説明

盗難防止システム

盗難防止の対象物の正規の鍵が盗まれた場合であっても、前記正規の鍵を無効化して、対象物の盗難を防止することができる盗難防止システムを提供する。 正規の鍵を紛失した場合に、指示用携帯電話100は、車両制御装置300aに対して、警戒モードに移行するように指示する。指示を受けた車両制御装置300aは、車両を警戒モードに移行し、電子キーを生成し、生成した電子キーを指示用携帯電話100へ送信する。指示用携帯電話100は、電子キーを受信し記憶する。警戒モードに移行した車両では、電子キーのみで
の施錠及び開錠が可能となる。正規の鍵が見つかった場合に、指示用携帯電話100は、車両制御装置300aに対して、通常モードに移行するように指示する。指示を受けた車両制御装置300aは、車両を通常モードに移行する。通常モードに移行した車両では、正規の鍵のみでの施錠及び開錠が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物の盗難防止技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両等の盗難防止技術として、イモビライザが広く知られている。この技術は、車両鍵に内蔵されたICチップが発信するIDコードが車両内のエンジン制御装置のIDコードと一致したときのみにエンジンを作動させるものであって、IDコードが登録された正規車両鍵以外の複製された鍵ではエンジン操作をできないようして、車両の盗難を防止する。
【特許文献1】日本国特許番号3204006号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら従来技術によると、正規車両鍵が第三者に盗まれた場合や、車両ディーラーが不正に正規車両鍵を第三者へ配布、販売した場合等において、このように第三者に渡った正規車両鍵による車両の盗難を防止できないという問題点がある。
本発明は、前記の問題点を解決するために、盗難防止の対象物を施錠又は開錠する正規の鍵を紛失したり、正規の鍵が盗まれた場合であっても、前記正規の鍵を無効化して、対象物の盗難を防止することができる盗難防止システム、携帯端末装置、対象物制御装置、これらの装置を制御する方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明は、盗難防止の対象物を制御する対象物制御装置と、前記対象物制御装置に対して前記制御を指示する携帯端末装置とから構成される盗難防止システムであって、前記携帯端末装置は、警戒モードへの移行を示す警戒指示を対象物制御装置へ送信する指示送信手段と、前記対象物制御装置から電子キーを受信する電子キー受信手段と、電子キー記憶手段と、受信した前記電子キーを前記電子キー記憶手段に書き込む電子キー書込手段と、前記電子キー記憶手段に書き込まれた前記電子キーを用いて、前記対象物制御装置に対して前記対象物の制御を指示する制御指示手段とを備え、前記対象物制御装置は、警戒モードへの移行を示す警戒指示を取得する指示取得手段と、前記警戒指示を取得すると警戒モードに設定するモード設定手段と、電子キーを生成する電子キー生成手段と、生成した前記電子キーを前記携帯端末装置へ送信する電子キー送信手段と、警戒モードに設定されている場合に、前記電子キーを用いた前記携帯端末装置の指示のみに従って前記対象物を制御する対象物制御手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
上記の構成によると、前記対象物制御装置は、警戒モードへの移行を示す警戒指示を取得して警戒モードに設定し、電子キーを生成して携帯端末装置へ送信し、次に、携帯端末装置は、前記電子キーを記憶し、さらに、前記対象物制御装置は、警戒モードに設定されている場合に、前記電子キーを用いた前記携帯端末装置の指示のみに従って前記対象物を制御するので、対象物の正規の鍵が盗まれた場合であっても、前記正規の鍵を無効化して、対象物の盗難を防止することができるという優れた効果がある。
【0006】
ここで、前記指示送信手段は、さらに、通常モードへの移行を示す通常指示を前記対象物制御装置へ送信し、前記携帯端末装置は、さらに、前記対象物制御装置から通常モードへの移行の完了を示す完了通知を受信する完了通知受信手段と、前記完了通知を受信すると、前記電子キー記憶手段に書き込まれた前記電子キーを削除する電子キー削除手段とを含むとしてもよい。
【0007】
前記指示受信手段は、さらに、前記携帯端末装置から通常モードへの移行を示す通常指示を受信し、前記モード設定手段は、さらに、前記通常指示を受信すると通常モードに設定し、前記対象物制御装置は、さらに、通常モードへの設定が完了すると、通常モードへの移行の完了を示す完了通知を前記携帯端末装置へ送信する完了通知送信手段を備え、前記対象物制御手段は、さらに、通常モードに設定されている場合に、前記電子キーを用いた前記携帯端末装置の指示に従う前記対象物の制御を禁止するとしてもよい。
【0008】
これらの構成によると、携帯端末装置が盗まれた場合であっても、携帯端末装置が記憶している電子キーを無効化して、対象物の盗難を防止することができるという優れた効果がある。
ここで、前記電子キー記憶手段は、可搬型のメモリカードであるとしてもよい。
この構成によると、電子キーが可搬型のメモリカードに記憶されているので、メモリカードを他の携帯端末装置に装着することにより、他の携帯端末装置により、電子キーを用いることができる。
【0009】
ここで、前記携帯端末装置は、携帯電話であり、前記指示送信手段は、携帯電話網を介して、前記警戒指示を送信し、前記電子キー受信手段は、携帯電話網を介して、前記電子キーを受信するとしてもよい。また、前記携帯端末装置は、携帯電話であり、前記指示取得手段は、前記携帯電話から、携帯電話網を介して、前記警戒指示を受信することにより、取得するとしてもよい。
【0010】
この構成によると、携帯端末装置と対象物とが遠く離れて存在する場合でも、携帯端末装置は、対象物制御装置から電子キーを受信することができる。
ここで、前記制御指示手段は、短距離無線を用いて、前記電子キーと、前記対象物の制御を指示する制御指示情報とを、前記対象物制御装置に送信することにより、前記対象物制御装置に対して前記対象物の制御を指示するとしてもよい。また、前記対象物制御手段は、短距離無線を用いて、前記携帯端末装置から前記電子キーと、前記対象物の制御を指示する制御指示情報とを受信し、受信した前記電子キーを用いて、受信した前記制御指示情報に従って、前記対象物を制御するとしてもよい。
【0011】
この構成によると、利用者が携帯端末装置を対象物制御装置に近づけることにより、携帯端末装置は、対象物制御装置に制御指示情報を出力することできる。
ここで、前記対象物制御手段は、警戒モードに設定されている場合に、機械式キーを用いた前記対象物の制御を禁止するとしてもよい。
この構成によると、機械式キーを紛失した場合において、前記機械式キーを無効化することができる。
【0012】
ここで、前記対象物制御手段は、通常モードに設定されている場合に、機械式キーに従って前記対象物を制御するとしてもよい。
この構成によると、機械式キーが見つかった場合において、前記機械式キーを有効にすることができる。
ここで、前記指示取得手段は、前記携帯端末装置から前記警戒指示を取得するとしてもよい。
【0013】
この構成によると、警戒指示を出力する携帯端末装置が、電子キーを用いて対象物制御装置に対して制御指示を出力するので、これらの2個の機能を一体の装置で兼ねることができ、利用者の取り扱いが便利である。
ここで、前記指示取得手段は、前記携帯端末装置とは別の携帯端末装置から前記警戒指示を取得するとしてもよい。
【0014】
この構成によると、警戒指示を出力する携帯端末装置と、電子キーを用いて対象物制御装置に対して制御指示を出力携帯端末装置とは、別々の装置であるので、警戒指示を出力する携帯端末装置を紛失しても、対象物が盗まれることがない。
ここで、前記対象物は、異常を感知すると、警戒モードへの移行を示す警戒指示を前記対象物制御装置へ出力するセンサ手段を備えており、前記指示取得手段は、前記センサ手段からは前記警戒指示を取得するとしてもよい。
【0015】
この構成によると、対象物に危害が加えられた場合に、対象物制御装置は、警戒モードに移行するので、対象物の盗難を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
[図1]第1の実施の形態の鍵管理システム10の構成を示す構成図である。
[図2]指示用携帯電話100及びメモリカード200の構成を示すブロック図である。
[図3]表示部107により表示される画面の一例を示す。図4へ続く。
[図4]表示部107により表示される画面の一例を示す。図5へ続く。
[図5]表示部107により表示される画面の一例を示す。図4から続く。
[図6]情報記憶部202に記憶されている設備リスト231のデータ構造の一例を示す。
[図7]車両制御装置300aの構成を示すブロック図である。
[図8]対象携帯電話30bの構成を示すブロック図である。
[図9]パーソナルコンピュータ30c及び通信カード321cの構成を示すブロック図である。
[図10]パーソナルコンピュータ30dの構成を示すブロック図である。
[図11]ドア制御装置300eの構成を示すブロック図である。
[図12]鍵管理システム10の概要の動作を示すフローチャートである。
[図13]設備リストの読み出しの動作を示すフローチャートである。
[図14]警戒モードの設定の動作を示すフローチャートである。図15へ続く。
[図15]警戒モードの設定の動作を示すフローチャートである。図14から続く。
[図16]通常モードの設定の動作を示すフローチャートである。図17へ続く。
[図17]通常モードの設定の動作を示すフローチャートである。図16から続く。
[図18]施錠及び開錠の動作を示すフローチャートである。図19へ続く。
[図19]施錠及び開錠の動作を示すフローチャートである。図18から続く。
[図20]ドアロック機構322aの動作を示すフローチャートである。
[図21]盗難防止システム50の構成を示す構成図である。
[図22]携帯電話400の構成を示すブロック図である。
[図23]車両制御装置500の構成を示すブロック図である。
[図24]第2の実施の形態の盗難防止システム50の概要の動作を示すフローチャートである。
[図25]車両無効化の動作を示すフローチャートである。図26へ続く。
[図26]車両無効化の動作を示すフローチャートである。図25から続く。
[図27]車両操作可能化の動作を示すフローチャートである。
[図28]第2の実施の形態の変形例としての盗難防止システム50aの構成を示す構成図である。
[図29]第2の実施の形態の変形例としての盗難防止システム50bの構成を示す構成図である。
[図30]鍵共有の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
1.第1の実施の形態
本発明に係る1の実施の形態としての鍵管理システム10について説明する。
1.1 鍵管理システム10の構成
鍵管理システム10は、図1に示すように、指示用携帯電話100、メモリカード200、車両30a、対象携帯電話30b、パーソナルコンピュータ30c、パーソナルコンピュータ30d及び家屋30eから構成されている。
【0018】
メモリカード200は、指示用携帯電話100に装着され、車両30aには、車両制御装置300aが搭載され、パーソナルコンピュータ30cには、通信カード321cが搭載され、パーソナルコンピュータ30dには、マウス331dとディスプレイ333dとキーボード334dとが接続され、家屋30eには、ドア322eとドア制御装置300eとが設置されている。
【0019】
指示用携帯電話100、対象携帯電話30b、車両制御装置300a及び通信カード321cは、それぞれ、無線基地局を介して、携帯電話網20に接続されている。また、パーソナルコンピュータ30d及びドア制御装置300eは、インターネット25に接続されている。さらに、携帯電話網20及びインターネット25は、相互に接続されている。
車両30a、対象携帯電話30b、パーソナルコンピュータ30c、パーソナルコンピュータ30d及び家屋30eは、それぞれ、通常モード及び警戒モードのいずれかに設定されている。通常モード及び警戒モードについては、後述する。
【0020】
車両30aは、図7に示すように、ドア323a、ドアロック機構322a、エンジン325a及びエンジン制御部324aを備えて構成されている。ドアロック機構322aは、車両30aが通常モードに設定されているときに、対応する機械式キー341aにより、ドア323aがロックされ又はロック解除される。また、車両30aが警戒モードに設定されているときに、機械式キー341aによるドア323aのロックの操作又はロック解除の操作は無視され、ドア323aのロック又はロック解除は行われない。また、エンジン制御部324aは、車両30aが通常モードに設定されているときに、対応する機械式キー341aにより、エンジン325aの回転を始動させ、又は停止させる。また、車両30aが警戒モードに設定されているときに、機械式キー341aによるエンジン325aの回転の始動の操作、又は停止の操作を無視し、エンジン325aの回転の始動、又は停止を行わない。
【0021】
車両30aが通常モードに設定されている場合、車両30aの利用者が、機械式キー341aを紛失したときに、指示用携帯電話100は、利用者の指示により、無線基地局及び携帯電話網20を介して、車両制御装置300aに対して、通常モードから警戒モードに遷移することを示す警戒モード設定要求を出力する。警戒モード設定要求を受け取ると、車両制御装置300aは、警戒モードに遷移することにより、車両30aを警戒モードに設定し、第1電子キーを生成し、無線基地局21、携帯電話網20、無線基地局24、指示用携帯電話100を介して、生成した第1電子キーを安全に、メモリカード200へ出力する。メモリカード200は、受け取った第1電子キーを第2電子キーとして記憶する。
【0022】
車両30aが警戒モードに設定されている場合、車両30aのドアロック機構322aは、機械式キー341aによるドア323aのロックの操作又はロック解除の操作を無視し、ドア323aのロック又はロック解除を行わない。従って、機械式キー341aを拾得した第三者が、機械式キー341aを用いて、ドア323aをロックし又はロック解除をしようとしても、ドア323aは、ロック又はロック解除されない。また、車両30aが警戒モードに設定されている場合、エンジン制御部324aは、機械式キー341aによるエンジン325aの回転の始動の操作、又は停止の操作を無視し、エンジン325aの回転の始動、又は停止を行わない。従って、機械式キー341aを拾得した第三者が、機械式キー341aを用いて、エンジン325aの回転を始動し又は停止しようとしても、エンジン325aは、回転の始動をせず又は停止しない。
【0023】
車両30aが警戒モードに設定されている場合、第2電子キーを記憶しているメモリカード200は、指示用携帯電話100を用いる利用者の指示により、短距離無線により、記憶している第2電子キーを安全に、車両制御装置300aへ送信する。車両制御装置300aは、前記第2電子キーを受け取り、受け取った第2電子キーと、記憶している第1電子キーとを比較し、一致する場合に限り、ドアロック機構322aを制御して、車両30aのドア323aをロックし又はロック解除する。
【0024】
紛失した機械式キー341aが発見された場合に、指示用携帯電話100は、利用者の指示により、無線基地局及び携帯電話網20を介して、車両制御装置300aに対して、警戒モードから通常モードに遷移することを示す通常モード設定要求を出力する。通常モード設定要求を受け取ると、車両制御装置300aは、さらに、メモリカード200から、第2電子キーを安全に受け取り、受け取った第2電子キーと記憶している第1電子キーが一致しているか否かを判断し、一致していると判断する場合に限り、通常モードに遷移することにより、車両30aを通常モードに設定し、記憶している第1電子キーを削除する。このとき、メモリカード200は、記憶している第2電子キーを削除する。
【0025】
車両30aが通常モードに設定されている場合、車両30aのドア323aのドアロック機構322aは、機械式キー341aによりドア323aのロック又はロック解除を行う。従って、機械式キー341aを発見した利用者は、前記機械式キー341aを用いて、当該ドアをロックし又はロック解除することができる。また、車両30aが通常モードに設定されている場合、エンジン制御部324aは、対応する機械式キー341aにより、エンジン325aの回転を始動し、又は停止する。従って、機械式キー341aを発見した利用者は、前記機械式キー341aを用いて、エンジン325aの回転を始動し又は停止することができる。
【0026】
また、指示用携帯電話100及びメモリカード200は、上記と同様にして、利用者の指示により、携帯電話網20及びインターネット25を介して、家屋30eに対して、通常モード及び警戒モードのいずれかに設定の変更を行う。通常モードのときに、ドア322eは、機械式キー341eにより、ロック又はロック解除がされる。警戒モードのときに、機械式キー341eによるドア322eのロック又はロック解除は無視され、機械式キー341eの代わりに、メモリカード200が、ドア制御装置300eに対して、ドア322eのロック又はロック解除を行う。
【0027】
また、指示用携帯電話100及びメモリカード200は、上記と同様にして、利用者の指示により、携帯電話網20を介して、対象携帯電話30bに対して、通常モード及び警戒モードのいずれかに設定の変更を行う。通常モードのときに、対象携帯電話30bは、通常の操作により利用者により使用される。警戒モードのときに、対象携帯電話30bは、電源部321bに対してロックがされている。通常の操作によっては、対象携帯電話30bを構成する携帯電話の通話機能などを有する各構成部に対して、電力が供給されず、対象携帯電話30bを用いた通話などの機能の使用ができない。メモリカード200が、対象携帯電話30bに対して、電源部321bのロック解除を行い、ロック解除された場合に限り、対象携帯電話30bが使用されうる。
【0028】
また、指示用携帯電話100及びメモリカード200は、上記と同様にして、利用者の指示により、携帯電話網20を介して、パーソナルコンピュータ30cに対して、通常モード及び警戒モードのいずれかに設定の変更を行う。通常モードのときに、パーソナルコンピュータ30cは、通常の操作により利用者により使用される。警戒モードのときに、パーソナルコンピュータ30cは、電源部335cに対してロックがされており、通常の操作によっては、パーソナルコンピュータ30cを構成するコンピュータ機能を実現する各構成部に対して、電力が供給されず、パーソナルコンピュータ30cの使用ができない。メモリカード200が、パーソナルコンピュータ30cに対して、電源部321bのロック解除を行い、ロック解除された場合に限り、パーソナルコンピュータ30cが使用されうる。
【0029】
また、指示用携帯電話100及びメモリカード200は、上記と同様にして、利用者の指示により、携帯電話網20及びインターネット25を介して、パーソナルコンピュータ30dに対して、通常モード及び警戒モードのいずれかに設定の変更を行う。通常モードのときに、パーソナルコンピュータ30dは、通常の操作により利用者により使用される。警戒モードのときに、パーソナルコンピュータ30dは、キーボード334d及びマウス331dに対してロックがされており、パーソナルコンピュータ30dへの入力操作がができない。メモリカード200が、パーソナルコンピュータ30dに対して、キーボード334d及びマウス331dのロック解除を行い、ロック解除された場合に限り、パーソナルコンピュータ30dへの入力操作が行える。
【0030】
1.2 指示用携帯電話100
指示用携帯電話100は、図2に示すように、制御部101、通信制御部102、通信部103、アンテナ104、入出力部105、入力部106、表示部107、変換部108、マイク109及びスピーカ110から構成されている。
指示用携帯電話100は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、指示用携帯電話100は、その一部の機能を達成する。
【0031】
(1)アンテナ104、通信部103、通信制御部102、マイク109、スピーカ110及び変換部108
通信部103は、アンテナ104により受信した無線周波数信号を増幅し、出力信号をIF信号に変換し、IF信号を増幅し、増幅されたIF信号をベースバンド信号に復調する。また、ベースバンド信号により高周波数信号を変調し、その出力を無線周波数に変換し、無線周波数を増幅しアンテナ104へ出力する。
【0032】
通信制御部102は、ベースバンド信号を生成して通信部103へ出力し、また、通信部103からベースバンド信号を受け取る。
こうして、通信制御部102、通信部103及びアンテナ104は、無線基地局24、携帯電話網20を介して接続されている他の通信装置との間で、情報の送受信を行う。
マイク109は、利用者の音声をアナログの電気信号に変換して変換部108へ出力し、スピーカ110は、変換部108から音声のアナログの電気信号を受け取り、音声を出力する。変換部108は、アナログの電気信号をデジタル信号に変換し、デジタルの信号をアナログの電気信号に変換する。
【0033】
(2)表示部107
表示部107は、図3〜5に示すように、制御部101の制御により、メニュー画面121、設備選択画面125、確認画面131、処理中画面135、完了通知画面136、設備選択画面141、確認画面145、処理中画面151、完了通知画面152、エラー表示画面153、施錠開錠画面161、完了通知画面165及び図示していないその他の画面を表示する。
【0034】
メニュー画面121は、図3に示すように、選択肢122、123及び124を含んで構成されており、選択肢122、123及び124には、それぞれ、「警戒モード」、「通常モード」及び「施錠/開錠」が表示されている。選択肢122、123及び124は、それぞれ、警戒モードへの変更を示すコマンド表示、通常モードへの変更を示すコマンド表示及び施錠/開錠を示すコマンド表示であり、利用者によりこれらの選択肢が選択されると、それぞれ、警戒モードへの変更、通常モードへの変更及び施錠/開錠がされる。
【0035】
設備選択画面125は、図3に示すように、選択肢126、127、128、・・・、及び選択肢129を含んで構成されている。選択肢126、127、128、・・・には、それぞれ、一例として、「乗用車12−34」、「PC01」、「携帯電話02」、・・・が表示されている。「乗用車12−34」、「PC01」、「携帯電話02」、・・・は、それぞれ、設備IDであり、設備IDは、乗用車、パーソナルコンピュータ、携帯電話などの設備を識別するための識別子である。利用者により、選択肢126、127、128、・・・のいずれかが選択されると、選択された選択肢により表示されている設備IDに対して、警戒モードへの変更が開始される。選択肢129には、「終了」が表示されており、設備の選択を終了することを示すコマンド表示であり、利用者により、選択肢129が選択されると、設備の選択が終了し、次に、メニュー画面121が表示される。
【0036】
確認画面131は、図3に示すように、選択肢132及び133を含んで構成されている。選択肢132及び133には、それぞれ、「YES」及び「NO」が表示されている。利用者により、選択肢132が選択されると、警戒モードへの変更が行われ、選択肢133が選択されると、警戒モードへの変更が中止される。
処理中画面135は、該当する設備について、モード設定の処理中であることを示すメッセージを含んでいる。
【0037】
また、完了通知画面136は、該当する設備について、モード設定の処理が完了したことを示すメッセージを含んでいる。
設備選択画面141は、図4に示すように、選択肢142、143、144、・・・、及び選択肢140を含んで構成されている。選択肢142、143、144、・・・には、それぞれ、一例として、「乗用車23−56」、「PC02」、「携帯電話01」、・・・が表示されている。「乗用車23−56」、「PC02」、「携帯電話01」、・・・は、それぞれ、設備IDである。利用者により、選択肢142、143、144、・・・のいずれかが選択されると、選択された選択肢により表示されている設備IDに対して、通常モードへの変更が開始される。選択肢140には、「終了」が表示されており、設備の選択を終了することを示すコマンドであり、利用者により、選択肢140が選択されると、設備の選択が終了し、次に、メニュー画面121が表示される。
【0038】
確認画面145は、図4に示すように、選択肢146及び147を含んで構成されている。選択肢146及び147には、それぞれ、「YES」及び「NO」が表示されている。利用者により、選択肢147が選択されると、通常モードへの変更が行われ、選択肢147が選択されると、通常モードへの変更が中止される。
処理中画面151は、該当する設備について、モード設定の処理中であることを示すメッセージを含んでいる。
【0039】
完了通知画面152は、該当する設備について、モード設定の処理が完了したことを示すメッセージを含んでいる。
エラー表示画面153は、エラーが発生したことを示す画面であり、一例として、図4に示すように、通常モードの設定対象の設備が存在しないことを示すメッセージを表示している。
【0040】
施錠開錠画面161は、図5に示すように、選択肢162、163、164を含んで構成されている。選択肢162、163、164には、それぞれ、一例として、「乗用車23−56」、「PC02」、「携帯電話01」が表示されている。「乗用車23−56」、「PC02」、「携帯電話01」は、それぞれ、設備IDである。利用者により、選択肢162、163、164のいずれかが選択されると、選択された選択肢により表示されている設備IDに対して、施錠又は開錠がなされる。
【0041】
完了通知画面165は、該当する設備について、施錠又は開錠が完了したことを示すメッセージを含んでいる。
(3)制御部101
(メニュー画面121の表示と選択肢の受け付け)
制御部101は、利用者の指示により、図3に示すメニュー画面121を生成し、生成したメニュー画面121を表示部107へ出力する。
【0042】
次に、制御部101は、利用者の選択操作によりメニュー画面121に表示されている選択肢122、123及び124のいずれかを、入力部106を介して、受け付ける。選択肢122、123及び124を受け付けた場合に、制御部101は、それぞれ、警戒モードへの変更、通常モードの変更及び施錠又は開錠を行う。
(警戒モードへの設定の変更の概要)
選択肢122を受け付けた場合に、制御部101は、メモリカード200から、入出力部105を介して、警戒モードの対象となる設備に関連する設備情報を含む設備リストを読み出し、読み出した設備リストから設備選択画面125を生成し、生成した設備選択画面125を表示部107へ出力して、表示部107に対して設備選択画面125の表示を指示する。
【0043】
次に、制御部101は、入力部106を介して、設備選択画面125に含まれている選択肢のいずれかの選択を受け付け、受け付けた選択肢に対応する設備IDを取得する。
次に、制御部101は、入力部106を介して、確認画面131に含まれる選択肢132の選択を受け付けると、警戒モードへの設定の変更の処理を行う。
(通常モードの設定の変更の概要)
選択肢123を受け付けた場合に、制御部101は、メモリカード200から、入出力部105を介して、通常モードの対象となる設備に関連する設備情報を含む設備リストを読み出し、読み出した設備リストから設備選択画面141を生成し、生成した設備選択画面141を表示部107へ出力して、表示部107に対して設備選択画面141の表示を指示する。
【0044】
次に、制御部101は、入力部106を介して、設備選択画面141に含まれている選択肢のいずれかの選択を受け付け、受け付けた選択肢に対応する設備IDを取得する。
次に、制御部101は、入力部106を介して、確認画面145に含まれる選択肢146の選択を受け付けると、通常モードへの設定の変更の処理を行う。
(施錠又は開錠の概要)
選択肢124を受け付けた場合に、制御部101は、施錠又は開錠の処理を行う。
【0045】
(設備リストの読み出しの処理の詳細)
制御部101は、以下に示すようにして、メモリカード200から、入出力部105を介して、設備リストを読み出す。
制御部101は、入出力部105を介して、設備リストの読み出しを示す設備リスト要求をメモリカード200へ出力する。次に、警戒モードに変更する場合には、警戒モードを示す情報を、通常モードに変更する場合には、通常モードを示す情報を、入出力部105を介して、メモリカード200へ出力する。
【0046】
次に、制御部101は、メモリカード200との間において、相互に機器認証を行う。機器認証は、チャレンジ−レスポンス方式を用いて行われる。相互の機器認証に成功すると、制御部101は、メモリカード200から、入出力部105を介して、警戒モード又は通常モードへの変更の対象である設備に関連する設備情報又は該当する設備情報が存在しないことを示す無情報を受け取る。
【0047】
(警戒モードへの設定の変更の詳細)
制御部101は、処理中画面135を生成し、生成した処理中画面135を表示部107へ出力する。
次に、制御部101は、受け付けた選択肢に対応して取得した設備IDを、入出力部105を介して、メモリカード200へ出力し、メモリカード200から、入出力部105を介して、前記設備IDに対応する設備通信番号を受け取る。
【0048】
次に、制御部101は、受け取った設備通信番号を通信制御部102へ出力し、通信制御部102に対して、設備通信番号により識別される通信端末、つまり設備制御装置との間で、通信を確立するように要求する。ここで、設備制御装置の一例は、車両30aに搭載されている車両制御装置300aである。以下、設備通信番号により識別される通信端末を、設備制御装置として説明する。
【0049】
通信が確立すると、制御部101は、警戒モードへの設定の変更を示す警戒モード設定要求を、入出力部105を介して、メモリカード200へ出力し、また、警戒モード設定要求を、通信制御部102、通信部103、アンテナ104、無線基地局24及び携帯電話網20を介して、前記設備通信番号により識別される設備制御装置に対して送信する。
以降において、制御部101は、設備制御装置とメモリ200との間の通信を中継する。
【0050】
また、制御部101は、メモリカード200から、入出力部105を介して、メッセージを受け取り、受け取ったメッセージを表示部107へ出力する。メッセージの一例は、メモリカード200と前記設備制御装置との間の認証の失敗を示す認証失敗情報であり、また、前記設備制御装置が既に警戒モードに設定されている場合に、さらに警戒モードに設定の変更をしようとした場合のエラーメッセージである。
【0051】
次に、制御部101は、メモリカード200から、入出力部105を介して、警戒モード設定の完了を示す完了通知を受け取る。前記完了通知を受け取ると、完了通知画面136を生成し、生成した完了通知画面136を表示部107へ出力する。また、制御部101は、設備制御装置との間の通信を切断する。
(通常モードへの設定の変更の詳細)
制御部101は、処理中画面151を生成し、生成した処理中画面151を表示部107へ出力する。
【0052】
次に、制御部101は、受け付けた選択肢に対応して取得した設備IDを、入出力部105を介して、メモリカード200へ出力し、メモリカード200から、入出力部105を介して、前記設備IDに対応する設備通信番号を受け取る。
次に、制御部101は、受け取った設備通信番号を通信制御部102へ出力し、通信制御部102に対して、設備通信番号により識別される通信端末、つまり設備制御装置との間で、通信を確立するように要求する。
【0053】
通信が確立すると、制御部101は、通常モードへの設定の変更を示す通常モード設定要求を、入出力部105を介して、メモリカード200へ出力し、また、通常モード設定要求を、通信制御部102、通信部103、アンテナ104、無線基地局24及び携帯電話網20を介して、前記設備通信番号により識別される設備制御装置に対して送信する。
以降において、制御部101は、設備制御装置とメモリ200との間の通信を中継する。
【0054】
また、制御部101は、メモリカード200から、入出力部105を介して、メッセージを受け取り、受け取ったメッセージを表示部107へ出力する。メッセージの一例は、メモリカード200と前記設備制御装置との間の認証の失敗を示す認証失敗情報であり、また、前記設備制御装置が既に通常モードに設定されている場合に、さらに通常モードに設定の変更をしようとした場合のエラーメッセージである。
【0055】
次に、制御部101は、メモリカード200から、入出力部105を介して、通常モード設定の完了を示す完了通知を受け取る。前記完了通知を受け取ると、完了通知画面152を生成し、生成した完了通知画面152を表示部107へ出力する。また、制御部101は、設備制御装置との間の通信を切断する。
(施錠又は開錠の処理の詳細)
制御部101は、施錠又は開錠の指示を、入出力部105を介して、メモリカード200へ出力する。
【0056】
また、制御部101は、メモリカード200から、入出力部105を介して、メッセージを受け取ると、受け取ったメッセージを表示部107へ出力する。メッセージの一例は、メモリカード200と前記設備制御装置との間の認証の失敗を示す認証失敗情報であり、また、前記設備制御装置が既に通常モードに設定されている場合に、指示用携帯電話100を用いて、施錠又は開錠の処理をしようとした場合のエラーメッセージであり、また、メモリカード200から送信した第2電子キーと、設備制御装置が記憶している第1電子キーが一致しなかった旨のメッセージであり、また、一致した場合において、施錠又は開錠の処理を完了した旨のメッセージである。
【0057】
(4)入出力部105及び入力部106
入出力部105は、制御部101とメモリカード200との間で情報の送受信を行う。
入力部106は、テンキーその他のキーから構成され、利用者の操作により、操作されたキーに対応する操作情報を制御部101へ出力する。
1.3 メモリカード200
メモリカード200は、図2に示すように、デジタル情報を記憶するメモリを備えるととともに、2.45GHzの周波数帯域を用いて電波による無線通信を、前記設備制御装置との間で行う。通信可能な距離は、1m程度以内であり、通信速度は、1Mbpsである。
また、メモリカード200は、指示用携帯電話100に装着され、携帯電話と電気的に接続される。こうしてメモリカード200は、電気的な接続を介して、指示用携帯電話100との間で情報の送受信を行う。
【0058】
メモリカード200は、図2に示すように、長さ32mm、幅24mm、厚さ2.1mmの板状に成形された樹脂内に、1チップから構成される情報記憶部202、LSI(大規模集積回路、Large Scale Integrated circuit)部203及びアンテナ204が封入され、また入出力部201を備えて形成されている。LSI部203は、耐タンパ性を有し、通信制御部211及び制御部212から構成されている。
【0059】
LSI部203は、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、LSI部203は、その一部の機能を達成する。
【0060】
(1)通信制御部211及びアンテナ204
通信制御部211は、復調部及び変調部(図示していない)から構成されており、制御部212と前記設備制御装置との間で、短距離無線による情報の送受信を行う。
復調部は、アンテナ204から電力信号を受け取り、受け取った電力信号から2.45GHzの周波数を有する信号を選択し、選択した信号からパルス信号波を抽出し、抽出したパルス信号波を情報として出力する。
【0061】
また、変調部は、制御部212から受け取った情報を構成するビット列に含まれるビット(0又は1)に応じて、アンテナ204が有するインピーダンスを切り換える。具体的には、各ビットが「1」のとき、前記インピーダンスを第1の値とし、各ビットが「0」のとき、第2の値とする。これにより、アンテナ204から再放射される電波の振幅及び位相を変えることができ、この振幅及び位相の変化により情報を伝達することができる。
【0062】
アンテナ204は、受信アンテナであり、電波を受信し、受信した電波を電力信号に変換して、電力信号を通信制御部211及び図示していない電源部へ出力する。また、受信した電波を反射(再放射)する。
(2)情報記憶部202
情報記憶部202は、一例として、図6に示す設備リスト231を記憶している。設備リスト231は、複数の設備情報から構成され、各設備情報は、設備ID、モード、設備通信番号及び第2電子キーから構成されている。各設備情報は、車両30a、対象携帯電話30b、パーソナルコンピュータ30c、パーソナルコンピュータ30d、家屋30e、その他の設備に、一対一に対応している。
【0063】
設備IDは、対応する設備を識別する識別情報である。
モードは、対応する設備において設定されているモードを示し、「0」および「1」のいずれかの値を取る。「0」は、当該設備が通常モードに設定されていることを示し、「1」は、当該設備が警戒モードに設定されていることを示している。
設備通信番号は、対応する設備において設定されている電話番号又は電子メールのアドレスである。なお、設備において設定されているURI(Universal Resource Identifier)又はURL(Uniform Resource Locator)であるとしてもよい。
【0064】
第2電子キーは、対応する設備が有する設備制御装置から割り当てられた電子キーである。
(3)制御部212
(設備通信番号の読み出し)
制御部212は、指示用携帯電話100から、入出力部201を介して、設備IDを受け取り、情報記憶部202に記憶されている設備リスト231から、受け取った設備IDを含む設備情報を読み出し、読み出した設備情報から設備通信番号を抽出し、抽出した設備通信番号を、入出力部201を介して、指示用携帯電話100へ出力する。
【0065】
次に、制御部212は、指示用携帯電話100から、入出力部201を介して、警戒モード設定要求、通常モード設定要求及び施錠開錠指示を受け取る。
(警戒モード設定)
指示用携帯電話100から、警戒モード設定要求を受け取ると、次に、制御部212は、前記設備通信番号により識別される設備制御装置から、携帯電話網20、無線基地局24、指示用携帯電話100及び入出力部201を介して、暗号文Cを受け取る。
【0066】
ここで、暗号文Cは、前記設備制御装置において、生成された乱数Rに、共有鍵Kを用いて、暗号化アルゴリズムEを施して、生成されたものである。詳細については、後述する。
次に、制御部212は、受け取った暗号文Cに対して、共有鍵Kを用いて、復号アルゴリズムDを施して、復号文R’を生成し、生成した復号文R’を、入出力部201、指示用携帯電話100、無線基地局24及び携帯電話網20を介して、前記設備制御装置に対して送信する。
【0067】
前記設備制御装置は、後述するように、受け取った復号文R’と生成した乱数Rとが一致するか否かを判断する。上記における暗号文Cの生成、暗号文Cの送信、復号文R’の生成、復号文R’の受信、及び復号文R’と乱数Rとの比較は、設備制御装置が、メモリカード200の正当性を認証するためのプロセスであり、復号文R’と乱数Rとが一致する場合に、設備制御装置は、メモリカード200が正当な装置であると認めることができる。
【0068】
上記の認証のプロセスが成功した後に、制御部212は、設備制御装置との間で、セッション鍵の共有のためのプロセスを実行する。セッション鍵の共有のためのプロセスについては、後述する。こうして、制御部212と設備制御装置は、それぞれ、安全に同一のセッション鍵を生成して保持することができる。
次に、制御部212は、設備制御装置により、前記セッション鍵を用いて、設備制御装置において生成された第1電子キー(後述する)を暗号化して生成された暗号化電子キーを受け取り、前記セッション鍵を用いて、受け取った暗号化電子キーを復号して第2電子キーを生成し、生成した第2電子キーを内部に記憶する。次に、制御部212は、警戒モード設定の完了を示す完了通知を入出力部201を介して、指示用携帯電話100へ出力する。
【0069】
(通常モード設定)
指示用携帯電話100から、通常モード設定要求を受け取ると、次に、制御部212は、前記設備通信番号により識別される設備制御装置との間で、チャレンジ−レスポンス型の相互の機器認証を行う。相互の機器認証については、公知の技術であるので、詳細の説明を省略する。
【0070】
認証に成功すると、制御部212と前記設備通信番号との間で、セッション鍵の共有を行って、セッション鍵を生成する。
次に、制御部212は、内部に記憶している第2電子キーを読み出し、セッション鍵を用いて、読み出した前記第2電子キーを暗号化して暗号化電子キーを生成し、生成した暗号化電子キーを、入出力部201、指示用携帯電話100、無線基地局24及び携帯電話網20を介して、前記設備制御装置に対して送信する。
【0071】
次に、制御部212は、前記設備制御装置から携帯電話網20、無線基地局24、指示用携帯電話100及び入出力部201を介して、メッセージ(結果通知)を受け取る。
メッセージは、制御部212が送信した第2電子キーと前記設備制御装置が記憶している第1電子キーとが一致している否かを示すものである。受け取ったメッセージが、一致していることを示す場合には、制御部212は、記憶している第2電子キーを削除する。また、受け取ったメッセージを指示用携帯電話100へ出力する。
【0072】
(施錠又は開錠の処理)
制御部212は、指示用携帯電話100から入出力部201を介して、施錠又は開錠を示す施錠開錠指示を受け取る。施錠開錠指示を受け取ると、制御部212は、通信制御部211及びアンテナ204を介して、設備制御装置との間で、無線による通信路の確立を行う。次に、設備制御装置との間で、相互に機器認証を行う。
【0073】
機器認証に成功すると、制御部212は、設備制御装置との間で、セッション鍵の共有を行い、記憶している第2電子キーを読み出し、読み出した第2電子キーを暗号化して暗号化電子キーを生成し、生成した暗号化電子キーを、通信制御部211及びアンテナ204を介して、設備制御装置へ出力する。
次に、制御部212は、前記設備制御装置からアンテナ204、通信制御部203を介して、メッセージ(結果通知)を受け取る。メッセージは、制御部212が出力した第2電子キーと前記設備制御装置が記憶している第1電子キーとが一致している否かを示すものである。次に、制御部212は、受け取ったメッセージを指示用携帯電話100へ出力する。
【0074】
(4)入出力部201
入出力部201は、制御部212と指示用携帯電話100との間で情報の送受信を行う。
1.4 車両制御装置300a
車両制御装置300aは、車両30aに搭載されており、図7に示すように、アンテナ301a、通信部302a、通信制御部303a、送信先情報記憶部304a、アンテナ305a、短距離通信部306a、通信制御部307a、制御部308a、情報記憶部309a、車両制御部310a及びセンサ部321aから構成されている。上記において、車両制御装置300aは、設備制御装置の一例として言及されている。
【0075】
車両制御装置300aは、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、などから構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、車両制御装置300aは、その機能を達成する。
(1)情報記憶部309a
情報記憶部309aは、モードフラグを予め記憶している。また、第1電子キーを記憶するための領域を備えている。
【0076】
ここで、モードフラグは、「0」及び「1」のいずれかに設定されている。モードフラグ「0」は、車両制御装置300aが通常モードに設定されていることを示している。モードフラグ「1」は、車両制御装置300aが警戒モードに設定されていることを示している。
(2)制御部308a
(指示用携帯電話200との通信の確立)
制御部308aは、携帯電話網20、無線基地局24を介して、指示用携帯電話100との間で通信の確立をし、その後、指示用携帯電話100から、携帯電話網20を介して、警戒モード設定要求又は通常モード設定要求を受け取る。
【0077】
また、制御部308aは、メモリカード200から、アンテナ305a、短距離通信部306a、通信制御部307aを介して、短距離無線により、通信の要求を受け取る。
(警戒モードの設定)
警戒モード設定要求を受け取ると、制御部308aは、乱数Rを生成し、予め有している共有鍵Kを用いて、生成した乱数Rに暗号化アルゴリズムEを施して、暗号文C=E(K、R)を生成する。
【0078】
ここで、E(A、B)は、鍵Aを用いて、平文Bに、暗号化アルゴリズムEを施して得られた暗号文を示している。
次に、制御部308aは、生成した暗号文Cを、携帯電話網20、指示用携帯電話100を介して、メモリカード200へ送信する。
次に、制御部308aは、メモリカード200から、指示用携帯電話100及び携帯電話網20を介して、復号文R’を受信する。ここで、上述したように、復号文R’は、メモリカード200において、暗号文Cに対して、共有鍵Kを用いて、復号アルゴリズムDを施して、生成されたものである。
【0079】
次に、制御部308aは、生成した乱数Rと、受け取った復号文R’とが一致するか否かを判断する。一致しない場合には、制御部308aは、メモリカード200が不正なものであると認識し、一致する場合には、制御部308aは、メモリカード200が正当なものであると認識する。
一致しない場合には、制御部308aは、認証の失敗を示す認証失敗情報を、携帯電話網20、指示用携帯電話100を介して、メモリカード200へ送信し、携帯電話網20に対して、通信の切断の指示を出力する。
【0080】
一致する場合には、制御部308aは、情報記憶部309aからモードフラグを読み出し、読み出したモードフラグが「0」であるか「1」であるかを判断する。モードフラグ「0」は、車両制御装置300aが通常モードに設定されていることを示している。一方、モードフラグ「1」は、車両制御装置300aが警戒モードに設定されていることを示している。モードフラグが「1」である場合には、何らかのエラーが発生したものであり、制御部308aは、エラーを示すメッセージ(エラー通知)を、携帯電話網20及び指示用携帯電話100を介して、メモリカード200へ出力する。
【0081】
モードフラグが「0」である場合には、制御部308aは、乱数を生成し、現在日時を取得する。ここで、現在日時は、年、月、日、時、分、秒及びミリ秒から構成される。次に、生成した乱数と取得した現在日時とに排他的論理和を施して、第1電子キーを生成し、生成した第1電子キーを情報記憶部309aに書き込む。次に、モードフラグ「1」を、情報記憶部309aに上書きすることにより、モードフラグを「0」から「1」に変更する。
【0082】
次に、制御部308aは、メモリカード200との間でセッション鍵を共有し、生成したセッション鍵を用いて、前記第1電子キーに暗号化アルゴリズムを施して、暗号化電子キーを生成し、生成した暗号化電子キーを、携帯電話網20及び指示用携帯電話100を介して、メモリカード200へ送信する。
(通常モードの設定)
通常モード設定要求を受け取ると、制御部308aは、メモリカード200との間で、相互の機器認証を行い、機器認証に成功した場合に、セッション鍵の共有を行う。
【0083】
次に、制御部308aは、メモリカード200から、指示用携帯電話100及び携帯電話網20を介して、暗号化電子キーを受け取り、生成したセッション鍵を用いて、受け取った暗号化電子キーに復号アルゴリズムを施して、復号電子キーを生成し、情報記憶部309aから第1電子キーを読み出し、読み出した第1電子キーと、生成した復号電子キーとが一致するか否かを判断する。一致する場合、又は一致しない場合には、その旨を示すメッセージ(結果通知)を、携帯電話網20及び指示用携帯電話100を介して、メモリカード200へ送信する。
【0084】
一致する場合には、制御部308aは、情報記憶部309aに記憶されているモードフラグ「1」をモードフラグ「1」に書き換え、情報記憶部309aに記憶されている第1電子キーを削除する。その後、携帯電話網20に対して通信の切断を指示する。
(施錠及び開錠の処理)
メモリカード200から、短距離無線により、通信の要求を受け取ると、制御部308aは、メモリカード200との間で、短距離無線による通信を確立する。次に、短距離無線により、制御部308aとメモリカード200との間は、相互の機器認証を行う。機器認証に成功すると、制御部308aは、情報記憶部309aからモードフラグを読み出し、読み出したモードフラグが「0」であるか、「1」であるかを判断する。読み出したモードフラグが「0」である場合には、何らかのエラーであるので、エラーを示すメッセージ(エラー通知)を短距離無線により、メモリカード200へ出力する。
【0085】
読み出したモードフラグが「1」である場合には、制御部308aは、メモリカード200との間でセッション鍵の共有を行う。
次に、制御部308aは、メモリカード200から、短距離無線により暗号化電子キーを受け取り、生成したセッション鍵を用いて、受け取った暗号化電子キーに復号アルゴリズムを施して、復号電子キーを生成し、情報記憶部309aから第1電子キーを読み出し、読み出した第1電子キーと生成した復号電子キーとが一致するか否かを判断する。一致しない場合にその旨を示すメッセージ(結果通知)を、短距離無線により、メモリカード200へ出力する。また、一致する場合には、制御部308aは、車両制御部310aに対して、ドア323aを施錠又は開錠するように制御するために、電子キーによる施錠又は開錠の指示を車両制御部310aに対して出力する。次に、ドア323aの施錠又は開錠が完了したことを示すメッセージ(結果通知)を、短距離無線により、メモリカード200へ出力する。
【0086】
(エンジンの始動及び停止の処理)
施錠及び開錠の処理の場合と同様に、制御部308aは、指示用携帯電話100から、エンジンの始動及び停止の指示を受け取り、受け取ったエンジンの始動及び停止の指示を車両制御部310aへ出力する。
(センサ部321aからの異常メッセージ)
制御部308aは、センサ部321aから車両30aにおいて、異常な振動を感知した旨をメッセージを受け取る。前記メッセージを受け取ると、上記の警戒モード設定時と同様にして、モードフラグを「1」に設定し、第1電子キーを生成し、送信先情報記憶部304aに記憶されている電話番号が割り当てられた携帯電話との間で通信を確立し、生成した第1電子キーを前記携帯電話へ送信する。
【0087】
(3)送信先情報記憶部304a
送信先情報記憶部304aは、予め携帯電話の電話番号を記憶している。
(4)車両制御部310a
車両制御部310aは、制御部308aから、電子キーによる施錠又は開錠の指示、又は電子キーによるエンジンの停止又は始動の指示を受け取る。
【0088】
電子キーによる施錠又は開錠の指示を受け取ると、車両制御部310aは、前記指示をドアロック機構322aへ出力する。電子キーによるエンジンの停止又は始動の指示を受け取ると、前記指示をエンジン制御部324aへ出力する。
(5)ドアロック機構322a
ドアロック機構322aは、機械式キー341aによるドア323aの施錠又は開錠の操作を検出する。前記操作を検出すると、情報記憶部309aから、制御部308a及び車両制御部310aを介して、モードフラグを読み出し、読み出したモードフラグが「0」か「1」かを判断し、「0」の場合には、前記操作に従って、ドア323aの施錠又は開錠を行う。「1」の場合には、前記操作がされた場合であっても、ドア323aの施錠又は開錠を行わない。
【0089】
ドアロック機構322aは、車両制御部310aから電子キーによる施錠又は開錠の指示を受け取る。前記指示を受け取ると、前記指示に従って、ドアロック機構322aは、ドア323aの施錠又は開錠を行う。
(6)エンジン制御部324a
エンジン制御部324aは、ドアロック機構322aと同様に動作する。
【0090】
つまり、エンジン制御部324aは、通常モードに設定されているときは、機械式キー341aによるエンジンの停止及び始動を行う。一方、警戒モードに設定されているときは、機械式キー341aによるエンジンの停止及び始動を無視し、車両制御部310aから電子キーによるエンジンの停止及び始動の指示を受け取る。前記指示を受け取ると、前記指示に従って、エンジン制御部324aは、エンジンを停止し及び始動する。
【0091】
(7)アンテナ301a、通信部302a及び通信制御部303a
通信部302aは、アンテナ301aにより受信した無線周波数信号を増幅し、出力信号をIF信号に変換し、IF信号を増幅し、増幅されたIF信号をベースバンド信号に復調する。また、ベースバンド信号により高周波数信号を変調し、その出力を無線周波数に変換し、無線周波数を増幅しアンテナ301aへ出力する。
【0092】
通信制御部303aは、ベースバンド信号を生成して通信部302aへ出力し、また、通信部302aからベースバンド信号を受け取る。
こうして、通信制御部303a、通信部302a及びアンテナ301aは、無線基地局21、携帯電話網20を介して接続されている他の通信装置との間で、情報の送受信を行う。
【0093】
(8)アンテナ305a、短距離通信部303a及び通信制御部307a
通信制御部307aは、復調部及び変調部(図示していない)から構成されており、制御部308aとメモリカード200との間で、短距離無線による情報の送受信を行う。
復調部は、アンテナ305aから電力信号を受け取り、受け取った電力信号から2.45GHzの周波数を有する信号を選択し、選択した信号からパルス信号波を抽出し、抽出したパルス信号波を情報として出力する。
【0094】
また、変調部は、制御部308aから受け取った情報を構成するビット列に含まれるビット(0又は1)を搬送波に乗せて、アンテナ305aへ出力する。
アンテナ305aは、送受信用のアンテナであり、電波を受信し、受信した電波を電力信号に変換して、電力信号を短距離通信部306aへ出力する。また、短距離通信部306aから受け取った電気信号を電波として空中に出力する。
【0095】
(9)センサ部321a
センサ部321aは、例えば振動センサによって構成されており、車両30aの異常な振動を感知する。例えば、車両30aに対し外部から加えられた振動等の、車両30aを盗もうとする第三者が外部から加える物理的操作を、車両30aの異常として検知する。異常な振動を感知すると、センサ部321aは、制御部308aに対してその旨のメッセージを通知する。
【0096】
1.5 対象携帯電話30b
対象携帯電話30bは、図8に示すように、アンテナ301b、通信部302b、通信制御部303b、アンテナ305b、短距離通信部306b、通信制御部307b、制御部308b、情報記憶部309b、ロック部310b、電源部321b、入力部331b、表示部332b、変換部322b、マイク323b及びスピーカ324bから構成されている。
【0097】
対象携帯電話30bは、指示用携帯電話100と同様に、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、対象携帯電話30bは、その一部の機能を達成する。
【0098】
対象携帯電話30bは、車両制御装置300aと同様の構成を有しており、対象携帯電話30bを構成するアンテナ301b、通信部302b、通信制御部303b、アンテナ305b、短距離通信部306b、通信制御部307b、制御部308b、情報記憶部309b、ロック部310bは、それぞれ、車両制御装置300aを構成するアンテナ301a、通信部302a、通信制御部303a、送信先情報記憶部304a、アンテナ305a、短距離通信部306a、通信制御部307a、制御部308a、情報記憶部309a、車両制御部310aと同様の構成を有している。
【0099】
ここでは、車両制御装置300aとの相違点を中心として説明する。なお、本明細書において、設備制御装置の一例は、対象携帯電話30bである。
(1)ロック部310b
ロック部310bは、制御部308bから、電子キーによる電源部321bのロック又はロック解除の指示を受け取る。
【0100】
電子キーによるロックの指示を受け取ると、ロック部310bは、電源部321bに対して、特定の構成要素への電力の供給を停止するように指示する。
ここで、特定の構成要素とは、アンテナ301b、通信部302b、通信制御部303b、変換部322b、マイク323b及びスピーカ324bである。これらの構成要素は、対象携帯電話30bにおいて、通話に係る機能に関している。
【0101】
また、電子キーによるロック解除の前記指示を受け取ると、ロック部310bは、電源部321bに対して、特定の構成要素への電力を供給するように指示する。
(2)電源部321b
電源部321bは、ロック部310bの指示により、対象携帯電話30bを構成する特定の構成要素に電力を供給し、また電力の供給を停止する。
【0102】
また、電源部321bは、他の構成要素に電力を供給する。
1.6 パーソナルコンピュータ30c
パーソナルコンピュータ30cは、図9に示すように、アンテナ305c、短距離通信部306c、通信制御部307c、CPU308c、メモリ309c、ロック部310c、入出力部331c、ハードディスク332c、ディスプレィ333c、キーボード334c及び電源部335cから構成されている。また、パーソナルコンピュータ30cには、通信カード321cが接続されており、通信カード321cは、アンテナ301c、通信部302c、通信制御部303c、送信先情報記憶部304c及び入出力部322cから構成されている。
【0103】
パーソナルコンピュータ30c及び通信カード321cは、車両制御装置300aと同様の構成を有している。
通信カード321cを構成するアンテナ301c、通信部302c、通信制御部303c、送信先情報記憶部304cは、それぞれ、車両制御装置300aを構成するアンテナ301a、通信部302a、通信制御部303a、送信先情報記憶部304aに対応し、パーソナルコンピュータ30cを構成するアンテナ305c、短距離通信部306c、通信制御部307c、CPU308C、メモリ309c、ロック部310cは、それぞれ、車両制御装置300aを構成するアンテナ305a、短距離通信部306a、通信制御部307a、制御部308a、情報記憶部309a、車両制御部310aに対応している。
【0104】
ここでは、車両制御装置300aとの相違点を中心として説明する。なお、本明細書において、設備制御装置の一例は、パーソナルコンピュータ30cである。
(1)ロック部310c
ロック部310cは、CPU308cから、電子キーによる電源部335cのロック又はロック解除の指示を受け取る。
【0105】
電子キーによるロックの指示を受け取ると、ロック部310cは、電源部335cに対して、特定の構成要素への電力の供給を停止するように指示する。
ここで、特定の構成要素とは、ハードディスク332c、ディスプレイ333c、キーボード334cである。これらの構成要素は、パーソナルコンピュータ30cにおける主要な機能に関している。
【0106】
また、電子キーによるロック解除の前記指示を受け取ると、ロック部310cは、電源部335cに対して、特定の構成要素への電力を供給するように指示する。
(2)電源部335c
電源部335cは、ロック部310cの指示により、パーソナルコンピュータ30cを構成する特定の構成要素に電力を供給し、また電力の供給を停止する。
【0107】
また、電源部335cは、他の構成要素に電力を供給する。
1.7 パーソナルコンピュータ30d
パーソナルコンピュータ30dは、図10に示すように、通信部302d、通信制御部303d、送信先情報記憶部304d、アンテナ305d、短距離通信部306d、通信制御部307d、CPU308d、メモリ309d、ロック部310d、ハードディスク332dから構成されており、パーソナルコンピュータ30dには、ディスプレィ333dが接続され、ロック部310dには、キーボード334d及びマウス331dが接続されている。
【0108】
パーソナルコンピュータ30dは、車両制御装置300aと同様の構成を有しており、
パーソナルコンピュータ30dを構成する通信部302d、通信制御部303d、送信先情報記憶部304d、アンテナ305d、短距離通信部306d、通信制御部307d、CPU308d、メモリ309d、ロック部310d、ハードディスク332dは、それぞれ、車両制御装置300aを構成する通信部302a、通信制御部303a、送信先情報記憶部304a、アンテナ305a、短距離通信部306a、通信制御部307a、制御部308a、情報記憶部309a、車両制御部310aに対応している。
【0109】
ここでは、車両制御装置300aとの相違点を中心として説明する。なお、本明細書において、設備制御装置の一例は、パーソナルコンピュータ30dである。
ロック部310dは、CPU308dから、電子キーによるキーボード334d及びマウス331dのロック又はロック解除の指示を受け取る。
電子キーによるロックの指示を受け取ると、ロック部310dは、キーボード334d及びマウス331dからの情報の受け取りを停止する。
【0110】
また、電子キーによるロック解除の前記指示を受け取ると、ロック部310dは、キーボード334d及びマウス331dからの情報の受け取り、受け取った情報をCPU308dへ出力する。
1.8 ドア制御装置300e
ドア制御装置300eは、図11に示すように、通信部302e、通信制御部303e、送信先情報記憶部304e、アンテナ305e、短距離通信部306e、通信制御部307e、制御部308e、情報記憶部309e、ドア制御部310eから構成されている。
【0111】
ドア制御装置300eは、車両制御装置300aと同様の構成を有している。
ドア制御装置300eを構成する通信部302e、通信制御部303e、送信先情報記憶部304e、アンテナ305e、短距離通信部306e、通信制御部307e、制御部308e、情報記憶部309e、ドア制御部310eは、それぞれ、車両制御装置300aを構成する通信部302a、通信制御部303a、送信先情報記憶部304a、アンテナ305a、短距離通信部306a、通信制御部307a、制御部308a、情報記憶部309a、車両制御部310aに対応している。
【0112】
(1)ドア制御部310e
ドア制御部310eは、制御部308eから、電子キーによる施錠又は開錠の指示を受け取る。
電子キーによる施錠又は開錠の指示を受け取ると、ドア制御部310eは、前記指示をドアロック機構321eへ出力する。
【0113】
(2)ドアロック機構321e
ドアロック機構321eは、機械式キー341eによるドア322eの施錠又は開錠の操作を検出する。前記操作を検出すると、情報記憶部309eから、制御部308e及びドア制御部310eを介して、モードフラグを読み出し、読み出したモードフラグが「0」か「1」かを判断し、「0」の場合には、前記操作に従って、ドア322eの施錠又は開錠を行う。「1」の場合には、前記操作がされた場合であっても、ドア332eの施錠又は開錠を行わない。
【0114】
ドアロック機構321eは、ドア制御部310eから電子キーによる施錠又は開錠の指示を受け取る。前記指示を受け取ると、前記指示に従って、ドアロック機構321eは、ドア322eの施錠又は開錠を行う。
1.9 鍵管理システム10の動作
鍵管理システム10の動作について説明する。
【0115】
(1)鍵管理システム10の概要の動作
鍵管理システム10の概要の動作について、図12に示すフローチャートを用いて説明する。
指示用携帯電話100の制御部101は、利用者の指示により、メニュー画面121を生成し、表示部107は、メニュー画面121を表示する(ステップS101)。
【0116】
次に、制御部101は、利用者の選択操作によりメニュー画面121に表示されている選択肢122、123及び124のいずれかを、入力部106を介して、受け付ける(ステップS102)。
警戒モードへの変更を受け付けた場合に(ステップS103)、制御部101は、メモリカード200から、入出力部105を介して、警戒モードの対象となる設備に関連する設備情報を含む設備リストを読み出しを試みる(ステップS104)。警戒モードの対象となる設備が存在しない場合には(ステップS105)、制御部101は、その旨のメッセージを表示部107へ出力し(ステップS110)、次に、ステップS101へ戻って処理を繰り返す。
【0117】
警戒モードの対象となる設備が存在する場合には(ステップS105)、制御部101は、読み出した設備リストから設備選択画面125を生成し、表示部107は、設備選択画面125を表示する(ステップS106)。
次に、制御部101は、入力部106を介して、設備選択画面125に含まれている選択肢のいずれかの選択を受け付け、受け付けた選択肢に対応する設備IDを取得する(ステップS107)。
【0118】
次に、モード設定が確認され、通常モードであるなら(ステップS108)、警戒モードへの設定の変更の処理が行われる(ステップS109)。警戒モードであるなら(ステップS108)、次に、ステップS101へ戻って処理を繰り返す。
また、通常モードへの変更を受け付けた場合に(ステップS103)、制御部101は、メモリカード200から、入出力部105を介して、通常モードの対象となる設備に関連する設備情報を含む設備リストを読み出しを試みる(ステップS111)。通常モードの対象となる設備が存在しない場合には(ステップS112)、制御部101は、その旨のメッセージを表示部107へ出力し(ステップS117)、次に、ステップS101へ戻って処理を繰り返す。
【0119】
通常モードの対象となる設備が存在する場合には(ステップS112)、制御部101は、読み出した設備リストから設備選択画面141を生成し、表示部107は、設備選択画面141を表示する(ステップS113)。
次に、制御部101は、入力部106を介して、設備選択画面141に含まれている選択肢のいずれかの選択を受け付け、受け付けた選択肢に対応する設備IDを取得する(ステップS114)。
【0120】
次に、モード設定が確認され、警戒モードであるなら(ステップS115)、通常モードへの設定の変更の処理が行われる(ステップS116)。通常モードであるなら(ステップS115)、次に、ステップS101へ戻って処理を繰り返す。
また、施錠又は開錠を受け付けた場合に(ステップS103)、制御部101は、制御部101は、施錠又は開錠の処理を行い(ステップS118)、次に、ステップS101へ戻って処理を繰り返す。
【0121】
(2)設備リストの読み出しの動作
設備リストの読み出しの動作について、図13に示すフローチャートを用いて説明する。
制御部101は、入出力部105を介して、設備リストの読み出しを示す設備リスト要求をメモリカード200へ出力する(ステップS121)。次に、警戒モードに変更する場合には、警戒モードを示す情報を、通常モードに変更する場合には、通常モードを示す情報を、入出力部105を介して、メモリカード200へ出力する(ステップS122)。
【0122】
次に、制御部101は、メモリカード200との間において、相互に機器認証を行う(ステップS123)。相互の機器認証に成功すると(ステップS124、S125)、制御部212は、設備リスト231から対象設備の設備情報の抽出を試みる(ステップS126)。次に、制御部212は、警戒モード又は通常モードへの変更の対象である設備に関連する設備情報又は該当する設備情報が存在しないことを示す無情報を出力する(ステップS127)。
【0123】
次に、制御部101は、メモリカード200から、入出力部105を介して、設備情報又は設備情報が存在しないことを示す無情報を受け取る(ステップS127)。
(3)警戒モードの設定の動作
警戒モードの設定の動作について、図14〜図15に示すフローチャートを用いて説明する。
【0124】
指示用携帯電話100の制御部101は、処理中画面135を生成し、表示部107は、処理中画面135を表示する(ステップS151)。次に、制御部101は、受け付けた選択肢に対応して取得した設備IDを、入出力部105を介して、メモリカード200へ出力する(ステップS152)。
メモリカード200の制御部212は、指示用携帯電話100から設備IDを受け取り(ステップS152)、情報記憶部202に記憶されている設備リスト231から、受け取った設備IDを含む設備情報を読み出し、読み出した設備情報から設備通信番号を抽出し(ステップS153)、抽出した設備通信番号を、入出力部201を介して、指示用携帯電話100へ出力する(ステップS154)。
【0125】
制御部101は、メモリカード200から、入出力部105を介して、前記設備IDに対応する設備通信番号を受け取る(ステップS154)。
次に、制御部101は、受け取った設備通信番号を通信制御部102へ出力し、通信制御部102に対して、設備通信番号により識別される通信端末、つまり設備制御装置との間で、通信を確立する(ステップS155)。
【0126】
通信が確立すると、制御部101は、警戒モードへの設定の変更を示す警戒モード設定要求を、入出力部105を介して、メモリカード200へ出力し(ステップS156)、また、警戒モード設定要求を、通信制御部102、通信部103、アンテナ104、無線基地局24及び携帯電話網20を介して、前記設備通信番号により識別される設備制御装置に対して送信する(ステップS157)。
【0127】
制御部308aは、乱数Rを生成し(ステップS158)、予め有している共有鍵Kを用いて、生成した乱数Rに暗号化アルゴリズムEを施して、暗号文C=E(K、R)を生成し(ステップS159)、生成した暗号文Cを、携帯電話網20、指示用携帯電話100を介して、メモリカード200へ送信する(ステップS160〜S161)。
制御部212は、前記設備通信番号により識別される設備制御装置から、携帯電話網20、無線基地局24、指示用携帯電話100及び入出力部201を介して、暗号文Cを受け取る(ステップS160〜S161)。
【0128】
次に、制御部212は、受け取った暗号文Cに対して、共有鍵Kを用いて、復号アルゴリズムDを施して、復号文R’を生成し(ステップS162)、生成した復号文R’を、入出力部201、指示用携帯電話100、無線基地局24及び携帯電話網20を介して、前記設備制御装置に対して送信する(ステップS163〜S164)。
制御部308aは、メモリカード200から、指示用携帯電話100及び携帯電話網20を介して、復号文R’を受信し(ステップS163〜S164)、次に、生成した乱数Rと、受け取った復号文R’とが一致するか否かを判断し、一致しない場合には(ステップS165)、認証の失敗を示す認証失敗情報を、携帯電話網20、指示用携帯電話100を介して、メモリカード200へ送信し(ステップS166〜ステップS167)、メモリカード200は、前記認証失敗情報を指示用携帯電話100へ出力し(ステップS169)、指示用携帯電話100は、認証の失敗を示すメッセージを表示する(ステップS170)。また、制御部308aは、携帯電話網20に対して、通信の切断の指示を出力し(ステップS168)、通信が切断される。
【0129】
一致する場合には(ステップS165)、制御部308aは、情報記憶部309aからモードフラグを読み出し、読み出したモードフラグが「0」であるか「1」であるかを判断する。モードフラグが「1」である場合には(ステップS181)、エラーを示すメッセージを、携帯電話網20及び指示用携帯電話100を介して、メモリカード200へ出力し(ステップS182〜ステップS183)、メモリカード200は、前記メッセージを指示用携帯電話100へ出力し(ステップS184)、指示用携帯電話100は、前記メッセージを表示する(ステップS185)。
【0130】
モードフラグが「0」である場合には(ステップS181)、制御部308aは、乱数を生成し、現在日時を取得し、生成した乱数と取得した現在日時とに排他的論理和を施して、第1電子キーを生成し(ステップS186)、生成した第1電子キーを情報記憶部309aに書き込み(ステップS187)、モードフラグ「1」を、情報記憶部309aに上書きすることにより、モードフラグを「0」から「1」に変更する(ステップS188)。
【0131】
次に、制御部212と制御部308aとは、セッション鍵の共有を行う(ステップS189)。
次に、制御部308aは、生成したセッション鍵を用いて、前記第1電子キーに暗号化アルゴリズムを施して、暗号化電子キーを生成し(ステップS190)、生成した暗号化電子キーを、携帯電話網20及び指示用携帯電話100を介して、メモリカード200へ送信する(ステップS191〜ステップS192)。
【0132】
次に、制御部212は、制御部308aから前記暗号化電子キーを受け取り(ステップS191〜ステップS192)、前記セッション鍵を用いて、受け取った暗号化電子キーを復号して第2電子キーを生成し(ステップS193)、生成した第2電子キーを内部に記憶する(ステップS194)。次に、制御部212は、警戒モード設定の完了を示す完了通知を入出力部201を介して、指示用携帯電話100へ出力し(ステップS195)、指示用携帯電話100は、モード設定の完了を示す画面を表示する(ステップS196)。
【0133】
その後、指示用携帯電話100と車両制御装置300aの間の通信が切断される(ステップS197)。
(4)通常モードの設定の動作
通常モードの設定の動作について、図16〜図17に示すフローチャートを用いて説明する。
【0134】
制御部101は、処理中画面151を生成し、表示部107は、処理中画面151を表示し(ステップS221)、次に、制御部101は、受け付けた選択肢に対応して取得した設備IDを、入出力部105を介して、メモリカード200へ出力する(ステップS222)。
メモリカード200の制御部212は、指示用携帯電話100から設備IDを受け取り(ステップS222)、情報記憶部202に記憶されている設備リスト231から、受け取った設備IDを含む設備情報を読み出し、読み出した設備情報から設備通信番号を抽出し(ステップS223)、抽出した設備通信番号を、入出力部201を介して、指示用携帯電話100へ出力する(ステップS2244)。
【0135】
制御部101は、メモリカード200から、入出力部105を介して、前記設備IDに対応する設備通信番号を受け取る(ステップS224)。
次に、制御部101は、受け取った設備通信番号を通信制御部102へ出力し、通信制御部102に対して、設備通信番号により識別される通信端末、つまり設備制御装置との間で、通信を確立する(ステップS225)。
【0136】
通信が確立すると、制御部101は、通常モードへの設定の変更を示す通常モード設定要求を、入出力部105を介して、メモリカード200へ出力し(ステップS226)、また、通常モード設定要求を、通信制御部102、通信部103、アンテナ104、無線基地局24及び携帯電話網20を介して、前記設備通信番号により識別される設備制御装置に対して送信する(ステップS227)。
【0137】
次に、設備制御装置とメモリカード200とは、相互の機器認証を行い(ステップS228)、機器認証に成功すると、セッション鍵の共有を行う(ステップS231)。
次に、制御部212は、内部に記憶している第2電子キーを読み出し(ステップS232)、セッション鍵を用いて、読み出した前記第2電子キーを暗号化して暗号化電子キーを生成し(ステップS233)、生成した暗号化電子キーを、入出力部201、指示用携帯電話100、無線基地局24及び携帯電話網20を介して、前記設備制御装置に対して送信する(ステップS234〜ステップS235)。
【0138】
次に、制御部308aは、メモリカード200から、指示用携帯電話100及び携帯電話網20を介して、暗号化電子キーを受け取り(ステップS235)、生成したセッション鍵を用いて、受け取った暗号化電子キーに復号アルゴリズムを施して、復号電子キーを生成し(ステップS236)、情報記憶部309aから第1電子キーを読み出し(ステップS237)、読み出した第1電子キーと、生成した復号電子キーとが一致するか否かを判断する。一致する場合、又は一致しない場合には(ステップS239)、その旨を示すメッセージ(結果通知)を、携帯電話網20及び指示用携帯電話100を介して、メモリカード200へ送信する(ステップS240〜ステップS241、ステップS242〜ステップS243)。
【0139】
また、一致する場合には(ステップS239)、制御部308aは、情報記憶部309aに記憶されているモードフラグ「1」をモードフラグ「0」に書き換え(ステップS251)、情報記憶部309aに記憶されている第1電子キーを削除する(ステップS252)。
メモリカード200の制御部212は、前記メッセージ(結果通知)を受け取り(ステップS240〜ステップS241、ステップS242〜ステップS243)、受け取ったメッセージが、一致していることを示す場合には(ステップS244)、制御部212は、記憶している第2電子キーを削除する(ステップS245)。次に、受け取ったメッセージを指示用携帯電話100へ出力し(ステップS246)、指示用携帯電話100は、前記メッセージを表示する(ステップS247)。
【0140】
その後、設備制御装置と指示用携帯電話100とは、通信を切断する(ステップS253)。
(5)施錠及び開錠の動作
施錠及び開錠の動作について、図18〜図19に示すフローチャートを用いて説明する。
【0141】
指示用携帯電話100の制御部101は、施錠又は開錠の指示を、入出力部105を介して、メモリカード200へ出力する(ステップS271)。
メモリカード200の制御部212は、指示用携帯電話100から入出力部201を介して、施錠又は開錠を示す施錠開錠指示を受け取り(ステップS271)、通信制御部211及びアンテナ204を介して、設備制御装置との間で、無線による通信路の確立を行う(ステップS272)。次に、設備制御装置との間で、相互に機器認証を行う(ステップS273)。
【0142】
認証に失敗すると(ステップS274)、制御部212は、その旨を示すメッセージを指示用携帯電話100へ出力し(ステップS276)、指示用携帯電話100は、前記メッセージを表示する(ステップS277)
認証に失敗すると(ステップS275)、制御部308aは、処理を終了する。
認証に成功すると(ステップS275)、制御部308aは、情報記憶部309aからモードフラグを読み出し、読み出したモードフラグが「0」であるか、「1」であるかを判断する。読み出したモードフラグが「0」である場合には、何らかのエラーであるので、エラーを示すメッセージ(エラー通知)を短距離無線により、メモリカード200を介して、指示用携帯電話100へ出力し(ステップS279〜ステップS280)、指示用携帯電話100は、前記メッセージを表示する(ステップS281)。
【0143】
読み出したモードフラグが「1」である場合には(ステップS278)、制御部308aは、メモリカード200との間でセッション鍵の共有を行う(ステップS282)。
制御部212は、記憶している第2電子キーを読み出し(ステップS283)、読み出した第2電子キーを暗号化して暗号化電子キーを生成し(ステップS284)、生成した暗号化電子キーを、通信制御部211及びアンテナ204を介して、設備制御装置へ出力する(ステップS285)。
【0144】
次に、制御部308aは、メモリカード200から、短距離無線により暗号化電子キーを受け取り(ステップS285)、生成したセッション鍵を用いて、受け取った暗号化電子キーに復号アルゴリズムを施して、復号電子キーを生成し(ステップS286)、情報記憶部309aから第1電子キーを読み出し(ステップS287)、読み出した第1電子キーと生成した復号電子キーとが一致するか否かを判断する(ステップS288)。一致しない場合に(ステップS289)、その旨を示すメッセージ(結果通知)を、短距離無線により、メモリカード200へ出力する(ステップS290)。また、一致する場合には(ステップS289)、制御部308aは、車両制御部310aに対して、ドア323aを施錠又は開錠するように制御するために、電子キーによる施錠又は開錠の指示を車両制御部310aに対して出力する(ステップS291)。次に、ドア323aの施錠又は開錠が完了したことを示すメッセージ(結果通知)を、短距離無線により、メモリカード200へ出力する(ステップS292)。
【0145】
指示用携帯電話100は、受け取ったメッセージを表示する(ステップS293)。
(5)ドアロック機構322aの動作
ドアロック機構322aの動作について、図20に示すフローチャートを用いて説明する。
ドアロック機構322aは、機械式キー341aによるドア323aの施錠又は開錠の操作を検出し(ステップS294)、情報記憶部309aから、制御部308a及び車両制御部310aを介して、モードフラグを読み出し(ステップS295)、読み出したモードフラグが「0」か「1」かを判断する。
【0146】
「0」の場合には(ステップS296)、ドアロック機構322aは、前記操作に従って、ドア323aの施錠又は開錠を行う(ステップS297)。「1」の場合には(ステップS296)、前記操作がされた場合であっても、ドア323aの施錠又は開錠を行わない。
1.10 まとめ
以上説明したように、第1の実施の形態によると、例えば、車両30aの利用者が、車両30aの機械式キー341aを紛失した場合、利用者の操作により、利用者の保持している指示用携帯電話100は、車両30aに搭載された車両制御装置300aに対して、警戒モードへ移行するように命令を出す。車両制御装置300aは、警戒モードに移行し、電子キーを生成し、生成した電子キーを指示用携帯電話100へ送信し、指示用携帯電話100は、前記電子キーを保持する。
【0147】
警戒モードに設定された車両30aの車両制御装置300aは、機械式キー341aによるドア323aの開錠及び施錠の操作を受け付けないし、また、機械式キー341aによるエンジン325aの始動及び停止の操作を受け付けない。しかし、利用者の操作により、指示用携帯電話100が、内部に保持している電子キーを用いて、ドア323aの開錠及び施錠の操作、又はエンジン325aの始動及び停止の操作をする場合に、車両制御装置300aは、これらの操作を受け付け、ドア323aを開錠及び施錠し、又はエンジン325aを始動及び停止する。
【0148】
利用者が紛失した機械式キー341aを発見した場合、利用者の操作により、指示用携帯電話100は、車両30aに搭載された車両制御装置300aに対して、通常モードへ移行するように命令を出す。車両制御装置300aは、通常モードに移行する。このとき、指示用携帯電話100は、保持している電子キーを削除する。
通常モードに設定された車両30aの車両制御装置300aは、機械式キー341aによるドア323aの開錠及び施錠の操作を受け付け、また、機械式キー341aによるエンジン325aの始動及び停止の操作を受け付ける。このとき、指示用携帯電話100は、電子キーを保持していないので、電子キーを用いて、ドア323aを開錠及び施錠し、又はエンジン325aを始動及び停止することはできない。
【0149】
以上のように構成されているので、機械式キーを紛失した場合に、車両を警戒モードに移行することにより、機械式キーを無効にし、車両の盗難を防ぐことができる。また、車両が通常モードに設定されている場合には、指示用携帯電話には、電子キーが記憶されていないので、指示用携帯電話により車両のドアを開錠及び施錠し、又はエンジンを始動及び停止することができない。従ってこのときに、指示用携帯電話を紛失しても、車両の盗難を防ぐことができる。
【0150】
2.第2の実施の形態
本発明に係る別の実施の形態としての盗難防止システム50について説明する。
盗難防止システム50は、ユーザ所有の車両60の盗難を防止することを目的としており、図21に示すように、携帯電話400及び車両60から構成されている。
車両60には、車両制御装置500が搭載されており、車両制御装置500及び携帯電話400は、携帯電話網70を介して、接続されている。
【0151】
車両60のユーザは、車両鍵を所有しており、車両60のドアの開錠/施錠操作及びエンジンの操作は車両鍵を用いて行われる。また、車両制御装置500は、車両鍵によるドア及びエンジンの操作の可否を制御する。
車両60は、例えば乗用車のように、その操作を行うために特定の物理的な鍵を必要とする装置である。乗用車の他にも、トラック、バス、自動二輪車、自転車等が挙げられるが、以降は、乗用車を想定して説明する。
【0152】
車両鍵は、乗用車を操作するときに必要となる機械式の鍵であり、車両60のドアの施錠/開錠操作及びエンジンの始動/休止操作を行うために用いられる。車両鍵の詳細及び車両鍵による車両60のドアの施錠/開錠機構及びエンジンの始動/休止機構に関しては公知であるので、ここでは説明を省略する。
車両60のドアは、通常用いられる車両鍵による第1の施錠/開錠機構とは別に、電子ロック装置による第2の施錠/開錠機構を備え、第1の施錠/開錠機構及び第2の施錠/開錠機構の両方が開錠状態にならない限り車両60のドア開閉等の操作ができないようにしている。また、この電子ロック装置を車両制御装置500が制御する。また、車両60のエンジンに、通常用いられる、車両鍵を用いるイグニッションスイッチによるエンジン始動/休止機構とは別に電子スイッチを備え、電子スイッチがON状態でない限り車両30のエンジン始動/休止等の操作ができないようにする。そして、この電子スイッチのON状態/OFF状態を車両制御装置500が制御する。
【0153】
以上のようにすることで、車両制御装置501が車両鍵による車両60のドア操作及びエンジン操作の可否を制御することができる。なお、電子ロック装置及び電子スイッチついては公知であるので、ここでは説明を省略する。
2.1 携帯電話400
携帯電話400は、図22に示すように、制御部401、通信制御部402、通信部403、アンテナ404、情報記憶部405、入力部406、表示部407、変換部408、マイク409及びスピーカ410から構成されている。
【0154】
携帯電話400は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、携帯電話400は、その一部の機能を達成する。
通信制御部402、通信部403、アンテナ404、入力部406、表示部407、変換部408、マイク409及びスピーカ410は、それぞれ、指示用携帯電話100の通信制御部102、通信部103、アンテナ104、入力部106、表示部107、変換部108、マイク109及びスピーカ110と同様の構成を有する。
【0155】
(1)情報記憶部405
情報記憶部405は、情報を記憶するための領域を備えている。
(2)制御部401
(全体の動作)
制御部401は、利用者の指示により、車両操作メニュー画面を生成し、生成した車両操作メニュー画面を表示部407へ出力する。
【0156】
次に、制御部401は、利用者の選択操作により車両操作メニュー画面に表示されている複数の選択肢のいずれかを、入力部406を介して、受け付ける。ここで、前記複数の選択肢は、「操作無効化」、「操作可能化」及びその他である。
「操作無効化」を受け付けた場合に、制御部401は、情報記憶部405から車両リストを読み出し、読み出した車両リストを表示部407へ出力する。また、制御部401は、入力部406から表示された車両リストの中から一の車両を識別する車両IDを受け付ける。
【0157】
次に、制御部401は、すでに無効化されているか否を確認する。この確認は、情報記憶部405に、第2操作可能化情報が記憶されているか否かにより判断する。つまり、第2操作可能化情報が記憶されているなら、すでに無効化されていると判断し、記憶されていないなら、まだ無効化されていないと判断する。
「操作可能化」を受け付けた場合に、制御部401は、情報記憶部405から車両リストの読み出しを試み、該当する車両が存在するか否かを確認し、該当する車両が存在しない場合には、表示部407に対してその旨のメッセージを出力する。
【0158】
該当する車両が存在する場合には、制御部401は、入力部406から表示された車両リストの中から一の車両を識別する車両IDを受け付ける。
次に、制御部401は、上述したようにして、すでに無効化されているか否を確認し、無効化されているなら、車両の操作可能化処理が行われる。
その他の選択肢を受け付けた場合に、制御部401は、対応するその他の処理を行う。
【0159】
(車両無効化の処理)
制御部401は、情報記憶部405から受け付けた車両IDに対応する車両電話番号を読み出し、次に、読み出した前記車両電話番号を通信制御部402へ出力し、通信制御部402に対して、前記車両電話番号により識別される通信端末、つまり車両制御装置500との間で、通信を確立する。
【0160】
通信が確立すると、制御部401は、車両の無効化を示す車両無効化要求を、通信制御部402、通信部403、アンテナ404及び携帯電話網70を介して、前記車両電話番号により識別される車両制御装置500に対して送信する。
制御部401は、車両制御装置500から暗号文Cを受け取り、受け取った暗号文Cに対して、共有鍵Kを用いて、復号アルゴリズムDを施して、復号文R’を生成し、生成した復号文R’を、携帯電話網70を介して、車両制御装置500に対して送信する。
【0161】
次に、制御部401は、制御部508から前記第1操作可能化情報を受け取り、受け取った第1操作可能化情報を、第2操作可能化情報として、情報記憶部405へ書き込む。
その後、制御部401は、携帯電話400と車両制御装置500の間の通信を切断するように、通信制御部402に対して指示する。
(車両操作可能化の処理)
制御部401は、情報記憶部405に第2操作可能化情報が記憶されているか否かを判断し、記憶されていない場合、表示部407に対してその旨を表示するように指示し、その後、処理を終了する。
【0162】
記憶されている場合、制御部401は、情報記憶部405から第2操作可能化情報を読み出し、読み出した第2操作可能化情報を、携帯電話網70を介して、車両制御装置500へ送信する。
制御部401は、車両制御装置500から、有効化の完了を示す有効化完了情報を、携帯電話網70を介して、受信し、情報記憶部405に記憶されている第2操作可能情報を削除し、表示部407に対して、有効化完了の旨を示す画面を表示するように指示し、その後、処理を終了する。
【0163】
2.2 車両制御装置500
車両制御装置500は、車両60に搭載されており、図23に示すように、アンテナ501、通信部502、通信制御部503、送信先情報記憶部504、制御部508、情報記憶部509、車両制御部510及びセンサ部521から構成されている。
車両制御装置500は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、などから構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、車両制御装置500は、その機能を達成する。
【0164】
(車両無効化の処理)
制御部508は、携帯電話400との間で通信が確立すると、携帯電話400から、携帯電話網70を介して、車両の無効化を示す車両無効化要求を受信する。
次に、制御部508は、乱数Rを生成し、予め有している共有鍵Kを用いて、生成した乱数Rに暗号化アルゴリズムEを施して、暗号文C=E(K、R)を生成し、生成した暗号文Cを、携帯電話網70を介して、携帯電話400へ送信する。
【0165】
また、制御部508は、携帯電話400から、携帯電話網70を介して、復号文R’を受信し、次に、生成した乱数Rと、受け取った復号文R’とが一致するか否かを判断する。一致しないと判断する場合には、認証の失敗を示す認証失敗情報を、携帯電話網70を介して、携帯電話400へ送信する。
一致すると判断する場合には、制御部508は、情報記憶部509からモードフラグを読み出し、読み出したモードフラグが無効化を示すか否かを判断する。モードフラグが既に無効化されていることを示す場合には、既に無効化されていることを示す無効化状態通知を、携帯電話網70を介して、携帯電話400へ送信する。
【0166】
モードフラグが無効化されていないこと示す場合には、制御部508は、乱数を生成し、生成した乱数を第1操作可能化情報とすることにより、第1操作可能化情報を生成する。次に、生成した第1操作可能化情報を情報記憶部509に書き込む。さらに、車両制御部510に対して、車両のドア操作と、エンジン操作を無効化するように、車両制御部510に対して指示する。
【0167】
また、制御部508は、生成した第1操作可能化情報を、携帯電話網70を介して、携帯電話400へ送信する。
(車両操作可能化の処理)
制御部508は、携帯電話400から第2操作可能化情報を受信する。次に、情報記憶部509から第1操作可能化情報を読み出し、読み出した第1操作可能化情報と、受信した前記第2操作可能化情報を比較して、一致するか否かを判断する。
【0168】
一致しないと判断する場合には、制御部508は、その旨を示すエラー情報を、携帯電話網70を介して、携帯電話400へ送信する。
一致すると判断する場合には、制御部508は、車両制御部510に対して、車両のドア操作と、エンジン操作を有効化するように、車両制御部510に対して指示する。次に、制御部508は、有効化の完了を示す有効化完了情報を、携帯電話網70を介して、携帯電話400へ送信する。
【0169】
2.3 盗難防止システム50の動作
盗難防止システム50の動作について説明する。
(1)盗難防止システム50の概要の動作
盗難防止システム50の概要の動作について、図24に示すフローチャートを用いて説明する。
【0170】
携帯電話400の制御部401は、利用者の指示により、車両操作メニュー画面を生成し、表示部407は、車両操作メニュー画面を表示する(ステップS301)。
次に、制御部401は、利用者の選択操作により車両操作メニュー画面に表示されている複数の選択肢のいずれかを、入力部406を介して、受け付ける。ここで、前記複数の選択肢は、「操作無効化」、「操作可能化」及びその他である(ステップS302)。
【0171】
「操作無効化」を受け付けた場合に(ステップS303)、制御部401は、情報記憶部405から車両リストを読み出し(ステップS309)、表示部407は、読み出した車両リストを表示し(ステップS305)、制御部401は、入力部406を介して、表示された車両リストの中から一の車両を識別する車両IDを受け付ける(ステップS306)。
【0172】
次に、すでに無効化されているか否かが確認され、無効化されていないなら(ステップS307)、車両の無効化処理が行われ(ステップS308)、次に、ステップS301へ戻って処理を繰り返す。無効化されているなら(ステップS307)、ステップS301へ戻って処理を繰り返す。
「操作可能化」を受け付けた場合に(ステップS303)、制御部401は、情報記憶部405から車両リストの読み出しを試み(ステップS304)、該当する車両が存在するか否かを確認し、該当する車両が存在しない場合には(ステップS310)、その旨のメッセージを表示し(ステップS315)、次に、ステップS301へ戻って処理を繰り返す。
【0173】
該当する車両が存在する場合には(ステップS310)、表示部407は、読み出した車両リストを表示し(ステップS311)、制御部401は、入力部406を介して、表示された車両リストの中から一の車両を識別する車両IDを受け付ける(ステップS312)。
次に、すでに無効化されているか否かが確認され、無効化されているなら(ステップS313)、車両の操作可能化処理が行われ(ステップS314)、次に、ステップS301へ戻って処理を繰り返す。無効化されていないなら(ステップS313)、ステップS301へ戻って処理を繰り返す。
【0174】
その他の選択肢を受け付けた場合に(ステップS303)、制御部401は、対応するその他の処理を行い(ステップS316)、次に、ステップS301へ戻って処理を繰り返す。
(2)車両無効化の動作
車両無効化の動作について、図25〜図26に示すフローチャートを用いて説明する。
【0175】
携帯電話400の表示部407は、無効化処理中である旨を示す画面を表示し(ステップS331)、次に、制御部401は、情報記憶部405から受け付けた車両IDに対応する車両電話番号を読み出す(ステップS332)。
次に、制御部401は、読み出した前記車両電話番号を通信制御部402へ出力し、通信制御部402に対して、前記車両電話番号により識別される通信端末、つまり車両制御装置500との間で、通信を確立する(ステップS333)。
【0176】
通信が確立すると、制御部401は、車両の無効化を示す車両無効化要求を、通信制御部402、通信部403、アンテナ404及び携帯電話網70を介して、前記車両電話番号により識別される車両制御装置500に対して送信する(ステップS334)。
制御部508は、乱数Rを生成し(ステップS335)、予め有している共有鍵Kを用いて、生成した乱数Rに暗号化アルゴリズムEを施して、暗号文C=E(K、R)を生成し(ステップS336)、生成した暗号文Cを、携帯電話網70を介して、携帯電話400へ送信する(ステップS337)。
【0177】
制御部401は、車両制御装置500から暗号文Cを受け取り(ステップS337)、受け取った暗号文Cに対して、共有鍵Kを用いて、復号アルゴリズムDを施して、復号文R’を生成し(ステップS338)、生成した復号文R’を、携帯電話網70を介して、車両制御装置500に対して送信する(ステップS339)。
制御部508は、携帯電話400から、携帯電話網70を介して、復号文R’を受信し(ステップS339)、次に、生成した乱数Rと、受け取った復号文R’とが一致するか否かを判断し、一致しない場合には(ステップS340)、認証の失敗を示す認証失敗情報を、携帯電話網70を介して、携帯電話400へ送信し(ステップS341)、携帯電話400は、前記認証失敗情報を表示し(ステップS343)、処理を終了する。また、制御部508は、携帯電話網70に対して、通信の切断の指示を出力し(ステップS342)、通信が切断される。
【0178】
一致する場合には(ステップS340)、制御部508は、情報記憶部509からモードフラグを読み出し、読み出したモードフラグが無効化を示すか否かを判断する。モードフラグが既に無効化されていることを示す場合には(ステップS345)、既に無効化されていることを示す無効化状態通知を、携帯電話網70を介して、携帯電話400へ送信し(ステップS346)、携帯電話400は、その旨を表示し(ステップS347)、処理を終了する。
【0179】
モードフラグが無効化されていないこと示す場合には(ステップS345)、制御部508は、乱数を生成し、生成した乱数を第1操作可能化情報とすることにより、第1操作可能化情報を生成し(ステップS348)、生成した第1操作可能化情報を情報記憶部509に書き込み(ステップS349)、車両制御部510に対して、車両のドア操作と、エンジン操作を無効化するように、車両制御部510に対して指示し、車両制御部510は、車両のドア操作と、エンジン操作を無効化する(ステップS350)。次に、制御部508は、生成した第1操作可能化情報を、携帯電話網70を介して、携帯電話400へ送信する(ステップS351)。
【0180】
次に、制御部401は、制御部508から前記第1操作可能化情報を受け取り(ステップS351)、受け取った第1操作可能化情報を、第2操作可能化情報として、情報記憶部405へ書き込み(ステップS352)、次に、表示部407は、無効化の完了を示す旨を示す画面を表示する(ステップS353)。
その後、携帯電話400と車両制御装置500の間の通信が切断される(ステップS354)。
【0181】
(3)車両操作可能化の動作
車両操作可能化の動作について、図27に示すフローチャートを用いて説明する。
表示部407は、可能化処理中である旨を示す画面を表示し(ステップS371)、制御部401は、情報記憶部405に第2操作可能化情報が記憶されているか否かを判断し、記憶されていない場合(ステップS372)、表示部407は、その旨を表示し(ステップS373)、その後、処理が終了する。記憶されている場合(ステップS372)、制御部401は、情報記憶部405から第2操作可能化情報を読み出し(ステップS374)、読み出した第2操作可能化情報を、携帯電話網70を介して、車両制御装置500へ送信する(ステップS375)。
【0182】
制御部508は、携帯電話400から第2操作可能化情報を受信し(ステップS375)、情報記憶部509に記憶されている第1操作可能化情報と、受信した前記第2操作可能化情報を比較して、一致するか否かを判断する。一致しないと判断する場合には(ステップS376)、その旨を示すエラー情報を、携帯電話網70を介して、携帯電話400へ送信し(ステップS377)、携帯電話400の表示部407は、その旨を示す画面を表示し(ステップS378)、処理を終了する。
【0183】
一致すると判断する場合には(ステップS376)、制御部508は、車両制御部510に対して、車両のドア操作と、エンジン操作を有効化するように、車両制御部510に対して指示し、車両制御部510は、車両のドア操作と、エンジン操作を有効化する(ステップS389)。次に、制御部508は、有効化の完了を示す有効化完了情報を、携帯電話網70を介して、携帯電話400へ送信する(ステップS380)。
【0184】
制御部401は、車両制御装置500から、有効化の完了を示す有効化完了情報を、携帯電話網70を介して、受信し(ステップS380)、情報記憶部405に記憶されている第2操作可能情報を削除し、表示部407に対して、有効化完了の旨を示す画面を表示するように指示し、表示部407は、有効化完了の旨を示す画面を表示し(ステップS381)、処理を終了する。
【0185】
2.4変形例
第2の実施の形態の変形例としての盗難防止システム50aについて説明する。
盗難防止システム50aは、盗難防止システム50と同様の構成を有しており、図28に示すように、携帯電話400a、携帯電話400b及び車両60から構成されている。
車両60には、車両制御装置500が搭載されており、携帯電話400a、携帯電話400b及び車両制御装置500は、携帯電話網70を介して、接続されている。
【0186】
盗難防止システム50aの車両制御装置500は、盗難防止システム50の車両制御装置500と類似の構成を有している。
携帯電話400aは、携帯電話400の有する機能を一部の機能を保持し、携帯電話400bは、携帯電話400の有する機能を他の機能を保持している。
つまり、携帯電話400aは、携帯電話400と同様に、車両無効化要求を車両制御装置500へ送信する。
【0187】
車両制御装置500は、携帯電話400aから車両無効化要求を受け取ると、第1操作可能化情報を生成し、車両のドア操作及びエンジン操作を無効化し、携帯電話400bに対して、第1操作可能化情報を送信し、携帯電話400bは、第1操作可能化情報を受信し、受信した第1操作可能化情報を、第2操作可能化情報として記憶する。
携帯電話400bは、車両制御装置500へ第2操作可能化情報を送信する。第2操作可能化情報を受信すると、車両制御装置500は、記憶している第1操作可能化情報と受信した第2操作可能化情報とを比較し、一致するなら、車両のドア操作及びエンジン操作を有効化する。
【0188】
以上説明したように、ユーザが普段用いる携帯装置と、車両のドア操作/エンジン操作が無効化された際の緊急時に用いる、車両のドア操作/エンジン操作を再び有効にするための携帯装置を別にすることができるので、例えば、緊急時に用いる携帯装置を、家族のいずれかの携帯装置とすることができる。そのため、無効化処理がさなれた後において、ユーザが普段用いる車両鍵と携帯電話400aとの双方を盗難されたとしても、車両鍵及び携帯電話400aを用いても、車両のドア操作/エンジン操作を有効化することができないので、車両盗難を防止することができ、高い防犯レベルを実現することができる。
【0189】
2.5まとめ
本発明は、異常検知時もしくはユーザ要求時に車両鍵による車両操作を無効化し、ユーザが所有する携帯機器との通信により車両鍵による車両操作ができる状態に戻すことにより、より防犯機能を高めた盗難防止システム、車載装置及び携帯装置に関するものである。
【0190】
上述したように、盗難防止システム50においては、車両60に対し、盗難時に伴う振動等の異常状態が検知された場合、又はユーザが携帯電話400を用いて、携帯電話網70を介して、車両制御装置500へ車両操作の無効化要求情報を送信した場合、車両制御装置500は、車両鍵による車両60のドア及びエンジンの操作をできないようにする。また、車両制御装置500は、車両鍵による車両60のドア及びエンジンの操作を再びできるようにするために、携帯電話網70を介して携帯電話400に、操作可能化情報を送信する。その後、車両制御装置500は、携帯電話400から操作可能化情報を受け取ると、車両鍵による車両60のドア及びエンジンの操作を再びできるようにする。
【0191】
すなわち、この盗難防止システム50は、車両60に対し、車両盗難時に伴う振動等の異常が検知された場合、あるいはユーザ要求があった場合には、車両60の正規所有者が所有する携帯装置に操作可能化情報を送信し、ユーザが、携帯装置を用いて受信した操作可能化情報を送信しない限り、車両鍵による車両の操作ができないようにすることで、第三者による車両の盗難を防止する。
【0192】
かかる構成によれば、車両に対し、盗難時に伴う振動等の異常が検知された場合、あるいはユーザ要求があった場合には、車両制御装置は、通常鍵による車両のドア操作/エンジン操作を無効化する。そして、予め記憶されているアドレス情報を基に第1操作可能化情報を送信することで、ユーザ指定の携帯装置に第1操作可能化情報を送信し、携帯装置が受信した第1操作可能化情報を第2操作可能化情報として記憶する。そして、ユーザが、携帯装置を用いてこの第2操作可能化情報を送信することにより、再び車両のドア操作/エンジン操作を再び有効にすることができる。
【0193】
これにより、車両はユーザ指定の携帯装置を用いない限り車両操作の無効化を解除しないようにできるので、センタを必要とせずに第三者による車両盗難を防止することができる。
また、ユーザが指定した携帯装置を用いて車両操作を復旧できるようにしているので、今までにない利便性をユーザに提供することができる。
【0194】
3.その他の変形例
なお、上記に説明した実施の形態は、本発明の実施の形態の一例であり、本発明はこの実施の形態に何ら限定されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得るものである。以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)上記の第1の実施の形態において、指示用携帯電話100は、車両制御装置300aに直接、警戒モードへ移行する移行命令を送信するとしているが、この形態には限定されない。次のように構成してもよい。
【0195】
鍵管理システム10は、さらに、管理センタに設置されている管理センタ装置を含み、管理センタ装置は、又はインターネット25及び携帯電話網20を介して、指示用携帯電話100及び車両制御装置300aと接続されている。
指示用携帯電話100は、警戒モードへ移行する移行命令を管理センタ装置へ送信し、管理センタ装置は、電子キーを生成し、生成した電子キーを暗号化して、指示用携帯電話100及び車両制御装置300aへ送信する。
【0196】
指示用携帯電話100は、受信した電子キーを用いて、車両制御装置300aに指示することにより、車両30aのドアの施錠及び開錠、又はエンジンの始動及び停止を制御する。
(2)上記の第1の実施の形態において、車両制御装置300aには、予め、指示用携帯電話100を識別する識別番号、例えば、電話番号が記憶されており、警戒モードへの移行指示を受け取った場合に、車両制御装置300aは、記憶している電話番号と、発信元の電話番号とを比較し、一致する場合にのみ、電子キーを生成し、記憶している電話番号が割り当てられている携帯電話に対して、電子キーを送信するとしてもよい。
【0197】
(3)上記の第1の実施の形態において、前記電子キーは、あらかじめ設定されたパスコードでもよいし、チャレンジ−レスポンス認証用の秘密鍵暗号の鍵でもよいし、公開鍵暗号方式の秘密鍵でもよい。
(4)上記の第1の実施の形態において、盗難の対象として、車両、携帯電話、パーソナルコンピュータ、家屋などを想定しているが、これらには限定されない。例えば、金庫の施錠及び開錠に適用するとしてもよい。
【0198】
(5)上記の第1の実施の形態において、第2の実施の形態の変形例に示すように、鍵管理システム10は、指示用携帯電話100に代えて、車両に対してモードの移行を指示する携帯電話と、電子キーを受け取って記憶し記憶している電子キーを用いて車両を制御する別の携帯電話とを含むとしてもよい。
(6)上記の第2の実施の形態では、車両制御装置500は、携帯電話網70を介して、携帯電話400と通信するとしているが、携帯電話網70を介することなく、近距離の無線通信により、車両制御装置500は、携帯電話400と通信するとしてもよい。
【0199】
このような、近距離の無線通信が可能な携帯装置の一例は、非接触ICカード通信機能付き携帯電話である。
ここで、近距離の無線通信とは、車載装置と十分近い距離でのみ通信が可能な無線通信のことを指し、例えば、キーレスのドアロック回路で用いられる、有効通信範囲が約10m以内であるような無線通信や、非接触ICカードと非接触ICカードリーダとの間で行われる、有効通信範囲が約10cm以内であるような無線通信のことをいう。なお、キーレスのドアロック回路や非接触ICカード等については公知であるのでここでは説明を省略する。
【0200】
これにより、ユーザが、車両鍵によるドア操作及びエンジン操作が無効化された車両60を、再び車両鍵によるドア操作及びエンジン操作ができるようにするには、車両制御装置500の近距離で携帯電話400を用いる必要が生じるため、より高い防犯レベルを実現することができる。
(7)上記の第2の実施の形態において、携帯電話400は、携帯電話網を介して、他の携帯端末装置と通信する通信制御部402、通信部403及びアンテナ404と、前記携帯電話網とは別の通信ネットワークを介して、車両制御装置500と通信する通信制御部、通信部及びアンテナを備えるとしてもよい。
【0201】
これらの通信制御部、通信部及びアンテナは、上記の近距離の無線通信を用いるとしてもよい。
また、これらの通信制御部、通信部及びアンテナは、携帯電話400から取り外しできるような構造であるとしてもよい。
すなわち、本発明は、携帯電話400が、現在通常用いられている携帯電話に、非接触ICカード通信等の近距離無線通信を実現するモジュールを後から付加するような構成にも適用できる。
【0202】
(8)車両制御装置500の送信先情報記憶部504に予め記憶されているユーザが指定した携帯電話の送信先情報は、次のようにして書き込まれるとしてもよい。
例えば、車両制御装置500の製造者は、ユーザが車両の注文をした時に、ユーザにより指定された送信先情報を車両制御装置500の送信先情報記憶部307に書き込む。こうして、送信先情報が書き込まれた車両制御装置500を備えた車両が出荷される。
【0203】
また、ユーザが専用店でアドレス情報を指定し、専用店の担当者は、ユーザが指定したアドレス情報を送信先情報記憶部504へ書き込むとしてもよい。
また、ユーザが指定した携帯装置のアドレス情報を後から書き込み、又は修正できるとしてもよい。
(9)上記の第2の実施の形態では、車両鍵による車両60のドア/エンジン操作を再び有効にするために、車両制御装置500が受信した第2操作可能化情報が、自身が生成した第1操作可能化情報と同一かどうかを検証することで、第2操作可能化情報が、ユーザ指定の携帯電話400から送信されたかどうかの認証を行うが、第2操作可能化情報が、ユーザ指定の携帯電話400から送信されたかどうかを認証できれば、これ以外の方法でもよい。
【0204】
例えば、ユーザ指定の携帯電話と車両制御装置とは、それぞれ共通の秘密情報Sを記憶しており、車両制御装置が、携帯電話がこの秘密情報Sを備えているかどうかを検証することにより、第2操作可能化情報がユーザ指定の携帯電話から送信されたかどうかを認証してもよい。
具体的には、車両制御装置は乱数rを生成し、秘密情報Sを用いて、乱数rを暗号化した暗号文Cを第1操作可能化情報として携帯電話に送信する。次に、携帯電話はこの暗号文Cを自身の秘密情報Sを用いて乱数rを復元し、第2操作可能化情報として車両制御装置に復元した乱数rを送信する。次に車両制御装置は、自身が生成した乱数と受信した乱数とが同一になるかを検証して、第2操作可能化情報がユーザ指定の携帯電話から送信されたかどうかを確認するとしてもよい。
【0205】
また、車両制御装置は乱数rを生成し、携帯電話の公開鍵を用いて、乱数rを暗号化した暗号文Cを第1操作可能化情報として携帯電話に送信する。次に、携帯電話はこの暗号文Cを自身の秘密鍵を用いて乱数rを復元し、第2操作可能化情報として車両制御装置に復元した乱数rを送信する。次に、車両制御装置は、自身が生成した乱数と受信した乱数とが同一になるかを検証して、第2操作可能化情報がユーザ指定の携帯電話から送信されたかどうかを確認するとしてもよい。
【0206】
(10)上記の第2の実施の形態において、車両鍵は機械式の鍵であると想定しているが、車両60に無線通信によるキーレスのドアロック回路を備え、車両鍵による車両60のドア操作を、機械式の鍵ではなく無線通信によって行ってもよい。さらに、このとき、携帯電話400が、無線通信を用いてドア操作を行う車両鍵の機能を備え、車両鍵の代わりに携帯電話400を用いて車両60のドア操作及びエンジン操作を行うとしてもよい。
【0207】
(11)上記の第2の実施の形態では、携帯電話400が車両操作無効化要求情報を車両制御装置500へ送信する場合、携帯電話網70は受信した車両操作無効化要求情報を、直ちに車両制御装置500へ送信するとしている。しかし、このとき、携帯電話網70が車両制御装置500へ車両操作無効化要求情報を送信する際には、携帯電話による電子メールの送受信のように、車両制御装置500が携帯電話網70と通信可能な状態になった後に、携帯電話網70が車両制御装置500へ送信するとしてもよい。
【0208】
これにより、車両60(及び車両制御装置500)が地下等にあり、携帯電話網70との通信が不可能な場合に、携帯電話400から車両操作無効化要求情報を送信したとしても、車両60(及び車両制御装置500)が地上に出る等、通信可能な状態になったときに、携帯電話400から受信した車両操作無効化要求情報を送信するので、より確実に車両制御装置500へ送信して車両60のドア操作/エンジン操作を制御することができる。
【0209】
(12)さらに、上記において、携帯電話網から車両操作無効化要求情報を車両制御装置500へ送信する際には、以下のようにしてさらにその確実性を高めるようにしてもよい。
盗難防止システム50bは、図29に示すように、盗難防止システム50の構成要素に加え、複数のガソリンスタンドにそれぞれ設置されているガソリン給油装置81、82、83を備えている。また、車両60に代えて、車両60bを含んで構成されている。ガソリン給油装置81、82b、83は、それぞれ、専用線等の通信路で携帯電話網70に接続されており、携帯電話400及び車両60bに搭載されている車両制御装置500bと通信可能である。
【0210】
車両60bに搭載されている車両制御装置500bは、車両制御装置500と同様の構成を有している。
車両60bが給油を行う際には、車両制御装置500bが、ガソリンスタンドに設置されているガソリン給油装置81を介して、携帯電話400と通信を行う。
車両制御装置500の車両制御部510は、さらに車両60bの給油口の開錠/施錠を制御し、車両60bの給油口を開錠するためには、通信制御部503、通信部502及びアンテナ501は、無線通信により、ガソリン給油装置81を介して、携帯電話網70に車両制御装置500への通信があるか否かを問い合わせ、もしあれば、携帯電話網70は、ガソリン給油装置81を介してその通信内容、例えば、車両操作無効化要求情報を車両制御装置500へ送信する。
【0211】
これにより、車両操作無効化要求情報をより確実に車両制御装置500へ送信し車両60のドア操作/エンジン操作を制御することができる。
なお、上記の説明において、ガソリン給油装置81と車両制御装置500との通信は無線通信に限らず、有線による通信でもよい。これは例えば、給油口の側に車両制御装置500の通信部502と接続されたインターフェースがあり、ガソリン給油装置81とこのインターフェースを接続して通信を行うようにしてもよい。
【0212】
また、ガソリン給油装置81は、単に、携帯電話網70との通信を行うよう指示する命令を車両制御装置500に送信し、車両制御装置500がこの命令を受けて、携帯電話網70と通信を行った後、車両60の給油口を開錠するようにしてもよい。
なお、盗難防止システム50bでは、ガソリンスタンドに設置されているガソリン給油装置を例示して説明したが、ガソリン給油装置に限ることなく、ガソリンスタンドの他にも車両60が立ち寄るような施設に設置された装置であればどのような装置でもよい。
【0213】
(13)メモリカード200と車両制御装置300aとの間で行われる鍵共有の一例を、図30に示すフローチャートを用いて説明する。なお、ここでは、メモリカード200及び車両制御装置300aをそれぞれ、装置A及び装置Bと表現している。
装置Aは、秘密鍵xAを設定して保持している(ステップS401)。また、装置Bは、秘密鍵xBを設定して保持している(ステップS431)。
【0214】
楕円曲線を保持し管理する管理センタが存在し、管理センタには、管理センタ装置が設置されている。管理センタに設置されている管理センタ装置は、楕円曲線E:y=x+ax+bの適切なパラメタa及びbを選択して保持しており、また、素数p及び楕円曲線E上の適切な元Gを選択して保持している。
管理センタ装置は、素数p、楕円曲線E及び元Gを公開する(ステップS413)。
【0215】
装置Aは、公開鍵YA=xA*Gを算出し(ステップS402)、算出した公開鍵YAを装置Bへ出力する(ステップS403)。また、装置Bは、公開鍵YB=xB*Gを算出し(ステップS432)、算出した公開鍵YBを装置Aへ出力する(ステップS433)。
次に、装置Aは、共有鍵xA*YBを算出する(ステップS404)。ここで、共有鍵xA*YB=(xA×xB)*Gである。
【0216】
一方、装置Bは、共有鍵xB*YAを算出する(ステップS434)。ここで、共有鍵xB*YA=(xB×xA)*G=(xA×xB)*G=xA*YBである。
このようにして、装置A及び装置Bは、同じセッション鍵を共有することができる。
ここで、楕円曲線上の離散対数問題を安全性の根拠としている。
また、記号*は、楕円曲線に含まれる元を複数回加算する演算を示し、x*Gは、次式に示すように、楕円曲線に含まれる元Gをx回加算することを意味する。
【0217】
x*G=G+G+G+・・・+G
(14)上記の第1の実施の形態において、指示用携帯電話100にメモリカード200が装着されるとしているが、この形態には限定されない。
指示用携帯電話100は、メモリカード200を内蔵しているとしてもよい。この場合、指示用携帯電話100は、車両制御装置300aから電子鍵データを受け取り、受け取った電子鍵データ(第2電子キー)を内部に記憶する。
【0218】
(15)次に示すように構成してもよい。
本発明は、車両鍵による車両の操作の無効化及び有効化を行う車載装置と、車載装置と通信可能な携帯装置とから構成される盗難防止システムである。
前記車載装置は、車両操作無効化要求情報を受信する無効化要求受信手段と、前記無効化要求受信手段が前記車両操作無効化要求情報を受信した際に、前記車両鍵による前記車両の操作を無効化する無効化手段と、前記無効化手段が前記車両の操作を無効化した際に、第1操作可能化情報を生成する生成手段と、前記第1操作可能化情報を送信する送信手段と、第2操作可能化情報を受信する受信手段と、前記第1操作可能化情報と前記第2操作可能化情報を比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記車両鍵による前記車両の操作を有効化する有効化手段とを備える。
【0219】
前記携帯装置は、前記車両操作無効化要求情報を送信する無効化要求送信手段と、前記第1操作可能化情報を受信する操作可能化情報受信手段と、前記第1操作可能化情報を基に第2操作可能化情報へ変換する変換手段と、前記第2操作可能化情報を送信する操作可能化情報送信手段とを備える。
また、本発明は、車両鍵による車両の操作の無効化及び有効化を行う車載装置と、車載装置と通信可能な携帯装置とから構成される盗難防止システムである。
【0220】
前記車載装置は、前記車両の車両異常を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記車両鍵による前記車両の操作を無効化する無効化手段と、前記無効化手段が前記車両の操作を無効化した際に、第1操作可能化情報を生成する生成手段と、前記第1操作可能化情報を送信する送信手段と、第2操作可能化情報を受信する受信手段と、前記第1操作可能化情報と前記第2操作可能化情報を比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記車両鍵による前記車両の操作を有効化する有効化手段とを備える。
【0221】
前記携帯装置は、前記第1操作可能化情報を受信する操作可能化情報受信手段と、前記第1操作可能化情報を基に第2操作可能化情報へ変換する変換手段と、前記第2操作可能化情報を送信する操作可能化情報送信手段とを備える。
また、本発明は、車両鍵による車両の操作の無効化及び有効化を行う車載装置であって、外部から車両操作無効化要求情報を受信する無効化要求受信手段と、前記無効化要求受信手段が前記車両操作無効化要求情報を受信した際に、前記車両鍵による前記車両の操作を無効化する無効化手段と、前記無効化手段が前記車両の操作を無効化した際に、第1操作可能化情報を生成する生成手段と、前記第1操作可能化情報を送信する送信手段と、外部から第2操作可能化情報を受信する受信手段と、前記第1操作可能化情報と前記第2操作可能化情報を比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記車両鍵による前記車両の操作を有効化する有効化手段とを備える。
【0222】
また、本発明は、車両鍵による車両の操作の無効化及び有効化を行う車載装置であって、前記車両の車両異常を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記車両鍵による前記車両の操作を無効化する無効化手段と、前記無効化手段が前記車両の操作を無効化した際に、第1操作可能化情報を生成する生成手段と、前記第1操作可能化情報を送信する送信手段と、外部から第2操作可能化情報を受信する受信手段と、前記第1操作可能化情報と前記第2操作可能化情報を比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記車両鍵による前記車両の操作を有効化する有効化手段とを備える。
【0223】
ここで、前記無効化手段は、前記車両鍵による前記車両のエンジン始動操作を無効化するとしてもよい。
ここで、前記無効化手段は、前記車両鍵による前記車両のドアの開閉操作を無効化するとしてもよい。
ここで、前記第1操作可能化情報は乱数であるとしてもよい。
【0224】
ここで、前記第1操作可能化情報は、乱数を暗号化した暗号文であるとしてもよい。
ここで、前記有効化手段は、前記比較手段の比較結果、前記第1操作可能化情報と前記第2操作可能化情報とが一致する際に、前記車両鍵による前記車両の操作を有効化するとしてもよい。
ここで、前記有効化手段は、前記比較手段の比較結果、前記第1操作可能化情報と前記第2操作可能化情報とが規定の関係式を満たす際に、前記車両鍵による前記車両の操作を有効化するとしてもよい。
【0225】
ここで、前記受信手段は、近距離の無線通信により前記第2操作可能化情報を受信するとしてもよい。
ここで、前記受信手段は、非接触ICカードが用いる無線通信方式により前記第2操作可能化情報を受信するとしてもよい。
また、本発明は、車両鍵による車両の操作の無効化を要求するための車両操作無効化要求情報を送信する携帯装置であって、前記車両操作無効化要求情報を送信する無効化要求送信手段を備える。
【0226】
また、本発明は、車両鍵による車両の操作の有効化を要求するための第2操作可能化情報を送信する携帯装置であって、外部から第1操作可能化情報を受信する操作可能化情報受信手段と、前記第1操作可能化情報を基に前記第2操作可能化情報へ変換する変換手段と、前記第2操作可能化情報を送信する操作可能化情報送信手段とを備える。
ここで、前記第2操作可能化情報は、前記第1操作可能化情報と等しいとしてもよい。
【0227】
ここで、前記変換手段は、前記第1操作可能化情報を、規定の関係式に基づき前記第2操作可能化情報へと変換するとしてもよい。
ここで、前記操作可能化情報送信手段は、近距離の無線通信により第1操作可能化情報を送信するとしてもよい。
ここで、前記操作可能化情報送信手段は、非接触ICカードが用いる無線通信方式により第1操作可能化情報を送信するとしてもよい。
【0228】
(16)上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、などから構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、各装置は、その機能を達成する。
(17)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、1個のシステムLSIから構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
【0229】
(18)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなど、に記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
【0230】
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。
【0231】
また、前記プログラム又は前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、又は前記プログラム又は前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
(19)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0232】
本発明を構成する各装置及び記録媒体は、盗難の防止が必要とされる対象物を扱うあらゆる産業において、経営的に、また継続的及び反復的に使用することができる。また、本発明を構成する各装置は、電器機器製造産業において、経営的に、また継続的及び反復的に、製造し、販売することができる。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】

【図21】

【図22】

【図23】

【図24】

【図25】

【図26】

【図27】

【図28】

【図29】

【図30】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
盗難防止の対象物を制御する対象物制御装置と、前記対象物制御装置に対して前記制御を指示する携帯端末装置とから構成される盗難防止システムであって、
前記携帯端末装置は、
警戒モードへの移行を示す警戒指示を対象物制御装置へ送信する指示送信手段と、
前記対象物制御装置から電子キーを受信する電子キー受信手段と、
電子キー記憶手段と、
受信した前記電子キーを前記電子キー記憶手段に書き込む電子キー書込手段と、
前記電子キー記憶手段に書き込まれた前記電子キーを用いて、前記対象物制御装置に対して前記対象物の制御を指示する制御指示手段とを備え、
前記対象物制御装置は、
警戒モードへの移行を示す警戒指示を取得する指示取得手段と、
前記警戒指示を取得すると警戒モードに設定するモード設定手段と、
電子キーを生成する電子キー生成手段と、
生成した前記電子キーを前記携帯端末装置へ送信する電子キー送信手段と、
警戒モードに設定されている場合に、前記電子キーを用いた前記携帯端末装置の指示のみに従って前記対象物を制御する対象物制御手段とを備える
ことを特徴とする盗難防止システム。
【請求項2】
盗難防止の対象物を制御する対象物制御装置に対して前記制御を指示する携帯端末装置であって、
警戒モードへの移行を示す警戒指示を対象物制御装置へ送信する指示送信手段と、
前記対象物制御装置から電子キーを受信する電子キー受信手段と、
電子キー記憶手段と、
受信した前記電子キーを前記電子キー記憶手段に書き込む電子キー書込手段と、
前記電子キー記憶手段に書き込まれた前記電子キーを用いて、前記対象物制御装置に対して前記対象物の制御を指示する制御指示手段と
を備えることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項3】
前記指示送信手段は、さらに、通常モードへの移行を示す通常指示を前記対象物制御装置へ送信し、
前記携帯端末装置は、さらに、
前記対象物制御装置から通常モードへの移行の完了を示す完了通知を受信する完了通知受信手段と、
前記完了通知を受信すると、前記電子キー記憶手段に書き込まれた前記電子キーを削除する電子キー削除手段と
を含むことを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記電子キー記憶手段は、可搬型のメモリカードである
ことを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記携帯端末装置は、携帯電話であり、
前記指示送信手段は、携帯電話網を介して、前記警戒指示を送信し、
前記電子キー受信手段は、携帯電話網を介して、前記電子キーを受信する
ことを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項6】
前記制御指示手段は、短距離無線を用いて、前記電子キーと、前記対象物の制御を指示する制御指示情報とを、前記対象物制御装置に送信することにより、前記対象物制御装置に対して前記対象物の制御を指示する
ことを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項7】
携帯端末装置の指示により盗難防止の対象物を制御する対象物制御装置であって、
警戒モードへの移行を示す警戒指示を取得する指示取得手段と、
前記警戒指示を取得すると警戒モードに設定するモード設定手段と、
電子キーを生成する電子キー生成手段と、
生成した前記電子キーを前記携帯端末装置へ送信する電子キー送信手段と、
警戒モードに設定されている場合に、前記電子キーを用いた前記携帯端末装置の指示のみに従って前記対象物を制御する対象物制御手段と
を備えることを特徴とする対象物制御装置。
【請求項8】
前記対象物制御手段は、警戒モードに設定されている場合に、機械式キーを用いた前記対象物の制御を禁止する
ことを特徴とする請求項7に記載の対象物制御装置。
【請求項9】
前記指示受信手段は、さらに、前記携帯端末装置から通常モードへの移行を示す通常指示を受信し、
前記モード設定手段は、さらに、前記通常指示を受信すると通常モードに設定し、
前記対象物制御装置は、さらに、
通常モードへの設定が完了すると、通常モードへの移行の完了を示す完了通知を前記携帯端末装置へ送信する完了通知送信手段を備え、
前記対象物制御手段は、さらに、通常モードに設定されている場合に、前記電子キーを用いた前記携帯端末装置の指示に従う前記対象物の制御を禁止する
ことを特徴とする請求項7に記載の対象物制御装置。
【請求項10】
前記対象物制御手段は、通常モードに設定されている場合に、機械式キーに従って前記対象物を制御する
ことを特徴とする請求項9に記載の対象物制御装置。
【請求項11】
前記指示取得手段は、前記携帯端末装置から前記警戒指示を取得する
ことを特徴とする請求項7に記載の対象物制御装置。
【請求項12】
前記指示取得手段は、前記携帯端末装置とは別の携帯端末装置から前記警戒指示を取得する
ことを特徴とする請求項7に記載の対象物制御装置。
【請求項13】
前記対象物は、異常を感知すると、警戒モードへの移行を示す警戒指示を前記対象物制御装置へ出力するセンサ手段を備えており、
前記指示取得手段は、前記センサ手段からは前記警戒指示を取得する
ことを特徴とする請求項7に記載の対象物制御装置。
【請求項14】
前記携帯端末装置は、携帯電話であり、
前記指示取得手段は、前記携帯電話から、携帯電話網を介して、前記警戒指示を受信することにより、取得する
ことを特徴とする請求項7に記載の対象物制御装置。
【請求項15】
前記対象物制御手段は、短距離無線を用いて、前記携帯端末装置から前記電子キーと、前記対象物の制御を指示する制御指示情報とを受信し、受信した前記電子キーを用いて、受信した前記制御指示情報に従って、前記対象物を制御する
ことを特徴とする請求項7に記載の対象物制御装置。
【請求項16】
盗難防止の対象物を制御する対象物制御装置と、前記対象物制御装置に対して警戒を指示する第1携帯端末装置と、前記対象物制御装置に対して前記制御を指示する第2携帯端末装置とから構成される盗難防止システムであって、
前記第1携帯端末装置は、
警戒モードへの移行を示す警戒指示を対象物制御装置へ送信する指示送信手段を備え、
前記第2携帯端末装置は、
前記対象物制御装置から電子キーを受信する電子キー受信手段と、
電子キー記憶手段と、
受信した前記電子キーを前記電子キー記憶手段に書き込む電子キー書込手段と、
前記電子キー記憶手段に書き込まれた前記電子キーを用いて、前記対象物制御装置に対して前記対象物の制御を指示する制御指示手段とを備え、
前記対象物制御装置は、
警戒モードへの移行を示す警戒指示を取得する指示取得手段と、
前記警戒指示を取得すると警戒モードに設定するモード設定手段と、
電子キーを生成する電子キー生成手段と、
生成した前記電子キーを前記携帯端末装置へ送信する電子キー送信手段と、
警戒モードに設定されている場合に、前記電子キーを用いた前記携帯端末装置の指示のみに従って前記対象物を制御する対象物制御手段とを備える
ことを特徴とする盗難防止システム。
【請求項17】
盗難防止の対象物を制御する対象物制御装置に対して前記制御を指示する携帯端末装置であって、
前記対象物制御装置から電子キーを受信する電子キー受信手段と、
電子キー記憶手段と、
受信した前記電子キーを前記電子キー記憶手段に書き込む電子キー書込手段と、
前記電子キー記憶手段に書き込まれた前記電子キーを用いて、前記対象物制御装置に対して前記対象物の制御を指示する制御指示手段と
を備えることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項18】
盗難防止の対象物を制御する対象物制御装置に対して前記制御を指示する携帯端末装置で用いられる制御方法であって、
前記携帯端末装置は、電子キー記憶手段を備え、
前記方法は、
警戒モードへの移行を示す警戒指示を対象物制御装置へ送信する指示送信ステップと、
前記対象物制御装置から電子キーを受信する電子キー受信ステップと、
受信した前記電子キーを前記電子キー記憶手段に書き込む電子キー書込ステップと、
前記電子キー記憶手段に書き込まれた前記電子キーを用いて、前記対象物制御装置に対して前記対象物の制御を指示する制御指示ステップと
を含むことを特徴とする携帯端末装置の制御方法。
【請求項19】
盗難防止の対象物を制御する対象物制御装置に対して前記制御を指示する携帯端末装置で用いられる制御用のコンピュータプログラムであって、
前記携帯端末装置は、電子キー記憶手段を備え、
前記方法は、
警戒モードへの移行を示す警戒指示を対象物制御装置へ送信する指示送信ステップと、
前記対象物制御装置から電子キーを受信する電子キー受信ステップと、
受信した前記電子キーを前記電子キー記憶手段に書き込む電子キー書込ステップと、
前記電子キー記憶手段に書き込まれた前記電子キーを用いて、前記対象物制御装置に対して前記対象物の制御を指示する制御指示ステップと
を含むことを特徴とする携帯端末装置の制御用のコンピュータプログラム。
【請求項20】
前記コンピュータプログラムは、
コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されている
ことを特徴とする請求項19に記載のコンピュータプログラム。
【請求項21】
前記コンピュータプログラムは、
搬送波に乗せられて送信される
ことを特徴とする請求項19に記載のコンピュータプログラム。
【請求項22】
携帯端末装置の指示により盗難防止の対象物を制御する対象物制御装置で用いられる制御方法であって、
警戒モードへの移行を示す警戒指示を取得する指示取得ステップと、
前記警戒指示を取得すると警戒モードに設定するモード設定ステップと、
電子キーを生成する電子キー生成ステップと、
生成した前記電子キーを前記携帯端末装置へ送信する電子キー送信ステップと、
警戒モードに設定されている場合に、前記電子キーを用いた前記携帯端末装置の指示のみに従って前記対象物を制御する対象物制御ステップと
を含むことを特徴とする制御方法。
【請求項23】
携帯端末装置の指示により盗難防止の対象物を制御する対象物制御装置で用いられる制御用のコンピュータプログラムであって、
警戒モードへの移行を示す警戒指示を取得する指示取得ステップと、
前記警戒指示を取得すると警戒モードに設定するモード設定ステップと、
電子キーを生成する電子キー生成ステップと、
生成した前記電子キーを前記携帯端末装置へ送信する電子キー送信ステップと、
警戒モードに設定されている場合に、前記電子キーを用いた前記携帯端末装置の指示のみに従って前記対象物を制御する対象物制御ステップと
を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項24】
前記コンピュータプログラムは、
コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されている
ことを特徴とする請求項23に記載のコンピュータプログラム。
【請求項25】
前記コンピュータプログラムは、
搬送波に乗せられて送信される
ことを特徴とする請求項23に記載のコンピュータプログラム。

【国際公開番号】WO2005/056957
【国際公開日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【発行日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−516108(P2005−516108)
【国際出願番号】PCT/JP2004/018169
【国際出願日】平成16年12月6日(2004.12.6)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】