説明

走行支援装置

【課題】追従走行制御を行う際、自車両の無駄な加減速を低減し、燃費を向上させる。
【解決手段】走行支援装置は、先行車両の走行状態と先先行車両の走行状態とに基づいて、先行車両と先先行車両との間の車間距離が拡大傾向である否かを判定し、車間距離が拡大傾向であると判定した場合には、自車両の車両速度が先行車両の車両速度よりも高くなるように、自車両の加減速度を制御する制御手段(10)を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自車両を先行車両等に追従させる追従走行制御を行う走行支援装置の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の走行支援装置として、自車両を先行車両等に追従させる追従走行制御(ACC:Adaptive Cruise Control)を行うものが知られている(例えば特許文献1から4参照)。
【0003】
例えば特許文献1には、先行車両(直前先行車両)と、この先行車両の前方を走行する先先行車両との間の車間距離或いは衝突時間(TTC:Time to Collision)等に基づいて自車両の加減速制御を行う技術が開示されている。例えば特許文献2には、先行車両の速度が先先行車両の速度よりも予め設定した速度を超えて大きくなる場合に、予めブレーキ油圧を高める技術が開示されている。例えば特許文献3には、自車両と先行車両との間の距離、及び自車両と先先行車両との間の距離に応じて、自車両の加減速制御を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−031967号公報
【特許文献2】特開2004−106588号公報
【特許文献3】特開2001−199257号公報
【特許文献4】特開平10−181487号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したような追従走行制御を行う走行支援装置では、例えば、先行車両のみ(或いは先先行車両のみ)の挙動に基づいて自車両の加減速制御を行う場合、先行車両(或いは先先行車両)の挙動によっては、不必要な加減速を行ってしまい、燃費が悪化してしまう(即ち、自車両の燃料が無駄に消費されてしまう)おそれがあるという技術的問題点がある。また、上述した特許文献1に開示された技術によれば、単に、先行車両と先先行車両との間の車間距離或いは衝突時間等に基づいて自車両の加減速制御を行うため、先行車両や先先行車両の将来の走行状態に応じた加減速制御を行うことが困難であるという技術的問題点がある。
【0006】
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、追従走行制御(ACC)を行う際、自車両の無駄な加減速を低減でき、燃費を向上させることが可能な走行支援装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る第1の走行支援装置は上記課題を解決するために、自車両の前方を走行する先行車両の走行状態を検出する先行車両検出手段と、前記先行車両の前方を走行する先先行車両の走行状態を検出する先先行車両検出手段と、前記先行車両の走行状態と前記先先行車両の走行状態とに基づいて、前記先行車両と前記先先行車両との間の車間距離が拡大傾向である否かを判定し、前記車間距離が拡大傾向であると判定した場合には、前記自車両の車両速度が前記先行車両の車両速度よりも高くなるように、前記自車両の加減速度を制御する制御手段とを備える。
【0008】
本発明に係る第1の走行支援装置によれば、先行車両検出手段は、例えばレーダセンサ等を含んでなり、先行車両の例えば車両速度、加減速状態等である走行状態を検出する。先先行車両検出手段は、例えばレーダセンサ等を含んでなり、先先行車両の例えば車両速度、加減速状態等である走行状態を検出する。本発明に係る第1の走行支援装置の動作時には、自車両が先行車両に追従するように、先行車両及び先先行車両の走行状態に基づいて自車両の加減速度が制御手段によって制御される。即ち、本発明に係る第1の走行支援装置によれば、自車両を先行車両に追従させる追従走行制御(ACC)が、先行車両及び先先行車両の走行状態に基づいて行われる。
【0009】
本発明では特に、制御手段は、先行車両の走行状態と先先行車両の走行状態とに基づいて、先行車両と先先行車両との間の車間距離が拡大傾向であるか否かを判定し、車間距離が拡大傾向であると判定した場合には、自車両の車両速度が先行車両の車両速度よりも高くなるように、自車両の加減速度を制御する。即ち、制御手段は、先ず、先行車両検出手段によって検出された先行車両の走行状態(例えば車両速度、加減速状態等)と、先先行車両検出手段によって検出された先先行車両の走行状態とに基づいて、先行車両と先先行車両との間の車間距離が拡大しつつあるか否か(即ち、先行車両と先先行車両との車間が現在広がりつつあるか或いは伸びつつあるか否か)を判定する。例えば、先先行車両検出手段によって先先行車両が加速状態であることが検出され、先行車両検出手段によって先行車両が減速状態であることが検出された場合には、制御手段は、先行車両と先先行車両との間の車間距離が拡大傾向であると判定する。制御手段は、車間距離が拡大傾向であると判定した場合には、自車両の車両速度が先行車両の車両速度よりも高くなるように、自車両の加減速度を制御する(言い換えれば、自車両の車両速度が先行車両の車両速度よりも高くなるように、自車両の速度を制御する)。例えば、上述したような、先先行車両が加速状態であり、先行車両が減速状態であることに基づいて、先行車両と先先行車両との車間距離が拡大傾向であると判定した場合には、制御手段は、自車両の車両速度が先行車両の車両速度よりも高くなるように、自車両を加速させる。
【0010】
ここで、一般的に、例えば先先行車両が加速状態であり、先行車両が減速状態である場合など、先行車両と先先行車両との間の車間距離が拡大しつつある場合、先行車両が現在は減速状態であっても、わずかな期間の後に先行車両は加速状態となると予測される。仮に、何らの対策も施さず、例えば、先行車両の走行状態(例えば車両速度、加減速状態等)のみに応じて、自車両の加減速度を制御する場合には、先行車両の走行状態の変化が頻繁であればあるほど、自車両の加減速度を頻繁に変更する(言い換えれば、自車両の加速状態及び減速状態を頻繁に切り替える)ことになり、自車両の無駄な加減速が増大してしまうおそれがある。
【0011】
しかるに本発明では特に、制御手段は、先行車両と先先行車両との車間距離が拡大傾向であると判定した場合には、自車両の車両速度が先行車両の車両速度よりも高くなるように、自車両の加減速度を制御する。言い換えれば、制御手段は、先行車両と先先行車両との車間距離が拡大傾向であることから、先行車両が、例えば現在減速状態であっても、わずかな期間の後に加速状態となると予測して、自車両を加速させる。
【0012】
よって、本発明によれば、自車両を先行車両に追従させる追従走行制御を行う際、自車両の無駄な加減速を低減できる。従って、自車両の無駄な加減速に伴う燃料の無駄な消費を抑制でき、自車両の燃費を向上させることができる。
【0013】
以上説明したように、本発明に係る第1の走行支援装置によれば、追従走行制御(ACC)を行う際、自車両の無駄な加減速を低減でき、燃費を向上させることができる。
【0014】
本発明に係る第1の走行支援装置の一態様では、前記先行車両検出手段は、前記先行車両の走行状態として、前記先行車両の加減速状態を検出し、前記先先行車両検出手段は、前記先先行車両の走行状態として、前記先先行車両の加減速状態を検出する。
【0015】
この態様によれば、先行車両と先先行車両との間の車間距離が拡大傾向であるか否かを確実に判定することができる。
【0016】
本発明に係る第2の走行支援装置は上記課題を解決するために、自車両の前方を走行する先行車両の走行状態を検出する先行車両検出手段と、前記先行車両の前方を走行する先先行車両の走行状態を検出する先先行車両検出手段と、前記先行車両の走行状態と前記先先行車両の走行状態とに基づいて、前記先行車両と前記先先行車両との間の車間距離が縮小傾向であるか否かを判定し、前記車間距離が縮小傾向であると判定した場合には、前記自車両の車両速度が前記先行車両の車両速度よりも低くなるように、前記自車両の加減速度を制御する制御手段とを備える。
【0017】
本発明に係る第2の走行支援装置によれば、その動作時には、上述した本発明に係る第1の走行支援装置と概ね同様に、自車両を先行車両に追従させる追従走行制御が、先行車両及び先先行車両の走行状態に基づいて行われる。
【0018】
本発明では特に、制御手段は、先行車両の走行状態と先先行車両の走行状態とに基づいて、先行車両と先先行車両との間の車間距離が縮小傾向であるか否かを判定し、車間距離が縮小傾向であると判定した場合には、自車両の車両速度が先行車両の車両速度よりも低くなるように、自車両の加減速度を制御する。即ち、制御手段は、先ず、先行車両検出手段によって検出された先行車両の走行状態(例えば車両速度、加減速状態等)と、先先行車両検出手段によって検出された先先行車両の走行状態とに基づいて、先行車両と先先行車両との間の車間距離が縮小しつつあるか否か(即ち、先行車両と先先行車両との車間が現在詰まりつつあるか否か)を判定する。例えば、先先行車両検出手段によって先先行車両が減速状態であることが検出され、先行車両検出手段によって先行車両が加速状態であることが検出された場合には、制御手段は、先行車両と先先行車両との間の車間距離が縮小傾向であると判定する。制御手段は、車間距離が縮小傾向であると判定した場合には、自車両の車両速度が先行車両の車両速度よりも低くなるように、自車両の加減速度を制御する(言い換えれば、自車両の車両速度が先行車両の車両速度よりも低くなるように、自車両の車両速度を制御する)。例えば、上述したような、先先行車両が減速状態であり、先行車両が加速状態であることに基づいて、先行車両と先先行車両との車間距離が縮小傾向であると判定した場合には、制御手段は、自車両の車両速度が先行車両の車両速度よりも低くなるように、自車両を減速させる。
【0019】
ここで、一般的に、例えば先先行車両が減速状態であり、先行車両が加速状態である場合など、先行車両と先先行車両との間の車間距離が縮小しつつある場合、先行車両が現在は加速状態であっても、わずかな期間の後に先行車両は減速状態となると予測される。仮に、何らの対策も施さず、例えば、先行車両の走行状態(例えば車両速度、加減速状態等)のみに応じて、自車両の加減速度を制御する場合には、先行車両の走行状態の変化が頻繁であればあるほど、自車両の加減速度を頻繁に変更することになり、自車両の無駄な加減速が増大してしまうおそれがある。
【0020】
しかるに本発明では特に、制御手段は、先行車両と先先行車両との車間距離が縮小傾向であると判定した場合には、自車両の車両速度が先行車両の車両速度よりも低くなるように、自車両の加減速度を制御する。言い換えれば、制御手段は、先行車両と先先行車両との車間距離が縮小傾向であることから、先行車両が、例えば現在加速状態であっても、わずかな期間の後に減速状態となると予測して、自車両を減速させる。
【0021】
よって、本発明によれば、自車両を先行車両に追従させる追従走行制御を行う際、自車両の無駄な加減速を低減できる。従って、自車両の無駄な加減速に伴う燃料の無駄な消費を抑制でき、自車両の燃費を向上させることができる。
【0022】
以上説明したように、本発明に係る第2の走行支援装置によれば、追従走行制御(ACC)を行う際、自車両の無駄な加減速を低減でき、燃費を向上させることができる。
【0023】
本発明の作用及び他の利得は次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】第1実施形態に係る走行支援装置の構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態におけるレーダセンサによる先先行車の走行状態の検出方法を説明するための模式図である。
【図3】第1実施形態に係る走行支援装置による追従走行制御を説明するための表である。
【図4】第1実施形態に係る走行支援装置による追従走行制御の流れを示すフローチャート(その1)である。
【図5】第1実施形態に係る走行支援装置による追従走行制御の流れを示すフローチャート(その2)である。
【図6】第1実施形態に係る走行支援装置による追従走行制御の流れを示すフローチャート(その3)である。
【図7】第1実施形態に係る走行支援装置による追従走行制御が行われた際の自車の挙動を説明するためのグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。
【0026】
<第1実施形態>
第1実施形態に係る走行支援装置について、図1から図7を参照して説明する。
【0027】
先ず、本実施形態に係る走行支援装置の構成について、図1を参照して説明する。
【0028】
図1は、本実施形態に係る走行支援装置の構成を示すブロック図である。
【0029】
図1において、本実施形態に係る走行支援装置1は、図示しない自車両に搭載されており、自車両の走行支援として、自車両を先行車両に追従させる追従走行制御(ACC)を行う装置である。追従走行制御では、例えば、先行車両が走行している場合には、先行車両に対して自車両が一定の距離又は一定の速度関係を維持するように、自車両の加減速度(即ち、加速度或いは減速度)が制御される。また、追従走行制御では、先行車両が存在しない場合には、例えば運転者(ドライバ)によって設定された設定速度で自車両が定速走行を行うように、自車両の車両速度が制御される。
【0030】
走行支援装置1は、追従走行制御を行う車間制御ECU(Electronic Control Unit)10を備えている。車間制御ECU10には、レーダセンサ20、ストップランプスイッチ(STPランプSW)30及びクルーズ設定スイッチ(クルーズ設定SW)40が接続されている。更に、車間制御ECU10には、CAN(Control Area Network)900を介して、エンジン・AT制御ECU50、ブレーキ制御ECU60、ステアリングセンサ70、ヨーセンサー80、横加速度センサ(Gセンサ)90及びドライバ意識・状態検出センサ100が接続されている。また、エンジン・AT制御ECU50には、オートマチックトランスミッション(AT)110及びスロットルアクチュエータ120が接続されており、ブレーキ制御ECU60には、車速センサ130及びブレーキアクチュエータ140に接続されている。
【0031】
レーダセンサ20は、例えばミリ波レーダ等のレーダを含んでなり、自車両の前方を走行する先行車両、及び先行車両の前方を走行する先先行車両の各々の走行状態(具体的には、車両速度(即ち、車速)、加速度或いは減速度)を検出可能に構成されている。レーダセンサ20は、検出した先行車両の走行状態を示す先行車状態信号、及び検出した先先行車両の走行状態を示す先先行車状態信号を車間制御ECU10に送信する。尚、レーダセンサ20は、本発明に係る「先行車両検出手段」及び「先先行車両検出手段」の一例として機能する。
【0032】
尚、以下では、自車両、先行車両及び先先行車両を、それぞれ、「自車」、「先行車」及び「先先行車」と適宜称する。
【0033】
レーダセンサ20は、例えばミリ波等の探知波が、路面或いはカードレールで反射することを利用して先先行車の走行状態を検出する。
【0034】
図2は、本実施形態におけるレーダセンサによる先先行車の走行状態の検出方法を説明するための模式図である。図2(a)は、レーダセンサの探知波が路面で反射することを利用して先先行車の走行状態を検出する方法を模式的に示し、図2(b)は、レーダセンサの探知波がガードレールで反射することを利用して先先行車の走行状態を検出する方法を模式的に示している。
【0035】
図2(a)に示すように、自車C1に搭載されたレーダセンサ20(図示省略)から出射される例えばミリ波等の探知波(矢印A1参照)は、例えば自車C1の前方を走行する先行車C2の車体の下方において路面Rで反射して、先先行車C3に到達し、先先行車C3で反射される。先先行車C3で反射された探知波は、路面Rで再び反射して自車C1に到達する。レーダセンサ20は、このように路面Rで反射され、先先行車C3で反射された探知波に基づいて、先先行車C3の走行状態を検出可能に構成されている。
【0036】
図2(b)に示すように、自車C1に搭載されたレーダセンサ20(図示省略)から出射される例えばミリ波等の探知波(矢印A2参照)は、例えば先行車C2の車体の側方においてガードレールGRで反射して、先先行車C3に到達し、先先行車C3で反射される。先先行車C3で反射された探知波は、ガードレールGRで再び反射して自車C1に到達する。レーダセンサ20は、このようにガードレールGRで反射され、先先行車C3で反射された探知波に基づいて、先先行車C3の走行状態を検出可能に構成されている。
【0037】
図1において、ストップランプスイッチ(STPランプSW)30は、自車の車室内におけるブレーキペダルに設けられたスイッチであり、ブレーキダルが踏み込まれたか否かを検出する。ストップランプスイッチ30は、ブレーキペダルのオン/オフ情報を車間制御ECU10に送信する。
【0038】
クルーズ設定スイッチ(クルーズ設定SW)40は、自車の車室内における運転者の手が届く範囲に設けられており、追従走行制御を開始したり、先行車両との車間距離や定速走行時の設定速度を設定するためのスイッチである。クルーズ設定スイッチ40は、オンとされることにより、追従走行制御を開始すべき旨の信号を車間制御ECU10に送信する。
【0039】
エンジン・AT制御ECU50は、自車のエンジンにおけるスロットルアクチュエータ120及びオートマチックトランスミッション110を制御する電子制御装置であり、車間制御ECU10から送信される加速度信号或いは減速度信号に基づいて、スロットルバルブの目標開度を設定する。エンジン・AT制御ECU50は、その設定した目標開度を示すスロットル開度信号をスロットルアクチュエータ120に送信する。
【0040】
スロットルアクチュエータ120は、スロットルバルブの開度を調整するアクチュエータである。スロットルアクチュエータ120は、エンジン・AT制御ECU50から送信されるスロットル開度信号に応じて、スロットルバルブの開度を調整する。
【0041】
オートマチックトランスミッション110は、エンジン・AT制御ECU50の指令に基づいて、変速比を切り替える変速機である。
【0042】
ブレーキ制御ECU60は、自車のブレーキを制御する制御装置であり、車間制御ECU10から送信される加速度信号或いは減速度信号に基づいて、ブレーキを制御する。ブレーキ制御ECU60は、目標減速度になるために必要な各車輪のホイールシリンダのブレーキ油圧を設定し、ブレーキ油圧を示すブレーキ油圧信号をブレーキアクチュエータ140に送信する。
【0043】
ブレーキアクチュエータ140は、ホイールシリンダの油圧を制御するアクチュエータである。ブレーキアクチュエータ140は、ブレーキ制御ECU140から送信されるブレーキ油圧信号に応じて、ホイールシリンダに所定の油圧を発生させる。
【0044】
車速センサ130は、車輪に取り付けられた車輪速センサを含んでなり、自車の車速を検出する。車速センサ130は、ブレーキ制御ECU60を介して、検出した車速を示す車速信号を車間制御ECU10に送信する。
【0045】
ステアリングセンサ70は、自車のハンドルの操舵角を検出し、検出した操舵角を示す操舵角信号を車間制御ECU10に送信する。
【0046】
ヨーセンサ80は、自車のヨーレートを検出し、検出したヨーレートを示すヨーレート信号を車間制御ECU10に送信する。
【0047】
横加速度センサ(Gセンサ)90は、自車の横加速度を検出し、検出した横加速度を示す横加速度信号を車間制御ECU10に送信する。
【0048】
ドライバ意識・状態検出センサ100は、運転者の意識或いは状態を検出することが可能なセンサである。ドライバ意識・状態検出センサ100は、運転者の意識或いは状態として、例えば、運転者の眠気の強さ、体温、脳波、脈拍数、心拍数、呼吸数などを検出する。ドライバ意識・状態検出センサ100は、検出した運転者の意識或いは状態を示すドライバ状態信号を車間制御ECU10に送信する。
【0049】
車間制御ECU10は、本発明に係る「制御手段」の一例であり、追従走行制御を行う電子制御装置である。車間制御ECU10は、例えば、レーダセンサ20から送信される先行車状態信号及び先先行車状態信号に基づいて、自車の目標車速を算出して設定する。車間制御ECU10は、例えば、設定した目標車速と、車速センサ130から送信される車速信号が示す実車速とに基づいて、自車を加速するための目標加速度或いは自車を減速するための目標減速度を算出し、算出した目標加速度或いは目標減速度をそれぞれ示めす加速度信号或いは減速度信号をエンジン・AT制御ECU50及びブレーキ制御ECU60に送信する。
【0050】
本実施形態では特に、車間制御ECU10は、先行車の走行状態と先先行車の走行状態とに基づいて、先行車と先先行車との間の車間距離が拡大傾向であるか否かを判定し、車間距離が拡大傾向であると判定した場合には、自車の車速が先行車の車速よりも高くなるように、自車の加減速度を制御する(即ち、自車の車速が先行車の車速よりも高くなるように、自車の目標車速を設定して、この目標車速及び実車速に基づいて目標加減速度を算出する)。また、車間制御ECU10は、先行車の走行状態と先先行車の走行状態とに基づいて、先行車と先先行車との間の車間距離が縮小傾向であるか否かを判定し、車間距離が縮小傾向であると判定した場合には、自車の車速が先行車の車速よりも低くなるように、自車の加減速度を制御する(即ち、自車の車速が先行車の車速よりも低くなるように、自車の目標車速を設定して、この目標車速及び実車速に基づいて目標加減速度を算出する)。
【0051】
次に、本実施形態に係る走行支援装置による追従走行制御について、図3から図7を参照して説明する。
【0052】
図3は、本実施形態に係る走行支援装置による追従走行制御を説明するための表である。図3には、先行車の走行状態と先先行車の走行状態との組み合わせが互いに異なる複数のシーンに対する、本実施形態に係る追従走行制御時における自車の加減速制御が示されている。
【0053】
以下では、先ず、図3に示したシーン1から13の各々に対する自車の加減速制御について、その概要を順に説明する。
【0054】
図3において、本実施形態に係る走行支援装置1では、車間制御ECU10(図1参照)によって、先行車及び先先行車の走行状態(具体的には、車速、加速度或いは減速度)に基づいて、自車の加減速制御が行われる。
【0055】
車間制御ECU10は、先先行車が一定速度で走行しており、先行車が一定速度で走行している場合(シーン1)には、自車の目標車速を一定速度に設定する。
【0056】
車間制御ECU10は、先先行車が一定速度で走行しており、先行車が加速している場合(シーン2)には、自車の目標車速を一定速度に設定する。これにより、自車と先行車との間の車間は徐々に伸びる(即ち、自車と先行車との間の車間距離は徐々に拡大する)。
【0057】
車間制御ECU10は、先先行車が一定速度で走行しており、先行車が減速している場合(シーン3)には、自車の目標車速を一定速度に設定する。これにより、自車と先行車との間の車間は徐々に詰まる(即ち、自車と先行車との間の車間距離は徐々に縮小する)。但し、例えば、自車と先行車との間の車間距離が所定の距離よりも短くなったときには、車間制御ECU10は、自車の目標車速を低下させる(自車を減速させる減速度を設定する)。また、先行車が急ブレーキをかけた場合など、先行車の減速度が所定値よりも大きい場合には、自車と先行車との間の車間距離の大きさにかかわらず、自車の目標車速を低下させる。
【0058】
車間制御ECU10は、先先行車が加速しており、先行車が一定速度で走行している場合(シーン4)には、自車が徐々に加速するように自車の目標車速を設定する。これにより、自車と先行車との間の車間は徐々に詰まる。但し、自車と先行車との間の車間距離が所定の距離となったときには、車間制御ECU10は、自車の目標車速を、先行車の車速と同じ一定速度に設定する。
【0059】
車間制御ECU10は、先先行車が加速しており、先行車が減速している場合(シーン5)には、自車と先行車両との車間が徐々に詰まるように、自車の加速度を制御する。即ち、車間制御ECU10は、この場合(シーン5)には、自車の車速が先行車の車速よりも高くなるように、自車の目標車速及び目標加速度を設定する。但し、先行車が急ブレーキをかけた場合など、先行車の減速度が所定値よりも大きい場合には、自車の目標車速を低下させる。
【0060】
車間制御ECU10は、先先行車及び先行車の両方が加速している場合であって先先行車の加速度と先行車の加速度とが等しい場合(シーン6)には、自車が先行車の加速度と等しい加速度で加速するように、自車の目標加速度を設定する。即ち、自車の目標加速度を先行車の加速度と等しい加速度に設定する。
【0061】
車間制御ECU10は、先先行車及び先行車の両方が加速している場合であって先先行車の加速度が先行車の加速度よりも大きい場合(シーン7)には、自車と先行車との車間が緩やかに詰まるように、自車の目標車速及び目標加速度を設定する。即ち、車間制御ECU10は、この場合(シーン7)には、自車の車速が先行車の車速よりも高くなるように、自車の目標車速及び目標加速度を設定する。
【0062】
車間制御ECU10は、先先行車及び先行車の両方が加速している場合であって先先行車の加速度が先行車の加速度よりも小さい場合(シーン8)には、自車と先行車との車間が緩やかに伸びるように、自車の目標車速及び目標加速度を設定する。即ち、車間制御ECU10は、この場合(シーン8)には、自車が先行車の車速よりも低い車速の範囲内で加速するように、自車の目標車速及び目標加速度を設定する。
【0063】
車間制御ECU10は、先先行車が減速しており、先行車が一定速度で走行している場合(シーン9)には、自車と先行車両との車間が徐々に伸びるように、自車の減速度を制御する。即ち、車間制御ECU10は、この場合(シーン9)には、自車の車速が先行車の車速よりも低くなるように、自車の目標車速及び目標減速度を設定する。
【0064】
車間制御ECU10は、先先行車が減速しており、先行車が加速している場合(シーン10)には、自車と先行車両との車間が徐々に伸びるように、自車の減速度を制御する。即ち、車間制御ECU10は、この場合(シーン10)には、自車の車速が先行車の車速よりも低くなるように、自車の目標車速及び目標減速度を設定する。
【0065】
車間制御ECU10は、先先行車及び先行車の両方が減速している場合であって先先行車の減速度と先行車の減速度とが等しい場合(シーン11)には、自車が先行車の減速度と等しい減速度で減速するように、自車の目標減速度を設定する。即ち、自車の目標減速度を先行車の減速度と等しい減速度に設定する。
【0066】
車間制御ECU10は、先先行車及び先行車の両方が減速している場合であって先先行車の減速度が先行車の減速度よりも大きい場合(シーン12)には、自車と先行車との車間が緩やかに伸びるように、自車の目標車速及び目標減速度を設定する。即ち、車間制御ECU10は、この場合(シーン12)には、自車の車速が先行車の車速よりも低くなるように、自車の目標車速及び目標減速度を設定する。
【0067】
車間制御ECU10は、先先行車及び先行車の両方が減速している場合であって先先行車の減速度が先行車の減速度よりも小さい場合(シーン13)には、自車と先行車との車間が緩やかに詰まるように、自車の目標車速及び目標減速度を設定する。即ち、車間制御ECU10は、この場合(シーン13)には、自車の車速が先行車の車速よりも高くなるように、自車の目標車速及び目標減速度を設定する。
【0068】
次に、本実施形態に係る走行支援装置による追従走行制御の流れについて、図4から図6を参照して説明する。
【0069】
図4から図6は、本実施形態に係る走行支援装置による追従走行制御の流れを示すフローチャートである。尚、図4は、先先行車が減速している場合における追従走行制御の流れを主に示し、図5は、先先行車が一定速度で走行している場合における追従走行制御の流れを主に示し、図6は、先先行車が加速している場合における追従走行制御の流れを主に示している。
【0070】
図4において、走行支援装置1による追従走行制御(ACC)では、先行車を追従中であるか否かが車間制御ECU10によって判定される(ステップS10)。即ち、レーダセンサ20によって先行車が検出されているか否かが車間制御ECU10によって判定される。
【0071】
先行車を追従中でないと判定された場合には(ステップS10:No)、所定期間後に再び、ステップS10に係る処理が行われる(即ち、先行車を追従中であるか否かが判定される)。
【0072】
先行車を追従中であると判定された場合には(ステップS10:Yes)、先先行車が存在しているか否かが判定される(ステップS20)。即ち、レーダセンサ20によって先先行車が検出されているか否かが車間制御ECU10によって判定される。
【0073】
先先行車が存在していないと判定された場合には(ステップS20:No)、先行車の走行状態に基づいて、自車を先行車に追従させる制御が車間制御ECU10によって行われる(ステップS40)。即ち、車間制御ECU10は、先行車が存在し、先先行車が存在しない場合には、先行車の走行状態に基づいて自車を先行車に追従させる追従走行制御(即ち、従来の追従走行制御)を行う。
【0074】
先先行車が存在していると判定された場合には(ステップS20:Yes)、先先行車が減速しているか否かが車間制御ECU10によって判定される(ステップS30)。即ち、レーダセンサ20によって、先先行車の走行状態として、先先行車が減速していることが検出されているか否かが車間制御ECU10によって判定される。
【0075】
先先行車が減速していないと判定された場合には(ステップS30:No)、先先行車が一定速度が走行しているか否かが車間制御ECU10によって判定される(ステップS120、図5参照)。尚、ステップS120に係る処理以降の処理については図5を参照して後述する。
【0076】
先先行車が減速していると判定された場合には(ステップS30:Yes)、先行車が加速中及び減速中のいずれであるかが車間制御ECU10によって判定される(ステップS50)。即ち、レーダセンサ20によって、先行車の走行状態として、先行車の加速及び減速のいずれが検出されているかが車間制御ECU10によって判定される。
【0077】
先行車が加速していると判定された場合には(ステップS50:加速)、自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX1よりも短いか否かが車間制御ECU10によって判定される(ステップS60)。即ち、レーダセンサ20によって検出される自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX1よりも短いか否かが車間制御ECU10によって判定される。ここで、所定距離ΔX1は、自車と先行車との衝突を安全に回避可能な車間距離として予め設定される距離である。
【0078】
自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX1よりも短いと判定された場合には(ステップS60:Yes)、自車と先行車との車間が緩やかに伸びる程度の減速度で自車が先行車両を追従するように、車間制御ECU10によって自車の目標車速及び目標減速度が設定される(ステップS80)。即ち、この場合には(ステップS60:Yes)、車間制御ECU10は、自車の車速が先行車の車速よりも低くなるように、自車の目標車速及び目標減速度を設定する。尚、ステップS80に係る処理は、図3を参照して上述したシーン10における自車の加減速制御である。
【0079】
即ち、本実施形態では特に、先先行車が減速状態であり、先行車が加速状態であって、自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX1よりも短いと判定された場合には(ステップS60:Yes)、車間制御ECU10は、先行車と先先行車との間の車間距離が縮小傾向であると判定し、自車の車速が先行車の車速よりも低くなるように、自車の目標車速及び目標減速度を設定する。ここで、先先行車が減速状態であり、先行車が加速状態である場合には、先行車と先先行車との間の車間距離が徐々に縮小しているため、先行車は、現在は加速状態であっても、先先行車との間の車間を保つために、わずかな期間の後に減速状態になると予測される。よって、本実施形態のように、先先行車が減速状態であり、先行車が加速状態であって、自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX1よりも短いと判定された場合には(ステップS60:Yes)、自車の車速が先行車の車速よりも低くなるように、自車の目標車速及び目標減速度を設定することで、自車の無駄な加減速を低減でき、自車の燃費を向上させることができる(つまり、上述したように先行車がわずかな期間の後に加速状態から減速状態に切り替わった際に、追従走行制御において自車両を無駄に減速させることを低減することができ、自車の燃費を向上させることができる)。
【0080】
自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX1よりも短くない(即ち、自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX1以上である)と判定された場合には(ステップS60:No)、自車と先行車との車間距離が離れない程度の加速度で自車が走行するように、車間制御ECU10によって自車の目標車速及び目標加速度が設定される(ステップS90)。
【0081】
一方、先行車が減速していると判定された場合には(ステップS50:減速)、先行車の減速度が先先行車の減速度よりも大きいか否かが車間制御ECU10によって判定される(ステップS70)。
【0082】
先行車の減速度が先先行車の減速度よりも大きいと判定された場合には(ステップS70:Yes)、自車と先行車との車間が緩やかに詰まる程度の減速度で自車が走行するように、車間制御ECU10によって自車の目標車速及び目標減速度が設定される(ステップS100)。即ち、この場合には(ステップS70:Yes)、車間制御ECU10は、自車の車速が先行車の車速よりも高くなるように、自車の目標車速及び目標減速度を設定する。尚、ステップS100に係る処理は、図3を参照して上述したシーン13における自車の加減速制御である。
【0083】
即ち、本実施形態では特に、先行車の減速度が先先行車の減速度よりも大きいと判定された場合には(ステップS70:Yes)、先行車と先先行車との間の車間距離が拡大傾向であると判定し、自車の車速が先行車の車速よりも高くなるように、自車の目標車速及び目標減速度を設定する。ここで、先行車の減速度が先先行車の減速度よりも大きい場合には、先行車と先先行車との間の車間距離が徐々に拡大しているため、先行車は、現在は減速状態であっても、わずかな期間の後に先先行車に追従するために、加速状態になると予測される。よって、本実施形態のように、先行車の減速度が先先行車の減速度よりも大きいと判定された場合には(ステップS70:Yes)、自車の車速が先行車の車速よりも高くなるように、自車の目標車速及び目標減速度を設定することで、自車の無駄な加減速を低減でき、自車の燃費を向上させることができる(つまり、上述したように先行車がわずかな期間の後に減速状態から加速状態に切り替わった際に、追従走行制御において先行車を追従するために自車を加速させるための駆動力を低減することができ、自車の燃費を向上させることができる)。
【0084】
先行車の減速度が先先行車の減速度よりも小さいと判定された場合には(ステップS70:No)、自車と先行車との車間が緩やかに伸びる程度の減速度で自車が走行するように、車間制御ECU10によって自車の目標車速及び目標減速度が設定される(ステップS110)。即ち、この場合には(ステップS70:No)、車間制御ECU10は、自車の車速が先行車の車速よりも低くなるように、自車の目標車速及び目標減速度を設定する。尚、ステップS110に係る処理は、図3を参照して上述したシーン12における自車の加減速制御である。
【0085】
即ち、本実施形態では特に、先行車の減速度が先先行車の減速度よりも小さいと判定された場合には(ステップS70:No)、車間制御ECU10は、先行車と先先行車との間の車間距離が縮小傾向であると判定し、自車の車速が先行車の車速よりも低くなるように、自車の目標車速及び目標減速度を設定する。ここで、先行車の減速度が先先行車の減速度よりも小さい場合には、先行車と先先行車との間の車間距離が徐々に縮小しているため、先行車は、先先行車との間の車間を保つために、わずかな期間の後に減速度を増大させると予測される。よって、本実施形態のように、先行車の減速度が先先行車の減速度よりも小さいと判定された場合には(ステップS70:No)、自車の車速が先行車の車速よりも低くなるように、自車の目標車速及び目標減速度を設定することで、自車の無駄な加減速を低減でき、自車の燃費を向上させることができる(つまり、上述したように先行車がわずかな期間の後に減速度を増大させた際に、追従走行制御において自車両を無駄に減速させることを低減することができ、自車の燃費を向上させることができる)。
【0086】
図4及び図5において、先先行車が減速していないと判定された場合には(ステップS30:No)、先先行車が一定速度で走行しているか否かが車間制御ECU10によって判定される(ステップS120)。
【0087】
図5において、先先行車が一定速度で走行していない(即ち、先先行車が加速している)と判定された場合には(ステップS120:No)、先行車が一定速度で走行しているか否かが車間制御ECU10によって判定される(ステップS240、図6参照)。尚、ステップS240に係る処理以降の処理については図6を参照して後述する。
【0088】
先先行車が一定速度で走行していると判定された場合には(ステップS120:Yes)、先行車が一定速度で走行しているか否かが車間制御ECU10によって判定される(ステップS130)。
【0089】
先行車が一定速度で走行していると判定された場合には(ステップS130:Yes)、自車を先行車両に追従させる制御が車間制御ECU10によって行われる(ステップS140)。即ち、車間制御ECU10は、先先行車両が一定速度で走行しており、先行車両が一定速度で走行している場合には、自車が先行車両に追従するように、自車の目標速度を一定速度に設定する。尚、ステップS140に係る処理は、図3を参照して上述したシーン1における自車の加減速制御である。
【0090】
先行車が一定速度で走行していないと判定された場合には(ステップS130:No)、先行車が加速中及び減速中のいずれであるかが車間制御ECU10によって判定される(ステップS150)。
【0091】
先行車が加速していると判定された場合には(ステップS150:加速)、自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX1よりも短いか否かが車間制御ECU10によって判定される(ステップS160)。
【0092】
自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX1よりも短いと判定された場合には(ステップS160:Yes)、自車と先行車との車間が緩やかに伸びる程度の一定速度で自車が走行するように、車間制御ECU10によって自車の目標車速が設定される(ステップS190)。即ち、この場合には(ステップS160:Yes)、車間制御ECU10は、自車の目標車速を、例えば先先行車の車速に等しい一定速度に設定する。尚、ステップS190に係る処理は、図3を参照して上述したシーン2における自車の加減速制御である。
【0093】
即ち、本実施形態では、先先行車が一定速度で走行しており、先行車が加速状態であって、自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX1よりも短いと判定された場合には(ステップS160:Yes)、車間制御ECU10は、先行車と先先行車との間の車間距離が縮小傾向であると判定し、自車の目標車速を、先行車の車速よりも低い一定速度(例えば先先行車両の車速に等しい一定速度)に設定する。ここで、先先行車が一定速度で走行しており、先行車が加速状態である場合には、先行車と先先行車との間の車間距離が徐々に縮小しているため、先行車が現在は加速状態であっても、先先行車との間の車間を保つために、わずかな期間の後に減速状態となると予測される。よって、本実施形態のように、先先行車が一定速度で走行しており、先行車が加速状態であって、自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX1よりも短いと判定された場合には(ステップS160:Yes)、自車の目標車速を、先行車の車速よりも低い一定速度(例えば先先行車両の車速に等しい一定速度)に設定することで、自車の無駄な加減速を低減でき、自車の燃費を向上させることができる(つまり、上述したように先行車がわずかな期間の後に加速状態から減速状態に切り替わった際に、追従走行制御において自車両を無駄に減速させることを低減することができ、自車の燃費を向上させることができる)。
【0094】
自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX1よりも短くない(即ち、自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX1以上である)と判定された場合には(ステップS160:No)、自車と先行車との車間距離が離れない程度の加速度で自車が走行するように、車間制御ECU10によって自車の目標車速及び目標加速度が設定される(ステップS200)。
【0095】
一方、先行車が減速していると判定された場合には(ステップS150:減速)、先行車が急ブレーキをかけたか否かが車間制御ECU10によって判定される(ステップS170)。即ち、先行車の減速度が、急ブレーキにより発生したと予測される所定の減速度よりも大きいか否か車間制御ECU10によって判定される。
【0096】
先行車が急ブレーキをかけたと判定された場合には(ステップS170:Yes)、自車が先行車に衝突しないように、車間制御ECU10によって自車の目標車速及び目標減速度が設定される(ステップS210)。
【0097】
先行車が急ブレーキをかけていないと判定された場合には(ステップS170:No)、自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX2よりも長いか否かが車間制御ECU10によって判定される(ステップS180)。ここで、所定距離ΔX2は、自車と先行車との衝突を安全に回避可能な車間距離として予め設定される距離である。
【0098】
自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX2よりも長いと判定された場合には(ステップS180:Yes)、自車と先行車との車間が緩やかに詰まる程度の一定速度で自車が走行するように、車間制御ECU10によって自車の目標車速が設定される(ステップS220)。即ち、この場合には(ステップS180:Yes)、車間制御ECU10は、自車の目標車速を、例えば先先行車の車速に等しい一定速度に設定する。尚、ステップS220に係る処理は、図3を参照して上述したシーン3における自車の加減速制御である。
【0099】
即ち、本実施形態では、先先行車が一定速度で走行しており、先行車が減速状態であって、自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX2よりも長いと判定された場合には(ステップS180:Yes)、車間制御ECU10は、先行車と先先行車との間の車間距離が拡大傾向であると判定し、自車の目標車速を、先行車の車速よりも高い一定速度(例えば先先行車両の車速に等しい一定速度)に設定する。ここで、先先行車が一定速度で走行しており、先行車が減速状態である場合には、先行車と先先行車との間の車間距離が徐々に拡大しているため、先行車が現在は減速状態であっても、わずかな期間の後に先行車は先先行車に追従するために加速状態となると予測される。よって、本実施形態のように、先先行車が一定速度で走行しており、先行車が減速状態であって、自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX2よりも長いと判定された場合には(ステップS180:Yes)、自車の目標車速を、先行車の車速よりも高い一定速度(例えば先先行車両の車速に等しい一定速度)に設定することで、自車の無駄な加減速を低減でき、自車の燃費を向上させることができる(つまり、上述したように先行車がわずかな期間の後に減速状態から加速状態に切り替わった際に、追従走行制御において自車両を無駄に速させることを低減することができ、追従走行制御において先行車を追従するために自車を加速させるための駆動力を低減することができ、自車の燃費を向上させることができる)。
【0100】
自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX2よりも短いと判定された場合には(ステップS180:No)、自車が先行車に衝突しないで先行車に追従するように、車間制御ECU10によって自車の目標車速及び目標減速度が設定される(ステップS230)。
【0101】
図5及び図6において、先先行車が一定速度で走行していない(即ち、先先行車が加速している)と判定された場合には(ステップS120:No)、先行車が一定速度で走行しているか否かが車間制御ECU10によって判定される(ステップS240)。
【0102】
先行車が一定速度で走行していると判定された場合には(ステップS240:Yes)、自車と先行車との車間が緩やかに詰まる程度の加速度で自車が走行するように、車間制御ECU10によって自車の目標車速及び目標加速度が設定される(ステップS260)。即ち、この場合には(ステップS240:Yes)、車間制御ECU10は、自車の車速が先行車の車速よりも高くなるように、自車の目標車速及び目標加速度を設定する。尚、ステップS260に係る処理は、図3を参照して上述したシーン4における自車の加減速制御である。
【0103】
即ち、本実施形態では特に、先先行車が加速状態であって、先行車が一定速度で走行していると判定された場合には(ステップS240:Yes)、車間制御ECU10は、先行車と先先行車との間の車間距離が拡大傾向であると判定し、自車の車速が先行車の車速よりも高くなるように、自車の目標車速及び目標加速度を設定する。ここで、先先行車が加速状態であって、先行車が一定速度で走行している場合には、先行車と先先行車との間の車間距離が徐々に拡大しているため、先行車は、現在は一定速度で走行中であっても、わずかな期間の後に先先行車に追従するために、加速状態になると予測される。よって、本実施形態のように、先先行車が加速状態であって、先行車が一定速度で走行していると判定された場合には(ステップS240:Yes)、自車の車速が先行車の車速よりも高くなるように、自車の目標車速及び目標加速度を設定することで、自車の無駄な加減速を低減でき、自車の燃費を向上させることができる(つまり、上述したように、先行車が、一定速度で走行する定速走行状態から、わずかな期間の後に加速状態に切り替わった際に、追従走行制御において先行車を追従するために自車を加速させるための駆動力を低減することができ、自車の燃費を向上させることができる)。
【0104】
先行車が一定速度で走行していないと判定された場合には(ステップS240:No)、先行車が加速中及び減速中のいずれであるかが車間制御ECU10によって判定される(ステップS250)。
【0105】
先行車が加速していると判定された場合には(ステップS250:加速)、先行車の加速度が先先行車の加速度よりも大きいか否かが車間制御ECU10によって判定される(ステップS270)。
【0106】
先行車の加速度が先先行車の加速度よりも大きいと判定された場合には(ステップS290:Yes)、自車と先行車との間の車間距離が所定距離βよりも短いか否か車間制御ECU10によって判定される(ステップS290)。ここで、所定距離βは、自車と先行車との衝突を安全に回避可能な車間距離として予め設定される距離である。
【0107】
自車と先行車との間の車間距離が所定距離βよりも短いと判定された場合には(ステップS290:Yes)、自車と先行車との車間が緩やかに伸びる程度の加速度で自車が先行車両を追従するように、車間制御ECU10によって自車の目標車速及び目標加速度が設定される(ステップS320)。即ち、この場合には(ステップS290:Yes)、車間制御ECU10は、自車の車速が先行車の車速よりも低くなるように、自車の目標車速及び目標加速度を設定する。尚、ステップS90に係る処理は、図3を参照して上述したシーン8における自車の加減速制御である。
【0108】
即ち、本実施形態では特に、先行車の加速度が先先行車の加速度よりも大きいと判定された場合には(ステップS290:Yes)、車間制御ECU10は、先行車と先先行車との間の車間距離が縮小傾向であると判定し、自車の車速が先行車の車速よりも低くなるように、自車の目標車速及び目標加速度を設定する。ここで、先行車の加速度が先先行車の加速度よりも大きい場合には、先行車と先先行車との間の車間距離が徐々に縮小しているため、先行車が現在は加速状態であっても、先先行車との間の車間を保つために、わずかな期間の後に減速状態となると予測される。よって、本実施形態のように、先行車の加速度が先先行車の加速度よりも大きいと判定された場合には(ステップS290:Yes)、自車の車速が先行車の車速よりも低くなるように、自車の目標車速及び目標加速度を設定することで、自車の無駄な加減速を低減でき、自車の燃費を向上させることができる(つまり、上述したように先行車がわずかな期間の後に加速状態から減速状態に切り替わった際に、追従走行制御において自車両を無駄に減速させることを低減することができ、自車の燃費を向上させることができる)。
【0109】
自車と先行車との間の車間距離が所定距離βよりも短くない(即ち、自車と先行車との間の車間距離が所定距離β以上である)と判定された場合には(ステップ290:No)、自車と先行車との車間距離が離れない程度の加速度で自車が走行するように、車間制御ECU10によって自車の目標車速及び目標加速度が設定される(ステップS330)。
【0110】
一方、先行車の加速度が先先行車の加速度よりも小さいと判定された場合には(ステップS270:No)、自車と先行車との車間が緩やかに詰まる程度の加速度で自車が走行するように、車間制御ECU10によって自車の目標車速及び目標加速度が設定される(ステップS300)。即ち、この場合には(ステップS270:Yes)、車間制御ECU10は、自車の車速が先行車の車速よりも高くなるように、自車の目標車速及び目標加速度を設定する。尚、ステップS300に係る処理は、図3を参照して上述したシーン7における自車の加減速制御である。
【0111】
即ち、本実施形態では特に、先行車の加速度が先先行車の加速度よりも小さいと判定された場合には(ステップS270:No)、先行車と先先行車との間の車間距離が拡大傾向であると判定し、自車の車速が先行車の車速よりも高くなるように、自車の目標車速及び目標加速度を設定する。ここで、先行車の加速度が先先行車の加速度よりも小さい場合には、先行車と先先行車との間の車間距離が徐々に拡大しているため、先行車は、先先行車に追従するために、わずかな期間の後に加速度を増大させると予測される。よって、本実施形態のように、先行車の加速度が先先行車の加速度よりも小さいと判定された場合には(ステップS270:Yes)、自車の車速が先行車の車速よりも高くなるように、自車の目標車速及び目標加速度を設定することで、自車の無駄な加減速を低減でき、自車の燃費を向上させることができる(つまり、上述したように先行車がわずかな期間の後に加速度を増大させた際に、追従走行制御において先行車を追従するために自車を加速させるための駆動力を低減することができ、自車の燃費を向上させることができる)。
【0112】
一方、先行車が減速していると判定された場合には(ステップS250:減速)、先行車が急ブレーキをかけたか否かが車間制御ECU10によって判定される(ステップS280)。即ち、先行車の減速度が、急ブレーキにより発生したと予測される所定の減速度よりも大きいか否か車間制御ECU10によって判定される。
【0113】
先行車が急ブレーキをかけたと判定された場合には(ステップS280:Yes)、自車が先行車に衝突しないように、車間制御ECU10によって自車の目標車速及び目標減速度が設定される(ステップS340)。
【0114】
先行車が急ブレーキをかけていないと判定された場合には(ステップS280:No)、自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX2よりも長いか否かが車間制御ECU10によって判定される(ステップS310)。
【0115】
自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX2よりも長いと判定された場合には(ステップS280:Yes)、自車と先行車との車間が緩やかに詰まる程度の加速度で自車が走行するように、車間制御ECU10によって自車の目標車速及び目標加速度が設定される(ステップS350)。即ち、この場合には(ステップS280:Yes)、車間制御ECU10は、自車の車速が先行車の車速よりも高くなるように、自車の目標車速及び目標加速度を設定する。尚、ステップS350に係る処理は、図3を参照して上述したシーン5における自車の加減速制御である。
【0116】
即ち、本実施形態では特に、先先行車が加速状態であり、先行車が減速状態であって、自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX2よりも長いと判定された場合には(ステップS310:Yes)、車間制御ECU10は、先行車と先先行車との間の車間距離が拡大傾向であると判定し、自車の車速が先行車の車速よりも高くなるように、自車の目標車速及び目標加速度を設定する。ここで、先先行車が加速状態であり、先行車が減速状態である場合には、先行車と先先行車との間の車間距離が徐々に拡大しているため、先行車が現在は減速状態であっても、わずかな期間の後に先行車は先先行車に追従するために加速状態となると予測される。よって、本実施形態のように、先先行車が加速状態であり、先行車が減速状態であって、自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX2よりも長いと判定された場合には(ステップS310:Yes)、自車の車速が先行車の車速よりも高くなるように、自車の目標車速及び目標加速度を設定することで、自車の無駄な加減速を低減でき、自車の燃費を向上させることができる(つまり、上述したように先行車がわずかな期間の後に減速状態から加速状態に切り替わった際に、追従走行制御において先行車を追従するために自車を加速させるための駆動力を低減することができ、自車の燃費を向上させることができる)。
【0117】
自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX2よりも長くない(即ち、自車と先行車との間の車間距離が所定距離ΔX1以下である)と判定された場合には(ステップS310:No)、自車が先行車に衝突しないで先行車に追従するように、車間制御ECU10によって自車の目標車速及び目標加速度が設定される(ステップS360)。
【0118】
次に、本実施形態に係る走行支援装置による追従走行制御が行われた際の自車の挙動について、図7を参照して説明する。尚、以下では、先先行車が減速し、これに応じて先行車が減速するシーンを例に挙げて説明する。
【0119】
図7は、本実施形態に係る走行支援装置による追従走行制御が行われた際の自車の挙動を説明するためのグラフである。尚、図7には、追従走行制御が行われる際の、先先行車、先行車及び自車の各々の車速の経時的な変化、並びに自車のエンジンにおける燃料噴射量の経時的な変化が示されている。具体的には、図7において、実線L1が先先行車の車速の変化を示し、実線L2が先行車の車速の変化を示し、実線L3が本実施形態に係る追従走行制御が行われた際の自車の車速の変化を示し、実線L4が本実施形態に係る追従走行制御が行われた際の自車の燃料噴射量の変化を示している。また、図7において、破線L3cは、比較例として、先行車の走行状態のみに基づいて追従走行制御が行われた場合の自車の車速の変化を示し、破線L4cは、比較例として、先行車の走行状態のみに基づいて追従走行制御が行われた場合の自車の燃料噴射量の変化を示している。
【0120】
図7に示すように、先先行車が時刻T1で減速を開始した場合、先先行車が減速したことを先行車が認識して減速を開始するまでには多少の遅れが発生する。即ち、先先行車が減速を開始する時刻T1と、先行車がこの先先行車の減速を認識して減速を開始する時刻T2との間に遅れ時間ΔT1が発生する。このため、実線L2に示すように、先行車は先先行車よりも強い減速を行うことが多い。
【0121】
仮に、何らの対策も施さずに、先行車の走行状態のみに基づく従来の追従走行制御を行う場合、先行車が減速したことを認識した後に自車の減速を行うので、先行車が減速を開始してから自車が減速を開始するまでにも更に遅れが発生する(破線L3c参照)。即ち、先行車が減速を開始する時刻T2と、自車がこの先行車の減速を認識して減速を開始する時刻T3との間に遅れ時間ΔT2が発生する。つまり、先先行車が減速を開始する時刻T1と、自車が減速を開始する時刻T3との間には、遅れ時間ΔT1に遅れ時間ΔT2が加わった遅れ時間ΔT3が発生する。このため、自車と先行車との間の車間距離を保つためには、破線L3cに示すように、自車は先行車(及び先先行車)よりも強い減速を行う必要がある。また、このような強い減速によって低下しすぎた車速を補うために、時刻T3より後の時間ΔT4に再び加速を行う必要がある。このような先行車の走行状態に基づく従来の追従走行制御では、遅れ時間ΔT3に設定速度を維持するために出力された駆動力エネルギーが、その後の減速のためのブレーキによって失われると共に、時間ΔT4に再び加速するために余分な駆動エネルギーが必要となってしまう。つまり、従来の追従走行制御では、遅れ時間ΔT3や時間ΔT4において無駄に燃料噴射が行われる。
【0122】
しかるに、本実施形態に係る走行支援装置による追従走行制御では、先先行車の減速が検出された時点で、自車の減速が開始される。この際、自車の目標減速度は、図3から図7を参照して上述したように、先先行車及び先行車の走行状態に基づいて設定される。
【0123】
よって、自車を緩やかに減速させる(言い換えれば、自車の車速をスムーズに低下させる)ことができ、上述した遅れ時間ΔT3や時間ΔT4におけるような無駄な燃料噴射を回避することができる。即ち、本実施形態によれば、例えば、遅れ時間ΔT3における無駄な燃料噴射量F1及び時間ΔT4における無駄な燃料噴射量F2を低減或いは無くすことが可能となる。従って、自車の燃費を向上させることができる。
【0124】
以上説明したように、本実施形態に係る走行支援装置1によれば、追従走行制御を行う際、自車の無駄な加減速を低減でき、燃費を向上させることができる。
【0125】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う走行支援装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0126】
1…走行支援装置、10…車間制御ECU、20…レーダセンサ、30…ストップランプスイッチ、40…クルーズ設定スイッチ、50…エンジン・AT制御ECU、60…ブレーキ制御ECU、70…ステアリングセンサ、80…ヨーセンサ、90…横加速度センサ、100…ドライバ意識・状態検出センサ、110…オートマチックトランスミッション、120…スロットルアクチュエータ、130…車速センサ、140…ブレーキアクチュエータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の前方を走行する先行車両の走行状態を検出する先行車両検出手段と、
前記先行車両の前方を走行する先先行車両の走行状態を検出する先先行車両検出手段と、
前記先行車両の走行状態と前記先先行車両の走行状態とに基づいて、前記先行車両と前記先先行車両との間の車間距離が拡大傾向である否かを判定し、前記車間距離が拡大傾向であると判定した場合には、前記自車両の車両速度が前記先行車両の車両速度よりも高くなるように、前記自車両の加減速度を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする走行支援装置。
【請求項2】
前記先行車両検出手段は、前記先行車両の走行状態として、前記先行車両の加減速状態を検出し、
前記先先行車両検出手段は、前記先先行車両の走行状態として、前記先先行車両の加減速状態を検出する
請求項1に記載の走行支援装置。
【請求項3】
自車両の前方を走行する先行車両の走行状態を検出する先行車両検出手段と、
前記先行車両の前方を走行する先先行車両の走行状態を検出する先先行車両検出手段と、
前記先行車両の走行状態と前記先先行車両の走行状態とに基づいて、前記先行車両と前記先先行車両との間の車間距離が縮小傾向であるか否かを判定し、前記車間距離が縮小傾向であると判定した場合には、前記自車両の車両速度が前記先行車両の車両速度よりも低くなるように、前記自車両の加減速度を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする走行支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−84105(P2011−84105A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−236477(P2009−236477)
【出願日】平成21年10月13日(2009.10.13)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】