説明

基板洗浄方法及び装置

【課題】 基板洗浄方法及び装置が開示される。
【解決手段】 レーザービームを利用する基板洗浄方法及び装置において、工程チャンバー内にはレーザー誘起衝撃波が発生する空間を限定する内部チャンバーが配置される。前記レーザービームは前記内部チャンバー内に位置した焦点に集中され、これによってレーザー誘起プラズマ衝撃波が前記レーザー焦点の周囲に発生する。前記プラズマ衝撃波は内部チャンバーの内側表面によって反射され、前記内部チャンバーの下部を通じて基板上に照射される。結果的に基板上に照射されるプラズマ衝撃波の強度が増加し、これによって、基板上の汚染物質の除去効率が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板洗浄方法及び装置に関し、より詳しくはレーザー誘起衝撃波(laser
induced shock wave)を利用して基板上の汚染物質を除去する基板洗浄方法及びこれを遂行するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に半導体素子、平板表示素子などのような集積回路素子は多様な工程を通じて製造されることができる。例えば、半導体基板またはガラス基板に対して蒸着工程、エッチング工程、洗浄工程などのような一連の単位工程を遂行することができる。特に、洗浄工程は基板上の汚染物質を除去するために遂行することができる。
【0003】
一例として、特許文献1及び特許文献2にはレーザー誘起衝撃波を利用する洗浄装置が開示されている。
【0004】
前記洗浄装置はレーザービームを発生させるためのレーザーと、前記レーザービームを基板の上部に位置したレーザー焦点に誘導するための反射鏡、前記レーザービームを集束するための焦点レンズ、などを含む。
【0005】
しかし、前記レーザー焦点の周囲で発生するレーザー誘起プラズマ衝撃波は前記基板のみでなく、前記基板が位置するチャンバーの内部表面及び前記チャンバー内部に位置する要素に衝突することがあり、これによって前記チャンバーの内部表面及び前記要素が損傷を受けることが生じる。また、前記プラズマ衝撃波が前記レーザー焦点から四方に照射されるため、エネルギー効率が低下することでき、前記基板の全体表面に対する洗浄工程を遂行するにおいての所要時間が増加することができる。
【特許文献1】米国特許出願公開第2002−0170892号
【特許文献2】米国特許出願公開第2003−0106881号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一目的は、エネルギー効率を向上させることができ、レーザー誘起プラズマ衝撃波によってチャンバーが損傷されるのを防ぐことができる基板洗浄方法を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、エネルギー効率を向上させることができ、レーザー誘起プラズマ衝撃波によってチャンバーが損傷されるのを防ぐことができる基板洗浄装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面による基板洗浄方法は、レーザービームを発生させる段階と、前記レーザービームを前記基板の上部に位置したレーザー焦点に集中させてプラズマ衝撃波を発生させる段階と、前記プラズマ衝撃波の強度を増加させる段階と、前記強度が増加したプラズマ衝撃波を基板上に照射して前記基板から汚染物質を除去する段階とを含むことができる。
【0009】
本発明の実施例によれば、前記基板は工程チャンバー内に配置された基板支持部によって支持され、前記レーザー焦点は前記工程チャンバー内において、前記基板支持部の上に配置された内部チャンバー内に位置することができる。
【0010】
本発明の実施例によれば、前記プラズマ衝撃波は前記内部チャンバーの内側表面によって反射されることで強度が増加することができ、前記内部チャンバーの下部を通じて前記基板上に照射されることができる。
【0011】
本発明の実施例によれば、前記内部チャンバーに工程ガスを供給することができる。
【0012】
本発明の実施例によれば、前記基板の上部表面の全体を洗浄するために前記基板を移動することができる。
【0013】
本発明の他の側面による基板洗浄装置は、工程チャンバーと、前記工程チャンバーの内部に配置されて基板を支持するための基板支持部と、レーザービームを発生させ、プラズマ衝撃波を発生させるために前記基板支持部の上に位置するレーザー焦点に前記レーザービームを集中させるためのビーム照射部と、前記工程チャンバー内において、前記基板支持部の上に配置して前記レーザー焦点が位置する空間を限定し、前記基板から汚染物質を除去するために前記基板上に前記プラズマ衝撃波を照射するための下部開口を有する内部チャンバーとを含むことができる。
【0014】
本発明の実施例によれば、前記ビーム照射部は前記レーザービームを発生させるためのレーザーと、前記レーザービームを反射させるための少なくとも1つの反射ミラーと、前記反射ミラーによって反射されたレーザービームを前記レーザー焦点に集中させるための焦点レンズとを含むことができる。
【0015】
本発明の実施例によれば、前記反射ミラーが移動可能になるように配置できる。
【0016】
本発明の実施例によれば、前記内部チャンバーはステンレススチールからなることができる。
【0017】
本発明の実施例によれば、前記内部チャンバーの内側表面は前記プラズマ衝撃波を反射させるために金でめっきすることができる。
【0018】
本発明の実施例によれば、前記内部チャンバーは前記レーザービームを通過させるための透明窓を有することができる。
【0019】
本発明の実施例によれば、前記透明窓はガラスまたは石英からなることができ、1〜5mmの厚さを有することができる。
【0020】
本発明の実施例によれば、前記基板洗浄装置は前記内部チャンバーと接続され、前記内部チャンバーの内部に工程ガスを供給するためのガス供給部をさらに含むことができる。
【0021】
本発明の実施例によれば、前記基板洗浄装置は前記内部チャンバーと前記ガス供給部を接続するガス供給管に設置されて、前記工程ガスの流量を調節するための流量調節バルブをさらに含むことができる。
【0022】
本発明の実施例によれば、前記基板洗浄装置は前記内部チャンバーの下部開口と連通して前記プラズマ衝撃波を前記基板上に照射するための衝撃波照射部をさらに含むことができる。
【0023】
本発明の実施例によれば、前記衝撃波照射部は前記内部チャンバーの下部開口と連通する衝撃波照射管(shock wave irradiating tube)と、前記
衝撃波照射管を通じて伝わる前記プラズマ衝撃波の強度を調節するために前記衝撃波照射管に接続された調節バルブを含むことができる。
【0024】
本発明の実施例によれば、前記基板洗浄装置は前記基板支持部と接続されて前記基板支持部を回転させ、水平及び垂直方向に移動させるための駆動部をさらに含むことができる。
【0025】
本発明の実施例によれば、前記基板洗浄装置は前記汚染物質を前記工程チャンバーから除去するための真空排出部をさらに含むことができる。
【0026】
本発明の実施例によれば、前記基板洗浄装置は前記内部チャンバー内に配置されて、前記プラズマ衝撃波を前記基板に向けて反射させるための集光鏡をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0027】
前述のような本発明の実施例によれば、プラズマ衝撃波が内部チャンバーの内側表面によって反射されるため、基板上に照射されるプラズマ衝撃波の強度が増加することができ、これによって、前記基板の洗浄効率が向上することができる。また、エネルギー効率が向上されることができ、前記プラズマ衝撃波による工程チャンバーの内側表面及び前記工程チャンバー内に配置された要素の損傷が減少することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照しつつ、より詳しく説明する。
【0029】
図1は本発明の一実施例による基板洗浄装置を説明するための概略的な断面図である。
【0030】
図1を参照すると、本発明の一実施例による基板洗浄装置100は工程チャンバー110、基板支持部200、ビーム照射部300、内部チャンバー400、及び衝撃波照射部500を含む。
【0031】
工程チャンバー110は、基板120を洗浄するための空間を提供する。例えば、工程チャンバー110は内部に空間を有する六面体形状を有することができる。これとは別に、工程チャンバー110は内部に空間を有する多様な形状を有することができる。
【0032】
基板支持部200は、工程チャンバー110の内部に配置され、基板120を支持する。例えば、基板支持部200は基板120のエッジ部位を支持することができる。
【0033】
基板支持部200はスピンチャック210と、前記スピンチャック210上に配置され、前記基板120のエッジ部位を支持するための多数の支持ピン220及びスピンチャック210を回転、移動させるための駆動部230を含む。
【0034】
スピンチャック210は基板120の大きさと同一であるか或いは大きい大きさを有することができる。また、スピンチャック210は駆動軸212により駆動部230と接続される。
【0035】
支持ピン220は基板120のエッジ部位を支持するためにスピンチャック210の上部面のエッジ部位上に配置される。本発明の他の実施例によれば、前記スピンチャック210のエッジ部位上には前記基板120のエッジ部位を把持するためのホルダー(図示せず)を配置することができる。
【0036】
駆動部230はスピンチャック210を回転させることができる。即ち、スピンチャック210の回転により前記支持された基板120が回転されることができる。また、前記駆動部230は前記スピンチャック210を移動させることができる。例えば、駆動部230はスピンチャック210を垂直または水平方向に移動させ、基板120の位置を調節することができる。特に、駆動部230はレーザー焦点350と基板120との間の距離を調節するためにスピンチャック210を垂直方向に移動させることができ、プラズマ衝撃波360が基板120の上部面全体に照射されるように前記スピンチャック210を水平方向に移動させることができる。
【0037】
ビーム照射部300はレーザー305、第1反射ミラー320、第2反射ミラー330、及び焦点レンズ340を含むことができる。
【0038】
レーザー305は工程チャンバー110の外部に配置される。これとは別に、レーザー305は工程チャンバー110の内部に配置されることができる。
【0039】
レーザー305はレーザービーム310を発生させることができ、前記レーザービーム310は基板120の上に位置するレーザー焦点350に集中されることができる。例えば、レーザー305から発生されるレーザービーム310は高エネルギーを有するパルス波を含むことができる。前記レーザービーム310は1〜100ns程度のパルス幅及び0.1〜10J/pulse程度の出力エネルギーを有することができる。前記レーザービーム310は焦点レンズ340によってレーザー焦点350に集中されることができ、これによりプラズマ衝撃波360が生成されることができる。例えば、前記レーザー305はNd:YAG、COレーザーなどであることができる。
【0040】
前記第1反射ミラー320及び第2反射ミラー330は前記レーザービーム310を前記焦点レンズ340上に誘導するために使用することができる。
【0041】
第1反射ミラー320はレーザー305と隣接する工程チャンバー110の外部に配置されることができる。第1反射ミラー320によって反射されたレーザービーム310は第2反射ミラー330に誘導され、前記第2反射ミラー330によって反射されたレーザービーム310は前記焦点レンズ340に誘導されることができる。
【0042】
他方、前記工程チャンバー110は前記レーザービーム310を通過させるための第1透明窓114を有することができる。例えば、前記第1透明窓114は前記工程チャンバー110の下部パネル112に配置されることができる。
【0043】
前記第1反射ミラー320及び第2反射ミラー330は前記レーザー焦点350の位置を変化させるために移動が可能であるように配置されることができる。他方、前記ビーム照射部300は多様な光学部材をさらに含むことができ、本発明の範囲は反射ミラー(320、330)によって限定されることはない。
【0044】
前記焦点レンズ340は前記レーザービーム310を前記レーザー焦点350に集中させるために使用することができる。即ち、前記第2反射ミラー330によって反射されるレーザービーム310は前記焦点レンズ340に誘導されることができ、前記焦点レンズ340によって前記レーザー焦点350上に集中されることができる。
【0045】
前記レーザー焦点350に集中されたレーザービーム310はガス粒子のブレークダウン(breakdown)によるプラズマ衝撃波を発生させることができ、前記プラズマ衝撃波は前記レーザー焦点350から四方に照射されることができる。前記プラズマ衝撃波の一部は基板120上に照射されることができ、これによって基板120上の汚染物質
、例えば、パーティクル、有機汚染物が除去されることができる。また、前記プラズマ衝撃波は前記工程チャンバー110の内部表面及び前記工程チャンバー110の内部に配置された要素に照射されることができ、これによって、前記工程チャンバー110及び前記要素が損傷を受けることがある。
【0046】
本発明の実施例によれば、前記プラズマ衝撃波を遮断するための内部チャンバー400が工程チャンバー110内に配置されることができ、前記内部チャンバー400は前記レーザー焦点350が位置する空間410を限定することができる。前記内部チャンバー400は前記レーザービーム310を通過させるための第2透明窓430を有することができ、前記焦点レンズ340を通過したレーザービーム310は前記第2透明窓430を通じて前記レーザー焦点350に誘導されることができる。
【0047】
前記レーザー焦点350から発散されるプラズマ衝撃波は前記内部チャンバー400の内側表面420によって反射されることができ、前記反射されたプラズマ衝撃波の一部が前記内部チャンバー400の下部(lower portion)を通じて前記基板120上に照射されることができる。従って、前記基板120上に照射されるプラズマ衝撃波の強度が増加することができる。
【0048】
前記内部チャンバー400の下部には前記プラズマ衝撃波を基板120上に照射するための衝撃波照射部500が接続されることができる。前記衝撃波照射部500は円筒形状を有することができる。特に、前記内部チャンバー400は1つの開口を有することができ、前記プラズマ衝撃波は前記下部開口と前記衝撃波照射部500を通じて前記基板120上に照射されることができる。
【0049】
結果的に、前記強度が増加したプラズマ衝撃波が前記基板120上に照射されることによって、前記基板120上の汚染物質を効果的に除去することができ、また、前記レーザービーム310の効率が向上することができる。
【0050】
本発明の他の実施例によれば、図示してはいないが、前記内部チャンバー400内には前記レーザー焦点350の周囲に発散されるプラズマ衝撃波の一部を基板120に向けて反射させるための集光鏡(condensing mirror)が配置されることができる。前記集光鏡は前記レーザー焦点350上に配置されることができる。例えば、前記集光鏡は半球形状または円錐形状を有することができる。また、前記集光鏡はステンレススチールからなることができ、前記集光鏡の表面は金(Au)でめっきすることができる。
【0051】
図2は、図1に図示した内部チャンバーを説明するための概略的な断面図である。
【0052】
図2を参照すると、内部チャンバー400は工程チャンバー110の内部でプラズマ衝撃波355を前記基板120上に照射するために前記基板支持部200上に配置されることができる。特に、内部チャンバー400はレーザー焦点350を取り囲むように配置されることができる。即ち、前記内部チャンバー400は前記レーザー焦点350が位置する空間410を限定することができ、前記レーザー焦点350から発散されるプラズマ衝撃波355が前記工程チャンバー110の内部表面及び前記工程チャンバー110の内部に配置された要素を損傷させることを防ぐために前記プラズマ衝撃波355を部分的に遮断することができる。
【0053】
前記内部チャンバー400はステンレススチールからなることができる。特に、前記プラズマ衝撃波355を反射させるために、また前記プラズマ衝撃波355によって損傷を受けないように前記内部チャンバー400の内側表面420は金(Au)でめっきするこ
とができる。
【0054】
前記内部チャンバー400は前記焦点レンズ340を通過したレーザービーム310を通過させるための第2透明窓430を有することができる。前記第2透明窓430はガラスまたは石英からなることができ、レーザービーム310の損失を減少させるために1〜5mm程度の厚さを有することができる。
【0055】
前記内部チャンバー400はガス供給部440と接続されることができ、前記ガス供給部440は前記内部チャンバー400の内部に工程ガスを供給することができる。
【0056】
前記ガス供給部440はガス供給管442によって前記内部チャンバー400と接続されることができ、前記内部チャンバー400に供給される工程ガスの流量は前記ガス供給管442に設置された流量調節バルブ444で調節することができる。
【0057】
前記工程ガスとしては、アルゴン、窒素、ヘリウム、ネオンなどのような不活性ガスまたは酸素、オゾン、フッ素、塩素などのような反応性ガスを使用することができる。また、前記不活性ガスと反応性ガスの混合ガスを前記工程ガスとして使用することができる。特に、前記不活性ガスは前記基板120上のパーティクルを除去するために使用することができ、前記反応性ガスは前記基板120上の有機汚染物を除去するために使用することができる。
【0058】
前記内部チャンバー400の下部には衝撃波照射部500を接続することができる。前記衝撃波照射部500は前記基板120と隣接して配置されることができ、前記プラズマ衝撃波355を基板上に伝達するための衝撃波照射管(shock wave irradiating tube)510及び前記基板120上に照射されるプラズマ衝撃波360の強度を調節するための調節バルブ520を含むことができる。一方、前記衝撃波照射管510は前記内部チャンバー400と実質的に同一物質からなることができる。例えば、前記衝撃波照射管510はステンレススチールからなることができ、前記衝撃波照射管510の内側表面は前記プラズマ衝撃波360を前記基板120上に伝達するために金でめっきすることができる。
【0059】
前記調節バルブ520は前記衝撃波照射管510と接続することができ、前記衝撃波照射管510の開放程度を調節することができる。即ち、前記プラズマ衝撃波360を伝達する経路の断面積を調節することで前記基板120上に照射されるプラズマ衝撃波360の強度を調節することができる。
【0060】
前述のように、前記基板120上に照射されるプラズマ衝撃波360の強度は前記レーザー焦点350から発散されるプラズマ衝撃波355が前記内部チャンバー400の内側表面420によって反射されることで増加することができ、これにより、基板120上の汚染物質を容易に除去することができる。また、前記プラズマ衝撃波355を反射させることで、前記工程チャンバー110の内部表面及び前記工程チャンバー110内の要素が前記プラズマ衝撃波355によって損傷を受けるのを防ぐことができる。
【0061】
他方、前記プラズマ衝撃波360が前記基板120上に照射される間、前記基板120は前記駆動部230によって移動または回転されることができる。従って、前記基板120の上部表面全体に対する洗浄工程を適切に遂行することができる。
【0062】
また、前記基板洗浄装置100は第2ガス供給部600と真空排出部700をさらに含むことができる。前記第2ガス供給部600は基板120から汚染物質を除去するために前記基板120上に不活性ガスを供給することができ、前記真空排出部700は前記基板
から分離された汚染物質を前記不活性ガス及び工程ガスと共に前記工程チャンバー110から除去するために使用することができる。前記真空排出部700は真空ポンプ、真空配管、圧力調節バルブなどを含むことができる。
【0063】
図示によれば、前記第2ガス供給部600と前記真空排出部700は前記プラズマ衝撃波360が照射される基板120の一部位に隣接して配置されているが、前記第2ガス供給部600と前記真空排出部700は前記工程チャンバー120に接続されることもできる。また、前記第2ガス供給部600無しで、前記真空排出部700のみが前記工程チャンバー110に接続されることもできる。
【0064】
図3は、図1及び図2に図示した基板洗浄装置を使用して基板上の汚染物質を除去するための基板洗浄方法を説明するためのフローチャートである。
【0065】
図3を参照すれば、S100段階において、半導体ウエハーまたはガラス基板のような基板120が工程チャンバー110で前記基板支持部200上にロードされることができる。前記基板120と前記衝撃波照射部500との間の間隔は前記駆動部230によって調節されることができる。
【0066】
S200段階において、レーザービーム310は前記レーザー305によって発生することができる。前記発生したレーザービーム310は前記第1反射ミラー320及び第2反射ミラー330を通じて焦点レンズ340に誘導されることができる。
【0067】
S300段階において、前記レーザービーム310をレーザー焦点350上に集中させ、プラズマ衝撃波355を発生させることができる。特に、前記レーザービーム310は前記焦点レンズ340によって前記内部チャンバー400内に位置したレーザー焦点350に集中されることができ、これによって前記レーザー焦点350の周囲でプラズマ衝撃波355が発生することができる。この際、前記内部チャンバー400に不活性ガスまたは反応性ガスのような反応ガスを供給することができ、前記反応ガスによって前記プラズマ衝撃波355を容易に発生することができる。
【0068】
S400段階において、前記基板上に照射されるプラズマ衝撃波360の強度が増加することができる。特に、前記レーザー焦点350から発散されるプラズマ衝撃波355は前記内部チャンバー400の内側表面420によって反射されることができ、これによって前記基板120上に照射されるプラズマ衝撃波360の強度が増加することができる。
【0069】
本発明の他の実施例によれば、前記レーザー焦点350から発散されるプラズマ衝撃波355は前記レーザー焦点350の上に配置された半球形または円錐形集光鏡によって反射されることもできる。
【0070】
S500段階において、前記強度が増加したプラズマ衝撃波360が前記基板120に照射されることができ、これによって、前記基板120から汚染物質を除去することができる。前記プラズマ衝撃波360は衝撃波照射部500を通じて前記基板120上に照射されることができ、前記駆動部230は前記基板120の上部表面全体を洗浄するために前記基板120を水平方向に移動させることができる。また、前記駆動部230は前記基板120の上部表面全体を洗浄するために前記基板120を回転させることもできる。
【0071】
また、前記基板120の表面を洗浄する間、前記基板120上に不活性ガスを供給することができ、前記基板120から分離された汚染物質は前記真空排出部700によって前記工程チャンバー110から除去されることができる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
前述のような本発明の実施例によれば、プラズマ衝撃波はレーザービームをレーザー焦点に集中させることによって発生することができる。前記レーザー焦点は基板を支持するための基板支持部の上部に配置された内部チャンバー内に位置することができ、前記内部チャンバーの下部には衝撃波照射部が接続されることができる。前記プラズマ衝撃波は前記内部チャンバーの内側表面によって反射されることができ、続いて、前記衝撃波照射部を通じて基板上に照射されることができる。
【0073】
従って、前記基板上に照射されるプラズマ衝撃波の強度が増加することができ、前記基板の洗浄効率が向上することができる。また、前記プラズマ衝撃波が前記内部チャンバーの内側表面によって反射されるため、エネルギー効率が向上することができ、前記プラズマ衝撃波による工程チャンバーの内側表面及び前記工程チャンバー内に配置された要素の損傷が減少することができる。
【0074】
以上、本発明の実施例によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の一実施例による基板洗浄装置を説明するための概略的な断面図である。
【図2】図1に図示した内部チャンバーを説明するための概略的な断面図である。
【図3】図1及び図2に図示した基板洗浄装置を使用して基板上の汚染物質を除去するための基板洗浄方法を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0076】
100 基板洗浄装置
110 工程チャンバー
120 基板
200 基板支持部
300 ビーム照射部
305 レーザー
310 レーザービーム
320 第1反射ミラー
330 第2反射ミラー
340 焦点レンズ
350 レーザー焦点
360 プラズマ衝撃波
400 内部チャンバー
500 衝撃波照射部
510 衝撃波照射管
520 調節バルブ
700 真空排出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザービームを発生させる段階と、
前記レーザービームを前記基板の上部に位置したレーザー焦点に集中させてプラズマ衝撃波を発生させる段階と、
前記プラズマ衝撃波の強度を増加させる段階と、
前記強度が増加したプラズマ衝撃波を基板上に照射して前記基板から汚染物質を除去する段階と、を含む基板洗浄方法。
【請求項2】
前記基板は工程チャンバー内に配置された基板支持部によって支持され、前記レーザー焦点は前記工程チャンバー内で前記基板支持部の上に配置された内部チャンバー内に位置することを特徴とする請求項1記載の基板洗浄方法。
【請求項3】
前記プラズマ衝撃波は前記内部チャンバーの内側表面によって反射されることで強度が増加し、前記内部チャンバーの下部を通じて前記基板上に照射されることを特徴とする請求項2記載の基板洗浄方法。
【請求項4】
前記内部チャンバーに工程ガスが供給されることを特徴とする請求項2記載の基板洗浄方法。
【請求項5】
前記基板の上部表面の全体を洗浄するために前記基板を移動させる段階をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の基板洗浄方法。
【請求項6】
工程チャンバーと、
前記工程チャンバーの内部に配置され、基板を支持するための基板支持部と、
レーザービームを発生させ、プラズマ衝撃波を発生させるために前記基板支持部の上に位置するレーザー焦点に前記レーザービームを集中させるためのビーム照射部と、
前記工程チャンバー内で前記基板支持部の上に配置し、前記レーザー焦点が位置する空間を限定し、前記基板から汚染物質を除去するために前記基板上に前記プラズマ衝撃波を照射するための下部開口を有する内部チャンバーを含む基板洗浄装置。
【請求項7】
前記ビーム照射部は、
前記レーザービームを発生させるためのレーザーと、
前記レーザービームを反射させるための少なくとも1つの反射ミラーと、
前記反射ミラーによって反射されたレーザービームを前記レーザー焦点に集中させるための焦点レンズを含むことを特徴とする請求項6記載の基板洗浄装置。
【請求項8】
前記反射ミラーが移動可能であることを特徴とする請求項7記載の基板洗浄装置。
【請求項9】
前記内部チャンバーはステンレススチールからなることを特徴とする請求項6記載の基板洗浄装置。
【請求項10】
前記内部チャンバーの内側表面は前記プラズマ衝撃波を反射させるために金でめっきすることを特徴とする請求項9記載の基板洗浄装置。
【請求項11】
前記内部チャンバーは前記レーザービームを通過させるための透明窓を有することを特徴とする請求項6記載の基板洗浄装置。
【請求項12】
前記透明窓はガラスまたは石英からなり、1〜5mmの厚さを有することを特徴とする請求項11記載の基板洗浄装置。
【請求項13】
前記内部チャンバーと接続され、前記内部チャンバーの内部に工程ガスを供給するためのガス供給部をさらに含むことを特徴とする請求項6記載の基板洗浄装置。
【請求項14】
前記内部チャンバーと前記ガス供給部を接続するガス供給管に設置されて前記工程ガスの流量を調節するための流量調節バルブをさらに含むことを特徴とする請求項13記載の基板洗浄装置。
【請求項15】
前記内部チャンバーの下部開口と連通して前記プラズマ衝撃波を前記基板上に照射するための衝撃波照射部をさらに含むことを特徴とする請求項6記載の基板洗浄装置。
【請求項16】
前記衝撃波照射部は、
前記内部チャンバーの下部開口と連通する衝撃波照射管と、
前記衝撃波照射管を通じて伝わる前記プラズマ衝撃波の強度を調節するために前記衝撃波照射管に接続された調節バルブと、を含むことを特徴とする請求項15記載の基板洗浄装置。
【請求項17】
前記基板支持部と接続され、前記基板支持部を回転させて水平及び垂直方向に移動させるための駆動部をさらに含むことを特徴とする請求項6記載の基板洗浄装置。
【請求項18】
前記汚染物質を前記工程チャンバーから除去するための真空排出部をさらに含むことを特徴とする請求項6記載の基板洗浄装置。
【請求項19】
前記内部チャンバー内に配置されて、前記プラズマ衝撃波を前記基板に向けて反射させるための集光鏡をさらに含むことを特徴とする請求項6記載の基板洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−88535(P2009−88535A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−257351(P2008−257351)
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(598123150)セメス株式会社 (76)
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】#278,Mosi−ri,Jiksan−eup,Seobuk−gu,Cheonan−si,Chungcheongnam−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】