説明

ワーク姿勢判別装置

【課題】パーツフィーダ等における搬送中の振動によって、鏡面状の表面を有するワークが搬送路面に対して傾く場合にも、画像の明度変動が少なく安定した判別が行えるワーク姿勢判別装置を提供する。
【解決手段】光源5をハロゲンランプ10と光拡散板11により面状の発光部とする。そして、面状発光部(光拡散板11)の中心部からの光束と、撮像装置4の受光光束の方向が、静止状態のワーク2の表面に対して正反射の関係となるように配置する。そして、搬送中の振動によりワーク2の搬送路面に対する傾きが所定の最大値(角度θ)に達した場合でも、光源5の面状発光部(光拡散板11)の周辺部からの光束と、撮像装置4の受光光束の方向がワーク2の表面に対して正反射の関係に保てるように、面状発光部(光拡散板11)の大さを設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理によってパーツフィーダなどによって搬送されるワーク(搬送物)の姿勢や良否を判別する装置であって、特に、ICチップなどの鏡面状の表面を有するワークの姿勢判別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パーツフィーダでは搬送路に振動を加えることによってワークを搬送すると共に、姿勢判別装置を用いて表裏や回転方向が正しくないワークを検出し、排除することによって所望の姿勢のワークのみを供給する。
【0003】
図5に、従来のパーツフィーダ用のワーク姿勢判別装置の構成を示す(例えば、特許文献1を参照)。この装置では搬送路1上のワーク2に対して略垂直上方に設置した撮像装置4と、ワークに対して斜め方向から照明光を照射する光源5を用いてワーク2を撮像し、得られた画像を画像処理装置6で解析して姿勢判別を行う。なお、7はワークの先端を検出する撮影用トリガセンサである。
【0004】
姿勢判別が必要なワークとして、抵抗、コンデンサ等の一般的な電子部品のほか、シリコンのベアチップ状態のICチップ(以下、ICチップと記す。)が挙げられる。特に、ICチップの場合は通常シリコン基板の片面(オモテ面)のみに回路や配線が形成されており、ICチップの表裏を判別すると共に、ウラ面が上を向いた状態で回転方向を判別しなければならない場合もある。
【特許文献1】特開2003−281506号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、ICチップ等の電子部品を実装するためのパーツフィーダには、ワークの姿勢判別が必要となるが、従来技術のワーク姿勢判別装置には、次のような問題があった。
【0006】
第1の問題点として、ICチップは一般的にシリコンのベアチップであるため、その表面はほぼ鏡面状であり、斜めからの照明光は正反射(反射する表面に対して、入射角と反射角が等しい反射)して撮像装置4に届かないため撮影することができない。一方、鏡面状のワークに対してハーフミラーを用いて照明と撮像の光軸を一致させる同軸落射方式の照明が有効であることは良く知られている。(例えば、雑誌「画像ラボ」2000年1月号、vol.11,No1、を参照)。しかし、同軸落射方式を用いたとしてもパーツフィーダで高速搬送すると、振動によってワークが撮像装置に対して傾いてしまい反射光が撮像装置の方向に戻らない場合があり、結果として、ワーク画像の明度変動が大きくなり、正しく姿勢判別できないという問題がある。
【0007】
また、第2の問題点として、一般的にベアチップのウラ面には方向判別に使えるようなマークや配線が形成されていないため、ウラ面が上を向いた状態では回転方向の判別ができないという問題がある。
【0008】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その第1の目的は、パーツフィーダ等でワークを搬送する際に、振動によってワークが搬送路面に対して傾いても、画像の明度変動が少なく安定した判別が行えるワーク姿勢判別装置を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、ICチップ等のウラ面(配線パターン等が見えない面)が上(撮像装置側)を向いた状態でも、オモテ面に形成された配線パターン等を撮像することができ回転方向の判別が行えるワーク姿勢判別装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明のワーク姿勢判別装置は、パーツフィーダ等で搬送される鏡面状の表面を有するワークの姿勢や良否を判別するための光源、撮像装置、画像処理装置を備えたワーク姿勢判別装置であって、前記光源の発光部が面状に形成され、前記面状の発光部の中心部から照射される光束の方向と、前記撮像装置で受光される光束の方向とが、静止状態のワーク表面に対して正反射の関係となるように構成されており、搬送中のワークの傾きが搬送路面に対して所定の最大角度に達した場合に、前記面状の発光部の周辺部から照射される光束の方向と、前記撮像装置で受光される光束の方向とを、ワーク表面に対して正反射の関係に保てるように、前記面状の発光部の大さが設定されていることを特徴とする。
このような構成により、パーツフィーダなどの搬送路上を搬送される鏡面状の表面を有するワークの姿勢や良否を判別するために、光源の発光部が面状であるようにし、該面状発光部の中心部からの光束と、撮像装置の受光光束の方向が、静止状態のワーク表面に対して正反射の関係となるようにする。そして、搬送中の振動により搬送路面に対するワークの傾きが所定の最大値(角度θ)に達した場合でも、光源の面状発光部の周辺部からの光束と、撮像装置の受光光束の方向がワークの表面に対して正反射の関係に保てるように、面状発光部の大さを設定する。
これにより、高速搬送中の振動によってワークが搬送路面から傾いても、面状発光部のいずれかの部位からの照明光束がワークで反射して撮像装置に入射するため、画像の明度変動が少ない安定した姿勢判別や良否判定が可能となる。
【0010】
また、本発明のワーク姿勢判別装置は、前記光源はランプ等の発光源と光拡散板とで構成され、該光拡散板により面状の発光部が形成されると共に、該発光部から搬送路面に水平な方向に向けて照明光を照射するように構成され、前記撮像装置は、その受光方向が前記静止状態のワーク表面に対して垂直方向になるように配置され、前記撮像装置の前面にはハーフミラーが配置され、前記ハーフミラーは、前記発光部から入射される照明光を反射して前記ワークに垂直上方から照明光を照射すると共に、前記ワークから反射される反射光を通過させて、前記撮像装置で受光させるように構成されたことを特徴とする。
このような構成により、光源を発光源(ハロゲンランプ等)と光拡散板で構成し、該光拡散板により面状の発光部を形成する。この光源は、照明光が搬送路面に水平な方向に照射されるように配置される。また、撮像装置のレンズの前にハーフミラーを配置する。このハーフミラーにより、搬送路面に水平な方向から照射される光源からの照明光を折り曲げて(90度折り曲げて)、ワークを垂直上方から照射するようにする。そして、ワークから正反射した光はハーフミラーを通過させるようにし、撮像装置でワーク画像を撮影する。
これにより、高速搬送中の振動によってワークが搬送路面から傾いても、面状照明のいずれかの部位からの光束が撮像装置に入射するようにでき、画像の明度変動が少なくなり、ワークの安定した姿勢判別や良否判定が可能となる。
【0011】
また、本発明のワーク姿勢判別装置は、前記光源はランプ等の発光源と光拡散板で構成され、該光拡散板により面状の発光部が形成され、前記面状の発光部の中心部から照射される照射光の照射軸と前記撮像装置の受光軸とを、前記静止状態のワーク表面に垂直な方向からそれぞれ等しい所定の角度φだけ傾けると共に、前記照射軸と受光軸とが静止状態のワーク表面に対して正反射の関係になるように、前記光源と撮像装置とを対向して配置することを特徴とする。
このような構成により、光源を発光源(ハロゲンランプ等)と光拡散板を使用し面状の発光面とする。また、発光部の照射軸と撮像装置の受光軸とをワーク表面に垂直な方向からそれぞれ等しい角度φだけ傾けると共に、発光部の照射軸と撮像装置の受光軸とがワーク表面に対して正反射の関係になるようにする。
これにより、高速搬送中の振動によってワークが搬送路面から傾いても、画像の明度変動が少ない安定した姿勢判別や良否判定が可能となる効果に加えて、ハーフミラーが不要になり、ハーフミラーによる照明光ロスや画像劣化の恐れがなくなる。また、発光部や撮像装置をワークにより接近して設置できるため、光拡散板のサイズを小さくできる。
【0012】
また、本発明のワーク姿勢判別装置は、前記搬送中のワークの搬送路面に対する最大の傾き角をθと仮定し、前記撮像装置のレンズとワークまでの距離をWdとした場合に、前記光拡散板の幅Wsが、Ws≧2・Wd・tan2θ、であることを特徴とする。
これにより、搬送中の振動によりワークが搬送路面に対して所定の角度θ傾いた場合でも、光拡散板の端部からの光はワークで正反射して撮像装置のレンズに入射するため、明度変動の少ない画像を撮影することができる。
【0013】
また、本発明のワーク姿勢判別装置は、パーツフィーダ等で搬送される鏡面状の表面を有するワークの姿勢や良否を判別するための光源、撮像装置、画像処理装置を備えたワーク姿勢判別装置であって、前記光源の発光波長がシリコンを透過する近赤外光であることを特徴とする。
このような構成により、パーツフィーダなどを搬送されるシリコン基板のベアチップ等の姿勢や良否を判別するために、光源の発光波長をシリコンを透過する近赤外光とする。
これにより、ICチップ等のウラ面(配線パターン等が見えない面)が上(撮影側)を向いた状態においても、照明光が基板を透過して、オモテ面に形成された配線パターン等を撮像することができるので、ICチップ等の方向判別が可能となる。
【0014】
また、本発明のワーク姿勢判別装置は、前記光源はランプ等の発光源と赤外線透過フィルタと光拡散板とで構成され、前記ランプからの照明光を赤外線透過フィルタを通過させ、該赤外線透過フィルタを透過した照明光を光拡散板により拡散させることにより面状の発光部が形成され、前記面状の発光部の中心部から照射される照射光の照射軸と前記撮像装置の受光軸とを、前記静止状態のワーク表面に垂直な方向からそれぞれ等しい所定の角度φだけ傾けると共に、前記照射軸と受光軸とが静止状態のワーク表面に対して正反射の関係になるように、前記光源と撮像装置とを対向して配置することを特徴とする。
このような構成により、光源をランプと赤外線透過フィルタと光拡散板とで構成し、ランプからの照明光を赤外線透過フィルタを通過させ、該赤外線透過フィルタを透過した照明光を光拡散板により拡散させて面状の発光部とする。これにより、照明光の波長をシリコンを透過する近赤外光とする。また、発光部の照射軸と撮像装置の受光軸とをワーク表面に垂直な方向からそれぞれ等しい角度φだけ傾けると共に、発光部の照射軸と撮像装置の受光軸とがワーク表面に対して正反射の関係になるようにする。
これにより、ワークが振動して搬送路面に対して傾く場合にも画像の明度変動が少ない安定した姿勢判別や良否判定が可能となる効果に加えて、ICチップ等のウラ面(配線パターン等が見えない面)が上(撮影側)を向いた状態においても、照明光が基板を透過して、オモテ面に形成された配線パターン等を撮像することができるので、ICチップ等の方向判別が可能となる。
【0015】
また、本発明のワーク姿勢判別装置は、前記光源は前記ランプ等の発光源からの光束を赤外線透過フィルタを通過させて発光部が形成され、前記撮像装置は、その受光軸が前記静止状態のワーク表面に対して垂直方向になるように配置され、前記発光部は、前記ワークを前記撮像装置側とは反対側の面から照射するように構成されたことを特徴とする。
このような構成により、例えば、搬送路に孔を開け、この搬送路に開けた孔を通して、ワークの下方から近赤外照明光を照射する。これにより、孔の上方に設置された撮像装置では、ICチップ内の金属配線パターン等のシルエット像を撮影することができ、ワークの方向を認識することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のワーク姿勢判別装置は、光源の発光部を面状としたので、搬送中の振動によって鏡面状の表面を有するワークが搬送路面に対して傾いても、画像の明度変動が少なく安定した姿勢判別が行える。また、光源の発光波長をシリコンを透過する近赤外光とすることにより、ICチップの回転方向の判別が容易に行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
[本発明のワーク姿勢判別装置の第1の実施の形態]
図1は、本発明のワーク姿勢判別装置の第1の実施の形態を示す図である。
図1(A)に示すように、光源5はハロゲンランプ(発光源)10と光拡散板11から構成され、光拡散板11が面状の発光部となっている。この光拡散板11は、ハロゲンランプ10からの光束を散乱・拡散させ、発光面全体の明るさを均一にするために使用される。
【0019】
光源5から照射される照明光はハーフミラー14で90度折り曲げられて反射され、搬送路1上のワーク2に垂直に照射される。そして、ワーク2から正反射した反射光をハーフミラー14を通過させるようにし、CCDカメラ12とレンズ13からなる撮像装置4でワーク2の画像を撮影する。なお、CCDカメラ12により撮影されたワーク画像は画像処理装置6に送られ、該画像処理装置6内で画像解析を行うことにより、ワーク2の姿勢や良否判定が行われる。
【0020】
また、図1(B)は光拡散板11のサイズ(大きさ)を説明するための図であり、説明を簡単にするためハーフミラー14を省略して、等価的な配置で表示している。光拡散板11の幅Wsは、レンズ13の先端部とワーク2までの距離Wd、搬送中にワーク2が搬送路面に対して傾く角度の最大値(角度θ)に対して、
Ws≧2・Wd・tan2θ・・・(式1)、
となるように設定されている。これによりワーク2が搬送路1の路面に対して角度θ傾いた場合でも、光拡散板11の端部からの光はワーク2で正反射して垂直上方のレンズ13に入射するため、明度変動の少ない画像を撮影することができる。
【0021】
なお、光拡散板11を方形状のものとし、両辺の長さとも同じ幅Wsとすることにより、ワーク2が搬送路1の路面に対してどの方向に角度θ傾いても、明度変動の少ない画像を撮影することができる。また、光拡散板11が直径Wsの円面状であっても同様である。
【0022】
次に、図1に示すワーク姿勢判別装置の変形例を図2に示す。図2に示すワーク姿勢判別装置においては、光源5は図1と同様にハロゲンランプ10と光拡散板11とで構成される。
【0023】
そして、光拡散板11の中心部から照射される照射光の照射軸Aと撮像装置4の受光軸Lとが、静止状態のワーク2の表面に垂直方向からそれぞれ等しい所定の角度φだけ傾くように、光源5と撮像装置4とを対向して配置する。この場合に、照射軸Aと受光軸Lとがワーク2の表面に対して正反射の関係になるように、光源5と撮像装置4とを配置する。この場合も光拡散板11の幅Wsを(式1)を満たすようにすることによって同様の効果が得られる。
【0024】
この図2に示すワーク姿勢判別装置は、図1に示すワーク姿勢判別装置に対して、ハーフミラー14による照明光のロスや画像劣化の恐れがなく、また、光源5や撮像装置4をワーク2により接近して設置できる点で優れている。このため、(式1)において、Wdを小さくでき、拡散板11が小さいサイズで済む。
【0025】
[本発明のワーク姿勢判別装置の第2の実施の形態]
図3は、本発明のワーク姿勢判別装置の第2の実施の形態を示す図である。
図3に示すワーク姿勢判別装置は、図2に示したワーク姿勢判別装置の光源5対して赤外線透過フィルタ20を付加した構成をしており、波長約1000nm以上の近赤外線のみワーク2に照射するように構成されている。
【0026】
近赤外光はワーク2であるICチップのシリコン基板を透過するが、IC回路内の金属配線パターン等では反射され、その像を撮影することができる。これによりICチップのオモテ面(配線パターンが見える面)が下(非撮影側)を向いた状態でもICチップの回転方向を認識することができる。
【0027】
なお、本方式は図1に示すワーク姿勢判別装置の光源5に赤外線透過フィルタを付加することでも同様の効果が得られる。しかし、一般的に波長1000nm以上の近赤外線に対するCCDカメラの感度は非常に小さいため、ハーフミラーによる照明光のロスがない図2に示す配置とする方が有利である。
【0028】
次に、第2の実施の形態の変形例を図4に示す。この構成例では、搬送路1に開けた孔1aを通して、下方から光源5により近赤外照明光を照射する。これにより、上方に設置した撮像装置4ではICチップ内の金属配線パターン等のシルエット像を撮影することができ、これにより方向を認識することができる。なお、この場合は、光源5の照射面積は小さくてすむので、光拡散板を省略することができる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明においては、搬送中の振動によって鏡面状の表面を有するワークが搬送路面に対して傾く場合にも安定した姿勢判別が行え、また、光源の発光波長をシリコンを透過する近赤外光とすることにより、ICチップ等のワークの回転方向の判別が容易に行える効果を奏するので、本発明はICチップのワーク姿勢判別装置等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明のワーク姿勢判別装置の第1の実施の形態を示す図である。
【図2】第1の実施の形態の変形例を示す図である。
【図3】本発明のワーク姿勢判別装置の第2の実施の形態を示す図である。
【図4】第2の実施の形態の変形例を示す図である。
【図5】従来のパーツフィーダ用姿勢判別装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0031】
1…搬送路、2…ワーク(ICチップ)、4…撮像装置、5…光源、6…画像処理装置、10…ハロゲンランプ、11…光拡散板、12…CCDカメラ、13…レンズ、14…ハーフミラー、20…赤外線透過フィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パーツフィーダ等で搬送される鏡面状の表面を有するワークの姿勢や良否を判別するための光源、撮像装置、画像処理装置を備えたワーク姿勢判別装置であって、
前記光源の発光部が面状に形成され、
前記面状の発光部の中心部から照射される光束の方向と、前記撮像装置で受光される光束の方向とが、静止状態のワーク表面に対して正反射の関係となるように構成されており、
搬送中のワークの傾きが搬送路面に対して所定の最大角度に達した場合に、前記面状の発光部の周辺部から照射される光束の方向と、前記撮像装置で受光される光束の方向とを、ワーク表面に対して正反射の関係に保てるように、前記面状の発光部の大さが設定されていること
を特徴とするワーク姿勢判別装置。
【請求項2】
前記光源はランプ等の発光源と光拡散板とで構成され、該光拡散板により面状の発光部が形成されると共に、該発光部から搬送路面に水平な方向に向けて照明光を照射するように構成され、
前記撮像装置は、その受光方向が前記静止状態のワーク表面に対して垂直方向になるように配置され、
前記撮像装置の前面にはハーフミラーが配置され、
前記ハーフミラーは、前記発光部から入射される照明光を反射して前記ワークに垂直上方から照明光を照射すると共に、前記ワークから反射される反射光を通過させて、前記撮像装置で受光させるように構成されたこと
を特徴とする請求項1に記載のワーク姿勢判別装置。
【請求項3】
前記光源はランプ等の発光源と光拡散板で構成され、該光拡散板により面状の発光部が形成され、
前記面状の発光部の中心部から照射される照射光の照射軸と前記撮像装置の受光軸とを、前記静止状態のワーク表面に垂直な方向からそれぞれ等しい所定の角度φだけ傾けると共に、前記照射軸と受光軸とが静止状態のワーク表面に対して正反射の関係になるように、前記光源と撮像装置とを対向して配置すること
を特徴とする請求項1に記載のワーク姿勢判別装置。
【請求項4】
前記搬送中のワークの搬送路面に対する最大の傾き角をθと仮定し、前記撮像装置のレンズとワークまでの距離をWdとした場合に、前記光拡散板の幅Wsが、
Ws≧2・Wd・tan2θ、
であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のワーク姿勢判別装置。
【請求項5】
パーツフィーダ等で搬送される鏡面状の表面を有するワークの姿勢や良否を判別するための光源、撮像装置、画像処理装置を備えたワーク姿勢判別装置であって、
前記光源の発光波長がシリコンを透過する近赤外光であること
を特徴とするワーク姿勢判別装置。
【請求項6】
前記光源はランプ等の発光源と赤外線透過フィルタと光拡散板とで構成され、前記ランプからの照明光を赤外線透過フィルタを通過させ、該赤外線透過フィルタを透過した照明光を光拡散板により拡散させることにより面状の発光部が形成され、
前記面状の発光部の中心部から照射される照射光の照射軸と前記撮像装置の受光軸とを、前記静止状態のワーク表面に垂直な方向からそれぞれ等しい所定の角度φだけ傾けると共に、前記照射軸と受光軸とが静止状態のワーク表面に対して正反射の関係になるように、前記光源と撮像装置とを対向して配置すること
を特徴とする請求項5に記載のワーク姿勢判別装置。
【請求項7】
前記光源は前記ランプ等の発光源からの光束を赤外線透過フィルタを通過させて発光部が形成され、
前記撮像装置は、その受光軸が前記静止状態のワーク表面に対して垂直方向になるように配置され、
前記発光部は、前記ワークを前記撮像装置側とは反対側の面から照射するように構成されたこと
を特徴とする請求項5に記載のワーク姿勢判別装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−20341(P2008−20341A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−192808(P2006−192808)
【出願日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【出願人】(000002059)神鋼電機株式会社 (1,111)
【Fターム(参考)】