説明

投影型液晶表示装置

【課題】曲面状の投影面全面に渡ってフォーカスの合った投影が可能であり、装置構成が簡単な投影型液晶表示装置を提供する。
【解決手段】投影型液晶表示装置は、光源10と、曲面状の光出射面20Sを有した液晶表示パネル20と、光出射面および投影面1Sとそれぞれ間隔を置いて配置され、光軸101を有した凸レンズ40とを備えている。凸レンズ40の焦点距離をf、光出射面20Sの出射点20Pから凸レンズの中心Oを通って投影面1Sの入射点1Pに入射する全ての光線で、それぞれ光出射面および凸レンズ間の光線の光軸101と平行な第1距離をa、かつ、凸レンズおよび投影面間の光線の光軸と平行な第2距離をb、とした場合、1/f=1/a+1/bとなるよう光出射面が湾曲している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示画像を光学的に投影する投影型液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、投影型表示装置として、液晶表示パネルを用いて画像を表示させ、その画像を投影してスクリーン等の投影面に映し出す投影型液晶表示装置が使用されている。車両のフロントガラス等に画像を投影する投影型液晶表示装置としては、例えば、光源と、この光源と対向配置された凹面鏡と、これら光源および凹面鏡間に配置された液晶表示パネルおよび凹レンズとを備えた投影型液晶表示装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。凹面鏡の反射面は、画像をフロントガラスに拡大して表示させるため曲率を有している。凹レンズは、フロントガラスに表示される画像の輝度ムラを抑制するために設けられている。
【特許文献1】特開2004−126025号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した投影型液晶表示装置は、車両のフロントガラス等、曲面状の投影面全面に渡ってフォーカスの合った投影をさせるように構成されていない。このため、画像の表示品位は低下してしまう。また、投影型液晶表示装置を構成する部材が多くなり、装置構成が複雑になってしまう。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、曲面状の投影面全面に渡ってフォーカスの合った投影が可能であり、装置構成が簡単な投影型液晶表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、本発明の態様に係る投影型液晶表示装置は、曲面状の投影面に光学画像を表示可能な投影型液晶表示装置において、光源と、曲面状の光出射面を有し、前記光源と対向し、前記光源から入射された光を透過させて前記光出射面から出射させる液晶表示パネルと、前記光出射面と投影面との間に光出射面および投影面とそれぞれ間隔を置いて配置され、光軸を有した光学素子と、を備え、前記光学素子の焦点距離をf、前記光出射面の出射点から前記光学素子の中心を通って前記投影面の入射点に入射する全ての光線で、それぞれ光出射面および光学素子間の光線の前記光軸と平行な第1距離をa、かつ、前記光学素子および投影面間の光線の前記光軸と平行な第2距離をb、とした場合、1/f=1/a+1/bとなるよう前記光出射面が湾曲している。
【発明の効果】
【0005】
この発明によれば、曲面状の投影面全面に渡ってフォーカスの合った投影が可能であり、装置構成が簡単な投影型液晶表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照しながらこの発明の第1の実施の形態に係る投影型液晶表示装置について詳細に説明する。
図1に示すように、この実施の形態に係る投影型液晶表示装置は、車両のフロントガラス等のスクリーン1の曲面状の投影面1Sに光学画像として実像を表示可能であり、投影面全面に渡ってフォーカスの合った表示が可能である。
【0007】
投影型液晶表示装置は、光源10と、液晶表示パネル20と、後述する型部材30と、光学素子としての凸レンズ40とを有し、これらは図示しない筐体内部に配設されている。なお、凸レンズ40は、筐体側面に形成された光通過孔を塞ぐように配設されている。
【0008】
図1乃至図3に示すように、液晶表示パネル20は、アレイ基板21と、対向基板22と、液晶層23と、第1偏光板27と、第2偏光板28とを有している。アレイ基板21は、透明で柔軟性がある第1フレキシブル基板21aを有している。第1フレキシブル基板21a上には、それぞれ第1方向d1に延びた複数の信号線21bおよびそれぞれ第1方向と直交する第2方向に延びた複数の走査線21cがマトリクス状に配置されている。
【0009】
隣接する2本の信号線および2本の走査線で囲われた領域には、それぞれ複数の画素電極21dが形成されている。画素電極21dを含み、第1フレキシブル基板21a上には、配向膜21eが成膜されている。画素電極21dの周縁部は、例えば、信号線21bおよび走査線21cに重なっている。信号線21bおよび走査線21cは、ブラックマトリクスとして遮光機能を有している。その他、アレイ基板21は、信号線21bおよび走査線21cの交差部近傍に形成されたスイッチング素子としての薄膜トランジスタ等を有している。
【0010】
図4に示すように、各画素25は、隣接する2本の信号線21bおよび2本の走査線21cで囲まれた領域にそれぞれ形成されている。なお、各画素25は、駆動配線としての信号線21bおよび走査線21cから供給される駆動信号により駆動されている。この実施の形態において、画素25は、隣接する2本の信号線21bおよび2本の走査線21cより内側の領域に位置した開口部26をそれぞれ有している。すなわち、開口部26の面積は、信号線21bおよび走査線21cによって規定されている。開口部26は、光源10から入射される光を透過する個所である。なお、後述するが、複数の開口部26は、それぞれ面積が異なっている。
【0011】
対向基板22は、第2フレキシブル基板22aと、この第2フレキシブル基板上に形成された共通電極22bと、この共通電極上に形成された配向膜22cとを有している。画素電極21dおよび共通電極22bは、ITO(インジウム・ティン・オキサイド)等の透明な導電材料により形成されている。配向膜21eおよび配向膜22cには配向処理(ラビング)画施されている。なお、図示しないが、アレイ基板21または対向基板22には、赤色、緑色、青色の複数の着色層で形成されたカラーフィルタが配置されている。
【0012】
アレイ基板21および対向基板22は、図示しない複数のスペーサにより所定の間隔を置いて対向配置されている。アレイ基板21および対向基板22は、両基板の周縁部に配置されたシール材24により互いに接合されている。液晶層23は、アレイ基板21、対向基板22およびシール材24間に狭持されている。第1偏光板27はアレイ基板21の外面に配置され、第2偏光板28は対向基板22の外面に配置されている。この実施の形態において、第2偏光板28の外面が光出射面20Sとして機能している。
【0013】
図5に示すように、上記した柔軟性のある液晶表示パネル20において、図1では図示を省略したが、第1偏光板27が透明接着層31を介し透明な型部材30の貼合せ面30Sに貼り合わされている。貼合せ面30Sは、凹平面であり、投影面1Sと相似の曲面である。このため、光出射面20Sは、型部材30の貼合せ面30Sと同一の曲面に形作られている。なお、図6に示すように、型部材30の貼合せ面30Sは、凸平面であっても良く、投影面1Sと相似の曲面であれば良い。この場合、第2偏光板28が透明接着層31を介し型部材30の貼合せ面30Sに貼り合わされている。
【0014】
液晶表示パネル20の第1偏光板27の外面は、光源10と対向している。このため、液晶表示パネル20は、光源10から入射された光を透過させて光出射面20Sから出射させている。
【0015】
図1に示すように、凸レンズ40は、光軸101を有し、光出射面20Sと投影面1Sとの間に配置されている。凸レンズ40は、光出射面20Sおよび投影面1Sとそれぞれ間隔を置いて配置されている。凸レンズ40を用いることにより、投影面1Sに実像を表示させることが可能である。
【0016】
焦点距離fとして、凸レンズ40固有の焦点距離をf1、光出射面20Sの出射点20Pから凸レンズ40の中心Oを通って投影面1Sの入射点1Pに入射する全ての光線で、それぞれ光出射面および凸レンズ間の光線の光軸101と平行な第1距離をa、かつ、凸レンズおよび投影面間の光線の光軸と平行な第2距離をb、とした場合、
1/f=1/f1=1/a+1/b
の関係式が成立つ。すなわち、液晶表示パネル20の光出射面20Sは、上記関係式が成立つように湾曲している。
【0017】
上記関係式の具体例をいくつか挙げると、出射点20P1から入射点1P1に入射する光線で、第1距離をa1、かつ、第2距離をb1とした場合は、
1/f1=1/a1+1/b1
の関係式が成立つ。また、出射点20P2から入射点1P2に入射する光線で、第1距離をa2、かつ、第2距離をb2とした場合は、
1/f1=1/a2+1/b2
の関係式が成立つ。
【0018】
図1、図3および図4に示すように、第1距離a2等、第1距離aの短い光線を出射する出射点20P(例えば、20P2)に位置した画素25の開口部26ほど面積を大きく、すなわち拡大して形成されている。第1距離a1等、第1距離aの長い光線を出射する出射点20P(例えば、20P1)に位置した画素25の開口部26ほど面積を小さく、すなわち縮小して形成されている。このため、第1距離aの長短に応じ、信号線21bおよび走査線21cが疎密に形成されている。この実施の形態において、信号線21bは等間隔に形成されているが、走査線21cは、出射点20P2に位置しているほど疎に形成され、出射点20P1に位置しているほど密に形成されている。
【0019】
信号線21bおよび走査線21cの間隔や、開口部26の面積は、それぞれ液晶表示パネル20の光出射面20Sの形状に応じて補正され、設計変更されている。補正する際は、図7に示すように、まず、それぞれ等間隔に並んだ信号線21bおよび走査線21cと、面積の均一な開口部26と、曲面状の光出射面20Sとを有した液晶表示パネル20を用意した後、補正装置を用いて上記液晶表示パネルを解析し、補正する。次に、上記信号線21bおよび走査線21cの間隔および開口部26の面積を補正する方法について説明する。
【0020】
上記したように第1距離がa、第2距離がbである場合、画像はb/a倍に拡大される。また、1/f1=1/a+1/bであることから、曲面状の投影面1Sに画像を投影する場合、第1距離がa1からa2に変化すると、第2距離はb1からb2に変化する。そして、画像の拡大率もb1/a1からb2/a2(b1/a1≠b2/a2)に変化する。
【0021】
上記したことから、補正する際は、第1距離a1の光線を出射する出射点20P1に位置した画素25の開口部26の面積およびb1/a1の積と、第2距離a2の光線を出射する出射点20P2に位置した画素の開口部の面積およびb2/a2の積とが同一となるように、信号線21bおよび走査線21cの間隔や開口部26の面積を拡大または縮小する。そして、投影面1Sに表示される画素25毎の画像の大きさを均一にすれば良い。
【0022】
上記のように構成された第1の実施の形態に係る投影型液晶表示装置によれば、1/f1=1/a+1/bとなるように液晶表示パネル20の光放出面20Sが湾曲している。光放出面20Sは投影面1Sと相似であるため、曲面状の投影面全面に渡ってフォーカスの合った投影が可能である。このため、車両のフロントガラス等にフォーカスの合った投影が可能である。投影型液晶表示装置が少なくとも光源10、液晶表示パネル20および凸レンズ40を有していれば上記したように投影することができるため、装置構成が簡単である。
【0023】
型部材30は、投影面1Sと相似の貼合せ面30Sを有し、液晶表示パネル20はその貼合せ面30Sに貼り合わされ、光放出面20Sが貼合せ面と同一の曲面に形作られている。このため、液晶表示パネル20を貼合せ面30Sに貼合せるだけで1/f1=1/a+1/bとなるよう、簡単に光放出面20Sを曲げることができる。
【0024】
液晶表示パネル20において、第1距離aの短い光線を出射する出射点20P2に位置した画素25の走査線21cほど疎に形成されているとともにその画素ほど開口部26が拡大して形成され、第1距離の長い光線を出射する出射点20P1に位置した画素の走査線ほど密に形成されているとともにその画素ほど開口部が縮小して形成されている。これにより、投影面1Sに表示される画素25毎の画像を均一の大きさに表示することができる。
上記したことから、曲面状の投影面1S全面に渡ってフォーカスの合った投影が可能であり、装置構成が簡単な投影型液晶表示装置を得ることができる。
【0025】
次に、この発明の第2の実施の形態に係る投影型液晶表示装置について説明する。この実施の形態において、他の構成は上述した第1の実施の形態と同一であり、同一の部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0026】
図8に示すように、この実施の形態に係る投影型液晶表示装置は、曲面状の投影面1Sに光学画像をとして虚像を表示可能であり、投影面全面に渡ってフォーカスのあった表示が可能である。投影型液晶表示装置は、光学素子としての凹面鏡50を有している。なお、光源10、投影面1Sと相似の光出射面20Sを有した液晶表示パネル20、図示しない型部材30および凹面状の反射面50Sを有した凹面鏡50は、後述する筐体内部に配置されている。
凹面鏡50は、光軸102を有している。凹面鏡50を用いることにより、投影面1Sに虚像を表示させることが可能である。
【0027】
焦点距離fとして、凹面鏡50固有の焦点距離をf2、光出射面20Sの出射点20Pから凹面鏡50の中心O、すなわち鏡心O1を通って投影面1Sの入射点1Pに入射する全ての光線で、それぞれ光出射面および凹面鏡間の光線の光軸101と平行な第1距離をa、かつ、凹面鏡および投影面間の光線の光軸と平行な第2距離をb、とした場合、
1/f=1/f2=1/a+1/b
の関係式が成立つ。すなわち、液晶表示パネル20の光出射面20Sは、上記関係式が成立つように湾曲している。
【0028】
上記関係式の具体例をいくつか挙げると、出射点20P3から入射点1P3に入射する光線で、第1距離をa3、かつ、第2距離をb3とした場合は、
1/f2=1/a3+1/b3
の関係式が成立つ。また、出射点20P4から入射点1P4に入射する光線で、第1距離をa4、かつ、第2距離をb4とした場合は、
1/f2=1/a4+1/b4
の関係式が成立つ。
【0029】
鏡心O1に入射した光線は、光軸102に対称に反射することから、出射点20P4から鏡心に入射した光線は、目線lの方向に反射する。そして、あたかも入射点1P4に画像が表示されているように見える。
【0030】
以上、光学素子として凹面鏡50を用いた場合の光学的な原理を説明したが、図9に示すように、実用的な投影型液晶表示装置では、反射面50Sで反射した光が筐体60の光通過孔61を通過するように配設されている。これにより、スクリーン1の投影面1Sに光学画像として実像の表示が可能となる。
【0031】
上記のように構成された第2の実施の形態に係る投影型液晶表示装置によれば、1/f1=1/a+1/bとなるように液晶表示パネル20の光放出面20Sが湾曲している。光放出面20Sは投影面1Sと相似であるため、曲面状の投影面全面に渡ってフォーカスの合った投影が可能である。このため、車両のフロントガラス等にフォーカスの合った投影が可能である。投影型液晶表示装置が少なくとも光源10、液晶表示パネル20および凹面鏡50を有していれば上記したように投影することができるため、装置構成が簡単である。
【0032】
なお、この発明は、上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、図10乃至図14に示すように、光出射面20Sは上述した凹平面型に限らず、いかなる曲面に形成することができ,これにより、光出射面と相似の投影面1Sにフォーカスの合った投影が可能となる。この場合、図10および図11に示した液晶表示パネル20では、信号線21b(または図示しない走査線)が疎密に形成されている。図12乃至図14に示した液晶表示パネル20では、信号線21bおよび図示しない走査線が疎密に形成されている。
【0033】
液晶表示パネル20は、駆動配線として、画素25の補助容量を形成するための複数の補助容量線を有していても良い。これらの補助容量線が走査線21cに平行な場合、隣接する2本の信号線21bおよび2本の補助容量線で囲んだ領域が上記開口部26であっても良い。また、補助容量線が疎密に形成されていても良い。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る投影型液晶表示装置の概略構成図。
【図2】図1に示した液晶表示パネルの断面図。
【図3】図1に示した液晶表示パネルのアレイ基板の平面図。
【図4】図3に示したアレイ基板の一部を拡大して示す平面図。
【図5】型部材に貼合せられた状態の上記液晶表示パネルを示す側面図。
【図6】図5に示した型部材と異なる型部材に貼合せられた状態の上記液晶表示パネルを示す側面図。
【図7】補正前のアレイ基板を示す平面図。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る投影型液晶表示装置の光学的な原理を説明するための概略構成図。
【図9】図8に示した投影型液晶表示装置の実用的な概略構成図。
【図10】光出射面が波型に形作られた上記液晶表示パネルの変形例を示す概略斜視図。
【図11】光放出面が凸平面型に形作られた上記液晶表示パネルの他の変形例を示す概略斜視図。
【図12】光放出面が凹凸面型に形作られた上記液晶表示パネルの他の変形例を示す概略斜視図。
【図13】光放出面が凸面型に形作られた上記液晶表示パネルの他の変形例を示す概略斜視図。
【図14】光放出面が凹面型に形作られた上記液晶表示パネルの他の変形例を示す概略斜視図。
【符号の説明】
【0035】
1…スクリーン、1P,1P1,1P2…入射点、1S…投影面、10…光源、20…液晶表示パネル、20P,20P1,20P2…出射点、20S…光出射面、21…アレイ基板、21a…第1フレキシブル基板、21b…信号線、21c…走査線、21d…画素電極、21e…配向膜、22…対向基板、22a…第2フレキシブル基板、22b…共通電極、22c…配向膜、23…液晶層、24…シール材、25…画素、26…開口部、27…第1偏光板、28…第2偏光板、30…型部材、30S…貼合せ面、31…透明接着層、40…凸レンズ、50…凹面鏡、50S…反射面、101,102…光軸、a,a1,a2,a3,a4…第1距離、b,b1,b2,b3,b4…第2距離、f,f1,f2…焦点距離、O…中心、O1…鏡心。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
曲面状の投影面に光学画像を表示可能な投影型液晶表示装置において、
光源と、
曲面状の光出射面を有し、前記光源と対向し、前記光源から入射された光を透過させて前記光出射面から出射させる液晶表示パネルと、
前記光出射面と投影面との間に光出射面および投影面とそれぞれ間隔を置いて配置され、光軸を有した光学素子と、を備え、
前記光学素子の焦点距離をf、前記光出射面の出射点から前記光学素子の中心を通って前記投影面の入射点に入射する全ての光線で、それぞれ光出射面および光学素子間の光線の前記光軸と平行な第1距離をa、かつ、前記光学素子および投影面間の光線の前記光軸と平行な第2距離をb、とした場合、
1/f=1/a+1/b
となるよう前記光出射面が湾曲している投影型液晶表示装置。
【請求項2】
前記光学素子は凸レンズであり、前記投影面に実像を表示可能である請求項1に記載の投影型液晶表示装置。
【請求項3】
前記光学素子は凹面鏡であり、前記投影面に虚像を表示可能である請求項1に記載の投影型液晶表示装置。
【請求項4】
前記液晶表示パネルは、前記光源から入射される光を透過させる開口部を有した複数の画素を備え、
前記第1距離の短い光線を出射する出射点に位置した画素の開口部ほど面積が拡大して形成され、前記第1距離の長い光線を出射する出射点に位置した画素の開口部ほど面積が縮小して形成されている請求項1に記載の投影型液晶表示装置。
【請求項5】
前記液晶表示パネルは、前記画素の開口部の面積をそれぞれ規定しているとともに前記画素にそれぞれ駆動信号を供給するマトリクス状の複数の駆動配線を備え、
前記第1距離の短い光線を出射する出射点に位置した駆動配線ほど疎に形成され、前記第1距離の長い光線を出射する出射点に位置した駆動配線ほど密に形成されている請求項1に記載の投影型液晶表示装置。
【請求項6】
前記投影面と相似の曲面を有した透明な型部材を備え、
前記液晶表示パネルは前記型部材に貼り合わされ、前記光出射面が前記型部材と同一の曲面に形作られている請求項1に記載の投影型液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−145677(P2006−145677A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−333239(P2004−333239)
【出願日】平成16年11月17日(2004.11.17)
【出願人】(302020207)東芝松下ディスプレイテクノロジー株式会社 (2,170)
【Fターム(参考)】