説明

シリコンオンナッシング金属酸化物半導体電界效果トランジスタ及びその製造方法

【課題】本発明はシリコン基板内部にブリスター(blister)を形成することで、バルク(bulk)構造及びSOI構造の短所を同時に改善することができるSON(Silicon−On−Nothing) MOSFET及びその製造方法を提供する。
【解決手段】シリコン基板の上部両側に形成された素子分離絶縁膜、素子分離絶縁膜の間のシリコン基板表面に順に形成されたゲート絶縁膜とゲート電極、ゲート絶縁膜と素子分離絶縁膜の間のシリコン基板上部に形成されたソース領域とドレイン領域、ゲート絶縁膜下部のシリコン基板内部に形成されたブリスター、ブリスターとソース領域及びドレイン領域によって取り囲まれるシリコン基板内部のシリコンチャンネルを含み、ブリスターは水素またはヘリウムイオンで形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシリコンオンナッシング(SON)金属酸化物半導体電界效果トランジスタ(MOSFET)及びその製造方法に関し、より詳しくはシリコン基板内部にブリスターを形成することで、バルク構造及びシリコンオンインシュレータ(SOI)構造の短所を同時に改善することができるSON MOSFET及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子の価格を低めて性能を高めるために、半導体素子は継続的に小型化されつつムーア(Moore)の法則に従って集積化されてきた。半導体素子の継続的な高集積化とともに素子特性を悪化させる多くの問題点が発生している。
【0003】
例えば、高集積化によって、電界效果トランジスタのチャンネル長さが100nm以下に縮まるだけでなく、ゲートと同様にドレインによってもチャンネルの電位が制御される。(電界効果トランジスタのチャンネル長さは高集積化により100nm以下になる。その結果、チャンネルの電位はゲートと同様にドレインによっても制御される。)それによってトランジスタがオフにされた状態でもソースとドレインの間で漏洩電流が大きく流れるショートチャンネル効果などの問題点が発生している。
【0004】
このような問題点を緩和させるためにチャンネルの上にある一つのゲートでチャンネルの電位を制御する2次元構造代わりに3次元構造の二重ゲートまたは多重ゲートを持つトランジスタが提案された。3次元構造のトランジスタは、チャンネルの上下および両面にゲートを位置させてゲート電圧によるチャンネルの電位制御能力を最大にするために適用される。ゲート電圧によるチャンネル電位制御能力を高めると、漏洩電流が減少する。このようにショートチャンネル効果を減少させて、より小型化された電界效果トランジスタを製作することができる。しかし、その方法は、製作工程がとても複雑で、要素(素子)や工程の変数の調節が難しいという問題があった。
【0005】
3次元構造と共に、シリコン基板の上に絶縁膜を形成してその絶縁膜上に単結晶シリコンを成長させた構造として、SOI構造を利用したMOSFETも提案された。SOI MOSFETは、半導体素子の性能を改善するために、基板絶縁膜として、比誘電率3.9の酸化膜(SiO)(すなわち、埋め込み型酸化物)を用いる。
【0006】
図1は従来技術によるSOI MOSFETを示す断面図である。
【0007】
図1を参照すれば、従来技術によるSOI MOSFETはシリコン基板10、基板絶縁膜30、ソース領域20及びドレイン領域21、シリコンチャンネル11、ゲート絶縁膜40、ゲート電極50を備える。。
【0008】
図1のように、従来のSOI構造のMOSFETでは、基板絶縁膜30を使う。そのため、バルク構造のMOSFETに比べてパンチスルー防止効果が高く(パンチスルー効果が低く)、半導体素子がオフの状態でシリコンチャンネル11の下部で漏れる漏洩電流の総量が少なく、ソース/ドレインとシリコンチャンネル11の接合領域の間の接合容量が小さくなる。その結果、ショートチャンネル効果を大きく減らすことができる。この以外にもバルク構造のMOSFETに比べて半導体素子の間の絶縁工程が簡単であるので、集積度を高めることができる。
【0009】
ショートチャンネル効果を減らすために提案されたSOI構造のMOSFETは既存のバルク構造より卓越なショートチャンネル効果減少を見せたが、シリコンチャンネル11が形成される接合領域の電位が浮遊状態になることに起因して半導体素子での漏洩電流やしきい値電圧が変動して漏洩電流やしきい値電圧の制御がとても難しくなる基板浮遊效果(floating body effect)、自体発熱效果(self−heating effect)などの問題が発生した。SOI構造MOSFETは、バルク構造の大きい長所だった基板バイアスの調節でしきい値電圧(threshold voltage)を制御することができる特性を持つことができなかった。
【0010】
このようなSOI構造の問題点を緩和するための代案で、SOIに引き続きSON(Silicon−On−Nothing)構造のMOSFETが提案された。SON MOSFETは、非誘電率が最低となるとき、絶縁膜の比誘電率が最低比誘電率である1になって、半導体素子の性能が最もよくなることに着眼して、チャンネルを形成するシリコン層下部に空気層を形成して半導体素子の性能を改善した。
【0011】
SOIやSON構造と共に、従来の半導体素子の性能及び電力效率改善のためにストレインドシリコン(strained−Si)技術が導入されている。ストレインドシリコン技術は半導体素子を形成するためのシリコンの原子を互いに強制的に引き離す設計技術である。原子が他の原子から離れると等しい電力水準で電子がさらに早く移動することができるようになって半導体素子の性能が向上する。
【0012】
SON MOSFETに関する文献として非特許文献1がある。
【非特許文献1】Malgorzata Jurczak et. al.,“Silicon−On−Nothing (SON)− an innovative Process for Advanced CMOS”, IEEE Transactions on Electron Devices,Vol.47,No.11,pp.2179−2187、(2000)
【0013】
ところが、このような従来のSON MOSFETはチャンネルの下部が空気層で完全に分離した構造ではなくて、後続工程によって“Nothing”領域が絶縁膜でまた満たされ、工程も複雑だという問題点があった。
【0014】
本発明では前記のような多様な問題点を解決するために、従来のSOI構造のMOSFETとバルク構造のMOSFETの双方の長所を持ちながら工程も簡単なSON MOSFETを提案する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
したがって、本発明の目的は、シリコン基板内部にブリスターが形成され、バルク構造のようにシリコン基板に電圧を印加してしきい値電圧を調節するようにして、SOI構造の最大の問題点である基板浮遊效果と自体発熱效果を抑制することができるSON MOSFETを提供することにある。
【0016】
本発明の他の目的は、シリコンチャンネルの下部領域にSOI構造で使われる絶縁膜より絶縁特性がずっと優れた空気層であるブリスターを具現することで、SOI構造の長所を最大化できるSON MOSFETを提供することにある。
【0017】
本発明の他の目的は、シリコンチャンネルの下部領域に形成されたブリスターによってゲート電圧がチャンネルの電位をより效果的に制御するようにして、バルクパンチスルー電流の通路を遮断してショートチャンネル効果を画期的に改善することができるSON MOSFETを提供することにある。
【0018】
本発明の他の目的は、シリコンチャンネルの下部領域に形成されたブリスターが従来のストレインドシリコンを使って製造された電界效果トランジスタのようにシリコンチャンネルに張力ストレスを加えることで、シリコンチャンネルによって移動する電子と正孔の移動度を進めて超高速動作ができるようにするSON MOSFETを提供することにある。
【0019】
本発明の他の目的は、新しい構造を通じて製造工程が単純化されて再現性などの素子特性が向上して素子スケーリングの限界を乗り越えて超高速/超高集積化ができるようにするSON MOSFETを提供することにある。
【0020】
本発明の他の目的は、ソース/ドレインの下部領域に形成されるブリスターが接合漏洩電流と接合容量を減少させて低電力を具現して、接合破壊電圧を増加させて信頼性特性を改善して、パンチスルー漏洩電流を阻むストッパ(stopper)としての役目をして素子の小型化ができるようにするSON MOSFETを提供することにある。
【0021】
本発明が成そうとする他の技術的課題は前記のSON MOSFETの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
前記の目的を果たすための本発明の実施形態によるSON MOSトランジスタはシリコン基板の上部両側に形成された素子分離絶縁膜と、前記素子分離絶縁膜の間のシリコン基板表面に順次に形成されたゲート絶縁膜とゲート電極と、前記ゲート絶縁膜と前記素子分離絶縁膜の間のシリコン基板上部に形成されたソース領域とドレイン領域と、前記ゲート絶縁膜下部のシリコン基板内部に形成されたブリスターと、前記ブリスターと前記ソース領域及びドレイン領域によって取り囲まれるシリコン基板内部のシリコンチャンネルとを含み、前記ブリスターは水素またはヘリウムイオンで形成されたことを特徴とする。
【0023】
本発明の実施形態によるSON MOSトランジスタは前記ソース領域やドレイン領域下部のシリコン基板内部に形成されたブリスターを追加で含んでいてもよい。
【0024】
本発明の他の実施形態によるSON MOSトランジスタはシリコン基板の上部両側に形成されたソース領域及びドレイン領域と、前記ソース領域及びドレイン領域を覆うように形成されたスクリーン酸化膜と、前記スクリーン酸化膜の間のシリコン基板内部に形成されたブリスターと、前記ブリスターの上部に位置して、両側が前記ソース領域及びドレイン領域と接して形成されたシリコンチャンネルと、前記シリコンチャンネルの上部に順に形成されたゲート絶縁膜とゲート電極とを含み、前記ブリスターは水素またはヘリウムイオンで形成されたことを特徴とする。
【0025】
本発明の実施形態及び他の実施形態によるSON MOSトランジスタで、前記ブリスターは比誘電率が1であることが望ましい。
【0026】
本発明の実施形態によるSON MOSの製造方法は(a)シリコン基板の上部両側に素子分離絶縁膜を形成する段階と、(b)前記素子分離絶縁膜の間のシリコン基板表面に順にゲート絶縁膜とゲート電極を形成する段階と、(c)前記ゲート絶縁膜と前記素子分離絶縁膜の間のシリコン基板上部にソース領域とドレイン領域を形成する段階と、(d)前記ゲート絶縁膜下部のシリコン基板内部にブリスターを形成して、前記ブリスターと前記ソース領域及びドレイン領域によって取り囲まれるシリコン基板内部のシリコンチャンネルを形成する段階を含み、前記ブリスターは水素またはヘリウムイオンで形成されることを特徴とする。
【0027】
本発明の実施形態によるSON MOSトランジスタの製造方法において、前記(d)段階で、前記ブリスターが、前記ゲート絶縁膜の下部に位置するシリコン基板内部に水素またはヘリウムイオンを注入した後、アニーリングして形成されてもよい。
【0028】
本発明の実施形態によるSON MOSトランジスタの製造方法において、前記(d)段階で、前記ソース領域やドレイン領域下部に追加的にブリスターを形成してもよい。
【0029】
本発明の実施形態によるSON MOSトランジスタの製造方法において、前記(c)段階で、前記ソース領域及びドレイン領域を形成した後、前記素子分離絶縁膜と、前記ゲート電極、前記ソース領域及びドレイン領域を覆うようにシリコン窒化膜を形成して、前記(d)段階でシリコン基板内部に形成される前記ブリスターから気体が外部に拡散することを阻む阻止層となるようにして、前記(d)段階で、前記ブリスター及び前記シリコンチャンネルを形成した後、前記形成されたシリコン窒化膜をとり除いてもよい。。
【0030】
本発明の他の実施形態によるSON MOSトランジスタの製造方法は(a)シリコン基板の上部両側にソース領域とドレイン領域を形成する段階と、(b)前記ソース領域及びドレイン領域を覆うようにスクリーン酸化膜を形成する段階と、(c)前記スクリーン酸化膜の間のシリコン基板内部にブリスターを形成して、前記ブリスターの上部に両側が前記ソース領域及びドレイン領域と接するシリコンチャンネルを形成する段階と、(d)前記シリコンチャンネルの上部にゲート絶縁膜とゲート電極を順に形成する段階とを含み、前記ブリスターは水素またはヘリウムイオンで形成されることを特徴とする。
【0031】
本発明の他の実施形態によるSON MOSトランジスタの製造方法において、前記(c)段階で、前記ブリスターが、前記スクリーン酸化膜の間のシリコン基板内部に水素またはヘリウムイオンを注入した後アニーリングして形成されてもよい。
【0032】
本発明の他の実施形態によるSON MOSトランジスタの製造方法において、前記(c)段階で、前記ブリスターを形成する水素またはヘリウムイオンは前記スクリーン酸化膜と、前記スクリーン酸化膜の間のシリコン基板上部に形成された模造ゲートの間に生成された段差によって、水素またはヘリウムイオンを注入する深さが調節され、前記スクリーン酸化膜の間のシリコン基板内部にだけ選択的に水素またはヘリウムイオンが注入されるようにしてもよい。
【0033】
本発明の他の実施形態によるSON MOSトランジスタの製造方法において、前記(a)段階で、前記ソース領域とドレイン領域の間のシリコン基板表面に順に犠牲絶縁膜と模造ゲートを形成して、前記模造ゲートをマスクにして前記ソース領域とドレイン領域を形成して、前記(c)段階で、前記ブリスター及び前記シリコンチャンネルを形成した後、前記模造ゲートと前記犠牲絶縁膜を順に蝕刻してもよい。
【0034】
本発明の実施形態及び他の実施形態によるSON MOSトランジスタの製造方法において、前記素子分離絶縁膜やスクリーン酸化膜を酸化工程(oxidation)または化学気相成長工程(CVD)で形成してもよい。
【0035】
本発明の実施形態及び他の実施形態によるSON MOSトランジスタの製造方法において、注入エネルギーを調節して前記水素またはヘリウムイオンが前記シリコン基板内部に注入される位置や深さを決めてもよい。
【0036】
本発明の実施形態及び他の実施形態によるSON MOSトランジスタの製造方法において、前記シリコン基板内部に注入された水素またはヘリウムイオンが前記ブリスターを形成するようにアニーリングする温度は400℃以上800℃以下なのが望ましい。
【発明の効果】
【0037】
本発明の実施形態及び他の実施形態によるSON MOSFETは第一に、シリコン基板内部にブリスターを形成する。従って、バルク構造のようにシリコン基板に電圧を印加してしきい値電圧を調節することができる。さらに、、SOI構造の最大の問題点である基板浮遊效果と自体発熱效果を抑制することができる。
【0038】
第二に、シリコンチャンネルの下部領域にSOI構造で使われる絶縁膜より絶縁特性がずっと優れた空気層であるブリスターを具現することで、SOI構造の長所を最大化できる。
【0039】
第三に、シリコンチャンネルの下部領域に形成されたブリスターによってゲート電圧がチャンネルの電位をより效果的に制御するようにして、バルクパンチスルー電流の通路を遮断してショートチャンネル効果を大幅に改善することができる。
【0040】
第四に、シリコンチャンネルの下部領域に形成されたブリスターが従来のストレインドシリコンを使って製造された電界效果トランジスタのようにシリコンチャンネルに張力ストレスを加えることで、シリコンチャンネルに沿って移動する電子と正孔の移動度を進めて超高速動作ができるようになる。
【0041】
第五に、新しい構造を通じて製造工程が単純化されて再現性などの素子特性が向上して素子スケーリングの限界を越えて超高速/超高集積化ができるようになる。
【0042】
第六に、ソース/ドレインの下部領域に形成されるブリスターが接合漏洩電流と接合容量を減少させて低電力を具現して、接合破壊電圧を増加させて信頼性特性を改善して、パンチスルー漏洩電流を阻むストッパとしての役目をして素子の小型化ができるようになる。
【0043】
本発明の実施形態及び他の実施形態によるSON MOSFETの製造方法は前記のSON MOSFETを製造することができる效果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
以下、図2を参照して本発明の実施形態のSON MOSFETについて説明する。図2は本発明の実施形態によるSON MOSFETを示す断面図である。
【0045】
図2を参照すれば、本発明の実施形態によるSON MOSFETはシリコン基板100、素子分離絶縁膜110、ゲート絶縁膜120、ゲート電極130、ソース領域140及びドレイン領域141、ブリスター150,151、シリコンチャンネル101を含む。
【0046】
シリコン基板100の上部両側には素子分離絶縁膜110が形成されて、両側の素子分離絶縁膜110の間に位置するようになるシリコン基板100表面にはゲート絶縁膜120とゲート電極130が順に積層される。素子分離絶縁膜110はそれぞれの単位素子(例えば、MOSトランジスタなど)を電気的に分離するためにLOCOS(Local Oxidation of Silicon)工程やトレンチ(Trench)工程を利用して酸化物をシリコン基板100深く形成される。
【0047】
また、ゲート絶縁膜120と素子分離絶縁膜110の間に位置するシリコン基板100上部にはソース領域140とドレイン領域141が形成されて、ゲート絶縁膜120下部に位置するようになるシリコン基板100の内部領域にはブリスター150が形成されて、ブリスター150とソース領域140及びドレイン領域141によって取り囲まれるシリコン基板100の内部領域がシリコンチャンネル101として定義される。ソース領域140やドレイン領域141の下部に位置するようになるシリコン基板100の内部領域にはそれぞれのブリスター151が追加に形成されることができる。ここで、ブリスター150,151は水素またはヘリウムイオンで形成されて、比誘電率が1になることが望ましい。
【0048】
図3乃至図7を参照して、本発明の実施形態によるSON MOSFETの製造方法について説明する。
【0049】
図3は本発明の実施形態によるSON MOSFETの製造方法を示す工程流れ図である。
【0050】
まず、シリコン基板100の上部両側に素子分離絶縁膜110を形成して(ステップS100)、素子分離絶縁膜110の間のシリコン基板100表面にゲート絶縁膜120とゲート電極130を順に積層して形成する(ステップS110)。素子分離絶縁膜110は酸化工程または化学気相成長(CVD;Chemical Vapor Deposition)工程で形成することができる。
【0051】
次に、ゲート絶縁膜120と両側の素子分離絶縁膜110の間に位置するようになるシリコン基板100上部にソース領域140とドレイン領域150をそれぞれ形成する(ステップS120)。ソース領域140とドレイン領域141はイオン注入(IP;ion implant)工程後、瞬時熱アニール(RTA;Rapid ThermalAnnealing)工程でイオンを拡散して形成することができる。
【0052】
次に、ゲート絶縁膜120下部に位置するシリコン基板100の内部領域にブリスター150が形成され、ブリスター150が形成されることによってブリスター150とソース領域140及びドレイン領域141によって取り囲まれるシリコン基板100の内部領域がシリコンチャンネル101として定義される(ステップS130)。ここで、ソース領域140やドレイン領域141の下部に位置するようになるシリコン基板100の内部領域にはそれぞれのブリスター151が追加に形成されることができる。
【0053】
各ブリスター150,151は水素またはヘリウムイオンで形成して比誘電率が 1になるようにすることが望ましい。
【0054】
図4乃至図7は本発明の実施形態によるSON MOSFETの製造工程段階別それぞれの断面図であり、図3の各段階に対する断面図を示している。
【0055】
図4はステップS100乃至ステップS120を通じてシリコン基板100上に素子分離絶縁膜110、ゲート絶縁膜120とゲート電極130、ソース領域140とドレイン領域141が形成された状態の断面図である。具体的に、シリコン基板100上部に素子分離絶縁膜110を形成して、ゲート絶縁膜120とゲート電極130を作った後イオン注入工程及び瞬時熱アニール(RTA)工程を通じてソース領域140及びドレイン領域141を形成する。
【0056】
図5乃至図7はシリコン基板100の内部にブリスター150を形成するためのステップS130での断面図変化を示すことで、ステップS130を細分化して示している。
【0057】
ブリスター150はゲート絶縁膜120の下部に位置するシリコン基板100の内部領域に水素(H)またはヘリウム(He)イオン143を入れ込んだ後、アニーリングして形成するのが望ましく、ブリスター150を形成する過程でシリコン窒化膜(SiN)142を活用することができる。
【0058】
これをより詳細に述べると次のようである。
先ず、図5に示すように、素子分離絶縁膜110、ゲート電極130、ソース領域140及びドレイン領域141を覆うようにシリコン基板100の全面にシリコン窒化膜142を蒸着して形成する。シリコン窒化膜142は後続の工程で水素またはヘリウムイオン143を注入した後、水素またはヘリウムがシリコン基板100に形成されたブリスター150,151から外部に拡散してしまうことを阻む阻止層の役目をする。
【0059】
次に、図6に示すように、ゲート絶縁膜120の下部に位置するシリコン基板100の内部領域に水素またはヘリウムイオン143を注入する。水素またはヘリウムイオン143はシリコン窒化膜142の上部の面から垂直方向に注入することが望ましく、注入エネルギーを調節して、シリコン基板100内部に注入される水素またはヘリウムイオン143の位置や深さを決めることができる。
【0060】
次に、図7のように、瞬時熱アニール工程のようなアニーリング工程を行って、シリコン基板100の内部に注入された水素またはヘリウムイオン143がブリスター150を形成するようにする。ブリスター150の比誘電率は1になることが望ましく、シリコン基板100の内部に注入された水素またはヘリウムイオン143がブリスター150を形成するようにアニーリングする温度は400℃以上800℃以下であることが望ましい。
【0061】
ブリスター150が形成されることによってブリスター150、ソース領域140及びドレイン領域141によって取り囲まれるシリコン基板100の内部領域はシリコンチャンネル101として定義される。そして、湿式蝕刻などの後続工程を通じてシリコン窒化膜142をとり除く。
【0062】
このような構造で、ブリスター150はシリコンチャンネル101に張力ストレス(tensile stress)を加えるようになって、張力ストレスが加えられることによってストレインド(Strained)シリコンを利用する場合のように電子と正孔の移動度が向上して素子がオンにされた状態でのドレイン電流が増加するようになる。すなわち、ストレインドシリコンを使って製造されたMOSFETでストレインドシリコンがチャンネルに張力ストレスを加えることで電子と正孔の移動度が増加する場合と同様に、本発明のブリスター150がシリコンチャンネル101に張力ストレスを加えて電子と正孔の移動度を増加させる。
【0063】
一方、本実施形態において、図6に示すようにソース領域140またはドレイン領域141の上部でも水素またはヘリウムイオン143を注入してアニーリングすることで、ソース領域140やドレイン領域141の下部に位置するシリコン基板100の内部領域に図7示すように追加的にブリスター151を形成することができる。
【0064】
図6に示すように、素子のフィールド部分には素子分離絶縁膜110が厚い層を形成していて、イオン注入工程の時水素イオンまたはヘリウムイオンはゲート電極130や、ソース領域140及びドレイン領域141下部のシリコン基板100内部にだけ集まる(存在する)ようになる。シリコン基板100内部に注入される水素またはヘリウムイオン143の深さは、ゲート電極130とソース領域140との間、及びゲート電極130とドレイン領域141との間の段差によって変化する。
【0065】
ソース領域140及びドレイン領域141の下部に存在するブリスター151は接合漏洩電流(junction leakage)と接合容量(junction capacitance)を減少させて、低電力素子を具現することができるようにする。同時に、接合破壊電圧を増加させて信頼性特性を改善して、パンチスルー漏洩電流を阻むストッパとしての役目をして素子の小型化ができるようにする。また、別の注入工程によって形成されるパンチスルーストッパを使う必要がないので、生産費用を節減することができる。
【0066】
図8は本発明の他の実施形態によるSON MOSFETを示す断面図である。
【0067】
図8を参照すれば、本発明の他の実施形態によるSON MOSFETはシリコン基板200、ソース領域240、ドレイン領域241、スクリーン酸化膜210、ブリスター250、シリコンチャンネル201、ゲート絶縁膜220、ゲート電極230を含む。
【0068】
本発明の他の実施形態は上述の実施形態の場合とは、ブリスター250をシリコンチャンネル201の下部にだけ形成させた点で異なる。
【0069】
シリコン基板200の上部両側にはソース領域240とドレイン領域241が形成されて、その上部にはソース領域240とドレイン領域241をそれぞれを覆うようにスクリーン酸化膜210が両側にお互いに離れて形成されて、スクリーン酸化膜210の間に位置することになるシリコン基板200の内部領域にはブリスター250が形成される。
【0070】
スクリーン酸化膜210は後続の工程でソース領域240とドレイン領域241のそれぞれの上側に形成されて、ソース領域240及びドレイン領域241下部のシリコン基板200に水素またはヘリウムイオン204が注入されてしまうことを阻む役目をする。
【0071】
シリコンチャンネル201はブリスター250の上部に位置するように形成されて両側がソース領域240とドレイン領域241にそれぞれ接するようになって、このようなシリコンチャンネル201の上部にはゲート絶縁膜220とゲート電極230が順に形成される。ここで、ブリスター250は水素またはヘリウムイオン204に形成されて、比誘電率が1になることが望ましい。
【0072】
図9乃至図16を参照して、本発明の他の実施形態によるSON MOSFETの製造方法について説明する。
【0073】
図9は本発明の他の実施形態によるSON MOSFETの製造方法を示す工程流れ図である。
【0074】
先ず、シリコン基板200の上部両側にソース領域240とドレイン領域241を形成して(ステップS200)、ソース領域240とドレイン領域241を覆うようにそれぞれの上部にスクリーン酸化膜210を形成する(ステップS210)。スクリーン酸化膜210は酸化工程または化学気相成長工程で形成することができ、ソース領域240とドレイン領域241はイオン注入工程後、瞬時熱アニール工程でイオンを拡散して形成することができる。
【0075】
次に、スクリーン酸化膜210の間に位置するようになるシリコン基板200の内部領域にブリスター250を形成して、ブリスター250が形成されることによってブリスター250の上部に位置するシリコン基板200の内部領域がシリコンチャンネル201として定義される(ステップS220)。ここで、ブリスター250は水素またはヘリウムイオン204で形成することができ、シリコンチャンネル201の両側はソース領域240とドレイン領域241にそれぞれ接するようになる。
【0076】
次に、シリコンチャンネル201の上部にゲート絶縁膜220とゲート電極230を順に積層して形成する(ステップS230)。
【0077】
図10乃至図16は本発明の他の実施形態によるSON MOSFETの製造工程段階別それぞれの断面図であり、図9の各段階に対する断面図を示している。
【0078】
ブリスター250はスクリーン酸化膜210の間のシリコン基板200の内部領域に水素またはヘリウムイオン204を注入した後、アニーリングして形成することができる。ブリスター250を形成する過程で図10乃至図13に示す模造ゲート203を活用することができる。
【0079】
図10はシリコン基板100の上部にソース領域240とドレイン領域241を形成するためのステップS200での断面図である。
【0080】
ステップS200で、図10に示すように、ソース領域240とドレイン領域241の間のシリコン基板200表面に順に犠牲絶縁膜202と模造ゲート203を形成して、これをマスクにしてソース領域240とドレイン領域241を形成する。
【0081】
図11はスクリーン酸化膜210を形成するためのステップS210での断面図である。
【0082】
ステップS210で、図11に示すように、犠牲絶縁膜202と模造ゲート203の両側でスクリーン酸化膜210を積層して形成する。具体的に、スクリーン酸化膜210は図10の工程を通じて形成された構造の上にスクリーン酸化膜210を蒸着した後、蒸着されたスクリーン酸化膜210を化学的機械的研磨(CMP;Chemical Mechanical Polishing)工程を通じて模造ゲート203高さまで平坦化させる方式で形成する。スクリーン酸化膜210は後続の工程であるイオン注入工程を通じて水素またはヘリウムイオン204がシリコン基板200内に注入されるとき、シリコン基板200の他の部分に水素またはヘリウムイオン204が注入されることを阻むことで水素またはヘリウムイオン204の注入位置をシリコンチャンネル201の下部に位置するシリコン基板200内部に限定する阻止層の役目をする。
【0083】
図12乃至図14はシリコン基板200の内部にブリスター250を形成するためのステップS220での断面図変化を示し、ステップS220を細分化して示している。
【0084】
先ず、図12に示すように、模造ゲート203の上部で水素またはヘリウムイオン204を注入して、スクリーン酸化膜210の間のシリコン基板200内部に注入する。ここで、スクリーン酸化膜210と模造ゲート203の間に段差を生成させて、生成された段差によって水素またはヘリウムイオン204を注入する深さを調節することで、水素またはヘリウムイオン204がスクリーン酸化膜210の間のシリコン基板200内部にだけ選択的に注入するようにできる。スクリーン酸化膜210と模造ゲート203の間に段差を生成させるために反応性イオンエッチング(RIE;Reactive Ion Etching)や湿式蝕刻などを通じて模造ゲート203を選択的に下方に蝕刻する。
【0085】
次に、アニーリング工程を遂行することで、図13に示すように、シリコン基板200の内部に注入された水素またはヘリウムイオン204がブリスター250を形成するようにする。ブリスター250が形成されることによってブリスター250の上部に位置したシリコン基板200の内部領域がシリコンチャンネル201として定義されて、形成されたシリコンチャンネル201の両側はソース領域240及びドレイン領域241にそれぞれ接するようになる。ここで、アニーリング工程を通じてブリスター250を形成しながら空気層である水素またはヘリウムイオン204の体積が増えて、その影響でシリコンチャンネル201、犠牲絶縁膜202と模造ゲート203は上にふくらんでいる形態で曲がるようになる。
【0086】
次に、図14に示すように、反応性イオンエッチング(RIE)や湿式蝕刻などを通じて模造ゲート203を蝕刻してとり除いて、引き継いで犠牲絶縁膜202を順に蝕刻してとり除く。前の工程でイオン注入工程とアニーリング工程を経ながら模造ゲート203と犠牲絶縁膜202の膜質(film quality)に損傷が加えられる(模造ゲート203と犠牲絶縁膜202の膜質はイオン損傷によって劣化する)。そのため、、模造ゲート203と犠牲絶縁膜202は取り除かれ、後続工程でゲート絶縁膜220とゲート電極230を再度形成する。
【0087】
図15及び図16はステップS230を細分化して示している。
模造ゲート203と犠牲絶縁膜202をとり除いてからは、図15に示すように、ゲート絶縁膜220とゲート物質231を順に積層して形成する。そして、図16に示すように、蒸着されたゲート物質231をパターニングしてゲート電極230を形成する。
【0088】
本発明の実施形態及び他の実施形態によれば、シリコン基板100,200の内部にブリスター150,151,250を形成することでSOI構造とバルク(bulk)構造の長所を同時に持つようになる。
【0089】
通常、図1のようにシリコン基板10上に比誘電率が3.9の酸化膜(SiO)を基板絶縁膜30で形成したSOI構造はバルク構造に比べてパンチスルーに強くて、ソース及びドレインとシリコンチャンネル11の接合領域の間に接合容量も小さく、素子がオフ状態になったときの漏洩電流も小さい。また、バルク構造より相対的に胴体厚さが薄い薄膜胴体(thin body)構造なので、ゲート電圧のチャンネル電位制御力が向上してショートチャンネル効果も大きく減らすことができる。
【0090】
本発明では比誘電率が3.9の酸化膜(SiO)代りに比誘電率が1のブリスター150,151,250を水素またはヘリウムイオン注入によってシリコン基板100,200内部に形成する。従って、前記のSOI構造の性能を最大にすることができ、それに応じて素子特性を向上することができる。
【0091】
さらに、SON構造のMOSFETは基板絶縁膜30によってシリコンチャンネル11がシリコン基板10と完全に分離したSOI構造とは異なりシリコンチャンネル101,201がシリコン基板100,200と繋がれているので、SOI構造が持つ問題点として指摘される基板浮遊效果、自体発熱效果などを減らすことができ、バルク構造の最も大きい長所の中の一つの基板バイアスによるしきい値電圧制御が可能になって、静電気放電(ESD;Electro Static Discharge)回路の設計も可能になる。
【0092】
また、小型化による問題点を緩和してsub−10nm以下の素子小型化を具現することができ、テラビット(terabit)以上の超高集積メモリチップや60GHz以上の超高速論理回路チップなど超高速/超高集積半導体素子を具現することができる。
【0093】
前述した本発明の技術的構成は本発明が属する技術分野の当業者によって本発明のその技術的思想や必須的特徴を変更しなくても他の具体的な形態で実施されることができるということが理解される。
【0094】
以上で記述した実施形態はすべての面で例示的なことで限定的なのではないこととして理解されなければならないし、本発明の範囲は前記詳細な説明よりは特許請求範囲によって現わされて、特許請求範囲の意味及び範囲、そしてその等価概念から導出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれることに解釈されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】従来技術によるSOI MOSFETを示す断面図。
【図2】本発明の実施形態によるSON MOSFETを示す断面図。
【図3】本発明の実施形態によるSON MOSFETの製造方法を示す工程流れ図。
【図4】本発明の実施形態によるSON MOSFETの製造工程段階別の断面図。
【図5】本発明の実施形態によるSON MOSFETの製造工程段階別の断面図。
【図6】本発明の実施形態によるSON MOSFETの製造工程段階別の断面図。
【図7】本発明の実施形態によるSON MOSFETの製造工程段階別の断面図。
【図8】本発明の他の実施形態によるSON MOSFETを示す断面図。
【図9】本発明の他の実施形態によるSON MOSFETの製造方法を示す工程流れ図。
【図10】本発明の他の実施形態によるSON MOSFETの製造工程段階別の断面図。
【図11】本発明の他の実施形態によるSON MOSFETの製造工程段階別の断面図。
【図12】本発明の他の実施形態によるSON MOSFETの製造工程段階別の断面図。
【図13】本発明の他の実施形態によるSON MOSFETの製造工程段階別の断面図。
【図14】本発明の他の実施形態によるSON MOSFETの製造工程段階別の断面図。
【図15】本発明の他の実施形態によるSON MOSFETの製造工程段階別の断面図。
【図16】本発明の他の実施形態によるSON MOSFETの製造工程段階別の断面図。
【符号の説明】
【0096】
10,100,200 シリコン基板
11,101,201 シリコンチャンネル
20,140,240 ソース領域
21,141,241 ドレイン領域
30 基板絶縁膜
40,120,220 ゲート絶縁膜
50,130,230 ゲート電極
110 素子分離絶縁膜
210 スクリーン酸化膜
150,151,250 ブリスター
143,204 水素またはヘリウムイオン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコン基板の上部両側に形成された素子分離絶縁膜と、
前記素子分離絶縁膜の間のシリコン基板表面に順に形成されたゲート絶縁膜とゲート電極と、
前記ゲート絶縁膜と前記素子分離絶縁膜の間のシリコン基板上部に形成されたソース領域とドレイン領域と、
前記ゲート絶縁膜下部のシリコン基板内部に形成されたブリスターと、
前記ブリスターと前記ソース領域及びドレイン領域によって取り囲まれるシリコン基板内部のシリコンチャンネルとを含み、
前記ブリスターは水素またはヘリウムイオンで形成された
ことを特徴とするシリコンオンナッシング金属酸化物半導体電界效果トランジスタ。
【請求項2】
前記ソース領域やドレイン領域下部のシリコン基板内部に形成されたブリスターを追加で含む請求項1に記載のシリコンオンナッシング金属酸化物半導体電界效果トランジスタ。
【請求項3】
シリコン基板の上部両側に形成されたソース領域とドレイン領域と、
前記ソース領域及びドレイン領域を覆うように形成されたスクリーン酸化膜と、
前記スクリーン酸化膜の間のシリコン基板内部に形成されたブリスターと、
前記ブリスターの上部に位置して、両側が前記ソース領域及びドレイン領域と接して形成されたシリコンチャンネルと、
前記シリコンチャンネルの上部に順に形成されたゲート絶縁膜とゲート電極とを含み、
前記ブリスターは水素またはヘリウムイオンで形成されたことを特徴とするシリコンオンナッシング金属酸化物半導体電界效果トランジスタ。
【請求項4】
前記ブリスターは比誘電率が1である請求項1または3記載のシリコンオンナッシング金属酸化物半導体電界效果トランジスタ。
【請求項5】
(a)シリコン基板の上部両側に素子分離絶縁膜を形成する段階と、
(b)前記素子分離絶縁膜の間のシリコン基板表面に順にゲート絶縁膜とゲート電極を形成する段階と、
(c)前記ゲート絶縁膜と前記素子分離絶縁膜の間のシリコン基板上部にソース領域とドレイン領域を形成する段階と、
(d)前記ゲート絶縁膜下部のシリコン基板内部にブリスターを形成して、前記ブリスターと前記ソース領域及びドレイン領域によって取り囲まれるシリコン基板内部のシリコンチャンネルを形成する段階を含み、
前記ブリスターは水素またはヘリウムイオンで形成される
ことを特徴とするシリコンオンナッシング金属酸化物半導体電界效果トランジスタの製造方法。
【請求項6】
前記(d)段階で、
前記ブリスターが、前記ゲート絶縁膜の下部に位置するシリコン基板内部に水素またはヘリウムイオンを注入した後アニーリングして形成される
請求項5記載のシリコンオンナッシング金属酸化物半導体電界效果トランジスタの製造方法。
【請求項7】
前記(d)段階で、
前記ソース領域やドレイン領域下部に追加的にブリスターを形成する請求項5記載のシリコンオンナッシング金属酸化物半導体電界效果トランジスタの製造方法。
【請求項8】
前記(c)段階で、
前記ソース領域及びドレイン領域を形成した後、前記素子分離絶縁膜と、前記ゲート電極、前記ソース領域及びドレイン領域を覆うようにシリコン窒化膜を形成して、前記(d)段階でシリコン基板内部に形成される前記ブリスターから気体が外部に拡散することを阻む阻止層となるようにして、
前記(d)段階で、
前記ブリスター及び前記シリコンチャンネルを形成した後、前記形成されたシリコン窒化膜をとり除く請求項5記載のシリコンオンナッシング金属酸化物半導体電界效果トランジスタの製造方法。
【請求項9】
(a)シリコン基板の上部両側にソース領域とドレイン領域を形成する段階と、
(b)前記ソース領域及びドレイン領域を覆うようにスクリーン酸化膜を形成する段階と、
(c)前記スクリーン酸化膜の間のシリコン基板内部にブリスターを形成して、前記ブリスターの上部に両側が前記ソース領域及びドレイン領域と接するシリコンチャンネルを形成する段階と、
(d)前記シリコンチャンネルの上部にゲート絶縁膜とゲート電極を順に形成する段階とを含み、
前記ブリスターは水素またはヘリウムイオンで形成されることを特徴とするシリコンオンナッシング金属酸化物半導体電界效果トランジスタの製造方法。
【請求項10】
前記(c)段階で、
前記ブリスターが、前記スクリーン酸化膜の間のシリコン基板内部に水素またはヘリウムイオンを注入した後アニーリングして形成される請求項9記載のシリコンオンナッシング金属酸化物半導体電界效果トランジスタの製造方法。
【請求項11】
前記(c)段階で、
前記ブリスターを形成する水素またはヘリウムイオンは前記スクリーン酸化膜と、前記スクリーン酸化膜の間のシリコン基板上部に形成された模造ゲートの間に生成された段差によって、水素またはヘリウムイオンを注入する深さが調節され、前記スクリーン酸化膜の間のシリコン基板内部にだけ選択的に水素またはヘリウムイオンが注入される請求項10記載のシリコンオンナッシング金属酸化物半導体電界效果トランジスタの製造方法。
【請求項12】
前記(a)段階で、
前記ソース領域とドレイン領域の間のシリコン基板表面に順に犠牲絶縁膜と模造ゲートを形成して、前記模造ゲートをマスクにして前記ソース領域とドレイン領域を形成して、
前記(c)段階で、
前記ブリスター及び前記シリコンチャンネルを形成した後、前記模造ゲートと前記犠牲絶縁膜を順に蝕刻する請求項9記載のシリコンオンナッシング金属酸化物半導体電界效果トランジスタの製造方法。
【請求項13】
前記素子分離絶縁膜やスクリーン酸化膜を酸化工程または化学気相成長工程で形成する請求項5または9記載のシリコンオンナッシング金属酸化物半導体電界效果トランジスタの製造方法。
【請求項14】
注入エネルギーを調節して前記水素またはヘリウムイオンが前記シリコン基板内部に注入される位置や深さを決める請求項6または10記載のシリコンオンナッシング金属酸化物半導体電界效果トランジスタの製造方法。
【請求項15】
前記シリコン基板内部に注入された水素またはヘリウムイオンが前記ブリスターを形成するようにアニーリングする温度は400℃以上800℃以下である請求項6または10記載のシリコンオンナッシング金属酸化物半導体電界效果トランジスタの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−261662(P2006−261662A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−59716(P2006−59716)
【出願日】平成18年3月6日(2006.3.6)
【出願人】(592127149)韓国科学技術院 (129)
【Fターム(参考)】