説明

情報表示媒体

【課題】電子機器から出力された電子機器情報を表示させたままの状態で、電子機器から容易に取り外して持ち運ぶことができる情報表示媒体を提供すること。
【解決手段】電子機器2から出力される電子機器2に関連する電子機器情報を受信するための受信手段16と、受信手段16にて受信した電子機器情報を記憶する記憶手段23と、所定の情報を表示可能な表示部4と、記憶手段23に記憶された電子機器情報を表示部4に表示させる制御を行う表示制御手段24と、を備え、電子機器の本体2に対して取り外し自在に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器から出力される情報を表示可能な情報表示媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気機器の動作と、電気機器でエラーが発生するまでの動作継続時間と、エラー発生時のエラーコードと、を記憶手段に動作履歴として記憶しておき、サービスマン等がこの動作履歴を指定することで、電気機器の動作が動作継続時間に従って実行され、エラーが発生するまでの電気機器の動作を忠実に再現し、エラー発生原因の解析を行う記録再生装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平9−134214号公報(第3頁、第4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の記録再生装置のような電気機器でエラーが発生した場合、使用者が電気機器の製造元のサポートセンター窓口に電話して、エラーの症状を口頭で説明して修理が必要か否かを問い合わせた後、修理が必要と判断されたら電気機器を業者に直接持ち込むか、あるいは搬送するのが一般的である。
【0005】
しかし、使用者にとっては、エラーの症状を口頭で上手く説明できないばかりか、電気機器にエラーコード等が表示された場合において、その時点で電話ができない状況であるときには、このエラーコードを紙等に書き写すか、あるいは電気機器を直接業者に持ち込んでエラー症状を業者に伝達する必要があるが、メモを取るのは手間がかかり、また、重量のある据え置き型の電気機器の場合は、移動や搬送が極めて困難であるという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、電気機器から出力された電気機器情報を表示させたまま、電気機器から容易に取り外して持ち運ぶことができる情報表示媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の情報表示媒体は、
電気機器(ナビゲータ本体2,電子レンジ26)から出力される該電気機器に関連する電気機器情報(エラー情報等)を受信(入力)するための受信手段(コネクタ7,32)と、
前記受信手段にて受信した前記電気機器情報を記憶する記憶手段(ボード記憶部23)と、
所定の情報を表示可能な表示部(8,31)と、
前記記憶手段に記憶された前記電気機器情報を前記表示部に表示させる制御を行う表示制御手段(ボード制御部24)と、
を備え、
前記電気機器の本体(ナビゲータ本体2に形成されたスロット6、電子レンジ26に形成されたスロット27)に対して取り外し自在に設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、電気機器から出力された電気機器情報を表示部に表示させた後、情報記録媒体を電気機器の本体から取り外すことができるので、重量がある電気機器の本体を持ち出さなくても、表示された電気機器情報を容易に持ち出して確認することができることを特徴としている。
【0008】
本発明の請求項2に記載の情報表示媒体は、請求項1に記載の情報表示媒体であって、
前記表示部(8)を構成するとともに、表示内容を電子的に書き換え可能な電子ペーパー(9)を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、表示部が表示情報を保持するための電力を必要としない電子ペーパーから構成されていることで、情報表示媒体にバッテリ等を搭載することなく、電気機器の本体から取り外した後も表示部に表示された内容を維持することができるとともに、少ない電力供給で表示情報を何度でも書き換えることができるため、複数回にわたり使用できる。
【0009】
本発明の請求項3に記載の情報表示媒体は、請求項1または2に記載の情報表示媒体であって、
前記電気機器関連情報(エラー情報等)は、前記電気機器の本体(ナビゲータ本体2)のエラー情報であることを特徴としている。
この特徴によれば、例えば電気機器の本体が故障した場合等において、出力されたエラー情報を紙等に書き写したりすることなく、表示されたエラー情報に基づいてエラー状況を正確に伝達することができるとともに、電気機器の本体を持ち出さなくても、表示されたエラー情報だけを持ち出すことができるため、修理依頼等が容易になる。
【0010】
本発明の請求項4に記載の情報表示媒体は、請求項1ないし3のいずれかに記載の情報表示媒体であって、
前記情報表示媒体(メモリボード1)は、前記表示部(31)が使用者から視認可能となるように前記電気機器(電子レンジ26)の本体(スロット27)に設けられることを特徴としている。
この特徴によれば、表示部を電気機器の本体に必要な表示部として利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明に係る情報表示媒体を実施するための最良の形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例1】
【0012】
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明の実施例1におけるメモリボードを備えたカーナビゲータ本体の全体像を示す斜視図であり、図2は、メモリボードを示す正面図であり、図3は、図2におけるA−A断面図であり、図4は、カーナビゲータ本体及びメモリボードの構成を示すブロック図であり、図5は、表示画面にエラーの発生が表示された状態を示すカーナビゲータ本体の正面図であり、図6は、変形例としての表示画面を示すカーナビゲータ本体の正面図である。以下、図2の紙面手前側をメモリボードの正面側として説明する。
【0013】
図1の符号1は、本発明における情報表示媒体としてのメモリボード1である。このメモリボード1は、本発明における電気機器の本体としてのナビゲータ本体2に対して電気的に接続可能となっている。メモリボード1がナビゲータ本体2に接続された状態にて、ナビゲータ本体2でエラーが発生すると、この発生したエラーに基づく本発明における電気機器情報の一例であるエラー情報が出力され、メモリボード1の正面に設けられた後述する表示部8に表示されるようになっているものである。
【0014】
ナビゲータ本体2は、図1に示すように、自動車の運転時に、運転手に対して現在位置の表示や、目的地までの走行経路案内等を行うカーナビゲーションシステムの一部であり、主に自動車のダッシュボード中央に取り付けられている。ナビゲータ本体2の正面には、現在位置や、目的地までの走行経路を表示するための、TFT液晶等の液晶表示器3によって構成された表示画面4が設けられており、この表示画面4の下方には、運転手や助手席の同乗者が操作することで、ナビゲータ本体2で使用可能な機能の操作を行うためのスイッチ5が複数設けられている。
【0015】
また、ナビゲータ本体2の側面には、ナビゲータ本体2内に向かって略直方体形状に凹設された、メモリボード1を差し込むためのスロット6が形成されている。スロット6内部には、ナビゲータ本体2とメモリボード1とを接続するためのコネクタ7(図4参照)が設けられている。このスロット6の開口前後端縁部には、曲面状の凹部6a,6aが形成されており、運転手や助手席の同乗者が、この凹部6a,6aからナビゲータ本体2に差し込まれたメモリボード1を摘まむことで、メモリボード1を容易に抜き差し可能となっている。
【0016】
尚、このスロット6は、運転手がメモリボード1を抜き差しし易いように、運転席側に面しているナビゲータ本体2の側面に形成されていてもよく、同乗者がメモリボード1を抜き差しし易いように、助手席側に面しているナビゲータ本体2の側面に形成されていてもよい。
【0017】
メモリボード1は、図1に示すように、スロット6に差し込み可能な略直方体形状に形成されている。また、図2に示すように、メモリボード1のスロット6に差し込まれる側の端部には、スロット6内部に設けられたコネクタ7(図4参照)と接続されるコネクタ16が設けられており、これらコネクタ7,16が接続されることで、ナビゲータ本体2とメモリボード1とが電気的に接続される。つまり、コネクタ16は、ナビゲータ本体2から出力されたエラー情報をメモリボード1に受信するための本発明における受信手段を構成している。
【0018】
図2に示すように、メモリボード1の正面には、エラー情報等の表示が可能であり、表示内容を電子的に書き換え可能な電子ペーパー9によって構成された表示部8が設けられている。この表示部8に表示されるエラー情報とは、具体的には、ナビゲータ本体2でエラーが発生した日時と、ナビゲータ本体2を含むカーナビゲーションシステムを製造したメーカーのサポートセンター窓口の電話番号と、ナビゲータ本体2で発生したエラーの症状を表すエラーコードと、ナビゲータ本体2毎に個別に付与されたシリアル番号と、ナビゲータ本体2の型式を表すモデル番号と、ナビゲータ本体2が故障した際に無償で修理を受けることができる期限を表す保証期限と、である。
【0019】
図3に示すように、メモリボード1は、樹脂材により構成されたメモリボード本体1aを有しており、このメモリボード本体1aには正面から収容部1bが凹設されている。この収容部1bには、後述するボード制御部24(図4参照)が配置されている基板15と、電子ペーパー9と、電子ペーパー9が構成する表示部8を保護するための保護パネル10と、が積層されて収容されている。
【0020】
この電子ペーパー9は、液晶モニタと異なりバックライト等を用いないため、液晶モニタ等の他の表示画面を有する電気機器と比較して消費電力が少なくて済むようになっている。更に、電子ペーパー9は、表示部8の書き換え時のみに電力を使用し、電力が供給されない状態であっても表示部8の表示内容を維持できるようになっている。
【0021】
本実施例における電子ペーパー9の表示方式は、マイクロカプセル電気泳動方式を採用している。具体的には、電子ペーパー9は、カバーフィルム11の正面に形成された磁気泳動記憶層12と、磁気泳動記憶層12を覆う透光性を有する保護層13と、から構成されている。このうち、カバーフィルム11の正面側及び保護層13の背面側には、図示しない透明電極が配置されている。また、磁気泳動記憶層12には、無数の透明なマイクロカプセル14が封じ込められており、このマイクロカプセル14の中には、帯電された白と黒の粒子が内包されている。そして、磁気泳動記憶層12内に透明電極によって所定の電圧をかけることでマイクロカプセル14内の粒子を移動させることで、表示部8の書き換えを行うようになっている。尚、保護パネル10は、無色透明な樹脂材によって収容部1bと略同形に構成されており、表示部8を外部からの衝撃等から保護するようになっている。
【0022】
次に、ナビゲータ本体2及びメモリボード1の構成を、図4に基づいて説明する。ナビゲータ本体2は、コネクタ7と、カーナビゲーションシステム全体の制御を行うナビゲーション制御部17と、カーナビゲーションシステムの制御プログラム、地図情報、ナビゲータ本体2のシリアル番号及びモデル番号や保証期限等を含む製品情報が記憶されているナビゲーション記憶部18と、前記コネクタ7、前記ナビゲーション制御部17及び前記ナビゲーション記憶部18が配置される基板19と、液晶表示器3と、液晶表示器3の画面上に配置され、運転手または同乗者が押圧することでナビゲータ本体2の操作を行うタッチパネル20と、複数の操作スイッチ5と、複数の人工衛星から電波を受信する3次元測位によって車両の現在位置を特定するGPS(全地球測位システム)の受信機であるGPS受信機21と、GPSによる3次元測位が不可能な場所での車両の現在位置を車両の角速度を検出することで特定するジャイロユニット22と、で構成されている。
【0023】
また、特に図示しないが、ナビゲータ本体2は車両に接続されており、車両の車速パルスを検知可能となっている。このため、ナビゲータ本体2は、これらGPS受信機21と、ジャイロユニット22と、車両の車速パルスと、によって液晶表示器3に現在の車両位置を正確に表示可能となっている。更に、ナビゲータ本体2は、特に図示しないが、車両に積載されているバッテリから電力を供給されており、この電力はコネクタ7,16によって接続されるメモリボード1にも供給される。
【0024】
一方、メモリボード1の内部の基板15には、図4に示すように、コネクタ16と、コネクタ16にて入力されたエラー情報を記憶する本発明における記憶手段としてのボード記憶部23と、ボード記憶部23に記憶されたエラー情報を電子ペーパー9に表示させる制御を行う本発明における表示制御手段としてのボード制御部24と、が配置されている。
【0025】
次に、本実施例におけるナビゲータ本体2のナビゲーション制御部17及びメモリボード1のボード制御部24が行う制御内容について説明する。先ず、スロット6にメモリボード1が差し込まれている状態において、カーナビゲーションシステム使用中に、ナビゲーション記憶部18に記憶されているデータの不一致や、カーナビゲーションシステム内の各電子機器の不具合等によりエラーが発生した場合、ナビゲーション制御部17は、このエラーの発生時刻とこのエラーに該当するエラーコードとをナビゲーション記憶部18に記憶させる。
【0026】
そして、ナビゲーション制御部17は、液晶表示器3にカーナビゲーションシステム内でエラーが発生した旨を示すエラー画面(図5参照)を表示させてエラー報知を行う。このエラー画面には、サポートセンター窓口の電話番号と、エラーコードと、該液晶表示器3に表示されているエラー情報をメモリボード1に出力するか否かの選択を促すメッセージ及び選択ボタン(「はい」と「いいえ」)と、が表示される。
【0027】
ここで、運転手または同乗者による「はい」の選択ボタン操作がタッチパネル20により検出された場合、ナビゲーション制御部17は、ナビゲーション記憶部18に記憶されているエラーが発生した日時と、サポートセンター窓口の電話番号と、エラーコードと、シリアル番号と、モデル番号と、保証期限と、からなるエラー情報を、コネクタ7からメモリボード1に対して出力する。
【0028】
メモリボード1にて、コネクタ7から出力されたエラー情報がコネクタ16から入力されると、ボード制御部24は、入力されたエラー情報をボード記憶部23に記憶させるとともに、ナビゲータ本体2から供給される電力によって電子ペーパー9に電圧を印加することで、図2に示すように、ボード記憶部23に記憶されたエラー情報を表示部8に表示させる。
【0029】
このように、エラー情報が表示部8に表示されたメモリボード1は、ナビゲータ本体2のスロット6から引き抜くことで、ナビゲータ本体2からの電力の供給が途絶えても、表示されたエラー情報が維持される。つまり表示されたエラー情報がメモとして残るので、運転手または同乗者は、ナビゲータ本体2のスロット6からメモリボード1を引き抜いて離脱させることで、エラー情報のみを持ち運びすることができる。
【0030】
よって、このようなエラー画面が表示されたときに即座に電話などができない状況である場合、エラー情報を覚えたりメモ帳等に書き写したりしなくても、表示部8にエラー情報が表示されたメモリボード1を持ち出すだけで、例えば車外等からでも、表示部8に表示されたエラー情報を見ながらサポートセンター等に連絡することが可能となる。
【0031】
尚、本実施例では、前記エラー画面が表示されているときに「いいえ」が選択された場合及びエラー情報のメモリボード1への出力が完了した場合、ナビゲーション制御部17は、ナビゲーション記憶部18に記憶されている制御プログラムを再起動させることでカーナビゲーションシステム内のエラーを解消し、目的地までの走行経路案内等を再開するようにしてもよい。
【0032】
また、メモリボード1の表示部8に表示させる電気機器情報は、電気機器に関わる情報であれば、エラー情報のみに限られるものではなく、例えば、図6に示すように、ナビゲータ本体2のスイッチ5やタッチパネル20を操作することで、現在位置の周辺の飲食店等を検索し、検索結果として得られた飲食店情報(例えば飲食店の店名、住所、電話番号、営業時間等)等であってもよく、このようにすることで、このような飲食店情報をメモ帳等に書き写すことなく持ち運ぶことができる。
【0033】
さらに、電気機器情報は、電気機器の製造や使用履歴情報、保証情報、操作説明情報等、電気機器に関わる種々の情報等を含む。
【0034】
以上、本実施例1におけるメモリボード1にあっては、ナビゲータ本体2に対して取り外し自在に設けられているので、ナビゲータ本体2から出力されたエラー情報を表示部8に表示させた後、メモリボード1をナビゲータ本体2から取り外すことができるので、重量があるナビゲータ本体2を持ち出さなくても、表示されたエラー情報を容易に持ち出して確認することができる。
【0035】
また、表示部8がエラー情報を保持するための電力を必要としない電子ペーパー9から構成されていることで、メモリボード1にバッテリ等を搭載することなく、ナビゲータ本体2から取り外した後も表示部8に表示されたエラー情報を維持することができるとともに、少ない電力供給でエラー情報を何度でも書き換えることができるため、複数回にわたり使用できる。
【0036】
また、電気機器関連情報は、ナビゲータ本体2のエラー情報であることで、例えばナビゲータ本体2が故障した場合等において、出力されたエラー情報を紙等に書き写したりすることなく、表示されたエラー情報に基づいてエラー状況を正確に伝達することができるとともに、ナビゲータ本体2を持ち出さなくても、表示されたエラー情報だけを持ち出すことができるため、修理依頼等が容易になる。
【実施例2】
【0037】
次に、実施例2に係る情報表示媒体につき、図7を参照して説明する。尚、前記実施例と同一構成で重複する構成を省略する。図7は、本発明の実施例2におけるメモリボードを備えた電子レンジの全体像を示す斜視図である。
【0038】
実施例2の本発明における情報表示媒体としてのメモリボード25は、図7に示すように、本発明における電気機器の本体としての電子レンジ26の右側面に形成されたスロット27に差し込み可能となっている。また、この電子レンジ26の正面側の右部には、電子レンジ26で使用可能な機能を使用者が選択する操作部28が設けられている。そして、操作部28とスロット27間には、電子レンジ26の正面側と連通する開口29が形成されており、この開口29には無色透明な樹脂等で構成された透過パネル30が嵌め込まれている。
【0039】
このため、スロット27に差し込まれたメモリボード25の表示部31は使用者から視認可能となっている。更に、本実施例におけるメモリボード25は、コネクタ32によって電子レンジ26と接続されており、通常使用時において、電子レンジ26の操作部28の表示部として機能するようになっており、使用者が操作部28を操作する度に表示が書き換えられるようになっている。
【0040】
尚、電子レンジ26でエラーが発生し、メモリボード25の表示部31にエラー情報が表示された後は、電子レンジ26の右側面に設けられた排出ボタン33を使用者が操作することで、スロット27内に設けられた図示しないバネの作用によってメモリボード25がスロット27から排出されて本体から引き出せるようになっている。
【0041】
このように構成された本実施例2におけるメモリボード25にあっては、メモリボード25は、表示部31が使用者から視認可能となるように電子レンジ26に設けられることで、表示部31が電子レンジ26に予め備えられた表示部として機能するだけでなく、必要に応じて表示部31を本体から離脱して持ち出すことができる。
【0042】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0043】
例えば、前記実施例では、メモリボード1のコネクタ16で、ナビゲータ本体2のコネクタ7から出力されたエラー情報が入力されるようになっていた、つまりナビゲータ本体2の基板19とメモリボード1の基板15とが基板対基板(ボードtoボード)接続されるようになっていたが、例えばナビゲータ本体2にエラー情報を電波によって発信する発信器を設け、メモリボード1に巻回したコイルで構成されたアンテナを設けることによって、発信器からの電波をメモリボード1のコイルによって受信し、表示部8にエラー情報を表示できるようにしてもよい。尚このとき、発信器から発信される電波によってアンテナで電磁誘導が生じるため、メモリボード1にバッテリを設けることなく電子ペーパー9を書き換えることができる。さらに、ケーブル等により有線接続されていてもよい。
【0044】
また、前記実施例では、ナビゲーション制御部17は、カーナビゲーションシステム内でエラーが発生した場合、エラー情報をメモリボード1に出力するか否かの選択を促すメッセージ及び選択ボタンを液晶表示器3に表示し、運転手または同乗者にタッチパネル20の操作を促したが、カーナビゲーションシステム内でエラーが発生したら、無条件でエラー情報をメモリボード1に出力し、メモリボード1の表示部8に常に最新のエラー情報に更新表示されるようにしてもよい。
【0045】
さらに、出力された電気機器情報は、ボード記憶部23に更新記憶されてもよいし、複数の電気機器情報を履歴情報として記憶しておいてもよい。
【0046】
また、前記実施例では、メモリボード1を備える電気機器としてカーナビゲーションシステムのナビゲータ本体2及び電子レンジ26を例に説明したが、例えば録画再生装置や炊飯器や冷蔵庫等を含む家電製品等、種々の電気機器が含まれる。
【0047】
また、前記実施例では、電子ペーパー9の表示方式を、帯電された白と黒の粒子が内包されているマイクロカプセル14を封入した磁気泳動記憶層12内に明電極によって所定の電圧をかけることで、マイクロカプセル14内の粒子を移動させ、表示部8の書き換えを行うマイクロカプセル電気泳動方式として説明したが、半球ごとに白と黒に塗り分けられた球形微粒子に電圧をかけることで、球形微粒子を回転させて表示部8の書き換えを行うツイストボール方式等、表示部8の表示情報を電力の消費無しに保持できるものであれば、電子ペーパー9の表示方式は問わない。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】実施例1におけるメモリボードを備えたカーナビゲータ本体の全体像を示す斜視図である。
【図2】メモリボードを示す正面図である。
【図3】図2におけるA−A断面図である。
【図4】カーナビゲータ本体及びメモリボードの構成を示すブロック図である。
【図5】表示画面にエラーの発生が表示された状態を示すカーナビゲータ本体の正面図である。
【図6】変形例としての表示画面を示すカーナビゲータ本体の正面図である。
【図7】実施例2におけるメモリボードを備えた電子レンジの全体像を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0049】
1 メモリボード
2 ナビゲータ本体
6 スロット
6a 凹部
7 コネクタ
8 表示部
9 電子ペーパー
16 コネクタ
17 ナビゲーション制御部
18 ナビゲーション記憶部
23 ボード記憶部
24 ボード制御部
25 メモリボード
26 電子レンジ
31 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機器から出力される該電気機器に関連する電気機器情報を受信するための受信手段と、
前記受信手段にて受信した前記電気機器情報を記憶する記憶手段と、
所定の情報を表示可能な表示部と、
前記記憶手段に記憶された前記電気機器情報を前記表示部に表示させる制御を行う表示制御手段と、
を備え、
前記電気機器の本体に対して取り外し自在に設けられていることを特徴とする情報表示媒体。
【請求項2】
前記表示部を構成するとともに、表示内容を電子的に書き換え可能な電子ペーパーを備えることを特徴とする請求項1に記載の情報表示媒体。
【請求項3】
前記電気機器関連情報は、前記電気機器の本体のエラー情報であることを特徴とする請求項1または2に記載の情報表示媒体。
【請求項4】
前記情報表示媒体は、前記表示部が使用者から視認可能となるように前記電気機器の本体に設けられることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の情報表示媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−26071(P2010−26071A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−184935(P2008−184935)
【出願日】平成20年7月16日(2008.7.16)
【出願人】(000110217)トッパン・フォームズ株式会社 (989)
【Fターム(参考)】