説明

塗布膜の製造方法、反射防止フィルム及びその製造方法、該フィルムを用いた偏光板、及びこれらを用いた画像表示装置

【課題】生産性が高く、かつ高品位な反射防止フィルムを提供する。
【解決手段】バックアップローラ11に支持されて連続走行するウェブW上に、スロットダイを使用して塗布液を塗布し、乾燥状態での膜厚が200nm以下であり、かつ、ウェブよりも屈折率の低い層を少なくとも1層形成する反射防止フィルムの製造方法。ウェブ走行方向下流側の先端リップのウェブ走行方向ランド長さILOが30〜100μmであり、かつ、ウェブ走行方向上流側の先端リップ18aとウェブ表面との隙間を、ウェブ走行方向下流側の先端リップ18bとの隙間よりも30〜120μm大きく設定する


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックアップローラに支持されて連続走行する透明支持体上に、スロットダイを使用して塗布液を塗布し、乾燥状態での膜厚が200nm以下であり、かつ、該透明支持体よりも屈折率の低い層を少なくとも1層形成する反射防止フィルムの製造方法において、
前記スロットダイの、前記透明支持体走行方向下流側の先端リップの前記透明支持体走行方向ランド長さが30〜100μmであり、かつ、前記透明支持体走行方向上流側の先端リップと前記透明支持体表面との隙間を、前記透明支持体走行方向下流側の先端リップと前記透明支持体表面との隙間よりも30〜120μm大きく設定することを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。
【請求項2】
前記塗布液の塗布時における粘度が20.0mPa・秒以下であり、かつ、前記透明支持体上に塗布される塗布液の量が2.0〜5.0ml/mであることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルムの製造方法。
【請求項3】
前記透明支持体側より順に、中屈折率層、高屈折率層、及び低屈折率層が形成され、実質上3層の屈折率の異なる層が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射防止フィルムの製造方法。
【請求項4】
前記反射防止フィルムの設計波長λ(=400〜680nm)に対して、前記中屈折率層が下記の(式1)を、前記高屈折率層が下記の(式2)を、前記低屈折率層が下記の(式3)をそれぞれ満足することを特徴とする請求項3に記載の反射防止フィルムの製造方法。
λ/4×0.80<n1d1<λ/4×1.00 (式1)
λ/2×0.75<n2d2<λ/2×0.95 (式2)
λ/4×0.95<n3d3<λ/4×1.05 (式3)
(ただし、式1中、n1は中屈折率層の屈折率であり、d1は中屈折率層の層厚(nm)であり、式2中、n2は高屈折率層の屈折率であり、d2は高屈折率層の層厚(nm)であり、式3中、n3は低屈折率層の屈折率であり、d3は低屈折率層の層厚(nm)である)
【請求項5】
屈折率が1.45〜1.55である前記透明支持体に対して、前記中屈折率層の屈折率n1が1.60〜1.65、前記高屈折率層の屈折率n2が1.85〜1.95、及び、前記低屈折率層の屈折率n3が1.35〜1.45であることを特徴とする請求項4に記載の反射防止フィルムの製造方法。
【請求項6】
前記透明支持体よりも屈折率の低い層又は前記低屈折率層が、熱硬化性及び/又は電離放射線硬化性の含フッ素樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の反射防止フィルムの製造方法。
【請求項7】
前記高屈折率層が、コバルト、アルミニウム、及びジルコニウムから選ばれる少なくとも1つの元素を含有する二酸化チタンを主成分とする無機微粒子を含有し、かつ、屈折率が1.55〜2.40であることを特徴とする請求項3、4及び6のいずれか1項に記載の反射防止フィルムの製造方法。
【請求項8】
前記透明支持体よりも屈折率の低い層又は前記低屈折率層と、前記透明支持体との間に少なくとも1層のハードコート層を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の反射防止フィルムの製造方法。
【請求項9】
前記反射防止フィルムを構成する層の1層以上を、巻き取ることなしに連続的に形成することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の反射防止フィルムの製造方法。
【請求項10】
前記請求項1乃至9のいずれか1項に記載の製造方法によって得られる層を少なくとも1層有することを特徴とする反射防止フィルム。
【請求項11】
連続走行するウェブに、乾燥状態での膜厚が200nm以下となるようにスロットダイを用いて塗布液を塗布して形成される塗布膜の製造方法において、
前記スロットダイの前記ウェブ走行方向下流側の先端リップの前記ウェブ走行方向ランド長さを30μm以上100μm以下とし、
かつ、前記塗布直後のウェブを囲むケーシングを有するドライヤにより塗布面近傍の風の乱れを防止し、乾燥中の塗布面側の溶剤蒸気を高い濃度で保ったまま乾燥する乾燥装置により乾燥を行うことを特徴とする塗布膜の製造方法。
【請求項12】
前記ドライヤの中の前記ウェブの走行位置の塗布面側に塗布液中の溶剤を凝縮、回収させる凝縮器を設けることを特徴とする請求項11記載の塗布膜の製造方法。
【請求項13】
前記凝縮器が冷却機構を備えて温度制御可能であることを特徴とする請求項12記載の塗布膜の製造方法。
【請求項14】
連続走行するウェブに、乾燥状態での膜厚が200nm以下となるようにスロットダイを用いて塗布液を塗布して形成される塗布膜の製造方法において、
前記スロットダイの前記ウェブ走行方向下流側の先端リップの前記ウェブ走行方向ランド長さを30μm以上100μm以下とし、
かつ、前記塗布膜の表面を、前記塗布膜の表面に沿って気体を前記ウェブの移動速度に対して−0.1m/秒以上0.1m/秒以下の相対速度となるように移動させながら乾燥する乾燥装置により乾燥することを特徴とする塗布膜の製造方法。
【請求項15】
連続走行するウェブに、乾燥状態での膜厚が200nm以下となるようにスロットダイを用いて塗布液を塗布した後に、乾燥装置で乾燥され形成される塗布膜の製造方法において、
前記スロットダイの前記ウェブ走行方向下流側の先端リップの前記ウェブ走行方向ランド長さを30μm以上100μm以下とし、
かつ、前記乾燥装置内を前記ウェブが搬送される間に、前記ウェブに塗布された前記塗布液から蒸発した有機溶媒のガスを整風部材の孔を通って排気室に逃がし、前記排気室に入った有機溶媒のガスを排気パイプを通して外部に排気する乾燥装置を用いて乾燥を行うことを特徴とする塗布膜の製造方法。
【請求項16】
前記スロットダイの前記ウェブ走行方向上流側の先端リップと前記ウェブ表面との隙間を、前記ウェブ下流側の先端リップと前記ウェブとの隙間よりも大きくすることを特徴とする請求項11乃至15のいずれか1つに記載の塗布膜の製造方法。
【請求項17】
前記スロットダイの前記ウェブ走行方向上流側の先端リップと前記ウェブ表面との隙間を、前記ウェブ下流側の先端リップと前記ウェブとの隙間よりも30μm以上120μm以下の範囲で大きくすることを特徴とする請求項16に記載の塗布膜の製造方法。
【請求項18】
前記乾燥装置の全長が、前記乾燥装置中に前記塗布膜が2秒以上搬送される長さであり、かつ前記乾燥装置内における塗布液溶媒の蒸発速度が0.3g/(m・sec)以上であることを特徴とする請求項11乃至17のいずれか1つに記載の塗布膜の製造方法。
【請求項19】
請求項11乃至18のいずれか1つに記載の塗布膜の製造方法により作製されることを特徴とする塗布膜。
【請求項20】
請求項19に記載の塗布膜が、乾燥状態での膜厚が200nm以下であり、かつ前記ウェブとしての透明支持体よりも屈折率の低い層を少なくとも1層有することを特徴とする反射防止フィルム。
【請求項21】
請求項10及び20に記載の反射防止フィルム、または請求項19に記載の塗布膜が偏光膜の少なくとも一方の面に貼付されていることを特徴とする偏光板。
【請求項22】
請求項10及び20に記載の反射防止フィルム、または請求項19に記載の塗布膜が偏光膜の一方の面に貼付され、光学異方性を有する光学補償フィルムが前記偏光膜の他方の面に貼付されていることを特徴とする偏光板。
【請求項23】
請求項10及び20に記載の反射防止フィルム、または請求項19に記載の塗布膜を用いて構成されていることを特徴とする画像表示装置。
【請求項24】
請求項21または22に記載の偏光板を用いて構成されていることを特徴とする画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2006−122889(P2006−122889A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−176887(P2005−176887)
【出願日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】