説明

半導体装置の製造方法

【課題】素子の微細化を図りつつ、セルトランジスタと選択ゲートトランジスタとの間に浅い拡散層が形成できる製造方法を提供する。
【解決手段】第1及び第2の領域における半導体基板1上にゲート絶縁膜4、第1のゲート電極層6、第1の絶縁膜7を順に形成し、第2の領域における第1の絶縁膜7の一部を除去して開口部9を形成し、第1の絶縁膜7上及び開口部9内に第2のゲート電極層10を形成し、第1及び第2のゲート電極層6、10、第1の絶縁膜7をパターニングし、半導体基板1内に不純物12を導入し、第2の絶縁膜、マスク層を順に形成し、第1の領域、第1及び第2の領域の間を覆いかつ第2の領域における第1及び第2の選択ゲートトランジスタ間を開口するようにマスク層をパターニングし、第1及び第2の選択ゲートトランジスタ間の第2の絶縁膜及びゲート絶縁膜を除去するとともに、この半導体基板1内に導入された不純物12を除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同一基板上にセルトランジスタと選択ゲートトランジスタが形成される半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1のように、セルトランジスタのゲート電極(以下、セルゲート電極と称す)と選択ゲートトランジスタのゲート電極(以下、選択ゲート電極と称す)との間は側壁絶縁膜で埋め込まれていた。しかし、非特許文献1のように、GIDL(Gate Induced Drain Leakage)対策のために、セルゲート電極と選択ゲート電極との間の距離を広げると、セルゲート電極と選択ゲート電極との間が側壁絶縁膜で埋め込まれなくなる。この場合、セルゲート電極と選択ゲート電極との間の側壁絶縁膜をスペーサ加工した際に、セルゲート電極と選択ゲート電極との間の基板表面が露出し、この基板表面が掘られてしまうという、ガウジングが生じる。
【0003】
一方、メモリの微細化により、メモリセル間の距離が狭められると、メモリセルのナローチャネル効果を抑制するために、セルゲート電極間の拡散層を浅く形成する必要がある。しかし、上述したガウジングにより浅い拡散層が削られ、セルゲート電極と選択ゲート電極との間に拡散層がなくなるという不具合が発生する。
【0004】
以上のように、従来において、素子の微細化の要求に応じつつ、セルゲート電極と選択ゲート電極との間に浅い拡散層を形成することが困難であった。
【特許文献1】特開2006−60138号公報
【非特許文献1】Jae-Duk Lee, “A new programming disturbance phenomenon in NAND flash memory by source/drain hot-electrons generated by GIDL current” IEEE NVSMW 2006 p31-33
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、素子の微細化を図りつつ、セルトランジスタと選択ゲートトランジスタとの間に浅い拡散層を形成することが可能な半導体装置の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様による半導体装置の製造方法は、第1の領域にセルトランジスタを形成し、第2の領域に前記セルトランジスタと隣り合う第1の選択ゲートトランジスタと前記第1の選択ゲートトランジスタと隣り合う第2の選択ゲートトランジスタとを形成する半導体装置の製造方法であって、前記第1及び第2の領域における半導体基板上に第1のゲート絶縁膜を形成する工程と、前記第1及び第2の領域における前記第1のゲート絶縁膜上に第1のゲート電極層を形成する工程と、前記第1及び第2の領域における前記第1のゲート電極層上に第1の絶縁膜を形成する工程と、前記第2の領域における前記第1の絶縁膜の一部を除去し、前記第1のゲート電極層の一部を露出する第1の開口部を形成する工程と、前記第1及び第2の領域における前記第1の絶縁膜上及び前記第1の開口部内に第2のゲート電極層を形成する工程と、前記第1及び第2の領域における前記第1及び第2のゲート電極層、前記第1の絶縁膜をゲート電極パターンにパターニングする工程と、前記ゲート電極パターンをマスクとして、前記第1及び第2の領域における前記半導体基板内に不純物を導入する工程と、前記第1及び第2の領域における前記ゲート電極パターン上に第2の絶縁膜を形成する工程と、前記第1及び第2の領域における前記第2の絶縁膜上に第1のマスク層を形成する工程と、前記第1の領域、前記第1及び第2の領域の間を覆い、かつ、前記第2の領域における前記第1及び第2の選択ゲートトランジスタ間を開口するように、前記第1のマスク層をパターニングする工程と、パターニングされた前記第1のマスク層を用いて、前記第1及び第2の選択ゲートトランジスタ間の前記半導体基板上の前記第2の絶縁膜及び前記第1のゲート絶縁膜を除去するとともに、前記第1及び第2の選択ゲートトランジスタ間の前記半導体基板内に導入された前記不純物を除去する工程とを具備する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、素子の微細化を図りつつ、セルトランジスタと選択ゲートトランジスタとの間に浅い拡散層を形成することが可能な半導体装置の製造方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の実施の形態を以下に図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
【0009】
本発明の実施の形態は、NAND型フラッシュメモリを例に挙げる。このようなNAND型フラッシュメモリは、極めて狭ピッチで配置されるセルトランジスタと選択ゲートトランジスタ、周辺トランジスタが少なくとも同一基板上に存在する高密度な不揮発性半導体記憶装置である。
【0010】
[1]第1の実施形態
[1−1]構造
図1(a)乃至(d)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の断面図を示す。以下に、第1の実施形態に係る半導体装置について説明する。
【0011】
図1(a)乃至(d)に示すように、本実施形態では、トランジスタの機能に応じて4つの領域に分けている。図1(a)はNANDストリング形成領域、図1(b)は低耐圧のP型トランジスタ(以下、LV系PTrと称す)形成領域、図1(c)は低耐圧のN型トランジスタ(以下、LV系NTrと称す)形成領域、図1(d)は高耐圧のN型トランジスタ(以下、HV系NTrと称す)形成領域である。
【0012】
図1(a)に示すように、NANDストリング形成領域は、セルトランジスタ形成領域と選択ゲートトランジスタ形成領域とで構成される。セルトランジスタ形成領域には、2つ以上のセルトランジスタCTrが形成され、これらセルトランジスタCTrは互いに直列接続されたセルトランジスタ群を構成している。このセルトランジスタ群の両端には選択ゲートトランジスタSGTrがそれぞれ接続されている。このように、セルトランジスタ群とこのセルトランジスタ群を挟み込む2つの選択ゲートトランジスタSGTrとで、NANDストリングが構成されている。このNANDストリングは複数存在し、これらNANDストリングは隣り合う。従って、図示するように、選択ゲートトランジスタ形成領域においては、2つの選択ゲートトランジスタSGTrが隣り合っている。
【0013】
図1(b)乃至(d)に示すように、周辺回路領域においては、低耐圧型トランジスタと高耐圧型トランジスタとが形成されている。低耐圧型トランジスタは、読み出し電源程度の比較的低耐圧のトランジスタである。高耐圧型トランジスタは、セルトランジスタの書き込み動作及び消去動作に必要な高い電源(例えば20V程度)に耐えることのできるトランジスタである。
【0014】
セルトランジスタは、2層電極型トランジスタである。つまり、シリコン基板1上に、ゲート酸化膜4、ポリシリコン膜6、ONO(Oxide Nitride Oxide)複合膜7、ポリシリコン膜10が積層されている。ここで、ポリシリコン膜6は浮遊ゲート電極として機能し、ポリシリコン膜10は制御ゲート電極として機能する。また、ゲート酸化膜4はトンネル絶縁膜であり、ONO複合膜7はIPD(Inter-Poly Dielectric)膜である。
【0015】
選択ゲートトランジスタは、1層電極型トランジスタである。つまり、シリコン基板1上に、ゲート酸化膜4、ポリシリコン膜6、ONO複合膜7、ポリシリコン膜10が積層されている。そして、ONO複合膜7には開口部9が設けられ、この開口部9によってポリシリコン膜6及び10が導通している。従って、ポリシリコン膜6及び10によって、選択ゲート電極が形成されている。
【0016】
周辺回路領域における低耐圧型トランジスタ及び高耐圧型トランジスタは、選択ゲートトランジスタと同様、1層電極型トランジスタである。ここで、所望の高耐圧を実現するために、高耐圧型トランジスタのゲート酸化膜5は、低耐圧型トランジスタのゲート酸化膜4よりも膜厚が厚く、例えば25nm以上になっている。
【0017】
2つの隣り合うセルトランジスタ間(WL間)の距離を“C”とし、セルトランジスタとこのセルトランジスタと隣り合う選択ゲートトランジスタとの間の距離を“D”とし、選択ゲートトランジスタを構成するサイドウォール(TEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)膜13及び17)の幅を“E”とする。同様に、周辺トランジスタを構成するサイドウォール(TEOS膜13及び17)の幅は、選択ゲートトランジスタを構成するサイドウォール(TEOS膜13及び17)の幅と同じく、“E”である。この場合、距離Dは、距離Cの2倍より大きく、かつ、距離Eの2倍より小さいことが望ましい。つまり、2C<D<2Eの関係を満たすことが望ましい。
【0018】
距離Dが距離Cの2倍より大きいこと(2C<D)が望ましいのは、微細化に伴うセルの信頼性の問題を回避するためである。例えば、NANDストリングのセルトランジスタは、チップサイズを最小にする必要により、通常、WLパターンのレジスト加工時に用いる露光装置の限界まで微細加工される。そこで、セルトランジスタとこれと隣り合う選択ゲートトランジスタとの間の距離も、同様に、WLパターンのレジスト加工時に用いる露光装置の限界まで微細化されるのが望ましい。しかし、微細化に伴う信頼性問題を引き起こす例が、例えば非特許文献1で報告されている。この報告によれば、データ書き込み動作時に転送される電位によって引き起こされるGIDL電流によって、選択ゲートトランジスタに隣接するセルトランジスタの浮遊ゲート電極にホットエレクトロンが注入されるという不良が生じ、データが破壊される。この解決には、NANDストリングを構成する選択ゲートトランジスタとこれに隣接するセルトランジスタとの距離を十分に拡大することが望ましいとされている。そこで、セルトランジスタとこれと隣り合う選択ゲートトランジスタとの間の距離Dは、隣り合うセルトランジスタ間(WL間)の距離Cより、2倍程度大きく確保することが望ましい。
【0019】
距離Dが距離Eの2倍より小さいこと(D<2E)が望ましいのは、選択ゲートトランジスタとこれと隣り合うセルトランジスタとの間が絶縁膜(TEOS膜13及び17)で完全に埋め込まれるようにするためである。このようにすることで、後述する図9(a)乃至(d)の工程において、選択ゲートトランジスタとこれと隣り合うセルトランジスタとの間のシリコン基板1内にP及びAsが導入されることを、TEOS膜13及び17でブロックできるため、この領域をレジスト膜で覆う必要が無くなる。
【0020】
尚、例えば、用途によっては、セル信頼性の要求の違いから、距離Dを距離Cと同等まで縮小することも可能である。この場合、より微細なNANDストリングが形成でき、チップサイズの縮小から、コスト削減に寄与する。このような構造は、書き込み/消去動作が100回程度のものに有効である。
【0021】
また、書き込み/消去動作が100000回を超えるような高い信頼性が要求されるものに対しては、距離Dを距離Eの2倍を超えるようにしてもよい。この場合、選択ゲートトランジスタとこれと隣り合うセルトランジスタとの間がTEOS膜13及び17で完全に埋め込まれなくなるが、この領域をレジスト膜で覆えば、選択的なイオン注入は可能である。
【0022】
図1(a)乃至(c)に示す2つの隣り合う選択ゲートトランジスタ間の拡散層22及び23が形成された領域のシリコン基板1及び低耐圧型トランジスタの拡散層21、22及び23が形成された領域のシリコン基板1は削られており、凹部16が形成されている。このため、図1(a)乃至(c)に示す2つの隣り合う選択ゲートトランジスタ間の拡散層22及び23が形成された領域のシリコン基板1の高さ及び低耐圧型トランジスタの拡散層21、22及び23が形成された領域のシリコン基板1の高さは、図1(a)及び(d)に示すセルトランジスタの拡散層15が形成された領域のシリコン基板1の高さ及び高耐圧型トランジスタの拡散層18、22及び23が形成された領域のシリコン基板1の高さより低くなっている。
【0023】
[1−2]製造方法
図2(a)乃至(d)から図10(a)乃至(d)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造工程の断面図を示す。以下に、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
【0024】
まず、図2(a)乃至(d)に示すように、周知のイオン注入技術と拡散技術を用いて、NANDストリング形成領域及びLV系PTr形成領域のP型シリコン基板1内にN−Well2が形成される。次に、周知のイオン注入技術と拡散技術を用いて、NANDストリング形成領域及びLV系NTr形成領域のシリコン基板1内にP−Well3が形成される。次に、周知のゲート酸化膜形成技術を用いて、NANDストリング形成領域、LV系PTr形成領域及びLV系NTr形成領域のシリコン基板1上に厚さ8nmのゲート酸化膜4が形成され、HV系NTr形成領域のシリコン基板1上に厚さ30nmのゲート酸化膜5が形成される。
【0025】
次に、周知の堆積技術を用いて、ゲート酸化膜4及び5上に厚さ200nmのN型ポリシリコン膜6が形成される。このポリシリコン膜6は浮遊ゲート電極材、選択トランジスタのゲート電極材の一部及び周辺トランジスタのゲート電極材の一部となる。次に、ポリシリコン膜6上にONO複合膜7が形成される。このONO複合膜7は、セルトランジスタを構成予定のIPD膜であり、シリコン酸化膜とこのシリコン酸化膜上に形成されたシリコン窒化膜とこのシリコン窒化膜上に形成されたシリコン酸化膜とで構成される。
【0026】
次に、図3(a)乃至(d)に示すように、ONO複合膜7上にレジスト膜8が塗布され、このレジスト膜8が所望の形状に開口される。そして、このレジスト膜8をマスクとしてONO複合膜7が選択的に除去され、開口部9が形成される。その後、レジスト膜8が剥離される。
【0027】
次に、図4(a)乃至(d)に示すように、周知の堆積技術を用いて、ONO複合膜7上に厚さ200nmのN型ポリシリコン膜10が堆積される。この時、SGTr形成領域、LV系PTr形成領域、LV系NTr形成領域及びHV系NTr形成領域においては、ONO複合膜7に開口部9が形成されているため、この開口部9を介してポリシリコン膜6及び10によってゲート電極が構成される。
【0028】
次に、図5(a)乃至(d)に示すように、ポリシリコン膜10上にレジスト膜11が塗布され、このレジスト膜11が所望のゲート電極パターンにパターニングされる。そして、このレジスト膜11をマスクとして、ポリシリコン膜6及び10、ONO複合膜7がエッチング加工される。この際、エッチング加工された領域において、NANDストリング形成領域、LV系PTr形成領域及びLV系NTr形成領域には厚さ8nm程度のゲート酸化膜4が残存し、HV系NTr形成領域には厚さ30nm程度のゲート酸化膜5が残存する。その後、レジスト膜11が剥離される。
【0029】
尚、図3(a)乃至(d)の工程において、ONO複合膜7の一部をエッチング除去して開口部9を形成する領域は、選択ゲートトランジスタ及び周辺トランジスタを構成するゲート電極加工領域より内側に限定することで、図5(a)乃至(d)の工程において、セルトランジスタと選択ゲートトランジスタ及び周辺トランジスタとのゲート電極加工領域が同一の膜構成となることから、同時にエッチング加工が可能となる。
【0030】
次に、図6(a)乃至(d)に示すように、レジスト膜を介さずに、ゲート電極パターンにパターニングされたポリシリコン膜6及び10をマスクとして、全面にAs(砒素)イオンがイオン注入される。このイオン注入の条件は、例えば、加速エネルギー15KeV、ドーズ量3E12/cmである。この際、イオン注入により導入したAsイオン12は、NANDストリング形成領域、LV系PTr形成領域及びLV系NTr形成領域に残存した厚さ8nm程度のゲート酸化膜4を通過して、シリコン基板1の表面に達することができ、チップサイズ縮小のために加工限界まで微細化されたセルトランジスタのショートチャネル効果を抑制するのに十分な浅い領域に形成される。一方、HV系NTr形成領域に残存するゲート酸化膜5は30nm程度と膜厚が厚いため、上記の条件で打ち込んだAsイオン12は、シリコン基板1に達することは無く、HV系NTr形成領域に残存するゲート酸化膜5の中に留まることになる。
【0031】
次に、図7(a)乃至(d)に示すように、熱処理により、NANDストリング形成領域、LV系PTr形成領域及びLV系NTr形成領域のシリコン基板1内にN拡散層15が形成される。次に、ポリシリコン膜10、ゲート酸化膜4及び5上に厚さ20nmのTEOS膜(シリコン酸化膜)13が堆積される。次に、TEOS膜13上にレジスト膜14が塗布され、このレジスト膜14がパターニングされる。その結果、このパターニングされたレジスト膜14により、選択ゲートトランジスタとこれと隣り合うセルトランジスタとの間がカバーされ、互いに隣り合う選択ゲートトランジスタ間が開口され、LV系Tr形成領域及びHV系Tr形成領域が開口される。
【0032】
次に、図8(a)乃至(d)に示すように、周知のエッチング技術を用いて、レジスト膜14をマスクとしてTEOS膜13がエッチング加工される。これにより、サイドウォールの一部が形成される。この際、レジスト膜14でカバーされていない隣り合う選択ゲートトランジスタ間、LV系PTr形成領域及びLV系NTr形成領域においては、ゲート酸化膜4が除去され、シリコン基板1が露出される。そして、サイドウォール形成のためのエッチング加工の際に生じるオーバーエッチングにより、シリコン基板1掘れが生じ、凹部16が形成される。その結果、隣り合う選択ゲートトランジスタ間、LV系PTr形成領域及びLV系NTr形成領域のイオン注入されたAsが除去される。一方、レジスト膜14でカバーされていないHV系Tr形成領域においては、ゲート酸化膜5がイオン注入されたAsとともに除去され、シリコン基板1が露出される。その後、レジスト膜14が剥離される。
【0033】
次に、図9(a)乃至(d)に示すように、TEOS膜13、ポリシリコン膜10及びシリコン基板1上に厚さ20nmのTEOS膜17が堆積される。次に、P(燐)イオンの導入及び熱処理により、HV系NTr形成領域のシリコン基板1内にN型拡散層18が形成される。次に、TEOS膜17上にレジスト膜19が塗布され、N型拡散層形成領域が開口するようにレジスト膜19がパターニングされる。このパターニングされたレジスト膜19を用いて、シリコン基板1内にP及びAsイオン20が注入される。その後、レジスト膜19が剥離される。
【0034】
尚、選択ゲートトランジスタとこれと隣り合うセルトランジスタとの間には、TEOS膜13及び17が完全に埋め込まれている。このため、レジスト膜19をセルトランジスタ領域及びセルトランジスタと隣り合う選択ゲートトランジスタ間を跨ぐ領域に設ける必要が無く、このTEOS膜13及び17がP及びAsイオン注入をブロックするマスクとして機能する。従って、微細化の要求により、選択ゲートトランジスタ及び隣り合う選択ゲートトランジスタ間が微細化された場合、これに伴う微細な開口領域を有するレジスト膜の形成が不要となるため、コストを削減することができる。
【0035】
次に、図10(a)乃至(d)に示すように、周知のフォトレジスト技術とイオン注入技術を用いて、LV系PTr領域に、ソース/ドレイン形成のためのBFが導入され、その後、熱工程を加える。これにより、LV系PTr領域にP拡散層21が形成される。これと同時に、隣り合う選択ゲートトランジスタ間を挟む領域、LV系NTr形成領域及びHV系NTr形成領域にN拡散層22及びN拡散層23が形成される。
【0036】
次に、図1(a)乃至(d)に示すように、周知の技術を用いて、TEOS膜17上にパッシベーション膜としてBPSG(Boron Phosphorous Silicate Glass)膜24が形成され、このBPSG膜24内にコンタクトホールが開口される。次に、このコンタクトホール内に例えばW(タングステン)からなる金属材が埋め込まれ、配線パターンに加工される。これにより、コンタクト25及び配線26が形成される。このようにして、NAND型フラッシュメモリが製造される。
【0037】
[1−3]効果
第1の効果として、第1の実施形態によれば、素子の微細化を図りつつ、セルトランジスタと選択ゲートトランジスタとの間に浅い拡散層15を形成することができる。
【0038】
例えば、図7(a)乃至(d)の工程において、選択ゲートトランジスタとこれと隣り合うセルトランジスタ間がレジスト膜14で覆われない状態で、サイドウォール形成のためのエッチング加工を行った場合を考える。セルトランジスタを構成する拡散層15は、ショートチャネル効果を抑制するために、十分に浅く形成される。図11(a)のA−A’断面におけるN拡散層(As)15のプロファイルは、図11(b)に示すように、例えば、0.02μm程度と極めて浅い。サイドウォール形成のためのエッチング加工の際、オーバーエッチングにより、避けられないシリコン基板掘れにより凹部40が生じ、極めて浅い領域に打ち込まれた不純物は除去されてしまう。このため、図11(a)のB−B’断面におけるN拡散層(As)15のプロファイルは、図11(c)に示すように、0.02μm程度の極めて浅い不純物はほぼ除去され、濃度プロファイルのピークが無くなってしまう。この場合、選択ゲートトランジスタとこれと隣り合うセルトランジスタ間に生じたシリコン基板掘れにより、NANDストリングは高抵抗化によって歩留り低下や信頼性低下等が生じてしまう。
【0039】
これに対し、第1の実施形態によれば、まず、レジスト膜を用いることなく、全面にイオン注入及び熱処理が行われ、シリコン基板1の表面に浅い拡散層15が形成される(図6(a)乃至(d)及び図7(a)乃至(d)参照)。その後、全面にTEOS膜13が形成され、このTEOS膜13上にセルトランジスタと選択ゲートトランジスタとの間が覆われるようにレジスト膜14が形成される(図7(a)乃至(d)参照)。このレジスト膜14をマスクとしてTEOS膜13が加工される。この際、選択ゲートトランジスタ間、周辺回路の低耐圧型トランジスタのシリコン基板1はガウジングにより掘られ、凹部16が形成されてしまうが、セルトランジスタと選択ゲートトランジスタとの間のシリコン基板1はレジスト膜14で覆われているため掘られない(図8(a)乃至(d)参照)。このため、素子の微細化の要求に応じて浅い拡散層15を形成した場合も、セルトランジスタと選択ゲートトランジスタとの間に形成された浅い拡散層15がガウジングにより削られることを防止することができる。従って、素子の微細化を図りつつ、セルトランジスタと選択ゲートトランジスタとの間に浅い拡散層15を形成することができる。
【0040】
第2の効果として、第1の実施形態によれば、製造工程を削減することができ、製造コストを低減することができる。この理由については、図12(a)乃至(c)から図14(a)乃至(c)に示す参考例と比較して説明する。
【0041】
まず、参考例の半導体装置の製造方法について簡単に説明する。図12(a)乃至(c)に示すように、ポリシリコン膜106及び110がゲート電極パターンに加工される。この際、エッチング加工された領域において、NANDストリング形成領域及びLV系NTr形成領域にはゲート酸化膜104が残存し、HV系NTr形成領域にはゲート酸化膜105が残存する。次に、ポリシリコン膜110、ゲート酸化膜104及び105上にレジスト膜130が塗布され、NANDストリング形成領域及びLV系NTr形成領域をカバーするようにレジスト膜130がパターニングされる。この領域をレジスト膜130でカバーするのは、後のゲート酸化膜105の加工時のオーバーエッチングにより、ショートチャネル効果の悪化や電流低下が生じることを抑制するためである。次に、レジスト膜130から露出されたHV系NTr形成領域のゲート酸化膜105がエッチング除去される。これは、厚いゲート酸化膜105を除去することで、後のAsイオン注入工程において、HV系NTr形成領域においてAsをシリコン基板101内に通過させるためである。その後、レジスト膜130が剥離される。
【0042】
次に、図13(a)乃至(c)に示すように、ポリシリコン膜110、ゲート酸化膜104及び105上にレジスト膜131が塗布され、LV系NTr形成領域及びHV系NTr形成領域をカバーするようにレジスト膜131がパターニングされる。このパターニングされたレジスト膜131を用いて、NANDストリング形成領域のシリコン基板101内にAsイオン120が導入される。その後、レジスト膜131が剥離される。
【0043】
次に、図14(a)乃至(c)に示すように、ポリシリコン膜110、ゲート酸化膜104及び105上にTEOS膜113が堆積される。次に、TEOS膜113上にレジスト膜114が塗布され、このレジスト膜114がパターニングされる。このパターニングされたレジスト膜114により、選択ゲートトランジスタとセルトランジスタとの間がカバーされ、互いに隣り合う選択ゲートトランジスタ間が開口され、LV系NTr形成領域及びHV系NTr形成領域が開口される。次に、レジスト膜114をマスクとしてTEOS膜113がエッチング加工される。これにより、サイドウォールの一部が形成される。
【0044】
このような参考例においては、図12(a)乃至(c)に示すように、レジスト膜130をマスクとしてHV系NTr形成領域のゲート酸化膜105のみをエッチングする工程が設けられている。これに対し、第1の実施形態では、図8(a)乃至(d)に示すように、HV系NTr形成領域のゲート酸化膜5のエッチングはサイドウォールの形成と同時に行われるため、参考例のようなHV系NTr形成領域のゲート酸化膜5のみをエッチングする工程は不要である。従って、第1の実施形態では、参考例におけるレジスト膜130の形成及び除去工程とHV系NTr形成領域のゲート酸化膜105の除去工程とを省略することができる。
【0045】
また、参考例においては、図13(a)乃至(c)に示すように、レジスト膜131を用いて、セルトランジスタの拡散層形成のためのイオン注入を行っている。これに対し、第1の実施形態では、図6(a)乃至(d)に示すように、レジスト膜を一切用いずに、全面にイオン注入を行っている。従って、第1の実施形態では、参考例におけるレジスト膜131の形成及び除去工程を省略することができる。
【0046】
よって、第1の実施形態は、参考例と比較して、2つのレジスト膜130及び131の形成工程と、2つのレジスト膜130及び131の剥離工程と、1つのゲート酸化膜105のエッチング工程が少ない。このため、上述したように、第1の実施形態は、製造工程を削減することができ、製造コストを低減することができる。
【0047】
[2]第2の実施形態
第1の実施形態では、電極材をゲート電極パターンに加工する際、全ての領域におけるゲート酸化膜は同時にエッチング加工せずに残存させた。これに対し、第2の実施形態は、電極材をゲート電極パターンに加工する際、NANDストリング形成領域、LV系PTr形成領域及びLV系NTr形成領域においては、ゲート酸化膜も同時にエッチング加工して基板を露出させ、HV系NTr形成領域においては、ゲート酸化膜も同時にエッチング加工するが一部を残存させる。尚、第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0048】
[2−1]構造
図15(a)乃至(d)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の断面図を示す。以下に、第2の実施形態に係る半導体装置について説明する。
【0049】
図15(a)乃至(d)に示すように、第2の実施形態において、第1の実施形態と異なる点は、NANDストリング形成領域、LV系PTr形成領域及びLV系NTr形成領域におけるゲート酸化膜4が、ゲート電極と同時加工されている点である。このため、LV系PTr形成領域及びLV系NTr形成領域において、ゲート酸化膜4の側面はポリシリコン膜6及び10、ONO複合膜7の側面と一致しており、ゲート酸化膜4はポリシリコン膜6の下のみに存在する。
【0050】
[2−2]製造方法
図16(a)乃至(d)から図17(a)乃至(d)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造工程の断面図を示す。以下に、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
【0051】
まず、第1の実施形態の図2(a)乃至(d)から図4(a)乃至(d)の工程を経て、ONO複合膜7上にポリシリコン膜10が堆積される。
【0052】
次に、図16(a)乃至(d)に示すように、ポリシリコン膜10上にレジスト膜11が塗布され、このレジスト膜11が所望のゲート電極パターンにパターニングされる。そして、このレジスト膜11をマスクとして、ポリシリコン膜6及び10、ONO複合膜7がエッチング加工される。この際、NANDストリング形成領域、LV系PTr形成領域及びLV系NTr形成領域におけるゲート酸化膜4も同時にエッチング除去され、シリコン基板1が露出される。一方、HV系NTr形成領域におけるゲート酸化膜5は、10nm程度の膜減りを生じさせ、20nm程度残存させる。従って、HV系NTr形成領域におけるシリコン基板1は露出させない。その後、レジスト膜11が剥離される。
【0053】
次に、図17(a)乃至(d)に示すように、レジスト膜を介さずに、ゲート電極パターンにパターニングされたポリシリコン膜6及び10をマスクとして、全面にAsイオンがイオン注入される。このイオン注入の条件は、例えば、加速エネルギー7KeV、ドーズ量3E12/cmである。これにより、NANDストリング形成領域、LV系PTr形成領域及びLV系NTr形成領域においては、Asイオン12はシリコン基板1の表面に導入される。一方、HV系NTr形成領域においては、20nm程度のゲート酸化膜5が残存するため、上記の条件で打ち込んだAsイオン12は、シリコン基板1に達することは無く、HV系NTr形成領域に残存するゲート酸化膜5の中に留まることになる。その後の工程については、第1の実施形態と同様である。
【0054】
[2−3]効果
上記第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0055】
さらに、第2の実施形態では、セルトランジスタの拡散層15を形成するためのイオン注入の際、シリコン基板1が露出されているため、低加速エネルギーでイオンを導入することができる。このため、より微細なセルトランジスタが要求される場合に有効である。つまり、微細化がより要求される場合、セルトランジスタを構成する拡散層15は極度に浅いものが必要となる。これを実現するためには、第2の実施形態のように加速エネルギーが7KeV程度と低いものを使う必要があるからである。
【0056】
[3]第3の実施形態
第1の実施形態では、セルトランジスタの拡散層及びセルトランジスタと選択ゲートトランジスタと間の拡散層を形成するためのイオン注入時、レジスト膜を一切用いず、全ての領域は何らカバーされていなかった。これに対し、第3の実施形態は、このイオン注入時に、少なくともHV系NTr形成領域をカバーしたレジスト膜を用いる。尚、第3の実施形態では、第1の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0057】
[3−1]製造方法
図18(a)乃至(d)は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造工程の断面図を示す。以下に、第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
【0058】
図18(a)乃至(d)に示すように、第3の実施形態では、第1の実施形態における図6(a)乃至(d)の工程において、LV系PTr形成領域、LV系NTr形成領域及びHV系NTr形成領域をカバーしたレジスト膜31が形成される。その後、このレジスト膜31をマスクとして、NANDストリング形成領域のシリコン基板1内にのみAsイオン12が導入される。
【0059】
尚、上記イオン導入工程では、少なくともHV系NTr形成領域がレジスト膜31でカバーされればよく、LV系PTr形成領域及びLV系NTr形成領域はレジスト膜31でカバーされていなくてもよい。
【0060】
[3−2]効果
上記第3の実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様、素子の微細化を図りつつ、セルトランジスタと選択ゲートトランジスタとの間に浅い拡散層15を形成することができる。
【0061】
また、第3の実施形態によれば、上記第1の実施形態と比べ、レジスト膜31の形成工程とレジスト膜31の剥離工程が増加することになる。しかし、第3の実施形態は、参考例と比較して、レジスト膜130の形成工程と、レジスト膜130の剥離工程と、ゲート酸化膜105のエッチング工程が少ないため、製造工程を削減することができ、製造コストを低減することができる。
【0062】
また、第3の実施形態では、HV系NTr形成領域に使用されるゲート酸化膜5が20nm以下と比較的に薄いものが使用される場合に有効である。理由は、以下の通りである。HV系NTr形成領域に使用されるゲート酸化膜5が20nm以下と比較的薄いものが使用された場合、セルトランジスタを構成する拡散層形成のための不純物導入工程(図6(a)乃至(d))において、AsイオンがHV系NTr形成領域に残存するゲート酸化膜5中に留まらず、シリコン基板1に到達してしまうことが考えられる。この場合、特性変動や耐圧低下の原因になる。このため、HV系NTr形成領域をレジスト膜31で覆った状態で、不純物導入工程(図6(a)乃至(d))を行うことで、上記の問題を抑制できる。
【0063】
尚、第3の実施形態は、第2の実施形態にも適用できる。この場合、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0064】
[4]第4の実施形態
第1の実施形態では、サイドウォールの一部を形成する工程において、HV系NTr形成領域におけるシリコン基板上のTEOS膜は全て除去されていた。これに対し、第4の実施形態は、上記工程において、HV系NTr形成領域におけるシリコン基板上のTEOS膜の一部が残存するように除去する。尚、第4の実施形態では、第1の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0065】
[4−1]構造
図19(a)乃至(d)は、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の断面図を示す。以下に、第4の実施形態に係る半導体装置について説明する。
【0066】
図19(a)乃至(d)に示すように、第4の実施形態において、第1の実施形態と異なる点は、HV系NTr形成領域におけるゲート酸化膜5がシリコン基板1の全面上に存在する点である。つまり、ゲート酸化膜5は、ゲート電極及びTEOS膜13下に存在する第1の部分とTEOS膜17下に存在する第2の部分とを有している。ここで、ゲート酸化膜5の第2の部分の膜厚は、ゲート酸化膜5の第1の部分の膜厚よりも薄くなっている。
【0067】
このような第4の実施形態では、隣り合う選択ゲートトランジスタ間の拡散層形成領域、LV系PTr形成領域及びLV系NTr形成領域における拡散層形成領域のシリコン基板1上にはTEOS膜17が直接形成されているのに対し、HV系NTr形成領域における散層形成領域のシリコン基板1上にはゲート酸化膜5の第2の部分を介してTEOS膜17が形成されている。
【0068】
[4−2]製造方法
図20(a)乃至(d)は、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の製造工程の断面図を示す。以下に、第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
【0069】
図20(a)乃至(d)に示すように、第4の実施形態では、第1の実施形態の図8(a)乃至(d)の工程と異なり、レジスト膜(図示せず)をマスクにTEOS膜13をエッチング加工してサイドウォールの一部を形成する工程において、HV系NTr形成領域のゲート酸化膜5を全て除去せず、一部を残存させている。
【0070】
つまり、隣り合う選択ゲートトランジスタ間、LV系PTr形成領域及びLV系NTr形成領域においては、ゲート酸化膜4が除去され、シリコン基板1が露出される。一方、HV系NTr形成領域においては、ゲート酸化膜5の一部だけが除去され、20nm以下のゲート酸化膜5の一部が残存する。
【0071】
[4−3]効果
上記第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0072】
さらに、第4の実施形態は、隣り合う選択ゲートトランジスタ間、LV系PTr形成領域及びLV系NTr形成領域に残存したゲート酸化膜4は除去され、シリコン基板1が露出する。この際に生じるシリコン基板掘れを最小限にする時に有効で、シリコン掘れが原因で生じる抵抗成分の上昇に伴うトランジスタ電流の低下を最小限にするものとして機能する。このような第4の実施形態は、主に、高速の動作が必要な仕様の装置に有効である。
【0073】
尚、第4の実施形態は、第2の実施形態及び第3の実施形態にも適用できる。この場合、第2の実施形態及び第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0074】
その他、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で、種々に変形することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる半導体装置を示す断面図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図3】図2に続く、本発明の第1の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図4】図3に続く、本発明の第1の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図5】図4に続く、本発明の第1の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図6】図5に続く、本発明の第1の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図7】図6に続く、本発明の第1の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図8】図7に続く、本発明の第1の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図9】図8に続く、本発明の第1の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図10】図9に続く、本発明の第1の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図11】本発明の第1の実施形態に関連する拡散層の濃度プロファイルを説明するための図。
【図12】参考例の半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図13】図12に続く、参考例の半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図14】図13に続く、参考例の半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図15】本発明の第2の実施形態に係わる半導体装置を示す断面図。
【図16】本発明の第2の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図17】図16に続く、本発明の第2の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図18】本発明の第3の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図19】本発明の第4の実施形態に係わる半導体装置を示す断面図。
【図20】本発明の第4の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【符号の説明】
【0076】
1,101…シリコン基板、2,102…N−Well、3,103…P−Well、4,5,104,105…ゲート酸化膜、6,10,106,110…ポリシリコン膜、7,107…ONO複合膜、8,11,14,19,31,130,131…レジスト膜、9…開口部、12,20,120…Asイオン、13,17,113…TEOS膜、15,18,23,115…N拡散層、16,40,116…凹部、21…P拡散層、22…N拡散層、24…層間絶縁膜、25…コンタクト、26…配線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の領域にセルトランジスタを形成し、第2の領域に前記セルトランジスタと隣り合う第1の選択ゲートトランジスタと前記第1の選択ゲートトランジスタと隣り合う第2の選択ゲートトランジスタとを形成する半導体装置の製造方法であって、
前記第1及び第2の領域における半導体基板上に第1のゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第1及び第2の領域における前記第1のゲート絶縁膜上に第1のゲート電極層を形成する工程と、
前記第1及び第2の領域における前記第1のゲート電極層上に第1の絶縁膜を形成する工程と、
前記第2の領域における前記第1の絶縁膜の一部を除去し、前記第1のゲート電極層の一部を露出する第1の開口部を形成する工程と、
前記第1及び第2の領域における前記第1の絶縁膜上及び前記第1の開口部内に第2のゲート電極層を形成する工程と、
前記第1及び第2の領域における前記第1及び第2のゲート電極層、前記第1の絶縁膜をゲート電極パターンにパターニングする工程と、
前記ゲート電極パターンをマスクとして、前記第1及び第2の領域における前記半導体基板内に不純物を導入する工程と、
前記第1及び第2の領域における前記ゲート電極パターン上に第2の絶縁膜を形成する工程と、
前記第1及び第2の領域における前記第2の絶縁膜上に第1のマスク層を形成する工程と、
前記第1の領域、前記第1及び第2の領域の間を覆い、かつ、前記第2の領域における前記第1及び第2の選択ゲートトランジスタ間を開口するように、前記第1のマスク層をパターニングする工程と、
パターニングされた前記第1のマスク層を用いて、前記第1及び第2の選択ゲートトランジスタ間の前記半導体基板上の前記第2の絶縁膜及び前記第1のゲート絶縁膜を除去するとともに、前記第1及び第2の選択ゲートトランジスタ間の前記半導体基板内に導入された前記不純物を除去する工程と
を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
第3の領域に高耐圧型トランジスタをさらに形成する半導体装置の製造方法であって、
前記第3の領域における前記半導体基板上に前記第1のゲート絶縁膜よりも厚い第2のゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第1のゲート電極層の形成と同時に、前記第3の領域における前記第2のゲート絶縁膜上に前記第1のゲート電極層を形成する工程と、
前記第1の絶縁膜の形成と同時に、前記第3の領域における前記第1のゲート電極層上に前記第1の絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の開口部の形成と同時に、前記第3の領域における前記第1の絶縁膜の一部を除去し、前記第1のゲート電極層の一部を露出する第2の開口部を形成する工程と、
前記第2のゲート電極層の形成と同時に、前記第3の領域における前記第1の絶縁膜上及び前記第3の開口部内に前記第2のゲート電極層を形成する工程と、
前記ゲート電極パターンのパターニングと同時に、前記第3の領域における前記第1及び第2のゲート電極層、前記第1の絶縁膜をパターニングする工程と、
前記不純物導入と同時に、前記第3の領域における前記第2のゲート絶縁膜内に前記不純物を導入する工程と、
前記第2の絶縁膜の形成と同時に、前記第3の領域における前記ゲート電極パターン上に前記第2の絶縁膜を形成する工程と、
前記第1のマスク層のパターニングと同時に、前記第3の領域を開口するように、前記第1のマスク層をパターニングする工程と、
前記第2の絶縁膜及び前記第1のゲート絶縁膜の除去と同時に、前記第3の領域における前記半導体基板上の前記第2の絶縁膜及び前記第2のゲート絶縁膜を除去するとともに、前記第3の領域の前記半導体基板内に導入された前記不純物を除去する工程と
をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記ゲート電極パターンにパターニングする工程において、前記第1及び第2の領域における前記半導体基板が露出するまで前記第1のゲート絶縁膜をパターニングするとともに、前記第3の領域における前記第2のゲート絶縁膜の一部が残存するように前記第2のゲート絶縁膜をパターニングすることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記不純物を導入する工程において、前記第3の領域を第2のマスク層で覆うことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記第3の領域における前記半導体基板上の前記第2の絶縁膜及び前記第2のゲート絶縁膜を除去する工程において、前記第2のゲート絶縁膜の一部を残存させることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−129969(P2010−129969A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−306496(P2008−306496)
【出願日】平成20年12月1日(2008.12.1)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】