説明

液晶表示装置の作製方法

【課題】安定してブルー相を発現することのできる液晶表示装置を作製する。
【解決手段】液晶組成物を含む液晶層を挟持して、シール材によって第1の基板と第2の基板とを固着し、熱処理により液晶層の配向状態を等方相とし、液晶層に光を照射して、液晶層の高分子安定化処理を行うとともに、光照射中に液晶層の配向状態を等方相からブルー相へと相転移を行う。これによって、ブルー相以外の配向状態を示す欠陥(配向欠陥)を抑制した液晶表示装置を作製する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
液晶表示装置及びその作製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
薄型、軽量化を図った表示装置(所謂フラットパネルディスプレイ)には、液晶素子を有する液晶表示装置、自発光素子を有する発光装置、フィールドエミッションディスプレイ(FED)などが競合し、開発されている。
【0003】
液晶表示装置においては、液晶分子の応答速度の高速化が求められている。液晶の表示モードは種々あるが、中でも高速応答可能な液晶モードとしてFLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、OCB(Optical Compensated Bend)モード、ブルー相を示す液晶を用いるモードが挙げられる。
【0004】
ブルー相は、らせんピッチの比較的短いカイラルネマチック相と等方相との間に発現する液晶相で、極めて応答速度が高いという特徴を備えている。また、ブルー相を用いる場合、配向膜が不要であり、且つ視野角が広いため、実用化に向けて研究が行われている。しかしながら、ブルー相は、コレステリック相と等方相との間のわずか1〜3℃の温度範囲でしか発現しないため、素子の精密な温度制御が必要となることが問題となっている。
【0005】
この問題を解決するために、高分子安定化処理を行う事によりブルー相を発現する温度範囲を広げることが提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2005/090520号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
高分子安定化処理は、光硬化性樹脂を含む液晶組成物に光を照射し、光によって光硬化性樹脂を重合して液晶層を安定化させる処理である。しかし、基板面内で均一に光硬化性樹脂を重合させることは困難であり、高分子の重合が不均一であると、液晶層における配向状態も不均一となるため、安定してブルー相を発現できなくなってしまう。
【0008】
そこで、本発明の一態様では、安定してブルー相を発現可能な液晶表示装置の作製方法を提供することを目的の一とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
開示する発明の一態様は、ブルー相を発現可能な液晶層を有する液晶表示装置を作製する際に、等方相を示す温度にて液晶組成物へ光を照射して、該液晶組成物に含まれる光硬化性樹脂の重合を行い、且つ、光照射処理中に液晶層の配向状態を等方相からブルー相へ相転移させることで、ブルー相以外の配向状態を示す欠陥(以下、配向欠陥)を抑制するものである。より具体的には、例えば以下の作製方法が挙げられる。
【0010】
本発明の一態様は、液晶組成物を含む液晶層を挟持して、シール材によって第1の基板と第2の基板とを固着し、熱処理により液晶層の配向状態を等方相とし、液晶層に光を照射して、液晶層の高分子安定化処理を行うとともに、光照射中に液晶層の配向状態を等方相からブルー相へと相転移させる液晶表示装置の作製方法である。
【0011】
また、本発明の他の一態様は、第1の基板にシール材を枠状に形成し、シール材で形成された枠内に、液晶組成物を滴下し、減圧雰囲気下で、第1の基板に第2の基板を貼り合わせて液晶層を形成し、熱処理により液晶層の配向状態を等方相とし、液晶層に光を照射して、液晶層の高分子安定化処理を行うとともに、光照射中に液晶層の配向状態を等方相からブルー相へと相転移させる液晶表示装置の作製方法である。
【0012】
また、本発明の他の一態様は、第1の基板にシール材を枠状に形成し、光を照射することによりシール材を仮硬化し、仮硬化されたシール材で形成された枠内に、液晶組成物を滴下し、減圧雰囲気下で、第1の基板に第2の基板を貼り合わせて液晶層を形成し、熱処理により液晶層の配向状態を等方相とし、液晶層に光を照射して、シール材の本硬化及び液晶層の高分子安定化処理を行うとともに、光照射中に液晶層の配向状態を等方相からブルー相へと相転移させる液晶表示装置の作製方法である。
【0013】
また、本発明の他の一態様は、第1の基板にシール材を枠状に形成し、シール材で形成された枠内に、液晶組成物を滴下し、光を照射することによりシール材を仮硬化し、減圧雰囲気下で、第1の基板に第2の基板を貼り合わせて液晶層を形成し、熱処理により液晶層の配向状態を等方相とし、液晶層に光を照射して、シール材の本硬化及び液晶層の高分子安定化処理を行うとともに、光照射中に液晶層の配向状態を等方相からブルー相へと相転移させる液晶表示装置の作製方法である。
【0014】
上記の液晶表示装置の作製方法において、液晶組成物として、液晶材料、カイラル剤、光硬化性樹脂及び光重合開始剤を含有する組成物を用いることができる。
【0015】
開示する発明の一態様において、液晶組成物としては、ある温度範囲においてブルー相を示す材料を用いることとする。ブルー相を示す材料は、高速応答が可能であるため、液晶表示装置の高性能化が可能になる。
【0016】
なお、本明細書中における液晶表示装置とは、画像表示デバイス、表示デバイス、もしくは光源(照明装置含む)を指す。また、コネクター、例えばFPC(Flexible printed circuit)もしくはTAB(Tape Automated Bonding)テープもしくはTCP(Tape Carrier Package)が取り付けられたモジュール、TABテープやTCPの先にプリント配線板が設けられたモジュール、または表示素子が設けられた基板にCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て液晶表示装置に含むものとする。
【発明の効果】
【0017】
開示する発明の一態様によれば、安定してブルー相を発現可能な信頼性の高い液晶表示装置を作製することができる。また、液晶表示装置の作製時の歩留まりを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】液晶表示装置の作製工程の一例を示す図。
【図2】液晶組成物の配向状態のモデル図。
【図3】液晶表示装置の構成例を示す図。
【図4】液晶表示装置の構成例を示す図。
【図5】液晶表示装置の使用形態の一例を示す図。
【図6】液晶表示装置の使用形態の一例を示す図。
【図7】実施例で作製した液晶表示装置の外観写真。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定されず、発明の趣旨から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者にとって自明である。したがって、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、異なる実施の形態及び実施例に係る構成は、適宜組み合わせて実施することができる。また、以下に説明する発明の構成において、同一部分及び同様な機能を有する部分には同一の符号を用い、その繰り返しの説明は省略する。
【0020】
(実施の形態1)
本実施の形態では、液晶表示装置の作製方法の一例について、図面を参照して説明する。なお、本実施の形態においては、一対の基板から一つの液晶表示装置を作製する方法を示すが、本実施の形態はこれに限られず、大型の基板に複数の液晶表示装置を作製(所謂、多面取り)する場合にも適用することが可能である。
【0021】
まず、第1の基板100を用意し、当該第1の基板100上にシール材102を形成する(図1(A)参照)。
【0022】
第1の基板100としては、アルミノシリケートガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスなどのような電子工業用に使用されるガラス基板(「無アルカリガラス基板」とも呼ばれる)、石英基板、セラミック基板、プラスチック基板、SOI基板等を用いることができる。これらの基板上に液晶表示装置の画素等を構成するトランジスタ等の素子が設けられていても良い。
【0023】
シール材102としては、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、または光及び熱併用硬化性樹脂等を用いるのが好ましい。例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリレート系(ウレタンアクリレート)樹脂、アミン系樹脂、アクリル系樹脂とエポキシ系樹脂を混ぜた樹脂等を用いることができる。また、光(代表的には紫外線)重合開始剤、熱硬化剤、フィラー、カップリング剤を含んでもよい。なお、光硬化性樹脂とは、光を照射することにより硬化する樹脂をいい、熱硬化性樹脂は、熱処理により硬化する樹脂をいう。また、光及び熱併用硬化性樹脂とは、光を照射することにより仮硬化し、その後熱処理を行うことにより本硬化する樹脂をいう。
【0024】
シール材102は枠状(閉環状)に形成すればよい。図1(A)においては、シール材102を矩形状に形成する場合を示している。ただし、シール材102の形状は矩形状に限られず、円形状、楕円形状、または矩形状以外の多角形状等に形成しても良い。
【0025】
次いで、第1の基板100上であって、シール材102の内側(枠の内側)へ液晶組成物106を滴下する(図1(B)参照)。
【0026】
液晶組成物106としては、ブルー相を示す液晶組成物を用いることができる。ブルー相を示す液晶組成物は、液晶材料、カイラル剤、光硬化性樹脂及び光重合開始剤を含んでいる。なお、ブルー相を示す液晶組成物は、第1の基板100上に滴下した時点でブルー相を示す必要はなく、温度制御することによりある温度でブルー相を示す液晶組成物であればよい。
【0027】
液晶材料は、サーモトロピック液晶、低分子液晶、高分子液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶等を用いることができる。
【0028】
カイラル剤は、液晶材料の捩れを誘起し、液晶材料をらせん構造に配向させ、ブルー相を発現させるために用いる。カイラル剤は、不斉中心を有する化合物であり、液晶組成物に対する相溶性が良く、かつ捩れ力の強い化合物を用いる。また、カイラル剤は光学活性体であり、光学純度が高いほど好ましく99%以上が最も好ましい。
【0029】
光硬化性樹脂は、アクリレート、メタクリレートなどの単官能モノマーでもよく、ジアクリレート、トリアクリレート、ジメタクリレート、トリメタクリレートなどの多官能モノマーでもよく、これらを混合させたものでもよい。また、液晶性のものでも、非液晶性のものでもよく、両者を混合させてもよい。光硬化性樹脂は、液晶組成物に用いる光重合開始剤の反応する波長の光で重合する樹脂を選択すればよく、代表的には紫外線硬化樹脂を用いることができる。
【0030】
光重合開始剤は、光照射によってラジカルを発生させるラジカル重合開始剤でもよく、酸を発生させる酸発生剤でもよく、塩基を発生させる塩基発生剤でもよい。
【0031】
なお、図1(B)では、シール材102の内側に一滴の液晶組成物106を滴下する場合を示している。ただし、本実施の形態に示す液晶表示装置の作製方法はこれに限られず、シール材102の内側の必要な箇所に、複数滴滴下してもよく、必要な量の液晶組成物106を滴下すればよい。
【0032】
次いで、第1の基板100に、第2の基板108を貼り合わせる(図1(C)参照)。第1の基板100と第2の基板108は、シール材102によって固着される。
【0033】
第1の基板100と第2の基板108とを貼り合わせることにより、滴下した液晶組成物106がシール材102の枠内に広がり、液晶層110が形成される。なお、液晶組成物106はカイラル剤を含むため、粘性が高い。そのため、第1の基板100と第2の基板108とを貼り合わせた段階では、液晶層110がシール材102の枠内全面に広がらない(シール材102に接しない)場合がある。
【0034】
第2の基板108は、第1の基板100と同様の材料を用いることができる。
【0035】
第1の基板100と第2の基板108との貼り合わせは、減圧雰囲気下で行うのが好ましい。減圧雰囲気下で貼り合わせることにより、貼り合わせ後に大気開放した場合であっても、シール材102の枠内を減圧状態に保ち、最終的に液晶組成物106をシール材102に接する領域まで広げることができるためである。
【0036】
なお、第1の基板100上にシール材102を形成した後(図1(A)の工程の後)、または、第1の基板100と第2の基板108とを貼り合わせた後(図1(C)の工程の後)に、光照射または熱処理によって、シール材102を仮硬化しても良い。シール材102を仮硬化することにより、その後の熱処理工程において、熱歪みによる基板の位置ずれを防止することができる。また、シール材102と基板(第1の基板100及び第2の基板108)との密着性が向上するため、液晶組成物106がシール材を乗り越えて外部(枠外)に漏れ出すことを防止することができる。なお、液晶組成物106を滴下前にシール材102の仮硬化を行うことで、液晶組成物106がシール材102に接した場合に、液晶組成物106中にシール材102から不純物が混入することを低減することができる。
【0037】
次いで、第1の基板100と第2の基板108とに挟持された液晶層110に熱処理を施し、該熱処理によって等方相を示す液晶層112とする(図1(D)参照)。熱処理の温度は、液晶層を構成する液晶組成物が等方相を発現可能な温度以上とすればよく、熱処理の手段としては、例えば、ヒータなどの熱源を有するステージに基板を配置して行えばよい。なお、液晶組成物を滴下した際に第1の基板100に滴下跡が形成されることがあるが、液晶組成物を、ブルー相と等方相との相転移温度より10℃以上高温にすると、当該滴下跡を消失させることができ、滴下跡による液晶層の配向乱れを防ぐことが可能となるため、好ましい。なお、ブルー相と等方相との相転移温度とは、昇温時にブルー相から等方相に相転移する温度、又は、降温時に等方相からブルー相に相転移する温度をいう。
【0038】
その後、等方相を示す液晶層112に高分子安定化処理を行い、液晶組成物106に含まれる光硬化性樹脂の重合を行うとともに、液晶組成物106にブルー相を発現させる。これによって、ブルー相を示す液晶層114を形成する(図1(E)参照)。
【0039】
高分子安定化処理は、液晶材料、カイラル剤、光硬化性樹脂及び光重合開始剤を含む液晶組成物に、光硬化性樹脂及び光重合開始剤が反応する波長の光を照射して行うことができる。
【0040】
光照射を行う前(高分子安定化処理を行う前)は、液晶組成物に含まれる光硬化性樹脂はモノマー状態であり、光照射によって、光硬化性樹脂が重合してポリマー状態へと徐々に変化する。ブルー相と等方相との相転移温度は、液晶組成物中の液晶材料に加えて、モノマー状態の光硬化性樹脂の影響を受ける一方で、ポリマー状態の光硬化性樹脂は、当該温度に影響を与えにくい。よって、光照射によって液晶組成物に含まれるポリマー状態の光硬化性樹脂の割合が増加するにつれて、ブルー相と等方相との相転移温度は線形的に上昇(又は低下)する。一般的に、モノマー状態の光硬化性樹脂を含有することで、ブルー相と等方相との相転移温度は低下する。
【0041】
本実施の形態で使用する液晶組成物は、モノマー状態の光硬化性樹脂を含有することで、液晶材料とカイラル剤のみを含む場合と比較してブルー相と等方相との相転移温度が低下するように調整されている。従って、光照射によって、ポリマー状態の光硬化性樹脂が増加することによって、液晶組成物のブルー相と等方相との相転移温度が上昇する。
【0042】
図2に、本実施の形態で使用する液晶組成物における配向状態のモデル図を示す。図2において、横軸は液晶組成物への光照射時間、縦軸は液晶組成物の温度を示す。また、破線200は、ブルー相と等方相との相転移温度を示す。また、図2において、Taは、光照射を行う前の液晶組成物におけるブルー相と等方相との相転移温度を示す。
【0043】
本実施の形態で示す液晶表示装置の作製方法は、等方相を示す液晶層112、すなわちTaよりも高い温度を有する液晶層に対して光を照射して高分子安定化処理を行うとともに、光照射処理中に等方相からブルー相への相転移を行う。上述の通り、本実施の形態で使用する液晶組成物は、光照射によって、ポリマー状態の光硬化性樹脂が増加することによって、液晶組成物のブルー相と等方相との相転移温度が上昇するため、例えば、温度Tbを有する液晶層に対して、t1時間光を照射する場合、図2に示すように、光照射によって破線200で表されるブルー相と等方相との相転移温度も上昇する。よって、液晶層の温度をTbに保持して光照射を行うことで、光照射終了時(t1時間経過時)には、ブルー相を示す液晶層114を形成することができる。このように、本実施の形態で示す液晶表示装置の作製方法によれば、光硬化性樹脂の重合と、等方相からブルー相への相転移とを同時に(同一工程で)行うことが可能となる。
【0044】
ブルー相を示す液晶層へ高分子安定化処理を開始させる場合では、ブルー相の発現時に、相転移による体積収縮によって応力等の歪みが集中する領域が形成されるため、光照射時に該領域に配向欠陥が生じることがある。しかしながら、本実施の形態で示すように、ブルー相の発現と高分子安定化処理(光硬化性樹脂の重合と言い換えることもできる)とを、同時に行うことで、体積収縮による歪みが基板面内全体に分散されるため、配向欠陥を抑制することが可能となる。
【0045】
また、ブルー相を示す液晶層へ高分子安定化処理を開始させる場合には、高分子安定化処理を行う前に、液晶層を再配向させるために等方相まで加熱し、その後ブルー相を発現する温度まで液晶層を徐冷する。ここで、液晶層を徐冷する際には、配向欠陥の抑制のために緻密に温度制御を行う必要がある。しかしながら、本実施の形態で示す液晶表示装置の作製方法によれば、複雑な温度制御をすることなく、等方相まで加熱した液晶組成物へ高分子安定化処理を行うことができるため、工程の簡略化が可能であり、歩留まりを向上させることができる。さらには、必要であれば、等方相まで加熱後に、等方相を発現する温度範囲内において急冷することも可能であるため、液晶表示装置作製のスループットも向上する。
【0046】
高分子安定化処理後、シール材102の硬化処理を行う。硬化処理はシール材の材料によって適宜設定すればよく、例えば、シール材102として熱硬化性樹脂を用いる場合には、熱処理を行うことにより、シール材102を硬化する。または、シール材102として光硬化性樹脂を用いる場合には、当該光硬化性樹脂が反応する波長の光を照射することでシール材102を硬化する。なお、第1の基板100上にシール材102を形成した後、または、第1の基板100と第2の基板108とを貼り合わせた後に、シール材102を仮硬化している場合には、この硬化処理によりシール材102を本硬化することができる。
【0047】
なお、シール材102として光硬化性樹脂を用いる場合には、高分子安定化処理の光照射工程において、シール材102を同時に硬化(または本硬化)してもよい。また、シール材102として熱硬化性樹脂を用いる場合には、等方相を発現させるための熱処理において、シール材102を硬化(または本硬化)してもよい。このような場合、硬化処理工程を削減することができるため、作製プロセスを簡略化することができる。
【0048】
なお、図示しないが、液晶表示装置に偏光板、位相差板、反射防止膜などの光学フィルムなどは適宜設けることとする。例えば、偏光板及び位相差板による円偏光を用いてもよい。また、光源としてバックライト、サイドライトなどを用いてもよい。
【0049】
本明細書において、液晶表示装置は光源の光を透過することによって表示を行う透過型の液晶表示装置(又は半透過型の液晶表示装置)の場合、少なくとも画素領域において光を透過させる必要がある。よって光が透過する画素領域に存在する第1の基板、第2の基板、あるいは、第1または第2の基板に設けられた絶縁膜、導電膜などの薄膜はすべて可視光の波長領域の光に対して透光性とする。
【0050】
液晶層に電圧を印加する電極層(画素電極層、共通電極層、対向電極層などという)においては透光性が好ましいが、電極層のパターンによっては金属膜などの非透光性材料を用いてもよい。
【0051】
電極層は、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化インジウムに酸化亜鉛(ZnO)を混合した導電材料、酸化インジウムに酸化珪素(SiO)を混合した導電材料、有機インジウム、有機スズ、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、グラフェン、またはタングステン(W)、モリブデン(Mo)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)等の金属、又はその合金、若しくはその金属窒化物から一つ、又は複数種を用いて形成することができる。
【0052】
また、電極層として、導電性高分子(導電性ポリマーともいう)を含む導電性組成物を用いて形成することができる。導電性組成物を用いて形成した画素電極は、シート抵抗が10000Ω/□以下、波長550nmにおける透光率が70%以上であることが好ましい。また、導電性組成物に含まれる導電性高分子の抵抗率が0.1Ω・cm以下であることが好ましい。
【0053】
導電性高分子としては、いわゆるπ電子共役系導電性高分子を用いることができる。例えば、ポリアニリンまたはその誘導体、ポリピロールまたはその誘導体、ポリチオフェンまたはその誘導体、またはアニリン、ピロールおよびチオフェンの2種以上からなる共重合体若しくはその誘導体等が挙げられる。
【0054】
以上に示す工程によって、本実施の形態の液晶表示装置を作製することができる。本実施の形態で示す作製方法を用いて作製された液晶表示装置は、配向欠陥が抑制され、安定してブルー相を発現可能な信頼性の高い液晶表示装置である。また、本実施の形態を適用することで、液晶表示装置の作製時の歩留まりを向上させることができる。
【0055】
なお、本実施の形態は、他の実施の形態の記載内容と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0056】
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記実施の形態で作製した液晶表示装置の一例について図面を参照して説明する。
【0057】
図3(A)及び(B)は、第1の基板4001上に形成されたトランジスタ4010、4011及び液晶素子4013を、第2の基板4006との間にシール材4005によって封止したパネルの上面図であり、図3(C)は、図3(A)(B)のM−Nにおける断面図に相当する。
【0058】
第1の基板4001上に設けられた画素部4002と、走査線駆動回路4004とを囲むようにして、シール材4005が設けられている。また、画素部4002と、走査線駆動回路4004の上に第2の基板4006が設けられている。画素部4002と、走査線駆動回路4004とは、第1の基板4001とシール材4005と第2の基板4006とによって、ブルー相を示す液晶層4008と共に封止されている。
【0059】
また、図3(A)は第1の基板4001上のシール材4005によって囲まれている領域とは異なる領域に、別途用意された基板上に単結晶半導体膜又は多結晶半導体膜で形成された信号線駆動回路4003が実装されている。なお、図3(B)は信号線駆動回路の一部を第1の基板4001上に酸化物半導体を用いたトランジスタで形成する例であり、第1の基板4001上に信号線駆動回路4003bが形成され、かつ別途用意された基板上に単結晶半導体膜又は多結晶半導体膜で形成された信号線駆動回路4003aが実装されている。
【0060】
なお、別途形成した駆動回路の接続方法は、特に限定されるものではなく、COG方法、ワイヤボンディング方法、またはTAB方法などを用いることができる。図3(A)は、COG方法により信号線駆動回路4003を実装する例であり、図3(B)は、TAB方法により信号線駆動回路4003aを実装する例である。
【0061】
また、第1の基板4001上に設けられた画素部4002と、走査線駆動回路4004は、トランジスタを複数有しており、図3(C)では、画素部4002に含まれるトランジスタ4010と、走査線駆動回路4004に含まれるトランジスタ4011とを例示している。トランジスタ4010、4011上には絶縁層4020、4021が設けられている。
【0062】
トランジスタ4010、4011は、特に限定されず様々なトランジスタを適用することができる。トランジスタ4010、4011のチャネル層は、シリコン(アモルファスシリコン、微結晶シリコン又はポリシリコン)等の半導体や酸化物半導体を用いることができる。
【0063】
また、第1の基板4001上に画素電極層4030及び共通電極層4031が設けられ、画素電極層4030は、トランジスタ4010と電気的に接続されている。液晶素子4013は、画素電極層4030、共通電極層4031、及び液晶層4008を含む。
【0064】
また、ブルー相を示す液晶層4008を有する液晶表示装置において、基板に概略平行(すなわち水平な方向)な電界を生じさせて、基板と平行な面内で液晶分子を動かして、階調を制御する方式を用いることができる。このような方式として、本実施の形態では、図3(C)に示すようなIPS(In Plane Switching)モードで用いる電極構成を適用する場合を示している。なお、IPSモードに限られず、FFS(Fringe Field Switching)モードで用いる電極構成を適用することも可能である。
【0065】
なお、第1の基板4001、第2の基板4006としては、透光性を有するガラス、プラスチックなどを用いることができる。プラスチックとしては、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリイミド、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)板、PVF(ポリビニルフルオライド)フィルム、ポリエステルフィルムまたはアクリル樹脂フィルムを用いることができる。また、アルミニウムホイルをPVFフィルムやポリエステルフィルムで挟んだ構造のシートを用いることもできる。
【0066】
また、液晶層4008の膜厚(セルギャップ)を制御するために設けられている柱状のスペーサ4035は、絶縁膜を選択的にエッチングすることにより設けることができる。なお、柱状のスペーサ4035の代わりに、球状のスペーサを用いていてもよい。
【0067】
図3(C)においては、トランジスタ4010、4011上方を覆うように遮光層4034が第2の基板4006側に設けられている。遮光層4034を設けることにより、トランジスタの安定化の効果を高めることができる。この遮光層4034は第1の基板4001側に設けられてもよい。この場合、第2の基板4006側から光を照射して高分子安定化を行ったときに遮光層4034上の液晶組成物に含まれる光硬化性樹脂も重合させることができる。
【0068】
遮光層4034を第1の基板4001側に設ける場合、遮光層4034をトランジスタの保護膜として機能する絶縁層4020で覆う構成としてもよいが、特に限定されない。
【0069】
なお、保護膜は、大気中に浮遊する有機物や金属物、水蒸気などの汚染不純物の侵入を防ぐためのものであり、緻密な膜が好ましい。保護膜は、スパッタ法を用いて、酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸化窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜、酸化窒化アルミニウム膜、又は窒化酸化アルミニウム膜の単層、又は積層で形成すればよい。
【0070】
また、保護膜を形成した後に、半導体層を300℃乃至400℃で熱処理してもよい。
【0071】
画素電極層4030、共通電極層4031は、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物、酸化珪素を添加したインジウム錫酸化物、グラフェンなどの透光性を有する導電性材料を用いることができる。
【0072】
また、画素電極層4030、共通電極層4031として、導電性高分子(導電性ポリマーともいう)を含む導電性組成物を用いて形成することができる。
【0073】
また、別途形成された信号線駆動回路4003と、走査線駆動回路4004または画素部4002に与えられる各種信号及び電位は、FPC4018から供給されている。
【0074】
また、トランジスタは静電気などにより破壊されやすいため、ゲート線またはソース線に対して、駆動回路保護用の保護回路を同一基板上に設けることが好ましい。保護回路は、酸化物半導体を用いた非線形素子を用いて構成することが好ましい。
【0075】
図3(C)では、接続端子電極4015が、画素電極層4030と同じ導電膜から形成され、端子電極4016は、トランジスタ4010、4011のソース電極層及びドレイン電極層と同じ導電膜で形成されている。
【0076】
接続端子電極4015は、FPC4018が有する端子と、異方性導電膜4019を介して電気的に接続されている。
【0077】
また、図3においては、信号線駆動回路4003を別途形成し、第1の基板4001に実装している例を示しているが、この構成に限定されない。走査線駆動回路を別途形成して実装してもよいし、信号線駆動回路の一部または走査線駆動回路の一部のみを別途形成して実装してもよい。
【0078】
なお、本明細書に開示する液晶表示装置に適用できるトランジスタの構造は特に限定されず、例えばトップゲート構造、又はボトムゲート構造のスタガ型及びプレーナ型などを用いることができる。また、トランジスタはチャネル領域が一つ形成されるシングルゲート構造でも、2つ形成されるダブルゲート構造もしくは3つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。また、チャネル領域の上下にゲート絶縁層を介して配置された2つのゲート電極層を有する、デュアルゲート型でもよい。
【0079】
図4は液晶表示装置の断面構造の一例であり、素子基板2600と対向基板2601がシール材2602により固着され、その間にトランジスタ等を含む素子層2603、液晶層2604が設けられる。
【0080】
カラー表示を行う場合、バックライト部に複数種の発光色を射出する発光ダイオードを配置する。RGB方式の場合は、赤の発光ダイオード2910R、緑の発光ダイオード2910G、青の発光ダイオード2910Bを液晶表示装置の表示エリアを複数に分割した分割領域にそれぞれ配置する。
【0081】
対向基板2601の外側には偏光板2606が設けられ、素子基板2600の外側には偏光板2607、及び光学シート2613が配設されている。光源は赤の発光ダイオード2910R、緑の発光ダイオード2910G、青の発光ダイオード2910Bと反射板2611により構成され、回路基板2612に設けられたLED制御回路2912は、フレキシブル配線基板2609により素子基板2600の配線回路部2608と接続され、さらにコントロール回路や電源回路などの外部回路が組みこまれている。
【0082】
このLED制御回路2912によって個別にLEDを発光させることによって、フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置とすることができる。
【0083】
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0084】
(実施の形態3)
本明細書に開示する液晶表示装置が有するトランジスタの半導体層に用いられる半導体材料は特に限定されない。本実施の形態においては、トランジスタの半導体層に用いることのできる材料の例を説明する。
【0085】
半導体素子が有する半導体層を形成する材料は、シランやゲルマンに代表される半導体材料ガスを用いて気相成長法やスパッタリング法で作製される非晶質(アモルファス、以下「AS」ともいう)半導体、該非晶質半導体を光エネルギーや熱エネルギーを利用して結晶化させた多結晶半導体、或いは微結晶(セミアモルファス若しくはマイクロクリスタルとも呼ばれる。以下「SAS」ともいう)半導体などを用いることができる。半導体層はスパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等により成膜することができる。
【0086】
微結晶半導体膜は、ギブスの自由エネルギーを考慮すれば非晶質と単結晶の中間的な準安定状態に属するものである。すなわち、自由エネルギー的に安定な第3の状態を有する半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する。柱状または針状結晶が基板表面に対して法線方向に成長している。微結晶半導体の代表例である微結晶シリコンは、そのラマンスペクトルが単結晶シリコンを示す520cm−1よりも低波数側に、シフトしている。即ち、単結晶シリコンを示す520cm−1とアモルファスシリコンを示す480cm−1の間に微結晶シリコンのラマンスペクトルのピークがある。また、微結晶半導体膜は、未結合手(ダングリングボンド)を終端するため水素またはハロゲンを少なくとも1原子%またはそれ以上含ませている。さらに、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンなどの希ガス元素を含ませて格子歪みをさらに助長させることで、安定性が増し良好な微結晶半導体膜が得られる。
【0087】
この微結晶半導体膜は、周波数が数十MHz〜数百MHzの高周波プラズマCVD法、または周波数が1GHz以上のマイクロ波プラズマCVD装置により形成することができる。代表的には、SiH、Si、SiHCl、SiHCl、SiCl、SiFなどの水素化珪素を水素で希釈して形成することができる。また、水素化珪素及び水素に加え、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンから選ばれた一種または複数種の希ガス元素で希釈して微結晶半導体膜を形成することができる。これらのときの水素化珪素に対して水素の流量比を5倍以上200倍以下、好ましくは50倍以上150倍以下、更に好ましくは100倍とする。
【0088】
アモルファス半導体としては、代表的には水素化アモルファスシリコン、結晶性半導体としては代表的にはポリシリコンなどがあげられる。ポリシリコン(多結晶シリコン)には、800℃以上のプロセス温度で形成されるポリシリコンを主材料として用いた所謂高温ポリシリコンや、600℃以下のプロセス温度で形成されるポリシリコンを主材料として用いた所謂低温ポリシリコン、また結晶化を促進する元素などを用いて、非晶質シリコンを結晶化させたポリシリコンなどを含んでいる。もちろん、前述したように、微結晶半導体又は半導体層の一部に結晶相を含む半導体を用いることもできる。
【0089】
また、半導体の材料としてはシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)などの単体のほかGaAs、InP、SiC、ZnSe、GaN、SiGeなどのような化合物半導体も用いることができる。
【0090】
半導体層に、結晶性半導体膜を用いる場合、その結晶性半導体膜の作製方法は、種々の方法(レーザ結晶化法、熱結晶化法、またはニッケルなどの結晶化を助長する元素を用いた熱結晶化法等)を用いれば良い。また、SASである微結晶半導体をレーザ照射して結晶化し、結晶性を高めることもできる。結晶化を助長する元素を導入しない場合は、非晶質珪素膜にレーザ光を照射する前に、窒素雰囲気下500℃で1時間加熱することによって非晶質珪素膜の含有水素濃度を1×1020atoms/cm以下にまで放出させる。これは水素を多く含んだ非晶質珪素膜にレーザ光を照射すると非晶質珪素膜が破壊されてしまうからである。
【0091】
非晶質半導体膜への金属元素の導入の仕方としては、当該金属元素を非晶質半導体膜の表面又はその内部に存在させ得る手法であれば特に限定はなく、例えばスパッタ法、CVD法、プラズマ処理法(プラズマCVD法も含む)、吸着法、金属塩の溶液を塗布する方法を使用することができる。このうち溶液を用いる方法は簡便であり、金属元素の濃度調整が容易であるという点で有用である。また、このとき非晶質半導体膜の表面の濡れ性を改善し、非晶質半導体膜の表面全体に水溶液を行き渡らせるため、酸素雰囲気中でのUV光の照射、熱酸化法、ヒドロキシラジカルを含むオゾン水又は過酸化水素による処理等により、酸化膜を成膜することが望ましい。
【0092】
また、非晶質半導体膜を結晶化し、結晶性半導体膜を形成する結晶化工程で、非晶質半導体膜に結晶化を促進する元素(触媒元素、金属元素とも示す)を添加し、熱処理(550℃〜750℃で3分〜24時間)により結晶化を行ってもよい。結晶化を助長(促進)する元素としては、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、銅(Cu)及び金(Au)から選ばれた一種又は複数種を用いることができる。
【0093】
結晶化を助長する元素を結晶性半導体膜から除去、又は軽減するため、結晶性半導体膜に接して、不純物元素を含む半導体膜を形成し、ゲッタリングシンクとして機能させる。不純物元素としては、n型を付与する不純物元素、p型を付与する不純物元素や希ガス元素などを用いることができ、例えばリン(P)、窒素(N)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ボロン(B)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)から選ばれた一種または複数種を用いることができる。結晶化を促進する元素を含む結晶性半導体膜に接して、希ガス元素を含む半導体膜を形成し、熱処理(550℃〜750℃で3分〜24時間)を行う。結晶性半導体膜中に含まれる結晶化を促進する元素は、希ガス元素を含む半導体膜中に移動し、結晶性半導体膜中の結晶化を促進する元素は除去、又は軽減される。その後、ゲッタリングシンクとなった希ガス元素を含む半導体膜を除去する。
【0094】
非晶質半導体膜の結晶化は、熱処理とレーザ光照射による結晶化を組み合わせてもよく、熱処理やレーザ光照射を単独で、複数回行っても良い。
【0095】
また、結晶性半導体膜を、直接基板にプラズマ法により形成しても良い。また、プラズマ法を用いて、結晶性半導体膜を選択的に基板に形成してもよい。
【0096】
また半導体層に、酸化物半導体を用いてもよい。例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)なども用いることができる。ZnOを半導体層に用いる場合、ゲート絶縁層をY、Al、TiO、それらの積層などを用い、ゲート電極層、ソース電極層、ドレイン電極層としては、ITO、Au、Tiなどを用いることができる。また、ZnOにInやGaなどを添加することもできる。
【0097】
酸化物半導体としてInMO(ZnO)(m>0)で表記される薄膜を用いることができる。なお、Mは、ガリウム(Ga)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)及びコバルト(Co)から選ばれた一の金属元素又は複数の金属元素を示す。例えばMとして、Gaの場合があることの他、GaとNi又はGaとFeなど、Ga以外の上記金属元素が含まれる場合がある。また、上記酸化物半導体において、Mとして含まれる金属元素の他に、不純物元素としてFe、Niその他の遷移金属元素、又は該遷移金属の酸化物が含まれているものがある。例えば、酸化物半導体層としてIn−Ga−Zn−O系非単結晶膜を用いることができる。
【0098】
酸化物半導体層(InMO(ZnO)(m>0)膜)としてIn−Ga−Zn−O系非単結晶膜のかわりに、Mを他の金属元素とするInMO(ZnO)(m>0)膜を用いてもよい。
【0099】
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0100】
(実施の形態4)
本明細書に開示する液晶表示装置は、さまざまな電子機器(遊技機も含む)に適用することができる。電子機器としては、例えば、テレビジョン装置(テレビ、またはテレビジョン受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラやデジタルビデオカメラなどのカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。
【0101】
図5(A)は電子書籍(E−bookともいう)であり、筐体9630、表示部9631、操作キー9632、太陽電池9633、充放電制御回路9634を有することができる。図5(A)に示した電子書籍は、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示する機能、カレンダー、日付又は時刻などを表示部に表示する機能、表示部に表示した情報を操作又は編集する機能、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、等を有することができる。なお、図5(A)では充放電制御回路9634の一例としてバッテリー9635、DCDCコンバータ(以下、コンバータと略記)9636を有する構成について示している。上記実施の形態で示した液晶表示装置を表示部9631に適用することにより、信頼性の高い電子書籍とすることができる。
【0102】
図5(A)に示す構成とすることにより、表示部9631として半透過型、又は反射型の液晶表示装置を用いる場合、比較的明るい状況下での使用も予想され、太陽電池9633による発電、及びバッテリー9635での充電を効率よく行うことができ、好適である。なお太陽電池9633は、筐体9630の空きスペース(表面や裏面)に適宜設けることができるため、効率的なバッテリー9635の充電を行う構成とすることができるため好適である。なおバッテリー9635としては、リチウムイオン電池を用いると、小型化を図れる等の利点がある。
【0103】
また図5(A)に示す充放電制御回路9634の構成、及び動作について図5(B)にブロック図を示し説明する。図5(B)には、太陽電池9633、バッテリー9635、コンバータ9636、コンバータ9637、スイッチSW1乃至SW3、表示部9631について示しており、バッテリー9635、コンバータ9636、コンバータ9637、スイッチSW1乃至SW3が充放電制御回路9634に対応する箇所となる。
【0104】
まず外光により太陽電池9633により発電がされる場合の動作の例について説明する。太陽電池9633で発電した電力は、バッテリー9635を充電するための電圧となるようコンバータ9636で昇圧または降圧がなされる。そして、表示部9631の動作に太陽電池9633からの電力が用いられる際にはスイッチSW1をオンにし、コンバータ9637で表示部9631に必要な電圧に昇圧または降圧をすることとなる。また、表示部9631での表示を行わない際には、SW1をオフにし、SW2をオンにしてバッテリー9635の充電を行う構成とすればよい。
【0105】
次いで外光により太陽電池9633により発電がされない場合の動作の例について説明する。バッテリー9635に蓄電された電力は、スイッチSW3をオンにすることでコンバータ9637により昇圧または降圧がなされる。そして、表示部9631の動作にバッテリー9635からの電力が用いられることとなる。
【0106】
なお太陽電池9633については、充電手段の一例として示したが、他の手段によるバッテリー9635の充電を行う構成であってもよい。また他の充電手段を組み合わせて行う構成としてもよい。
【0107】
図6(A)は、ノート型のパーソナルコンピュータであり、本体3001、筐体3002、表示部3003、キーボード3004などによって構成されている。上記実施の形態で示した液晶表示装置を表示部3003に適用することにより、信頼性の高いノート型のパーソナルコンピュータとすることができる。
【0108】
図6(B)は、携帯情報端末(PDA)であり、本体3021には表示部3023と、外部インターフェイス3025と、操作ボタン3024等が設けられている。また操作用の付属品としてスタイラス3022がある。上記実施の形態で示した液晶表示装置を表示部3023に適用することにより、信頼性の高い携帯情報端末(PDA)とすることができる。
【0109】
図6(C)は、電子書籍の一例を示している。例えば、電子書籍2700は、筐体2701および筐体2703の2つの筐体で構成されている。筐体2701および筐体2703は、軸部2711により一体とされており、該軸部2711を軸として開閉動作を行うことができる。このような構成により、紙の書籍のような動作を行うことが可能となる。
【0110】
筐体2701には表示部2705が組み込まれ、筐体2703には表示部2707が組み込まれている。表示部2705および表示部2707は、続き画面を表示する構成としてもよいし、異なる画面を表示する構成としてもよい。異なる画面を表示する構成とすることで、例えば右側の表示部(図6(C)では表示部2705)に文章を表示し、左側の表示部(図6(C)では表示部2707)に画像を表示することができる。上記実施の形態で示した液晶表示装置を表示部2705、表示部2707に適用することにより、信頼性の高い電子書籍とすることができる。
【0111】
また、図6(C)では、筐体2701に操作部などを備えた例を示している。例えば、筐体2701において、電源2721、操作キー2723、スピーカー2725などを備えている。操作キー2723により、頁を送ることができる。なお、筐体の表示部と同一面にキーボードやポインティングデバイスなどを備える構成としてもよい。また、筐体の裏面や側面に、外部接続用端子(イヤホン端子、USB端子など)、記録媒体挿入部などを備える構成としてもよい。さらに、電子書籍2700は、電子辞書としての機能を持たせた構成としてもよい。
【0112】
また、電子書籍2700は、無線で情報を送受信できる構成としてもよい。無線により、電子書籍サーバから、所望の書籍データなどを購入し、ダウンロードする構成とすることも可能である。
【0113】
図6(D)は、携帯電話であり、筐体2800及び筐体2801の二つの筐体で構成されている。筐体2801には、表示パネル2802、スピーカー2803、マイクロフォン2804、ポインティングデバイス2806、カメラ用レンズ2807、外部接続端子2808などを備えている。また、筐体2800には、携帯電話の充電を行う太陽電池セル2810、外部メモリスロット2811などを備えている。また、アンテナは筐体2801内部に内蔵されている。上記実施の形態で示した液晶表示装置を表示パネル2802に適用することにより、信頼性の高い携帯電話とすることができる。
【0114】
また、表示パネル2802はタッチパネルを備えており、図6(D)には映像表示されている複数の操作キー2805を点線で示している。なお、太陽電池セル2810で出力される電圧を各回路に必要な電圧に昇圧するための昇圧回路も実装している。
【0115】
表示パネル2802は、使用形態に応じて表示の方向が適宜変化する。また、表示パネル2802と同一面上にカメラ用レンズ2807を備えているため、テレビ電話が可能である。スピーカー2803及びマイクロフォン2804は音声通話に限らず、テレビ電話、録音、再生などが可能である。さらに、筐体2800と筐体2801は、スライドし、図6(D)のように展開している状態から重なり合った状態とすることができ、携帯に適した小型化が可能である。
【0116】
外部接続端子2808はACアダプタ及びUSBケーブルなどの各種ケーブルと接続可能であり、充電及びパーソナルコンピュータなどとのデータ通信が可能である。また、外部メモリスロット2811に記録媒体を挿入し、より大量のデータ保存及び移動に対応できる。
【0117】
また、上記機能に加えて、赤外線通信機能、テレビ受信機能などを備えたものであってもよい。
【0118】
図6(E)は、デジタルビデオカメラであり、本体3051、表示部(A)3057、接眼部3053、操作スイッチ3054、表示部(B)3055、バッテリー3056などによって構成されている。上記実施の形態で示した液晶表示装置を表示部(A)3057、表示部(B)3055に適用することにより、信頼性の高いデジタルビデオカメラとすることができる。
【0119】
図6(F)は、テレビジョン装置の一例を示している。テレビジョン装置9600は、筐体9601に表示部9603が組み込まれている。表示部9603により、映像を表示することが可能である。また、ここでは、スタンド9605により筐体9601を支持した構成を示している。上記実施の形態で示した液晶表示装置を表示部9603に適用することにより、信頼性の高いテレビジョン装置とすることができる。
【0120】
テレビジョン装置9600の操作は、筐体9601が備える操作スイッチや、別体のリモコン操作機により行うことができる。また、リモコン操作機に、当該リモコン操作機から出力する情報を表示する表示部を設ける構成としてもよい。
【0121】
なお、テレビジョン装置9600は、受信機やモデムなどを備えた構成とする。受信機により一般のテレビ放送の受信を行うことができ、さらにモデムを介して有線または無線による通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)または双方向(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能である。
【0122】
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【実施例】
【0123】
本実施例では、実施の形態1を適用して作製した液晶表示装置を、比較例と共に説明する。
【0124】
本実施例で使用した有機化合物の構造式を以下に示す。
【0125】
【化1】

【0126】
本実施例の液晶表示装置と、比較例の液晶表示装置の作製方法を以下に示す。
【0127】
(本実施例の液晶表示装置の作製方法)
まず、第1の基板として用いる5インチのガラス基板上に、高さ4μmの樹脂製ギャップスペーサと、光及び熱併用硬化型のシール材(SD−25、積水化学工業製)を形成した。また、第2の基板として用いる5インチのガラス基板上に、液晶層を駆動するための電極層を含むトランジスタ等の回路を形成した。
【0128】
次に、シール材が形成された第1の基板に、365nmを主波長とする紫外線(11mW/cm)を照射することにより、シール材を仮硬化させた。
【0129】
次に、第1の基板上のシール材の内側に下記の表1の市販の材料を有する液晶組成物を滴下した。
【0130】
【表1】

【0131】
表1に示す液晶組成物のブルー相と等方相との相転移温度は、31.3℃であった。また、液晶組成物中、液晶材料とカイラル剤のみを混合した状態でのブルー相と等方相との相転移温度は、44.7℃であった。
【0132】
液晶組成物を滴下する際には、液晶組成物の温度を、等方相を発現する70℃とし、シール材の内側に約14mgの量の液晶材料を滴下した。
【0133】
次に、第1の基板に、第2の基板を貼り合わせた。ここでは、第2の基板をチャンバー内の上側に静電チャックで固定し、液晶組成物が滴下された第1の基板をチャンバー内の下側に設置した後、チャンバー内を100Paまで減圧して第1の基板と第2の基板を貼り合わせた。その後、チャンバーを大気開放した。
【0134】
次に、熱源を有するステージ上に基板を配置して、第1の基板と第2の基板に挟持された液晶層を70℃まで加熱して、等方相を発現させた。
【0135】
次に、等方相を示す液晶層に高分子安定化処理を行うと共にブルー相を示す液晶層とした。高分子安定化処理は、液晶層を34℃まで−5℃/minで急冷させた後、等方相が全面に広がった34℃で温度を保持して、365nmを主波長とする紫外線(1.5mW/cm)を30分照射して行った。
【0136】
次に、熱処理を行うことにより、シール材の本硬化を行った。以上により本実施例の液晶表示装置を作製した。
【0137】
(比較例の液晶表示装置の作製方法)
比較例の液晶表示装置においては、第1の基板と第2の基板を貼り合わせるまでの工程は、上述の本実施例の液晶表示装置と同様に行った。
【0138】
貼り合わせ工程後、第1の基板と第2の基板に挟持された液晶層に、高分子安定化処理を行った。高分子安定化処理は、液晶層を70℃まで加熱した後、70℃から−1℃/minで降温させ、等方相からブルー相へ相転移して、ブルー相が全面に広がった温度を保持して、365nmを主波長とする紫外線(1.5mW/cm)を30分照射して行った。照射時の温度は、28℃と30℃の2条件とした。
【0139】
次に、熱処理を行うことにより、シール材の本硬化を行った。以上により比較例の液晶表示装置を作製した。
【0140】
図7(A)は、本実施例の液晶表示装置の外観写真である。また、図7(B)は、28℃に保持して高分子安定化処理を行った比較例の液晶表示装置の外観写真であり、図7(C)は、30℃に保持して高分子安定化処理を行った比較例の液晶表示装置の外観写真である。
【0141】
図7(B)より、28℃に保持して高分子安定化処理を行った比較例の液晶表示装置は、表示領域内の全面において、コレステリック相への相転移に起因する光漏れが発生した。また、図7(C)より、30℃に保持して高分子安定化処理を行った比較例の液晶表示装置は、図7(B)よりも配向欠陥が抑制されているものの、表示領域内、特にシール材周辺において光漏れが発生した領域が存在していた。一方、図7(A)に示すように、本実施例の液晶表示装置は、表示領域内において配向欠陥が確認されなかった。
【0142】
以上より、本発明の一態様の作製方法を用いることで、液晶表示装置の配向欠陥を抑制することができることが示された。
【符号の説明】
【0143】
100 基板
102 シール材
106 液晶組成物
108 基板
110 液晶層
112 液晶層
114 液晶層
200 破線
2600 素子基板
2601 対向基板
2602 シール材
2603 素子層
2604 液晶層
2606 偏光板
2607 偏光板
2608 配線回路部
2609 フレキシブル配線基板
2611 反射板
2612 回路基板
2613 光学シート
2700 電子書籍
2701 筐体
2703 筐体
2705 表示部
2707 表示部
2711 軸部
2721 電源
2723 操作キー
2725 スピーカー
2800 筐体
2801 筐体
2802 表示パネル
2803 スピーカー
2804 マイクロフォン
2805 操作キー
2806 ポインティングデバイス
2807 カメラ用レンズ
2808 外部接続端子
2810 太陽電池セル
2910B 発光ダイオード
2910G 発光ダイオード
2910R 発光ダイオード
2811 外部メモリスロット
2912 LED制御回路
3001 本体
3002 筐体
3003 表示部
3004 キーボード
3021 本体
3022 スタイラス
3023 表示部
3024 操作ボタン
3025 外部インターフェイス
3051 本体
3053 接眼部
3054 操作スイッチ
3055 表示部(B)
3056 バッテリー
3057 表示部(A)
4001 基板
4002 画素部
4003 信号線駆動回路
4003a 信号線駆動回路
4003b 信号線駆動回路
4004 走査線駆動回路
4005 シール材
4006 基板
4008 液晶層
4010 トランジスタ
4011 トランジスタ
4013 液晶素子
4015 接続端子電極
4016 端子電極
4018 FPC
4019 異方性導電膜
4020 絶縁層
4021 絶縁層
4030 画素電極層
4031 共通電極層
4034 遮光層
4035 スペーサ
9600 テレビジョン装置
9601 筐体
9603 表示部
9605 スタンド
9630 筐体
9631 表示部
9632 操作キー
9633 太陽電池
9634 充放電制御回路
9635 バッテリー
9636 コンバータ
9637 コンバータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶組成物を含む液晶層を挟持して、シール材によって固着された第1の基板と第2の基板とを用意し、
熱処理により前記液晶層の配向状態を等方相とし、
前記液晶層に光を照射して、前記液晶層の高分子安定化処理を行うとともに、前記光照射中に前記液晶層の配向状態を等方相からブルー相へと相転移させる液晶表示装置の作製方法。
【請求項2】
第1の基板にシール材を枠状に形成し、
前記シール材で形成された枠内に、液晶組成物を滴下し、
減圧雰囲気下で、前記第1の基板に第2の基板を貼り合わせて液晶層を形成し、
熱処理により前記液晶層の配向状態を等方相とし、
前記液晶層に光を照射して、前記液晶層の高分子安定化処理を行うとともに、前記光照射中に前記液晶層の配向状態を等方相からブルー相へと相転移させる液晶表示装置の作製方法。
【請求項3】
第1の基板にシール材を枠状に形成し、
光を照射することにより前記シール材を仮硬化し、
仮硬化された前記シール材で形成された枠内に、液晶組成物を滴下し、
減圧雰囲気下で、前記第1の基板に第2の基板を貼り合わせて液晶層を形成し、
熱処理により前記液晶層の配向状態を等方相とし、
前記液晶層に光を照射して、前記シール材の本硬化及び前記液晶層の高分子安定化処理を行うとともに、前記光照射中に前記液晶層の配向状態を等方相からブルー相へと相転移させる液晶表示装置の作製方法。
【請求項4】
第1の基板にシール材を枠状に形成し、
前記シール材で形成された枠内に、液晶組成物を滴下し、
光を照射することにより前記シール材を仮硬化し、
減圧雰囲気下で、前記第1の基板に第2の基板を貼り合わせて液晶層を形成し、
熱処理により前記液晶層の配向状態を等方相とし、
前記液晶層に光を照射して、前記シール材の本硬化及び前記液晶層の高分子安定化処理を行うとともに、前記光照射中に前記液晶層の配向状態を等方相からブルー相へと相転移させる液晶表示装置の作製方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一において、前記液晶組成物として、液晶材料、カイラル剤、光硬化性樹脂及び光重合開始剤を含有する組成物を用いる液晶表示装置の作製方法。
【請求項6】
請求項5において、前記光により前記光硬化性樹脂を重合させる液晶表示装置の作製方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−133344(P2012−133344A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−258857(P2011−258857)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】