説明

半導体ダイ上にフィーチャをめっきするためのヒューズバス

【課題】半導体ダイ上に相互接続部又はボンドパッドなどのフィーチャ構造を電気めっきする方法を提供する。
【解決手段】方法は半導体基板の上方に複数のヒューズ(208)を形成する工程と、半導体基板の上方の複数の相互接続層(400〜408)と、該複数の相互接続層の上面の複数の相互接続パッド(502)とを形成する工程と、を含む。シールリング(202)が、半導体基板(302)と、前記複数の相互接続パッド(502)と、前記複数のヒューズ(208,320)とに形成された能動回路を包囲する。各ヒューズ(208,320)は、対応する相互接続パッド(502)とシールリング(202)とに電気的に接続される。各ヒューズ(208)が導通状態にあるとき、該ヒューズは対応する相互接続パッド(502)をシールリング(202)に電気的に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に半導体デバイスに関し、より詳細には、半導体デバイス用の相互接続パッドに電気めっきを施すことに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハ上に相互接続部又はボンドパッドなどのフィーチャ構造を電気めっきするには、ウエハの上面にめっき用のバスを付与し、めっきプロセスの完了後に除去する必要がある。このめっきバスの付与及び除去によって、追加のコストが生じる。
【0003】
金−アルミニウム(Au−Al)ワイヤボンディングの置き換えが求められている。Au−Au及びCu−Auのボンディングを可能とするべく、ボンドパッド用のOPM(Over Pad Metallurgy)プロセスが開発された。個々のボンドパッドをめっきバスに接続する方法は得られておらず、また従来のパターン(電気)めっきプロセスは極めて高コストであるので、現在のところ、OPM堆積は無電解めっきプロセスに限定されている。
【0004】
特許文献1には、プログラム可能な相互接続層を有する半導体デバイスについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,222,212号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
半導体ダイ上に相互接続部又はボンドパッドなどのフィーチャ構造を電気めっきする方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様では、該方法は、半導体基板の上方に複数のヒューズを形成する工程と、半導体基板の上方の複数の相互接続層と、該複数の相互接続層の上面の複数の相互接続パッドとを形成する工程と、シールリングを形成する工程と、を備える。シールリングは、半導体基板と、前記複数の相互接続パッドと、前記複数のヒューズとに形成された能動回路を包囲している。前記複数のヒューズの各ヒューズは、前記複数の相互接続パッドの対応する相互接続パッドとシールリングとに電気的に接続されている。前記複数のヒューズの各ヒューズが導通状態にあるとき、該ヒューズは対応する相互接続パッドをシールリングに電気的に接続する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】半導体ウエハの一実施形態の平面図。
【図2】一実施形態による図1のウエハの追加の詳細の部分平面図。
【図3】本発明の一実施形態による製造の一フェーズの後のウエハの側部分断面図。
【図4】製造の他の数フェーズ後の図3のウエハの部分側面図。
【図5】製造の別のフェーズ後の図4のウエハの部分側面図。
【図6】製造の別のフェーズ後の図5のウエハの部分側面図。
【図7】製造の別のフェーズ後の図6のウエハの部分側面図。
【図8】製造の別のフェーズ後の図7のウエハの部分側面図。
【図9】製造の別のフェーズ後の図8のウエハの部分側面図。
【図10】製造の別のフェーズ後の図4のウエハの別の実施形態の側部分断面図。
【図11】製造の別のフェーズ後の図4のウエハの別の実施形態の側部分断面図。
【図12】製造の別のフェーズ後の図11のウエハの部分平面図。
【図13】図2〜12のウエハにおいて用いられることの可能なヒューズの一実施形態のトップダウンレイアウトの概略図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
この説明は、本発明の例示となることを意図するものであり、限定と捉えられるものではない。
シールリング又は他の連続的なダイ又はウエハ構造と、ダイの上面上の個々のボンドパッドとの間のヒューズめっきバス接続の実施形態を開示する。一実施形態は、シールリング構造の近くのウエハの能動層におけるポリシリコンヒューズを含む。シールリングの接点は、ポリヒューズの第1の端部に直接接続される。最上パッド導体層に電気的に結合された金属/ビアスタックは、ヒューズリンクの第2の端部に接続される。この金属/ビアスタックは、ボンドパッドフットプリントとシールリングとの間に配置されてもよく、ボンドパッドの直下に配置されてもよい。ウエハ上の複数のダイのシールリングが、スクライブストリート又はライン(後でソーイングプロセス中に除去される)に配置される共通の金属トレースに対する電気接続を介してひとまとめにされてもよい。
【0010】
めっき用の電流は、スクライブストリートにおける共通の金属トレース、シールリング、ポリヒューズ、金属スタックを通じて、ボンドパッドに流れる。めっきプロセスが完了すると、めっきプロセスに用いられたのよりも大きな電流を用いて、ヒューズを過熱させ溶断することによって、ヒューズをブローする(飛ばす)ことが可能である。そのようにして、ボンドパッドに電気的にめっきし、次いで、めっきバスから絶縁することが可能である。ヒューズの溶断プロセスはウエハプローブ試験中に実行可能であり、その際、必要な総電流をさらに制限するように、ヒューズの溶断プロセスのステージやシーケンスを設定可能である。
【0011】
図1には、半導体ウエハ100の一実施形態の平面図を示す。半導体ウエハ100の上には複数の集積回路(IC)ダイ102が形成されている。図1には、ICダイ102とウエハ100の環状の縁の周囲の未使用部分とを区別するために、ICダイ102を斜線のハッチングによって示す。めっきトレース104は、ウエハ100上のグリッドパターンにおける各ICダイ102の縁の周囲に形成されたシールリング108に接続されている。各トレース104の端部は、縁ビード領域106の中へ、また縁ビード領域106を越えてウエハ100の縁まで延びることが可能である。当技術分野において知られているプロセス及び用具を用いて誘電体材料を選択的に除去することによって、縁ビード領域106において金属相互接続層を露出させることが可能である。図2を参照すると、一実施形態による図1におけるウエハ100の領域Bによって描写される部分のさらなる詳細の部分平面図が示されている。4つのICダイ102の交差におけるコーナー部分は、シールリング202と、シンギュレーション(個片化)パス204と、スクライブストリート206と、ヒューズ208と、相互接続パッド210と、能動領域212と、シールリング相互接続部214とを有する。
【0012】
シールリング202は、ICダイ102の周辺部のまわりに配置されており、プロセスの歩留まりに影響を与えるとともにICダイ102の製造後のICダイ102の性能に影響を与える汚染イオンから、ICダイ102の縁を封止している。加えて、シールリング202は、ウエハ200の基板(図示せず)に接地されている。別の実施形態では、シールリング202はウェル注入部(図示せず)を通じて基板に接続される。シンギュレーションパス204は、スクライブストリート206における破線によって示されており、ICダイ102同士を互いから分離するためにソー及び/又はレーザが用いられ得る位置を示す。
【0013】
ICダイ102の能動領域212は、シールリング202の周辺部の内側の破線によって輪郭を描かれており、半導体デバイスの機能のために用いられる回路(図示せず)を含む。例えば、能動領域212は、論理又はメモリ機能に用いられる回路を含んでよい。相互接続パッド210は、能動領域212において回路に結合され、通常、能動領域212の内側周辺部のまわりに1つ以上の行として配置される。ヒューズ208の各々は、対応する相互接続パッド210とシールリング202との間に接続される。各シールリング相互接続部214の1つの端部は第1のシールリング202に結合され、シールリング相互接続部214の別の端部はスクライブストリート206を跨いで別のシールリング202に結合される。シールリング202は、このようにして、シールリング相互接続部214によって直接的又は間接的に互いに相互接続される。
【0014】
図3は、本発明の一実施形態による製造の一フェーズの後のウエハ200の側部分断面図である。スクライブストリート206と、第1、第2の能動領域212との輪郭は、垂直な破線によって示されている。ウエハ200は、基板302の上方に形成された誘電体層314と、ゲート電極304及び接点(コンタクト)306を有するトランジスタと、ヒューズ208,320とを備える。ゲート接点306、導電性ビア308,310,312,316,318を含む電気的な相互接続は、誘電体層314を通じて、対応する構成要素まで形成される。これについてさらに本明細書において説明する。ゲート電極304は、能動領域212に含まれ得る様々な種類の能動回路のうちの1つの一例として示されている。基板302は、能動領域212を有するバルクシリコン基板などの任意の適切なシリコン又はSOI(シリコン・オン・インシュレータ)基板、ヒ化ガリウム基板であってよい。
【0015】
ヒューズ208,320の第1の端部の部分は、それぞれの能動領域212に配置され、ヒューズ208,320の第2の端部の部分は、それぞれの能動領域212とスクライブストリート206との間に配置される。ビア308は第1の能動領域212の内側においてヒューズ208に結合される一方、1対のビア310は第1の能動領域212とスクライブストリート206との間においてヒューズ208に結合される。別のビア(図示せず)は第2の能動領域212の内側においてヒューズ320に結合される一方、1対のビア318は第2の能動領域212とスクライブストリート206との間においてヒューズ320に結合される。追加の層が基板302上に形成されるとき、ビア310は第1のシールリング202(図2)の一部を形成し、ビア312は第1のICダイ102用のクラック停止部の一部を形成する。同様に、ビア318は第2のシールリング202(図2)の一部を形成し、別のビア316は第2のICダイ102用のクラック停止部の一部を形成する。
【0016】
図4は、複数(N)の相互接続層400を形成することを含む製造の他の数フェーズ後の図3のウエハの部分側面図である。図4には、詳細に示してはいないが、金属相互接続層402及びビア層404と同様に形成できる交互の金属相互接続層及びビア層が含まれる。一実施形態では、金属相互接続部及びビア層の導電性部分は、銅を含む。別の実施形態では、金属相互接続層の導電性部分はアルミニウムを含み、ビア層の導電性部分はタングステンを含む。隣接した複数の金属相互接続層の導電性部分の間に任意数のビアが形成されてよい。
【0017】
スタックビア306,308,310,312,316,318は、相互接続層400の誘電体層やビア層404,408を通じて垂直に形成される。示した実施形態では、層402は、能動領域212においてスタックビア308に結合された金属相互接続部410を含む。能動領域212とスクライブストリート206との間の領域において、層402は、1対のスタックビア310に結合された金属相互接続部418と、ビアスタック312に結合された金属相互接続部422と、スタックビア316に結合された金属相互接続部434と、1対のスタックビア318に結合された金属相互接続部438とをさらに含む。
【0018】
層406は、能動領域212においてスタックビア308に結合された金属相互接続部414を含む。能動領域212とスクライブストリート206との間の領域において、層406は、スタックビア310に結合された金属相互接続部420と、スタックビア312に結合された金属相互接続部424と、スタックビア316に結合された金属相互接続部436と、スタックビア318に結合された金属相互接続部440とをさらに含む。
【0019】
これに加えて、層406は、スクライブストリート206において第1、第2の金属相互接続部426,430を含む。層408はビア427,428,432,433を含み、それらのビアは、層406において、それぞれの金属相互接続部426,430に結合されている。金属相互接続部426、ビア427,428は、シールリング相互接続部214(図2)用の第1のスクライブストリート接点429を形成する。金属相互接続部430、ビア432,433は、シールリング相互接続部214用の第2のスクライブストリート接点435を形成する。
【0020】
このようにして、ヒューズ208と金属相互接続部410,414との間に結合されたスタックビア308と、金属相互接続部414に結合された1対のビア416とによって、能動領域212にめっきバス部分417が形成される。めっきバス部分417は、能動領域212におけるヒューズ208の第1の端部の部分に相互接続パッド210(図2)を結合する。ICダイ102の他の相互接続パッド用に、能動領域212に追加のめっきバス部分417が形成されるが、図面には示していない。さらに、他のICダイ102用にも能動領域212にめっきバス部分417が形成され得るが、図面には示していない。
【0021】
第1の縁シール421は、層314においてヒューズ208に接続され、層400,404,408を通じて延びる一対のスタックビア310によって、第1の能動領域212とスクライブストリート206との間の領域に形成される。この一対のスタックビア310は、それぞれの層402,406における金属相互接続部418,420にさらに接続される。
【0022】
このようにして、誘電体層314の下部から誘電体層408の上部まで延び、それぞれの導体層402,406において金属相互接続部422,424に結合されているスタックビア312によって、縁シール421とスクライブストリート206との間の領域に第1のクラック停止部425が形成される。
【0023】
第2の縁シール442は、このようにして、誘電体層314においてヒューズ320に接続され、層400,404,408を通じて延びる一対のスタックビア318によって、第2の能動領域212とスクライブストリート206との間の領域に形成される。この一対のスタックビア318は、それぞれの層402,406における金属相互接続部438,440にさらに接続される。
【0024】
このようにして、誘電体層314の下部から誘電体層408の上部まで延び、それぞれの導体層402,406において金属相互接続部434,436に結合されているスタックビア316によって、縁シール442とスクライブストリート206との間の領域に第2のクラック停止部437が形成される。
【0025】
シールリング202は、それぞれの能動領域212の周辺部を包囲しており、それぞれの縁シール421,442、随意ではクラック停止部425,437を含むことが可能である。ウエハ100上の2つの隣接したICダイ102用の例示的なシールリング202について記載したが、それぞれのICダイ102の能動領域212へ湿気が入り込むのを防止するべく、またヒューズ208,320に導電性相互接続部を提供するべく、ICダイ102の周辺部のまわりに追加のシールリング202が形成される。それぞれのICダイ102が個片化される(例えば、ソー又はレーザによって)ときに生成されるクラックが能動領域212へ入り込むのを防止するべく、追加のクラック停止部425,437が形成されてもよい。
【0026】
図5は、能動領域212においてめっきバス部分417のビア416の上方に導電性相互接続パッド502が形成される製造の別のフェーズ後の図4のウエハの部分側面図である。同じプロセス中、めっきバス接点504,508がそれぞれのシールリング202、ビア427,433の上方に形成され、またシールリング相互接続部506がビア428,432の上方に形成される。これによって、シールリング202、ヒューズ208,320、めっきバス部分417及び相互接続パッド502が導通するように相互接続される。
【0027】
次いで、パッシベーション層510が、誘電体層408、相互接続パッド502、めっきバス接点504,508、及びシールリング相互接続部506の上方に形成される。パッシベーション層510は、相互接続パッド502の一部及びめっきバス接点504,508の上方から除去されるが、シールリング相互接続部506の上方には残される。
【0028】
図6は、従来の電気めっき法を用いて相互接続パッド502及びめっきバス接点504,508上に導体層602,604,606が形成される(又は電気めっきされる)製造の別のフェーズ後の図5のウエハの部分側面図である。一部の実施形態では、導体層602,604,606は、相互接続パッド502、及びめっきバス接点504,508に電気めっきすることによって形成される。電気めっきプロセス用の必要な電流を提供するべく、電位がシールリング202に印加される(図1のトレース104も参照)。この電気めっきプロセスを用いて、様々な実施形態において、Ni、Ni−Au、Ni−Pd−Au、Cu、Cu−Pd又は他の金属など、金属をめっきすることが可能である。電気めっき工具と接触させるための金属リングは、当業者に知られ一般に実施されているウエハ縁加工方法を用いるウエハファブプロセスによって形成することが可能である。相互接続パッド502及びシールリング202は、電気的に接続される。電気めっきプロセス中に用いられる電流は、ヒューズ208,320を溶断するのに必要な電流未満である。例えば、90nmのCMOS技術については、1つの接点パッドに電気めっきを行うとき2〜10μAの範囲の電流が用いられる一方、ヒューズ208,320のブローには40〜150mAの範囲の電流が必要である。
【0029】
図7は、導体層602に接触する試験プローブ702を通じて相互接続パッド502に電流が供給される製造の別のフェーズ後の図6のウエハの部分側面図である。ヒューズ208を通じて電流を流すことを可能とするグランド接続は、シールリング202における導体層604との接触によって形成可能である。この電流はヒューズ208を溶断するのに必要な電流よりも大きいので、ヒューズ208を故障させ、能動領域212の回路とシールリング202との間に開回路704を形成する。例えば、45nmのCMOS技術では、幅0.15μm、長さ1.0μmの本体寸法を有するヒューズは、1.5ボルト、5マイクロ秒のパルスによって印可される100ミリアンペアの電流によって溶断可能である。
【0030】
図8は、ヒューズ320に接続された相互接続パッド(図示せず)に溶断電流が印加されたときの製造の別のフェーズ後の図7のウエハの部分側面図である。ヒューズ320の故障によって、それぞれの能動領域212の回路とシールリング202との間に開回路802が形成される。
【0031】
溶断電流は、それぞれの導体層602を介して各相互接続パッド502に順々に印加されることが可能である。ヒューズ208,320を溶断するのに必要な電流量は、ICダイ102上の能動回路を損傷させるのに必要な電流未満である。
【0032】
図9は、ICダイ102が個片化されてパッケージ化の準備ができている製造の別のフェーズ後の図8のウエハの部分側面図である。パッケージ化には、例えば、ICダイ102をリードフレーム又は他のパッケージ基板(図示せず)に取り付け、導体層602とリードフレーム又は他のパッケージ基板上の導電性リードとの間にワイヤボンドを追加し、ICダイ102を保護コーティングによりカプセル化することが含まれる。
【0033】
図10は、能動領域212においてめっきバス部分417のビア416の上方に導電性相互接続パッド502が形成される製造の別のフェーズ後の図6の別の実施形態のウエハの部分断面図である。同じプロセス中、めっきバス接点504,508がそれぞれのシールリング202、ビア427,433の上方に形成され、またシールリング相互接続部506がビア428,432の上方に形成される。これによって、シールリング202、ヒューズ208,320、めっきバス部分417及び相互接続パッド502を導通するように相互接続する。
【0034】
次いで、パッシベーション層1004が、誘電体層408と、相互接続パッド502、めっきバス接点504,508、及びシールリング相互接続部506を含む金属相互接続層1002との上方に形成される。パッシベーション層1004は、相互接続パッド502の一部の上方から除去されるが、めっきバス接点504,508及びシールリング相互接続部506の上方には残される。したがって、シールリング相互接続部506の表面は、めっきプロセス中に露出されない。シールリング相互接続部506の表面上の金属をめっきしないことの利点は、スクライブストリートに追加の金属が形成されないことである。スクライブストリートの金属によって、ウエハソーイングプロセス中にダイに損傷が与えられることがある。
【0035】
次いで、相互接続パッド502に電気めっきすることによって、導体層1006が相互接続パッド502上に形成されることが可能である。電気めっきプロセス用の必要な電流を提供するべく、直流電位がシールリング202に印加される。相互接続パッド502は、シールリング202に電気的に結合される。電気めっきプロセス中に用いられる電流は、ヒューズ208,320を溶断するのに必要な電流未満である。
【0036】
電気めっきプロセスが完了すると、導体層1006その他の相互接続パッド(図示せず)に接触するプローブ702(図7)などのウエハ試験プローブを通じて、相互接続パッド502に電流が印加される。この電流は、ウエハに印加される最大瞬間電流が制御されるように、順々に相互接続パッドに印加される。ヒューズ208を故障させ、能動領域212の回路とシールリング202との間に開回路を形成するべく、ヒューズ208を溶断するのに必要な電流よりも大きな電流が印可される。ヒューズ208を通じて電流を流すことを可能とするグランド接続は、介在するヒューズ208を通じてシールリングに結合されていないシールリング202に電気的に結合された別の相互接続パッドの導体層1006との接触によって形成可能である。この試験及び続く誘導ヒューズ故障プロセスは、各ダイ102の各相互接続パッド/ヒューズの組み合わせについて反復される。次いで、先述のようにICダイ102は個片化され、パッケージされることが可能である。
【0037】
図11は、相互接続パッド502の上方に金属相互接続部602が形成され、めっきバス接点504,508の上方に金属相互接続部604,606が形成され、シールリング相互接続部506の上方にスクライブストリートめっきバス接点1202が形成される製造の電気めっきフェーズの後の図6のウエハの別の実施形態の部分断面図である。
【0038】
図12は、連続したシールリング202に沿って所定間隔だけ離間して配置されているスクライブストリートめっきバス接点1202を示す図1のウエハの部分平面図である。めっきバス接点1202は、電気めっきプロセス中にウエハを通じてめっき電流を一様に印可するために複数の接点を提供する。
【0039】
電気めっきプロセスが完了すると、ウエハに印加される最大瞬間電流が制御されるように、ヒューズ208を溶断するのに必要な電流より大きな電流が、図7のプローブ702などのウエハ試験プローブや他の相互接続パッド(図示せず)を介して導体層602に順々に印加される。スクライブストリートめっきバス接点1202へのグランド接続によってヒューズ208を通じて電流を流すことが可能である。この試験及び続く誘導ヒューズ故障プロセスは、各ダイ102の各相互接続パッド/ヒューズの組み合わせについて反復される。次いで、示したようにICダイ102は個片化され、パッケージされることが可能である。
【0040】
図13は、図2〜12のウエハにおいて用いられることの可能なヒューズ208の一実施形態のトップダウンレイアウトの図である。ヒューズ208は、第1の端部の部分1302と、中央部分1304と、第2の端部の部分1306とを含む。中央部分1304の断面は、端部1302,1306より狭い。第1、第2の端部1302,1306は、それぞれの接点308,310を有し、相互接続パッドめっきバス部分417と縁シールめっきバス部分421(図4)との間に電気接続を提供する。なお、6つの接点310と3つ接点308とが各電気接続を形成するように示しているが、任意の数及び形状の接点が電気接続を提供するために用いられることが可能である。例えば、別の実施形態では、1つ以上の端部の部分に対する電気接続は、バー状の接点によって形成されてよい。ヒューズ208は、自身を通じて十分に大きな電流を流すことによってブローされ、非導通状態に変化させられ、これによって端部1302,1306の間の電気接続が除去される。
【0041】
以上、シールリング202と半導体デバイス用の電気めっきバスとしての相互接続パッド502〜508とに結合されたポリシリコンヒューズ208,320の形成及び使用のための方法及び構造が提供されたことが認められる。ヒューズ208,320の1つの端部は、それぞれの縁シール421,442に結合され、ヒューズ208,320の別の端部は、それぞれの相互接続パッド502に結合される。一実施形態では、ヒューズ208,320の1つの端部は、それぞれの縁シール421,442の下に配置され、ヒューズ208,320の別の端部は、それぞれの相互接続パッド502の下に配置される。したがって、ヒューズ208,320の追加は、ICダイ102の寸法に影響を与えない。別の実施形態では、ヒューズ208,320の1つの端部は、それぞれの縁シール421,422に結合されるが、シールリング202の下には配置されない。さらに別の実施形態では、ヒューズ208,320の別の端部は、それぞれの相互接続パッド502に結合されるが、相互接続パッド502の下には配置されない。さらにまた別の実施形態では、ヒューズ208,320は、複数の相互接続層400の1つの層内に形成されてもよい。
【0042】
現在知られている電気めっきプロセスでは、本明細書に開示の方法及び構造においては不要となる数々の工程が用いられている。例えば、現在知られている方法では、ウエハを製造する工程、電気めっきバスを付与する工程、フォトレジストを付与する工程、露出する工程、電気めっきが行われる要素を現像する工程、その要素に電気めっきする工程、フォトレジストを剥がす工程、めっきバスを除去する工程、ウエハの電気接続及び機能を試験する工程、及びICダイを個片化する工程が含まれる。
【0043】
対照的に、本開示の電気めっきプロセスの実施形態は、シールリング202に結合されたヒューズ208,320を有するウエハを製造する工程、露出した要素に電気めっきする工程、電気めっきした要素に結合されたヒューズ208,320をブローするために電流を流す工程、ウエハ上のICダイの電気接続及び機能を試験する工程、及び、個々のICダイへウエハを個片化する工程を含む。新規なヒューズ付き電気めっきバス構造の実施形態は、現在実施されている能動回路及びシールリング202を形成するために必要とされるのと同じプロセスを用いて製造可能であり、ICダイ上に追加の領域を必要としない。相互接続パッド502に電気めっきされた後でヒューズをブローする新規なプロセスによって、能動回路及び相互接続パッド502はシールリング202から切断される。したがって、本明細書に開示の構造及び方法の実施形態によって、電気めっきに関連したプロセスの工程及びコストの大半を除去しつつ電気めっきを行うという利点が提供される。
【0044】
したがって、図1〜13に示し、本明細書に記載した一部の実施形態では、半導体構造を形成する方法は、半導体基板の上方に複数のヒューズ208を形成する工程と、半導体基板の上方の複数の相互接続層400〜408と、該複数の相互接続層の上方の複数の相互接続パッド502とを形成する工程と、を含む。シールリング202が、半導体基板302と、相互接続パッド502と、ヒューズ208,320とに形成された能動回路の周囲に形成される。各ヒューズ208,320は、対応する相互接続パッド502及びシールリング202に電気的に接続される。各ヒューズ208が導通状態にあるとき、ヒューズ208は対応する相互接続パッド502をシールリング202に電気的に接続する。
【0045】
別の態様では、各ヒューズ208が導通状態にあるときに、シールリング202を通じて、またヒューズ208の各々を通じて、相互接続パッド502の各々に電流が提供され、相互接続パッド502の各々の上に導体層602が電気めっきされる。
【0046】
さらなる一態様では、電流が提供されて導体層602が電気めっきされる工程の後、複数の相互接続パッド502のうちの少なくとも一部(サブセット)を通じて電流が提供され、相互接続パッド502の該サブセットに電気的に接続されているヒューズ208の状態を非導通状態に変化させる。
【0047】
さらなる一態様では、各ヒューズ208が非導通状態になるまで、相互接続パッド502の別のサブセットを通じて順々に電流が印可され、相互接続パッド502の該別のサブセットに電気的に接続されているヒューズ208の状態を非導通状態に変化させる。
【0048】
さらなる一態様では、相互接続パッド502と、ヒューズ208と、シールリング202とは、半導体ウエハの第1のダイ102内に形成される。第2の複数のヒューズ320が形成される。相互接続層400〜408の上面に第2の複数の相互接続パッド502が形成される。半導体基板302、第2の相互接続パッド502及び第2のヒューズ320に形成された第2の能動回路を包囲する、第2のシールリング202が形成される。各ヒューズ320は、対応する相互接続パッド502及び第2のシールリング202に電気的に接続される。第2のヒューズ320の各々は導通状態にある。ヒューズ320は、第2の相互接続パッド502のうちの対応する相互接続パッド502を第2のシールリング202に電気的に接続する。第2の相互接続パッド502と、第2のヒューズ320と、第2のシールリング202とは、第1のダイ102に隣接する半導体ウエハの第2のダイ102内に形成される。
【0049】
さらなる一態様では、第1のシールリング202を第2のシールリング202に電気的に接続するシールリング相互接続部214が形成される。シールリング相互接続部214は、第1及び第2のダイ102の間のスクライブストリート206に形成される。
【0050】
さらなる一態様では、各ヒューズ208及び第2のヒューズ320が導通状態にあるときに、シールリング202、第2のシールリング202、ヒューズ208の各々、第2のヒューズ320の各々を通じて、相互接続パッド502の各々と第2の相互接続パッド502の各々とに電流が提供され、相互接続パッド502及び第2の相互接続パッド502の各々の上に導体層602が電気めっきされる。
【0051】
さらなる一態様では、相互接続パッド502の各々と第2の相互接続パッド502の各々との上に導体層602を形成した後、各ヒューズ208及び第2のヒューズ320の状態が非導通状態に変化させられる。
【0052】
さらなる一態様では、各ヒューズ208及び第2のヒューズ320の状態を非導通状態に変化させる工程は、第1及び第2の相互接続パッド502の各々のサブセットに順々に電流を流す工程を含む。
【0053】
さらなる一態様では、各ヒューズ208及び第2のヒューズ320の状態を非導通状態に変化させる工程の後に、第1及び第2のダイ102が試験され、個片化される。
別の実施形態では、図1〜13に示し、本明細書に記載したように、半導体構造を形成する方法は、半導体基板302の上方にゲート電極304とヒューズ208とを形成する工程と、ゲート電極304とヒューズ208との上方に誘電体層314を形成する工程と、誘電体層314において、シールリング202の第1の部分と、ゲート電極304に対する接点306と、ヒューズ208の第1の端部又は端子に対する第1の接点308と、ヒューズ208の第2の端部又は端子に対する第2の接点310とを形成する工程と、誘電体層314の上方に相互接続層400〜408を形成する工程であって、相互接続層400〜408の形成は、相互接続層400〜408を通じて連続して延びるとともにシールリング202の第1の部分に接続されるシールリング202の第2の部分を形成することを含み、シールリング202は、相互接続層400〜408のうちの1つ以上の相互接続層を通じて第2の接点310に接続される、工程と、相互接続層400〜408の上方に相互接続パッド502を形成する工程であって、相互接続パッド502は相互接続層400〜408を通じて第1の接点308に接続される、工程と、を含む。
【0054】
別の態様では、ヒューズ208が導通状態にあるときに、シールリング202を通じて、第2の接点310を通じて、ヒューズ208を通じて、第1の接点308、及び相互接続層400〜408を通じて相互接続パッド502に電流が提供され、相互接続パッド502上に導体層602が電気めっきされる。
【0055】
さらなる一態様では、電流が提供されて相互接続パッド502上に導体層602が電気めっきされる工程の後、ヒューズ208の状態は導通状態から非導通状態に変化させられる。
【0056】
さらなる一態様では、ヒューズ208の状態を変化させる工程は、電気めっきした導体層602と相互接続パッド502とを通じてヒューズ208に電流を提供し、その状態を非導通状態に変化させる工程を含む。
【0057】
さらなる一態様では、半導体基板302の上方にゲート電極304及びヒューズ208を形成する工程は、半導体基板302の上方に第2の導体層を形成する工程と、第2の導体層のパターニングを行い、第2の導体層からゲート電極304及びヒューズ208の両方を形成する工程とを含む。
【0058】
さらなる一態様では、ヒューズ208は、ポリシリコンヒューズ208である。
さらなる一態様では、ゲート電極304と、ヒューズ208と、相互接続パッド502と、シールリング202とは、第1のダイ102内に存在し、ゲート電極304及びヒューズ208を形成する工程は、第1のダイ102に隣接する第2のダイ102において半導体基板の上方に第2のヒューズ320を形成する工程を含み、誘電体層314は第2のヒューズ320の上方に形成される。シールリング202の第1の部分と、ゲート電極304に対する接点306と、ヒューズ208の第1の端部又は端子に対する第1の接点308と、ヒューズ208の第2の端部又は端子に対する第2の接点310とを形成する工程は、誘電体層314において、第2のシールリング202の第1の部分と、第2のヒューズ320の第1の端部又は端子に対する第1の接点308と、第2のヒューズ320の第2の端部又は端子に対する第2の接点318とを形成する工程を含む。相互接続層400〜408を形成する工程は、複数の相互接続層400〜408を通じて連続して延びるとともに第2のシールリング202の第1の部分に接続される第2のシールリング202の第2の部分を形成する工程であって、第2のシールリング202は、相互接続層400〜408のうちの1つ以上の相互接続層を通じて第2のヒューズ320の第2の端部又は端子に対する第2の接点318に接続される、工程を含む。相互接続パッド502を形成する工程は、相互接続層400〜408の上方に第2の相互接続パッド502を形成する工程を含み、第2の相互接続パッド502は、相互接続層400〜408を通じて第2のヒューズ320の第1の端部又は端子の第1の接点に接続され、第2のヒューズ320と、第2の相互接続パッド502と、第2のシールリング202とは、第2のダイ102内に存在する。
【0059】
さらなる一態様では、相互接続層400〜408を形成する工程は、シールリング202が第1、第2のダイ102の間のスクライブストリート206において相互接続層400〜408のうちの1つ以上の相互接続層を通じて第2のシールリング202に接続されるように実行される。
【0060】
さらなる一態様では、ヒューズ208と第2のヒューズ320とが導通状態にあるときに、シールリング202を通じて、ヒューズ208を通じて、及び相互接続層400−408を通じて相互接続パッド502に、また第2のシールリング202を通じて、第2のヒューズ320を通じて、及び相互接続層400〜408を通じて第2の相互接続パッド502に電流を提供し、相互接続パッド502及び第2の相互接続パッド502上に導体層602が電気めっきされる。相互接続パッド502及び第2の相互接続パッド502上に導体層602を電気めっきする工程の後、ヒューズ208及び第2のヒューズ320の各々の状態を導通状態から非導通状態へ変化させる。
【0061】
さらに別の実施形態では、図1〜13に示し、本明細書に記載したように半導体構造を形成する方法は、半導体基板302上に複数のヒューズ208を形成する工程と、半導体基板302とヒューズ208との上方に複数の相互接続層400〜408を形成する工程と、相互接続層400〜408の上面に複数の相互接続パッド502を形成する工程と、シールリング202を形成する工程であって、シールリング202は、半導体基板302と、相互接続パッド502と、ヒューズ208とに形成された能動回路を包囲しており、各ヒューズ208は、相互接続パッド502の対応する相互接続パッド502とシールリング202との間に結合されており、各ヒューズ208が導通状態にあるとき、ヒューズ208は対応する相互接続パッド502をシールリング202に電気的に接続する、工程とを含む。各ヒューズ208が導通状態にあるときに、シールリング202を通じて、またヒューズ208の各々を通じて、相互接続パッド502の各々に電流が提供され、相互接続パッド502の各々の上に導体層602が電気めっきされる。電流を提供して導体層602を電気めっきする工程の後、ヒューズ208の各々の状態を導通状態から非導通状態へ変化させる。
【0062】
特定の実施形態を参照して明細書に本発明を記載したが、しかしながら、特許請求の範囲に述べる本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更が可能である。例えば、フリップチップ半導体デバイス用の電気めっきバスをとして機能するように、シールリングとバンプとの間にポリシリコンヒューズが結合されてもよい。したがって、明細書及び図面は限定的な意味ではなく例示として捉えられるものであり、そのような修正は全て、本発明の範囲の内に含まれることが意図される。特定の実施形態に関して本明細書に記載した、いかなる利益、利点、又は課題の解決手段も、請求項の一部又は全部に必須の、必要な、又は不可欠な事項又は要素であると解釈されることを意図したものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体構造を形成する方法において、
半導体基板の上方に複数のヒューズを形成する工程と、
半導体基板の上方の複数の相互接続層と、該複数の相互接続層の上面の複数の相互接続パッドとを形成する工程と、
シールリングを形成する工程と、を備え、
シールリングは、半導体基板と、前記複数の相互接続パッドと、前記複数のヒューズとに形成された能動回路を包囲しており、
前記複数のヒューズの各ヒューズは、前記複数の相互接続パッドの対応する相互接続パッドとシールリングとに電気的に接続されており、
前記複数のヒューズの各ヒューズが導通状態にあるとき、該ヒューズは対応する相互接続パッドをシールリングに電気的に接続する、方法。
【請求項2】
前記複数のヒューズの各ヒューズが導通状態にあるときに、シールリングを通じて、また前記複数のヒューズの各々を通じて前記複数の相互接続パッドの各々に電流を提供し、前記複数の相互接続パッドの各々の上に導体層を電気めっきする電気めっき工程、をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電気めっき工程の後、前記複数の相互接続パッドの1つ以上からなるサブセットを通じて電流を提供し、前記複数の相互接続パッドのサブセットに電気的に接続されているヒューズの状態を非導通状態に変化させる工程、をさらに備える請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のヒューズの各ヒューズが非導通状態になるまで、前記複数の相互接続パッドの別のサブセットを通じて順々に電流を印可し、前記複数の相互接続パッドの別のサブセットに電気的に接続されているヒューズの状態を非導通状態に変化させる工程、をさらに備える請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の相互接続パッドと、前記複数のヒューズと、シールリングとは、半導体ウエハの第1のダイ内に形成されており、
前記方法は、
第2の複数のヒューズを形成する工程と、
前記複数の相互接続層の上面に第2の複数の相互接続パッドを形成する工程と、
第2のシールリングを形成する工程と、をさらに備え、
第2のシールリングは、半導体基板と、前記第2の複数の相互接続パッドと、前記第2の複数のヒューズとに形成された第2の能動回路を包囲しており、
前記第2の複数のヒューズの各ヒューズは、前記第2の複数の相互接続パッドの対応する相互接続パッドと第2のシールリングとに電気的に接続されており、
前記第2の複数のヒューズの各ヒューズが導通状態にあるとき、該ヒューズは前記第2の複数の相互接続パッドの対応する相互接続パッドを第2のシールリング電気的に接続し、
前記第2の複数の相互接続パッドと、前記第2の複数のヒューズと、第2のシールリングとは、半導体ウエハの第1のダイに隣接する第2のダイ内に形成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
第1のシールリングを第2のシールリングに電気的に接続するシールリング相互接続部を形成する工程をさらに備え、
シールリング相互接続部は第1のダイと第2のダイとの間のスクライブストリートに形成される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のヒューズと前記第2の複数のヒューズとの各ヒューズが導通状態にあるときに、シールリングと、第2のシールリングと、前記複数のヒューズの各々と、前記第2の複数のヒューズの各々とを通じて、前記複数の相互接続パッドの各々と前記第2の複数の相互接続パッドの各々とに電流を提供し、前記複数の相互接続パッドと前記第2の複数の相互接続パッドとの各相互接続パッドの上に導体層を電気めっきする工程、をさらに備える請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の相互接続パッドと前記第2の複数の相互接続パッドとの各相互接続パッド上に導体層を形成した後、前記複数のヒューズと前記第2の複数のヒューズとの各ヒューズの状態を非導通状態に変化させる工程、をさらに備える請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のヒューズと前記第2の複数のヒューズとの各ヒューズの状態を非導通状態に変化させる工程は、前記複数の相互接続パッドと前記第2の複数の相互接続パッドとの各々のサブセットに順々に電流を印可する工程を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記複数のヒューズと前記第2の複数のヒューズとの各ヒューズの状態を非導通状態に変化させる工程の後、第1及び第2のダイを個片化する工程をさらに備える請求項9に記載の方法。
【請求項11】
半導体構造を形成する方法において、
半導体基板の上方にゲート電極とヒューズとを形成する工程と、
ゲート電極とヒューズとの上方に誘電体層を形成する工程と、
誘電体層において、シールリングの第1の部分と、ゲート電極に対する接点と、ヒューズの第1の端子に対する第1の接点と、ヒューズの第2の端子に対する第2の接点とを形成する工程と、
誘電体層の上方に複数の相互接続層を形成する工程であって、該工程は、前記複数の相互接続層を通じて連続して延びるとともにシールリングの第1の部分に接続されるシールリングの第2の部分を形成する工程を含み、シールリングは、前記複数の相互接続層のうちの1つ以上の相互接続層を通じて第2の接点に接続される、前記工程と、
前記複数の相互接続層の上方に相互接続パッドを形成する工程であって、該相互接続パッドは前記複数の相互接続層を通じて第1の接点に接続される、前記工程と、を備える方法。
【請求項12】
ヒューズが導通状態にあるときに、シールリングを通じて、第2の接点を通じて、ヒューズを通じて、第1の接点を通じて、及び前記複数の相互接続層を通じて前記相互接続パッドに電流を提供し、前記相互接続パッド上に導体層を電気めっきする工程、をさらに備える請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記相互接続パッドに電流を提供し、前記相互接続パッド上に導体層を電気めっきする工程の後、ヒューズの状態を導通状態から非導通状態へ変化させる工程、をさらに備える請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ヒューズの状態を変化させる工程は、電気めっきした導体層と相互接続パッドとを通じてヒューズに電流を提供し、その状態を非導通状態に変化させる工程を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
半導体基板の上方にゲート電極とヒューズとを形成する工程は、
半導体基板の上方に第2の導体層を形成する工程と、
第2の導体層のパターニングを行い、第2の導体層からゲート電極とヒューズとの両方を形成する工程とを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
ヒューズはポリシリコンヒューズである、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
ゲート電極と、ヒューズと、相互接続パッドと、シールリングとは、第1のダイ内に存在し、
ゲート電極とヒューズとを形成する工程は、第1のダイに隣接する第2のダイにおいて半導体基板の上方に第2のヒューズを形成する工程であって、前記誘電体層は第2のヒューズの上方に形成される前記工程、を含み、
シールリングの第1の部分と、ゲート電極に対する接点と、ヒューズの第1の端子に対する第1の接点と、ヒューズの第2の端子に対する第2の接点とを形成する工程は、誘電体層において、第2のシールリングの第1の部分と、第2のヒューズの第1の端子に対する第1の接点と、第2のヒューズの第2の端子に対する第2の接点とを形成する工程を含み、
前記複数の相互接続層を形成する工程は、前記複数の相互接続層を通じて連続して延びるとともに第2のシールリングの第1の部分に接続される第2のシールリングの第2の部分を形成する工程であって、第2のシールリングは、前記複数の相互接続層のうちの1つ以上の相互接続層を通じて第2のヒューズの第2の端子の第2の接点に接続される、前記工程を含み、
前記相互接続パッドを形成する工程は、前記複数の相互接続層の上方に第2の相互接続パッドを形成する工程であって、該第2の相互接続パッドは前記複数の相互接続層を通じて第2のヒューズの第1の端子の第1の接点に接続され、第2のヒューズと、第2の相互接続パッドと、第2のシールリングとは、第2のダイ内に存在する、前記工程を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記複数の相互接続層を形成する工程は、シールリングが第1のダイと第2のダイとの間のスクライブストリートにおいて前記複数の相互接続層のうちの1つ以上の相互接続層を通じて第2のシールリングに接続されるように実行される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
ヒューズと第2のヒューズとが導通状態にあるときに、シールリングを通じて、ヒューズを通じて、及び前記複数の相互接続層を通じて相互接続パッドに、また第2のシールリングを通じて、第2のヒューズを通じて、及び前記複数の相互接続層を通じて第2の相互接続パッドに電流を提供し、前記相互接続パッド及び前記第2の相互接続パッド上に導体層を電気めっきする工程と、
前記相互接続パッド及び前記第2の相互接続パッド上に導体層を電気めっきする工程の後、ヒューズ及び第2のヒューズの各々の状態を導通状態から非導通状態へ変化させる工程と、を含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
半導体構造を形成する方法において、
半導体基板上に複数のヒューズを形成する工程と、
前記半導体基板と前記複数のヒューズとの上方に複数の相互接続層を形成する工程と、
前記複数の相互接続層の上面に複数の相互接続パッドを形成する工程と、
シールリングを形成する工程であって、シールリングは、半導体基板と、前記複数の相互接続パッドと、前記複数のヒューズとに形成された能動回路を包囲しており、前記複数のヒューズの各ヒューズは、前記複数の相互接続パッドの対応する相互接続パッドとシールリングとの間に結合されており、前記複数のヒューズの各ヒューズが導通状態にあるとき、該ヒューズは対応する相互接続パッドをシールリングに電気的に接続する、前記工程と、
前記複数のヒューズの各ヒューズが導通状態にあるときに、シールリングを通じて、また前記複数のヒューズの各々を通じて前記複数の相互接続パッドの各々に電流を提供し、前記複数の相互接続パッドの各々の上に導体層を電気めっきする電気めっき工程と、
前記電気めっき工程の後、各ヒューズの状態を導通状態から非導通状態へ変化させる工程と、を備える方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−26624(P2013−26624A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−159145(P2012−159145)
【出願日】平成24年7月18日(2012.7.18)
【出願人】(504199127)フリースケール セミコンダクター インコーポレイテッド (806)
【Fターム(参考)】