位相同期ループ回路及び位相同期方法
【課題】 電源電圧のレベルが低くなっても高周波数の多様なクロック信号を発生することが可能な位相同期ループ及び方法を提供すること。
【解決手段】 位相同期ループ回路は外部クロック信号と帰還クロック信号を受信し、外部クロック信号の位相が帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を発生し、外部クロック信号の位相が帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生する位相検出器と、アップ信号に応答して制御電圧が増加し、ダウン信号に応答して制御電圧を減少するループフィルタ回路と、制御電圧を受信してn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する電圧制御発振器回路とを含むこともできる。また、位相同期ループ回路は少なくとも4個のループを含み制御電圧を受信して複数の内部クロック信号を発生する電圧制御発振器回路も含むことができる。
【解決手段】 位相同期ループ回路は外部クロック信号と帰還クロック信号を受信し、外部クロック信号の位相が帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を発生し、外部クロック信号の位相が帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生する位相検出器と、アップ信号に応答して制御電圧が増加し、ダウン信号に応答して制御電圧を減少するループフィルタ回路と、制御電圧を受信してn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する電圧制御発振器回路とを含むこともできる。また、位相同期ループ回路は少なくとも4個のループを含み制御電圧を受信して複数の内部クロック信号を発生する電圧制御発振器回路も含むことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位相同期ループ回路及び位相同期方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1Aは、従来の位相同期ループの構成の一例を示す図であって、位相同期ループは位相周波数検出器PFD10、電荷ポンプCP12、ループフィルタLF14、電圧制御発振器VCO16、1つ以上の分周器18−1、18−2、及び/または1つ以上の分周器20で構成されている。
【0003】
位相周波数検出器PFD10は、外部クロック信号ECLKを受信し、外部クロック信号ECLKと帰還クロック信号DCLKとの間の位相差に応答してUP信号またはDOWN信号を発生することができる。外部クロック信号ECLKの位相が帰還クロック信号DCLKの位相より先行すると、UP信号(アップ信号)が活性化されることになり、外部クロック信号ECLKの位相が帰還クロック信号DCLKの位相より遅れると、DOWN信号(ダウン信号)が活性化される。
【0004】
電荷ポンプCP12及び/またはループフィルタLF14は活性化されたUP信号に応答して制御電圧Vcのレベルを上げることができ、活性化されたDOWN信号に応答して制御電圧Vcのレベルを下げることができる。
【0005】
例えば、外部クロック信号ECLKの周波数が1GHzであるとき、2GHzの周波数を有する1つ以上の最終内部クロック信号を作るために従来の電圧制御発振器VCO16はそれぞれが4GHzの周波数を有する2個のクロック信号CLK、CLKBを発生することができる。分周器18−1はクロック信号CLKを分配してそれぞれが2GHzの周波数を有する2個の内部クロック信号ICLK0、ICLK180を発生することができる。分周器18−2は反転されたクロック信号CLKBを分配してそれぞれが2GHzの周波数を有する2個のクロック信号ICLK90、ICLK270を発生することができる。
【0006】
分周器20は内部クロック信号ICLK0、ICLK180、ICLK90、ICLK270の1つを受信して外部クロック信号ECLKの周波数と同じ1GHzの周波数を有する分配されたクロック信号DCLKを発生することができる。
【0007】
すなわち、外部クロック信号ECLKの周波数よりも高い周波数を有する最終内部クロック信号ICLK0、ICLK180、ICLK90、ICLK270を発生するために分周器20が必要である。言い換えれば、位相同期ループPLLは分周器20を含まない場合には、最終内部クロック信号ICLK0〜ICLK270の周波数が外部クロック信号ECLKの周波数と同一である。しかし、クロック信号CLK、CLKBのそれぞれの周波数は外部クロック信号ECLKの周波数の4倍を有しなければならなく、外部クロック信号ECLKの周波数の2倍の周波数を有する最終内部クロック信号ICLK0〜ICLK270を発生する。
【0008】
結局、従来の位相同期ループは電源電圧VCCが低いとき(例えば、2VDD未満または1.8V以下のとき)、高周波数の内部クロック信号(例えば、4GHz以上)を電圧制御発振器VCOから発生することは難しいという問題がある。また、従来の位相同期ループは複数の分周器によってさらに大きいチップ面積を有することとなる。
【0009】
図1Bは、従来の位相同期ループの他の例の構成を示す図であって、図1Bの位相同期ループは図1Aの構成と同様な構成要素を含み、1つ以上の分周器18−1、18−2及び1つ以上の分周器20をさらに含む。図1Bの従来の位相同期ループは1つ以上の分周器18−3、18−4、18−5、18−6を含むことができる。図示されたように、クロック信号CLK、CLKBのそれぞれの周波数は外部クロック信号ECLKの周波数よりも8倍高い周波数であり、クロック信号iCLK0〜iCLK270のそれぞれの周波数は外部クロック信号ECLKの周波数よりも4倍高い周波数である。また、内部クロック信号ICLK0〜ICLK315のそれぞれの周波数は外部クロック信号ECLKの周波数よりも2倍高い周波数である。
【0010】
例えば、外部クロック信号ECLKの周波数が1GHzであれば、クロック信号CLK、CLKBの周波数は8GHzであり、クロック信号iCLK0〜iCLK270の周波数は4GHzであり、内部クロック信号ICLK0〜ICLK315の周波数は2GHzである。低い電源電圧(例えば、2VDD未満)の状態において従来の電圧制御発振器VCOは8GHzの周波数を有する出力クロック信号CLK、CLKBを発生することができない。
【0011】
図2は、従来の電圧制御発振器を示す図であり、例えば、図1Aまたは1Bの電圧制御発振器VCO16を示すものである。従来の電圧制御発振器はループ状で構成された1つ以上のインバータI1、I2、I3を含む第1リングオシレータ16−1、ループ状(例えば、第1リングオシレータ16−1と同じ構成)に構成された1つ以上のインバータI4、I5、I6を含む第2リングオシレータ16−2及びクロック信号CLK、CLKBをラッチするための1つ以上のインバータI7、I8を含むラッチ回路を含むことができる。
【0012】
出力クロック信号CLK/CLKBの周波数は電圧Vcのレベルに応答して制御され、制御電圧Vcのレベルが増加すると出力クロック信号CLK/CLKBの周波数は増加し、制御電圧Vcのレベルが減少すると出力クロック信号CLK/CLKBの周波数は減少する。
【0013】
制御電圧Vcのレベルが低すぎると(低い電源電圧が供給された場合)高周波数を有する出力クロック信号CLK/CLKB(例えば、4GHz以上)が発生できないという問題がある。
【0014】
図3Aは、従来の位相同期ループ、例えば、図1Aの従来の位相同期ループの実施形態の動作を説明するための動作タイミング図である。
【0015】
電圧制御発振器VCO16は外部クロック信号ECLKの周波数より4倍高い周波数を有し180度の位相差を有する2個のクロック信号CLK、CLKBを発生することができる。内部クロック信号ICLK0〜ICLK270の周波数は外部クロック信号ECLKの周波数より2倍高い周波数とすることができる。
【0016】
図3Aは、内部クロック信号ICLK0が外部クロック信号ECLKに同期していることを示す図である。電源電圧が高いときには、すべての内部クロック信号が正常に発生できるが、電源電圧が低いときには、内部クロック信号が図3Aのタイミング図に示されたように発生させることはできない。
【0017】
図3Bは、従来の位相同期ループ、例えば、図1Bの従来の位相同期ループの一例の動作を示すタイミング図である。
【0018】
電圧制御発振器VCO16は、外部クロック信号ECLKの周波数より8倍高い周波数を有し、180度の位相差を有する2個のクロック信号CLK、CLKBを発生することができる。クロック信号iCLK0〜iCLK270のそれぞれの周波数は外部クロック信号ECLKの周波数より4倍高い周波数とすることができ、内部クロック信号ICLK0〜ICLK315の周波数は外部クロック信号ECLKの周波数より2倍高い周波数とすることができる。
【0019】
図3Bは、内部クロック信号ICLK0が外部クロック信号ECLKに同期することを示す図である。電源電圧が高いときには、すべての内部クロック信号は正常に発生することができるが、電源電圧が低いときには、内部クロック信号は図3Bのタイミング図に示されたように発生させることはできない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明の目的は、電源電圧のレベルが低くなっても高周波数の多様なクロック信号を発生することが可能な位相同期ループ及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の好適な実施形態は、信号の位相を同期する位相同期ループ回路及び方法を提供する。
【0022】
本発明の好適な実施形態は、帰還クロック信号の位相を外部クロック信号に同期する位相同期ループ回路及び方法を提供する。
【0023】
本発明の好適な実施形態は、メモリセルアレイにデータを保存してメモリセルアレイからデータをリードするメモリ装置及び方法を提供する。
【0024】
本発明の好適な実施形態は、複数のメモリ装置を備えるメモリにデータを保存し、メモリからデータをリードするメモリシステム及び方法を提供する。
【0025】
本発明の好適な実施形態は、少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する帰還クロック信号の位相を外部クロック信号に同期する位相同期ループ回路及び方法を提供する。
【0026】
本発明の好適な実施形態は、少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生するメモリセルアレイにデータを保存し、メモリセルアレイからデータをリードするメモリ装置及び方法を提供する。
【0027】
本発明の好適な実施形態は、少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する複数のメモリ装置を備えるメモリにデータを保存し、メモリからデータをリードするメモリシステム及び方法を提供する。
【0028】
本発明の好適な実施形態は、少なくとも4個のループを含み複数の内部クロック信号を発生する帰還クロック信号の位相を外部クロック信号に同期する位相同期ループ回路及び方法を提供する。
【0029】
本発明の好適な実施形態は、少なくとも4個のループを含み複数の内部クロック信号を発生するメモリセルアレイにデータを保存し、メモリセルアレイからデータをリードするメモリシステム及び方法を提供する。
【0030】
本発明の好適な実施形態は、少なくとも4個のループを含み複数の内部クロック信号を発生する複数のメモリ装置を備えるメモリにデータを保存し、メモリからデータをリードするメモリシステム及び方法を提供する。
【0031】
本発明の好適な実施形態は、ハイパーリングオシレータ(hyper ring oscillator)を備える電圧制御発振器回路を含む位相同期ループ回路、メモリ装置、及びメモリシステムを提供する。
【0032】
本発明の好適な実施形態は、電圧制御発振器回路が1つ以上のループ回路を含む位相同期ループ回路、メモリ装置、及びメモリシステムを提供する。
【0033】
本発明の好適な実施形態は、少数の分周器または分周器がない位相同期ループ回路、メモリ装置、及びメモリシステムを提供する。
【0034】
本発明の好適な実施形態は、少数の分周器が要求されるか、または分周器が不要であるため、チップ面積を減少できる位相同期ループ回路、メモリ装置及びメモリシステムを提供する。
【0035】
本発明の好適な実施形態は、帰還クロック信号の位相を外部クロック信号に同期する位相同期ループ回路及び方法と、メモリセルアレイにデータを保存してメモリセルアレイからデータをリードするメモリシステム及び方法と、電源電圧VDDのレベルが比較的に低いとき(例えば、2V未満)でも高周波数内部クロック信号(例えば、2GHz以上)を発生することができる複数のメモリ装置を含むメモリにデータを保存してメモリからデータをリードするメモリシステム及び方法とを提供する。
【0036】
本発明の好適な実施形態の位相同期ループ回路は、外部クロック信号と帰還クロック信号を受信して前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を発生し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生する位相検出器と、前記アップ信号に応答して制御電圧が増加し、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少するループフィルタ回路と、前記制御電圧を受信して少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する電圧制御発振器回路とを備える。
【0037】
前記電圧制御発振器回路はハイパーリングオシレータを備える。
【0038】
一実施形態の前記ループフィルタ回路は低域通過フィルタである。
【0039】
他の実施形態の前記ループフィルタ回路はデジタルループフィルタ回路である。
【0040】
さらに他の実施形態の前記ループフィルタ回路はアナログループフィルタ回路である。
【0041】
前記電圧制御発振器回路は分周器を含まない。
【0042】
本発明の好適な実施形態の帰還クロック信号の位相を外部クロック信号の位相に同期させる方法は、前記外部クロック信号と前記帰還クロック信号を受信し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を出力し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生し、前記アップ信号に応答して制御電圧が増加し、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少し、少なくともn(nは4より大きい整数)個の内部クロック信号を直接発生し、前記少なくともn個の内部クロック信号の少なくとも1つから前記帰還クロック信号を発生することを特徴とする。
【0043】
本発明の好適な実施形態の位相同期ループ回路は、外部クロック信号と帰還クロック信号を受信し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を発生し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生する位相検出器と、前記アップ信号に応答して制御電圧が増加し、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少するループフィルタ回路と、少なくとも4個のループを含み、前記制御電圧を受信して複数の内部クロック信号を発生する電圧制御発振器回路とを備える。
【0044】
本発明の好適な実施形態に係る帰還クロック信号の位相を外部クロック信号の位相に同期させる方法は、前記外部クロック信号と前記帰還クロック信号を受信し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を発生し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生し、前記アップ信号に応答して制御電圧が増加して、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少し、各分離されたループから少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を発生することを特徴とする。
【0045】
本発明の好適な実施形態のメモリ装置は、メモリセルアレイ、外部クロック信号及び帰還クロック信号を受信し、少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する少なくとも電圧制御発振器を含む位相同期ループ回路と、前記少なくともn個の内部クロック信号を受信し、p(pは2以上の整数)個の制御信号を発生する制御信号発生器回路と、前記p個の制御信号のそれぞれに応答して直列ビットストリームのビットを受信し、前記直列ビットストリームを前記メモリセルアレイに用いられる並列ビットストリームに変換する少なくとも1つの直並列変換器と、前記p個の制御信号のそれぞれに応答して前記メモリセルアレイから並列ビットストリームを受信し、前記並列ビットストリームを直列ビットストリームに変換する少なくとも1つの並直列変換器を備える。
【0046】
本発明の好適な実施形態のメモリシステムは複数のメモリ装置を備え、前記複数のメモリ装置のそれぞれがメモリセルアレイ、外部クロック信号及び帰還クロック信号を受信し、少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する少なくとも電圧制御発振器を含む位相同期ループ回路と、前記少なくともn個の内部クロック信号を受信し、p(pは2以上の整数)個の制御信号を発生する制御信号発生器回路と、前記p個の制御信号のそれぞれに応答して直列ビットストリームのビットを受信し、前記直列ビットストリームを前記メモリセルアレイに用いられる並列ビットストリームに変換する少なくとも1つの直並列変換器と、前記p個の制御信号のそれぞれに応答して前記メモリセルアレイから並列ビットストリームを受信し、前記並列ビットストリームを直列ビットストリームに変換する少なくとも1つの並直列変換器を備えるメモリモジュールと、前記外部クロック信号を前記複数メモリ装置のそれぞれの位相同期ループ回路に供給し、命令信号及びアドレス信号を前記メモリモジュールに供給するメモリ制御器とを備える。
【発明の効果】
【0047】
本発明の好適な位相同期ループ及び方法は、分周器を必要としないか、または少ない分周器を用いて電源電圧のレベルが低くでも高周波数の多様な数、すなわち2n個に限らずn個のクロック信号を発生することが可能である。本発明の好適な実施の形態に係る位相同期ループ及び方法は、同一周波数の入力クロック信号に対して従来の位相同期ループ及び方法と同じ周波数の出力クロック信号を発生するために従来の位相同期ループ及び方法に比べて電圧制御発振器が低い制御電圧を利用して低い周波数のクロック信号を発生しても良いので電力消耗が少なくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
以下に、添付した図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態に係る位相同期ループ回路及び位相同期方法を説明する。
【0049】
図4は、本発明の好適な一実施形態に係る位相同期ループを示す図であり、位相同期ループは位相周波数検出器PFD10、電荷ポンプCP12、ループフィルタLF14、電圧制御発振器VCO16’、及び/または1つ以上の分周器20で構成されている。電圧制御発振器VCO16’は電源電圧が比較的に低いとき(例えば、2V未満)でも図1Aの内部クロック信号ICLK0〜ICLK270に対応する複数の高周波数の内部クロック信号ICLK1〜ICLKn(例えば、2GHz以上)を直接的に発生する。一実施形態において、電圧制御発振器VCO16’はハイパーリングオシレータで実施され、ハイパーリングオシレータは所定の位相差を有する複数の内部クロック信号(例えば、4個以上のクロック信号)を直接的に発生することができる。さらに、本発明の好適な実施形態に係る電圧制御発振器VCOは分周器、例えば分周器18−1、18−2及び/または20を備えられなくても良いのでチップ面積を減少することができる。
【0050】
図5Aは本発明の好適な一実施形態に係る電圧制御発振器を示す図であり、電圧制御発振器は複数のインバータI1〜I6を含む。一実施形態において、第1ループ回路はインバータI4、I5、I2、I3を含み、第2ループ回路はインバータI1、I2、I3を含み、第3ループ回路はインバータI4、I6、I3を含む。内部クロック信号ICLK0はインバータI1、I5から発生するクロック信号の位相混合(phase combination)によって発生することができ、クロック信号ICLK90、ICLK180、ICLK270は位相混合のような原理によって同様に発生することができる。一実施形態において、ノードDの位相がノードAの位相より90度先に進行し、ノードCの位相がノードDの位相より90度先に進行し、各ノードの位相は規則的な間隔を有するように決定することができる。
【0051】
図5Bは、図5Aの電圧制御発振器の等価図であり、複数のインバータI1〜I6及び内部クロック信号ICLK0、ICLK90、ICLK180、ICLK270を示す図である。図5A及び図5Bの実施形態において、ノードA、Bのそれぞれは2個の入力I1、I5/I2、I6を受信し1つの出力I2/I3を出力する。また、ノードC、Dのそれぞれは1つの入力I3/I4を受信し2個の出力I1、I4/I5、I6を出力する。
【0052】
図6Aは、本発明の好適な他の実施形態に係る電圧制御発振器を示す図であり、電圧制御発振器は複数のインバータI1〜I8を含む。他の実施形態において、第1ループ回路はインバータI1、I2、I3、I4を含み、第2ループ回路はインバータI1、I2、I8を含み、第3ループ回路はインバータI3、I4、I7を含み、第4ループ回路はインバータI2、I3、I6を含み、第5ループ回路はインバータI7、I8を含み、第6ループ回路はインバータI5、I6を含み、第7ループ回路はインバータI1、I5、I4を含む。
【0053】
図6Bは図6Aの電圧制御発振器の他の図を示し、図6Cは図6Aに示した電圧制御発振器の等価図を示す図であり、複数のインバータI1〜I8と内部クロック信号ICLK0、ICLK90、ICLK180、ICLK270を示している。図6A、6Bの実施形態において、ノードA、B、C、Dのそれぞれは2個の入力I1、I6/I2、I7/I3、I5/I4、I8を入力し1つの出力I2/I3/I4/I1を出力する。
【0054】
図7は、本発明の好適な実施形態に係る図6Aの位相同期ループの動作を示すタイミング図である。図示したように、モード内部クロック信号ICLK0〜ICLK270の周波数は外部クロック信号ECLKの周波数の2倍の周波数である。結果として、図6Aの位相同期ループは電源電圧VDDが低いとき(例えば、2V未満)でも分周器を用いず、図1Aの内部クロック信号ICLK0〜ICLK270に対応する高周波数(例えば、2GHz以上)の複数の内部クロック信号(例えば、4個以上)を発生することができる。
【0055】
図8Aは本発明の好適なさらに他の実施形態に係る電圧制御発振器を示す図であり、電圧制御発振器は複数のインバータI1〜I10を含む。内部クロック信号ICLK0、ICLK72、ICLK144、ICLK216、ICLK288は位相混合のような原理によって発生することができる。実施形態において、ノードA〜Eの位相は72度ほどの差がある。
【0056】
図8Bは図8Aの電圧制御発振器の等価図であり、複数のインバータI1〜I10及び内部クロック信号ICLK0、ICLK72、ICLK144、ICLK216、ICLK288を示す。図8A、8Bの実施形態において、ノードA〜Eのそれぞれは2個の入力I2、I6/I1、I10/I5、I9/I4、I7/I3、I8を受信し2個の出力I3、I7/I2、I6/I1、I6/I5、I10/I4、I9を出力する。
【0057】
図9は本発明の好適な実施形態に係る図8Aの位相同期ループの動作を示すタイミング図であり、図示したように5個の内部クロック信号ICLK0、ICLK72、ICLK144、ICLK216、ICLK288の周波数は外部クロック信号ECLKの周波数の2倍の周波数である。結果として、図8Aの位相同期ループは電源電圧VDDが低いとき(例えば、2V未満)でも分周器を用いずに高周波(数例えば、2GHz以上)の複数の内部クロック信号(例えば、4個以上)を発生することができる。
【0058】
図10は本発明の好適なさらに他の実施形態に係る電圧制御発振器の等価図であり、複数のインバータ、ノードA〜F、及び内部クロック信号ICLK0、ICLK60、ICLK120、ICLK180、ICLK240、ICLK300を示す。実施形態において、ノードA〜Fの位相は60度ほどの差がある。図10の実施形態において、ノードA〜Fのそれぞれは3個の入力を受信し2個の出力を出力する。
【0059】
図11は本発明の好適な実施形態に係る図10の電圧制御発振器の動作を示すタイミング図である。内部クロック信号ICLK0、ICLK60、ICLK120、ICLK180、ICLK240、ICLK300は位相混合のような原理によって発生することができる。図示したように6個の内部クロック信号ICLK0、ICLK60、ICLK120、ICLK180、ICLK240、ICLK300の周波数は外部クロック信号ECLKの周波数の2倍である。結果として、図10の電圧制御発振器は電源電圧VDDが低いとき(例えば、2V未満)でも分周器なしに高周波数(例えば、2GHz以上)の複数の内部クロック信号(例えば、4個以上)の内部クロック信号を発生することができる。
【0060】
図12は本発明の好適なさらに他の実施形態に係る電圧制御発振器の等価図であり、複数のインバータ、ノードA〜H、及び内部クロック信号ICLK0、ICLK45、ICLK90、ICLK135、ICLK180、ICLK225、ICLK270、ICLK315を示す。実施形態において、ノードA〜Fの位相は相違することがあり、図12の実施形態において、ノードA〜Hのそれぞれは4個の入力を受信し3個の出力を出力する。
【0061】
図13は本発明の好適な実施形態に係る図12の電圧制御発振器の動作を示すタイミング図であり、内部クロック信号ICLK0、ICLK45、ICLK90、ICLK135、ICLK180、ICLK225、ICLK270、ICLK315が位相混合のような原理によって発生することができる。図示したように、8個の内部クロック信号ICLK0、ICLK45、ICLK90、ICLK135、ICLK180、ICLK225、ICLK270、ICLK315の周波数は外部クロック信号ECLKの周波数の2倍である。結果として、図12の電圧制御発振器は電源電圧VDDが低いとき(例えば、2V未満)でも分周器を用いず高周波数(例えば、2GHz以上)の複数の内部クロック信号(例えば、4個以上)の内部クロック信号を発生することができる。
【0062】
図4〜図13に図示したように、電圧制御発振器VCO及び本発明の好適な実施形態に係る位相同期ループはn(nは整数)個の内部クロック信号を発生することができる。上述したように、内部クロック信号は位相混合のような技術によって発生することができる。また内部クロック信号は規則的に分配される。
【0063】
上述したように、本発明の好適な一実施形態において、位相同期ループは制御電圧を受信して少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接的に発生する電圧制御発振器を含むことができる。本発明の好適な他の実施形態において、電圧制御発生器回路はハイパーリングオシレータを含む。
【0064】
本発明の好適な他の実施形態において、電圧制御発振器回路はn個の内部クロック信号を発生し、n個の内部クロック信号の周波数は外部クロック信号の周波数の倍数であり、n個の内部クロック信号の少なくとも1つは帰還クロック信号として用いられる。本発明の好適な他の実施形態において、倍数は4、8、または16である。
【0065】
本発明の好適な実施形態において、ループフィルタ回路は低域通過フィルタである。
【0066】
本発明の好適な他の実施形態において、n個の内部クロック信号を発生する電圧制御発振器はn個のノードを含み、位相混合によってn個の内部クロック信号のうち、少なくとも2個のクロック信号を発生する。
【0067】
本発明の好適な他の実施形態において、nが4であるとき、電圧制御発振器回路の2個のノードは(n/2)個の入力を受信し、電圧制御発振器回路の2個のノードは(n/2)−1個の入力を受信する。本発明の好適な他の実施形態において、nは4より大きい偶数であり、電圧制御発振器回路の各ノードは(n/2)個の入力を受信する。本発明の好適な他の実施形態において、nは4より大きい奇数であり、電圧制御発振器の各ノードは(n−1)/2個の入力を受信する。本発明の好適な他の実施形態において、nは4より大きい偶数であり、ハイパーリングオシレータはn×(n/2)個のインバータを含む。本発明の好適な他の実施形態において、nは4以上の奇数であり、ハイパーリングオシレータはn×(n−1)/2個のインバータを含む。
【0068】
本発明の好適な実施形態において、n個のノードのそれぞれの位相は360/nほどの差を有する。
【0069】
本発明の好適な実施形態において、nが4であると、ハイパーリングオシレータは4個のノード、6個のインバータ、及び少なくとも3個のループ回路、または4個のノード、8個のインバータ、及び少なくとも7個のループ回路を含む。
【0070】
本発明の好適な他の実施形態において、nが5であれば、ハイパーリングオシレータは5個のノード、10個のインバータ、及び少なくとも8個のループ回路を含む。
【0071】
本発明の好適なさらに他の実施形態において、nが6であれば、ハイパーリングオシレータは6個のノード、18個のインバータ、及び少なくとも8個のループ回路を含む。
【0072】
本発明の好適なさらに他の実施形態において、nが8であれば、ハイパーリングオシレータは8個のノード、32個のインバータ、及び少なくとも8個のループ回路を含む。
【0073】
本発明の好適なさらに他の実施形態において、制御電圧は2Vより小さいか同じであり、例えば、1.8Vである。
【0074】
本発明の好適なさらに他の実施形態において、n個の内部クロック信号の少なくとも1つは外部クロック信号と同期する。
【0075】
本発明の好適なさらに他の実施形態において、電圧制御発振器回路はm×n個の内部クロック信号(mは2以上の整数)を発生し、m×n個の内部クロック信号の周波数は外部クロック信号の周波数の倍数であり、m×n個の内部クロック信号の少なくとも1つは帰還クロック信号を発生するために用いられる。本発明の他の実施形態において、倍数は4、8または16である。
【0076】
本発明の好適なさらに他の実施形態において、電圧制御発振器回路は制御電圧を受信し、n個の中間内部クロック信号を発生する電圧制御発振器及びn個の中間内部クロック信号をm×n個の内部クロック信号に分配するn個の分周器をさらに備える。
【0077】
本発明の好適なさらに他の実施形態において、m×n個の内部クロック信号の周波数は外部クロック信号の周波数の倍数で、n個の中間内部クロック信号の周波数は外部クロック信号の周波数の倍数であり、n個の中間内部クロック信号の周波数はm×n個の内部クロック信号の周波数の倍数である。
【0078】
本発明の好適なさらに他の実施形態において、電圧制御発振器回路は分周器を含まない。
【0079】
本発明の好適な実施形態において、位相同期ループ回路は制御電圧を受信し複数の内部クロック信号を発生する少なくとも4個のループを含む電圧制御発振器回路を含む。
【0080】
本発明の好適な実施形態において、位相同期ループ回路は分離されたループからそれぞれ少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を発生する電圧制御発振器回路を含む。
【0081】
図14Aは本発明の好適な実施形態に係る図4の位相検出器の実施形態を示す図である。図示したように、位相検出器は1つ以上のフリップフロップ、例えば、DフリップフロップDF1、DF2及びNANDゲートNAで構成されている。
【0082】
図示したように、DフリップフロップDF1はクロック信号として外部クロック信号ECLKを受信し、DフリップフロップDF2はクロック信号として帰還クロック信号DCLKを受信する。そして、2つのDフリップフロップDF1、DF2は入力信号として電源電圧VCCを受信することができる。DフリップフロップDF1の出力はUP信号とすることができ、DフリップフロップDF2の出力はDOWN信号とすることができる。UP及びDOWN信号はNANDゲートNANDによって非論理積されることができ、NANDゲートNANDの出力信号がDフリップフロップDF1、DF2に印加される。
【0083】
図14Aの位相検出器は外部クロック信号ECLKと帰還クロック信号DCLKとの間の位相差を検出し、UP信号または信号DOWN信号をループフィルタ(例えば、図4のループフィルタLF14)を充電し放電するために電荷ポンプ(例えば、図4の電荷ポンプCP12)から出力することができる。ループフィルタは例えば、図4に図示したようにUP信号またはDOWN信号に応答して制御電圧Vcを電圧制御発振器VCOに供給することができる。
【0084】
図14Bは本発明の好適なさらに他の実施形態に係る図4の位相周波数検出器PFD10の実施形態を示す図であり、図示したように、位相検出器は1つ以上のフリップフロップ、例えば、DフリップフロップDF1、DF2、ANDゲートA、及び遅延器DLを含む。
【0085】
図示したように、DフリップフロップDF1はクロック信号として基準クロック信号Rを受信することができ、DフリップフロップDF2はクロック信号として帰還クロック信号Vを受信することができる。2つのDフリップフロップDF1、DF2は入力信号として電源電圧Vddを受信することができる。DフリップフロップDF1の出力はUP信号とすることができ、DフリップフロップDF2の出力はDOWN信号とすることができる。UP及びDOWN信号はANDゲートAによって論理積され、遅延器DLによって遅延され、遅延器DLの出力信号がDフリップフロップDF1、DF2に印加される。
【0086】
図14Cは本発明の好適な実施形態に係る図14Bの位相検出器の動作を示すタイミング図であり、図示したように、位相検出器は基準クロック信号Rと帰還クロック信号Vとの間の位相差θdを検出し、位相同期のために位相差θdに対応する制御信号τdを発生する。
【0087】
図15A〜Cは本発明の好適な実施形態に係る電荷ポンプ及びループフィルタの実施形態を示し、例えば、図4の電荷ポンプCP12及びループフィルタLF14の実施形態を示す図である。図示したように、電荷ポンプCP12は1つ以上のトランジスタ、例えば、P1及びN1を含むことができ、ループフィルタLF14は1つ以上のキャパシタC1、C2及び/または抵抗Rを含むことができる。
【0088】
図示したように、P1は第1電流源I1によって電源電圧VCCに接続されることができ、UP信号の反転信号UPBによって制御されることができる。N1は第2電流源I2によって接地電圧に接続することができ、DOWN信号によって制御される。電荷ポンプCP12から出力される制御電圧VcはC1及びR/C2に供給されることができる。図示したように、R及びC2は直列で接続されることができる。
【0089】
実施形態の動作において、図示したように、例えば、図15Bで基準クロック信号RCLKが電圧制御発振器VCO(例えば、図1A、1B、2、4、5A、6A、8A、10または12に図示された電圧制御発振器)からの帰還クロック信号VCLKより先行すると、UP信号が電荷ポンプCP12に出力されることができる。電荷ポンプCP12は位相同期ループでロッキング動作が完了するまで制御電圧Vcの電圧レベルを上げるようにするためにループフィルタLF14を充電することができる。実施形態において、ループフィルタLF14は低域通過フィルタである。
【0090】
実施形態の動作において、図示したように、例えば、図15Cでもし基準クロック信号RCLKが電圧制御発振器VCOからの帰還クロック信号VCLKによりも遅れると、DOWN信号が電荷ポンプCP12に出力されることができる。電荷ポンプCP12は位相同期ループでロッキング動作が完了するまで制御電圧Vcの電圧レベルが減少するように(例えば、漸次的に減少されるように)するためにループフィルタLF14を充電することができる。
【0091】
図16A及び図16Bは、本発明の好適な実施形態に係る図4の分周器20の実施形態の構成を示す図である。図示したように、分周器は1つ以上のフリップフロップ、例えば、DフリップフロップDF3、DF4及び/またはDF5を含むことができる。
【0092】
図16Aに示したように、DフリップフロップDF3は1つ以上の内部クロック信号iclk(例えば、図4の内部クロック信号ICLK0〜ICLKnの1つ)をクロック信号として受信し、入力信号として出力信号QBを受信し、帰還クロック信号(例えば、図4の帰還クロック信号DCLK)として出力クロック信号oclkを出力する。図16Aの実施形態において、分周器は1/2分周器である。例えば、内部クロック信号iclkが2GHzの周波数を有すると、出力クロック信号oclkは1GHzの周波数を有する。
【0093】
図16Bに示したように、DフリップフロップDF4、DF5は直列に配列されることができる。DフリップフロップDF4は1つ以上の内部クロック信号iclk(例えば、図4の内部クロック信号ICLK0〜ICLKnの1つ)をクロック信号として受信し、出力信号QBを入力信号として受信し、出力クロック信号として出力クロック信号iclk’を出力する。同様に、DフリップフロップDF5はクロック信号としてクロック信号iclk’を受信し、入力信号として出力信号QBを受信し、帰還クロック信号(例えば、図4の帰還クロック信号DCLK)として出力クロック信号oclkを出力する。図16Bの実施形態において、分周器は1/4分周器である。例えば、内部クロック信号iclkが4GHzの周波数を有すると、クロック信号iclk’は2GHzの周波数を有し、出力クロック信号oclkは1GHzの周波数を有する。
【0094】
図17は本発明の好適な他の実施形態に係る位相同期ループを示す図であり、位相周波数検出器PFD10、電荷ポンプCP12、ループフィルタLF14、電圧制御発振器VCO16’、1つ以上の分周器18−1’、18−2’、…、18−n’及び/または1つ以上の分周器20を含むことができる。電圧制御発振器VCO16’は比較的に少ない数の分周器を有し、電源電圧VDDが比較的に低いとき(例えば、2V未満)でも図1Aの内部クロック信号ICLK0〜ICLK270に対応する複数の高周波数の内部クロック信号(例えば、4GHz以上)を直接的に発生する。実施形態において、1つ以上の分周器18−1’、18−2’’、…、18−n’は電源電圧VDDが比較的に低いとき(例えば、2V未満)でも複数の高周波数(例えば、2GHz以上)の内部クロック信号ICLK1、ICLK1B、ICLK2、ICLK2B、…、ICLKn、ICLKnBを発生する。
【0095】
実施形態において、電圧制御発振器VCO16’は所定の位相差を有する複数の内部クロック信号(例えば、4個以上のクロック信号)を直接的に発生することができるハイパーリングオシレータで実施されうる。
【0096】
図4〜図13の位相同期ループに対する上述のようなそれぞれの変更が図17の位相同期ループに対しても適用することができる。
【0097】
たとえ、本発明の好適な実施形態が図4及び17に示すアナログ位相同期ループを用いて記述してあるが、本発明の概念は図18に示すデジタル位相同期ループにも適用することができる。
【0098】
図18は本発明の好適なさらに他の実施形態に係る位相同期ループを示す図であり、位相同期ループは位相周波数検出器PFD30、カウンタ32、デジタルアナログ変換器DA34、ループフィルタLF36、電圧制御発振器VCO38、及び/または1つ以上の分周器40で構成されている。
【0099】
電圧制御発振器VCO38は電源電圧VDDが比較的に低いとき(例えば、2V未満)でも図1Aの内部クロック信号ICLK0〜ICLK270に対応する複数の高周波数の内部クロック信号(例えば、2GHz以上)を発生することができる。実施形態において、電圧制御発振器VCO38は所定の位相差を有する複数の内部クロック信号(例えば、4個以上のクロック信号)を直接的に発生することができるハイパーリングオシレータ(hyper ring oscillator)で実施されうる。
【0100】
さらに、本発明の好適な実施形態に係る電圧制御発振器、例えば、電圧制御発振器VCO38は分周器、例えば、分周器18−1、18−2を必要としないのでチップ面積を減少することができる。
【0101】
図示したように、カウンタ32は複数のビットで構成されたカウンティング制御信号CNTの値が増減するようにするためにUP信号またはDOWN信号に応答してアップまたはダウンのカウンティングをするように制御することができる。例えば、“1110…000”はUP信号を受信すると“1111…000”に増加することができ、DOWN信号を受信すると“1100…000”に減少することができる。
【0102】
図19は本発明の好適な実施形態に係る図18のデジタルアナログ変換器及びループフィルタ、例えば、図18のデジタルアナログ変換器DA34、ループフィルタLF36の実施形態を示す図である。図示したように、デジタルアナログ変換器DA34は1つ以上のトランジスタ、例えば、P2及びP3を含む第1回路CM、1つ以上のトランジスタ、例えば、N3−1、…、N3−i(iはカウンティング出力信号CNTにおいてビット数である)を含む第2回路CC、及び1つ以上のトランジスタ、例えば、バイアストランジスタN2を含むことができる。
【0103】
図15に示すように、ループフィルタLF14、ループフィルタLF36は1つ以上のキャパシタC1、C2及び/または抵抗Rを含む。デジタルアナログ変換器DA34から出力される制御電圧VcはキャパシタC1及び直列接続された抵抗RとキャパシタC2に供給することができる。図示したように、抵抗RとキャパシタC2は直列で接続することができる。
【0104】
バイアストランジスタN2に供給されるバイアス電圧Vbiasの値は所望の電圧(例えば、VCCの1/2)で維持される。
【0105】
動作において、複数のビットから構成されるカウンティング出力信号CNTの値がすべてハイ111…11であれば、すべてのトランジスタN3−1〜N3−iがノードa電圧を最小レベルになるようにするためにオンとすることができる。この場合、制御電圧Vcは最大レベルに増加される。
【0106】
反対に、カウンティング出力信号CNTの値が“1000…00”であれば、トランジスタN3−1を除いたすべてのトランジスタN3−2〜N3−iがノードaのレベルを最大レベルになるようにするためにオフとすることができる。この場合、制御電圧Vcはカウンティング出力信号CNTによって調整することができる。
【0107】
図4〜図17のアナログ位相同期ループについて上述した代替及び変更が、図18のデジタル位相同期ループにも適用することができるということに注目されたい。
【0108】
図20は従来の電圧制御発振器の周波数変化Pと比較できる本発明の好適な実施形態に係る電圧制御発振器の周波数変化Cのシミュレーション結果を示す図である。図20に示したように、2GHzの内部クロック信号(例えば、図4のICLK0、ICLK90、ICLK180、ICLK270)は、制御電圧Vcが1.43Vであるときに本発明の好適な実施形態によって電圧制御発振器VCOから直接的に発生することができる。しかしながら、従来の位相同期ループPLLにおいて2GHzの内部クロック信号を発生するためには従来の電圧制御発振器VCOが1.8V以上の制御電圧Vcを要求する4GHzのクロック信号(例えば、図1AのCLK、CLKB)を出力しなければならない。そのために従来の電圧制御発振器VCOを有する従来の位相同期ループPLLを用いて前記電源電圧半導体装置(1.8V以下)において高周波数の内部クロック信号を出力するということは難しい。
【0109】
図21はメモリシステムの実施形態を、図22はメモリ装置の実施形態を示す図であり、図21のメモリ装置200−1は本発明の好適な実施形態に係る関連制御ロジッグを含む。特に、図21及び図22のメモリモジュール200は位相同期ループPLL24として図4〜図19と合わせた上述の1つ以上の位相同期ループを含むことができる。
【0110】
図示したように、本発明の好適な実施形態に係るメモリシステムはメモリ制御器100及びメモリモジュール200を含む。メモリモジュール200は例えば、DRAMによって具現することができる複数のメモリ装置200−1、200−2、…、200−xをさらに含むことができる。
【0111】
メモリ制御器100は外部クロック信号ECLK、1つ以上の命令信号COM、1つ以上のアドレス信号ADD、及び/または1つ以上のデータ信号DATAをメモリモジュール200に出力することができる。
【0112】
メモリモジュール200は1つ以上のデータ信号DATAをメモリ制御器100に出力することができる。図21に示したもので、1つ以上のデータ信号DATAは[1:2n]DATA11〜[1:2n]DATAxjで表される2nビットの直列ストリームで構成することができる。図21に示すように、メモリ装置200−1は外部クロック信号ECLK、1つ以上の命令信号COM、1つ以上のアドレス信号ADD、及びデータ信号DATA11〜DATA1jを受信することができる。同様に、メモリ装置200−2は外部クロック信号ECLK、1つ以上の命令信号COM、1つ以上のアドレス信号ADD、及びデータ信号DATA21〜DATA2jを受信することができ、メモリ装置200−xは外部クロック信号ECLK、1つ以上の命令信号COM、1つ以上のアドレス信号ADD、及びデータ信号DATAx1〜DATAxjを受信することができる。
【0113】
図示したように、図21の実施形態のメモリシステムにおいて、各メモリ装置200−1、200−2、…、200−xは外部クロック信号ECLKの1つのクロックサイクル間に直列2nビットで構成する出力データを受信し出力することができる。さらに、jビットのデータDATAは同時に書き込みと読み出しをすることができる。
【0114】
図22に示したように、関連制御ロジッグはアドレスバッファADDBUF10、命令語デコーダ(COMDEC)42、1つ以上の直並列変換器14−1〜14−j(jは図21のjに対応)、1つ以上の並直列変換器16−1〜16−j、メモリセルアレイ18、ローデコーダ20、コラムデコーダ22、位相同期ループPLL24、及び/または制御信号発生回路CSGCkt.26を含む。アドレスバッファADDBUF10はアクティブ命令ACTに応答して1つ以上の外部入力アドレスADDを受信してローデコーダ20に供給するローアドレスRAを発生する。
【0115】
ローデコーダ20は所望のワードライン(図示せず)がメモリセルアレイ18内から選択できるようにするために複数のローアドレスバッファから発生される複数のローアドレスに対応するメインワードラインイネーブル信号NWEを活性化することができる。アドレスバッファADDBUF10は1つ以上の命令信号COMからデコードされたリード命令REまたはライト命令WEに応答してコラムデコーダ22に供給するコラムアドレスCAを発生する。
【0116】
コラムデコーダ22は複数のコラムアドレスを受信して対応するコラム選択ラインCSLを活性化する。メモリセルアレイ18の複数のビットラインは複数のデータが選択されたメモリセルにライトされたり選択されたりするメモリセルからリードできるようにするために選択されたCSLに応答して選択することができる。
【0117】
上述したように、命令デコーダ42は複数の外部命令信号COM、例えば、RASB、CASB、WEBなどを受信した後にアクティブ命令、リード命令及びライト命令を発生することができる。
【0118】
各直並列変換器14−1〜14−jは、ライト命令信号WE及び複数の制御信号P1〜P(2n)に応答して2nビットデータで構成された直列データDATAを受信し、2nデータバスラインを介して2nビット並列データをメモリセルアレイ18に同時に出力する。データ入力/データ出力ピンDQの数がj個であれば、直並列変換器の数もj個である。さらに、直並列変換器14−1〜14−jのそれぞれは2nデータバスラインを介してメモリセルアレイ18に接続することができる。
【0119】
各並直列変換器16−1〜16−jは、リード命令信号RE及び複数の制御信号P1〜P(2n)に応答してメモリセルアレイ18から2nビットデータを並列に受信し、2nビット直列データを出力することができる。データ入力/データ出力ピンDQの数がj個であれば、並直列変換器の数もj個である。
【0120】
位相同期ループPLL24は外部クロック信号ECLKを受信し、外部クロック信号ECLKに同期した内部クロック信号CLK1を出力するロッキング動作を実行することができる。ロッキング動作が完了した後、位相同期ループPLL24は制御信号発生回路CSGCkt.26で複数の内部クロック信号CLK1〜CLKIを発生することができる。制御信号発生回路CSGCkt.26は複数の制御信号P1〜P(2n)を発生することができる。
【0121】
上述では、本発明の好ましい実施形態を参照しながら説明したが、当業者であれば、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正及び変更させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1A】従来の位相同期ループの一例を示す図である。
【図1B】従来の位相同期ループの他の例を示す図である。
【図2】従来の電圧制御発振器を示す図である。
【図3A】従来の位相同期ループの一例の動作を示すタイミング図である。
【図3B】従来の位相同期ループの他の例の動作を示すタイミング図である。
【図4】本発明の好適な一実施形態に係る位相同期ループを示す図である。
【図5A】本発明の好適な一実施形態に係る電圧制御発振器を示す図である。
【図5B】図5Aの電圧制御発振器の等価回路図である。
【図6A】本発明の好適なさらに他の実施形態に係る電圧制御発振器を示す図である。
【図6B】図6Aの電圧制御発振器の他の構成を示す図である。
【図6C】図6Aの電圧制御発振器の等価回路図である。
【図7】本発明の好適な一実施形態に係る図6Aの位相同期ループの動作を説明するためのタイミング図である。
【図8A】本発明の好適なさらに他の実施形態に係る電圧制御発振器を示す図である。
【図8B】図8Aの電圧制御発振器の等価回路図である。
【図9】本発明の好適な実施形態に係る図8Aの電圧制御発振器の動作を示すタイミング図である。
【図10】本発明の好適なさらに他の実施形態に係る電圧制御発振器の等価回路図である。
【図11】本発明の好適な実施形態に係る図10の電圧制御発振器の動作を示すタイミング図である。
【図12】本発明の好適なさらに他の実施形態に係る電圧制御発振器の等価回路図である。
【図13】本発明の好適な実施形態に係る図12の電圧制御発振器の動作を示すタイミング図である。
【図14A】本発明の好適な実施形態に係る位相検出器を示す図である。
【図14B】本発明の好適なさらに他の実施形態に係る位相検出器を示す図である。
【図14C】本発明の好適な実施形態に係る図14Bの位相検出器の動作を示すタイミング図である。
【図15A】本発明の好適な実施形態に係る電荷ポンプ及びループフィルタを示す図である。
【図15B】本発明の好適な実施形態に係る図15Aの電荷ポンプ及びループフィルタの動作を示すタイミング図である。
【図15C】本発明の好適なさらに他の実施形態に係る図15Aの電荷ポンプ及びループフィルタの動作を示すタイミング図である。
【図16A】本発明の好適な実施形態に係る分配器を示す図である。
【図16B】本発明の好適なさらに他の実施形態に係る分周器を示す図である。
【図17】本発明の好適な他の実施形態に係る位相同期ループを示す図である。
【図18】本発明の好適なさらに他の実施形態に係る位相同期ループを示す図である。
【図19】本発明の好適な一実施形態に係るデジタルアナログ変換器及びループフィルタを示す図である。
【図20】従来の電圧制御発振器の周波数変化に対する本発明の一実施形態に係る電圧制御発振器の周波数変化のシミュレーション結果を示す図である。
【図21】本発明の好適な一実施形態に係る位相同期ループを含むメモリシステムを示す図である。
【図22】本発明の好適な一実施形態に係る位相同期ループを含むメモリ装置を示す図である。
【符号の説明】
【0123】
10 位相周波数検出器PFD
12 電荷ポンプCP
14 ループフィルタLF
16’ 電圧制御発振器VCO
ICLK1〜ICLKn 内部クロック信号
18−1、18−2、20 分周器
【技術分野】
【0001】
本発明は、位相同期ループ回路及び位相同期方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1Aは、従来の位相同期ループの構成の一例を示す図であって、位相同期ループは位相周波数検出器PFD10、電荷ポンプCP12、ループフィルタLF14、電圧制御発振器VCO16、1つ以上の分周器18−1、18−2、及び/または1つ以上の分周器20で構成されている。
【0003】
位相周波数検出器PFD10は、外部クロック信号ECLKを受信し、外部クロック信号ECLKと帰還クロック信号DCLKとの間の位相差に応答してUP信号またはDOWN信号を発生することができる。外部クロック信号ECLKの位相が帰還クロック信号DCLKの位相より先行すると、UP信号(アップ信号)が活性化されることになり、外部クロック信号ECLKの位相が帰還クロック信号DCLKの位相より遅れると、DOWN信号(ダウン信号)が活性化される。
【0004】
電荷ポンプCP12及び/またはループフィルタLF14は活性化されたUP信号に応答して制御電圧Vcのレベルを上げることができ、活性化されたDOWN信号に応答して制御電圧Vcのレベルを下げることができる。
【0005】
例えば、外部クロック信号ECLKの周波数が1GHzであるとき、2GHzの周波数を有する1つ以上の最終内部クロック信号を作るために従来の電圧制御発振器VCO16はそれぞれが4GHzの周波数を有する2個のクロック信号CLK、CLKBを発生することができる。分周器18−1はクロック信号CLKを分配してそれぞれが2GHzの周波数を有する2個の内部クロック信号ICLK0、ICLK180を発生することができる。分周器18−2は反転されたクロック信号CLKBを分配してそれぞれが2GHzの周波数を有する2個のクロック信号ICLK90、ICLK270を発生することができる。
【0006】
分周器20は内部クロック信号ICLK0、ICLK180、ICLK90、ICLK270の1つを受信して外部クロック信号ECLKの周波数と同じ1GHzの周波数を有する分配されたクロック信号DCLKを発生することができる。
【0007】
すなわち、外部クロック信号ECLKの周波数よりも高い周波数を有する最終内部クロック信号ICLK0、ICLK180、ICLK90、ICLK270を発生するために分周器20が必要である。言い換えれば、位相同期ループPLLは分周器20を含まない場合には、最終内部クロック信号ICLK0〜ICLK270の周波数が外部クロック信号ECLKの周波数と同一である。しかし、クロック信号CLK、CLKBのそれぞれの周波数は外部クロック信号ECLKの周波数の4倍を有しなければならなく、外部クロック信号ECLKの周波数の2倍の周波数を有する最終内部クロック信号ICLK0〜ICLK270を発生する。
【0008】
結局、従来の位相同期ループは電源電圧VCCが低いとき(例えば、2VDD未満または1.8V以下のとき)、高周波数の内部クロック信号(例えば、4GHz以上)を電圧制御発振器VCOから発生することは難しいという問題がある。また、従来の位相同期ループは複数の分周器によってさらに大きいチップ面積を有することとなる。
【0009】
図1Bは、従来の位相同期ループの他の例の構成を示す図であって、図1Bの位相同期ループは図1Aの構成と同様な構成要素を含み、1つ以上の分周器18−1、18−2及び1つ以上の分周器20をさらに含む。図1Bの従来の位相同期ループは1つ以上の分周器18−3、18−4、18−5、18−6を含むことができる。図示されたように、クロック信号CLK、CLKBのそれぞれの周波数は外部クロック信号ECLKの周波数よりも8倍高い周波数であり、クロック信号iCLK0〜iCLK270のそれぞれの周波数は外部クロック信号ECLKの周波数よりも4倍高い周波数である。また、内部クロック信号ICLK0〜ICLK315のそれぞれの周波数は外部クロック信号ECLKの周波数よりも2倍高い周波数である。
【0010】
例えば、外部クロック信号ECLKの周波数が1GHzであれば、クロック信号CLK、CLKBの周波数は8GHzであり、クロック信号iCLK0〜iCLK270の周波数は4GHzであり、内部クロック信号ICLK0〜ICLK315の周波数は2GHzである。低い電源電圧(例えば、2VDD未満)の状態において従来の電圧制御発振器VCOは8GHzの周波数を有する出力クロック信号CLK、CLKBを発生することができない。
【0011】
図2は、従来の電圧制御発振器を示す図であり、例えば、図1Aまたは1Bの電圧制御発振器VCO16を示すものである。従来の電圧制御発振器はループ状で構成された1つ以上のインバータI1、I2、I3を含む第1リングオシレータ16−1、ループ状(例えば、第1リングオシレータ16−1と同じ構成)に構成された1つ以上のインバータI4、I5、I6を含む第2リングオシレータ16−2及びクロック信号CLK、CLKBをラッチするための1つ以上のインバータI7、I8を含むラッチ回路を含むことができる。
【0012】
出力クロック信号CLK/CLKBの周波数は電圧Vcのレベルに応答して制御され、制御電圧Vcのレベルが増加すると出力クロック信号CLK/CLKBの周波数は増加し、制御電圧Vcのレベルが減少すると出力クロック信号CLK/CLKBの周波数は減少する。
【0013】
制御電圧Vcのレベルが低すぎると(低い電源電圧が供給された場合)高周波数を有する出力クロック信号CLK/CLKB(例えば、4GHz以上)が発生できないという問題がある。
【0014】
図3Aは、従来の位相同期ループ、例えば、図1Aの従来の位相同期ループの実施形態の動作を説明するための動作タイミング図である。
【0015】
電圧制御発振器VCO16は外部クロック信号ECLKの周波数より4倍高い周波数を有し180度の位相差を有する2個のクロック信号CLK、CLKBを発生することができる。内部クロック信号ICLK0〜ICLK270の周波数は外部クロック信号ECLKの周波数より2倍高い周波数とすることができる。
【0016】
図3Aは、内部クロック信号ICLK0が外部クロック信号ECLKに同期していることを示す図である。電源電圧が高いときには、すべての内部クロック信号が正常に発生できるが、電源電圧が低いときには、内部クロック信号が図3Aのタイミング図に示されたように発生させることはできない。
【0017】
図3Bは、従来の位相同期ループ、例えば、図1Bの従来の位相同期ループの一例の動作を示すタイミング図である。
【0018】
電圧制御発振器VCO16は、外部クロック信号ECLKの周波数より8倍高い周波数を有し、180度の位相差を有する2個のクロック信号CLK、CLKBを発生することができる。クロック信号iCLK0〜iCLK270のそれぞれの周波数は外部クロック信号ECLKの周波数より4倍高い周波数とすることができ、内部クロック信号ICLK0〜ICLK315の周波数は外部クロック信号ECLKの周波数より2倍高い周波数とすることができる。
【0019】
図3Bは、内部クロック信号ICLK0が外部クロック信号ECLKに同期することを示す図である。電源電圧が高いときには、すべての内部クロック信号は正常に発生することができるが、電源電圧が低いときには、内部クロック信号は図3Bのタイミング図に示されたように発生させることはできない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明の目的は、電源電圧のレベルが低くなっても高周波数の多様なクロック信号を発生することが可能な位相同期ループ及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の好適な実施形態は、信号の位相を同期する位相同期ループ回路及び方法を提供する。
【0022】
本発明の好適な実施形態は、帰還クロック信号の位相を外部クロック信号に同期する位相同期ループ回路及び方法を提供する。
【0023】
本発明の好適な実施形態は、メモリセルアレイにデータを保存してメモリセルアレイからデータをリードするメモリ装置及び方法を提供する。
【0024】
本発明の好適な実施形態は、複数のメモリ装置を備えるメモリにデータを保存し、メモリからデータをリードするメモリシステム及び方法を提供する。
【0025】
本発明の好適な実施形態は、少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する帰還クロック信号の位相を外部クロック信号に同期する位相同期ループ回路及び方法を提供する。
【0026】
本発明の好適な実施形態は、少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生するメモリセルアレイにデータを保存し、メモリセルアレイからデータをリードするメモリ装置及び方法を提供する。
【0027】
本発明の好適な実施形態は、少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する複数のメモリ装置を備えるメモリにデータを保存し、メモリからデータをリードするメモリシステム及び方法を提供する。
【0028】
本発明の好適な実施形態は、少なくとも4個のループを含み複数の内部クロック信号を発生する帰還クロック信号の位相を外部クロック信号に同期する位相同期ループ回路及び方法を提供する。
【0029】
本発明の好適な実施形態は、少なくとも4個のループを含み複数の内部クロック信号を発生するメモリセルアレイにデータを保存し、メモリセルアレイからデータをリードするメモリシステム及び方法を提供する。
【0030】
本発明の好適な実施形態は、少なくとも4個のループを含み複数の内部クロック信号を発生する複数のメモリ装置を備えるメモリにデータを保存し、メモリからデータをリードするメモリシステム及び方法を提供する。
【0031】
本発明の好適な実施形態は、ハイパーリングオシレータ(hyper ring oscillator)を備える電圧制御発振器回路を含む位相同期ループ回路、メモリ装置、及びメモリシステムを提供する。
【0032】
本発明の好適な実施形態は、電圧制御発振器回路が1つ以上のループ回路を含む位相同期ループ回路、メモリ装置、及びメモリシステムを提供する。
【0033】
本発明の好適な実施形態は、少数の分周器または分周器がない位相同期ループ回路、メモリ装置、及びメモリシステムを提供する。
【0034】
本発明の好適な実施形態は、少数の分周器が要求されるか、または分周器が不要であるため、チップ面積を減少できる位相同期ループ回路、メモリ装置及びメモリシステムを提供する。
【0035】
本発明の好適な実施形態は、帰還クロック信号の位相を外部クロック信号に同期する位相同期ループ回路及び方法と、メモリセルアレイにデータを保存してメモリセルアレイからデータをリードするメモリシステム及び方法と、電源電圧VDDのレベルが比較的に低いとき(例えば、2V未満)でも高周波数内部クロック信号(例えば、2GHz以上)を発生することができる複数のメモリ装置を含むメモリにデータを保存してメモリからデータをリードするメモリシステム及び方法とを提供する。
【0036】
本発明の好適な実施形態の位相同期ループ回路は、外部クロック信号と帰還クロック信号を受信して前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を発生し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生する位相検出器と、前記アップ信号に応答して制御電圧が増加し、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少するループフィルタ回路と、前記制御電圧を受信して少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する電圧制御発振器回路とを備える。
【0037】
前記電圧制御発振器回路はハイパーリングオシレータを備える。
【0038】
一実施形態の前記ループフィルタ回路は低域通過フィルタである。
【0039】
他の実施形態の前記ループフィルタ回路はデジタルループフィルタ回路である。
【0040】
さらに他の実施形態の前記ループフィルタ回路はアナログループフィルタ回路である。
【0041】
前記電圧制御発振器回路は分周器を含まない。
【0042】
本発明の好適な実施形態の帰還クロック信号の位相を外部クロック信号の位相に同期させる方法は、前記外部クロック信号と前記帰還クロック信号を受信し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を出力し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生し、前記アップ信号に応答して制御電圧が増加し、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少し、少なくともn(nは4より大きい整数)個の内部クロック信号を直接発生し、前記少なくともn個の内部クロック信号の少なくとも1つから前記帰還クロック信号を発生することを特徴とする。
【0043】
本発明の好適な実施形態の位相同期ループ回路は、外部クロック信号と帰還クロック信号を受信し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を発生し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生する位相検出器と、前記アップ信号に応答して制御電圧が増加し、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少するループフィルタ回路と、少なくとも4個のループを含み、前記制御電圧を受信して複数の内部クロック信号を発生する電圧制御発振器回路とを備える。
【0044】
本発明の好適な実施形態に係る帰還クロック信号の位相を外部クロック信号の位相に同期させる方法は、前記外部クロック信号と前記帰還クロック信号を受信し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を発生し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生し、前記アップ信号に応答して制御電圧が増加して、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少し、各分離されたループから少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を発生することを特徴とする。
【0045】
本発明の好適な実施形態のメモリ装置は、メモリセルアレイ、外部クロック信号及び帰還クロック信号を受信し、少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する少なくとも電圧制御発振器を含む位相同期ループ回路と、前記少なくともn個の内部クロック信号を受信し、p(pは2以上の整数)個の制御信号を発生する制御信号発生器回路と、前記p個の制御信号のそれぞれに応答して直列ビットストリームのビットを受信し、前記直列ビットストリームを前記メモリセルアレイに用いられる並列ビットストリームに変換する少なくとも1つの直並列変換器と、前記p個の制御信号のそれぞれに応答して前記メモリセルアレイから並列ビットストリームを受信し、前記並列ビットストリームを直列ビットストリームに変換する少なくとも1つの並直列変換器を備える。
【0046】
本発明の好適な実施形態のメモリシステムは複数のメモリ装置を備え、前記複数のメモリ装置のそれぞれがメモリセルアレイ、外部クロック信号及び帰還クロック信号を受信し、少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する少なくとも電圧制御発振器を含む位相同期ループ回路と、前記少なくともn個の内部クロック信号を受信し、p(pは2以上の整数)個の制御信号を発生する制御信号発生器回路と、前記p個の制御信号のそれぞれに応答して直列ビットストリームのビットを受信し、前記直列ビットストリームを前記メモリセルアレイに用いられる並列ビットストリームに変換する少なくとも1つの直並列変換器と、前記p個の制御信号のそれぞれに応答して前記メモリセルアレイから並列ビットストリームを受信し、前記並列ビットストリームを直列ビットストリームに変換する少なくとも1つの並直列変換器を備えるメモリモジュールと、前記外部クロック信号を前記複数メモリ装置のそれぞれの位相同期ループ回路に供給し、命令信号及びアドレス信号を前記メモリモジュールに供給するメモリ制御器とを備える。
【発明の効果】
【0047】
本発明の好適な位相同期ループ及び方法は、分周器を必要としないか、または少ない分周器を用いて電源電圧のレベルが低くでも高周波数の多様な数、すなわち2n個に限らずn個のクロック信号を発生することが可能である。本発明の好適な実施の形態に係る位相同期ループ及び方法は、同一周波数の入力クロック信号に対して従来の位相同期ループ及び方法と同じ周波数の出力クロック信号を発生するために従来の位相同期ループ及び方法に比べて電圧制御発振器が低い制御電圧を利用して低い周波数のクロック信号を発生しても良いので電力消耗が少なくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
以下に、添付した図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態に係る位相同期ループ回路及び位相同期方法を説明する。
【0049】
図4は、本発明の好適な一実施形態に係る位相同期ループを示す図であり、位相同期ループは位相周波数検出器PFD10、電荷ポンプCP12、ループフィルタLF14、電圧制御発振器VCO16’、及び/または1つ以上の分周器20で構成されている。電圧制御発振器VCO16’は電源電圧が比較的に低いとき(例えば、2V未満)でも図1Aの内部クロック信号ICLK0〜ICLK270に対応する複数の高周波数の内部クロック信号ICLK1〜ICLKn(例えば、2GHz以上)を直接的に発生する。一実施形態において、電圧制御発振器VCO16’はハイパーリングオシレータで実施され、ハイパーリングオシレータは所定の位相差を有する複数の内部クロック信号(例えば、4個以上のクロック信号)を直接的に発生することができる。さらに、本発明の好適な実施形態に係る電圧制御発振器VCOは分周器、例えば分周器18−1、18−2及び/または20を備えられなくても良いのでチップ面積を減少することができる。
【0050】
図5Aは本発明の好適な一実施形態に係る電圧制御発振器を示す図であり、電圧制御発振器は複数のインバータI1〜I6を含む。一実施形態において、第1ループ回路はインバータI4、I5、I2、I3を含み、第2ループ回路はインバータI1、I2、I3を含み、第3ループ回路はインバータI4、I6、I3を含む。内部クロック信号ICLK0はインバータI1、I5から発生するクロック信号の位相混合(phase combination)によって発生することができ、クロック信号ICLK90、ICLK180、ICLK270は位相混合のような原理によって同様に発生することができる。一実施形態において、ノードDの位相がノードAの位相より90度先に進行し、ノードCの位相がノードDの位相より90度先に進行し、各ノードの位相は規則的な間隔を有するように決定することができる。
【0051】
図5Bは、図5Aの電圧制御発振器の等価図であり、複数のインバータI1〜I6及び内部クロック信号ICLK0、ICLK90、ICLK180、ICLK270を示す図である。図5A及び図5Bの実施形態において、ノードA、Bのそれぞれは2個の入力I1、I5/I2、I6を受信し1つの出力I2/I3を出力する。また、ノードC、Dのそれぞれは1つの入力I3/I4を受信し2個の出力I1、I4/I5、I6を出力する。
【0052】
図6Aは、本発明の好適な他の実施形態に係る電圧制御発振器を示す図であり、電圧制御発振器は複数のインバータI1〜I8を含む。他の実施形態において、第1ループ回路はインバータI1、I2、I3、I4を含み、第2ループ回路はインバータI1、I2、I8を含み、第3ループ回路はインバータI3、I4、I7を含み、第4ループ回路はインバータI2、I3、I6を含み、第5ループ回路はインバータI7、I8を含み、第6ループ回路はインバータI5、I6を含み、第7ループ回路はインバータI1、I5、I4を含む。
【0053】
図6Bは図6Aの電圧制御発振器の他の図を示し、図6Cは図6Aに示した電圧制御発振器の等価図を示す図であり、複数のインバータI1〜I8と内部クロック信号ICLK0、ICLK90、ICLK180、ICLK270を示している。図6A、6Bの実施形態において、ノードA、B、C、Dのそれぞれは2個の入力I1、I6/I2、I7/I3、I5/I4、I8を入力し1つの出力I2/I3/I4/I1を出力する。
【0054】
図7は、本発明の好適な実施形態に係る図6Aの位相同期ループの動作を示すタイミング図である。図示したように、モード内部クロック信号ICLK0〜ICLK270の周波数は外部クロック信号ECLKの周波数の2倍の周波数である。結果として、図6Aの位相同期ループは電源電圧VDDが低いとき(例えば、2V未満)でも分周器を用いず、図1Aの内部クロック信号ICLK0〜ICLK270に対応する高周波数(例えば、2GHz以上)の複数の内部クロック信号(例えば、4個以上)を発生することができる。
【0055】
図8Aは本発明の好適なさらに他の実施形態に係る電圧制御発振器を示す図であり、電圧制御発振器は複数のインバータI1〜I10を含む。内部クロック信号ICLK0、ICLK72、ICLK144、ICLK216、ICLK288は位相混合のような原理によって発生することができる。実施形態において、ノードA〜Eの位相は72度ほどの差がある。
【0056】
図8Bは図8Aの電圧制御発振器の等価図であり、複数のインバータI1〜I10及び内部クロック信号ICLK0、ICLK72、ICLK144、ICLK216、ICLK288を示す。図8A、8Bの実施形態において、ノードA〜Eのそれぞれは2個の入力I2、I6/I1、I10/I5、I9/I4、I7/I3、I8を受信し2個の出力I3、I7/I2、I6/I1、I6/I5、I10/I4、I9を出力する。
【0057】
図9は本発明の好適な実施形態に係る図8Aの位相同期ループの動作を示すタイミング図であり、図示したように5個の内部クロック信号ICLK0、ICLK72、ICLK144、ICLK216、ICLK288の周波数は外部クロック信号ECLKの周波数の2倍の周波数である。結果として、図8Aの位相同期ループは電源電圧VDDが低いとき(例えば、2V未満)でも分周器を用いずに高周波(数例えば、2GHz以上)の複数の内部クロック信号(例えば、4個以上)を発生することができる。
【0058】
図10は本発明の好適なさらに他の実施形態に係る電圧制御発振器の等価図であり、複数のインバータ、ノードA〜F、及び内部クロック信号ICLK0、ICLK60、ICLK120、ICLK180、ICLK240、ICLK300を示す。実施形態において、ノードA〜Fの位相は60度ほどの差がある。図10の実施形態において、ノードA〜Fのそれぞれは3個の入力を受信し2個の出力を出力する。
【0059】
図11は本発明の好適な実施形態に係る図10の電圧制御発振器の動作を示すタイミング図である。内部クロック信号ICLK0、ICLK60、ICLK120、ICLK180、ICLK240、ICLK300は位相混合のような原理によって発生することができる。図示したように6個の内部クロック信号ICLK0、ICLK60、ICLK120、ICLK180、ICLK240、ICLK300の周波数は外部クロック信号ECLKの周波数の2倍である。結果として、図10の電圧制御発振器は電源電圧VDDが低いとき(例えば、2V未満)でも分周器なしに高周波数(例えば、2GHz以上)の複数の内部クロック信号(例えば、4個以上)の内部クロック信号を発生することができる。
【0060】
図12は本発明の好適なさらに他の実施形態に係る電圧制御発振器の等価図であり、複数のインバータ、ノードA〜H、及び内部クロック信号ICLK0、ICLK45、ICLK90、ICLK135、ICLK180、ICLK225、ICLK270、ICLK315を示す。実施形態において、ノードA〜Fの位相は相違することがあり、図12の実施形態において、ノードA〜Hのそれぞれは4個の入力を受信し3個の出力を出力する。
【0061】
図13は本発明の好適な実施形態に係る図12の電圧制御発振器の動作を示すタイミング図であり、内部クロック信号ICLK0、ICLK45、ICLK90、ICLK135、ICLK180、ICLK225、ICLK270、ICLK315が位相混合のような原理によって発生することができる。図示したように、8個の内部クロック信号ICLK0、ICLK45、ICLK90、ICLK135、ICLK180、ICLK225、ICLK270、ICLK315の周波数は外部クロック信号ECLKの周波数の2倍である。結果として、図12の電圧制御発振器は電源電圧VDDが低いとき(例えば、2V未満)でも分周器を用いず高周波数(例えば、2GHz以上)の複数の内部クロック信号(例えば、4個以上)の内部クロック信号を発生することができる。
【0062】
図4〜図13に図示したように、電圧制御発振器VCO及び本発明の好適な実施形態に係る位相同期ループはn(nは整数)個の内部クロック信号を発生することができる。上述したように、内部クロック信号は位相混合のような技術によって発生することができる。また内部クロック信号は規則的に分配される。
【0063】
上述したように、本発明の好適な一実施形態において、位相同期ループは制御電圧を受信して少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接的に発生する電圧制御発振器を含むことができる。本発明の好適な他の実施形態において、電圧制御発生器回路はハイパーリングオシレータを含む。
【0064】
本発明の好適な他の実施形態において、電圧制御発振器回路はn個の内部クロック信号を発生し、n個の内部クロック信号の周波数は外部クロック信号の周波数の倍数であり、n個の内部クロック信号の少なくとも1つは帰還クロック信号として用いられる。本発明の好適な他の実施形態において、倍数は4、8、または16である。
【0065】
本発明の好適な実施形態において、ループフィルタ回路は低域通過フィルタである。
【0066】
本発明の好適な他の実施形態において、n個の内部クロック信号を発生する電圧制御発振器はn個のノードを含み、位相混合によってn個の内部クロック信号のうち、少なくとも2個のクロック信号を発生する。
【0067】
本発明の好適な他の実施形態において、nが4であるとき、電圧制御発振器回路の2個のノードは(n/2)個の入力を受信し、電圧制御発振器回路の2個のノードは(n/2)−1個の入力を受信する。本発明の好適な他の実施形態において、nは4より大きい偶数であり、電圧制御発振器回路の各ノードは(n/2)個の入力を受信する。本発明の好適な他の実施形態において、nは4より大きい奇数であり、電圧制御発振器の各ノードは(n−1)/2個の入力を受信する。本発明の好適な他の実施形態において、nは4より大きい偶数であり、ハイパーリングオシレータはn×(n/2)個のインバータを含む。本発明の好適な他の実施形態において、nは4以上の奇数であり、ハイパーリングオシレータはn×(n−1)/2個のインバータを含む。
【0068】
本発明の好適な実施形態において、n個のノードのそれぞれの位相は360/nほどの差を有する。
【0069】
本発明の好適な実施形態において、nが4であると、ハイパーリングオシレータは4個のノード、6個のインバータ、及び少なくとも3個のループ回路、または4個のノード、8個のインバータ、及び少なくとも7個のループ回路を含む。
【0070】
本発明の好適な他の実施形態において、nが5であれば、ハイパーリングオシレータは5個のノード、10個のインバータ、及び少なくとも8個のループ回路を含む。
【0071】
本発明の好適なさらに他の実施形態において、nが6であれば、ハイパーリングオシレータは6個のノード、18個のインバータ、及び少なくとも8個のループ回路を含む。
【0072】
本発明の好適なさらに他の実施形態において、nが8であれば、ハイパーリングオシレータは8個のノード、32個のインバータ、及び少なくとも8個のループ回路を含む。
【0073】
本発明の好適なさらに他の実施形態において、制御電圧は2Vより小さいか同じであり、例えば、1.8Vである。
【0074】
本発明の好適なさらに他の実施形態において、n個の内部クロック信号の少なくとも1つは外部クロック信号と同期する。
【0075】
本発明の好適なさらに他の実施形態において、電圧制御発振器回路はm×n個の内部クロック信号(mは2以上の整数)を発生し、m×n個の内部クロック信号の周波数は外部クロック信号の周波数の倍数であり、m×n個の内部クロック信号の少なくとも1つは帰還クロック信号を発生するために用いられる。本発明の他の実施形態において、倍数は4、8または16である。
【0076】
本発明の好適なさらに他の実施形態において、電圧制御発振器回路は制御電圧を受信し、n個の中間内部クロック信号を発生する電圧制御発振器及びn個の中間内部クロック信号をm×n個の内部クロック信号に分配するn個の分周器をさらに備える。
【0077】
本発明の好適なさらに他の実施形態において、m×n個の内部クロック信号の周波数は外部クロック信号の周波数の倍数で、n個の中間内部クロック信号の周波数は外部クロック信号の周波数の倍数であり、n個の中間内部クロック信号の周波数はm×n個の内部クロック信号の周波数の倍数である。
【0078】
本発明の好適なさらに他の実施形態において、電圧制御発振器回路は分周器を含まない。
【0079】
本発明の好適な実施形態において、位相同期ループ回路は制御電圧を受信し複数の内部クロック信号を発生する少なくとも4個のループを含む電圧制御発振器回路を含む。
【0080】
本発明の好適な実施形態において、位相同期ループ回路は分離されたループからそれぞれ少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を発生する電圧制御発振器回路を含む。
【0081】
図14Aは本発明の好適な実施形態に係る図4の位相検出器の実施形態を示す図である。図示したように、位相検出器は1つ以上のフリップフロップ、例えば、DフリップフロップDF1、DF2及びNANDゲートNAで構成されている。
【0082】
図示したように、DフリップフロップDF1はクロック信号として外部クロック信号ECLKを受信し、DフリップフロップDF2はクロック信号として帰還クロック信号DCLKを受信する。そして、2つのDフリップフロップDF1、DF2は入力信号として電源電圧VCCを受信することができる。DフリップフロップDF1の出力はUP信号とすることができ、DフリップフロップDF2の出力はDOWN信号とすることができる。UP及びDOWN信号はNANDゲートNANDによって非論理積されることができ、NANDゲートNANDの出力信号がDフリップフロップDF1、DF2に印加される。
【0083】
図14Aの位相検出器は外部クロック信号ECLKと帰還クロック信号DCLKとの間の位相差を検出し、UP信号または信号DOWN信号をループフィルタ(例えば、図4のループフィルタLF14)を充電し放電するために電荷ポンプ(例えば、図4の電荷ポンプCP12)から出力することができる。ループフィルタは例えば、図4に図示したようにUP信号またはDOWN信号に応答して制御電圧Vcを電圧制御発振器VCOに供給することができる。
【0084】
図14Bは本発明の好適なさらに他の実施形態に係る図4の位相周波数検出器PFD10の実施形態を示す図であり、図示したように、位相検出器は1つ以上のフリップフロップ、例えば、DフリップフロップDF1、DF2、ANDゲートA、及び遅延器DLを含む。
【0085】
図示したように、DフリップフロップDF1はクロック信号として基準クロック信号Rを受信することができ、DフリップフロップDF2はクロック信号として帰還クロック信号Vを受信することができる。2つのDフリップフロップDF1、DF2は入力信号として電源電圧Vddを受信することができる。DフリップフロップDF1の出力はUP信号とすることができ、DフリップフロップDF2の出力はDOWN信号とすることができる。UP及びDOWN信号はANDゲートAによって論理積され、遅延器DLによって遅延され、遅延器DLの出力信号がDフリップフロップDF1、DF2に印加される。
【0086】
図14Cは本発明の好適な実施形態に係る図14Bの位相検出器の動作を示すタイミング図であり、図示したように、位相検出器は基準クロック信号Rと帰還クロック信号Vとの間の位相差θdを検出し、位相同期のために位相差θdに対応する制御信号τdを発生する。
【0087】
図15A〜Cは本発明の好適な実施形態に係る電荷ポンプ及びループフィルタの実施形態を示し、例えば、図4の電荷ポンプCP12及びループフィルタLF14の実施形態を示す図である。図示したように、電荷ポンプCP12は1つ以上のトランジスタ、例えば、P1及びN1を含むことができ、ループフィルタLF14は1つ以上のキャパシタC1、C2及び/または抵抗Rを含むことができる。
【0088】
図示したように、P1は第1電流源I1によって電源電圧VCCに接続されることができ、UP信号の反転信号UPBによって制御されることができる。N1は第2電流源I2によって接地電圧に接続することができ、DOWN信号によって制御される。電荷ポンプCP12から出力される制御電圧VcはC1及びR/C2に供給されることができる。図示したように、R及びC2は直列で接続されることができる。
【0089】
実施形態の動作において、図示したように、例えば、図15Bで基準クロック信号RCLKが電圧制御発振器VCO(例えば、図1A、1B、2、4、5A、6A、8A、10または12に図示された電圧制御発振器)からの帰還クロック信号VCLKより先行すると、UP信号が電荷ポンプCP12に出力されることができる。電荷ポンプCP12は位相同期ループでロッキング動作が完了するまで制御電圧Vcの電圧レベルを上げるようにするためにループフィルタLF14を充電することができる。実施形態において、ループフィルタLF14は低域通過フィルタである。
【0090】
実施形態の動作において、図示したように、例えば、図15Cでもし基準クロック信号RCLKが電圧制御発振器VCOからの帰還クロック信号VCLKによりも遅れると、DOWN信号が電荷ポンプCP12に出力されることができる。電荷ポンプCP12は位相同期ループでロッキング動作が完了するまで制御電圧Vcの電圧レベルが減少するように(例えば、漸次的に減少されるように)するためにループフィルタLF14を充電することができる。
【0091】
図16A及び図16Bは、本発明の好適な実施形態に係る図4の分周器20の実施形態の構成を示す図である。図示したように、分周器は1つ以上のフリップフロップ、例えば、DフリップフロップDF3、DF4及び/またはDF5を含むことができる。
【0092】
図16Aに示したように、DフリップフロップDF3は1つ以上の内部クロック信号iclk(例えば、図4の内部クロック信号ICLK0〜ICLKnの1つ)をクロック信号として受信し、入力信号として出力信号QBを受信し、帰還クロック信号(例えば、図4の帰還クロック信号DCLK)として出力クロック信号oclkを出力する。図16Aの実施形態において、分周器は1/2分周器である。例えば、内部クロック信号iclkが2GHzの周波数を有すると、出力クロック信号oclkは1GHzの周波数を有する。
【0093】
図16Bに示したように、DフリップフロップDF4、DF5は直列に配列されることができる。DフリップフロップDF4は1つ以上の内部クロック信号iclk(例えば、図4の内部クロック信号ICLK0〜ICLKnの1つ)をクロック信号として受信し、出力信号QBを入力信号として受信し、出力クロック信号として出力クロック信号iclk’を出力する。同様に、DフリップフロップDF5はクロック信号としてクロック信号iclk’を受信し、入力信号として出力信号QBを受信し、帰還クロック信号(例えば、図4の帰還クロック信号DCLK)として出力クロック信号oclkを出力する。図16Bの実施形態において、分周器は1/4分周器である。例えば、内部クロック信号iclkが4GHzの周波数を有すると、クロック信号iclk’は2GHzの周波数を有し、出力クロック信号oclkは1GHzの周波数を有する。
【0094】
図17は本発明の好適な他の実施形態に係る位相同期ループを示す図であり、位相周波数検出器PFD10、電荷ポンプCP12、ループフィルタLF14、電圧制御発振器VCO16’、1つ以上の分周器18−1’、18−2’、…、18−n’及び/または1つ以上の分周器20を含むことができる。電圧制御発振器VCO16’は比較的に少ない数の分周器を有し、電源電圧VDDが比較的に低いとき(例えば、2V未満)でも図1Aの内部クロック信号ICLK0〜ICLK270に対応する複数の高周波数の内部クロック信号(例えば、4GHz以上)を直接的に発生する。実施形態において、1つ以上の分周器18−1’、18−2’’、…、18−n’は電源電圧VDDが比較的に低いとき(例えば、2V未満)でも複数の高周波数(例えば、2GHz以上)の内部クロック信号ICLK1、ICLK1B、ICLK2、ICLK2B、…、ICLKn、ICLKnBを発生する。
【0095】
実施形態において、電圧制御発振器VCO16’は所定の位相差を有する複数の内部クロック信号(例えば、4個以上のクロック信号)を直接的に発生することができるハイパーリングオシレータで実施されうる。
【0096】
図4〜図13の位相同期ループに対する上述のようなそれぞれの変更が図17の位相同期ループに対しても適用することができる。
【0097】
たとえ、本発明の好適な実施形態が図4及び17に示すアナログ位相同期ループを用いて記述してあるが、本発明の概念は図18に示すデジタル位相同期ループにも適用することができる。
【0098】
図18は本発明の好適なさらに他の実施形態に係る位相同期ループを示す図であり、位相同期ループは位相周波数検出器PFD30、カウンタ32、デジタルアナログ変換器DA34、ループフィルタLF36、電圧制御発振器VCO38、及び/または1つ以上の分周器40で構成されている。
【0099】
電圧制御発振器VCO38は電源電圧VDDが比較的に低いとき(例えば、2V未満)でも図1Aの内部クロック信号ICLK0〜ICLK270に対応する複数の高周波数の内部クロック信号(例えば、2GHz以上)を発生することができる。実施形態において、電圧制御発振器VCO38は所定の位相差を有する複数の内部クロック信号(例えば、4個以上のクロック信号)を直接的に発生することができるハイパーリングオシレータ(hyper ring oscillator)で実施されうる。
【0100】
さらに、本発明の好適な実施形態に係る電圧制御発振器、例えば、電圧制御発振器VCO38は分周器、例えば、分周器18−1、18−2を必要としないのでチップ面積を減少することができる。
【0101】
図示したように、カウンタ32は複数のビットで構成されたカウンティング制御信号CNTの値が増減するようにするためにUP信号またはDOWN信号に応答してアップまたはダウンのカウンティングをするように制御することができる。例えば、“1110…000”はUP信号を受信すると“1111…000”に増加することができ、DOWN信号を受信すると“1100…000”に減少することができる。
【0102】
図19は本発明の好適な実施形態に係る図18のデジタルアナログ変換器及びループフィルタ、例えば、図18のデジタルアナログ変換器DA34、ループフィルタLF36の実施形態を示す図である。図示したように、デジタルアナログ変換器DA34は1つ以上のトランジスタ、例えば、P2及びP3を含む第1回路CM、1つ以上のトランジスタ、例えば、N3−1、…、N3−i(iはカウンティング出力信号CNTにおいてビット数である)を含む第2回路CC、及び1つ以上のトランジスタ、例えば、バイアストランジスタN2を含むことができる。
【0103】
図15に示すように、ループフィルタLF14、ループフィルタLF36は1つ以上のキャパシタC1、C2及び/または抵抗Rを含む。デジタルアナログ変換器DA34から出力される制御電圧VcはキャパシタC1及び直列接続された抵抗RとキャパシタC2に供給することができる。図示したように、抵抗RとキャパシタC2は直列で接続することができる。
【0104】
バイアストランジスタN2に供給されるバイアス電圧Vbiasの値は所望の電圧(例えば、VCCの1/2)で維持される。
【0105】
動作において、複数のビットから構成されるカウンティング出力信号CNTの値がすべてハイ111…11であれば、すべてのトランジスタN3−1〜N3−iがノードa電圧を最小レベルになるようにするためにオンとすることができる。この場合、制御電圧Vcは最大レベルに増加される。
【0106】
反対に、カウンティング出力信号CNTの値が“1000…00”であれば、トランジスタN3−1を除いたすべてのトランジスタN3−2〜N3−iがノードaのレベルを最大レベルになるようにするためにオフとすることができる。この場合、制御電圧Vcはカウンティング出力信号CNTによって調整することができる。
【0107】
図4〜図17のアナログ位相同期ループについて上述した代替及び変更が、図18のデジタル位相同期ループにも適用することができるということに注目されたい。
【0108】
図20は従来の電圧制御発振器の周波数変化Pと比較できる本発明の好適な実施形態に係る電圧制御発振器の周波数変化Cのシミュレーション結果を示す図である。図20に示したように、2GHzの内部クロック信号(例えば、図4のICLK0、ICLK90、ICLK180、ICLK270)は、制御電圧Vcが1.43Vであるときに本発明の好適な実施形態によって電圧制御発振器VCOから直接的に発生することができる。しかしながら、従来の位相同期ループPLLにおいて2GHzの内部クロック信号を発生するためには従来の電圧制御発振器VCOが1.8V以上の制御電圧Vcを要求する4GHzのクロック信号(例えば、図1AのCLK、CLKB)を出力しなければならない。そのために従来の電圧制御発振器VCOを有する従来の位相同期ループPLLを用いて前記電源電圧半導体装置(1.8V以下)において高周波数の内部クロック信号を出力するということは難しい。
【0109】
図21はメモリシステムの実施形態を、図22はメモリ装置の実施形態を示す図であり、図21のメモリ装置200−1は本発明の好適な実施形態に係る関連制御ロジッグを含む。特に、図21及び図22のメモリモジュール200は位相同期ループPLL24として図4〜図19と合わせた上述の1つ以上の位相同期ループを含むことができる。
【0110】
図示したように、本発明の好適な実施形態に係るメモリシステムはメモリ制御器100及びメモリモジュール200を含む。メモリモジュール200は例えば、DRAMによって具現することができる複数のメモリ装置200−1、200−2、…、200−xをさらに含むことができる。
【0111】
メモリ制御器100は外部クロック信号ECLK、1つ以上の命令信号COM、1つ以上のアドレス信号ADD、及び/または1つ以上のデータ信号DATAをメモリモジュール200に出力することができる。
【0112】
メモリモジュール200は1つ以上のデータ信号DATAをメモリ制御器100に出力することができる。図21に示したもので、1つ以上のデータ信号DATAは[1:2n]DATA11〜[1:2n]DATAxjで表される2nビットの直列ストリームで構成することができる。図21に示すように、メモリ装置200−1は外部クロック信号ECLK、1つ以上の命令信号COM、1つ以上のアドレス信号ADD、及びデータ信号DATA11〜DATA1jを受信することができる。同様に、メモリ装置200−2は外部クロック信号ECLK、1つ以上の命令信号COM、1つ以上のアドレス信号ADD、及びデータ信号DATA21〜DATA2jを受信することができ、メモリ装置200−xは外部クロック信号ECLK、1つ以上の命令信号COM、1つ以上のアドレス信号ADD、及びデータ信号DATAx1〜DATAxjを受信することができる。
【0113】
図示したように、図21の実施形態のメモリシステムにおいて、各メモリ装置200−1、200−2、…、200−xは外部クロック信号ECLKの1つのクロックサイクル間に直列2nビットで構成する出力データを受信し出力することができる。さらに、jビットのデータDATAは同時に書き込みと読み出しをすることができる。
【0114】
図22に示したように、関連制御ロジッグはアドレスバッファADDBUF10、命令語デコーダ(COMDEC)42、1つ以上の直並列変換器14−1〜14−j(jは図21のjに対応)、1つ以上の並直列変換器16−1〜16−j、メモリセルアレイ18、ローデコーダ20、コラムデコーダ22、位相同期ループPLL24、及び/または制御信号発生回路CSGCkt.26を含む。アドレスバッファADDBUF10はアクティブ命令ACTに応答して1つ以上の外部入力アドレスADDを受信してローデコーダ20に供給するローアドレスRAを発生する。
【0115】
ローデコーダ20は所望のワードライン(図示せず)がメモリセルアレイ18内から選択できるようにするために複数のローアドレスバッファから発生される複数のローアドレスに対応するメインワードラインイネーブル信号NWEを活性化することができる。アドレスバッファADDBUF10は1つ以上の命令信号COMからデコードされたリード命令REまたはライト命令WEに応答してコラムデコーダ22に供給するコラムアドレスCAを発生する。
【0116】
コラムデコーダ22は複数のコラムアドレスを受信して対応するコラム選択ラインCSLを活性化する。メモリセルアレイ18の複数のビットラインは複数のデータが選択されたメモリセルにライトされたり選択されたりするメモリセルからリードできるようにするために選択されたCSLに応答して選択することができる。
【0117】
上述したように、命令デコーダ42は複数の外部命令信号COM、例えば、RASB、CASB、WEBなどを受信した後にアクティブ命令、リード命令及びライト命令を発生することができる。
【0118】
各直並列変換器14−1〜14−jは、ライト命令信号WE及び複数の制御信号P1〜P(2n)に応答して2nビットデータで構成された直列データDATAを受信し、2nデータバスラインを介して2nビット並列データをメモリセルアレイ18に同時に出力する。データ入力/データ出力ピンDQの数がj個であれば、直並列変換器の数もj個である。さらに、直並列変換器14−1〜14−jのそれぞれは2nデータバスラインを介してメモリセルアレイ18に接続することができる。
【0119】
各並直列変換器16−1〜16−jは、リード命令信号RE及び複数の制御信号P1〜P(2n)に応答してメモリセルアレイ18から2nビットデータを並列に受信し、2nビット直列データを出力することができる。データ入力/データ出力ピンDQの数がj個であれば、並直列変換器の数もj個である。
【0120】
位相同期ループPLL24は外部クロック信号ECLKを受信し、外部クロック信号ECLKに同期した内部クロック信号CLK1を出力するロッキング動作を実行することができる。ロッキング動作が完了した後、位相同期ループPLL24は制御信号発生回路CSGCkt.26で複数の内部クロック信号CLK1〜CLKIを発生することができる。制御信号発生回路CSGCkt.26は複数の制御信号P1〜P(2n)を発生することができる。
【0121】
上述では、本発明の好ましい実施形態を参照しながら説明したが、当業者であれば、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正及び変更させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1A】従来の位相同期ループの一例を示す図である。
【図1B】従来の位相同期ループの他の例を示す図である。
【図2】従来の電圧制御発振器を示す図である。
【図3A】従来の位相同期ループの一例の動作を示すタイミング図である。
【図3B】従来の位相同期ループの他の例の動作を示すタイミング図である。
【図4】本発明の好適な一実施形態に係る位相同期ループを示す図である。
【図5A】本発明の好適な一実施形態に係る電圧制御発振器を示す図である。
【図5B】図5Aの電圧制御発振器の等価回路図である。
【図6A】本発明の好適なさらに他の実施形態に係る電圧制御発振器を示す図である。
【図6B】図6Aの電圧制御発振器の他の構成を示す図である。
【図6C】図6Aの電圧制御発振器の等価回路図である。
【図7】本発明の好適な一実施形態に係る図6Aの位相同期ループの動作を説明するためのタイミング図である。
【図8A】本発明の好適なさらに他の実施形態に係る電圧制御発振器を示す図である。
【図8B】図8Aの電圧制御発振器の等価回路図である。
【図9】本発明の好適な実施形態に係る図8Aの電圧制御発振器の動作を示すタイミング図である。
【図10】本発明の好適なさらに他の実施形態に係る電圧制御発振器の等価回路図である。
【図11】本発明の好適な実施形態に係る図10の電圧制御発振器の動作を示すタイミング図である。
【図12】本発明の好適なさらに他の実施形態に係る電圧制御発振器の等価回路図である。
【図13】本発明の好適な実施形態に係る図12の電圧制御発振器の動作を示すタイミング図である。
【図14A】本発明の好適な実施形態に係る位相検出器を示す図である。
【図14B】本発明の好適なさらに他の実施形態に係る位相検出器を示す図である。
【図14C】本発明の好適な実施形態に係る図14Bの位相検出器の動作を示すタイミング図である。
【図15A】本発明の好適な実施形態に係る電荷ポンプ及びループフィルタを示す図である。
【図15B】本発明の好適な実施形態に係る図15Aの電荷ポンプ及びループフィルタの動作を示すタイミング図である。
【図15C】本発明の好適なさらに他の実施形態に係る図15Aの電荷ポンプ及びループフィルタの動作を示すタイミング図である。
【図16A】本発明の好適な実施形態に係る分配器を示す図である。
【図16B】本発明の好適なさらに他の実施形態に係る分周器を示す図である。
【図17】本発明の好適な他の実施形態に係る位相同期ループを示す図である。
【図18】本発明の好適なさらに他の実施形態に係る位相同期ループを示す図である。
【図19】本発明の好適な一実施形態に係るデジタルアナログ変換器及びループフィルタを示す図である。
【図20】従来の電圧制御発振器の周波数変化に対する本発明の一実施形態に係る電圧制御発振器の周波数変化のシミュレーション結果を示す図である。
【図21】本発明の好適な一実施形態に係る位相同期ループを含むメモリシステムを示す図である。
【図22】本発明の好適な一実施形態に係る位相同期ループを含むメモリ装置を示す図である。
【符号の説明】
【0123】
10 位相周波数検出器PFD
12 電荷ポンプCP
14 ループフィルタLF
16’ 電圧制御発振器VCO
ICLK1〜ICLKn 内部クロック信号
18−1、18−2、20 分周器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部クロック信号と帰還クロック信号を受信して前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を発生し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生する位相検出器と、
前記アップ信号に応答して制御電圧が増加し、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少するループフィルタと、
前記制御電圧を受信して少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する電圧制御発振器回路と、
を備えることを特徴とする位相同期ループ回路。
【請求項2】
前記電圧制御発振器回路は、
ハイパーリングオシレータを備えることを特徴とする請求項1記載の位相同期ループ回路。
【請求項3】
前記電圧制御発振器回路は、
n個の内部クロック信号を発生し、
前記n個の内部クロック信号の周波数は前記外部クロック信号の周波数の倍数であり、前記n個の内部クロック信号の少なくとも1つは前記帰還クロック信号を発生するために用いられることを特徴とする請求項2記載の位相同期ループ回路。
【請求項4】
前記位相同期ループ回路は、
前記n個の内部クロック信号のうち前記少なくとも1つの周波数を分配して前記帰還クロック信号を発生する分周器をさらに備えることを特徴とする請求項3記載の位相同期ループ回路。
【請求項5】
前記分周器は、
少なくとも1つのDフリップフロップを備えることを特徴とする請求項4記載の位相同期ループ回路。
【請求項6】
前記ループフィルタ回路は、
アナログループフィルタ回路であることを特徴とする請求項1記載の位相同期ループ回路。
【請求項7】
前記ループフィルタ回路は、
電荷ポンプ及びローパスフィルタを具備し、
前記電荷ポンプは前記ローパスフィルタを充電または放電してロッキング動作が前記位相同期ループ回路で完了するまでに前記制御電圧のレベルを制御することを特徴とする請求項6記載の位相同期ループ回路。
【請求項8】
前記n個の内部クロック信号を発生する電圧制御発振器回路は、
n個のノードを備え位相混合によって前記n個の内部クロック信号の少なくとも2個を発生することを特徴とする請求項1記載の位相同期ループ回路。
【請求項9】
前記nが4であるとき、前記電圧制御発振器回路の2個のノードが(n/2)個の入力を受信し、前記電圧制御発振器回路の2個のノードが(n/2)−1個の入力を受信することを特徴とする請求項8記載の位相同期ループ回路。
【請求項10】
前記nが4より大きい偶数であるとき、前記電圧制御発振器回路の各ノードは(n/2)個の入力を受信することを特徴とする請求項8記載の位相同期ループ回路。
【請求項11】
前記nが4より大きい奇数であるとき、前記電圧制御発振器回路の各ノードは(n−1)/2個の入力を受信することを特徴とする請求項8記載の位相同期ループ回路。
【請求項12】
前記nが4より大きい偶数であるとき、前記電圧制御発振器回路はn×(n/2)個のインバータを備えることを特徴とする請求項8記載の位相同期ループ回路。
【請求項13】
前記nが4より大きい奇数であるとき、前記電圧制御発振器回路はn×(n−1)/2個のインバータを備えることを特徴とする請求項8記載の位相同期ループ回路。
【請求項14】
前記nノードのそれぞれの位相は、
360/nの差があることを特徴とする請求項8記載の位相同期ループ回路。
【請求項15】
前記nが4であるとき、前記電圧制御発振器回路は4個のノード、6個のインバータ、及び少なくとも3個のループ回路を備えることを特徴とする請求項8記載の位相同期ループ回路。
【請求項16】
前記nが4であるとき、前記電圧制御発振器回路は4個のノード、8個のインバータ、少なくとも7個のループ回路を備えることを特徴とする請求項10記載の位相同期ループ回路。
【請求項17】
前記nが5であるとき、前記電圧制御発振器回路は5個のノード、10個のインバータ、及び少なくとも8個のループ回路を備えることを特徴とする請求項10記載の位相同期ループ回路。
【請求項18】
前記nが6であるとき、前記電圧制御発振器回路は6個のノード、18個のインバータ、及び少なくとも8個のループ回路を備えることを特徴とする請求項10記載の位相同期ループ回路。
【請求項19】
前記nが8であるとき、前記電圧制御発振器回路は8個のノード、32個のインバータ、及び少なくとも8個のループ回路を備えることを特徴とする請求項10記載の位相同期ループ回路。
【請求項20】
前記n個の内部クロック信号の少なくとも1つは前記外部クロック信号と同期することを特徴とする請求項1記載の位相同期ループ回路。
【請求項21】
前記電圧制御発振器回路は、
m(mは2より大きい整数)×n個の内部クロック信号を発生し、m×n個の内部クロック信号の周波数は前記外部クロック信号の周波数の倍数であり、前記m×n個の内部クロック信号の少なくとも1つは前記帰還クロック信号を発生するために用いられることを特徴とする請求項1記載の位相同期ループ回路。
【請求項22】
前記電圧制御発振器回路は、
前記制御電圧を受信し、n個の中間内部クロック信号を発生する電圧制御発振器と、
前記n個の中間内部クロック信号をm×n個の内部クロック信号で分配するn個の分周器と、
をさらに備えることを特徴とする請求項21記載の位相同期ループ回路。
【請求項23】
前記m×n個の内部クロック信号は前記外部クロック信号の周波数の倍数であり、前記n個の中間内部クロック信号の周波数は前記外部クロック信号の周波数の倍数であり、前記n個の中間内部クロック信号の周波数はm×n個の内部クロック信号の周波数の倍数であることを特徴とする請求項22記載の位相同期ループ回路。
【請求項24】
外部クロック信号及び帰還クロック信号を受信し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を発生し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生する位相検出器と、
前記アップ信号に応答して制御電圧が増加し、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少し、前記アップ信号に応答してアップカウンティングし前記ダウン信号に応答してダウンカウンティングして前記位相同期ループ回路でロッキング動作が完了するまでに前記制御電圧のレベルを制御するカウンタ、デジタルアナログ変換器及びループフィルタを備えるループフィルタ回路と、
前記制御電圧を受信して少なくともn(nは4以上の整数)内部クロック信号を直接発生する電圧制御発振器回路と、
を備えることを特徴とする位相同期ループ回路。
【請求項25】
前記電圧制御発振器回路は、
m(mは2より大きい整数)×n個の内部クロック信号を発生し、前記m×n個の内部クロック信号は前記外部クロック信号の周波数の倍数であり、前記m×n個の内部クロック信号の少なくとも1つは前記帰還クロック信号を発生するために用いられることを特徴とする請求項24記載の位相同期ループ回路。
【請求項26】
前記電圧制御発振器回路は、
前記制御電圧を受信し、n個の中間内部クロック信号を発生する電圧制御発振器と、
前記n個の中間内部クロック信号をm×n個の内部クロック信号で分配するn個の分周器と、
をさらに備えることを特徴とする請求項25記載の位相同期ループ回路。
【請求項27】
前記m×n個の内部クロック信号の周波数は前記外部クロック信号の周波数の倍数であり、前記n個の中間内部クロック信号の周波数は前記外部クロック信号の周波数の倍数であり、前記前記n個の中間内部クロック信号の周波数はm×n個の内部クロック信号の周波数の倍数であることを特徴とする請求項26記載の位相同期ループ回路。
【請求項28】
前記電圧制御発振器回路は、
前記制御電圧を受信し、前記n個の中間内部クロック信号を前記n個の内部クロック信号で発生する電圧制御発振器を備えることを特徴とする請求項25記載の位相同期ループ回路。
【請求項29】
外部クロック信号と帰還クロック信号を受信し、
前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を出力し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生し、
前記アップ信号に応答して制御電圧が増加し、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少し、
少なくともn(nは4より大きい整数)個の内部クロック信号を直接発生し、
前記少なくともn個の内部クロック信号の少なくとも1つから前記帰還クロック信号を発生し、
前記帰還クロック信号の位相を前記外部クロック信号の位相に同期させることを特徴とする位相同期方法。
【請求項30】
外部クロック信号と帰還クロック信号を受信し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を発生し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生する位相検出器と、
前記アップ信号に応答して制御電圧が増加し、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少するループフィルタ回路と、
少なくとも4個のループを含み、前記制御電圧を受信して複数の内部クロック信号を発生する電圧制御発振器回路と、
を備えることを特徴とする位相同期ループ回路。
【請求項31】
外部クロック信号と帰還クロック信号を受信し、
前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を発生し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生し、
前記アップ信号に応答して制御電圧が増加し、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少し、
各分離されたループから少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を発生して、
前記帰還クロック信号の位相を前記外部クロック信号の位相に同期させることを特徴とする位相同期方法。
【請求項32】
メモリセルアレイと、
外部クロック信号及び帰還クロック信号を受信し、少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する少なくとも電圧制御発振器を含む位相同期ループ回路と、
前記少なくともn個の内部クロック信号を受信し、p(pは2以上の整数)個の制御信号を発生する制御信号発生器回路と、
前記p個の制御信号のそれぞれに応答して直列ビットストリームのビットを受信し、前記直列ビットストリームを前記メモリセルアレイに用いられる並列ビットストリームに変換する少なくとも1つの直並列変換器と、
前記p個の制御信号のそれぞれに応答して前記メモリセルアレイから並列ビットストリームを受信し、前記並列ビットストリームを直列ビットストリームに変換する少なくとも1つの並直列変換器と、
を備えることを特徴とするメモリ装置。
【請求項33】
複数のメモリ装置を備え、前記複数のメモリ装置のそれぞれが、
メモリセルアレイと、
外部クロック信号及び帰還クロック信号を受信し、少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する少なくとも電圧制御発振器を含む位相同期ループ回路と、
前記少なくともn個の内部クロック信号を受信し、p(pは2以上の整数)個の制御信号を発生する制御信号発生器回路と、
前記p個の制御信号のそれぞれに応答して直列ビットストリームのビットを受信し、前記直列ビットストリームを前記メモリセルアレイに用いられる並列ビットストリームに変換する少なくとも1つの直並列変換器と、
前記p個の制御信号のそれぞれに応答して前記メモリセルアレイから並列ビットストリームを受信し、前記並列ビットストリームを直列ビットストリームに変換する少なくとも1つの並直列変換器を備えるメモリモジュールと、
前記外部クロック信号を前記複数のメモリ装置のそれぞれの位相同期ループ回路に供給し、命令信号及びアドレス信号を前記メモリモジュールに供給するメモリ制御器と、
を備えることを特徴とするメモリシステム。
【請求項1】
外部クロック信号と帰還クロック信号を受信して前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を発生し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生する位相検出器と、
前記アップ信号に応答して制御電圧が増加し、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少するループフィルタと、
前記制御電圧を受信して少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する電圧制御発振器回路と、
を備えることを特徴とする位相同期ループ回路。
【請求項2】
前記電圧制御発振器回路は、
ハイパーリングオシレータを備えることを特徴とする請求項1記載の位相同期ループ回路。
【請求項3】
前記電圧制御発振器回路は、
n個の内部クロック信号を発生し、
前記n個の内部クロック信号の周波数は前記外部クロック信号の周波数の倍数であり、前記n個の内部クロック信号の少なくとも1つは前記帰還クロック信号を発生するために用いられることを特徴とする請求項2記載の位相同期ループ回路。
【請求項4】
前記位相同期ループ回路は、
前記n個の内部クロック信号のうち前記少なくとも1つの周波数を分配して前記帰還クロック信号を発生する分周器をさらに備えることを特徴とする請求項3記載の位相同期ループ回路。
【請求項5】
前記分周器は、
少なくとも1つのDフリップフロップを備えることを特徴とする請求項4記載の位相同期ループ回路。
【請求項6】
前記ループフィルタ回路は、
アナログループフィルタ回路であることを特徴とする請求項1記載の位相同期ループ回路。
【請求項7】
前記ループフィルタ回路は、
電荷ポンプ及びローパスフィルタを具備し、
前記電荷ポンプは前記ローパスフィルタを充電または放電してロッキング動作が前記位相同期ループ回路で完了するまでに前記制御電圧のレベルを制御することを特徴とする請求項6記載の位相同期ループ回路。
【請求項8】
前記n個の内部クロック信号を発生する電圧制御発振器回路は、
n個のノードを備え位相混合によって前記n個の内部クロック信号の少なくとも2個を発生することを特徴とする請求項1記載の位相同期ループ回路。
【請求項9】
前記nが4であるとき、前記電圧制御発振器回路の2個のノードが(n/2)個の入力を受信し、前記電圧制御発振器回路の2個のノードが(n/2)−1個の入力を受信することを特徴とする請求項8記載の位相同期ループ回路。
【請求項10】
前記nが4より大きい偶数であるとき、前記電圧制御発振器回路の各ノードは(n/2)個の入力を受信することを特徴とする請求項8記載の位相同期ループ回路。
【請求項11】
前記nが4より大きい奇数であるとき、前記電圧制御発振器回路の各ノードは(n−1)/2個の入力を受信することを特徴とする請求項8記載の位相同期ループ回路。
【請求項12】
前記nが4より大きい偶数であるとき、前記電圧制御発振器回路はn×(n/2)個のインバータを備えることを特徴とする請求項8記載の位相同期ループ回路。
【請求項13】
前記nが4より大きい奇数であるとき、前記電圧制御発振器回路はn×(n−1)/2個のインバータを備えることを特徴とする請求項8記載の位相同期ループ回路。
【請求項14】
前記nノードのそれぞれの位相は、
360/nの差があることを特徴とする請求項8記載の位相同期ループ回路。
【請求項15】
前記nが4であるとき、前記電圧制御発振器回路は4個のノード、6個のインバータ、及び少なくとも3個のループ回路を備えることを特徴とする請求項8記載の位相同期ループ回路。
【請求項16】
前記nが4であるとき、前記電圧制御発振器回路は4個のノード、8個のインバータ、少なくとも7個のループ回路を備えることを特徴とする請求項10記載の位相同期ループ回路。
【請求項17】
前記nが5であるとき、前記電圧制御発振器回路は5個のノード、10個のインバータ、及び少なくとも8個のループ回路を備えることを特徴とする請求項10記載の位相同期ループ回路。
【請求項18】
前記nが6であるとき、前記電圧制御発振器回路は6個のノード、18個のインバータ、及び少なくとも8個のループ回路を備えることを特徴とする請求項10記載の位相同期ループ回路。
【請求項19】
前記nが8であるとき、前記電圧制御発振器回路は8個のノード、32個のインバータ、及び少なくとも8個のループ回路を備えることを特徴とする請求項10記載の位相同期ループ回路。
【請求項20】
前記n個の内部クロック信号の少なくとも1つは前記外部クロック信号と同期することを特徴とする請求項1記載の位相同期ループ回路。
【請求項21】
前記電圧制御発振器回路は、
m(mは2より大きい整数)×n個の内部クロック信号を発生し、m×n個の内部クロック信号の周波数は前記外部クロック信号の周波数の倍数であり、前記m×n個の内部クロック信号の少なくとも1つは前記帰還クロック信号を発生するために用いられることを特徴とする請求項1記載の位相同期ループ回路。
【請求項22】
前記電圧制御発振器回路は、
前記制御電圧を受信し、n個の中間内部クロック信号を発生する電圧制御発振器と、
前記n個の中間内部クロック信号をm×n個の内部クロック信号で分配するn個の分周器と、
をさらに備えることを特徴とする請求項21記載の位相同期ループ回路。
【請求項23】
前記m×n個の内部クロック信号は前記外部クロック信号の周波数の倍数であり、前記n個の中間内部クロック信号の周波数は前記外部クロック信号の周波数の倍数であり、前記n個の中間内部クロック信号の周波数はm×n個の内部クロック信号の周波数の倍数であることを特徴とする請求項22記載の位相同期ループ回路。
【請求項24】
外部クロック信号及び帰還クロック信号を受信し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を発生し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生する位相検出器と、
前記アップ信号に応答して制御電圧が増加し、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少し、前記アップ信号に応答してアップカウンティングし前記ダウン信号に応答してダウンカウンティングして前記位相同期ループ回路でロッキング動作が完了するまでに前記制御電圧のレベルを制御するカウンタ、デジタルアナログ変換器及びループフィルタを備えるループフィルタ回路と、
前記制御電圧を受信して少なくともn(nは4以上の整数)内部クロック信号を直接発生する電圧制御発振器回路と、
を備えることを特徴とする位相同期ループ回路。
【請求項25】
前記電圧制御発振器回路は、
m(mは2より大きい整数)×n個の内部クロック信号を発生し、前記m×n個の内部クロック信号は前記外部クロック信号の周波数の倍数であり、前記m×n個の内部クロック信号の少なくとも1つは前記帰還クロック信号を発生するために用いられることを特徴とする請求項24記載の位相同期ループ回路。
【請求項26】
前記電圧制御発振器回路は、
前記制御電圧を受信し、n個の中間内部クロック信号を発生する電圧制御発振器と、
前記n個の中間内部クロック信号をm×n個の内部クロック信号で分配するn個の分周器と、
をさらに備えることを特徴とする請求項25記載の位相同期ループ回路。
【請求項27】
前記m×n個の内部クロック信号の周波数は前記外部クロック信号の周波数の倍数であり、前記n個の中間内部クロック信号の周波数は前記外部クロック信号の周波数の倍数であり、前記前記n個の中間内部クロック信号の周波数はm×n個の内部クロック信号の周波数の倍数であることを特徴とする請求項26記載の位相同期ループ回路。
【請求項28】
前記電圧制御発振器回路は、
前記制御電圧を受信し、前記n個の中間内部クロック信号を前記n個の内部クロック信号で発生する電圧制御発振器を備えることを特徴とする請求項25記載の位相同期ループ回路。
【請求項29】
外部クロック信号と帰還クロック信号を受信し、
前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を出力し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生し、
前記アップ信号に応答して制御電圧が増加し、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少し、
少なくともn(nは4より大きい整数)個の内部クロック信号を直接発生し、
前記少なくともn個の内部クロック信号の少なくとも1つから前記帰還クロック信号を発生し、
前記帰還クロック信号の位相を前記外部クロック信号の位相に同期させることを特徴とする位相同期方法。
【請求項30】
外部クロック信号と帰還クロック信号を受信し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を発生し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生する位相検出器と、
前記アップ信号に応答して制御電圧が増加し、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少するループフィルタ回路と、
少なくとも4個のループを含み、前記制御電圧を受信して複数の内部クロック信号を発生する電圧制御発振器回路と、
を備えることを特徴とする位相同期ループ回路。
【請求項31】
外部クロック信号と帰還クロック信号を受信し、
前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より先行するとアップ信号を発生し、前記外部クロック信号の位相が前記帰還クロック信号の位相より遅れるとダウン信号を発生し、
前記アップ信号に応答して制御電圧が増加し、前記ダウン信号に応答して前記制御電圧が減少し、
各分離されたループから少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を発生して、
前記帰還クロック信号の位相を前記外部クロック信号の位相に同期させることを特徴とする位相同期方法。
【請求項32】
メモリセルアレイと、
外部クロック信号及び帰還クロック信号を受信し、少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する少なくとも電圧制御発振器を含む位相同期ループ回路と、
前記少なくともn個の内部クロック信号を受信し、p(pは2以上の整数)個の制御信号を発生する制御信号発生器回路と、
前記p個の制御信号のそれぞれに応答して直列ビットストリームのビットを受信し、前記直列ビットストリームを前記メモリセルアレイに用いられる並列ビットストリームに変換する少なくとも1つの直並列変換器と、
前記p個の制御信号のそれぞれに応答して前記メモリセルアレイから並列ビットストリームを受信し、前記並列ビットストリームを直列ビットストリームに変換する少なくとも1つの並直列変換器と、
を備えることを特徴とするメモリ装置。
【請求項33】
複数のメモリ装置を備え、前記複数のメモリ装置のそれぞれが、
メモリセルアレイと、
外部クロック信号及び帰還クロック信号を受信し、少なくともn(nは4以上の整数)個の内部クロック信号を直接発生する少なくとも電圧制御発振器を含む位相同期ループ回路と、
前記少なくともn個の内部クロック信号を受信し、p(pは2以上の整数)個の制御信号を発生する制御信号発生器回路と、
前記p個の制御信号のそれぞれに応答して直列ビットストリームのビットを受信し、前記直列ビットストリームを前記メモリセルアレイに用いられる並列ビットストリームに変換する少なくとも1つの直並列変換器と、
前記p個の制御信号のそれぞれに応答して前記メモリセルアレイから並列ビットストリームを受信し、前記並列ビットストリームを直列ビットストリームに変換する少なくとも1つの並直列変換器を備えるメモリモジュールと、
前記外部クロック信号を前記複数のメモリ装置のそれぞれの位相同期ループ回路に供給し、命令信号及びアドレス信号を前記メモリモジュールに供給するメモリ制御器と、
を備えることを特徴とするメモリシステム。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2007−6492(P2007−6492A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−171573(P2006−171573)
【出願日】平成18年6月21日(2006.6.21)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月21日(2006.6.21)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】
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