説明

画像形成装置

【課題】色ずれ確認用の別パッチを形成することなく色ずれ補正を実行するか否かを判定でき、トナー消費を抑えつつ色ずれ補正の実行回数を低減可能にする。
【解決手段】濃度補正制御部162は、画像形成部14の各色の画像形成ユニットに描画を指示して各々形成させた各色の濃度補正パッチを転写ベルトに転写、形成する。色ずれ補正実施判定部164は、濃度センサによる各色の濃度補正パッチの濃度検出出力の2値化信号に基づき各色の濃度補正パッチの位置を検出し、各色の濃度補正パッチの描画開始から各色の濃度補正パッチの位置が検出されるまでの距離と、各色の濃度補正パッチ間の距離とが基準値からずれている場合に色ずれ補正を実施すると判定して色ずれ補正の実施を指示し、色ずれ補正制御部163は、該指示に基づき色ずれ補正パッチを形成して色ずれ補正制御を実施する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタや複合機等の画像形成装置において、各色成分にそれぞれ対応した複数の画像形成ユニットを有するタンデム型のカラー画像形成装置が知られている。
【0003】
この種のカラー画像形成装置では、各色のトナー像の重ね合わせでカラー画像を形成する性質上、画像品質を維持するために、各色のトナー濃度を補正する濃度補正制御(いわゆる、プロセス・コントロール)機能、及び、各色のトナー像の色ずれを補正する色ずれ補正制御(同、レジスト・コントロール)機能が備わっている。
【0004】
濃度補正制御機能は、各色の濃度補正用パッチを像担持体上に一定間隔毎に形成し、濃度センサで当該各パッチの濃度を検出し、該濃度の低下が検出されたら当該色のトナー補給等、画像の濃度を規定範囲内に保つ制御を行う。
【0005】
色ずれ補正制御機能は、色ずれ補正用パッチを各色毎に所定間隔で像担持体上に形成し、濃度センサの検出出力の2値化信号からこれら各色の色ずれ補正パッチの位置間隔を測定し、その測定結果から色ずれ補正の制御を行う。
【0006】
色ずれ補正に関する従来技術として、下記特許文献1には、画像形成時の補正処理に係る動作時間を低減し、色ずれ補正モードの実行回数を低減する目的で、色ずれ補正モード以外の画像形成装置に係る補正モードの実行後に、続けて色ずれ確認モードを実行し、色ずれ確認用の画像の検出結果に基づいて色ずれ補正モードを実行するか否かを判別する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−165220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、色ずれ確認用の別パッチを形成することなく色ずれ補正を実行するか否かを判定でき、トナー消費を抑えつつ色ずれ補正の実行回数を低減できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像形成装置の発明は、それぞれ異なる色の画像を形成する複数の画像形成手段と、前記各画像形成手段に描画を指示してそれぞれ形成させた各色の濃度補正画像を転写して像担持体上に前記各色の濃度補正画像を形成する濃度補正画像形成制御手段と、前記像担持体上の前記各色の濃度補正画像の濃度を検出する濃度検出手段と、前記濃度検出手段による前記各色の濃度補正画像の濃度検出出力に基づき前記各色の画像の濃度を補正制御する濃度補正制御手段と、前記濃度検出手段による前記各色の濃度補正画像の濃度検出出力の2値化信号に基づき前記各色の濃度補正画像の位置を検出し、該検出結果を用いて色ずれ補正を実施するか否かを判定する色ずれ補正実施判定手段と、前記色ずれ補正実施判定手段により色ずれ補正を実施すると判定されることにより、前記各画像形成手段に描画を指示してそれぞれ形成させた各色の色ずれ補正画像を転写して像担持体上に前記各色の色ずれ補正画像を形成する色ずれ補正画像形成制御手段と、前記濃度検出手段による前記各色の色ずれ補正画像の濃度検出出力の2値化信号に基づき前記各色の色ずれ補正画像の位置を検出し、該検出結果に基づいて色ずれを補正制御する色ずれ補正制御手段とを具備する。
【0010】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、前記色ずれ補正実施判定手段は、前記各画像形成手段による各色の濃度補正画像の描画開始から各色の濃度補正画像の位置が検出されるまでの距離と、各色の濃度補正画像間の距離とに基づいて色ずれ補正を実施するか否かを判定する。
【0011】
請求項3記載の発明は、上記請求項1または2記載の発明において、前記濃度検出手段による前記各色の濃度補正画像の濃度検出出力に基づき濃度の異常が検出された場合、前記色ずれ補正実施判定手段による色ずれ補正実施判定処理を禁止する禁止手段を具備する。
【0012】
請求項4記載の発明は、上記請求項1または2記載の発明において、前記濃度検出手段による前記各色の濃度補正画像の濃度検出出力に基づき濃度の異常が検出された場合、前記濃度補正制御手段による前記濃度の異常が検出された色の濃度補正制御の実施後、前記濃度補正画像の形成処理、及び前記色ずれ補正実施判定手段による色ずれ補正実施判定処理を再度実行させる制御手段を具備する。
【0013】
請求項5記載の発明は、上記請求項4記載の発明において、濃度の異常が検出された回数を計数する計数手段と、前記濃度補正制御手段による前記濃度補正制御の実施後、濃度の異常が検出された際、前記計数手段により計数されている濃度異常検出回数が設定回数を超えた場合、前記色ずれ補正実施判定手段による色ずれ補正実施判定処理の実行を禁止する実行禁止手段とを具備する。
【0014】
請求項6記載の発明は、上記請求項1乃至5のいずれか記載の発明において、前記濃度補正が、黒色の濃度補正画像のみ形成して濃度検出を行う黒色濃度補正であるか否かを判別する判別手段を具備し、前記色ずれ補正実施判定手段は、前記判別手段により黒色濃度補正であると判別された場合、前記黒色濃度補正処理で前記像担持体上に形成される黒色の濃度補正画像の描画開始から当該黒色の濃度補正画像の位置が検出されるまでの距離のみに基づいて色ずれ補正を実施するか否かを判定する。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載の画像形成装置の発明によれば、濃度補正用のパッチを用いて色ずれ補正を実行するか否かを判定するため、色ずれ確認専用のパッチが必要なく、トナー消費量を低減できる。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明において、2種類の方法で実際に色ずれを検出して色ずれ補正を実施するため、色ずれ補正の実行効率が向上し、色ずれ補正回数も低減できる。
【0017】
請求項3記載の発明によれば、上記請求項1または2記載の発明において、トナー濃度が安定しない状態で形成された濃度補正パッチに基づくパッチ検出精度の低下、及び色ずれ実施判定精度の低下を防ぐことができる。
【0018】
請求項4記載の発明によれば、上記請求項1または2記載の発明において、トナー濃度が安定した状態で濃度補正パッチを形成し、色ずれ実施判定精度を向上させえると共に、引き続き実施する色ずれ補正制御の安定化にも寄与する。
【0019】
請求項5記載の発明によれば、上記請求項4記載の発明において、補給するトナーのトナー切れ等の異常時に、不適正な色ずれ実施判定を回避できる。
【0020】
請求項6記載の発明によれば、上記請求項1乃至5のいずれか記載の発明において、モノクロの濃度補正に際し、他の色のパッチ間隔測定等の処理をキャンセルし、モノクロでの色ずれ補正実施判定を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係わる画像形成装置の機能構成を示すブロック図。
【図2】画像形成部の構成を示す図。
【図3】画像形成装置の制御系の概略構成を示す図。
【図4】実施例1に係る画像形成装置の濃度補正モード処理動作を示すフローチャート。
【図5】濃度補正モードでの処理に係る各種信号のタイミングチャート。
【図6】濃度補正パッチの形成形態を示す図。
【図7】濃度センサの配置と濃度補正パッチの読取りの様子を示す側面概念構成図。
【図8】濃度補正パッチの濃度検出出力と2値化信号を示すタイミングチャート。
【図9】実施例1に係る画像形成装置の色ずれ検知処理動作を示すフローチャート。
【図10】色ずれ補正パッチの形成形態を示す図。
【図11】色ずれ補正パッチの濃度検出出力と2値化信号を示すタイミングチャート。
【図12】濃度補正制御の実行間隔を説明する時間対印刷ボリュームの特性図。
【図13】実施例2に係る画像形成装置の濃度補正モード処理動作を示すフローチャート。
【図14】実施例3に係る画像形成装置の濃度補正モード処理動作を示すフローチャート。
【図15】実施例4に係る画像形成装置の濃度補正モード処理動作を示すフローチャート。
【図16】実施例5に係る画像形成装置の色ずれ検知処理動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、本発明に係わる画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
【0023】
この画像形成装置10は、複合機を前提としたものであり、読取位置(プラテン上)に載置される原稿の画像を読取り、電気的な画像信号(画像データ)に変換する読取部(スキャナ部)11、読取部11により原稿を読取走査して得られた画像データや、PC(パーソナル・コンピュータ)等の外部装置(この例では、PCで実現されるクライアント端末30)から入力された画像データに対して画像処理を施す画像処理部12、画像データや動作プログラム等の各種情報を記憶する記憶部13、画像処理部12により画像処理された画像信号(印刷データ)に基づき電子写真プロセスを実行して記録媒体(記録用紙:以下、用紙)に該印刷データに対応する画像を形成(印刷)する画像形成部14、タッチパネル機能を有する大型ビットマップディスプレイ等から成る表示/操作部15、原稿読取(スキャン)、複写(コピー)、印刷(プリント)、ファクシミリ(FAX)通信等の各機能に係わる該当各部の動作制御等、装置全体の制御を行なう制御部16、外部装置との間の通信インタフェースを司る外部インタフェース(I/F)部17を備えて構成される。
【0024】
画像形成装置10において、制御部16には、読取部11による原稿の読取画像データや、外部I/F部17を通じて外部装置から入力される画像データを画像処理部12により画像処理して印刷データ(画像信号)を生成させ、該印刷データを基に画像形成部14で用紙に画像を印刷して出力する制御機能(印刷制御部161)が備わる。
【0025】
画像形成部14は、例えば、図2に示すように、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),黒(ブラック:K)の各色のトナー(Y),(M),(C),(K)を用いて、それぞれ、Y色,M色,C色,K(黒)色の画像(トナー像)を形成する画像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kを備えている。
【0026】
各画像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kは、それぞれ、画像処理部12から入力される当該各ユニットに対応する色成分(Y成分,M成分,C成分,K成分)の画像信号(印刷データ)に基づきレーザ光による画像露光を行う露光部51Y,51M,51C,51K、上記画像露光により各色成分の画信号に応じた静電潜像が形成される像担持体としての感光体ドラム52Y,52M,52C,52K、静電潜像の形成前に感光体ドラム52Y,52M,52C,52Kの周面を帯電する帯電部53Y,53M,53C,53K、それぞれ異なる色(C,M,Y,K)のトナーが充填されており、感光体ドラム52Y,52M,52C,52K上に形成された上記静電潜像に該当する色のトナーを供給して当該各色のトナー像を形成する現像部54Y,54M,54C,54K、各色のトナー像を後述の転写ベルト61に転写した後の感光体ドラム52Y,52M,52C,52K上の残存トナーを掻き落として各感光体ドラム52Y,52M,52C,52K周面を清掃するドラムクリーナ部55Y,55M,55C,55Kを備える。
【0027】
また、画像形成部14には、現像部54Y,54M,54C,54Kで現像された各色のトナー像を順次多重転写(一次転写)する中間転写ベルト(以下、転写ベルト:特許請求の範囲における像担持体に相当)61、上記各画像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kの各感光体ドラム52Y,52M,52C,52Kに対応して設けられ、転写ベルト61を矢印方向に周回搬送するベルト搬送ローラ62Y,62M,62C,62K、ベルト搬送ローラ62Y,62M,62C,62Kにより搬送される転写ベルト61に多重転写されたトナー像を後述の如く給紙カセット71から給紙ローラ72により1枚ずつ繰出され、複数の搬送ローラ73により用紙搬送路を通って搬送されてくる用紙に転写(二次転写)する転写部63、転写部63によって上記トナー像が転写された用紙を加熱ローラ641と加圧ローラ642とで挟むように通過させて該用紙上に上記トナー像を定着する定着部64、定着部64でトナー像が定着された用紙を排出する排紙トレイ65、転写部63での転写(二次転写)後に転写ベルト61上に残ったトナーを掻き落とすクリーニングブレード66、後述する濃度補正モードにおいて転写ベルト61に形成される各色の濃度補正制御用のトナー像(濃度補正画像)の濃度を検出する濃度センサ80、画像形成ユニット50Y,50M,50C,50K近傍の適宜な位置に設置され、装置内部の温度を検出する温度センサ81、印刷枚数と印刷サイズを考慮した印刷ボリューム(A4サイズ以下を1PVとカウントする。例えば、A3なら2PV)を計数する印刷ボリューム計数部82が設けられる。
【0028】
画像形成部14において、転写ベルト61は、感光体ドラム52Yとベルト搬送ローラ62Y間、感光体ドラム52Mとベルト搬送ローラ62M間、感光体ドラム52Cとベルト搬送ローラ62C間、感光体ドラム52Kとベルト搬送ローラ62K間、並びに、転写部63を構成するベルト搬送ローラ631と従動ローラ632間を通るように掛け渡される。
【0029】
そして、画像処理部12から入力する画像信号(印刷データ)に基づく通常の印刷動作時には、転写部63のベルト搬送ローラ631を従動ローラ632に圧接した状態で、ベルト搬送ローラ62Y,62M,62C,62K及び631を回動して転写ベルト61を矢印で示す方向に回転させながら電子写真プロセスを実施する。
【0030】
この画像形成装置10において、制御部16には、上述した如く、各色のトナー像の多重転写によってカラー画像を形成(印刷)する制御を実行する印刷制御部161の他、カラー画像の印字品質を維持するための制御機能として、各色のトナーの濃度を補正制御する濃度補正制御部162、各色のトナー像の位置ずれ(色ずれ)を補正制御する色ずれ補正制御部163、各色のトナー像の色ずれ補正制御を実施するか否かを判定する色ずれ補正実施判定部164が設けられる。
【0031】
図3には、画像形成装置10の濃度補正制御、色ずれ補正制御、及び色ずれ補正実施判定制御を実現する制御系の概略構成を示している。
【0032】
図3に示す制御系の構成によれば、画像形成部14に設けられる濃度センサ80の検出出力は、濃度補正制御部162の濃度検出部162cに入力される。
【0033】
また、濃度センサ80の検出出力は、例えば、色ずれ補正制御部163内に設けられる2値化回路163eにより2値化されて画像間隔測定部163cに入力されるとともに、色ずれ補正実施判定部164の画像間隔測定部164aにも入力される。
【0034】
画像形成部14内の温度センサ81の検出出力と、印刷ボリューム計数部82の出力は濃度補正制御部162のモード判定部162aに入力される。
【0035】
制御部16において、濃度補正制御部162は、温度センサ81により検出された温度と印刷ボリューム計数部82により計数された印刷ボリュームが濃度補正モードの起動条件を満たすことがモード判定部162aで認識されることにより濃度補正制御モードを起動し、画像形成処理部162bが、各色の画像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kの画像形成プロセスをそれぞれ制御して各色の濃度補正制御用の画像(濃度補正画像:以下、濃度補正パッチ)をそれぞれ形成(描画)させ、これを転写ベルト61上に転写させることにより当該転写ベルト61上にその搬送方向に所定間隔で配列される各色の濃度補正パッチを形成すると共に、濃度検出部162cが該転写ベルト61上の各色の濃度補正パッチの濃度を濃度センサ80の検出出力から検出し、濃度補正部162dが所定の色の濃度が異常〔規定範囲外である(濃度が薄い)〕であることが検出された場合に当該色の画像形成ユニット50の現像部54のトナー収容部に対して該当する色のトナーを補給し、当該色のトナー像の濃度が規定範囲内の値となるように濃度補正制御を行う。
【0036】
色ずれ補正制御部163では、色ずれ補正実施判定部164が後述する方法で色ずれ補正を実施すると判定した場合に発行する補正実施指示を実施指示受信部163aで受取ることにより色ずれ補正モードを起動し、画像形成処理部163bが、各色の画像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kの画像形成プロセスをそれぞれ制御して各色の色ずれ補正制御用の画像(色ずれ補正画像:以下色ずれ補正パッチ)をそれぞれ形成(描画)させ、これを転写ベルト61上に転写させることにより当該転写ベルト61上にその搬送方向に所定間隔で配列される各色の色ずれ補正パッチを形成すると共に、画像間隔測定部163cが該転写ベルト61上の各色の色ずれ補正パッチの上記濃度センサ80による濃度検出出力の2値化信号(2値化回路163eの出力)に基づいて当該各色の色ずれ補正パッチ間の距離を測定し、色ずれ補正部163dが該測定された距離が予め設定された距離(規定範囲)から逸脱した場合、該当する色の画像形成ユニット50内の露光部51での露光系の走査角度を調整する等、当該各色の色ずれ補正パッチ間の距離が規定範囲になるように色ずれ補正制御を行う。
【0037】
色ずれ補正実施判定部164では、画像間隔測定部164aが、上記濃度補正モードで転写ベルト61上に形成された各色の濃度補正パッチの描画の開始から各色の濃度補正パッチの読取位置(濃度センサ80の2値化信号〔2値化回路163eの出力〕から検出可能)が検出されるまでの時間(当該時間を、例えば、転写ベルト61の搬送速度を用いて距離換算しても良い。以下、では“距離”として説明する)と、各色の濃度補正パッチの位置間隔(濃度センサ80の2値化信号から検出可能)を検出し、補正実施判定部164bが該検出した各色の濃度補正パッチの描画の開始から各色の濃度補正パッチの読取位置が検出されるまでの距離と、各色の濃度補正パッチの位置間隔のいずれかが予め設定した規定範囲を逸脱しているか規定範囲内にあるかに応じて、色ずれ補正モードを実行するか否かを判定し、色ずれ補正モード実行すると判定した場合、補正実施指示部164cが色ずれ補正制御部163に対して色ずれ補正モードの実施(補正実施)を指示する。
【0038】
以下、本発明の画像形成装置10の濃度補正モード及び色ずれ補正モードの動作制御について各実施例を挙げて順に説明する。
【実施例1】
【0039】
図4は、実施例1に係る画像形成装置10における濃度補正モードの処理動作を示すフローチャートである。
【0040】
本実施例の画像形成装置10では、制御部16において、濃度補正制御部162が、温度センサ81により検出される温度と、印刷ボリューム計数部82により検出される印刷ボリュームが濃度補正モードの起動条件(例えば、印刷ボリュームが30PV、温度が3度上昇)を満たした場合に、濃度補正モードに移行し、図4に示す濃度補正制御を開始する。
【0041】
図4に示すように、濃度補正モードに移行すると、まず、濃度補正パッチを形成する処理を行う(ステップS110:濃度補正パッチ形成処理)。
【0042】
図5は、濃度補正パッチの形成処理と、形成された濃度補正パッチの濃度及び位置検出処理に係る各種信号のタイミングチャートを示す図である。
【0043】
図4のステップS110での濃度補正パッチ形成処理において、濃度補正制御部162は、上記濃度補正モード起動条件を満たすと判定されることにより出力される濃度補正パッチ形成処理のスタート信号〔図5(a)参照〕に基づき濃度補正パッチ形成処理を開始し、各色の画像形成ユニット50(50Y,50M,50C,50K)に対して、当該各画像形成ユニット50に対応するそれぞれのタイミングで、順次、濃度補正パッチの描画指示信号(LDy,LDm,LDc,LDk)〔図5(b),(c),(d),(e)参照〕を送出する。
【0044】
各色の画像形成ユニット50では、上記濃度補正パッチの描画指示信号に基づき、それぞれ、露光部51が該当する色の濃度補正パッチデータに基づき感光体ドラム52上を露光走査して静電潜像を形成し、現像部54が上記静電潜像を該当する色のトナー像(濃度補正パッチ)として現像し、該の濃度補正パッチを転写ベルト61にそれぞれ転写させる制御を実行する。
【0045】
この転写プロセスにより、転写ベルト61上には、例えば、図6に示すように、転写ベルト61の搬送方向に沿って配列された各色の濃度補正パッチDPk,DPc,DPm,DPyが形成される。
【0046】
これら各濃度補正パッチDPk,DPc,DPm,DPyは、それぞれ、例えば、横(転写ベルト61の幅方向)10ミリ、縦(同、搬送方向)12ミリの大きさを有し、転写ベルト61の搬送方向に対して、互いに6ミリずつ離間して形成される。
【0047】
一方、濃度センサ80は、例えば、図7に示す如く、転写ベルト61に対して光を照射する発光素子801と該照射光の転写ベルト61による反射光を受光する受光素子802とにより構成される。
【0048】
上記ステップS110での濃度補正パッチ形成処理で転写ベルト61上に形成された各色の濃度補正パッチDPk,DPc,DPm,DPyは、その後、当該転写ベルト61の搬送に合わせて図7に示す濃度センサ80の読取り位置を順次通過する。
【0049】
その際、濃度センサ80(受光素子802)からは、転写ベルト61上に形成された各濃度補正パッチDPk,DPc,DPm,DPyが濃度センサ80の読取位置を順次通過するのに合わせて、例えば、図8(a)に示す如くの検出出力(アナログ信号)が得られる。
【0050】
図4のステップS110で濃度補正パッチ(DPk,DPc,DPm,DPy)を形成した後、濃度補正制御部162では、図8(a)に示した濃度センサ80の検出出力からK、C、M、Yの各色のトナーの濃度を検出し、該検出した各色のトナー濃度の情報を一時的に保持する(ステップS120:トナー濃度検出処理)。
【0051】
また、上述した濃度センサ80の検出出力〔図8(a)参照〕は、例えば、色ずれ補正制御部163に設けられる2値化回路163eに取込まれ、図8(b)に示す如く、所定信号レベル(閾値)を超えるか否かに応じて“H(High)”または“L(Low)”の値(レベル)に2値化され、該2値化信号が色ずれ補正実施判定部164に入力される。
【0052】
色ずれ補正実施判定部164では、入力する2値化信号の、例えば、“H”レベルの立ち上がりのタイミングを捕らえて、それぞれ、K,C,M,Yの各色の濃度補正パッチDPk,DPc,DPm,DPyの位置〔図5(f)参照:濃度センサ読取位置〕を検出し、該位置情報を保持する。
【0053】
また、色ずれ補正実施判定部164は、上記ステップS110での濃度補正パッチ形成処理に際し、各色の画像形成ユニット50に対して送出される各色の濃度補正パッチの描画指示信号(LDy,LDm,LDc,LDk)〔図5(b),(c),(d),(e)参照〕を取り込み、保持している。
【0054】
図4のステップS120でのトナー濃度検出処理の後、色ずれ補正実施判定部164は、各色の濃度補正パッチの描画指示信号(LDy,LDm,LDc,LDk)と、K,C,M,Yの各色の濃度補正パッチDPk,DPc,DPm,DPyの位置情報〔図5(f)参照〕に基づいて色ずれ検知処理を実行する(ステップS130:色ずれ検知処理)。
【0055】
ステップS130での色ずれ検知処理の詳細について、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
【0056】
図9に示す色ずれ検知処理において、色ずれ補正実施判定部164は、色ずれ補正要求フラグをリセットし(ステップS131)、色ずれ補正の検知対象の色を最初の検知対象色(K、C、M、Yの順番で切換える設定の場合)である“K”に設定する(ステップS132)。
【0057】
次に、各色(K、C、M、Y)のチェックが完了しているか否かをチェックし(ステップS133)、各色のチェックが完了していない(チェックされていない色がある)場合(ステップS133NO)、検知対象色である“K”について濃度補正パッチ(DPk)の描画の開始〔図5(e)参照〕から濃度センサ80により当該濃度補正パッチ(DPk)の読取が開始される〔図5(f)参照〕までの距離〔(LDk To SNSk):図5(g)参照〕を算出し(ステップS134)、該距離が規定値(予め設定されている)の範囲内にあるか否かをチェックする(ステップS135)。
【0058】
ここで、算出された距離〔(LDk To SNSk):図5(g)参照〕が規定値の範囲内にあれば(ステップS135YES)、次いで、“K”の濃度補正パッチ(DPk)の位置検出結果のトップ〔図5(f)の“K”の立ち上がり〕から検知対象色である“K”の濃度補正パッチ(DPk)の位置検出結果のトップまでの距離(当該距離は存在しない)を算出し(ステップS136)、該距離が予め設定されている規定値の範囲内であるか否かをチェックする(ステップS137)。
【0059】
ここで、濃度補正パッチ(Pk)の位置検出結果のトップから検知対象色である“K”の濃度補正パッチ(DPk)の位置検出結果のトップまでの距離が規定値の範囲内にある場合(ステップS137YES)、色ずれ補正対象色を次の色である“C”に切換設定し(ステップS140)、ステップS133に戻る。
【0060】
ここで、チェック未完了の“C”、“M”及び“Y”が存在することにより、各色のチェックが完了していないと判定された場合(ステップS133NO)、検知対象色である“C”について濃度補正パッチ(DPc)の描画の開始〔図5(d)参照〕から濃度センサ80により当該濃度補正パッチ(DPc)の読取が開始される〔図5(f)参照〕までの距離〔(LDc To SNSc):図5(h)参照〕を算出し(ステップS134)、該距離が規定値の範囲内にあるか否かをチェックする(ステップS135)。
【0061】
ここで、算出された距離〔(LDc To SNSc):図5(h)参照〕が規定値の範囲内にあれば(ステップS135YES)、次いで、“K”の濃度補正パッチ(DPk)の位置検出結果のトップ〔図5(f)の“K”の立ち上がり〕から検知対象色である“C”の濃度補正パッチ(DPc)の位置検出結果のトップまでの距離〔(SNSk To SNSc):図5(k)参照〕を算出し(ステップS136)、該距離が規定値の範囲内であるか否かをチェックする(ステップS137)。
【0062】
ここで、算出された距離〔(SNSk To SNSc):図5(k)参照:〕が規定値の範囲内にある場合(ステップS137YES)、色ずれ補正対象色を次の色である“M”に切換設定し(ステップS140)、ステップS133に戻る。
【0063】
ここで、チェック未完了の“M”と“Y”が存在することにより、各色のチェックが完了していないと判定された場合(ステップS133NO)、検知対象色である“M”について濃度補正パッチ(DPm)の描画の開始〔図5(c)参照〕から濃度センサ80により当該濃度補正パッチ(DPm)の読取が開始される〔図5(f)参照〕までの距離〔(LDm To SNSm):図5(i)参照〕を算出し(ステップS134)、該距離が規定値の範囲内にあるか否かをチェックする(ステップS135)。
【0064】
ここで、算出された距離〔(LDm To SNSm):図5(i)参照〕が規定値の範囲内にあれば(ステップS135YES)、次いで、“K”の濃度補正パッチ(DPk)の位置検出結果のトップ〔図5(f)の“K”の立ち上がり〕から検知対象色である“M”の濃度補正パッチ(DPm)の位置検出結果のトップまでの距離〔(SNSk To SNSm):図5(l)参照〕を算出し(ステップS136)、該距離が規定値の範囲内であるか否かをチェックする(ステップS137)。
【0065】
ここで、算出された距離〔(SNSk To SNSm):図5(l)参照〕が規定値の範囲内にある場合(ステップS137YES)、色ずれ補正対象色を次の色である“Y”に切換設定し(ステップS140)、ステップS133に戻る。
【0066】
ここで、チェック未完了の“Y”が存在することにより、各色のチェックが完了していないと判定された場合(ステップS133NO)、検知対象色である“Y”について濃度補正パッチ(DPy)の描画の開始〔図5(b)参照〕から濃度センサ80により当該濃度補正パッチ(DPy)の読取が開始される〔図5(f)参照〕までの距離〔(LDy To SNSy):図5(j)参照〕を算出し(ステップS134)、該距離が規定値の範囲内にあるか否かをチェックする(ステップS135)。
【0067】
ここで、算出された距離〔(LDy To SNSy):図5(j)参照〕が規定値の範囲内にあれば(ステップS135YES)、次いで、“K”の濃度補正パッチ(DPk)の位置検出結果のトップ〔図5(f)の“K”の立ち上がり〕から検知対象色である“Y”の濃度補正パッチ(DPy)の位置検出結果のトップまでの距離〔(SNSk To SNSy):図5(m)参照〕を算出し(ステップS136)、該距離が規定値の範囲内であるか否かをチェックする(ステップS137)。
【0068】
ここで、算出された距離〔(SNSk To SNSy):図5(m)参照〕が規定値の範囲内にある場合(ステップS137YES)、色ずれ補正対象色を次の色(“次の色なし”)に切換設定し(ステップS140)、ステップS133に戻る。
【0069】
ここで、チェック未完了の色がないことにより、各色のチェックが完了したと判定された場合(ステップS133YES)、処理を終了する。
【0070】
なお、図9に示す一連の処理中、ステップS135において、検知対象色の濃度補正パッチの描画の開始から当該濃度補正パッチの読取が開始されるまでの距離が規定値の範囲を逸脱している場合(ステップS135NO)、及び上記ステップS137において、“K”の濃度補正パッチ(DPk)の位置検出結果のトップから検知対象色の濃度補正パッチの位置検出結果のトップまでの距離が規定値の範囲を逸脱している場合(ステップS137NO)、色ずれ補正実施判定部164は、色ずれ補正要求フラグを補正要求ありの値にセットし、処理を終了する。
【0071】
図4において、図9を参照して詳述した色ずれ検知処理(ステップS130)が終了すると、濃度補正制御部162は、上記ステップS120で検出、保持している各色のトナー濃度の情報に基づき、各色のトナー濃度が正常であるか否かをチェックする(ステップS151)。
【0072】
ここで、各色のトナー濃度が正常であると判定された場合(ステップS151NO)、色ずれ補正実施判定部164は、ステップ152へ進む。
【0073】
これに対し、いずれかの色のトナー濃度が異常である(規定の範囲内にない:薄い)と判定された場合(ステップS151NO)、トナー濃度が異常(薄い)と判定された色の画像形成ユニット50の現像部54に対して該当する色のトナーを補給する処理を開始し(ステップS160)、該トナー補給処理を実施しながらステップS152へ進む。
【0074】
ステップS152において、色ずれ補正実施判定部164は、上記ステップS130での色ずれ検知処理(詳細は図9参照)において、色ずれ補正要求フラグがセットされているか否かをチェックする(ステップS152)。
【0075】
ここで、色ずれ補正要求フラグがセットされていない場合(ステップS152NO)、処理を終了する。
【0076】
一方、色ずれ補正要求フラグがセットされている場合(ステップS152YES)、色ずれ補正実施判定部164は、色ずれ補正制御部163に対して色ずれ補正モードの起動を指示し、該指示に基づき、色ずれ補正制御部163が色ずれ補正処理を実施し(ステップS170)、該色ずれ補正処理の完了後、処理を終了する。
【0077】
次に、ステップS170における色ずれ補正制御について述べる。
【0078】
本実施例の画像形成装置10において、色ずれ補正制御部163は、図4のステップS152で色ずれ補正要求フラグがセットされている判定される(ステップS152YES)ことにより色ずれ補正実施判定部164(補正実施指示部164c:図3参照)から送出される起動指示を〔実施指示受信部163a(図3参照)により〕受取ることにより色ずれ補正モードを起動し、ステップS170での色ずれ補正パッチを形成する処理を行う。
【0079】
この色ずれ補正パッチ形成処理において、色ずれ補正制御部163は、各色の画像形成ユニット50(50Y,50M,50C,50K)に対して、当該各画像形成ユニット50に対応するそれぞれのタイミングで、順次、色ずれ補正パッチの描画指示信号を送出する。
【0080】
各色の画像形成ユニット50では、上記色ずれ補正パッチの描画指示信号に基づき、それぞれ、露光部51が該当する色の色ずれ補正パッチデータに基づき感光体ドラム52上を露光走査して静電潜像を形成し、現像部54が上記静電潜像を該当する色のトナー像(色ずれ補正パッチ)として現像し、該色ずれ補正パッチを転写ベルト61にそれぞれ転写させる制御を実行する。
【0081】
この転写プロセスにより、転写ベルト61上には、例えば、図10に示すように、転写ベルト61の搬送方向に沿ってそれぞれ所定の離間距離をもって配列されたK色の色ずれ補正パッチRPk1,Y色の色ずれ補正パッチRPy,K色の色ずれ補正パッチRPk2,M色の色ずれ補正パッチRPm,K色の色ずれ補正パッチRPk3,C色の色ずれ補正パッチRPc,K色の色ずれ補正パッチRPk4が形成される。
【0082】
これら各色の色ずれ補正パッチRPk1,RPy,RPk2,RPm,RPk3,RPc,RPk4は、転写ベルト61の搬送により発光素子と受光素子で成る濃度センサ80b〔配置位置を調整する等により、上述した濃度センサ80(図6、図7参照)を共用する構成としても良い〕の読取位置を順次通過し、その際、濃度センサ80bの受光素子からは、これら各色ずれ補正パッチRPk1,RPy,RPk2,RPm,RPk3,RPc,RPk4の通過に合わせて、例えば、図11(a)に示す如くの濃度検出出力(アナログ信号)が得られる。
【0083】
この時の濃度センサ80bの濃度検出出力は、2値化回路163eで2値化されて図11(b)に示す2値化信号として取込まれる。
【0084】
色ずれ補正制御部163では、入力された2値化信号の、例えば、“H”レベルの立ち上がりのタイミングを捕らえて、それぞれ、各色ずれ補正パッチRPk1,RPy,RPk2,RPm,RPk3,RPc,RPk4の読取位置を検出したうえで、検出結果から、色ずれ補正パッチRPk1からRPy間までの距離(Dk_y)、RPyからRPk2間までの距離(Dy_k)、RPk2からRPm間までの距離(Dk_m)、RPmからRPk3間までの距離(Dm_k)、RPk3からRPc間までの距離(Dk_c)、RPcからRPk4間までの距離(Dc_k)の各距離を算出する。
【0085】
次いで、これら算出した各色ずれ補正パッチ間の距離〔(Dk_y)、(Dy_k)、(Dk_m)、(Dm_k)、(Dk_c)、(Dc_k)〕と、予め設定している各色ずれ補正パッチ間の距離(基準値)と比較し、基準値から所定の距離だけずれている色ずれ補正パッチが検出された場合、該色ずれが検出された色を対象とした色ずれ補正制御を行う。
【0086】
この色ずれ補正制御の一例としては、例えば、色ずれが検出された色の画像形成ユニット50の露光部51の露光系の角度を調整する等の制御を行なう。
【0087】
なお、本実施例では、算出した各色ずれ補正パッチ間の距離〔(Dk_y)、(Dy_k)、(Dk_m)、(Dm_k)、(Dk_c)、(Dc_k)〕と、各色ずれ補正パッチ間の基準値(距離)を比較して〔例えば、Dyのずれ量=(Dk_y)−(Dk_y:基準値)〕色ずれを検出する方法を挙げているが、これに限らず、黒の色ずれ補正パッチ(RPk)間の距離の2分の1と比較して〔例えば、Dyのずれ量=(Dk_y)−((Dk_y)+(Dk_y))/2〕色ずれを検出するようにしても良い。
【0088】
図4乃至図11を参照して説明したように、本実施例の画像形成装置10では、濃度補正制御部162が印刷ボリューム等により濃度補正モードを起動して濃度補正制御を実施しながら、色ずれ補正実施判定部164が、濃度補正モードの実行時、転写ベルト61上に形成される各色の濃度補正パッチを用いて色ずれ補正モードを実施するか否かを判定し、色ずれ補正モードを実施すると判定された場合に発行される起動指示に基づき、色ずれ補正制御部163が転写ベルト61上に各色の色ずれ補正パッチを形成し、色ずれが検出された場合に該色ずれ補正制御を行う。
【0089】
かかる制御により、本実施例の画像形成装置10では、濃度補正モードについては、既存の装置と同様、例えば、図12の時間対印刷ボリュームの特性図上に実線の四角記号で記すように、印刷ボリュームに基づき30PVに一回程度の割合で定期的に起動される。なお、これを基本とし、装置温度が設定温度から所定の温度変化した場合にも濃度補正モードを起動するようにしても良い。
【0090】
これに対して、色ずれ補正モードについては、既存の装置では、図12に点線の丸記号で記すように、印刷ボリュームに基づいて、例えば、100PV毎に一回起動されているたものが、本実施例の画像形成装置10では、濃度補正モード時に濃度補正に使用する濃度補正パッチを用いて色ずれ補正を実施するか否かを判定し、実施すると判定された場合のみ色ずれ補正モードを起動するため、既存装置に比べて色ずれ補正モードの実行回数を大幅に低減できる。
【0091】
しかも、本実施例では、濃度補正モードにおいて形成される濃度補正パッチを用いて色ずれ補正モードを起動するか否かを判定するため、色ずれ確認用の別パッチが不要であり、色ずれ補正制御の実施抑制と相俟ってトナーの消費を抑えることができる。
【0092】
また、本実施例では、濃度補正制御の後に色ずれ補正制御を行うため、トナー濃度が安定した状態で正確な色ずれ補正制御が行える。
【0093】
次に、実施例2乃至5について説明する。
【0094】
なお、実施例2乃至5に係わる画像形成装置の機能ブロック上の構成は実施例に係る画像形成装置10と同様であるが、濃度補正モードの処理動作の流れが実施例1とそれぞれ異なっている。
【実施例2】
【0095】
図13は、実施例2に係る画像形成装置(便宜的に10Bと呼称)における濃度補正モードの処理動作を示すフローチャートである。
【0096】
図13において、図4に示す実施例1に係る濃度補正モードの処理動作と同一の処理ステップには同一の符号を付している。
【0097】
本実施例の画像形成装置10Bでは、図13に示すように、濃度補正モードの起動時、各色の濃度補正パッチを形成する処理(ステップS110)を行い、更に、各色の濃度補正パッチの濃度検出処理(ステップS120)を実施した後、濃度補正制御部162は、上記ステップS120で検出、保持している各色のトナー濃度の情報に基づき、各色のトナー濃度が正常であるか否かをチェックする(ステップS151)。
【0098】
ここで、各色のトナー濃度が正常であると判定された場合(ステップS151NO)、色ずれ補正実施判定部164は、図9にその詳細を示すように、各色の濃度補正パッチの描画開始から各色の濃度補正パッチの位置が検出されるまでの距離と、各色の濃度補正パッチ間の距離とに基づいて色ずれが検出されると色ずれ補正要求フラグをセットする色ずれ検知処理を行う(ステップS130)。
【0099】
この色ずれ検出処理の後、色ずれ要求フラグがセットされていると判定された場合(ステップS152YES)、色ずれ補正制御部163に対して色ずれ補正モードの起動を指示し、該指示を受けた色ずれ補正制御部163は、上述した方法で色ずれ補正パッチを形成し、色ずれが検出された場合に該色ずれを補正する制御を行う(ステップS170)。
【0100】
これに対して、いずれかの色のトナー濃度が異常である(薄い)と判定された場合(ステップS151NO)、濃度補正制御部162は、トナー濃度が薄いと判定された色の画像形成ユニット50の現像部54に対して該当する色のトナーを補給する処理を開始し(ステップS160b)、該トナー補給処理が完了したならば、処理を終了する。
【0101】
このように、実施例2においては、濃度補正モードを実施した結果、トナー濃度が異常である(薄い)と判断された場合は、色ずれ補正実施判定部164での濃度補正パッチを用いた色ずれ検知処理、及び色ずれ補正実施判定処理を行わず(禁止し)、濃度補正制御であるトナー補給処理のみを実施する。
【0102】
上述した、濃度補正モードで濃度補正パッチを用いてトナー濃度の異常が検出された場合、色ずれ補正実施判定部164による色ずれ補正実施判定処理を禁止する禁止手段は、トナー濃度の異常が検出された場合に、色ずれ補正実施判定部164に処理の禁止を指示する等の制御機能を、例えば、濃度補正制御部162に設けることで実現できる。
【実施例3】
【0103】
図14は、実施例3に係る画像形成装置(便宜的に10Cと呼称)における濃度補正モードの処理動作を示すフローチャートである。
【0104】
図14において、図4に示す実施例1に係る濃度補正モードの処理動作と同一の処理ステップには同一の符号を付している。
【0105】
本実施例の画像形成装置10Cでは、図14に示すように、濃度補正モードの起動時、各色の濃度補正パッチを形成する処理(ステップS110)を行い、更に、各色の濃度補正パッチの濃度検出処理(ステップS120)を実施した後、各色の濃度補正パッチの描画開始から各色の濃度補正パッチの位置が検出されるまでの距離と、各色の濃度補正パッチ間の距離とに基づいて色ずれが検出されると色ずれ補正要求フラグをセットする色ずれ検知処理を行う(ステップS130)。
【0106】
引き続き、濃度補正制御部162は、上記ステップS120で検出、保持している各色のトナー濃度の情報に基づき、各色のトナー濃度が正常であるか否かをチェックする(ステップS151)。
【0107】
ここで、トナー濃度が異常である(いずれかの色のトナー濃度が薄い)と判定された場合(ステップS151NO)、濃度補正制御部162は、トナー濃度が薄いと判定された色の画像形成ユニット50の現像部54に対して該当する色のトナーを補給する処理を開始し(ステップS160c)、該トナー補給処理が完了したならば、再度、濃度補正パッチの形成処理(ステップS110)、トナー濃度検出処理(ステップ120)、及び色ずれ検知処理(ステップS130)を行った後で、上記ステップS120で検出したトナー濃度が正常であるかどうかをチェックする(ステップS151)。
【0108】
ここで、各色のトナー濃度が正常であると判定された場合(ステップS151NO)、濃度補正制御部162は、上記ステップS130の色ずれ検知処理にて色ずれ補正要求フラグがセットされているか否かをチェックする(ステップS152)。
【0109】
ここで、色ずれ補正要求フラグがセットされていると判定されると(ステップS152YES)、色ずれ補正制御部163が上述した方法で色ずれ補正パッチを形成し、色ずれがあると判定されれば、色ずれ補正制御部163に対して色ずれ補正モードの起動を指示し、該指示を受けた色ずれ補正制御部163は、上述した方法で色ずれ補正パッチを形成し、色ずれが検出された場合に該色ずれを補正する制御を行う(ステップS170)。
【0110】
このように、実施例3においては、濃度補正を実施した結果、トナー濃度が薄いと判断された場合は、濃度補正制御でのトナー補給を実施した後、再度、濃度補正パッチの形成、トナー濃度の検出、及び色ずれ検知処理を実施する。
【0111】
上述した、濃度補正モードで濃度補正パッチを用いてトナー濃度の異常が検出された場合、異常が検出された色のトナー補給後、濃度補正パッチの形成、該濃度補正パッチの濃度測定、及び該濃度補正パッチに基づく色ずれ検知処理を再度実行させる制御手段は、例えば、濃度補正制御部162に設けることができる。
【実施例4】
【0112】
図15は、実施例4に係る画像形成装置(便宜的に10Dと呼称)における濃度補正モードの処理動作を示すフローチャートである。
【0113】
図15において、図4に示す実施例1に係る濃度補正モードの処理動作と同一の処理ステップには同一の符号を付している。
【0114】
本実施例の画像形成装置10Dでは、図15に示すように、濃度補正モードの起動時、各色の濃度補正パッチを形成する処理(ステップS110)を行い、更に、各色の濃度補正パッチの濃度検出処理(ステップS120)を実施した後、各色の濃度補正パッチの描画開始から各色の濃度補正パッチの位置が検出されるまでの距離と、各色の濃度補正パッチ間の距離とに基づいて色ずれが検出されると色ずれ補正要求フラグをセットする色ずれ検知処理を行う(ステップS130)。
【0115】
引き続き、濃度補正制御部162は、上記ステップS120で検出、保持している各色のトナー濃度の情報に基づき、各色のトナー濃度が正常であるか否かをチェックする(ステップS151)。
【0116】
ここで、トナー濃度が異常である(いずれかの色のトナー濃度が薄い)と判定された場合(ステップS151NO)、トナー濃度の異常回数に“1”を加算してトナーの異常回数を更新したうえで、それまでのトナー濃度の異常回数が予め設定した所定の回数を超えているか否かを判定する(ステップS153)。
【0117】
ここで、トナー濃度の異常回数が所定回数未満の場合(ステップS153NO)、濃度補正制御部162は、トナー濃度が薄いと判定された色の画像形成ユニット50の現像部54に対して該当する色のトナーを補給する処理を開始し(ステップS160c)、該トナー補給処理が完了したならば、再度、濃度補正パッチの形成処理(ステップS110)、トナー濃度検出処理(ステップ120)、及び色ずれ検知処理(ステップS130)を行った後で、上記ステップS120で検出したトナー濃度が正常であるかどうかをチェックする(ステップS151)。
【0118】
ここで、トナー濃度が異常である(いずれかの色のトナー濃度が薄い)と判定されると(ステップS151NO)、それまでのトナー濃度の異常回数が所定の回数未満の場合(ステップS153NO)、薄いと判定されたトナーを補給する制御(ステップS160c)と、その後のステップS110以降の処理を続行する。
【0119】
これに対して、それまでのトナー濃度の異常回数が所定の回数を超えた場合(ステップS153YES)には、処理を終了する。
【0120】
これに対し、トナー濃度の異常回数が所定の回数に達する前に、各色のトナー濃度が正常であると判定された場合(ステップS151NO)、濃度補正制御部162は、上記ステップS130の色ずれ検知処理にて色ずれ補正要求フラグがセットされているか否かをチェックする(ステップS152)。
【0121】
ここで、色ずれ補正要求フラグがセットされていると判定されると(ステップS152YES)、色ずれ補正制御部163が上述した方法で色ずれ補正パッチを形成し、色ずれがあると判定されれば、色ずれ補正制御部163に対して色ずれ補正モードの起動を指示し、該指示を受けた色ずれ補正制御部163は、上述した方法で色ずれ補正パッチを形成し、色ずれが検出された場合に該色ずれを補正する制御を行う(ステップS170)。
【0122】
このように、実施例4では、濃度補正(トナー補給)を実施した結果、トナー濃度が異常(薄い)と判断された場合は、濃度補正制御でのトナー補給を実施し、所定回数トナー補給を実施してもトナー濃度が異常である判断された場合は、濃度補正パッチでの色ずれ補正実施判定処理を実施しないようにしている。
【0123】
上述した、トナーの濃度の異常が検出された回数を計数する計数手段と、濃度補正制御(トナー補給)の実施後、トナー濃度の異常が検出された際、計数手段により計数されている濃度異常検出回数が設定回数を超えた場合、色ずれ補正実施判定部164による色ずれ補正実施判定処理の実行を禁止する実行禁止手段とは、例えば、濃度補正制御部162に追加して設けることができる。
【実施例5】
【0124】
実施例5に係る画像形成装置(便宜的に10Eと呼称)では、例えば、実施例1と同様、図4に示すフローチャートに従がった濃度補正制御動作を行う。
【0125】
但し、本実施例では、図4における濃度補正制御動作中、ステップS130の色ずれ検知処理について、図16に示すフローチャートに基づく処理動作を行う。
【0126】
図16において、図9に示す実施例1に係る色ずれ検知処理と同一のステップには同一の符号を付している。
【0127】
図16に示すように、本実施例の画像形成装置10Eでは、図4に示す画像濃度補正制御の処理中、ステップS120に続く色ずれ検知処理(便宜的に、ステップS130eとする)において、ステップ131〜S137までは実施例1と同様の処理を行う(図9参照)。
【0128】
この一連の処理中、ステップS132で検知対象の色を“K”に設定し、ステップS134で“K”の濃度補正パッチの描画の開始から濃度センサ80により当該濃度補正パッチの読取りが開始されるまでの距離を算出し、ステップS135で該算出した距離が規定値の範囲内にあるか否かがチェックされる。
【0129】
ここで、ステップS134で算出された距離が規定値の範囲内にあれば(ステップS135YES)、ステップS136において“K”の濃度補正パッチの位置検出結果のトップから検知対象色である“K”の濃度補正パッチの位置検出結果のトップまでの距離(当該距離は存在しない)を算出し、ステップS137で該距離が予め設定されている規定値の範囲内であるか否かがチェックされる。
【0130】
ここで、上記ステップS136で算出した距離が規定値の範囲内にあると判定されると(ステップS137YES)、色ずれ補正実施判定部164は、本実施例特有の処理として、濃度補正がモノクロ濃度補正であるか否かを判定する(ステップS138)。
【0131】
この判定は、例えば、図4のステップS110での濃度補正パッチ形成処理において、描画指示信号がK色についてのみ発せられているか、他の色についても発せられているかによって判定することができる。
【0132】
ここで、濃度補正がモノクロ濃度補正であると判定された場合(ステップS138YES)、処理を終了する。
【0133】
この場合、上記ステップS136における、K色の濃度補正パッチの位置検出のトップから当該対象色Kの濃度補正パッチの位置検出のトップまでの距離の算出は実質的に行なわれないため、その前のステップS134で算出されたK色の濃度補正パッチ(Pk)の描画の開始から濃度センサ80によってK色の濃度補正パッチの先頭位置が読取られるまでの距離について、同ステップS137において、当該距離が規定値の範囲内ではないと判定された場合(ステップS135NO)にのみ、同ステップS141において色ずれ補正要求フラグがセットされることになる。
【0134】
なお、濃度補正がモノクロ濃度補正でないと判定された場合(ステップS138NO)には、それ以降は、実施例1と同様、検知対象色を次の順番の色に切換設定し(ステップS140)、ステップS133以降の処理を続行する。
【0135】
このように、本実施例では、濃度補正モードがモノクロ対象の濃度補正モードであった場合に、K色の濃度補正パッチの描画の開始位置からK色の濃度補正パッチの読取開始位置までの距離だけで色ずれ補正を実施するか否かを判断する処理を行う。
【0136】
この処理機能は、濃度補正モードが、黒色の濃度補正画像のみ形成して濃度検知を行う黒色(モノクロ)濃度補正モードであるか否かを判別するモード判別手段を色ずれ補正実施判定部164に設けることにより実現できる。
【0137】
この他、本発明は、上記し、且つ図面に示す実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
【0138】
例えば、上記実施例では、濃度補正パッチ、色ずれ補正パッチの位置測定に際して、当該各パッチのトップ(最初のエッジ)の部分を検出する例を挙げているが、各パッチの終わりのエッジを検出するようにしても良い。
【0139】
また、上実施例で述べた濃度補正パッチの組、色ずれ補正パッチの組を複数組配列して形成し、濃度補正、色ずれ補正の精度を高めるようにしても良い。
【0140】
また、上記実施例では、各画像形成ユニット50で形成された各色のトナー像を像担持体に転写し、該像担持体が担持する各色のトナー像を更に用紙に転写してカラー画像を形成する構成例を挙げているが、本発明は、各画像形成ユニット50で形成された各色のトナー像を搬送ベルトにより搬送される用紙に直接転写して画像形成装置に適用し、上記搬送ベルト上に濃度補正パッチ、色ずれ補正パッチを形成して、濃度補正、色ずれ補正を行う場合にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0141】
本発明は、プリンタや複合機等、タンデム型のカラー画像形成装置に適用できる。
【符号の説明】
【0142】
10…画像形成装置、11…読取部、12…画像処理部、13…記憶部、14…画像形成部、15…表示/操作部、16…制御部、161…印刷制御部、162…濃度補正制御部、162a…モード判定部、162b…画像形成処理部、162c…濃度検出部、162d…濃度補正部、163…色ずれ補正制御部、163a…実施指示受信部、163b…画像形成処理部、163c…画像間隔測定部、163d…色ずれ補正部、163e…2値化回路、164…色ずれ補正実施判定部、164a…画像間隔測定部、164b…補正実施判定部、164c…補正実施指示部、17…外部インタフェース(I/F)部、30…クライアント端末、50Y,50M,50C,50K…画像形成ユニット、80…濃度センサ、81…温度センサ、82…印刷ボリューム計数部、DPy,DPm,DPc,DPk…濃度補正パッチ、RPk1,RPk2,RPk3,RPk4,RPy,RPm,RPc…色ずれ補正制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ異なる色の画像を形成する複数の画像形成手段と、
前記各画像形成手段に描画を指示してそれぞれ形成させた各色の濃度補正画像を転写して像担持体上に前記各色の濃度補正画像を形成する濃度補正画像形成制御手段と、
前記像担持体上の前記各色の濃度補正画像の濃度を検出する濃度検出手段と、
前記濃度検出手段による前記各色の濃度補正画像の濃度検出出力に基づき前記各色の画像の濃度を補正制御する濃度補正制御手段と、
前記濃度検出手段による前記各色の濃度補正画像の濃度検出出力の2値化信号に基づき前記各色の濃度補正画像の位置を検出し、該検出結果を用いて色ずれ補正を実施するか否かを判定する色ずれ補正実施判定手段と、
前記色ずれ補正実施判定手段により色ずれ補正を実施すると判定されることにより、前記各画像形成手段に描画を指示してそれぞれ形成させた各色の色ずれ補正画像を転写して像担持体上に前記各色の色ずれ補正画像を形成する色ずれ補正画像形成制御手段と、
前記濃度検出手段による前記各色の色ずれ補正画像の濃度検出出力の2値化信号に基づき前記各色の色ずれ補正画像の位置を検出し、該検出結果に基づいて色ずれを補正制御する色ずれ補正制御手段と
を具備する画像形成装置。
【請求項2】
前記色ずれ補正実施判定手段は、
前記各画像形成手段による各色の濃度補正画像の描画開始から各色の濃度補正画像の位置が検出されるまでの距離と、各色の濃度補正画像間の距離とに基づいて色ずれ補正を実施するか否かを判定する
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記濃度検出手段による前記各色の濃度補正画像の濃度検出出力に基づき濃度の異常が検出された場合、前記色ずれ補正実施判定手段による色ずれ補正実施判定処理を禁止する禁止手段
を具備する請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記濃度検出手段による前記各色の濃度補正画像の濃度検出出力に基づき濃度の異常が検出された場合、前記濃度補正制御手段による前記濃度の異常が検出された色の濃度補正制御の実施後、前記濃度補正画像の形成処理、及び前記色ずれ補正実施判定手段による色ずれ補正実施判定処理を再度実行させる制御手段
を具備する請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項5】
濃度の異常が検出された回数を計数する計数手段と、
前記濃度補正制御手段による前記濃度補正制御の実施後、濃度の異常が検出された際、前記計数手段により計数されている濃度異常検出回数が設定回数を超えた場合、前記色ずれ補正実施判定手段による色ずれ補正実施判定処理の実行を禁止する実行禁止手段と
を具備する請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記濃度補正が、黒色の濃度補正画像のみ形成して濃度検出を行う黒色濃度補正であるか否かを判別する判別手段
を具備し、
前記色ずれ補正実施判定手段は、前記判別手段により黒色濃度補正であると判別された場合、前記黒色濃度補正処理で前記像担持体上に形成される黒色の濃度補正画像の描画開始から当該黒色の濃度補正画像の位置が検出されるまでの距離のみに基づいて色ずれ補正を実施するか否かを判定する
請求項1乃至5のいずれか記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−211123(P2010−211123A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−59545(P2009−59545)
【出願日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】