説明

化学蒸着装置

【課題】1以上の窒化物材料を形成するためのMOCVDシステム及び製造方法を提供する。
【解決手段】該システムは、中心軸128の周りを回転するように構成されているサセプタ120、及び該サセプタ上部に、サセプタとは直接接触していない状態で配置されるシャワーヘッド110を含む。加えて、該システムは、該サセプタ上に配置され、中心軸の周りを回転し、かつ対応するホルダ軸126の周りもそれぞれ回転するように構成されている1以上の基板ホルダ130を含む。更に該システムは、該中心部品内部に形成された1以上の第1の入口101、1以上の第2の入口102、及びシャワーヘッド内部に形成され、かつ中心部品からの距離が該1以上の第2の入口102より更に離れて配置される1以上の第3の入口103を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(1. 発明の背景)
本発明は、半導体材料を形成するための方法及びシステムに関する。より具体的には、本発明は、半導体材料を形成するための反応システム及び関連の方法を提供する。単に例として、本発明は、III族窒化物材料の形成に適用させている。しかし、本発明はより広範な適用性を有することが理解されるであろう。
【背景技術】
【0002】
有機金属気相成長(MOCVD)は、III族窒化物材料、例えば、窒化アルミニウム、窒化ガリウム及び/又は窒化インジウムのエピタキシャル層を形成するのに広く使用されている。MOCVDシステムは多くの場合、使用が容易であり、大量生産に適している。通常、1以上のIII族有機金属(MO)ガス及び1以上のV族ガスが、III族窒化物材料を形成するのに使用される。例えば、該1以上のIII族MOガスには、TMG(例えば、TMGa、トリメチルガリウム、及び/又は(CH3)3Ga)、TMA(例えば、トリメチルアルミニウム及び/又は(CH3)3Al)及び/又はTMI(例えば、トリメチルインジウム及び/又は(CH3)3In)が含まれる。別の例において、該1以上のV族ガスには、アンモニア(例えば、NH3)が含まれる。
【0003】
アンモニアガスは多くの場合、窒素原子を供給するのに使用されるが、アンモニアの解離効率は温度に依存する。アンモニアの温度が高くなるほど、その解離効率は高くなる。例えば、800℃ではアンモニアの解離効率は約10%だけであるが、900℃ではアンモニアの解離効率は約20%まで上昇する。対照的に、III族MOガスは通常、約300〜400℃などの低温で解離が始まる。
【0004】
アンモニアガス及びIII族MOガスが解離した後、固体III族窒化物材料が形成され得る。多くの場合、ガスの加熱とガスの輸送とを適合させて、III族窒化物材料が早くに又は遅くに形成されないようにすることが重要となる。例えば、III族窒化物材料は、MOCVDシステムの様々な構成備品の表面上に堆積される、又は他の副生成物とともにMOCVDシステムから放出されるべきものではない。それよりも、III族窒化物材料は通常、洗浄コストを低減させるため、及び反応材料の消費を抑えるために、好ましくは、基板表面(例えば、ウェハ表面)に形成される。
【0005】
加えて、異なるIII族窒化物材料(例えば、窒化ガリウム及び窒化インジウム)について、エピタキシャル層を形成するためのそれらの成長条件は、著しく異なり得る。例えば、窒化ガリウムの成長温度は、1000℃より上であることが望ましく、窒化インジウムの成長温度は、650℃未満であることが望ましい。別の実施例において、インジウムガリウム窒化物を形成するために、成長温度は、インジウムと窒素原子との間の解離を低下させるために、窒化インジウムについて望ましい低温に制限される。しかし、低い成長温度では多くの場合、化学反応に十分な窒素原子を供給するために、大量のアンモニアが供給される必要がある。通常、窒化インジウム成長における窒素消費は、窒化ガリウム又は窒化アルミニウムの成長における窒素消費より、数倍大きい。また窒素原子の供給は、アンモニアの分圧の上昇によっても促進することができるが、そのような高い分圧は、エピタキシャル層の均一性を低下させ、製造コストを増大させ得る。
【0006】
したがって、III族窒化物材料を形成するための改善方法が、非常に望まれている。
【発明の概要】
【0007】
(2. 発明の概要)
本発明は、半導体材料を形成するための方法及びシステムに関する。より具体的には、本発明は、半導体材料を形成するための反応システム及び関連方法を提供する。単に例として、本発明は、III族窒化物材料の形成に適用させている。しかし、本発明はより広範な適用性を有することが理解されるであろう。
【0008】
一実施態様によると、1以上の材料を形成するためのシステムは、中心軸の周りを回転するように構成されているサセプタ部品、及び該サセプタ部品上部に、サセプタ部品とは直接接触していない状態で配置されるシャワーヘッド部品を含む。加えて、該システムは、該サセプタ部品上に配置され、中心軸の周りを回転し、かつ対応するホルダ軸の周りもそれぞれ回転するように構成されている1以上の基板ホルダ、及び中心部品を含む。更に該システムは、中心部品内部に形成された1以上の第1の入口、1以上の第2の入口、及びシャワーヘッド部品内部に形成され、かつ中心部品からの距離が該1以上の第2の入口より更に離れて配置される1以上の第3の入口を含む。該1以上の第1の入口は更に、1以上の第1のガスを、それぞれ1以上の第1のガス流量で提供して、中心部品から離れる方向に流すように構成されており、該1以上の第2の入口は、1以上の第2のガスを、それぞれ1以上の第2のガス流量で提供するように構成されており、及び該1以上の第3の入口は、1以上の第3のガスを、それぞれ1以上の第3のガス流量で提供して、シャワーヘッド部品からサセプタ部品への方向に流すように構成されている。該システムは更に、1以上の第3の流量の調節とは独立に、1以上の第2の流量を調節するように構成されている。
【0009】
別の実施態様によると、少なくとも1のIII族窒化物材料の少なくとも1の成長速度を調節するための方法は、少なくとも1のIII族窒化物材料を形成するためのシステムを提供することを含む。該システムは、中心部品、サセプタ部品及びシャワーヘッド部品を含む。該シャワーヘッド部品は、サセプタ部品上部に、該サセプタ部品とは直接接触していない状態で配置される。該システムは更に、中心部品内部に形成された1以上の第1の入口、1以上の第2の入口、及びシャワーヘッド部品内部に形成され、かつ中心部品からの距離が該1以上の第2の入口より更に離れて配置される1以上の第3の入口を含む。加えて、該方法は、1以上の第1の入口、1以上の第2の入口及び1以上の第3の入口の1以上について、アンモニアガスの1以上のアンモニア流量を選択すること、並びに1以上の第2の入口を通過したIII族有機金属ガスの第1の流量、及び1以上の第3の入口を通過したIII族有機金属ガスの第2の流量を選択すること(該第1の流量と該第2の流量の総量は、第3の流量に相当する)を含む。更に該方法は、III族窒化物材料の第1の成長速度を、III族有機金属ガスが、1以上のアンモニア流量と少なくとも関連した情報に基づいて第1の流量で1以上の第2の入口のみを通過して流れる場合の第1の配置の関数として決定すること、及びIII族窒化物材料の第2の成長速度を、III族有機金属ガスが、1以上のアンモニア流量と少なくとも関連した情報に基づいて第2の流量で1以上の第3の入口のみを通過して流れる場合の第2の配置の関数として決定することを含む。また該方法は、III族窒化物材料の第3の成長速度を、第1の成長速度と第2の成長速度とを加算することによる、第3の配置の関数として決定することを含み、該第3の成長速度は、1以上の第2の入口を通過した第1の流量及び1以上の第3の入口を通過した第2の流量に相当する。
【0010】
更に別の実施態様によると、少なくとも1のIII族窒化物材料の少なくとも1の成長速度を調節する方法は、少なくとも1のIII族窒化物材料を形成するためのシステムを提供することを含む。該システムは、中心部品、サセプタ部品、シャワーヘッド部品及び該サセプタ部品上の1以上の基板ホルダを含む。該シャワーヘッド部品は、サセプタ部品上部に、該サセプタ部品とは直接接触していない状態で配置される。該システムは更に、中心部品内部に形成された1以上の第1の入口、1以上の第2の入口、及びシャワーヘッド部品内部に形成され、かつ中心部品からの距離が該1以上の第2の入口より更に離れて配置される1以上の第3の入口を含む。加えて、該方法は、1以上の第1の入口、1以上の第2の入口及び1以上の第3の入口の1以上について、アンモニアガスの1以上のアンモニア流量を選択すること、III族窒化物材料の第1の成長速度を、III族有機金属ガスが、1以上のアンモニア流量と少なくとも関連した情報に基づいて第1の流量で1以上の第2の入口のみを通過して流れる場合の第1の配置の関数として決定すること、及びIII族窒化物材料の第2の成長速度を、III族有機金属ガスが、1以上のアンモニア流量と少なくとも関連した情報に基づいて第1の流量で1以上の第3の入口のみを通過して流れる場合の第2の配置の関数として決定することを含む。更に該方法は、1以上の第2の入口を通過したIII族有機金属ガスの第2の流量、及び1以上の第3の入口を通過したIII族有機金属ガスの第3の流量を選択すること(該第2の流量と該第3の流量の総量は、第1の流量に相当する)、並びにIII族窒化物材料の第3の成長速度を、第2の流量及び第3の流量と少なくとも関連した情報に基づいて、第1の成長速度と第2の成長速度との重み付け加算による第3の配置の関数として決定することを含む。
【0011】
本発明によって、従来技術を超える多くの利益が達成される。本発明の特定の実施態様は、化学蒸着(CVD)の反応システムに、1以上のガス材料の消費の抑制を与える。例えば、該反応システムを使用すると、アンモニア消費が抑制された有機金属気相成長(MOCVD)が実施される。本発明の幾つかの実施態様は、MOCVDプロセスのコストを削減し、性能を改善することができるIII族窒化物形成(例えば、窒化アルミニウム、窒化ガリウム及び/又は窒化インジウム)の反応システムを提供する。
【0012】
実施態様に応じて、これら利益の1以上が達成され得る。これらの利益並びに本発明の様々な追加的対象、特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び添付の図面を参照して十分に認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
(3. 図面の簡単な説明)
【図1】図1(A)及び(B)は、本発明の一実施態様による1以上のIII族窒化物材料を形成するための反応システムを示した簡易図である。
【0014】
【図2】図2は、本発明の一実施態様による反応システムを使用する1以上のIII族窒化物材料の1以上の成長速度の1以上の分布を調節するための方法を示した簡易図である。
【0015】
【図3】図3は、本発明の一実施態様による反応システムの温度分布を示した簡易図である。
【0016】
【図4】図4は、本発明の一実施態様によるサセプタ軸周りの回転を伴うがホルダ軸周りの回転を伴わない、半径方向距離の関数としての窒化ガリウムの成長速度を示す。
【0017】
【図5】図5は、本発明の一実施態様によるサセプタ軸周りの回転を伴いかつホルダ軸周りの回転も伴う、半径方向距離の関数としての窒化ガリウムの成長速度を示す。
【0018】
【図6】図6は、本発明の一実施態様による重ね合わせにより、及び再計算により決定された窒化ガリウムの成長速度の比較を示した簡易図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(4. 発明の詳細な説明)
本発明は、半導体材料を形成するための方法及びシステムに関する。より具体的には、本発明は、半導体材料を形成するための反応システム及び関連方法を提供する。単に例として、本発明は、III族窒化物材料の形成に適用させている。しかし、本発明はより広範な適用性を有することが理解されるであろう。
【0020】
図1(A)及び(B)は、本発明の一実施態様による1以上のIII族窒化物材料を形成するための反応システムを示した簡易図である。これらの図は単なる例示に過ぎず、特許請求の範囲を不当に制限すべきものではない。当業者には多くの変形体、代替物及び修正が認められるであろう。例えば、図1(A)は、反応システム100の側面図を示し、図1(B)は、反応システム100の平面図を示している。別の実施例において、反応システム100は、シャワーヘッド部品110、サセプタ120、入口101、102、103及び104、1以上の基板ホルダ130、1以上の加熱デバイス124、出口140並びに中心部品150を含む。更に別の実施態様において、中心部品150、シャワーヘッド部品110、サセプタ120及び1以上の基板ホルダ130(例えば、サセプタ120上に配置される)は、入口101、102、103及び104、並びに出口140を有する反応チャンバ160を形成する。更に別の実施例において、1以上の基板ホルダ130のそれぞれは、1以上の基板122(例えば、1以上のウェハ)を運ぶのに使用される。
【0021】
上記のものは、システム100のための構成部品の選択群を使用して示されているが、多くの代替物、修正及び変形体が存在し得る。例えば、幾つかの構成部品は、拡張され及び/又は組み込まれ得る。他の構成部品を上記のものに挿着してもよい。実施態様に応じて、部品の構成は、代替される他のものと交換することができる。
【0022】
一実施態様によると、入口101は、中心部品150内部に形成され、1以上のガスを、シャワーヘッド部品110の表面112と実質的に平行方向に提供するように構成されている。例えば、1以上のガスは、反応チャンバ160の中央近くの反応チャンバ160へと流入し(例えば、上方へ流れ)、次いで入口101を通過して、反応チャンバ160の中央から半径方向に外へ向かって流れる。別の実施態様によると、入口102、103及び104は、シャワーヘッド部品110内部に形成され、実質的に表面112と垂直方向に、1以上のガスを提供するように構成されている。
【0023】
例えば、表1に示すように、様々な種類のガスが、入口101、102、103及び104を介して提供される。
【表1】

【0024】
一実施態様において、サセプタ120は、サセプタ軸128(例えば、中心軸)の周りを回転するように構成されており、かつ1以上の基板ホルダ130のそれぞれは、対応するホルダ軸126の周りを回転するように構成されている。別の実施態様において、1以上の基板ホルダ130は、サセプタ120とともにサセプタ軸128の周りを回転し、かつそのの対応するホルダ軸126の周りも回転することができる。例えば、同じ基板ホルダ130上の1以上の基板122は、同じホルダ軸126の周りを回転することができる。
【0025】
一実施態様によると、入口101、102、103及び104、並びに出口140のそれぞれは、サセプタ軸128の周囲に環状構造を有する。別の実施態様によると、1以上の基板ホルダ130(例えば、8つの基板ホルダ130)が、サセプタ軸128の周囲に配置される。例えば、1以上の基板ホルダ130のそれぞれは、幾つかの基板122(例えば、7つの基板122)を運ぶことができる。
【0026】
図1(A)及び(B)に示されるように、記号A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、L、M、N及びOは、幾つかの実施態様による反応システム100の様々な寸法を表している。一実施態様において、
(1) Aは、サセプタ軸128と入口102の内縁部との間の距離を表し;
(2) Bは、サセプタ軸128と入口103の内縁部との間の距離を表し;
(3) Cは、サセプタ軸128と入口104の内縁部との間の距離を表し;
(4) Dは、サセプタ軸128と入口104の外縁部との間の距離を表し;
(5) Eは、サセプタ軸128と入口101との間の距離を表し;
(6) Fは、サセプタ軸128と出口140の内縁部との間の距離を表し;
(7) Gは、サセプタ軸128と出口140の外縁部との間の距離を表し;
(8) Hは、シャワーヘッド部品110の表面112とサセプタ120の表面114との距離を表し;
(9) Iは、入口101の高さを表し;
(10) Jは、シャワーヘッド部品110の表面112と出口140との間の距離を表し;
(11) Lは、サセプタ軸128と1以上の基板ホルダ130の1以上の外縁部それぞれとの間の距離を表し;
(12) Mは、サセプタ軸128と1以上の基板ホルダ130の1以上の内縁部それぞれとの間の距離を表し;
(14) Nは、サセプタ軸128と1以上の加熱デバイス124の1以上の内縁部それぞれとの間の距離を表し;及び
(15) Oは、サセプタ軸128と1以上の加熱デバイス124の1以上の外縁部それぞれとの間の距離を表す。
【0027】
例えば、L引くMは、1以上の基板ホルダ130の直径である。別の実施例において、反応チャンバ160の縦の寸法(例えば、Hで表される)は、20mm以下であるか、又は15mm以下である。更に別の実施例において、入口101の縦の寸法(例えば、Iで表される)は、シャワーヘッド部品110の表面112とサセプタ120の表面114との間の垂直距離(例えば、Hで表される)よりも小さい。更に別の実施例において、これらの寸法の幾らかの大きさを、下記表2に示す。
【表2】

【0028】
一実施態様において、1以上の基板ホルダ130は、サセプタ120上に配置される。別の実施態様において、1以上の加熱デバイス124は、1以上の基板ホルダ130の下にそれぞれ配置される。例えば、1以上の加熱デバイス124は、1以上の基板ホルダ130をそれぞれ越えて反応チャンバ160の中央に向かって延出する。別の実施例において、1以上の加熱デバイス124は、1以上のガスが1以上の基板ホルダ130に達する前に、入口101、102、103及び/又は104からの1以上のガスを予熱する。
【0029】
上述され、ここで更に強調されるように、図1(A)及び(B)は、単なる例示に過ぎず、特許請求の範囲を不当に制限すべきものではない。当業者には多くの変形体、代替物及び修正が認められるであろう。例えば、入口102は、複数の入口に置き換えられ、及び/又は入口104は、別の複数の入口に置き換えられる。別の実施例において、入口102は、中心部品150内部に形成され、実質的にシャワーヘッド部品110の表面112と平行な方向に1以上のガスを提供するように構成されている。
【0030】
図2は、本発明の一実施態様による反応システム100を使用する1以上のIII族窒化物材料の1以上の成長速度の1以上の分布を調節するための方法を示した簡易図である。この図は単なる例示に過ぎず、特許請求の範囲を不当に制限すべきものではない。当業者には多くの変形体、代替物及び修正が認められるであろう。方法200は、1以上のV族ガス及び1以上のキャリアガスの流量を入口用に選択するプロセス210、1以上の有機金属ガスが入口102のみを通過して流れる場合に、1以上のIII族窒化物材料の成長速度の1以上の分布を決定するプロセス220、1以上の有機金属ガスが入口104のみを通過して流れる場合に、1以上のIII族窒化物材料の成長速度の1以上の分布を決定するプロセス230、入口102と104との間の1以上の有機金属ガスの分布を選択するプロセス240、重ね合わせにより1以上のIII族窒化物材料の成長速度の1以上の分布を決定するプロセス250、及び1以上のIII族窒化物材料の成長速度の1以上の分布を評価するプロセス260を含む。
【0031】
上記のものは、方法200のためのプロセスの選択群を使用して示されているが、多くの代替物、修正及び変形体が存在し得る。例えば、幾つかのプロセスは、拡張され及び/又は組み込まれ得る。他のプロセスを上記のものに挿入してもよい。実施態様に応じて、プロセスの順序は、代替される他のものと交換することができる。
【0032】
プロセス210において、1以上のV族ガス及び1以上のキャリアガスの流量が、入口101、102、103及び104用に選択される。例えば、1以上のV族ガスは、アンモニアガス(例えば、NH3)を含む。別の実施例において、1以上のキャリアガスは、水素ガス(例えば、H2)及び/又は窒素ガス(例えば、N2)を含む。更に別の実施例において、入口101、102、103及び104用の1以上のV族ガス(例えば、NH3)及び1以上のキャリアガス(例えば、H2及びN2)の流量を、下記表3に示す。
【表3】

【0033】
一実施態様によると、プロセス210において、1以上の有機金属ガス(例えば、TMG)の総流量も決定される。例えば、TMGガスの総流量は、60sccm(60cm3/分)である。別の実施態様によると、プロセス210において、反応チャンバ160内部の圧力、加熱デバイス124の温度及びシャワーヘッド部品110の温度も決定される。例えば、反応チャンバ160内部の圧力、加熱デバイス124の温度及びシャワーヘッド部品110の温度を、下記表4に示す。
【表4】

【0034】
図3は、本発明の一実施態様による反応システム100の温度分布を示した簡易図である。この図は単なる例示に過ぎず、特許請求の範囲を不当に制限すべきものではない。当業者には多くの変形体、代替物及び修正が認められるであろう。例えば、加熱デバイス124の温度は、1050℃に設定される。別の実施例において、反応チャンバ160内部の生じる温度は、1以上の基板ホルダ130の近傍で最も高い。
【0035】
図2にもどると、プロセス220において、1以上のIII族窒化物材料の成長速度の1以上の分布は、1以上の有機金属ガスが入口102のみを通過して流れる場合に決定される。例えば、成長速度の1以上の分布は、上記表3及び4、並びに下記表5に示されるプロセス条件を使用して決定される。
【表5】

【0036】
図4は、本発明の一実施態様によるサセプタ軸128周りの回転を伴うがホルダ軸126周りの回転を伴わない、半径方向距離の関数としての窒化ガリウムの成長速度を示す。この図は単なる例示に過ぎず、特許請求の範囲を不当に制限すべきものではない。当業者には多くの変形体、代替物及び修正が認められるであろう。例えば、半径方向距離は、サセプタ軸128から測定される。別の実施例において、成長速度は、サセプタ120の表面114上で決定される。更に別の実施例において、基板ホルダは、0.15mの半径方向距離から0.32mの半径方向距離まで延出するとされ、ホルダ軸は、0.225mの半径方向距離で配置される。更に別の実施例において、基板ホルダは、30rpmでサセプタ軸128の周りを回転するとされる。
【0037】
図5は、本発明の一実施態様によるサセプタ軸128周りの回転を伴いかつホルダ軸126周りの回転も伴う、半径方向距離の関数としての窒化ガリウムの成長速度を示す。この図は単なる例示に過ぎず、特許請求の範囲を不当に制限すべきものではない。当業者には多くの変形体、代替物及び修正が認められるであろう。例えば、半径方向距離は、サセプタ軸128から決定される。別の実施例において、成長速度は、サセプタ120の表面114上で決定される。更に別の実施例において、基板ホルダは、0.15mの半径方向距離から0.32mの半径方向距離まで延出するとされ、ホルダ軸は、0.225mの半径方向距離で配置される。更に別の実施例において、基板ホルダは、30rpmでサセプタ軸128の周りを回転し、かつ30rpmでホルダ126の周りも回転するとされる。
【0038】
一実施態様によると、図4に示されるように、曲線410は、サセプタ軸128周りの回転を伴うがホルダ軸126周りの回転を伴わない、表3、4及び5に示したプロセス条件下での半径方向距離の関数としての窒化ガリウムの成長速度を表す。別の実施態様によると、図5に示されるように、曲線510は、サセプタ軸128周りの回転を伴いかつホルダ軸126周りの回転も伴う、表3、4及び5に示したプロセス条件下での半径方向距離の関数としての窒化ガリウムの成長速度を表す。
【0039】
図2にもどると、プロセス230において、1以上のIII族窒化物材料の成長速度の1以上の分布は、1以上の有機金属ガスが入口104のみを通過して流れる場合に決定される。例えば、成長速度の1以上の分布は、上記表3及び4、並びに下記表6に示されるプロセス条件を使用して決定される。
【表6】

【0040】
一実施態様によると、図4に示されるように、曲線420は、サセプタ軸128周りの回転を伴うがホルダ軸126周りの回転を伴わない、表3、4及び6に示したプロセス条件下での半径方向距離の関数としての窒化ガリウムの成長速度を表す。別の実施態様によると、図5に示されるように、曲線520は、サセプタ軸128周りの回転を伴いかつホルダ軸126周りの回転も伴う、表3、4及び6に示したプロセス条件下での半径方向距離の関数としての窒化ガリウムの成長速度を表す。
【0041】
プロセス240において、入口102と104との間の1以上の有機金属ガスの分布が、選択される。例えば、TMGガスの流量は、様々な比率で入口102と104とに分配され(例えば、入口102にa%及び入口104にb%)、総流量は不変である(例えば、a%+b%=100%)。別の実施例において、入口102及び104を通過したTMGガスの流量を、下記表7に記載する。
【表7】

【0042】
プロセス250において、1以上の有機金属ガスの選択された分布について、1以上のIII族窒化物材料の成長速度の1以上の分布は、重ね合わせによって決定される。例えば、窒化ガリウムの成長速度は、プロセス220で前もって決定された成長速度を乗じたa%とプロセス230で前もって決定された成長速度を乗じたb%とを加算することによって決定される。
【0043】
別の実施例において、成長速度の1以上の分布は、上記表3及び4、並びに下記表8に示されるプロセス条件を使用して決定され、かつ成長速度の1以上の分布は、上記表3及び4、並びに下記表9に示されるプロセス条件を使用して決定される。次いで、表3、4及び7に対応する成長速度の1以上の分布は、表3、4及び8に対応する成長速度の1以上の分布と表3、4及び9に対応する成長速度の1以上の分布とを合わせることによって決定される。
【表8】

【表9】

【0044】
プロセス260において、1以上の有機金属ガスの選択された分布に対する成長速度の1以上の分布は、該成長速度の1以上の分布が1以上の所定の条件(例えば、均一性に関する)を満たすか否かを決定するために評価される。例えば、1以上の所定の条件が満たされない場合は、プロセス240が実施される。別の実施例において、1以上の所定の条件が満たされる場合は、化学蒸着を実施して、1以上のIII族窒化物材料を形成する(例えば、反応システム100を使用する)。
【0045】
幾つかの実施態様によると、図5に示されるように、曲線530、532及び534のそれぞれは、表3、4及び7に示したプロセス条件下での半径方向距離の関数としての窒化ガリウムの成長速度を表す。例えば、曲線530は、a%=80%及びb%=20%に相当する。別の実施例において、曲線532は、a%=60%及びb%=40%に相当する。更に別の実施例において、曲線534は、a%=75%及びb%=25%に相当する。
【0046】
一実施態様において、曲線532に示されるように、入口102を介したTMGの不十分な供給は、成長速度について凸状のプロファイルとなり、該曲線532は、不十分であると決定される。別の実施態様において、曲線530に示されるように、入口104を介したTMGの不十分な供給は、成長速度について凹状のプロファイルとなり、該曲線530は、不十分であると決定される。更に別の実施態様において、曲線534に示されるように、実質的に均一な成長速度の分布は、a%=75%及びb%=25%で達成することができ、該曲線534は、十分であると決定される。例えば、重み付け加算により、所与の半径方向距離において、曲線534の成長速度は、75%を乗じた曲線510の成長速度と25%を乗じた曲線520の成長速度との合計である。
【0047】
特定の実施態様によると、実質的に均一な成長速度の分布(例えば、曲線534に示される)を達成するために、図5に示されるように曲線510が凹状であり、かつ曲線520が凸状であることが重要である。例えば、サセプタ軸128周りの回転を伴うがホルダ軸126周りの回転を伴わない、表3、4及び5に示したプロセス条件下での窒化ガリウムの成長速度のピークが、基板ホルダの外にある(例えば、図4の曲線410に示されるように)場合、曲線510は、凹状である。
【0048】
図6は、本発明の一実施態様による重ね合わせにより、及び再計算により決定された窒化ガリウムの成長速度の比較を示した簡易図である。この図は単なる例示に過ぎず、特許請求の範囲を不当に制限すべきものではない。当業者には多くの変形体、代替物及び修正が認められるであろう。曲線610及び620のそれぞれは、上記表3及び4、並びに下記表10に示されるプロセス条件下での半径方向距離の関数としての窒化ガリウムの成長速度を表す。
【表10】

【0049】
一実施態様において、曲線610は、重み付け加算によって決定され、したがって図5の曲線534と同一である。別の実施態様において、曲線620は、曲線510及び520の成長速度を使用せずに再計算により決定される。図6に示されるように、曲線610は、実質的に曲線620と同一であり;したがって、重み付け加算法は、入口102と104との間の流量分布に基づいた成長速度の決定において、信頼できる方法である。
【0050】
上述され、ここで更に強調されるように、図2は、単なる例示に過ぎず、特許請求の範囲を不当に制限すべきものではない。当業者には多くの変形体、代替物及び修正が認められるであろう。例えば、入口102は第1の複数の入口と置き換えられ、及び/又は入口104は、第2の複数の入口と置き換えられる。別の実施例において、プロセス210は、反応システム100を提供するためのプロセスに先だって行われる。更に別の実施例において、プロセス220及び/又はプロセス230は省略される。
【0051】
幾つかの実施態様によると、プロセス240で使用される重み付け加算法は、下記条件の1以上が満たされた場合に、信頼性がある:
(1) 1以上のIII族MOガス(例えば、TMG)の総流量が、1以上のIII族MOガス(例えば、TMG)、1以上のV族ガス(例えば、アンモニア)及び1以上のキャリアガス(例えば、水素及び窒素)の総流量と比較して低い;及び/又は
(2) 1以上のIII族窒化物材料(例えば、窒化ガリウム)の成長が、制限された物質移動条件下で、移動中の粒子形成による大きな物質損失もなく進行する。
【0052】
別の実施態様によると、1以上の材料を形成するためのシステムは、中心軸の周りに回転するように構成されているサセプタ部品、及び該サセプタ部品上部に、サセプタ部品とは直接接触していない状態で配置されるシャワーヘッド部品を含む。加えて、該システムは、該サセプタ部品上に配置され、中心軸の周りを回転し、かつ対応するホルダ軸の周りもそれぞれ回転するように構成されている1以上の基板ホルダ、及び中心部品を含む。更に該システムは、中心部品内部に形成された1以上の第1の入口、1以上の第2の入口、及びシャワーヘッド部品内部に形成され、かつ中心部品からの距離が該1以上の第2の入口より更に離れて配置される1以上の第3の入口を含む。該1以上の第1の入口は更に、1以上の第1のガスを、それぞれ1以上の第1のガス流量で提供して、中心部品から離れる方向に流すように構成されており、該1以上の第2の入口は、1以上の第2のガスを、それぞれ1以上の第2のガス流量で提供するように構成されており、及び該1以上の第3の入口は、1以上の第3のガスを、それぞれ1以上の第3のガス流量で提供して、シャワーヘッド部品からサセプタ部品への方向に流すように構成されている。該システムは更に、1以上の第3の流量の調節とは独立に、1以上の第2の流量を調節するように構成されている。例えば、該システムは、少なくとも図1(A)及び/又は図1(B)により実施される。
【0053】
別の実施態様によると、少なくとも1のIII族窒化物材料の少なくとも1の成長速度を調節するための方法は、少なくとも1のIII族窒化物材料を形成するためのシステムを提供することを含む。該システムは、中心部品、サセプタ部品及びシャワーヘッド部品を含む。該シャワーヘッド部品は、サセプタ部品上部に、該サセプタ部品とは直接接触していない状態で配置される。該システムは更に、中心部品内部に形成された1以上の第1の入口、1以上の第2の入口、及びシャワーヘッド部品内部に形成され、かつ中心部品からの距離が該1以上の第2の入口より更に離れて配置される1以上の第3の入口を含む。加えて、該方法は、1以上の第1の入口、1以上の第2の入口及び1以上の第3の入口の1以上について、アンモニアガスの1以上のアンモニア流量を選択すること、及び1以上の第2の入口を通過したIII族有機金属ガスの第1の流量、及び1以上の第3の入口を通過したIII族有機金属ガスの第2の流量を選択すること(該第1の流量と該第2の流量の総量は、第3の流量に相当する)を含む。更に該方法は、III族窒化物材料の第1の成長速度を、III族有機金属ガスが、1以上のアンモニア流量と少なくとも関連した情報に基づいて第1の流量で1以上の第2の入口のみを通過して流れる場合の第1の配置の関数として決定すること、及びIII族窒化物材料の第2の成長速度を、III族有機金属ガスが、1以上のアンモニア流量と少なくとも関連した情報に基づいて第2の流量で1以上の第3の入口のみを通過して流れる場合の第2の配置の関数として決定することを含む。また該方法は、III族窒化物材料の第3の成長速度を、第1の成長速度と第2の成長速度とを加算することによる、第3の配置の関数として決定することを含み、該第3の成長速度は、1以上の第2の入口を通過した第1の流量及び1以上の第3の入口を通過した第2の流量に相当する。例えば、該方法は、少なくとも図2及び/又は図5により実施される。
【0054】
更に別の実施態様によると、少なくとも1のIII族窒化物材料の少なくとも1の成長速度を調節するための方法は、少なくとも1のIII族窒化物材料を形成するためのシステムを提供することを含む。該システムは、中心部品、サセプタ部品、シャワーヘッド部品及び該サセプタ部品上の1以上の基板ホルダを含む。該シャワーヘッド部品は、サセプタ部品上部に、サセプタ部品とは直接接触していない状態で配置される。該システムは更に、中心部品内部に形成された1以上の第1の入口、1以上の第2の入口、及びシャワーヘッド部品内部に形成され、かつ中心部品からの距離が該1以上の第2の入口より更に離れて配置される1以上の第3の入口を含む。加えて、該方法は、1以上の第1の入口、1以上の第2の入口及び1以上の第3の入口の1以上について、アンモニアガスの1以上のアンモニア流量を選択すること、III族窒化物材料の第1の成長速度を、III族有機金属ガスが、1以上のアンモニア流量と少なくとも関連した情報に基づいて第1の流量で1以上の第2の入口のみを通過して流れる場合の第1の配置の関数として決定すること、及びIII族窒化物材料の第2の成長速度を、III族有機金属ガスが、1以上のアンモニア流量と少なくとも関連した情報に基づいて第1の流量で1以上の第3の入口のみを通過して流れる場合の第2の配置の関数として決定することを含む。更に該方法は、1以上の第2の入口を通過したIII族有機金属ガスの第2の流量、及び1以上の第3の入口を通過したIII族有機金属ガスの第3の流量を選択すること(該第2の流量と該第3の流量の総量は、第1の流量に相当する)、及びIII族窒化物材料の第3の成長速度を、第2の流量及び第3の流量と少なくとも関連した情報に基づいた、第1の成長速度と第2の成長速度との重み付け加算による第3の配置の関数として決定することを含む。例えば、該方法は、少なくとも図2及び/又は図5により実施される。
【0055】
本発明の特定の実施態様が記載されているが、記載の実施態様に相当する他の実施態様が存在することは、当業者には理解されるであろう。例えば、本発明の様々な実施態様及び/又は実施例は、組み合わせることができる。したがって、本発明は、特定の例示的実施態様によってではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ制限される。
【図1A】

【図1B】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の材料を形成するためのシステムであって:
中心軸の周りを回転するように構成されているサセプタ部品;
該サセプタ部品上部に、サセプタ部品とは直接接触していない状態で配置されるシャワーヘッド部品;
該サセプタ部品上に配置され、中心軸の周りを回転し、かつ対応するホルダ軸の周りもそれぞれ回転するように構成されている1以上の基板ホルダ;
中心部品;
該中心部品内部に形成された1以上の第1の入口;
1以上の第2の入口;及び
シャワーヘッド部品内部に形成され、かつ中心部品からの距離が1以上の第2の入口より更に離れて配置される1以上の第3の入口;を含み、
ここで:
該1以上の第1の入口は更に、1以上の第1のガスを、それぞれ1以上の第1のガス流量で提供して、中心部品から離れる方向に流すように構成されており;
該1以上の第2の入口は、1以上の第2のガスを、それぞれ1以上の第2のガス流量で提供するように構成されており;及び
該1以上の第3の入口は、1以上の第3のガスを、それぞれ1以上の第3のガス流量で提供して、シャワーヘッド部品からサセプタ部品への方向に流すように構成されており;
更に、1以上の第3の流量の調節とは独立に、1以上の第2の流量を調節するように構成されている、前記システム。
【請求項2】
少なくとも前記中心部品、前記サセプタ部品及び前記シャワーヘッド部品によって形成された反応チャンバを更に含む、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
1以上の出口を更に含む、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記シャワーヘッド部品内部に形成され、かつ前記中心部品からの距離が、前記1以上の第2の入口から更に離れ、前記1以上の第3の入口より近くに配置される1以上の第4の入口を更に含む、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記1以上の第4の入口が、1以上の第4のガスを、それぞれ1以上の第4のガス流量で提供して、シャワーヘッド部品からサセプタ部品への方向に流すように構成されている、請求項4記載のシステム。
【請求項6】
前記1以上の第2のガスが少なくとも、1以上の第4のガスに含まれない第1の反応性ガスを含み;かつ
前記1以上の第3のガスが少なくとも、1以上の第4のガスに含まれない第2の反応性ガスを含む、請求項5記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の反応性ガス及び第2の反応性ガスが、同じである、請求項6記載のシステム。
【請求項8】
前記1以上の第1のガスがアンモニアを含み;
前記1以上の第2のガスが有機金属ガスを含み;かつ
前記1以上の第3のガスが該有機金属ガスを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項9】
前記有機金属ガスが、TMG、TMA及びTMIからなる群から選択される、請求項8記載のシステム。
【請求項10】
前記1以上の基板ホルダの下部にそれぞれ配置され、かつ該1以上の基板ホルダよりもそれぞれ中心部品の近傍に延出した1以上の加熱デバイスを更に含む、請求項1記載のシステム。
【請求項11】
1以上の材料を形成するために、化学蒸着を実施するように更に構成されている、請求項1記載のシステム。
【請求項12】
前記1以上の材料が、III族窒化物材料を含む、請求項11記載のシステム。
【請求項13】
前記III族窒化物材料が、窒化アルミニウム、窒化ガリウム及び窒化インジウムからなる群から選択される、請求項12記載のシステム。
【請求項14】
前記1以上の第2の入口が、前記シャワーヘッド部品内部に形成され、かつ1以上の第2のガスを、それぞれ1以上の第2のガス流量で提供して、シャワーヘッド部品からサセプタ部品への方向に流すように構成されている、請求項1記載のシステム。
【請求項15】
前記1以上の第2の入口が、前記中心部品内部に形成され、かつ1以上の第2のガスを、それぞれ1以上の第2のガス流量で提供して、中心部品から離れる方向に流すように構成されている、請求項1記載のシステム。
【請求項16】
少なくとも1のIII族窒化物材料の少なくとも1の成長速度を調節するための方法であって:
少なくとも1のIII族窒化物材料を形成するためのシステムであって、中心部品、サセプタ部品及びシャワーヘッド部品を含み、該シャワーヘッド部品が、該サセプタ部品上部に、サセプタ部品とは直接接触していない状態で配置され、更に該中心部品内部に形成された1以上の第1の入口、1以上の第2の入口、及び該シャワーヘッド部品内部に形成され、かつ中心部品からの距離が該1以上の第2の入口より更に離れて配置される1以上の第3の入口を含む前記システムを提供すること;
該1以上の第1の入口、1以上の第2の入口及び1以上の第3の入口の1以上について、アンモニアガスの1以上のアンモニア流量を選択すること;
該1以上の第2の入口を通過したIII族有機金属ガスの第1の流量、及び該1以上の第3の入口を通過したIII族有機金属ガスの第2の流量を選択すること、ここで、該第1の流量と該第2の流量の総量は、第3の流量に相当する;
III族窒化物材料の第1の成長速度を、III族有機金属ガスが、1以上のアンモニア流量と少なくとも関連した情報に基づいて該第1の流量で1以上の第2の入口のみを通過して流れる場合の第1の配置の関数として決定すること;
III族窒化物材料の第2の成長速度を、III族有機金属ガスが、1以上のアンモニア流量と少なくとも関連した情報に基づいて該第2の流量で1以上の第3の入口のみを通過して流れる場合の第2の配置の関数として決定すること;及び
III族窒化物材料の第3の成長速度を、第1の成長速度と第2の成長速度とを加算することによる第3の配置の関数として決定すること、ここで、該第3の成長速度は、1以上の第2の入口を通過した第1の流量及び1以上の第3の入口を通過した第2の流量に相当する;を含む、前記方法。
【請求項17】
前記III族窒化物材料の第1の成長速度を、第1の配置の関数として決定するプロセスが、
III族窒化物材料の第4の成長速度を、III族有機金属ガスが、1以上のアンモニア流量と少なくとも関連した情報に基づいて第3の流量で1以上の第2の入口のみを通過して流れる場合の第4の配置の関数として決定すること;及び
該第4の成長速度に、第1の流量を第3の流量で割ったものと等しい第1の比率を乗じること;を含む、請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記III族窒化物材料の第2の成長速度を、第2の配置の関数として決定するプロセスが、
III族窒化物材料の第5の成長速度を、III族有機金属ガスが、1以上のアンモニア流量と少なくとも関連した情報に基づいて第3の流量で1以上の第3の入口のみを通過して流れる場合の第5の配置の関数として決定すること;及び
該第4の成長速度に、第2の流量を第3の流量で割ったものと等しい第2の比率を乗じること;を含む、請求項16記載の方法。
【請求項19】
前記III族窒化物材料の第3の成長速度と関連した情報を、第3の配置の関数として処理すること;及び
該第3の成長速度が、1以上の所定の条件を満たすかどうかを決定すること;を更に含む、請求項16記載の方法。
【請求項20】
前記1以上の所定の条件が、前記第3の成長速度の均一性と関連する、請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記第3の成長速度が、前記1以上の所定の条件を満たさない場合に、
1以上の第2の入口を通過したIII族有機金属ガスの第4の流量、及び1以上の第3の入口を通過したIII族有機金属ガスの第5の流量を選択すること、ここで、該第4の流量と該第5の流量の総量は、第3の流量に相当する;及び
III族窒化物材料の第4の成長速度を、第4の配置の関数として決定すること;を含む、請求項19記載の方法。
【請求項22】
前記第3の成長速度が、前記1以上の所定の条件を満たすことが決定された場合に、III族窒化物材料の化学蒸着を、前記第1の流量及び前記第2の流量と少なくとも関連した情報に基づいて実施することを更に含む、請求項16記載の方法。
【請求項23】
前記III族窒化物材料が、窒化アルミニウム、窒化ガリウム及び窒化インジウムからなる群から選択される、請求項16記載の方法。
【請求項24】
前記III族有機金属ガスが、TMG、TMA及びTMIからなる群から選択される、請求項16記載の方法。
【請求項25】
少なくとも1のIII族窒化物材料の少なくとも1の成長速度を調節するための方法であって:
少なくとも1のIII族窒化物材料を形成するためのシステムであって、中心部品、サセプタ部品、シャワーヘッド部品及び該サセプタ部品上の1以上の基板ホルダを含み、該シャワーヘッド部品が、該サセプタ部品上部に、サセプタ部品とは直接接触していない状態で配置され、更に該中心部品内部に形成された1以上の第1の入口、1以上の第2の入口、及び該シャワーヘッド部品内部に形成され、かつ中心部品からの距離が該1以上の第2の入口より更に離れて配置される1以上の第3の入口を含む前記システムを提供すること;
該1以上の第1の入口、1以上の第2の入口及び1以上の第3の入口の1以上について、アンモニアガスの1以上のアンモニア流量を選択すること;
III族窒化物材料の第1の成長速度を、III族有機金属ガスが、1以上のアンモニア流量と少なくとも関連した情報に基づいて第1の流量で1以上の該第2の入口のみを通過して流れる場合の第1の配置の関数として決定すること;
III族窒化物材料の第2の成長速度を、III族有機金属ガスが、1以上のアンモニア流量と少なくとも関連した情報に基づいて第1の流量で1以上の該第3の入口のみを通過して流れる場合の第2の配置の関数として決定すること;
該1以上の第2の入口を通過したIII族有機金属ガスの第2の流量、及び該1以上の第3の入口を通過したIII族有機金属ガスの第3の流量を選択すること、ここで、該第2の流量と該第3の流量の総量は、第1の流量に相当する;及び
III族窒化物材料の第3の成長速度を、該第2の流量及び該第3の流量と少なくとも関連する情報に基づいて、該第1の成長速度と該第2の成長速度との重み付け加算による、第3の配置の関数として決定すること;を含む、前記方法。
【請求項26】
前記III族窒化物材料の第3の成長速度を、第3の配置の関数として決定するプロセスが、
第3の成長速度を、第1の比率を乗じた第1の成長速度と第2の比率を乗じた第2の成長速度とを加算することによって決定することを含み;
ここで:
該第1の比率が、第2の流量を第1の流量で割ったものに相当し;
かつ
該第2の比率が、第3の流量を第1の流量で割ったものに相当する、請求項25記載の方法。
【請求項27】
III族窒化物材料の第3の成長速度と関連した情報を、第3の配置の関数として処理すること;及び
該第3の成長速度が、1以上の所定の条件を満たすかどうかを決定すること;を更に含む、請求項25記載の方法。
【請求項28】
前記1以上の所定の条件が、1以上の基板ホルダにおける第3の成長速度の均一性と関連する、請求項27記載の方法。
【請求項29】
前記第3の成長速度が、前記1以上の所定の条件を満たさない場合に、
1以上の第2の入口を通過したIII族有機金属ガスの第4の流量及び1以上の第3の入口を通過したIII族有機金属ガスの第5の流量を選択すること、ここで、該第4の流量と該第5の流量の総量は、第1の流量に相当する;及び
III族窒化物材料の第4の成長速度を、該第4の流量及び該第5の流量と少なくとも関連する情報に基づいて、前記第1の成長速度と前記第2の成長速度との重み付け加算による、第4の配置の関数として決定すること;を含む、請求項27記載の方法。
【請求項30】
前記第3の成長速度が、前記1以上の所定の条件を満たすことが決定された場合に、III族窒化物材料の化学蒸着を、前記第2の流量及び前記第3の流量と少なくとも関連する情報に基づいて実施することを更に含む、請求項27記載の方法。
【請求項31】
前記III族窒化物材料が、窒化アルミニウム、窒化ガリウム及び窒化インジウムからなる群から選択される、請求項25記載の方法。
【請求項32】
前記III族有機金属ガスが、TMG、TMA及びTMIからなる群から選択される、請求項25記載の方法。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−1999(P2013−1999A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−171424(P2011−171424)
【出願日】平成23年8月5日(2011.8.5)
【出願人】(511191923)ピネコネ エネルギエス, インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】PINECONE ENERGIES, INC.
【住所又は居所原語表記】Taiwan Taipei Xinyi District, Keelund Road, Sec 2, No.51, 8F.‐9
【Fターム(参考)】