説明

半導体素子の製造方法

【課題】パターニングされた被エッチング膜のシリサイド化を簡便に行うことのできる半導体素子の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の半導体素子の製造方法は、ポリシリコン膜21上にSiO膜22をパターンニングし、SiO膜22を覆うようにポリシリコン膜23を堆積した後、SiO膜22の側壁部分にポリシリコン電極23aを形成する。次いで、SiO膜22を除去した後、堆積したSiO膜24をエッチバックして電極23aの側壁部にSiOからなるサイドウォール24aを形成する。次いで、サイドウォール24aの間にポリシリコンを埋め込むことによってポリシリコン電極23bを形成し、サイドウォール24aを除去して、ポリシリコン膜21およびポリシリコン電極23a,23bをエッチバックすることでポリシリコン膜21をパターンニングする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子の製造方法に関し、特に、フォトリソグラフィの解像度限界以下(例えば、45nm以下)の線幅を有する半導体素子の微細パターンの形成に好適な半導体素子の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高集積化された半導体素子の製造において、パターンの微細化が必須であり、狭い面積に多数の素子を集積させるためには、個別素子のサイズを可能なかぎり小さく形成しなければならない。このためには、形成しようとするパターンのそれぞれの線幅と、互いに隣接するパターン間の間隔(スペース)との和であるピッチを小さくしなくてはならない。
【0003】
しかしながら、半導体素子の実現に必要なパターンを形成するためのフォトリソグラフィ工程には、解像限界があるため、微細ピッチを有するパターンを形成するには限界がある。
【0004】
現在、半導体素子の製造に用いられる露光装置の限界よりも狭い線幅を有する半導体素子の製造時には、二重露光法が採用されている。しかし、二重露光法では、2回目の露光時のオーバーレイ値によって、感光膜パターンの線幅の変化が発生するという問題がある。また、2回目の露光後の感光膜パターン形状もよくない。
【0005】
このような問題を改善するため、例えば、特許文献1には、セルフアラインダブルパターニング法により、パターンサイズを減少させる技術が記載されている。セルフアラインダブルパターニング法とは、パターニングしたハードマスクパターンと、ハードマスクパターンの側面部に形成したサイドウォールの間に埋め込んだ膜とを、ハードマスクとして被エッチング膜をエッチングする方法である。
【0006】
以下、図6〜図7に基づいて、従来技術に係る半導体素子の微細パターンの形成方法について説明する。図6(a)〜(e)および図7(a)〜(b)は、半導体素子の微細パターンの形成方法を説明するための断面図である。なお、図6および図7は、半導体素子としてポリシリコン電極を形成する例を示している。
【0007】
まず、図6(a)に示すように、被エッチング膜であるポリシリコン膜121上に形成された、SiO膜131とSiN膜132との堆積膜を、フォトリソグラフィによって形成したレジストパターンをマスクとしてエッチングした後、SiO膜133をポリシリコン膜121上にさらに堆積する。SiO膜133の膜厚は、フォトリソグラフィにおける限界加工ピッチP1の1/3に設定する。
【0008】
続いて、図6(b)に示すように、SiN膜134を堆積して、メモリセル領域のSiO膜133のスペース部分に形成する。
【0009】
続いて、等方性エッチングにより、SiN膜134をエッチングする。これにより、図6(c)に示すように、周辺回路領域のように、スペースの広い部分に形成されたSiN膜134は完全に除去される。一方、メモリセル領域のように、スペースの狭い部分に埋め込まれたSiN膜134は、SiN膜134aとして残存する。
【0010】
続いて、異方性エッチング条件により、SiO膜133をエッチングする。これにより、図6(d)に示すように、メモリセル領域には、SiO膜131とSiN膜132との積層膜であるハードマスクと、SiO膜131とSiN膜134aとの積層膜であるハードマスクとが、ポリシリコン膜121上に形成される。
【0011】
続いて、図6(e)に示すように、これらのハードマスクを用いて、被エッチング膜であるポリシリコン膜121をエッチングする。これにより、SiO膜131,SiN膜132,SiN膜134aを除去することによって、ポリシリコン電極が形成される。
【0012】
次に、図7に基づき、ポリシリコン電極のシリサイド化プロセスについて説明する。ポリシリコンゲート電極、活性化領域のシリサイド化は、図7(a)に示すように、図6(e)におけるハードマスク(SiN膜132およびSiN膜134a)を除去する。さらに、SiO膜131の一部が露出するように、SiO膜のサイドウォール135を形成する。
【0013】
続いて、図7(b)に示すように、被エッチング膜であるポリシリコン膜121の表面が露出するまで、SiO膜131とSiO膜のサイドウォール135をエッチングする。
【0014】
このように、ポリシリコンゲート電極、活性化領域をシリサイド化するためには、ポリシリコンゲート電極上、および周辺回路領域のトランジスタの拡散抵抗部となる活性化領域のSi(ポリシリコン膜121)を露出させる必要があり、SiO膜131が完全に除去されるまで、エッチバックを行う必要がある。
【特許文献1】特開2008−27978(2008年2月7日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、上述した従来技術に係る半導体素子の微細パターンの形成方法では、形成したハードマスクを除去する必要があるため、パターニングされた被エッチング膜のシリサイド化が煩雑になるという問題もある。
【0016】
具体的には、従来の方法では、図6(e)のように、SiO膜131とSiN膜132との積層膜、および、SiO膜131とSiN膜134aとの積層膜をハードマスクとして、被エッチング膜であるポリシリコン膜121をエッチングする。このため、エッチング後に、ハードマスクを除去する必要がある。
【0017】
例えば、図6(e)の工程後に、ハードマスクを除去するために、以下の工程が必要になる。すなわち、まずSiO膜を形成した後、ハードマスクであるSiN膜132,134aが露出するまで、SiO膜をエッチバックする。続いて、SiN膜132,134aを除去する。これにより、図7(a)のように、パターニングされたポリシリコン膜121間に、SiO膜のサイドウォール135を形成する。次に、図7(b)のように、ポリシリコン膜121が露出するまで、さらにSiO膜131およびSiO膜のサイドウォール135をエッチバックすることによって、ポリシリコン膜121からなるポリシリコンゲート電極が形成される。さらに、形成されたポリシリコン膜121をシリサイド化するためには、露出させたポリシリコン膜121上に、Ti,Co等の金属膜を堆積させる必要がある。
【0018】
このように、従来の方法の場合、ハードマスクを除去する必要があるため、シリサイド化のプロセス工程が複雑になる。
【0019】
さらに、ポリシリコン膜121上には、あらかじめ補助膜としてのSiO膜131が堆積されている。そのため、メモリセル領域のポリシリコン膜121上と、周辺回路領域の活性化領域のポリシリコン膜121上とに形成されたSiO膜131を完全に取り除こうとすると、周辺回路領域の活性領域上のSi(サイドウォール135を形成するためのSiO膜)に対して過剰なオーバーエッチとなり、活性化領域部での結晶欠陥などが発生する。その結果、半導体素子の信頼性の低下を招来するという問題も生じる。
【0020】
つまり、従来の方法で、シリサイド化を行う為に必要となるのは、ゲート電極であるポリシリコン121上に形成されたSiO膜と、周辺回路領域の活性領域部分のSiO膜とを完全に除去することである。ここで、サイドウォール135を形成するには、SiO膜を堆積させた後、異方性のエッチング条件でエッチバックを行う必要がある。このため、SiO膜の堆積後にポリシリコン121上に形成されるSiO膜の膜厚は、ハードマスクのSiO膜131と、サイドウォール135形成用のSiO膜との総膜厚である。これに対し、SiO膜の堆積後に周辺回路領域の活性領域上に形成されるSiO膜の膜厚は、サイドウォール135形成用のSiO膜厚のみである。このため、形成されたSiO膜が完全に除去されるようにエッチングの量を設定すると、周辺回路領域の活性領域に対して、過剰なオーバーエッチとなる。
【0021】
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、パターニングされた被エッチング膜のシリサイド化を簡便に行うことのできる半導体素子の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明に係る半導体素子の製造方法は、上記課題を解決するために、被エッチング膜である第1の膜上に、第1の膜より厚く、かつ、第1の膜とは材質の異なる第2の膜をパターンニングする工程と、前記第2の膜を覆うように、第1の膜と同じ材質の第3の膜を形成する工程と、前記第3の膜をその膜厚分エッチングすることで、第2の膜の側面に第1のサイドウォールを形成する工程と、前記第2の膜を除去した後、第1の膜および第1のサイドウォール上に、第2の膜と同じ材質の第4の膜を形成し、形成された第4の膜をその膜厚分エッチングすることで、第1のサイドウォールの側面に第2のサイドウォールを形成する工程と、前記第2のサイドウォール間に、第1の膜と同じ材質を埋め込んで、第3のサイドウォールを形成する工程と、第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールが露出するまで第2のサイドウォールを除去する工程と、前記第2のサイドウォールの除去によって露出した第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールをエッチバックすることによって、第1の膜をパターニングする工程とを含むことを特徴としている。
【0023】
上記の発明によれば、被エッチング膜である第1の膜上に、第1の膜と同じ材質からなる第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールからなる微細パターンが形成される。そして、この微細パターンをエッチバックすることによって、微細パターンが形成されていない領域の第1の膜を同時にエッチングする。これによって、第1の膜がパターニングされる。このため、本発明では、従来のように、ハードマスクを形成することなく、第1の膜をパターニングすることができる。従って、パターニングされた被エッチング膜のシリサイド化を簡便に行うことのできる半導体素子の製造方法を提供することができる。
【0024】
また、本発明に係る半導体素子の製造方法は、前記第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールをエッチングし、第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールの表面を平坦化する工程を含むことが好ましい。
【0025】
上記の発明によれば、第1のサイドウォールおよび第2のサイドウォールが平滑化される。これにより、第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールの断面形状が長方形となる。従って、第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールの線幅を均一化(安定化)することができる。それゆえ、半導体素子の信頼性をより高めることができる。
【0026】
また、本発明の半導体素子の製造方法では、前記第1の膜上に、前記第1の膜と、第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールとに接し、第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールの厚さ未満のレジストパターンを形成する工程を含み、前記レジストパターンをマスクとして、第1の膜と、第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールとをエッチングすることが好ましい。
【0027】
上記の発明によれば、第1の膜上に形成されたレジストパターンをマスクとして、第1の膜と第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールとがエッチングされる。これにより、被エッチング膜である第1膜を、微細なパターンにパターニングすることができる。
【0028】
また、レジストパターンの厚さは、第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールの厚さ未満であるため、レジストの膜べりが大きい条件でエッチングすることにより、平坦なコンタクト形成にための領域が確保される。
【0029】
また、本発明の半導体素子の製造方法では、前記第2の膜をパターニングする工程では、第2の膜の線幅と、互いに隣接する第2の膜間のスペースとの比が、1:1となるようにパターニングしてもよい。
【0030】
上記の発明によれば、解像度限界のピッチの範囲に合計3つの第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールを形成することができるので、解像度限界のピッチの1/3のスペースで形成された微細なピッチのパターンを得ることができる。
【0031】
また、本発明の半導体素子の製造方法では、前記第2の膜をパターニングする工程では、第2の膜の線幅と、互いに隣接する第2の膜間のスペースとの比が、3:5となるようにパターニングしてもよい。
【0032】
上記の発明によれば、解像度限界のピッチの範囲に合計4つの第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールを形成することができるので、解像度限界のピッチの1/4のスペースで形成された微細なピッチのパターンを得ることができる。
【0033】
また、本発明の半導体素子の製造方法では、前記第1の膜が、ポリシリコン膜であり、 前記第2の膜が、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜であってもよい。これにより、例えば、ポリシリコン膜からなる微細なゲート電極を形成することができる。
【0034】
また、本発明の半導体素子の製造方法では、前記第1の膜が、金属膜であり、前記第2の膜が、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜であってもよい。これにより、例えば、微細な金属配線パターンを形成することができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明に係る半導体素子の製造方法は、以上のように、被エッチング膜である第1の膜上に、第1の膜より厚く、かつ、第1の膜とは材質の異なる第2の膜をパターンニングする工程と、前記第2の膜を覆うように、第1の膜と同じ材質の第3の膜を形成する工程と、前記第3の膜をその膜厚分エッチングすることで、第2の膜の側面に第1のサイドウォールを形成する工程と、前記第2の膜を除去した後、第1の膜および第1のサイドウォール上に、第2の膜と同じ材質の第4の膜を形成し、形成された第4の膜をその膜厚分エッチングすることで、第1のサイドウォールの側面に第2のサイドウォールを形成する工程と、前記第2のサイドウォール間に、第1の膜と同じ材質を埋め込んで、第3のサイドウォールを形成する工程と、第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールが露出するまで第2のサイドウォールを除去する工程と、前記第2のサイドウォールの除去によって露出した第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールをエッチバックすることによって、第1の膜をパターニングする工程とを含んでいる。このため、従来のように、ハードマスクを形成することなく、第1の膜をパターニングすることができる。従って、パターニングされた被エッチング膜のシリサイド化を簡便に行うことのできる半導体素子の製造方法を提供することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
本発明の一実施形態について図1ないし図5に基づいて説明すると以下の通りである。
【0037】
図1ないし図4は、本発明の第一の実施形態を説明するための図である。図1(a)〜(f),図2(a)〜(e)は、第一の実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための断面図であり、図3(a)〜(d),図4(a)〜(c)は、図1〜図2の断面図におけるメモリセル領域の被エッチング膜以外の部分を示す上面図である。
【0038】
まず、メモリセル領域と周辺回路領域を含む半導体基板(図示せず)の上に、被エッチング膜となる第1の膜を形成する。
【0039】
被エッチング膜(第1の膜)は、半導体素子を構成するための導電層または絶縁層であり、金属、半導体、または絶縁物質で形成できる。例えば、タングステン(W)、タングステンシリサイド、ポリシリコン、アルミニウム(Al)、またはこれらの組み合わせで形成できる。
【0040】
本実施形態においては、図1(a)のように、ポリシリコン膜21を被エッチング膜(第1の膜)として用いる。次に、ポリシリコン膜21上に、第2の膜をパターニングする形成する。
【0041】
第2の膜は、第1の膜の材質と異なる材質からなるものである。本実施形態では、第1の膜が、ポリシリコン膜であるため、第2の膜として、例えば、SiO、SiNを適用できる。
【0042】
また、第2の膜は、第1の膜より厚く形成する。第2の膜の膜厚は、第1の膜の膜厚以上であれば、特に限定されるものではないが、例えば、第1の膜の膜厚の1.5倍以上であることが好ましい。これにより、第1の膜(被エッチング膜)を確実にエッチングできる。
【0043】
本実施形態においては、第2の膜としてSiO膜を適用すると共に、第2の膜の膜厚を、ポリシリコン膜21(第1の膜)の1.5倍より厚く設定する。
【0044】
そして、第2の膜(SiO膜)上に、フォトリソグラフィにより形成したレジストパターンを配置し、異方性エッチングにより第2の膜(SiO膜)をエッチングする。これにより、図1(a)に示すように、ポリシリコン膜21上に、SiO膜パターン22を形成する。この時、SiO膜パターン22を解像度限界のピッチP1に形成する。
【0045】
ここで、解像度限界のピッチP1とは、形成しようとするSiO膜パターン22のそれぞれの幅と、隣接するSiO膜パターン22間のスペースとの和である。つまり、図1(a)のように、解像度限界のピッチP1は、SiO膜パターン22の線幅W1と、隣接するSiO膜パターン22間のスペースS1との和である。本実施形態においては、線幅W1とスペースS1との比が1:1となるように形成する。図1(a)の状態のSiO膜パターンの上面は図3(a)に対応する。本実施形態では、図3(a)のように、3本のSiO膜パターン22が解像度限界のピッチP1で形成され、同一長さの2本のSiO膜パターン22間に、それよりも長いSiO膜パターン22が形成されている。
【0046】
続いて、図1(b)に示すように、第2の膜(SiO膜パターン22)を覆うように、第3の膜を形成する。第3の膜は、第1の膜の材質と同じ材質で形成された膜である。
【0047】
つまり、本実施形態においては、第1の膜がポリシリコン膜21であるため、第3の膜が、ポリシリコン膜23となる。そして、ポリシリコン膜21の上のSiO膜パターン22形成面の全域に、ポリシリコン膜23を形成する。これにより、SiO膜パターン22上およびその側壁部に、ポリシリコン膜23が均一に形成される。本実施形態では、ポリシリコン膜23の膜厚を、解像度限界のピッチP1の1/6(1/6P1)とする。
【0048】
続いて、図1(c)に示すように、ポリシリコン膜23を解像度限界のピッチP1の1/6の膜厚分だけ異方性エッチングする。すなわち、ポリシリコン膜23をその膜厚分、エッチングする。これにより、SiO膜パターン22の側面に、ポリシリコン電極23a(第1のサイドウォール)が形成される。また、SiO膜パターン22の表面が露出する。図1(c)の状態の上面は図3(b)に対応する。図3(b)のように、SiO膜パターン22の外周部の側壁部にポリシリコン電極23aが形成されている。一方、SiO膜パターン22の表面(上面)は露出している。
【0049】
なお、第3の膜(ポリシリコン膜23)は、例えば、CVD法により形成することができる。
【0050】
次に、SiO膜パターン22を、ポリシリコン膜21と選択比の高い等方性エッチング条件によりエッチングを行うことによって、SiO膜パターン22を、完全に除去する。これにより、ポリシリコン膜21上には、ポリシリコン電極23aが形成されていない平坦部分と、ポリシリコン電極23aが形成された凸状部分とが形成され、ポリシリコン膜21上に段差が生じる。
【0051】
次に、ポリシリコン膜21上に、均一な膜厚の第4の膜を形成する。具体的には、ポリシリコン膜21上のポリシリコン電極23aが形成されていない部分と、ポリシリコン電極23aを覆うように、第4の膜を形成する。これにより、ポリシリコン膜21およびポリシリコン電極23aが、第4の膜によって覆われる。なお、本実施形態では、第4の膜厚を、解像度限界のピッチP1の1/6とした。
【0052】
本実施形態において、第4の膜は、第2の膜の材質と同じ材質で形成された膜である。つまり、本実施形態においては、第2の膜がSiO膜22であるため、第4の膜が、SiO膜24となる。
【0053】
第4の膜は、例えば、プラズマ(TEOS+O)CVD法により形成できる。
【0054】
これにより、図1(d)に示すように、ポリシリコン電極23a間の狭いスペース部分に、完全にSiOが埋め込まれる。また、SiO膜22を除去した部分においては、ポリシリコン電極23aと接する位置から解像度限界のピッチP1の1/6の厚さでSiOが充填されてSiO膜24が形成される。したがって、解像度限界のピッチP1の半分であるW1において、SiO膜24間のスペースが、解像度限界のピッチP1の1/6となる。
【0055】
続いて、図1(e)に示すように、SiO膜24(第4の膜)を、ポリシリコン膜21(第1の膜)と選択比の高い異方性エッチング条件によりエッチバックを行い、ポリシリコン電極23a(第1のサイドウォール)の側面部に、SiO膜24からなるサイドウォール24aを形成する。
【0056】
すなわち、SiO膜24に対して、ポリシリコン膜21と選択比の高い異方性エッチング条件によりSiO膜24の膜厚分エッチバックを行う。これにより、ポリシリコン電極23aの側壁部にSiO膜24からなるサイドウォール24aが形成される。一方、その他の領域のSiO膜24は除去される。図1(e)の状態の上面は図3(c)に対応する。図3(c)のように、ポリシリコン電極23aの外周部の側壁部にサイドウォール24aが形成されている。一方、ポリシリコン電極23aの内部には、サイドウォール24aが形成されずにスペースが形成されている。
【0057】
その後、サイドウォール24aが形成されていない部分のスペースに、第1の膜と同じ材料を充填し、第1の膜と同じ材質からなる第3のサイドウォールを形成する。
【0058】
すなわち、本実施形態では、第1の膜がポリシリコン膜21であるため、SiOからなるサイドウォール24aが形成されていない部分のスペースに、ポリシリコンを充填し、ポリシリコン膜を形成する。このとき、ポリシリコン膜の膜厚を、解像度限界のピッチP1の1/6とする。そして、形成されたポリシリコン膜の膜厚分(つまり解像度限界のピッチP1の1/6)だけ異方性エッチングする。これにより、図1(f)に示すように、ポリシリコンからなるポリシリコン電極23b(第3のサイドウォール)を形成する。図1(f)の状態の上面は、図3(d)に対応する。図3(d)のように、図3(c)におけるサイドウォール24aが形成されていない部分のスペース(サイドウォール24a間)に、ポリシリコン電極23bが形成されている。
【0059】
以上のステップにより、被エッチング膜であるポリシリコン膜21上には、被エッチング膜と同じ材質からなるポリシリコン電極23aとポリシリコン電極23bとが、解像度限界のピッチP1の1/3の間隔で形成された微細なピッチのパターンを得ることができる。
【0060】
次に、パターニングを行った微細なピッチのゲート電極であるポリシリコン電極23a,23bへのコンタクト部分のパッド部分の形成と、ポリシリコン電極23a,23bの所望のパターンへの分離とを行う。
【0061】
このため、まず、図1(f)のようにポリシリコン電極23bの形成後、ポリシリコン膜21上に、SiO膜を堆積させる。そして、堆積させたSiO膜を、化学機械研磨(CMP)により平坦化する。ここで、メモリセル領域には、ポリシリコン膜21上に、ポリシリコン電極23a,23b、または、サイドウォール24aが形成されている。このため、メモリセル領域に堆積させたSiO膜は、周辺回路領域に堆積させたSiO膜よりも高い位置にある。従って、堆積させたSiO膜に対して化学機械研磨(CMP)を行うと、メモリセル領域のSiO膜は研磨されて除去される。より具体的には、メモリセル領域のポリシリコン電極23a,23b、サイドウォール24a上に堆積されたSiO膜は除去される。一方、図2(a)のように、メモリセル領域のポリシリコン膜21上に直接堆積されたSiO膜は、サイドウォール24bとなる。また、図2(a)のように、周辺回路領域のSiO膜24cは、研磨されずに残る。
【0062】
次に、レジストパターン(フォトレジスト)25を用いて、不要なポリシリコン電極23a,23bをその高さ分だけエッチングにより除去する。具体的には、まず、メモリセル領域上の不要なポリシリコン電極23a,23bを除去できるように、レジストパターン(フォトレジスト)25を、フォトリソグラフィにより形成する。なお、周辺回路領域には、SiO膜24cが形成されている。このため、このSiO膜24cがマスクとして機能する。従って、周辺回路領域には、レジストパターン25を形成する必要がない。
【0063】
レジストパターン25は、第1のサイドウォールであるポリシリコン電極23aおよび第3のサイドウォールであるポリシリコン電極23bに接するように形成する。これは、被エッチング膜であるポリシリコン膜21上に形成された微細なピッチのパターンへのコンタクトを形成する領域を確保するためである。レジストパターン25は、ポリシリコン電極23aおよびポリシリコン電極23bに対するアライメントを確実に行うため、ある程度の余裕が必要である。このため、レイアウトの設計上、レジストパターン25の面積は、ポリシリコン電極23a,23bの面積よりも、やや大きく(広く)設計されている。したがって、レジストパターン25は、ポリシリコン電極23a,23bに重なる。
【0064】
また、現像工程でのレジストパターン25の膜べりを考慮して、レジストパターン25の厚さは、ポリシリコン電極23a,23bの厚さよりも小さくなるように、レジスト膜厚、現像時間を設定することが好ましい。
【0065】
これは、レジストパターン25の厚さが、ポリシリコン電極23a,23bの厚さよりも大きい場合、レジストパターン25と、レジストパターン25に隣接するポリシリコン電極23aとの間に隙間が形成されないようにするために、アライメントずれを考慮して、レジストパターン25を、レジストパターン25に隣接するポリシリコン電極23aにオーバーラップさせる必要がある。この場合、レジストパターン25の膜べりが小さい条件で現像工程(フォト現像)を行えば、現像工程後に、サイドウォール(レジストパターン25に隣接するポリシリコン電極23a)上に、レジストパターン25が残ってしまう。このため、残ったレジストパターン25がマスクとなり、ポリシリコン膜21上に、レジストパターン25が重なったポリシリコン電極23aが、突起状に残ることとなる。その結果、後続の工程(シリサイド工程や、絶縁膜の堆積工程等)で問題となる場合があるためである。
【0066】
一方、レジストパターン25の膜べりが大きい条件で現像工程(フォト現像)を行えば、レジストパターン25の厚さを、ポリシリコン電極23a,23bの厚さ未満とした場合、ポリシリコン膜21上に、ポリシリコン電極23aが残らない。その結果、後続の工程(シリサイド工程や、絶縁膜の堆積工程等)で問題が生じない。従って、ポリシリコン電極23aが残っていない平坦なコンタクト形成のための領域が確保される。
【0067】
このように、図2(a)では、レジストパターン25を用いて、不要なポリシリコン電極23a,23bをその高さ分だけエッチングにより除去する。図2(a)の状態の上面は、図4(a)に対応する。図4(a)のように、破線で示すレジストパターン25に覆われていない部分のポリシリコン電極23a,23bが除去されている。
【0068】
続いて、図2(b)に示すように、異方性エッチング条件により、ポリシリコン電極23a,23bのエッチバックを行い、ポリシリコン電極23a,23bの表面を平坦化する。これにより、ポリシリコン電極23a,23bの断面形状が長方形となる。従って、ポリシリコン電極23a,23bの線幅が均一化(安定化)することができる。それゆえ、ポリシリコン電極23a,23bの信頼性を高めることができる。
【0069】
そして、SiO膜からなるサイドウォール24a、24bを全て除去することによって、ポリシリコン膜21上に、凸状パターンのポリシリコン電極23a,23bが形成される。サイドウォール24a、24bは、例えば、ポリシリコンに比べSiOに対するエッチングレートが十分に大きい緩衝HF溶液によるウェットエッチングにより、除去することができる。
【0070】
続いて、図2(c)に示すように、ポリシリコン電極23a,23bへのコンタクト部分のパッド部分を形成するため、フォトリソグラフィにより、レジストパターン25を形成する。このとき、周辺回路領域にも、所望の線幅のレジストパターン25を同時に形成する。レジストパターン25は、露光現像後に、上記のようなレジストの膜べりする条件を選択することで、ポリシリコン膜21に接するように形成される。図2(c)の状態の上面は、図4(b)に対応する。図4(b)のように、本実施形態では、メモリセル領域では、各ポリシリコン電極23a,23bの一端に、レジストパターン25が形成されている。
【0071】
次に、図2(c)に示すようなポリシリコン電極23a,23bとレジストパターン25が、ポリシリコン膜21上に形成された状態で、異方性エッチング条件によりポリシリコンエッチを行う。これにより、メモリセル領域では、ポリシリコン電極23a,23bが形成された部分はポリシリコン電極23a,23bが除去され、形成されていない部分は、ポリシリコン膜21が除去される。その結果、図2(d)に示すように、被エッチング膜であるポリシリコン膜21が、微細なゲート電極パターンに分離される。この時、コンタクトのためのパッド部分、および、周辺回路領域のゲート電極部分は、フォトリソグラフィにより所望の線幅に形成されたレジストパターン25をマスクにエッチングした後、レジストパターン25を剥離することでゲート電極の形成プロセスが完了する。図2(d)において、レジストパターン25を剥離した状態の上面が、図4(c)に対応する。図4(c)のように、ポリシリコン膜21によって、微細なゲート電極パターンおよびパッド部分が形成される。
【0072】
このようにして得られたポリシリコン膜21は、接触抵抗を小さくするために、シリサイド化を行うことが好ましい。以下では、パターニングされたポリシリコン膜21からなるポリシリコンゲート電極、および、周辺回路領域の活性化領域のシリサイド化プロセスを説明する。
【0073】
シリサイド化プロセスは、一般的な手法を適用することができ、プロセスフローは、次のようになる。図2(d)に示したフォトレジスト25を除去した後、SiO膜を形成する。そして、異方性エッチング条件により、メモリセル領域のパターン化されたポリシリコン膜21の表面と、周辺回路領域の活性化領域のポリシリコン膜21とが露出するまで、SiO膜のエッチバックを行う。
【0074】
これにより、図2(e)に示すように、メモリセル領域のポリシリコン膜21の側壁部、および、周辺回路領域のポリシリコン膜21の側壁部に、SiO膜からなるサイドウォール26が形成される。その後、例えば、ポリシリコン膜21上に、Ti、Co膜を堆積させることによって、メモリセル領域および周辺回路領域のポリシリコン膜21を、シリサイド化することができる。
【0075】
次に、図5を参照して、本発明の別の実施形態に係る、半導体素子の製造方法について説明する。なお、上述の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、重複する説明は以下では省略する。
【0076】
図5の実施形態が、上述実施形態と異なる点は、SiO膜パターン22の線幅と、互いに隣接するSiO膜パターン22間のスペースとの比である。すなわち、図1では、線幅W1とスペースS1との比が1:1であったのに対し、図5では、線幅W2とスペースS2との比が3:5である。
【0077】
それ以外の工程については、上述の実施形態と同様である。すなわち、まず、上述の実施形態と同様(図1参照)に、メモリセル領域と周辺回路領域を含む半導体基板上に、被エッチング膜であるポリシリコン膜21(第1の膜)を堆積した後、その上にSiO膜(第2の膜)を堆積する。そして、SiO膜上にフォトリソグラフィによりレジストパターンを形成してから、異方性エッチングによりSiO膜をエッチングして、SiO膜パターン22を形成する。この時、図1の例では、SiO膜パターン22を解像度限界のピッチP1に形成し、SiO膜パターンの線幅W1とスペースS1が1:1となるように形成した。しかし、図5の例では、図5(a)に示すように、SiO膜パターン22の線幅W2とスペースS2が3:5となるように形成する。
【0078】
続いて、上述の実施形態と同様に、図1(b)〜(f),図2(a)〜(e)に示したプロセスのステップを行う。
【0079】
その中で、上記のように、解像度限界ピッチPの線幅W2、スペースS2の関係を3:5としたので、図1(e)に示すようにポリシリコン電極23aの側壁部にSiO膜のサイドウォール24aを形成する際、本実施形態においては、図5(b)に示すようになり、被エッチング膜であるポリシリコン膜21上には、ポリシリコン電極23aとポリシリコン電極23bとが解像度限界ピッチPの1/4の間隔で形成された微細なピッチのパターンを得ることが可能となる。
【0080】
以上のように、本発明によれば、メモリセル領域内では、被エッチング膜であるポリシリコン膜上に、所望の微細なポリシリコンパターンを形成した後、エッチングして被エッチング膜を分離することで微細なパターンを形成するので、エッチング後のハードマスク除去の工程が不要であり、一般的ロジックLSIのプロセスでのシリサイド化工程を適用することが可能である。また、従来技術のようにサイドウォールのエッチングにおける活性化領域での過剰なオーバーエッチがなく、半導体素子の信頼性を確保できるという効果を得ることができる。さらに、本発明では、よりパターンサイズの縮小が必要なメモリセル領域は、フォトリソグラフィの解像度限界の1/3、更には1/4の線幅ピッチの微細なパターン形成が可能となる。また、フォトリソグラフィの解像限界において線幅とスペースの割合を1:1または3:5に形成すればよく、線幅の制御が容易である。さらには、世代の古い安価な露光装置で、より微細なパターンを形成することができるので、半導体素子の製造コストを大幅に下げることができる。
【0081】
また、図1では、SiO膜パターン22の線幅W1と、隣接するSiO膜パターン22間のスペースS1との比が、1:1である。また、図5では、SiO膜パターン22の線幅W2と、隣接するSiO膜パターン22間のスペースS2との比が、3:5である。しかし、線幅W(W1,W2)と、スペースS(S1,S2)との関係は、これらに限定されるものではない。例えば、最終的に形成される微細パターン(ポリシリコン電極23aとポリシリコン電極23b)の線幅をXとすると、線幅WとスペースSとの比を3:7、5:5、5:7とすることで、線幅Wと解像度限界ピッチPとの比が3X:10X、5X:10X、5X:12Xとなる。従って、図1および図5と同様のプロセスで、それぞれ、パターンの線幅Xが、P/10,P/10,P/12である微細なパターンが形成される。このように、線幅Wと、スペースSとの比を変えることにより、微細なパターンを形成することができる。
【0082】
しかも、従来のフォトリソグラフィの解像度限界は、45nm程度である。このような45nm世代のフォトリソグラフィでは、光源にArF(フッ化アルゴン)を用い、露光機の投影レンズと、シリコン基板上に形成されたレジスト膜との間に水を充填させることで、光学的な解像力を向上させるArF液浸露光装置が用いられる。さらに、次世代のフォトリソフラフィでは、極端紫外線(EUV)露光装置が検討されている。現在、ArF液浸露光装置を用いて45nm世代の製品が量産され始めている。しかし、ArF液浸露光装置は、非常に高価であり、製造コストが高くなるという問題がある。
【0083】
これに対し、本発明によれば、90nm世代のフォトリソグラフィで広く量産に使用されている光源がKrFである露光装置を用いたとしても、その露光装置の解像度限界以下、例えば、32nm世代の微細なパターンを形成することができる。つまり、高価なArF液浸露光装置を用いることなく、フォトリソグラフィの解像度限界以下の線幅を有する微細なパターンを形成することができる。従って、製造コストを削減することができる。
【0084】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合せて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、上記実施形態の説明では、第2の膜、第4の膜をSiO膜として説明したが、SiN膜を用いてもよい。又、被エッチング膜をポリシリコン膜として説明したが、被エッチング膜として金属膜に適用すれば、微細な金属配線パターンの形成にも応用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、安価な露光装置でより微細なパターンを形成できるので、半導体素子の微細なゲート電極もしくは配線パターンの製造方法の技術分野に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】(a)〜(f)は、本発明の第一の実施形態に係る半導体素子の微細パターンの形成方法を説明するための断面図である。
【図2】(a)〜(e)は、本発明の第一の実施形態に係る半導体素子の微細パターンの形成方法を説明するための断面図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明の第一の実施形態に係る半導体素子の微細パターンの形成方法を説明するための上面図である。
【図4】(a)〜(c)は、本発明の第一の実施形態に係る半導体素子の微細パターンの形成方法を説明するための上面図である。
【図5】本発明の第二の実施形態に係る半導体素子の微細パターンの形成方法を説明するための断面図である。
【図6】(a)〜(e)は、従来技術に係る半導体素子の微細パターンの形成方法を説明するための断面図である。
【図7】(a)〜(b)は、従来技術に係る半導体素子の微細パターンの形成方法を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0087】
21 ポリシリコン膜(第1の膜)
22 SiO膜パターン(第2の膜)
23 ポリシリコン膜(第3の膜)
23a ポリシリコン電極(第1のサイドウォール)
23b ポリシリコン電極(第3のサイドウォール)
24 SiO膜(第4の膜)
24a サイドウォール(第2のサイドウォール)
24b ポリシリコン膜のサイドウォール
25 レジストパターン
26 SiO膜のサイドウォール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被エッチング膜である第1の膜上に、第1の膜より厚く、かつ、第1の膜とは材質の異なる第2の膜をパターンニングする工程と、
前記第2の膜を覆うように、第1の膜と同じ材質の第3の膜を形成する工程と、
前記第3の膜をその膜厚分エッチングすることで、第2の膜の側面に第1のサイドウォールを形成する工程と、
前記第2の膜を除去した後、第1の膜および第1のサイドウォール上に、第2の膜と同じ材質の第4の膜を形成し、形成された第4の膜をその膜厚分エッチングすることで、第1のサイドウォールの側面に第2のサイドウォールを形成する工程と、
前記第2のサイドウォールの間に、第1の膜と同じ材質を埋め込んで、第3のサイドウォールを形成する工程と、
第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールが露出するまで第2のサイドウォールを除去する工程と、
前記第2のサイドウォールの除去によって露出した第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールをエッチバックすることによって、第1の膜をパターニングする工程とを含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。
【請求項2】
前記第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールをエッチングし、第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールの表面を平坦化する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の製造方法。
【請求項3】
前記第1の膜上に、前記第1の膜と、第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールとに接し、第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールの厚さ未満のレジストパターンを形成する工程を含み、
前記レジストパターンをマスクとして、第1の膜と、第1のサイドウォールおよび第3のサイドウォールとをエッチングすることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体素子の製造方法。
【請求項4】
前記第2の膜をパターニングする工程では、第2の膜の線幅と、互いに隣接する第2の膜間のスペースとの比が、1:1となるようにパターニングすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体素子の製造方法。
【請求項5】
前記第2の膜をパターニングする工程では、第2の膜の線幅と、互いに隣接する第2の膜間のスペースとの比が、3:5となるようにパターニングすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体素子の製造方法。
【請求項6】
前記第1の膜が、ポリシリコン膜であり、
前記第2の膜が、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体素子の製造方法。
【請求項7】
前記第1の膜が、金属膜であり、
前記第2の膜が、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−118529(P2010−118529A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−291124(P2008−291124)
【出願日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】