説明

半導体パッケージ及び搬送システム

【課題】半導体パッケージを傷つけることなく安定した状態で確実に持ち上げて搬送でき、また、半導体パッケージを搬送する搬送装置の製造コストや維持費も低く抑えることができるようにする。
【解決手段】半導体チップ4を含む板状のパッケージ本体2を備え、当該パッケージ本体2の側部に、パッケージ本体2の板厚方向に段差が形成されることで、搬送用の治具100をパッケージ本体2の板厚方向の一方側から当接させる支持用段差部8が画成され、この支持用段差部8が、少なくとも平面視したパッケージ本体2を側部から挟み込むような位置に形成された半導体パッケージ1を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パッケージ及びこれを搬送装置によって搬送する搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体パッケージを持ち上げて搬送する搬送装置(ピックアップ装置)には、例えば特許文献1のように、半導体パッケージの上面に吸着させる吸着コレットを備えたものがある。
また、特許文献1には、引っ張りバネの付勢力により複数のピンを半導体パッケージの側部に押し付けることで、複数のピンで挟み込んで半導体パッケージを把持するように構成した搬送装置も記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−199577号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、吸着コレットを半導体パッケージに吸着させる上記従来の構成では、吸着コレット内部のエアーを吸引する吸引ポンプ等の吸引装置、及び、これを駆動する電源が必要となる。すなわち、搬送装置の製造コストや維持費が高くなる、という問題がある。なお、吸着コレット内部のエアーを吸引する構成としては、例えばスポイトのように手動でエアー吸引するものも考えられるが、吸引装置と比較して吸着力が弱いため、半導体パッケージの吸着ミスや搬送ミスが発生する虞がある。特に、近年では半導体パッケージの小型化が進められているため、上記吸着ミスや搬送ミスが特に発生し易くなっている。
【0005】
また、複数のピンを側部に押し付けて半導体パッケージを把持する上記従来の構成では、半導体パッケージとピンとの摩擦力のみによって半導体パッケージを把持するため、この把持力の調整が困難である。例えば、半導体パッケージに対するピンの押し付け力が弱すぎると、複数のピンに対する半導体パッケージの位置がずれたり、半導体パッケージが落下する等して搬送ミスが生じる虞がある。逆に、半導体パッケージに対するピンの押し付け力が強すぎると、半導体パッケージの外面に傷がつく虞がある。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、傷つけることなく安定した状態で確実に持ち上げて搬送できると共に、搬送装置の製造コスト及び維持費も低く抑えることが可能な半導体パッケージを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の半導体パッケージは、半導体チップを含む板状のパッケージ本体を備える半導体パッケージであって、前記パッケージ本体の側部に、当該パッケージ本体の板厚方向に段差が形成されることで、搬送用の治具を前記パッケージ本体の板厚方向の一方側から当接させる支持用段差部が画成され、前記支持用段差部は、少なくとも平面視した前記パッケージ本体を側部から挟み込むような位置に形成されていることを特徴とする。
【0008】
この半導体パッケージを持ち上げて搬送する場合には、予め支持用段差部が鉛直方向下側に向くように半導体パッケージを配しておく。そして、複数の搬送用の治具によってパッケージ本体をその側部から挟み込むように、各治具を支持用段差部の下側(パッケージ本体の板厚方向の一方側)に入り込ませた後、複数の治具を上方(パッケージ本体の板厚方向の他方側)に移動させればよい。これにより、各治具が支持用段差部に当接して支持用段差部が上方に押し上げられるため、半導体パッケージを安定した状態で確実に持ち上げることができる。したがって、半導体パッケージの搬送ミスを防ぐことができる。
【0009】
また、半導体パッケージを持ち上げる場合には、上述したように、治具によって支持用段差部を下側から支持するだけでよいため、従来構成のようにバネ等の付勢力によって治具を半導体パッケージの側部に強く押し付ける必要がない。したがって、治具の過度の押し付けによって半導体パッケージの外面に傷がつくことも防止できる。
さらに、上記構成の半導体パッケージを搬送するための搬送装置は、搬送用の治具と、治具を移動させるための駆動源とを備えていればよく、従来の吸着コレットを備える搬送装置と比較して吸引装置やその駆動源が不要となるため、搬送装置の製造コストや維持費を低く抑えることができる。
【0010】
そして、前記半導体パッケージを構成する前記パッケージ本体の側部には、前記半導体チップに電気接続されて、前記治具が前記支持用段差部に当接した際に当該治具を接触させる検査用パッドが形成されていることが好ましい。
【0011】
この構成では、搬送用の治具に半導体チップの電気的特性を検査するためのプローブの役割を持たせることで、半導体パッケージを持ち上げて搬送すると同時に、治具を検査用パッドに接触させて半導体チップの電気的特性を検査することが可能となる。特に、本発明の構成では半導体パッケージを安定した状態で搬送できるため、半導体パッケージの搬送と検査を同時に行っても検査ミスを防ぐことができる。
さらに、半導体パッケージの搬送と検査を別個に実施する場合と比較して、半導体パッケージを所定の搬送先に短時間で効率よく搬送することもできる。
【0012】
また、前記半導体パッケージでは、前記支持用段差部が、平面視した前記パッケージ本体の周方向に延在してリング状に形成されているとよい。
この構成では、パッケージ本体に対する各支持ピンの周方向の位置決めが不要となり、パッケージ本体の周方向の任意の位置において、搬送用の治具を支持用段差部の下側に配することができる。言い換えれば、搬送用の治具の数やこれらの相対的な配置に関わらず、半導体パッケージを搬送することが可能となる。
【0013】
さらに、前記半導体パッケージでは、前記パッケージ本体の側部に、当該パッケージ本体の板厚方向に段差が形成されることで、前記治具をパッケージ本体の板厚方向の他方側から当接させる押付用段差部が画成され、当該押付用段差部が、前記支持用段差部に対して前記板厚方向に間隔をあけて対向するように配されていてもよい。
【0014】
この構成では、搬送用の治具によって半導体パッケージを搬送して所定の載置面に載置した後、搬送用の治具を支持用段差部と押付用段差部との間に挿入した状態で、治具を下方に移動させれば、押付用段差部が治具によって下方に押し下げられるため、半導体パッケージを所定の載置面に押し付けることができる。
そして、この押し付けは、例えば、半田によって半導体パッケージを回路基板の搭載面(所定の載置面)に表面実装する場合に、外部端子と回路基板の配線パターンとの密着性向上に有効であり、半導体パッケージと回路基板との電気接続の信頼性向上を図ることができる。また、この押し付けは、搬送用の治具によって半導体パッケージを搬送して回路基板の搭載面に載置した後、搬送用の治具を支持用段差部と押付用段差部との間に挿入したままで実施できるため、回路基板に対する半導体パッケージの確実な搭載を短時間で行うことも可能となる。
【0015】
また、前記半導体パッケージが、前記半導体チップに電気接続されて前記パッケージ本体の側部から突出する外部端子を備える場合、当該外部端子は、前記支持用段差部及び前記押付用段差部よりも前記板厚方向の一方側に配されているとよい。
この構成では、搬送用の治具をパッケージ本体から突出する外部端子に干渉させることなく、搬送用の治具によって半導体パッケージを持ち上げて搬送したり、半導体パッケージを所定の載置面に押し付けることが可能となる。特に、半導体パッケージを所定の載置面に押し付けるために治具を板厚方向の一方側に移動させても、治具は外部端子に当接しないため、外部端子の変形を防いで外部端子の保護を図ることができる。
【0016】
そして、本発明の搬送システムは、搬送装置により半導体パッケージを搬送するものであって、
前記半導体パッケージに備える板状のパッケージ本体の側部には、当該パッケージ本体の板厚方向の段差が形成されることで、前記板厚方向の一方側に向く支持用段差部が画成され、前記搬送装置が、少なくとも前記パッケージ本体をその側部から挟み込むように配される搬送用の治具を備え、前記支持用段差部が鉛直方向下側に向くように前記半導体パッケージを配した状態で、前記治具を前記支持用段差部の下側に入り込ませた後、前記治具を上方に移動して前記支持用段差部に当接させることで、前記半導体パッケージを上方に持ち上げることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、半導体パッケージを傷つけることなく安定した状態で確実に持ち上げて搬送することができる。また、半導体パッケージを搬送するための搬送装置の製造コスト及び維持費も低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第一実施形態に係る半導体パッケージを示す概略平面図である。
【図2】図1の半導体パッケージを示す概略側面図である。
【図3】本発明の第二実施形態に係る半導体パッケージを示す概略斜視図である。
【図4】図3の半導体パッケージを示す概略断面図である。
【図5】図3,4の半導体パッケージの製造方法を示す要部拡大断面図である。
【図6】図3,4の半導体パッケージの製造方法を示す要部拡大断面図である。
【図7】図3,4の半導体パッケージの製造方法を示す要部拡大断面図である。
【図8】図3,4の半導体パッケージの製造方法を示す要部拡大断面図である。
【図9】第一、第二実施形態に係る半導体パッケージの挿入穴の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
〔第一実施形態〕
以下、図1,2を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
図1,2に示すように、この実施形態に係る半導体パッケージ1は、所謂QFP(Quad Flat Package)タイプの構造を呈しており、外観略板状のパッケージ本体2と、パッケージ本体2から外方に突出する複数のリード(外部端子)3とを備えて大略構成されている。
パッケージ本体2は、半導体チップ4を略板状に形成された樹脂モールド部5内に埋設して構成されている。すなわち、本実施形態の半導体パッケージ1では、パッケージ本体2の外観形状が樹脂モールド部5のみによって画成されている。なお、図示例の樹脂モールド部5は平面視矩形状となっているが、任意の平面視形状となっていてよい。また、樹脂モールド部5の側面5cは、図示例のように樹脂モールド部5の板厚方向(Z軸方向)に平行するように延びていてもよいが、例えば樹脂モールド部5の板厚方向に対して傾斜していてもよい。
【0020】
複数のリード3は、金属板に打ち抜き加工やエッチング加工等を施すことで得られるリードフレームの構成要素であり、導電性を有している。
各リード3の一部は樹脂モールド部5内に埋設され、各リード3の埋設部分(インナーリード部(不図示))と半導体チップ4とがボンディングワイヤ等の接続配線(不図示)によって電気接続されている。一方、樹脂モールド部5の側面5cから突出する各リード3の突出部分(アウターリード部6)は、その長手方向の中途部において折り曲げられている。これにより、アウターリード部6の突出方向の先端部6Bが、基端部6Aよりも樹脂モールド部5の板厚方向の一方側(Z軸負方向)にずれて位置している。なお、図示例では、アウターリード部6の先端部6Bが、樹脂モールド部5の一端面5b(Z軸負方向に向く面)から突出するように位置しているが、例えば樹脂モールド部5の一端面5bから突出しないように位置していてもよい。
【0021】
そして、樹脂モールド部5には、その側面5cから窪む挿入穴7が形成されている。この挿入穴7は、断面U字状に形成され、また、平面視した樹脂モールド部5の周方向に延在してリング状(環状)に形成されている。なお、図示例の挿入穴7は、平面視矩形環状となっているが、円環状など任意の環状となっていてよい。そして、挿入穴7は、アウターリード部6の基端部6Aよりも樹脂モールド部5の板厚方向の他方側(Z軸正方向)に間隔をあけて位置している。
以上のように形成される挿入穴7によって、樹脂モールド部5の側部には、樹脂モールド部5の板厚方向に段差が形成されている。なお、上記挿入穴7は、例えば樹脂モールド部5の成形後に切削等によって形成されても構わないが、半導体パッケージ1の製造効率を考慮すれば、樹脂モールド部5の成形時に同時に形成されることがより好ましい。
【0022】
次に、上記構成の半導体パッケージ1を搬送装置によって搬送する搬送システムの動作について説明する。なお、搬送システムを構成する搬送装置は、図1に示すように、樹脂モールド部5をその側部から囲むように配される搬送用の支持ピン(治具)100を複数(図示例では四つ)備える。本実施形態では、複数の支持ピン100が、平面視した樹脂モールド部5の周方向に等間隔に配列されているが、これに限ることはない。
【0023】
この搬送装置により半導体パッケージ1を搬送する際には、予め樹脂モールド部5の一端面5bが鉛直方向下側(Z軸負方向側)に向くように半導体パッケージ1を配しておき、この状態において各支持ピン100を挿入穴7に挿入する。本実施形態では、四つの支持ピン100によって樹脂モールド部5を互いに直交する方向(X軸方向及びY軸方向)から挟み込むように、各支持ピン100を挿入穴7に挿入する。例えば、四つの支持ピン100のうちX軸方向に配列された二つの支持ピン100は、樹脂モールド部5をX軸方向から挟み込むように、挿入穴7に対して互いに逆向きに挿入される。
なお、図示例では、各支持ピン100が、平面視した樹脂モールド部5の各辺の中間において挿入されるが、これに限ることは無く、例えば、平面視した樹脂モールド部5の角部において挿入されてもよい。
【0024】
その後、挿入穴7に挿入された支持ピン100を上方(Z軸正方向)に移動させることで、各支持ピン100が挿入穴7の内面のうち鉛直方向下側に向く部分に当接し、半導体パッケージ1が上方に持ち上げられることになる。すなわち、本実施形態の半導体パッケージ1では、挿入穴7の内面のうち鉛直方向下側に向く部分によって、搬送用の支持ピン100を樹脂モールド部5の板厚方向の一方側(Z軸負方向側)から当接させる支持用段差部8が画成されている。
【0025】
また、本実施形態の搬送システムでは、半導体パッケージ1を搬送して所定の載置面(不図示)に載置した後、支持ピン100によって半導体パッケージ1を所定の載置面に押し付けることもできる。具体的に説明すれば、挿入穴7に挿入された各支持ピン100を下方(Z軸負方向)に移動させ、挿入穴7の内面のうち鉛直方向上側に向く部分に当接させることで、この部分が下方に押し下げられるため、半導体パッケージ1が所定の載置面に押し付けられることになる。
したがって、本実施形態の半導体パッケージ1では、挿入穴7の内面のうち鉛直方向上側に向く部分によって、搬送用の支持ピン100を樹脂モールド部5の板厚方向の他方側(Z軸正方向側)から当接させる押付用段差部9が画成されている。この押付用段差部9は、前述した支持用段差部8に対して樹脂モールド部5の板厚方向に間隔をあけて対向するように配されている。
【0026】
以上説明したように、第一実施形態に係る半導体パッケージ1及びこれを搬送装置で搬送する搬送システムによれば、半導体パッケージ1を搬送する際には、樹脂モールド部5の支持用段差部8が、平面視した樹脂モールド部5の側部から挟み込む位置において、複数の支持ピン100によって下側から支持されるため、半導体パッケージ1を安定した状態で確実に持ち上げることができる。したがって、半導体パッケージ1の搬送ミスを防ぐことができる。
【0027】
また、半導体パッケージ1を持ち上げる場合には、上述したように支持ピン100によって支持用段差部8を下側から支持するだけでよいため、従来構成のようにバネ等の付勢力によって支持ピン100を半導体パッケージ1の側部に強く押し付ける必要がない。したがって、支持ピン100の過度の押し付けによって半導体パッケージ1の外面(特に側面5c)に傷がつくことも防止できる。
さらに、半導体パッケージ1を搬送するための搬送装置は、搬送用の支持ピン100及びこれを移動させるための駆動源を備えていればよく、従来の吸着コレットを備える搬送装置と比較して吸引装置やその駆動源が不要となるため、搬送装置の製造コストや維持費を低く抑えることができる。
【0028】
また、挿入穴7が、樹脂モールド部5の周方向に延在するリング状に形成されているため、樹脂モールド部5に対する各支持ピン100の周方向の高精度な位置決めが不要となり、樹脂モールド部5の周方向の任意の位置において、搬送用の支持ピン100を挿入穴7に挿入することができる。言い換えれば、搬送装置に備える支持ピン100の数やこれらの相対的な配置に関わらず、半導体パッケージ1を搬送することができる。
【0029】
さらに、樹脂モールド部5に押付用段差部9が形成されていることは、例えば、半田によって半導体パッケージ1を回路基板の搭載面(所定の載置面の一例、不図示)に表面実装する場合に、アウターリード部6と回路基板の配線パターンとの密着性向上に有効であり、半導体パッケージ1と回路基板との電気接続の信頼性向上を図ることができる。具体的に説明すれば、半導体パッケージ1のアウターリード部6と回路基板の配線パターンとの間に接合用の半田ペーストが挟み込まれるように半導体パッケージ1を搭載面に載置する際に、押付用段差部9に対する支持ピン100の当接によって半導体パッケージ1を搭載面に押し付けることで、アウターリード部6及び配線パターンと半田ペーストとの密着性向上を図り、半導体パッケージ1と回路基板との電気接続の信頼性を向上させることができる。
また、この押し付けは、支持ピン100によって半導体パッケージ1を搬送して回路基板の搭載面に載置した後、支持ピン100を挿入穴7に挿入したままで実施できるため、回路基板に対する半導体パッケージ1の確実な搭載を短時間で行うことも可能となる。
【0030】
さらに、本実施形態の半導体パッケージ1では、挿入穴7が樹脂モールド部5から突出するアウターリード部6よりも上方側(樹脂モールド部5の板厚方向の他方側)に位置しているため、上方から吊下げられた支持ピン100をアウターリード部6に干渉させることなく、支持ピン100によって半導体パッケージ1を持ち上げて搬送したり、半導体パッケージ1を所定の載置面に押し付けることが可能である。
特に、半導体パッケージ1を所定の載置面に押し付けるために支持ピン100を上方側から下方側(樹脂モールド部5の板厚方向の一方側)に移動させても、支持ピン100はアウターリード部6に当接しないため、リード3の変形を防いでリード3の保護を図ることができる。
【0031】
〔第二実施形態〕
次に、図3〜8を参照して本発明の第二実施形態について説明する。
図3,4に示すように、この実施形態に係る半導体パッケージ21は、WLCSP(Wafer Level Chip Size Package)タイプの構造を呈しており、厚板状に形成されたパッケージ本体22と、パッケージ本体22から外方に露出する外部端子23によって構成されている。なお、パッケージ本体22は、図示例において平面視矩形状となっているが、任意の平面視形状となっていてよい。
【0032】
パッケージ本体22は、板状に形成された半導体チップ24の一方の主面24aに板状の配線層25及び保護層26を順番に積層して構成されている。
配線層25には、半導体チップ24の一方の主面24aに対向する配線層25の裏面25bから、一方の主面24aと同じ方向(Z軸正方向)に向く配線層25の表面25aまで延びる内部配線(接続配線)31が形成されている。この内部配線31によって、半導体チップ24の一方の主面24aに形成された電極パッド(不図示)と外部端子23とが電気接続されている。なお、内部配線31の長手方向の一部は、配線層25の板厚方向(Z軸方向)に直交する方向(図4ではX軸方向)に延びており、これによって、外部端子23とこれに電気接続される電極パッドとがパッケージ本体22の板厚方向に重ならないように配することができる。
【0033】
また、配線層25には、その側面25c及び表面25aに露出する検査用パッド33が形成されている。なお、配線層25の表面25aは保護層26によって覆われているため、検査用パッド33は配線層25の側面25c(側部)にのみ露出している。この検査用パッド33は、配線層25の裏面25bから側面25cに向けて延びる検査用配線32によって半導体チップ24の検査用の電極パッド(不図示)に電気接続されている。実際には、検査用パッド33は検査用配線32と一体に形成されている。
【0034】
保護層26には、その裏面26bから表面26aまで厚さ方向(Z軸方向)に貫通する貫通孔34が形成されている。そして、この貫通孔34に充填された導電性材料が半導体パッケージ21の外部端子23をなしている。
【0035】
そして、パッケージ本体22には、その側面から窪む挿入穴27が第一実施形態と同様のリング状に形成されている。
詳細に説明すれば、本実施形態のパッケージ本体22の側面は、半導体チップ24及び保護層26の側面24c,26cによって画成されている。そして、配線層25の側面25cが半導体チップ24及び保護層26の側面24c,26cから窪んだ位置に配されることで、挿入穴27が画成されている。言い換えれば、パッケージ本体22の板厚方向(Z軸方向)に向く挿入穴27の内側面(内面)が、半導体チップ24の一方の主面24a及び保護層26の裏面26bによって画成されている。また、挿入穴27の底面(内面)が配線層25の側面25cによって画成されている。したがって、本実施形態の半導体パッケージ21では、挿入穴27が断面矩形状に形成されている。
以上のように形成される挿入穴27によって、パッケージ本体22の側面には、パッケージ本体22の板厚方向に段差が形成されている。
【0036】
次に、上記構成の半導体パッケージ21の製造方法の一例について説明する。
半導体パッケージ21を製造する場合には、はじめに、図5に示すように、シリコンウェハ等からなる半導体基板41を用意する(基板準備工程)。この半導体基板41の一方の主面41aにおいては、トランジスタ等の半導体素子や電極パッドを形成したチップ領域51が、スクライブ領域52によって区画されている。すなわち、半導体基板41のうちチップ領域51部分が上述した半導体パッケージ21の半導体チップ24に相当する。
また、本実施形態の半導体基板41では、その一方の主面41aのスクライブ領域52全体にメタル層53が形成されている。さらに、メタル層53は、スクライブ領域52よりも幅広に形成されて、メタル層53の両側部がチップ領域51の周縁部分に入り込んでいる。
【0037】
次いで、半導体基板41の一方の主面41aに配線層42を形成する(配線層形成工程)。この配線層42のうち半導体基板41のチップ領域51に重なる部分は、前述した半導体パッケージ21における配線層25とほぼ同様に構成されている。すなわち、配線層42の各内部配線31は半導体基板41の電極パッドに電気接続されている。また、配線層42の検査用パッド33が検査用配線32によって半導体基板41の検査用の電極パッドに電気接続されている。
ただし、図5に示す配線層42では、検査用配線32がチップ領域51上からスクライブ領域52上まで延びている。また、検査用配線32に接続される検査用パッド33は、チップ領域51上だけではなく、スクライブ領域52上にも形成され、チップ領域51及びスクライブ領域52の両方において配線層42の表面42aに露出している。
【0038】
なお、図示例の検査用パッド33は、チップ領域51上に位置する部分(第一検査用パッド33A)と、スクライブ領域52上に位置する部分(第二検査用パッド33B)とに分割して形成され、さらに、チップ領域51上に位置する第一検査用パッド33Aが、メタル層53の幅方向端部(図5において紙面左右方向の端部)を跨ぐように形成されているが、これに限ることはない。例えば、検査用パッド33は、チップ領域51上からスクライブ領域52上まで一体に形成されてもよく、この場合でも、検査用パッド33がメタル層53の幅方向端部を跨ぐように形成されることになる。
そして、配線層形成工程後には、例えば、スクライブ領域52上に位置する第二検査用パッド33Bに検査用のプローブを当接させる等して、半導体基板41の状態における半導体チップ24の電気的特性を検査してもよい。
【0039】
その後、図6に示すように、配線層42のうち、半導体基板41のスクライブ領域52上、及び、チップ領域51の周縁部分上に位置する部分を除去して、半導体基板41の一方の主面41aのうちスクライブ領域52及びチップ領域51の周縁部分を露出させる(掘削工程)。これにより、配線層42が周縁部分を除くチップ領域51上のみに残存し、検査用パッド33が配線層42の側面42cに露出することになる。言い換えれば、この掘削工程によって、本実施形態の半導体パッケージ21を構成する配線層25が画成される。
なお、本実施形態では、上記掘削工程が、メタル層53を反射層として配線層42の上方からレーザを照射するレーザダイシングによって行われるが、他の任意の手法によって行われてもよい。
【0040】
掘削工程後には、図7に示すように、接着層46によって複数に分割された配線層42の表面42aに保護層43を接着固定し、上方に露出する半導体基板41の一方の主面41aの領域(スクライブ領域52及びチップ領域51の周縁部分、メタル層53の形成領域)を保護層43によって覆う(保護層積層工程)。これによって、半導体基板41、配線層42及び保護層43を積層した積層体44が構成されることになる。また、メタル層53を形成した半導体基板41の一方の主面41a、これに対向する保護層43の裏面43b、及び、配線層42の側面42cによって空洞部V1が画成されることになる。すなわち、空洞部V1は、保護層43によって覆われるスクライブ領域52上及びチップ領域51の周縁部分上の空間である。
なお、上記保護層43のうち半導体基板41のチップ領域51上に重なる部分は、半導体パッケージ21における保護層43と同様に外部端子23を設けて構成されている。また、この工程では、保護層43の外部端子23と配線層42の内部配線31とを電気接続させるために、接着層46が、配線層42の表面42aや保護層43の裏面43bのうち内部配線31や外部端子23が露出する部分を避けるように形成される。
【0041】
最後に、図8に示すように、スクライブ領域52において積層体44を切断する(切断工程)ことで、個別に切り分けられた半導体パッケージ21の製造が完了する。なお、本実施形態の切断工程においては、空洞部V1を分割するように積層体44が切断されるため、本実施形態では、スクライブ領域52に対応する半導体基板41及び保護層43の部分だけが削り落とされ、配線層42は切断されない。
そして、切断工程後の状態では、半導体基板41及び保護層43の切断面が、パッケージ本体22の側面をなす半導体チップ24及び保護層26の側面24c,26cとなる。また、空洞部V1のうちチップ領域51の周縁部分に対応する部分が、半導体チップ24及び保護層26の側面24c,26cに開口するパッケージ本体22の挿入穴27となる。さらに、この挿入穴27の底面に検査用パッド33が露出することになる。
【0042】
次に、本実施形態の半導体パッケージ21を搬送装置によって搬送する搬送システムの動作について説明する。
ここでは、前述した製造方法によって製造された直後の半導体パッケージ21を所定位置まで搬送する場合について述べる。すなわち、搬送前の半導体パッケージ21は、図1,2に示すように、外部端子23が鉛直方向上側(Z軸正方向側)に向くように配されているものとする。また、搬送装置に備える複数の支持ピン100については、第一実施形態の場合と同様に、パッケージ本体22をその側部から囲むように配されているものとする。
【0043】
半導体パッケージ21を搬送する際には、第一実施形態の場合と同様に、各支持ピン100をパッケージ本体22の側部から挿入穴27に挿入した上で、上方(Z軸正方向)に移動させればよい。これにより、各支持ピン100が挿入穴27の内面のうち鉛直方向下側に向く部分(保護層26の裏面26b)に当接して、半導体パッケージ21が上方に持ち上げられることになる。すなわち、前述のように半導体パッケージ21を配した状態では、挿入穴27の内面をなす保護層26の裏面26bによって、搬送用の支持ピン100をパッケージ本体22の板厚方向の一方側(Z軸負方向側)から当接させる支持用段差部28が画成されている。
【0044】
また、本実施形態の構成では、第一実施形態の場合と同様に、半導体パッケージ21を搬送して所定の載置面(不図示)に載置した後、挿入穴27に挿入されたままの支持ピン100によって半導体パッケージ21を所定の載置面に押し付けることもできる。したがって、前述のように半導体パッケージ21を配した状態では、挿入穴27の内面のうち支持用段差部28に対向するように鉛直方向上側に向く部分(半導体チップ24の主面24a)によって、搬送用の支持ピン100をパッケージ本体22の板厚方向の他方側(Z軸正方向側)から当接させる押付用段差部29が画成されている。
【0045】
なお、本実施形態の半導体パッケージ21は、外部端子23を鉛直方向上側に向けた状態で搬送されることに限らず、例えば第一実施形態の場合と同様に、外部端子23を鉛直方向下側に向けた状態で搬送されてもよい。この場合でも、パッケージ本体22の挿入穴27に挿入された支持ピン100を上方に移動させることで、半導体パッケージ21を上方に持ち上げることが可能である。
ただし、この持ち上げの際には、支持ピン100が挿入穴27の内面のうち半導体チップ24の一方の主面24aに当接する。したがって、上述のように半導体パッケージ21を配した状態では、挿入穴27の内面をなす半導体チップ24の一方の主面24aが支持用段差部となる。また、外部端子23を鉛直方向下側に向けた状態で半導体パッケージ21を所定の載置面に押し付ける場合には、挿入穴27の内面のうち保護層26の裏面26bが押付用段差部となる。
【0046】
そして、本実施形態の搬送システムでは、半導体パッケージ21を搬送すると同時に半導体チップ24の電気的特性を検査することも可能である。
詳細に説明すれば、本実施形態では、搬送装置の各支持ピン100が半導体チップ24の電気的特性を検査するためのプローブとなっている。これにより、支持ピン100を挿入穴27に挿入する際に支持ピン100の先端を、挿入穴27の底面に露出する検査用パッド33に接触させることで、半導体チップ24の電気的特性の検査が可能となる。そして、支持ピン100による半導体パッケージ21の搬送を実施しても、検査用パッド33に対する支持ピン100の接触は保持されるため、半導体パッケージ21の搬送と半導体チップ24の検査を同時に実施することができる。
【0047】
以上説明したように、第二実施形態に係る半導体パッケージ21及びこれを搬送装置で搬送する搬送システムによれば、第一実施形態と同様の効果を奏する。
さらに、本実施形態の構成では、半導体パッケージ21を搬送すると同時に半導体チップ24の電気的特性を検査できるため、半導体パッケージ21の搬送と検査を別個に実施する場合と比較して、半導体パッケージ21を所定の搬送先に短時間で効率よく搬送することができる。
また、本実施形態の搬送システムでは、半導体パッケージ21を安定した状態で搬送できるため、半導体パッケージ21の搬送と検査を同時に行っても検査ミスを防止することができる。
【0048】
なお、上記第二実施形態の半導体パッケージ21に形成される検査用パッド33は、挿入穴27の底面に露出するように形成されることに限らず、少なくとも支持ピン100によって半導体パッケージ21を搬送する際に、支持ピン100が接触可能な挿入穴27の内面に形成されていればよい。したがって、検査用パッド33は、例えば支持用段差部28に露出してもよい。さらに、検査用パッド33は、例えば押付用段差部29に露出してもよく、この場合には、半導体パッケージ21を所定の載置面に押し付けると同時に半導体チップ24の検査を行うことができる。
また、第二実施形態の半導体パッケージ21では、配線層25の内部配線31の一部が配線層25の板厚方向に直交する方向に延びているが、例えば、内部配線31は配線層25の板厚方向にのみ延びていてもよい。
【0049】
そして、上記第二実施形態の構成は、第一実施形態の構成にも適用することが可能である。例えば、樹脂モールド部5に形成された挿入穴7の内面に、第二実施形態と同様の検査用パッドが露出するように形成されてもよい。この場合、検査用パッドは、例えばリード3のインナーリード部によって構成すればよい。
【0050】
以上、二つの実施形態により本発明について詳細に説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、パッケージ本体2,22の側部に形成される挿入穴7,27は、断面U字状あるいは断面矩形状に形成されることに限らず、少なくとも支持ピン100が当接する支持用段差部8,28及び押付用段差部9,29として機能すれば任意の断面形状に形成されてよい。したがって、挿入穴7,27の断面形状は、例えばV字状(図9(a))でもよいし、内側面が底面に対向するように傾斜するような形状(図9(b))であってもよい。
【0051】
また、挿入穴7,27は、パッケージ本体2,22の側部の周方向に延在するリング状に形成されるとしたが、少なくとも支持ピン100を挿入する位置にのみ形成されていればよく、例えばパッケージ本体2,22の側部の周方向に間隔をあけて複数配列されてもよい。なお、このような挿入穴を第二実施形態に記載した製造方法で形成する場合には、半導体基板41の一方の主面41aにおけるメタル層53の形成領域を、スクライブ領域52及びチップ領域51の周縁部分のうち挿入穴の画成部分のみに限定すればよい。
【0052】
さらに、パッケージ本体2,22に形成される支持用段差部8,28や押付用段差部9,29は、挿入穴7,27の形成によって画成されることに限らず、少なくともパッケージ本体2,22の側面に板厚方向に沿う段差が形成されることで画成されればよい。したがって、支持用段差部8,28及び押付用段差部9,29は、例えば、パッケージ本体2,22にその側面から突出する突起部が形成されることで画成されてもよい。なお、支持用段差部8,28及び押付用段差部9,29の両方を画成するためには、二つの突起部をパッケージ本体2,22の板厚方向に間隔をあけて配すればよい。
また、パッケージ本体2,22には、支持用段差部8,28及び押付用段差部9,29の両方が形成されるとしたが、少なくとも支持用段差部8,28が形成されればよい。
【0053】
また、複数の支持ピン100は、パッケージ本体2,22をその側部から囲むように配されることに限らず、少なくとも安定した状態で半導体パッケージ1,21を支持できるように、パッケージ本体2,22をその側部から挟み込むように配されていればよい。したがって、パッケージ本体2,22を持ち上げるための支持ピン100は少なくとも二つあればよい。
さらに、半導体パッケージ1,21搬送用の治具は、棒状に形成された支持ピン100に限らず、例えば板状に形成された支持板であってもよい。
【0054】
そして、本発明の半導体パッケージの構造は、上述した実施形態において記載したQFPやWLCSPに限らず、少なくとも半導体チップを含む板状のパッケージ本体を備える半導体パッケージに適用することが可能であり、例えばQFN(Quad Flat Non-leaded package)やCSP(Chip Size Package)等の他の種類の半導体パッケージにも適用できる。
【符号の説明】
【0055】
1…半導体パッケージ、2…パッケージ本体、3…リード(外部端子)、4…半導体チップ、5c…側面、7…挿入穴、8…支持用段差部、9…押付用段差部、21…半導体パッケージ、22…パッケージ本体、23…外部端子、24…半導体チップ、25…配線層、26…保護層、24c,26c…側面、27…挿入穴、28…支持用段差部、29…押付用段差部、33…検査用パッド、100…支持ピン(治具)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体チップを含む板状のパッケージ本体を備える半導体パッケージであって、
前記パッケージ本体の側部に、当該パッケージ本体の板厚方向に段差が形成されることで、搬送用の治具を前記パッケージ本体の板厚方向の一方側から当接させる支持用段差部が画成され、
前記支持用段差部は、少なくとも平面視した前記パッケージ本体を側部から挟み込むような位置に形成されていることを特徴とする半導体パッケージ。
【請求項2】
前記パッケージ本体の側部には、前記半導体チップに電気接続されて、前記治具が前記支持用段差部に当接した際に当該治具を接触させる検査用パッドが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項3】
前記支持用段差部が、平面視した前記パッケージ本体の周方向に延在してリング状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体パッケージ。
【請求項4】
前記パッケージ本体の側部に、当該パッケージ本体の板厚方向に段差が形成されることで、前記治具をパッケージ本体の板厚方向の他方側から当接させる押付用段差部が画成され、
当該押付用段差部が、前記支持用段差部に対して前記板厚方向に間隔をあけて対向するように配されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の半導体パッケージ。
【請求項5】
前記半導体チップに電気接続されて前記パッケージ本体の側部から突出する外部端子を備え、
当該外部端子が、前記支持用段差部及び前記押付用段差部よりも前記板厚方向の一方側に配されていることを特徴とする請求項4に記載の半導体パッケージ。
【請求項6】
搬送装置により半導体パッケージを搬送する搬送システムであって、
前記半導体パッケージに備える板状のパッケージ本体の側部には、当該パッケージ本体の板厚方向の段差が形成されることで、前記板厚方向の一方側に向く支持用段差部が画成され、
前記搬送装置が、少なくとも前記パッケージ本体をその側部から挟み込むように配される搬送用の治具を備え、
前記支持用段差部が鉛直方向下側に向くように前記半導体パッケージを配した状態で、前記治具を前記支持用段差部の下側に入り込ませた後、前記治具を上方に移動して前記支持用段差部に当接させることで、前記半導体パッケージを上方に持ち上げることを特徴とする搬送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−234993(P2012−234993A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−103143(P2011−103143)
【出願日】平成23年5月2日(2011.5.2)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】