位置情報に基づく情報配信方法およびシステム
【課題】ユーザが自ら位置情報にコンテンツを探さなくても、自動的かつ簡便にユーザの現在の状況に合ったランドマークのコンテンツ情報をリアルタイムかつ容易に入手することができるシステムを提供すること。
【解決手段】位置情報取得手段を備えた携帯通信端末から位置データを受信し、位置データに関連したコンテンツ要求を送信するWebサーバと、コンテンツ要求に応じて位置データに関連したコンテンツをランドマーク情報データベースから検索し、検索結果をWebサーバに返信する位置データ・コンテンツサーバとを備え、Webサーバは、携帯通信端末に対して位置データに関連したランドマーク情報を含む画面を現在時刻に基づいてWebサーバのポータルサイトのトップページに生成し、携帯通信端末に送信する。
【解決手段】位置情報取得手段を備えた携帯通信端末から位置データを受信し、位置データに関連したコンテンツ要求を送信するWebサーバと、コンテンツ要求に応じて位置データに関連したコンテンツをランドマーク情報データベースから検索し、検索結果をWebサーバに返信する位置データ・コンテンツサーバとを備え、Webサーバは、携帯通信端末に対して位置データに関連したランドマーク情報を含む画面を現在時刻に基づいてWebサーバのポータルサイトのトップページに生成し、携帯通信端末に送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置情報に基づく最適な情報提供を行う情報配信方法、システム、およびサーバ等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、GPS(Global Positioning System:全地球測位)やPHS(Personal Handyphone System)基地局網を利用した位置情報取得手段を備えた携帯電話機等の携帯通信端末が普及し、ユーザの現在位置の位置情報に基づいた様々なサービスが提供されるようになってきた。
【0003】
例えば、特許文献1では、携帯通信端末を用いてGPS等で取得した位置情報を基に、関連する広告や近隣する店舗情報をその携帯通信端末に送信するサービスが考えられている。ここでは、携帯通信端末の利用者(ユーザ)は、街中など外出先で広告看板に近づきその広告看板の位置データをなんらかの位置検出手段を用いて取得し、ホストコンピュータに送信し、ホストコンピュータは、受信した位置情報に関連付けられた広告を特定し、この広告に関する情報を携帯通信端末に送信するようなシステムが開示されている。また、列車の混雑状況を車内の画像撮像装置で撮影し、その情報を駅構内の携帯通信端末に送信したり、運行中のバスの現在位置情報からユーザの最寄りのバスの停留所への到着時間などを計算し、そのユーザの携帯通信端末に表示するシステムなども開示されている。
【特許文献1】特開2004−32037号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のようなシステムでは、ユーザ自らが現在の位置情報(以下、位置データとも呼ぶ)に関連した目的データあるいはコンテンツを探し、その近くに移動してその目的物の位置情報を取得し、情報を得なければならない。特許文献1の広告看板の例では、ユーザの携帯通信端末は広告看板と無線通信することによって広告看板の位置データを取得し、ホストコンピュータにその広告に関連した目的データを送信してもらう必要がある。ユーザは、街中で必ずしも広告等を探して歩いているわけでなく、必要とするデータが必ずしも広告等に基づいて得られるわけではない。また、ユーザの目的とする情報は、その位置だけでなく時々刻々と変化するものである。そのため、携帯通信端末(携帯電話機、PHS、PDA:Personal Digital Assistantなどを含む)を、ユーザが現在自分のいる位置(現在位置)に関連した情報(コンテンツ)をひとつひとつ自ら探索するのでなく、それら刻々と変化する情報をサービス提供者の所定のWebページなどに集約してもらい、そこから手軽に取捨選択できることが望ましい。
【0005】
本発明は上記の課題を解決し、携帯通信端末のユーザが自らの現在位置データに基づいたコンテンツを必要とする場合、それらのコンテンツを明示的に探さなくても、自動的にユーザの現在の位置や時間帯などの場所的時間的状況に合った最適なコンテンツを受信できるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明では、以下のようなシステムとそのサービスを提供するサーバ、携帯通信端末、サーバの処理方法、およびコンピュータ・プログラムを提供する。
【0007】
(1) 位置情報取得手段を備えた携帯通信端末と、前記携帯通信端末が前記位置情報取得手段によって取得した自らの位置データを受信し、前記位置データに関連したコンテンツ要求を送信するWebサーバと、前記コンテンツ要求に応じて前記位置データに関連したコンテンツをランドマーク情報データベースから検索し、検索結果を前記Webサーバに返信する位置データ・コンテンツサーバとを備え、前記Webサーバは、前記携帯通信端末に対して前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を現在時刻に基づいて前記Webサーバのポータルサイトのトップページに生成し、前記携帯通信端末に送信することを特徴とする情報配信システム。
【0008】
(1)の発明によれば、GPS等なんらかの位置情報取得手段を備えた携帯通信端末からサービス提供者のWebサーバに対するコンテンツ要求を送信させ、その要求に応じて、ランドマークとなり得る建物、施設、店舗などの位置データを格納したランドマーク情報データベースを持つ位置データ・コンテンツサーバが、現在位置に適したランドマークの情報を検索する。その検索結果をWebサーバが得て、携帯通信端末のユーザに対してその現在位置に関連したランドマークの情報をポータルサイトのトップページに表示するようにした。このようにすることで、ユーザにとって、ユーザが現在いる位置情報に関する情報をリアルタイムに、かつ手軽に得られるシステムを提供することができる。
【0009】
(2) 位置情報取得手段を備えた携帯通信端末と通信可能なWebサーバであって、前記携帯通信端末から該携帯通信端末の位置データを受信し、前記位置データに関連したランドマークの情報を検索し、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面をポータルサイトのトップページに生成し、前記携帯通信端末に送信することを特徴とするWebサーバ。
【0010】
(2)の発明によれば、Webサーバが、携帯通信端末から位置データを受信し、位置データに関連したランドマークの情報を検索し、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面をポータルサイトのトップページに生成する。このようにすることにより、位置データ・コンテンツサーバを別途設けなくても(1)と同様の機能を実現するWebサーバを提供できる。
【0011】
(3) 前記Webサーバは、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を前記携帯通信端末が前記位置データを取得した現在時刻に基づいて前記ポータルサイトのトップページに生成することを特徴とする、(2)に記載のWebサーバ。
【0012】
(3)の発明によれば、Webサーバがランドマーク情報を含む画面を生成する際に、ユーザの携帯通信端末の位置を取得した時刻に基づいて、その位置と時刻に適したランドマーク情報を表示させることができる。例えば、現在時刻が早朝6時である場合、その時刻に営業していない店舗や施設などは表示からあらかじめ除くことが可能になる。
【0013】
(4) 前記Webサーバは、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を、前記携帯通信端末のユーザの属性情報を取得し前記属性情報に基づいて前記ポータルサイトのトップページに生成することを特徴とする、(2)または(3)に記載のWebサーバ。
【0014】
(4)の発明によれば、Webサーバがランドマーク情報を含む画面を生成する際に、ユーザの属性情報(例えば、性別、住所、年齢、嗜好など)を格納したデータベースから取得し、その属性を考慮して更に適切なランドマーク情報を表示させることができる。例えば、年齢、性別からユーザが若い女性であると判断した場合は、ファッション関係の店舗を上位に表示させたり、あるいは、そのユーザの嗜好データからその嗜好に近いランドマークを優先的に表示させたりすることが可能になる。また、別の例としては、ユーザの住所を属性情報として登録しておき、夜21時にその住所である自宅からアクセスしたと判断した場合は、トップページにテレビ番組表(へのリンク)を表示させたりすることが可能になる。
【0015】
(5) 前記Webサーバは、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を前記携帯通信端末の現在位置と前記ランドマークの距離に基づいてポータルサイトのトップページに生成することを特徴とする、(2)〜(4)に記載のWebサーバ。
【0016】
(5)の発明によれば、ユーザの位置とランドマークとの距離に基づいてポータルサイトのトップページに表示される順序が決定される。このことにより、ユーザはスクロール操作やメニュー検索の手間が最小化され、より近いランドマークの情報を確実に入手できる。
【0017】
(6) 前記Webサーバは、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を時間帯優先度に基づいて調整し、ポータルサイトのトップページに生成することを特徴とする、(3)に記載のWebサーバ。
【0018】
(6)の発明によれば、ランドマークの距離だけでなく、ユーザが現在位置を取得した現在時刻を更に時間帯毎に分類し、現在時刻の時間帯に応じた表示順序の優先度を参照することにより、ポータルサイトでの表示順序を調整することができる。例えば、都会で23時に駅近くにいるような場合、その駅の終電時刻を表示するような場合が考えられる。このことにより、ユーザは、時間帯毎により適切な情報を得られる可能性が広がる。
【0019】
(7) 前記時間帯優先度は、時間帯、曜日、月、季節、および場所属性のうち少なくとも一つの統計的データによって求められることを特徴とする、(4)に記載のWebサーバ。
【0020】
(7)の発明によれば、時間帯優先度は、時間帯だけでなく、現在の日が属する曜日、月、季節、およびランドマークまたは現在位置の場所属性を考慮して決定される。このことにより、ユーザはより現在の場所、時刻に応じて最適な情報を得ることができる可能性が広がる。
【0021】
(8) 前記Webサーバは、前記携帯通信端末が自らの位置データを取得した時刻と現在時刻を比較し、その差が所定の値より大きい場合は、前記携帯通信端末に再度位置データを要求することを特徴とする、(3)に記載のWebサーバ。
【0022】
(8)の発明によれば、なんらかの理由で位置データを取得した時刻とWebサーバがその位置に関連したランドマークのコンテンツのデータを得た時刻が、所定の範囲以上の場合は、再度位置データを携帯通信端末から送信してもらうようにする。このようにすることで短時間に移動中のユーザに対しても最も直近のデータを得ることができる可能性が広がる。
【0023】
(9) 位置情報取得手段を備え無線通信手段を備えた携帯通信端末であって、前記位置情報取得手段によって取得した自らの位置データに関連したランドマークのコンテンツの情報をWebサーバに要求し、前記Webサーバから前記位置データに関連したランドマークのコンテンツ情報を含むポータルサイトのトップページ画面を受信することを特徴とする携帯通信端末。
【0024】
(9)の発明によれば、携帯通信端末は、GPS等のなんらかの位置検出手段を備えていれば、自らの位置情報をWebサーバに送信し、その位置データに関連したランドマークの情報を含んだトップページを受信し、その情報を携帯通信端末の画面に手軽に(複雑なメニュー選択操作なしに)表示することができる。
【0025】
(10) 位置情報に基づく情報配信方法であって、位置情報取得手段を備えた携帯通信端末が、前記位置情報取得手段によって取得した自らの位置データをWebサーバに送信するステップと、前記位置データを受信したWebサーバが、前記位置データに関連したコンテンツ要求を位置データ・コンテンツサーバに送信するステップと、前記位置データ・コンテンツサーバが、前記コンテンツ要求に応じて前記位置データに関連したコンテンツをランドマーク情報データベースから検索し、検索結果を前記Webサーバに返信するステップと、 前記Webサーバは、前記携帯通信端末に対して前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を現在時刻に基づいて前記Webサーバのポータルサイトのトップページに生成し、前記携帯通信端末に送信するステップと、を含むことを特徴とする情報配信方法。
【0026】
(10)の発明によれば、(1)のシステムの機能を方法の発明としてとらえ、(1)のシステムと同様な効果を提供することができる。
【0027】
(11) 位置情報に基づく情報配信方法であって、位置情報取得手段を備えた携帯通信端末と通信可能なWebサーバにおいて、前記携帯通信端末から該携帯通信端末の位置データを受信するステップと、前記位置データに関連したランドマークの情報を該ランドマークとの距離に基づいて検索するステップと、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を、該ランドマークとの距離と時間帯優先度と基づいてポータルサイトのトップページに生成するステップと、前記携帯通信端末に送信するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【0028】
(11)の発明によれば、(2)のサーバの機能を方法の発明としてとらえ、(2)のサーバと同様な効果を提供することができる。
【0029】
(12) 位置情報に基づく情報配信方法のためのコンピュータ・プログラムであって、位置情報取得手段を備えた携帯通信端末と通信可能なWebサーバに、前記携帯通信端末から該携帯通信端末の位置データを受信するステップと、前記位置データに関連したランドマークの情報を該ランドマークとの距離に基づいて検索するステップと、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を該ランドマークとの距離と時間帯優先度とに基づいてポータルサイトのトップページに生成するステップと、前記携帯通信端末に送信するステップと、を実行させることを特徴とするコンピュータ・プログラム。
【0030】
(12)の発明によれば(11)の方法の各ステップを、それらを実行するコンピュータ・プログラムの発明ととらえ、(11)の方法と同様な効果を提供することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、ユーザは、携帯通信端末からサービス提供者のポータルサイトにアクセスするだけで、現在位置データと現在時間に基づいて最適なランドマークの情報がポータルサイトのトップページに表示される。このため、ユーザ自らコンテンツを探さなくても、自動的にユーザの現在の状況に合ったランドマークのコンテンツ情報(またはコンテンツへのリンク)をリアルタイムに、かつ手軽に入手することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明を好適な実施形態において図を参照しながら説明する。以下、携帯通信端末として携帯電話機の場合を想定して主に説明するが、自己の位置検出手段を備え、サービス提供者のWebサーバに無線接続可能で、Webページを表示可能な表示装置を備えたものであれば、他の携帯型の端末(PHS、PDA、ノードパソコン等)であってもよい。
【0033】
図1は、本発明の好適な一実施形態であるシステム構成の概略を示した図である。この実施形態において携帯通信端末1は、複数のGPS衛星2より位置検出のための電波を受信する。この図では、GPS衛星2は1個のみ示しているが、よく知られているように位置を特定するためには最低3個、通常は4個以上のGPS衛星2からの電波を受信する必要がある。GPS衛星2から送られてくる電波には様々な軌道情報や原子時計による非常に精度の高い時刻データが含まれる。これらの情報から現在位置の緯度、経度などの扱いやすい位置データを得るには、携帯通信端末1にGPS衛星2の軌道情報や最寄りの基地局3から得られる付加情報を保持させ、複雑な測位演算を行わせる必要がある。そのため、通常は公衆通信網4を介して接続された位置データ取得サーバ6がこれらの測位演算を行い、得られた結果を位置データ(緯度、経度、可能であれば高度など)として携帯通信端末1に送信する方法が用いられる。なお、携帯通信端末1に測位演算機能を装備させれば、位置データ取得サーバ6と交信せずとも位置データを直接取得することも可能である。
【0034】
携帯通信端末1は、このようにして得られた緯度、経度などの自らの位置データをサービス提供者のWebサーバ7に送信する。Webサーバ7は、ホームページやポータルサイトでサービスや広告を提供する画面を生成する手段(WebページDB7aなど)を保持し、Webサーバ7とネットワーク上で接続された位置データ・コンテンツサーバ8にこの位置データに基づいたコンテンツ(またはそのリンク)を要求する。この要求を受けた位置データ・コンテンツサーバ8は、このサーバ内部に格納したデータベース(ランドマーク情報DB8aなど)、または外部のコンテンツサーバ9(コンテンツDB9aを含む)を検索し、携帯通信端末1の位置データで示された場所に近い「ランドマーク」を見つける。一般に、「ランドマーク」とは、その土地の象徴となるような建物や記念碑をいう(広辞苑第5版)が、ここではより広い意味に用い、特定の場所で目印や目標となり得るような建物、施設、および店舗等であって、ホームページ等でそのコンテンツや所在地の位置データがネットワーク上で公開され利用可能であるものを指すこととする。
【0035】
位置データ・コンテンツサーバ8には、多数の登録されたランドマークの位置データが記録されたランドマーク情報DB8aを備えるか、外部のコンテンツサーバからランドマークの位置データを得て、ランドマーク情報DB8aを定期的に更新するようにしてもよい。
【0036】
また、位置データ・コンテンツサーバ8のランドマーク情報DB8aには、時間帯によって携帯通信端末1に表示するランドマークを変更できるようにするため、後述の図4で示すようなランドマークの時間帯毎の表示優先度を備えた時間帯優先度テーブルを備える。この表示優先度は、統計的手段や経験的に求めてもよいが、あらかじめシステム管理者またはユーザが設定または変更できるようにしておくと更に望ましい。
【0037】
なお、上記の位置データ・コンテンツサーバ8は、単独のサーバであっても複数のサーバから構成されてよいし、Webサーバ7に含まれてもよい。
【0038】
図2は、本発明の好適な一実施形態の上記システムにおける処理の流れの概略を示した図である。ユーザが所持する携帯通信端末1は、自らの位置データを取得するために位置データ取得サーバ6に位置データ要求を定期的に送信する。もちろん、ユーザの操作により明示的に位置データ要求を送信することも可能である。なお、携帯通信端末1に測位演算機能を装備させれば、位置データ取得サーバ6と交信せずとも位置データを直接取得することも可能である。
【0039】
位置データ取得サーバ6は、携帯通信端末1からの位置データ要求を受信すると、その位置データ要求に含まれたGPS受信情報を用いて測位演算を行い、位置データ(経度、緯度、可能であれば高度)を計算する。この得られた位置データを携帯通信端末1に送信する。
【0040】
次に、携帯通信端末1は、自らの位置データを取得するとサービス提供者のWebサーバ7にその位置データ(経度、緯度など)を送信する。Webサーバ7は、この位置データを受信すると、その中に含まれた経度緯度などの情報に基づいて近隣のランドマークに関するコンテンツ要求を位置データ・コンテンツサーバ8に送信する。
【0041】
位置データ・コンテンツサーバ8では、ランドマークの位置データを含むデータベースを用いてその場所に適したコンテンツの検索結果をWebサーバ7へ返信する。Webサーバ7では、その場所に最適な検索結果や最適な画面(ポータルサイトのトップページなど)を生成し、携帯通信端末1に送信する。
【0042】
図3は、本発明の好適な一実施形態の上記のシステムにおける処理の流れの詳細を示した図である。まず、携帯通信端末1は、定期的またはユーザ操作により位置データ取得サーバ6に測位情報要求(位置データ要求)を送信する。この測位情報要求の中には、電波を受信したGPS衛星情報(全GPS衛星のおおざっぱな軌道情報である「アルマナック」やGPS衛星自身の正確な軌道情報である「エフェメリス」が含まれる)の他、周辺基準局(周辺の基地局のうち基準となる局)の情報を含んでもよい。
【0043】
位置データ取得サーバ6は、この受信した情報を基に測位演算を行い(ステップS10)、測位結果(経度、緯度、場合によっては高度、信頼度などのデータも取得可能である)を返信する。あるいは、図示していないが、位置データ取得サーバ6が、測位演算を行わず、携帯通信端末1が測位演算を行い易くするために、最寄りの基地局からの情報などを用いて測位をし易くするための「アシストデータ」を携帯通信端末1に送信するようにし、携帯通信端末1で測位演算を行うようにしてもよい。
【0044】
携帯通信端末1は、このようにして得られた測位結果(位置データ)と端末のIDなどを含めて端末情報を生成し(ステップS11)、Webサーバ7に送信する。Webサーバ7では、端末IDを特定し(ステップS12)、記憶する。そして、位置データ・コンテンツサーバ8に端末位置データに基づくコンテンツ要求を送信する。
【0045】
位置データ・コンテンツサーバ8では、その位置データで特定された近隣のランドマークを検索し、更に、そのランドマークのコンテンツの情報も検索する(ステップS13)。得られたコンテンツの検索結果(通常はコンテンツのリンク先)は、Webサーバ7に返信され、Webサーバ7では、その場所に最適な画面を生成する(ステップS14)。具体的には、サービス提供者のポータルサイトのトップページに近隣のランドマークリストをリンク情報と共に掲示する。このリストは、ユーザのスクロールの手間を最小にするため、通常トップに表示される情報(ニュースなど)と置換するようにしてもよい。このようにWebページを動的に変更するには、Ajax(Asynchronous JavaScript and XML)など公知の技術を用いてよい。また、ユーザの利便性を考えランドマークを表示する順序は時間帯やその他の情報によって動的に変更できるようにしておく。これについては後述する。
【0046】
図4は、位置データ・コンテンツサーバ8がランドマークに関連したコンテンツの検索のために使用する時間帯優先度テーブルの例である。このテーブルにはランドマーク毎に位置データとして緯度、経度(可能ならば高度のデータ)が含まれる。更に、時間帯優先度として、一日の各時間帯毎に表示する順序を変えるために表示優先度パラメータを含ませることができる。例えば、図4の例では、平日6〜8時の時間帯では駅など通勤手段のランドマークが優先して表示されるようにする。単純化のため、図4ではこれらのパラメータは整数で示してあるが、必ずしも整数でなくてよい。また、10〜12時や18〜20時の時間帯ではレストランなどの飲食店が上位に表示され、22〜24時の時間帯では再び駅のような交通機関が上位に表示されるように各表示優先度パラメータを設定することができる。このようなパラメータは、統計情報を利用して経験的に求めてよいが、曜日、休日、季節、天候、およびランドマークの属性(例えば、交通機関、飲食店、ホール、観光施設)などの各種データを考慮して毎日更新されるようにしておくことが望ましい。また、駅などのランドマークが複数あり、他の条件が同じときは現在位置が近いものから上位に表示されるようにするようにしてもよい。
【0047】
更に、日時や時間帯だけでなく現在位置からの距離によって表示する順序を調整、変更するようにしてもよい。また、ランドマークそのもののコンテンツを表示するだけでなく、他の関連する情報(ランドマーク関連情報または付随情報)を表示するようにしてもよい。
【0048】
例えば、図5に示すように、現在位置から一番近いランドマークが駅であった場合、ポータルサイトのトップページには駅の時刻表などの情報だけでなく、路線検索メニューや乗換え時間、運賃を表示するWebページヘのリンクを追加で表示するようにしてもよい。また、図6に示すように、例えば現在位置から一番近いランドマークが飲食店であった場合、ポータルサイトのトップページの「検索結果ページ」の広告欄に、その検索された飲食店のクーポン広告を表示したりすることが可能である。また、レストランの場合など予約サービスへのリンクを追加できるようにしてもよい。更に、よく表示するページを携帯通信端末1の記憶部に記録しておくことで学習機能を持たせたりすることもできる。このようにランドマークとその特徴に合わせた情報を組み合わせてそのユーザ向けに表示することで、ユーザの利便性を高めることができる。
【0049】
図7は、現在位置に最適なランドマークを表示する順序を定めるフローチャートの例である。まず、位置データ・コンテンツサーバ8は、所定の距離内にあるランドマークを検索する(ステップS20)。具体的には、ランドマーク情報DB8aを検索し、例えば、現在位置から半径R以内にあるランドマークを抽出する。このようなランドマークが見つからない場合は(ステップS21:No)、その旨を要求元に送信し処理を終了する。ランドマークが一つ以上見つかった場合は(ステップS21:Yes)、現在時刻と携帯通信端末1がその位置を取得した時刻とを比べ、それが所定の範囲内かどうかをチェックし(ステップS22)、所定の範囲内でなければ位置データの再送要求を送信する(ステップS23)。これは、なんらかの理由で位置データを取得した時刻と位置データ・コンテンツサーバ8がコンテンツを取得した時刻が大きく違っている場合(所定の範囲を超えている場合)は、すでにユーザがその位置から遠く離れている可能性があり、ユーザにとって有用な情報が得られない場合があるからである。もちろん、このような再送要求は出さずに、単に確認のために現在時刻と位置データを取得した時刻を並べて表示させるようにしてもよい。
【0050】
次に、位置データ・コンテンツサーバ8は、複数のランドマークが検出された場合は、まずユーザの現在位置から距離の近い順にソートする(ステップS24)。そして、現在時刻に対応する時間帯の優先度を時間帯優先度テーブル(図4参照)から取得し(ステップS25)、これを所定のパラメータで重み付け、この値とランドマークの距離とを積算し、表示する順序を調整する(ステップS26)。例えば、あるランドマークAと現在位置との距離が100m、その時間帯優先度パラメータが2、別のランドマークBと現在位置の距離が120m、時間帯優先度パラメータが1であるとすると、ランドマークAの表示順位は100×2=200であり、ランドマークBの表示順位は120×1=120となる。したがって、ランドマークBのほうがランドマークAよりも距離は遠くても上位に表示されるようにすることができる。実際には、時間帯優先度以外にも表示する順序を決定するためには様々なパラメータが考えられるが、これらは統計的手段または経験則に従って、その重み付けパラメータと共に順次求められ蓄積されるようにする。
【0051】
一般にランドマークの距離をd0、その他のパラメータをPiとすれば、そのランドマークを表示する優先順序は、a0*d0+a1*p1+a2*p3+・・・のような線形結合関数で求められる。ここで、ai(i=0,1,・・・,n)は、パラメータPiの優先順位付けに対する重み係数である。
【0052】
最後に、位置データ・コンテンツサーバ8は、このようにして決定したランドマーク表示順位とランドマークのコンテンツ情報と共にWebサーバ7に送信する(ステップS27)。Webサーバ7は、その携帯通信端末のIDを記憶しているので、その携帯通信端末の位置データに合った画面を生成したり、標準のポータルサイトの画面構成を変更したりすることができる。
【0053】
図8は、携帯電話機用のサービス提供者のポータルサイトのトップページの例を示す図である。この図の例のように、ポータルサイトのトップページには通常、サービス提供者のロゴエリア10、広告エリア11、検索エリア12などが上位に表示され、その下に利用頻度の高い、例えばニュースエリア13やコンテンツストア・エリア14などが順次表示されるようになっている。通常は携帯電話機の画面サイズの制限からユーザのスクロール操作を最小にするように利用頻度または重要度に応じてこの画面構成が決定されている。
【0054】
ユーザは、街中などの外出先での移動中に携帯電話機の表示を見る場合、面倒なスクロール操作や、メニュー階層の深い位置から目的とする情報を得ることは、できるだけ避けたいと考える。しかしこのような移動中にこそ目的とするランドマークの情報を得たい場合がある。例えば、市街地で深夜帰宅時など駅の終電時刻が気になる場合や、観光地などで乗り物に乗車中に気になるランドマークを見つけた場合などである。そのため、本発明が対象とする位置情報に基づいたランドマーク情報は、ポータルサイトのトップページなどに表示されることが望ましい。なぜなら、これらの目的とする情報は、時間と現在位置に応じて刻々と変化する場合があり、できるだけ容易に表示できることが必要であるからである。ニュースなどの情報は、次々刻々と変化するが、ユーザのいる場所に応じて刻々と変化することはない。このため、位置情報に基づくランドマーク情報は、トップページの中でもかなり上位に(ニュースなどよりも上に)表示されるようにすることが望ましい。また、ランドマーク表示をオフにする手段(例えば、ページの初期画面の設定やカスタマイズ機能、または所定のボタン操作などによる)を備えていると更に望ましい。
【0055】
図9は、携帯電話機用のポータルサイトのトップページの標準画面からの変更例1を示す図である。一般にポータルサイトは、サービス提供者によってすべての利用者向けに共通に構成されているが、本発明の好適な一実施形態においては、ポータルサイトは、この位置情報サービスを受けるユーザ向けにパーソナライズされた画面構成とする。ここで図示するように、この例では近隣ランドマーク情報15はニュースなどよりも上位に表示されるようにする。また、例えば現在位置がターミナル駅の近くで、現在時刻が23時であった場合、各路線の終電時刻やバス停留所の終便時刻が上位に表示されるようにする。また、近隣ランドマーク情報には現在位置を基準とした周辺マップへのリンクが常に表示されるようにしてもよい。
【0056】
図10は、携帯電話機用のポータルサイトのトップページの標準画面からの変更例2を示す図である。この例では、ユーザは繁華街で12時にポータルサイトを表示しているとする。この場合、レストランなどの飲食店や、デパート、映画館などが上位に表示され得る。飲食店などの店舗は同じビルの異なる階に位置することも多いので、緯度、経度の他に高度のデータもデータベースに格納されていることが望ましい。高度情報を付加することによって、同じビルの中の店舗を区別することも可能となる。
【0057】
図11は、携帯電話機用のポータルサイトのトップページの標準画面からの変更例3を示す図である。この例では、観光地において10時にポータルサイトを表示した場合を示している。ここでは、観光地の特徴情報を参照して観光バスやフェリーなどの発着時刻などが上位に表示されている。また、遊園地などの観光スポットやホテル、旅館などの宿泊情報も続いて表示されることになる。観光地においては、ランドマークとの距離や現在時刻だけでなく、天候や季節などを考慮して表示順序を調整するようにすると更に望ましい。このように、本発明の実施形態におけるシステムや方法を用いることにより、ユーザの位置情報に関するデータをきめ細かに表示することが可能になる。
【0058】
図12は、図1で説明したWebサーバ7、および位置データ・コンテンツサーバ8のハードウェア構成の一例として、サーバ装置100のハードウェア構成の一例を示した図である。サーバ装置100は、CPU(Central Processing Unit)1010、(マルチプロセッサ構成ではCPU1012など複数のCPUが追加されてもよい)、バスライン1005、通信I/F1040、メインメモリ1050、BIOS(Basic Input Output System)1060、USBポート1090、I/Oコントローラ1070、ならびにキーボードおよびマウス等1100の入力手段や表示装置1022を備える。
【0059】
I/Oコントローラ1070には、テープドライブ1072、ハードディスク1074、光ディスクドライブ1076、半導体メモリ1078、等の記憶手段を接続することができる。
【0060】
BIOS1060は、サーバ装置100の起動時にCPU1010が実行するブートプログラムや、サーバ装置100のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0061】
サーバ装置100の記憶部を構成するハードディスク1074は、サーバとして機能されるための各種プログラムおよび本発明の機能を実行するプログラムや1次データ、およびデータベースが含まれる。
【0062】
光ディスクドライブ1076としては、例えば、DVD−ROMドライブ、CD−ROMドライブ、DVD−RAMドライブ、CD−RAMドライブを使用することができる。この場合は各ドライブに対応した光ディスク1077を使用する必要がある。光ディスク1077から光ディスクドライブ1076によりプログラムまたはデータを読み取り、I/Oコントローラ1070を介してメインメモリ1050またはハードディスク1074に提供することもできる。
【0063】
サーバ装置100に提供されるコンピュータ・プログラムは、ハードディスク1074、光ディスク1077、またはメモリーカード等の記録媒体に格納されて提供される。このコンピュータ・プログラムは、I/Oコントローラ1070を介して、記録媒体から読み出され、または通信I/F1040を介してダウンロードされることによって、サーバ装置100にインストールされ実行されてもよい。
【0064】
前述のコンピュータ・プログラムは、内部または外部の記憶媒体に格納されてもよい。ここで、記憶部を構成する記憶媒体としては、ハードディスク1074、光ディスク1077、またはメモリーカードの他に、MD等の光磁気記録媒体、テープ媒体、を用いることができる。また、専用通信回線やインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク1074または光ディスクライブラリー等の記憶装置を記録媒体として使用し、通信回線を介してコンピュータ・プログラムをサーバ装置100に提供してもよい。
【0065】
ここで、表示装置1022は、ユーザにデータの入力を受け付ける画面を表示したり、サーバ装置100による演算処理結果の画面を表示したりするものであり、ブラウン管表示装置(CRT)、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイ装置を含む。
【0066】
ここで、入力手段は、ユーザによる入力の受付を行うものであり、キーボードおよびマウス1100等により構成してよい。
【0067】
また、通信I/F1040は、サーバ装置100を専用ネットワークまたは公共ネットワークを介して端末と接続できるようにするためのネットワーク・アダプタである。通信I/F1040は、モデム、ケーブル・モデムおよびイーサネット(登録商標)・アダプタを含んでよい。
【0068】
以上の例は、サーバ装置100について主に説明したが、コンピュータに、プログラムをインストールして、そのコンピュータをサーバ装置として動作させることにより上記で説明した機能を実現することができる。したがって、本発明において一実施形態として説明したサーバにより実現される機能は、上述の方法を当該コンピュータにより実行することにより、あるいは、上述のコンピュータ・プログラムを当該コンピュータに導入して実行することよっても実現可能である。
【0069】
図13は、本明細書で説明した携帯通信端末1の典型的な例として、携帯電話機200のハードウェア構成の一例を示した図である。携帯電話機200は、GPS用受信アンテナ210、GPS受信部212、通信用アンテナ220、携帯電話送受信制御部222、制御部230、記憶部240、表示部250、操作部260、通話部270、マイク272、スピーカ274、および計時部280で構成される。
【0070】
ここでは、位置情報検出手段として、GPS用受信アンテナ210とGPS受信部212を備えている。GPS用受信アンテナ210は、通信用アンテナ220と兼用にしてもよい。なお、PHS携帯電話機では、最寄りの複数の基地局から電波を受信することにより位置情報検出手段として使用できるがここでは説明を省略する。
【0071】
制御部230は、記憶部240にGPS衛星からの受信信号を記憶し、携帯電話送受信制御部222を介して、自らの位置データを得るため、位置データ取得サーバ(測位サーバとも呼ばれる)に緯度、経度などの測位データ(位置データ)の測位演算を要求する。あるいは、位置データ取得サーバからは測位演算を補助するアシストデータを受信し、携帯電話機200で測位演算を行ってもよい。
【0072】
更に、携帯電話機200には、一般的には、ユーザからの操作を受け付ける操作部260、液晶画面やLEDなどの表示部250、音声通話のためのマイク272やスピーカ274を備えた通話部270、および現在のおおよその時刻を刻む計時部280が含まれる。
【0073】
これまで説明したように、本発明によれば、携帯通信端末1の位置情報検出手段により得られた自らの位置データを利用して、現在位置とその時の時刻に基づいた周辺ランドマークのコンテンツを求め、自動的にまたはユーザの要求に応じてポータルサイトのトップページに提示することができる。更には、当該トップページに表示に加えて、従来にはないランドマークに関連した情報サービス(ランドマークに関連した情報、例えばランドマークへのメッセージ送信や広告等の受信)を提供することが可能になる。
【0074】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の好適な一実施形態のシステム構成の概略を示した図である。
【図2】本発明の好適な一実施形態のシステムにおける処理の流れの概略を示した図である。
【図3】本発明の好適な一実施形態のシステムにおける処理の流れの詳細を示した図である。
【図4】位置データ・コンテンツサーバがコンテンツの検索のために使用する時間帯優先度テーブルの例である。
【図5】現在位置に一番近いランドマークが駅の場合の例を示す図である。
【図6】現在位置に一番近いランドマークが飲食店の場合の例を示す図である。
【図7】現在位置に最適なランドマークを表示する順序を定めるフローチャートの例である。
【図8】携帯電話機用のポータルサイトのトップページの例を示す図である。
【図9】携帯電話機用のポータルサイトのトップページの標準画面からの変更例1を示す図である。
【図10】携帯電話機用のポータルサイトのトップページの標準画面からの変更例2を示す図である。
【図11】携帯電話機用のポータルサイトのトップページの標準画面からの変更例3を示す図である。
【図12】サーバ装置100のハードウェア構成を示した図である。
【図13】携帯電話機200のハードウェア構成を示した図である。
【符号の説明】
【0076】
1 携帯通信端末
2 GPS衛星
3 基地局
4 公衆通信網
5 ネットワーク
6 位置データ取得サーバ
7 Webサーバ
7a WebページDB
8 位置データ・コンテンツサーバ
8a ランドマーク情報DB
9 コンテンツサーバ
9a コンテンツDB
10 ロゴエリア
11 広告エリア
12 検索エリア
13 ニュースエリア
14 コンテンツストア・エリア
15 近隣ランドマーク情報
100 サーバ装置
200 携帯電話機
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置情報に基づく最適な情報提供を行う情報配信方法、システム、およびサーバ等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、GPS(Global Positioning System:全地球測位)やPHS(Personal Handyphone System)基地局網を利用した位置情報取得手段を備えた携帯電話機等の携帯通信端末が普及し、ユーザの現在位置の位置情報に基づいた様々なサービスが提供されるようになってきた。
【0003】
例えば、特許文献1では、携帯通信端末を用いてGPS等で取得した位置情報を基に、関連する広告や近隣する店舗情報をその携帯通信端末に送信するサービスが考えられている。ここでは、携帯通信端末の利用者(ユーザ)は、街中など外出先で広告看板に近づきその広告看板の位置データをなんらかの位置検出手段を用いて取得し、ホストコンピュータに送信し、ホストコンピュータは、受信した位置情報に関連付けられた広告を特定し、この広告に関する情報を携帯通信端末に送信するようなシステムが開示されている。また、列車の混雑状況を車内の画像撮像装置で撮影し、その情報を駅構内の携帯通信端末に送信したり、運行中のバスの現在位置情報からユーザの最寄りのバスの停留所への到着時間などを計算し、そのユーザの携帯通信端末に表示するシステムなども開示されている。
【特許文献1】特開2004−32037号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のようなシステムでは、ユーザ自らが現在の位置情報(以下、位置データとも呼ぶ)に関連した目的データあるいはコンテンツを探し、その近くに移動してその目的物の位置情報を取得し、情報を得なければならない。特許文献1の広告看板の例では、ユーザの携帯通信端末は広告看板と無線通信することによって広告看板の位置データを取得し、ホストコンピュータにその広告に関連した目的データを送信してもらう必要がある。ユーザは、街中で必ずしも広告等を探して歩いているわけでなく、必要とするデータが必ずしも広告等に基づいて得られるわけではない。また、ユーザの目的とする情報は、その位置だけでなく時々刻々と変化するものである。そのため、携帯通信端末(携帯電話機、PHS、PDA:Personal Digital Assistantなどを含む)を、ユーザが現在自分のいる位置(現在位置)に関連した情報(コンテンツ)をひとつひとつ自ら探索するのでなく、それら刻々と変化する情報をサービス提供者の所定のWebページなどに集約してもらい、そこから手軽に取捨選択できることが望ましい。
【0005】
本発明は上記の課題を解決し、携帯通信端末のユーザが自らの現在位置データに基づいたコンテンツを必要とする場合、それらのコンテンツを明示的に探さなくても、自動的にユーザの現在の位置や時間帯などの場所的時間的状況に合った最適なコンテンツを受信できるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明では、以下のようなシステムとそのサービスを提供するサーバ、携帯通信端末、サーバの処理方法、およびコンピュータ・プログラムを提供する。
【0007】
(1) 位置情報取得手段を備えた携帯通信端末と、前記携帯通信端末が前記位置情報取得手段によって取得した自らの位置データを受信し、前記位置データに関連したコンテンツ要求を送信するWebサーバと、前記コンテンツ要求に応じて前記位置データに関連したコンテンツをランドマーク情報データベースから検索し、検索結果を前記Webサーバに返信する位置データ・コンテンツサーバとを備え、前記Webサーバは、前記携帯通信端末に対して前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を現在時刻に基づいて前記Webサーバのポータルサイトのトップページに生成し、前記携帯通信端末に送信することを特徴とする情報配信システム。
【0008】
(1)の発明によれば、GPS等なんらかの位置情報取得手段を備えた携帯通信端末からサービス提供者のWebサーバに対するコンテンツ要求を送信させ、その要求に応じて、ランドマークとなり得る建物、施設、店舗などの位置データを格納したランドマーク情報データベースを持つ位置データ・コンテンツサーバが、現在位置に適したランドマークの情報を検索する。その検索結果をWebサーバが得て、携帯通信端末のユーザに対してその現在位置に関連したランドマークの情報をポータルサイトのトップページに表示するようにした。このようにすることで、ユーザにとって、ユーザが現在いる位置情報に関する情報をリアルタイムに、かつ手軽に得られるシステムを提供することができる。
【0009】
(2) 位置情報取得手段を備えた携帯通信端末と通信可能なWebサーバであって、前記携帯通信端末から該携帯通信端末の位置データを受信し、前記位置データに関連したランドマークの情報を検索し、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面をポータルサイトのトップページに生成し、前記携帯通信端末に送信することを特徴とするWebサーバ。
【0010】
(2)の発明によれば、Webサーバが、携帯通信端末から位置データを受信し、位置データに関連したランドマークの情報を検索し、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面をポータルサイトのトップページに生成する。このようにすることにより、位置データ・コンテンツサーバを別途設けなくても(1)と同様の機能を実現するWebサーバを提供できる。
【0011】
(3) 前記Webサーバは、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を前記携帯通信端末が前記位置データを取得した現在時刻に基づいて前記ポータルサイトのトップページに生成することを特徴とする、(2)に記載のWebサーバ。
【0012】
(3)の発明によれば、Webサーバがランドマーク情報を含む画面を生成する際に、ユーザの携帯通信端末の位置を取得した時刻に基づいて、その位置と時刻に適したランドマーク情報を表示させることができる。例えば、現在時刻が早朝6時である場合、その時刻に営業していない店舗や施設などは表示からあらかじめ除くことが可能になる。
【0013】
(4) 前記Webサーバは、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を、前記携帯通信端末のユーザの属性情報を取得し前記属性情報に基づいて前記ポータルサイトのトップページに生成することを特徴とする、(2)または(3)に記載のWebサーバ。
【0014】
(4)の発明によれば、Webサーバがランドマーク情報を含む画面を生成する際に、ユーザの属性情報(例えば、性別、住所、年齢、嗜好など)を格納したデータベースから取得し、その属性を考慮して更に適切なランドマーク情報を表示させることができる。例えば、年齢、性別からユーザが若い女性であると判断した場合は、ファッション関係の店舗を上位に表示させたり、あるいは、そのユーザの嗜好データからその嗜好に近いランドマークを優先的に表示させたりすることが可能になる。また、別の例としては、ユーザの住所を属性情報として登録しておき、夜21時にその住所である自宅からアクセスしたと判断した場合は、トップページにテレビ番組表(へのリンク)を表示させたりすることが可能になる。
【0015】
(5) 前記Webサーバは、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を前記携帯通信端末の現在位置と前記ランドマークの距離に基づいてポータルサイトのトップページに生成することを特徴とする、(2)〜(4)に記載のWebサーバ。
【0016】
(5)の発明によれば、ユーザの位置とランドマークとの距離に基づいてポータルサイトのトップページに表示される順序が決定される。このことにより、ユーザはスクロール操作やメニュー検索の手間が最小化され、より近いランドマークの情報を確実に入手できる。
【0017】
(6) 前記Webサーバは、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を時間帯優先度に基づいて調整し、ポータルサイトのトップページに生成することを特徴とする、(3)に記載のWebサーバ。
【0018】
(6)の発明によれば、ランドマークの距離だけでなく、ユーザが現在位置を取得した現在時刻を更に時間帯毎に分類し、現在時刻の時間帯に応じた表示順序の優先度を参照することにより、ポータルサイトでの表示順序を調整することができる。例えば、都会で23時に駅近くにいるような場合、その駅の終電時刻を表示するような場合が考えられる。このことにより、ユーザは、時間帯毎により適切な情報を得られる可能性が広がる。
【0019】
(7) 前記時間帯優先度は、時間帯、曜日、月、季節、および場所属性のうち少なくとも一つの統計的データによって求められることを特徴とする、(4)に記載のWebサーバ。
【0020】
(7)の発明によれば、時間帯優先度は、時間帯だけでなく、現在の日が属する曜日、月、季節、およびランドマークまたは現在位置の場所属性を考慮して決定される。このことにより、ユーザはより現在の場所、時刻に応じて最適な情報を得ることができる可能性が広がる。
【0021】
(8) 前記Webサーバは、前記携帯通信端末が自らの位置データを取得した時刻と現在時刻を比較し、その差が所定の値より大きい場合は、前記携帯通信端末に再度位置データを要求することを特徴とする、(3)に記載のWebサーバ。
【0022】
(8)の発明によれば、なんらかの理由で位置データを取得した時刻とWebサーバがその位置に関連したランドマークのコンテンツのデータを得た時刻が、所定の範囲以上の場合は、再度位置データを携帯通信端末から送信してもらうようにする。このようにすることで短時間に移動中のユーザに対しても最も直近のデータを得ることができる可能性が広がる。
【0023】
(9) 位置情報取得手段を備え無線通信手段を備えた携帯通信端末であって、前記位置情報取得手段によって取得した自らの位置データに関連したランドマークのコンテンツの情報をWebサーバに要求し、前記Webサーバから前記位置データに関連したランドマークのコンテンツ情報を含むポータルサイトのトップページ画面を受信することを特徴とする携帯通信端末。
【0024】
(9)の発明によれば、携帯通信端末は、GPS等のなんらかの位置検出手段を備えていれば、自らの位置情報をWebサーバに送信し、その位置データに関連したランドマークの情報を含んだトップページを受信し、その情報を携帯通信端末の画面に手軽に(複雑なメニュー選択操作なしに)表示することができる。
【0025】
(10) 位置情報に基づく情報配信方法であって、位置情報取得手段を備えた携帯通信端末が、前記位置情報取得手段によって取得した自らの位置データをWebサーバに送信するステップと、前記位置データを受信したWebサーバが、前記位置データに関連したコンテンツ要求を位置データ・コンテンツサーバに送信するステップと、前記位置データ・コンテンツサーバが、前記コンテンツ要求に応じて前記位置データに関連したコンテンツをランドマーク情報データベースから検索し、検索結果を前記Webサーバに返信するステップと、 前記Webサーバは、前記携帯通信端末に対して前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を現在時刻に基づいて前記Webサーバのポータルサイトのトップページに生成し、前記携帯通信端末に送信するステップと、を含むことを特徴とする情報配信方法。
【0026】
(10)の発明によれば、(1)のシステムの機能を方法の発明としてとらえ、(1)のシステムと同様な効果を提供することができる。
【0027】
(11) 位置情報に基づく情報配信方法であって、位置情報取得手段を備えた携帯通信端末と通信可能なWebサーバにおいて、前記携帯通信端末から該携帯通信端末の位置データを受信するステップと、前記位置データに関連したランドマークの情報を該ランドマークとの距離に基づいて検索するステップと、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を、該ランドマークとの距離と時間帯優先度と基づいてポータルサイトのトップページに生成するステップと、前記携帯通信端末に送信するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【0028】
(11)の発明によれば、(2)のサーバの機能を方法の発明としてとらえ、(2)のサーバと同様な効果を提供することができる。
【0029】
(12) 位置情報に基づく情報配信方法のためのコンピュータ・プログラムであって、位置情報取得手段を備えた携帯通信端末と通信可能なWebサーバに、前記携帯通信端末から該携帯通信端末の位置データを受信するステップと、前記位置データに関連したランドマークの情報を該ランドマークとの距離に基づいて検索するステップと、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を該ランドマークとの距離と時間帯優先度とに基づいてポータルサイトのトップページに生成するステップと、前記携帯通信端末に送信するステップと、を実行させることを特徴とするコンピュータ・プログラム。
【0030】
(12)の発明によれば(11)の方法の各ステップを、それらを実行するコンピュータ・プログラムの発明ととらえ、(11)の方法と同様な効果を提供することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、ユーザは、携帯通信端末からサービス提供者のポータルサイトにアクセスするだけで、現在位置データと現在時間に基づいて最適なランドマークの情報がポータルサイトのトップページに表示される。このため、ユーザ自らコンテンツを探さなくても、自動的にユーザの現在の状況に合ったランドマークのコンテンツ情報(またはコンテンツへのリンク)をリアルタイムに、かつ手軽に入手することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明を好適な実施形態において図を参照しながら説明する。以下、携帯通信端末として携帯電話機の場合を想定して主に説明するが、自己の位置検出手段を備え、サービス提供者のWebサーバに無線接続可能で、Webページを表示可能な表示装置を備えたものであれば、他の携帯型の端末(PHS、PDA、ノードパソコン等)であってもよい。
【0033】
図1は、本発明の好適な一実施形態であるシステム構成の概略を示した図である。この実施形態において携帯通信端末1は、複数のGPS衛星2より位置検出のための電波を受信する。この図では、GPS衛星2は1個のみ示しているが、よく知られているように位置を特定するためには最低3個、通常は4個以上のGPS衛星2からの電波を受信する必要がある。GPS衛星2から送られてくる電波には様々な軌道情報や原子時計による非常に精度の高い時刻データが含まれる。これらの情報から現在位置の緯度、経度などの扱いやすい位置データを得るには、携帯通信端末1にGPS衛星2の軌道情報や最寄りの基地局3から得られる付加情報を保持させ、複雑な測位演算を行わせる必要がある。そのため、通常は公衆通信網4を介して接続された位置データ取得サーバ6がこれらの測位演算を行い、得られた結果を位置データ(緯度、経度、可能であれば高度など)として携帯通信端末1に送信する方法が用いられる。なお、携帯通信端末1に測位演算機能を装備させれば、位置データ取得サーバ6と交信せずとも位置データを直接取得することも可能である。
【0034】
携帯通信端末1は、このようにして得られた緯度、経度などの自らの位置データをサービス提供者のWebサーバ7に送信する。Webサーバ7は、ホームページやポータルサイトでサービスや広告を提供する画面を生成する手段(WebページDB7aなど)を保持し、Webサーバ7とネットワーク上で接続された位置データ・コンテンツサーバ8にこの位置データに基づいたコンテンツ(またはそのリンク)を要求する。この要求を受けた位置データ・コンテンツサーバ8は、このサーバ内部に格納したデータベース(ランドマーク情報DB8aなど)、または外部のコンテンツサーバ9(コンテンツDB9aを含む)を検索し、携帯通信端末1の位置データで示された場所に近い「ランドマーク」を見つける。一般に、「ランドマーク」とは、その土地の象徴となるような建物や記念碑をいう(広辞苑第5版)が、ここではより広い意味に用い、特定の場所で目印や目標となり得るような建物、施設、および店舗等であって、ホームページ等でそのコンテンツや所在地の位置データがネットワーク上で公開され利用可能であるものを指すこととする。
【0035】
位置データ・コンテンツサーバ8には、多数の登録されたランドマークの位置データが記録されたランドマーク情報DB8aを備えるか、外部のコンテンツサーバからランドマークの位置データを得て、ランドマーク情報DB8aを定期的に更新するようにしてもよい。
【0036】
また、位置データ・コンテンツサーバ8のランドマーク情報DB8aには、時間帯によって携帯通信端末1に表示するランドマークを変更できるようにするため、後述の図4で示すようなランドマークの時間帯毎の表示優先度を備えた時間帯優先度テーブルを備える。この表示優先度は、統計的手段や経験的に求めてもよいが、あらかじめシステム管理者またはユーザが設定または変更できるようにしておくと更に望ましい。
【0037】
なお、上記の位置データ・コンテンツサーバ8は、単独のサーバであっても複数のサーバから構成されてよいし、Webサーバ7に含まれてもよい。
【0038】
図2は、本発明の好適な一実施形態の上記システムにおける処理の流れの概略を示した図である。ユーザが所持する携帯通信端末1は、自らの位置データを取得するために位置データ取得サーバ6に位置データ要求を定期的に送信する。もちろん、ユーザの操作により明示的に位置データ要求を送信することも可能である。なお、携帯通信端末1に測位演算機能を装備させれば、位置データ取得サーバ6と交信せずとも位置データを直接取得することも可能である。
【0039】
位置データ取得サーバ6は、携帯通信端末1からの位置データ要求を受信すると、その位置データ要求に含まれたGPS受信情報を用いて測位演算を行い、位置データ(経度、緯度、可能であれば高度)を計算する。この得られた位置データを携帯通信端末1に送信する。
【0040】
次に、携帯通信端末1は、自らの位置データを取得するとサービス提供者のWebサーバ7にその位置データ(経度、緯度など)を送信する。Webサーバ7は、この位置データを受信すると、その中に含まれた経度緯度などの情報に基づいて近隣のランドマークに関するコンテンツ要求を位置データ・コンテンツサーバ8に送信する。
【0041】
位置データ・コンテンツサーバ8では、ランドマークの位置データを含むデータベースを用いてその場所に適したコンテンツの検索結果をWebサーバ7へ返信する。Webサーバ7では、その場所に最適な検索結果や最適な画面(ポータルサイトのトップページなど)を生成し、携帯通信端末1に送信する。
【0042】
図3は、本発明の好適な一実施形態の上記のシステムにおける処理の流れの詳細を示した図である。まず、携帯通信端末1は、定期的またはユーザ操作により位置データ取得サーバ6に測位情報要求(位置データ要求)を送信する。この測位情報要求の中には、電波を受信したGPS衛星情報(全GPS衛星のおおざっぱな軌道情報である「アルマナック」やGPS衛星自身の正確な軌道情報である「エフェメリス」が含まれる)の他、周辺基準局(周辺の基地局のうち基準となる局)の情報を含んでもよい。
【0043】
位置データ取得サーバ6は、この受信した情報を基に測位演算を行い(ステップS10)、測位結果(経度、緯度、場合によっては高度、信頼度などのデータも取得可能である)を返信する。あるいは、図示していないが、位置データ取得サーバ6が、測位演算を行わず、携帯通信端末1が測位演算を行い易くするために、最寄りの基地局からの情報などを用いて測位をし易くするための「アシストデータ」を携帯通信端末1に送信するようにし、携帯通信端末1で測位演算を行うようにしてもよい。
【0044】
携帯通信端末1は、このようにして得られた測位結果(位置データ)と端末のIDなどを含めて端末情報を生成し(ステップS11)、Webサーバ7に送信する。Webサーバ7では、端末IDを特定し(ステップS12)、記憶する。そして、位置データ・コンテンツサーバ8に端末位置データに基づくコンテンツ要求を送信する。
【0045】
位置データ・コンテンツサーバ8では、その位置データで特定された近隣のランドマークを検索し、更に、そのランドマークのコンテンツの情報も検索する(ステップS13)。得られたコンテンツの検索結果(通常はコンテンツのリンク先)は、Webサーバ7に返信され、Webサーバ7では、その場所に最適な画面を生成する(ステップS14)。具体的には、サービス提供者のポータルサイトのトップページに近隣のランドマークリストをリンク情報と共に掲示する。このリストは、ユーザのスクロールの手間を最小にするため、通常トップに表示される情報(ニュースなど)と置換するようにしてもよい。このようにWebページを動的に変更するには、Ajax(Asynchronous JavaScript and XML)など公知の技術を用いてよい。また、ユーザの利便性を考えランドマークを表示する順序は時間帯やその他の情報によって動的に変更できるようにしておく。これについては後述する。
【0046】
図4は、位置データ・コンテンツサーバ8がランドマークに関連したコンテンツの検索のために使用する時間帯優先度テーブルの例である。このテーブルにはランドマーク毎に位置データとして緯度、経度(可能ならば高度のデータ)が含まれる。更に、時間帯優先度として、一日の各時間帯毎に表示する順序を変えるために表示優先度パラメータを含ませることができる。例えば、図4の例では、平日6〜8時の時間帯では駅など通勤手段のランドマークが優先して表示されるようにする。単純化のため、図4ではこれらのパラメータは整数で示してあるが、必ずしも整数でなくてよい。また、10〜12時や18〜20時の時間帯ではレストランなどの飲食店が上位に表示され、22〜24時の時間帯では再び駅のような交通機関が上位に表示されるように各表示優先度パラメータを設定することができる。このようなパラメータは、統計情報を利用して経験的に求めてよいが、曜日、休日、季節、天候、およびランドマークの属性(例えば、交通機関、飲食店、ホール、観光施設)などの各種データを考慮して毎日更新されるようにしておくことが望ましい。また、駅などのランドマークが複数あり、他の条件が同じときは現在位置が近いものから上位に表示されるようにするようにしてもよい。
【0047】
更に、日時や時間帯だけでなく現在位置からの距離によって表示する順序を調整、変更するようにしてもよい。また、ランドマークそのもののコンテンツを表示するだけでなく、他の関連する情報(ランドマーク関連情報または付随情報)を表示するようにしてもよい。
【0048】
例えば、図5に示すように、現在位置から一番近いランドマークが駅であった場合、ポータルサイトのトップページには駅の時刻表などの情報だけでなく、路線検索メニューや乗換え時間、運賃を表示するWebページヘのリンクを追加で表示するようにしてもよい。また、図6に示すように、例えば現在位置から一番近いランドマークが飲食店であった場合、ポータルサイトのトップページの「検索結果ページ」の広告欄に、その検索された飲食店のクーポン広告を表示したりすることが可能である。また、レストランの場合など予約サービスへのリンクを追加できるようにしてもよい。更に、よく表示するページを携帯通信端末1の記憶部に記録しておくことで学習機能を持たせたりすることもできる。このようにランドマークとその特徴に合わせた情報を組み合わせてそのユーザ向けに表示することで、ユーザの利便性を高めることができる。
【0049】
図7は、現在位置に最適なランドマークを表示する順序を定めるフローチャートの例である。まず、位置データ・コンテンツサーバ8は、所定の距離内にあるランドマークを検索する(ステップS20)。具体的には、ランドマーク情報DB8aを検索し、例えば、現在位置から半径R以内にあるランドマークを抽出する。このようなランドマークが見つからない場合は(ステップS21:No)、その旨を要求元に送信し処理を終了する。ランドマークが一つ以上見つかった場合は(ステップS21:Yes)、現在時刻と携帯通信端末1がその位置を取得した時刻とを比べ、それが所定の範囲内かどうかをチェックし(ステップS22)、所定の範囲内でなければ位置データの再送要求を送信する(ステップS23)。これは、なんらかの理由で位置データを取得した時刻と位置データ・コンテンツサーバ8がコンテンツを取得した時刻が大きく違っている場合(所定の範囲を超えている場合)は、すでにユーザがその位置から遠く離れている可能性があり、ユーザにとって有用な情報が得られない場合があるからである。もちろん、このような再送要求は出さずに、単に確認のために現在時刻と位置データを取得した時刻を並べて表示させるようにしてもよい。
【0050】
次に、位置データ・コンテンツサーバ8は、複数のランドマークが検出された場合は、まずユーザの現在位置から距離の近い順にソートする(ステップS24)。そして、現在時刻に対応する時間帯の優先度を時間帯優先度テーブル(図4参照)から取得し(ステップS25)、これを所定のパラメータで重み付け、この値とランドマークの距離とを積算し、表示する順序を調整する(ステップS26)。例えば、あるランドマークAと現在位置との距離が100m、その時間帯優先度パラメータが2、別のランドマークBと現在位置の距離が120m、時間帯優先度パラメータが1であるとすると、ランドマークAの表示順位は100×2=200であり、ランドマークBの表示順位は120×1=120となる。したがって、ランドマークBのほうがランドマークAよりも距離は遠くても上位に表示されるようにすることができる。実際には、時間帯優先度以外にも表示する順序を決定するためには様々なパラメータが考えられるが、これらは統計的手段または経験則に従って、その重み付けパラメータと共に順次求められ蓄積されるようにする。
【0051】
一般にランドマークの距離をd0、その他のパラメータをPiとすれば、そのランドマークを表示する優先順序は、a0*d0+a1*p1+a2*p3+・・・のような線形結合関数で求められる。ここで、ai(i=0,1,・・・,n)は、パラメータPiの優先順位付けに対する重み係数である。
【0052】
最後に、位置データ・コンテンツサーバ8は、このようにして決定したランドマーク表示順位とランドマークのコンテンツ情報と共にWebサーバ7に送信する(ステップS27)。Webサーバ7は、その携帯通信端末のIDを記憶しているので、その携帯通信端末の位置データに合った画面を生成したり、標準のポータルサイトの画面構成を変更したりすることができる。
【0053】
図8は、携帯電話機用のサービス提供者のポータルサイトのトップページの例を示す図である。この図の例のように、ポータルサイトのトップページには通常、サービス提供者のロゴエリア10、広告エリア11、検索エリア12などが上位に表示され、その下に利用頻度の高い、例えばニュースエリア13やコンテンツストア・エリア14などが順次表示されるようになっている。通常は携帯電話機の画面サイズの制限からユーザのスクロール操作を最小にするように利用頻度または重要度に応じてこの画面構成が決定されている。
【0054】
ユーザは、街中などの外出先での移動中に携帯電話機の表示を見る場合、面倒なスクロール操作や、メニュー階層の深い位置から目的とする情報を得ることは、できるだけ避けたいと考える。しかしこのような移動中にこそ目的とするランドマークの情報を得たい場合がある。例えば、市街地で深夜帰宅時など駅の終電時刻が気になる場合や、観光地などで乗り物に乗車中に気になるランドマークを見つけた場合などである。そのため、本発明が対象とする位置情報に基づいたランドマーク情報は、ポータルサイトのトップページなどに表示されることが望ましい。なぜなら、これらの目的とする情報は、時間と現在位置に応じて刻々と変化する場合があり、できるだけ容易に表示できることが必要であるからである。ニュースなどの情報は、次々刻々と変化するが、ユーザのいる場所に応じて刻々と変化することはない。このため、位置情報に基づくランドマーク情報は、トップページの中でもかなり上位に(ニュースなどよりも上に)表示されるようにすることが望ましい。また、ランドマーク表示をオフにする手段(例えば、ページの初期画面の設定やカスタマイズ機能、または所定のボタン操作などによる)を備えていると更に望ましい。
【0055】
図9は、携帯電話機用のポータルサイトのトップページの標準画面からの変更例1を示す図である。一般にポータルサイトは、サービス提供者によってすべての利用者向けに共通に構成されているが、本発明の好適な一実施形態においては、ポータルサイトは、この位置情報サービスを受けるユーザ向けにパーソナライズされた画面構成とする。ここで図示するように、この例では近隣ランドマーク情報15はニュースなどよりも上位に表示されるようにする。また、例えば現在位置がターミナル駅の近くで、現在時刻が23時であった場合、各路線の終電時刻やバス停留所の終便時刻が上位に表示されるようにする。また、近隣ランドマーク情報には現在位置を基準とした周辺マップへのリンクが常に表示されるようにしてもよい。
【0056】
図10は、携帯電話機用のポータルサイトのトップページの標準画面からの変更例2を示す図である。この例では、ユーザは繁華街で12時にポータルサイトを表示しているとする。この場合、レストランなどの飲食店や、デパート、映画館などが上位に表示され得る。飲食店などの店舗は同じビルの異なる階に位置することも多いので、緯度、経度の他に高度のデータもデータベースに格納されていることが望ましい。高度情報を付加することによって、同じビルの中の店舗を区別することも可能となる。
【0057】
図11は、携帯電話機用のポータルサイトのトップページの標準画面からの変更例3を示す図である。この例では、観光地において10時にポータルサイトを表示した場合を示している。ここでは、観光地の特徴情報を参照して観光バスやフェリーなどの発着時刻などが上位に表示されている。また、遊園地などの観光スポットやホテル、旅館などの宿泊情報も続いて表示されることになる。観光地においては、ランドマークとの距離や現在時刻だけでなく、天候や季節などを考慮して表示順序を調整するようにすると更に望ましい。このように、本発明の実施形態におけるシステムや方法を用いることにより、ユーザの位置情報に関するデータをきめ細かに表示することが可能になる。
【0058】
図12は、図1で説明したWebサーバ7、および位置データ・コンテンツサーバ8のハードウェア構成の一例として、サーバ装置100のハードウェア構成の一例を示した図である。サーバ装置100は、CPU(Central Processing Unit)1010、(マルチプロセッサ構成ではCPU1012など複数のCPUが追加されてもよい)、バスライン1005、通信I/F1040、メインメモリ1050、BIOS(Basic Input Output System)1060、USBポート1090、I/Oコントローラ1070、ならびにキーボードおよびマウス等1100の入力手段や表示装置1022を備える。
【0059】
I/Oコントローラ1070には、テープドライブ1072、ハードディスク1074、光ディスクドライブ1076、半導体メモリ1078、等の記憶手段を接続することができる。
【0060】
BIOS1060は、サーバ装置100の起動時にCPU1010が実行するブートプログラムや、サーバ装置100のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0061】
サーバ装置100の記憶部を構成するハードディスク1074は、サーバとして機能されるための各種プログラムおよび本発明の機能を実行するプログラムや1次データ、およびデータベースが含まれる。
【0062】
光ディスクドライブ1076としては、例えば、DVD−ROMドライブ、CD−ROMドライブ、DVD−RAMドライブ、CD−RAMドライブを使用することができる。この場合は各ドライブに対応した光ディスク1077を使用する必要がある。光ディスク1077から光ディスクドライブ1076によりプログラムまたはデータを読み取り、I/Oコントローラ1070を介してメインメモリ1050またはハードディスク1074に提供することもできる。
【0063】
サーバ装置100に提供されるコンピュータ・プログラムは、ハードディスク1074、光ディスク1077、またはメモリーカード等の記録媒体に格納されて提供される。このコンピュータ・プログラムは、I/Oコントローラ1070を介して、記録媒体から読み出され、または通信I/F1040を介してダウンロードされることによって、サーバ装置100にインストールされ実行されてもよい。
【0064】
前述のコンピュータ・プログラムは、内部または外部の記憶媒体に格納されてもよい。ここで、記憶部を構成する記憶媒体としては、ハードディスク1074、光ディスク1077、またはメモリーカードの他に、MD等の光磁気記録媒体、テープ媒体、を用いることができる。また、専用通信回線やインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク1074または光ディスクライブラリー等の記憶装置を記録媒体として使用し、通信回線を介してコンピュータ・プログラムをサーバ装置100に提供してもよい。
【0065】
ここで、表示装置1022は、ユーザにデータの入力を受け付ける画面を表示したり、サーバ装置100による演算処理結果の画面を表示したりするものであり、ブラウン管表示装置(CRT)、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイ装置を含む。
【0066】
ここで、入力手段は、ユーザによる入力の受付を行うものであり、キーボードおよびマウス1100等により構成してよい。
【0067】
また、通信I/F1040は、サーバ装置100を専用ネットワークまたは公共ネットワークを介して端末と接続できるようにするためのネットワーク・アダプタである。通信I/F1040は、モデム、ケーブル・モデムおよびイーサネット(登録商標)・アダプタを含んでよい。
【0068】
以上の例は、サーバ装置100について主に説明したが、コンピュータに、プログラムをインストールして、そのコンピュータをサーバ装置として動作させることにより上記で説明した機能を実現することができる。したがって、本発明において一実施形態として説明したサーバにより実現される機能は、上述の方法を当該コンピュータにより実行することにより、あるいは、上述のコンピュータ・プログラムを当該コンピュータに導入して実行することよっても実現可能である。
【0069】
図13は、本明細書で説明した携帯通信端末1の典型的な例として、携帯電話機200のハードウェア構成の一例を示した図である。携帯電話機200は、GPS用受信アンテナ210、GPS受信部212、通信用アンテナ220、携帯電話送受信制御部222、制御部230、記憶部240、表示部250、操作部260、通話部270、マイク272、スピーカ274、および計時部280で構成される。
【0070】
ここでは、位置情報検出手段として、GPS用受信アンテナ210とGPS受信部212を備えている。GPS用受信アンテナ210は、通信用アンテナ220と兼用にしてもよい。なお、PHS携帯電話機では、最寄りの複数の基地局から電波を受信することにより位置情報検出手段として使用できるがここでは説明を省略する。
【0071】
制御部230は、記憶部240にGPS衛星からの受信信号を記憶し、携帯電話送受信制御部222を介して、自らの位置データを得るため、位置データ取得サーバ(測位サーバとも呼ばれる)に緯度、経度などの測位データ(位置データ)の測位演算を要求する。あるいは、位置データ取得サーバからは測位演算を補助するアシストデータを受信し、携帯電話機200で測位演算を行ってもよい。
【0072】
更に、携帯電話機200には、一般的には、ユーザからの操作を受け付ける操作部260、液晶画面やLEDなどの表示部250、音声通話のためのマイク272やスピーカ274を備えた通話部270、および現在のおおよその時刻を刻む計時部280が含まれる。
【0073】
これまで説明したように、本発明によれば、携帯通信端末1の位置情報検出手段により得られた自らの位置データを利用して、現在位置とその時の時刻に基づいた周辺ランドマークのコンテンツを求め、自動的にまたはユーザの要求に応じてポータルサイトのトップページに提示することができる。更には、当該トップページに表示に加えて、従来にはないランドマークに関連した情報サービス(ランドマークに関連した情報、例えばランドマークへのメッセージ送信や広告等の受信)を提供することが可能になる。
【0074】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の好適な一実施形態のシステム構成の概略を示した図である。
【図2】本発明の好適な一実施形態のシステムにおける処理の流れの概略を示した図である。
【図3】本発明の好適な一実施形態のシステムにおける処理の流れの詳細を示した図である。
【図4】位置データ・コンテンツサーバがコンテンツの検索のために使用する時間帯優先度テーブルの例である。
【図5】現在位置に一番近いランドマークが駅の場合の例を示す図である。
【図6】現在位置に一番近いランドマークが飲食店の場合の例を示す図である。
【図7】現在位置に最適なランドマークを表示する順序を定めるフローチャートの例である。
【図8】携帯電話機用のポータルサイトのトップページの例を示す図である。
【図9】携帯電話機用のポータルサイトのトップページの標準画面からの変更例1を示す図である。
【図10】携帯電話機用のポータルサイトのトップページの標準画面からの変更例2を示す図である。
【図11】携帯電話機用のポータルサイトのトップページの標準画面からの変更例3を示す図である。
【図12】サーバ装置100のハードウェア構成を示した図である。
【図13】携帯電話機200のハードウェア構成を示した図である。
【符号の説明】
【0076】
1 携帯通信端末
2 GPS衛星
3 基地局
4 公衆通信網
5 ネットワーク
6 位置データ取得サーバ
7 Webサーバ
7a WebページDB
8 位置データ・コンテンツサーバ
8a ランドマーク情報DB
9 コンテンツサーバ
9a コンテンツDB
10 ロゴエリア
11 広告エリア
12 検索エリア
13 ニュースエリア
14 コンテンツストア・エリア
15 近隣ランドマーク情報
100 サーバ装置
200 携帯電話機
【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置情報取得手段を備えた携帯通信端末と、
前記携帯通信端末が前記位置情報取得手段によって取得した自らの位置データを受信し、前記位置データに関連したコンテンツ要求を送信するWebサーバと、
前記コンテンツ要求に応じて前記位置データに関連したコンテンツをランドマーク情報データベースから検索し、検索結果を前記Webサーバに返信する位置データ・コンテンツサーバとを備え、
前記Webサーバは、前記携帯通信端末に対して前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を前記Webサーバのポータルサイトのトップページに生成し、前記携帯通信端末に送信することを特徴とする情報配信システム。
【請求項2】
位置情報取得手段を備えた携帯通信端末と通信可能なWebサーバであって、前記携帯通信端末から該携帯通信端末の位置データを受信し、前記位置データに関連したランドマークの情報を検索し、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面をポータルサイトのトップページに生成し、前記携帯通信端末に送信するWebサーバ。
【請求項3】
前記Webサーバは、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を前記携帯通信端末が前記位置データを取得した現在時刻に基づいて前記ポータルサイトのトップページに生成する、請求項2に記載のWebサーバ。
【請求項4】
前記Webサーバは、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を、前記携帯通信端末のユーザの属性情報を取得し、前記属性情報に基づいて前記ポータルサイトのトップページに生成する、請求項2または3に記載のWebサーバ。
【請求項5】
前記Webサーバは、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を前記携帯通信端末の現在位置と前記ランドマークの距離に基づいて前記ポータルサイトのトップページに生成する、請求項2乃至4に記載のWebサーバ。
【請求項6】
前記Webサーバは、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を時間帯優先度に基づいて調整し、ポータルサイトのトップページに生成する、請求項3に記載のWebサーバ。
【請求項7】
前記時間帯優先度は、時間帯、曜日、月、季節、および場所属性のうち少なくとも一つの統計的データによって求められる、請求項6に記載のWebサーバ。
【請求項8】
前記Webサーバは、前記携帯通信端末が自らの位置データを取得した時刻と現在時刻を比較し、その差が所定の値より大きい場合は、前記携帯通信端末に再度位置データを要求する、請求項3に記載のWebサーバ。
【請求項9】
位置情報取得手段を備え無線通信手段を備えた携帯通信端末であって、
前記位置情報取得手段によって取得した自らの位置データに関連したランドマークのコンテンツ情報をWebサーバに要求し、
前記Webサーバから前記位置データに関連したランドマークのコンテンツ情報を含むポータルサイトのトップページ画面を受信することを特徴とする携帯通信端末。
【請求項10】
位置情報に基づく情報配信方法であって、
位置情報取得手段を備えた携帯通信端末が、前記位置情報取得手段によって取得した自らの位置データをWebサーバに送信するステップと、
前記位置データを受信したWebサーバが、前記位置データに関連したコンテンツ要求を位置データ・コンテンツサーバに送信するステップと、
前記位置データ・コンテンツサーバが、前記コンテンツ要求に応じて前記位置データに関連したコンテンツをランドマーク情報データベースから検索し、検索結果を前記Webサーバに返信するステップと、
前記Webサーバは、前記携帯通信端末に対して前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を現在時刻に基づいて前記Webサーバのポータルサイトのトップページに生成し、前記携帯通信端末に送信するステップと、
を含むことを特徴とする情報配信方法。
【請求項11】
位置情報に基づく情報配信方法であって、
位置情報取得手段を備えた携帯通信端末と通信可能なWebサーバにおいて、
前記携帯通信端末から該携帯通信端末の位置データを受信するステップと、
前記位置データに関連したランドマークの情報を該ランドマークとの距離に基づいて検索するステップと、
前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を、該ランドマークとの距離と時間帯優先度と基づいてポータルサイトのトップページに生成するステップと、
前記携帯通信端末に送信するステップと、
を含む方法。
【請求項12】
位置情報に基づく情報配信方法のためのコンピュータ・プログラムであって、
位置情報取得手段を備えた携帯通信端末と通信可能なWebサーバに、
前記携帯通信端末から該携帯通信端末の位置データを受信するステップと、
前記位置データに関連したランドマークの情報を該ランドマークとの距離に基づいて検索するステップと、
前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を該ランドマークとの距離と時間帯優先度とに基づいてポータルサイトのトップページに生成するステップと、
前記携帯通信端末に送信するステップと、
を実行させるコンピュータ・プログラム。
【請求項1】
位置情報取得手段を備えた携帯通信端末と、
前記携帯通信端末が前記位置情報取得手段によって取得した自らの位置データを受信し、前記位置データに関連したコンテンツ要求を送信するWebサーバと、
前記コンテンツ要求に応じて前記位置データに関連したコンテンツをランドマーク情報データベースから検索し、検索結果を前記Webサーバに返信する位置データ・コンテンツサーバとを備え、
前記Webサーバは、前記携帯通信端末に対して前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を前記Webサーバのポータルサイトのトップページに生成し、前記携帯通信端末に送信することを特徴とする情報配信システム。
【請求項2】
位置情報取得手段を備えた携帯通信端末と通信可能なWebサーバであって、前記携帯通信端末から該携帯通信端末の位置データを受信し、前記位置データに関連したランドマークの情報を検索し、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面をポータルサイトのトップページに生成し、前記携帯通信端末に送信するWebサーバ。
【請求項3】
前記Webサーバは、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を前記携帯通信端末が前記位置データを取得した現在時刻に基づいて前記ポータルサイトのトップページに生成する、請求項2に記載のWebサーバ。
【請求項4】
前記Webサーバは、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を、前記携帯通信端末のユーザの属性情報を取得し、前記属性情報に基づいて前記ポータルサイトのトップページに生成する、請求項2または3に記載のWebサーバ。
【請求項5】
前記Webサーバは、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を前記携帯通信端末の現在位置と前記ランドマークの距離に基づいて前記ポータルサイトのトップページに生成する、請求項2乃至4に記載のWebサーバ。
【請求項6】
前記Webサーバは、前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を時間帯優先度に基づいて調整し、ポータルサイトのトップページに生成する、請求項3に記載のWebサーバ。
【請求項7】
前記時間帯優先度は、時間帯、曜日、月、季節、および場所属性のうち少なくとも一つの統計的データによって求められる、請求項6に記載のWebサーバ。
【請求項8】
前記Webサーバは、前記携帯通信端末が自らの位置データを取得した時刻と現在時刻を比較し、その差が所定の値より大きい場合は、前記携帯通信端末に再度位置データを要求する、請求項3に記載のWebサーバ。
【請求項9】
位置情報取得手段を備え無線通信手段を備えた携帯通信端末であって、
前記位置情報取得手段によって取得した自らの位置データに関連したランドマークのコンテンツ情報をWebサーバに要求し、
前記Webサーバから前記位置データに関連したランドマークのコンテンツ情報を含むポータルサイトのトップページ画面を受信することを特徴とする携帯通信端末。
【請求項10】
位置情報に基づく情報配信方法であって、
位置情報取得手段を備えた携帯通信端末が、前記位置情報取得手段によって取得した自らの位置データをWebサーバに送信するステップと、
前記位置データを受信したWebサーバが、前記位置データに関連したコンテンツ要求を位置データ・コンテンツサーバに送信するステップと、
前記位置データ・コンテンツサーバが、前記コンテンツ要求に応じて前記位置データに関連したコンテンツをランドマーク情報データベースから検索し、検索結果を前記Webサーバに返信するステップと、
前記Webサーバは、前記携帯通信端末に対して前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を現在時刻に基づいて前記Webサーバのポータルサイトのトップページに生成し、前記携帯通信端末に送信するステップと、
を含むことを特徴とする情報配信方法。
【請求項11】
位置情報に基づく情報配信方法であって、
位置情報取得手段を備えた携帯通信端末と通信可能なWebサーバにおいて、
前記携帯通信端末から該携帯通信端末の位置データを受信するステップと、
前記位置データに関連したランドマークの情報を該ランドマークとの距離に基づいて検索するステップと、
前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を、該ランドマークとの距離と時間帯優先度と基づいてポータルサイトのトップページに生成するステップと、
前記携帯通信端末に送信するステップと、
を含む方法。
【請求項12】
位置情報に基づく情報配信方法のためのコンピュータ・プログラムであって、
位置情報取得手段を備えた携帯通信端末と通信可能なWebサーバに、
前記携帯通信端末から該携帯通信端末の位置データを受信するステップと、
前記位置データに関連したランドマークの情報を該ランドマークとの距離に基づいて検索するステップと、
前記位置データに関連したランドマークの情報を含む画面を該ランドマークとの距離と時間帯優先度とに基づいてポータルサイトのトップページに生成するステップと、
前記携帯通信端末に送信するステップと、
を実行させるコンピュータ・プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−304976(P2007−304976A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−134211(P2006−134211)
【出願日】平成18年5月12日(2006.5.12)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月12日(2006.5.12)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】
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