半導体装置およびその製造方法
【課題】層間絶縁膜などの積層構造を低背化しつつ、アライメント用のマークが容易に形成された半導体装置、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体基板SUBに形成された光電変換素子PTOと、マーク部のストッパ膜AL1と、ストッパ膜AL1上および光電変換素子PTO上に形成された第1の層間絶縁膜II2と、第1の金属配線AL2と、第2の層間絶縁膜II3とを備える。層間絶縁膜II2、II3を貫通してストッパ膜AL1に達するスルーホールDTHが形成され、スルーホールDTH内の導電層DTの上面に第1の凹部CAVが形成される。第1の凹部CAVの上面の第2の金属配線AL3に、アライメントマークとなる第2の凹部MKを備える。
【解決手段】半導体基板SUBに形成された光電変換素子PTOと、マーク部のストッパ膜AL1と、ストッパ膜AL1上および光電変換素子PTO上に形成された第1の層間絶縁膜II2と、第1の金属配線AL2と、第2の層間絶縁膜II3とを備える。層間絶縁膜II2、II3を貫通してストッパ膜AL1に達するスルーホールDTHが形成され、スルーホールDTH内の導電層DTの上面に第1の凹部CAVが形成される。第1の凹部CAVの上面の第2の金属配線AL3に、アライメントマークとなる第2の凹部MKを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に、フォトダイオードなどの光電変換素子を含む半導体装置およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラの特にデジタル一眼レフに使われるイメージセンサでは、外部から受ける光に対する感度を向上させることが望ましい。イメージセンサに用いるたとえばフォトダイオードは、通常、その上部を層間絶縁膜などの薄膜が積層された積層構造により覆われている。
【0003】
この積層構造を形成する際には、先に形成した層をアライメント用のマークとして利用することにより、後工程において形成される薄膜が所望の形状にパターニングされる。ここでのアライメント用のマークとは、たとえば金属層などが部分的に凹形状となった領域である。アライメント用のマークの形成例として、たとえば特開平3−138920号公報(特許文献1)に記載の半導体装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平3−138920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
イメージセンサにおいて、外部から受ける光に対する感度を高めるためには、イメージセンサを構成するたとえばフォトダイオードの上部に配置される積層構造を薄くする(低背化する)ことが好ましい。当該積層構造を構成する、層間絶縁膜などの薄膜をより薄くすれば、外部からフォトダイオードに入り込む光量が層間絶縁膜により減衰することを抑制することができる。
【0006】
ところが当該積層構造が低背化されれば、積層構造を貫通するように形成される孔の内部を埋める金属膜の上面に形成される凹形状の段差も低背化される。つまり当該積層構造が低背化されれば、上記孔の内部に、十分な厚みの金属膜の凹形状の段差からなる鮮明なアライメント用のマークを形成することは困難となる。当該マークの段差が小さく、不鮮明となれば、後工程の写真製版の露光処理の際にアライメントが困難となる。
【0007】
一方、当該積層構造を厚くすれば、段差が大きく十分に鮮明な凹形状を形成することは容易となるが、外部からフォトダイオードに入り込む光量が減衰される。このため、外部からフォトダイオードに入る光に対する感度が低下する可能性がある。
【0008】
特開平3−138920号公報に記載の半導体装置においては、アライメントマーク用孔が半導体基板の表面に達している。このため、アライメントマーク用孔が深くなり、アライメントマーク用孔の側壁に形成される金属配線膜の、孔の径方向の厚みのばらつきが大きくなる。これにより、アライメント精度が低下する。
【0009】
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、層間絶縁膜などの積層構造を低背化可能で、かつ高いアライメント精度を確保可能な半導体装置、およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施例による半導体装置は以下の構成を備えている。
上記半導体装置は、主表面を有する半導体基板と、半導体基板に形成された光電変換素子と、半導体基板の主表面上に形成されたストッパ膜と、ストッパ膜上および光電変換素子上に形成された第1の層間絶縁膜と、第1の層間絶縁膜上に形成された第1の金属配線と、第1の金属配線上および光電変換素子上を覆うように形成された第2の層間絶縁膜とを備える。上記第1および第2の層間絶縁膜を貫通してストッパ膜に達するように孔が形成されている。上記孔の側壁および底壁に沿って形成され、上面に第1の凹部を有する孔内導電層と、孔内導電層および第2の層間絶縁膜上に形成され、かつ第1の凹部の真上の上面にアライメントマークとなる第2の凹部を有する第2の金属配線とを備える。
【0011】
本発明の他の実施例による半導体装置の製造方法は以下の工程を備えている。
まず主表面を有する半導体基板の内部に光電変換素子が形成される。上記半導体基板の主表面上に金属配線が形成される。上記金属配線上および光電変換素子上に層間絶縁膜が形成される。上記層間絶縁膜に金属配線に達する孔が形成される。上記孔内を埋め込む導電層が形成される。上記層間絶縁膜の上面に対して導電層の上面を選択的に除去することにより、導電層の上面を層間絶縁膜の上面に対して退行させる。上記導電層の上面上および層間絶縁膜の上面上に金属層が形成され、導電層の真上に位置する金属層の上面にアライメントマークとなる凹部が形成される。
【発明の効果】
【0012】
本実施例によれば、アライメントマークが形成される孔が、第1の層間絶縁膜と第2の層間絶縁膜との合計分の厚みを有する。このように厚い孔の側壁および底壁に沿って形成される孔内導電層の上面には、十分な厚み(段差)を有する凹部が形成される。このため当該凹部上に、十分な厚み(段差)を有する鮮明なアライメント用のマークが形成された半導体装置が提供される。
【0013】
本実施例の製造方法によれば、孔内を埋め込む導電層の上面が層間絶縁膜の上面に対して退行される。この退行された導電層の上面上にアライメントマークとなる凹部が形成される。このため十分な厚み(段差)を有する鮮明なアライメントマークが形成される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施の形態1に係る半導体装置であってウェハの状態を示す概略平面図である。
【図2】図1中の丸点線「II」で囲まれた領域の概略拡大平面図である。
【図3】図2中の丸点線「III」で囲まれた領域に対応したチップの状態を示す概略拡大平面図である。
【図4】本実施の形態1におけるアライメントマークの一例を示す概略平面図である。
【図5】図4のV−V線に沿う部分における概略断面図である。
【図6】本実施の形態1におけるアライメントマークの、図4とは異なる他の例を示す概略平面図である。
【図7】図6のVII−VII線に沿う部分における概略断面図である。
【図8】本実施の形態1におけるアライメントマークの、図4および図6とは異なる他の例を示す概略平面図である。
【図9】図8のIX−IX線に沿う部分における概略断面図である。
【図10】本実施の形態1に係る半導体装置の構成を示す概略断面図である。
【図11】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第1工程を示す概略断面図である。
【図12】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第2工程を示す概略断面図である。
【図13】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第3工程を示す概略断面図である。
【図14】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第4工程を示す概略断面図である。
【図15】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第5工程を示す概略断面図である。
【図16】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第6工程を示す概略断面図である。
【図17】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第7工程を示す概略断面図である。
【図18】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第8工程を示す概略断面図である。
【図19】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第9工程を示す概略断面図である。
【図20】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第10工程を示す概略断面図である。
【図21】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第11工程を示す概略断面図である。
【図22】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第12工程を示す概略断面図である。
【図23】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第13工程を示す概略断面図である。
【図24】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第14工程を示す概略断面図である。
【図25】(A)本実施の形態1においてマーク部に形成される導電層を示す概略断面図である。(B)本実施の形態1の比較例としての導電層を示す概略断面図である。
【図26】アライメントマークとして使用可能なマークの断面の態様を示し、かつ表1中の各項目の寸法を示す写真である。
【図27】アライメントマークとして使用不可能なマークの断面の態様を示し、かつ表1中の各項目の寸法を示す写真である。
【図28】本実施の形態1に係る半導体装置の、ストッパ膜が図10と異なる変形例の構成を示す概略断面図である。
【図29】本実施の形態1に係る半導体装置の、導電層が図28と異なる変形例の構成を示す概略断面図である。
【図30】本実施の形態1に係る半導体装置の、ストッパ膜が図10および図28と異なる変形例の構成を示す概略断面図である。
【図31】本実施の形態1に係る半導体装置の、導電層が図30と異なる変形例の構成を示す概略断面図である。
【図32】本発明の実施の形態2における半導体装置の製造方法の、実施の形態1の図18に示す工程に続く工程を示す概略断面図である。
【図33】本発明の実施の形態2における半導体装置の製造方法の、図32に示す工程に続く工程を示す概略断面図である。
【図34】本発明の実施の形態2における半導体装置の製造方法の、図33に示す工程に続く工程を示す概略断面図である。
【図35】本発明の実施の形態2における半導体装置の製造方法の、図34に示す工程に続く工程を示す概略断面図である。
【図36】本発明の実施の形態2における半導体装置の製造方法の、図35に示す工程に続く工程を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
まず、本実施の形態としてウェハ状態の半導体装置について説明する。
【0016】
図1を参照して、半導体ウェハSWには、複数のイメージセンサ用のチップ領域IMCが形成されている。複数のチップ領域IMCの各々は矩形の平面形状を有し、行列状に配置されている。
【0017】
図2を参照して、複数のチップ領域IMCの各々は、光電変換素子としてたとえばフォトダイオードの形成領域PDRと、フォトダイオードを制御するための周辺回路の形成領域PCRとを有している。形成領域PCRは、形成領域PDRのたとえば両側に形成されている。また複数のチップ領域IMCの間には、ダイシングライン領域DLRが形成されている。このダイシングライン領域DLRに、アライメントマークが配置されている。
【0018】
このダイシングライン領域DLRで半導体ウェハSWがダイシングされることにより、半導体ウェハSWは複数個の半導体チップに分割されている。
【0019】
次に、本実施の形態としてチップ状態の半導体装置について説明する。
図3を参照して、半導体チップSCは、矩形の平面形状を有し、フォトダイオードの形成領域PDRと、周辺回路の形成領域PCRと、ダイシングライン領域DLRとを有している。このダイシングライン領域DLRに形成されたアライメントマークは、ダイシングにより切断されているものもあるが、切断されずに残っているものもある。
【0020】
アライメントマークは、一例として図4および図5に示すように、平面視における長さが30μmから34μm、幅が4μmから8μmの長尺形状であり、隣接するマーク同士の間隔が16μmである。あるいは他の例として図6および図7に示すように、平面視における長さが36μm、幅が2μmの長尺形状であり、隣接するマーク同士の間隔が14μmである。さらに他の例として図8および図9に示すように、平面視における長さが一辺4μmの正方形状であり、隣接するマーク同士の間隔が16μmである。これらのアライメントマークとしては、膜の上面に設けられた段差としての凹部が用いられることがある。
【0021】
次に、本実施の形態におけるウェハ状態およびチップ状態の双方のイメージセンサおよびアライメントマークの構成について説明する。
【0022】
図10を参照して、本実施の形態のイメージセンサは、フォトダイオード部にはフォトダイオードPTOが形成されており、周辺回路部には制御用トランジスタCTRが形成されている。そしてマーク部にはアライメントマークとしての凹部MKが形成された導電層が形成されている。
【0023】
具体的には、本イメージセンサは、たとえばシリコンからなる半導体基板SUBのn-領域NTRに形成されている。フォトダイオード部、周辺回路部およびアライメントマーク部のそれぞれは、半導体基板SUBの表面に形成されたフィールド酸化膜FOにより互いに平面視において分離されている。
【0024】
フォトダイオードPTOは、p型ウェル領域PWR1とn型不純物領域NPRとにより構成されている。p型ウェル領域PWR1はフォトダイオード部内の半導体基板SUBの表面に形成されている。n型不純物領域NPRはp型ウェル領域PWR1内の半導体基板SUBの表面に形成されており、p型ウェル領域PWR1とpn接合を構成している。
【0025】
フォトダイオード部には、転送用トランジスタSWTRなどのMIS(Metal Insulator Semiconductor)トランジスタも形成されている。特に転送用トランジスタSWTRは、1対のソース/ドレイン領域NPR、NR、NDRと、ゲート絶縁膜GIと、ゲート電極GEとを有している。1対のn型ソース/ドレイン領域NPRとNR、NDRとの各々は、p型ウェル領域PWR1内の半導体基板SUBの表面に互いに間隔をおいて配置されている。1対のn型ソース/ドレイン領域NPR、NR、NDRの一方の領域NPRは、フォトダイオードPTOのn型不純物領域NPRと一体となっており、互いに電気的に接続されている。1対のソース/ドレイン領域NPR、NR、NDRの他方の領域NR、NDRは、高濃度領域としてのn+不純物領域NDRとLDD(Lightly Doped Drain)としてのn型不純物領域NRとを有している。1対のソース/ドレイン領域NPRとNR、NDRとに挟まれる半導体基板SUBの表面の上にはゲート絶縁膜GIを挟んでゲート電極GEが形成されている。
【0026】
また、p型ウェル領域PWR1内の半導体基板SUBの表面には、上層配線と接続するためp+不純物領域PDRが形成されている。
【0027】
フォトダイオードPTOを覆うように半導体基板SUBの表面上には、シリコン酸化膜OFとシリコン窒化膜NFとの積層構造よりなる反射防止膜が形成されている。この反射防止膜OF、NFの一方端はゲート電極GEの一方上に乗り上げている。また反射防止膜OF、NFの残渣としてゲート電極GEの他方の側壁にはシリコン酸化膜OFとシリコン窒化膜NFとからなる側壁絶縁層が形成されている。
【0028】
周辺回路部における、半導体基板SUBの表面には、たとえばp型ウェル領域PWR2が形成されている。このp型ウェル領域PWR2には、複数のフォトダイオードPTOの動作を制御するための制御素子が形成されており、この制御素子はたとえばMISトランジスタCTRを含んでいる。
【0029】
このMISトランジスタCTRは、1対のn型ソース/ドレイン領域NR、NDRと、ゲート絶縁膜GIと、ゲート電極GEとを有している。1対のn型ソース/ドレイン領域NR、NDRの各々は、互いに間隔をあけて半導体基板SUBの表面に形成されている。1対のn型ソース/ドレイン領域NR、NDRの各々は、たとえば高濃度領域としてのn型不純物領域NDRとLDDとしてのn型不純物領域NRとを有している。
【0030】
1対のn型ソース/ドレイン領域NR、NDRに挟まれる半導体基板SUBの表面の上にはゲート絶縁膜GIを挟んでゲート電極GEが形成されている。ゲート電極GEの側壁には、反射防止膜の残渣として、酸化膜OFと窒化膜NFとからなる側壁絶縁層が形成されている。
【0031】
フォトダイオード部と周辺回路部との各MISトランジスタのゲート電極GEの材質はたとえば不純物がドープされた多結晶シリコンからなっていてもよく、またたとえばTiNなどの金属からなっていてもよい。
【0032】
フォトダイオード部、周辺回路部およびアライメントマーク部(ダイシングライン領域)の各々において、半導体基板SUBの表面上には、上記の素子(フォトダイオードPTO、MISトランジスタSWTR、CTR)上を覆うように層間絶縁膜II1が形成されている。フォトダイオード部と周辺回路部とにおいては、層間絶縁膜II1上に、パターニングされた1層目の金属配線AL1が形成されている。この1層目の金属配線AL1は、層間絶縁膜II1のコンタクトホール内を埋め込む導電層C1を通じて、たとえばp+不純物領域PDRまたはn+不純物領域NDRに電気的に接続されている。
【0033】
アライメントマーク部においては、層間絶縁膜II1上にストッパ膜AL1が形成されている。このストッパ膜AL1は、たとえば通常の写真製版技術およびエッチング技術により金属配線AL1と同じ金属膜から分離して形成されたものであり、たとえばアルミニウム(Al)、銅(Cu)などよりなっている。
【0034】
金属配線AL1上とストッパ膜AL1上とを覆うように層間絶縁膜II1上には層間絶縁膜II2が形成されている。フォトダイオード部と周辺回路部とにおいては、層間絶縁膜II2上に、パターニングされた2層目の金属配線AL2が形成されている。この2層目の金属配線AL2は、層間絶縁膜II2のスルーホール内を埋め込む導電層T1を通じて1層目の金属配線AL1と電気的に接続されている。
【0035】
金属配線AL2上を覆うように層間絶縁膜II2上には層間絶縁膜II3が形成されている。フォトダイオード部と周辺回路部とにおいては、層間絶縁膜II3上に、パターニングされた3層目の金属配線AL3が形成されている。この3層目の金属配線AL3は、層間絶縁膜II3のスルーホール内を埋め込む導電層T2を通じて2層目の金属配線AL2と電気的に接続されている。
【0036】
アライメントマーク部においては、層間絶縁膜II2および層間絶縁膜II3を貫通して、ストッパ膜AL1に達するように層間絶縁膜II2、II3にスルーホールDTH(孔)が形成されている。このスルーホールDTHの側壁および底壁に沿うようにスルーホールDTH内には導電層(孔内導電層)DTが形成されている。この導電層DTは、たとえばタングステン(W)よりなっている。この導電層DTの上面には凹部(第1の凹部)CAVが形成されている。
【0037】
この導電層DTの上面上および層間絶縁膜II3の上面上にアライメントマーク用金属膜(第2の金属配線)AL3が形成されている。このアライメントマーク用金属膜AL3の上面であって、導電層DTの凹部CAVの真上には、アライメントマークとなる凹部(第2の凹部)MKが形成されている。このアライメントマーク用金属膜AL3は、たとえば通常の写真製版技術およびエッチング技術によりフォトダイオード部および周辺回路部の金属配線AL3と同じ金属膜から形成されたものであり、たとえばアルミニウム、銅などよりなっている。
【0038】
フォトダイオード部および周辺回路部の金属配線AL3上と、アライメントマーク用金属膜AL3上とを覆うように、層間絶縁膜II3上には層間絶縁膜II4が形成されている。この層間絶縁膜II4上にはパッシベーション膜PASFが形成されている。このパッシベーション膜PASF上であって、フォトダイオードPTOの真上には集光レンズLENSが配置されている。この集光レンズLENSは光を集光してフォトダイオードPTOに照射するためのものである。
【0039】
上記において、層間絶縁膜II1、II2、II3、II4はたとえばシリコン酸化膜よりなっており、金属材料よりなるストッパ膜AL1とはエッチング選択比(たとえばスルーホールDTH形成のための層間絶縁膜II2、II3のエッチング時におけるエッチング選択比)の異なる材料からなっている。
【0040】
また、スルーホールDTHの側壁は、層間絶縁膜II3の上面からストッパ膜AL1に向かう方向において層間絶縁膜II2と層間絶縁膜II3との境界に段差を有しておらず連続した面をなしている。これにより図10の断面においてスルーホールDTHの側壁は層間絶縁膜II3の上面からストッパ膜AL1の表面まで直線状に延びている。なお図示されないが、スルーホールDTHの側壁や底壁にはバリアメタルが形成されてもよい。
【0041】
なお、図10の断面図における凹部MKは、下側の幅が狭くなった形状(三角形状)を有している。しかし凹部CAVの幅(図10における左右方向の寸法)が大きくなれば、図5、図7、図9の断面図に示すように下側の幅が上側の幅とほぼ等しくなる。
【0042】
また図10にはフォトダイオード部のフォトダイオードPTOやスイッチング素子SWTR、周辺回路部の制御用トランジスタCTR、マーク部の凹部MKが1つずつ図示されている。しかし実際にはたとえば図3に示す、分割された個々のチップ中に複数のフォトダイオードPTOやスイッチング素子SWTRなどが、互いに間隔をおいて配置されている。
【0043】
次に図10に示す、本実施の形態の半導体装置の製造方法について図11〜図23を用いて説明する。
【0044】
図11を参照して、まずシリコンやゲルマニウムなど、使用時に照射する光の波長に応じて異なる半導体材料からなる半導体基板SUBが準備される。半導体基板SUBの表面にはn-エピタキシャル成長層からなるn-領域NTRが形成される。そしてフォトダイオード部および周辺回路部にp型ウェル領域PWR1、PWR2が形成される。またフォトダイオード部と周辺回路部との境界部、および周辺回路部とマーク部との境界部にはフィールド酸化膜FOが形成される。フィールド酸化膜FOは、フォトダイオード部、周辺回路部、マーク部の形成領域間を電気的に分離するものである。
【0045】
次にゲート絶縁膜GIおよびゲート電極GEが、所望の場所に形成される。具体的にはたとえば熱酸化処理法により、半導体基板SUBの主表面上にゲート絶縁膜が形成される。そのゲート絶縁膜上に、ゲート電極となるべき多結晶シリコン膜等が堆積される。その後、上記ゲート絶縁膜および多結晶シリコン等がパターニングされて、図11に示す態様のゲート絶縁膜GIおよびゲート電極GEが形成される。
【0046】
図12を参照して、フォトダイオード部のp型ウェル領域PWR1の内部に、通常の写真製版技術およびイオン注入技術を用いてn型不純物領域NPRが形成される。これにより、p型ウェル領域PWR1とn型不純物領域NPRよりなるフォトダイオードPTOが形成される。
【0047】
図13を参照して、p型ウェル領域PWR1、PWR2内の半導体基板SUBの表面に、通常の写真製版技術およびイオン注入技術を用いてLDDとなるn型領域NRが形成される。
【0048】
図14を参照して、半導体基板SUBの表面全面に、たとえばシリコン酸化膜OFとシリコン窒化膜NFとが順に積層して堆積される。その後、通常の写真製版技術およびエッチング技術により、少なくともフォトダイオードPTO上を覆うようにシリコン酸化膜OFとシリコン窒化膜NFとがパターニングされ、シリコン酸化膜OFとシリコン窒化膜NFとからなる反射防止膜が形成される。
【0049】
また、シリコン酸化膜OFとシリコン窒化膜NFとのエッチングにより、ゲート電極GEの側壁には、反射防止膜の残渣としてシリコン酸化膜OFとシリコン窒化膜NFとからなる側壁絶縁層が形成される。
【0050】
図15を参照して、p型ウェル領域PWR1の所定の領域に、通常の写真製版技術およびイオン注入技術によりp+領域PDRが形成される。
【0051】
図16を参照して、フォトダイオード部および周辺回路部の所定の領域に、通常の写真製版技術およびイオン注入技術によりn型領域NDRが形成される。なおn型領域NDRはn型領域NRよりも不純物濃度が高いn+領域である。
【0052】
図17を参照して、たとえばCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いてシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜II1が形成される。その後、当該層間絶縁膜II1がCMP(Chemical Mechanical Polishing)と呼ばれる化学機械的研磨法により上面が平坦となるように研磨される。さらに通常の写真製版技術およびエッチング技術により、n型領域NDRやp型領域PDRに達するように層間絶縁膜II1にコンタクトホールCH1が形成される。
【0053】
図18を参照して、コンタクトホールCH1の内部にたとえばタングステンよりなる導電膜C1が充填される。この処理においてはたとえばCVD法が用いられ、層間絶縁膜II1上にもタングステンの薄膜が形成される。層間絶縁膜II1上のタングステンの薄膜はCMPにより除去される。この後、層間絶縁膜II1上にたとえばアルミニウムからなる薄膜が、たとえばスパッタリングにより形成される。そして通常の写真製版技術およびエッチング技術により、フォトダイオード部および周辺回路部においては、たとえばアルミニウムからなる金属配線AL1が形成され、マーク部にはたとえばアルミニウムからなるストッパ膜AL1が形成される。
【0054】
また、フォトダイオード部および周辺回路部の金属配線AL1は、コンタクトC1を通じてn型領域NDR、p型領域PDRに電気的に接続されるように形成される。
【0055】
図19を参照して、層間絶縁膜II1、金属配線AL1、ストッパ膜AL1上に、層間絶縁膜II2が形成され、所望の領域(金属配線AL1上)にスルーホールTH1が形成される。層間絶縁膜II2およびスルーホールTH1は、上記の層間絶縁膜II1やコンタクトホールCH1と同様の手順により形成される。層間絶縁膜II1と金属配線AL1とはエッチング選択比が互いに異なるため、上方から下方へ向かう層間絶縁膜II1のエッチングは、金属配線AL1に達したところで終了させることが容易となる。
【0056】
図20を参照して、スルーホールTH1の内部にたとえばタングステンよりなる導電層T1が充填される。この後、層間絶縁膜II2上にたとえばアルミニウムからなる金属配線AL2のパターンが形成される。導電層T1と金属配線AL2とは、上記のコンタクトC1と金属配線AL1と同様の手順により形成される。なおマーク部には金属配線AL2は形成されない。
【0057】
図21を参照して、層間絶縁膜II2や金属配線AL2上に、層間絶縁膜II3が形成され、所望の領域(金属配線AL2上)にスルーホールTH2が形成される。層間絶縁膜II3およびスルーホールTH2は、上記の層間絶縁膜II2やスルーホールTH1と同様の手順により形成される。
【0058】
このとき、フォトダイオード部や周辺回路部には、層間絶縁膜II3の最上面から金属配線AL2に達するようにスルーホールTH2が形成される。これに対してマーク部においては、層間絶縁膜II3の最上面からストッパ膜AL1に達するようにスルーホールDTHが形成される。スルーホールDTHは、層間絶縁膜II2および層間絶縁膜II3を貫通するようにエッチングすることにより形成される。層間絶縁膜II2、II3とストッパ膜AL1とはエッチング選択比が互いに異なるため、スルーホールDTH形成のためのエッチングをストッパ膜AL1に達したところで終了させることが容易となる。
【0059】
図22を参照して、スルーホールTH2およびスルーホールDTH内を埋め込むように層間絶縁膜II3上に、たとえばタングステンよりなる導電膜DLが形成される。このスルーホールDTHの開口径および深さのそれぞれは、スルーホールTH2の開口径および深さより大きい。このため、導電膜DLはスルーホールTH2を完全に埋め込むが、スルーホールDTHは完全に埋め込まずスルーホールDTHの側壁および底壁に沿って形成される。この後、層間絶縁膜II3の上面が露出するまで、導電膜DLがCMPにより研磨除去される。
【0060】
図23を参照して、上記のCMPにより、スルーホールTH2内に上記導電膜DLよりなる導電膜T2が形成され、スルーホールDTH内に上記導電膜DLよりなる導電膜DTが形成される。導電層DTはスルーホールDTHの側壁および底壁に沿って形成され、上面に凹部CAVを有するように形成される。
【0061】
このとき、スルーホールDTHの内部に充填される導電膜DTが、平面視における一部の領域において層間絶縁膜II3の最上面まで充填しきれず、周囲より浅く充填される。その結果、凹部CAV(第1の凹部)が形成されることになる。
【0062】
導電膜DT、導電膜T2および層間絶縁膜II3の上面上を覆うように金属膜AL3が形成される。この金属膜AL3の上面には、凹部CAVの真上において凹部(第2の凹部)MKが形成される。この凹部MKは、金属膜AL3をパターニングする時の写真製版工程においてフォトマスク(レチクル)を位置合わせするためのアライメントマークとして用いられる。
【0063】
つまり、金属膜AL3のパターニングにおいては、まず金属膜AL3上にフォトレジスト(感光体)が塗布される。そして凹部MKをアライメントマークとしてフォトマスクを位置合わせした後、フォトマスクを透過させた露光光を用いてフォトレジストの所定領域が露光される。この後、フォトレジストが現像されて所定の形状にパターニングされる。このパターニングされたフォトレジストをマスクとして金属膜AL3がエッチングされて所定の形状にパターニングされる。この後、フォトレジストはアッシングなどにより除去される。
【0064】
上記の金属膜AL3のパターニングにより、フォトダイオード部および周辺回路部には、金属膜AL3より形成された金属配線AL3が形成され、マーク部には凹部MKをもったアライメントマーク用金属膜AL3が導電膜DT上に残存される。
【0065】
図24を参照して、金属配線AL3およびアライメントマーク用金属膜AL3を覆うように層間絶縁膜II3上に層間絶縁膜II4が形成される。この層間絶縁膜II4の上面がたとえばCMPにより平坦化される。この後、層間絶縁膜II4上に、たとえばCVD法によりシリコン窒化膜が堆積される。このシリコン窒化膜がパッシベーション膜PASFとなる。
【0066】
最後にフォトダイオードPTOの真上に集光レンズLENSを設置することにより、図10に示すイメージセンサが形成される。
【0067】
次に、本実施の形態の作用効果について、図25を参照しながら説明する。
図25(A)には、図10に示す本実施の形態のマーク部の構成が示されている。スルーホールDTHは層間絶縁膜II2、II3の2層を貫通するものである。図25(B)には、比較例として層間絶縁膜II3の1層のみを貫通するスルーホールSTHが図示されている。図25(B)に示す比較例はスルーホールSTHが、層間絶縁膜II3の1層のみを貫通することを除いて、図25(A)に示す本実施の形態の構成とほぼ同じであるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0068】
図25(B)に示す比較例のスルーホールSTHのように浅い孔は導電層DTによって埋め込みやすい。このため、スルーホールSTHを埋め込む導電層DTの上面には凹部CAVが形成されにくい。このように導電層DT上面の凹部CAVがないか、もしくは小さくなる場合、その上に形成される金属膜AL3の上面にアライメントマークとなる凹部が形成されない。またはアライメントマーク用の凹部が形成されたとしてもその凹部は非常に小さく、アライメントマークに利用することは困難となる。
【0069】
一方、図25(A)に示す実施の形態では、スルーホールDTHが2つの層間絶縁膜II2、II3を貫通しており、深く形成されている。このためこのスルーホールDTHは導電層DTによって埋め込みにくく、導電層DTの上面に大きな(深い)凹部CAVが形成されやすい。よって、導電層DT上に形成される金属膜AL3の上面にも、大きな凹部MKが形成されやすい。凹部MKが大きくなるためアライメントマークとして高い精度で利用することができる。
【0070】
また本実施の形態では、スルーホールDTHを層間絶縁膜2層分の厚みに対応した深さで形成することにより、比較例よりも深い凹部MKを形成することができる。このため、凹部MKの深さをアライメントマークとして必要な深さに保ちつつ、層間絶縁膜II2、II3の厚みを薄くすることで、フォトダイオードPTOに入射される光の強度を向上させることが可能となる。
【0071】
段差の大きい(深さの深い)鮮明な凹部MKを形成できれば、後工程において当該凹部MKをアライメントマークとして用いる、パターニングなどの処理を行なうことが容易になる。このことを図26および図27、および次の表1を参照しながら説明する。
【0072】
【表1】
【0073】
図26および図27において丸点線で囲んだ段差部分が凹部MKである。図26および図27中に1〜4の番号を付した寸法が、表1中の1〜4の各項目の寸法に相当する。図26に示す、アライメントマークとして使用可能なマークの各寸法は、表1中の「アライメント可能マーク」の欄に示す。また図27に示す、アライメントマークとして使用不可能なマークの各寸法は、表1中の「アライメント不可能マーク」の欄に示す。
【0074】
両者の比較により、アライメント可能なマークは、アライメント不可能なマークよりも段差(1)が大きく、スルーホール導電層全体の厚み(4)が大きいことがわかる。
【0075】
なお、すべての膜がCMPにより表面が完全に平坦になるように処理がなされるわけではないため、表1における1と2と3との和が必ずしも4に等しくなるとは限らない。
【0076】
また本実施の形態ではスルーホールDTHは、半導体基板SUBの表面まで達していないため、凹部MKの径方向の厚みのばらつきが小さくなる。よってアライメント精度を向上させることができる。
【0077】
また本実施の形態では、スルーホールDTHの壁面が層間絶縁膜II2と層間絶縁膜II3との境界部において段差を有しておらず、層間絶縁膜II3の上面から金属配線AL1まで連続した面を構成している。このため、その段差部で凹部MKの径方向の厚みのばらつきが生じることもなく、良好なアライメント精度を得ることができる。
【0078】
以上に述べた、マーク部のスルーホールDTHを形成するためのストッパ膜AL1は1層目の金属配線AL1である。しかし図28に示すように、スルーホールDTHを形成するためのストッパ膜が、フォトダイオードPTOにおける光の反射防止膜としてのシリコン窒化膜NFと同一の膜であってもよい。反射防止膜の上部に形成されるシリコン窒化膜は層間絶縁膜(シリコン酸化膜など)とのエッチング選択比が高いためである。
【0079】
図28のイメージセンサは図10のイメージセンサと比較して、マーク部のストッパ膜およびマークを作る層において異なっている。図28の構成においては、マーク部のストッパ膜は上述のとおり、反射防止膜のシリコン窒化膜NFである。また凹部MKをつくる層は2層目の金属配線AL2と同じ層から分離して形成された金属膜AL2である。図28のイメージセンサは、上記以外は図10のイメージセンサとほぼ同じであるため、図28において図10と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0080】
図28のイメージセンサにおけるストッパ膜は、フォトダイオードPTOのシリコン窒化膜NFと同一の層から分離して形成された膜である。したがって層間絶縁膜II1の下にストッパ膜が配置されており、これに伴いスルーホールDTHの最上部が層間絶縁膜II2の最上部とほぼ等しくなっている。しかしたとえば図29に示すように、図10と同様に当該スルーホールDTHの最上部が層間絶縁膜II3の最上部とほぼ等しい高さにあってもよい。その場合は当該スルーホールTTHが層間絶縁膜II1、II2、II3の3層を貫通する構成となる。
【0081】
あるいは図30に示すように、ストッパ膜が、制御用トランジスタCTRやスイッチング素子SWTRのゲート電極GEと同様の多結晶シリコンからなる薄膜であってもよい。多結晶シリコンは層間絶縁膜(シリコン酸化膜など)とのエッチング選択比が高いためである。なお図30のイメージセンサは、上記以外は図10のイメージセンサとほぼ同じである。
【0082】
図30のイメージセンサにおけるストッパ膜GEは、制御用トランジスタCTRやスイッチング素子SWTRのゲート電極GEと同一の層から分離して形成された膜である。したがって層間絶縁膜II1の下にストッパ膜が配置されており、これに伴いスルーホールDTHの最上部が層間絶縁膜II2の最上部とほぼ等しくなっている。しかしたとえば図31に示すように、図10と同様に当該スルーホールDTHの最上部が層間絶縁膜II3の最上部とほぼ等しい高さにあってもよい。その場合は当該スルーホールDTHが層間絶縁膜II1、II2、II3の3層を貫通する構成となる。
【0083】
(実施の形態2)
本実施の形態は、実施の形態1と比較して、凹部MKの形成される製造方法において異なっている。以下、本実施の形態における半導体装置(イメージセンサ)の製造方法について、図32〜図36を参照しながら説明する。
【0084】
本実施の形態においても、上記の図11〜図18に示す工程については、実施の形態1と同様である。つまり半導体基板SUBの内部にフォトダイオードPTOが形成され、半導体基板SUBの主表面上には金属配線AL1、ストッパ膜AL1などが形成される。
【0085】
図32に示す工程は、実施の形態1における図19に示す工程に対して、マーク部にもスルーホールSTHが形成される点において異なる。つまりマーク部の金属膜AL1をストッパ膜として、層間絶縁膜IIを貫通するスルーホールSTH(孔)が形成される。
【0086】
図33を参照して、スルーホールTH1およびスルーホールSTH内を埋め込むように層間絶縁膜II2上に、たとえばタングステンよりなる導電膜Waが形成される。導電膜WaはたとえばCVD法により形成される。この後、層間絶縁膜II3の上面が露出するまで、導電膜WaがCMPにより研磨除去される。
【0087】
図34を参照して、上記のCMPにより、タングステンよりなる導電膜WaはスルーホールTH1、STH内に残存されて、導電膜Wbとなる。スルーホールTH1、STHの内部を埋め込む導電層Wbの各々の上面はほぼ平坦となる。
【0088】
図35を参照して、特にスルーホールTH1、STHの内部のタングステン導電層Wbの上面の一部の領域が、エッチバックにより選択的に除去される。この過程で、それぞれのタングステン導電層Wbの上面が層間絶縁膜II2の上面に対して下側に退行され、タングステン導電層Wbの上面に凹部CAVが形成される。
【0089】
そして図36を参照に、層間絶縁膜II2、タングステン導電層Wbの上に、たとえばアルミニウムからなる金属薄膜AL2a(金属層)が、たとえばスパッタリングにより形成される。このとき、スルーホールSTH内の導電層Wbの凹部CAVの真上に形成される金属薄膜AL2aの上面には、アライメントマークとなる凹部MKが形成される。以後は図示されないが、通常の写真製版技術およびエッチング技術により、金属薄膜AL2aがパターニングされて金属配線が形成される。
【0090】
このとき、金属薄膜AL2aに形成された凹部MKをアライメントマークとして用いることにより、金属薄膜AL2aのパターニングのためのフォトマスクの位置合わせ(アライメント)が行なわれる。この金属薄膜AL2aのパターンは、実施の形態1の金属膜AL3のパターニングとほぼ同じである。
【0091】
その後においては実施の形態1と同様に層間絶縁膜II3などが形成されることにより、最終的にイメージセンサが形成される。
【0092】
図32〜図36において、上記以外は実施の形態1のイメージセンサとほぼ同じであるため、図32〜図36において実施の形態1と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0093】
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
上述したように、たとえば1層の層間絶縁膜II2に形成されたスルーホールSTH内に導電層Wbを形成する場合、マーク部の導電層DT(Wb)が薄ければ、導電層Wbの上面に凹部CAVが形成されないことがある。これは上述した図25(B)に示す比較例のスルーホールSTHのように浅い孔は導電層DTによって埋め込みやすいためである。
【0094】
そこで本実施の形態では、図34および図35に示すように導電層Wbがエッチバックされることにより導電層Wbの上面が選択的に除去される。これにより、導電層Wbの上面が層間絶縁膜II2の上面より後退して、導電層Wbの上面に凹部CAVが形成される。これにより、スルーホールSTH内の導電層Wbの上面にアライメントマーク用の凹部CAVが形成されるため、1層のみの層間絶縁膜II2に形成されたスルーホールSTH内の導電層Wb上にも深いアライメント用凹部CAVを形成することが可能となる。よって、フォトダイオードPTO上の層間絶縁膜の厚みを薄くしてフォトダイオードPTOの受光の感度を高めながら、良好なアライメント精度を得ることができる。
【0095】
なお図32〜図36は、スルーホールSTH内の導電層DT(Wb)に対してエッチバックを行なう場合を図示している。しかしたとえば層間絶縁膜II1や層間絶縁膜II3に形成されるコンタクトホールやスルーホール内の導電層に対して同様の処理を行なっても、同様の効果を得ることができる。また図29や図31に示すような導電層DTに対して同様の処理を行なってもよい。さらに、マーク部の導電層DTのストッパ膜はアルミニウムからなる金属配線に限らず、図28〜図29に示す反射防止膜と同一の層が分離されたシリコン窒化膜NFであってもよいし、図30〜図31に示すゲート電極GEと同一の層が分離された薄膜であってもよい。
【0096】
さらに本実施の形態においては、スルーホールSTHの内部を埋める導電膜Waが、通常のCVD法(成膜途中にスパッタを伴わない気相成長法)により形成されることが好ましい。このような孔内を埋め込む膜を、HDP(High Density Plasma)−CVD法と呼ばれる、ウェハにバイアスRF(Radio Frequency)を印加することで成膜とスパッタとを同時に行なう気相成長法により形成することがある。この場合、導電膜Waの上面に形成される凹部MKの側壁が、半導体基板SUBの主表面に対して垂直になりにくくなる。つまり、凹部MKの側壁は、導電膜Waの上面から深さ方向に進むにつれて幅が狭くなり、断面において三角形状をなすようになる。このようになれば、凹部MKの段差が不鮮明となり、アライメントマークとしての凹部MKの精度が低くなる。
【0097】
これに対して、成膜途中にスパッタを伴わない気相成長法によりスルーホールSTHを導電膜Waで埋め込めば、導電膜Waの上面に形成される凹部MKの側壁は、半導体基板SUBの主表面に垂直に形成されやすい。このため、凹部MKの段差がより鮮明となり、アライメントマークとしての凹部MKの精度が高くなる。
【0098】
本発明の実施の形態2は、以上に述べた各点についてのみ、本発明の実施の形態1と異なる。すなわち、本発明の実施の形態2について、上述しなかった構成や条件、手順や効果などは、全て本発明の実施の形態1に順ずる。
【0099】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明は、光学変換素子を有する半導体装置およびその製造方法に特に有利に適用され得る。
【符号の説明】
【0101】
AL1,AL2,AL3 金属配線、AL2a 金属薄膜、C1 コンタクト、CAV 凹部、CH1 コンタクトホール、CTR 制御用トランジスタ、DL,Wa 導電膜、DLR ダイシングライン領域、DT,T1,T2,Wb 導電層、DTH,STH,TH1,TH2,TTH スルーホール、FO フィールド酸化膜、GE ゲート電極、GI ゲート絶縁膜、II1,II2,II3,II4 層間絶縁膜、IMC チップ領域、LENS 集光レンズ、MK 凹部、NDR,NR n型領域、NF シリコン窒化膜、NPR ソース/ドレイン領域、NTR n-領域、NWR n型ウェル領域、OF シリコン酸化膜、PASF パッシベーション膜、PCR,PDR 形成領域、PTO フォトダイオード、PWR p型ウェル領域、PWR1,PWR2 p型ウェル領域、SC 半導体チップ、SUB 半導体基板、SW 半導体ウェハ、SWTR 転送用トランジスタ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に、フォトダイオードなどの光電変換素子を含む半導体装置およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラの特にデジタル一眼レフに使われるイメージセンサでは、外部から受ける光に対する感度を向上させることが望ましい。イメージセンサに用いるたとえばフォトダイオードは、通常、その上部を層間絶縁膜などの薄膜が積層された積層構造により覆われている。
【0003】
この積層構造を形成する際には、先に形成した層をアライメント用のマークとして利用することにより、後工程において形成される薄膜が所望の形状にパターニングされる。ここでのアライメント用のマークとは、たとえば金属層などが部分的に凹形状となった領域である。アライメント用のマークの形成例として、たとえば特開平3−138920号公報(特許文献1)に記載の半導体装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平3−138920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
イメージセンサにおいて、外部から受ける光に対する感度を高めるためには、イメージセンサを構成するたとえばフォトダイオードの上部に配置される積層構造を薄くする(低背化する)ことが好ましい。当該積層構造を構成する、層間絶縁膜などの薄膜をより薄くすれば、外部からフォトダイオードに入り込む光量が層間絶縁膜により減衰することを抑制することができる。
【0006】
ところが当該積層構造が低背化されれば、積層構造を貫通するように形成される孔の内部を埋める金属膜の上面に形成される凹形状の段差も低背化される。つまり当該積層構造が低背化されれば、上記孔の内部に、十分な厚みの金属膜の凹形状の段差からなる鮮明なアライメント用のマークを形成することは困難となる。当該マークの段差が小さく、不鮮明となれば、後工程の写真製版の露光処理の際にアライメントが困難となる。
【0007】
一方、当該積層構造を厚くすれば、段差が大きく十分に鮮明な凹形状を形成することは容易となるが、外部からフォトダイオードに入り込む光量が減衰される。このため、外部からフォトダイオードに入る光に対する感度が低下する可能性がある。
【0008】
特開平3−138920号公報に記載の半導体装置においては、アライメントマーク用孔が半導体基板の表面に達している。このため、アライメントマーク用孔が深くなり、アライメントマーク用孔の側壁に形成される金属配線膜の、孔の径方向の厚みのばらつきが大きくなる。これにより、アライメント精度が低下する。
【0009】
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、層間絶縁膜などの積層構造を低背化可能で、かつ高いアライメント精度を確保可能な半導体装置、およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施例による半導体装置は以下の構成を備えている。
上記半導体装置は、主表面を有する半導体基板と、半導体基板に形成された光電変換素子と、半導体基板の主表面上に形成されたストッパ膜と、ストッパ膜上および光電変換素子上に形成された第1の層間絶縁膜と、第1の層間絶縁膜上に形成された第1の金属配線と、第1の金属配線上および光電変換素子上を覆うように形成された第2の層間絶縁膜とを備える。上記第1および第2の層間絶縁膜を貫通してストッパ膜に達するように孔が形成されている。上記孔の側壁および底壁に沿って形成され、上面に第1の凹部を有する孔内導電層と、孔内導電層および第2の層間絶縁膜上に形成され、かつ第1の凹部の真上の上面にアライメントマークとなる第2の凹部を有する第2の金属配線とを備える。
【0011】
本発明の他の実施例による半導体装置の製造方法は以下の工程を備えている。
まず主表面を有する半導体基板の内部に光電変換素子が形成される。上記半導体基板の主表面上に金属配線が形成される。上記金属配線上および光電変換素子上に層間絶縁膜が形成される。上記層間絶縁膜に金属配線に達する孔が形成される。上記孔内を埋め込む導電層が形成される。上記層間絶縁膜の上面に対して導電層の上面を選択的に除去することにより、導電層の上面を層間絶縁膜の上面に対して退行させる。上記導電層の上面上および層間絶縁膜の上面上に金属層が形成され、導電層の真上に位置する金属層の上面にアライメントマークとなる凹部が形成される。
【発明の効果】
【0012】
本実施例によれば、アライメントマークが形成される孔が、第1の層間絶縁膜と第2の層間絶縁膜との合計分の厚みを有する。このように厚い孔の側壁および底壁に沿って形成される孔内導電層の上面には、十分な厚み(段差)を有する凹部が形成される。このため当該凹部上に、十分な厚み(段差)を有する鮮明なアライメント用のマークが形成された半導体装置が提供される。
【0013】
本実施例の製造方法によれば、孔内を埋め込む導電層の上面が層間絶縁膜の上面に対して退行される。この退行された導電層の上面上にアライメントマークとなる凹部が形成される。このため十分な厚み(段差)を有する鮮明なアライメントマークが形成される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施の形態1に係る半導体装置であってウェハの状態を示す概略平面図である。
【図2】図1中の丸点線「II」で囲まれた領域の概略拡大平面図である。
【図3】図2中の丸点線「III」で囲まれた領域に対応したチップの状態を示す概略拡大平面図である。
【図4】本実施の形態1におけるアライメントマークの一例を示す概略平面図である。
【図5】図4のV−V線に沿う部分における概略断面図である。
【図6】本実施の形態1におけるアライメントマークの、図4とは異なる他の例を示す概略平面図である。
【図7】図6のVII−VII線に沿う部分における概略断面図である。
【図8】本実施の形態1におけるアライメントマークの、図4および図6とは異なる他の例を示す概略平面図である。
【図9】図8のIX−IX線に沿う部分における概略断面図である。
【図10】本実施の形態1に係る半導体装置の構成を示す概略断面図である。
【図11】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第1工程を示す概略断面図である。
【図12】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第2工程を示す概略断面図である。
【図13】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第3工程を示す概略断面図である。
【図14】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第4工程を示す概略断面図である。
【図15】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第5工程を示す概略断面図である。
【図16】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第6工程を示す概略断面図である。
【図17】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第7工程を示す概略断面図である。
【図18】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第8工程を示す概略断面図である。
【図19】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第9工程を示す概略断面図である。
【図20】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第10工程を示す概略断面図である。
【図21】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第11工程を示す概略断面図である。
【図22】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第12工程を示す概略断面図である。
【図23】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第13工程を示す概略断面図である。
【図24】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第14工程を示す概略断面図である。
【図25】(A)本実施の形態1においてマーク部に形成される導電層を示す概略断面図である。(B)本実施の形態1の比較例としての導電層を示す概略断面図である。
【図26】アライメントマークとして使用可能なマークの断面の態様を示し、かつ表1中の各項目の寸法を示す写真である。
【図27】アライメントマークとして使用不可能なマークの断面の態様を示し、かつ表1中の各項目の寸法を示す写真である。
【図28】本実施の形態1に係る半導体装置の、ストッパ膜が図10と異なる変形例の構成を示す概略断面図である。
【図29】本実施の形態1に係る半導体装置の、導電層が図28と異なる変形例の構成を示す概略断面図である。
【図30】本実施の形態1に係る半導体装置の、ストッパ膜が図10および図28と異なる変形例の構成を示す概略断面図である。
【図31】本実施の形態1に係る半導体装置の、導電層が図30と異なる変形例の構成を示す概略断面図である。
【図32】本発明の実施の形態2における半導体装置の製造方法の、実施の形態1の図18に示す工程に続く工程を示す概略断面図である。
【図33】本発明の実施の形態2における半導体装置の製造方法の、図32に示す工程に続く工程を示す概略断面図である。
【図34】本発明の実施の形態2における半導体装置の製造方法の、図33に示す工程に続く工程を示す概略断面図である。
【図35】本発明の実施の形態2における半導体装置の製造方法の、図34に示す工程に続く工程を示す概略断面図である。
【図36】本発明の実施の形態2における半導体装置の製造方法の、図35に示す工程に続く工程を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
まず、本実施の形態としてウェハ状態の半導体装置について説明する。
【0016】
図1を参照して、半導体ウェハSWには、複数のイメージセンサ用のチップ領域IMCが形成されている。複数のチップ領域IMCの各々は矩形の平面形状を有し、行列状に配置されている。
【0017】
図2を参照して、複数のチップ領域IMCの各々は、光電変換素子としてたとえばフォトダイオードの形成領域PDRと、フォトダイオードを制御するための周辺回路の形成領域PCRとを有している。形成領域PCRは、形成領域PDRのたとえば両側に形成されている。また複数のチップ領域IMCの間には、ダイシングライン領域DLRが形成されている。このダイシングライン領域DLRに、アライメントマークが配置されている。
【0018】
このダイシングライン領域DLRで半導体ウェハSWがダイシングされることにより、半導体ウェハSWは複数個の半導体チップに分割されている。
【0019】
次に、本実施の形態としてチップ状態の半導体装置について説明する。
図3を参照して、半導体チップSCは、矩形の平面形状を有し、フォトダイオードの形成領域PDRと、周辺回路の形成領域PCRと、ダイシングライン領域DLRとを有している。このダイシングライン領域DLRに形成されたアライメントマークは、ダイシングにより切断されているものもあるが、切断されずに残っているものもある。
【0020】
アライメントマークは、一例として図4および図5に示すように、平面視における長さが30μmから34μm、幅が4μmから8μmの長尺形状であり、隣接するマーク同士の間隔が16μmである。あるいは他の例として図6および図7に示すように、平面視における長さが36μm、幅が2μmの長尺形状であり、隣接するマーク同士の間隔が14μmである。さらに他の例として図8および図9に示すように、平面視における長さが一辺4μmの正方形状であり、隣接するマーク同士の間隔が16μmである。これらのアライメントマークとしては、膜の上面に設けられた段差としての凹部が用いられることがある。
【0021】
次に、本実施の形態におけるウェハ状態およびチップ状態の双方のイメージセンサおよびアライメントマークの構成について説明する。
【0022】
図10を参照して、本実施の形態のイメージセンサは、フォトダイオード部にはフォトダイオードPTOが形成されており、周辺回路部には制御用トランジスタCTRが形成されている。そしてマーク部にはアライメントマークとしての凹部MKが形成された導電層が形成されている。
【0023】
具体的には、本イメージセンサは、たとえばシリコンからなる半導体基板SUBのn-領域NTRに形成されている。フォトダイオード部、周辺回路部およびアライメントマーク部のそれぞれは、半導体基板SUBの表面に形成されたフィールド酸化膜FOにより互いに平面視において分離されている。
【0024】
フォトダイオードPTOは、p型ウェル領域PWR1とn型不純物領域NPRとにより構成されている。p型ウェル領域PWR1はフォトダイオード部内の半導体基板SUBの表面に形成されている。n型不純物領域NPRはp型ウェル領域PWR1内の半導体基板SUBの表面に形成されており、p型ウェル領域PWR1とpn接合を構成している。
【0025】
フォトダイオード部には、転送用トランジスタSWTRなどのMIS(Metal Insulator Semiconductor)トランジスタも形成されている。特に転送用トランジスタSWTRは、1対のソース/ドレイン領域NPR、NR、NDRと、ゲート絶縁膜GIと、ゲート電極GEとを有している。1対のn型ソース/ドレイン領域NPRとNR、NDRとの各々は、p型ウェル領域PWR1内の半導体基板SUBの表面に互いに間隔をおいて配置されている。1対のn型ソース/ドレイン領域NPR、NR、NDRの一方の領域NPRは、フォトダイオードPTOのn型不純物領域NPRと一体となっており、互いに電気的に接続されている。1対のソース/ドレイン領域NPR、NR、NDRの他方の領域NR、NDRは、高濃度領域としてのn+不純物領域NDRとLDD(Lightly Doped Drain)としてのn型不純物領域NRとを有している。1対のソース/ドレイン領域NPRとNR、NDRとに挟まれる半導体基板SUBの表面の上にはゲート絶縁膜GIを挟んでゲート電極GEが形成されている。
【0026】
また、p型ウェル領域PWR1内の半導体基板SUBの表面には、上層配線と接続するためp+不純物領域PDRが形成されている。
【0027】
フォトダイオードPTOを覆うように半導体基板SUBの表面上には、シリコン酸化膜OFとシリコン窒化膜NFとの積層構造よりなる反射防止膜が形成されている。この反射防止膜OF、NFの一方端はゲート電極GEの一方上に乗り上げている。また反射防止膜OF、NFの残渣としてゲート電極GEの他方の側壁にはシリコン酸化膜OFとシリコン窒化膜NFとからなる側壁絶縁層が形成されている。
【0028】
周辺回路部における、半導体基板SUBの表面には、たとえばp型ウェル領域PWR2が形成されている。このp型ウェル領域PWR2には、複数のフォトダイオードPTOの動作を制御するための制御素子が形成されており、この制御素子はたとえばMISトランジスタCTRを含んでいる。
【0029】
このMISトランジスタCTRは、1対のn型ソース/ドレイン領域NR、NDRと、ゲート絶縁膜GIと、ゲート電極GEとを有している。1対のn型ソース/ドレイン領域NR、NDRの各々は、互いに間隔をあけて半導体基板SUBの表面に形成されている。1対のn型ソース/ドレイン領域NR、NDRの各々は、たとえば高濃度領域としてのn型不純物領域NDRとLDDとしてのn型不純物領域NRとを有している。
【0030】
1対のn型ソース/ドレイン領域NR、NDRに挟まれる半導体基板SUBの表面の上にはゲート絶縁膜GIを挟んでゲート電極GEが形成されている。ゲート電極GEの側壁には、反射防止膜の残渣として、酸化膜OFと窒化膜NFとからなる側壁絶縁層が形成されている。
【0031】
フォトダイオード部と周辺回路部との各MISトランジスタのゲート電極GEの材質はたとえば不純物がドープされた多結晶シリコンからなっていてもよく、またたとえばTiNなどの金属からなっていてもよい。
【0032】
フォトダイオード部、周辺回路部およびアライメントマーク部(ダイシングライン領域)の各々において、半導体基板SUBの表面上には、上記の素子(フォトダイオードPTO、MISトランジスタSWTR、CTR)上を覆うように層間絶縁膜II1が形成されている。フォトダイオード部と周辺回路部とにおいては、層間絶縁膜II1上に、パターニングされた1層目の金属配線AL1が形成されている。この1層目の金属配線AL1は、層間絶縁膜II1のコンタクトホール内を埋め込む導電層C1を通じて、たとえばp+不純物領域PDRまたはn+不純物領域NDRに電気的に接続されている。
【0033】
アライメントマーク部においては、層間絶縁膜II1上にストッパ膜AL1が形成されている。このストッパ膜AL1は、たとえば通常の写真製版技術およびエッチング技術により金属配線AL1と同じ金属膜から分離して形成されたものであり、たとえばアルミニウム(Al)、銅(Cu)などよりなっている。
【0034】
金属配線AL1上とストッパ膜AL1上とを覆うように層間絶縁膜II1上には層間絶縁膜II2が形成されている。フォトダイオード部と周辺回路部とにおいては、層間絶縁膜II2上に、パターニングされた2層目の金属配線AL2が形成されている。この2層目の金属配線AL2は、層間絶縁膜II2のスルーホール内を埋め込む導電層T1を通じて1層目の金属配線AL1と電気的に接続されている。
【0035】
金属配線AL2上を覆うように層間絶縁膜II2上には層間絶縁膜II3が形成されている。フォトダイオード部と周辺回路部とにおいては、層間絶縁膜II3上に、パターニングされた3層目の金属配線AL3が形成されている。この3層目の金属配線AL3は、層間絶縁膜II3のスルーホール内を埋め込む導電層T2を通じて2層目の金属配線AL2と電気的に接続されている。
【0036】
アライメントマーク部においては、層間絶縁膜II2および層間絶縁膜II3を貫通して、ストッパ膜AL1に達するように層間絶縁膜II2、II3にスルーホールDTH(孔)が形成されている。このスルーホールDTHの側壁および底壁に沿うようにスルーホールDTH内には導電層(孔内導電層)DTが形成されている。この導電層DTは、たとえばタングステン(W)よりなっている。この導電層DTの上面には凹部(第1の凹部)CAVが形成されている。
【0037】
この導電層DTの上面上および層間絶縁膜II3の上面上にアライメントマーク用金属膜(第2の金属配線)AL3が形成されている。このアライメントマーク用金属膜AL3の上面であって、導電層DTの凹部CAVの真上には、アライメントマークとなる凹部(第2の凹部)MKが形成されている。このアライメントマーク用金属膜AL3は、たとえば通常の写真製版技術およびエッチング技術によりフォトダイオード部および周辺回路部の金属配線AL3と同じ金属膜から形成されたものであり、たとえばアルミニウム、銅などよりなっている。
【0038】
フォトダイオード部および周辺回路部の金属配線AL3上と、アライメントマーク用金属膜AL3上とを覆うように、層間絶縁膜II3上には層間絶縁膜II4が形成されている。この層間絶縁膜II4上にはパッシベーション膜PASFが形成されている。このパッシベーション膜PASF上であって、フォトダイオードPTOの真上には集光レンズLENSが配置されている。この集光レンズLENSは光を集光してフォトダイオードPTOに照射するためのものである。
【0039】
上記において、層間絶縁膜II1、II2、II3、II4はたとえばシリコン酸化膜よりなっており、金属材料よりなるストッパ膜AL1とはエッチング選択比(たとえばスルーホールDTH形成のための層間絶縁膜II2、II3のエッチング時におけるエッチング選択比)の異なる材料からなっている。
【0040】
また、スルーホールDTHの側壁は、層間絶縁膜II3の上面からストッパ膜AL1に向かう方向において層間絶縁膜II2と層間絶縁膜II3との境界に段差を有しておらず連続した面をなしている。これにより図10の断面においてスルーホールDTHの側壁は層間絶縁膜II3の上面からストッパ膜AL1の表面まで直線状に延びている。なお図示されないが、スルーホールDTHの側壁や底壁にはバリアメタルが形成されてもよい。
【0041】
なお、図10の断面図における凹部MKは、下側の幅が狭くなった形状(三角形状)を有している。しかし凹部CAVの幅(図10における左右方向の寸法)が大きくなれば、図5、図7、図9の断面図に示すように下側の幅が上側の幅とほぼ等しくなる。
【0042】
また図10にはフォトダイオード部のフォトダイオードPTOやスイッチング素子SWTR、周辺回路部の制御用トランジスタCTR、マーク部の凹部MKが1つずつ図示されている。しかし実際にはたとえば図3に示す、分割された個々のチップ中に複数のフォトダイオードPTOやスイッチング素子SWTRなどが、互いに間隔をおいて配置されている。
【0043】
次に図10に示す、本実施の形態の半導体装置の製造方法について図11〜図23を用いて説明する。
【0044】
図11を参照して、まずシリコンやゲルマニウムなど、使用時に照射する光の波長に応じて異なる半導体材料からなる半導体基板SUBが準備される。半導体基板SUBの表面にはn-エピタキシャル成長層からなるn-領域NTRが形成される。そしてフォトダイオード部および周辺回路部にp型ウェル領域PWR1、PWR2が形成される。またフォトダイオード部と周辺回路部との境界部、および周辺回路部とマーク部との境界部にはフィールド酸化膜FOが形成される。フィールド酸化膜FOは、フォトダイオード部、周辺回路部、マーク部の形成領域間を電気的に分離するものである。
【0045】
次にゲート絶縁膜GIおよびゲート電極GEが、所望の場所に形成される。具体的にはたとえば熱酸化処理法により、半導体基板SUBの主表面上にゲート絶縁膜が形成される。そのゲート絶縁膜上に、ゲート電極となるべき多結晶シリコン膜等が堆積される。その後、上記ゲート絶縁膜および多結晶シリコン等がパターニングされて、図11に示す態様のゲート絶縁膜GIおよびゲート電極GEが形成される。
【0046】
図12を参照して、フォトダイオード部のp型ウェル領域PWR1の内部に、通常の写真製版技術およびイオン注入技術を用いてn型不純物領域NPRが形成される。これにより、p型ウェル領域PWR1とn型不純物領域NPRよりなるフォトダイオードPTOが形成される。
【0047】
図13を参照して、p型ウェル領域PWR1、PWR2内の半導体基板SUBの表面に、通常の写真製版技術およびイオン注入技術を用いてLDDとなるn型領域NRが形成される。
【0048】
図14を参照して、半導体基板SUBの表面全面に、たとえばシリコン酸化膜OFとシリコン窒化膜NFとが順に積層して堆積される。その後、通常の写真製版技術およびエッチング技術により、少なくともフォトダイオードPTO上を覆うようにシリコン酸化膜OFとシリコン窒化膜NFとがパターニングされ、シリコン酸化膜OFとシリコン窒化膜NFとからなる反射防止膜が形成される。
【0049】
また、シリコン酸化膜OFとシリコン窒化膜NFとのエッチングにより、ゲート電極GEの側壁には、反射防止膜の残渣としてシリコン酸化膜OFとシリコン窒化膜NFとからなる側壁絶縁層が形成される。
【0050】
図15を参照して、p型ウェル領域PWR1の所定の領域に、通常の写真製版技術およびイオン注入技術によりp+領域PDRが形成される。
【0051】
図16を参照して、フォトダイオード部および周辺回路部の所定の領域に、通常の写真製版技術およびイオン注入技術によりn型領域NDRが形成される。なおn型領域NDRはn型領域NRよりも不純物濃度が高いn+領域である。
【0052】
図17を参照して、たとえばCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いてシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜II1が形成される。その後、当該層間絶縁膜II1がCMP(Chemical Mechanical Polishing)と呼ばれる化学機械的研磨法により上面が平坦となるように研磨される。さらに通常の写真製版技術およびエッチング技術により、n型領域NDRやp型領域PDRに達するように層間絶縁膜II1にコンタクトホールCH1が形成される。
【0053】
図18を参照して、コンタクトホールCH1の内部にたとえばタングステンよりなる導電膜C1が充填される。この処理においてはたとえばCVD法が用いられ、層間絶縁膜II1上にもタングステンの薄膜が形成される。層間絶縁膜II1上のタングステンの薄膜はCMPにより除去される。この後、層間絶縁膜II1上にたとえばアルミニウムからなる薄膜が、たとえばスパッタリングにより形成される。そして通常の写真製版技術およびエッチング技術により、フォトダイオード部および周辺回路部においては、たとえばアルミニウムからなる金属配線AL1が形成され、マーク部にはたとえばアルミニウムからなるストッパ膜AL1が形成される。
【0054】
また、フォトダイオード部および周辺回路部の金属配線AL1は、コンタクトC1を通じてn型領域NDR、p型領域PDRに電気的に接続されるように形成される。
【0055】
図19を参照して、層間絶縁膜II1、金属配線AL1、ストッパ膜AL1上に、層間絶縁膜II2が形成され、所望の領域(金属配線AL1上)にスルーホールTH1が形成される。層間絶縁膜II2およびスルーホールTH1は、上記の層間絶縁膜II1やコンタクトホールCH1と同様の手順により形成される。層間絶縁膜II1と金属配線AL1とはエッチング選択比が互いに異なるため、上方から下方へ向かう層間絶縁膜II1のエッチングは、金属配線AL1に達したところで終了させることが容易となる。
【0056】
図20を参照して、スルーホールTH1の内部にたとえばタングステンよりなる導電層T1が充填される。この後、層間絶縁膜II2上にたとえばアルミニウムからなる金属配線AL2のパターンが形成される。導電層T1と金属配線AL2とは、上記のコンタクトC1と金属配線AL1と同様の手順により形成される。なおマーク部には金属配線AL2は形成されない。
【0057】
図21を参照して、層間絶縁膜II2や金属配線AL2上に、層間絶縁膜II3が形成され、所望の領域(金属配線AL2上)にスルーホールTH2が形成される。層間絶縁膜II3およびスルーホールTH2は、上記の層間絶縁膜II2やスルーホールTH1と同様の手順により形成される。
【0058】
このとき、フォトダイオード部や周辺回路部には、層間絶縁膜II3の最上面から金属配線AL2に達するようにスルーホールTH2が形成される。これに対してマーク部においては、層間絶縁膜II3の最上面からストッパ膜AL1に達するようにスルーホールDTHが形成される。スルーホールDTHは、層間絶縁膜II2および層間絶縁膜II3を貫通するようにエッチングすることにより形成される。層間絶縁膜II2、II3とストッパ膜AL1とはエッチング選択比が互いに異なるため、スルーホールDTH形成のためのエッチングをストッパ膜AL1に達したところで終了させることが容易となる。
【0059】
図22を参照して、スルーホールTH2およびスルーホールDTH内を埋め込むように層間絶縁膜II3上に、たとえばタングステンよりなる導電膜DLが形成される。このスルーホールDTHの開口径および深さのそれぞれは、スルーホールTH2の開口径および深さより大きい。このため、導電膜DLはスルーホールTH2を完全に埋め込むが、スルーホールDTHは完全に埋め込まずスルーホールDTHの側壁および底壁に沿って形成される。この後、層間絶縁膜II3の上面が露出するまで、導電膜DLがCMPにより研磨除去される。
【0060】
図23を参照して、上記のCMPにより、スルーホールTH2内に上記導電膜DLよりなる導電膜T2が形成され、スルーホールDTH内に上記導電膜DLよりなる導電膜DTが形成される。導電層DTはスルーホールDTHの側壁および底壁に沿って形成され、上面に凹部CAVを有するように形成される。
【0061】
このとき、スルーホールDTHの内部に充填される導電膜DTが、平面視における一部の領域において層間絶縁膜II3の最上面まで充填しきれず、周囲より浅く充填される。その結果、凹部CAV(第1の凹部)が形成されることになる。
【0062】
導電膜DT、導電膜T2および層間絶縁膜II3の上面上を覆うように金属膜AL3が形成される。この金属膜AL3の上面には、凹部CAVの真上において凹部(第2の凹部)MKが形成される。この凹部MKは、金属膜AL3をパターニングする時の写真製版工程においてフォトマスク(レチクル)を位置合わせするためのアライメントマークとして用いられる。
【0063】
つまり、金属膜AL3のパターニングにおいては、まず金属膜AL3上にフォトレジスト(感光体)が塗布される。そして凹部MKをアライメントマークとしてフォトマスクを位置合わせした後、フォトマスクを透過させた露光光を用いてフォトレジストの所定領域が露光される。この後、フォトレジストが現像されて所定の形状にパターニングされる。このパターニングされたフォトレジストをマスクとして金属膜AL3がエッチングされて所定の形状にパターニングされる。この後、フォトレジストはアッシングなどにより除去される。
【0064】
上記の金属膜AL3のパターニングにより、フォトダイオード部および周辺回路部には、金属膜AL3より形成された金属配線AL3が形成され、マーク部には凹部MKをもったアライメントマーク用金属膜AL3が導電膜DT上に残存される。
【0065】
図24を参照して、金属配線AL3およびアライメントマーク用金属膜AL3を覆うように層間絶縁膜II3上に層間絶縁膜II4が形成される。この層間絶縁膜II4の上面がたとえばCMPにより平坦化される。この後、層間絶縁膜II4上に、たとえばCVD法によりシリコン窒化膜が堆積される。このシリコン窒化膜がパッシベーション膜PASFとなる。
【0066】
最後にフォトダイオードPTOの真上に集光レンズLENSを設置することにより、図10に示すイメージセンサが形成される。
【0067】
次に、本実施の形態の作用効果について、図25を参照しながら説明する。
図25(A)には、図10に示す本実施の形態のマーク部の構成が示されている。スルーホールDTHは層間絶縁膜II2、II3の2層を貫通するものである。図25(B)には、比較例として層間絶縁膜II3の1層のみを貫通するスルーホールSTHが図示されている。図25(B)に示す比較例はスルーホールSTHが、層間絶縁膜II3の1層のみを貫通することを除いて、図25(A)に示す本実施の形態の構成とほぼ同じであるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0068】
図25(B)に示す比較例のスルーホールSTHのように浅い孔は導電層DTによって埋め込みやすい。このため、スルーホールSTHを埋め込む導電層DTの上面には凹部CAVが形成されにくい。このように導電層DT上面の凹部CAVがないか、もしくは小さくなる場合、その上に形成される金属膜AL3の上面にアライメントマークとなる凹部が形成されない。またはアライメントマーク用の凹部が形成されたとしてもその凹部は非常に小さく、アライメントマークに利用することは困難となる。
【0069】
一方、図25(A)に示す実施の形態では、スルーホールDTHが2つの層間絶縁膜II2、II3を貫通しており、深く形成されている。このためこのスルーホールDTHは導電層DTによって埋め込みにくく、導電層DTの上面に大きな(深い)凹部CAVが形成されやすい。よって、導電層DT上に形成される金属膜AL3の上面にも、大きな凹部MKが形成されやすい。凹部MKが大きくなるためアライメントマークとして高い精度で利用することができる。
【0070】
また本実施の形態では、スルーホールDTHを層間絶縁膜2層分の厚みに対応した深さで形成することにより、比較例よりも深い凹部MKを形成することができる。このため、凹部MKの深さをアライメントマークとして必要な深さに保ちつつ、層間絶縁膜II2、II3の厚みを薄くすることで、フォトダイオードPTOに入射される光の強度を向上させることが可能となる。
【0071】
段差の大きい(深さの深い)鮮明な凹部MKを形成できれば、後工程において当該凹部MKをアライメントマークとして用いる、パターニングなどの処理を行なうことが容易になる。このことを図26および図27、および次の表1を参照しながら説明する。
【0072】
【表1】
【0073】
図26および図27において丸点線で囲んだ段差部分が凹部MKである。図26および図27中に1〜4の番号を付した寸法が、表1中の1〜4の各項目の寸法に相当する。図26に示す、アライメントマークとして使用可能なマークの各寸法は、表1中の「アライメント可能マーク」の欄に示す。また図27に示す、アライメントマークとして使用不可能なマークの各寸法は、表1中の「アライメント不可能マーク」の欄に示す。
【0074】
両者の比較により、アライメント可能なマークは、アライメント不可能なマークよりも段差(1)が大きく、スルーホール導電層全体の厚み(4)が大きいことがわかる。
【0075】
なお、すべての膜がCMPにより表面が完全に平坦になるように処理がなされるわけではないため、表1における1と2と3との和が必ずしも4に等しくなるとは限らない。
【0076】
また本実施の形態ではスルーホールDTHは、半導体基板SUBの表面まで達していないため、凹部MKの径方向の厚みのばらつきが小さくなる。よってアライメント精度を向上させることができる。
【0077】
また本実施の形態では、スルーホールDTHの壁面が層間絶縁膜II2と層間絶縁膜II3との境界部において段差を有しておらず、層間絶縁膜II3の上面から金属配線AL1まで連続した面を構成している。このため、その段差部で凹部MKの径方向の厚みのばらつきが生じることもなく、良好なアライメント精度を得ることができる。
【0078】
以上に述べた、マーク部のスルーホールDTHを形成するためのストッパ膜AL1は1層目の金属配線AL1である。しかし図28に示すように、スルーホールDTHを形成するためのストッパ膜が、フォトダイオードPTOにおける光の反射防止膜としてのシリコン窒化膜NFと同一の膜であってもよい。反射防止膜の上部に形成されるシリコン窒化膜は層間絶縁膜(シリコン酸化膜など)とのエッチング選択比が高いためである。
【0079】
図28のイメージセンサは図10のイメージセンサと比較して、マーク部のストッパ膜およびマークを作る層において異なっている。図28の構成においては、マーク部のストッパ膜は上述のとおり、反射防止膜のシリコン窒化膜NFである。また凹部MKをつくる層は2層目の金属配線AL2と同じ層から分離して形成された金属膜AL2である。図28のイメージセンサは、上記以外は図10のイメージセンサとほぼ同じであるため、図28において図10と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0080】
図28のイメージセンサにおけるストッパ膜は、フォトダイオードPTOのシリコン窒化膜NFと同一の層から分離して形成された膜である。したがって層間絶縁膜II1の下にストッパ膜が配置されており、これに伴いスルーホールDTHの最上部が層間絶縁膜II2の最上部とほぼ等しくなっている。しかしたとえば図29に示すように、図10と同様に当該スルーホールDTHの最上部が層間絶縁膜II3の最上部とほぼ等しい高さにあってもよい。その場合は当該スルーホールTTHが層間絶縁膜II1、II2、II3の3層を貫通する構成となる。
【0081】
あるいは図30に示すように、ストッパ膜が、制御用トランジスタCTRやスイッチング素子SWTRのゲート電極GEと同様の多結晶シリコンからなる薄膜であってもよい。多結晶シリコンは層間絶縁膜(シリコン酸化膜など)とのエッチング選択比が高いためである。なお図30のイメージセンサは、上記以外は図10のイメージセンサとほぼ同じである。
【0082】
図30のイメージセンサにおけるストッパ膜GEは、制御用トランジスタCTRやスイッチング素子SWTRのゲート電極GEと同一の層から分離して形成された膜である。したがって層間絶縁膜II1の下にストッパ膜が配置されており、これに伴いスルーホールDTHの最上部が層間絶縁膜II2の最上部とほぼ等しくなっている。しかしたとえば図31に示すように、図10と同様に当該スルーホールDTHの最上部が層間絶縁膜II3の最上部とほぼ等しい高さにあってもよい。その場合は当該スルーホールDTHが層間絶縁膜II1、II2、II3の3層を貫通する構成となる。
【0083】
(実施の形態2)
本実施の形態は、実施の形態1と比較して、凹部MKの形成される製造方法において異なっている。以下、本実施の形態における半導体装置(イメージセンサ)の製造方法について、図32〜図36を参照しながら説明する。
【0084】
本実施の形態においても、上記の図11〜図18に示す工程については、実施の形態1と同様である。つまり半導体基板SUBの内部にフォトダイオードPTOが形成され、半導体基板SUBの主表面上には金属配線AL1、ストッパ膜AL1などが形成される。
【0085】
図32に示す工程は、実施の形態1における図19に示す工程に対して、マーク部にもスルーホールSTHが形成される点において異なる。つまりマーク部の金属膜AL1をストッパ膜として、層間絶縁膜IIを貫通するスルーホールSTH(孔)が形成される。
【0086】
図33を参照して、スルーホールTH1およびスルーホールSTH内を埋め込むように層間絶縁膜II2上に、たとえばタングステンよりなる導電膜Waが形成される。導電膜WaはたとえばCVD法により形成される。この後、層間絶縁膜II3の上面が露出するまで、導電膜WaがCMPにより研磨除去される。
【0087】
図34を参照して、上記のCMPにより、タングステンよりなる導電膜WaはスルーホールTH1、STH内に残存されて、導電膜Wbとなる。スルーホールTH1、STHの内部を埋め込む導電層Wbの各々の上面はほぼ平坦となる。
【0088】
図35を参照して、特にスルーホールTH1、STHの内部のタングステン導電層Wbの上面の一部の領域が、エッチバックにより選択的に除去される。この過程で、それぞれのタングステン導電層Wbの上面が層間絶縁膜II2の上面に対して下側に退行され、タングステン導電層Wbの上面に凹部CAVが形成される。
【0089】
そして図36を参照に、層間絶縁膜II2、タングステン導電層Wbの上に、たとえばアルミニウムからなる金属薄膜AL2a(金属層)が、たとえばスパッタリングにより形成される。このとき、スルーホールSTH内の導電層Wbの凹部CAVの真上に形成される金属薄膜AL2aの上面には、アライメントマークとなる凹部MKが形成される。以後は図示されないが、通常の写真製版技術およびエッチング技術により、金属薄膜AL2aがパターニングされて金属配線が形成される。
【0090】
このとき、金属薄膜AL2aに形成された凹部MKをアライメントマークとして用いることにより、金属薄膜AL2aのパターニングのためのフォトマスクの位置合わせ(アライメント)が行なわれる。この金属薄膜AL2aのパターンは、実施の形態1の金属膜AL3のパターニングとほぼ同じである。
【0091】
その後においては実施の形態1と同様に層間絶縁膜II3などが形成されることにより、最終的にイメージセンサが形成される。
【0092】
図32〜図36において、上記以外は実施の形態1のイメージセンサとほぼ同じであるため、図32〜図36において実施の形態1と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0093】
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
上述したように、たとえば1層の層間絶縁膜II2に形成されたスルーホールSTH内に導電層Wbを形成する場合、マーク部の導電層DT(Wb)が薄ければ、導電層Wbの上面に凹部CAVが形成されないことがある。これは上述した図25(B)に示す比較例のスルーホールSTHのように浅い孔は導電層DTによって埋め込みやすいためである。
【0094】
そこで本実施の形態では、図34および図35に示すように導電層Wbがエッチバックされることにより導電層Wbの上面が選択的に除去される。これにより、導電層Wbの上面が層間絶縁膜II2の上面より後退して、導電層Wbの上面に凹部CAVが形成される。これにより、スルーホールSTH内の導電層Wbの上面にアライメントマーク用の凹部CAVが形成されるため、1層のみの層間絶縁膜II2に形成されたスルーホールSTH内の導電層Wb上にも深いアライメント用凹部CAVを形成することが可能となる。よって、フォトダイオードPTO上の層間絶縁膜の厚みを薄くしてフォトダイオードPTOの受光の感度を高めながら、良好なアライメント精度を得ることができる。
【0095】
なお図32〜図36は、スルーホールSTH内の導電層DT(Wb)に対してエッチバックを行なう場合を図示している。しかしたとえば層間絶縁膜II1や層間絶縁膜II3に形成されるコンタクトホールやスルーホール内の導電層に対して同様の処理を行なっても、同様の効果を得ることができる。また図29や図31に示すような導電層DTに対して同様の処理を行なってもよい。さらに、マーク部の導電層DTのストッパ膜はアルミニウムからなる金属配線に限らず、図28〜図29に示す反射防止膜と同一の層が分離されたシリコン窒化膜NFであってもよいし、図30〜図31に示すゲート電極GEと同一の層が分離された薄膜であってもよい。
【0096】
さらに本実施の形態においては、スルーホールSTHの内部を埋める導電膜Waが、通常のCVD法(成膜途中にスパッタを伴わない気相成長法)により形成されることが好ましい。このような孔内を埋め込む膜を、HDP(High Density Plasma)−CVD法と呼ばれる、ウェハにバイアスRF(Radio Frequency)を印加することで成膜とスパッタとを同時に行なう気相成長法により形成することがある。この場合、導電膜Waの上面に形成される凹部MKの側壁が、半導体基板SUBの主表面に対して垂直になりにくくなる。つまり、凹部MKの側壁は、導電膜Waの上面から深さ方向に進むにつれて幅が狭くなり、断面において三角形状をなすようになる。このようになれば、凹部MKの段差が不鮮明となり、アライメントマークとしての凹部MKの精度が低くなる。
【0097】
これに対して、成膜途中にスパッタを伴わない気相成長法によりスルーホールSTHを導電膜Waで埋め込めば、導電膜Waの上面に形成される凹部MKの側壁は、半導体基板SUBの主表面に垂直に形成されやすい。このため、凹部MKの段差がより鮮明となり、アライメントマークとしての凹部MKの精度が高くなる。
【0098】
本発明の実施の形態2は、以上に述べた各点についてのみ、本発明の実施の形態1と異なる。すなわち、本発明の実施の形態2について、上述しなかった構成や条件、手順や効果などは、全て本発明の実施の形態1に順ずる。
【0099】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明は、光学変換素子を有する半導体装置およびその製造方法に特に有利に適用され得る。
【符号の説明】
【0101】
AL1,AL2,AL3 金属配線、AL2a 金属薄膜、C1 コンタクト、CAV 凹部、CH1 コンタクトホール、CTR 制御用トランジスタ、DL,Wa 導電膜、DLR ダイシングライン領域、DT,T1,T2,Wb 導電層、DTH,STH,TH1,TH2,TTH スルーホール、FO フィールド酸化膜、GE ゲート電極、GI ゲート絶縁膜、II1,II2,II3,II4 層間絶縁膜、IMC チップ領域、LENS 集光レンズ、MK 凹部、NDR,NR n型領域、NF シリコン窒化膜、NPR ソース/ドレイン領域、NTR n-領域、NWR n型ウェル領域、OF シリコン酸化膜、PASF パッシベーション膜、PCR,PDR 形成領域、PTO フォトダイオード、PWR p型ウェル領域、PWR1,PWR2 p型ウェル領域、SC 半導体チップ、SUB 半導体基板、SW 半導体ウェハ、SWTR 転送用トランジスタ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主表面を有する半導体基板と、
前記半導体基板内に形成された光電変換素子と、
前記半導体基板の前記主表面上に形成されたストッパ膜と、
前記ストッパ膜上および前記光電変換素子上に形成された第1の層間絶縁膜と、
前記第1の層間絶縁膜上に形成された第1の金属配線と、
前記第1の金属配線上および前記光電変換素子上を覆うように形成された第2の層間絶縁膜とを備え、
前記第1および第2の層間絶縁膜を貫通して前記ストッパ膜に達するように前記第1および第2の層間絶縁膜に孔が形成されており、さらに
前記孔の側壁および底壁に沿って形成され、上面に第1の凹部を有する孔内導電層と、
前記孔内導電層および前記第2の層間絶縁膜上に形成され、かつ前記第1の凹部の真上の上面にアライメントマークとなる第2の凹部を有する第2の金属配線とを備えた、半導体装置。
【請求項2】
前記孔の前記側壁は、前記第2の層間絶縁膜の上面から前記ストッパ膜に向かう方向において前記第1の層間絶縁膜と前記第2の層間絶縁膜との境界に段差を有しておらず連続した面をなしている、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記ストッパ膜は、前記第1および第2の層間絶縁膜とはエッチング選択比の異なる材質よりなる膜である、請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記ストッパ膜が、前記第1の金属配線の下層に形成された第3の金属配線である、請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項5】
前記ストッパ膜が、前記光電変換素子の反射防止膜と同一の層から分離して形成された膜である、請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項6】
前記ストッパ膜が、トランジスタのゲート電極と同一の層から分離して形成された膜である、請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項7】
主表面を有する半導体基板内に光電変換素子を形成する工程と、
前記半導体基板の前記主表面上に金属配線を形成する工程と、
前記金属配線上および前記光電変換素子上に層間絶縁膜を形成する工程と、
前記層間絶縁膜に前記金属配線に達する孔を形成する工程と、
前記孔内を埋め込む導電層を形成する工程と、
前記層間絶縁膜の上面に対して前記導電層の上面を選択的に除去することにより、前記導電層の上面を前記層間絶縁膜の上面に対して退行させる工程と、
前記導電層の上面上および前記層間絶縁膜の上面上に金属層を形成し、前記導電層の真上に位置する前記金属層の上面にアライメントマークとなる凹部を形成する工程とを備えた、半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記孔内を埋め込む導電層を形成する工程は、
前記孔内を埋め込むとともに、前記層間絶縁膜上を覆うように前記導電層を成膜する工程と、
前記導電層を前記層間絶縁膜の上面が露出するまで化学機械的研磨法により研磨除去する工程と含む、請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記導電層は、前記成膜途中にスパッタを伴わない気相成長法により形成される、請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項1】
主表面を有する半導体基板と、
前記半導体基板内に形成された光電変換素子と、
前記半導体基板の前記主表面上に形成されたストッパ膜と、
前記ストッパ膜上および前記光電変換素子上に形成された第1の層間絶縁膜と、
前記第1の層間絶縁膜上に形成された第1の金属配線と、
前記第1の金属配線上および前記光電変換素子上を覆うように形成された第2の層間絶縁膜とを備え、
前記第1および第2の層間絶縁膜を貫通して前記ストッパ膜に達するように前記第1および第2の層間絶縁膜に孔が形成されており、さらに
前記孔の側壁および底壁に沿って形成され、上面に第1の凹部を有する孔内導電層と、
前記孔内導電層および前記第2の層間絶縁膜上に形成され、かつ前記第1の凹部の真上の上面にアライメントマークとなる第2の凹部を有する第2の金属配線とを備えた、半導体装置。
【請求項2】
前記孔の前記側壁は、前記第2の層間絶縁膜の上面から前記ストッパ膜に向かう方向において前記第1の層間絶縁膜と前記第2の層間絶縁膜との境界に段差を有しておらず連続した面をなしている、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記ストッパ膜は、前記第1および第2の層間絶縁膜とはエッチング選択比の異なる材質よりなる膜である、請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記ストッパ膜が、前記第1の金属配線の下層に形成された第3の金属配線である、請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項5】
前記ストッパ膜が、前記光電変換素子の反射防止膜と同一の層から分離して形成された膜である、請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項6】
前記ストッパ膜が、トランジスタのゲート電極と同一の層から分離して形成された膜である、請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項7】
主表面を有する半導体基板内に光電変換素子を形成する工程と、
前記半導体基板の前記主表面上に金属配線を形成する工程と、
前記金属配線上および前記光電変換素子上に層間絶縁膜を形成する工程と、
前記層間絶縁膜に前記金属配線に達する孔を形成する工程と、
前記孔内を埋め込む導電層を形成する工程と、
前記層間絶縁膜の上面に対して前記導電層の上面を選択的に除去することにより、前記導電層の上面を前記層間絶縁膜の上面に対して退行させる工程と、
前記導電層の上面上および前記層間絶縁膜の上面上に金属層を形成し、前記導電層の真上に位置する前記金属層の上面にアライメントマークとなる凹部を形成する工程とを備えた、半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記孔内を埋め込む導電層を形成する工程は、
前記孔内を埋め込むとともに、前記層間絶縁膜上を覆うように前記導電層を成膜する工程と、
前記導電層を前記層間絶縁膜の上面が露出するまで化学機械的研磨法により研磨除去する工程と含む、請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記導電層は、前記成膜途中にスパッタを伴わない気相成長法により形成される、請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図26】
【図27】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図26】
【図27】
【公開番号】特開2011−238652(P2011−238652A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−106317(P2010−106317)
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】
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