説明

半導体素子の製造装置及びこれを用いた半導体素子の製造方法

【課題】本発明は、半導体素子の製造装置及びこれを用いた半導体素子の製造方法を提供するためのものである。
【解決手段】半導体素子の製造装置は、基板を移送するトランスファーチャンバーと、トランスファーチャンバーに連結され、基板の上に珪化窒化チタニウム層を形成するための第1工程チャンバーと、トランスファーチャンバーに連結され、珪化窒化チタニウム層の上にタンタリウム層を形成するための第2工程チャンバーと、トランスファーチャンバーに連結され、タンタリウム層の上に銅シード層を形成するための第3工程チャンバーと、を含む。これによって、効率よく銅配線を形成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子の製造装置及びこれを用いた半導体素子の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、半導体素子(semiconductor device)の高速化、高集積化が急速に進行しており、これによって、トランジスタ(transistor)の寸法(dimension)はより小さくなっている。トランジスタの集積度(integration degree)が増加することによって、半導体素子の配線の寸法は微細化しており、その結果、配線に印加された信号が遅延されるか歪まされて、半導体素子の高速動作の邪魔になっている。
【0003】
このような理由により、最近の半導体素子の配線材料として広く利用してきたアルミニウム、またはアルミニウム合金より抵抗が少なく、また高い電気移動性(Electro-migration)を有する材料である銅(copper)を用いた銅配線に対する開発が急速に進んでいる。
【0004】
一般に、銅配線を形成するためには、銅膜を形成及びエッチングする工程を含む。しかしながら、銅膜はエッチング均一性が低く、銅膜エッチング中に銅配線の表面が急速に酸化される問題点を有する。
【0005】
これを解決するために、最近の銅配線を形成するための“ダマシン工程(Damascene process)”が開発されたところである。
【0006】
ダマシン工程は、絶縁膜(insulation layer)にビアホール(via hole)及び/又はトレンチ(trench)を形成し、トレンチ及びビアホール内に銅膜(copper layer)を蒸着した後、化学機械的研磨(CMP)工程により銅膜を平坦化して、トレンチ及びコンタクトホールの内部に銅配線を形成する。即ち、ダマシン工程は、銅膜のエッチングなしに銅配線を形成するので、銅膜をエッチングする途中に発生する銅配線の酸化問題を解決することができる。
【0007】
前述したダマシン工程は、金属配線の他に半導体素子のビットライン(bit line)、またはワードライン(word line)形成にもやはり用いられることができる。特に、ダマシン工程は、多層金属配線において、上層金属配線と下層金属配線を接続させるためのコンタクトホール(または、ビアホール)を同時に形成できるのみならず、金属配線により発生する段差(step coverrage)を除去することができる。
【0008】
しかしながら、このような長所を有する銅配線は、銅配線に含まれた銅イオンが拡散されて、銅配線の特性が低下し、隣接した銅配線とショートを発生させる問題点を有する。
【0009】
これを防止するために、一般に、トレンチ及び/又はビアホールの内壁に銅イオンの拡散を防止するための拡散防止膜(diffusion-preventing layer)が形成される。拡散防止膜は、主にTaN/Ta二重膜構造を有し、スパッタリング工程(sputtering process)のような物理的気相蒸着装置(Physical Vapor Deposition apparatus)により遂行される。しかしながら、物理的気相蒸着装置によりTaN/Ta二重膜を形成する場合、ステップカバレージが良くなく、ビア(via)の接触抵抗を減少させるため、最近は原子層蒸着工程(Atomic Layer Deposition process;ALD)によりTaN膜またはTa膜を形成する研究が進んでいるが、ALD工程によりTaN膜またはTa膜を形成する場合、工程が複雑で、かつ生産性が格段に減少する問題点を有する。
【0010】
また、拡散防止膜として使われるTaN膜、またはTa膜は、半導体素子の電気移動性(electro migration)に対する抵抗性を増加させる問題点も有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、効率のよい半導体素子の製造装置及びこれを用いた半導体素子の製造方法を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
一実施形態による半導体素子の製造装置は、基板を移送するトランスファーチャンバーと、トランスファーチャンバーに連結され、基板の上に珪化窒化チタニウム層を形成するための第1工程チャンバーと、トランスファーチャンバーに連結され、珪化窒化チタニウム層の上にタンタリウム層を形成するための第2工程チャンバーと、トランスファーチャンバーに連結され、タンタリウム層の上に銅シード層を形成するための第3工程チャンバーと、を含む。
【0013】
他の実施形態による半導体素子の製造方法は、基板に形成された下部配線を露出するトレンチを有する絶縁膜に銅配線を形成する方法であって、基板を前処理チャンバーで前処理するステップと、前処理チャンバーから第1工程チャンバーに移送された基板に形成されたトレンチの内壁に珪化窒化チタニウム層を蒸着するステップと、第1工程チャンバーから第2工程チャンバーへ移送された基板に形成されたトレンチの底面を覆う珪化窒化チタニウム層を選択的に除去して下部電極を露出するステップと、第2工程チャンバー内でトレンチの内壁に形成された珪化窒化チタニウム層及び露出した下部電極の上にタンタリウム層を形成するステップと、第2工程チャンバーから第3工程チャンバーへ移送された基板に形成されたトレンチ内に形成されたタンタリウム層の上に銅シード層を形成するステップと、銅シード層を媒介にしてトレンチの内部に銅配線を形成するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、基板の絶縁膜に形成されたトレンチの内壁に銅イオンの拡散を防止する窒化珪化チタニウム層を形成した後、窒化珪化チタニウム層の中、下部金属配線と接触する部分をエッチングした後、露出した下部金属配線と接触するように窒化珪化チタニウム層の上にタンタリウム層を形成し、タンタリウム層の上に銅シード層を形成し、銅シード層を媒介にして銅配線を形成することによって、効率よく銅配線を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しつつ発明の実施形態による半導体素子の製造装置及びこれを用いた半導体素子の製造方法に関して詳細に説明するが、本発明が下記の実施形態に制限されるのではなく、該当分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想を逸脱することなく、本発明を多様な他の形態に具現できるものである。
【0016】
(半導体素子の製造装置(Apparatus for Manufacturing Semiconductor Device))
図1は、本発明の一実施形態による半導体素子の製造装置を示す平面図である。
【0017】
図1を参照すれば、半導体素子の製造装置500は、トランスファーチャンバー(transfer chamber)100、第1工程チャンバー(first process chamber)200、第2工程チャンバー(second process chamber)300、及び第3工程チャンバー(third process chamber)400を含む。
【0018】
トランスファーチャンバー100は、チャンバー胴体(chamber body)110、及びロボットアームユニット(robot arm unit)120を含む。ロボットアームユニット120は、チャンバー胴体110の内に配置され、作業対象物(work piece)である基板(substrate)を第1工程チャンバー200乃至第3工程チャンバー400へ移送する。
【0019】
本実施形態において、基板は、例えば、シリコンウエハ(silicon wafer)であり、シリコンウエハには先行工程で形成された下部金属電極(lower metal electrode)及び下部金属電極を露出するビアホール(via hole)及び/又はトレンチ(trench)が形成された絶縁膜(insulation layer)を含む。本実施形態において、絶縁膜は、例えば、第1及び第2層間絶縁膜(図示せず)を含み、絶縁膜にはビアホール及びトレンチが先行工程を通じて形成されている。
【0020】
第1工程チャンバー200は、トランスファーチャンバー100のチャンバー胴体110と連結される。第1工程チャンバー200は、基板に形成されたビアホール及びトレンチの内壁に珪化窒化チタニウム層(TiSiN layer)を形成する。
【0021】
本実施形態において、珪化窒化チタニウム層は、複雑な原子層蒸着工程(Atomic Layer deposition process)なしに、ビアホール及びトレンチに形成される後述する銅配線に含まれた銅イオンの拡散を防止することができる。
【0022】
図2は、図1に図示された第1工程チャンバーの構成を概念的に示す平面図である。
【0023】
図2を参照すれば、基板の絶縁膜に形成されたビアホール及びトレンチの珪化窒化チタニウム層を形成するための第1工程チャンバー200は、金属有機化合物を基板上に提供して薄膜を蒸着するMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)工程を遂行するMOCVD装置である。
【0024】
第1工程チャンバー200は、第1チャンバー胴体(first chamber body)210、金属有機化合物供給装置(metal-organic compound providing device)220、プラズマ発生装置(plasma generating device)230、及びシリコン化合物供給装置(silicon compound providing deivce)250を含む。選択的に、第1工程チャンバー200は、加熱装置(heater)260を更に含むことができる。
【0025】
第1チャンバー胴体210はトランスファーチャンバー100と連結され、ロボットアームユニット120はトランスファーチャンバー100に提供された基板を第1チャンバー胴体210へ伝達する。
【0026】
金属有機化合物供給装置220は、金属有機化合物を第1チャンバー胴体210に提供する。
【0027】
本実施形態において、珪化窒化チタニウム層を形成するために第1チャンバー胴体210に提供される金属有機化合物の例としては、TDMAT(Trakis DiMethylAmino Titanium、Ti[N(CH、商品名)及びTDEAT(Tetrakis Diethylamino Titanium、Ti[N(C、商品名)などが挙げられる。
【0028】
第1チャンバー胴体210の内部に有機金属化合物であるTDMAT及びTDEATを提供することによって、基板の絶縁膜に形成されたビアホール及びトレンチの内壁には珪化窒化チタニウム層を形成するためのTiCNH膜が形成される。
【0029】
一方、金属有機化合物供給装置220から提供された金属有機化合物をより効率よく基板の絶縁膜に形成されたビアホール及びトレンチの内壁に蒸着するために、基板は加熱装置260により加熱される。この際、基板の加熱温度は、約200℃乃至約500℃であり得る。
【0030】
プラズマ発生装置230は、第1チャンバー胴体210の内部でプラズマを発生する。プラズマ発生装置230は、基板が配置されるアノード電極(anode electrode、図示せず)、アノード電極と対向するカソード電極(cathode electrode)、及び第1チャンバー胴体210の内部にプラズマソースガスを提供するプラズマガス提供装置を含むことができる。本実施形態において、プラズマソースガスの例としては、水素及び/又は窒素などが挙げられる。
【0031】
本実施形態において、プラズマ発生装置230は、基板の絶縁膜に形成されたビアホール及びトレンチの内壁に形成されたTiCNH膜にプラズマ化した水素及び窒素を提供して、TiCNH膜に含まれた炭素及び水素のような不純物を除去して、基板の絶縁膜に形成されたビアホール及びトレンチの内壁にはTiN膜が形成される。
【0032】
シリコン化合物供給装置250は、第1チャンバー胴体210の内部にシリコン化合物を提供する。本実施形態において、シリコン化合物の例としては、シラン(SiH)ガスが挙げられる。
【0033】
第1チャンバー胴体210の内部に配置された基板の絶縁膜に形成されたビアホール及びトレンチの内壁に形成されたTiN膜にシリコン化合物供給装置250から提供されたシランガスを供給する場合、TiN膜及びシランガスの反応によってビアホール及びトレンチの内壁に珪化窒化チタニウム(TiSiN)膜が形成される。
【0034】
本実施形態において、前述した第1工程チャンバー200は、生産性を向上させるために、トランスファーチャンバー100に少なくとも2つ配置されることができる。
【0035】
図3は、図1に図示された半導体素子の製造装置の第2工程チャンバーを概念的に示す平面図である。
【0036】
図3を参照すれば、第2工程チャンバー300は、第1工程チャンバー200で形成された基板の絶縁膜に形成されたビアホール及びトレンチの内部に形成された珪化窒化チタニウム層の上面にタンタリウム(Ta)膜を形成及び/又は珪化窒化チタニウム層のうち、トレンチの底面に対応する部分を除去する役目をする。
【0037】
第2工程チャンバー300は、第2チャンバー胴体(second chamber body)305、イオン化装置(ion generator)310、タンタリウムターゲット(tantalum target)320、及びバイアス印加装置(bias supplying device)330を含む。
【0038】
図4は、図3に図示された第2工程チャンバーの内部構造を示す断面図である。
【0039】
図3及び図4を参照すれば、第2工程チャンバー300の第2チャンバー胴体305はトランスファーチャンバー100と連結される。トランスファーチャンバー100のロボットアームユニット120は、基板を第1工程チャンバー200から第2工程チャンバー300の第2チャンバー胴体305へ移送する。
【0040】
イオン化装置310は、第2チャンバー胴体305の内部に配置される。イオン化装置310は、アノード電極312、カソード電極314、及び不活性ガス供給装置316を含む。
【0041】
アノード電極312は、第2チャンバー胴体305の上部に配置される。カソード電極314は、アノード電極312と対向し、カソード電極314には珪化窒化チタニウム層が形成された基板が配置される。不活性ガス供給装置316は、例えば、アノード電極312及びカソード電極314の間に不活性ガスを提供する。本実施形態において、不活性ガスとして使われるガスはアルゴンガス(argon gas)であり得る。
【0042】
これに加えて、アノード電極312及びカソード電極314には、プラズマを形成するための電源(power)を提供する電源印加装置(power supplying device、図示せず)が電気的に連結される。本実施形態において、電源印加装置から出力される電源は、交流電源、直流電源、及び高周波電源のうち、どれか1つであり得る。
【0043】
タンタリウムターゲット320は、アノード電極312の上に配置される。タンタリウムターゲット320は、純粋タンタリウムからなり、例えば、プレート形状を有することができる。
【0044】
バイアス印加装置330は、例えば、電源印加装置に電気的に連結され、アノード電極312、及びカソード電極314に印加される電源の極性を変更する。
【0045】
以下、第2工程チャンバー300でタンタリウム層を形成する工程を概略的に説明する。
【0046】
まず、不活性ガス供給装置316は、第2チャンバー胴体305の内部にアルゴンガスを提供する。次に、電源印加装置及びバイアス印加装置330の作用によって、アノード電極312には正極電圧が提供され、カソード電極314には負極電圧が提供される。
【0047】
アノード電極312及びカソード電極314に印加された電圧によってアルゴンガスは、アルゴン原子、中性子、及び電子に解離され、アルゴン原子は正極電圧が提供されたアノード電極312に向かって速く移動される。基板に形成されたトレンチの内壁に形成された珪化窒化チタニウム層のうち、トレンチの底面に対応する珪化窒化チタニウム層は、アルゴン原子によりイオンエッチングされ、その結果、トレンチの底面に対応する珪化窒化チタニウム層は、トレンチから除去される。この際、珪化窒化チタニウム層が除去されながらトレンチの底に形成された下部金属電極の一部も共にエッチングされる。この際、トレンチの内壁の中、側壁に形成された珪化窒化チタニウム層は、アルゴン原子の進行方向と平行するので殆ど損傷しない。
【0048】
このように、トレンチの底面に対応する珪化窒化チタニウム層が除去された後、バイアス印加装置330はアノード電極312に負極電圧を提供し、カソード電極314には正極電圧を提供する。この結果、アルゴン原子はアノード電極312に向かって速く移動される。アノード電極312に向かって移動されたアルゴン原子は、タンタリウムターゲット320と衝突し、これによって、タンタリウムターゲット320からは微細タンタリウムが離れることになる。タンタリウムターゲット320から分離された微細タンタリウムは、カソード電極314の上面に配置された基板に形成された珪化窒化チタニウム層及び露出された下部金属電極の上に蒸着されてタンタリウム層が形成される。
【0049】
本実施形態において、タンタリウム層を形成するに適した第2チャンバー胴体305の工程温度は−25℃乃至250℃であり得る。
【0050】
本実施形態において、基板に形成された珪化窒化チタニウム層のうち、トレンチの底面と対応する部分の珪化窒化チタニウム層を除去した後、タンタリウム層を形成する理由は、珪化窒化チタニウム層の電気移動性がタンタリウム層に比べてよくないためである。
【0051】
即ち、珪化窒化チタニウム層は、後述する銅配線の銅イオンの拡散を防止するために適した反面、電気移動性がタンタリウム層に比べてよくないため、銅イオンの拡散は珪化窒化チタニウム層に抑制し、下部金属電極との電気的接触はタンタリウム層を通じて遂行する。
【0052】
図5は、図1に図示された半導体素子の製造装置の第3工程チャンバーの1つの実施形態を示す断面図である。
【0053】
図5を参照すれば、第3工程チャンバー400では、珪化窒化チタニウム層の上面に配置されたタンタリウム層の表面に銅配線を形成する前の工程である銅シード層が形成される。
【0054】
第3工程チャンバー400は、第3チャンバー胴体(third chamber body)405、イオン化装置(ion generator)410、及び銅ターゲット(tantalum target)420を含む。
【0055】
図6は、図5に図示された第3工程チャンバーの内部構造を示す断面図である。
【0056】
図5及び図6を参照すれば、第3工程チャンバー400の第3チャンバー胴体405はトランスファーチャンバー100と連結される。トランスファーチャンバー100のロボットアームユニット120は、基板を第2工程チャンバー300から第3工程チャンバー400の第3チャンバー胴体405へ移送する。
【0057】
イオン化装置410は、第3チャンバー胴体405の内部に配置される。イオン化装置410は、アノード電極412、カソード電極414、及び不活性ガス供給装置416を含む。
【0058】
アノード電極412は、第3チャンバー胴体405の上部に配置される。カソード電極414はアノード電極412と対向し、カソード電極414には珪化窒化チタニウム層及びタンタリウム層が形成された基板が配置される。不活性ガス供給装置416は、例えば、アノード電極412及びカソード電極414の間に不活性ガスを提供する。本実施形態において、不活性ガスとして使われるガスはアルゴンガス(argon gas)であり得る。
【0059】
これに加えて、アノード電極412及びカソード電極414には、プラズマを形成するための電源(power)を提供する電源印加装置(power supplying device)418が電気的に連結される。本実施形態において、電源印加装置418から出力される電源は、交流電源、直流電源、及び高周波電源のうち、どれか1つであり得る。
【0060】
銅ターゲット420はアノード電極412の上に配置される。銅ターゲット420は純粋銅からなり、銅ターゲット420は、例えば、プレート形状を有する。
【0061】
図6を参照すれば、電源印加装置418において、例えば、アノード電極412に負極電圧を提供し、カソード電極414に正極電圧を提供する場合、アルゴンガスは、アルゴン原子、ハドロン、及び電子に解離され、アルゴン原子は銅ターゲット420に向けて速く移動して銅ターゲット420と衝突する。これによって、銅ターゲット420からは微細な銅粒子が離れて、銅粒子は基板に形成された珪化窒化チタニウム層及びタンタリウム層のうち、タンタリウム層の上面に薄い厚みで蒸着されて銅シード層(copper seed layer)が形成される。
【0062】
図7は、図1に図示された半導体素子の製造装置の第3工程チャンバーの他の実施形態を示す断面図である。
【0063】
図7を参照すれば、第3工程チャンバー400では、珪化窒化チタニウム層の上面に配置されたタンタリウム層の表面に銅配線を形成する前の工程である銅シード層が形成される。
【0064】
第3工程チャンバー400は、第3チャンバー胴体(third chamber body)405、銅化合物提供装置430、及びプラズマ発生装置440を含む。
【0065】
図8は、図7に図示された第3工程チャンバーの内部構造を示す断面図である。
【0066】
図7及び図8を参照すれば、第3工程チャンバー400の第3チャンバー胴体405はトランスファーチャンバー100と連結される。トランスファーチャンバー100のロボットアームユニット120は、基板を第2工程チャンバー300から第3工程チャンバー400の第3チャンバー胴体405へ移送する。
【0067】
プラズマ発生装置440は、第3チャンバー胴体405の内部に配置される。プラズマ発生装置440は、アノード電極442、カソード電極444、不活性ガス、及び銅化合物を提供する銅化合物提供装置430を含む。
【0068】
アノード電極442は、第3チャンバー胴体405の下部に配置される。カソード電極444は、アノード電極442と対向する。アノード電極442の上には珪化窒化チタニウム層及びタンタリウム層が形成された基板が配置される。銅化合物提供装置430は、アノード電極442及びカソード電極444の間に不活性ガス及び銅化合物を提供する。一方、アノード電極442及びカソード電極444にはプラズマを形成するための電源(power)を提供する電源印加装置(power supplying device)446が電気的に連結される。本実施形態において、電源印加装置446から出力される電源は、交流電源、直流電源、及び高周波電源のうち、どれか1つであり得る。
【0069】
図8を参照すれば、電源印加装置446において、例えば、アノード電極442に負極電圧を提供し、カソード電極444に正極電圧を提供する場合、不活性ガスはイオン化し、イオン化した不活性ガス及び銅化合物が気相反応して銅粒子が生成され、銅粒子は基板に形成された珪化窒化チタニウム層及びタンタリウム層のうち、タンタリウム層の上面に薄い厚みで蒸着されて銅シード層(copper seed layer)が形成される。
【0070】
図9は、本発明の他の実施形態による半導体素子の製造装置を示す平面図である。本発明の他の実施形態による半導体素子の製造装置は、クリーニングチャンバー、残留物除去チャンバー、及びドライチャンバーを除外すれば、図1乃至図8を参照して前述した半導体素子の製造装置と実質的に同一である。したがって、図1乃至図8を参照して前述した半導体素子の製造装置と同一な構成要素に対しては同一な参照符号及び同一な名称を与えることにする。
【0071】
図9を参照すれば、半導体装置はクリーニングチャンバー710を更に含む。クリーニングチャンバー710は、前処理トランスファーチャンバー720に連結される。前処理トランスファーチャンバー720はトランスファーチャンバー100に連結される。
【0072】
クリーニングチャンバー710は、基板の絶縁膜に形成されたトレンチ及びビアホールに珪化窒化チタニウム層、タンタリウム層、及び銅シード層を形成する前にトレンチ及びビアホールをプラズマによりドライクリーニングするために、不活性ガスを提供する不活性ガス提供装置712及びプラズマを発生するプラズマ発生装置714を含む。
【0073】
これに加えて、前処理トランスファーチャンバー720には、残留物除去チャンバー730が連結されることができる。残留物除去チャンバー730は、基板の絶縁膜に形成されたビアホール及びトレンチの内部に残留する残留物、または残留酸化膜を除去する役目をする。
【0074】
これを具現するために、残留物除去チャンバー730は、水素提供装置732及びプラズマ発生装置734を含む。水素提供装置732は、残留物除去チャンバー730の内部に水素を提供し、プラズマ発生装置734は提供された水素をソースガスとして用いて残留物または残留酸化膜を除去するための水素プラズマを発生する。
【0075】
本実施形態では、クリーニングチャンバー710と残留物除去チャンバー730が各々前処理トランスファーチャンバー720に連結されるが、これとは異なり、クリーニングチャンバー710を用いてクリーニングチャンバー710でトレンチ及びビアホールをクリーニングするか、トレンチ及びビアホールの内部の残留物、または残留酸化膜を除去することができ、これを具現するために、クリーニングチャンバー710に水素提供装置を連結することが望ましい。
【0076】
一方、図9をまた参照すれば、前処理トランスファーチャンバー720にはドライチャンバー740が連結されることができる。ドライチャンバー740は、基板の絶縁膜にトレンチ及びビアホールをウェットエッチングして形成する時に発生した水分を除去し、これを具現するためにドライチャンバー740は、基板に形成された絶縁膜を乾燥するための基板加熱装置742を含むことができる。例えば、基板加熱装置742は、基板を加熱するためのハロゲンランプであることができ、ドライチャンバー740の内部は基板の絶縁膜を乾燥するために約200℃乃至500℃の温度を有することができる。本実施形態において、ドライチャンバー740は、前処理トランスファーチャンバー720に少なくとも2つ連結されることができる。
【0077】
(半導体素子の製造方法(Method of Manufacturing Semicondcuctor Device))
図10乃至図18は、本発明の一実施形態による半導体素子の製造方法を示す順序図及び断面図である。
【0078】
図11を参照すれば、半導体素子を製造するために基板には先行工程によりトレンチを有する絶縁膜が形成される。
【0079】
具体的に、基板1の上面には下部金属配線2が形成され、下部金属配線2の上には絶縁膜5が形成される。本実施形態において、絶縁膜5は第1層間絶縁膜3及び第2層間絶縁膜4を含む。第1層間絶縁膜3は、例えば、FSG膜であり、第2層間絶縁膜4は、例えば、酸化膜である。
【0080】
第1及び第2絶縁膜3、4が形成された後、第1及び第2絶縁膜3、4は、エッチングされて第1及び第2層間絶縁膜3、4にはトレンチ6が形成される。本実施形態では、絶縁膜5が第1及び第2層間絶縁膜3、4からなるが、これと異なり、断層絶縁膜を使用してもよい。
【0081】
図9及び図10を参照すれば、半導体素子を製造するために、ステップS10で、トレンチ6が形成された絶縁膜5が形成された基板1の前処理工程を遂行する。
【0082】
基板1の前処理工程は、基板1の絶縁膜5を乾燥する乾燥工程、基板1の絶縁膜5のトレンチ6の内部の残留物及び残留酸化膜を除去する残留物除去工程及び残留物が除去された絶縁膜5を有する基板1をクリーニングするクリーニング工程からなる。
【0083】
まず、基板1の乾燥工程が遂行される。乾燥工程を遂行するために、トレンチ6が形成された絶縁膜5が形成された基板1は、ドライチャンバー740の内部で乾燥される。この際、乾燥温度は、約200℃乃至500℃の温度であり得る。
【0084】
次に、残留物除去工程を遂行するために、前処理トランスファーチャンバー720のロボットアームユニットは、基板1をドライチャンバー740からアンローディングして残留物除去チャンバー730の内部にローディングする。残留物除去チャンバー730では、水素プラズマを用いて基板1の絶縁膜5に形成されたトレンチ6の内部の残留物及び残留酸化膜を除去する。
【0085】
次に、クリーニング工程を遂行するために、残留物除去チャンバー730で残留物が除去された基板1は、また前処理トランスファーチャンバー720からアンローディングされた後、クリーニングチャンバー710にローディングされる。クリーニングチャンバー710で残留物が除去された基板1の絶縁膜5は、例えば、アルゴンプラズマによりドライクリーニングされて基板の前処理工程が終了される。
【0086】
基板の前処理工程が終了された後、ドライクリーニングされた絶縁膜5を有する基板1は、また前処理トランスファーチャンバー720からアンローディングされた後、トランスファーチャンバー100のロボットアームユニット120にローディングされる。
【0087】
図10及び図11をまた参照すれば、ステップS20で、基板1の絶縁膜5に形成されたトレンチ6の内壁に珪化窒化チタニウム層を形成する工程が遂行される。
【0088】
図2及び図12を参照すれば、珪化窒化チタニウム層を形成するために、前処理トランスファーチャンバー720からトランスファーチャンバー100にローディングされた基板1は、また第1工程チャンバー200の内部にローディングされる。
【0089】
次に、加熱装置260により基板1を指定された温度に加熱した後、加熱された基板1には金属有機化合物供給装置220により基板1にTDMAT及びTDEATのような金属有機化合物が提供され、これによって、トレンチ6の内壁にはTiCNH膜12が形成される。
【0090】
トレンチ6の内壁にTiCNH膜12が形成された後、プラズマ発生装置230により水素及び窒素をソースガスとして第1工程チャンバー200の内部には水素及び窒素プラズマが発生され、これによって、トレンチ6の内壁に形成されたTiCNH膜12に含まれた炭素及び水素のような不純物がTiCNH膜12から除去される。これによって、トレンチ6の内壁には不純物が除去されたTiN膜14が形成される。
【0091】
次に、第1工程チャンバー200には、シリコン化合物供給装置250から提供されたシリコン化合物、例えば、シランがTiN膜14に提供され、シランとTiN膜14の反応によりトレンチ6の内壁には珪化窒化チタニウム層16が形成される。前記珪化窒化チタニウム層16上にタンタル(Tantalum)層が形成されることができる。
【0092】
トレンチ6の内壁に珪化窒化チタニウム層16が形成された後、第1工程チャンバー200に配置された基板1は、トランスファーチャンバー100のロボットアームユニット120により第2工程チャンバー300にローディングされる。
【0093】
図4、図10、及び図15をまた参照すれば、ステップS30で、第2工程チャンバー300の内部で発生したアルゴン原子により珪化窒化チタニウム層16のうち、トレンチ6の底面を覆っている部分が除去され、これによって、下部金属電極2を覆っていた珪化窒化チタニウム層16の一部は除去される。前記珪化窒化チタニウム層16が形成された以後に、前記珪化窒化チタニウム層上にタンタル層を形成することができる。ここで,前記珪化窒化チタニウム層16の一部が除去される時前記タンタル層の一部も除去される。
【0094】
次に、ステップS40で、第2工程チャンバー300の内部で発生したアルゴン原子は、タンタリウムターゲット320と衝突してタンタリウムターゲット320からは微細タンタリウム粒子が分離され、これによって、珪化窒化チタニウム層16及び露出された下部金属電極2の上には、図16に図示したようにタンタリウム層18が形成される。前記タンタル層の厚さは約2nmから10nmである。
【0095】
次に、第2工程チャンバー300に配置された基板1は、またロボットアームユニット120によりアンローディングされた後、第3工程チャンバー400にローディングされる。
【0096】
図6、図10、及び図17を参照すれば、ステップS50で、第3工程チャンバー400の内部に配置された基板1のトレンチ6の内部に配置されたタンタリウム層18の表面には銅シード層20が形成される。銅シード層20は、例えば、銅ターゲットを用いたスパッタリング方法、または銅化合物を用いた化学気相蒸着方法により形成されることができる。
【0097】
図10及び図18を参照すれば、ステップS60で、第3工程チャンバー400からアンローディングされた基板1のトレンチ6に形成された銅シード層20を媒介にしてトレンチ6の内部には銅配線22が形成されて半導体素子が製造される。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の一実施形態による半導体素子の製造装置を示す平面図である。
【図2】図1に図示された第1工程チャンバーの構成を概念的に示す平面図である。
【図3】図1に図示された半導体素子の製造装置の第2工程チャンバーを概念的に示す平面図である。
【図4】図3に図示された第2工程チャンバーの内部構造を示す断面図である。
【図5】図1に図示された半導体素子の製造装置の第3工程チャンバーの1つの実施形態を示す断面図である。
【図6】図5に図示された第3工程チャンバーの内部構造を示す断面図である。
【図7】図1に図示された半導体素子の製造装置の第3工程チャンバーの他の実施形態を示す断面図である。
【図8】図7に図示された第3工程チャンバーの内部構造を示す断面図である。
【図9】本発明の他の実施形態による半導体素子の製造装置を示す平面図である。
【図10】本発明の一実施形態による半導体素子の製造方法を示す順序図である。
【図11】本発明の一実施形態による半導体素子の製造方法を示す断面図である。
【図12】本発明の一実施形態による半導体素子の製造方法を示す断面図である。
【図13】本発明の一実施形態による半導体素子の製造方法を示す断面図である。
【図14】本発明の一実施形態による半導体素子の製造方法を示す断面図である。
【図15】本発明の一実施形態による半導体素子の製造方法を示す断面図である。
【図16】本発明の一実施形態による半導体素子の製造方法を示す断面図である。
【図17】本発明の一実施形態による半導体素子の製造方法を示す断面図である。
【図18】本発明の一実施形態による半導体素子の製造方法を示す断面図である。
【符号の説明】
【0099】
100 トランスファーチャンバー、 110 チャンバー胴体、 120 ロボットアームユニット、 200 第1工程チャンバー、 210 第1チャンバー胴体、 220 金属有機化合物供給装置、 230 プラズマ発生装置、 250 シリコン化合物供給装置、 260 加熱装置、 300 第2工程チャンバー、 305 第2チャンバー胴体、 310 イオン化装置、 312 アノード電極、 314 カソード電極、 316 不活性ガス供給装置、 320 タンタリウムターゲット、 330 バイアス印加装置、 400 第3工程チャンバー、 405 第3チャンバー胴体、 410 イオン化装置、 412 アノード電極、 414 カソード電極、 416 不活性ガス供給装置、 418 電源印加装置、 420 銅ターゲット、 430 銅化合物提供装置、 440 プラズマ発生装置、 442 アノード電極、 444 カソード電極、 446 電源印加装置、 500 半導体素子の製造装置、 710 クリーニングチャンバー、 712 不活性ガス提供装置、 714 プラズマ発生装置、 720 前処理トランスファーチャンバー、 730 残留物除去チャンバー、 732 水素提供装置、 734 プラズマ発生装置、 740 ドライチャンバー、 742 基板加熱装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を移送するトランスファーチャンバーと、
前記トランスファーチャンバーに連結され、前記基板の上に珪化窒化チタニウム層を形成するための第1工程チャンバーと、
前記トランスファーチャンバーに連結され、前記珪化窒化チタニウム層の上にタンタリウム層を形成するための第2工程チャンバーと、
前記トランスファーチャンバーに連結され、前記タンタリウム層の上に銅シード層を形成するための第3工程チャンバーと、
を含むことを特徴とする半導体素子の製造装置。
【請求項2】
前記第1工程チャンバーは、
第1チャンバー胴体と、
前記第1チャンバー胴体の内部に金属有機化合物を提供する金属有機化合物供給装置と、
前記第1チャンバー胴体の内部にプラズマを発生するためのプラズマ発生装置と、
前記第1チャンバー胴体の内部にシリコン化合物を提供するシリコン化合物供給装置と、
を含むことを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造装置。
【請求項3】
前記金属有機化合物は、TDMAT(tetrakis dimethylamino titanium)及びTDEAT(tetrakis diethylamino titanium)であることを特徴とする請求項2記載の半導体素子の製造装置。
【請求項4】
前記プラズマを発生するためのソースガスは、 水素及び窒素であることを特徴とする請求項2記載の半導体素子の製造装置。
【請求項5】
前記シリコン化合物は、シラン(SiH4)ガスであることを特徴とする請求項2記載の半導体素子の製造装置。
【請求項6】
前記第1チャンバー胴体は、前記基板を200℃乃至500℃に加熱する加熱装置を含むことを特徴とする請求項2記載の半導体素子の製造装置。
【請求項7】
前記第2工程チャンバーは、
前記第2工程チャンバーの内部で不活性ガスをイオン化させるイオン化装置と、
イオン化した前記不活性ガスと衝突して前記基板にタンタリウムを蒸着するためのタンタリウムターゲットと、
前記イオン化した前記不活性ガスを前記タンタリウムターゲット及び前記基板のうち、どれか1つに向かって加速させるためのバイアス印加装置と、
を含むことを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造装置。
【請求項8】
前記不活性ガスは、アルゴンガスであることを特徴とする請求項7記載の半導体素子の製造装置。
【請求項9】
前記第2工程チャンバーの工程温度は、−25℃乃至250℃であることを特徴とする請求項7記載の半導体素子の製造装置。
【請求項10】
前記第3工程チャンバーは、
前記第3工程チャンバーの内部で不活性ガスをイオン化させるイオン化装置と、
イオン化した前記不活性ガスと衝突して前記基板に銅シード(seed)を蒸着するための銅ターゲットと、
を含むことを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造装置。
【請求項11】
前記第3工程チャンバーは、
前記第3工程チャンバーの内部に銅化合物を提供する銅化合物提供装置と、
前記銅化合物を反応させるプラズマ発生装置と、
を含むことを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造装置。
【請求項12】
前記第1工程チャンバーは、前記トランスファーチャンバーに少なくとも2つが連結されたことを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造装置。
【請求項13】
前記トランスファーチャンバーに連結され、前記基板をプラズマによりクリーニングするために不活性ガスを提供する不活性ガス提供装置、及びプラズマを発生するプラズマ発生装置を含むクリーニングチャンバーを更に含むことを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造装置。
【請求項14】
前記トランスファーチャンバーに連結され、前記基板に形成された残留物を除去するために水素を提供する水素提供装置、及び前記水素をイオン化するためのプラズマ発生装置を含む残留物除去チャンバーを更に含むことを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造装置。
【請求項15】
前記トランスファーチャンバーに連結され、前記基板に形成された膜を乾燥するための基板加熱装置を含むドライチャンバーを更に含むことを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造装置。
【請求項16】
前記基板加熱装置は、前記基板を200℃乃至500℃に加熱するハロゲンランプであることを特徴とする請求項15記載の半導体素子の製造装置。
【請求項17】
基板に形成された下部電極を露出するトレンチを有する絶縁膜に銅配線を形成する方法であって、
前記基板を前処理チャンバーで前処理するステップと、
前記前処理チャンバーから第1工程チャンバーに移送された前記基板に形成された前記トレンチの内壁に珪化窒化チタニウム層を蒸着するステップと、
前記第1工程チャンバーから第2工程チャンバーへ移送された前記基板に形成された前記トレンチの底面を覆う前記珪化窒化チタニウム層を選択的に除去して前記下部電極を露出するステップと、
前記第2工程チャンバー内で前記トレンチの内壁に形成された前記珪化窒化チタニウム層及び露出した前記下部電極の上にタンタリウム層を形成するステップと、
前記第2工程チャンバーから第3工程チャンバーへ移送された前記基板に形成された前記トレンチ内に形成された前記タンタリウム層の上に銅シード層を形成するステップと、
前記銅シード層を媒介にして前記トレンチの内部に銅配線を形成するステップと、
を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。
【請求項18】
前記珪化窒化チタニウム層を形成するステップは、
前記第1工程チャンバー内において、前記基板に金属有機化合物であるTMDAT及びTDEATを提供して、第1予備珪化窒化チタニウム層であるTiCNH膜を前記トレンチの内壁に形成するステップと、
前記第1工程チャンバー内において、前記TiCNH膜を 水素及び窒素プラズマで処理して、第2予備珪化窒化チタニウム層であるTiN膜を前記トレンチの内壁に形成するステップと、
前記第1工程チャンバー内において、前記TiN膜にシリコン化合物を提供するステップと、
を含むことを特徴とする請求項17記載の半導体素子の製造方法。
【請求項19】
前記シリコン化合物は、シランであることを特徴とする請求項18記載の半導体素子の製造方法。
【請求項20】
前記下部電極を露出するステップにおいて、前記珪化窒化チタニウム層はアルゴンイオンによりエッチングされることを特徴とする請求項17記載の半導体素子の製造方法。
【請求項21】
前記前処理するステップは、前記絶縁膜をハロゲンランプで乾燥するステップを含むことを特徴とする請求項17記載の半導体素子の製造方法。
【請求項22】
前記前処理するステップは、前記トレンチの内部に形成された残留物を水素プラズマで除去するステップを含むことを特徴とする請求項17記載の半導体素子の製造方法。
【請求項23】
前記前処理するステップは、前記基板をアルゴンイオンでドライクリーニングするステップを含むことを特徴とする請求項17記載の半導体素子の製造方法。
【請求項24】
前記珪化窒化チタニウム層を形成する段階において、前記珪化窒化チタニウム層上にタンタル(Tantalum)層を形成する段階を含むことを特徴とする請求項17記載の半導体素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−60568(P2008−60568A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−215619(P2007−215619)
【出願日】平成19年8月22日(2007.8.22)
【出願人】(507246796)ドンブ ハイテック カンパニー リミテッド (189)
【Fターム(参考)】