説明

ドライブ信号生成回路、制御装置、スイッチング電源装置、および、制御方法

【課題】発振信号にノイズが発生してデッドタイムパルスが短くなる場合でも、ハイサイドドライブ信号およびローサイドドライブ信号を切り替えて出力することが可能なドライブ信号生成回路を提供する。
【解決手段】ドライブ信号生成回路1は、第1のパルス信号を出力するデッドタイムパルス生成回路1aと、第2のパルス信号Aを出力するデッドタイム調整回路1bと、第3のパルス信号Bを出力する補償パルス生成回路1cと、第2のパルス信号Aと第3のパルス信号Bとの論理和を演算し、この演算結果に応じた第4のパルス信号Zを出力するOR回路1dと、第4のパルス信号Zに応じて、ハイサイドドライブ信号SHおよびローサイドドライブ信号SLを出力する論理回路1eと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイサイドスイッチ素子とローサイドスイッチ素子を、交互にオン/オフ制御するためのハイサイドドライブ信号およびローサイドドライブ信号を出力するドライブ信号生成回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スイッチング電源装置の制御装置は、例えば、発振器が生成する発振信号に応じてドライブ信号発生回路が生成したハイサイドドライブ信号SHとローサイドドライブ信号SLに応じて、ドライブ制御回路が高耐圧パワー素子であるハイサイドスイッチ素子およびローサイドスイッチ素子を交互にオン/オフ制御する(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
これにより、ハイサイドドライブ信号SHとローサイドドライブ信号SLに応じて、ハイサイドスイッチ素子とローサイドスイッチ素子との間の中間電位が変化する。
【0004】
これにより電流共振による共振回路が制御され、該共振回路のコイルを1次巻線とするトランスを介して所定の電圧が出力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−340375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、このような電流共振方式によるスイッチング電源装置の制御装置において、例えば、発振器が高周波の発振信号を出力し若しくは該発振信号にノイズが発生してデッドタイムパルスのパルス幅が短くなる場合、デッドタイムを調整するデッドタイム調整回路の出力パルスが出力されなくなる。
【0007】
この場合、該ドライブ信号発生回路は、ハイサイドドライブ信号SHとローサイドドライブ信号SLを切り替えて出力することができない問題がある。
【0008】
これにより、該制御装置は、ハイサイドスイッチ素子とローサイドスイッチ素子とを規定通りに相互に動作させることができない。
【0009】
すなわち、従来のスイッチング電源装置では、例えば、高周波の入力若しくはノイズの発生による影響により、所定の電圧を出力できない。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様に係る実施例に従ったドライブ信号生成回路は、
ハイサイドスイッチ素子とローサイドスイッチ素子を、交互にオン/オフ制御するためのハイサイドドライブ信号およびローサイドドライブ信号を出力するドライブ信号生成回路であって、
デッドタイムを規定するための第1のパルス信号を出力するデッドタイムパルス生成回路と、
前記第1のパルス信号が入力され、前記第1のパルス信号が入力されてから第1の規定期間経過した時に、前記第1のパルス信号のパルス幅よりも前記第1の規定期間だけ短い第2のパルス信号を出力するデッドタイム調整回路と、
前記第1のパルス信号が入力されてから前記第1のパルス信号のパルス幅の期間経過した時に、第3のパルス信号を出力する補償パルス生成回路と、
前記第2のパルス信号と前記第3のパルス信号との論理和を演算し、この演算結果に応じた第4のパルス信号を出力するOR回路と、
前記第4のパルス信号に応じて、前記ハイサイドドライブ信号および前記ローサイドドライブ信号を出力する論理回路と、を備える。
【0011】
前記ドライブ信号生成回路において、
前記論理回路は、
前記第4のパルス信号のパルス幅の期間を隔てて、前記ハイサイドドライブ信号と前記ローサイドドライブ信号とを、交互に出力するようにしてもよい。
【0012】
前記ドライブ信号生成回路において、
前記論理回路は、
前記第4のパルス信号の立ち上がりに同期して前記ハイサイドドライブ信号を立ち下げるとともに前記第4のパルス信号の立ち下がりに同期して前記ローサイドドライブ信号を立ち上げ、
次の前記第4のパルス信号の立ち上がりに同期して前記ローサイドドライブ信号を立ち下げるとともに、前記次の前記第4のパルス信号の立ち下がりに同期して前記ハイサイドドライブ信号を立ち上げるようにしてもよい。
【0013】
前記ドライブ信号生成回路において、
前記論理回路は、
前記OR回路の出力がクロック端子に接続され、反転出力端子とデータ端子とが接続されたフリップフロップと、
前記OR回路の出力が入力に接続され、前記第4のパルス信号が入力されるインバータと、
前記フリップフロップの出力端子および前記インバータの出力が入力に接続された第1のAND回路と、
前記フリップフロップの前記反転出力端子および前記インバータの出力が入力に接続された第2のAND回路と、を有し、
前記クロック端子および前記インバータの入力に前記第4のパルス信号が入力され、前記第1のAND回路から前記ローサイドドライブ信号を出力し、前記第2のAND回路から前記ハイサイドドライブ信号を出力するようにしてもよい。
【0014】
前記ドライブ信号生成回路において、
前記デッドタイムパルス生成回路は、
発振信号を出力する発振器と、
第1の基準電圧と前記第1の基準電圧よりも低い第2の基準電圧とを切り替えて出力する基準電圧回路と、
前記発振器の出力と前記基準電圧回路の出力とを比較し、この比較結果に応じて前記第1のパルス信号を出力するコンパレータと、を有するようにしてもよい。
【0015】
前記ドライブ信号生成回路において、
前記基準電圧回路は、
前記コンパレータの出力に応じて、前記第1の基準電圧と前記第2の基準電圧とを切り替えて出力するようにしてもよい。
【0016】
前記ドライブ信号生成回路において、
前記コンパレータの非反転入力端子に前記発振器の出力が接続され、前記コンパレータの反転入力端子に前記基準電圧回路の出力が接続されているようにしてもよい。
【0017】
前記ドライブ信号生成回路において、
前記補償パルス生成回路は、
前記第1のパルス信号の立ち下がりに同期して前記第3のパルス信号を立ち上げ、そして、第2の規定期間経過後、前記第3のパルス信号を立ち下げるようにしてもよい。
【0018】
前記ドライブ信号生成回路において、
前記デッドタイム調整回路は、
前記第1のパルス信号の立ち上がりから前記第1の規定期間経過後、前記第2のパルス信号を立ち上げ、前記第1のパルス信号の立ち下がりに同期して、前記第2のパルス信号を立ち下げるようにしてもよい。
【0019】
本発明の一態様に係る実施例に従った制御装置は、
ハイサイドスイッチ素子とローサイドスイッチ素子を、交互にオン/オフ制御するためのハイサイドドライブ信号およびローサイドドライブ信号を出力するドライブ信号生成回路と、
前記ハイサイドドライブ信号に応じて第1の制御信号を生成するとともに前記ローサイドドライブ信号に応じて第2の制御信号を生成し、直列に接続された前記ハイサイドスイッチ素子と前記ローサイドスイッチ素子を、前記第1、第2の制御信号により交互にオン/オフ制御するドライブ制御回路と、を備え、
ドライブ信号生成回路は、
デッドタイムを規定するための第1のパルス信号を出力するデッドタイムパルス生成回路と、
前記第1のパルス信号が入力され、前記第1のパルス信号が入力されてから第1の規定期間経過した時に、前記第1のパルス信号のパルス幅よりも前記第1の規定期間だけ短い第2のパルス信号を出力するデッドタイム調整回路と、
前記第1のパルス信号が入力されてから前記第1のパルス信号のパルス幅の期間経過した時に、第3のパルス信号を出力する補償パルス生成回路と、
前記第2のパルス信号と前記第3のパルス信号との論理和を演算し、この演算結果に応じた第4のパルス信号を出力するOR回路と、
前記第4のパルス信号に応じて、前記ハイサイドドライブ信号および前記ローサイドドライブ信号を出力する論理回路と、を有する。
【0020】
前記制御装置において、
前記論理回路は、
前記第4のパルス信号のパルス幅の期間を隔てて、前記ハイサイドドライブ信号と前記ローサイドドライブ信号とを、交互に出力するようにしてもよい。
【0021】
前記制御装置において、
前記論理回路は、
前記第4のパルス信号の立ち上がりに同期して前記ハイサイドドライブ信号を立ち下げるとともに前記第4のパルス信号の立ち下がりに同期して前記ローサイドドライブ信号を立ち上げ、
次の前記第4のパルス信号の立ち上がりに同期して前記ローサイドドライブ信号を立ち下げるとともに、前記次の前記第4のパルス信号の立ち下がりに同期して前記ハイサイドドライブ信号を立ち上げるようにしてもよい。
【0022】
前記制御装置において、
前記ドライブ制御回路は、
前記ハイサイドスイッチ素子をオン/オフ制御するためのハイサイドドライブ信号のエッジを検出し、前記ハイサイドスイッチ素子をオンするための前記ハイサイドドライブ信号の第1のエッジに応じて第1のエッジ検出信号を出力し、前記ハイサイドスイッチ素子をオフするための前記ハイサイドドライブ信号の第2のエッジに応じて第2のエッジ検出信号を出力するエッジ検出回路と、
第1の電位の第1の電位線に一端が接続された第1の抵抗と、
前記第1の抵抗の他端に一端が接続され、第2の電位の第2の電位線に他端が接続され、前記第1のエッジ検出信号に応じてオンする第1のトランジスタと、
前記第1の電位線に一端が接続された第2の抵抗と、
前記第2の抵抗の他端に一端が接続され、前記第2の電位線に他端が接続され、前記第2のエッジ検出信号に応じてオンする第2のトランジスタと、
前記第1の抵抗の他端と前記第1のトランジスタの一端との間の電位であるライズ信号がセット端子に入力され、前記第2の抵抗の他端と前記第2のトランジスタの一端との間の電位であるフォール信号がリセット端子に入力されるドライブ用SRラッチ回路と、
前記ドライブ用SRラッチ回路の出力に応じて、前記ハイサイドスイッチ素子を制御する第1の制御信号を出力するハイサイドドライバと、
前記ローサイドドライブ信号に応じて、前記ローサイドスイッチ素子を制御するための第2の制御信号を出力するローサイドドライバと、を含むようにしてもよい。
【0023】
前記制御装置において、
前記ハイサイドドライバおよび前記ローサイドドライバは、バッファであるようにしてもよい。
【0024】
本発明の一態様に係る実施例に従ったスイッチング電源装置は、
前記制御装置と、
直流電源と、
前記直流電源の第1の端子に一端が接続され、前記第1の制御信号により制御されるハイサイドスイッチ素子と、
前記ハイサイドスイッチ素子の他端に一端が接続され、前記直流電源の第2の端子に他端が接続され、前記第2の制御信号により制御されるローサイドスイッチ素子と、
1次側巻線と、2次側巻線と、を含み、出力電圧を生成するためのトランスと、
前記ローサイドスイッチ素子の一端と他端との間で前記1次側巻線と直列に接続され、前記1次側巻線と共振回路を構成するコンデンサと、を備える。
【0025】
本発明の一態様に係る実施例に従った制御方法は、
ハイサイドスイッチ素子とローサイドスイッチ素子を、交互にオン/オフ制御するためのハイサイドドライブ信号およびローサイドドライブ信号を出力するドライブ信号生成回路の制御方法であって、
デッドタイムパルス生成回路により、デッドタイムを規定するための第1のパルス信号を出力するステップと、
デッドタイム調整回路に前記第1のパルス信号が入力されてから第1の規定期間経過した時に、前記第1のパルス信号のパルス幅よりも前記第1の規定期間だけ短い第2のパルス信号を前記デッドタイム調整回路から出力するステップと、
補償パルス生成回路に前記第1のパルス信号が入力されてから前記第1のパルス信号のパルス幅の期間経過した時に、第3のパルス信号を前記補償パルス生成回路から出力するステップと、
OR回路により前記第2のパルス信号と前記第3のパルス信号との論理和を演算し、この演算結果に応じた第4のパルス信号を前記OR回路から出力するステップと、
前記第4のパルス信号に応じて、前記ハイサイドドライブ信号および前記ローサイドドライブ信号を論理回路から出力するステップと、を備える。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一態様に係るドライブ信号生成回路によれば、補償パルス生成回路が、デッドタイムパルス生成回路から出力されたデッドタイムを規定する第1のパルス信号が入力されてから該第1のパルス信号のパルス幅の期間経過した時に、第3のパルス信号を出力し、さらに、OR回路が、デッドタイム調整回路が出力した第2のパルス信号と該第3のパルス信号との論理和を演算し、この演算結果に応じた第4のパルス信号を出力する。
【0027】
ここで、既述のように、発振器が高周波の発振信号を出力し若しくは該発振信号にノイズが発生してデッドタイムパルスが短くなる場合、デッドタイム調整回路が該第2のパルス信号を出力しない場合がある。
【0028】
しかし、この場合でも、該OR回路は、該第4のパルス信号を出力する。この第4のパルス信号に応じて、論理回路がハイサイドドライブ信号およびローサイドドライブ信号を切り替えて出力する。
【0029】
すなわち、本発明の一態様に係るドライブ信号生成回路およびその制御方法によれば、例えば、発振器が高周波の発振信号を出力し若しくは該発振信号にノイズが発生してデッドタイムパルスが短くなる場合でも、ハイサイドドライブ信号およびローサイドドライブ信号を切り替えて出力することができる。
【0030】
さらに、このようなドライブ信号生成回路を備えた制御装置によれば、ハイサイドスイッチ素子とローサイドスイッチ素子とを規定通りに相互に動作させることができる。
【0031】
さらに、このような制御装置を備えたスイッチング電源装置によれば、ハイサイドスイッチ素子とローサイドスイッチ素子とを規定通りに相互に動作させ、所定の出力電圧を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は、本発明の一態様である実施例1に係るスイッチング電源装置1000の構成の一例を示す図である。
【図2】図2は、図1に示すスイッチング電源装置1000の制御装置100の構成の一例を示す図である。
【図3】図3は、図2に示す制御装置100における各信号の波形の一例を示す波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明に係る各実施例について図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0034】
図1は、本発明の一態様である実施例1に係るスイッチング電源装置1000の構成の一例を示す図である。
【0035】
図1に示すように、スイッチング電源装置1000は、制御装置100と、直流電源Vinと、ハイサイドスイッチ素子(nMOSトランジスタ)Q1と、ローサイドスイッチ素子(nMOSトランジスタ)Q2と、トランスTと、ダイオードD3、D4と、コンデンサC3、C4と、出力端子out1、out2と、を備える。
【0036】
制御装置100は、ハイサイドスイッチ素子Q1とローサイドスイッチ素子Q2を、交互にオン/オフ制御するための第1の制御信号VGHおよび第2の制御信号VGLを出力するようになっている。これにより、制御装置100は、中間電位VSを有するようになっている。
【0037】
直流電源Vinは、直流電圧を出力するようになっている。
【0038】
ハイサイドスイッチ素子Q1は、直流電源Vinの第1の端子(正極)に一端(ドレイン)が接続され、第1の制御信号VGHがゲートに入力される。このように、ハイサイドスイッチ素子Q1は、第1の制御信号VGHにより制御される。
【0039】
ローサイドスイッチ素子Q2は、ハイサイドスイッチ素子Q1の他端(ソース)に一端(ドレイン)が接続され、直流電源Vinの第2の端子(負極)に他端(ソース)が接続され、第2の制御信号VGLがゲートに入力される。このように、ローサイドスイッチ素子Q2は、第2の制御信号VGLにより制御される。なお、直流電流源Vinとローサイドスイッチ素子Q2との間に抵抗が接続されていてもよい。
【0040】
出力電圧を生成するためトランスTは、1次側巻線T1と、2次側巻線T2、T3と、を含む。
【0041】
2次側巻線T2、T3は、直列に接続されている。2次側巻線T2の一端は、ダイオードD3を介して出力端子out1に接続され、2次側巻線T2の他端は、出力端子out2に接続されている。また、2次側巻線T3の一端は、出力端子out2に接続され、2次側巻線T3の他端は、ダイオードD4を介して出力端子out2に接続されている。
【0042】
コンデンサC4は、出力端子out1と出力端子out2との間に接続されている。
【0043】
コンデンサC3は、ローサイドスイッチ素子Q2の一端(ドレイン)と他端(ソース)との間で1次側巻線T1と直列に接続されている。このコンデンサC3は、1次側巻線T1と共振回路を構成する。
【0044】
制御装置100は、ハイサイドスイッチ素子Q1とローサイドスイッチ素子Q2を、交互にオン/オフ制御するための第1の制御信号VGHおよび第2の制御信号VGLを出力するようになっている。これにより、制御装置100は、中間電位VSを有するようになっている。
【0045】
以上のような構成を有するスイッチング電源装置1000は、制御装置100がハイサイドスイッチ素子Q1とローサイドスイッチ素子Q2を、交互にオン/オフ制御することにより、ハイサイドスイッチ素子とローサイドスイッチ素子との間の中間電位(電流)が変化する。これにより、該共振回路が電流共振し、トランスTから出力端子out1、out2に接続された負荷Loadに電圧が供給されるようになっている。
【0046】
ここで、制御装置100の構成の一例について説明する。図2は、図1に示すスイッチング電源装置1000の制御装置100の構成の一例を示す図である。
【0047】
図2に示すように、ドライブ信号生成回路1と、ドライブ制御回路2と、を有する。
【0048】
ドライブ信号生成回路1は、ハイサイドスイッチ素子Q1とローサイドスイッチ素子Q2を、交互にオン/オフ制御するためのハイサイドドライブ信号SHおよびローサイドドライブ信号SLを出力するようになっている。
【0049】
このドライブ信号生成回路1は、例えば、図2に示すように、デッドタイムパルス生成回路1aと、デッドタイム調整回路1bと、補償パルス生成回路1cと、OR回路1dと、論理回路1eと、を有する。
【0050】
デッドタイムパルス生成回路1aは、デッドタイムを規定するための第1のパルス信号(所謂、デッドタイムパルス)Yを出力するようになっている。
【0051】
このデッドタイムパルス生成回路1aは、例えば、図2に示すように、発振器OSCと、基準電圧回路1a1と、コンパレータCOMPと、を有する。
【0052】
発振器OSCは、発振信号Xを出力するようになっている。
【0053】
基準電圧回路1a1は、コンパレータCOMPの出力に応じて、第1の基準電圧Vref1と、この第1の基準電圧Vref1よりも低い第2の基準電圧Vref2と、を切り替えて出力するようになっている。
【0054】
コンパレータCOMPは、発振器OSCの出力と基準電圧回路1a1の出力とを比較し、この比較結果に応じて第1のパルス信号Yを出力するようになっている。このコンパレータCOMPは、非反転入力端子に発振器OSCの出力が接続され、反転入力端子に基準電圧回路1a1の出力が接続されている。
【0055】
また、デッドタイム調整回路1bは、第1のパルス信号Yが入力され、第1のパルス信号Yが入力されてから第1の規定期間d1経過した時に、第1のパルス信号Yのパルス幅よりも該第1の規定期間d1だけ短い第2のパルス信号Aを出力するようになっている。
【0056】
また、補償パルス生成回路1cは、第1のパルス信号Yが入力されてから第1のパルス信号Yのパルス幅の期間経過した時に、第3のパルス信号Bを出力するようになっている。
【0057】
また、OR回路1dは、第2のパルス信号Aと第3のパルス信号Bとの論理和を演算し、この演算結果に応じた第4のパルス信号Zを出力するようになっている。
【0058】
また、論理回路1eは、第4のパルス信号Zに応じて、ハイサイドドライブ信号SHおよびローサイドドライブ信号SLを出力するようになっている。
【0059】
この論理回路1eは、例えば、図2に示すように、フリップフロップ1e1と、インバータ1e2と、第1のAND回路1e3と、第2のAND回路1e4と、を有する。
【0060】
フリップフロップ1e1は、OR回路1dの出力がクロック端子CLKに接続され、反転出力端子/Qとデータ端子Dとが接続されている。
【0061】
インバータ1e2は、OR回路1dの出力が入力に接続され、第4のパルス信号Zが入力されるようになっている。
【0062】
第1のAND回路1e3は、フリップフロップ1e1の出力端子Qおよびインバータ1e2の出力が入力に接続されている。
【0063】
第2のAND回路1e4は、フリップフロップ1e1の反転出力端子/Qおよびインバータ1e2の出力が入力に接続されている。
【0064】
このような構成の論理回路1eは、クロック端子CLKおよびインバータ1e2の入力に第4のパルス信号Zが入力されると、第1のAND回路1e3からローサイドドライブ信号SLを出力し、第2のAND回路1e4からハイサイドドライブ信号SHを出力する。
【0065】
また、ドライブ制御回路2は、ハイサイドドライブ信号SHに応じて第1の制御信号VGHを生成するとともに、ローサイドドライブ信号SLに応じて第2の制御信号VGLを生成するようになっている。このドライブ制御回路2は、直列に接続されたハイサイドスイッチ素子Q1とローサイドスイッチ素子Q2を、第1、第2の制御信号VGH、VGLにより交互にオン/オフ制御するようになっている。
【0066】
このドライブ制御回路2は、例えば、図2に示すように、エッジ検出回路2aと、第1の抵抗2bと、第1のトランジスタ(nMOSトランジスタ)2cと、第2の抵抗2dと、第2のトランジスタ(nMOSトランジスタ)2eと、ドライブ用SRラッチ回路2fと、ハイサイドドライバ2gと、ローサイドドライバ2hと、第1の電位線2iと、第2の電位線2jと、を有する。
【0067】
エッジ検出回路2aは、ハイサイドドライブ信号SHのエッジを検出する。すなわち、このエッジ検出回路2aは、ハイサイドスイッチ素子Q1をオンするためのハイサイドドライブ信号の第1のエッジに応じて、第1のエッジ検出信号を出力する。また、エッジ検出信号2aは、ハイサイドスイッチ素子Q1をオフするためのハイサイドドライブ信号SHの第2のエッジに応じて、第2のエッジ検出信号を出力するようになっている。
【0068】
第1の抵抗2bは、第1の電位(例えば、電源電位)VBの第1の電位線2iに一端が接続されている。
【0069】
第1のトランジスタ2cは、第1の抵抗2bの他端に一端(ドレイン)が接続され、第2の電位(例えば、接地電位)PGの第2の電位線2jに他端(ソース)が接続されている。この第1のトランジスタ2cは、該第1のエッジ検出信号に応じてオンするようになっている。
【0070】
第2の抵抗2dは、第1の電位線2iに一端が接続されている。
【0071】
第2のトランジスタ2eは、第2の抵抗2dの他端に一端(ドレイン)が接続され、第2の電位線2jに他端(ソース)が接続されている。この第2のトランジスタ2eは、該第2のエッジ検出信号に応じてオンするようになっている。
【0072】
ドライブ用SRラッチ回路2fは、第1の抵抗2bの他端と第1のトランジスタ2cの一端(ドレイン)との間の電位であるライズ信号がセット端子に入力され、第2の抵抗2dの他端と第2のトランジスタ2eの一端(ドレイン)との間の電位であるフォール信号がリセット端子2fに入力される。
【0073】
ハイサイドドライバ2gは、ドライブ用SRラッチ回路2fの出力に応じて、ハイサイドスイッチ素子Q1を制御する第1の制御信号VGHを出力するようになっている。
【0074】
ローサイドドライバ2hは、ローサイドドライブ信号SLに応じて、ローサイドスイッチ素子Q2を制御するための第2の制御信号VGLを出力するようになっている。
【0075】
なお、ハイサイドドライバ2gおよびローサイドドライバ2hは、例えば、バッファで構成される。
【0076】
次に、以上のような構成を有する制御装置100の動作の一例について説明する。ここで、図3は、図2に示す制御装置100における各信号の波形の一例を示す波形図である。
【0077】
図3に示すように、例えば、時間t1において、デッドタイムパルス生成回路1aにより、デッドタイムを規定するための第1のパルス信号Yが出力される。
【0078】
デッドタイム調整回路1bは、時間t1において第1のパルス信号Yが入力されてから、第1の規定期間d1経過した時(時間t2)に、第1のパルス信号Yのパルス幅よりも第1の規定期間d1だけ短い第2のパルス信号Aを出力する(時間t2〜t3)。
【0079】
すなわち、デッドタイム調整回路1bは、第1のパルス信号Yの立ち上がりから第1の規定期間d1経過後、第2のパルス信号Aを立ち上げ(時間t2)、第1のパルス信号Yの立ち下がりに同期して、第2のパルス信号Aを立ち下げる(時間t3)。
【0080】
一方、補償パルス生成回路1cは、時間t1において第1のパルス信号Yが入力されてから、第1のパルス信号Yのパルス幅の期間経過した時(時間t3)に、第3のパルス信号Bを出力する(時間t3〜t4)。
【0081】
すなわち、補償パルス生成回路1cは、第1のパルス信号Yの立ち下がりに同期して第3のパルス信号Bを立ち上げ(時間t3)、そして、第2の規定期間d2経過後、第3のパルス信号Bを立ち下げる(時間t4)。
【0082】
そして、OR回路1dは、第2のパルス信号Aと第3のパルス信号Bとの論理和を演算し、この演算結果に応じた第4のパルス信号Zを出力する(時間t2〜t4)。
【0083】
ここで、発振信号Xが高周波である場合(時間t5〜t6)や発振信号Xに外部ノイズが含まれる場合(時間t8〜t9)、第1のパルス信号Yのパルス幅が第1の規定期間d1よりも短くなるため、デッドタイム調整回路1bは、第2のパルス信号Aを出力しない。このように、発振器OSCが高周波の発振信号Xを出力し若しくは該発振信号Xにノイズが発生してデッドタイムパルスが短くなる場合、デッドタイム調整回路1bが該第2のパルス信号を出力しない場合がある。
【0084】
しかし、補償パルス生成回路1cは、時間t5、t8において第1のパルス信号Yが入力されてから、第1のパルス信号Yのパルス幅の期間経過した時(時間t6、t9)に、第3のパルス信号Bを出力する(時間t6〜t7、t9〜t10)。
【0085】
これにより、OR回路1dは、第2のパルス信号A(上記場合では出力されていない)と第3のパルス信号Bとの論理和を演算し、この演算結果に応じた第4のパルス信号Z(第3のパルス信号Bと等価)を出力する(時間t6〜t7、t9〜t10)。
【0086】
このように、第1のパルス信号(デッドタイムパルス)Yが短くなり第2のパルス信号Aがデッドタイム調整回路1bから出力されない場合でも、OR回路1dは、第4のパルス信号Zを出力する。
【0087】
すなわち、発振器OSCが高周波の発振信号Xを出力し若しくは該発振信号Xにノイズが発生してデッドタイムパルスが短くなる場合でも、論理回路1eは、第4のパルス信号Zに応じて、ハイサイドドライブ信号およびローサイドドライブ信号を切り替えて出力する。
【0088】
例えば、論理回路1eは、第4のパルス信号Zの立ち上がりに同期してハイサイドドライブ信号SHを立ち下げる(時間t6)とともに第4のパルス信号Zの立ち下がり(時間t7)に同期してローサイドドライブ信号SLを立ち上げる。さらに、論理回路1eは、次の第4のパルス信号Zの立ち上がり(時間t9)に同期してローサイドドライブ信号SLを立ち下げるとともに、次の第4のパルス信号Zの立ち下がり(時間t10)に同期してハイサイドドライブ信号SHを立ち上げる。
【0089】
言い換えれば、論理回路1eは、第4のパルス信号Zのパルス幅の期間を隔てて、“High”レベルのハイサイドドライブ信号SHと“High”レベルのローサイドドライブ信号SLとを、交互に出力する。
【0090】
以上のように、本実施例に係るドライブ信号生成回路1によれば、例えば、発振器OSCが高周波の発振信号Xを出力し若しくは該発振信号Xにノイズが発生してデッドタイムパルスが短くなる場合でも、ハイサイドドライブ信号SHおよびローサイドドライブ信号SLを切り替えて出力することができる。
【0091】
さらに、このようなドライブ信号生成回路を備えた制御装置100によれば、ハイサイドスイッチ素子とローサイドスイッチ素子とを規定通りに相互に動作させることができる。
【0092】
さらに、このような制御装置を備えたスイッチング電源装置1000によれば、ハイサイドスイッチ素子とローサイドスイッチ素子とを規定通りに相互に動作させ、所定の出力電圧を出力することができる。
【符号の説明】
【0093】
1 ドライブ信号生成回路
1a デッドタイムパルス生成回路
1a1 基準電圧回路
1b デッドタイム調整回路
1c 補償パルス生成回路
1d OR回路
1e 論理回路
1e1 フリップフロップ
1e2 インバータ
1e3 第1のAND回路
1e4 第2のAND回路
2 ドライブ制御回路
2a エッジ検出回路
2b 第1の抵抗
2c 第1のトランジスタ
2d 第2の抵抗
2e 第2のトランジスタ
2f ドライブ用SRラッチ回路
2g ハイサイドドライバ
2h ローサイドドライバ
2i 第1の電位線
2j 第2の電位線
100 制御装置
1000 スイッチング電源装置
Vin 直流電源
Q1 ハイサイドスイッチ素子
Q2 ローサイドスイッチ素子
T トランス
D3、D4 ダイオード
C3、C4 コンデンサ
COMP コンパレータ
OSC 発振器
out1、out2 出力端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイサイドスイッチ素子とローサイドスイッチ素子を、交互にオン/オフ制御するためのハイサイドドライブ信号およびローサイドドライブ信号を出力するドライブ信号生成回路であって、
デッドタイムを規定するための第1のパルス信号を出力するデッドタイムパルス生成回路と、
前記第1のパルス信号が入力され、前記第1のパルス信号が入力されてから第1の規定期間経過した時に、前記第1のパルス信号のパルス幅よりも前記第1の規定期間だけ短い第2のパルス信号を出力するデッドタイム調整回路と、
前記第1のパルス信号が入力されてから前記第1のパルス信号のパルス幅の期間経過した時に、第3のパルス信号を出力する補償パルス生成回路と、
前記第2のパルス信号と前記第3のパルス信号との論理和を演算し、この演算結果に応じた第4のパルス信号を出力するOR回路と、
前記第4のパルス信号に応じて、前記ハイサイドドライブ信号および前記ローサイドドライブ信号を出力する論理回路と、を備える
ことを特徴とするドライブ信号生成回路。
【請求項2】
前記論理回路は、
前記第4のパルス信号のパルス幅の期間を隔てて、前記ハイサイドドライブ信号と前記ローサイドドライブ信号とを、交互に出力する
ことを特徴とする請求項1に記載のドライブ信号生成回路。
【請求項3】
前記論理回路は、
前記第4のパルス信号の立ち上がりに同期して前記ハイサイドドライブ信号を立ち下げるとともに前記第4のパルス信号の立ち下がりに同期して前記ローサイドドライブ信号を立ち上げ、
次の前記第4のパルス信号の立ち上がりに同期して前記ローサイドドライブ信号を立ち下げるとともに、前記次の前記第4のパルス信号の立ち下がりに同期して前記ハイサイドドライブ信号を立ち上げる
ことを特徴とする請求項1または2に記載のドライブ信号生成回路。
【請求項4】
前記論理回路は、
前記OR回路の出力がクロック端子に接続され、反転出力端子とデータ端子とが接続されたフリップフロップと、
前記OR回路の出力が入力に接続され、前記第4のパルス信号が入力されるインバータと、
前記フリップフロップの出力端子および前記インバータの出力が入力に接続された第1のAND回路と、
前記フリップフロップの前記反転出力端子および前記インバータの出力が入力に接続された第2のAND回路と、を有し、
前記クロック端子および前記インバータの入力に前記第4のパルス信号が入力され、前記第1のAND回路から前記ローサイドドライブ信号を出力し、前記第2のAND回路から前記ハイサイドドライブ信号を出力する
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のドライブ信号生成回路。
【請求項5】
前記デッドタイムパルス生成回路は、
発振信号を出力する発振器と、
第1の基準電圧と前記第1の基準電圧よりも低い第2の基準電圧とを切り替えて出力する基準電圧回路と、
前記発振器の出力と前記基準電圧回路の出力とを比較し、この比較結果に応じて前記第1のパルス信号を出力するコンパレータと、を有する
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のドライブ信号生成回路。
【請求項6】
前記基準電圧回路は、
前記コンパレータの出力に応じて、前記第1の基準電圧と前記第2の基準電圧とを切り替えて出力する
ことを特徴とする請求項5に記載のドライブ信号生成回路。
【請求項7】
前記コンパレータの非反転入力端子に前記発振器の出力が接続され、前記コンパレータの反転入力端子に前記基準電圧回路の出力が接続されている
ことを特徴とする請求項5または6に記載のドライブ信号生成回路。
【請求項8】
前記補償パルス生成回路は、
前記第1のパルス信号の立ち下がりに同期して前記第3のパルス信号を立ち上げ、そして、第2の規定期間経過後、前記第3のパルス信号を立ち下げる
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載のドライブ信号生成回路。
【請求項9】
前記デッドタイム調整回路は、
前記第1のパルス信号の立ち上がりから前記第1の規定期間経過後、前記第2のパルス信号を立ち上げ、前記第1のパルス信号の立ち下がりに同期して、前記第2のパルス信号を立ち下げる
ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載のドライブ信号生成回路。
【請求項10】
ハイサイドスイッチ素子とローサイドスイッチ素子を、交互にオン/オフ制御するためのハイサイドドライブ信号およびローサイドドライブ信号を出力するドライブ信号生成回路と、
前記ハイサイドドライブ信号に応じて第1の制御信号を生成するとともに前記ローサイドドライブ信号に応じて第2の制御信号を生成し、直列に接続された前記ハイサイドスイッチ素子と前記ローサイドスイッチ素子を、前記第1、第2の制御信号により交互にオン/オフ制御するドライブ制御回路と、を備え、
ドライブ信号生成回路は、
デッドタイムを規定するための第1のパルス信号を出力するデッドタイムパルス生成回路と、
前記第1のパルス信号が入力され、前記第1のパルス信号が入力されてから第1の規定期間経過した時に、前記第1のパルス信号のパルス幅よりも前記第1の規定期間だけ短い第2のパルス信号を出力するデッドタイム調整回路と、
前記第1のパルス信号が入力されてから前記第1のパルス信号のパルス幅の期間経過した時に、第3のパルス信号を出力する補償パルス生成回路と、
前記第2のパルス信号と前記第3のパルス信号との論理和を演算し、この演算結果に応じた第4のパルス信号を出力するOR回路と、
前記第4のパルス信号に応じて、前記ハイサイドドライブ信号および前記ローサイドドライブ信号を出力する論理回路と、を有する
ことを特徴とする制御装置。
【請求項11】
前記論理回路は、
前記第4のパルス信号のパルス幅の期間を隔てて、前記ハイサイドドライブ信号と前記ローサイドドライブ信号とを、交互に出力する
ことを特徴とする請求項10に記載の制御装置。
【請求項12】
前記論理回路は、
前記第4のパルス信号の立ち上がりに同期して前記ハイサイドドライブ信号を立ち下げるとともに前記第4のパルス信号の立ち下がりに同期して前記ローサイドドライブ信号を立ち上げ、
次の前記第4のパルス信号の立ち上がりに同期して前記ローサイドドライブ信号を立ち下げるとともに、前記次の前記第4のパルス信号の立ち下がりに同期して前記ハイサイドドライブ信号を立ち上げる
ことを特徴とする請求項10または11に記載の制御装置。
【請求項13】
前記ドライブ制御回路は、
前記ハイサイドスイッチ素子をオン/オフ制御するためのハイサイドドライブ信号のエッジを検出し、前記ハイサイドスイッチ素子をオンするための前記ハイサイドドライブ信号の第1のエッジに応じて第1のエッジ検出信号を出力し、前記ハイサイドスイッチ素子をオフするための前記ハイサイドドライブ信号の第2のエッジに応じて第2のエッジ検出信号を出力するエッジ検出回路と、
第1の電位の第1の電位線に一端が接続された第1の抵抗と、
前記第1の抵抗の他端に一端が接続され、第2の電位の第2の電位線に他端が接続され、前記第1のエッジ検出信号に応じてオンする第1のトランジスタと、
前記第1の電位線に一端が接続された第2の抵抗と、
前記第2の抵抗の他端に一端が接続され、前記第2の電位線に他端が接続され、前記第2のエッジ検出信号に応じてオンする第2のトランジスタと、
前記第1の抵抗の他端と前記第1のトランジスタの一端との間の電位であるライズ信号がセット端子に入力され、前記第2の抵抗の他端と前記第2のトランジスタの一端との間の電位であるフォール信号がリセット端子に入力されるドライブ用SRラッチ回路と、
前記ドライブ用SRラッチ回路の出力に応じて、前記ハイサイドスイッチ素子を制御する第1の制御信号を出力するハイサイドドライバと、
前記ローサイドドライブ信号に応じて、前記ローサイドスイッチ素子を制御するための第2の制御信号を出力するローサイドドライバと、を含む
ことを特徴とする請求項10ないし12のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項14】
前記ハイサイドドライバおよび前記ローサイドドライバは、バッファであることを特徴とする請求項13に記載の制御装置。
【請求項15】
請求項10ないし14のいずれか一項に記載の前記制御装置と、
直流電源と、
前記直流電源の第1の端子に一端が接続され、前記第1の制御信号により制御されるハイサイドスイッチ素子と、
前記ハイサイドスイッチ素子の他端に一端が接続され、前記直流電源の第2の端子に他端が接続され、前記第2の制御信号により制御されるローサイドスイッチ素子と、
1次側巻線と、2次側巻線と、を含み、出力電圧を生成するためのトランスと、
前記ローサイドスイッチ素子の一端と他端との間で前記1次側巻線と直列に接続され、前記1次側巻線と共振回路を構成するコンデンサと、を備える
ことを特徴とするスイッチング電源装置。
【請求項16】
ハイサイドスイッチ素子とローサイドスイッチ素子を、交互にオン/オフ制御するためのハイサイドドライブ信号およびローサイドドライブ信号を出力するドライブ信号生成回路の制御方法であって、
デッドタイムパルス生成回路により、デッドタイムを規定するための第1のパルス信号を出力するステップと、
デッドタイム調整回路に前記第1のパルス信号が入力されてから第1の規定期間経過した時に、前記第1のパルス信号のパルス幅よりも前記第1の規定期間だけ短い第2のパルス信号を前記デッドタイム調整回路から出力するステップと、
補償パルス生成回路に前記第1のパルス信号が入力されてから前記第1のパルス信号のパルス幅の期間経過した時に、第3のパルス信号を前記補償パルス生成回路から出力するステップと、
OR回路により前記第2のパルス信号と前記第3のパルス信号との論理和を演算し、この演算結果に応じた第4のパルス信号を前記OR回路から出力するステップと、
前記第4のパルス信号に応じて、前記ハイサイドドライブ信号および前記ローサイドドライブ信号を論理回路から出力するステップと、を備える
ことを特徴とする制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−19595(P2012−19595A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−154945(P2010−154945)
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【出願人】(000002037)新電元工業株式会社 (776)
【Fターム(参考)】