説明

板材の洗浄設備およびその高圧液スプレー洗浄装置

【課題】 大型化、薄型化した板ガラス等の板材に対してその品質の一層の向上を図り、迅速に効果的な洗浄処理を行いうる板材の洗浄設備を提供すること。
【解決手段】 縦状態の板ガラスの下端を支持するベルトコンベア2と、板ガラスGの側面に流体圧を作用させることによって板ガラスを立った状態で支持する流体ガイド8と、流体ガイド8から洗浄液を板ガラスの表面に供給する洗剤洗浄装置3と、板ガラスの両面側から高圧液スプレーを噴射する高圧液スプレー部材19を上下動可能に備えた高圧液スプレー洗浄装置4と、板ガラスの両面側から上下方向に延びる膜状の気流であるエアナイフを吹き付ける水切り部材30を備えた水切り装置6とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は板材の洗浄設備およびその高圧液スプレー洗浄装置に関する。さらに詳しくは、レアメタル、シリコン、平面型ディスプレー用ガラス等の板材の表面を洗剤によって洗浄し、板材の表面を高圧液スプレーによって洗浄し、洗浄後の板材の表面から水分を除去するための板材の洗浄設備、および、この洗浄設備に好適に用いられる高圧液スプレー洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、種々の分野で板ガラスが使用されている。とくに液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等に用いられる板ガラス(以下、ガラス基板という)は非常に薄いものである。たとえば、厚さが0.7mm程度で大きさが550mm×650mm程度のものが多く生産されている。このようなガラス基板のトリミングや分断等の加工は、一般的に板ガラスを水平の状態(横向きの状態)にしてベルトコンベア等によって搬送し、各装置において水平の状態で行う。加工後の板ガラスの洗浄についても水平の状態で行われる(たとえば特許文献1、特許文献2参照)。また、かかる水平状態で洗浄する装置の中でも、一層の洗浄効果向上を目指した超音波洗浄装置を備えた洗浄設備も提案されている(たとえば特許文献3参照)。
【0003】
また、板ガラスをローラ列に立てかけた姿勢で搬送し、この立てかけた状態で板ガラスの各端辺を研磨する装置が提案されている(たとえば特許文献4参照)。
【0004】
一方、近年、ガラス基板等の分野において、生産性を向上させるために歩留まりをよくする目的で、また、より大型のディスプレイ等に対応することを目的として、複数のガラス基板のもととなるマザーガラスのサイズを大型化したいという要望が出てきている。マザーガラスのサイズを大きくすると一枚のマザーガラスから取れるガラス基板の枚数が多くなり、歩留まりが向上する。さらに、大型ディスプレイ用のガラス基板を製造することも可能となる。加えて、ガラス基板をさらに薄くすることによってディスプレイ等の性能を向上させたいという要望もあり、マザーガラスがいっそう薄型化する傾向がある。その上、ガラス基板の品質に対する要求は年を追うごとに厳しくなっており、且つ、低コスト化への要求もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−44877号公報
【特許文献2】特許第2699911号公報
【特許文献3】特開平9−19667号公報
【特許文献4】特許第2623476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述したような水平状態で板ガラスを搬送して洗浄する技術、および、何らかの構造部材に立てかけた状態で搬送する技術では、大型化、薄型化した板ガラスを加工する場合、その自重に起因するたわみ等による割れ、板ガラスの面を支持する構造部材からの反力による割れ等の生じるおそれがある。もちろん、板ガラスを洗浄する場合も同様の問題が生じる。また、板ガラスが構造物に接触した状態ではその部分の洗浄が困難である。さらに、超音波洗浄によって得られる清浄度以上のものが要求されるようになっている。
【0007】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、大型化、薄型化した板ガラスを含む板材に対し、割れ等の損傷を防止し、板材の品質の一層の向上を可能にした洗浄処理を行うことができる板材の洗浄設備、並びに、この洗浄設備に好適に用いられる高圧液スプレー洗浄装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の高圧液スプレー洗浄装置は、立てられた状態の板材の下端を支持する支持装置と、
上記板材の側面に流体圧を作用させることによってこの板材を立った状態で非接触で支持する流体ガイドと、
立てられた状態の板材にその両面側からそれぞれ高圧液スプレーを吹き付けるための高圧液スプレー部と、
この高圧液スプレー部の搬送方向両側であって且つ板材の両面側それぞれに配設され、高圧液スプレー部に近接するとともに、板材の面の上下方向に沿って上下に隣接して並んだ複数個の上下流体ガイドとを備えている。
【0009】
かかる構成により、板材の自重の影響や構造物からの大きな反力を受けることなく板材の両面を高圧液スプレーによって洗浄することができる。したがって、大型化、薄型化した板材の割れ等の損傷を発生させることなく高品質に洗浄することができる。また、流体ガイドからの流体によっても、板材の面から剥離して水中に浮遊する塵埃等を除去することも可能となる。
【0010】
上記支持装置が板材を立てられた状態で水平方向に搬送する搬送部を有しており、上記流体ガイドが搬送部の搬送経路に沿って配置されている。この搬送部および流体ガイドにより、板材を立てた状態で高圧液スプレー洗浄装置に搬入し、且つ、搬出することができる。
【0011】
さらに、上記高圧液スプレー部が、上下方向に移動可能にされた高圧液スプレーノズルを有しており、板材の両面側に配置された高圧液スプレーノズル同士が板材支持位置を挟んで対向している。上記搬送部によって板材が立ったまま搬送されつつ両面から高圧液スプレーが吹き付けられるので、高圧液スプレーノズルを上下方向に移動させるだけで板材の全面にわたって洗浄することができる。また、両側の高圧液スプレーノズル同士を対向させることにより、高圧液による板材の損傷が防止できる。
【0012】
参考例として、上記高圧液スプレー部が、上下方向に配列された複数個の高圧液スプレーノズルを有しており、板材の両面側に配置された高圧液スプレーノズル同士が板材支持位置を挟んで対向してなる高圧液スプレー洗浄装置がある。上記搬送部によって板材が立ったまま搬送されつつ両面から高圧液スプレーが吹き付けられるので、複数個の高圧液スプレーノズルを上下方向に配列しておくだけで板材の全面にわたって洗浄することができる。
【0013】
上記高圧液スプレーノズルが、洗浄対象の板材の面に実質的に垂直方向の回転軸心回りに回転するように構成されてなる高圧液スプレー洗浄装置が好ましい。一層広い範囲の板材の面を洗浄することができるからである。
【0014】
また、高圧液スプレーノズルと一体で上下方向に移動可能にされた移動式流体ガイドが、当該高圧液スプレーノズルに隣接して配設されてなる高圧液スプレー洗浄装置が好ましい。比較的高い圧力で板材に水流が吹き付けられるのであるが、隣接した移動式流体ガイドの作用により、高圧液スプレーに起因する板材の振動等を減衰させうるからである。
【0015】
または、板材の搬送方向に見た上流端側に、立てられた状態の板材の上下方向に沿って水洗部が配設されており、この水洗部が上下方向に配列された複数個の水噴射ノズルを有してなる高圧液スプレー洗浄装置が好ましい。水洗部により、上流工程での付着物、たとえば洗浄液等を洗い落とすことができるからである。
【0016】
本発明の板材の洗浄設備は、立てられた状態の板材の下端を支持して搬送する搬送装置と、
上記板材の側面に流体圧を作用させることによってこの板材を立った状態で非接触で支持する流体ガイドと、
上記搬送装置の搬送経路に配設された、上記板材に洗浄液を供給するための洗浄液供給部を有する洗剤洗浄装置と、
上記搬送経路におけるこの洗剤洗浄装置の下流側に配設された、前述した高圧液スプレー洗浄装置のうちのいずれか一の高圧液スプレー洗浄装置と、
上記搬送経路における該高圧液スプレー洗浄装置の下流側において、立てられた状態の板材にその両面側からそれぞれ、板材の上方から下方に対応するように延設された、膜状気流を板材に向けて噴射する水切り部を備えてなる水切り装置と
を備えている。
【0017】
かかる構成により、板材はその自重の影響や構造物からの大きな反力を受けることなく効率よく洗浄され、塵埃に限らず油脂分まで除去することができ、水切りがなされる。
【0018】
そして、上記高圧液スプレー洗浄装置と水切り装置との間に仕上げ洗浄装置が配設されており、この仕上げ洗浄装置が上記搬送装置の両側に上記流体ガイドを有してなる洗浄設備が好ましい。高圧液スプレー洗浄装置において板材から遊離して水中に浮遊する塵埃等が、上記流体ガイドからの流体によって洗い落とされるからである。
【0019】
上記洗浄設備の洗剤洗浄装置において、その洗浄液供給部が上記流体ガイドの少なくとも一部を含み、この少なくとも一部の流体ガイドが洗浄液の流れを板材の側面に供給するように構成するのが好ましい。
【0020】
この洗剤洗浄装置の洗浄液供給部を構成する流体ガイドが、水平方向に延びる上下複数段の第一流体噴出部を有し、この第一流体噴出部に複数個の洗浄液噴射ノズルが配列されているのが好ましい。重力によって板材の全面に洗剤を供給することが可能となるからであり、かかる作用が簡易な構成によって奏され得るからである。
【0021】
この洗剤洗浄装置の洗浄液供給部を構成する流体ガイドが、水平方向に相互に間隔をおいて配設された上下方向に延びる第二流体噴出部をさらに有しており、この第二流体噴出部に複数個の洗浄液噴射ノズルが配列されているのが好ましい。板材が搬送されるような装置である場合、搬送速度が上昇しても板材の面にくまなく洗浄液を供給できるからである。
【0022】
また、この洗剤洗浄装置の流体ガイドが搬送部の搬送経路に沿って配置されているのが好ましい。
【0023】
さらに、この洗剤洗浄装置の洗浄液供給部における板材の搬送方向に見た上流端側と下流端側とに、立てられた状態の板材の上下方向に沿ってエアカーテン部が配設されており、このエアカーテン部が上下方向に配列された複数個のエア噴射ノズルを有しているのが好ましい。上記エアカーテン部によって上流および下流の工程への水分の移行を防止し、また、上流および下流の工程からの水分の進入を防止することができるからである。こうすることにより、たとえば洗浄液の濃度の変動を極力抑制することもできる。
【0024】
上記洗浄設備における板材の水切り装置は、その両水切り部の上流側に、立てられた状態の板材の両面側それぞれに上下方向に沿って水洗部が配設されており、この水洗部が上下方向に配列された複数個の水噴射ノズルを有しているのが好ましい。塵埃等の再付着が防止されるからである。
【0025】
または、上記水洗部が板材の搬送方向に見た上流方向に傾斜して配置されてなる水切り装置が好ましい。搬送方向に移動する板材表面にもれなく新しい水を供給することができるからである。
【0026】
または、上記水切り部が板材の搬送方向に見た上流方向に傾斜して配置されてなる水切り装置が好ましい。板材表面の水分を下方且つ上流方向に向けて吹き飛ばすことができるからである。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、大型化、薄型化した板ガラスを含む板材に対し、その品質の一層の向上を可能にした、迅速且つ効果的な洗浄処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の洗浄設備の一実施形態を示す正面図である。
【図2】図1の洗浄設備の平面図である。
【図3】図3(a)は図1の洗浄設備における洗剤洗浄装置の一例を示す平面図であり、図3(b)は図3(a)の正面図であり、理解容易のために手前側の流体ガイドを除去した状態を示している。
【図4】図3(a)のIV−IV線断面図である。
【図5】図3の洗剤洗浄装置の側面図であり、図3(b)のV−V線矢視図である。
【図6】図1の洗浄設備における高圧液スプレー洗浄装置の一実施形態を示す一部切り欠き正面図である。
【図7】図6の高圧液スプレー洗浄装置の平面図である。
【図8】図8(a)は図6の高圧液スプレー洗浄装置における高圧液スプレーノズルの一例を示す正面図であり、図8(b)は図8(a)のVIII−VIII線断面図である。
【図9】図6の高圧液スプレー洗浄装置における水洗部材の一例を示す側面図であり、図6におけるIX−IX線矢視図に相当する図である。
【図10】図1の洗浄設備における仕上げ洗浄装置の一例を示す正面図である。
【図11】図1の洗浄設備における水切り装置の一例を示す正面図である。
【図12】図11の水切り装置の平面図である。
【図13】図11の水切り装置における水洗部材を示す側面図であり、図11におけるXIII−XIII線断面図に相当する図である。
【図14】図14(a)は図11の水切り装置における水切り部材を示す側面図であって図11におけるXIV−XIV線断面図に相当する図であり、図14(b)は図14(a)の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の板材の洗浄設備、ならびに、この洗浄設備に好適に用いられる高圧液スプレー洗浄装置の実施形態、洗剤洗浄装置の例および水切り装置の例を説明する。
【0030】
図1は本発明の洗浄設備の一実施形態を示す正面図であり、図2はその平面図である。
【0031】
図示の洗浄設備1には、矩形の板ガラスGを立てた状態でその底辺を支持し、水平方向に搬送するためのベルトコンベア2が配設されている。ベルトコンベアに限らず、たとえばローラコンベア等の公知のコンベアを採用することができる。ベルトコンベア2による搬送方向に沿って、すなわち板ガラスのパスラインLに沿って板ガラスGの表面を洗剤によって洗浄するための洗剤洗浄装置3と、板ガラスGの表面を高圧液スプレー(ウォータジェットともいう)によって洗浄するための高圧液スプレー洗浄装置4と、高圧液スプレー洗浄装置4によって板ガラスGから離脱して水中に浮遊する塵埃等を洗い落とすための仕上げ洗浄装置5と、洗浄後の板ガラスGの表面から水分を除去するための水切り装置6とが上流からこの順番で配置されている。なお、本例の水切り装置6では、水切り動作の前にさらに仕上げ洗浄が行われるように構成されている。しかし、これに限定されることはない。
【0032】
また、ベルトコンベア2の搬送方向(パスラインL)に沿って、その両側に板ガラスGの面を非接触で支持するための流体ガイド8が立設されている。流体ガイド8は搬送方向に沿って上記装置3、4、5、6ごとの部分に分けられている。なお、後述するように水切り装置6では他の装置3、4、5とは流体ガイドの構成が異なるため、水切り装置6の流体ガイドを符号27で示す。
【0033】
流体ガイド8は、洗剤洗浄装置3の側面図である図4も併せて参照すれば明らかなように、枠部材9とこの枠部材9に取り付けられたガイド板10とを備えている。ガイド板10が構成する平面には板ガラスGの面に向けて支持用の流体圧を作用させるための流体噴出部11が配設されている。
【0034】
流体噴出部11は全体で板ガラスGの面に平行となるように調節可能にされている。流体噴出部11には板ガラスの面に向けて流体を噴出する流体噴出ノズル11cが間隔を置いて配列されている。
【0035】
パスラインLの左右両側に流体ガイド8が設置されているので、板ガラスの両面から作用する流体圧がバランスをとるので板ガラスが構造部材と接触せずにほぼ鉛直状態を維持することができる。本実施形態では支持用の流体として水が用いられている。支持用流体として液体を用いることにより、板ガラスからカレット粒子や他の塵埃を効果的に除去することが可能である。この水は、必要に応じて水道水、純水、洗剤水溶液などが選択される。
【0036】
また、多数個の流体噴出部11を配列することに代えて、多孔質材料を使用してガイド面に液体をにじみ出させる多孔質流体ガイドを設置してもよい。この多孔質流体ガイドによってもガイド用液体の表面張力を利用することができ、板ガラスを構造部材と接触させることなく立てた状態で支持することができる。
【0037】
支持用の流体は液体に限定されず、たとえば清浄気体であってもよい。支持用流体として気体を用いた流体ガイドをパスラインLの片側にのみ配設するときには、板ガラスGをこの流体ガイドの方にわずかに傾かせることにより、板ガラスの自重の横方向成分と噴出する気体圧による力とのバランスによって非接触で流体ガイドによって支持させる。しかし、板ガラスの洗浄が液体によって行われるため、支持用の流体も同じように液体とするのが好ましい。
【0038】
図3〜図5を参照しつつ洗剤洗浄装置3を説明する。洗剤洗浄装置3では、洗剤洗浄装置3に対応する部分のベルトコンベア2が洗剤洗浄装置3における板ガラス支持装置として機能する。図3(b)の正面図は理解容易のために手前側(図3(a)の下側)の流体ガイド8を除去した状態を示している。
【0039】
洗剤洗浄装置3では、流体噴出部11として第一流体噴出部11aおよび第二流体噴出部11bが配設されている。第一流体噴出部11aは水平方向に延設されており、これが上下に間隔をおいて複数段配設されている。また、第二流体噴出部11bは板ガラスの搬送方向に間隔をおいて上下方向に複数本配設されている。各流体噴出部11a、11bには板ガラスの面に向けて流体を噴出する流体噴出ノズル11cが間隔を置いて配列されている。これらの流体噴出部11a、11bは全体で板ガラスGの面に平行となるように調節可能にされている。
【0040】
洗剤洗浄装置3では、流体ガイド8に図示しない洗剤供給源から洗剤が圧送されており、その流体噴出ノズル11cから洗剤水溶液(洗浄液)が噴出するように構成されている。この構成により、洗剤洗浄装置3では板ガラスの全面が洗浄液によって洗浄され、油脂分までが板ガラスの面から取り去られる。もちろん、下流側に配置された他の装置4、5、6では流体ガイドに用いる流体として洗浄液の代わりに純水等を用いればよい。また、洗剤洗浄装置3の流体ガイド8でも、そのすべてについて洗浄液を噴射する構成にする必要はなく、流体ガイド8の一部から洗浄液を噴射するようにしてもよい。さらに、洗浄液の温度を上げる(たとえば約80゜C)ことによって油脂分等の除去効果が一層向上する。
【0041】
この洗剤洗浄装置3には、図3および図5に示すように、搬送されてきた板ガラスGの上辺に対応する位置(板ガラスGの上辺に沿う位置)からわずかに反流体ガイド側へ変位した位置に洗剤供給管12が延設されている。この洗剤供給管12には板ガラスGの片面に上辺から洗剤を噴霧して吹き付けるための洗剤ノズル13が多数個配列されている。洗剤供給管12には図示しない洗剤供給源から洗剤が圧送されている。洗剤供給管12は洗浄対象の板ガラスの上下サイズに応じて上下動するように構成されている。
【0042】
この多数個の洗剤ノズル13によって洗剤が板ガラスの片面の上辺にわたってもれなく供給される。この洗剤が重力によって板ガラスの当該片面の全面にもれなく流れ、当該片面を洗浄する。本洗剤洗浄装置3では単一の洗剤供給管12を備えているが、かかる構成に限定する必要はない。たとえば、上下に離間して複数本の洗剤供給管12を備えれば、板ガラスの搬送速度を速くしても板ガラスの表面に十分に洗剤を行き渡らせることができる。
【0043】
前述のように、洗剤洗浄装置3ではパスラインLの両側に洗浄液を噴出する流体ガイド8が配設されているが、上記洗剤供給管12を備える場合には、パスラインLを挟んで洗剤供給管12の反対側にのみ流体ガイドを設けてもよい。支持流体が液体であるため、流体ガイド8がパスラインLの片側のみに設置されていても、板ガラスGはその表面と流体噴出部11との間隙に充満する液体の表面張力によっていわば吸い付けられるため、非接触ながらほぼ鉛直状態を維持して搬送され得る。しかし、上記構造の洗剤供給管12よりは流体ガイドの方が洗浄効果が高いと考えられるため、パスラインLの両側に洗浄液を噴出する流体ガイド8を備えるのが好ましい。
【0044】
洗剤洗浄装置3での洗剤洗浄により、板ガラスの表面から塵埃の他、油脂分を遊離させることができる。
【0045】
この洗剤洗浄装置3の上流端および下流端にはそれぞれエアカーテン部材14が上下方向に延設されている。図5に示すように、このエアカーテン部材14は、パスラインLの両側に相互に対向して上下方向に延設された清浄空気を供給するための給気管15と、この給気管15に沿って密に配列された、板ガラスGの面に向けて清浄空気を吹き付けるための多数個のエアノズル(液切りノズルともいう)16とを備えている。清浄空気はフィルター等によって塵埃等を取り除いた空気である。上記給気管15には図示しない給気源から清浄空気が圧送されている。上流端および下流端の各エアカーテン部材14から、搬送される板ガラスに清浄空気が噴出してエアカーテンが形成される。このため、洗剤洗浄装置3にはその上流工程や下流工程から水分等の進入が防止される。したがって、洗浄液の濃度の変動が防止される。また、上流工程や下流工程への洗浄液の移行が防止される。
【0046】
図3(b)および図5において符号17で示すのはベルトコンベア2の下方に配設された水受けチャネルである。また、符号18で示すのは水受けチャネル17で受けた液体を集めて下方の洗浄液タンク(図示しない)に回収するための集水管である。洗剤洗浄が終了した板ガラスは次いで高圧液スプレー洗浄装置4に搬送される(図1)。
【0047】
図6〜図9を参照しつつ高圧液スプレー洗浄装置4を説明する。高圧液スプレー洗浄装置4では、高圧液スプレー洗浄装置4に対応する部分のベルトコンベア2が高圧液スプレー洗浄装置4における板ガラス支持装置として機能する。前述したように高圧液スプレー洗浄装置4では流体ガイド8がパスラインLの両側に設置されている。また、搬送方向に見て流体ガイド8の中間部には高圧液スプレー部材19が配設されている。図6では、高圧液スプレー部材19の理解容易のために流体ガイド8を一部切り欠いて示している。
【0048】
パスラインLを挟んだ両高圧液スプレー部材19はそれぞれノズル支持フレーム41を有している。このノズル支持フレーム41には上下に離間した一対の高圧液スプレーノズル20が取り付けられている。そして、この上下の離間距離は変更できるようにされている。高圧液スプレーノズル20からは高圧の水流(ウォータージェット)が噴射される。パスラインLを挟んだ両高圧液スプレーノズル20同士は相互に対向している。高圧液スプレーノズル20からの高圧水による圧力を板ガラスの両側でバランスさせるためである。
【0049】
図6および図7に示すように、上記ノズル支持フレーム41は、高圧液スプレー部材19のベースフレーム42に上下方向に敷設されたリニアガイド機構21によって上下に移動させられる。その結果、高圧液スプレーノズル20が板ガラスに対して相対的に上下動させられる。また、ノズル支持フレーム41におけるノズル支持部41aは、ノズル支持フレーム41の基部41bに対して外方へ旋回可能にヒンジ41cを介して取り付けられている。ノズル支持部41aを旋回させることにより、高圧液スプレーノズル20が板ガラスの面に対向する作用位置と、外方へ待避した非作用位置とに移動させられる。高圧液スプレーノズル20はこれを非作用位置に開いた状態でメンテナンス等がなされる。符号43で示すのは、ノズル支持部41aをベースフレーム42に固定および分離させるための固定具のノブである。
【0050】
高圧液スプレーノズル20は板ガラスに直角な方向の回転軸20a(図7および図8参照)回りに回転するように構成されている。これにより、各ノズル20が回転しながら上下動するので、数少ないノズル20によっても広い範囲の板ガラス表面を洗浄することができる。符号20bで示すのは高圧液スプレーノズル20の回転を安定させるためのバランスウエイトである。
【0051】
また、この高圧液スプレーノズル20と一体で上下動する移動式流体ガイド22が配設されている。高圧液スプレーノズル20からの高圧水流による板ガラスの振動を防止するためである。この移動式流体ガイド22同士もパスラインLを挟んで対向している。図示の移動式流体ガイド22は高圧液スプレーノズル20の上方または下方のいずれか一方のみに配設されているが、とくにこの構成に限定されない。たとえば、上下二方、左右二方、上下左右四方等に配置してもよい。
【0052】
この高圧液スプレー部材19の搬送方向両側に、上下に隣接して並ぶ複数個の上下流体ガイド23が配設されている。このように、高圧液スプレー部材19の両側にとくに密接して上下流体ガイド23が配設されていることにより、高圧液スプレーノズルによる板ガラスの振動を一層効果的に防止することができる。
【0053】
この高圧液スプレー洗浄装置4の上流端には水洗部材24が上下方向に延設されている。図9に示すようにこの水洗部材24は、パスラインLを挟んだ両側に相互に対向して上下方向に延設された純水を供給するための給水管25と、この給水管25に沿って配設された、板ガラスGの面に向けて水を吹き付けるための多数個の水ノズル26とを備えている。上記給水管25には図示しない給水源から水が圧送されている。上流端の水洗部材24が搬送される板ガラスに水を吹き付けるため、板ガラスの両面全面に順次もれなく水が流れる。板ガラスは上流端の水洗部材24により、前工程で付着する可能性のある洗浄液が洗い流される。しかも、表面が乾燥することによって塵埃等が付着することも防止される。
【0054】
高圧液スプレー洗浄装置4の下流端には、前述の洗剤洗浄装置3において説明したと同様のエアカーテン部材14が上下方向に延設されている(図6)。その構成も設置目的も前述のものと同じであるためその説明を省略する。
【0055】
本高圧液スプレー洗浄装置4ではパスラインLを挟んだ両側に各一本の高圧液スプレー部材19が配置されているが、本発明ではかかる構成に限定されない。パスラインLの両側それぞれに複数本の高圧液スプレー部材19を配置してもよい。これにより、板ガラスの搬送速度を上昇しても十分な洗浄が可能となる。また、各高圧液スプレー部材19に配設する高圧液スプレーノズル20の個数を必要に応じて増減してもよい。高圧スプレーノズルの個数を増加することにより、特に高圧スプレーノズルを上下動させる必要なく板ガラスの全面を高圧液スプレーによって洗浄することが可能となる。その際には、高圧スプレーノズルを特に上下方向に密に配列すればよい。
【0056】
この高圧液スプレー洗浄によって従来の超音波洗浄やブラシ洗浄などと比較してはるかに洗浄効果が向上する。この高圧液スプレー洗浄が終了した板ガラスは次いで仕上げ洗浄装置5に搬送される(図1)。
【0057】
図10に示す仕上げ洗浄装置5は、洗剤洗浄装置3や高圧液スプレー洗浄装置4において板ガラスの表面から遊離させられた油脂分や塵埃等を循環純水によってより念を入れて洗い流すために設置されている。したがって、仕上げ洗浄装置5はパスラインLの両側に流体ガイド8が配設されているだけで、その他に特別な装置は設けられていない。板ガラスは流体ガイド8からその表面に供給される水によって洗浄されるからである。場合によって洗浄設備1からこの仕上げ洗浄装置5を削除してもよい。仕上げ洗浄が終了した板ガラスは次いで水切り装置6に搬送される(図1)。
【0058】
図11〜図14を参照しつつ水切り装置6を説明する。水切り装置6では、水切り装置6に対応する部分のベルトコンベア2が水切り装置6における板ガラス支持装置として機能する。前述したように水切り装置6では流体ガイド27がパスラインLの両側に設置されている。
【0059】
また、図11、図13および図14に示すように、パスラインLの両側であって搬送方向に見た流体ガイド27の中間部には、上流から順にそれぞれ間隔をおいて平行に二つの水洗部材28、29および水切り部材30が配設されている。そして、上記流体ガイド27は前述の流体ガイド8とは異なり、後述する隔離板35より上流側部分27aは水を支持用流体として用いており、隔離板35より下流側部分27bは超清浄空気を支持用流体として用いている。超清浄空気とは、前述した清浄空気よりもさらにメッシュの細かいフィルター等によって清浄処理した空気である。
【0060】
図13に示すように、両水洗部材28、29はともに、鉛直方向からわずかに上流側へ傾斜して延設された給水管31と、この給水管31の長手方向に沿って配列された多数個の水ノズル32とを有している。給水管31には図示しない給水源から純水が圧送されており、各水ノズル32は板ガラスGの面に向けて純水を噴射する。上記水洗部材28、29は 仕上げ洗浄装置5における洗浄と同じような洗浄を繰り返すことにより、さらに念入りに油脂分や塵埃等を板ガラスの表面から洗い流すためのものである。この水洗部材28、29では循環純水ではく、純水をワンスルーに使用して(いわば使い捨ての純水を使用して)板ガラスの清浄度を向上させる。
【0061】
水切り部材30は、給水管31と平行に鉛直方向からわずかに上流側へ傾斜して延設された給気管(エアナイフフレームとも言う)33から構成されている。給気管33には図示しない給気源から超清浄空気が圧送されている。また、この給気管33は図12および図14に示すように、空気を板ガラスの面に向かって吹き出させるための幅狭のスリット34が形成されている。そして、水切り部材30は、パスラインLの両側から噴出する膜状気流Nが板ガラスの両面の対応する部位に吹き付けられるように構成されている。スリット34は給気管33の長手方向に沿って連続して形成されるか、または、わずかな間隔をおいて断続的に形成される。いずれにしても、板ガラスGには連続した膜状の高圧気流Nが上下方向(わずかに上流側へ傾斜している)に連続して吹き付けられる。この気流は音速に近い速度で噴射される。この気流をエアナイフNという。
【0062】
図12に示すように、給気管33はその長手方向中心軸の回りに回転するように構成されている。その結果、エアナイフNの方向が変化させられる。たとえば、板ガラスの表面に垂直に向けることも、それから上流側にも下流側にも向けることができる。また、給気管33は鉛直からわずかに上流側へ傾斜しているため、給気管33を回転させてエアナイフNの方向をわずかに上流側に向けることにより、エアナイフNは板ガラス表面の水分を上流を向いてやや下方に吹き飛ばすことができる。その結果、エアナイフフレーム33から上流側下方に水分を吹き飛ばし、下流側には水分が移動しない。エアナイフNを通過した板ガラスの全表面からは水分等が除去され、乾燥状態にされる。
【0063】
また、水洗部材28、29が鉛直からわずかに上流側へ傾斜しているため、搬送されてくる板ガラスの上部から上下方向にわたってどの部分にも新しい水が供給され、高品質な洗浄が可能となる。また、この水洗部材28、29も上記給気管33と同様に、その長手方向中心軸の回りに回転するように構成されている。その結果、純水の噴射方向が変化させられる。
【0064】
図12に示すように、パスラインLの両側の水切り部材30に近接して隔離板35が配設されている。この隔離板35は水切り部材30から下流側に水が移動することを防止するためのものである。各隔離板35は水切り部材30からパスラインLを含む鉛直面(実質的に板ガラス面)に対して垂直な方向に外方へ突出している。また、隔離板35は給気管33および水洗部材28、29と平行に、鉛直方向から上流側へ傾斜して延設されている。その結果、その上流側で噴出されている水がいかに飛び跳ねようともこの隔離板35によって下流側の水切り部材30の方に移動することが防止される。この隔離板35は上記水切り部材30に近接した位置の他に、たとえば下流側の水洗部材29の下流側に近接して設けてもよい。
【0065】
前述したとおり、上記流体ガイド27は、この隔離板35より上流側は支持流体として純水を用いており、隔離板35より下流側は支持流体として超清浄空気を用いている。したがって、エアナイフフレーム33から下流では水は一切使用されず、板ガラスは乾燥状態にされる。
【0066】
また、図示していないが、洗浄設備1の各装置3、4、5、6における支持装置たるベルトコンベア2の部分を、支持していた板ガラスを下方に落下させるために移動可能に構成することができる。たとえば、搬送方向に直角な方向に移動可能にすると、ベルトコンベア上の板ガラスは下方に落下する。または、ベルト部を傾動させることによって板ガラスのパスラインLからベルトを待避させて板ガラスを落下させるようにしてもよい。かかる構成により、たとえば洗浄時に損傷することにより製品化が不可能になった場合でも、搬送ラインや洗浄設備をガラスの破片で汚すことなく損傷板ガラスを容易に除去することができる。
【0067】
かかる洗浄設備1によれば、流体ガイド8、27がパスラインLの片側または両側に設置されているので、支持用液体の表面張力によって流体ガイドと板ガラスとの間隙が一定の厚さの液体層となり、構造物と非接触の状態で板ガラスを支持したまま搬送することができる。また、ガイド用流体として液体を用いることにより、板ガラスからカレット粒子や他の塵埃を一層効果的に除去することが可能となる。
【0068】
また、上記実施形態では処理対象として板ガラスを例示したが、本発明では板ガラスに限定されない。たとえば、レアメタルやシリコンからなる板材、平面型ディスプレー用ガラス等、種々の板材が処理対象となりうる。
【0069】
また、以上説明した洗浄設備1では洗剤洗浄装置3と高圧液スプレー洗浄装置4と仕上げ洗浄装置5と水切り装置6とが一直線に配置されているが、本発明ではかかる構成に限定されない。たとえば、途中から搬送ラインが直交するように配置してもよく、また、平行に配置してもよい。
【符号の説明】
【0070】
1・・・・洗浄設備
2・・・・ベルトコンベア
3・・・・洗剤洗浄装置
4・・・・高圧液スプレー洗浄装置
5・・・・仕上げ洗浄装置
6・・・・水切り装置
8・・・・流体ガイド
9・・・・枠部材
10・・・・ガイド板
11・・・・流体噴出部
11a・・・第一流体噴出部
11b・・・第二流体噴出部
11c・・・流体噴出ノズル
12・・・・洗剤供給管
13・・・・洗剤ノズル
14・・・・エアカーテン部材
15・・・・給気管
16・・・・エアノズル
17・・・・水受けチャネル
18・・・・排水管
19・・・・高圧液スプレー部材
20・・・・高圧液スプレーノズル
20a・・・(高圧液スプレーノズル)の回転軸
20c・・・バランスウエイト
21・・・・リニアガイド機構
22・・・・移動式流体ガイド
23・・・・上下流体ガイド
24・・・・水洗部材
25・・・・給水管
26・・・・水ノズル
27・・・・流体ガイド
28、29・・・・水洗部材
30・・・・水切り部材
31・・・・給水管
32・・・・水ノズル
33・・・・エアナイフフレーム
34・・・・スリット
35・・・・隔離板
41・・・・ノズル支持フレーム
41a・・・(ノズル支持フレームの)ノズル支持部
41b・・・(ノズル支持フレームの)基部
41c・・・ヒンジ
42・・・・ベースフレーム
43・・・・(固定具の)ノブ
G・・・・板ガラス
L・・・・(板ガラスの)パスライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立てられた状態の板材の下端を支持する支持装置と、
上記板材の側面に流体圧を作用させることによって該板材を立った状態で非接触で支持する流体ガイドと、
立てられた状態の板材にその両面側からそれぞれ高圧液スプレーを吹き付けるための高圧液スプレー部であって、上下方向に移動可能にされた高圧液スプレーノズルを有する高圧液スプレー部と、
上記高圧液スプレー部の板材搬送方向上流下流の両側で、且つ板材の両面側それぞれに配設された上下流体ガイドであって、上記高圧液スプレーノズルの上下動軌道に近接するとともに、板材の面の上下方向に沿って上下に隣接して並んだ複数個の上下流体ガイドとを備えており、
上記支持装置が板材を立てられた状態で水平方向に搬送する搬送部を有しており、上記流体ガイドが搬送部の搬送経路に沿って配置されており、
上記板材の両面側に配置された高圧液スプレーノズル同士が板材支持位置を挟んで対向してなる板材の高圧液スプレー洗浄装置。
【請求項2】
上記高圧液スプレーノズルが、洗浄対象の板材の面に実質的に垂直方向の回転軸心回りに回転するように構成されてなる請求項1記載の板材の高圧液スプレー洗浄装置。
【請求項3】
上記高圧液スプレーノズルと一体で上下方向に移動可能にされた移動式流体ガイドが、当該高圧液スプレーノズルに隣接して配設されてなる請求項1記載の板材の高圧液スプレー洗浄装置。
【請求項4】
上記高圧液スプレーノズルを支持するためのノズル支持フレームを備えており、
このノズル支持フレームが、高圧液スプレーノズルが取り付けられたノズル支持部と、このノズル支持部が揺動可能に取り付けられたフレーム基部とからなり、
上記ノズル支持部は、高圧液スプレーノズルが板材の面に対向する作用位置と外方へ退避した非作用位置とに揺動することができる請求項1記載の板材の高圧液スプレー洗浄装置。
【請求項5】
板材の搬送方向に見た上流端側に、立てられた状態の板材の上下方向に沿って水洗部が配設されており、該水洗部が上下方向に配列された複数個の水噴射ノズルを有してなる請求項1記載の板材の高圧液スプレー洗浄装置。
【請求項6】
立てられた状態の板材の下端を支持して搬送する搬送装置と、
上記板材の側面に流体圧を作用させることによって該板材を立った状態で非接触で支持する流体ガイドと、
上記搬送装置の搬送経路に配設された、上記板材に洗浄液を供給するための洗浄液供給部を有する洗剤洗浄装置と、
上記搬送経路における該洗剤洗浄装置の下流側に配設された請求項1〜5のうちいずれか一の項に記載の高圧液スプレー洗浄装置と、
上記搬送経路における該高圧液スプレー洗浄装置の下流側において、立てられた状態の板材にその両面側からそれぞれ、板材の上方から下方に対応するように延設された、膜状気流を板材に向けて噴射する水切り部を備えてなる水切り装置と
を備えてなる板材の洗浄設備。
【請求項7】
上記高圧液スプレー洗浄装置と水切り装置との間に仕上げ洗浄装置が配設されており、該仕上げ洗浄装置が上記搬送装置の両側に上記流体ガイドを有してなる請求項6記載の板材の洗浄設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−105447(P2009−105447A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−26924(P2009−26924)
【出願日】平成21年2月9日(2009.2.9)
【分割の表示】特願2005−341763(P2005−341763)の分割
【原出願日】平成14年11月25日(2002.11.25)
【出願人】(308007505)カワサキプラントシステムズ株式会社 (51)
【出願人】(591008384)コーニングジャパン株式会社 (12)
【Fターム(参考)】