説明

半導体記憶装置

【課題】
メモリセルの面積を増やすことなく高集積化し、低コストでより大容量の半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】
半導体層上に形成された電荷保持機能を有する第1メモリ機能体120と、第1メモリ機能体120上に形成された制御ゲート電極106と、第1メモリ機能体120下に配置されたチャネル領域と、チャネル領域の両側に配置され、チャネル領域と逆導電型を有する拡散領域101、102と、第1メモリ機能体120及び制御ゲート電極106の両側または一方側に配置され、拡散領域101、102と接するように形成された電荷保持機能を有する第2メモリ機能体108、109とを備えてなるメモリ素子を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電荷量の変化を電流量に変換する機能を有する素子からなる半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体記憶装置の大容量化を可能とする技術には、トランジスタのゲート電極の両側の所謂サイドウォールの領域に、メモリ機能を有するメモリ機能体を形成した半導体記憶装置がある(例えば、特許文献1参照)。この半導体記憶装置は、図1に示すように、半導体基板1、ゲート絶縁膜2、ゲート電極3、サイドウォール状に形成された電荷蓄積層4、チャネル領域6、及び、ドレイン或いはソースとなる高濃度不純物領域7から構成されている。このような構成では、一つのトランジスタの領域にメモリを2つ構成することが可能となる。
【0003】
【特許文献1】国際公開第03/044868号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の半導体記憶装置は、サイドウォールの領域をメモリとして機能体させ高集積化を図るものであるが、メモリ素子の他の領域についてもメモリ機能を持たせることで大容量化が可能であり、近年の技術動向から、低コストでより大容量の半導体装置が望まれている。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、メモリセルの面積を増やすことなく高集積化し、低コストでより大容量の半導体記憶装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明に係る半導体記憶装置は、半導体層上に形成された電荷保持機能を有する第1メモリ機能体と、前記第1メモリ機能体上に形成された制御ゲート電極と、前記第1メモリ機能体下に配置されたチャネル領域と、前記チャネル領域の両側に配置され、前記チャネル領域と逆導電型を有する拡散領域と、前記第1メモリ機能体及び前記制御ゲート電極の両側または一方側に配置され、前記拡散領域と接するように形成された電荷保持機能を有する第2メモリ機能体とを備えてなるメモリ素子を有することを特徴とする。
【0007】
上記特徴の本発明に係る半導体記憶装置は、更に、前記第1メモリ機能体は、前記チャネル領域上に形成された第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜上に形成された浮遊ゲート電極と、前記浮遊ゲート電極と前記制御ゲート電極との間に形成された第2絶縁膜と、を備えて構成されることを特徴とする。
【0008】
上記何れかの特徴の本発明に係る半導体記憶装置は、更に、前記第2メモリ機能体は、前記第1メモリ機能体及び前記制御ゲート電極の両側に、2つ形成されていることを特徴とする。
【0009】
更に、上記何れかの特徴の本発明に係る半導体記憶装置は、前記メモリ素子が、前記半導体層に接続される第1端子と、前記拡散領域の一方に接続される第2端子と、前記拡散領域の他方に接続される第3端子と、前記制御ゲート電極に接続される第4端子の4端子のみを、他の回路との接続用として備えることを特徴とする。
【0010】
また、上記何れかの特徴の本発明に係る半導体記憶装置は、前記第2メモリ機能体が、前記制御ゲート電極への電圧印加によって、前記メモリ機能体に保持された電荷量に応じて、少なくとも前記第2メモリ機能体下に位置する前記拡散領域の抵抗を変化させ、一方の前記拡散領域から他方の前記拡散領域に流れる電流量を変化させるように構成されていても良いし、前記第2メモリ機能体が、前記第2メモリ機能体に保持された電荷量に応じて、少なくとも前記第2メモリ機能体下に位置する前記拡散領域の一部を空乏化させる、若しくは導電型を反転させるように構成されていても良い。
【0011】
更に、上記何れかの特徴の本発明に係る半導体記憶装置は、前記第2メモリ機能体が、電荷保持機能を有する電荷保持膜を含み、前記電荷保持膜の少なくとも一部が前記拡散領域の一部と接するように形成されていることを特徴とする。
【0012】
更に、上記何れかの特徴の本発明に係る半導体記憶装置は、前記半導体層が、半導体基板、前記半導体基板内に設けられたウェル領域、または、絶縁体上に配置された半導体層であることを特徴とする。
【0013】
更に、上記何れかの特徴の本発明に係る半導体記憶装置は、前記第2メモリ機能体を読み出す際のゲート電圧が、前記第1メモリ機能体の電荷保持量によって規定される閾値電圧よりも高いことを特徴とする。
【0014】
上記特徴により、本発明に係るメモリ素子は、トランジスタのゲートの代わりに、フラッシュメモリ等に用いられるセルを第1メモリ機能体として形成すると共に、このセルの両側、所謂サイドウォールの領域にメモリ機能を有する第2メモリ機能体を形成する。このような構成をとることにより、メモリ素子におけるサイドウォールの領域以外の他の領域についてもメモリとして機能させることができる。これによって、メモリセルの面積を増やすことなく高密度なメモリ素子を提供することが可能となり、この結果、低コストで大容量の半導体記憶装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明に係る半導体記憶装置(以下、適宜「本発明装置」と称す)の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
先ず、本発明に係る半導体記憶装置の構成について、図2乃至図4を基に説明する。ここで、図2は、本実施形態のメモリ素子(メモリセル)の概略平面図を示している。図3(a)は、図2のA―A方向における概略断面図を示しており、図3(b)は、図2のB―B方向における概略断面図を夫々示している。図4は、本実施形態のメモリセルにおいて、各電極に接続される端子を示している。
【0017】
本実施形態のメモリセルは、図2及び図3(a)、(b)に示すように、半導体基板の一例としてのp型シリコン基板100上に形成された電荷保持機能を有する第1メモリ機能体120と、第1メモリ機能体120上に形成された制御ゲート電極106と、第1メモリ機能体120下に配置されたチャネル領域と、チャネル領域の両側に配置され、チャネル領域と逆導電型を有する拡散領域101、102と、第1メモリ機能体120及び制御ゲート電極106の両側または一方側に配置され、拡散領域101、102と接するように形成された電荷保持機能を有する第2メモリ機能体108,109とを備えている。更に、第2メモリ機能体108,109上に、サイドウォール107が形成されている。
【0018】
本実施形態の第1メモリ機能体120は、チャネル領域上に形成された、シリコン酸化膜からなるトンネル絶縁膜103と、トンネル絶縁膜103上に形成された浮遊ゲート電極104と、浮遊ゲート電極104上に形成されたゲート間絶縁膜105とから構成されている。また、本実施形態のゲート間絶縁膜105は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜からなるONO膜である。本実施形態の拡散領域101、102は、n型シリコン領域であるソース/ドレイン領域である。
【0019】
また、本実施形態のメモリセルは、図4に示すように、ゲート端子203(G)、ソース/ドレイン端子201(SD1)、ソース/ドレイン端子202(SD2)、及び、基板端子204に接続されている。即ち、1つのメモリセルは、4つの端子に接続される構成である。
【0020】
このようなメモリセルを少なくとも1つ以上接続し、マトリクス状に配置することで、低コストで大容量の半導体記憶装置を提供することができる。
【0021】
次に、本発明に係るメモリセルの各動作(書込み動作、消去動作、読出し動作)について図4及び図11を基に説明する。
【0022】
(書込み動作)
先ず、第1メモリ機能体120に対する書込み動作(閾値電圧を上げることでデータの書込みを行う場合)について説明する。
【0023】
非アクティブ時に、メモリセルの各端子に印加される電圧を0V(GNDレベル)とする。次に、書込み動作時には、例えば、ゲート端子203(G)に14〜20Vを印加する。このことにより、トンネル絶縁膜103にFowlar−Nordheim電流(以下、FN電流と称す)が流れ、浮遊ゲート電極104に電子が注入されて、浮遊ゲート電極104の電荷量によって規定される閾値電圧が上昇する。
【0024】
尚、第1メモリ機能体120に対する書込み手法としては、ホットエレクトロンを用いたものもあり、ホットエレクトロンによる書込み手法を用いても良い。但し、第2メモリ機能体108,109への誤書込みを防ぐように構成する必要がある。
【0025】
次に、第2メモリ機能体108,109に対する書込み動作(読み出し時の電流を低下させることで、データの書き込みを行う場合)について説明する。尚、第2メモリ機能体108,109の書込み動作は、第2メモリ機能体108に接続されたソース/ドレイン端子201(SD1)に印加する電圧と、第2メモリ機能体109に接続されたソース/ドレイン端子202(SD2)に印加する電圧とを入れ替えるだけであるため、ここでは、第2メモリ機能体108に書き込みを行う場合について説明する。
【0026】
非アクティブ時に、メモリセルの各端子に印加される電圧を0V(GNDレベル)とする。次に、書込み動作時には、端子SD2及び基板端子の電圧は0Vのまま、例えば、端子Gに5Vを印加し、端子SD1に5Vを印加する。つまり、端子SD1に、読出し動作時に印加する電圧(例えば、1.5V等)に比して非常に大きな電圧を印加することで、第2メモリ機能体108の下部のチャネルでピンチオフ(空乏化)して、ホットエレクトロンを発生させ、第2メモリ機能体108に電子を注入する。尚、第2メモリ機能体109の下部では反転層が拡散領域102から延びて、ホットエレクトロンが発生せず書込みは起こらない。第2メモリ機能体108への書込みにより、第2メモリ機能体108の下部のチャネルの抵抗が増加し、読出し動作時の電流が減少する。このとき、書込み動作時に印加する電圧としては、第1メモリ機能体120の浮遊ゲート電極104に電子が注入されないような電圧に設定する必要がある(書込み動作時のディスターブの抑制)。
【0027】
上述のように、メモリセルの各端子の電位を設定することにより、第1メモリ機能体120と第2メモリ機能体108,109に対する書き込みを行うことが可能となる。
【0028】
(消去動作)
続いて、第1メモリ機能体120に対する消去動作(閾値電圧を下げることでデータの消去を行う場合)について説明する。
【0029】
非アクティブ時に、メモリセルの各端子に印加される電圧を0V(GNDレベル)とする。そして、消去動作時に、例えば、端子Gに−5Vを印加し、基板端子に10〜15Vを印加する。端子SD1及び端子SD2はフローティング状態とする。このことにより、トンネル絶縁膜103にFN電流が流れ、浮遊ゲート電極104の電子が半導体基板100に放出されて閾値電圧が上昇する。
【0030】
次に、第2メモリ機能体108,109に対する消去動作(読み出し時の電流を増加させることでデータの消去を行う場合)について説明する。
【0031】
非アクティブ時に、メモリセルの各端子に印加される電圧を0V(GNDレベル)とする。消去動作時に、例えば、端子Gに−5Vを印加し、端子SD1及び端子SD2に5Vを印加する(基板電圧は0V)。これによって、第2メモリ機能体108,109の下部に位置するPN接合付近でバンド−バンド間現象により、各第2メモリ機能体にホールが注入される。このことにより、第2メモリ機能体108,109の下部のチャネルの抵抗が減少し、読出し動作時の電流が増加する。このとき、消去動作時に印加する電圧としては、第1メモリ機能体120の浮遊ゲート電極104に不具合(ディスターブ)を起こさない電圧であることが必要となる。
【0032】
(読出し動作)
引き続き、第1メモリ機能体120に対する読出し動作について説明する。
【0033】
非アクティブ時に、メモリセルの各端子に印加される電圧を0V(GNDレベル)とする。そして、読出し動作時に、例えば、端子Gに2Vを印加し、端子SD1または端子SD2の電圧を1.5Vとする。このとき、第1メモリ機能体120の閾値電圧が3Vであれば第1メモリ機能体120に係るトランジスタはオフする。第1メモリ機能体120の閾値電圧が1Vである場合には、第1メモリ機能体120に係るトランジスタはオンする。しかしながら、第1メモリ機能体120の状態によって電流が変化してしまうため、第2メモリ機能体108または第2メモリ機能体109が書き込み状態の場合でも1〜50μA程度の電流が流れるように端子Gへの印加電圧または、第1メモリ機能体120の閾値電圧を調整する必要がある。また、読出し精度を確保するため、第2メモリ機能体108または第2メモリ機能体109が書き込み状態である場合に、第1メモリ機能体120に係るトランジスタのオン状態の電流量に対し、オフ状態の電流量は、一桁以上低いことが望ましい。
【0034】
次に、第2メモリ機能体108,109の読出し動作について説明する。ここで、図11(a)は、メモリセルの構成を等価回路として示している。図11(b)は、メモリ機能体108に対する読出し動作時の等価回路を示している。尚、メモリ機能体108とメモリ機能体109の読出し動作は、端子SD1に印加する電圧と端子SD2に印加する電圧とを入れ替えるだけであるため、ここでは、メモリ機能体108の読み出しを行う場合について説明する。また、本実施形態では、第1メモリ機能体120の電荷保持量によって規定される書込み状態の閾値電圧が3V程度、消去状態の閾値電圧は1V程度の場合を例として説明する。
【0035】
非アクティブ時に、メモリセルの各端子に印加される電圧を0V(GNDレベル)とする。次に、読出し動作時に、例えば、端子Gに4Vを印加し、端子SD2に1.5Vを印加する。このとき、第1メモリ機能体120に係るトランジスタは状態に拘わらず必ずオンとなる。更に、第2メモリ機能体109の下部のチャネル領域には、端子SD2に印加した電圧により空乏層が形成される。この結果、図11(b)に示すように、第2メモリ機能体109は実質的に可変抵抗機能を失う。このため、メモリセルを流れる電流は、主に第2メモリ機能体108の状態によって決定されることとなり、第2メモリ機能体108の読出しができる。
【0036】
以上の読出し動作では、第1メモリ機能体120、第2メモリ機能体108,109は、お互いの状態に拘わらず読出しを行うことができる。尚、メモリセルの各動作の説明を行う為、具体的な印加電圧値を例示して説明したが、所望の現象が得られれば異なる電圧の組み合わせを用いてもよい。
【0037】
(製造方法)
続いて、本発明装置の製造方法について図5乃至図8を基に説明する。尚、各図(a)は、図2に示したメモリセルのA−A断面図を示しており、各図(b)はB−B断面図を示している。
【0038】
先ず、図5に示すように、半導体基板としてのp型シリコン基板100の表面に、既知のフォトリソフラフィ、エッチング、堆積技術等の組み合わせにより、第1メモリ機能体120と制御ゲート電極106とを形成する。尚、第1メモリ機能体120はメモリセル単位で独立して形成されるが、制御ゲート電極106は、図2のB−B方向に連続的に形成される。
【0039】
続いて、図6に示すように、例えば、シリコン酸化膜121を熱酸化法を用いて1〜20nm程度形成し、次に、シリコン窒化膜131の積層膜を2〜20nm程度堆積する。
【0040】
次に、図7に示すように、絶縁膜であるシリコン酸化膜122を10〜100nm程度堆積する。この後、図8に示すように、反応性イオンエッチングによりシリコン酸化膜122、シリコン窒化膜131、シリコン酸化膜121を順次エッチングし、シリコン酸化膜122をサイドウォール状に形成する。シリコン酸化膜121とシリコン窒化膜131の積層膜が第2メモリ機能体108及び第2メモリ機能体109となる。
【0041】
続いて、図9に示すように、例えばイオン注入法を用いて、制御ゲート電極106及びシリコン酸化膜122等をマスクとしてp型シリコン基板100の表面にn型シリコンの不純物領域141を形成する。このとき同時に、公知のパンチスルー抑制のためのHalo注入層やLDD層を形成してもよい。n型シリコンの不純物領域141の不純物濃度は1016〜1020/cm程度で構成されることが望ましい。
【0042】
この後、図10に示すように、公知の層間絶縁膜形成技術、及び層間絶縁膜平坦化技術により、層間絶縁膜150を形成し、公知の配線形成技術等によりコンタクト及びメタル配線151を形成する。
【0043】
以上、詳細に説明したように、本発実施形態の本発明に係る半導体記憶装置では、第1メモリ機能体120と、第1メモリ機能体120の両側に形成した第2メモリ機能体108,109により、一つのメモリセルで3ビットの記憶が可能となり、高集積化が可能となる。
【0044】
尚、上記実施形態の第1メモリ機能体120として、トンネル絶縁膜103、浮遊ゲート電極104及びゲート間絶縁膜105を構成したが、第1メモリ機能体120として、シリコン酸化膜及びシリコン窒化膜からなる複合絶縁膜を形成しても良い。
【0045】
また、第2メモリ機能体は、必ずしも第1メモリ機能体120及び制御ゲート電極106の両側に形成されている必要はなく、何れか一方にのみ形成される構成としても良い。更に、半導体層として、p型シリコン基板を用いたが、SOI層としてもよいし、半導体基板内に設けられたウェル領域であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】従来技術におけるメモリセルの構成例を示す断面図
【図2】本発明に係る半導体記憶装置のメモリセルの構成例を示すレイアウト図
【図3】本発明に係る半導体記憶装置のメモリセルの構成例を示す断面図
【図4】本発明に係る半導体記憶装置のメモリセルの電極を説明する断面図
【図5】本発明に係る半導体記憶装置の製造方法におけるメモリセルの一製造工程を示す工程断面図
【図6】本発明に係る半導体記憶装置の製造方法におけるメモリセルの一製造工程を示す工程断面図
【図7】本発明に係る半導体記憶装置の製造方法におけるメモリセルの一製造工程を示す工程断面図
【図8】本発明に係る半導体記憶装置の製造方法におけるメモリセルの一製造工程を示す工程断面図
【図9】本発明に係る半導体記憶装置の製造方法におけるメモリセルの一製造工程を示す工程断面図
【図10】本発明に係る半導体記憶装置の製造方法におけるメモリセルの一製造工程を示す工程断面図
【図11】本発明に係る半導体記憶装置におけるメモリセルの構成及び読出し動作時の構成を示す等価回路図
【符号の説明】
【0047】
1 半導体基板
2 ゲート絶縁膜
3 ゲート電極
4 電荷保持膜
6 チャネル領域
7 高濃度不純物拡散領域
8 低濃度不純物拡散領域
100 p型シリコン基板
101、102 拡散領域
103 トンネル絶縁膜
104 浮遊ゲート電極
105 ゲート間絶縁膜
106 制御ゲート電極
107 サイドウォール
108、109 メモリ機能体
120 第1メモリ機能体
121、122 シリコン酸化膜
131 シリコン窒化膜
141 n型不純物領域
150 層間絶縁膜
151 コンタクト、メタル配線
201、202 ソース/ドレイン端子
203 ゲート端子
204 基板端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体層上に形成された電荷保持機能を有する第1メモリ機能体と、前記第1メモリ機能体上に形成された制御ゲート電極と、前記第1メモリ機能体下に配置されたチャネル領域と、前記チャネル領域の両側に配置され、前記チャネル領域と逆導電型を有する拡散領域と、前記第1メモリ機能体及び前記制御ゲート電極の両側または一方側に配置され、前記拡散領域と接するように形成された電荷保持機能を有する第2メモリ機能体とを備えてなるメモリ素子を有することを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項2】
前記第1メモリ機能体は、前記チャネル領域上に形成された第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜上に形成された浮遊ゲート電極と、前記浮遊ゲート電極と前記制御ゲート電極との間に形成された第2絶縁膜と、を備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記第2メモリ機能体は、前記第1メモリ機能体及び前記制御ゲート電極の両側に、2つ形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
前記メモリ素子が、前記半導体層に接続される第1端子と、前記拡散領域の一方に接続される第2端子と、前記拡散領域の他方に接続される第3端子と、前記制御ゲート電極に接続される第4端子の4端子のみを、他の回路との接続用として備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
前記第2メモリ機能体が、前記制御ゲート電極への電圧印加によって、前記メモリ機能体に保持された電荷量に応じて、少なくとも前記第2メモリ機能体下に位置する前記拡散領域の抵抗を変化させ、一方の前記拡散領域から他方の前記拡散領域に流れる電流量を変化させるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
【請求項6】
前記第2メモリ機能体が、前記第2メモリ機能体に保持された電荷量に応じて、少なくとも前記第2メモリ機能体下に位置する前記拡散領域の一部を空乏化させる、若しくは導電型を反転させるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
【請求項7】
前記第2メモリ機能体が、電荷保持機能を有する電荷保持膜を含み、前記電荷保持膜の少なくとも一部が前記拡散領域の一部と接するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
【請求項8】
前記半導体層が、半導体基板、前記半導体基板内に設けられたウェル領域、または、絶縁体上に配置された半導体層であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
【請求項9】
前記第2メモリ機能体を読み出す際のゲート電圧が、前記第1メモリ機能体の電荷保持量によって規定される閾値電圧よりも高いことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の半導体記憶装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−173480(P2006−173480A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−366475(P2004−366475)
【出願日】平成16年12月17日(2004.12.17)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】