説明

コスト算出方法及びナビゲーション装置

【課題】より良い経路をユーザに提案することが可能なコスト算出方法及びナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】記憶部は道路の属性及び各道路を識別するための固有のリンクIDを記憶する。記憶部に記憶した道路の属性、複数の道路間の接続状態、及び、接続する各道路のリンクIDに基づき経路のコストを算出手段により算出する。具体的には、まず判断手段により、経路中で接続する各道路のそれぞれのリンクIDの値が予め定められた関連性を有するか否かを判断する。そして判断手段により関連性を有すると判断した場合、記憶部に記憶した道路の属性、複数の道路間の接続状態及び記憶部に記憶した補正値に基づき経路のコストを算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置により探索される経路のコスト算出方法及びナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション装置は、移動体に積載され、地球の周りを周回する複数の衛星から発せられる電波に基づき、移動体の現在位置を特定する機能を持つ。そして、この移動体の現在位置を特定する機能を利用して、移動体の現在位置から、目的地までの経路を探索する。経路の探索後ナビゲーション装置による案内が開始され、ユーザはナビゲーションに従い車両を運転する。
【0003】
経路探索は、道路地図を構成するノード(交差点)及びリンク(道路)からなる道路ネットワークデータを用いて、出発ノードから目的ノードに至る複数の経路のコストを計算し、最もコストが低い経路を選択するものである(例えば、特許文献1参照)。このコスト算出にあたっては、高速道路、国道、側道または細街路等の道路の通りやすさ、または直進、右折または左折等の道路の接続状態等のコスト率に各道路の長さ等を乗じることによりコストを算出する。
【特許文献1】特開2004−125700号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のコスト算出方法においては道路の属性及び接続状態によっては好ましいコストを算出することができないという問題があった。例えば、国道を走行中に右折により当該国道を引き続き走行する場合のコストが、当該国道を走行中に直進方向に存在する県道へ走行する場合のコストよりも高くなる場合があり、好ましい経路からそれていく虞があった。
【0005】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、各道路に付与された固有の識別子のうち接続される道路それぞれの識別子の関係に着目してコストを算出することにより、より良い経路をユーザに提案することが可能なコスト算出方法及びナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るコスト算出方法は、ナビゲーション装置により探索される経路のコスト算出方法において、道路の属性及び各道路を識別するための固有の識別子を記憶した記憶部から制御部により道路の属性及び各道路の識別子を読み出すステップと、該ステップにより読み出した道路の属性、前記読み出した複数の道路間の接続状態、及び、接続する各道路の識別子に基づき経路のコストを前記制御部により算出する算出ステップとを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るナビゲーション装置は、経路を探索するナビゲーション装置において、道路の属性及び各道路を識別するための固有の識別子を記憶した記憶部と、該記憶部に記憶した道路の属性、前記読み出した複数の道路間の接続状態、及び、接続する各道路の識別子に基づき経路のコストを算出する算出手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明に係るナビゲーション装置は、前記算出手段は、経路中で接続する各道路のそれぞれの識別子が予め定められた関連性を有するか否かを判断する判断手段と、該判断手段により関連性を有すると判断した場合に、前記記憶部に記憶した道路の属性、複数の道路間の接続状態及び前記記憶部に記憶した補正値に基づき経路のコストを算出する第1算出手段と、前記判断手段により関連性を有しないと判断した場合に、前記記憶部に記憶した道路の属性、複数の道路間の接続状態及び前記記憶部に記憶した前記補正値とは異なる補助補正値に基づき経路のコストを算出する第2算出手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るナビゲーション装置は、前記判断手段は、経路中で接続する各道路のそれぞれの識別子が相互に連続する値であるか否かを判断するよう構成してあることを特徴とする。
【0010】
本発明に係るナビゲーション装置は、道路の属性に対応するコスト及び道路間の接続状態に対応するコストを記憶したコスト記憶部を備え、前記第1算出手段は、前記判断手段により関連性を有すると判断した場合に、前記コスト記憶部に記憶した各道路の属性に対応するコストに、道路の距離及び前記補正値を乗じ、乗じて得た積に、前記コスト記憶部に記憶した接続状態に対応するコストを加算することによりコストを算出するよう構成してあることを特徴とする。
【0011】
本発明に係るナビゲーション装置は、道路の属性に対応するコスト及び道路間の接続状態に対応するコストを記憶したコスト記憶部を備え、前記第1算出手段は、前記判断手段により関連性を有すると判断した場合に、前記コスト記憶部に記憶した各道路の属性に対応するコストに道路の距離を乗じ、乗じて得た積に、前記コスト記憶部に記憶した接続状態に対応するコストと前記補正値とを乗じた値を加算することによりコストを算出するよう構成してあることを特徴とする。
【0012】
本発明に係るナビゲーション装置は、前記算出手段は、経路中で接続する各道路のそれぞれの識別子の差分を算出する差分算出手段と、差分に対応づけて補正値が記憶された前記記憶部から、前記差分算出手段により算出した差分に対応する補正値を読み出す補正値読み出し手段と、前記記憶部に記憶した道路の属性、複数の道路間の接続状態及び前記補正値読み出し手段により読み出した補正値に基づき経路のコストを算出する手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、記憶部は道路の属性及び各道路を識別するための固有の識別子を記憶する。そして算出手段は、記憶部に記憶した道路の属性、複数の道路間の接続状態、及び、接続する各道路の識別子に基づき経路のコストを算出する。
【0014】
算出手段においては、まず判断手段により、経路中で接続する各道路のそれぞれの識別子が予め定められた関連性を有するか否かを判断する。そして判断手段により関連性を有すると判断した場合、記憶部に記憶した道路の属性、複数の道路間の接続状態及び記憶部に記憶した補正値に基づき経路のコストを算出する。その一方で、判断手段により関連性を有しないと判断した場合、記憶部に記憶した道路の属性、複数の道路間の接続状態及び記憶部に記憶した補正値とは異なる補助補正値に基づき経路のコストを算出する。
【0015】
本発明にあっては、算出手段は経路中で接続する各道路のそれぞれの識別子の差分を算出する。記憶部は差分に対応づけた補正値を記憶している。補正値読み出し手段は、差分算出手段により算出した差分に対応する補正値を記憶部から読み出す。そして記憶部に記憶した道路の属性、複数の道路間の接続状態及び補正値読み出し手段により読み出した補正値に基づき経路のコストを算出する。
【発明の効果】
【0016】
本発明にあっては、判断手段により、経路中で接続する各道路のそれぞれの識別子が予め定められた関連性を有するか否かを判断し、関連性を有すると判断した場合、記憶部に記憶した道路の属性、複数の道路間の接続状態及び記憶部に記憶した補正値に基づき経路のコストを算出する。これにより、道路の属性及び接続状態に加えて、接続される道路間の識別子の関連性によって適正にコストが補正され、より好ましい経路をユーザに提案することが可能となる。
【0017】
本発明にあっては、算出手段は経路中で接続する各道路のそれぞれの識別子の差分を算出し、この差分に基づく補正値を考慮してコストを算出するので、接続される道路間の識別子の相関に応じ経路のコストを算出できる等、本発明は優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
実施の形態1
以下本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1はナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置1は、GPS受信機10、自立航法用センサ11、VICS・FM多重レシーバ12、操作パネル20、音声入力部21、リモコン22、入力インターフェース23、地図データ等を記憶する記憶装置30、音声出力部40、スピーカ41、時計部312、表示制御部50、ディスプレイ51、プログラムメモリ60、データメモリ70、および各部を制御する制御部80を含んで構成される。
【0019】
GPS受信機10は、人工衛星(GPS衛星)からの電波を受信し車両の現在位置と現在方位を測定する。測定された位置情報は、車両の緯度、経度、及び標高についてのデータを含む。自立航法用センサ11は、車両の移動距離を検出する車速センサや車両の回転角度を検出する角度センサを含む。GPS受信機10および自立航法用センサ11の出力信号は、制御部80に供給され、制御部80はこれらの出力信号に基づき車両の現在位置および方位を算出する。
【0020】
VICS・FM多重レシーバ12は、アンテナ13を介して車両外部の現在の道路交通情報を逐次受信する。VICSは、道路交通情報をリアルタイムで提供するもので、FM多重(文字放送)、電波ビーコン、光ビーコンにより情報を送信する。
【0021】
操作パネル20、音声入力部21およびリモコン22は、ナビゲーション装置1の入力部を構成する。ユーザは、これらの入力部を介してナビゲーション装置1に対して目的地の検索、目的地までの経路の探索、ディスプレイ画面の設定変更等の各種の指示や設定を与える。操作パネル20は、例えば、ディスプレイ51の下部に設けられた複数の操作キー52を用いることができる。音声入力部21は、図示されない音声入力マイクからユーザの音声入力を入力インターフェース23へ伝達し、ここで音声アナログ信号をデジタル信号に変換する。
【0022】
リモコン22は複数の入力キーを含み、ユーザが入力キーを操作した場合、その入力操作を、無線を介して入力インターフェース23へ伝達する。入力インターフェース23は、操作パネル20、音声入力部21、リモコン22に接続され、ユーザにより入力された入力情報を制御部80に伝える。時計部312は現在の日時を制御部80に出力する。
【0023】
データベースとしての記憶装置30は、ハードディスクドライブ(HDD)、DVD、CD−ROM等の記録媒体であり、道路DB31、地図DB32、コストファイル33及びコスト率ファイル34を含んで構成される。なお、これらのDBは説明を容易にするために別々のDBに各種データを記憶させているが、一のデータベースで一括してデータを記憶させるなど、適宜設計に応じたデータの持ち方とすれば良い。
【0024】
道路DB31には道路情報として道路(リンク)を特定するための固有の識別子(以下、リンクIDという)に対応づけて、道路の属性たる位置情報、道幅、距離、道路種別、及び、走行レーン情報等が記憶されている。さらに道路DB31は道路と道路とを結ぶノードに関する情報として、種別、交差点の位置情報、交差点における走行レーン情報等を記憶している。その他道路DB31は、各施設の住所、電話番号、詳細を示す説明情報を記憶している。
【0025】
図2は道路DB31のレコードレイアウトの一部を示す説明図である。図2に示す道路DB31はリンクIDフィールド、道路種別フィールド及び距離フィールドを含んで構成される。リンクIDフィールドには、道路を特定するための固有のリンクIDが記憶されている。道路種別フィールドにはリンクIDに対応させて各道路の種別が記憶されている。この種別としては例えば、国道、県道、市道、高速道路、側道及びトンネル等が存在する。以下では説明を容易にするために道路種別が、国道、県道及び市道の3つであるものとして説明する。
【0026】
距離フィールドにはリンクID及び道路種別に対応させて各道路の距離が記憶されている。この距離は道路を挟む交差点等の一のノードと他のノードとの間の距離を示す。本例においては、リンクID「0100」は国道であり、その距離は300m、リンクID「0100」よりも1数値が大きいリンクID「0101」も国道であり、その距離は30m、リンクID「0101」よりも1数値が大きいリンクID「0102」も国道であり、その距離は170mと記憶されている。一方、リンクID「0100」より200以上も数値の大きい、リンクID「0301」は県道であり、その距離は200mと記憶されている。
【0027】
同様に、リンクID「0100」より400以上も数値の大きい、リンクID「0501」は市道であり、その距離は200mと記憶されている。このように、特定の道路のリンクIDと、他の道路のリンクIDとを比較した場合、国道同士等、相互に関連性を有する道路間で、近接するリンクIDがDB構築者により設定されることが多いことが理解できる。
【0028】
地図DB32には地図上に施設等を描画するための描画データが記憶されている。コストファイル33は道路の属性に対応するコスト及び道路間の接続状態に対応するコストを記憶している。図3はコストファイル33のレコードレイアウトを示す説明図である。図3(a)は道路属性たる道路種別に対するコストを示し、図3(b)は2つの接続される道路の接続状態に対するコストをそれぞれ示している。図3(a)に示すように、道路種別毎に、コストが記憶されている。このコストは走行しやすいほど値を小さくするよう設定しておけばよい。例えば、国道は県道よりも走行しやすくそのコストは50と県道の60よりも小さく設定されている。また例えば、県道は市道よりも走行しやすくそのコストは60と市道の80よりも小さく設定されている。なお、本実施の形態で述べるコストの数値及びこれに対応する道路種別の例はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。
【0029】
一方図3(b)に示す如く、コスト記憶部34にはノードを介して接続される道路間の接続状態に対するコストが記憶されている。接続状態としては例えば、一の道路から他の道路への接続に際しそのまま直進する状態、一の道路から他の道路への接続に際し左折する状態、及び、一の道路から他の道路への接続に際し右折する状態、及び、一の道路から他の道路への接続に際しUターンする状態等が存在する。接続状態に対するコストは、走行の難易度に応じて増加するよう記憶している。例えば直進はコストが0と記憶されており、次いで左折が5000と記憶されている。右折は対向直進車に注意する必要があることからさらに大きいコスト7000が記憶され、難易度の最も高いUターンはコスト50000と記憶されている。なお、以下では説明を容易にするために接続状態を直進、左折及び右折の3つを用いて説明する。また、コスト率ファイル34の詳細については後述する。
【0030】
通信制御部310は、無線によりデータの送受信を行う。通信制御部310は、データの送受信を行う通信装置をナビゲーション装置1に内蔵するものであってもよいし、携帯電話機や通信機能を有する電子装置をナビゲーション装置1に外付けするものであってもよい。通信制御部310は、外部のサーバー等とネットワークを介して通信を行い、例えばATIS等の交通情報センタと、道路交通情報に関するデータの送受を行うことで、リアルタイムの動的な情報を逐次得ることができる。さらに、所定のサーバーから、最新の道路、地図データ、施設データ、最新の楽曲データをダウンロードし、記憶装置30の内容を更新することができる。また、通信制御部310は、携帯電話機などに対して、ナビゲーション装置1が保有している施設、レストランなどの娯楽情報や道路交通情報を与えることも可能である。
【0031】
音声出力部40はスピーカ41を含み、制御部80の制御によりスピーカ41から音声を出力させる。例えば、目的地に到達するまでの情報として交差点の手前で進路方向の注意を促す音声を出力、あるいは、ユーザがナビゲーション装置1に対して対話形式により入力を行うときに、ユーザに操作入力の音声指示を出力する。さらに、音声出力部40は、ナビゲーション装置1がオーディオ機能を実行するとき、楽曲を出力する。
【0032】
表示制御部50は、ディスプレイ51に接続され、制御部80の制御下において、記憶装置30またはデータメモリ70から読み出されたデータに基づき、ディスプレイ51に地図を表示、あるいは地図上に、車両の現在位置を示す車両マーク、目的地までの経路、交差点等の分岐点での案内表示および施設のランドマーク等を合成させる。さらに、ユーザによって操作パネル20等から入力された指示や操作に関する情報が地図上にあるいはそれとは別の画面上に表示される。表示制御部50は、好ましくはFIFO等のVRAMを含み、記憶装置30やデータメモリ70から読み出された地図、道路、案内表示に関するデータをVRAMに記憶し、VRAMから読み出された地図データに各種データを合成させる。ディスプレイ51は、例えば、液晶やプラズマを用いた横長のワイド画面であり、表示制御部50の制御下において、2画面表示をすることも可能である。
【0033】
プログラムメモリ60は、ナビゲーション装置1において実行される各種プログラムを記憶し、これらのプログラムは制御部80によって実行される。プログラムメモリ60は、例えば書き換え可能なRAMを用いて構成され、記憶装置30に記憶されたプログラムを読み出すようにしても良い。あるいは、予めプログラムを記憶したROMを用いることもできる。プログラムの内容は、例えば、目的地までの経路を探索するプログラム、ディスプレイ51上に表示される地図の設定・変更を行うプログラム、及び実施の形態に係るコスト算出プログラム等を含む。
【0034】
データメモリ70は、制御部80によって処理された各種演算の処理結果や記憶装置30から読み出された地図のデータ等を記憶する。さらに、データメモリ70は、制御部80により目的地までの経路の探索処理が行われたとき、その探索された誘導経路データ、VICS・FM多重レシーバ12から受信した道路交通情報を記憶する。データメモリ70は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ等を用いることができる。ナビゲーション装置1の使用後に、データメモリ70の内容を記憶装置30に転送するようにしてもよい。また、ナビゲーション装置1に装着可能な外部メモリ76をデータメモリ70と併用するものであってもよい。
【0035】
ユーザは現在の車両位置から目的地までの探索を開始する場合は、操作キー52から目的地ボタンを操作し、施設名、電話番号または住所等を、操作パネル20を介して入力する。制御部80は操作キー52による目的地ボタンが操作され、施設名等が入力された場合、プログラムメモリ60に記憶した経路探索プログラムを起動する。制御部80は、GPS受信機10から車両の位置情報を取得し、また道路データ及び地図データを道路DB31及び地図DB32から読み出す。そしてプログラムメモリ60にロードされた経路探索プログラムに従い、ダイクストラ法等を用いて操作パネル20から受け付けた目的地までの経路を複数探索する。
【0036】
この経路探索の際には、制御部80は道路の属性、接続状態、及びリンクID等を考慮して各経路のコストの算出を行う。そしてコストの最も小さい経路を推奨する経路として決定する。制御部80は、地図DB32を参照して、抽出した経路を案内するための地図をディスプレイ51へ表示する。これにより目的地までの案内が開始される。以下では図を用いて本実施の形態に係るコスト算出アルゴリズムを、具体例を用いて説明する。
【0037】
図4は道路の分岐状態を示す説明図である。図4に示す道路ネットワークはノードA乃至F及び各ノード間に存在する道路(リンク)により構成される。南西方向から北東方向へ向かうノードAとノードBとの間の道路ABはリンクIDが「0100」であり道路種別は国道で、その距離は300mである(図2のコストファイル33参照)。北西方向から南東方向へ向かうノードBとノードCとの間の道路BCはリンクIDが「0101」であり道路種別は国道で、その距離は30mである。同じく北西方向から南東方向へ向かうノードCとノードDとの間の道路CDはリンクIDが「0102」であり道路種別は国道で、その距離は170mである。
【0038】
南東方向から北西方向へ向かうノードBとノードEとの間の道路BEはリンクIDが「0301」であり道路種別は県道で、その距離は200mである。最後に、南西方向から北東方向へ向かうノードBとノードFとの間の道路BFはリンクIDが「0501」であり道路種別は市道で、その距離は200mである。以上をまとめると、リンクIDが「0100」、「0101」、「0102」と連続する道路AB、道路BC、及び道路CDが国道である。また道路ABと道路BCとの接続状態は右折、道路BCと道路CDとの接続状態は直進である。リンクID「0100」と連続しないリンクID「0301」の道路BEは県道であり、道路ABと道路BEとの接続状態は左折である。リンクID「0100」と連続しないリンクID「0501」の道路BFは市道であり、道路ABと道路BFとの接続状態は直進である。
【0039】
以下では、国道である道路ABから、国道である道路BCへ右折し、道路CDへ直進する経路を経路1とし、国道である道路ABから県道である道路BEへ左折する経路を経路2とし、国道である道路ABから市道である道路BFへ直進する経路を経路3として説明する。制御部80はコストを算出する地点のリンクIDに対応する道路種別及び距離を道路DB31から読み出す。また制御部80はコストファイル33から道路種別に対応するコスト及び接続状態に対応するコストを読み出す。そして制御部80はプログラムメモリ60に記憶されたプログラムに従い経路1乃至3のコストを算出する。
【0040】
最初に、リンクIDの値を考慮しない場合の経路1乃至3のコスト算出手順について説明する。経路1中のリンクID「0101」に関し、制御部80は国道である道路BCのコスト50に、同じく道路の属性である距離30mを乗じ、これに接続状態右折に係るコスト「7000」を加算して8500を算出する。そして、経路1中のリンクID「0102」に関し、制御部80は国道である道路CDのコスト50に170mを乗じ、これに接続状態直進に係るコスト「0」を加算して8500を算出する。制御部80は経路1中のリンクID「0101」及びリンクID「0102」全てのコストを加算して、経路1のコストを17000と算出する。
【0041】
リンクIDを考慮しない場合、経路2中のリンクID「0301」に関し、制御部80は県道である道路BEのコスト60に200mを乗じ、これに接続状態左折に係るコスト「5000」を加算して、経路2のコスト17000を算出する。さらに、経路3中のリンクID「0501」に関し、制御部80は市道である道路BFのコスト80に200mを乗じ、これに接続状態直進に係るコスト「0」を加算して16000を算出する。制御部80は候補である経路1乃至3のコストの内、最も小さいコストに係る経路3(国道から市道への直進)を選択すべき経路として選択する。
【0042】
リンクIDを考慮する場合、制御部80はコスト率ファイル34に記憶したコスト率を参照してコストを算出する。図5はコスト率ファイル34のレコードレイアウトを示す説明図である。図5(a)及び図5(b)にそれぞれ異なるコスト率を記憶した例を示す。コスト率ファイル34は接続される各道路のリンクIDの関連性に対応づけてコスト率が記憶されている。例えば国道である道路AB及び道路BCのリンクIDは「0100」、「0101」と連続する数値である。このようにリンクIDが連続するという予め記憶された関連性を有する場合、コスト率は小さい値として設定される。本実施の形態においては補正値としてのコスト率は0.8と記憶されている。なお、本実施の形態においては、接続される道路のそれぞれのリンクIDが相互に連続する数値である場合に、両リンクIDが関連性を有する例につき説明するものとし、当該関連性は図5に示す如く予めコスト率ファイル34に記憶されているものとして説明する。
【0043】
一方、国道である道路AB及び県道である道路BEのリンクIDは「0100」、「0301」であり連続する数値ではない。このようにリンクIDが予め記憶された連続という関連性を有しない場合、コスト率は大きい値として設定される。本実施の形態においては補助補正値としてのコスト率は補正値よりも値の大きい1.0と記憶されている。同様に、図5(b)に示すように、リンクIDが連続する場合、補正値たるコスト率は0とコスト率ファイル34に記憶されており、リンクIDが非連続の場合、補助補正値たるコスト率は補正値たるコスト率とは異なる値である1.0と記憶される。
【0044】
制御部80はコスト算出の際に用いる各要素のいずれか、全要素、または複数の要素に対し、コスト率ファイル34に記憶したコスト率を乗じる。最初に、要素である道路の属性(道路の種別または距離)に図5(a)に示すコスト率を乗じる場合について説明する。経路1中のリンクID「0101」に関し、制御部80は国道である道路BCのコスト50に30m及びコスト率0.8を乗じ、これに接続状態右折に係るコスト「7000」を加算して8200を算出する。これは道路ABと道路BCとのリンクIDが連続だからである。そして、経路1中のリンクID「0102」に関し、制御部80は国道である道路CDのコスト50に170m及びコスト率0.8を乗じ、これに接続状態直進に係るコスト「0」を加算して6800を算出する。これも道路BCと道路CDとのリンクIDが連続だからである。制御部80は経路1中のリンクID「0101」及びリンクID「0102」全てのコストを加算して、経路1のコストを15000と算出する。
【0045】
経路2中のリンクID「0301」に関し、制御部80は県道である道路BEのコスト60に200m及びコスト率1.0を乗じ、これに接続状態左折に係るコスト「5000」を加算して、経路2のコスト17000を算出する。さらに、経路3中のリンクID「0501」に関し、制御部80は市道である道路BFのコスト80に200m及び1.0を乗じ、これに接続状態直進に係るコスト「0」を加算して16000を算出する。これはいずれも道路AB及び道路BF、並びに、道路AB及び道路BFのリンクIDが非連続だからである。制御部80は候補である経路1乃至3のコストの内、最も小さいコストに係る経路1(国道から国道への右折)を選択すべき経路として選択する。
【0046】
次に、要素である複数の道路間の接続状態に図5(b)に示すコスト率を乗じる場合について説明する。経路1中のリンクID「0101」に関し、制御部80は国道である道路BCのコスト50に30mを乗じ、これに接続状態右折に係るコスト「7000」及びコスト率0を乗じた値を加算して1500を算出する。そして、経路1中のリンクID「0102」に関し、制御部80は国道である道路CDのコスト50に170mを乗じ、これに接続状態直進に係るコスト「0」にコスト率0を乗じた値を加算して8500を算出する。制御部80は経路1中のリンクID「0101」及びリンクID「0102」全てのコストを加算して、経路1のコストを10000と算出する。
【0047】
経路2中のリンクID「0301」に関し、制御部80は県道である道路BEのコスト60に200mを乗じ、これに接続状態左折に係るコスト「5000」にコスト率1.0を乗じた値を加算して、経路2のコスト17000を算出する。さらに、経路3中のリンクID「0501」に関し、制御部80は市道である道路BFのコスト80に200mを乗じ、これに接続状態直進に係るコスト「0」にコスト率1.0を加算して16000を算出する。制御部80は候補である経路1乃至3のコストの内、最も小さいコストに係る経路1(国道から国道への右折)を選択すべき経路として選択する。
【0048】
さらに全てのコスト算出要素にコスト率を乗じる形態を説明する。制御部80は、リンクIDを考慮せずに算出した経路1のコスト17000にコスト率0.8を乗じて、コスト13600を算出する。さらに制御部80は、リンクIDを考慮せずに算出した経路2のコスト17000にコスト率1.0を乗じ、コスト17000を算出する。制御部80は、リンクIDを考慮せずに算出した経路3のコスト16000にコスト率1.0を乗じ、コスト16000を算出する。制御部80は候補である経路1乃至3のコストの内、最も小さいコストに係る経路1(国道から国道への右折)を選択すべき経路として選択する。このように、コストを算出する際の要素に、2つのリンクIDの数値に起因するコスト率を乗じることにより好ましい経路のコスト算出が可能となる。以下では要素の一つである道路の属性にコスト率を乗じる例を用いて説明する。
【0049】
以上のハードウェア構成においてコスト率算出処理の手順を、フローチャートを用いて説明する。図6及び図7はコスト算出処理の手順を示すフローチャートである。制御部80はプログラムメモリ60に記憶した経路探索プログラムを実行し、分岐点において走行が可能な複数の候補となる経路を公知の手法により算出する(ステップS61)。これにより各経路の道路及び道路間の接続状態が決定される。図4の例では経路1乃至3が算出される。制御部80は経路内に存在する道路の種別及び各道路の距離、並びに各道路のリンクIDを道路DB31から読み出す(ステップS62)。制御部80はステップS62で読み出した道路の種別に対応するコストをコストファイル33から読み出す(ステップS63)。制御部80は経路内の道路間の接続状態に対応するコストをコストファイル33から読み出す(ステップS64)。
【0050】
制御部80はステップS62で読み出した接続する道路それぞれのリンクIDの数値が連続するか否かを判断する(ステップS65)。制御部80はリンクIDの数値が連続すると判断した場合(ステップS65でYES)、関連性を有すると判断し、連続の場合のコスト率をコスト率ファイル34から読み出す(ステップS66)。一方、制御部80はリンクIDの数値が連続しないと判断した場合(ステップS65でNO)、関連性を有しないと判断し、非連続の場合のコスト率をコスト率ファイル34から読み出す(ステップS67)。
【0051】
制御部80はステップS63で読み出した接続する道路種別に対応するコストに読み出したいずれかのコスト率及び距離を乗じ(ステップS68)、この乗じた値(積)にステップS64で読み出した道路の接続状態に対応するコストを加算する(ステップS69)。制御部80は経路内の全ての道路間のコストについて算出したか否かを判断する(ステップS70)。制御部80は全ての道路間のコストを算出していないと判断した場合(ステップS70でNO)、経路内の他の道路間のコストを算出すべくステップS65へ移行し、他の道路間のコストを引き続き算出する。
【0052】
一方、経路内の全ての道路間のコストを算出したと判断した場合(ステップS70でYES)、ステップS69で算出した経路内の全てのコストを加算する(ステップS72)。これにより一の経路の総コストが求まる。次いで、制御部80はステップS61で算出した全ての経路についてコストを算出したか否かを判断する(ステップS73)。制御部80は全ての経路についてコストを算出していないと判断した場合は(ステップS73でNO)、他の経路のコストをも算出すべくステップS62へ移行し、再び以上の処理を繰り返す。これを繰り返すことにより候補となる経路それぞれの総コストが算出される。
【0053】
制御部80は全ての経路についてコストを算出したと判断した場合(ステップS73でYES)、各経路の総コストの内、総コストが最小の経路を選択する(ステップS74)。以上述べた処理を分岐点毎に実行することでリンクIDに付与された数値をも考慮したコストの小さい経路が決定される。制御部80は最終的に決定した経路を、地図DB32を参照して、ディスプレイ51に表示する。本実施の形態において示したコスト及びコスト率の数値は一例でありこれに限るものではない。例えば反対にコストが大きいほど走行しやすいと規定する場合、コスト率もこれに応じて相互に連続するリンクIDの場合、非連続の場合と比較して大きい値とすれば良く、適宜の数値を採用すればよい。
【0054】
実施の形態2
実施の形態1においてはリンクIDそれぞれが連続する場合に関連性を有するとして、コスト率を小さく設定する例について説明したが、これに限るものではない。例えば対比するリンクIDの数値が予め定めた関連性を有する場合、例えば特定の桁の数値またはコード記号が同一である場合にコスト率を小さく設定するようにしても良い。例えば、実施の形態1において、下3桁目に国道を示す「1」の数値が設定されている場合である。また例えば下5桁目に記号「b」等の自動車道路を示す記号が設定されている場合である。具体的には、対比するリンクIDが相互に連続する場合、最も小さなコスト率(例えば0.7)を乗じ、次いで対比するリンクIDが連続しないが特定の桁数において数値または記号が一致する場合次いで小さなコスト率(0.9)を乗じ、対比するリンクIDが相互に非連続でありまた特定の桁数において数値または記号が一致しない場合、大きなコスト率(1.0)を設定する。制御部80はこのように段階的に設定されたコスト率をコスト率ファイル34に記憶しておき、各経路のコストを算出すればよい。
【0055】
図8は実施の形態2に係るコスト算出処理の手順を示すフローチャートである。実施の形態1で述べたステップS64の処理の後、制御部80はステップS62で読み出した接続する道路それぞれのリンクIDの数値が連続するか否かを判断する(ステップS81)。制御部80はリンクIDの数値が連続すると判断した場合(ステップS81でYES)、第1の関連性を有すると判断し、連続の場合のコスト率をコスト率ファイル34から読み出す(ステップS82)。一方、制御部80はリンクIDの数値が連続しないと判断した場合(ステップS81でNO)、連続する道路それぞれのリンクIDの特定の桁数の数値または記号が同一か否かを判断する(ステップS83)。
【0056】
制御部80は、連続する道路それぞれのリンクIDの特定の桁数の数値または記号が同一でないと判断した場合(ステップS83でNO)、関連性を有さないと判断し、非連続の場合のコスト率をコスト率ファイル34から読み出す(ステップS85)。一方、制御部80は連続する道路それぞれのリンクIDの特定の桁数の数値または記号が同一であると判断した場合(ステップS83でYES)、第2の関連性を有すると判断し、ステップS82で読み出した連続の場合のコスト率よりも大きく、ステップS85で読み出した非連続の場合のコスト率よりも小さいコスト率をコスト率ファイル34から読み出す(ステップS84)。制御部80はステップS82、S84、またはS85の処理の後、道路種別に対応するコストに、ステップS82、S84、またはS85で読み出したコスト率及び距離を乗じる(ステップS86)。なお、以降の処理はステップS69以降と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0057】
本実施の形態2は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0058】
実施の形態3
図9は実施の形態3に係るコスト率ファイル34のレコードレイアウトを示す説明図である。コスト率ファイル34は接続される道路それぞれのリンクIDの値の差分に対応づけて、補正値たるコスト率を記憶している。例えば差分が1、換言すれば接続道路間のリンクIDの値が相互に連続する場合、コスト率は最も小さい0.6と記憶されている。次いで、差分が2以上50以下の場合、コスト率は次いで小さい0.8と記憶されている。さらに、差分が51以上100以下の場合、コスト率は次いで小さい0.9と記憶されている。そして、差分が101以上の場合、コスト率は最も大きい1.0と記憶されている。すなわち、リンクIDが連続していない場合でも、リンクIDの値が接続される道路間で近接する場合は、リンクIDが全く相違する道路間の組み合わせと比較して、相関が強い傾向にある。従って、実施の形態3においては差分が小さくなるにつれてコスト率が小さくなるコスト率ファイル34を用意しておく。
【0059】
図10は実施の形態3に係るコスト算出処理の手順を示すフローチャートである。実施の形態1で述べたステップS64の処理の後、制御部80はステップS62で読み出した接続する道路それぞれのリンクIDの数値の差分を算出する(ステップS101)。制御部80は算出した差分に対応するコスト率をコスト率ファイル34から読み出す(ステップS102)。制御部80は道路種別に対応するコストにステップS102で読み出したコスト率及び距離を乗じる(ステップS103)。なお、以降の処理はステップS69以降と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0060】
本実施の形態3は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1及び2と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】ナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】道路DBのレコードレイアウトの一部を示す説明図である。
【図3】コストファイルのレコードレイアウトを示す説明図である。
【図4】道路の分岐状態を示す説明図である。
【図5】コスト率ファイルのレコードレイアウトを示す説明図である。
【図6】コスト算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】コスト算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】実施の形態2に係るコスト算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態3に係るコスト率ファイルのレコードレイアウトを示す説明図である。
【図10】実施の形態3に係るコスト算出処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0062】
1 ナビゲーション装置
10 GPS受信機
11 自立航法用センサ
12 VICS・FM多重レシーバ
20 操作パネル
21 音声入力部
22 リモコン
23 入力インターフェース
30 記憶装置
31 道路DB
32 地図DB
33 コストファイル
34 コスト率ファイル
40 音声出力部
41 スピーカ
50 表示制御部
51 ディスプレイ
60 プログラムメモリ
70 データメモリ
76 外部メモリ
80 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナビゲーション装置により探索される経路のコスト算出方法において、
道路の属性及び各道路を識別するための固有の識別子を記憶した記憶部から制御部により道路の属性及び各道路の識別子を読み出すステップと、
該ステップにより読み出した道路の属性、前記読み出した複数の道路間の接続状態、及び、接続する各道路の識別子に基づき経路のコストを前記制御部により算出する算出ステップと
を備えることを特徴とするコスト算出方法。
【請求項2】
経路を探索するナビゲーション装置において、
道路の属性及び各道路を識別するための固有の識別子を記憶した記憶部と、
該記憶部に記憶した道路の属性、前記読み出した複数の道路間の接続状態、及び、接続する各道路の識別子に基づき経路のコストを算出する算出手段と
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
前記算出手段は、
経路中で接続する各道路のそれぞれの識別子が予め定められた関連性を有するか否かを判断する判断手段と、
該判断手段により関連性を有すると判断した場合に、前記記憶部に記憶した道路の属性、複数の道路間の接続状態及び前記記憶部に記憶した補正値に基づき経路のコストを算出する第1算出手段と、
前記判断手段により関連性を有しないと判断した場合に、前記記憶部に記憶した道路の属性、複数の道路間の接続状態及び前記記憶部に記憶した前記補正値とは異なる補助補正値に基づき経路のコストを算出する第2算出手段と
を備えることを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記判断手段は、
経路中で接続する各道路のそれぞれの識別子が相互に連続する値であるか否かを判断するよう構成してある
ことを特徴とする請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
道路の属性に対応するコスト及び道路間の接続状態に対応するコストを記憶したコスト記憶部を備え、
前記第1算出手段は、
前記判断手段により関連性を有すると判断した場合に、前記コスト記憶部に記憶した各道路の属性に対応するコストに、道路の距離及び前記補正値を乗じ、乗じて得た積に、前記コスト記憶部に記憶した接続状態に対応するコストを加算することによりコストを算出するよう構成してある
ことを特徴とする請求項3または4に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
道路の属性に対応するコスト及び道路間の接続状態に対応するコストを記憶したコスト記憶部を備え、
前記第1算出手段は、
前記判断手段により関連性を有すると判断した場合に、前記コスト記憶部に記憶した各道路の属性に対応するコストに道路の距離を乗じ、乗じて得た積に、前記コスト記憶部に記憶した接続状態に対応するコストと前記補正値とを乗じた値を加算することによりコストを算出するよう構成してある
ことを特徴とする請求項3または4に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記算出手段は、
経路中で接続する各道路のそれぞれの識別子の差分を算出する差分算出手段と、
差分に対応づけて補正値が記憶された前記記憶部から、前記差分算出手段により算出した差分に対応する補正値を読み出す補正値読み出し手段と、
前記記憶部に記憶した道路の属性、複数の道路間の接続状態及び前記補正値読み出し手段により読み出した補正値に基づき経路のコストを算出する手段と
を備えることを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−286605(P2008−286605A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−130842(P2007−130842)
【出願日】平成19年5月16日(2007.5.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】