説明

ポジティブ型感光性樹脂組成物、パターン形成方法および半導体素子

【課題】ポジティブ型感光性樹脂組成物、ポジティブ型感光性樹脂組成物を用いたパターン形成方法、パターン形成方法によって得られるフォトレジストパターンを有する半導体素子を提供する。
【解決手段】ポジティブ型感光性樹脂組成物は、ポリアミド誘導体、感光性化合物、および少なくとも1つの低分子量の添加剤を含む。添加剤は、ポジティブ型感光性樹脂組成物を用いてパターン形成を行うときに、他の物性を低下させずに高解像度、高感度、および熱架橋後の厚さ変化を最小化する役割を実行することができる。さらに、添加剤は、パターン形成を行うときに、熱安定性が優れているだけでなく、熱架橋後のパターンの柔軟性を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光性樹脂組成物およびこれを用いたパターン製造に関し、より詳細には、ポジティブ型感光性樹脂組成物、ポジティブ型感光性樹脂組成物を用いたパターン形成方法、およびパターン形成方法によって得られるフォトレジストパターンを有する半導体素子に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術によれば、半導体素子および/またはディスプレイの層間絶縁膜および/または保護膜として耐熱性、電気的特性、および機械的特性などが優れたポリイミド樹脂が用いられている。一般的に、ポリイミド樹脂は、感光性ポリイミド組成物を基板上に塗布した後、これを露光、現像、および加熱することによって形成することができる。
【0003】
ところで、感光性ポリイミド組成物は熱安定性が脆弱であるため、例えば350℃で架橋する間にパターンが崩れる現象やパターンの体積が大きく減少する現象が表れる場合がる。これを防ぐために、感光性ポリイミド組成物に熱安定性が優れた架橋剤を添加することができる。しかしながら、このような場合には、架橋剤によってパターンの解像度が減少したり、架橋過程における分子間の架橋程度が激しくポリイミド樹脂の柔軟性が低下したりするという短所がある。
【0004】
一方、感光性ポリイミド組成物を用いてパターンを形成する場合に、特に重要なことは、感光性ポリイミド組成物の感度である。感光性ポリイミド組成物の感度が低い場合には露光時間が長くなり、処理量(throughput)が低下することがある。ところで、感光性ポリイミド組成物の感度を向上させるために、例えば感光剤などを多く追加すれば感度は高くなるが、現像後にパターンの末端部分にスカム(scum)と呼ばれる現像残余物などが発生することがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するために案出されたものであって、高感度を有しながらスカム発生を最小化することができるポジティブ型感光性樹脂組成物、ポジティブ型感光性樹脂組成物を用いたパターン形成方法、およびパターン形成方法によって得られるフォトレジストパターンを有する半導体素子を提供することを目的とする。
【0006】
さらに、本発明は、塗布均一性および解像度が優れており、架橋時の収縮率を最小化することができるポジティブ型感光性樹脂組成物、ポジティブ型感光性樹脂組成物を用いたパターン形成方法、およびパターン形成方法によって得られるフォトレジストパターンを有する半導体素子を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達成するために、本発明に係るポジティブ型感光性樹脂組成物は、ポリアミド誘導体、感光性化合物、および少なくとも1つの低分子量の添加剤を含む。
【0008】
ここで、本発明に係るポジティブ型感光性樹脂組成物は、接着補助剤および界面活性剤をさらに含むことができる。
【0009】
前記ポリアミド誘導体は、化学式1で表示することができる。
【0010】
【化1】

(化学式1において、RとRはそれぞれ独立的であって、2つ以上の炭素原子を有する2価〜6価の有機基であり、Rは水素原子または炭素数が1〜10である有機基であり、lは10〜1,000の整数であり、nとmはそれぞれ独立的であって、0〜2の整数であるがn+m>0であり、Xは水素原子または炭素数が2〜30の有機基である。)
【0011】
前記感光性化合物は、ジアゾナフトール化合物であり得る。前記ジアゾナフトール化合物は、化学式2で表示することができる。
【0012】
【化2】

(化学式2において、nとmはそれぞれ独立的であって、0〜5の整数であるがn+m>0であり、化学式中の「Z(円にて囲まれたもの)」は炭素数が12〜40のアリール基であり、DNQは
【0013】
【化3】

または
【0014】
【化4】

である。)
【0015】
前記添加剤は、化学式5〜8で表示することができる。これらは、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0016】
【化5】

【0017】
【化6】

(化学式6において、nは2〜6の整数を示す。)
【0018】
【化7】

(化学式7において、RとRはそれぞれ独立的であって、水素原子または炭素数が1〜10である有機基を示し、R10は炭素数が1〜20であるアルキル基またはアリール基を示す。)
【0019】
【化8】

【0020】
一方、本発明に係るパターン形成方法は、前記ポジティブ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布した後に乾燥してフォトレジスト膜を形成するステップと、前記フォトレジスト膜を選択的に露光するステップと、前記露光されたフォトレジスト膜を現像することによってフォトレジストパターンを形成するステップと、前記フォトレジストパターンを加熱するステップとを含む。
【0021】
一方、本発明に係る半導体素子は、前記パターン形成方法によって得られるフォトレジストパターンを層間絶縁膜または保護膜として有する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、高感度を有しながらスカム発生を最小化することができるポジティブ型感光性樹脂組成物を製造することができる。さらに、塗布均一性および解像度が優れており、架橋時の収縮率を最小化することができるポジティブ型感光性樹脂組成物を製造することができる。ポジティブ型感光性樹脂組成物を用いて製造される半導体素子の層間絶縁膜および/または保護膜などは、耐熱性、電気的特性、および機械的特性などが優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係るポジティブ型感光性樹脂組成物、ポジティブ型感光性樹脂組成物を用いたパターン形成方法、およびパターン形成方法によって得られるフォトレジストパターンを有する半導体素子について詳しく説明する。
【0024】
本発明に係るポジティブ型感光性樹脂組成物は、ポリアミド誘導体、感光性化合物、および少なくとも1つの低分子量の添加剤を含む。さらに、本発明に係るポジティブ型感光性樹脂組成物は、接着補助剤、界面活性剤、および溶媒をさらに含むことができる。この他にも、本発明に係るポジティブ型感光性樹脂組成物は、気泡を除去させるための消泡剤をさらに含むことができる。
【0025】
ポリアミド誘導体は、化学式9で表示することができる。
【0026】
【化9】

(化学式9において、RとRはそれぞれ独立的であって、2つ以上の炭素原子を有する2価〜6価の有機基であり、Rは水素原子または炭素数が1〜10である有機基であり、lは10〜1,000の整数であり、nとmはそれぞれ独立的であって、0〜2の整数であるがn+m>0であり、Xは水素原子または炭素数が2〜30の有機基である。)
【0027】
化学式9においてRで表示した構造について例を挙げれば下記化学式10及び11のとおりとなるが、これによって本発明が限定されることはない。下記化学式10及び11は、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0028】
【化10】

【0029】
【化11】

(前記化学式10及び11のうち、Rは水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシル基、チオール基、または炭素数が1〜10である有機基を示すが、このとき、有機基は機能基を含む場合もあるし含まない場合もある。)
【0030】
化学式9においてRで表示した構造について例を挙げれば下記化学式12のとおりとなるが、これによって本発明が限定されることはない。下記化学式12は、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0031】
【化12】

(前記化学式12のうち、Rは水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、エーテル基、チオール基、または炭素数が1〜10である有機基を示すが、このとき、有機基は機能基を含む場合もあるし含まない場合もある。)
【0032】
化学式9においてXで表示した構造について例を挙げれば下記化学式13のとおりとなるが、これによって本発明が限定されることはない。下記化学式13は、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0033】
【化13】

(前記化学式13のうち、Rはアルキル基またはアリール基でなされた炭素数が1〜10である有機基を示しが、このとき、有機基は機能基を含む場合もあるし含まない場合もある。)
【0034】
化学式9で表示されるポリアミド誘導体は、一般的に縮合反応によって製造することができる。例えば、まず、ジカルボン酸誘導体をチオニルクロライドを用いてジクロライド誘導体に転換した後、このジクロライド誘導体を塩基性触媒存在下でジアミン誘導体と縮合反応を進めることによってポリアミド誘導体を製造することができる。縮合反応の反応温度は特に限定しないが、一般的に80℃以下で進めることが有利である。温度が極めて高ければ、副生成物が生成されて現像速度または紫外線(UV)透過度などが低下する恐れがあるためである。しかしながら、温度が−10℃以下であれば、反応速度が遅くなるという短所がある。したがって、縮合反応は、−10℃〜80℃で進めることが好ましい。縮合反応が終了した後、純粋な水に反応混合物を徐々に積荷して沈殿させれば、目的とする固体粒子形態のポリアミド誘導体を得ることができる。もし、ポリアミド誘導体の分子量が大きければ、アミン機能基と反応することができる酸無水物誘導体またはスルホニルクロライド誘導体の使用量を増加させることがある。
【0035】
化学式9で表示されるポリアミド誘導体の合成において、分子量の調節および製品の保管安全性を向上させるために、ポリマ主鎖部分のアミン基を化学的に安定した機能基に代替することができる。アミン基を他の機能基に代替する方法は特に限定されないが、例えば、アミン基を前記アミン基と反応してアミド基を生成することができる化合物と反応させることができる。アミン基と反応してアミド基が生成される化合物としては特に限定されないが、例えば、アルキルカルボニルクロライド誘導体、アルケニルカルボニルクロライド誘導体、アルキニルカルボニルクロライド誘導体、アルキルスルホニルクロライド誘導体、アリールスルホニルクロライド誘導体、アルキル基を含む酸無水物誘導体、アリール基を含む酸無水物誘導体、アルケニル基を含む酸無水物誘導体などを単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0036】
感光性化合物としては特に限定されないが、例えば、ジアゾナフトール化合物およびジアゾキノン化合物などを単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0037】
ジアゾナフトール化合物は、化学式14で表示することができる。
【0038】
【化14】

(化学式14において、nとmはそれぞれ独立的であって、0〜5の整数であるがn+m>0であり、化学式中の「Z(円にて囲まれたもの)」は炭素数が12〜40のアリール基であり、DNQは
【0039】
【化15】

または
【0040】
【化16】

である。)
【0041】
ジアゾナフトール化合物は、2つ以上のヒドロキシ基を含んでいるフェノール誘導体およびジアゾナフトールスルホニルクロライド誘導体をアミン触媒下で反応させて得ることができる。このとき、フェノール誘導体のヒドロキシ基にDNQがすべて置換される場合、溶媒に対する溶解度が低下して製造後の結晶粒子が形成される。したがって、フェノール誘導体のヒドロキシ基に対するDNQの置換程度は70〜95%であり得るが、本発明はこれに限定されることはない。一例として、溶媒に対する溶解度が優れている場合には、フェノール誘導体のヒドロキシ基にDNQが100%置換されたジアゾナフトール化合物を用いても問題はない。一方、フェノール誘導体のヒドロキシ基にDNQが70%以下で置換されている場合には、ジアゾナフトール化合物および現像液の親和力が上昇し、パターン形成時の厚さ減少が激しく起こることがある。本発明に係るポジティブ型感光性樹脂組成物を用いてパターン形成時にi−ライン露光器を用いる場合は、365nmで吸収がないフェノール誘導体を用いることが有利である。これは、365nmで吸収が大きい場合には、パターンの垂直性が低下するという短所があるためである。
【0042】
化学式14で表示されるジアゾナフトール化合物の例を挙げれば下記化学式17のようになるが、これによって本発明が限定されることはない。下記化学式17は、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0043】
【化17】

(前記化学式17のうち、DNQは水素原子、または
【0044】
【化18】

、または
【0045】
【化19】

であるが、前記化学式17で表示されるジアゾナフトール化合物それぞれには少なくとも1つの
【0046】
【化20】

または
【0047】
【化21】

が置換されており、Rは水素原子、メチル基、または−O−DNQ基である。)
【0048】
ジアゾナフトール化合物は、場合によっては2つ以上を混合して用いることもできる。ジアゾナフトール化合物のうち、ベンゾフェノン誘導体が感度(sensitivity)面にて有利であるが、パターンの垂直性面においては短所として作用する場合がある。しかしながら、ベンゾフェノン誘導体を少量混合して用いる場合には、短所が低くなる代わりに感度が若干良くなるという長所がある。一般的に、UV敏感性は、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸エステル誘導体よりも、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸エステル誘導体がより優れた特性を有する。
【0049】
感光性化合物、例えばジアゾナフトール化合物の添加量は、ポリアミド化合物100重量部に対して5〜30重量部であり得る。感光性化合物の添加量がポリアミド化合物100重量部に対して5重量部未満であれば、溶解抑制効果が不備であってパターン形成が困難であるという反面、30重量部を超過すれば、熱的架橋後の膜厚さ損失が極めて多いという問題点がある。
【0050】
添加剤は、化学式22〜25で表示することができる。これは、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0051】
【化22】

【0052】
【化23】

(化学式23において、nは2〜6の整数を示す。)
【0053】
【化24】

(化学式24において、RとRはそれぞれ独立的であって、水素原子または炭素数が1〜10である有機基を示し、R10は炭素数が1〜20であるアルキル基またはアリール基を示す。)
【0054】
【化25】

【0055】
添加剤は、本発明に係るポジティブ型感光性樹脂組成物を用いてパターン形成を行うときに他の物性を低下させずに高解像度、高感度、および熱架橋後の厚さ変化を最小化することができる。さらに、添加剤は、パターン形成のときに熱安定性が優れるだけでなく、熱架橋後のパターンの柔軟性を向上させることができる。
【0056】
具体的に、化学式22で表示される添加剤、すなわちビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンは、本発明に係るポジティブ型感光性樹脂組成物を用いてパターン形成を行うときに、露光後に非露光部位が現像液に溶けることを防ぐことができるだけでなく、パターン硬化後のパターンの熱安定性を高めることができる。
【0057】
化学式23で表示される添加剤、すなわち4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)バレリアン酸またはその誘導体は、パターン形成時の露光エネルギー量を調節することができると同時に、露光部位の現像速度を速める効果がある。また、化学式23で表示される添加剤は、スカムの発生を防ぎながらパターンの解像度を向上させる効果がある。
【0058】
化学式24で表示される添加剤、すなわちジフェニルヨードニウム塩は、パターン形成時の露光エネルギー量を調節することができる。ジフェニルヨードニウムとしては特に限定されないが、例えば、ジフェニルヨードニウムカンファースルホネートまたはジフェニルヨードニウムトルエンスルホネートを用いることができる。これらは、非露光部位が現像液に溶けていく現象を大きく減らすことができる効果がある。
【0059】
化学式25で表示される添加剤、すなわち2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンおよび5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物のアミド化合物は、パターン形成時の露光エネルギー量を調節することができる。化学式25に表示される添加剤は、化学式23に表示される添加剤と類似した効果を示すだけでなく、感度を向上させることができる。
【0060】
化学式22〜25で表示される添加剤の添加量は、ポリアミド化合物100重量部に対して0.5〜20重量部であり得る。このうち、化学式23で表示される添加剤の添加量は、ポリアミド化合物100重量部に対して1〜15重量部であり得る。化学式23で表示される添加剤の添加量がポリアミド化合物100重量部に対して1重量部未満であれば、この添加による効果が微少である反面、15重量部を超過すれば、非露光部位が現像液に溶解するという問題点がある。また、化学式24で表示される添加剤の添加量は、ポリアミド化合物100重量部に対して0.1〜10重量部であり得る。化学式24で表示される添加剤の添加量がポリアミド化合物100重量部に対して0.1重量部未満であれば、この添加による効果が不備である反面、10重量部を超過すれば、現像液に対する溶解抑制効果は大きいが感度は低下する恐れがある。
【0061】
接着補助剤は、本発明に係るポジティブ型感光性樹脂組成物を用いてパターン形成時の基板との接着力を向上させることができる。接着補助剤としては特に限定されないが、例えば、シランカップリングを用いることができる。この他にも接着補助剤としてポリマ主鎖ジアミノシロキサンを5%未満で用いることもできる。ポリマ主鎖ジアミノシロキサンを5%以上用いる場合には、耐熱性が低下するという短所がある。
【0062】
シランカップリングとは、例えば、ビニルトリメトキシシラン、[3−(2−アミノエチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、3−アミノ−プロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシサイクルロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシラン)−1−プロパンアミン、N,N−ビス(3−トリメトキシシリル)プロピルエチルアミン、N−(3−トリメトキシシリルプロピル)ピロール、ウレイドプロピルトリメトキシシラン、(3−トリエトキシシリルプロピル)−t−ブチルカバメート、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランなどを単独または2種以上組み合わせて用いることができる。このうち、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、ウレイドプロピルトリメトキシシランなどを単独または2種以上組み合わせて用いることが好ましい。
【0063】
接着補助剤、例えば、シランカップリング剤の添加量は、ポリアミド化合物100重量部に対して0.5〜10重量部であり得る。シランカップリング剤の添加量がポリアミド化合物100重量部に対して0.5未満であれば、接着力の向上に影響を及ぼすことができない反面、10重量部を超過すれば、パターン形成を阻害したりスカムが発生したりする。
【0064】
界面活性剤は、本発明に係るポジティブ型感光性樹脂組成物のコーティング物性を向上させることができる。界面活性剤は、ポリエーテル類を用いることができるが、この他にも多様な界面活性剤を用いることができるであろう。界面活性剤の添加量は、ポリアミド化合物100重量部に対して0.005〜0.05重量部であり得る。
【0065】
溶媒は、本発明に係るポジティブ型感光性樹脂組成物の構成成分を溶かし、組成物の形態で提供することができる。溶媒としては特に限定されないが、例えば、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサン、2−ヘプタノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルイソブチルケトン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチルラクテートなどを単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0066】
上述したように、本発明に係るポジティブ型感光性樹脂組成物は、高感度を有しながらスカム発生を最小化することができる。これに加えて、ポジティブ型感光性樹脂組成物は、塗布均一性および解像度が優れており、架橋時の収縮率を最小化することができる。
【0067】
一方、本発明に係るポジティブ型感光性樹脂組成物を用いてパターンを形成するために、まず、ポジティブ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布した後に乾燥してフォトレジスト膜を形成する。続いて、フォトレジスト膜を選択的に露光した後、露光されたフォトレジスト膜を現像することによってフォトレジストパターンを形成した後、フォトレジストパターンを加熱することによってパターンを形成することができる。以下、各ステップ別に具体的に説明する。
【0068】
まず、本発明に係るポジティブ型感光性樹脂組成物を半導体素子製造用基板、例えば、シリコンウエハまたはディスプレイ製造用基板、例えば、ガラス基板上に所望する厚さで塗布する。塗布方法は、回転塗布法、スプレー塗布法、ロールコーティング法のうちの1つを用いることができるが、この他にも多様な塗布方法を用いることができる。続いて、ポジティブ型感光性樹脂組成物がコーティングされた基板をオーブン、ホットプレート、または赤外線を用いて50〜150℃に昇温させて溶媒を乾燥除去することによってフォトレジスト膜を形成する。
【0069】
次に、i−ラインレイ(i−line ray)、h−ラインレイ(h−line ray)、またはg−ラインレイ(g−line ray)露光器を用いてフォトレジスト膜を選択的に露光する。このとき、所望するパターンと同じパターンが形成された露光マスクが用いられる。
【0070】
次に、露光されたフォトレジスト膜を現像液を用いて現像した後、洗浄および乾燥することによってフォトレジストパターンを形成する。現像時に用いられる現像液としては、塩基性の性質を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドを用いることができる。
【0071】
次に、フォトレジストパターンをポリイミドまたはポリベンゾオキサゾール化合物に転換させるために350℃以上のオーブンに入れた後、数十分以上加熱する。このように加熱されたフォトレジストパターンは、半導体素子および/またはディスプレイの層間絶縁膜および/または保護膜として用いられる。層間絶縁膜および/または保護膜は、耐熱性、電気的特性、および機械的特性などが優れている。
【0072】
以下、合成例、実施例、および比較例を用いて本発明をより詳細に説明するが、これらの合成例、実施例、および比較例によって本発明の範囲が限定されることはない。合成例において、有機溶剤は脱水処理したものを用い、ポリアミド誘導体合成は窒素雰囲気下で行った。
【0073】
合成例1:4,4’−オキシビスベンゾイルクロライド合成
撹拌器と温度計が装着された0.5Lフラスコに60g(0.2324mol)4,4’−オキシビス安息香酸を、240gN−メチルピロリドン(NMP)に添加して撹拌して溶かした。この後、フラスコを0℃に冷凍させ、チオニルクロライド110g(0.9246mol)を滴下し、1時間反応させて4,4’−オキシビスベンゾイルクロライド溶液を取得した。
【0074】
合成例2:ジメチル−3,3’,4,4’−ジフェニルエーテル−テトラカルボン酸ジクロライド合成
60g(0.1934mol)3,3’,4,4’−ジフェニルエーテル−テトラカルボン酸二無水物、12.5g(0.3901mol)メチルアルコール、2g(0.0198mol)トリエチルアミン、および120gN−メチルピロリドン(NMP)を撹拌器および温度計が装着された1Lフラスコに添加し、室温で4時間撹拌してジ−n−メチル−3,3’,4,4’−ジフェニルエーテル−テトラカルボン酸溶液を製造した。この後、フラスコを0℃に冷凍させ、70g(0.5884mol)チオニルクロライドを滴下し、2時間反応させてジメチル−3,3’,4,4’−ジフェニルエーテル−テトラカルボン酸ジクロライド溶液を取得した。
【0075】
合成例3:ジイソプロピル−3,3’,4,4’−ジフェニルエーテル−テトラカルボン酸ジクロライド合成
60g(0.1934mol)3,3’,4,4’−ジフェニルエーテル−テトラカルボン酸、24g(0.3993mol)アイソプロピルアルコール、2g(0.0198mol)トリエチルアミン、および120gN−メチルピロリドン(NMP)を撹拌器および温度計が装着された1Lフラスコに添加し、室温で4時間撹拌してジイソプロピル−3,3’,4,4’−ジフェニルエーテル−テトラカルボン酸溶液を製造した。この後、フラスコを0℃に冷凍させて70g(0.5884mol)チオニルクロライドを滴下し、2時間反応させてジアソプロピル−3,3’,4,4’−ジフェニルエーテル−テトラカルボン酸ジクロライド溶液を取得した。
【0076】
合成例4:ポリアミドA合成
400gN−メチルピロリドン(NMP)を撹拌器および温度計が装着された1Lフラスコに添加し、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン85g(0.2321mol)をフラスコに添加して撹拌しながら溶解させた。この後、フラスコにピリジン39g(0.4930mol)を添加し、5−ノルボネン−2,3−ジカルボン酸無水物8g(0.0487mol)および合成例1で合成された4,4’−オキシビスベンゾイルクロライドを徐々に滴下した後、常温で1時間撹拌した。その結果生成された溶液を水3Lに添加して生成された沈殿物をろ過、洗浄、および真空乾燥してポリアミドAを128g得た。このとき得られたポリアミドAは、ポリスチレン換算平均分子量が18,500であった。
【0077】
合成例5:ポリアミドB合成
3g(0.0097mol)3,3’,4,4’−ジフェニルエーテル−テトラカルボン酸二無水物をさらに添加して用いたことを除いては、合成例4と同じ方法で実施してポリアミドBを120g得た。このとき得られたポリアミドBは、ポリスチレン換算平均分子量が16,200であった。
【0078】
合成例6:ポリアミデートC合成
260gN−メチルピロリドン(NMP)を撹拌器および温度計が装着された1Lフラスコに添加し、65g(0.1775mol)2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンをフラスコに添加して撹拌しながら溶解させた。この後、35g(0.4425mol)ピリジンを添加した後、合成例2で合成されたジメチル−3,3’,4,4’−ジフェニルエーテル−テトラカルボン酸ジクロライド溶液を30分に渡ってゆっくり滴下した後、常温で1時間撹拌した。この結果生成された溶液を水3Lに添加し、形成された沈殿物をろ過、洗浄、および真空乾燥してポリアミデートCを128g得た。このとき得られたポリアミデートCは、ポリスチレン換算平均分子量が19,200であった。
【0079】
合成例7:ポリアミデートD合成
260gN−メチルピロリドン(NMP)を撹拌器および温度計が装着された1Lフラスコに添加し、65g(0.1775mol)2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンをフラスコに添加して撹拌しながら溶解させた。この後、35g(0.4425mol)ピリジンを添加した後、合成例3で合成されたジイソプロピル−3,3’,4,4’−ジフェニルエーテル−テトラカルボン酸ジクロライドNMP溶液を30分に渡ってゆっくり滴下した後、常温で1時間撹拌した。この結果生成された溶液を水3Lに添加し、形成された沈殿物をろ過、洗浄、および真空乾燥してポリアミデートDを119g得た。このとき得られたポリアミデートDは、ポリスチレン換算平均分子量が17,400であった。
【0080】
合成例8:ポリアミデートE合成
合成例2で製造されたジメチル−3,3’,4,4’−ジフェニルエーテル−テトラカルボン酸ジクロライドNMP溶液に2g(0.0064mol)3,3’,4,4’−ジフェニルエーテル−テトラカルボン酸二無水物を添加して溶かして混合溶液を製造した。この後、260gN−メチルピロリドン(NMP)を撹拌器および温度計が装着された1Lフラスコに添加し、65g(0.1775mol)2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンをフラスコに添加して撹拌しながら溶解させた。この後、35g(0.4425mol)ピリジンを添加した後、前記製造された混合溶液を30分に渡ってゆっくり滴下し、常温で1時間撹拌した。この結果生成された溶液を水3Lに添加し、形成された沈殿物をろ過、洗浄、および真空乾燥してポリアミデートEを120g得た。このとき得られたポリアミデートEは、ポリスチレン換算平均分子量が16,200であった。
【0081】
合成例9:ヨードニウム塩合成
カンファースルホン酸7.2gおよび(ジアセタートヨード)ベンゼン10gをメチルレンクロライドに溶かした後、反応器の温度を0℃まで下げた後、アニソール4gをゆっくり滴下した。この後、反応器の温度を常温に上げて3時間常温で撹拌した。この後、反応混合物を水で3回に渡って洗浄した後、有機層を分離して溶媒を除去した。この後、残りの固形粉をエチルアセテート少量を用いて溶かした後、撹拌しながら過糧のヘキサンを徐々に添加した。このとき生成された沈殿物をろ過および乾燥して4−メトキシフェニル(フェニル)ヨードニウムカンファースルホン酸13gを得たが、その1H−NMR写真を図1に示した。
【0082】
合成例10:2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンおよび5−ノルボネン−2,3−ジカルボン酸無水物のアミド化合物合成
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン12gおよび5−ノルボネン−2,3−ジカルボン酸無水物10.7gをNMP90gに溶かした後、ピリジン5.1gを添加し、50℃で3時間同じ温度で撹拌した。この結果生成された溶液を2%HCl 2Lに添加し、形成された沈殿物をろ過、洗浄、および真空乾燥して20gのアミド化合物を得たが、その1H−NMR写真を図2に示した。
【0083】
実施例1〜15:ポジティブ型感光性樹脂組成物製造
前記のように合成されたポリアミド誘導体、ジアゾナフトール化合物、および各種添加剤を溶媒であるγ−ブチロラクトンに40重量%になるように溶かした後、0.5μmフィルタを用いて粒子性異物を除去し、実施例1〜15のポジティブ型感光性樹脂組成物を製造し、このときの構成比を表1に示した。表1において、添加剤3は化学式26で表示される化合物を、添加剤4は化学式27で表示される化合物を、添加剤5は化学式28で表示される化合物を、添加剤6は化学式29で表示される化合物を用いた。それぞれのポジティブ型感光性樹脂組成物製造時の界面活性剤はポリエーテル類を微量用いたが、表1では便宜上示さなかった。ジアゾナフトール化合物は、化学式30(PAC 1)および化学式31(PAC 2)で表示される化合物を用いたが、このときのDNQの置換量は80%であった。
【0084】
【化26】

【0085】
【化27】

【0086】
【化28】

【0087】
【化29】

【0088】
【化30】

【0089】
【化31】

【0090】
比較例1〜5:ポジティブ型感光性樹脂組成物の製造
添加剤3〜6の化合物を添加しなかったことを除いては、実施例1〜15と同じ過程を経てポジティブ型感光性樹脂組成物を製造したが、このときの構成比を表1に示した。表1では、微量添加される界面活性剤は便宜上示さなかった。
【0091】
【表1】

【0092】
ポジティブ型感光性樹脂組成物を用いて製造されたパターン特性の評価
実施例1〜15、および比較例1〜5それぞれのポジティブ型感光性樹脂組成物を8インチのシリコンウエハに回転塗布して10μmの厚さになるようにした。このとき、溶媒を完全に除去するために130℃で60秒間ベイキングを実施した。コーティングされたウエハは露光器を用いて露光した後、テトラメチルアムモニウムヒドロキシド2.38wt%で現像し、350℃で50分間加熱してパターンを形成した。
【0093】
露光時の感度を測定し、この結果を表2に示した。また、ナノスペックを用いて露光前後の膜厚さを測定し、これを用いて残膜率を計算して表2に示した。ウエハを走査電子顕微鏡(SEM)を用いて解像度を観察し、この結果を表2に示した。また、SEMを用いてパターン形態の垂直性とマスク形状の充実性などを考慮してパターン形態を最上、上、中、および下に分類して観察し、この結果を表2に示した。さらに、現像された部位の底に残っているスカムをSEMで確認し、この結果を表2に示した。
【0094】
【表2】

【0095】
表2に示すように、本発明の実施例に係るポジティブ型感光性樹脂組成物を用いてパターンを形成したときは、比較例に比べて全般的に感度、残膜率、解像度、パターン形態が良好であった上に、スカム発生がほぼなかったことが分かる。
【0096】
上述したように、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当の技術分野において熟練した当業者にとっては、特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正および変更させることができることを理解することができるであろう。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲に基づいて定められ、発明を実施するための最良の形態により制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】合成例9によって製造された化合物のH−NMR写真である。
【図2】合成例10によって製造された化合物のH−NMR写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリアミド誘導体100重量部と、
感光性化合物5〜30重量部と、
下記化学式(1)〜(4)で表示される添加剤のうちの少なくとも1つの添加剤0.5〜20重量部と、
を含むことを特徴とするポジティブ型感光性樹脂組成物。
【化1】

【化2】

(前記化学式(2)において、nは2〜6の整数を示す。)
【化3】

(前記化学式(3)において、RとRはそれぞれ独立的であって、水素原子または炭素数が1〜10である有機基を示し、R10は炭素数が1〜20であるアルキル基またはアリール基を示す。)
【化4】

【請求項2】
接着補助剤0.5〜10重量部と、
界面活性剤0.005〜0.05重量部と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のポジティブ型感光性樹脂組成物。
【請求項3】
前記ポリアミド誘導体は、下記化学式で表示されることを特徴とする請求項1に記載のポジティブ型感光性樹脂組成物。
【化5】

(前記化学式5において、RとRはそれぞれ独立的であって、2つ以上の炭素原子を有する2価〜6価の有機基であり、Rは水素原子または炭素数が1〜10である有機基であり、lは10〜1,000の整数であり、nとmはそれぞれ独立的であって、0〜2の整数であるもののn+m>0であり、Xは水素原子または炭素数が2〜30である有機基である。)
【請求項4】
前記Rは、下記化学式6又は7のうちの少なくとも1つで表示されることを特徴とする請求項3に記載のポジティブ型感光性樹脂組成物。
【化6】

【化7】

(前記化学式6及び7のうち、Rは水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、または炭素数が1〜10である有機基である。)
【請求項5】
前記Rは、下記化学式8のうちの少なくとも1つで表示されることを特徴とする請求項3に記載のポジティブ型感光性樹脂組成物。
【化8】

(前記化学式8のうち、Rは水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、エーテル基、チオール基、または炭素数が1〜10である有機基である。)
【請求項6】
前記Xは、下記化学式9のうちの少なくとも1つで表示されることを特徴とする請求項3に記載のポジティブ型感光性樹脂組成物。
【化9】

(前記化学式9のうち、Rはアルキル基またはアリール基でなされた炭素数が1〜10である有機基を示す。)
【請求項7】
前記感光性化合物は、ジアゾナフトール化合物であることを特徴とする請求項1に記載のポジティブ型感光性樹脂組成物。
【請求項8】
前記ジアゾナフトール化合物は、下記化学式10で表示されることを特徴とする請求項7に記載のポジティブ型感光性樹脂組成物。
【化10】

(前記化学式10において、nとmはそれぞれ独立的であって、0〜5の整数であるもののn+m>0であり、化学式中の「Z(円にて囲まれたもの)」は炭素数が12〜40のアリール基であり、DNQは
【化11】

または
【化12】

である。)
【請求項9】
前記ジアゾナフトール化合物は、下記化学式13のうちの少なくとも1つで表示されることを特徴とする請求項8に記載のポジティブ型感光性樹脂組成物。
【化13】

(前記化学式13のうち、DNQは水素原子、
【化14】

、または
【化15】

であるものの、前記化学式13で表示されるジアゾナフトール化合物それぞれには少なくとも1つの
【化16】

または
【化17】

が置換されており、Rは水素原子、メチル基、または−O−DNQ基である。)
【請求項10】
前記接着補助剤は、
ビニルトリメトキシシラン、[3−(2−アミノエチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、3−アミノ−プロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシサイクルロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシラン)−1−プロパンアミン、N,N−ビス(3−トリメトキシシリル)プロピルエチルアミン、N−(3−トリメトキシシリルプロピル)ピロール、ウレイドプロピルトリメトキシシラン、(3−トリエトキシシリルプロピル)−t−ブチルカバメート、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランからなる群から1種以上選択されることを特徴とする請求項2に記載のポジティブ型感光性樹脂組成物。
【請求項11】
第1項記載のポジティブ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布した後に乾燥してフォトレジスト膜を形成するステップと、
前記フォトレジスト膜を選択的に露光するステップと、
前記露光されたフォトレジスト膜を現像することによってフォトレジストパターンを形成するステップと、
前記フォトレジストパターンを加熱するステップと、
を含むことを特徴とするパターン形成方法。
【請求項12】
前記基板は、半導体素子製造用基板であることを特徴とする請求項11に記載のパターン形成方法。
【請求項13】
前記露光は、i−ラインレイ、h−ラインレイ、またはg−ラインレイを用いて実行されることを特徴とする請求項11に記載のパターン形成方法。
【請求項14】
請求項11に記載された方法によって得られるフォトレジストパターンを層間絶縁膜または保護膜として有することを特徴とする半導体素子。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−49227(P2010−49227A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−318677(P2008−318677)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【出願人】(502323737)コリア クンホ ペトロケミカル カンパニー リミテッド (16)
【Fターム(参考)】