説明

回転磁界機械のための欠相検出

【課題】モータ駆動とモータとの間の配線接続の損傷、ゆるみ、接続ミスによる始動不具合、トルクリップル発生などの電気的接続の欠陥を検出する。
【解決手段】多相回転磁界を用いる機械において欠相を検出するための方法であって、電流ベクトルに第1の電流ベクトル位置をとらせるために、機械の巻線に第1の電流を供給する工程と、機械の少なくとも1つの選択された相巻線を流れる第1の電流を検知する工程と、少なくとも1つの選択された相巻線を流れる検知された第1の電流を、選択された相巻線について計算された第1の電流計算値と比較する工程と、第1の電流計算値と検知された第1の電流との差が所定の値を上回る場合に、第1の相故障が発生したことを検出する工程とを備える方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、永久磁石モータ駆動システムおよび誘導モータ駆動システムなどの回転磁界機械における故障検出に関するものである。本発明は、より具体的には、回転磁界機械における欠相検出に関するものである。
【背景技術】
【0002】
永久磁石(PM)モータ駆動システムおよび誘導モータ駆動システムは、運動&速度の制御に関わるさまざまな用途における使用が知られている。モータ駆動のなかには、多相モータの各相に選択的に動力を送る動力インバータを含むタイプがある。あるタイプのモータは、三相を使用している。各相は、特定の手順にしたがってそれぞれ励磁され、永久磁石に作用することによって、所望の変化図にしたがってモータを駆動する。デザイン上およびその他の実施上の配慮のため、動力インバータからモータへの接続の多くは、動力インバータをモータから切り離し可能であるように、可変長のケーブルまたは配線を用いて実現される。通常は、モータ駆動システムにしばしば見られるEMIおよびその他のノイズ信号による影響からケーブル接続および配線接続を保護するため、予防措置がとられている。
【0003】
動力インバータとモータとの間のケーブル接続および配線接続を保護するために一般にとられている付加的な予防措置にもかかわらず、ケーブル接続および配線接続は、往々にして、それに関連した問題を生じる。例えば、モータ駆動とモータとの間の配線接続の損傷、ゆるみ、または接続ミスは、駆動動作の不具合を引き起こす。そして、これらの問題は、いずれも、モータを始動させる際の不具合に繋がる可能性がある。
【0004】
大きな始動トルクを必要としない場合は、モータは始動され、作動しつづける。これは、しかしながら、かなりのトルクリップルを伴う。トルクリップルは、駆動効率を大幅に低下させ、可聴ノイズを増加させ、ひいては連結軸の負荷を損なう恐れがある。したがって、モータの電気的接続の欠陥を検出して、その場合に破壊応答を提供することが望まれている。
【発明の開示】
【0005】
本発明にしたがって、誘導モータまたはセンサレスフィードバック検出システムを有する永久磁石同期モータなどの回転磁界機械において欠相を検出するためのシステムおよび方法が開示される。始動時における永久磁石同期モータ(PMSM)の初期化は、モータを所定の角度で停止させ、モータを始動および作動させるための初期条件を得ることによって、実現することができる。モータを停止させる技術は、1つには、モータ巻線に直流電流を強制的に流すことによって、モータ軸をとある所定の角度で停止させるものである。モータの停止は、いくつかの段階を経て実現することができる。すなわち、同期回転座標系の電流調整器の電流ベクトルを、先ずは第1の相に、次いで別の相にアライメントされ、それらのアライメントの最中にその他の相の電流を測定する。電流ベクトルのアライメント先でない相の電流は、測定されたときに、予想される範囲内に収まっている、または、さもなければエラーが観測される。特定の電流が予想範囲外の振幅を有するときは、欠相エラーが示される。
【0006】
したがって、本発明は、回転磁界機械の始動時に、当該回転磁界機械と回転磁界機械駆動システムとの間における相の断線を、すなわち欠相エラーを検出する方法について開示している。欠相は、永久磁石モータ駆動の始動時に、2段階の直流電流注入により得られた1相の電流フィードバックのみを監視することによって、決定することができる。
【0007】
本発明の欠相検出方式は、始動期間を延長することなくモータの始動順序に組み入れることができる。このようなモータの始動順序は、欠相検出の結果に基づいて停止することによって、モータによって駆動されるシステムの物理的損傷を阻止することができる。
【0008】
本発明のその他の特徴および利点は、添付の図面を参照にした以下の発明の説明により明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、欠相検出システムと、ファームウェアとして実行されることが好ましい欠相検出アルゴリズムとに関する。図1を参照せよ。図1は、本発明にしたがった欠相検出ブロック18を有するモータ制御システムを、概してシステム10として示したものである。システム10は、同期回転座標系の電流調整器を有するPMSM駆動システムである。該システムは、例えば誘導モータなど、別のタイプの回転磁界機械を駆動することもできる。ベクトル回転器制御12は、調整器14からトルク&フラックス調整パラメータを供給され、また、ロータ角推定器16から基準回転角Rtr−Angを供給される。ベクトル回転器制御12に供給される基準回転角は、スイッチSW2を通じてロータ角推定器16に繋がれる。しかしながら、スイッチSW2は、始動時は、欠相検出動作を実施するために、本発明にしたがって欠相検出器18に繋がれる。このとき、欠相検出器18は、ベクトル回転器制御12に回転角信号を供給する。また、欠相検出器18は、始動時に、スイッチSW1を通じて調整器14にトルク電流指示値iq*を供給する。通常動作時は、すなわち始動後は、スイッチSW1は、速度調整器11を調整器14に繋ぐことによって、速度調整器11からトルク電流指示値iq*を供給することを可能にする。
【0010】
欠相検出器18は、欠相の有無を検出するために、PMSM13から電流フィードバックを受信する。図1に示された代表的な実施形態において、W相のための電流フィードバック信号は、信号iWとして検出器18に供給される。もし、欠相検出器18が欠相の決定を下した場合は、その事実を示すために、欠相故障が告示される。
【0011】
欠相検出器18の動作は、「初期ロータ角を決定するため、PMSM13は、モータの始動時に先ず停止されている」という原則から導かれる。初期ロータ角は、センサレス永久磁石モータの始動時に、モータに直流電流を強制的に流し、モータ軸をとある所定の角度で停止させることによって識別される。停止動作は、一般に、初期のロータ軸角度を識別するために、2段階を経て実現される。
【0012】
図2を参照せよ。ベクトル図22は、2段階を経てPMSM13に強制的に流される電流を示している。図中、ベクトルは、30度に開かれた状態で例示されている。停止動作の第1の段階において、電流ベクトルIは、電流調整器の使用を通じて一定期間に渡ってV相にアライメントされる。この第1の段階は、図2において、V軸上にある番号1のベクトルとして示されている。電流ベクトルIがこのようにアライメントされたとき、U相およびW相の電流は、V相の電流量Iの半分に等しい。電流量は、調整器14に供給されるiq*に等しい。
【0013】
停止動作の第2の段階では、電流調整器の使用を通じて電流ベクトルIをU相に垂直にアライメントさせるように、電流ベクトル角Rtr_Ang(図1を参照せよ)を変化させる。この第2の段階は、図2において、番号2を付された電流ベクトルIで表されている。この第2の段階では、U相の電流はゼロであるのに対し、V相およびW相の電流は、ともに電流量Iの約0.8666倍の振幅を有する互いに逆向きの電流である。したがって、欠相の検出は、フィードバック電流を、すなわち、この代表的な実施形態では位相Wのフィードバック電流を、予想される電流振幅(段階1では−0.5×I、段階2では−0.8666×I)と比較することによって、実施することができる。すなわち、もし予想される電流が、これらの動作中に測定された電流に一致しない場合は、欠相が示される。予想される電流値の範囲は、測定された電流が有効であるとみなされる範囲、すなわち欠相が示されない範囲の閾値窓として提供される。予想される電流値の範囲、すなわち閾値の範囲は、所望の用途のパラメータに応じて可変である、または設定可能である。
【0014】
予想される電流値と測定された電流値との比較は、電流制御のために十分な整定時間を取ることができるように、停止動作の各段階の終了時に実施される。もし、比較結果が一定の電流帯域内に含まれない場合は、欠相が告示される。欠相が示されたとき、モータ駆動システム10は、二重安全モードで動作する、低機能性モードで動作する、モータを無効にするなどを含むいくつかの反応を示すことができる。なお、もし欠相が初期に検出された場合は、再始動メカニズムを使用してモータの再始動を試みることが可能であると考えられる。例えば、モータ駆動システム10は、欠相検出エラーの生成後、停止段階の間に、同モータ駆動システムを再初期化するようにプログラムすることが可能である。
【0015】
停止の各段階1,2がエラーを生じることなく完了すると、通常の動作が再開される。スイッチSW1は、上側の位置に切り替わり、速度調整器11によるトルク電流指示値iq*の供給を可能にし、スイッチSW2は、下側の位置に切り替わり、ロータ角推定器16による推定ロータ角Rtr_Angの生成を可能にする。
【0016】
図3は、欠相検出器18のシステムブロック図である。図中には、欠相検出アルゴリズムのための計算の一部を構成する乗算器31への入力として、電流パラメータIparkが示されている。欠相検出アルゴリズムは、スイッチ32の状態および停止角度に応じて、例えば、段階1用の0.5または段階2用の0.866のいずれかの乗数を提供される。スイッチ32の状態および停止角度に応じて、その他の値を用いることも可能である。電流パラメータIparkは、調整器14にトルク電流指示値を供給するために、図1に示されたスイッチSW1に送られる。したがって、電流パラメータIparkによって提供される電流量は、停止段階中にトルク電流指示値Iq*用に供給される電流量である。
【0017】
段階制御36は、乗算ブロック31に適切なパラメータを供給するために、そして、推定ロータ角Rtr_Angを供給するために、スイッチ32,34に切り替え論理を提供する。この実施例の段階1において、電流パラメータIparkは、0.5で乗算され、その結果を電流フィードバックiWに加算される。前述のように、乗数は、スイッチ32の状態と停止角度とに依存する。加算の結果は、モータ電流が範囲外であるか否か、欠相を示しているか否かを判断するために、フィルタを通されて比較器に加えられる。また、段階1において、推定ロータ角Rtr_Angは、所望の電流フィードバックiWを得るために、V相について30度に設定される。電流パラメータIparkおよびトルク電流指示値Iq*に対するこれらの設定の結果として得られたフィードバックiWは、比較器Cに供給される信号を適切な範囲にすることができる。欠相検出器18による欠相検出は、逐次的に生じるので、故障は、段階1または段階2のいずれかで検出されると考えられる。段階1の完了後、段階制御36は、スイッチ32,34を作動させることによって、段階2における欠相検出の決定に適したパラメータをモータ駆動システム10に加える。したがって、この実施例では、0.8666の値が電流パラメータIparkと共に乗算器31に加えられ、次いで、電流フィードバックIWと比較される。比較の結果は、フィルタを通されて比較器Cに加えられる。これは、やはり比較器Cに加えられた電流帯域の閾値を基準にして、欠相発生の有無を決定するためである。乗数は、スイッチ32の状態と停止角度とに依存する。段階2において、スイッチ34は、V相について0度の推定ロータ角を電流ベクトルに対して設定するように操作されるので、電流ベクトルは、U相に対して直交する。したがって、欠相検出は、段階2において独立に完了され、段階1とは異なる独立した欠相表示を提供する。もし、段階1または段階2のいずれかで欠相故障が示された場合は、その結果は、欠相検出信号のかたちで告示される。
【0018】
本発明にしたがった欠相検出器の数々の変形版も、本発明の範囲内であると見なされる。非限定的な例として、所望のモータ駆動システムパラメータに応じてパラメータを調整可能であるプログラム可能なまたは適応性の欠相検出器を用意することが挙げられる。更に、欠相検出器では、図3に例示された単一の比較器Cに代わって複数の比較器を使用することも可能である。また、W相以外の他の相を使用して欠相検出を実現することも可能である。
【0019】
以上、具体的な実施形態との関連のもとで本発明が説明された。しかしながら、当業者にとっては、その他の変更および修正、ならびにその他の使用が明白である。したがって、本発明は、本明細書で開示された具体的内容には限定されず、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】ロータ角推定機能を有するPMSMコントロールのシステムブロック図である。
【図2】電流ベクトル図である。
【図3】本発明にしたがった欠相検出器のシステムブロック図である。
【符号の説明】
【0021】
10…PMSM駆動システム
11…速度調整器
12…ベクトル回転器制御
13…PMSM
14…調整器
16…ロータ角推定器
18…欠相検出器
22…ベクトル図
31…乗算器
32,34…スイッチ
36…段階制御

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多相回転磁界を用いる機械において欠相を検出する方法であって、
電流ベクトルに第1の電流ベクトル位置をとらせるために、前記機械の巻線に第1の電流を供給する工程と、
前記機械の少なくとも1つの選択された相巻線を流れる第1の電流を検知する工程と、
前記少なくとも1つの選択された相巻線を流れる前記検知された第1の電流を、前記選択された相巻線について計算された第1の電流計算値と比較する工程と、
前記第1の電流計算値と前記検知された第1の電流との差が所定の値を上回る場合に、第1の相故障が発生したことを検出する工程と
を備える方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、更に、
前記電流ベクトルに第2の電流ベクトル位置をとらせるために、前記機械の巻線に第2の電流を供給する工程と、
前記機械の少なくとも1つの選択された相巻線を流れる第2の電流を検知する工程と、
前記少なくとも1つの選択された相巻線を流れる前記検知された第2の電流を、前記選択された相巻線について計算された第2の電流計算値と比較する工程と、
前記第2の電流計算値と前記検知された第2の電流との差が所定の値を上回る場合に、第2の相故障が発生したことを検出する工程と
を備える方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、更に、
前記機械の巻線に電流を供給する前に、前記機械を制御するための制御器を始動モードに切り替える工程を備える方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であって、更に、
前記第1の相故障または前記第2の相故障が検出された場合に、相故障信号を生成する工程を備える方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、更に、
前記相故障信号が生成されなかった場合に、前記制御器を通常動作モードに切り替える工程を備える方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記比較する工程は、
前記機械への電流指示値を決定するために使用される電流パラメータを用意する工程と、
前記電流パラメータを1つの値で乗算する工程と、
前記乗算の工程で得られた積を、前記検知された第1の電流と比較して、前記検知された第1の電流と前記積との差が前記所定の値を上回るか否かを決定する工程と
を含む、方法。
【請求項7】
請求項3に記載の方法であって、
前記第2の比較する工程は、
前記機械への電流指示値を決定するために使用される電流パラメータを用意する工程と、
前記電流パラメータを1つの値で乗算する工程と、
前記乗算の工程で得られた積を、前記検知された第2の電流と比較して、前記検知された第2の電流と前記積との差が前記所定の値を上回るか否かを決定する工程と
を含む、方法。
【請求項8】
請求項3に記載の方法であって、更に、
前記相故障信号が生成されなかった場合に、速度調整器の出力を前記制御器に供給して機械動作を制御する工程を備える方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、更に、
相故障信号が生成されなかった場合に、前記制御器に前記機械のロータ角の推定値を供給する工程を備える方法。
【請求項10】
多相回転磁界を用いる機械において欠相を検出するためのシステムであって、
電流ベクトルに第1の電流ベクトル位置をとらせるために、前記機械の巻線に第1の電流を供給するための機器と、
前記機械の少なくとも1つの選択された相巻線を流れる第1の電流を検知するための検知器と、
前記少なくとも1つの選択された相巻線を流れる前記検知された第1の電流を、前記選択された相巻線について計算された第1の電流計算値と比較するための比較器と、
前記第1の電流計算値と前記検知された第1の電流との差が所定の値を上回る場合に、第1の相故障の発生を検出するための検出器と
を備えるシステム。
【請求項11】
請求項10に記載のシステムであって、更に、
前記機器は、前記電流ベクトルに第2の電流ベクトル位置をとらせるために、前記機械の巻線に第2の電流を供給し、
前記検知器は、前記機械の少なくとも1つの選択された相巻線を流れる第2の電流を検知し、
前記比較器は、前記少なくとも1つの選択された相巻線を流れる前記検知された第2の電流を、前記選択された相巻線について計算された第2の電流計算値と比較し、
前記検出器は、前記第2の電流計算値と前記検知された第2の電流との差が所定の値を上回る場合に、第2の相故障の発生を検出する、システム。
【請求項12】
請求項11に記載のシステムであって、更に、
前記機械の巻線に電流を供給する前に、前記機械を制御するための制御器を始動モードに切り替えるスイッチを備えるシステム。
【請求項13】
請求項12に記載のシステムであって、更に、
前記検出器は、前記第1の相故障または前記第2の相故障が検出された場合に、相故障信号を生成するシステム。
【請求項14】
請求項12に記載のシステムであって、更に、
前記相故障信号が生成されなかった場合に、前記制御器を通常動作モードに切り替えるためのスイッチを備えるシステム。
【請求項15】
請求項10に記載のシステムであって、
前記比較器は、前記機械へのトルク電流指示値を決定するために使用される第1の電流パラメータを受信し、
前記システムは、更に、電流パラメータをある値で乗算するための乗算器を含み、
前記比較器は、前記乗算器で得られた積を、前記検知された第1の電流と比較して、前記検知された第1の電流と前記積との差が前記所定の値を上回るか否かを決定する、システム。
【請求項16】
請求項12に記載のシステムであって、
前記比較器は、前記機械へのトルク電流指示値を決定するために使用される第2の電流パラメータを受信し、
更に、前記乗算器は、前記第2の電流パラメータをある値で乗算し、
更に、前記比較器は、前記乗算器で得られた積を、前記検知された第2の電流と比較して、前記検知された第2の電流と前記積との差が前記所定の値を上回るか否かを決定する、システム。
【請求項17】
請求項12に記載のシステムであって、更に、
前記相故障信号が生成されなかった場合に、前記制御器に出力を供給して機械動作を制御する速度調整器を備えるシステム。
【請求項18】
請求項17に記載のシステムであって、更に、
前記機械のロータ角を推定するためのロータ角推定器を備え、
前記機器の始動後、前記相故障信号が生成されなかった場合に、前記ロータ角推定器は、前記制御器に前記ロータ角推定値を供給するスイッチに出力を供給する、システム。
【請求項19】
請求項18に記載のシステムであって、
前記機械の巻線に前記第1の電流および前記第2の電流を供給するための前記機器は、前記電流ベクトルに前記第1の電流ベクトル位置および前記第2の電流ベクトル位置をそれぞれとらせるために、始動時にそれぞれロータ角信号を供給する、システム。
【請求項20】
請求項19に記載のシステムであって、
前記スイッチは、前記機器によってロータ角推定値が供給される始動時の第1の位置から前記ロータ角推定器によってロータ角推定値が供給される第2の位置へと切り替わる、システム。
【請求項21】
請求項18に記載のシステムであって、
前記制御器は、トルクおよびフラックス電流調整器に結合された出力を有する速度調整器を含み、前記トルクおよびフラックス電流調整器は、PWMゲート段に結合された出力を有するベクトル回転器に結合された出力を有し、前記PWMゲート段は、前記機械を駆動するインバータに結合された出力を有し、フィードバック信号は、前記インバータの出力からベクトル復調器に供給され、前記ベクトル復調器は、前記トルクおよびフラックス電流調整器に入力を供給する出力を有し、更に、前記ロータ角推定器は、前記ベクトル回転器および前記ベクトル復調器に前記ロータ角推定値を供給する、システム。
【請求項22】
請求項10に記載のシステムであって、
前記機械は、永久磁石同期モータまたは誘導モータである、システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−238688(P2006−238688A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−44979(P2006−44979)
【出願日】平成18年2月22日(2006.2.22)
【出願人】(505300623)インターナショナル・レクティファイヤ・コーポレーション (23)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL RECTIFIER CORPORATION
【Fターム(参考)】