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車載型ナビゲーション装置および車載型ナビゲーション装置の制御方法
説明

車載型ナビゲーション装置および車載型ナビゲーション装置の制御方法

【課題】レーンを考慮して短時間で目的地に到着できる経路を探索すること。
【解決手段】自車位置を特定する特定手段(CPU11)と、目的地の入力を受け付ける受付手段(タッチパネル式液晶ディスプレイ)と、記憶装置(HDD14)に記憶された道路情報を参照し、自車位置から目的地までの経路を探索する探索手段(CPU11)を有し、探索手段は、ノードに進入するリンクを進入リンクとし、ノードから脱出するリンクを脱出リンクとした場合に、進入リンクから脱出リンクへ通じるレーンの有無を考慮してコスト計算を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載型ナビゲーション装置および車載型ナビゲーション装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、道路の通りやすさの指標である車線数を考慮して、経路探索を行う車載型ナビゲーション装置に関する技術が開示されている。また、車線数に加えて、交差点での進行方向に応じた追加コストを付与(例えば、直進よりも左折に対して、左折よりも右折に対して大きな追加コストを付与)することで、できるだけ右左折の回数が少ない経路をユーザに呈示することも行われている。
【特許文献1】特開2002−62152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、例えば、同じ道路から右折する場合でもどの交差点で右折するかによって実際の所要時間(右折待ち時間)が異なるケースがしばしば存在するが、上述した技術では、このようなケースを考慮することは困難である。また、大半の車両が右左折し、直進する車両は僅少であるため、レーン設定等の運用により、右左折はしやすく、直進はしづらい交通制御がなされる場合も存在するが、上述した技術ではこのような交通制御に対しては対応することができない。
【0004】
そこで、本発明の目的は、レーンを考慮して短時間で目的地に到着できる経路を探索することが可能な車載型ナビゲーション装置および車載型ナビゲーション装置の制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述課題を解決するため、本発明は、記憶装置に記憶されたノードおよびリンクを有する道路情報を参照して経路案内を行う車載型ナビゲーション装置において、自車位置を特定する特定手段と、目的地の入力を受け付ける受付手段と、前記記憶装置に記憶された前記道路情報を参照し、前記自車位置から前記目的地までの経路を探索する探索手段を有し、前記探索手段は、ノードに進入するリンクを進入リンクとし、ノードから脱出するリンクを脱出リンクとした場合に、進入リンクから脱出リンクへ通じるレーンの有無を考慮してコスト計算を実行する、ことを特徴とする。
この構成によれば、レーンを考慮して短時間で目的地に到着できるとともに、他の車両の走行も阻害しない車載型ナビゲーション装置を提供することができる。
【0006】
他の発明は、上記発明に加えて、進入リンクから脱出リンクへ通じるレーンの数が多い場合には、当該脱出リンクに対するコストを低く計算し、レーンの数が少ない場合には、当該脱出リンクに対するコストを高く計算することを特徴とする。
これにより、レーンが複数存在する脱出リンクが存在する場合には、当該脱出リンクのコストを低く計算することにより、より通行しやすいリンクが選択される可能性を高くすることができる。
【0007】
また、本発明は、記憶装置に記憶されたノードおよびリンクを有する道路情報を参照して経路案内を行う車載型ナビゲーション装置の制御方法において、自車位置を特定する特定ステップと、目的地の入力を受け付ける受付ステップと、前記記憶装置に記憶された前記道路情報を参照し、前記自車位置から前記目的地までの経路を探索する探索ステップを有し、前記探索ステップは、ノードに進入するリンクを進入リンクとし、ノードから脱出するリンクを脱出リンクとした場合に、進入リンクから脱出リンクへ通じるレーンの有無を考慮してコスト計算を実行する、ことを特徴とする。
この方法によれば、レーンを考慮して短時間で目的地に到着できるとともに、他の車両の走行も阻害しない車載型ナビゲーション装置の制御方法を提供することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、レーンを考慮して短時間で目的地に到着できる経路を探索することが可能な車載型ナビゲーション装置および車載型ナビゲーション装置の制御方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(A)発明の実施形態の説明
つぎに図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施形態である車載型ナビゲーション装置10の構成例を示す図である。この図1に示すように、車載型ナビゲーション装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、HDD(Hard Disk Drive)14、GPS(Global Positioning System)レシーバ15、ジャイロセンサ16、車速パルスセンサ17、バック信号センサ18、リモコン受信部19、タッチパネル式液晶ディスプレイ20、ASIC(Application Specified Integrated Circuit)21、バス22、および、リモコン(リモートコントローラ)25を有している。
【0010】
ここで、CPU11は、ROM12またはHDD14に記憶されているプログラムに基づいて装置の各部を制御する中央制御装置である。ROM12は、CPU11が実行する基本的なプログラムやデータを格納している半導体記憶装置である。RAM13は、CPU11がプログラムを実行する際にワーキングエリアとして機能する半導体記憶装置である。HDD14は、基本的なプログラムとしてのオペレーティングシステムや、後述する経路探索や経路案内を実行するためのアプリケーションプログラムや、経路探索や経路案内を実行するために必要なデータ(地図情報等)を有している。GPSレシーバ15は、複数のGPS衛星から送信される信号を受信し、これらの信号に含まれているタイムスタンプに基づいて、自己の位置を示す情報(緯度、経度、高度等)を生成して出力する。ジャイロセンサ16は、例えば、車両の3軸(ヨー軸、ロール軸、ピッチ軸)方向の加速度を検出して出力する。車速パルスセンサ17は、車両の走行速度を示す車速パルスを検出して出力する。バック信号センサ18は、車両がバックしていることを示すバック信号を検出して出力する。リモコン受信部19は、リモコン25から送信された赤外線信号を受信し、ユーザの操作に応じた情報を出力する。タッチパネル式液晶ディスプレイ20は、表示装置としての液晶ディスプレイに、入力装置としてのタッチパネルが重畳するように配置されて構成されている。ユーザは、液晶ディスプレイに表示された情報を参照しながら、タッチパネルを操作することにより、装置に対して指示を行うことができる。ASIC21は、GPSレシーバ15、ジャイロセンサ16、車速パルスセンサ17、バック信号センサ18、および、リモコン受信部19から出力される信号を入力し、車載型ナビゲーション装置10に適合する形式にデータを変換して出力する。
【0011】
図2および図3は、HDD14に格納されているノード情報およびリンク情報の一例を示す図である。なお、本実施形態では、道路情報は、道路の分岐点(例えば、交差点)を示すノードと、ノード同士を接続するリンクとによって構成される。図2は、ノードが格納されたノードテーブルの一例を示している。図2の例では、図の左側に示すように、n個のノードに関する情報が格納されており、図の右側に拡大して示すように、ノード#0に関する情報は、リンク情報とレーン情報とから構成される。リンク情報としては、この例では、ノード#0に接続されているリンクの数(この例ではm個)と、それぞれのリンクに関する情報とが格納されている。レーン情報としては、この例では、ノード#0が有するレーン情報の定義数(この例ではp個)と、それぞれのレーンに関する情報とが記憶されている。なお、「レーン」とは、交差点等の分岐点に設けられた車線を示し、例えば、右折する車両が通行する右折レーン、左折する車両が通行する左折レーン、直進する車両が通行する直進レーン等が存在する。なお、直進する車両と左折する車両が通行する直進/左折レーン、および、直進する車両と右折する車両が通行する直進/右折レーンを含めてもよい。
【0012】
図3は、図2に示すレーン情報(レーンデータ)の一例を示す図である。図3の例では、レーンデータは、当該ノードに進入するリンクを特定するための進入リンク番号と、当該リンクのレーン数と、進入リンクに接続される脱出リンク(経路)の定義数(この例ではr個)と、各経路に脱出する脱出リンクと、それぞれの脱出リンクに適用されるレーンの種類を示す情報を有している。例えば、図4に示すようなリンクおよびノードが存在する場合において、ノードN3のレーンデータとしては、例えば、図5に示す情報が格納されている。すなわち、図5の例は、ノードN3に進入リンクL2から進入する場合に対応する情報であり、この例では、「レーン数」は「4」であることからレーンが4つ存在することが示され、脱出リンクとしては「L3」および「L8」の2種類が存在することから、「経路数」は「2」とされている。また、「経路#0脱出先リンク」としての「L3」の適用レーン(リンクL3に脱出可能なレーン)は「第1レーン」および「第2レーン」であり、「経路#1脱出先リンク」としての「L8」の適用レーン(リンクL8に脱出可能なレーン)は「第3レーン」および「第4レーン」であることが示されている。つまり、リンクL2からノードN3へ進入する場合、リンクL3へ通ずるレーンは第1および第2の2レーンであり、リンクL8へ通ずるレーンは第3および第4の2レーンであり、合計4つのレーンが存在している。
【0013】
(B)発明の概略動作の説明
つぎに、図4〜図6を参照して、本実施形態の概略動作について説明する。図4についてさらに詳細に説明すると、丸印はノードを示し、ノード同士を結ぶ線分はリンクを示している。この例では、ノードN1〜N6と、リンクL1〜L6とが存在している。ここで、リンクL1〜L6は全て同一種類(例えば、国道)であり、リンクL1およびリンクL3〜L6は全て200mの長さを有し、リンクL2は250mの長さを有している。また、リンクL1およびリンクL3〜L6の基本コスト(リンク自体のコスト)値は全て10000であり、リンクL2の基本コスト値は12500である。また、ノードN3には、図5に示すようなレーンデータが設定されており、その他のノードN1,N2およびノードN4〜N6には、レーンデータは設定されていないとする。また、図6は、レーンデータに応じてコスト計算に適用される追加コストの一例を示す図である。この図6では、該当するレーンが存在しない場合の追加コストは「8000」であり、該当するレーンが1レーン存在する場合の追加コストは「4000」であり、該当するレーンが2レーン以上存在する場合の追加コストは「0」とされている。
【0014】
以上のような場合において、リンクL1からリンクL6(ノードN2からノードN6)への最適経路を求める場合の本実施形態の概略動作について説明する。
【0015】
まず、リンクL1にノードN2を介して接続されるリンクは、リンクL2とリンクL7の2本である。ノードN2にはレーンデータが存在しないので、リンクL2のコスト値は基本値である12500に対して、図6の「該当レーン無し」に対応する追加コスト値「8000」が加算された「20500」となる。また、リンクL7のコスト値は基本値である10000に対して、「該当レーン無し」に対応する追加コスト値「8000」が加算された「18000」となる。
【0016】
リンクL7からリンクL5への経路では、ノードN4にはレーンデータが存在しないことから、リンクL5のコスト値は、基本値である「10000」に対して、「該当レーン無し」に対応する追加コスト値「8000」が加算された「18000」となる。
【0017】
リンクL2からリンクL8への経路では、図5に示すように、ノードN3にはレーンデータが存在し、かつ、該当する適用レーンが2レーン存在する(第3レーンおよび第4レーンが存在する)ので、リンクL8のコスト値は、基本値である「10000」に対して、「該当レーン有り(2レーン以上)」に対応する追加コスト値「0」が加算された「10000」となる。
【0018】
リンクL8からリンクL6への経路およびリンクL5からリンクL6への経路では、ノードN5にはレーンデータが存在しないことから、リンクL6のコスト値は、基本値である「10000」に対して、「該当レーン無し」に対応する追加コスト値「8000」が加算された「18000」となる。
【0019】
以上のコスト計算の結果、リンクL2〜リンクL8〜リンクL6と経由する場合のトータルのコストは20500+10000+18000=48500となり、また、リンクL7〜リンクL5〜リンクL6と経由する場合のトータルのコストは18000+18000+18000=54000となる。このため、走行距離は長いにも拘わらず、右折レーンが整備されて走行しやすいと考えられるリンクL2〜リンクL8〜リンクL6が経路として選択される。
【0020】
(C)発明の詳細な動作の説明
つぎに、図7〜図9のフローチャートを参照して、本発明において実行される処理の詳細について説明する。図7は、車両の現在位置から目的値までの経路を探索する処理の概要を説明するための図である。例えば、ユーザがタッチパネル式液晶ディスプレイ20を操作することにより、経路探索の要求を行ったとすると、ステップS10において、CPU11は、GPSレシーバ15、ジャイロセンサ16、車速パルスセンサ17、および、バック信号センサ18から得られた情報に基づいて、自車の現在位置を算出するとともに、タッチパネル式液晶ディスプレイ20から入力された情報(例えば、目的地の住所、名称、電話番号、緯度・経度情報)に基づいて目的地を求める。
【0021】
つぎに、ステップS11では、CPU11は、車両の現在位置と目的地の間に存在する道路データをHDD14から読み出し、RAM13に格納する。つづいて、ステップS12では、CPU11は、ステップS11において読み込んだ道路データから、車両位置に最も近い道路および目的地に最も近い道路を抽出する。そして、ステップS13において、CPU11は、ステップS12で抽出した道路を、甲種経路としてRAM13に記憶する。
【0022】
ステップS14では、CPU11は、甲種経路候補のうち、最も有力と判断できる道路を選択し、乙種経路候補として記憶する。ステップS15では、CPU11は、ステップS14において選択された道路に接続し、通行可能な道路を全て求める。そしてステップS16では、CPU11は、ステップS15で求めた道路の各々について、コストを計算する。なお、この処理の詳細については、図8および図9を参照して後述する。
【0023】
ステップS17では、CPU11は、ステップS16で求めた全ての道路を、甲種経路候補として記憶する。ステップS18では、CPU11は、車両位置から連続した乙種経路候補と目的地から連続した乙種経路候補とが適切に接続したか否かを判定し、接続したと判定した場合(ステップS18;Yes)にはステップS19に進み、それ以外の場合(ステップS18;No)にはステップS14に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返す。
【0024】
ステップS19では、CPU11は、接続した一連の乙種経路候補群を経路として確定し、これ以降、当該確定された経路に基づいて、経路表示を行うとともに、ユーザへの案内を行う。
【0025】
つぎに、図8および図9を参照して、経路のコスト計算処理の詳細について説明する。ここで、図8は、自車位置の近傍に存在するスタートノードから、目的地の近傍に存在するゴールノードまでの間の各ノードのコストを計算する処理を説明するフローチャートであり、図9は図8に示すステップS55の処理の詳細を説明するフローチャートである。なお、図8の処理は、いわゆる「ダイクストラ法」に基づいて各ノードのコスト値を計算する。この図8に示すフローチャートの処理が実行されると、ステップS30において、CPU11は、車両位置の近傍に存在するスタートノードのコスト値を「0」に設定するとともに、他のノードのコスト値を「∞」に設定する。図4の例では、現在、リンクL1を走行中であるとすると、スタートノードとしてのノードN2のコストが「0」に設定されるとともに、スタートノードからゴールノード(ノードN6)までの間のノードN3〜N6のコスト値が「∞」に設定される。図10(A)は、ステップS30の処理の結果を示す図である。この図では、ノードN2のコスト値は「0」とされ、それ以外のノードのコスト値は「∞」とされている。
【0026】
ステップS31では、CPU11は、未確定ノードの中から、最小のコスト値を有するノードを特定する。ここで、「未確定ノード」とは、ノードのコスト値が確定していないノードをいい、後述する「確定ノード」とは、ノードのコスト値が確定したノードをいう。図4の例では、未確定ノードの中で最小のコスト値を有するのは、ノードN2であるので(他のノードのコスト値は無限大であるので)、ノードN2のコストが最小値のノードとして特定される。ステップS32では、CPU11は、ステップS31において特定したノードを確定ノードに設定する。なお、図10において、確定ノードにはハッチングが施されており、未確定ノードにはハッチングが施されていない。
【0027】
ステップS33では、CPU11は、ステップS32で設定した確定ノードに接続する未確定ノードのコストを計算する。いまの例では、ステップS32において、ノードN2が確定ノードに設定されているので、ノードN2に接続される未確定ノードとしてのノードN3およびノードN4のコストが計算される。なお、この処理の詳細は、図9を参照して後述するが、簡単に説明すると、確定ノードがレーンデータを有している場合には、レーンデータと、リンクのコスト値に基づいて、対象となるノードのコスト値が計算され、レーンデータを有しない場合には、レーンデータが存在しない場合の追加コストと、リンクのコスト値に基づいて、対象となるノードのコスト値が算定される。図10の例では、ノードN2は、レーンデータを有しないことから、レーンデータを有しない場合の追加コストとしての「8000」が、リンクL2のコスト値「12500」と、リンクL7のコスト値「10000」とにそれぞれ加算され、得られた値「20500」と「18000」とがノードN3およびノードN4のそれぞれのコスト値として算出される。
【0028】
ステップS34では、CPU11は、ステップS33において算出したノードのコスト値が、現在設定されているコスト値よりも小さい場合には、新たに算出した値によって更新する。図10の例では、ノードN3およびノードN4に現在設定されているコスト値はともに「∞」であり、ステップS33において算出されたコスト値は「20500」および「18000」であるので、更新がなされて、「20500」および「18000」がノードN3およびノードN4のそれぞれのコスト値として設定される(図10(B)参照)。
【0029】
ステップS35では、CPU11は、未確定ノードが存在するか否かが判定され、未確定ノードが存在すると判定した場合(ステップS35;Yes)にはステップS31に戻って同様の処理を繰り返し、それ以外の場合(ステップS35;No)にはステップS36に進む。図10の例では、その時点では、図10(B)に示すように、ノードN2のみが確定ノードの状態であるので、ステップS31に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返す。
【0030】
ステップS31〜ステップS35の処理が繰り返されることにより、図10および図11に示すように、各ノードのコスト値が計算されて確定されていく。詳細に説明すると、ステップS31〜ステップS35の1回目のループでは、図10(B)に示すように、ノードN2が確定ノードとされるとともに、ノードN3およびノードN4のコスト値が算出された状態となる。2回目のループでは、ステップS31においてノードN4が最小のコスト値(=18000)の未確定ノードとして特定され、ステップS32においてノードN4が確定ノードに設定される。そしてステップS33では、ノードN4に接続される未確定ノードであるノードN5のコスト値が計算される。ここで、ノードN4はレーンデータを有しないことから、ノードN5のコスト値としては、レーンデータが存在しない場合の追加コスト「8000」と、リンクL5のコスト「10000」と、ノードN4のコスト値「18000」を加算して得られた値「36000」がノードN5のコスト値として算出される。ステップS34では、その時点でのノードN5のコスト値は「∞」であることから、新たに計算されたコスト値の「36000」がノードN5のコスト値として設定される(図10(C)参照)。
【0031】
3回目のループでは、ステップS31において、ノードN3が最小値(=20500)の未確定ノードとして特定され、ステップS32においてノードN3が確定ノードに設定される(図11(A)参照)。ステップS33では、ノードN3に接続するノードN5のコスト値が計算される。ここで、ノードN3は、図5に示すレーンデータを有する。図5に示すように、リンクL2からノードN3を経由してリンクL8へ通じるレーンは、第3および第4レーンの2種類である。図6に示すように、レーンが2つ以上存在する場合の追加コストは「0」であることから、ノードN5のコスト値としては、ノードN3のコスト値「20500」と、リンクL8のコストとを加算した「30500」が算出される。新たに算出されたコスト値「30500」は、既存のコスト値「36000」よりも小さいので、ステップS34ではノードN5のコスト値は「30500」に更新される(図11(B)参照)。
【0032】
4回目のループでは、ステップS31において、ノードN5が最小値(=30500)の未確定ノードとして特定され、ステップS32においてノードN5が確定ノードに設定される。ステップS33では、ノードN5に接続するノードN6のコスト値が計算される。ここで、ノードN5はレーンデータを有しないので、ノードN6のコスト値としては、ノードN5のコスト値「30500」と、レーンデータが存在しない場合の追加コスト「8000」と、リンクL6のコスト「10000」とを加算した「48500」が算出される。ノードN6の既存のコスト値は「∞」であるので、ステップS34ではノードN6のコスト値が「48500」に更新される。5回目のループでは、ノードN6が確定ノードに設定されるとともに(図11(C)参照)、ノードN6はゴールノードであることから接続されるノードが存在しないとして、コスト値の更新は行われない。このため、ステップS35ではNoと判定され、ステップS36に進む。ステップS36では、最小のコストを有するリンクL2〜リンクL8〜リンクL6が最小コストの経路として選択される。
【0033】
つぎに、図9を参照して、図8に示すステップS33の処理の詳細について説明する。図9のフローチャートの処理が開始されると、ステップS50において、CPU11は、対象となる確定ノードのレーンデータをHDD14から検索する。ステップS51では、ステップS50の検索により、レーンデータが存在するか否かを判定し、存在すると判定した場合(ステップS51;Yes)にはステップS53に進み、それ以外の場合(ステップS51;No)にはステップS52に進む。例えば、対象となる確定ノードがノードN2である場合には、レーンデータが存在しないのでステップS52に進み、対象となる確定ノードがノードN3である場合には、レーンデータが存在するのでステップS53に進む。
【0034】
ステップS52では、CPU11は、リンクの基本コストに追加コストを加算して、リンクのコストを算出する。例えば、対象となる確定ノードがノードN2である場合には、レーンデータが存在しない場合の追加コスト「8000」が、リンクL2の基本コスト「12500」およびリンクL7の基本コスト「10000」にそれぞれ加算されて、これらのリンクのコストとして「20500」および「18000」がそれぞれ計算される。そして、ステップS60に進み、ノードN3およびノードN4のコストが算出される。具体的には、対象となる確定ノードがノードN2である場合には、ノードN2のコスト値「0」に、ステップS52で算出したリンクL2のコスト「20500」およびリンクL7のコスト「18000」が加算され、ノードN3のコスト値として「20500」が、また、ノードN4のコスト値として「18000」がそれぞれ算出される。
【0035】
ステップS53では、CPU11は、該当するレーンデータをHDD14から取得する。例えば、対象となる確定ノードがノードN3である場合には、図5に示すようなレーンデータが取得される。
【0036】
ステップS54では、CPU11は、対象となる確定ノードに接続される未確定ノードを1つ特定する。例えば、対象となる確定ノードがノードN3である場合には、これに接続される未確定ノードはノードN5だけであるので、ノードN5が特定される。ステップS55では、CPU11は、リンクデータを参照し、ステップS54で特定した未確定ノードに対応する進入リンクと脱出リンクが存在するか否かを判定し、存在する場合(ステップS55;Yes)にはステップS56に進み、それ以外の場合(ステップS55;No)にはステップS57に進む。ここで、進入リンクとは当該ノードに進入するリンクであり、脱出リンクとは当該ノードから脱出するリンクである。例えば、ステップS54において、ノードN5が特定された場合、図5に示すように、リンクL2からノードN3を経由してリンクL8に進むレーンは存在することからステップS56に進む。なお、該当するレーンが存在しない場合には、ステップS57に進み、ステップS52の場合と同様に、リンクのコストにレーンが存在しない場合と同様の追加コスト「8000」が基本コストに加算され、ステップS59に進む。
【0037】
ステップS56では、CPU11は、該当するレーンの数を特定する。ノードN5の場合では、リンクL2からノードN3を経由してリンクL8に進むレーンは第3および第4レーンの2つ存在することから、レーン数として「2」が特定される。ステップS58では、リンクのコストにレーン数に応じた追加コストが基本コストに加算されてリンクのコストが算出される。例えば、ノードN5の場合では、レーン数は「2」であり、図5に示すようにレーン数が2以上の場合の追加コストは「0」であることから、リンクL8のコストは基本コスト「10000」に追加コスト「0」を加算した「10000」とされる。なお、レーン数が「1」である場合には、図5に示すように追加コストとして「4000」が基本コストに加算される。
【0038】
ステップS59では、確定ノードに接続される未確定ノードがまだ存在するか否かを判定し、存在すると判定した場合(ステップS59;Yes)にはステップS54に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返し、それ以外の場合(ステップS59;No)にはステップS60に進む。例えば、対象となる確定ノードがノードN3である場合には、これに接続される未確定のノードはノードN5だけであるので、ステップS60に進む。
【0039】
ステップS60では、CPU11は、以上の処理によって求めたリンクのコストに基づいて、未確定ノードのコストを計算する。例えば、確定ノードがノードN2である場合には、ステップS52において求めた、リンクL2およびリンクL7のコスト「18000」および「20500」と、ノードN2のコスト値である「0」とを加算して得られた値「18000」および「20500」がノードN4およびノードN3のコスト値とされる。そして、元の処理に復帰(リターン)する。
【0040】
以上に説明したように、本発明の実施形態によれば、レーンデータを考慮してコスト計算を行うようにしたので、進入リンクから脱出リンクに通じるレーンの有無に応じて経路が選択されるため、実際の道路状況に応じた最適な経路を選択することができる。
【0041】
また、本実施形態によれば、該当するレーンの本数が多いほど、追加コストが小さくなるように設定したので、レーンの本数が多い経路が選択される可能性が高くなる。これによって、通行に時間を要しないで、通行が容易な経路が選択される可能性が高くなることから、運転者の負担を軽減することが可能となる。
【0042】
(D)変形実施形態の説明
以上の説明においては、レーンとしては、直進、左折、および、右折等の専用のレーンを想定するようにしたが、例えば、直進または左折が可能な「直進/左折レーン」、または、直進または右折が可能な「直進/右折レーン」を設け、これらのレーンについてもコスト計算の対象としてもよい。
【0043】
また、以上の実施形態では、レーンの種類は考慮せずに追加コストを計算するようにしたが、例えば、右折レーン>左折レーン>直進レーンの大小関係を有するように追加コストを設定し、このようにして設定されたコスト値に基づいてコスト計算を行うようにしてもよい。さらに、前述した直進/左折レーンおよび直進/右折レーンも考慮し、例えば、直進/右折レーン>右折レーン>直進/左折レーン>左折レーン>直進レーンの大小関係を有するように追加コストを設定するようにしてもよい。
【0044】
また、追加コストを固定値とするのではなく、例えば、学習によって追加コストの値を調整するようにしてもよい。具体的には、例えば、各種レーンの走行に要した時間等を考慮して、追加コストの値を調整するようにすることができる。
【0045】
また、図6に示すように、全体として1つの追加コストを用いるのではなく、ノード毎に追加コストの値を設定しておき、当該追加コスト値を参照して、コスト計算を行うようにしてもよい。具体的には、同じ右折レーンであっても、例えば、信号機の右折を示す矢印の表示時間の長短によって走行に要する時間が変化したり、あるいは、交通量の多少によって走行に要する時間が変化したりするためである。なお、このように、ノード毎に追加コストを設定する方法としては、信号機の矢印信号の表示時間や交通量等を示すデータから計算によって求めたり、あるいは、他の車両が通行するの要した時間を、例えば、車車間通信等によって取得し、当該時間に基づいて求めたりしてもよい。
【0046】
また、以上の実施形態では、交通状況については考慮しないようにしたが、例えば、VICS(Vehicle Information and Communication System)(登録商標)からの情報を参照して、コスト計算を行うようにしてもよいことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本実施の形態に係る車載型ナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】ノードデータの一例を示す図である。
【図3】レーンデータの一例を示す図である。
【図4】処理対象となる道路の一例を示す図である。
【図5】レーンデータの一例を示す図である。
【図6】追加コストの一例を示す図である。
【図7】現在地から目的地までの経路探索処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】ノードのコスト計算の処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】図8のステップS33の処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図10】図8,9の処理の詳細を説明するための図である。
【図11】図8,9の処理の詳細を説明するための図である。
【符号の説明】
【0048】
10 車載型ナビゲーション装置
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 HDD
15 GPSレシーバ
16 ジャイロセンサ
17 車速パルスセンサ
18 バック信号センサ
19 リモコン受信部
20 タッチパネル式液晶ディスプレイ
21 ASIC
22 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶装置に記憶されたノードおよびリンクを有する道路情報を参照して経路案内を行う車載型ナビゲーション装置において、
自車位置を特定する特定手段と、
目的地の入力を受け付ける受付手段と、
前記記憶装置に記憶された前記道路情報を参照し、前記自車位置から前記目的地までの経路を探索する探索手段を有し、
前記探索手段は、ノードに進入するリンクを進入リンクとし、ノードから脱出するリンクを脱出リンクとした場合に、進入リンクから脱出リンクへ通じるレーンの有無を考慮してコスト計算を実行する、
ことを特徴とする車載型ナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1記載の車載型ナビゲーション装置において、
進入リンクから脱出リンクへ通じるレーンの数が多い場合には、当該脱出リンクに対するコストを低く計算し、レーンの数が少ない場合には、当該脱出リンクに対するコストを高く計算する、
ことを特徴とする車載型ナビゲーション装置。
【請求項3】
記憶装置に記憶されたノードおよびリンクを有する道路情報を参照して経路案内を行う車載型ナビゲーション装置の制御方法において、
自車位置を特定する特定ステップと、
目的地の入力を受け付ける受付ステップと、
前記記憶装置に記憶された前記道路情報を参照し、前記自車位置から前記目的地までの経路を探索する探索ステップを有し、
前記探索ステップは、ノードに進入するリンクを進入リンクとし、ノードから脱出するリンクを脱出リンクとした場合に、進入リンクから脱出リンクへ通じるレーンの有無を考慮してコスト計算を実行する、
ことを特徴とする車載型ナビゲーション装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−112932(P2010−112932A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−287989(P2008−287989)
【出願日】平成20年11月10日(2008.11.10)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】