含む)、または直前の他の車両が発進したことを検出してから告知をおこなうようにしてもよい。なお、この場合、測距センサが車間距離検出手段として機能し、車両の進行方向を撮影するカメラ及びその撮影画像を処理して直前の他の車両が発進したことを検出する画像処理部が発進状態検出手段として機能する。
【0076】
また、交差点に設置されている信号機、または踏切に設けられた点滅式などの信号機(警報装置)等の交通信号機の状態を運転者に告知することに限ることなく、たとえば、交通信号機の存在しない場所においても、渋滞等の要因により走行している車両が停止した場合に当該車両の進行方向における直前の他の車両との車間距離の変化、または直前の他の車両の発進状態に応じて、運転者に発進可能となった旨を告知することにも応用できる。たとえば、他の車両に近づくと自動的に当該他の車両との距離を測定する測距センサを備え、走行している車両が停止した際に当該測距センサの作動範囲内にある他の車両との車間距離を測定する。そして、その車間距離が車両停止時の車間距離よりも長くなった際(測拒センサの作動範囲外となって測定できなくなったことを含む)、すなわち、他の車両が発進した際に、たとえば、「発進できます。前方に注意して発進してください」というメッセージを音声により運転者に告知する。また、たとえば、前方(進行方向)を撮影するカメラにて直前の他の車両が発進したことを検出して運転者に同様のメッセージを音声にて告知する。そうすることで、発進遅れを防止することができ、たとえば、直前の他の車両との車間距離が非常に長くなってしまって後続の車両からクラクションを鳴らされるなどの不快な思いをすることがない。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】実施例によるナビゲーション装置の構成を示す。
【図2】信号機状態告知処理に関連する要素の機能構成を示す。
【図3】地図データに含まれる信号機に関する情報の例を示す。
【図4】信号機の状態の告知例を示す。
【図5】第1実施例の信号機状態告知処理のフローチャートである。
【図6】第2実施例の信号機状態告知処理のフローチャートである。
【図7】第3実施例の信号機状態告知処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0078】
10 自立測位装置
18 GPS受信機
20 システムコントローラ
22 CPU
36 データ記憶ユニット
40 表示ユニット
60 入力装置
65 カメラ
100 ナビゲーション装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されるナビゲーション装置であって、
前記車両が交通信号機の場所で停止したことを検出する停止検出手段と、
運転者が交通信号機を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出手段と、
前記車両が交通信号機の場所で停止しており、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、交通信号機の状態を前記運転者に告知する告知手段と、を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
交通信号機が進行許可状態に変わったことを検出する信号機変化検出手段を備え、
前記告知手段は、前記車両が信号機の場所で停止しており、前記所定の状態が検出され、かつ、交通信号機が進行許可状態に変わったときに、進行許可状態に変わったことを告知することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
車両の前方を撮影するカメラを備え、
前記告知手段は、前記カメラによる撮影画像を表示装置に表示することにより前記交通信号機の状態を告知することを特徴とする請求項1又は2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記車両が停止した交通信号機において、当該交通信号機が見やすいか否かを判定する判定手段と、
前記信号機が見にくいと判定されたときに、前記撮影画像中に前記交通信号機が含まれるように前記カメラを制御するカメラ制御手段と、を備えることを特徴とする請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
運転者が入力を行う入力部を有し、
前記所定の状態は、前記入力部に対して入力が行われている状態を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記所定の状態は、前記車両のパーキングブレーキが作動している状態を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
車両に搭載されるナビゲーション装置において実行される信号機状態告知方法であって、
前記車両が交通信号機の場所で停止したことを検出する停止検出工程と、
運転者が交通信号機を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出工程と、
前記車両が交通信号機の場所で停止しており、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、交通信号機の状態を前記運転者に告知する告知工程と、を備えることを特徴とする信号機状態告知方法。
【請求項8】
コンピュータを有し、車両に搭載されるナビゲーション装置において実行される信号機状態告知プログラムであって、
前記車両が交通信号機の場所で停止したことを検出する停止検出手段、
運転者が交通信号機を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出手段、及び、
前記車両が交通信号機の場所で停止しており、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、交通信号機の状態を前記運転者に告知する告知手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする信号機状態告知プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載の信号機状態告知プログラムを記憶したことを特徴とする記憶媒体。
【請求項10】
車両に搭載される運転支援装置であって、
走行している前記車両が停止したことを検出する停止検出手段と、
前記車両の進行方向における直前の他の車両との車間距離を検出する車間距離検出手段と、
運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出手段と、
前記車両が停止しており、かつ、前記他の車両との車間距離が前記停止したときにおける車間距離よりも長くなり、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、発進可能である旨を前記運転者に告知する告知手段と、を備えることを特徴とする運転支援装置。
【請求項11】
車両に搭載される運転支援装置であって、
走行している前記車両が停止したことを検出する停止検出手段と、
前記車両の進行方向における直前の他の車両の発進状態を検出する発進状態検出手段と、
運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出手段と、
前記車両が停止しており、かつ、前記直前の他の車両が発進したことを検出し、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、発進可能である旨を前記運転者に告知する告知手段と、を備えることを特徴とする運転支援装置。
【請求項12】
車両に搭載される運転支援装置において実行される運転支援方法であって、
走行している前記車両が停止したことを検出する停止検出工程と、
前記車両の進行方向における直前の他の車両との車間距離を検出する車間距離検出工程と、
運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出工程と、
前記車両が停止しており、かつ、前記他の車両との車間距離が前記停止したときにおける車間距離よりも長くなり、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、発進可能である旨を前記運転者に告知する告知工程と、を備えることを特徴とする運転支援方法。
【請求項13】
車両に搭載される運転支援装置において実行される運転支援方法であって、
走行している前記車両が停止したことを検出する停止検出工程と、
前記車両の進行方向における直前の他の車両の発進状態を検出する発進状態検出工程と、
運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出工程と、
前記車両が停止しており、かつ、前記直前の他の車両が発進したことを検出し、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、発進可能である旨を前記運転者に告知する告知工程と、を備えることを特徴とする運転支援方法。
【請求項14】
コンピュータを有し、車両に搭載される運転支援装置において実行される運転支援プログラムであって、
走行している前記車両が停止したことを検出する停止検出手段、
前記車両の進行方向における直前の他の車両との車間距離を検出する車間距離検出手段、
運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出手段、
前記車両が停止しており、かつ、前記他の車両との車間距離が前記停止したときにおける車間距離よりも長くなり、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、発進可能である旨を前記運転者に告知する告知手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする運転支援プログラム。
【請求項15】
コンピュータを有し、車両に搭載される運転支援装置において実行される運転支援プログラムであって、
走行している前記車両が停止したことを検出する停止検出手段、
前記車両の進行方向における直前の他の車両の発進状態を検出する発進状態検出手段、
運転者が進行方向を注視していないと推測される所定の状態を検出する状態検出手段、
前記車両が停止しており、かつ、前記直前の他の車両が発進したことを検出し、かつ、前記所定の状態が検出されたときに、発進可能である旨を前記運転者に告知する告知手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする運転支援プログラム。
【請求項16】
請求項14又は15に記載の運転支援プログラムを記憶したことを特徴とする記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−3595(P2009−3595A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−162111(P2007−162111)
【出願日】平成19年6月20日(2007.6.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】