説明

光量検出回路およびそれを用いた表示パネル

【課題】 ダイオードによるフォトセンサはその構造上リフレッシュができず、光が当たっていない時のリーク特性が不安定であるため、フォトセンサには不適当である。また、薄膜トランジスタのフォトセンサは、光量は非常に微小なものであり、フィードバックが困難となる問題があった。
【解決手段】 薄膜トランジスタのフォトセンサに、出力電流を電圧に変換する検出回路を付加する。これにより微小な電流をフィードバックが可能な所望の範囲の電圧に変換できる。また、回路を構成する抵抗、容量、フォトセンサの接続数を変動させることによりフォトセンサの感度を変化させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォトセンサの光量検出回路およびそれを用いた表示パネルに係り、特に薄膜トランジスタを用いたフォトセンサの光量検出回路およびそれを用いた表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
現在のディスプレイデバイスは、小型化・軽量化・薄型化の市場要求により、フラットパネルディスプレイが普及している。このようなディスプレイデバイスには、例えば、外光を検知してディスプレイの画面の輝度をコントロールするもの等、フォトセンサが組み込まれているものが多い。
【0003】
例えば図11は、液晶ディスプレイ(LCD)305に光センサ306を取り付け、受光する周囲の光に応じてLCDディスプレイ面のバックライト輝度を制御するディスプレイ装置である。このフォトセンサとしては例えばCdsセルの光電変換素子が用いられている(例えば特許文献1参照。)。
【0004】
また、LCDや、有機ELディスプレイと同一基板上に半導体層を設けてフォトダイオードを形成したり(例えば特許文献2参照。)、薄膜トランジスタをフォトセンサとして利用する技術も知られている(例えば特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平6−11713公報
【特許文献2】特開2002−176162公報
【特許文献3】特開2003−37261号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図11の如きディスプレイでは、ディスプレイ部とフォトセンサとを、別個の生産設備による別個の製造プロセスを経て別個のモジュール品として製造されており、機器の部品点数の削減、各モジュール部品の製造コストの低減にも自ずと限界があった。
【0006】
そこで、ディスプレイとフォトセンサとを同一基板上に作り込める上記特許文献2のごとき技術の開発が進んでいる。ダイオードをフォトセンサとして利用する場合、ダイオードの逆バイアス時の漏れ電流を光量として検知するが、このような場合、所定の期間で強制的にリフレッシュするなどし、フォトセンサとしての特性向上や、フォトセンサの超寿命化を図る要望がある。
【0007】
しかしダイオードの場合、ゲート電極とソース(またはドレイン)が接続されているためゲート電極とソースは常に同電位となり、ゲート電極とソースに独立して電圧を印加することができず、リフレッシュできない。さらに、pn接合型のダイオードの場合、光が当たっていない時のリーク特性が不安定であるため、フォトセンサには不適当である問題があった。
【0008】
また、薄膜トランジスタを用い、オフ時に照射した光による漏れ電流を光量として検知するフォトセンサも知られているが、この場合の光量は非常に微小なものであり、フィードバックが困難である問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記の課題に鑑みてなされ、第1に、基板上にゲート電極と、絶縁膜と半導体層を積層し、該半導体層に設けられたチャネルと、該チャネルの両側に設けられたソースおよびドレインとを有する薄膜トランジスタよりなり、受光した光を電気信号に変換するフォトセンサと、前記フォトセンサに並列に接続し、高い抵抗値を有する第1抵抗と、前記フォトセンサの出力が、制御端子に印加されるスイッチングトランジスタと、前記スイッチングトランジスタの一方の出力端子が接続する高い抵抗値を有する第2抵抗と、該第2抵抗が接続する第1電源端子と、前記スイッチングトランジスタの他方の出力端子に接続する第2電源端子とを具備し、前記フォトセンサの出力に応じた電圧を前記制御端子に印加して前記スイッチングトランジスタを導通させ、前記スイッチングトランジスタと前記第2抵抗の接続点から出力電圧を検出することにより解決するものである。
【0010】
また、前記第2抵抗の抵抗値を変化させることにより、前記フォトセンサから出力される電流と出力電圧との電流電圧特性を変化させることを特徴とするものである。
【0011】
また、前記第1および第2抵抗は、10Ω〜10Ωの範囲の抵抗値を有することを特徴とするものである。
【0012】
また、所定の期間経過後に、前記フォトセンサの制御端子に所定の電圧を印加し、該フォトセンサをリフレッシュすることを特徴とするものである。
【0013】
また、前記半導体層は、前記ソースと前記チャネル間または前記ドレインと前記チャネル間の接合領域で光を直接受光し、フォトカレントを発生させることを特徴とするものである。
【0014】
また、前記半導体層の前記ソースと前記チャネル間または前記ドレインと前記チャネル間に低濃度不純物領域を設けることを特徴とするものである。
【0015】
また、前記低濃度不純物領域は、入射光により発生したフォトカレントを出力する側に設けることを特徴とするものである。
【0016】
また、前記第1および第2抵抗は、透明電極材料で形成されることを特徴とするものである。
【0017】
また、前記第1および第2抵抗は、薄膜トランジスタで形成されることを特徴とするものである。
【0018】
第2に、基板上にゲート電極と、絶縁膜と半導体層を積層し、該半導体層に設けられたチャネルと、該チャネルの両側に設けられたソースおよびドレインとを有する薄膜トランジスタよりなり、受光した光を電気信号に変換するフォトセンサと、前記フォトセンサの出力端子に一端が接続し、他端が接地された第1容量と、前記第1容量と前記フォトセンサの接続点に一方の出力端子が接続する第1スイッチングトランジスタと、前記第1スイッチングトランジスタの他方の出力端子に一端が接続し、他端が接地された第2容量と、前記第1スイッチングトランジスタと前記第2容量の接続点に一方の出力端子が接続し、他方が接地された第2スイッチングトランジスタとを具備し、前記第1容量に前記フォトセンサから出力される電荷を一定期間蓄積し、前記第1スイッチングトランジスタを導通させて前記第1容量に蓄積された電荷を前記第2容量に移動し、前記第1スイッチングトランジスタと前記第2容量の接続点から出力電圧を検出することにより解決するものである。
【0019】
また、前記第2スイッチングトランジスタの導通により、電荷の蓄積前に前記第2容量をリフレッシュすることを特徴とするものである。
【0020】
また、所定の期間経過後に、前記フォトセンサの制御端子に所定の電圧を印加し、該フォトセンサをリフレッシュすることを特徴とするものである。
【0021】
また、前記フォトセンサからの出力に応じて前記出力電圧が線形に変化することを特徴とするものである。
【0022】
また、前記第1および第2容量を変化させることにより、出力電圧を変化させることを特徴とするものである。
【0023】
また、前記半導体層は、前記ソースと前記チャネル間または前記ドレインと前記チャネル間の接合領域で光を直接受光し、フォトカレントを発生させることを特徴とするものである。
【0024】
また、前記半導体層の前記ソースと前記チャネル間または前記ドレインと前記チャネル間に低濃度不純物領域を設けることを特徴とするものである。
【0025】
また、前記低濃度不純物領域は、入射光により発生したフォトカレントを出力する側に設けることを特徴とするものである。
【0026】
第3に、基板上にゲート電極と、絶縁膜と半導体層を積層し、該半導体層に設けられたチャネルと、該チャネルの両側に設けられたソースおよびドレインとを有する薄膜トランジスタを複数並列に接続したフォトセンサと、前記フォトセンサと並列に接続する第1容量と、前記フォトセンサの一方の出力端子および前記第1容量の一端に直列に接続する第1スイッチングトランジスタと、前記第1スイッチングトランジスタと前記第1容量の接続点に出力端子の一端が接続し、他端が第1電源端子に接続する第2スイッチングトランジスタと、前記第2スイッチングトランジスタの一端に出力端子の一端が接続し、他端が第2容量の一端に接続する第3スイッチングトランジスタと、前記第2容量の他端と、前記第1容量の他端とを接続する接続手段と、前記第2容量の一端が制御端子に接続し、出力端子の一方が抵抗を介して前記第1電源端子に接続し、他方が第2電源端子に接続する第4スイッチングトランジスタとを具備し、前記第1容量に前記電源端子から基準電荷を供給し、前記第1トランジスタを導通させ前記第1容量の電荷を前記フォトセンサを介して放電し、一定期間経過後に前記第1容量に残った電荷を前記第3トランジスタの導通により前記第2容量に蓄積し、前記第2容量と前記第3トランジスタの接続点の電圧を前記第4トランジスタの制御端子に印加して前記第4トランジスタの出力電圧を検出することにより解決するものである。
【0027】
また、前記フォトセンサの接続数の違いにより、前記出力電圧を変化させることを特徴とするものである。
【0028】
また、前記抵抗は、10Ω〜10Ωの範囲の抵抗値を有することを特徴とするものである。
【0029】
また、前記半導体層は、前記ソースと前記チャネル間または前記ドレインと前記チャネル間の接合領域で光を直接受光し、フォトカレントを発生させることを特徴とするものである。
【0030】
また、前記半導体層の前記ソースと前記チャネル間または前記ドレインと前記チャネル間に低濃度不純物領域を設けることを特徴とするものである。
【0031】
また、前記低濃度不純物領域は、入射光により発生したフォトカレントを出力する側に設けることを特徴とするものである。
【0032】
また、前記抵抗は、透明電極材料で形成されることを特徴とするものである。
【0033】
また、前記抵抗は、薄膜トランジスタで形成されることを特徴とするものである。
【0034】
第4に、マトリクス状に配置されたドレイン線およびゲート線と、前記ドレイン線およびゲート線の交点付近に接続する複数の表示画素と、受光した光を電気信号に変換するフォトセンサを少なくとも備えた光量検出回路とを同一基板上に配置した表示部と、前記表示部を駆動する信号および電源を供給する外部制御回路とを具備し、前記信号及び/または電源により前記光量検出回路を動作させることにより解決するものである。
【0035】
また、前記ゲート線に接続し、前記信号により前記ゲート線に走査信号を供給する垂直方向走査回路を備え、前記走査信号を前記光量検出回路の入力信号とすることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、第1に、フォトセンサの微小な出力電流を電圧に変換(増幅)して検出することができる。また、出力電圧は、第1および第2電源端子の電圧の分圧であり、第1および第2の電源端子の電圧を所望の範囲に設定すればよいので、センシングした光量のフィードバックが容易となる。
【0037】
第2に、回路を構成する抵抗の値を変化させることにより、フォトセンサの電流電圧特性を変化させることができるので、用途に応じてフォトセンサの感度を調整できる。
【0038】
第3に、回路を構成する抵抗の値を10Ω〜10Ωの範囲の抵抗値にすることにより、出力電圧を例えば0V〜十数V(−7V〜8V)程度等、フィードバックに適した所望の範囲に設定できる。
【0039】
第4に、フォトセンサの出力電流を一定期間容量に充電し、出力電圧に変換することにより、出力電流と出力電圧の関係にリニアリティーを持たせた回路を実現できる。
【0040】
第5に、フォトセンサの出力電流を充電する容量の値を変化させることにより、フォトセンサの光量の感度を変化させることができる。
【0041】
第6に、複数のフォトセンサを並列に接続し、基準電荷からセンシングした光量を放電させて出力電圧に変換することにより、微小な出力電流を所望の範囲の電圧に増幅することができる。
【0042】
第7に、フォトセンサの接続数を変化させることにより、フォトセンサの光量の感度を変化させることができる。
【0043】
第8に、フォトセンサはTFTであるので、所定の期間経過後に制御端子に所定の電圧を印加することによりフォトセンサのリフレッシュをすることができる。これにより、TFTの長寿命化が図れ、安定したセンシング特性が得られる。
【0044】
第9に、フォトセンサに光が直接照射されるので、外光をほぼ直接的に検知することができる。
【0045】
第10に、フォトセンサのTFTをLDD構造にすることにより、フォトカレントの発生を促進できる。特に、フォトカレントの出力側をLDD構造にすると、フォトカレント発生の促進に効果的となる。また、LDD構造にすることによりVg−Id特性のOFF特性(検出する領域)が安定し、安定したデバイスとなる。
【0046】
第11に、抵抗を透明電極材料で形成することにより、薄膜トランジスタを採用した例えばLCDや有機ELディスプレイ等の製造プロセスを用いて光量検出回路を一体で設けることができる。
【0047】
第12に、抵抗を薄膜トランジスタで形成することにより、薄膜トランジスタを採用した表示装置の製造プロセスを用いて光量検出回路を作り込むことができる。
【0048】
第13に、表示装置の電源や、データを表示されるためVスキャナ等から表示部に供給される信号を光量検出回路の駆動用に併用することで、光量検出回路用の動作信号を外部から供給する必要がなくなり、端子数を減らすことができる。
【0049】
また配線抵抗での電圧降下が少ない分、フォトセンサ(光量検出回路)としての消費電力を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
本発明の実施の形態を図1から図10を参照して詳細に説明する。まず、図1から図4には第1の実施の形態を示す。
【0051】
図1は本実施形態の光量検出回路を示す概要図である。
【0052】
図1のごとく、第1の実施形態の光量検出回路100は、フォトセンサ1と、第1抵抗R1と、第2抵抗R2と、スイッチングトランジスタ2と、第1電源端子t1と、第2電源端子t2とから構成される。
【0053】
第1抵抗R1は、フォトセンサ1に並列に接続し、10Ω〜10Ωの非常に高い抵抗値を有する。
【0054】
スイッチングトランジスタ2は、制御端子にフォトセンサ1の出力端子が接続し、一方の出力端子が第2抵抗R2を介して第1電源端子t1に接続し、他方の出力端子が第2電源端子t2に接続する。例えばnチャネル型の薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;以下TFTと称する)であり、その構造は、後述のフォトセンサ1と同様である。
【0055】
第2抵抗R2は、第1抵抗R1と同様に10Ω〜10Ωの非常に高い抵抗値を有する。また、第1電源端子t1は例えばVDD電位であり、第2電源端子t2はGND電位とする。本実施形態では、第1電源端子t1と第2電源端子t2の電圧を所望の範囲の電位差にし、この間に第2抵抗R2を接続することにより、出力電圧Voutをその分圧で取り出すことができる。すなわち、フィードバックとしての利用が容易な範囲に、第1電源端子t1と第2電源端子t2を設定すればよく、例えば第1電源端子t1を+8V、第2電源端子t2を−7V等としてもよい。
【0056】
図2を参照して、本実施形態のフォトセンサ1について説明する。図2(A)はフォトセンサ1の構造を示す断面図であり、図2(B)(C)はフォトセンサ1となるTFTの電流電圧特性を示す図である。
【0057】
フォトセンサは、図2(A)のごとくゲート電極11と、絶縁膜12と、半導体層13とから構成されるTFTである。
【0058】
すなわち、石英ガラス、無アルカリガラス等からなる絶縁性基板10上にバッファ層となる絶縁膜(SiN、SiO等)14を設け、その上層に多結晶シリコン(Poly−Silicon、以下、「p−Si」と称する。)膜からなる半導体層13を積層する。このp−Si膜は、非晶質シリコン膜を積層し、レーザアニール等により再結晶化して形成してもよい。
【0059】
半導体層13上にはSiN、SiO等からなるゲート絶縁膜12を積層し、その上にクロム(Cr)、モリブデン(Mo)などの高融点金属からなるゲート電極11を形成する。
【0060】
半導体層13には、ゲート電極11下方に位置し、真性又は実質真性となるチャネル13cが設けられる。また、チャネル13cの両側にはn+型不純物の拡散領域であるソース13sおよびドレイン13dが設けられる。
【0061】
ゲート絶縁膜12及びゲート電極11上の全面には、例えばSiO膜、SiN膜、SiO膜の順に積層して層間絶縁膜15を積層する。ゲート絶縁膜12および層間絶縁膜15には、ドレイン13dおよびソース13sに対応してコンタクトホールを設け、コンタクトホールにアルミニウム(Al)等の金属を充填してドレイン電極16およびソース電極18を設け、それぞれドレイン13dおよびソース13sにコンタクトさせる。
【0062】
上記の構造のp−SiTFTでは、TFTがオフ時に半導体層13に外部から光が入射すると、チャネル13cとソース13sまたはチャネル13cとドレイン13dの接合領域において電子−正孔対が発生する。この電子−正孔対が接合領域の電場のために引き分けられて光起電力が生じてフォトカレントが得られ、フォトカレントは例えばソース電極18側から出力される。
【0063】
すなわち、このオフ時に得られるフォトカレント(以下Ioffと称する)の増加を検知して、フォトセンサとして利用するものである。
【0064】
ここで、半導体層13には、低濃度不純物領域を設けると良い。低濃度不純物領域とは、ソース13sまたはドレイン13dのチャネル13c側に隣接して設けられ、ソース13sまたはドレイン13dより不純物濃度の低い領域をいう。これを設けることにより、ソース13s(またはドレイン13d)端部に集中する電界を緩和することができる。ただし不純物濃度を下げすぎると電界が増加し、また低濃度不純物領域の幅(ソース13s端部からチャネル13c方向への長さ)も電界強度に影響する。つまり、低濃度不純物領域の不純物濃度および領域幅には最適値が存在し、例えば0.5μm〜3μm程度である。
【0065】
本実施形態では例えばチャネルとソース間(またはチャネルとドレイン間)に、低濃度不純物領域13LDを設けて、いわゆるLDD(Light Doped Drain)構造とする。LDD構造にすると、フォトカレントの発生に寄与する接合領域をゲート長L方向に増加させることができるので、フォトカレントが発生しやすくなる。すなわち、少なくともフォトカレントの取出し側に、低濃度不純物領域13LDを設ければよい。また、LDD構造にすることによりVg−Id特性のOFF特性(検出する領域)が安定し、安定したデバイスとなる。
【0066】
ところで、図2(B)(C)は、フォトセンサとなるTFTのVg−Idカーブを示し、図2(B)は、ゲート幅Wが600μmのものであり、図2(C)は6μmのものである。また、いずれもゲート長Lは13μmである。このグラフは、一例としてnチャネル型のTFTを用い、Vd=10V、Vs=GNDの条件で、入射光がある場合(実線)と、入射光がない場合(破線)を示す。
【0067】
図ではVg=0V〜−1V以下でオフ状態となり、Vgが閾値を超えるとTFTがオン状態となりIdが増加する。例えばTFTが完全にオフ状態のVg=−3V付近に着目すると、図2(B)の場合、入射光のない場合に1×10−12A程度であるIdが、光が当たることにより1×10−9A程度まで増加する。この入射光により増加したIdがIoffである。
【0068】
一方、図2(C)の如く、ゲート幅Wが小さい場合、入射光がない場合1×10−14Aであるフォトカレントは、光の入射により1×10−11Aとなる。
【0069】
このように、ゲート幅Wを大きくすることにより、同じ光量であればゲート幅Wが小さい場合と比較して大きなIoffを得られる。
【0070】
しかし、何れの場合もIoffとして検知はできるが、このレベルのオーダーでは、フィードバックが困難である。
【0071】
そこで、本実施形態では、図1のごとく上記のフォトセンサ1の微小な電流を読み出すための回路を提供し、フィードバックのための十分な光量の検出を可能とした。
【0072】
なお、図1(A)に示す回路のフォトセンサ1は、1つ以上、500個未満程度の上記のTFTからなり、複数個の場合にはゲート電極11を共通とし、並列に接続したものである。本実施形態では一例として100個のTFTが並列接続されるとする。
【0073】
また、光量検出回路100を構成するフォトセンサ1以外のTFTは、図2の如く半導体層13の上層にゲート電極11を配置したいわゆるトップゲート構造でもよいし、半導体層13の下層にゲート電極11を配置したボトムゲート構造でもよい。フォトセンサ1以外のTFTがトップゲート構造である場合、それらには遮光層を設けるとよい。遮光層は、例えば、半導体層の上下にゲート電極を配置するなどし、下層のゲート電極を遮光層とすることが考えられる。その場合遮光層となるゲート電極の電位はフローティング、あるいは上層のゲート電極と共通、または異なる電位とするなど回路構成に応じて適宜選択する。
【0074】
再び図1を参照し、以下に光量検出回路100の動作を説明する。
【0075】
フォトセンサ1に光が照射されると、例えば10−14A〜10−9A程度の非常に微小なフォトカレントが出力される。この出力電流は、高抵抗の第1抵抗にR1より、1×10−9A〜1×10−10A程度になり、これに応じた電圧がスイッチングトランジスタ2のゲート電極に印加される。
【0076】
スイッチングトランジスタ2が導通すると、第1電源端子t1から第2電源端子t2に電流が流れる。そして、スイッチングトランジスタ2の一方の出力端子と第2抵抗R2の接続点より出力電圧Voutを検出する。ここで、この接続点の出力電圧Voutは第1電源端子t1と第2電源端子t2の分圧として検出することができる。
【0077】
また、スイッチングトランジスタ2のゲート電圧は、フォトセンサ1の出力電流Ioffに応じて増減するので、それによって第1電源端子t1から第2電源端子t2に流れる電流量が変化する。つまり、フォトセンサ1の出力電流Ioffが小さい場合は、ゲート電圧が小さくなり、第2抵抗R2を流れる電流も少なくなる。そして、第2抵抗R2は前述の如く非常に高抵抗であるため、出力電圧Voutは大きくなる。
【0078】
一方、フォトセンサ1の出力電流Ioffが大きくなると、ゲート電圧が大きくなるため第2抵抗R2を流れる電流が多くなり、出力電圧Voutは小さくなる。
【0079】
図3には、この回路のシミュレーションを行った結果を示す。
【0080】
グラフの横軸はフォトセンサ1の出力電流Ioffであり、縦軸は変換された出力電圧Voutである。また第1および第2電源端子間電圧は8V〜−7Vとし、2Vステップで可変し、更に、第2抵抗R2の値Rを可変した。第2抵抗R2は実線aが1×10Ω、実線bが1×10Ω、実線cが1×10Ωの場合である。
【0081】
このように、本実施形態によれば、フォトセンサ1からの出力電流Ioffは0.1nA〜1nAと非常に微小なものであるが、この出力電流を電圧に変換し、−7V〜8Vに増幅させて、光の強さを検出することができる。
【0082】
例えば、第1電源端子t1=8Vで、第2抵抗R2の抵抗R=1×10Ωの場合、0nAの出力電流Ioffを8Vに、また1nAの出力電流Ioffを−6Vに変換できる。
【0083】
そして、実線a〜実線cからも明らかなように、第2抵抗R2の抵抗値を変化させることにより、フォトセンサ1から出力される電流Ioffと出力電圧Voutとの電流電圧特性を変化させることができる。具体的にはRが大きければ電流電圧特性は急峻となり、Rが小さければ緩やかな特性となる。つまり、第2抵抗R2の抵抗値により、フォトセンサ1の出力電流−出力電圧特性を変化させることができ、すなわち光量検出回路100の感度を変化させることができる。
【0084】
従って、例えば、R=1×10Ωの場合には、ほぼ垂直な立ち上がりとなるので、8V〜−7Vの間でON、OFFを実現でき、スイッチとして利用できる。また、R=1×10Ωの場合には、電位変動が緩やかとなり、出力電流Ioffに追随する電圧値を決定できるので、例えば明るさ(光量)によって、段階的に使用するような場合、すなわち「0」「1」のデジタルデータではなくアナログデータを出力したい場合に好適である。
【0085】
ここで、フォトセンサ1は前述の如くフォトセンサ1のTFTのオフ時に光を照射することにより暗電流を発生させて使用する。このため、所定のタイミングでフォトセンサを強制的にリフレッシュするとよい。
【0086】
TFTであるフォトセンサ1はゲート電極11に所定の電圧を印加することで、TFTをオンすることができる。すなわち、所定の時間でフォトカレントが流れる方向と反対方向に電流が流れるような電圧をフォトセンサ1のゲート電極11、ドレイン13d、及び/もしくはソース13sに印加することでフォトセンサ1をリフレッシュさせ、フォトセンサ1としてのTFT特性を安定させることができる。
【0087】
しかし、これがTFTでなくダイオードの場合、ゲート電極とソース(またはドレイン)が接続されているためゲート電極とソースは常に同電位となり、ゲート電極とソースに独立して電圧を印加することができず、リフレッシュできない。さらに、pn接合型のダイオードの場合、光が当たっていない時のリーク特性が不安定であるため、フォトセンサには不適当である。
【0088】
尚、本実施形態においてはスイッチングトランジスタ2も、図1のフォトセンサ1と同様の薄膜トランジスタである。そしてスイッチングトランジスタ2もいわゆるLDD構造にすると、ソース(またはドレイン)端部に集中する電界を緩和することができるため好適である。
【0089】
ここで、図4を参照して本実施形態の光量検出回路100を例えばLCDや有機ELディスプレイと同一基板に作り込んだ場合の一例について説明する。
【0090】
図4(A)は、ディスプレイの外観を示す一例であり、図4(B)は光量検出回路100の一部および表示画素30を説明する断面図である。
【0091】
図のごとく、本実施形態の光量検出回路100はLCDや有機ELディスプレイデバイス20と同一基板上に設けられる。ディスプレイデバイス20は、ガラスなどの絶縁基板10上に表示画素30を行列状に複数配置した表示領域21を有する。そして、光量検出回路100は、例えば表示領域21の外側の四隅に配置される。
【0092】
基板上には、複数のドレイン線と、複数のゲート線が配置され、ドレイン線DLとゲート線GLのそれぞれの交点に対応して表示画素が配置される。詳細には、各表示画素30は駆動用のTFTのソースと接続しており、TFTのドレインおよびゲートがドレイン線DLおよびゲート線GLと接続している。
【0093】
そして表示領域21側辺には、列側にドレイン線DLを順次選択する水平方向走査回路(以降Hスキャナと称する)22が、行側にゲート線GLにゲート信号を送る垂直方向走査回路(以降Vスキャナと称する)23が配置される。
【0094】
例えばVスキャナ23より、今あるゲート線GLにある電位(「H」レベル)のゲート信号が印加されているとする。ゲート信号が印加されたゲート線GLに接続されたTFTは、全て導通状態(オン)となる。その間にHスキャナ22から所定のタイミングでドレイン線DLに順次走査信号が切り替えて印加され、交点に位置する表示画素30が発光する。このようにゲート線GLおよびドレイン線DLを順次走査することにより、表示領域21に所定の画像が表示される。また、ゲート線GLやドレイン線DL等へ入力される各種信号を伝達する図示しない配線は、基板10の側縁に集められ、外部接続端子24に接続される。
【0095】
光量検出回路100は表示画素30が配置される基板10上に設けられ、表示領域21と同等の光量を感知することができる。また、フォトセンサ1のソースとチャネルまたはドレインとチャネルの接合領域には光が直接入射する。つまり、フォトセンサ1は外光を直接的に受光することになる。したがって、フォトセンサ1により表示領域21にあたる光量を感知して電流に変換し、表示領域21の輝度を調節する例えばコントローラの制御が可能となる。コントローラは、フォトセンサ1からの出力電流Ioffの量に応じて室内が明るい場合又は屋外では表示領域21を明るく、また周囲が暗い場合にはそれに応じた明るさにする。つまり、周囲が明るい場合には輝度を高くし、暗い場合には輝度を低くする。このようにして、周囲の光量に応じて自動的に輝度を調節することによって、視認性を高めつつも節電することができる。従って、光量検出回路100により輝度をコントロールすることにより、特に有機EL素子などの自発光素子を用いたディスプレイデバイス20においては、その発光素子の寿命を長くすることができる。
【0096】
図4(B)のごとく、光量検出回路10と表示画素30は、同一基板上に設けられる。尚、ここではフォトセンサ1のみ表示している。
【0097】
表示画素30も、フォトセンサ1と同様のTFTを有する。すなわち、石英ガラス、無アルカリガラス等からなる絶縁性基板10上にバッファ層となる絶縁膜(SiN、SiO等)14を設け、その上層にp−Si膜からなる半導体層113を積層する。このp−Si膜は、非晶質シリコン膜を積層し、レーザアニール等により再結晶化して形成してもよい。
【0098】
半導体層113上にはSiN、SiO等からなるゲート絶縁膜12を積層し、その上にクロム(Cr)、モリブデン(Mo)などの高融点金属からなるゲート電極111を形成する。
【0099】
半導体層113には、ゲート電極111下方に位置し、真性又は実質真性となるチャネル113cが設けられる。また、チャネル113cの両側にはn+型不純物の拡散領域であるソース113sおよびドレイン113dが設けられる。
【0100】
ゲート絶縁膜12及びゲート電極111上の全面には、例えばSiO膜、SiN膜、SiO膜の順に積層して層間絶縁膜15を積層する。ゲート絶縁膜12および層間絶縁膜15には、ドレイン113dおよびソース113sに対応してコンタクトホールを設け、コンタクトホールにアルミニウム(Al)等の金属を充填してドレイン電極116およびソース電極118を設け、それぞれドレイン113dおよびソース113sにコンタクトさせる。
【0101】
尚、フォトセンサ1は図1と同様であるので説明は省略するが、フォトセンサ1および表示画素30の層間絶縁膜15上には、表示画素30を平坦化するための平坦化絶縁膜17が形成される。
【0102】
そして表示画素30には、平坦化絶縁膜17上に表示電極となるITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極120が設けられる。透明電極120は、平坦化絶縁膜17に設けられたコンタクトホールによって、ソース電極118(またはドレイン電極116)に接続している。
【0103】
そして、このような場合第1および第2抵抗は、例えばn型不純物をドープしたポリシリコンあるいは、ITOのような透明電極材料で形成するとよい。
【0104】
また、第1および第2抵抗は、フォトセンサ1や表示画素30のTFTと同様のTFTで形成してもよい。その場合、TFTのソース−ドレイン間が高抵抗となるように、ゲート電圧を固定すると、抵抗として利用できる。
【0105】
上記の構成にすることにより、基板上に薄膜トランジスタを設けることにより構成されるディスプレイデバイス20の製造プロセスを利用して、本実施形態の光量検出回路100を同一基板に作り込むことができる。
【0106】
尚、上記の場合、特に不純物ドープのポリシリコンは光が当たることにより劣化し、抵抗値が小さくなってしまう。従って、このような場合には第1および第2抵抗上を遮光するとよい。LCDや有機ELディスプレイデバイス20においては表示画素30が配置される表示領域21に遮光板(不図示)が採用されるので、遮光板のパターンニングにより第1および第2抵抗上を遮光できる。
【0107】
次に、図5から図7を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。尚、第1の実施形態と同一構成要素は同一符号とする。
【0108】
図5(A)は第2の実施形態を示す回路概要図であり、図5(B)は当該回路のタイミングチャートである。
【0109】
本実施形態の光量検出回路100は、フォトセンサ1と、第1容量C1と、第2容量C2と、第1スイッチングトランジスタ3と、第2スイッチングトランジスタ4とから構成される。
【0110】
図5(A)のごとく、フォトセンサ1は、ゲート電極を共通とした複数のTFTを並列に接続したものであり、TFTの詳細については第1の実施形態と同様であるので説明は省略する。また、これも第1の実施形態と同様であるが、フォトセンサ1のリフレッシュのため、フォトセンサ1の制御端子(ゲート)が接続するノード1および少なくとも一方の出力端子(ドレイン又はソース)が接続するノード2は所定の電源端子t3、t4に接続し、所定の時間でフォトカレントが流れる方向と反対方向に電流が流れるような電圧をフォトセンサのゲート電極、ドレイン及び/もしくはソースに印加する。
【0111】
第1容量C1は、例えば2pfの容量値を有し、フォトセンサ1の出力端子に一端が接続する。また、第2容量C2は、1fFから1nFの容量値(例えば400fFの容量値)を有し、第1容量C1と並列に接続する。
【0112】
そして、ノード3およびノード7間に第1スイッチングトランジスタ3が接続し、すなわち第1容量C1および第2容量C2のそれぞれの一端が、第1スイッチングトランジスタ3の出力端子に接続する。そして第1容量C1の他端は第2容量C2の他端と接続し、ノード8において接地される。
【0113】
第1スイッチングトランジスタ3の制御端子にはノード4にて制御信号が印加される。また、本実施形態では、リーク電流を抑制できるため、第1スイッチングトランジスタ3をダブルゲートのnチャネル型TFTとした。
【0114】
そして、第1スイッチングトランジスタ3の出力端子と第2容量C2の接続点(ノード7)より、出力電圧Voutが検出される。また、ノード7には、第2スイッチングトランジスタ4の一方の出力端子が接続し、該トランジスタ4の他方の出力端子は、ノード5にて接地される。第2スイッチングトランジスタ4はn型、p型によらずオフ特性の良好なものが好ましい。
【0115】
尚、本実施形態でもフォトセンサ1および各スイッチングトランジスタ3、4はいわゆるLDD構造にするとよい。
【0116】
次に、上記の光量検出回路の動作を説明する。
【0117】
図5(B)のごとく、タイミングCでフォトセンサ1のノード1にHレベル(例えば7V)、ノード2にLレベル(例えば0V)のパルスを入力し、フォトセンサ1をリフレッシュする。これによりノード3の電圧がn1の如く立下がる。
【0118】
パルスが立下りノード1がLレベルに、またノード2がHレベルにもどり、フォトセンサ1の出力電流Ioffが第1容量C1に充電される。そして所定の期間、第1容量C1に充電され続け、ノード3の電圧はn1の如く変化(増加)する。第1容量C1はノード8にて接地されているので、ノード3の電圧n1がフォトセンサからの出力電圧となる。
【0119】
タイミングAでノード6にHレベルのパルスを入力し、第2スイッチングトランジスタ3を導通させて前サンプリング時の出力電圧Voutをリセットする。
【0120】
タイミングBでノード4にHレベルのパルスを入力し、第2スイッチングトランジスタ3を導通させる。これにより所定の期間、第1容量C1に充電された電荷が第2容量C2に移動する。第2容量C2も他端が接地されているので、ノード7より出力される出力電圧Voutを検出することにより、フォトセンサ1で受光した光量(光の強さ)を検出することができる。
【0121】
つまり、本実施形態ではフォトセンサ1が受ける光の量に応じてn1の傾きが変化し、n1により出力電圧Voutが変化する。つまり、光の量に応じてリニアに変化するVoutを得ることができる。
【0122】
また、第1容量C1、第2容量C2の容量値を変化させることにより、光量を検知する感度を設定できる。ここで、第1容量C1は第2容量C2より容量値を大きくする。これにより、電荷を効率よく移送することができる。
【0123】
次に、図6および図7を参照して、上記の光量検出回路をLCDや有機ELディスプレイデバイスと同一基板に作り込む場合の一例について説明する。
【0124】
図6はフォトセンサの検出フローを示す図であり、図7は、第2実施形態の光量検出回路と当該回路にパルスを入力するカウンターを含む回路構成図の一例である。尚、外観図は図4と同等であるのでこれを参照する。
【0125】
光量検出回路100は、例えば表示領域21の外側の四隅に配置され、表示領域21側辺には、列側にドレイン線DLを順次選択するHスキャナ22が、行側にゲート線GLにゲート信号を送るVスキャナ23が配置される。
【0126】
そして、Vスキャナ23は、複数のゲート線GLから所定のゲート線GLを順次選択してゲート電圧を印加し、Vスキャナ23は垂直スタート信号STVによって1本目のゲート線GLを選択し、垂直クロックCKVに応じて次のゲート線GLに順次切り替えて選択する。
【0127】
Hスキャナ22は、複数のドレイン線DLから所定のドレイン線DLを順次選択し、表示画素21に信号を供給する。Hスキャナ22は水平スタート信号STHによって最初のドレイン線DLを選択し、水平クロックCKHに応じて次のドレイン線DLに順次切り替えて選択する。
【0128】
上記垂直クロックCKVや水平クロックCKHは、外部制御回路が出力する例えば3Vの振幅の低電圧クロックを電位変換回路によって昇圧することによって生成される。
【0129】
そして、本実施形態では、図6のごとくVスキャナ23の垂直スタート信号STVおよび垂直クロックCKVを、カウンター25に入力し、カウンター25から出力したパルスにより、図5における各タイミングを発生させることとする。
【0130】
図7は光量検出回路100とカウンター25を接続した回路構成の一例であり、本実施形態の場合、カウンターのノード11にVスキャナの垂直クロックCKVが入力され、カウンターのノード12に、Vスキャナの垂直スタート信号STVが入力される。
【0131】
そして、例えばリフレッシュのためフォトセンサ1のゲート電極に印加されるパルスは、6段目のカウンターの出力(ノード1)である。またその信号線とフォトセンサの出力端子はインバータを介して接続する。
【0132】
また、第1スイッチングトランジスタ3および第2スイッチングトランジスタ4のゲート電極に印加されるパルスは、それぞれ4段目および2段目のカウンターの出力である(ノード6、ノード4)。
【0133】
尚、このようにディスプレイデバイス20のVスキャナ23のクロックを利用する場合、図5(B)のタイミングAの周期は、表示領域の一画面分をスキャンするタイミングであり、例えば、60Hzが主流であるが、30Hz、120Hz等でもよい。
【0134】
次に、図8および図9を参照して本発明の第3の実施形態を説明する。
【0135】
図8(A)は第3の実施形態を示す回路概要図であり、図8(B)は当該回路のタイミングチャートである。
【0136】
図8(A)のごとく光量検出回路100は、フォトセンサ1と、第1容量C3と、第2容量C4と、第1スイッチングトランジスタ5と、第2スイッチングトランジスタ6と、第3スイッチングトランジスタ7と、接続手段9と、第4スイッチングトランジスタ8と、抵抗R3と、第1電源端子t5と、第2電源端子t6とから構成される。
【0137】
フォトセンサ1は、ゲート電極を共通とした複数のTFTを並列に接続したものであり、TFTの詳細については第1の実施形態と同様であるので説明は省略する。また、これも第1の実施形態と同様であるが、フォトセンサ1のリフレッシュのため、ノード17およびノード18は所定の電源端子t7、t8に接続し、所定の時間でフォトカレントが流れる方向と反対方向に電流が流れるような電圧をフォトセンサ1のゲート電極、ドレイン、及び/もしくはソースに印加する。
【0138】
第1容量C3は、フォトセンサ1と並列に接続し、たとえば2pf程度の容量値を有する。
【0139】
第1スイッチングトランジスタ6は、その出力端子をフォトセンサ1の一方の出力端子および第1容量C3の一端にそれぞれ直列に接続する。また、第2スイッチングトランジスタ6は、一方の出力端子を第1電源端子t5に接続し、他方の出力端子を第1スイッチングトランジスタ5と第1容量C3の接続点に接続する。
【0140】
第3スイッチングトランジスタ7は一方の出力端子が、第2スイッチングトランジスタ6の一方の出力端子と接続し、他方の出力端子が第2容量C4の一端に接続する。第2容量C4の他端は、接続手段9により第1容量C3と接続する。
【0141】
更に第2容量C4の一端は、第4スイッチングトランジスタ8の制御端子に接続する。第4スイッチングトランジスタ8は、一方の出力端子が第2電源端子t6に接続し、他方の出力端子が抵抗R3を介して第1電源端子t5に接続する。この抵抗R3は、例えば2MΩ程度と非常に高抵抗となっている。そして、ノード23から出力電圧Voutを検出する。
【0142】
尚、第1〜第4のスイッチングトランジスタは、例えばnチャネル型のTFTである。また、前述の如くフォトセンサ1および、各スイッチングトランジスタはLDD構造を有すると好適である。
【0143】
図8(B)のごとく、タイミングAでノード19にL(例えば0V)レベルのパルスを入力し、第1スイッチングトランジスタ5をオフする。その後ノード19のHレベル(例えば7V)に立ち上がると、第1スイッチングトランジスタ5は導通し、次のタイミングAまで導通が維持される。
【0144】
タイミングBでノード20にHレベルのパルスを入力する。パルスの入力期間、第2スイッチングトランジスタ6が導通する。これにより、第1電源端子t5より第1容量C3に電荷が供給されるので、第1容量C3はノード21の電圧に充電される。第3の実施形態では第1容量C3に基準電荷を充電した後、その放電により光量を検出する。したがって、第1容量C3がノード21の電圧に充電された状態が、n1のリセット状態となる。
【0145】
ノード20のパルスがLレベルとなると、第2スイッチングトランジスタ6はオフ状態となる。このとき、第1スイッチングトランジスタ5は導通状態を維持しているので、第1容量C3に充電された電荷がCの期間、放電される。
【0146】
フォトセンサ1は、前述の如く、フォトセンサ1を構成するTFTのオフ時に照射された光量により発生する暗電流である。つまり、光によりフォトセンサを構成するTFTから漏れる電流を検知して光量を検出している。従って、第1スイッチングトランジスタ5を導通しておくことにより、フォトセンサ1に照射した光量に応じた電荷が、第1容量C3から放電されることになる。
【0147】
Cの期間が終了すると、再びタイミングAでノード19にLレベルのパルスが入力され、パルスの入力期間、第1スイッチングトランジスタがオフとなる。また同時にノード22にHレベルのパルスが入力され、第3スイッチングトランジスタ7が導通する。
【0148】
従って、パルスの入力期間、第1容量C3から第2容量C4に電荷が移動し、すなわちn1の電圧によってn2の電圧が変化する。n1の電圧は図8(B)のごとく、放電により時間経過と共に低くなり、第3スイッチングトランジスタ7の導通により、基準電荷からフォトセンサ1で検知した光量に応じた電荷を差し引いた残量が、n2の電圧となる。
【0149】
すなわち、n2は、フォトセンサ1で感知した光量により変動し、n2の電圧が第4スイッチングトランジスタ8のゲート電極に印加される。
【0150】
そして、ノード21およびノード23間に、2MΩ程度の非常に高い抵抗値の抵抗R3が接続されているため、これにより第1および第2電源端子間の電圧が分圧され、ノード23より出力電圧Voutが検出される。このとき、第4スイッチングトランジスタ8はn2のゲート電圧が小さければ、抵抗R3を流れる電流が少なくなり、この結果出力電圧Voutが第1電源端子t5に近い大きい値で出力される。一方、n2のゲート電圧が大きければ、抵抗R3を流れる電流が多くなり、従って出力電圧Voutの値は第2電源端子t6に近い小さい値となる。
【0151】
すなわち、本実施形態によれば、フォトセンサ1で感知した光量(強さ)によりn2の電圧が変化し、これによって出力電圧Voutを変化させることができる。また、出力電圧Voutは、第1および第2電源端子間の電圧に変換できるので、微量なフォトカレントを、使用目的に応じたレンジの電圧に変換して出力することができる。
【0152】
そして、第3実施形態の光量検出回路10は、フォトセンサ1の接続数を変えることにより、光量を検出する感度を調節することができる。
【0153】
更に、図9の光量検出回路と当該回路にパルスを入力するカウンターを含む回路構成図の一例を参照し、光量検出回路をLCDや有機ELディスプレイデバイスと同一基板に作り込んだ場合について説明する。
【0154】
ディスプレイデバイスの外観図は、図4と同様であり、フォトセンサ1の検出フローは図6と同様であるので説明は省略する。
【0155】
図9の如く、第3実施形態の場合も、カウンター25のノード31およびノード324に、それぞれVスキャナ23の垂直クロックCKVおよび垂直スタート信号STVが入力される。
【0156】
そして、第1スイッチングトランジスタ5のゲート電極に印加されるパルスは、例えば40段目のカウンター25の出力のインバータ(ノード19)であり、第2スイッチングトランジスタ6のゲート電極に印加されるパルスは、2段目のカウンター25の出力(ノード20)である。そして、第3スイッチングトランジスタ7のゲート電極に印加されるパルスは、40段目のカウンターの出力である。
【0157】
そして、第3実施形態の抵抗も、第1実施形態と同様に、n型不純物をドープしたポリシリコンあるいは、ITOのような透明電極材料、またはTFTで形成してもよい。TFTの場合は、ソース−ドレイン間が高抵抗となるように、ゲート電圧を固定すると、抵抗として利用できる。
【0158】
上記の構成にすることにより、基板上に薄膜トランジスタを設けることにより構成されるディスプレイデバイス20の製造プロセスを利用して、本実施形態の光量検出回路100を同一基板に作り込むことができる。
【0159】
尚、不純物ドープのポリシリコンで抵抗を形成する場合には、LCDや有機ELディスプレイデバイス20の遮光板のパターンニングにより抵抗上を遮光するとよい。
【0160】
上記の光量検出回路10の具体的な使用方法としては、例えば、第2実施形態の光量検出回路100は、フォトセンサ1の出力に対して出力電圧Voutがリニアとなるので、光量検出回路100が少なくとも1つあれば光量に応じた輝度のコントロール等が可能になる。
【0161】
一方、第1、第3の実施形態の光量検出回路100の場合には、第1、第2抵抗の変動や、フォトセンサ1の接続数を変化させることにより感度が変化する。すなわち、1つの光量検出回路100では、その感度でのオンオフ(その感度に達するか達しないか)が検知できる。従ってこれらの場合には、ディスプレイ内に異なる感度のものを複数配置し、出力がオンとなるフォトセンサ1を検出することにより光量を検知するとよい。
【0162】
尚、本実施形態ではいわゆるトップゲート構造のTFTについて説明したが、積層順を逆にしたボトムゲート構造のTFTであっても同様に実施できる。
【0163】
図10は本実施形態の表示パネル200の動作を説明する図であり、図10(A)は概要図、図10(B)はフロー図である。
【0164】
上記の如く本実施形態の表示パネル200は、表示部20と、表示部20駆動用の外部制御回路210とからなる。表示部20は、上記の如くゲート線GLおよびドレイン線DLに複数の表示画素30が接続する表示領域21と、Vスキャナ23と、Hスキャナ22と、光量検出回路100とを同一基板10上に配置してなる。
【0165】
外部制御回路210は、表示部20に対して駆動用の各種信号や電源を供給するいわゆる駆動用ICである。
【0166】
駆動用IC210は、Vスキャナ23およびHスキャナ22を駆動させ、制御信号を送信する。Vスキャナ23およびHスキャナ22は制御信号によりそれぞれゲート線GLおよびドレイン線DLに走査信号を供給する。
【0167】
また駆動用IC210は、表示部20に電源を供給する。電源の一部は有機EL素子に供給され、有機EL素子が発光する。更に駆動用IC210はデータ信号Vdataを表示部21に出力し、画像を表示する。
【0168】
光量検出回路100は、第1電源端子、第2電源端子を有している。また例えば第2、第3の実施形態の光量検出回路100の場合には、所定のパルスを入力信号としてフォトセンサ1のリフレッシュや検出のタイミングを制御している。
【0169】
本実施形態の表示パネル200は、光量検出回路100の第1電源端子、第2電源端子を駆動用IC210の電源供給ラインに接続する。また、入力信号が必要な光量検出回路100の場合には、例えばVスキャナ23の走査信号を入力する。
【0170】
具体的には、図10(B)のごとく、駆動用IC210からの制御信号によりVスキャナ23(カウンター25)から出力される垂直スタート信号STVや垂直クロックCKVなどを光量検出回路100に入力し、動作させる。
【0171】
光量検出回路100は、上記の如く外光を検知して電圧に変換し、駆動用IC210に送信する。これにより駆動用IC210は、有機EL素子の輝度を調節するなど、表示部20に対してフィードバックを行う。
【0172】
このように、表示パネル200の電源や表示パネル200のVスキャナ等の走査信号によって光量検出回路100の駆動することで、光量検出回路100用の動作信号を外部から供給する必要がなくなり、端子数を減らすことができる。
【0173】
また配線抵抗での電圧降下が少ない分、光量検出回路100としての消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0174】
【図1】本発明の第1の実施形態の光量検出回路を示す回路概要図である。
【図2】本発明の、(A)フォトセンサの構造を示す断面図、(B)(C)フォトセンサのId−Vgカーブを示す特性図である。
【図3】本発明の第1の実施形態のシミュレーション結果を示す特性図である。
【図4】本発明の(A)光量検出回路およびディスプレイデバイスを説明する外観図、(B)断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態の、(A)光量検出回路を示す回路概要図、(B)タイミングチャートである。
【図6】本発明の光量検出回路の検出フロー図である。
【図7】本発明の第2の実施形態の光量検出回路を示す回路概要図である。
【図8】本発明の第3の実施形態の、(A)光量検出回路を示す回路概要図、(B)タイミングチャートである。
【図9】本発明の第3の実施形態の光量検出回路を示す回路概要図である。
【図10】本発明の表示パネルを説明する(A)概要図、(B)フロー図である。
【図11】従来のフォトセンサを示す概要図である。
【符号の説明】
【0175】
1 フォトセンサ
2、3、4、5、6、7、8 スイッチングトランジスタ
10 基板
11、111 ゲート電極
12 ゲート絶縁膜
13、113 半導体層
13s、113s ソース
13d、113d ゲート
13c、113c チャネル
13LD LDD領域
14 バッファ層
15 層間絶縁膜
16、116 ドレイン電極
18、118 ソース電極
20 ディスプレイデバイス(表示部)
21 表示領域
22 Hスキャナ
23 Vスキャナ
30 表示画素
100 光量検出回路
120 透明電極
200 表示パネル
210 外部制御回路
GL ゲート線
DL ドレイン線
R1、R2、R3 抵抗
t1、t2、t3、t4、t5、t6、 電源端子
C1、C2、C3、C4 容量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上にゲート電極と、絶縁膜と半導体層を積層し、該半導体層に設けられたチャネルと、該チャネルの両側に設けられたソースおよびドレインとを有する薄膜トランジスタよりなり、受光した光を電気信号に変換するフォトセンサと、
前記フォトセンサに並列に接続し、高い抵抗値を有する第1抵抗と、
前記フォトセンサの出力が、制御端子に印加されるスイッチングトランジスタと、
前記スイッチングトランジスタの一方の出力端子が接続する高い抵抗値を有する第2抵抗と、
該第2抵抗が接続する第1電源端子と、
前記スイッチングトランジスタの他方の出力端子に接続する第2電源端子とを具備し、
前記フォトセンサの出力に応じた電圧を前記制御端子に印加して前記スイッチングトランジスタを導通させ、前記スイッチングトランジスタと前記第2抵抗の接続点から出力電圧を検出することを特徴とする光量検出回路。
【請求項2】
前記第2抵抗の抵抗値を変化させることにより、前記フォトセンサから出力される電流と出力電圧との電流電圧特性を変化させることを特徴とする請求項1に記載の光量検出回路。
【請求項3】
前記第1および第2抵抗は、10Ω〜10Ωの範囲の抵抗値を有することを特徴とする請求項1に記載の光量検出回路。
【請求項4】
所定の期間経過後に、前記フォトセンサの制御端子に所定の電圧を印加し、該フォトセンサをリフレッシュすることを特徴とする請求項1に記載の光量検出回路。
【請求項5】
前記半導体層は、前記ソースと前記チャネル間または前記ドレインと前記チャネル間の接合領域で光を直接受光し、フォトカレントを発生させることを特徴とする請求項1に記載の光量検出回路。
【請求項6】
前記半導体層の前記ソースと前記チャネル間または前記ドレインと前記チャネル間に低濃度不純物領域を設けることを特徴とする請求項1に記載の光量検出回路。
【請求項7】
前記低濃度不純物領域は、入射光により発生したフォトカレントを出力する側に設けることを特徴とする請求項6に記載の光量検出回路。
【請求項8】
前記第1および第2抵抗は、透明電極材料で形成されることを特徴とする請求項1に記載の光量検出回路。
【請求項9】
前記第1および第2抵抗は、薄膜トランジスタで形成されることを特徴とする請求項1に記載の光量検出回路。
【請求項10】
基板上にゲート電極と、絶縁膜と半導体層を積層し、該半導体層に設けられたチャネルと、該チャネルの両側に設けられたソースおよびドレインとを有する薄膜トランジスタよりなり、受光した光を電気信号に変換するフォトセンサと、
前記フォトセンサの出力端子に一端が接続し、他端が接地された第1容量と、
前記第1容量と前記フォトセンサの接続点に一方の出力端子が接続する第1スイッチングトランジスタと、
前記第1スイッチングトランジスタの他方の出力端子に一端が接続し、他端が接地された第2容量と、
前記第1スイッチングトランジスタと前記第2容量の接続点に一方の出力端子が接続し、他方が接地された第2スイッチングトランジスタとを具備し、
前記第1容量に前記フォトセンサから出力される電荷を一定期間蓄積し、前記第1スイッチングトランジスタを導通させて前記第1容量に蓄積された電荷を前記第2容量に移動し、前記第1スイッチングトランジスタと前記第2容量の接続点から出力電圧を検出することを特徴とする光量検出回路。
【請求項11】
前記第2スイッチングトランジスタの導通により、電荷の蓄積前に前記第2容量をリフレッシュすることを特徴とする請求項10に記載の光量検出回路。
【請求項12】
所定の期間経過後に、前記フォトセンサの制御端子に所定の電圧を印加し、該フォトセンサをリフレッシュすることを特徴とする請求項10に記載の光量検出回路。
【請求項13】
前記フォトセンサからの出力に応じて前記出力電圧が線形に変化することを特徴とする請求項10に記載の光量検出回路。
【請求項14】
前記第1および第2容量を変化させることにより、出力電圧を変化させることを特徴とする請求項10に記載の光量検出回路。
【請求項15】
前記半導体層は、前記ソースと前記チャネル間または前記ドレインと前記チャネル間の接合領域で光を直接受光し、フォトカレントを発生させることを特徴とする請求項10に記載の光量検出回路。
【請求項16】
前記半導体層の前記ソースと前記チャネル間または前記ドレインと前記チャネル間に低濃度不純物領域を設けることを特徴とする請求項10に記載の光量検出回路。
【請求項17】
前記低濃度不純物領域は、入射光により発生したフォトカレントを出力する側に設けることを特徴とする請求項16に記載の光量検出回路。
【請求項18】
基板上にゲート電極と、絶縁膜と半導体層を積層し、該半導体層に設けられたチャネルと、該チャネルの両側に設けられたソースおよびドレインとを有する薄膜トランジスタを複数並列に接続したフォトセンサと、
前記フォトセンサと並列に接続する第1容量と、
前記フォトセンサの一方の出力端子および前記第1容量の一端に直列に接続する第1スイッチングトランジスタと、
前記第1スイッチングトランジスタと前記第1容量の接続点に出力端子の一端が接続し、他端が第1電源端子に接続する第2スイッチングトランジスタと、
前記第2スイッチングトランジスタの一端に出力端子の一端が接続し、他端が第2容量の一端に接続する第3スイッチングトランジスタと、
前記第2容量の他端と、前記第1容量の他端とを接続する接続手段と、
前記第2容量の一端が制御端子に接続し、出力端子の一方が抵抗を介して前記第1電源端子に接続し、他方が第2電源端子に接続する第4スイッチングトランジスタとを具備し、
前記第1容量に前記電源端子から基準電荷を供給し、前記第1トランジスタを導通させ前記第1容量の電荷を前記フォトセンサを介して放電し、一定期間経過後に前記第1容量に残った電荷を前記第3トランジスタの導通により前記第2容量に蓄積し、前記第2容量と前記第3トランジスタの接続点の電圧を前記第4トランジスタの制御端子に印加して前記第4トランジスタの出力電圧を検出することを特徴とする光量検出回路。
【請求項19】
前記フォトセンサの接続数の違いにより、前記出力電圧を変化させることを特徴とする請求項18に記載の光量検出回路。
【請求項20】
前記抵抗は、10Ω〜10Ωの範囲の抵抗値を有することを特徴とする請求項18に記載の光量検出回路。
【請求項21】
前記半導体層は、前記ソースと前記チャネル間または前記ドレインと前記チャネル間の接合領域で光を直接受光し、フォトカレントを発生させることを特徴とする請求項18に記載の光量検出回路。
【請求項22】
前記半導体層の前記ソースと前記チャネル間または前記ドレインと前記チャネル間に低濃度不純物領域を設けることを特徴とする請求項18に記載の光量検出回路。
【請求項23】
前記低濃度不純物領域は、入射光により発生したフォトカレントを出力する側に設けることを特徴とする請求項22に記載の光量検出回路。
【請求項24】
前記抵抗は、透明電極材料で形成されることを特徴とする請求項18に記載の光量検出回路。
【請求項25】
前記抵抗は、薄膜トランジスタで形成されることを特徴とする請求項18に記載の光量検出回路。
【請求項26】
マトリクス状に配置されたドレイン線およびゲート線と、
前記ドレイン線およびゲート線の交点付近に接続する複数の表示画素と、
受光した光を電気信号に変換するフォトセンサを少なくとも備えた光量検出回路とを同一基板上に配置した表示部と、
前記表示部を駆動する信号および電源を供給する外部制御回路とを具備し、
前記信号及び/または電源により前記光量検出回路を動作させることを特徴とする表示パネル。
【請求項27】
前記ゲート線に接続し、前記信号により前記ゲート線に走査信号を供給する垂直方向走査回路を備え、前記走査信号を前記光量検出回路の入力信号とすることを特徴とする請求項26に記載の表示パネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−13407(P2006−13407A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−205257(P2004−205257)
【出願日】平成16年7月12日(2004.7.12)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】