説明

薄膜装置、薄膜装置を備えた可撓性回路基板、及び薄膜装置の製造方法

【課題】剥離層、基板、又は設置面等の帯電による影響を受けない、回路動作が安定した薄膜装置を提供すること。
【解決手段】本発明の薄膜装置は、基板と、前記基板の上に形成された、導電性を有する電界遮蔽板と、前記電界遮蔽板の上に形成された、薄膜素子を含む能動層と、を備え、前記電界遮蔽板は、前記薄膜素子のいずれか電極の電位又は接地電位に接続されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜装置、薄膜装置を備えた可撓性回路基板、及び薄膜装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置(LCD)、電界発光(エレクトロルミネッセンス:EL)表示装置のような薄膜半導体装置では、落下等の衝撃による破壊防止、柔軟性の向上、軽量化等の目的で、下地基板としてプラスチック基板を使用することがある。このようにプラスチック基板上に薄膜半導体装置を形成するための技術として、従来、次のような転写技術があった。
【0003】
まず、耐熱性を有する転写元基板上に薄膜半導体装置を形成した後、当該転写元基板から薄膜素子が形成されている素子形成層(被転写層)を剥離する。そして、剥離された素子形成層を第2転写基板であるプラスチック基板に貼り付けることによって半導体応用装置を製造する。この転写技術は、例えば特開平10−125929号公報、特開平10−125930号公報、特開平10−125931号公報に、「剥離方法」等として詳細に説明されている。
【0004】
上記転写技術では、製造工程において電荷が剥離層の層内又は界面等に蓄積され、剥離層が帯電することがあった。この剥離層は、素子形成層に形成された薄膜素子に近接して設置されており、帯電した剥離層に蓄積された電荷が薄膜素子の特性を変化させ、結果として薄膜素子の回路動作を不安定にする場合がある。このような問題に対し、剥離層に導電性を持たせ、薄膜半導体装置の製造工程において、剥離層を除電する技術が特開2006−135051号公報に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−125929号公報
【特許文献2】特開平10−125930号公報
【特許文献3】特開平10−125931号公報
【特許文献4】特開2006−135051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の技術によって剥離層を除電する場合、薄膜半導体装置の製造工程で剥離層の除電を行うため、剥離層で素子形成層を剥離する工程の後は除電することができない。一方で、剥離層で素子形成層を剥離する工程の後には、帯電しやすい非導電性の基板上に接着剤を塗布し素子形成層を転写する工程があり、この転写する工程で基板や剥離層が帯電する場合がある。このように基板や剥離層が帯電すると、薄膜素子の電荷分布が変化し、回路動作が不安定になることがある。例えば、薄膜素子がトランジスタであった場合、チャネル領域の電荷分布が変化し、閾値電圧が変化することがある。
【0007】
また、製造された薄膜半導体装置における基板や剥離層自体には電荷が蓄積されていない場合でも、薄膜半導体装置を置く机などの設置面が帯電していることがある。この場合、帯電した設置面等によって薄膜素子の電荷分布が変化し、回路動作が不安定になることがある。
【0008】
本発明は、上記いずれかの課題に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは剥離層、基板、又は設置面等の帯電による影響を受けない、回路動作が安定した薄膜装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる課題を解決するために、本発明の薄膜装置は、基板と、前記基板の上に形成された、導電性を有する電界遮蔽板と、前記電界遮蔽板の上に形成された、薄膜素子を含む能動層と、を備え、前記電界遮蔽板は、前記薄膜素子のいずれか電極の電位又は接地電位に接続されていることを特徴とする。
【0010】
かかる構成によれば、薄膜素子を含む能動層の下に、導電性を有し、薄膜素子のいずれかの電極の電位又は接地電位に接続された電界遮蔽板を備えたので、剥離層、基板、又は設置面等の帯電による影響は電界遮蔽板で吸収される。つまり、能動層が剥離層、基板、又は設置面等の帯電による影響を受けないようにすることができる。これにより、薄膜素子の回路動作を安定させることが可能となる。
【0011】
また、前記能動層は、前記薄膜素子として、それぞれチャネル領域を有する半導体素子を複数含んでおり、複数の前記電界遮蔽板が、それぞれの前記チャネル領域に対応して形成されていることが好ましい。
【0012】
かかる構成によれば、複数の電界遮蔽板がそれぞれのチャネル領域に対応して形成されることにより、小面積の電界遮蔽板で、効果的に薄膜素子のチャネル領域が剥離層等の帯電による影響を受けることを防ぐことができる。
【0013】
また、前記複数の半導体素子は、それぞれの前記チャネル領域に対応するゲート電極を有しており、前記複数の電界遮蔽板は、当該複数の電界遮蔽板に対応してそれぞれ形成された前記ゲート電極とそれぞれ接続されていることが好ましい。
【0014】
かかる構成によれば、ゲート電極と電界遮蔽板の電位が同電位であるため、能動層内の厚み方向の電位分布がなくなり、能動層に形成された薄膜素子の動作に影響を及ぼすことがなくなる。これによって薄膜素子の駆動能力を高めることができる。
【0015】
また、前記複数の電界遮蔽板は、それぞれ接地電位に接続されていることが好ましい。
【0016】
かかる構成によれば、電界遮蔽板が、安定した接地電位に固定されることとなり、剥離層などの帯電の状態が急激に変化した場合であっても、チャネル領域が影響を受け、薄膜素子の動作が不安定になることを防ぐことができる。
【0017】
また、前記電界遮蔽板が全面に形成されていることが好ましい。
【0018】
かかる構成によれば、電界遮蔽板を形成する工程を簡素化することができる。また、基板、剥離層、又は設置面等の帯電による薄膜素子に対する影響を、薄膜素子の全面において取り除くことができる。
【0019】
また、前記電界遮蔽板は、接地電位に接続されていることが好ましい。
【0020】
かかる構成によれば、電界遮蔽板が、安定した接地電位に固定されることとなり、剥離層などの帯電の状態が急激に変化した場合であっても、薄膜素子が当該変化の影響を受け、動作が不安定になることを防ぐことができる。
【0021】
また、前記基板と前記電界遮蔽板との間に形成された、前記基板と前記電界遮蔽板とを接着させる接着層を備えるが好ましい。
【0022】
かかる構成によれば、基板と電界遮蔽板とを半永久的に接着することができる。
【0023】
また、本発明は、上記いずれかの薄膜装置を備え、前記薄膜装置における前記基板が可撓性を有することを特徴とする可撓性回路基板を含む。
【0024】
かかる構成によれば、薄膜素子の回路動作を安定させるなど、上記いずれかの特徴を有する可撓性回路基板を構成することができる。
【0025】
また、本発明の薄膜装置の製造方法は、転写元基板上に、剥離層を形成する工程と、前記剥離層上に、導電性を有する電界遮蔽板を形成する工程と、前記電界遮蔽板上に、薄膜素子を含む能動層を形成する工程と、前記剥離層にエネルギーを付与して界面剥離及び層内剥離の少なくともいずれか一方を生じさせることにより、前記電界遮蔽板及び前記能動層を転写元基板から剥離する工程と、を備え、前記電界遮蔽板は、前記薄膜素子のいずれかの電位に接続されていることを特徴とする。
【0026】
かかる方法によれば、薄膜素子を含む能動層の下に、導電性を有し、薄膜素子のいずれかの電位に接続された電界遮蔽板を形成する工程を備えているので、剥離層、基板、又は設置面の帯電による影響を吸収する電界遮蔽板を有する薄膜装置を製造することができる。つまり、本方法により製造された薄膜装置における能動層は、剥離層、基板、又は設置面の帯電による影響を受けないようにすることができる。これにより、製造された薄膜素子の回路動作を安定させることが可能となる。
【0027】
なお、本明細書において「薄膜装置」は、主には薄膜トランジスタ(TFT)を指すが、その他の形態の能動素子、画素電極、接続パッド、抵抗、及びキャパシタ等の受動部品を含んでもよい。
【0028】
また、本明細書において「能動層」とは薄膜素子を形成するひとつ又は複数の層を指す。「素子形成層」は「能動層」と同一の意味で用いられる。「被転写層」は、製造工程における転写の対象となるひとつ又は複数の層を指し、「能動層」、「素子形成層」を含む意味で用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】電界遮蔽板を備えた薄膜装置の第1の構成例を示す図。
【図2】電界遮蔽板を備えた薄膜装置の第1の構成の変形例を示す図。
【図3】電界遮蔽板を備えた薄膜装置の第2の構成例を示す図。
【図4】電界遮蔽板を備えた薄膜装置の製造方法を示す図。
【図5】薄膜装置を備えた電気光学装置の構成例を示す図。
【図6】薄膜装置を備えた電子機器の構成例を示す図。
【図7】電界遮蔽板の構成条件を説明する図。
【図8】電界遮蔽板周辺に発生し得る等電位面を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明に係る実施形態について、以下の構成に従って、図面を参照しながら具体的に説明する。ただし、以下の実施形態はあくまで本発明の一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、各実施形態では、薄膜素子として薄膜トランジスタを例に挙げて説明している。なお、各図面において、同一の部品には同一の符号を付している。
1.電界遮蔽板を備えた薄膜装置の第1の構成例
2.電界遮蔽板を備えた薄膜装置の第2の構成例
3.電界遮蔽板を備えた薄膜装置の製造方法
4.本発明の薄膜装置を備えた電気光学装置の構成例
5.本発明の薄膜装置を備えた電子機器の構成例
【0031】
(実施形態1)
(1.電界遮蔽板を備えた薄膜装置の第1の構成例)
本発明は薄膜装置に関するが、本発明の薄膜装置は、例えばフレキシブル表示デバイスなどの可撓性を有する電気光学装置などとして使用される。具体的な適用例については後述する。
【0032】
図1は、本発明の実施形態1における、電界遮蔽板を備えた薄膜装置の第1の構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態における薄膜装置は複数の層を含んで構成される。これらの層は、基板100、接着層102、絶縁層104、電界遮蔽板106、下地絶縁層108、ゲート絶縁膜110、及び層間絶縁膜112を含む。これらのうち、下地絶縁層108、ゲート絶縁膜110、及び層間絶縁膜112は能動層114に含まれる。また、能動層114は、薄膜トランジスタT1及びT2を含んでいる。薄膜トランジスタT1は、チャネル領域103c、ソース電極103s、ドレイン電極103d、ゲート電極105、ソース電極103sと接続された配線層107s、及びドレイン電極103dと接続された配線層107dを含む。薄膜トランジスタT2も薄膜トランジスタT1と同様の要素を含む。
【0033】
(基板100)
本実施形態の薄膜装置における基板100は、製造工程における高温プロセスを経た後に接着されるものであるため、高温プロセスに耐え得る材料である必要がない。したがって、基板100には用途に合わせて様々な材料を適用可能である。例えば、可撓性を有するプラスチック基板、安価なガラス、及びセラミックなどの材料が、基板100として用いられ得る。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等も基板100として使用可能である。
【0034】
(接着層102)
接着層102は、基板100と電界遮蔽板106とを接着させるため、基板100と電界遮蔽板106との間に形成される。本実施形態では、電界遮蔽板106の下に絶縁層104を備えているため、接着層102は基板100と絶縁層104との間に形成されているが、絶縁層104は必要に応じて選択的に形成されるものであり、必ずしも電界遮蔽板106の下に形成される必要はない。接着層102の組成としては、エポキシ系、アクリレート系、シリコン系等の樹脂が適宜に選択される。
【0035】
(絶縁層104)
絶縁層104は、絶縁体材料により接着層102の上に形成される。この絶縁層104は、必要に応じて選択的に形成されるものであり、必ずしも形成される必要はない。
【0036】
(電界遮蔽板106)
電界遮蔽板106は、絶縁層104の上に、又は接着層102の上に直接、形成される。本実施形態では、電界遮蔽板106は薄膜装置の全面にひとつの層をなすように形成される。電界遮蔽板106は、導電性を有する金属等の材料によって形成されており、薄膜装置の接地電位に接続されている。この接続は、能動層114に形成される薄膜トランジスタのいずれかの配線に接続されてもよいし、本実施形態の薄膜装置を含む機器の筐体が接地電位になっている場合は、筐体に接続されてもよい。電界遮蔽板106の組成としては、製造工程における高温プロセスに耐え得るように耐熱性を有し、かつ導電性を有する金属等が用いられ、クロム(Cr)、又はモリブデン(Mo)を用いることが好ましい。
【0037】
なお、クロム、モリブデン以外にも、導電性を有し、高温プロセスに耐え得る材料であれば電界遮蔽板106の材料として使用可能である。例えばアルミニウム、ステンレス、銀、銅、半田、またはその他の金属類もしくは合金類を電界遮蔽板106の材料として適用可能である。また、有機導電材料であるポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、またはポリアセンなども電界遮蔽板106の材料として適用可能である。さらに、ポリオレフィン、フッ素系ポリマー、熱可塑性エラストマー、シリコーンゴムなどの材質を原料とした導電性樹脂を電界遮蔽板106の材料として適用してもよい。
【0038】
さらに、電界遮蔽板106の材料は、薄膜装置を製造するプロセスに応じて選択されることが好ましい。具体的には、HTPS(高温ポリシリコン)を用いた薄膜装置の製造プロセスでは最高1000℃程度に加熱されるため、この高温に耐え得る材料であるクロム、モリブデンなどを電界遮蔽板106の材料として用いることが好ましい。また、LTPS(低温ポリシリコン)を用いた薄膜装置の製造プロセスでは、最高500℃程度に加熱されるため、この温度に耐え得るアルミニウムまたは銅などの材料を電界遮蔽板106の材料として用いることが好ましい。また、薄膜装置を室温で形成する製造方法を採用する場合、導電性有機材料を電界遮蔽板106の材料として採用可能である。
【0039】
また、電界遮蔽板106は、下地絶縁層108と比較して、電荷の通過をより抑制可能に構成される。
【0040】
また、本実施形態1の薄膜装置が帯電物の上に置かれ、基板100の下にこの帯電物が配置された状態になったとき、この帯電物から下地絶縁層108を介して薄膜トランジスタのチャネル領域103cにかかる電界強度が、ゲート電極105からゲート絶縁膜110を介してチャネル領域103cにかかる電界強度よりも弱くなるように電界遮蔽板106が構成される。このような電界遮蔽板106を構成するためには、以下の数式を満足する必要がある。ただし、以下の数式においては、図7にも示すように、ゲート電極105に印加される電圧をVg、ゲート絶縁膜110の厚さをDg、ゲート絶縁膜110の比誘電率をεg、チャネル領域103cと電界遮蔽板106との間の電位差の絶対値をVb、チャネル領域103cと電界遮蔽板106との距離をDb、下地絶縁層108の比誘電率をεbとする。
【数1】

【0041】
上記数式において、帯電物によって決定される要素はチャネル領域103cと電界遮蔽板106との間の電位差の絶対値Vbである。すなわち、電荷遮蔽板106は、想定される最も強く帯電された帯電物の上に薄膜装置が置かれた場合でも、上記数式を満足するように構成されればよい。
【0042】
なお、電界遮蔽板106は必ずしも薄膜装置の全面にもれなく形成されていなくてもよく、実質的に全面に形成されていればよい。実質的に全面に電界遮蔽板106を形成する例としては、例えば薄膜装置の外周の、薄膜トランジスタが形成されない領域については形成せず、内側部分のみに形成することなどが考えられる。
【0043】
なお、電界遮蔽板106は、薄膜装置の電位の中で最も安定した接地電位に接続することが好ましいが、これに限られず、薄膜装置におけるいずれかの電極に接続されてもよい。
【0044】
(下地絶縁層108)
下地絶縁層108は、薄膜トランジスタの土台となる基礎層を構成するものであり、例えば製造時または使用時において能動層114を物理的または化学的に保護する保護層、絶縁層、能動層114へのまたは能動層114からの成分の移行(マイグレーション)を阻止するバリア層、反射層、としての機能のうち少なくとも一つを発揮するものである。下地絶縁層108の組成としては、酸化ケイ素(SiO)の他、各種金属が挙げられる。
【0045】
ゲート絶縁膜110は、下地絶縁層108の上に、絶縁体により形成される。
層間絶縁膜112は、ゲート絶縁膜110の上に、絶縁体により形成される。
【0046】
(能動層114)
能動層114は、電界遮蔽板106の上に、薄膜トランジスタT1及びT2を含んで構成される。
【0047】
(薄膜トランジスタT1及びT2)
薄膜トランジスタT1及びT2は、ソース電極103s、ドレイン電極103d、チャネル領域103c、ゲート絶縁膜110、ゲート電極105、層間絶縁膜112、配線層107s、及び配線層107dを含んで構成される。
【0048】
以上のように、本実施形態における薄膜装置は、基板100と、基板100の上に形成された、導電性を有する電界遮蔽板106と、電界遮蔽板106の上に形成された、薄膜素子(薄膜トランジスタ)を含む能動層114と、を備える。そして、電界遮蔽板106は、薄膜素子のいずれか電極の電位又は接地電位に接続されている。
【0049】
かかる構成によれば、薄膜素子を含む能動層114の下に、導電性を有し、薄膜素子のいずれかの電位又は接地電位に接続された電界遮蔽板106を備えたので、基板100、又は当該薄膜装置を設置する設置面等の帯電による影響は電界遮蔽板106で吸収される。つまり、能動層114が、基板100、又は設置面等の帯電による影響を受けないようにすることができる。これにより、薄膜素子の回路動作を安定させることが可能となる。
【0050】
なお、本実施形態の薄膜装置では、剥離層の界面で剥離されて製造された薄膜装置を例に挙げて説明したため剥離層が残存していないが、剥離層の界面ではなく、剥離層の層内で剥離することで薄膜装置を製造する場合がある。
【0051】
図2は、本実施形態1の電界遮蔽板を備えた薄膜装置の第1の構成の変形例を示す図である。図2に示すように、当該薄膜装置では接着層102の上に剥離層122が残存している。ここで、製造工程において、この剥離層122が帯電することがある。この場合であっても、剥離層122は電界遮蔽板106の下に形成されているため、この剥離層122の帯電による影響も電界遮蔽板106で吸収することが可能となり、薄膜素子の回路動作を安定させることができる。
【0052】
また、電界遮蔽板106が薄膜装置の全面に形成されていることが好ましい。
【0053】
かかる構成によれば、薄膜装置の製造工程において電界遮蔽板106を形成する工程を簡素化することができる。また、基板100、剥離層122、又は設置面等の帯電による薄膜素子に対する影響を、薄膜素子の全面においてなくすことができる。
【0054】
また、電界遮蔽板106は、接地電位に接続されていることが好ましい。
【0055】
かかる構成によれば、電界遮蔽板106が、薄膜装置において最も安定した接地電位に固定されることとなり、基板100や剥離層などの帯電の状態が急激に変化した場合であっても、薄膜素子が当該変化の影響を受け、動作が不安定になることを防ぐことができる。
【0056】
また、基板100と電界遮蔽板106との間に形成された、基板100と電界遮蔽板106とを接着させる接着層102を備えるが好ましい。
【0057】
かかる構成によれば、基板100と電界遮蔽板106とを半永久的に接着することができる。なお、電界遮蔽板106の下に絶縁層104を形成する場合、接着層102は基板100と絶縁層104との間に形成される。
【0058】
(実施形態2)
(2.電界遮蔽板を備えた薄膜装置の第2の構成例)
図3は、本発明の実施形態2における、電界遮蔽板を備えた薄膜装置の第2の構成例を示す図である。本発明における実施形態1と実施形態2とは、電界遮蔽板106を除いて同一の構成と機能を有するため、以下では電界遮蔽板106を中心に説明する。
【0059】
(電界遮蔽板106)
図3に示すように、本実施形態の薄膜装置における電界遮蔽板106は、実施形態1のように薄膜装置の全面にではなく、部分的に形成される。
【0060】
能動層114は、薄膜トランジスタT1及びT2を含んで構成される。ここで、薄膜トランジスタT1及びT2は同様の構成であるため、ここでは薄膜トランジスタT1を例に挙げて説明する。薄膜トランジスタT1はチャネル領域103cを有している。薄膜トランジスタT1のゲート電極105に電圧が印加されると、ソース−ドレイン間に形成されたチャネル領域103cに空乏層が生じ、このゲート電極105に印加される電圧が閾値を超えることで、薄膜トランジスタT1が導通し、ソース電極103sとドレイン電極103dとの間に電流が流れる。ここで、チャネル領域103cが外部からの電圧等で影響を受けると、薄膜トランジスタT1が想定外の動作をすることがある。例えば、電荷分布の変動を発生させるような電界が薄膜トランジスタT1のチャネル領域103cに与えられると、薄膜トランジスタT1の閾値電圧が変動し、設計値よりも高いゲート電圧、または低いゲート電圧で導通するなどの不具合により、薄膜トランジスタで形成された回路の動作異常が発生し得る。よって、薄膜トランジスタT1を安定して動作させるためには、チャネル領域103cに、外部からの電圧や電界などが与えられないように構成することが要求される。
【0061】
そこで、本実施形態の薄膜装置における電界遮蔽板106は、それぞれ対応するチャネル領域103cが特定されており、この対応するチャネル領域103cに対する下部からの電圧や電界などによる影響をなくすために形成され、配置される。つまり、電界遮蔽板106は、対応するチャネル領域103cの下に形成され、配置されるものである。
【0062】
すなわち、本実施形態2における薄膜装置は、基板100と、基板100の上に形成された、導電性を有する電界遮蔽板106と、電界遮蔽板106の上に形成された、薄膜素子を含む能動層114と、を備える。電界遮蔽板106は、薄膜素子のいずれか電極の電位又は接地電位に接続されている薄膜装置である。能動層114は、薄膜素子として、それぞれチャネル領域103cを有する半導体素子(薄膜トランジスタ)を複数含んでいる。そして、複数の電界遮蔽板106が、それぞれのチャネル領域103cに対応して形成されている。
【0063】
かかる構成によれば、複数の電界遮蔽板106がそれぞれのチャネル領域103cに対応して形成されることにより、小面積の電界遮蔽板106で、薄膜素子のチャネル領域103cが基板100等の帯電による影響を受けることを防ぐことができる。
【0064】
また、複数の半導体素子(薄膜トランジスタT1及びT2)は、それぞれのチャネル領域103cに対応するゲート電極105を有しており、複数の電界遮蔽板106は、複数の電界遮蔽板106に対応してそれぞれ形成されたゲート電極105とそれぞれ接続されていることが好ましい。
【0065】
なお、一般的には、ゲート電極105の下に、このゲート電極105に対応するチャネル領域103cが形成される。
【0066】
かかる構成によれば、ゲート電極105と電界遮蔽板106の電位が同電位であるため、能動層114内の厚み方向の電位分布がなくなることで、能動層114に形成された薄膜素子の動作に影響を及ぼすことがなくなる。これによって薄膜素子の駆動能力を高めることができる。
【0067】
なお、電界遮蔽板106は、必ずしも対応するゲート電極105と直接接続されている必要はなく、対応する電界遮蔽板106とゲート電極105とが同電位になるように、間接的に接続されていてもよい。ただし、電界遮蔽板106とゲート電極105とが直接接続されることは好ましい。この場合、ゲート電極105の電圧の変化に遅延することなく電界遮蔽板106が同電位になり、電界遮蔽板106とゲート電極105との間に電位差が生じる時間がほとんどなくなる。これによって、薄膜素子の回路動作を安定させることができるためである。
【0068】
また、複数の電界遮蔽板106は、それぞれ接地電位に接続されていてもよい。
【0069】
かかる構成によれば、電界遮蔽板106が、安定した接地電位に固定されることとなり、基板100や剥離層などの帯電の状態が急激に変化した場合であっても、チャネル領域103cが影響を受け、薄膜素子の動作が不安定になることを防ぐことができる。
【0070】
(実施形態2の変形例)
実施形態2においては、図3に示したように、電界遮蔽板106は対応するチャネル領域103cの下に部分的に形成されていたが、これに限るものではない。電界遮蔽板106は、例えばメッシュ状(網目状)に構成したり、ブロックパターン状に構成したりしてもよい。ブロックパターン状とは、例えば平面視において所定の大きさの正方形または長方形のブロック状のパターンを、所定の間隔で配置された構成を指す。このようにメッシュ状またはブロックパターン状の電界遮蔽板106を配置した場合、帯電物の上に置かれた薄膜装置では、電界遮蔽板106が存在しない箇所においては電界がチャネル領域103c側に張り出す。図8は、このときの電界遮蔽板106の周辺の等電位面130を示した図である。図8にも示されるとおり、所定の間隔でブロックパターン状に構成された電界遮蔽板106でも、帯電物120により発生した電界はチャネル領域130cには影響を与えない。すなわち、メッシュ状またはブロックパターン状に設けられた電界遮蔽板106を用いた場合でも、帯電物120により発生される電界の遮蔽効果(抑制効果)を得ることができる。
【0071】
(実施形態3)
(3.電界遮蔽板を備えた薄膜装置の製造方法)
次に、本発明の電界遮蔽板を備えた薄膜装置の製造方法について、以下のとおり説明する。なお、以下の説明では最初に実施形態1で示した構成の薄膜装置を製造するための方法について説明し、その方法と比較しながら実施形態2で示した構成の薄膜装置を製造するための方法を簡潔に説明する。
【0072】
図4(a)乃至(e)は電界遮蔽板を備えた薄膜装置の製造方法を示す図である。
まず、図4(a)に示すように、転写元基板120上に剥離層122を形成する。転写元基板120としては、薄膜トランジスタを製造するための高温プロセスに耐え得る基板として、例えば石英ガラス等が用いられる。
【0073】
また、剥離層122は、所定のエネルギーの付与によって剥離する特性を有するものである。剥離する特性とは、レーザー光等により当該剥離層内や界面において剥離(それぞれ「層内剥離」または「界面剥離」ともいう)を生じる性質を指す。すなわち、一定の強度の光を照射することにより、剥離層122を構成する材料の原子又は分子における、原子間又は分子間の結合力が消失し又は減少し、アブレーション(ablation)等を生じ、剥離を引き起こすものである。剥離層122の組成としては、例えばアモルファス(非晶質)シリコン(a−Si)などが用いられる。
【0074】
また、剥離層122の上には、絶縁層104、電界遮蔽板106、及び下地絶縁層108がそれぞれ順に形成される。なお、実施形態1でも説明したとおり、絶縁層104は必ずしも形成される必要はなく、必要に応じて選択的に形成されればよい。また、電界遮蔽板106は、製造工程におけるいずれかの工程において、薄膜素子のいずれかの電極の電位又は接地電位と接続される。
【0075】
次に、図4(b)に示すように、下地絶縁層108の上にゲート絶縁膜110、層間絶縁膜112を含む薄膜トランジスタT1及びT2が形成される。薄膜トランジスタT1及びT2は、それぞれソース電極103s、ドレイン電極103d、チャネル領域103c、ゲート絶縁膜110、ゲート電極105、層間絶縁膜112、配線層107s、及び配線層107dを含んで構成される。また、下地絶縁層108と薄膜トランジスタT1及びT2とは、能動層114を構成する。
【0076】
ここでは図示していないが、能動層114の上に第2の接着層、第2の剥離層、及び第2の基板を形成する方法を用いることもできる。具体的には特開2006−135051号公報に開示されるような従来の方法などを用いる。
【0077】
次に、図4(c)に示すように、剥離層122にエネルギーを付与し、剥離層122に界面剥離又は層内剥離を生じさせる。これによって、電界遮蔽板106及び能動層114を含む被転写層が、転写元基板120から剥離される。なお、剥離層122については、界面剥離と層内剥離の双方を生じさせてもよい。
【0078】
次に、図4(d)に示すように、剥離された転写元基板120に代えて、基板100が接着層102を介して電界遮蔽板106及び能動層114を含む被転写層に接合される。
【0079】
基板100は最終製品に搭載される永久基板として用いられるものであり、転写元基板120と比較して耐熱性や耐蝕性が劣るものであっても利用可能である。また、用途に応じて、剛性が低いものであってもよく、可撓性や弾性を有するものであってもよい。
【0080】
以上の工程を経て、図4(e)に示すように、実施形態1で説明した薄膜装置を製造することができる。
【0081】
かかる方法によれば、薄膜素子を含む能動層114の下に、導電性を有し、薄膜素子のいずれかの電位に接続された電界遮蔽板106を形成する工程を備えているので、剥離層122、基板100、又は設置面の帯電による影響を吸収する電界遮蔽板106を形成することができる。つまり、本方法により製造された薄膜装置における能動層114は、剥離層122、基板100、又は設置面の帯電による影響を受けないようにすることができる。これにより、製造された薄膜素子の回路動作を安定させることが可能となる。
【0082】
なお、被転写層である電界遮蔽板106及び能動層114を剥離する工程の後に、当該被転写層に基板100を接合する工程を設けることができる。
【0083】
以上の説明においては、実施形態1で示した、電界遮蔽板106が全面に形成された薄膜装置の製造方法について説明したが、実施形態2で示した、電界遮蔽板106が部分的に形成された薄膜装置の製造方法についても当該方法は適用可能である。すなわち、実施形態2で示したような、能動層114が、薄膜素子として、それぞれチャネル領域103cを有する半導体素子(薄膜トランジスタ)を複数含んでおり、複数の電界遮蔽板106がそれぞれのチャネル領域103cに対応して形成されている薄膜装置においては、電界遮蔽板106を形成する工程を、薄膜装置の全面ではなく所定の箇所のみに形成することで適用可能である。具体的には、複数の電界遮蔽板106を、それぞれ対応するチャネル領域103cの下部に形成するものである。
【0084】
なお、製造工程において、複数の電界遮蔽板106を、当該電界遮蔽板106に対応して形成されたゲート電極105と接続する工程を備えることができる。当該工程は、能動層114を形成する工程に含むことが可能である。
【0085】
(実施形態4)
(4.本発明の薄膜装置を備えた電気光学装置の構成例)
次に、これまでに説明した薄膜装置を備えた電気光学装置の構成例について説明する。
【0086】
図5は、本発明の薄膜装置を備えた電気光学装置の構成例を示す図である。図5に示すように、本実施形態の電気光学装置200は、各画素Gが、上記の薄膜トランジスタT1及びT2を含む薄膜トランジスタT1〜T4、それらに電気的に接続された有機電界発光素子OLED、コンデンサCを備えて構成される。これらの画素Gは、行方向に配線される走査線Vgp及び行選択線Vsel、列方向に配線される電源線Vdd及びデータ線Idataでマトリクス状に接続されて構成されている。走査ドライバー210からは走査線Vgpに走査制御信号、行選択線Vselに行選択信号が供給されるようになっている。電流ドライバー220からは電源線Vddに電源電圧が供給され、データ線Idataにデータ信号が供給されるようになっている。電気光学装置200は、走査線Vgpとデータ線Idataがともに選択状態になっていると、電源線Vddからの電流が有機電界発光素子OLED経由で流れるようになっている。
【0087】
当該電気光学装置200は、本発明の薄膜装置を含むものであり、能動層114として、走査ドライバー210と電流ドライバー220、並びにこれらのドライバーからマトリクス状に、走査線Vgp及び行選択線Vsel、電源線Vdd及びデータ線Idataが形成され、これらの配線で囲まれる画素Gのそれぞれには、薄膜トランジスタT1〜T4とコンデンサCが形成される。
【0088】
本実施形態4によれば、本発明の薄膜装置を備える電気光学装置を構成するので、薄膜素子の回路動作が安定した電気光学装置を提供することができる。
【0089】
(実施形態5)
(5.本発明の薄膜装置を備えた電子機器の構成例)
次に、これまでに説明した薄膜装置を備える電子機器について説明する。
【0090】
図6(a)及び図6(b)は、本発明の薄膜装置を備えた電子機器の構成例を示す図である。これは、例えば図5に示すような電気光学装置を備えた電子機器である。
図6(a)は、本発明の薄膜装置をテレビジョン装置300に適用した例である。当該電子機器は、本発明の実施形態4の電気光学装置200を含んで構成されている。
【0091】
このように本発明の薄膜装置を備えることにより、薄膜素子の回路動作を安定させるなどの特徴を有する電子機器を提供することが可能である。
【0092】
図6(b)は、本発明の薄膜装置をロールアップ型テレビジョン装置310に適用した例である。当該ロールアップ型テレビジョン装置310においては、薄膜装置を構成する基板100が可撓性を有する素材で形成されている。
【0093】
すなわち、当該ロールアップ型テレビジョン装置310は、これまでに説明したいずれかの薄膜装置を備え、薄膜装置における基板100が可撓性を有することを特徴とする可撓性回路基板を含んで構成される。
【0094】
本実施形態の可撓性回路基板は、可撓性を有する基板100を備える構成であるため、薄膜素子の回路動作を安定させるなど、上記説明したいずれかの特徴を有する可撓性回路基板を提供することができる。また、当該可撓性回路基板を備えるロールアップ型テレビジョン装置310などのように、薄膜素子の回路動作を安定させるなどの特徴を有し、かつ可撓性を有する電子機器を提供することが可能である。
【0095】
以上、本発明の実施形態についてそれぞれ説明したが、それぞれの実施形態はあくまで本発明の一例に過ぎず、これらに限定されるものではない。すなわち、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であり、それぞれの実施形態に基づいて適宜変形されたものなどを含む。また、それぞれの実施形態は互いに矛盾を生じない範囲で組み合わせが可能である。例えば、実施形態2の薄膜装置においても剥離層122を備えることが可能である。
【符号の説明】
【0096】
100…基板、102…接着層、103c…チャネル領域、103d…ドレイン電極、103s…ソース電極、104…絶縁層、105…ゲート電極、106…電界遮蔽板、107d・107s…配線層、108…下地絶縁層、110…ゲート絶縁膜、112…層間絶縁膜、114…能動層、120…転写元基板、122…剥離層、200…電気光学装置、210…走査ドライバー、220…電流ドライバー、300…テレビジョン装置、310…ロールアップ型テレビジョン装置、T1〜T4…薄膜トランジスタ、C…コンデンサ、G…画素、Idata…データ線、OLED…有機電界発光素子、Vgp…走査線、Vdd…電源線、Vsel…行選択線


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の上に形成された、導電性を有する電界遮蔽板と、
前記電界遮蔽板の上に形成された、薄膜素子を含む能動層と、を備え、
前記電界遮蔽板は、前記薄膜素子のいずれか電極の電位又は接地電位に接続されている
ことを特徴とする薄膜装置。
【請求項2】
前記能動層は、前記薄膜素子として、それぞれチャネル領域を有する半導体素子を複数含んでおり、
複数の前記電界遮蔽板が、それぞれの前記チャネル領域に対応して形成されていること
を特徴とする請求項1に記載の薄膜装置。
【請求項3】
前記複数の半導体素子は、それぞれの前記チャネル領域に対応するゲート電極を有しており、
前記複数の電界遮蔽板は、当該複数の電界遮蔽板に対応してそれぞれ形成された前記ゲート電極とそれぞれ接続されていること
を特徴とする請求項2に記載の薄膜装置。
【請求項4】
前記複数の電界遮蔽板は、それぞれ接地電位に接続されていること
を特徴とする請求項2に記載の薄膜装置。
【請求項5】
前記電界遮蔽板が全面に形成されていること
を特徴とする請求項1に記載の薄膜装置。
【請求項6】
前記電界遮蔽板は、接地電位に接続されていること
を特徴とする請求項1又は5のいずれか1項に記載の薄膜装置。
【請求項7】
前記基板と前記電界遮蔽板との間に形成された、前記基板と前記電界遮蔽板とを接着させる接着層を備えること
を特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の薄膜装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の薄膜装置を備え、
前記薄膜装置における前記基板が可撓性を有すること
を特徴とする可撓性回路基板。
【請求項9】
転写元基板上に、剥離層を形成する工程と、
前記剥離層上に、導電性を有する電界遮蔽板を形成する工程と、
前記電界遮蔽板上に、薄膜素子を含む能動層を形成する工程と、
前記剥離層にエネルギーを付与して界面剥離及び層内剥離の少なくともいずれか一方を生じさせることにより、前記電界遮蔽板及び前記能動層を転写元基板から剥離する工程と、を備え、
前記電界遮蔽板は、前記薄膜素子のいずれかの電極の電位又は接地電位に接続されていること
を特徴とする薄膜装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−9704(P2011−9704A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−88943(P2010−88943)
【出願日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】