ナビゲーション装置およびナビゲーションシステム
【課題】ユーザに通行料金の割引を受ける可能性があることを報知するナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】車両走行中に、(1)現在の時刻が割引時間帯、または所定時間経過後に割引時間帯になること、(2)現在、割引対象道路を走行中である、または現在地から所定距離内に割引対象道路が存在すること、(3)現在地から目的地までの距離が割引走行距離に満たないこと、(4)現在地から所定距離内にETCが整備されている入口料金所があることの4つの条件のうち3つ以上の条件を満たせば、通行料金の割引を受ける可能性があることになる。そこで、車両が4つの条件のうち3つ以上の条件を満たすと、通行料金の割引を受ける可能性があることをユーザに報知するため、ETCマーク23を表示する。
【解決手段】車両走行中に、(1)現在の時刻が割引時間帯、または所定時間経過後に割引時間帯になること、(2)現在、割引対象道路を走行中である、または現在地から所定距離内に割引対象道路が存在すること、(3)現在地から目的地までの距離が割引走行距離に満たないこと、(4)現在地から所定距離内にETCが整備されている入口料金所があることの4つの条件のうち3つ以上の条件を満たせば、通行料金の割引を受ける可能性があることになる。そこで、車両が4つの条件のうち3つ以上の条件を満たすと、通行料金の割引を受ける可能性があることをユーザに報知するため、ETCマーク23を表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通行料金の割引が受けられるように経路誘導することができるナビゲーション装置およびナビゲーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
探索した案内経路に通行料金の割引が受けられる有料道路を含むことが可能であるか判定し、可能であると判定した場合は通行料金の割引が受けられる旨をユーザに報知するナビゲーション装置が従来技術として知られている(たとえば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2005−77333号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載されているような従来のナビゲーション装置では、出発前に案内経路を探索し、通行料金の割引が受けられる有料道路を含むことが可能であるか判定する。このため、出発時は割引を受ける条件が満たさないが、走行中に割引を受ける条件を満たすようになった場合には、通行料金の割引が受けられる旨をユーザに報知することができないという問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)請求項1の発明のナビゲーション装置は、推奨経路を走行中に、割引対象となる有料道路の有無を判定する判定手段と、判定手段により割引対象となる有料道路が有ると判定されると、ユーザに報知する報知手段とを備えることを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、判定手段は、割引対象となるための条件を満たすことが予測されたとき、割引対象となる有料道路が存在すると判定することを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項2に記載のナビゲーション装置において、判定手段は、割引の対象となるための条件のうちの所定の割合以上の条件を満たしたとき、割引対象となるための条件を満たすことが予測されたとして、割引対象となる有料道路が存在すると判定することを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、判定手段で割引対象となる有料道路が存在すると判定した場合、その有料道路を含むように目的地までの経路を再演算する再演算手段をさらに備えることを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項4に記載のナビゲーション装置において、判定手段で割引対象となる有料道路が存在すると判定した場合、再演算の要求を入力する入力手段をさらに備え、再演算の要求が入力されると再演算手段が経路の再演算を開始ることを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、請求項4または5に記載のナビゲーション装置において、再演算手段で演算された新たな推奨経路と従前の推奨経路とを比較して表示する表示手段を備えることを特徴とする。
(7)請求項7の発明は、請求項6に記載のナビゲーション装置において、表示手段で表示される比較情報は、新たな推奨経路を経由して目的地へ到達するまでの所要時間および有料道路の料金と、従前の推奨経路を経由して目的地へ到達するまでの所要時間および有料道路の料金とであることを特徴とする。
(8)請求項8の発明は、請求項4乃至7のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、再演算手段は、複数の推奨経路を探索することを特徴とする。
(9)請求項9の発明は、請求項2または3に記載のナビゲーション装置において、割引対象となるための条件をユーザが設定する設定手段を備えることを特徴とする。
(10)請求項10の発明のナビゲーションシステムは、推奨経路を走行中の特定車両について割引対象となる有料道路の有無を判定する判定手段と、判定手段により割引対象となる有料道路が有ると判定されると、割引対象となる有料道路の情報を特定車両に送信する通信手段とを備えた通信センタおよび、割引対象となる有料道路の情報を受信すると、その情報をユーザに報知する報知手段を備えたナビゲーション装置を備えることを特徴とする。
(11)請求項11の発明は、請求項10に記載のナビゲーションシステムにおいて、判定手段は、特定車両について割引対象となるための条件を満たすことが予測されたとき、割引対象となる有料道路が存在すると判定することを特徴とする。
(12)請求項12の発明は、請求項11に記載のナビゲーションシステムにおいて、判定手段は、特定車両について割引の対象となるための条件のうちの所定の割合以上の条件を満たしたとき、割引対象となるための条件を満たすことが予測されたとして、割引対象となる有料道路が存在すると判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、推奨経路を走行中に割引対象となる有料道路の存在を報知するようにしたので、通行料金の安い経路により目的地へ向かうことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を図1に示す。図1のナビゲーション装置1は、ETC車載器111が搭載され、有料道路の通行料金を後日まとめて支払うことができる。ナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、スピーカ17、入力装置18、タッチパネル19、ETC車載器111およびディスクドライブ112を有している。ディスクドライブ112には、表示モニタ16に表示する地図データが記録されたDVD−ROM113が装填される。
【0007】
制御回路11は、マイクロプロセッサ及びその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行して各種の制御を行う。この制御回路11がDVD−ROM113に記憶された地図データに基づいて所定の経路探索処理を行うと、その処理結果が推奨経路として表示モニタ16に表示される。また、制御回路11には、時計が内蔵されており、現在の時刻を検出することができる。
【0008】
現在地検出装置14は車両の現在地を検出する装置であり、たとえば、車両の進行方向を検出する振動ジャイロ14a、車速を検出する車速センサ14b、GPS( Global Positioning System )衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ14cなどから成る。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された車両の現在地に基づいて、地図の表示範囲や経路探索開始点などを決定するとともに、地図上にその現在地を表示する。
【0009】
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを格納する。この画像データは道路地図描画用データや各種の図形データからなり、それらはディスクドライブ112によって読み込まれるDVD−ROM113に記憶された地図データに基づいて、適宜生成される。ナビゲーション装置1は、このようにして生成された画像データを用いることによって地図表示などを行うことができる。
【0010】
ディスクドライブ112は、装填されたDVD−ROM113から、表示モニタ16へ地図を表示するための地図データを読み出す。地図データは、地図表示用データ、経路探索用データなどを含み、表示用および経路探索用データには、道路のリンク情報およびノード情報が含まれている。地図表示用データは、広域から詳細まで複数の縮尺の地図データを有し、ユーザの要求にしたがって、表示地図の縮尺を変更することができる。また、地図データには、有料道路の通行料金の情報やETC(Electronic Toll Collection)が整備されている有料道路の料金所の情報、および通行料金割引情報が記憶されている。通行料金割引情報には、通行料金の割引を受けることができる道路の情報と、その道路で通行料金の割引を受けるための条件(時間帯や走行距離など)の情報などが含まれている。なお、DVD−ROM113以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどより地図データを読み出してもよい。
【0011】
表示モニタ16は、地図データなどの各種情報に基づいて、自車位置付近の道路地図などの各種情報を画面表示としてユーザに提供する。スピーカ17は、ユーザの各種入力操作をガイトしたり、ユーザに対し経路誘導するための音声を出力する。入力装置18は、ユーザが各種コマンドを設定するための入力スイッチを有し、リモコンなどによって実現される。ユーザは、表示モニタ16の表示画面の指示に従って入力装置18を手動で操作することにより、目的地を選択して設定する。
【0012】
タッチパネル19は表示モニタ16のモニタ画面上に設けられた透明パネルであり、表示モニタ16に表示した表示画面はタッチパネル19を通して表示される。また、表示モニタ16の表示画面を押圧するとタッチパネル19が押圧される。タッチパネル19は入力装置18と同様に入力機能を有する。表示モニタ16に表示された地図画面や各種ボタン、表示メニューなどを指で押圧するとタッチパネル19が押圧され、タッチパネルコントロール部110によって押圧位置が算出される。そして、押圧位置に目的地が設定されたり、各種ボタンや表示メニューに定義された処理が実行されたりする。
【0013】
ETC車載器111は、料金所に設けられた道路側アンテナと無線通信を行い、有料道路に進入したときの料金所入口の情報を送信した後、料金情報を受信する。料金情報の料金は、後日、ユーザに請求され、支払われる。
【0014】
目的地がユーザにより設定されると、ナビゲーション装置1はGPSセンサ14cにより検出された現在地を出発地として目的地までの経路演算を所定のアルゴリズムに基づいて行う。以下、この経路演算を経路探索と呼ぶ。経路探索は、様々な条件を設定して行うことができる。たとえば、最短時間で目的地に到着する条件(時間優先)、最短距離で目的地に到着する条件(距離優先)、有料道路を使用しないで一般道路のみを使用して最短時間に目的地に到着する条件(一般道路優先)、有料道路を使用して最短時間に目的地に到着する条件(有料道路優先)、所定の地点(経由地)を通過する条件などを設定できる。このようにして求められたルート(以下、推奨経路という)は、表示形態、たとえば表示色などを変えることによって、ほかの道路とは区別して画面表示される。これにより、ユーザは地図上の推奨経路を画面上で認識することができる。また、ナビゲーション装置1は、推奨経路に従って車両が走行できるように、ユーザに対して画面や音声などによる進行方向指示を行い、車両を経路誘導する。
【0015】
次に、本発明の実施形態のナビゲーション装置1における通行料金割引の報知処理について、図2〜図5を参照して説明する。ここで、ユーザは予め、目的地までの経路探索を時間優先の条件で行っているものとする。
【0016】
図2は、車両が走行している位置や時刻が通行料金の割引を受ける条件に近づいたときに表示される表示モニタ16の表示画面を説明するための図である。表示画面には、自車位置周辺の地図20とともに目的地までの推奨経路22が表示され、自車位置には自車位置マーク21が表示される。ここで、ETCを利用して通行料金を支払う場合の割引を例にあげて通行料金割引の報知処理を説明する。
【0017】
通行料金の割引を受けるためには、割引の対象となる道路(以下、割引対象道路と呼ぶ)を、所定の時間帯(以下、割引時間帯と呼ぶ)に、1回の走行距離が所定距離(以下、割引走行距離と呼ぶ)以内で走行し、ETCを利用して通行料金を支払う必要がある。したがって、これらの条件を所定の許容範囲内でそれぞれ満たす場合、つまり(1)現在の時刻が割引時間帯、または所定時間経過後に割引時間帯になること、(2)現在、割引対象道路を走行中である、または現在地から所定距離内に割引対象道路が存在すること、(3)現在地から目的地までの距離が割引走行距離に満たないこと、(4)現在地から所定距離内にETCが整備されている入口料金所があることの4つの条件のうち3つ以上の条件を満たせば、つまり、全ての条件数のうち70%以上の条件数を満たせば、通行料金の割引を受けられることが予測される。そこで、車両が全ての条件数のうち70%以上の条件数を満たすと、図2に示すように、通行料金の割引を受ける可能性があることをユーザに報知するため、ETCマーク23が表示される。
【0018】
表示モニタ16に表示されたETCマーク23を押圧すると、図3に示すように、通行料金の割引を受けることができる経路を表示モニタ16に表示することができる。表示モニタ16には、通行料金の割引を受けることができる経路(以下、割引ルートと呼ぶ)を表示した割引ルート画面31と、推奨経路22を表示した推奨ルート画面32とが表示される。各画面には、経路が通過する道路の名称やインターチェンジ(IC)、ジャンクション(JTC)の名称、その経路を通過したときの目的地までの所要時間、通行料金の合計の金額が表示される。ユーザは、通過する道路や所要時間、通行料金を参考にして、推奨経路22から割引ルートに変更すべきか検討することができる。そして、2つの画面31,32のうちのひとつの画面を押圧することによって経路を選択することができる。
【0019】
割引ルート画面31に表示される割引ルートについて、有料道路と一般道路とを示す図4,5を参照して説明する。図4,5には、41は推奨経路を、42は割引ルートを示し、丸印はインターチェンジを示す。
【0020】
ユーザは、有料道路の通行料金が高いので、一般道路優先の条件で推奨経路41を探索する場合がある。しかし、このような場合であっても通行料金がもう少し安くなれば有料道路を通行してもよい場合がある。そこで、有料道路優先で目的地までの再経路探索を行い、再経路探索された経路内に通行料金の割引を行っている有料道路があり、しかも入口のインターチェンジIC1と出口のインターチェンジIC2とにおいてETCが整備されている場合は、図4(a)に示すように、再経路探索された経路を割引ルート42とする。
【0021】
図4(b)は、インターチェンジIC3から有料道路に進入し、インターチェンジIC4から退出する推奨経路41を示す。ここで、推奨経路が割引を受けられる有料道路を通過するにもかかわらず、1回の走行距離が割引走行距離を越えるので、割引を受けられない場合がある。そのような場合は、図4(b)に示すように、有料道路における走行距離が割引走行距離を越えない距離にあるインターチェンジIC5から進入する経路を再経路探索し、その経路を割引ルート42とする。
【0022】
また、図4(c)に示すように、インターチェンジIC3から有料道路に進入しても割引走行距離が越えない距離にあるインターチェンジIC6で退出する経路を再経路探索し、その経路を割引ルート42にすることもできる。さらには、図4(d)に示すように、1回の有料道路における走行距離が割引走行距離を越えないようにするため、途中のインターチェンジIC7で退出して一般道路を走行し、そして、インターチェンジIC8で再び有料道路に進入する経路を再経路探索し、その経路を割引ルート42とすることもできる。
【0023】
図5に示すように、推奨経路41が割引を行わない有料道路を通過する場合は、自車位置から最も近い割引を行う有料道路において、最も近いインターチェンジIC9を経由地として指定し、経由地を通過する経路を再経路探索して、その経路を割引ルート42としてもよい。
【0024】
図3の2つの画面31,32のうちの割引ルート画面31を押圧すると、図6に示すように、再経路探索された割引ルート61が表示モニタ16に表示される。ユーザは、割引ルート61にしたがって走行することによって、ETCを利用して通行料金を支払う場合の割引を受けることができる。
【0025】
次に、本実施形態のナビゲーション装置1の通行料金割引の報知処理について、図7のフローチャートを参照して説明する。図7の処理は、自車位置周辺の地図を表示モニタ16に表示するとスタートするプログラムにより、制御回路11において実行される。
【0026】
ステップS701では、表示モニタ16にETCマーク23を表示するか否かの判断基準となるパラメータtの値をゼロとする。ステップS702では、制御回路に内蔵された時計より現在の時刻を検出する。
【0027】
ステップS703では、DVD−ROM113に記憶されている割引情報より、現在の時刻が割引時間帯、または所定時間経過後に割引時間帯になるか判定する。現在の時刻が割引時間帯、または所定時間経過後に割引時間帯になる場合はステップS703が肯定判定され、ステップS704へ進む。現在の時刻が割引時間帯でもなく、所定時間経過後も割引時間帯にならない場合はステップS703が否定判定され、ステップS705へ進む。ステップS704では、パラメータtに1を加算する。ステップS705では、現在地検出装置14により車両の現在地を検出する。
【0028】
ステップS706では、自車位置から所定距離内に割引対象道路が存在するか判定する。存在する場合はステップS706が肯定判定され、ステップS707へ進む。存在しない場合はステップS706が否定判定され、ステップS708へ進む。ステップS707では、パラメータtに1を加算する。
【0029】
ステップS708では、割引対象道路の入口は現在地から所定距離内にあり、ETCが整備されているか判定する。現在地から所定距離内にあり、ETCが整備されている場合はステップS708が肯定判定され、ステップS709へ進む。現在地から所定距離内になく、またはETCが整備されていない場合はステップS708が否定判定され、ステップS710へ進む。ステップS709では、パラメータtに1を加算する。
【0030】
ステップS710では、目的地までの距離が割引走行距離以下か判定する。以下の場合はステップS710が肯定判定され、ステップS711へ進む。割引走行距離を越える場合はステップS710が否定判定され、ステップS712へ進む。ステップS711では、パラメータtに1を加算する。
【0031】
ステップS712では、パラメータtを通行料金の割引を受けるための全条件数である4で除算してパラメータsを算出する。ステップS713では、パラメータsが70%以上であるか判定する。70%以上の場合は、ステップS713が肯定判定され、ステップS714へ進む。70%未満の場合はそのままリターンする。ステップS714では、ETCマーク23を表示モニタ16に表示する。
【0032】
次に、本実施形態のナビゲーション装置1の割引ルート画面の表示処理について、図8〜10のフローチャートを参照して説明する。図8〜10の処理は、表示モニタ16に表示されたETCマーク23を押圧するとスタートするプログラムにより、制御回路11において実行される。
【0033】
ステップS801では、有料道路優先の条件で目的地までの経路探索を再び行う(再経路探索)。探索開始点は出発地でもよいし、車両の現在地でもよい。ステップS802では、DVD−ROM113に記憶されている通行料金割引情報を照合して、探索した経路中に割引対象道路が存在するか判定する。割引対象道路がある場合は、ステップS802が肯定判定され、ステップS803へ進む。割引対象道路がない場合はステップS802が否定判定され、図9のステップS901へ進む。ステップS803では、地図データを照合して、有料道路に進入および退出するインターチェンジにETCが整備されているか判定する。整備されている場合はステップS803が肯定判定され、ステップS804へ進む。整備されていない場合はステップS803が否定判定され、図10のステップS1001へ進む。
【0034】
ステップS804では、DVD−ROM113に記憶されている通行料金割引情報を照合して、割引対象道路の走行距離が割引走行距離を越えているか判定する。越えている場合はステップS804が肯定判定され、ステップS805へ進む。越えていない場合はステップS804が否定判定され、ステップS807へ進む。ステップS805では、ETCが整備されているインターチェンジの中で、探索した経路が1度の走行で割引走行距離を越えないように割引対象道路を進入、退出するインターチェンジを選択する。
【0035】
ステップS806では、選択したインターチェンジを経由地として再経路探索する。ただし、割引対象道路を一度退出して、再び進入することによって1度の割引対象道路の走行で割引走行距離を越えないようにする場合は、(1)割引対象道路を退出するインターチェンジ(たとえば、図4(d)のIC7)を目的地として有料道路優先で経路探索を行い、(2)割引対象道路を退出するインターチェンジを探索開始点とし、再び割引対象道路に進入するインターチェンジ(たとえば、図4(d)のIC8)を探索終了点として、一般道路優先で経路探索し、(3)再び割引対象道路に進入するインターチェンジを探索開始点とし、目的地を探索終了点として有料道路優先で経路探索し、3つの探索した経路を合わせることによって再経路探索する。
【0036】
ステップS807では、DVD−ROM113に記憶されている地図データのリンク情報を参照して、再経路探索した経路を通過した場合の目的地までの所要時間を計算する。ステップS808では、DVD−ROM113に記憶されている地図データの通行料金情報や通行料金割引情報を参照して、目的地までの通行料金を計算する。ステップS809では、再経路探索した経路が通過する有料道路および有料道路を進入、退出するインターチェンジ、目的地までの所要時間、目的地まで必要な通行料金を表示した割引ルート画面31と、推奨経路が通過する有料道路および有料道路を進入、退出するインターチェンジ、目的地までの所要時間、目的地まで必要な通行料金を表示した推奨ルート画面32とを表示モニタ16に表示する。
【0037】
図9のステップS901では、現在地検出装置14によって、車両の現在地を検出し、DVD−ROM113に記憶されている地図データおよび通行料金割引情報を照合して、車両の現在地から最も近い割引対象道路を探索する。ステップS902では、DVD−ROM113に記憶されている地図データを照合して、ETCが整備され、探索された割引対象道路へ進入するインターチェンジのうち、現在地に最も近いものを検出する。ステップS903では、検出したインターチェンジを経由地として再経路探索する。そして、図8のステップS804へ進む。
【0038】
図10のステップS1001では、DVD−ROM113に記憶されている地図データを照合して、ETCが整備されているインターチェンジのうち、進入、退出するインターチェンジにそれぞれ最も近いものを抽出する。ステップS1002では、抽出した2つのインターチェンジを経由地として再経路探索する。そして、図8のステップS804へ進む。
【0039】
以上の実施の形態によるナビゲーション装置1は次のような作用効果を奏する。
(1)推奨経路22を走行中に割引対象となる有料道路の存在を報知するようにしたので、通行料金の安い経路により目的地へ向かうことが可能となる。そして、走行中に通行料金の割引を受けられるようになったにもかかわらず、見逃してしまうことを防止することができる。
【0040】
(2)通行料金の割引を受けるための全条件が将来満たされることが予測されたとき、つまり、通行料金の割引を受けるための複数の条件が全部は満足しないものの、全条件に対して所定割合以上の条件数を満たすと、ユーザに通行料金の割引を受ける可能性があることをETCマーク23によって報知する。したがって、走行中に通行料金の割引を受けられるようになったにもかかわらず、見逃してしまうことを防止することができる。
【0041】
(3)通行料金の割引条件を受けることができる割引ルート42をナビゲーション装置1が探索するので、ユーザ自身が通行料金の割引条件を考慮にいれて経路を選択する必要がなく、利便性が向上する。
【0042】
(4)割引ルートが通過する有料道路および有料道路を進入、退出するインターチェンジを表示した割引ルート画面31と、推奨経路が通過する有料道路および有料道路を進入、退出するインターチェンジを表示した推奨ルート画面31とを表示するので、通過する道路を比較して割引ルートを通過するか判断することができる。
【0043】
(5)割引ルート61を使用したときの目的地までの所要時間、目的地まで必要な通行料金を表示した割引ルート画面31と、推奨経路22を使用したときの目的地までの所要時間、目的地まで必要な通行料金を表示した推奨ルート画面32とを表示モニタ16に表示するので、所要時間および通行料金を比較検討して割引ルートを通過するか判断することができる。
【0044】
以上の実施の形態のナビゲーション装置1を次のように変形することができる。
(1)ナビゲーション装置1それ自体が割引のある有料道路の有無を判定し、割引ルート42を探索した。しかし、無線手段によってナビゲーション装置1と情報交換することができる通信センタで上記判定と探索を行い、その結果をナビゲーション装置1に送信するようにナビゲーションシステムを構成するようにしてもよい。
【0045】
ナビゲーションシステムは、通信センタ150と特定車両に設けたナビゲーション装置1より構成される。この場合、図11に示すように、ナビゲーション装置1は、通信装置114を使用して特定車両の位置や目的地の情報を、ネットワーク160を介して通信センタ150に送信する。一方、通信センタ150は、地図データや通行料金割引情報などを格納したサーバ151を備え、特定車両の位置や目的地の情報などを受信し、情報を受信した時刻に基づいて、割引対象道路の有無を判定したり、割引ルート42を探索する。そして、その結果は特定車両に設けたナビゲーション装置1に送信され、その結果に基づいてETCマーク23を表示モニタ16に表示したり、割引ルート画面31を表示したりする。
【0046】
通信センタ150では、地図データや通行料金割引情報を常に最新のものに更新することができる。したがって、DVD−ROM113に記録されている古い地図データや通行料金割引情報によって、割引対象道路の有無を誤って判定したり、誤った割引ルートを探索したりすることはない。
【0047】
(2)探索した割引ルートはひとつであったが、別の割引対象道路を通過する割引ルートを探索したり、別のインターチェンジから有料道路に進入、退出する割引ルートを探索したりすることによって複数の割引ルートを探索するようにしてもよい。複数の割引ルートを探索し、割引ルート画面に表示することによって、割引ルートの選択の範囲が広がり、ユーザの利便性が向上する。割引ルートの数が多くて、それぞれの割引ルートを表示した割引ルート画面31が全て表示できない場合は、通行料金の安いものを安い順序で優先的に表示する。
【0048】
(3)通行料金の割引を受けるための条件は変わる可能性があるので、割引対象道路の有無を判定するための条件や、通行料金割引情報をユーザが入力装置18を操作して手動で設定できるようにしてもよい。
【0049】
(4)将来、通行料金の割引を受ける可能性があることをユーザに報知するか否かを判定するための基準として、全条件数の70%を満たすものとしたが、この割合は、全条件数などの関係から適宜選択することができる。
【0050】
特許請求の範囲の要素と実施の形態との対応関係を説明する。
本発明の判定手段は制御回路11またはサーバ151に対応し、報知手段は制御回路11および表示モニタ16に対応する。再演算手段は制御回路11またはサーバ151に対応し、入力手段は制御回路11およびタッチパネル19に対応する。表示手段は制御回路11および表示モニタ16に対応し、設定手段は入力装置18に対応する。通信手段はネットワーク160に対応する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係になんら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施形態のナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】車両が通行料金の割引を受ける条件に近づいたときに表示される表示モニタの表示画面を説明するための図である。
【図3】割引ルート画面を説明するための図である。
【図4】割引ルートを説明するための図である。
【図5】割引ルートを説明するための図である。
【図6】経路誘導される経路が割引ルートに変更された後に表示される表示モニタの表示画面を説明するための図である。
【図7】通行料金割引の報知処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】割引ルート画面の表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】割引ルートの再経路探索を説明するためのフローチャートである。
【図10】割引ルートの再経路探索を説明するためのフローチャートである。
【図11】通信センタがETCマークの表示を判定する例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0052】
1 ナビゲーション装置
11 制御回路
14 現在地検出装置
16 表示モニタ
19 タッチパネル
112 DVD−ROM
114 通信装置
150 通信センタ
151 サーバ
160 ネットワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、通行料金の割引が受けられるように経路誘導することができるナビゲーション装置およびナビゲーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
探索した案内経路に通行料金の割引が受けられる有料道路を含むことが可能であるか判定し、可能であると判定した場合は通行料金の割引が受けられる旨をユーザに報知するナビゲーション装置が従来技術として知られている(たとえば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2005−77333号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載されているような従来のナビゲーション装置では、出発前に案内経路を探索し、通行料金の割引が受けられる有料道路を含むことが可能であるか判定する。このため、出発時は割引を受ける条件が満たさないが、走行中に割引を受ける条件を満たすようになった場合には、通行料金の割引が受けられる旨をユーザに報知することができないという問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)請求項1の発明のナビゲーション装置は、推奨経路を走行中に、割引対象となる有料道路の有無を判定する判定手段と、判定手段により割引対象となる有料道路が有ると判定されると、ユーザに報知する報知手段とを備えることを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、判定手段は、割引対象となるための条件を満たすことが予測されたとき、割引対象となる有料道路が存在すると判定することを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項2に記載のナビゲーション装置において、判定手段は、割引の対象となるための条件のうちの所定の割合以上の条件を満たしたとき、割引対象となるための条件を満たすことが予測されたとして、割引対象となる有料道路が存在すると判定することを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、判定手段で割引対象となる有料道路が存在すると判定した場合、その有料道路を含むように目的地までの経路を再演算する再演算手段をさらに備えることを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項4に記載のナビゲーション装置において、判定手段で割引対象となる有料道路が存在すると判定した場合、再演算の要求を入力する入力手段をさらに備え、再演算の要求が入力されると再演算手段が経路の再演算を開始ることを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、請求項4または5に記載のナビゲーション装置において、再演算手段で演算された新たな推奨経路と従前の推奨経路とを比較して表示する表示手段を備えることを特徴とする。
(7)請求項7の発明は、請求項6に記載のナビゲーション装置において、表示手段で表示される比較情報は、新たな推奨経路を経由して目的地へ到達するまでの所要時間および有料道路の料金と、従前の推奨経路を経由して目的地へ到達するまでの所要時間および有料道路の料金とであることを特徴とする。
(8)請求項8の発明は、請求項4乃至7のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、再演算手段は、複数の推奨経路を探索することを特徴とする。
(9)請求項9の発明は、請求項2または3に記載のナビゲーション装置において、割引対象となるための条件をユーザが設定する設定手段を備えることを特徴とする。
(10)請求項10の発明のナビゲーションシステムは、推奨経路を走行中の特定車両について割引対象となる有料道路の有無を判定する判定手段と、判定手段により割引対象となる有料道路が有ると判定されると、割引対象となる有料道路の情報を特定車両に送信する通信手段とを備えた通信センタおよび、割引対象となる有料道路の情報を受信すると、その情報をユーザに報知する報知手段を備えたナビゲーション装置を備えることを特徴とする。
(11)請求項11の発明は、請求項10に記載のナビゲーションシステムにおいて、判定手段は、特定車両について割引対象となるための条件を満たすことが予測されたとき、割引対象となる有料道路が存在すると判定することを特徴とする。
(12)請求項12の発明は、請求項11に記載のナビゲーションシステムにおいて、判定手段は、特定車両について割引の対象となるための条件のうちの所定の割合以上の条件を満たしたとき、割引対象となるための条件を満たすことが予測されたとして、割引対象となる有料道路が存在すると判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、推奨経路を走行中に割引対象となる有料道路の存在を報知するようにしたので、通行料金の安い経路により目的地へ向かうことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を図1に示す。図1のナビゲーション装置1は、ETC車載器111が搭載され、有料道路の通行料金を後日まとめて支払うことができる。ナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、スピーカ17、入力装置18、タッチパネル19、ETC車載器111およびディスクドライブ112を有している。ディスクドライブ112には、表示モニタ16に表示する地図データが記録されたDVD−ROM113が装填される。
【0007】
制御回路11は、マイクロプロセッサ及びその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行して各種の制御を行う。この制御回路11がDVD−ROM113に記憶された地図データに基づいて所定の経路探索処理を行うと、その処理結果が推奨経路として表示モニタ16に表示される。また、制御回路11には、時計が内蔵されており、現在の時刻を検出することができる。
【0008】
現在地検出装置14は車両の現在地を検出する装置であり、たとえば、車両の進行方向を検出する振動ジャイロ14a、車速を検出する車速センサ14b、GPS( Global Positioning System )衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ14cなどから成る。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された車両の現在地に基づいて、地図の表示範囲や経路探索開始点などを決定するとともに、地図上にその現在地を表示する。
【0009】
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを格納する。この画像データは道路地図描画用データや各種の図形データからなり、それらはディスクドライブ112によって読み込まれるDVD−ROM113に記憶された地図データに基づいて、適宜生成される。ナビゲーション装置1は、このようにして生成された画像データを用いることによって地図表示などを行うことができる。
【0010】
ディスクドライブ112は、装填されたDVD−ROM113から、表示モニタ16へ地図を表示するための地図データを読み出す。地図データは、地図表示用データ、経路探索用データなどを含み、表示用および経路探索用データには、道路のリンク情報およびノード情報が含まれている。地図表示用データは、広域から詳細まで複数の縮尺の地図データを有し、ユーザの要求にしたがって、表示地図の縮尺を変更することができる。また、地図データには、有料道路の通行料金の情報やETC(Electronic Toll Collection)が整備されている有料道路の料金所の情報、および通行料金割引情報が記憶されている。通行料金割引情報には、通行料金の割引を受けることができる道路の情報と、その道路で通行料金の割引を受けるための条件(時間帯や走行距離など)の情報などが含まれている。なお、DVD−ROM113以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどより地図データを読み出してもよい。
【0011】
表示モニタ16は、地図データなどの各種情報に基づいて、自車位置付近の道路地図などの各種情報を画面表示としてユーザに提供する。スピーカ17は、ユーザの各種入力操作をガイトしたり、ユーザに対し経路誘導するための音声を出力する。入力装置18は、ユーザが各種コマンドを設定するための入力スイッチを有し、リモコンなどによって実現される。ユーザは、表示モニタ16の表示画面の指示に従って入力装置18を手動で操作することにより、目的地を選択して設定する。
【0012】
タッチパネル19は表示モニタ16のモニタ画面上に設けられた透明パネルであり、表示モニタ16に表示した表示画面はタッチパネル19を通して表示される。また、表示モニタ16の表示画面を押圧するとタッチパネル19が押圧される。タッチパネル19は入力装置18と同様に入力機能を有する。表示モニタ16に表示された地図画面や各種ボタン、表示メニューなどを指で押圧するとタッチパネル19が押圧され、タッチパネルコントロール部110によって押圧位置が算出される。そして、押圧位置に目的地が設定されたり、各種ボタンや表示メニューに定義された処理が実行されたりする。
【0013】
ETC車載器111は、料金所に設けられた道路側アンテナと無線通信を行い、有料道路に進入したときの料金所入口の情報を送信した後、料金情報を受信する。料金情報の料金は、後日、ユーザに請求され、支払われる。
【0014】
目的地がユーザにより設定されると、ナビゲーション装置1はGPSセンサ14cにより検出された現在地を出発地として目的地までの経路演算を所定のアルゴリズムに基づいて行う。以下、この経路演算を経路探索と呼ぶ。経路探索は、様々な条件を設定して行うことができる。たとえば、最短時間で目的地に到着する条件(時間優先)、最短距離で目的地に到着する条件(距離優先)、有料道路を使用しないで一般道路のみを使用して最短時間に目的地に到着する条件(一般道路優先)、有料道路を使用して最短時間に目的地に到着する条件(有料道路優先)、所定の地点(経由地)を通過する条件などを設定できる。このようにして求められたルート(以下、推奨経路という)は、表示形態、たとえば表示色などを変えることによって、ほかの道路とは区別して画面表示される。これにより、ユーザは地図上の推奨経路を画面上で認識することができる。また、ナビゲーション装置1は、推奨経路に従って車両が走行できるように、ユーザに対して画面や音声などによる進行方向指示を行い、車両を経路誘導する。
【0015】
次に、本発明の実施形態のナビゲーション装置1における通行料金割引の報知処理について、図2〜図5を参照して説明する。ここで、ユーザは予め、目的地までの経路探索を時間優先の条件で行っているものとする。
【0016】
図2は、車両が走行している位置や時刻が通行料金の割引を受ける条件に近づいたときに表示される表示モニタ16の表示画面を説明するための図である。表示画面には、自車位置周辺の地図20とともに目的地までの推奨経路22が表示され、自車位置には自車位置マーク21が表示される。ここで、ETCを利用して通行料金を支払う場合の割引を例にあげて通行料金割引の報知処理を説明する。
【0017】
通行料金の割引を受けるためには、割引の対象となる道路(以下、割引対象道路と呼ぶ)を、所定の時間帯(以下、割引時間帯と呼ぶ)に、1回の走行距離が所定距離(以下、割引走行距離と呼ぶ)以内で走行し、ETCを利用して通行料金を支払う必要がある。したがって、これらの条件を所定の許容範囲内でそれぞれ満たす場合、つまり(1)現在の時刻が割引時間帯、または所定時間経過後に割引時間帯になること、(2)現在、割引対象道路を走行中である、または現在地から所定距離内に割引対象道路が存在すること、(3)現在地から目的地までの距離が割引走行距離に満たないこと、(4)現在地から所定距離内にETCが整備されている入口料金所があることの4つの条件のうち3つ以上の条件を満たせば、つまり、全ての条件数のうち70%以上の条件数を満たせば、通行料金の割引を受けられることが予測される。そこで、車両が全ての条件数のうち70%以上の条件数を満たすと、図2に示すように、通行料金の割引を受ける可能性があることをユーザに報知するため、ETCマーク23が表示される。
【0018】
表示モニタ16に表示されたETCマーク23を押圧すると、図3に示すように、通行料金の割引を受けることができる経路を表示モニタ16に表示することができる。表示モニタ16には、通行料金の割引を受けることができる経路(以下、割引ルートと呼ぶ)を表示した割引ルート画面31と、推奨経路22を表示した推奨ルート画面32とが表示される。各画面には、経路が通過する道路の名称やインターチェンジ(IC)、ジャンクション(JTC)の名称、その経路を通過したときの目的地までの所要時間、通行料金の合計の金額が表示される。ユーザは、通過する道路や所要時間、通行料金を参考にして、推奨経路22から割引ルートに変更すべきか検討することができる。そして、2つの画面31,32のうちのひとつの画面を押圧することによって経路を選択することができる。
【0019】
割引ルート画面31に表示される割引ルートについて、有料道路と一般道路とを示す図4,5を参照して説明する。図4,5には、41は推奨経路を、42は割引ルートを示し、丸印はインターチェンジを示す。
【0020】
ユーザは、有料道路の通行料金が高いので、一般道路優先の条件で推奨経路41を探索する場合がある。しかし、このような場合であっても通行料金がもう少し安くなれば有料道路を通行してもよい場合がある。そこで、有料道路優先で目的地までの再経路探索を行い、再経路探索された経路内に通行料金の割引を行っている有料道路があり、しかも入口のインターチェンジIC1と出口のインターチェンジIC2とにおいてETCが整備されている場合は、図4(a)に示すように、再経路探索された経路を割引ルート42とする。
【0021】
図4(b)は、インターチェンジIC3から有料道路に進入し、インターチェンジIC4から退出する推奨経路41を示す。ここで、推奨経路が割引を受けられる有料道路を通過するにもかかわらず、1回の走行距離が割引走行距離を越えるので、割引を受けられない場合がある。そのような場合は、図4(b)に示すように、有料道路における走行距離が割引走行距離を越えない距離にあるインターチェンジIC5から進入する経路を再経路探索し、その経路を割引ルート42とする。
【0022】
また、図4(c)に示すように、インターチェンジIC3から有料道路に進入しても割引走行距離が越えない距離にあるインターチェンジIC6で退出する経路を再経路探索し、その経路を割引ルート42にすることもできる。さらには、図4(d)に示すように、1回の有料道路における走行距離が割引走行距離を越えないようにするため、途中のインターチェンジIC7で退出して一般道路を走行し、そして、インターチェンジIC8で再び有料道路に進入する経路を再経路探索し、その経路を割引ルート42とすることもできる。
【0023】
図5に示すように、推奨経路41が割引を行わない有料道路を通過する場合は、自車位置から最も近い割引を行う有料道路において、最も近いインターチェンジIC9を経由地として指定し、経由地を通過する経路を再経路探索して、その経路を割引ルート42としてもよい。
【0024】
図3の2つの画面31,32のうちの割引ルート画面31を押圧すると、図6に示すように、再経路探索された割引ルート61が表示モニタ16に表示される。ユーザは、割引ルート61にしたがって走行することによって、ETCを利用して通行料金を支払う場合の割引を受けることができる。
【0025】
次に、本実施形態のナビゲーション装置1の通行料金割引の報知処理について、図7のフローチャートを参照して説明する。図7の処理は、自車位置周辺の地図を表示モニタ16に表示するとスタートするプログラムにより、制御回路11において実行される。
【0026】
ステップS701では、表示モニタ16にETCマーク23を表示するか否かの判断基準となるパラメータtの値をゼロとする。ステップS702では、制御回路に内蔵された時計より現在の時刻を検出する。
【0027】
ステップS703では、DVD−ROM113に記憶されている割引情報より、現在の時刻が割引時間帯、または所定時間経過後に割引時間帯になるか判定する。現在の時刻が割引時間帯、または所定時間経過後に割引時間帯になる場合はステップS703が肯定判定され、ステップS704へ進む。現在の時刻が割引時間帯でもなく、所定時間経過後も割引時間帯にならない場合はステップS703が否定判定され、ステップS705へ進む。ステップS704では、パラメータtに1を加算する。ステップS705では、現在地検出装置14により車両の現在地を検出する。
【0028】
ステップS706では、自車位置から所定距離内に割引対象道路が存在するか判定する。存在する場合はステップS706が肯定判定され、ステップS707へ進む。存在しない場合はステップS706が否定判定され、ステップS708へ進む。ステップS707では、パラメータtに1を加算する。
【0029】
ステップS708では、割引対象道路の入口は現在地から所定距離内にあり、ETCが整備されているか判定する。現在地から所定距離内にあり、ETCが整備されている場合はステップS708が肯定判定され、ステップS709へ進む。現在地から所定距離内になく、またはETCが整備されていない場合はステップS708が否定判定され、ステップS710へ進む。ステップS709では、パラメータtに1を加算する。
【0030】
ステップS710では、目的地までの距離が割引走行距離以下か判定する。以下の場合はステップS710が肯定判定され、ステップS711へ進む。割引走行距離を越える場合はステップS710が否定判定され、ステップS712へ進む。ステップS711では、パラメータtに1を加算する。
【0031】
ステップS712では、パラメータtを通行料金の割引を受けるための全条件数である4で除算してパラメータsを算出する。ステップS713では、パラメータsが70%以上であるか判定する。70%以上の場合は、ステップS713が肯定判定され、ステップS714へ進む。70%未満の場合はそのままリターンする。ステップS714では、ETCマーク23を表示モニタ16に表示する。
【0032】
次に、本実施形態のナビゲーション装置1の割引ルート画面の表示処理について、図8〜10のフローチャートを参照して説明する。図8〜10の処理は、表示モニタ16に表示されたETCマーク23を押圧するとスタートするプログラムにより、制御回路11において実行される。
【0033】
ステップS801では、有料道路優先の条件で目的地までの経路探索を再び行う(再経路探索)。探索開始点は出発地でもよいし、車両の現在地でもよい。ステップS802では、DVD−ROM113に記憶されている通行料金割引情報を照合して、探索した経路中に割引対象道路が存在するか判定する。割引対象道路がある場合は、ステップS802が肯定判定され、ステップS803へ進む。割引対象道路がない場合はステップS802が否定判定され、図9のステップS901へ進む。ステップS803では、地図データを照合して、有料道路に進入および退出するインターチェンジにETCが整備されているか判定する。整備されている場合はステップS803が肯定判定され、ステップS804へ進む。整備されていない場合はステップS803が否定判定され、図10のステップS1001へ進む。
【0034】
ステップS804では、DVD−ROM113に記憶されている通行料金割引情報を照合して、割引対象道路の走行距離が割引走行距離を越えているか判定する。越えている場合はステップS804が肯定判定され、ステップS805へ進む。越えていない場合はステップS804が否定判定され、ステップS807へ進む。ステップS805では、ETCが整備されているインターチェンジの中で、探索した経路が1度の走行で割引走行距離を越えないように割引対象道路を進入、退出するインターチェンジを選択する。
【0035】
ステップS806では、選択したインターチェンジを経由地として再経路探索する。ただし、割引対象道路を一度退出して、再び進入することによって1度の割引対象道路の走行で割引走行距離を越えないようにする場合は、(1)割引対象道路を退出するインターチェンジ(たとえば、図4(d)のIC7)を目的地として有料道路優先で経路探索を行い、(2)割引対象道路を退出するインターチェンジを探索開始点とし、再び割引対象道路に進入するインターチェンジ(たとえば、図4(d)のIC8)を探索終了点として、一般道路優先で経路探索し、(3)再び割引対象道路に進入するインターチェンジを探索開始点とし、目的地を探索終了点として有料道路優先で経路探索し、3つの探索した経路を合わせることによって再経路探索する。
【0036】
ステップS807では、DVD−ROM113に記憶されている地図データのリンク情報を参照して、再経路探索した経路を通過した場合の目的地までの所要時間を計算する。ステップS808では、DVD−ROM113に記憶されている地図データの通行料金情報や通行料金割引情報を参照して、目的地までの通行料金を計算する。ステップS809では、再経路探索した経路が通過する有料道路および有料道路を進入、退出するインターチェンジ、目的地までの所要時間、目的地まで必要な通行料金を表示した割引ルート画面31と、推奨経路が通過する有料道路および有料道路を進入、退出するインターチェンジ、目的地までの所要時間、目的地まで必要な通行料金を表示した推奨ルート画面32とを表示モニタ16に表示する。
【0037】
図9のステップS901では、現在地検出装置14によって、車両の現在地を検出し、DVD−ROM113に記憶されている地図データおよび通行料金割引情報を照合して、車両の現在地から最も近い割引対象道路を探索する。ステップS902では、DVD−ROM113に記憶されている地図データを照合して、ETCが整備され、探索された割引対象道路へ進入するインターチェンジのうち、現在地に最も近いものを検出する。ステップS903では、検出したインターチェンジを経由地として再経路探索する。そして、図8のステップS804へ進む。
【0038】
図10のステップS1001では、DVD−ROM113に記憶されている地図データを照合して、ETCが整備されているインターチェンジのうち、進入、退出するインターチェンジにそれぞれ最も近いものを抽出する。ステップS1002では、抽出した2つのインターチェンジを経由地として再経路探索する。そして、図8のステップS804へ進む。
【0039】
以上の実施の形態によるナビゲーション装置1は次のような作用効果を奏する。
(1)推奨経路22を走行中に割引対象となる有料道路の存在を報知するようにしたので、通行料金の安い経路により目的地へ向かうことが可能となる。そして、走行中に通行料金の割引を受けられるようになったにもかかわらず、見逃してしまうことを防止することができる。
【0040】
(2)通行料金の割引を受けるための全条件が将来満たされることが予測されたとき、つまり、通行料金の割引を受けるための複数の条件が全部は満足しないものの、全条件に対して所定割合以上の条件数を満たすと、ユーザに通行料金の割引を受ける可能性があることをETCマーク23によって報知する。したがって、走行中に通行料金の割引を受けられるようになったにもかかわらず、見逃してしまうことを防止することができる。
【0041】
(3)通行料金の割引条件を受けることができる割引ルート42をナビゲーション装置1が探索するので、ユーザ自身が通行料金の割引条件を考慮にいれて経路を選択する必要がなく、利便性が向上する。
【0042】
(4)割引ルートが通過する有料道路および有料道路を進入、退出するインターチェンジを表示した割引ルート画面31と、推奨経路が通過する有料道路および有料道路を進入、退出するインターチェンジを表示した推奨ルート画面31とを表示するので、通過する道路を比較して割引ルートを通過するか判断することができる。
【0043】
(5)割引ルート61を使用したときの目的地までの所要時間、目的地まで必要な通行料金を表示した割引ルート画面31と、推奨経路22を使用したときの目的地までの所要時間、目的地まで必要な通行料金を表示した推奨ルート画面32とを表示モニタ16に表示するので、所要時間および通行料金を比較検討して割引ルートを通過するか判断することができる。
【0044】
以上の実施の形態のナビゲーション装置1を次のように変形することができる。
(1)ナビゲーション装置1それ自体が割引のある有料道路の有無を判定し、割引ルート42を探索した。しかし、無線手段によってナビゲーション装置1と情報交換することができる通信センタで上記判定と探索を行い、その結果をナビゲーション装置1に送信するようにナビゲーションシステムを構成するようにしてもよい。
【0045】
ナビゲーションシステムは、通信センタ150と特定車両に設けたナビゲーション装置1より構成される。この場合、図11に示すように、ナビゲーション装置1は、通信装置114を使用して特定車両の位置や目的地の情報を、ネットワーク160を介して通信センタ150に送信する。一方、通信センタ150は、地図データや通行料金割引情報などを格納したサーバ151を備え、特定車両の位置や目的地の情報などを受信し、情報を受信した時刻に基づいて、割引対象道路の有無を判定したり、割引ルート42を探索する。そして、その結果は特定車両に設けたナビゲーション装置1に送信され、その結果に基づいてETCマーク23を表示モニタ16に表示したり、割引ルート画面31を表示したりする。
【0046】
通信センタ150では、地図データや通行料金割引情報を常に最新のものに更新することができる。したがって、DVD−ROM113に記録されている古い地図データや通行料金割引情報によって、割引対象道路の有無を誤って判定したり、誤った割引ルートを探索したりすることはない。
【0047】
(2)探索した割引ルートはひとつであったが、別の割引対象道路を通過する割引ルートを探索したり、別のインターチェンジから有料道路に進入、退出する割引ルートを探索したりすることによって複数の割引ルートを探索するようにしてもよい。複数の割引ルートを探索し、割引ルート画面に表示することによって、割引ルートの選択の範囲が広がり、ユーザの利便性が向上する。割引ルートの数が多くて、それぞれの割引ルートを表示した割引ルート画面31が全て表示できない場合は、通行料金の安いものを安い順序で優先的に表示する。
【0048】
(3)通行料金の割引を受けるための条件は変わる可能性があるので、割引対象道路の有無を判定するための条件や、通行料金割引情報をユーザが入力装置18を操作して手動で設定できるようにしてもよい。
【0049】
(4)将来、通行料金の割引を受ける可能性があることをユーザに報知するか否かを判定するための基準として、全条件数の70%を満たすものとしたが、この割合は、全条件数などの関係から適宜選択することができる。
【0050】
特許請求の範囲の要素と実施の形態との対応関係を説明する。
本発明の判定手段は制御回路11またはサーバ151に対応し、報知手段は制御回路11および表示モニタ16に対応する。再演算手段は制御回路11またはサーバ151に対応し、入力手段は制御回路11およびタッチパネル19に対応する。表示手段は制御回路11および表示モニタ16に対応し、設定手段は入力装置18に対応する。通信手段はネットワーク160に対応する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係になんら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施形態のナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】車両が通行料金の割引を受ける条件に近づいたときに表示される表示モニタの表示画面を説明するための図である。
【図3】割引ルート画面を説明するための図である。
【図4】割引ルートを説明するための図である。
【図5】割引ルートを説明するための図である。
【図6】経路誘導される経路が割引ルートに変更された後に表示される表示モニタの表示画面を説明するための図である。
【図7】通行料金割引の報知処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】割引ルート画面の表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】割引ルートの再経路探索を説明するためのフローチャートである。
【図10】割引ルートの再経路探索を説明するためのフローチャートである。
【図11】通信センタがETCマークの表示を判定する例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0052】
1 ナビゲーション装置
11 制御回路
14 現在地検出装置
16 表示モニタ
19 タッチパネル
112 DVD−ROM
114 通信装置
150 通信センタ
151 サーバ
160 ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
推奨経路を走行中に、割引対象となる有料道路の有無を判定する判定手段と、
前記判定手段により前記割引対象となる有料道路が有ると判定されると、ユーザに報知する報知手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記判定手段は、割引対象となるための条件を満たすことが予測されたとき、前記割引対象となる有料道路が存在すると判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項2に記載のナビゲーション装置において、
前記判定手段は、前記割引の対象となるための条件のうちの所定の割合以上の条件を満たしたとき、前記割引対象となるための条件を満たすことが予測されたとして、前記割引対象となる有料道路が存在すると判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、
前記判定手段で前記割引対象となる有料道路が存在すると判定した場合、その有料道路を含むように目的地までの経路を再演算する再演算手段をさらに備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項4に記載のナビゲーション装置において、
前記判定手段で前記割引対象となる有料道路が存在すると判定した場合、前記再演算の要求を入力する入力手段をさらに備え、再演算の要求が入力されると前記再演算手段が経路の再演算を開始ることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載のナビゲーション装置において、
前記再演算手段で演算された新たな推奨経路と従前の推奨経路とを比較して表示する表示手段を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項6に記載のナビゲーション装置において、
前記表示手段で表示される比較情報は、前記新たな推奨経路を経由して目的地へ到達するまでの所要時間および有料道路の料金と、前記従前の推奨経路を経由して目的地へ到達するまでの所要時間および有料道路の料金とであることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
請求項4乃至7のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、
前記再演算手段は、複数の推奨経路を探索することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項9】
請求項2または3に記載のナビゲーション装置において、
前記割引対象となるための条件をユーザが設定する設定手段を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項10】
推奨経路を走行中の特定車両について割引対象となる有料道路の有無を判定する判定手段と、前記判定手段により前記割引対象となる有料道路が有ると判定されると、前記割引対象となる有料道路の情報を前記特定車両に送信する通信手段とを備えた通信センタおよび、
前記割引対象となる有料道路の情報を受信すると、その情報をユーザに報知する報知手段を備えたナビゲーション装置を備えることを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項11】
請求項10に記載のナビゲーションシステムにおいて、
前記判定手段は、前記特定車両について割引対象となるための条件を満たすことが予測されたとき、前記割引対象となる有料道路が存在すると判定することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項12】
請求項11に記載のナビゲーションシステムにおいて、
前記判定手段は、前記特定車両について前記割引の対象となるための条件のうちの所定の割合以上の条件を満たしたとき、前記割引対象となるための条件を満たすことが予測されたとして、前記割引対象となる有料道路が存在すると判定することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項1】
推奨経路を走行中に、割引対象となる有料道路の有無を判定する判定手段と、
前記判定手段により前記割引対象となる有料道路が有ると判定されると、ユーザに報知する報知手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記判定手段は、割引対象となるための条件を満たすことが予測されたとき、前記割引対象となる有料道路が存在すると判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項2に記載のナビゲーション装置において、
前記判定手段は、前記割引の対象となるための条件のうちの所定の割合以上の条件を満たしたとき、前記割引対象となるための条件を満たすことが予測されたとして、前記割引対象となる有料道路が存在すると判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、
前記判定手段で前記割引対象となる有料道路が存在すると判定した場合、その有料道路を含むように目的地までの経路を再演算する再演算手段をさらに備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項4に記載のナビゲーション装置において、
前記判定手段で前記割引対象となる有料道路が存在すると判定した場合、前記再演算の要求を入力する入力手段をさらに備え、再演算の要求が入力されると前記再演算手段が経路の再演算を開始ることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載のナビゲーション装置において、
前記再演算手段で演算された新たな推奨経路と従前の推奨経路とを比較して表示する表示手段を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項6に記載のナビゲーション装置において、
前記表示手段で表示される比較情報は、前記新たな推奨経路を経由して目的地へ到達するまでの所要時間および有料道路の料金と、前記従前の推奨経路を経由して目的地へ到達するまでの所要時間および有料道路の料金とであることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
請求項4乃至7のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、
前記再演算手段は、複数の推奨経路を探索することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項9】
請求項2または3に記載のナビゲーション装置において、
前記割引対象となるための条件をユーザが設定する設定手段を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項10】
推奨経路を走行中の特定車両について割引対象となる有料道路の有無を判定する判定手段と、前記判定手段により前記割引対象となる有料道路が有ると判定されると、前記割引対象となる有料道路の情報を前記特定車両に送信する通信手段とを備えた通信センタおよび、
前記割引対象となる有料道路の情報を受信すると、その情報をユーザに報知する報知手段を備えたナビゲーション装置を備えることを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項11】
請求項10に記載のナビゲーションシステムにおいて、
前記判定手段は、前記特定車両について割引対象となるための条件を満たすことが予測されたとき、前記割引対象となる有料道路が存在すると判定することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項12】
請求項11に記載のナビゲーションシステムにおいて、
前記判定手段は、前記特定車両について前記割引の対象となるための条件のうちの所定の割合以上の条件を満たしたとき、前記割引対象となるための条件を満たすことが予測されたとして、前記割引対象となる有料道路が存在すると判定することを特徴とするナビゲーションシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−32627(P2008−32627A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−208251(P2006−208251)
【出願日】平成18年7月31日(2006.7.31)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月31日(2006.7.31)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】
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