ディーゼルエンジンの排気浄化装置
【課題】排気ブレーキを搭載したディーゼルエンジンの排気浄化装置において、DPFの強制再生処理を実行するために排気管に噴射する燃料が排気シャッタに付着しないようにする。
【解決手段】排気シャッタ36Aで排気管24を閉塞して制動力を発揮させる排気ブレーキ36を搭載したディーゼルエンジン10において、排気シャッタ36Aの排気下流に位置する排気管24に、少なくとも排気中のHC及びNOを酸化させる能力を有するDOC26Aと、排気中のPMを捕集するDPF26Bと、をこの順番で配設する。また、排気シャッタ36AとDOC26Aとの間に位置する排気管24に、DPF26Bの強制再生処理を実行するときに燃料を噴射する燃料噴射装置38を配設する。
【解決手段】排気シャッタ36Aで排気管24を閉塞して制動力を発揮させる排気ブレーキ36を搭載したディーゼルエンジン10において、排気シャッタ36Aの排気下流に位置する排気管24に、少なくとも排気中のHC及びNOを酸化させる能力を有するDOC26Aと、排気中のPMを捕集するDPF26Bと、をこの順番で配設する。また、排気シャッタ36AとDOC26Aとの間に位置する排気管24に、DPF26Bの強制再生処理を実行するときに燃料を噴射する燃料噴射装置38を配設する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排気ブレーキを搭載したディーゼルエンジンの排気浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジンの排気に含まれる粒子状物質(Particulate Matter;以下「PM」という)を除去する排気浄化装置として、特開2005−90319号公報(特許文献1)に記載されるように、排気管にDOC(Diesel Oxidation Catalyst)及びDiesel Particulate Filter(以下「DPF」という)を配設したものが実用化されている。かかる排気浄化装置は、DOCで一部のNO(一酸化窒素)をNO2(二酸化窒素)へと酸化する一方、DPFでNO2を使用して比較的低温からPMを焼却することで、連続的なPMの除去を可能としている。しかし、排気温度が低くPMの焼却が不十分となると、DPFに目詰まりが発生して排気圧力が上昇してしまう。このため、適当な時期に排気温度を上昇させて、DPFで捕集されたPMを強制的に焼却する強制再生処理が不可欠である。強制再生処理の一例として、DOCの排気上流に位置する排気管に燃料を噴射し、DOCで燃料を酸化(燃焼)させて排気温度を上昇させる技術が考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−90319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、排気シャッタで排気管を閉塞して制動力を発揮させる排気ブレーキを搭載したディーゼルエンジンでは、排気シャッタの排気上流に位置する排気管に燃料を噴射すると、排気シャッタに燃料が付着して炭化し、この燃料炭化物によって、例えば、排気シャッタのクリアランスが保てなくなり、排気ブレーキの作動不良が発生してしまうおそれがある。また、排気シャッタに燃料が付着することで、排気温度の上昇に寄与する燃料が減り、DPFの強制再生処理が不十分となって排気圧力が上昇するおそれもある。
【0005】
そこで、本発明は従来技術の問題点に鑑み、排気シャッタに燃料が付着しないようにすることで、燃料付着による各種不具合の発生を回避したディーゼルエンジンの排気浄化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため、本発明では、排気シャッタで排気管を閉塞して制動力を発揮させる排気ブレーキを搭載したディーゼルエンジンの排気浄化装置において、排気シャッタの排気下流に、DOC及びDPFをこの順番で配設すると共に、排気シャッタとDOCとの間に、DPFの強制再生処理を実行するときに燃料を噴射する燃料噴射装置を配設する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、DPFの強制再生処理を実行するとき、排気温度を上昇させるための燃料が排気シャッタの排気下流に噴射されるため、排気シャッタに燃料が付着しないようになる。このため、排気シャッタに燃料が付着することに起因する各種不具合の発生を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明を具現化した排気浄化装置の一例を示す全体構成図
【図2】排気ブレーキ作動処理の一例を示すフローチャート
【図3】警告灯作動処理の一例を示すフローチャート
【図4】DPF強制再生処理の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
図1は、本発明を具現化した排気浄化装置の一例を示す。
ディーゼルエンジン10の吸気マニフォールド12に接続される吸気管14には、吸気流通方向に沿って、吸気中の埃などを濾過するエアクリーナ16,吸気を過給するターボチャージャ18のコンプレッサ18A,ターボチャージャ18を通過して高温となった吸気を冷却するインタークーラ20がこの順番で配設される。
【0010】
一方、ディーゼルエンジン10の排気マニフォールド22に接続される排気管24には、排気流通方向に沿って、ターボチャージャ18のタービン18B,連続再生式DPF装置26,還元剤前駆体としての尿素水溶液の噴射ノズルを有する還元剤噴射装置28,尿素水溶液から生成されるアンモニア(還元剤)を使用してNOx(窒素酸化物)を選択還元浄化するSCR(Selective Catalytic Reduction)触媒30,SCR触媒30を通過したアンモニアを酸化させるアンモニア酸化触媒32がこの順番で配設される。連続再生式DPF装置26は、少なくともHC(炭化水素)及びNOを酸化させる能力を有するDOC26Aと、PMを捕集するDPF26Bと、を含んで構成される。なお、DPF26Bの代わりに、その表面に触媒(活性成分及び添加成分)を担持させたCSF(Catalyzed Soot Filter)を使用することができる。
【0011】
ターボチャージャ18のタービン18Bと連続再生式DPF装置26との間に位置する排気管24には、ディーゼルエンジン10とシャーシ(図示せず)との相対変位を吸収するためのフレキシブルチューブ34が取り付けられている。そして、タービン18Bとフレキシブルチューブ34との間に位置する排気管24には、排気流通方向に沿って、排気管24を閉塞して制動力を発揮させる排気ブレーキ36、及び、DPF26Bの強制再生処理を実行するときに排気温度を上昇させるための燃料(軽油)を噴射する電子制御式の燃料噴射装置38がこの順番で配設される。排気ブレーキ36は、排気管24に回動自由に軸支されるバタフライバルブなどからなる排気シャッタ36Aと、排気シャッタ36Aを全開〜全閉の間で回動させるエア式,電動式などのアクチュエータ36Bと、を含んで構成される。なお、燃料噴射装置38は、フレキシブルチューブ34と連続再生式DPF装置26との間に位置する排気管24に取り付けるようにしてもよい。
【0012】
また、ディーゼルエンジン10には、排気の一部を吸気に導入して再循環させることで、燃料温度の低下を通してNOxを低減するEGR(Exhaust Gas Recirculation)装置40が搭載される。EGR装置40は、排気管24を流れる排気の一部を吸気管14へと導入するためのEGR管40Aと、EGR管40Aを流れる排気を冷却するためのEGRクーラ40Bと、吸気管14へと導入する排気のEGR率を制御するためのEGR制御弁40Cと、を含んで構成される。
【0013】
連続再生式DPF装置26には、DPF26Bの排気上流及び排気下流の差圧を検出するために、DOC26Aの排気上流とDPF26Bの排気下流との差圧ΔPを検出する差圧センサ42(差圧検出手段)が取り付けられる。連続再生式DPF装置26と還元剤噴射装置28との間に位置する排気管24には、排気の温度(排気温度)Tを検出する温度センサ44が取り付けられる。また、図示しない運転席近傍には、排気ブレーキ36を作動させるための排気ブレーキスイッチ46、及び、DPF26Bの強制再生処理を実行するときに操作する再生スイッチ48(操作手段)が夫々取り付けられる。そして、差圧センサ42,温度センサ44,排気ブレーキスイッチ46及び再生スイッチ48の各出力信号は、コンピュータを内蔵したコントロールユニット50に入力される。ここで、排気ブレーキスイッチ46及び再生スイッチ48は、夫々、操作されたときにON信号を出力する。
【0014】
また、コントロールユニット50には、ディーゼルエンジン10の運転状態の一例として、回転速度Neを検出する回転速度センサ52、及び、負荷Qを検出する負荷センサ54の各出力信号が入力されると共に、車速Vを検出する車速センサ56の出力信号が入力される。ここで、ディーゼルエンジン10の負荷Qとしては、例えば、燃料供給量,吸気流量,吸気圧力,過給圧力,アクセル開度,スロットル開度など、トルクと密接に関連する状態量を適用することができる。なお、ディーゼルエンジン10の回転速度Ne及び負荷Q、並びに、車速Vは、CAN(Controller Area Network)などを介して、ディーゼルエンジン10を電子制御するエンジンコントロールユニット(図示せず)などから読み込むようにしてもよい。
【0015】
そして、コントロールユニット50は、ROM(Read Only Memory)などの不揮発性メモリに記憶された制御プログラムを実行することで、各種センサ及びスイッチからの出力信号に基づいて、還元剤噴射装置28,排気ブレーキ36,燃料噴射装置38及びEGR装置40を夫々電子制御する。また、コントロールユニット50は、差圧センサ42の出力信号に基づいてDPF26Bの強制再生処理を実行する時期が到来したか否かを判定し、コンビネーションメータ(図示せず)に付設された警告灯58を点灯又は消灯させる。
【0016】
ここで、コントロールユニット50が制御プログラムを実行することで、制御手段,代1の判定手段,第2の判定手段及び回転速度上昇手段の一例が夫々具現化される。また、コントロールユニット50が警告灯58と協働することで、報知手段の一例が具現化される。
【0017】
かかる排気浄化装置において、ディーゼルエンジン10の排気は、排気マニフォールド22,ターボチャージャ18のタービン18Bを経て、連続再生式DPF装置26のDOC26Aに導入される。DOC26Aに導入された排気は、一部のNOがNO2へと酸化されつつDPF26Bへと流れる。DPF26Bでは、排気中のPMが捕集されると共に、DOC26Aにより生成されたNO2を使用してPMが酸化されることで、PMの捕集及び焼却が同時に行われる。
【0018】
また、エンジン運転状態に応じて還元剤噴射装置28から噴射された尿素水溶液は、排気熱及び排気中の水蒸気を使用して加水分解され、還元剤として機能するアンモニアへと転化される。このアンモニアは、SCR触媒30において排気中のNOxと選択還元反応し、無害成分であるH2O(水)及びN2(窒素ガス)へと浄化されることは知られたことである。一方、SCR触媒30を通過したアンモニアは、その排気下流に配設されたアンモニア酸化触媒32により酸化されるので、アンモニアがそのまま大気中に放出されることを抑制できる。
【0019】
次に、コントロールユニット50で実行される制御プログラムについて説明する。
図2は、ディーゼルエンジン10の始動後、排気ブレーキスイッチ46が操作されたときに、コントロールユニット50が実行する排気ブレーキ作動処理の一例を示す。
【0020】
ステップ1(図では「S1」と略記する。以下同様。)では、コントロールユニット50が、排気ブレーキスイッチ46の信号がONであるか否かを介して、排気ブレーキ36を作動させるか否かを判定する。そして、コントロールユニット50は、排気ブレーキ36を作動させると判定すれば処理をステップ2へと進める一方(Yes)、排気ブレーキ36を作動させないと判定すれば処理をステップ3へと進める(No)。
【0021】
ステップ2では、コントロールユニット50が、排気シャッタ36Aを閉じて排気ブレーキ36を作動させるべく、アクチュエータ36Bに制御信号を出力する。
ステップ3では、コントロールユニット50が、排気シャッタ36Aを開けて排気ブレーキ36の作動を解除すべく、アクチュエータ36Bに制御信号を出力する。
【0022】
このような排気ブレーキ作動処理によれば、排気ブレーキスイッチ46を操作するたびに、排気ブレーキ36が作動して制動力が発揮される。このため、ブレーキペダルの操作に応じて作動するサービスブレーキに加え、補助ブレーキとしての排気ブレーキ36を作動させることで、例えば、車両重量が重いトラックなどでも十分な制動力を発揮することができる。なお、排気ブレーキ36は、コントロールユニット50により電子制御される代わりに、リレーなどからなる電子回路により制御されるようにしてもよい。
【0023】
図3は、ディーゼルエンジン10の始動後、コントロールユニット50が所定時間ごとに繰り返し実行する警告灯作動処理の一例を示す。
ステップ11では、コントロールユニット50が、差圧センサ42から差圧ΔPを読み込む。
【0024】
ステップ12では、コントロールユニット50が、差圧ΔPが許容圧力以上であるか否かを判定する。ここで、許容圧力は、DPF26Bの強制再生処理を実行する時期が到来したか否かを判定するための閾値であって、例えば、燃費低下,出力低下などが発生しない圧力損失値をとる。そして、コントロールユニット50は、差圧ΔPが許容圧力以上であると判定すれば処理をステップ13へと進める一方(Yes)、差圧ΔPが許容圧力未満であると判定すれば処理をステップ14へと進める(No)。
【0025】
ステップ13では、コントロールユニット50が、DPF26Bの強制再生処理を実行する時期が到来したことを報知すべく、コンビネーションメータに付設された警告灯58を点灯させる。
【0026】
ステップ14では、DPF26Bの強制再生処理を実行する時期ではないため、コントロールユニット50が、コンビネーションメータに付設された警告灯58を消灯させる。
【0027】
このような警告灯作動処理によれば、PM捕集量の増加に伴ってDPF26Bの目詰まりが進行し、DPF26Bの圧力損失が許容圧力以上になると、コンビネーションメータに付設された警告灯58が点灯する。このため、車両運転者などは、DPF26Bの強制再生処理を実行する時期が到来したことを認識することができる。
【0028】
図4は、ディーゼルエンジン10の始動後、再生スイッチ48が操作されてその信号がONとなったときに、コントロールユニット50が実行するDPF強制再生処理の一例を示す。
【0029】
ステップ21では、コントロールユニット50が、警告灯58が点灯しているか否かを判定する。そして、コントロールユニット50は、警告灯58が点灯していると判定すれば処理をステップ22へと進める一方(Yes)、警告灯58が点灯していないと判定すれば処理を終了させる(No)。
【0030】
ステップ22では、コントロールユニット50が、車速センサ56により検出された車速Vが略0であるか否かを介して、車両が停車中であるか否かを判定する。そして、コントロールユニット50は、車両が停車中であると判定すれば処理をステップ23へと進める一方(Yes)、車両が停車中でない(走行中である)と判定すれば処理を終了させる(No)。
【0031】
ステップ23では、コントロールユニット50が、回転速度センサ52により検出された回転速度Neがアイドル回転速度であるか否かを介して、ディーゼルエンジン10がアイドリング中であるか否かを判定する。そして、コントロールユニット50は、ディーゼルエンジン10がアイドリング中であると判定すれば処理をステップ24へと進める一方(Yes)、ディーゼルエンジン10がアイドリング中でないと判定すれば処理を終了させる(No)。
【0032】
ステップ24では、コントロールユニット50が、ディーゼルエンジン10の回転速度をアイドル回転速度から所定回転速度まで上昇させるべく、例えば、エンジンコントロールユニットに対して回転速度上昇指令を送信する。なお、コントロールユニット50が、ディーゼルエンジン10に取り付けられた燃料噴射装置を直接電子制御してもよい。
【0033】
ステップ25では、コントロールユニット50が、DPF26Bの強制再生処理を実行すべく、燃料噴射装置38に制御信号を出力して、DOC26Aの排気上流に燃料を噴射させる。
【0034】
このようなDPF強制再生処理によれば、再生スイッチ48が操作されたときに、警告灯58が点灯しており、車両が停車中、かつ、ディーセルエンジン10がアイドリング中であれば、ディーゼルエンジン10の回転速度が上昇されると共に、燃料噴射弁38からDOC26Aの排気上流に燃料が噴射される。即ち、DPF26Bの強制再生処理を実行する第1の条件として、警告灯58が点灯していることを採用しているので、不要な強制再生処理が実行されることを防止できる。また、DPF26Bの強制再生処理を実行する第2の条件として、車両が停車中かつディーゼルエンジン10がアイドリング中であることを採用しているので、排気流量が略一定であるエンジン運転状態であるときのみ強制再生処理が実行される。このため、燃料噴射装置38の制御が複雑になることを抑制しつつ、安定したDPF26Bの強制再生処理を実行することができる。なお、DPF26Bの強制再生処理を実行する条件としては、少なくとも第1の条件を採用すればよい。
【0035】
ところで、燃料噴射装置38は頻繁に作動しないため、排気中のPMなどによりその噴孔が目詰まりしてしまうおそれがある。このため、燃料噴射装置38は、所定時間ごとに圧縮空気を噴孔から噴出させるようにし、噴孔に付着したPMなどを排気管24にパージするようにすることが望ましい。
【符号の説明】
【0036】
10 ディーゼルエンジン
24 排気管
26 連続再生式DPF装置
26A DOC
26B DPF
36 排気ブレーキ
36A 排気シャッタ
38 燃料噴射装置
42 差圧センサ
48 再生スイッチ
50 コントロールユニット
52 回転速度センサ
56 車速センサ
58 警告灯
【技術分野】
【0001】
本発明は、排気ブレーキを搭載したディーゼルエンジンの排気浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジンの排気に含まれる粒子状物質(Particulate Matter;以下「PM」という)を除去する排気浄化装置として、特開2005−90319号公報(特許文献1)に記載されるように、排気管にDOC(Diesel Oxidation Catalyst)及びDiesel Particulate Filter(以下「DPF」という)を配設したものが実用化されている。かかる排気浄化装置は、DOCで一部のNO(一酸化窒素)をNO2(二酸化窒素)へと酸化する一方、DPFでNO2を使用して比較的低温からPMを焼却することで、連続的なPMの除去を可能としている。しかし、排気温度が低くPMの焼却が不十分となると、DPFに目詰まりが発生して排気圧力が上昇してしまう。このため、適当な時期に排気温度を上昇させて、DPFで捕集されたPMを強制的に焼却する強制再生処理が不可欠である。強制再生処理の一例として、DOCの排気上流に位置する排気管に燃料を噴射し、DOCで燃料を酸化(燃焼)させて排気温度を上昇させる技術が考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−90319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、排気シャッタで排気管を閉塞して制動力を発揮させる排気ブレーキを搭載したディーゼルエンジンでは、排気シャッタの排気上流に位置する排気管に燃料を噴射すると、排気シャッタに燃料が付着して炭化し、この燃料炭化物によって、例えば、排気シャッタのクリアランスが保てなくなり、排気ブレーキの作動不良が発生してしまうおそれがある。また、排気シャッタに燃料が付着することで、排気温度の上昇に寄与する燃料が減り、DPFの強制再生処理が不十分となって排気圧力が上昇するおそれもある。
【0005】
そこで、本発明は従来技術の問題点に鑑み、排気シャッタに燃料が付着しないようにすることで、燃料付着による各種不具合の発生を回避したディーゼルエンジンの排気浄化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため、本発明では、排気シャッタで排気管を閉塞して制動力を発揮させる排気ブレーキを搭載したディーゼルエンジンの排気浄化装置において、排気シャッタの排気下流に、DOC及びDPFをこの順番で配設すると共に、排気シャッタとDOCとの間に、DPFの強制再生処理を実行するときに燃料を噴射する燃料噴射装置を配設する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、DPFの強制再生処理を実行するとき、排気温度を上昇させるための燃料が排気シャッタの排気下流に噴射されるため、排気シャッタに燃料が付着しないようになる。このため、排気シャッタに燃料が付着することに起因する各種不具合の発生を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明を具現化した排気浄化装置の一例を示す全体構成図
【図2】排気ブレーキ作動処理の一例を示すフローチャート
【図3】警告灯作動処理の一例を示すフローチャート
【図4】DPF強制再生処理の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
図1は、本発明を具現化した排気浄化装置の一例を示す。
ディーゼルエンジン10の吸気マニフォールド12に接続される吸気管14には、吸気流通方向に沿って、吸気中の埃などを濾過するエアクリーナ16,吸気を過給するターボチャージャ18のコンプレッサ18A,ターボチャージャ18を通過して高温となった吸気を冷却するインタークーラ20がこの順番で配設される。
【0010】
一方、ディーゼルエンジン10の排気マニフォールド22に接続される排気管24には、排気流通方向に沿って、ターボチャージャ18のタービン18B,連続再生式DPF装置26,還元剤前駆体としての尿素水溶液の噴射ノズルを有する還元剤噴射装置28,尿素水溶液から生成されるアンモニア(還元剤)を使用してNOx(窒素酸化物)を選択還元浄化するSCR(Selective Catalytic Reduction)触媒30,SCR触媒30を通過したアンモニアを酸化させるアンモニア酸化触媒32がこの順番で配設される。連続再生式DPF装置26は、少なくともHC(炭化水素)及びNOを酸化させる能力を有するDOC26Aと、PMを捕集するDPF26Bと、を含んで構成される。なお、DPF26Bの代わりに、その表面に触媒(活性成分及び添加成分)を担持させたCSF(Catalyzed Soot Filter)を使用することができる。
【0011】
ターボチャージャ18のタービン18Bと連続再生式DPF装置26との間に位置する排気管24には、ディーゼルエンジン10とシャーシ(図示せず)との相対変位を吸収するためのフレキシブルチューブ34が取り付けられている。そして、タービン18Bとフレキシブルチューブ34との間に位置する排気管24には、排気流通方向に沿って、排気管24を閉塞して制動力を発揮させる排気ブレーキ36、及び、DPF26Bの強制再生処理を実行するときに排気温度を上昇させるための燃料(軽油)を噴射する電子制御式の燃料噴射装置38がこの順番で配設される。排気ブレーキ36は、排気管24に回動自由に軸支されるバタフライバルブなどからなる排気シャッタ36Aと、排気シャッタ36Aを全開〜全閉の間で回動させるエア式,電動式などのアクチュエータ36Bと、を含んで構成される。なお、燃料噴射装置38は、フレキシブルチューブ34と連続再生式DPF装置26との間に位置する排気管24に取り付けるようにしてもよい。
【0012】
また、ディーゼルエンジン10には、排気の一部を吸気に導入して再循環させることで、燃料温度の低下を通してNOxを低減するEGR(Exhaust Gas Recirculation)装置40が搭載される。EGR装置40は、排気管24を流れる排気の一部を吸気管14へと導入するためのEGR管40Aと、EGR管40Aを流れる排気を冷却するためのEGRクーラ40Bと、吸気管14へと導入する排気のEGR率を制御するためのEGR制御弁40Cと、を含んで構成される。
【0013】
連続再生式DPF装置26には、DPF26Bの排気上流及び排気下流の差圧を検出するために、DOC26Aの排気上流とDPF26Bの排気下流との差圧ΔPを検出する差圧センサ42(差圧検出手段)が取り付けられる。連続再生式DPF装置26と還元剤噴射装置28との間に位置する排気管24には、排気の温度(排気温度)Tを検出する温度センサ44が取り付けられる。また、図示しない運転席近傍には、排気ブレーキ36を作動させるための排気ブレーキスイッチ46、及び、DPF26Bの強制再生処理を実行するときに操作する再生スイッチ48(操作手段)が夫々取り付けられる。そして、差圧センサ42,温度センサ44,排気ブレーキスイッチ46及び再生スイッチ48の各出力信号は、コンピュータを内蔵したコントロールユニット50に入力される。ここで、排気ブレーキスイッチ46及び再生スイッチ48は、夫々、操作されたときにON信号を出力する。
【0014】
また、コントロールユニット50には、ディーゼルエンジン10の運転状態の一例として、回転速度Neを検出する回転速度センサ52、及び、負荷Qを検出する負荷センサ54の各出力信号が入力されると共に、車速Vを検出する車速センサ56の出力信号が入力される。ここで、ディーゼルエンジン10の負荷Qとしては、例えば、燃料供給量,吸気流量,吸気圧力,過給圧力,アクセル開度,スロットル開度など、トルクと密接に関連する状態量を適用することができる。なお、ディーゼルエンジン10の回転速度Ne及び負荷Q、並びに、車速Vは、CAN(Controller Area Network)などを介して、ディーゼルエンジン10を電子制御するエンジンコントロールユニット(図示せず)などから読み込むようにしてもよい。
【0015】
そして、コントロールユニット50は、ROM(Read Only Memory)などの不揮発性メモリに記憶された制御プログラムを実行することで、各種センサ及びスイッチからの出力信号に基づいて、還元剤噴射装置28,排気ブレーキ36,燃料噴射装置38及びEGR装置40を夫々電子制御する。また、コントロールユニット50は、差圧センサ42の出力信号に基づいてDPF26Bの強制再生処理を実行する時期が到来したか否かを判定し、コンビネーションメータ(図示せず)に付設された警告灯58を点灯又は消灯させる。
【0016】
ここで、コントロールユニット50が制御プログラムを実行することで、制御手段,代1の判定手段,第2の判定手段及び回転速度上昇手段の一例が夫々具現化される。また、コントロールユニット50が警告灯58と協働することで、報知手段の一例が具現化される。
【0017】
かかる排気浄化装置において、ディーゼルエンジン10の排気は、排気マニフォールド22,ターボチャージャ18のタービン18Bを経て、連続再生式DPF装置26のDOC26Aに導入される。DOC26Aに導入された排気は、一部のNOがNO2へと酸化されつつDPF26Bへと流れる。DPF26Bでは、排気中のPMが捕集されると共に、DOC26Aにより生成されたNO2を使用してPMが酸化されることで、PMの捕集及び焼却が同時に行われる。
【0018】
また、エンジン運転状態に応じて還元剤噴射装置28から噴射された尿素水溶液は、排気熱及び排気中の水蒸気を使用して加水分解され、還元剤として機能するアンモニアへと転化される。このアンモニアは、SCR触媒30において排気中のNOxと選択還元反応し、無害成分であるH2O(水)及びN2(窒素ガス)へと浄化されることは知られたことである。一方、SCR触媒30を通過したアンモニアは、その排気下流に配設されたアンモニア酸化触媒32により酸化されるので、アンモニアがそのまま大気中に放出されることを抑制できる。
【0019】
次に、コントロールユニット50で実行される制御プログラムについて説明する。
図2は、ディーゼルエンジン10の始動後、排気ブレーキスイッチ46が操作されたときに、コントロールユニット50が実行する排気ブレーキ作動処理の一例を示す。
【0020】
ステップ1(図では「S1」と略記する。以下同様。)では、コントロールユニット50が、排気ブレーキスイッチ46の信号がONであるか否かを介して、排気ブレーキ36を作動させるか否かを判定する。そして、コントロールユニット50は、排気ブレーキ36を作動させると判定すれば処理をステップ2へと進める一方(Yes)、排気ブレーキ36を作動させないと判定すれば処理をステップ3へと進める(No)。
【0021】
ステップ2では、コントロールユニット50が、排気シャッタ36Aを閉じて排気ブレーキ36を作動させるべく、アクチュエータ36Bに制御信号を出力する。
ステップ3では、コントロールユニット50が、排気シャッタ36Aを開けて排気ブレーキ36の作動を解除すべく、アクチュエータ36Bに制御信号を出力する。
【0022】
このような排気ブレーキ作動処理によれば、排気ブレーキスイッチ46を操作するたびに、排気ブレーキ36が作動して制動力が発揮される。このため、ブレーキペダルの操作に応じて作動するサービスブレーキに加え、補助ブレーキとしての排気ブレーキ36を作動させることで、例えば、車両重量が重いトラックなどでも十分な制動力を発揮することができる。なお、排気ブレーキ36は、コントロールユニット50により電子制御される代わりに、リレーなどからなる電子回路により制御されるようにしてもよい。
【0023】
図3は、ディーゼルエンジン10の始動後、コントロールユニット50が所定時間ごとに繰り返し実行する警告灯作動処理の一例を示す。
ステップ11では、コントロールユニット50が、差圧センサ42から差圧ΔPを読み込む。
【0024】
ステップ12では、コントロールユニット50が、差圧ΔPが許容圧力以上であるか否かを判定する。ここで、許容圧力は、DPF26Bの強制再生処理を実行する時期が到来したか否かを判定するための閾値であって、例えば、燃費低下,出力低下などが発生しない圧力損失値をとる。そして、コントロールユニット50は、差圧ΔPが許容圧力以上であると判定すれば処理をステップ13へと進める一方(Yes)、差圧ΔPが許容圧力未満であると判定すれば処理をステップ14へと進める(No)。
【0025】
ステップ13では、コントロールユニット50が、DPF26Bの強制再生処理を実行する時期が到来したことを報知すべく、コンビネーションメータに付設された警告灯58を点灯させる。
【0026】
ステップ14では、DPF26Bの強制再生処理を実行する時期ではないため、コントロールユニット50が、コンビネーションメータに付設された警告灯58を消灯させる。
【0027】
このような警告灯作動処理によれば、PM捕集量の増加に伴ってDPF26Bの目詰まりが進行し、DPF26Bの圧力損失が許容圧力以上になると、コンビネーションメータに付設された警告灯58が点灯する。このため、車両運転者などは、DPF26Bの強制再生処理を実行する時期が到来したことを認識することができる。
【0028】
図4は、ディーゼルエンジン10の始動後、再生スイッチ48が操作されてその信号がONとなったときに、コントロールユニット50が実行するDPF強制再生処理の一例を示す。
【0029】
ステップ21では、コントロールユニット50が、警告灯58が点灯しているか否かを判定する。そして、コントロールユニット50は、警告灯58が点灯していると判定すれば処理をステップ22へと進める一方(Yes)、警告灯58が点灯していないと判定すれば処理を終了させる(No)。
【0030】
ステップ22では、コントロールユニット50が、車速センサ56により検出された車速Vが略0であるか否かを介して、車両が停車中であるか否かを判定する。そして、コントロールユニット50は、車両が停車中であると判定すれば処理をステップ23へと進める一方(Yes)、車両が停車中でない(走行中である)と判定すれば処理を終了させる(No)。
【0031】
ステップ23では、コントロールユニット50が、回転速度センサ52により検出された回転速度Neがアイドル回転速度であるか否かを介して、ディーゼルエンジン10がアイドリング中であるか否かを判定する。そして、コントロールユニット50は、ディーゼルエンジン10がアイドリング中であると判定すれば処理をステップ24へと進める一方(Yes)、ディーゼルエンジン10がアイドリング中でないと判定すれば処理を終了させる(No)。
【0032】
ステップ24では、コントロールユニット50が、ディーゼルエンジン10の回転速度をアイドル回転速度から所定回転速度まで上昇させるべく、例えば、エンジンコントロールユニットに対して回転速度上昇指令を送信する。なお、コントロールユニット50が、ディーゼルエンジン10に取り付けられた燃料噴射装置を直接電子制御してもよい。
【0033】
ステップ25では、コントロールユニット50が、DPF26Bの強制再生処理を実行すべく、燃料噴射装置38に制御信号を出力して、DOC26Aの排気上流に燃料を噴射させる。
【0034】
このようなDPF強制再生処理によれば、再生スイッチ48が操作されたときに、警告灯58が点灯しており、車両が停車中、かつ、ディーセルエンジン10がアイドリング中であれば、ディーゼルエンジン10の回転速度が上昇されると共に、燃料噴射弁38からDOC26Aの排気上流に燃料が噴射される。即ち、DPF26Bの強制再生処理を実行する第1の条件として、警告灯58が点灯していることを採用しているので、不要な強制再生処理が実行されることを防止できる。また、DPF26Bの強制再生処理を実行する第2の条件として、車両が停車中かつディーゼルエンジン10がアイドリング中であることを採用しているので、排気流量が略一定であるエンジン運転状態であるときのみ強制再生処理が実行される。このため、燃料噴射装置38の制御が複雑になることを抑制しつつ、安定したDPF26Bの強制再生処理を実行することができる。なお、DPF26Bの強制再生処理を実行する条件としては、少なくとも第1の条件を採用すればよい。
【0035】
ところで、燃料噴射装置38は頻繁に作動しないため、排気中のPMなどによりその噴孔が目詰まりしてしまうおそれがある。このため、燃料噴射装置38は、所定時間ごとに圧縮空気を噴孔から噴出させるようにし、噴孔に付着したPMなどを排気管24にパージするようにすることが望ましい。
【符号の説明】
【0036】
10 ディーゼルエンジン
24 排気管
26 連続再生式DPF装置
26A DOC
26B DPF
36 排気ブレーキ
36A 排気シャッタ
38 燃料噴射装置
42 差圧センサ
48 再生スイッチ
50 コントロールユニット
52 回転速度センサ
56 車速センサ
58 警告灯
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気シャッタで排気管を閉塞して制動力を発揮させる排気ブレーキを搭載したディーゼルエンジンの排気浄化装置において、
前記排気シャッタの排気下流に配設され、少なくとも排気中の炭化水素及び一酸化窒素を酸化させる能力を有するDOCと、
前記DOCの排気下流に配設され、排気中の粒子状物質を捕集するDPFと、
前記排気シャッタと前記DOCとの間に配設され、前記DPFの強制再生処理を実行するときに、前記DOCの排気上流に燃料を噴射する燃料噴射装置と、
を備えたことを特徴とするディーゼルエンジンの排気浄化装置。
【請求項2】
前記DPFの強制再生処理を実行するときに操作される操作手段と、
前記操作手段が操作されたときに、前記燃料噴射装置から燃料が噴射されるように、前記燃料噴射装置を作動させる制御手段と、
を更に備えたことを特徴とする請求項1記載のディーゼルエンジンの排気浄化装置。
【請求項3】
前記DPFの排気上流及び排気下流の差圧を検出する差圧検出手段と、
前記差圧検出手段により検出された差圧が許容圧力以上になったときに、前記DPFの強制再生処理を実行する時期が到来したことを報知する報知手段と、
を更に備えたことを特徴とする請求項2記載のディーゼルエンジンの排気浄化装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記操作手段が操作されたことに加え、前記報知手段により強制再生処理を実行する時期が到来したことが報知されているときに、前記燃料噴射装置を作動させることを特徴とする請求項3記載のディーゼルエンジンの排気浄化装置。
【請求項5】
車両が停車中であるか否かを判定する第1の判定手段と、
前記ディーゼルエンジンがアイドリング中であるか否かを判定する第2の判定手段と、
を更に備え、
前記制御手段は、前記操作手段が操作されたことに加え、前記報知手段により強制再生処理を実行する時期が到来したことが報知され、前記第1の判定手段により停車中であると判定され、かつ、前記第2の判定手段によりアイドリング中であると判定されたときに、前記燃料噴射装置を作動させることを特徴とする請求項3記載のディーゼルエンジンの排気浄化装置。
【請求項6】
前記燃料噴射装置を作動させるときに、前記ディーゼルエンジンの回転速度を所定回転速度まで上昇させる回転速度上昇手段を更に備えたことを特徴とする請求項5記載のディーゼルエンジンの排気浄化装置。
【請求項7】
前記燃料噴射装置は、所定時間ごとに圧縮空気を噴孔から噴出させることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載のディーゼルエンジンの排気浄化装置。
【請求項1】
排気シャッタで排気管を閉塞して制動力を発揮させる排気ブレーキを搭載したディーゼルエンジンの排気浄化装置において、
前記排気シャッタの排気下流に配設され、少なくとも排気中の炭化水素及び一酸化窒素を酸化させる能力を有するDOCと、
前記DOCの排気下流に配設され、排気中の粒子状物質を捕集するDPFと、
前記排気シャッタと前記DOCとの間に配設され、前記DPFの強制再生処理を実行するときに、前記DOCの排気上流に燃料を噴射する燃料噴射装置と、
を備えたことを特徴とするディーゼルエンジンの排気浄化装置。
【請求項2】
前記DPFの強制再生処理を実行するときに操作される操作手段と、
前記操作手段が操作されたときに、前記燃料噴射装置から燃料が噴射されるように、前記燃料噴射装置を作動させる制御手段と、
を更に備えたことを特徴とする請求項1記載のディーゼルエンジンの排気浄化装置。
【請求項3】
前記DPFの排気上流及び排気下流の差圧を検出する差圧検出手段と、
前記差圧検出手段により検出された差圧が許容圧力以上になったときに、前記DPFの強制再生処理を実行する時期が到来したことを報知する報知手段と、
を更に備えたことを特徴とする請求項2記載のディーゼルエンジンの排気浄化装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記操作手段が操作されたことに加え、前記報知手段により強制再生処理を実行する時期が到来したことが報知されているときに、前記燃料噴射装置を作動させることを特徴とする請求項3記載のディーゼルエンジンの排気浄化装置。
【請求項5】
車両が停車中であるか否かを判定する第1の判定手段と、
前記ディーゼルエンジンがアイドリング中であるか否かを判定する第2の判定手段と、
を更に備え、
前記制御手段は、前記操作手段が操作されたことに加え、前記報知手段により強制再生処理を実行する時期が到来したことが報知され、前記第1の判定手段により停車中であると判定され、かつ、前記第2の判定手段によりアイドリング中であると判定されたときに、前記燃料噴射装置を作動させることを特徴とする請求項3記載のディーゼルエンジンの排気浄化装置。
【請求項6】
前記燃料噴射装置を作動させるときに、前記ディーゼルエンジンの回転速度を所定回転速度まで上昇させる回転速度上昇手段を更に備えたことを特徴とする請求項5記載のディーゼルエンジンの排気浄化装置。
【請求項7】
前記燃料噴射装置は、所定時間ごとに圧縮空気を噴孔から噴出させることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載のディーゼルエンジンの排気浄化装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2011−226356(P2011−226356A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−96008(P2010−96008)
【出願日】平成22年4月19日(2010.4.19)
【出願人】(509224332)ボルボ パワートレイン アーベー (12)
【氏名又は名称原語表記】VOLVO POWERTRAIN AB
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月19日(2010.4.19)
【出願人】(509224332)ボルボ パワートレイン アーベー (12)
【氏名又は名称原語表記】VOLVO POWERTRAIN AB
【Fターム(参考)】
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