説明

不揮発性半導体記憶装置

【課題】集積度が高まった場合においても、読み出し電流の低下を抑制する3次元構造の半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】メモリストリングMSの各々は、2本の柱状部CLmn、及びそれらの下端を連結する連結部JPmnを有するボディ半導体層SCmnを有する。ビット線BL、ソース線SLは、カラム方向を長手方向として交互に形成され、連結部JPmnは、カラム方向を長手方向として形成される。メモリストリングMSは、基板上においてジグザグ状に形成され、1本の柱状部CLmnに沿って形成される4個のメモリトランジスタMTrに接続されるワード線WLを共有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的にデータの書き換えが可能な不揮発性半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シリコン基板上の2次元平面内に素子を集積して、LSIが形成されてきた。メモリの記憶容量を増加させるには、一素子の寸法を小さくする(微細化する)のが一般的だが、近年その微細化もコスト的、技術的に困難なものになってきた。微細化のためにはフォトリソグラフィの技術向上が必要であるが、リソグラフィ工程に要するコストは増加の一途を辿っている。また、仮に微細化が達成されたとしても、駆動電圧などがスケーリングされない限り、素子間の耐圧など物理的な限界点を迎える事が予想される。つまり、デバイスとしての動作が困難になる可能性が高い。
【0003】
そこで、近年、メモリの集積度を高めるために、メモリセルを3次元的に配置した半導体記憶装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
メモリセルを3次元的に配置した従来の半導体記憶装置の一つに、円柱型構造のトランジスタを用いた半導体記憶装置がある(特許文献1)。円柱型構造のトランジスタを用いた半導体記憶装置においては、ゲート電極となる多層の導電層、及びピラー状の柱状半導体が設けられる。柱状半導体は、トランジスタのチャネル(ボディ)部として機能する。柱状半導体の周りには、メモリゲート絶縁層が設けられている。これら導電層、柱状半導体、メモリゲート絶縁層を含む構成は、メモリストリングと呼ばれる。
【0005】
このような従来の3次元構造の半導体記憶装置では、同時に読み出しの対象となる複数のビット線のそれぞれに接続されたメモリストリングは、他端において共通のソース線に接続される。このような構成の場合、メモリセルの集積度が高まり、同時読み出しの対象となるメモリストリング数が増加すると、読み出し電流によるソース線の電位の変動(浮き)が大きくなり、読み出し電流が少なくなり、結果として読み出し時間が長くなるという課題がある。また、ソース線の電位の浮きが、メモリセルアレイ中の位置によって異なり、これにより読み出し電流にバラツキが生じ、読み出しマージンを確保する点において課題を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−266143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、3次元構造の半導体記憶装置において、集積度が高まった場合においても読み出し電流のばらつきを抑え、十分な読み出しマージンを確保することができる不揮発性半導体記憶装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る半導体記憶装置は、電気的に書き換え可能な複数のメモリトランジスタ、及び前記メモリトランジスタを選択するための選択トランジスタを含むメモリストリングを複数配列してなるメモリセルアレイを備え、複数の前記メモリストリングの各々は、基板に対して垂直方向に延びる第1の柱状部、第2の柱状部、及び前記第1及び第2の柱状部の下端を連結させるように形成された連結部を有するボディ半導体層と、前記柱状部の側面を取り囲むように形成された電荷蓄積層と、前記柱状部の側面及び前記電荷蓄積層を取り囲むように形成され前記メモリトランジスタの制御電極に接続されるワード線として機能する第1導電層と、絶縁膜を介して前記柱状部の側面に形成され前記選択トランジスタの制御電極に接続される選択ゲート線として機能する第2導電層と、第1方向を長手方向として配列されると共に前記メモリストリングの一端が接続されビット線として機能する第3導電層と、前記第1方向を長手方向として複数の前記第3導電層の間に挿入されるように配列されると共に前記メモリストリングの他端が接続されソース線として機能する第4導電層と、絶縁膜を介して前記連結部の側面に形成され1つの前記連結部に形成される前記選択トランジスタの1つとしてのバックゲートトランジスタの制御電極として機能する第5導電層とを備え、隣接する前記第3導電層及び前記第4導電層に接続される前記メモリストリングの1つとしての第1のメモリストリングに含まれる少なくとも一部の前記メモリトランジスタは、この第1のメモリストリングが接続されている前記第3導電層及び前記第4導電層と同一の前記第3導電層及び前記第4導電層に接続される前記メモリストリングの1つとしての第2のメモリストリングに含まれる少なくとも一部の前記メモリトランジスタに接続される前記第1導電層に共通接続されており、前記第1のメモリストリング中の前記メモリトランジスタ及び前記バックゲートトランジスタの少なくとも1つと、前記第2のメモリストリング中の前記メモリトランジスタ及び前記バックゲートトランジスタの少なくとも1つとは、それぞれ独立の前記第1導電層又は前記第5導電層に接続されることを特徴とする。
また、本発明の別の一態様に係る半導体記憶装置は、電気的に書き換え可能な複数のメモリトランジスタ、及び前記メモリトランジスタを選択するための選択トランジスタを含むメモリストリングを複数配列してなるメモリセルアレイを備え、複数の前記メモリストリングの各々は、基板に対して垂直方向に延びる柱状部を有するボディ半導体層と、前記柱状部の側面を取り囲むように形成された電荷蓄積層と、前記柱状部の側面及び前記電荷蓄積層を取り囲むように形成され前記メモリトランジスタの制御電極に接続されるワード線として機能する第1導電層と、絶縁膜を介して前記柱状部の側面に形成され前記選択トランジスタの制御電極に接続される選択ゲート線として機能する第2導電層とを備え、第1方向を長手方向として配列されると共に前記メモリストリングの一端が接続されビット線として機能する第3導電層と、前記第1方向を長手方向として配列されると共に前記メモリストリングの他端が接続されソース線として機能する第4導電層と、一対の前記第3導電層及び前記第4導電層に接続される前記メモリストリングの1つとしての第1のメモリストリングに含まれる前記メモリトランジスタは、同一の前記第3導電層及び前記第4導電層に接続され第1のメモリストリングに隣接する前記メモリストリングの1つとしての第2のメモリストリングに含まれる前記メモリトランジスタに接続される前記第1導電層に共通接続されており、前記第1のメモリストリング中の前記選択トランジスタと、前記第2のメモリストリング中の前記選択トランジスタは、それぞれ独立の前記第2導電層に接続されることを特徴とする。
また、本発明の更に別の一態様に係る半導体記憶装置は、電気的に書き換え可能な複数のメモリトランジスタ、及び前記メモリトランジスタを選択するための選択トランジスタを含むメモリストリングを複数配列してなるメモリセルアレイと、前記メモリトランジスタの制御ゲートに接続されるワード線と、前記メモリストリングの一端に接続されるビット線と、前記メモリストリングの他端に接続されるソース線と、を備え、前記ビット線及び前記ソース線に接続される複数の前記メモリストリングの1つとしての第1のメモリストリングに含まれる少なくとも一部の前記メモリトランジスタは、この第1のメモリストリングに隣接し且つ同一前記ビット線及び前記ソース線に接続される複数の前記メモリストリングの1つとしての第2のメモリストリングに含まれる少なくとも一部の前記メモリトランジスタに接続される前記ワード線に共通接続されており、前記第1のメモリストリング中のトランジスタの少なくとも1つと、前記第2のメモリストリング中のトランジスタの少なくとも1つとは、それぞれ独立に導通制御されるように構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、3次元構造の半導体記憶装置において、集積度が高まった場合においても読み出し電流のばらつきを抑え、十分な読み出しマージンを確保することができる不揮発性半導体記憶装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置100の構成概略図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るメモリセルアレイ12の一部概略斜視図である。
【図3】メモリトランジスタの一単位であるメモリストリングMSの一部拡大断面図である。
【図4】1つのメモリストリングMSの等価回路図である。
【図5】第1の実施の形態のメモリセルアレイ1の構成を説明する平面図である。
【図6】図5のA部分の拡大図である。
【図7】第1の実施の形態のメモリセルアレイ1の等価回路図である。
【図8】第1の実施の形態の半導体記憶装置の読み出し動作を説明する回路図である。
【図9A】第1の実施の形態の半導体記憶装置の書き込み動作を説明する回路図である。
【図9B】第1の実施の形態の半導体記憶装置の書き込み動作を説明する回路図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の平面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置100’の全体構成を示す概略図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置100’のメモリセルアレイ12’の一部の概略斜視図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の平面図である。
【図14】第3の実施の形態のメモリセルアレイ1の等価回路図である。
【図15】第3の実施の形態の半導体記憶装置の読み出し動作を説明する回路図である。
【図16A】第3の実施の形態の半導体記憶装置の書き込み動作を説明する回路図である。
【図16B】第3の実施の形態の半導体記憶装置の書き込み動作を説明する回路図である。
【図17】本発明の第4の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリセルアレイの平面図である。
【図18】第4の実施の形態のメモリセルアレイ1の等価回路図である。
【図19】本発明の第4の実施の形態の半導体記憶装置の読み出し動作を説明する回路図である。
【図20】本発明の第4の実施の形態の半導体記憶装置の書き込み動作を説明する回路図である。
【図21】本発明の第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の全体構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置について説明する。
【0012】
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態を、図1等を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置100の概略図を示す。
【0013】
この不揮発性半導体記憶装置100は、データを記憶するメモリトランジスタを3次元状に配列したメモリセルアレイ12を有する。このメモリセルアレイ12は、複数のメモリトランジスタMTr、及びバックゲートトランジスタBGTrを積層方向にU字状に直列接続すると共に、その両端にそれぞれドレイン側選択トランジスタSDTr、ソース側選択トランジスタSSTrを接続してなるメモリストリングMSをマトリクス状に配列してなる。メモリトランジスタMTrは、後述するように、MONOS型のトランジスタである。この積層方向に並ぶように形成されたメモリトランジスタMTrは、積層方向に層間絶縁膜(図示せず)を挟んで積層されたワード線WLにその制御ゲート電極を接続されている。
また、ドレイン側選択トランジスタSDTr、ソース側選択トランジスタSSTrのゲート電極は、それぞれ、選択ゲート線SGに接続されている。選択ゲート線SGは、ロウ方向(第2方向)を長手方向として形成され、カラム方向(第1方向)に所定のピッチで配置されている。また、ビット線BL、ソース線SLは、この実施の形態ではいずれもカラム方向(第1方向)を長手方向として平行に形成されている。ビット線BLとソース線SLは、ロウ方向において交互に登場するように配置されている。
【0014】
図2は、第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置100のメモリセルアレイ12の一部の概略斜視図である。図3は、メモリトランジスタの一単位であるメモリストリングMSの一部拡大断面図である。図4は、1つのメモリストリングMSの等価回路図である。
図2に示すように、メモリセルアレイ12には、メモリストリングMSmnがm×n個(m、nは自然数)、平面方向においてマトリクス状に配置されている。1つのメモリストリングMSmnには、図4に示すように、電気的に書き換え可能な8個のメモリトランジスタMTr1mn〜MTr8mn、ソース側選択トランジスタSSTrmn、ドレイン側選択トランジスタSDTrmn、及びバックゲートトランジスタBGTrmnが形成される。なお、以下では、これらトランジスタ等を総称する場合に、m、nの符号を付さずに、単に「メモリストリングMS」「メモリトランジスタMTr」、「ソース側選択トランジスタSSTr」、「ドレイン側選択トランジスタSDTr」、「バックゲートトランジスタBGTr」のように標記する場合がある。
【0015】
図2に示すように、1つのメモリストリングMSmnは、半導体基板Baに対し垂直方向に延びカラム方向に並ぶよう配列された2本の柱状部CLmnと、この柱状部CLmnの下端を連結するようにカラム方向を長手方向として延びる連結部JPmnを有する。この柱状部CLmnと連結部JPmnとで、メモリトランジスタ及び選択トランジスタのチャネル領域(ボディ)としてのボディ半導体層SCmnが構成されている。すなわち、この実施の形態のメモリストリングMSmnは、所謂U字形状を有している。1つの柱状部CLmnには、それぞれ4つのメモリトランジスタMTrが直列接続された形で形成されている。従って、1つのメモリストリングMSmnにおいては、連結部JPmnに接続された2つの柱状部CLmnのそれぞれに4個のメモリトランジスタMTrが直列接続される。これにより、1つのメモリストリングMSmn中には、合計で2×4=8個のメモリトランジスタMTrが配列されている(図4参照)。
【0016】
また、図2に示すように、1つの連結部JPmnには、バックゲートトランジスタBGTrmnが形成されている(図4参照)。連結部JPmnの下部には、図2では図示しない絶縁膜を介してバックゲート導電層(バックゲート線)BGが形成されている。このバックゲート線BGは、バックゲートトランジスタBGTrmnのゲート電極として機能する。バックゲート線BGは、1ブロック中の全メモリストリングMSに対し共通に板状に設けることができる。すなわち、1ブロック中の全て(m×n個)のバックゲートトランジスタBGTrは、1つのバックゲート線BGにより制御されるようにすることができる。ただし、ロウ方向を長手方向として分割されたストライプ形状とすることも可能である。
【0017】
また、柱状部CLmnの配列ピッチと同じ配列ピッチで、1つの柱状部CLmnを絶縁膜を介して囲うように、ワード線WLが配列されている。図1に示すように、偶数番目のワード線WLmは互いに共通接続された櫛形配線とされる一方、奇数番目のワード線WLmも共通接続された櫛形配線とされている。2つの櫛形の櫛形配線は、櫛刃部分が噛み合うような形で配列されている。このような櫛形配線を採用しているのは、コンタクトの数の低減を図るためである。ただし、このような櫛形配線を採用せず、各ワード線WLmをそれぞれ個別にコンタクトに接続することも可能である。
【0018】
また、図3に示すように、ワード線WLと柱状部CLmnとの間に形成される前述の絶縁膜は、ONO(Oxide−Nitride−Oxide)層NLにより形成されている。ONO層NLは、柱状部CLmnに接するトンネル絶縁層TI、トンネル絶縁層TIに接する電荷蓄積層EC、及び電荷蓄積層ECに接するブロック絶縁層BIを有する。電荷蓄積層ECは、電荷を蓄積する機能を有する。すなわち、電荷蓄積層ECは、柱状部CLmnの側面を取り囲むように形成されている。
また、各ワード線WLmnは、柱状部CLmnの側面及び電荷蓄積層ECを取り囲むように形成されている。柱状部CLmn及び連結部JPmnは、内部に中空部HIを有する筒状に形成され、その中空部HIがシリコン酸化膜等の絶縁膜Iにより満たされている。このような中空部HIを有さず、内部までポリシリコン等の導電膜で満たされた柱状部、連結部とすることもできる。
【0019】
また、ワード線WLの上方には、選択トランジスタSDTrmn、SSTrmnに接続するための配線として、選択ゲート線SGが、1つの柱状部CLmnを絶縁膜GI(図3参照)を介して囲うように且つロウ方向を長手方向として形成されている。
【0020】
バックゲートトランジスタBGTrmnは、連結部JPmn、ONO層NL(電荷蓄積層EC)、及びバックゲート線BGにより構成されている。バックゲート線BGのONO層NLに接する端部は、バックゲートトランジスタBGTrmnの制御ゲート電極として機能する。
【0021】
次に、図5の平面図を参照して、第1の実施の形態のメモリセルアレイ1の構成を更に詳細に説明する。図6は、図5のA部分(破線で囲まれた部分)の拡大図である。また、図5及び図6においてメモリストリングMSがビット線BLに接続される端部BEは網掛けのハッチで表示され、同じくソース線SLに接続される端SEは斜線のハッチで表示されている。なお、図5では、簡略化のため、選択ゲート線SGは図示を省略している。
【0022】
前述したように、ビット線BLは、カラム方向を長手方向として所定の配列ピッチで配列され、ソース線SLは、同じくカラム方向を長手方向として、2つのビット線BLの間に挿入されるよう、ビット線BLと同一の配列ピッチで配置されている。すなわち、ビット線BLとソース線SLは、ロウ方向において1本ずつ交互に配置されている。
【0023】
図5に示すように、メモリセルアレイ12中においてロウ方向に並ぶ複数のメモリストリングMSは、その端部BE、SEの位置がカラム方向において揃っておらず、いわば千鳥格子状(ジグザグ状)に配列となっている。換言すれば、ロウ方向に隣接するメモリストリングMSには、端部BEと端部SEとがロウ方向において交互に現れ、それら交互に現れる端部BE、SEが同一のワード線WL及び選択ゲート線SGを共有している。例えば、図5中のメモリストリングMS0の端部SEと、このメモリストリングMS0にロウ方向において隣接するメモリストリングMS1の端部BEとが、1本のワード線WL及び選択ゲート線SGに沿って並んでいる。これにより、メモリストリングMS0とMS1とは、1本の柱状部CLmnに沿って形成された4個のメモリトランジスタMTrに接続される4本のワード線WLを共有する。逆に言うと、残りの4本のワード線WLは、メモリストリングMS0とMS1との間では共有されない。
また、メモリストリングMS0とMS1とにより共有される1本の選択ゲート線SGは、メモリストリングMS1においては、ドレイン側選択ゲート線SGDとして機能し、メモリストリングMS0においてはソース側選択ゲート線として機能する。このようにジグザグ状にメモリストリングMSを配列するのは、隣接する複数のメモリストリングMSが同時に選択されないようにするためである。詳しくは後述する。なお、図5中の隣接するメモリセルMS1とMS2も、上述のメモリセルMS0とMS1との間の関係と略同様の接続関係になっている。
【0024】
メモリストリングMSは、カラム方向を長手方向として、ビット線BLの直下、又はソース線SLの直下のいずれかに配列されている。すなわち、1つのメモリストリングMS中の端部BEとSEは、いずれも1本のビット線BLの直下に存在するか、又は1本のソース線SLの直下に存在するかのどちらかである。
このため、図2、図5及び図6に示すように、ビット線BLの直下に位置する端部SEをソース線SLに接続するための構成として、接続配線M0s、M1sが設けられている。また、ソース線SLの直下に位置する端部BEをビット線BLに接続するための構成として、接続配線M0b、M1bが設けられている。
【0025】
図6に示すように、接続配線M0sは、接続配線M1sよりも下層に形成され、カラム方向を長手方向として形成されている。接続配線M0sの下面は、端部SE(柱状部CLmnの上端)に接続される。また、接続配線M1sは、ロウ方向を長手方向として形成され、その下面は、コンタクトCTを介して接続配線M0sと電気的に接続されている。接続配線M1sの上面は、コンタクトを介してソース線SLと接続されている。なお、接続配線M0sと端部SEとの間の接続は、コンタクトを介して行ってもよい。
【0026】
同様に、接続配線M0bは、接続配線M1bよりも下層に形成され、カラム方向を長手方向として形成されている。接続配線M0bの下面は、端部BE(柱状部CLmnの上端)に接続される。また、接続配線M1bは、ロウ方向を長手方向として形成され、その下面は、コンタクトCTを介して接続配線M0bと電気的に接続されている。接続配線M1bの上面は、コンタクトCTを介してビット線BLと接続されている。なお、接続配線M0bと端部BEとの間の接続は、コンタクトを介して行ってもよい。
【0027】
また、図5では図示を省略しているが、選択ゲート線SGは、ロウ方向を長手方向としてワード線WLと同一の配列ピッチで配列され、ビット線BL、ソース線SLと直交している。
以上のような構成により、一対のビット線BL及びソース線SLに対し、複数のメモリストリングMS(例えば、図5のメモリストリングMS0、MS1、MS2)が並列に接続される。このような1本のビット線BLにぶら下がる複数のメモリストリングMSの中から1つのメモリストリングMSを選択するため、1本の選択ゲート線SGに所定の電圧が印加される。
【0028】
次に、このように構成されたメモリセルアレイ12の等価回路図を図7を参照して説明する。この図7の等価回路図は、上述の隣接する3つのメモリストリングMS0、MS1、MS2に着目した回路図である。
【0029】
図7に示すように、隣接する2つのメモリストリングMS1、MS2においては、8個のメモリトランジスタMTrのうち、1本の柱状部CLmnに沿った4つのメモリトランジスタMTrが、ワード線WLを共有し、残りの4個は他のメモリストリングとワード線WLを共有している。すなわち、メモリストリングMS1、MS2の中においては、当該残りの4個のメモリトランジスタMTrは、独立したワード線WLにより制御される。
【0030】
次に、第1の実施の形態の不揮発性半導体記憶装置のデータ読み出し動作を、図8を参照して説明する。図8中、メモリストリングMS1中の星印を付されたメモリトランジスタMTr4が、読み出し対象としての読み出しセルとされる場合を例にとって説明する。この場合、メモリストリングMS1が接続されるビット線BLは電源電圧VDDにプリチャージされる。また、メモリトランジスタMTr4に接続されるワード線WLには、複数の閾値電圧分布の中間程度の判定電圧Vrefが印加される一方、その他のメモリトランジスタMTr1〜3、MTr5〜8に接続されるワード線WLには、保持データに拘わらずメモリトランジスタMTrを導通させるリード電圧Vreadが印加される。また、メモリストリングMS1の両端の選択トランジスタSSTr、SDTrの選択ゲート線SGには、オン電圧Vonが印加される。
【0031】
このような電圧の印加により、メモリストリングMS1と隣接するメモリストリングMS0中のメモリトランジスタMTr5〜8においても、コントロールゲート電極にリード電圧Vread及び判定電圧Vrefが印加される。しかし、このメモリストリングMS0では、メモリストリングMS1とは選択ゲート線SGを共有しないドレイン側選択トランジスタSDTr(図8では図示せず)の選択ゲート線SGには接地電位Vssが印加され非導通状態に維持される。このため、メモリストリングMS0には電流パスは形成されない。
【0032】
同様に、メモリストリングMS2も、メモリストリングMS1と4本のワード線WLを共有し、これらのワード線WLにはリード電圧Vreadが印加されるので、4個のメモリトランジスタMTrは導通状態とされる。しかし、残りのメモリトランジスタMTrにはリード電圧Vread等は印加されず、また、そのソース側選択トランジスタSSTrは非導通状態に維持される。従って、メモリストリングMS2にも電流パスは形成されない。
以上の動作から明らかなように、一対のビット線BL及びソース線SLに沿って形成される複数のメモリストリングMSのうちの1つのみを任意に選択することができる。本実施の形態では、メモリストリングMSがジグザグ状に平面上に配置されていることにより、この動作が保証される。また、複数のビット線BLが同時に活性化されて複数ビット読み出しがなされる場合においても、1本のソース線SLに読み出し電流を流すメモリストリングMSは1個のみである。従って、1本のソース線SLに対し複数のメモリストリングMSから読み出し電流が流れ込む従来技術に比べ、ソース線SLの電位の浮きを抑制し、これにより読み出し電流のバラツキを抑え、読み出しマージンを大きくすることができる。また、ソース線SLの電位の浮きを抑制することで、読み出し電流を大きくすることができ、読み出し時間を短縮することができる。
【0033】
第1の実施の形態の不揮発性半導体記憶装置のデータ書き込み動作を、図9A及び図9Bを参照して説明する。図9Aは”0”を書き込む場合の動作を示す概念図であり、図9Bは”1”を書き込む場合の動作を示す概念図である。いずれの場合も、メモリストリングMS1中の星印を付されたメモリトランジスタMTr4が、書き込み対象の書き込みセルとされる場合を例にとって説明する。
【0034】
この場合、従来のNANDセル型フラッシュメモリと同様に、メモリトランジスタMTr4のワード線WLには、20V以上のプログラム電圧Vpgmが、それ以外のワード線WLには、8V程度のパス電圧Vpassが印加される。なお、ビット線BLには、書き込みデータに応じた電圧が印加される(”0”書き込みの場合は接地電圧Vss、”1”書き込みの場合には電源電圧Vdd)。これにより、メモリストリングMS1と隣接しワード線WLを共有するメモリストリングMS0、MS2にもこれらの電圧が印加される。しかし、メモリストリングMS1のソース側選択トランジスタSSTrの選択ゲートSGにはオフ電圧が印加されているので、メモリストリングMS2のドレイン側選択トランジスタSDTrも非導通状態とされる。このため、メモリストリングMS2には、書き込み動作は行われない。メモリストリングMS0では、メモリストリングMS1と選択ゲート線SGを共有しない選択トランジスタ(図9では図示せず)は非導通状態に維持されるが、メモリストリングMS1と選択ゲート線SGを共有するメモリストリングMS0中のソース側選択トランジスタは、ワード線WLに電圧が印加される前は、導通状態とされている。その後、ワード線WLの電圧が電圧VPass又は電圧vpgmまで上昇すると、カップリングによりチャネル電位が上昇する。このとき、チャネル電位が電圧Vdd以上になると、メモリストリングMS0のソース側選択トランジスタは非導通状態に切り替わる。このため、メモリストリングMS0においても、書き込み動作は行われない。
【0035】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を、図10を参照して説明する。図10は、本発明の第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の平面図である。メモリセルアレイ12中のメモリストリングMSの構造(図3、図4)、ワード線WLの構造(図1)、バックゲート線BG(図2)、選択ゲート線SG等の形状、配列等(図1、図2)は第1の実施の形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0036】
ただし、この実施の形態では、ソース線SLの幅(ロウ方向の長さ)が、ビット線BLの幅に比べて大きくされている点で、第1の実施の形態と異なっている。すなわち、ソース線SLは、ロウ方向に並ぶ2つのメモリストリングMSを包含するような幅とされ、ビット線BLの約3倍の幅を有している。ロウ方向に並ぶ複数のメモリストリングMSは、そのカラム方向の端部の位置が異なるよう、ジグザグ状に配置されている点は、第1の実施の形態と同様である。また、メモリストリングMSの端部BE、SEも、第1の実施の形態と同様に接続されている。
この実施の形態によれば、ソース線SLの幅が大きくされていることにより、ソース線SLの抵抗が低くされ、これにより読み出し動作時におけるソース線SLの電位の浮きを一層抑制することができる。
【0037】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態を、図11等を参照して説明する。
図11は、第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置100’の全体構成を示す概略図であり、図12は、第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置100’のメモリセルアレイ12’の一部の概略斜視図である。図13は、本実施の形態のメモリセルアレイ12’の平面図である。
【0038】
メモリセルアレイ12中のワード線WL、選択ゲート線SG等の形状、配列等は第1の実施の形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。この第3の実施の形態は、バックゲート線BGが、m×n個のメモリストリングMSに共通に接続される板状配線ではなく、ビット線BL、及びソース線SLと同じ配列ピッチでカラム方向に延びるストライプ形状の配線とされている点で、前述の実施の形態と異なっている。
【0039】
また、図13に示すように、この第3の実施の形態の半導体記憶装置では、ロウ方向に並ぶ複数のメモリストリングMSは、端部の位置が揃った状態で配列されており、この点、ジグザグ状にメモリストリングMSが配置されている前述の実施の形態とは異なっている。従って、ロウ方向に隣接するメモリストリングMSは、図14の等価回路図に示すように、すべてのメモリトランジスタMTr、及び選択トランジスタSDTr、SSTrにおいて、8本すべてのワード線WL、及び2本の選択ゲート線SGを共通接続されている。ただしバックゲート線BGだけは共有されず、ロウ方向に隣接するメモリストリングMSごとに独立な配線とされている。バックゲート線SGがストライプ状に形成されているのはこのためであり、選択されたメモリストリングMSでの読み出し動作を行う場合に、図15に示すように、この選択メモリストリングMSに隣接するメモリストリングが選択されることを防止するため、独立してバックゲートトランジスタBGTrを制御することができるようにしている。これにより、一対のビット線BL及びソース線SLに沿って形成される複数のメモリストリングMSのうちの1つのみを任意に選択することができる。
図16Aを参照して、この実施の形態における”0”データの書き込み動作を示す。また、図16Bを参照して、この実施の形態における”1”データの書き込み動作を示す。非選択のメモリストリングMS2において、ソース側選択トランジスタの選択ゲートSGの電圧は接地電位Vddであるが、ソース線SLにも電圧Vddが印加されているので、メモリストリングMS2のチャネルはフローティング状態となる。具体的には、ワード線WLの電位を電圧Vpass又はVpgmまで上昇させると、ワード線WLとチャネルとのカップリングによりチャネルの電位が上昇する。従って、メモリストリングMS2のソース側選択トランジスタは非導通状態となり、メモリストリングMS2のチャネル部はフローティング状態となる。このため、メモリストリングMS2のメモリセルへの書き込みは行われない。
【0040】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態を、図17を参照して説明する。
図17は、第4の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリセルアレイの平面図である。図18は、第4の実施の形態のメモリセルアレイの等価回路図である。この実施の形態は、第3の実施の形態と同様に、ロウ方向に並ぶメモリストリングMSが、カラム方向の端部を揃えて配置されている。ただし、第3の実施の形態と異なり、ビット線BLとソース線SLは、2本ずつ連続して交互に形成されている。これに合わせて、バックゲート線BGは、ロウ方向に隣接する2つのメモリストリングMSを包含するような線幅とされている。その他は第3の実施の形態と同様である。このため、等価回路図も、図18に示すように、ビット線BLとソース線SLの部分を除き、第3の実施の形態と略同様である。読み出し動作、書き込み動作も、図19(読み出し動作の説明図)、図20(書き込み動作の説明図)に示す通り、第3の実施の形態と略同様であるので、詳細な説明は省略する。これにより、本実施の形態の不揮発性半導体装置は、第3の実施の形態と同様の効果を有する。
【0041】
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態を、図21を参照して説明する。この実施の形態は、1つのメモリストリングMSが、前述の実施の形態と異なり、U字形状ではなく、図22に示すようなI字状(1本の柱状半導体)からなるボディ半導体層を有したものである点で、第1の実施の形態と異なっている。
【0042】
ビット線BLが、カラム方向を長手方向として所定の配列ピッチで配置される一方、ソース線SLも、同様にカラム方向を長手方向として所定のピッチで配列される。上記の実施の形態と異なり、ビット線BLとソース線SLとが、同一層に交互に形成されず、ソース線SLはビット線BLの下層に設けられている。ただし、ビット線BLとソース線SLとが平行に形成されるという点では、上記の実施の形態と同様である。また、1対のビット線BL及びソース線SLの間に、複数のメモリストリングMS(この図では、4本)が並列に接続されているという点も、上記の実施の形態ど同様である。この4本のメモリストリングは、それぞれ独立したドレイン側選択ゲート線SGD1〜4に接続されている。ドレイン側選択ゲート線SGD1〜4は、ビット線BL、ソース線SLとは直交するロウ方向を長手方向として配列される。従って、例えば複数のビット線BLを同時に立ち上げて読み出しを行う場合においても、選択される複数のメモリストリングMSは、それぞれ異なるソース線SLに接続される。従って、ソース線SLの電位が浮いて読み出し電流が低下することはなくなり、読み出し速度を確保することができると共に、読み出しマージンも大きくすることができる。
【0043】
[その他]
以上、発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、追加等が可能である。例えば、上記の実施の形態では、一対のビット線BL及びソース線SLに接続される複数のメモリストリングMSが、1つの柱状部CLmnに沿ったメモリトランジスタにおいてのみワード線WL及び選択ゲート線SGを共有(共通接続)する場合(第1・第2の実施の形態)と、全てのワード線WL、選択ゲート線SGを共有し、バックゲート線BGのみを独立して有する場合(第3・第4の実施の形態)を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。一対のビット線及びソース線に接続される複数のメモリストリングが、少なくともワード線又は選択ゲート線の一部を共有し、残りの配線の一部が独立して電圧制御可能とされ、結果として複数のメモリストリングのうちの1つのみが活性化されるように構成されているものは、本発明の範囲に含まれ得る。
【0044】
また、図7、図14に示す等価回路を得るための具体的構成は、図2等に示す3次元構造の半導体記憶装置に限られず、基板上に2次元状にメモリセルを配置した半導体記憶装置によっても実現することができる。
例えば、図7の等価回路に示すように、一対のビット線BLとソース線SLとの間に、複数のメモリストリングMSを並列に接続するとともに、隣接する2つのメモリストリングMS1、MS2においては、複数(例えば8個)のメモリトランジスタMTrのうちの一部(例えば4個)のメモリトランジスタMTrがワード線WLを共有し、残りは他のメモリストリングとワード線WLを共有するような回路は、2次元状のメモリセルアレイによっても実現可能である。なお、2次元構造の場合、バックゲートトランジスタBGTrは省略することができる。
【0045】
また、図14の等価回路に示すように、一対のビット線BLとソース線SLとの間に、複数のメモリストリングMSを並列に接続するとともに、隣接する2つのメモリストリングMS1、MS2においては、複数(例えば8個)のメモリトランジスタMTrの全てがワード線WLを共有し、バックゲートトランジスタBGTrのみが独立制御とされた構成も、2次元状のメモリセルアレイによっても実現可能である。つまり、隣接するメモリストリングを構成するトランジスタの少なくとも1つが独立に制御可能にされていれば十分である。
【0046】
また、上記の実施の形態では、隣接するメモリストリングMSが図4、図14、図18に示すような等価回路を構成する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば間に別のメモリストリング等を挟んだ、互いに近接するメモリストリングが図4、図14、図18のような接続関係になっているものも、本発明の範囲に含まれ得る。
【符号の説明】
【0047】
100、100’…不揮発性半導体記憶装置、 12、12’…メモリセルアレイ、 Ba…半導体基板、 CLmn…柱状部、 JPmn…連結部、 SCmn…ボディ半導体層、 MTr1mn〜MTr8mn…メモリトランジスタ、 WL…ワード線、 SGm…選択ゲート線、 SSTrmn…ソース側選択トランジスタ、 SDTrmn…ドレイン側選択トランジスタ、 BGTrmn…バックゲートトランジスタ、 HI…中空部、 I…絶縁膜。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的に書き換え可能な複数のメモリトランジスタ、及び前記メモリトランジスタを選択するための選択トランジスタを含むメモリストリングを複数配列してなるメモリセルアレイを備え、
複数の前記メモリストリングの各々は、
基板に対して垂直方向に延びる第1の柱状部、第2の柱状部、及び前記第1及び第2の柱状部の下端を連結させるように形成された連結部を有するボディ半導体層と、
前記柱状部の側面を取り囲むように形成された電荷蓄積層と、
前記柱状部の側面及び前記電荷蓄積層を取り囲むように形成され前記メモリトランジスタの制御電極に接続されるワード線として機能する第1導電層と、
絶縁膜を介して前記柱状部の側面に形成され前記選択トランジスタの制御電極に接続される選択ゲート線として機能する第2導電層と、
第1方向を長手方向として配列されると共に前記メモリストリングの一端が接続されビット線として機能する第3導電層と、
前記第1方向を長手方向として複数の前記第3導電層の間に挿入されるように配列されると共に前記メモリストリングの他端が接続されソース線として機能する第4導電層と、
絶縁膜を介して前記連結部の側面に形成され1つの前記連結部に形成される前記選択トランジスタの1つとしてのバックゲートトランジスタの制御電極として機能する第5導電層と
を備え、
隣接する前記第3導電層及び前記第4導電層に接続される前記メモリストリングの1つとしての第1のメモリストリングに含まれる少なくとも一部の前記メモリトランジスタは、この第1のメモリストリングが接続されている前記第3導電層及び前記第4導電層と同一の前記第3導電層及び前記第4導電層に接続される前記メモリストリングの1つとしての第2のメモリストリングに含まれる少なくとも一部の前記メモリトランジスタに接続される前記第1導電層に共通接続されており、
前記第1のメモリストリング中の前記メモリトランジスタ及び前記バックゲートトランジスタの少なくとも1つと、前記第2のメモリストリング中の前記メモリトランジスタ及び前記バックゲートトランジスタの少なくとも1つとは、それぞれ独立の前記第1導電層又は前記第5導電層に接続される
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項2】
前記第1のメモリストリング、及び前記第2のメモリストリングは、
前記第1の柱状部に位置する前記メモリトランジスタ、又は前記第2の柱状部に位置する前記メモリトランジスタのいずれか一方のみを、同一の前記第1導電層に共通接続されている
ことを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記連結部は、前記第1方向を長手方向として配列されると共に、前記第1方向と直交する第2方向に沿って配列される複数の前記連結部は、その端部の位置が互いに異なるように配置されている請求項2記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
前記第3導電層又は前記第4導電層の下層に、前記第1の柱状部又は前記第2柱状部の上端と前記第3導電層又は前記第4導電層とをコンタクトを介して接続するための第6配線層を更に備えた請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
前記第4導電層は、前記第3導電層よりも配線幅が大きく、
前記第4導電層の下層には、前記第1方向と直交する第2方向に沿って2つの前記メモリストリングが配置されることを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項6】
前記連結部は、前記第1方向を長手方向として配列されると共に、前記第1方向と直交する第2方向に沿って配列される複数の前記連結部は、その端部の位置が揃うように配置され、
前記第5導電層は、前記第1方向を長手方向としたストライプ状に複数本形成され、
前記第1のメモリストリング、及び前記第2のメモリストリングは、そこに含まれる全ての前記メモリトランジスタ及び前記選択トランジスタを共通の前記第1配線層及び前記第2配線層に接続され、且つそこに含まれる前記バックゲートトランジスタをそれぞれ異なる前記第5導電層に接続され、前記バックゲートトランジスタを独立に制御されるように構成された
ことを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項7】
電気的に書き換え可能な複数のメモリトランジスタ、及び前記メモリトランジスタを選択するための選択トランジスタを含むメモリストリングを複数配列してなるメモリセルアレイを備え、
複数の前記メモリストリングの各々は、
基板に対して垂直方向に延びる柱状部を有するボディ半導体層と、
前記柱状部の側面を取り囲むように形成された電荷蓄積層と、
前記柱状部の側面及び前記電荷蓄積層を取り囲むように形成され前記メモリトランジスタの制御電極に接続されるワード線として機能する第1導電層と、
絶縁膜を介して前記柱状部の側面に形成され前記選択トランジスタの制御電極に接続される選択ゲート線として機能する第2導電層と、
を備え、
第1方向を長手方向として配列されると共に前記メモリストリングの一端が接続されビット線として機能する第3導電層と、
前記第1方向を長手方向として配列されると共に前記メモリストリングの他端が接続されソース線として機能する第4導電層と、
一対の前記第3導電層及び前記第4導電層に接続される前記メモリストリングの1つとしての第1のメモリストリングに含まれる前記メモリトランジスタは、同一の前記第3導電層及び前記第4導電層に接続され第1のメモリストリングに隣接する前記メモリストリングの1つとしての第2のメモリストリングに含まれる前記メモリトランジスタに接続される前記第1導電層に共通接続されており、
前記第1のメモリストリング中の前記選択トランジスタと、前記第2のメモリストリング中の前記選択トランジスタは、それぞれ独立の前記第2導電層に接続される
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項8】
電気的に書き換え可能な複数のメモリトランジスタ、及び前記メモリトランジスタを選択するための選択トランジスタを含むメモリストリングを複数配列してなるメモリセルアレイと、
前記メモリトランジスタの制御ゲートに接続されるワード線と、
前記メモリストリングの一端に接続されるビット線と、
前記メモリストリングの他端に接続されるソース線と、
を備え、
前記ビット線及び前記ソース線に接続される複数の前記メモリストリングの1つとしての第1のメモリストリングに含まれる少なくとも一部の前記メモリトランジスタは、この第1のメモリストリングに隣接し且つ同一前記ビット線及び前記ソース線に接続される複数の前記メモリストリングの1つとしての第2のメモリストリングに含まれる少なくとも一部の前記メモリトランジスタに接続される前記ワード線に共通接続されており、
前記第1のメモリストリング中のトランジスタの少なくとも1つと、前記第2のメモリストリング中のトランジスタの少なくとも1つとは、それぞれ独立に導通制御されるように構成された
ことを特徴とする半導体記憶装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−61159(P2011−61159A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−212330(P2009−212330)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】