説明

モールド金型

【課題】金型ランナゲートの形態を工夫することで、成形品質の向上が期待できるモールド金型を提供する。
【解決手段】基板実装された複数の半導体素子10を一括してモールドする金型キャビティ8が形成された当該金型キャビティエリア内にキャビティ内ランナゲート12が刻設されており、当該キャビティ内ランナゲート12は金型カル11側から金型キャビティ8の反対側の対向辺8aに向かうにしたがって段階的に溝深さが金型キャビティ8の深さに近づくように刻設されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置を樹脂モールドするモールド金型に関する。
【背景技術】
【0002】
トランスファ成型装置においては、型開きしたモールド金型にワークと封止樹脂(例えば樹脂タブレット)が供給されてこれらをクランプし、ポットに装填された溶融樹脂が金型カル、金型ランナゲートを通じて金型キャビティへ圧送りされて樹脂モールドされる。
金型ゲートは、樹脂モールド後に成形品から不要樹脂を切り離す(ゲートブレイクする)ため、成形品の厚さの60%程度を上限とする断面積が絞られた形状(例えばV字状のノッチが形成された形状)をしている。
また、樹脂モールド後の成形品において封止樹脂と不要樹脂との連結部にノッチを設けることなく同等の断面積としたモールド金型も提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−39867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、パッケージ部の厚さが例えば0.25mm程度に薄くなると、従来のゲートの深さは0.15mm程度に形成されることから、薄膜のような溶融樹脂が金型両面から加熱されるため、熱交換速度が速まってゲルタイムが短縮され、流動中の樹脂粘度が増大して基板実装された半導体素子のワイヤー流れを引き起こすおそれがある。特許文献1の封止樹脂と不要樹脂との連結部が同等の断面積となるモールド金型を用いたとしてもパッケージ部の厚さが薄くなれば、上述した課題を克服できない。
【0005】
また、金型ランナ内の溶融樹脂には、マイクロボイド(例えば樹脂タブレットに含まれる視認できない微細な気泡)が分散した状態で流れており、断面積が絞られた金型ゲートを通過すると、当該金型ゲートの下流側で渦流が発生してマイクロボイド(微細な気泡)どうしが合体して視認可能な大きさのボイドに成長して更に下流側へ押し流され成形品周縁部に気泡の列によるフローマークが形成される。
【0006】
封止樹脂には、補強材として様々な径のフィラーが均一に混入されているが、金型ゲートの下流側で発生する渦流によってフィラー径の分布に偏りが発生する。例えば、金型キャビティ内で流れが蛇行したりカーブしたりすると外側に大径のフィラーが堆積し内側に小径のフィラーが体積し易くなる。また、高速流においては流動する樹脂の受圧面積が大きい大径のフィラーは金型キャビティの周縁部まで届くが、受圧面積が小さい小径のフィラーは金型キャビティの入り口付近に体積し易くなる。
以上のように、成形品が薄型になりかつ一括モールドにより成形される製品においては、上述したモールド金型の構造上の要因により成形品質の低下が懸念される。これを封止樹脂の品質改善で解消するには、時間とコストがかかる。
【0007】
本発明は上記従来技術の課題を解決し、金型ランナゲートの形態を工夫することで、成形品質の向上が期待できるモールド金型を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
上型と下型とでワークをクランプし、ポットに装填された封止樹脂が金型カルに接続する金型ランナを通じて金型キャビティへ充填されるモールド金型であって、基板実装された複数の半導体素子を一括してモールドする金型キャビティが形成された当該金型キャビティエリア内に前記金型ランナに接続するキャビティ内ランナゲートが刻設されており、当該キャビティ内ランナゲートは前記金型カル側から金型キャビティの反対側の対向辺に向かうにしたがって段階的に溝深さが前記金型キャビティの深さに近づくように刻設されていることを特徴とする。
【0009】
前記キャビティ内ランナゲートは、前記金型カル側から金型キャビティの反対側の対向辺に向かって溝深さが階段状に浅くなるように段付部が形成されており、各段付部に沿って前記金型キャビティの金型カルに近い上流側から封止樹脂が段階的に充填されることを特徴とする。
【0010】
前記キャビティ内ランナゲートの溝幅は、金型カルから金型ランナを経て金型キャビティの対向辺に向かって漸進広くなるように形成されていることを特徴とする。
【0011】
前記キャビティ内ランナゲートは、前記金型カルから金型キャビティの中途部に向かって溝深さが漸進浅くなるようにテーパー面が形成されており、当該テーパー面に沿って前記金型キャビティの金型カルに近い上流側から封止樹脂が段階的に充填されることを特徴とする。
【0012】
前記キャビティ内ランナゲートの底部及びその延長線上に相当する金型キャビティ底部には、型開き動作に応じて成形品を押動して離型させるエジェクタピンが突き出し可能に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
上記モールド金型を用いれば、基板実装された複数の半導体素子を一括してモールドする金型キャビティが形成された当該金型キャビティエリア内に金型ランナに接続するキャビティ内ランナゲートが刻設されており、当該キャビティ内ランナゲートは金型カルから金型キャビティの対向辺に向かって段階的に溝深さが金型キャビティの深さに近づくように刻設されている。よって、キャビティ内ランナゲートの溝深さが金型キャビティの深さより深くなるように形成されているので、封止樹脂が金型キャビティに流入する際に断面積が絞られることがないので、熱交換速度が速まってゲルタイムが短縮され流動中の樹脂粘度が増大することはなく、基板実装された半導体素子のワイヤー流れを引き起こすおそれもなくなる。
また、断面積が絞られた金型ゲートを通過することがないので、当該金型ゲートの下流側で渦流が発生してマイクロボイド(微細な気泡)どうしが合体して視認可能な大きさのボイドに成長して更に下流側へ押し流され成形品周縁部に気泡の列によるフローマークが形成されることもない。
また、断面積が絞られた金型ゲートの下流側で渦流が発生することがなく封止樹脂に混入するフィラー径の分布に偏りが発生することもない。
したがって、基板実装された複数の半導体素子を一括してモールドする金型キャビティへ金型カルに近い上流側から順次封止樹脂を充填させながら金型キャビティ周縁部の下流側まで行きわたらせることができるので、成形品質の向上を図ることができる。特に、成形品が薄型になりかつ一括モールドにより成形される製品においては、モールド金型の構造上の工夫により成形品質の向上を実現できる。
【0014】
金型カルから金型キャビティの対向辺に向かって溝深さが階段状に浅くなるように段付部が形成されているか、或いは金型カルから金型キャビティの中途部に向かって溝深さが漸進浅くなるようにテーパー面が形成されている場合には、金型カルに近い上流側の金型キャビティから封止樹脂が段階的に充填されるので、ゲート下流側で渦流も発生せず、十分なゲルタイム確保と均一な封止樹脂の充填が行なえる。
【0015】
キャビティ内ランナゲートの底部及びその延長線上に相当する金型キャビティ底部には、型開き動作に応じて成形品を押動して離型させるエジェクタピンが突き出し可能に設けられていると、キャビティ内ランナゲートに存在する不要樹脂の厚さが成形品より厚く成形されるが、当該不要樹脂にエジェクタピンを突き当てることで成形品に影響することなく離型することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施例1に係るモールド金型用いた樹脂封止動作の開始前後の断面説明図である。
【図2】図1の上型の平面図及びキャビティ内ゲートランナの終端部から見た上型の断面図である。
【図3】実施例1に係るモールド金型用いた樹脂封止動作の完了前後の断面説明図である。
【図4】図3の上型の平面図及びキャビティ内ゲートランナの終端部から見た上型の断面図である。
【図5】金型ゲートランナから金型キャビティへの封止樹脂の流れを示す平面説明図である。
【図6】実施例2に係るモールド金型の断面図及び上型の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係るモールド金型の好適な実施の形態について添付図面と共に詳述する。以下の実施形態では、上型側にキャビティ凹部が形成され下型側にポットが形成されるモールド金型を用いたトランスファ成形装置を用いて説明する。また、トランスファ成形装置では、下型を可動型とし上型を固定型として説明する。
【実施例1】
【0018】
先ず、図1(A)においてトランスファ成形装置の概略構成について説明する。モールド金型1は上型2と下型3を備えている。モールド金型1は、上型2と下型3とでワークをクランプし、ポット4に装填された封止樹脂(樹脂タブレット)5が金型カル6に接続する金型ランナ7を通じて金型キャビティ8へ充填されるようになっている。
【0019】
上型2には、ワークである基板9に実装された複数行複数列の半導体素子10を一括してモールドする金型キャビティ8が形成されている。また、上型2にはポット4に対向する位置に金型カル6が形成され、金型キャビティエリア内に金型ランナ7に接続するキャビティ内ランナゲート12が刻設されている。
キャビティ内ランナゲート12は金型カル6(金型ランナ7)側から金型キャビティ8の反対側の対向辺8a(周縁部)に向かうにしたがって段階的に溝深さが金型キャビティ8の深さに近づくように刻設されている。
【0020】
具体的には、キャビティ内ランナゲート12は、金型カル6から金型キャビティ8の反対側の対向辺8aに向かって溝深さが階段状に浅くなるように段付部8bが形成されている。このため、各段付部8bに沿って金型キャビティ8の金型カル6に近い上流側から封止樹脂5が段階的に充填される(図2参照)。
このように、金型キャビティ8の金型カル6に近い上流側から封止樹脂5が段階的に充填されることで、例えば金型キャビティの端部に設けられたゲートからキャビティ全体に封止樹脂を充填するモールド金型と比較して、金型キャビティ8内での封止樹脂5の移動距離を短くして十分なゲルタイムを確保することが可能である。また、ゲート下流側で渦流も発生しないので、十分なゲルタイム確保と均一な封止樹脂の充填が行なえる。
【0021】
図2において、キャビティ内ランナゲート12の溝幅は、金型カル6から金型ランナ7を経て金型キャビティ8の対向辺8aに向かって漸進広くなるように形成されている。これは、キャビティ内ランナゲート12の溝深さは、金型キャビティ8の対向辺8aに向かって浅くなっていくが、溝幅が広がることでキャビティ内ランナゲート12の断面積が急激に減少しないようにするためである。
【0022】
下型3は、ポット4が設けられたセンターインサート13に隣接して、ワークを支持する下型インサート14が設けられている。下型インサート14の上面はセンターインサート13の上面と基板9の板厚分の段差が形成されて図示しない下型ベース(下型テェイス)に組み付けられている。下型インサート14に基板9が載置されると、基板上面はセンターインサート13の上面と面一になるようになっている。下型インサート14の上面に基板9が載置され、下型3を上動させてモールド金型1を型閉じすると、基板9は上型2が基板外縁部に突き当たってクランプされる(図1(B)参照)。
【0023】
ポット4内には公知のトランスファ駆動機構により上下動するプランジャ15が設けられている。プランジャ15は、複数のポット4に対応して複数本が支持ブロック(図示しない)に設けられるマルチプランジャが用いられる。プランジャ15を上動させると、ポット4内の溶融した封止樹脂5が、金型カル6、金型ランナ7,キャビティ内ランナゲート12を経て金型キャビティ8へ圧送りされる。
【0024】
ここで、上記モールド金型を用いた樹脂モールド動作について図1乃至図5を参照しながら説明する。一例として、成形品の厚さ(金型キャビティ10の深さ)は基板面から0.2mmとし、金型パーティングライン(基板面)から金型カル6の高さは1.0mm、金型カル6に接続するキャビティ内ランナゲート12の最初の段付部8bまでの高さは0.5mm、キャビティ内ランナゲート12の終端の段付部8bの高さが0.30mmとなっている。
【0025】
図1(A)において、下型インサート14の上面にワーク(基板9)が搬入され、ポット4に封止樹脂5(樹脂タブレット)が供給された下型3を上昇させて、上型2とで基板9がクランプされる。
【0026】
次に、図1(B)のに示すように、図示しないトランスファ駆動機構を作動させてプランジャ15を上昇させると、金型カル6、金型ランナ7、キャビティ内ランナゲート12を通じて金型キャビティ8内へ溶融樹脂を充填する。このとき、図1(B),図2に示すように、各段付部8bに沿って金型カル6に近い上流側の金型キャビティ8から封止樹脂5が段階的に充填される。
【0027】
具体的には、図5の矢印に示すように、キャビティ内ランナゲート12に沿って金型カル6に近い上流側から両側の金型キャビティ8へ1段目の段差部8bに沿って充填され、次に2段目の段差部8bに沿って両側の金型キャビティ8へ充填される…という動作を繰り返して最終的に下流側の5段目の段差部8bまで到達すると、金型キャビティ8と同等の高さ範囲で封止樹脂5が金型キャビティ8の周縁部(対向辺8a)まで順次充填される(図3、図4参照)。
【0028】
このように、キャビティ内ランナゲート12の溝深さ(0.5mm〜0.3mm)が金型キャビティ8の深さ(0.2mm)より深くなるように形成されているので、封止樹脂5が金型キャビティ8に流入する際に断面積が絞られることがないので熱交換速度が速まって、ゲルタイムが短縮され流動中の樹脂粘度が増大することはなく、基板実装された半導体素子10のワイヤー流れを引き起こすおそれもなくなる。
また、断面積が絞られた金型ゲートを通過することがないので、当該金型ゲートの下流側で渦流が発生してマイクロボイド(微細な気泡)どうしが合体して視認可能な大きさのボイドに成長して更に下流側へ押し流され成形品周縁部に気泡の列によるフローマークが形成されることもないうえに、封止樹脂5に混入するフィラー径の分布に偏りが発生することもない。さらに、空気やガスなどの気体が金型キャビティ8内に存在している場合であっても、封止樹脂5の充填に伴って下流側へ順次押し出されるためエアートラップが発生することもない。
したがって、基板実装された複数の半導体素子10を一括してモールドする金型キャビティ8へ、金型カル6に近い上流側から順次封止樹脂5を充填させながら金型キャビティ8の周縁部である下流側に行きわたらせることができるので、成形品質の向上を図ることができる。特に、成形品が薄型になりかつ一括モールドにより成形される製品においては、モールド金型1の構造上の工夫により成形品質の向上を実現できる。
【0029】
尚、図2、図4に示すように、一括成形を行なう金型キャビティ8の樹脂モールドされる面積が大きいモールド金型においては、金型キャビティエリア(1つの金型キャビティ8)に形成されるキャビティ内ランナゲート12は、単数のみならず、破線で示すように複数形成されていてもよい。この場合には、1つのポット4の封止樹脂5(樹脂タブレット)を金型ランナ7で枝分かれさせて各キャビティ内ランナゲート12に圧送する構成としてもよい。また、複数のポット4の封止樹脂5(樹脂タブレット)の金型ランナ7を各キャビティ内ランナゲート12に接続して圧送する構成としてもよい。これにより、成形品が薄く樹脂モールド面積(金型キャビティの面積)の広い平板状のパッケージを効率よくしかも高品質に樹脂モールドすることができる。
また、樹脂モールド後の成形品は、図示しないエジェクタピン機構により、モールド金型1から取り外され、図外のディゲート部に搬送される。このディゲート部においてツイストし金型ランナ7とキャビティ内ランナゲート12との段差部に応力集中させることで分断し、この段差部から基板9端までのディゲートライン11(図3(B)参照)で樹脂モールド後の成形品を成形品カル、成形品ランナ(不要樹脂)と分離する。
【実施例2】
【0030】
次に、モールド金型1の他例について図6を参照して説明する。実施例1と同一部材には同一番号付して説明を援用し、以下では異なる構成を中心に説明する。
本実施形態は、モールド金型1のうち下型3の構成が同様であるので説明を援用するものとし、上型2の構成を中心に説明する。
【0031】
図6(A)において、上型2に形成されるキャビティ内ランナゲート12は、金型カル6から金型キャビティ8の中途部に向かって溝深さが漸進浅くなるようにテーパー面12aが形成されている。図6(B)において、上記テーパー面12aに沿って金型キャビティ8の金型カル6に近い上流側から封止樹脂5が段階的に充填されるようになっている。
【0032】
また、図6(A)において、キャビティ内ランナゲート12の底部12b及びその延長線上に相当する金型キャビティ底部8cには、型開き動作に応じて成形品を押動して離型させるエジェクタピン16が突没可能に設けられている。尚、比較的面積の広い金型キャビティ底部8cに突き当てるエジェクタピン16は、成形品にクラック等が生じるのを防ぐため、先端部の当接面積を拡大する拡径材16aが設けられていてもよい。
【0033】
このように、キャビティ内ランナゲート12に存在する不要樹脂の厚さが成形品より厚く成形されるが、当該不要樹脂にエジェクタピン16を突き当てることで成形品に影響することなく離型することができる。上記成形品は、樹脂モールド後に個片にダイシングブレードやレーザを用いた切断装置でダンシングされるため、キャビティ内ランナゲート12に存在する不要樹脂が成形品質に与える影響はない。
【0034】
上述したモールド金型1は、上型キャビティ、下型ポット配置タイプのモールド金型を用いて説明したが、下型キャビティであってもよいし、上型ポット、下型キャビティ配置のモールド金型1であってもよい。
また、固定型を上型2、可動型を下型3として説明したが、これに限定されるものではなく、固定型を下型3、可動型を上型2としても良い。
【符号の説明】
【0035】
1 モールド金型
2 上型
3 下型
4 ポット
5 封止樹脂
6 金型カル
7 金型ランナ
8 金型キャビティ
8a 対向辺
8b 段付部
8c 金型キャビティ底部
9 基板
10 半導体素子
11 ディゲートライン
12 キャビティ内ランナゲート
12a テーパー面
12b 底部
13 センターインサート
14 下型インサート
15 プランジャ
16 エジェクタピン
16a 拡径材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上型と下型とでワークをクランプし、ポットに装填された封止樹脂が金型カルに接続する金型ランナを通じて金型キャビティへ充填されるモールド金型であって、基板実装された複数の半導体素子を一括してモールドする金型キャビティが形成された当該金型キャビティエリア内に前記金型ランナに接続するキャビティ内ランナゲートが刻設されており、当該キャビティ内ランナゲートは前記金型カル側から金型キャビティの反対側の対向辺に向かうにしたがって段階的に溝深さが前記金型キャビティの深さに近づくように刻設されていることを特徴とするモールド金型。
【請求項2】
前記キャビティ内ランナゲートは、前記金型カル側から金型キャビティの反対側の対向辺に向かって溝深さが階段状に浅くなるように段付部が形成されており、各段付部に沿って前記金型キャビティの金型カルに近い上流側から封止樹脂が段階的に充填される請求項1記載のモールド金型。
【請求項3】
前記キャビティ内ランナゲートの溝幅は、金型カルから金型ランナを経て金型キャビティの対向辺に向かって漸進広くなるように形成されている請求項1又は2記載のモールド金型。
【請求項4】
前記キャビティ内ランナゲートは、前記金型カルから金型キャビティの中途部に向かって溝深さが漸進浅くなるようにテーパー面が形成されており、当該テーパー面に沿って前記金型キャビティの金型カルに近い上流側から封止樹脂が段階的に充填される請求項1記載のモールド金型。
【請求項5】
前記キャビティ内ランナゲートの底部及びその延長線上に相当する金型キャビティ底部には、型開き動作に応じて成形品を押動して離型させるエジェクタピンが突き出し可能に設けられている請求項1乃至4のいずれか1項記載のモールド金型。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−104873(P2011−104873A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−262502(P2009−262502)
【出願日】平成21年11月18日(2009.11.18)
【出願人】(000144821)アピックヤマダ株式会社 (194)
【Fターム(参考)】