説明

共有ディカップリングキャパシタンス

【課題】半導体装置においての電圧源の間にディカップリングキャパシタンスを分配する装置を提供する。
【解決手段】最小化された面積を用いて、半導体メモリ装置の性能を向上さえるために、少なくとも一つの共有キャパシタを有するディカップリングキャパシタが複数の電圧源の間に分配される。このような電圧の高電圧ノードと低電圧ノードのそれぞれは、この電圧源においてのノイズを低下させるために、少なくとも二つの個別ノードを有する。本発明は、半導体装置のビット構造によって複数の共有キャパシタをデータ充電電圧源に結合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の電源に係り、特に半導体装置において、電圧源の間にディカップリングキャパシタンスを分配する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、従来技術によるDRAMなどのメモリ装置の一例を示す。DRAM102は、メモリセルアレイ104を含む。図1に示すメモリセル106のようなメモリセルは対応するワードライン108と対応するビットライン110とに結合されている。一般的に、一つの行(row)にあるメモリセルは同じワードラインに結合されており、一つの列(column)にあるメモリセルは同じビットラインに結合されている。
【0003】
DRAM102は、またアレイ104内にあるアクセスされるメモリセルに対応するアドレスを受信するアドレス入力バッファ112を含む。カラムアドレス(CA)は、アクセスされるメモリセルに対応するビットラインを活性化するためにカラムデコーダ114によってデコードされる。ローアドレス(RA)は、アクセスされるメモリセルに対応するワードラインを活性化するためにローデコーダ116によってデコードされる。
【0004】
感知増幅器118は、メモリセルにあるデータがI/Oバッファ120を介して出力データ(DQ)として出力される前にこのデータを増幅する。メモリ装置102が同期装置である場合、外部クロック信号(CLK)は、遅延同期ループ(DLL)122(又は位相同期ループ(PLL)によって同期されたクロック信号(CLKDQ)に変換される。同期されたクロック信号(CLKDQ)は出力データ(DQ)のタイミングのためにI/Oバッファ120によって用いられる。
【0005】
コマンドデコーダ124は、外部コマンド信号をデコードし、メモリセルアレイ104内での動作を制御するために“アクティブ(active)”、“ライト(write)”、“リード(read)”、“リフレッシュ(refresh)”及び“MRS(Mode Register Set)”コマンドなどの内部コマンド信号を発生させる。メモリセルアレイ104内で対応する動作に関するコマンドはこの技術分野の通常の知識を有する者に知られている。
【0006】
メモリ装置102の構成ブロックは、多様な電圧源から電源を得る。メモリ装置102は、外部電圧源によって提供される外部電圧と内部電圧発生器126によって内部的に発生された内部電圧とを全部用いる。
【0007】
図1と図2を参照すると、このような電圧源のそれぞれは、それぞれの高電圧−低電圧ノード対の間に結合されたそれぞれのディカップリングキャパシタを有する。第1ディカップリングキャパシタ132は、第1電圧源の高電圧ノードと低電圧ノード(VDDとVSS)との間に結合されている。このような電圧源は、一般的にアレイ104からのデータ経路を提供する周辺回路のために用いられる。
【0008】
第2ディカップリングキャパシタ134は、第2電圧源の高電圧ノードと低電圧ノード(VDDQとVSSQ)との間に結合されている。このような電圧源は、一般的に出力(DQ)を充電/放電するためI/Oバッファ120内で用いられる。第3ディカップリングキャパシタ136は、第3電圧源の高電圧ノードと低電圧ノード(VDDAとVSSA)との間に結合されている。このような電圧源は、一般的にメモリセルアレイ104の内部で用いられたり感知増幅器118のために用いられる。
【0009】
第4ディカップリングキャパシタ138は、第4電圧源の高電圧ノードと低電圧ノード(VDDLとVSSL)との間に結合されている。このような電圧源は、一般的に遅延同期ループ122によって用いられる。ディカップリングキャパシタ(132,134,136及び138)は、外部電圧源(VDD/VSS,VDDQ/VSSQ,VDDA,VSSA,及びVDDL/VSSL)のために形成される。
【0010】
第5ディカップリングキャパシタ140は、第5電圧源の高電圧ノードと低電圧ノード(VINTとVSS)との間に結合されている。このような電圧は、メモリセルアレイ104の外部にある周辺回路のために電圧発生器126によって内部的に発生される。第6ディカップリングキャパシタ142は、第6電圧源の高電圧ノードと低電圧ノード(VINTAとVSSA)との間に結合されている。このような電圧はメモリセルアレイ104の内部で用いるために電圧発生器126によって内部的に発生される。
【0011】
第7ディカップリングキャパシタ144は、第7電圧源の高電圧ノードと低電圧ノード(VPPとVSS)との間に結合されている。このような電圧は、ワードラインブースティング電圧又はメモリセルアレイ104内にあるアイソレイション部及び等化部で用いるために電圧発生器126によって内部的に発生される。
【0012】
第8ディカップリングキャパシタ146は、第8電圧源の高電圧ノードと低電圧ノード(VBBとVSS)との間に結合されている。このような電圧は、メモリセルアレイ104内部にあるセルアクセストランジスタのバックバイアス又はワードラインプリチャージ電圧として用いるために電圧発生器126によって内部的に発生される。ディカップリングキャパシタ(140,142,144,及び146)は、内部的に発生される電圧源(VINT/VSS,VINTA/VSSA,VPP/VSS,及びVBB/VSS)のために形成される。
【0013】
ディカップリングキャパシタ(132,134,136,138,140,142,144,及び146)は、半導体装置102の集積回路の一部として製造される。このディカップリングキャパシタのそれぞれのキャパシタンスは、半導体装置の安定的な動作のために大きい方が望ましい。
【0014】
例えば、図3は、二つのノード(VDDQ,VSSQ)の間に結合されたプルアップトランジスタ(MP1)とプルダウントランジスタ(MN1)とを有するI/Oバッファ120の一例を示す。感知増幅器118は、トランジスタ(MP1,MN1)のうち、一つをターンオンさせるために制御信号(DATA_UP,DATA_DN)を提供する。図4は、図3に示すI/Oバッファのタイミング図である。
【0015】
図3と図4とを参照すると、充電時間区間152で、プルアップトランジスタ(MP1)は、出力(DQ)を高電圧(VDDQ)で充電するためにターンオンされる。その後、放電時間区間において、プルダウントランジスタ(MN1)は出力(DQ)を低電圧(VSSQ)に充電するためにターンオンされる。充電/放電の時間区間(152,154)において、二つのノード(VDDQ,VSSQ)での電圧レベルは意図したレベルから外れる。このような偏差のため、充電/放電時間の区間(152,154)においてDQ信号は希望しないジッターを有する可能性もある。
【0016】
充電/放電時間の区間(152,154)において、VDDQとVSSQとの希望しない偏差とDQの希望しないジッタとはVDDQとVSSQとの間に更に高いキャパシタンスを有するディカップリングキャパシタ134を結合することで最小化される。また、ディカップリングキャパシタ(132,134,136,138,140,142,144,及び146)それぞれのキャパシタンスは半導体装置102のより安定的な動作のために大きな値を有することが望ましい。しかし、ディカップリングキャパシタのための大きいキャパシタンスは、半導体装置102の集積回路の面積を増加させるため望ましくない。
【0017】
図5を参照すると、特許文献1には調節キャパシタ10を第1電圧源(Vext)と第2電圧源(Vdd)のいずれかに結合するためのキャパシタンス調節部30を開示している。電圧レベル(Vext,Vdd)は図5の同じ接地ノード162に対するレベルである。
【0018】
図5を更に参照すると、調節部30は、Vextと調節キャパシタ10との間に結合された第1PMOSFET(PM2)と、Vddと調節キャパシタ10との間に結合された第2PMOSFET(PM3)とを含む。第1PMOSFET(PM2)は選択信号(SEL)に結合されたゲートを有し、第2PMOSFET(PM3)はインバータ(IV5)を介して選択信号(SEL)に結合されたゲートを有する。
【0019】
図6は、図5の調節部30の動作のためのタイミング図を示す。第1時間区間164と第3時間区間168とにおいて、SEL信号は、論理“ハイ”状態であるため、第2PMOSFET(PM3)はターンオンされる。ここで、メモリ装置のプリチャージ動作のために調節キャパシタ10はVddに結合される。第2時間区間166において、SEL信号は論理“ロー”の状態であるため、第1PMOSFET(PM2)はターンオンされる。ここで、メモリ装置のリード動作のために調節キャパシタ10はVextに結合される。
【0020】
図5と図6に示す従来技術において、電圧源(Vext,Vdd)は同じ接地ノード162に対する電圧レベルを有するのでノイズが多く発生する問題点がある。また、図5と図6に示す従来技術において、調節キャパシタ10のキャパシタンスの分配は、メモリ装置の動作モードによってメモリ装置の動作期間に、電圧(Vext,Vdd)の間で変化する。しかし、このような分配は必ずしもメモリ装置の最善の性能をもたらすものではない。
【0021】
従って、半導体装置の更に低いノイズと更に高い性能のために、共有キャパシタのキャパシタンスを分配するための他のメカニズムが要求される。
【特許文献1】韓国特許出願特2000−0037234号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
本発明は、前述した従来の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、互いに類似する電圧値を有する二つの電源にそれぞれ連結されたディカップリングキャパシタンスを選択的に調節することができる電源供給装置を提供することにある。
【0023】
本発明の他の目的は、半導体メモリ装置の不良率を低下させることができる電源供給装置を提供することにある。
本発明のまた他の目的は、最小のチップのサイズを有してディカップリングキャパシタでのノイズを低下させることができる電源供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明の一つの実施例では、半導体装置に用いられる複数の電圧源のそれぞれは、それぞれの高電圧ノードと低電圧ノードとの間に連結されている。電圧源の高電圧ノードは、少なくとも二つの別個のノードを含み、電圧源の低電圧ノードは少なくとも二つの別個のノードを含む。また、共有キャパシタを電圧源のうち、選択された一つのためのそれぞれの高電圧ノードと低電圧ノードとに結合するために、スイッチングネットワークが電圧源と少なくとも一つの共有キャパシタとに結合されている。このような電圧源に対する別個の高電圧ノードと低電圧ノードとは電圧源に更に低いノイズを発生させる。
【0025】
本発明の他の一実施例で、スイッチングネットワークは、制御信号によってオン又はオフされる複数のトランジスタで構成されている。半導体装置の製造のためのウエハ段階において、選択された一つを決定するためにヒューズ回路内にあるヒューズは切断されない。
【0026】
選択的に、共有キャパシタとスイッチングネットワークとがメモリ装置の一部である場合、制御信号はメモリ装置のMRS(Mode Register Set)デコーダによって発生される。その場合、メモリ装置を製造するためのウエハ段階又はパッケージ段階において、電圧源のうちの選択された一つを決定するために、メモリコントローラは信号をMRSデコーダに提供するようプログラムされる。
【0027】
本発明のまた他の実施例で、メモリ装置を製造するためのウエハ段階又はパッケージ段階において、電圧源のうちに選択された一つを決定するために、ボンディングパッド回路内にあるボンディングパッドはバイアス又はフローティングされる。
【0028】
このように、テストの期間に半導体装置の性能を向上させるために電圧源のうち、選択された一つが決定される。半導体装置の一般的な動作の前にウエハ段階又はパッケージ段階において、客によって電圧源のうち、選択された一つに共有キャパシタの結合が行われる。
【0029】
本発明のまた他の一実施例で、複数の共有キャパシタを有する半導体装置の少なくとも一つの出力を充電するためにデータチャージ電圧源が用いられる。スイッチングネットワークは半導体装置のビット構造によって複数の共有キャパシタをデータチャージ電圧源に結合させる。このように、更に多い数の出力ピンを有するビット構造に対して、更に高いディカップリングキャパシタがデータチャージ電圧源に結合される。
【発明の効果】
【0030】
前述したように、本発明による電圧供給装置は互いに類似の電圧値を有する二つの電源にそれぞれ連結されたディカップリングキャパシタンスを選択的に調節することができ、半導体メモリ装置の不良率を低下させることができ、チップのサイズを減らすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、添付した図面と以下の本発明の詳細な説明とを参照することにより、本発明の異なる特徴と長所とを更に理解することができる。
ここに参照された図面は、説明を明瞭にするためのものであって、必ずしもスケールを正確に示すものではない。図1乃至29の同一又は類似の構成要素には、同一の番号が付されている。
【0032】
図7は、電圧の間に共有キャパシタ202のキャパシタンスの分配し、複数の電圧を提供するための装置の回路図を示す。第1電圧源は、高電圧ノード(VDD)と低電圧ノード(VSS)との間に結合された第1初期ディカップリングキャパシタ204を有する。また、第2電圧源は、高電圧ノード(VDDQ)と低電圧ノード(VSSQ)との間に結合された第2初期ディカップリングキャパシタ206を有する。本発明の一つの実施例で、高電圧ノード(VDD,VDDQ)は確かに異なる二つのノードであり、低電圧ノード(VSS,VSSQ)は確かに異なる二つのノードである。
【0033】
図7を参照すると、装置200は、電圧源(VDD/VSS,VDDQ/VSSQ)と共有キャパシタ202との間に結合されたスイッチングネットワーク208を含む。スイッチングネットワーク208は第1高電圧ノード(VDD)と共有キャパシタ202の第1ノード218との間に結合された第1PMOSFET210を含む。第1NMOSFET212は、第1低電圧ノード(VSS)と共有キャパシタ202の第2ノード220との間に結合されている。第2PMOSFET214は、第2高電圧ノード(VDDQ)と共有キャパシタ202の第1ノード218との間に結合されている。第2NMOSFET216は、第2電圧ノード(VSSQ)と共有キャパシタ202の第2ノード220との間に結合されている。
【0034】
第1PMOSFET210と第2NMOSFET216とは、第1制御信号(PS)に結合されている。第1NMOSFET212と第2PMOSFET214とは第1制御信号(PS)の反転信号である第2制御信号(/PS)に結合されている。図7を参照すると、装置200は、第1制御信号(PS)を発生させるための制御信号発生器222、及び第2制御信号(/PS)を発生させるためのインバータ224を含む。
【0035】
例えば、電圧源(VDD/VSS,VDDQ/VSSQ)は、図1のメモリ装置102のような半導体装置に使用される。その場合、本発明の一実施例によると、図7の装置200の構成要素は半導体装置の集積回路の一部として製造される。図1と図7とを参照すると、VDD/VSSは、一般的にメモリセルアレイ104からのデータ経路を提供する周辺回路に用いられる。VDDQ/VSSQは、一般的に出力(DQ)を充電/放電するためのI/Oバッファ120内で用いられる。
【0036】
制御信号(PS,/PS)は、共有キャパシタ202を電圧源(VDD/VSS又はVDDQ/VSSQ)のうちの選択された一つに結合するために発生する。図8は、ヒューズ226を用いるヒューズ回路223を含む制御信号発生器222の一例を示す。ヒューズ回路223は、高電圧ノード(VDD)とヒューズ226の第1ノード229との間に結合されたPMOSFET228を含む。NMOSFET230は低電圧ノード(VSS)とヒューズ226の第2ノード232との間に結合される。
【0037】
ヒューズ回路223も、ヒューズ226の第1ノード229に結合されたインバータ(236,238)で構成されたラッチ234を含む。ラッチ234の出力は制御信号(PS)を発生する。初期化信号発生器240は、パワーアップの後に論理“ハイ”の状態である電圧(VCCH)を発生させる。ヒューズ回路223と初期化信号発生器240とは制御信号発生器222を形成する。
【0038】
ヒューズ回路223の動作期間に、ヒューズ226が切断され、オープン回路になると、信号(PS)は論理“ロー”の状態になる。選択的に、ヒューズ226が切断されないと、信号(PS)は論理“ハイ”の状態になる。ここで、以下に説明するように、ヒューズ226は、装置200を有する集積回路を製造するためのウエハ段階において、信号(PS)の論理状態を設定するために、切断された状態又は切断されない状態で残るようになる。
【0039】
信号(PS)が論理“ロー”の状態であるとき、第1電圧源(VDD/VSS)が選択されて共有キャパシタ202に結合される。信号(PS)が論理“ハイ”の状態であるとき、第2電圧源(VDDQ/VSSQ)が選択されて共有キャパイシタ202に結合される。
【0040】
図9は、メモリ装置のコマンドデコーダ244に入るコマンド信号から信号(PS)を発生させるMRS(Mode Register Set)デコーダ242を示す。その場合、MRSデコーダ242は制御信号発生器として動作する。図1と図9とを参照すると、MRSデコーダ244は、図1のコマンドデコーダ124と類似する。
【0041】
コマンド信号(又はアドレス信号)は、MRSデコーダ242から信号(PS)の論理状態を設定するためにメモリ装置のコントローラによって提供される。一般的にDRAMのためのMRSデコーダは、この技術分野の通常の知識を有する者に知られている。DRAMのためのメモリコントローラは、以下に説明するように、装置200を有するDRAMの製造のためのウエハ段階又はパッケージ段階において、信号(PS)の論理信号を設定するためにプログラムされる。
【0042】
図10は、信号(PS)を発生させるためにボンディングパッド252を用いるボンディングパッド回路250を示す。ボンディングパッド回路250は、ボンディングパッド252、及び第2抵抗258を介してVDDに結合されたゲートを有するNMOSFET256の間に結合された第1抵抗254を含む。NMOSFET256とPMOSFET260のドレイン同士は、インバータのチェーン(262,264,266)に共に結合されている。PMOSFET260は、VDDに結合されたソースとVSSに結合されたゲートとを有する。インバータ266の出力は信号(PS)を発生させる。
【0043】
ボンディングパッド252がVDDの入力を受けたり、フローティングされているとき、信号(PS)は論理“ロー”の状態に設定される。選択的に、ボンディングパッド252がVSSの入力を受けると、信号(PS)は論理“ハイ”の状態に設定される。
【0044】
ここで、以下に説明するように、ボンディングパッド252とボンディングパッド回路250とは制御信号発生回路222を形成する。装置200を有する集積回路を製造するためのウエハ段階において、信号(PS)の論理状態を決定するために、ボンディングパッド252のバイアスが設定される。
【0045】
図11は、半導体装置のビット構造によって複数の共有キャパシタをデータ充電電圧源(即ち、VDDQ/VSSQ)に結合するための本発明の他の実施例による装置300の回路図を示す。図7と図11とで同一参照番号を有する構成要素は類似の構造と機能とを有する。
【0046】
図11の装置300は、第1共有キャパシタ302と第2共有キャパシタ304とを含む。スイッチングネットワーク306は、第1高電圧ノード(VDD)と第1共有キャパシタ302の第1ノード310との間に結合された第1PMOSFET308を含む。第1NMOSFET312は第1低電圧ノード(VSS)と第1共有キャパイシタ302の第2ノード314との間に結合されている。
【0047】
第2PMOSFET316は、第1共有キャパシタ302の第1ノード310と第2共有キャパシタ304の第1ノード318との間に結合されている。第2NMOSFET320は第1共有キャパシタ302の第2ノード314と第2共有キャパシタ304の第2ノード322との間に結合されている。
【0048】
第3PMOSFET324は、第2高電圧ノード(VDDQ)と第2共有キャパシタ304の第1ノード318との間に結合されている。第3NMOSFET326は、第2低電圧ノード(VSSQ)と第2共有キャパシタ304の第2ノード322との間に結合されている。
【0049】
第1PMOSFET308のゲートは、第1制御信号(X16)に結合されていて、第1NMOSFET312のゲートは第1制御信号の反転信号(/X16)に結合されている。第2PMOSFET316のゲートは、第2制御信号(X8)に結合されていて、第2NMOSFET320のゲートは第2制御信号の反転信号(/X8)に結合されている。第3PMOSFET324のゲートは、第3制御信号(X4)に結合されていて、第3NMOSFET326のゲートは第3制御信号の反転信号(/X4)に結合されている。
【0050】
図11の装置300は、制御信号(X4,/X4,X8,/X8,X16,及び/X16)を発生させるために、制御信号発生器330とインバータ(332,334,及び336)とを含む。図12は、図8と同じく、パワーアップ以後、論理“ハイ”の状態であるVCCH信号を発生させるための初期化信号発生器240を含む本発明の一実施例による制御信号発生器330を示す。
【0051】
図12の制御信号発生器330は、制御信号(X4,X8,及びX16)のそれぞれに対するヒューズ回路(223A,223B,及び223C)を含む。ヒューズ回路(223A,223B,及び223C)は、それぞれ図8のヒューズ回路223と同じく、制御信号(X4,X8,及びX16)それぞれの論理状態を設定するために切断された状態又は、切断されない状態のヒューズを有する。ここで、以下に説明するように、ヒューズ回路(223A,223B,及び223C)は、それぞれ装置300を有する集積回路を製造するためのウエハ段階において、切断された状態又は切断されない状態になる。
【0052】
図13は、図10のボンディングパッド回路250と類似のボンディングパッド回路(250A及び250B)を含む本発明の一実施例による制御信号発生器を示す。第1ボンディングパッド回路250Aは、第1ボンディングパッド(252A)を含み、第2ボンディングパッド回路(250B)は第2ボンディングパッド(252B)を含む。
【0053】
ボンディングパッド(252A及び252B)それぞれのバイアスは、制御信号(X8)を出力するNORゲート338に入力される制御信号(X16及びX4)それぞれの論理状態を決定する。ここで、以下に説明するように、装置300を有する集積回路を製造するためのウエハ段階において、X4、X8、及びX16の論理状態を決定するために、ボンディングパッド(252A及び252B)のバイアスが設定される。
【0054】
措置300は、同時に充電/放電させることができる出力ピンの数を示すビット構造を有する半導体装置の一部である。例えば、ビット構造が出力信号(DQ)のための16個の出力ピンを同時に充電/放電させるものと仮定する。その場合に、共有キャパシタ(302及び304)はすべて第2電圧源(VDDQ/VSSQ)に結合される。従って、制御信号(X4及びX8)は論理“ロー”の状態に設定され、制御信号(X16)は論理“ハイ”の状態に設定される。
【0055】
選択的に、ビット構造が出力信号(DQ)のための八つの出力ピンを同時に充電/放電させるものと仮定する。その場合に、第2共有キャパシタ304のみを第2電圧源(VDDQ/VSSQ)に結合することが望ましい。従って、制御信号(X4及びX16)は、論理“ロー”の状態に設定され、制御信号(X8)は、論理“ハイ”の状態に設定される。
【0056】
また、ビット構造が出力信号(DQ)のための四つの出力ピンを同時に充電/放電させるものと仮定する。その場合に、共有キャパシタ(302及び304)のいずれも第2電圧源(VDDQ/VSSQ)に結合しないほうが望ましい。従って、制御信号(X4)は論理“ロー”状態に設定され、制御信号(X8及びX16)は論理“ロー”の状態に設定される。
【0057】
このように、図11のスイッチングネットワーク306は、装置300を有する半導体装置のビット構造によって多様な数の共有キャパシタ(302及び304)をデータ充電電圧源(即ち、VDDQ/VSSQ)に結合する。更に多い数の出力信号(DQ)の出力ピンを充電/放電するために、更に多い数の共有キャパシタ(302及び304)をVDDQ/VSSQに結合させる必要がある。
【0058】
図14は、第1電圧源(VDD/VSS)と第2電圧源(VDDA/VSSA)との間に結合されたスイッチングネットワークまた他の装置350の回路図を示す。図7と図14とで同一参照番号を有する構成要素は類似の構造と機能とを有する。
【0059】
図15は、複数のメモリバンク(352及び354)に分れたメモリセルアレイ104を示す。図15は、一般的なリード(read)/ライト(write)の動作期間に活性化された一つのワードラインを示す。また、図16はリフレッシュ動作期間に両側のメモリバンク(352,354)内にある活性化された複数のワードラインを示す。さらに、図17は、PBT動作期間に、メモリバンク(352,354)の一つ内にある活性化された複数のワードラインを示す。図15、図16、及び図17内にあるワードラインの活性化に関する動作はこの技術分野の通常の知識を有する者に知られている。第2電圧源(VDDA/VSSA)は、図16と図17のリフレッシュとPBT動作期間にメモリセルアレイ104によって用いられる外部メモリセルアレイ電圧源である。図14を参照すると、メモリセルアレイ104に対してリフレッシュ又はPBT動作が実行され、共有キャパシタ202が第2電圧源(VDDA/VSSA)に結合されるには、信号(PS)は論理“ハイ”状態に設定されなければならない。複数のワードラインが第2電圧源(VDDA/VSSA)に結合されているので、共有キャパシタ202によって増加されたディカップリングキャパシタは、リフレッシュ又はPBT動作期間に安定度を増加させる。
【0060】
図18は、第1電圧源(VINT/VSS)と第2電圧源(VINTA/VSSA)との間に結合されたスイッチングネットワーク208を有するさらに他の装置の回路図を示す。図14と図18とで同一参照番号を有する構成要素は類似の構造と機能とを有する。
【0061】
図18で、第2電圧源(VINTA/VSSA)は、図16と図17のリフラッシュ又はPBT動作期間にメモリセルアレイ104に用いられる内部メモリセルアレイ電圧源である。従って、メモリセルアレイ104に対してリフレッシュ又はPBT動作が実行され、共有キャパシタ202が第2電圧源(VINTA/VSSA)に結合されるには、信号(PS)は論理“ハイ”の状態に設定されなければならない。第1電圧源(VINT/VSS)はメモリセルアレイ104の外部にある周辺回路によって用いられる。
【0062】
第1及び第2電圧(VINT/VSS)は、例えば図19に示すのと同じ電圧発生器126によって内部的に発生される。図19を参照すると、VREF発生器362は、VREFP発生器364及びVREFA発生器366のための主基準電圧(VREF)を発生させる。VREFP発生器364は、VREFから周辺基準電圧(VREFP)を発生させ、VREFA発生器366はVREFからアレイ基準電圧(VREFA)を発生させる。
【0063】
また、図19を参照すると、第1演算増幅器368と第1PMOSFET370とは、実質的にVREFPと同じVINTを発生させる。同じく、第2演算増幅器372と第2PMOSFET374とは実質的にVREFAと同じVINTAを発生させる。VINTとVINTAとを発生させるための図19の構成要素は、この技術分野の通常の知識を有する者に知られている。
【0064】
図20は、第1電圧源(VDD/VSS)と第2電圧源(VDDL/VSSL)との間に結合されたスイッチングネットワークを有するさらに他の装置380の回路図を示す。図7と図20とで同一参照番号を有する構成要素は類似の構造と機能とを有する。
【0065】
第2電圧源(VDDL/VSSL)は、外部クロック信号(CLK)から同期されたクロック信号(CLKDQ)を発生させるためにDLL(又はPLL)122によって用いられる遅延同期ループ(又は移送同期ループ)電圧源である。図1と図20を参照すると、同期されたクロック信号(CLKDQ)が半導体のメモリ装置によって用いられるには、スイッチングネットワーク208は共有キャパシタ202を第2電圧源(VDDL/VSSL)に結合しなければならない。
【0066】
図21は、位相検出器382、可変遅延部384、及び出力信号(DQ)のためのデータ出力経路のレプリカ386を含む一実施例による遅延同期ループ(DLL)122を示す。図21の同期されたクロック信号(CLKDQ)を発生させるためのDLL122とDLL122の構成要素とはこの技術分野の通常の知識を有している者に知られている。
【0067】
図22は、位相検出器388、電圧制御発振器(VCO)390、及び低域通過フィルター(LPF)392を含む一実施例による位相同期ループ(PLL)の回路図を示す。図22の同期されたクロック信号(CLKDQ)を発生させるためのPLL122とPLL122の構成要素とは、この技術分野の通常の知識を有している者に知られている。
【0068】
図21のDLL122又は図22のPLL122の構成要素は電圧源(VDDL/VSSL)から電源を得る。高電圧ノード(VDDL)と低電圧ノード(VSSL)との両端の全体のディカップリングキャパシタンスが増加すると、同期されたクロック信号(CLKDQ)のジッタは減少する。図20で、共有キャパシタ202を第2電圧源(VDDL/VSSL)に結合して、同期されたクロック信号(CLKDQ)を半導体メモリ装置に用いるには、信号(TEST)(図7のPSに対応)は、論理“ハイ”の状態に設定しなければならない。
【0069】
図23は、ワードライン108とビットライン110とに結合された図1のメモリセル106を示す。メモリセル106は、セルアクセストランジスタ402、及びトランジスタ402と電圧源(VP)との間に結合された電荷充電キャパシタ404で構成されている。メモリセル106は、この技術分野の通常の知識を有している者に知られたDRAMにある一般的なものである。
【0070】
図23を参照すると、ビットライン110と反転ビットライン408との間に等化部406が結合されている。等化部406は、ビットライン110と反転ビットライン408との間に直列に結合された第1及び第2NMOSFET410、412を含む。等化部406は、またビットライン110と反転ビットライン408との間に結合された第3NMOSFET414を含む。NMOSFET(410,412,及び414)のゲートは等化ライン416に結合されている。等化部406は、プリチャージの動作期間にビットライン110と反転ビットライン408上の電圧を等化させるのに用いられる。
【0071】
図23を更に参照すると、分離部416は、感知増幅器422の前にビットライン110と反転ビットライン408にそれぞれ結合された第4NMOSFET418と第5NMOSFET420とを含む。第4及び第5NMOSFET(418、420)のゲートは分離ライン424に結合されている。分離部416は、アクセスされるメモリセル106を感知増幅器422に結合する。感知増幅器422はメモリセル106と異なるメモリセルによって共有される。他のメモリセルをアクセスするには、分離部416はメモリセル106を感知増幅器422から電気的に分離させる。
【0072】
感知増幅器422は、ビットライン110と反転ビットライン408との間に直列結合された第6NMOSFET426と第7NMOSFET428とを含む。感知増幅器422は、またビットライン110と反転ビットライン408との間に直列結合された第1PMOSFET430と第2PMOSFET432とを含む。
【0073】
第6NMOSFET426と第1PMOSFET430のゲートは共に反転ビットライン408に結合されており、第7NMOSFET428と第2PMOSFET432のゲートは共にビットライン110に結合されている。感知増幅器422は、中間電圧ノード(438,440)をそれぞれバイアスするための第8NMOSFET434と第3PMOSFET436とを更に含む。感知増幅器422はこの技術分野の通常の知識を有した者に知られたように、メモリセル106から受信されたデータ信号を増幅する。
【0074】
図23を更に参照すると、カラム選択部442は、ビットライン110と反転ビットライン408とに結合されている。カラム選択部442は、IO(input/output)ライン446、カラム選択ライン448、及びビットライン110にそれぞれ結合されたドレイン、ゲート、及びソースを有する第9NMOSFET444を含む。
【0075】
カラム選択部442はまた、反転IOライン452、カラム選択ライン448、及び反転ビットライン408にそれぞれ結合されたドレイン、ゲート、及びソースを有する第10NMOSFET450を含む。カラム選択部442は、メモリセル106がアクセスされるとき、ヒットライン110と反転ビットライン408とをIOライン446と反転IOライン452とにそれぞれ結合する。
【0076】
メモリセル106に関する構成要素(406,416,及び422)はこの技術分野の通常の知識を有した者に知られている。
図24は、第1電圧源(VBB1/VSS)と第2電圧源(VBB2/VSS)との間に結合されたスイッチングネットワーク208を有するまた他の装置460の回路図を示す。図7と図24とで同一参照番号を有する構成要素は類似の構造と機能とを有する。
【0077】
高電圧ノード(VBB1)と低電圧(VSS)との間の電圧は約0.7Vであり、高電圧ノード(VBB2)と低電圧ノード(VSS)との間の電圧は約0.4Vである。図25は、図23のアクセストランジスタ402のバックバイアスに用いられる図24の第1電圧源(VBB1/VSS)を示す。
【0078】
図26は、ワードライン電圧波形462の待機モードの期間に、負のワードラインプリチャージ電圧に用いられる第2電圧源(VBB2/VSS)を示す。ワードラインは、アクティブモードの期間にはそこに印加されたVPPの電圧を有し、待機モードの期間にはそこに印加されたVBB2の電圧を有する。このような電圧源(VBB1/VSS及びVBB2/VSS)の使用はこの技術分野の通常の知識を有する者に知られている。
【0079】
装置460を有する半導体措置をテストするうちに、共有キャパシタ202が第1電圧源(VBB1/VSS)と第2電圧源(VBB2/VSS)とのうちどこに結合されているときに更によい性能を示すかが決定される。制御信号(PS)は、共有キャパシタ202が第1及び第2電圧源(VBB1/VSS及びVBB/VSS)のうち、選択されたいずれか一つに結合され、半導体装置が更によい性能を示すように設定される。
【0080】
図27は、第1電圧源(VPP1/VSS)と第2電圧源(VPP/VSS)との間に結合されたスイッチングネットワーク208を有するさらにまた他の装置の回路図を示す。図7と図27とで
同一参照番号を有する構成要素は、類似の構造と機能とを有する。
【0081】
高電圧ノード(VPP1)と低電圧ノード(VSS)との間の電圧は約3.5Vであり、高電圧ノード(VPP2)と低電圧ノード(VSS)との間の電圧は約3.2Vである。図23を参照すると、第1電圧源(VPP1/VSS)はワードラインブースティング電圧として用いられ、第2電圧源(VPP2/VSS)は図20の分離ライン424と等化ライン416とをバイアスするのに用いられる。このような電圧源(VPP1/VSS及びVPPB2/VSS)の使用はこの技術分野の通常の知識を有した者に知られている。
【0082】
図28は、電圧(VSS)に対して、電圧(VBB1,VBB2,VPP1,及びVPP2)を発生させるための電圧発生器126の一例を示す図である。図28の電圧発生器126は、電圧レベル検出器472、発振器474、及びチャージポンプ476を含む。電圧(VBB1,VBB2,VPP1,及びVPP2)のうちいずれか一つに対する希望する電圧レベルが電圧レベル検出器472に示される。
【0083】
チャージポンプ476は、電圧(VBB1,VBB2,VPP1,及びVPP2)のうち一つを発生させる。チャージポンプ476の出力はチャージポンプ476の出力が希望する電圧レベルと実質的に同じくなるように発振器474を制御する電圧レベル検出器472によって希望する電圧レベルと比較される。VBB1,VBB2,VPP1,及びVPP2を発生させるための図28の構成要素はこの技術分野の通常の知識を有した者に知られている。
【0084】
装置460を具備したメモリ装置をテストするうちに、共有キャパシタ202が第1電圧源(VBB1/VSS)と第2電圧源(VBB2/VSS)とのうち、どこに結合されているとき更によい性能を示すかが決定される。制御信号(PS)は、共有キャパシタ202を第1及び第2電圧源(VBB1/VSS及びVBB2/VSS)のうち、選択されたいずれか一つに結合し、半導体装置が更によい性能を示すように設定する。
【0085】
図7、11、14、18、20、24、及び27の実施例のそれぞれに対して、ヒューズ、ボンディングパッド、又はMRSデコーダのような構成要素の特性は、半導体装置の製造のためのウエハ段階又はパッケージ段階において、信号(PS,X4,X8,及びX16)の論理状態を示すように制御信号発生器(222又は330)内で設定される。図29を参照すると、図7、11、14、18、20、24又は27の装置を有する半導体装置は、半導体ウエハ502のダイ(die)内にある集積回路として製造される。このような集積回路を製造した後、半導体ウエハ502は、テストシステム504内に移される。テストシステム504は、半導体装置が一番よい性能を示すことができるように、共有キャパシタ202を結合するために電圧源のうち選択された一つを決定する。
【0086】
“ウエハ段階”という用語は、半導体ウエハ502が個別ダイに分れる前の半導体装置の製造段階を称する。本発明の一つの実施例で、ヒューズ、ボンディングパッド、又はMRSデコーダのような構成要素の特性は、ウエハ段階において、半導体ウエハ502上の半導体装置のそれぞれに対して信号(PS,X4,X8,及びX16)の論理状態を示すように制御信号発生器(222又は330)内で設定される。
【0087】
また、“パッケージ段階”という用語は半導体ウエハ502が個別ダイに分れてそれぞれのIC(集積回路)パッケージ506内に移された後の半導体装置の製造段階を称する。本発明の他の一つの実施例で、ヒューズ、ボンディングパッド、又はMRSデコーダのような構成要素の特性は、パッケージ段階において、ICパッケージ506内にある半導体装置に対して信号(PS,X4,X8,及びX16)の論理状態を示すように制御信号発生器(222又は330)内に設定される。
【0088】
従って、ヒューズ、ボンディングパッド、又はMRSデコーダのような構成要素の特性は、半導体装置の製造のためのウエハ段階又はパッケージ段階でテストするうちに、信号(PS,X4,X8,及びX16)の論理状態を示すように、制御信号発生器(222又は330)内に設定される。結果的に、ユーザが半導体装置を用いる前に半導体装置の性能は増加される。
【0089】
このように、共有キャパシタ202のディカップリングキャパシタンスは、メモリ装置などの半導体装置の性能を増加させるように複数の電圧源の間に分配される。前述した内容は一例として記述されたが、本発明はこれによって制限を受けない。例えば、ここで用いられた電圧源の数と、共有キャパシタの数と同じ構成要素の数は、一例として用いられただけである。
【0090】
また、本発明は、DRAMなどのメモリ装置内においての応用について記述されている。しかし、本発明は他の任意の種類の半導体装置に役に立つように適用しうる。本発明は、請求の範囲とそれの均等物内で定義されたもののみで制限される。
【0091】
以上、本発明の実施例を詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離脱することなく、本発明を修正または変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】従来技術によるDRAMなどのメモリ装置を示すブロック図である。
【図2】図1のメモリ装置のための複数の電圧源それぞれの高電圧ノードと低電圧ノード両端に結合された従来技術によるディカップリングキャパシタを示す図である。
【図3】出力(DQ)を充電/放電するための電圧ノード(VDDQ及びVSSQ)の間に結合された従来技術によるI/Oバッファを示す図である。
【図4】図3に示す従来技術によるI/Oバッファのタイミング図である。
【図5】同一接地ノードに対して二つの異なる電圧源の間に調節キャパシタの結合を制御する従来技術によるキャパシタ制御部を示す図である。
【図6】図5に示す従来技術による制御部のタイミング図である。
【図7】半導体装置の電圧源の間に共有されたキャパシタンスを分布させるためのスイッチングネットワークの回路図である。
【図8】図7のスイッチングネットワークを制御するための本発明によるヒューズ回路を示す図である。
【図9】図7のスイッチングネットワークを制御するためのメモリ装置のコマンドデコーダ内にある本発明の一つの実施例によるMRSデコーダを示す図である。
【図10】図7のスイッチングネットワークを制御するための本発明の一実施例によるボンディングパッド回路を示す図である。
【図11】半導体装置のビット構造によって複数の共有キャパシタをデータ充電電圧源に結合するための本発明の実施例によるスイッチングネットワークの回路図である。
【図12】図11のスイッチングネットワークを制御するためにヒューズを用いる本発明の一実施例による制御信号発生器を示すブロック図である。
【図13】図11のスイッチングネットワークを制御するためにボンディングパッドを用いる本発明の一実施例による制御信号発生器を示すブロック図である。
【図14】VDD/VSSとVDDA/VSSAとの間に結合されたスイッチングネットワークを有する図7の回路を示す本発明の一実施例による回路図である。
【図15】メモリ装置の一般的なリード/ライト動作、リフラッシュ動作、及び並列ビットテスト動作に対して活性化された他のワードラインを示す図である。
【図16】メモリ装置の一般的なリード/ライト動作、リフラッシュ動作、及び並列ビットテスト動作に対して活性化された他のワードラインを示す図である。
【図17】メモリ装置の一般的なリード/ライト動作、リフラッシュ動作、及び並列ビットテスト動作に対して活性化された他のワードラインを示す図である。
【図18】VINT/VSSとVINTA/VSSとの間に結合されたスイッチングネットワークを有する図7の回路を示す本発明の一実施例による回路図である。
【図19】図18のVINT/VSSとVINTA/VSSを発生させるための電圧発生器の一例を示す図である。
【図20】VDD/VSSとVDDL/VSSLとの間に結合されたスイッチングネットワークを有する図7の回路を示す本発明の一実施例による回路図である。
【図21】図20の電圧源(VDDL/VSSL)を用いる遅延同期ループと位相同期ループとを示す本発明の一実施例による回路図である。
【図22】図20の電圧源(VDDL/VSSL)を用いる遅延同期ループと位相同期ループとを示す本発明の一実施例による回路図である。
【図23】従来の技術によるメモリセル、等化部、孤立部、感知増幅器、及びカラム選択部の回路図である。
【図24】VBB1/VSSとVBB2/VSSとの間に結合されたスイッチングネットワークを有する図7の回路を示す本発明の一実施例による回路図である。
【図25】従来のメモリ装置に図24のVBB1/VSSの使用を示す図である。
【図26】従来のメモリ装置に図24のVBB2/VSSの使用を示す図である。
【図27】VPP1/VSSとVPP2/VSSとの間に結合されたスイッチングネットワークを有する図7の回路を示す本発明の一実施例による回路図である。
【図28】図24及び図27のVBB1/VSS、VBB2/VSS、VPP1/VSS、及びVPP2/VSSを発生させるための電圧発生器の一例を示す図である。
【図29】スイッチングネットワークを制御する制御信号がウエハ段階又はパッケージ段階において設定される方法を示す図である。
【符号の説明】
【0093】
10 調節キャパシタ
30 キャパシタンス調節部
102 DRAM
104 セルアレイ
106 メモリセル
108 ワードライン
110 ビットライン
112 アドレス入力バッファ
114 カラムデコーダ
116 ローデコーダ
118、422 感知増幅器
120 I/Oバッファ
124、244 コマンドデコーダ
126 電圧発生器
132 第1ディカップリングキャパシタ
134 第2ディカップリングキャパシタ
136 第3ディカップリングキャパシタ
138 第4ディカップリングキャパシタ
140 第5ディカップリングキャパシタ
142 第6ディカップリングキャパシタ
144 第7ディカップリングキャパシタ
146 第8ディカップリングキャパシタ
152、154 充電時間区間
162 接地ノード
164 第1時間区間
166 第2時間区間
168 第3時間区間
200、300、350、380、460 装置
202 共有キャパシタ
204 第1初期ディカップリングキャパシタ
206 第2初期ディカップリングキャパシタ
208、306 スイッチングネットワーク
210、308、370、430 第1PMOSFET
212、312、410 第1MNOSFET
214、316、374、432 第2PMOSFET
216、320、412 第2NMOSFET
218、229、310、318 第1ノード
220、232、314、322 第2ノード
222、330 制御信号発生器
223 ヒューズ回路
224、236、238、332、334、336 インバータ
226 ヒューズ
228、260 PMOSFET
230、256 NMOSFET
234 ラッチ
240 初期化信号発生器
242 MRSデコーダ
250 ボンディングパッド回路
252 ボンディングパッド
254 第1抵抗
258 第2抵抗
262、264、266 チェーン
302 第1共有キャパシタ
304 第2共有キャパシタ
324、436 第3PMOSFET
326、414 第3NMOSFET
352、354 メモリバンク
362 VREF発生器
364 VREFP発生器
366 VREFA発生器
368 第1演算増幅器
372 第2演算増幅器
382、388 位相検出器
384 可変遅延部
386 データ出力経路のレプリカ
390 電圧制御発振器
392 低域通過フィルタ
402 セルアクセストランジスタ
404 充電キャパシタ
406 等化部
408 反転ビットライン
416 分離部
418 第4NMOSFET
420 第5NMOSFET
424 分離ライン
426 第6NMOSFET
428 第7NMOSFET
434 第8NMOSFET
438、440 中間電圧ノード
442 カラム選択部
446、452 IOライン
448 カラム選択ライン
462 ワードライン電圧波形
472 電圧レベル検出器
474 発振器
476 チャージポンプ
502 半導体ウエハ
504 テストシステム
506 ICパッケージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも二つの別個のノードを含む高電圧ノードと少なくとも二つの別個のノードを含む低電圧ノードとの間にそれぞれ結合されている複数の電圧源と、
少なくとも一つの共有キャパシタと、
前記共有キャパシタを前記電圧源のうち、選択された一つのためのそれぞれの高電圧ノードと低電圧ノードとに結合するためのスイッチングネットワークと、を具備することを特徴とする電圧供給装置。
【請求項2】
前記電圧源のそれぞれは、
それぞれの高電圧ノードと低電圧ノードとの間に結合されているそれぞれの初期ディカップリングキャパシタを具備することを特徴とする請求項1記載の電圧供給装置。
【請求項3】
前記共有キャパシタと前記スイッチングネットワークとは、集積回路の一部として形成されることを特徴とする請求項1記載の電圧供給装置。
【請求項4】
前記電圧源は、
前記集積回路の外部にあることを特徴とする請求項3記載の電圧供給装置。
【請求項5】
前記電圧源は、
前記集積回路の内部にあることを特徴とする請求項3記載の電圧供給装置。
【請求項6】
前記集積回路は、
メモリ装置であることを特徴とする請求項3記載の電圧供給装置。
【請求項7】
前記スイッチングネットワークは、
制御信号によってそれぞれターンオン又はターンオフされる複数のトランジスタで構成されることを特徴とする請求項1記載の電圧供給装置。
【請求項8】
前記電圧供給装置は、
前記制御信号を発生させるための少なくとも一つのヒューズ回路を更に具備することを特徴とする請求項7記載の電圧供給装置。
【請求項9】
前記共有キャパシタと前記スイッチングネットワークとは、集積回路の一部であり、前記ヒューズ回路内にあるヒューズは、前記集積回路の製造のためのウエハ段階において、前記電圧源のうちの選択された一つを決定するために開閉することを特徴とする請求項8記載の電圧供給装置。
【請求項10】
前記共有キャパシタと前記スイッチングネットワークとは、メモリ装置の一部であり、前記制御信号は、前記メモリ装置のMRS(モードレジスタセット)デコーダによって発生させられることを特徴とする請求項7記載の電圧供給装置。
【請求項11】
前記メモリ装置の製造のためのウエハ段階又はパッケージ段階において、前記電圧源のうちの選択された一つを決定するためにMRSデコーダに信号を提供するようにメモリコントローラがプログラムされることを特徴とする請求項10記載の電圧供給装置。
【請求項12】
前記電圧供給装置は、
前記制御信号を発生させるための少なくとも一つのボンディングパッド回路を更に具備することを特徴とする請求項7記載の電圧供給装置。
【請求項13】
前記共有キャパシタと前記スイッチングネットワークとは、集積回路の一部であり、前記集積回路の製造のためのウエハ段階において、前記電圧源のうちの選択された一つを決定するために少なくとも一つのボンディング回路がバイアスされ、又はフローティングされることを特徴とする請求項12記載の電圧供給装置。
【請求項14】
半導体装置の少なくとも一つの出力の充電のために用いられるデータ充電電圧源と、
複数の共有ディカップリングキャパシタと、
前記半導体装置のビット構造によって多様な数の前記共有ディカップリングキャパシタを前記データ充電電圧源に結合するためのスイッチングネットワークとを具備することを特徴とする電圧供給装置。
【請求項15】
前記電圧供給装置は、
それぞれの高電圧ノードと低電圧ノードとの間に結合されているそれぞれの初期ディカップリングキャパシタをそれぞれ具備するデータ充電電圧源を含んだ複数の電圧源を更に具備することを特徴とする請求項14記載の電圧供給装置。
【請求項16】
前記共有ディカップリングキャパシタと前記スイッチングネットワークとは、前記半導体装置の一部として形成されることを特徴とする請求項14記載の電圧供給装置。
【請求項17】
前記スイッチングネットワークは、
制御信号によってそれぞれターンオン又はターンオフされる複数のトランジスタで構成されることを特徴とする請求項14記載の電圧供給装置。
【請求項18】
前記電圧供給装置は、
前記制御信号を発生させるための少なくとも一つのヒューズ回路を更に具備することを特徴とする請求項17記載の電圧供給装置。
【請求項19】
前記半導体装置は、メモリ装置であり、前記制御信号は前記メモリ装置のMRS(モードレジスタセット)デコーダによって発生させられることを特徴とする請求項17記載の電圧供給装置。
【請求項20】
前記電圧供給装置は、
前記制御信号を発生させるための少なくとも一つのボンディングパッド回路を更に具備することを特徴とする請求項17記載の電圧供給装置。
【請求項21】
少なくとも二つの別個のノードを含む高電圧ノードと少なくとも二つの別個のノードを含む低電圧ノードとの間にそれぞれ結合されている複数の電圧源と、
少なくとも一つの共有キャパシタと、
前記共有キャパシタを前記複数の電圧源のうちの選択された一つのためのそれぞれの高電圧ノードと低電圧ノードとに結合するためのスイッチングネットワークと、
前記電圧源のうちの選択された一つを示すために、前記半導体装置のウエハ段階又はパッケージ段階において、設定される成分を有する制御信号発生器を具備することを特徴とする電圧供給装置。
【請求項22】
前記制御信号発生器は前記電圧源のうち、前記選択された一つを示すために、前記ウエハ段階において、開閉するヒューズを具備するヒューズ回路であることを特徴とする請求項21記載の電圧供給装置。
【請求項23】
前記制御信号発生器は、前記電圧源のうち、前記選択された一つを示すために、前記ウエハ段階において、バイアスされ、又はフローティングされるボンディングパッドを具備するボンディングパッド回路であることを特徴とする請求項21記載の電圧供給装置。
【請求項24】
前記半導体装置は、メモリ装置であり、前記制御信号発生器は、前記電圧源のうち、前記選択された一つを示すためにメモリコントローラから入力される信号をデコードするMRSデコーダであることを特徴とする請求項21記載の電圧供給装置。
【請求項25】
前記電圧源のうち、前記選択された一つを示すための信号は、前記パッケージ段階において、前記メモリコントローラにプログラムされて入ることを特徴とする請求項24記載の電圧供給装置。
【請求項26】
前記電圧源のうち、一つは前記半導体装置の少なくとも一つの出力で充電するのに用いられるデータ充電電圧源であることを特徴とする請求項21記載の電圧供給装置。
【請求項27】
前記電圧供給装置は、複数の共有キャパシタを更に具備し、前記スイッチングネットワークは、前記半導体装置のビット構造によって多様な数の前記共有キャパシタを前記データ充電電圧源に結合することを特徴とする請求項26記載の電圧供給措置。
【請求項28】
前記半導体装置は、メモリ装置であることを特徴とする請求項21記載の電圧供給装置。
【請求項29】
前記電圧源のうち、一つは前記メモリ装置のリフレッシュ動作において、前記共有キャパシタが結合される外部メモリアレイ電圧源(VDDA/VSSA)であることを特徴とする請求項28記載の電圧供給装置。
【請求項30】
前記電圧源のうち、一つは前記メモリ装置のPBT(並列ビットテスト)動作期間に、前記共有キャパシタが結合される外部メモリアレイ電圧源(VDDA/VSSA)であることを特徴とする請求項28記載の電圧供給装置。
【請求項31】
前記電圧源のうち、一つは前記メモリ装置の同期されたデータ出力のために前記共有キャパシタが結合される遅延同期ループ電圧源(VDDL/VSSL)であることを特徴とする請求項28記載の電圧供給装置。
【請求項32】
前記電圧源のうち、一つは前記メモリ装置の同期されたデータ出力のために前記共有キャパシタが結合される位相同期ループ電圧源(VDDL/VSSL)であることを特徴とする請求項28記載の電圧供給装置。
【請求項33】
前記電圧源のうち、一つは前記メモリ装置のリフラッシュ動作又はPBT(並列ビットテスト)動作期間に、前記共有キャパシタが結合される内部メモリアレイ電圧源(VINTA/VSSA)であることを特徴とする請求項28記載の電圧供給装置。
【請求項34】
前記二つの電圧源のそれぞれは、前記メモリ装置のために内部バックバイアス電圧(VBB1/VSS)及び内部の負ワードライン電圧(VBB2/VSS)をそれぞれ供給することを特徴とする請求項28記載の電圧供給装置。
【請求項35】
前記二つの電圧源のそれぞれは、前記メモリ装置のために内部のワードラインブースティング電圧(VPP1/VSS)及び内部分離及び等化ゲート電圧(VPP2/VSS)をそれぞれ供給することを特徴とする請求項28記載の電圧供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2006−4585(P2006−4585A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−328174(P2004−328174)
【出願日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】