説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】 製造工程を簡略化して製造コストを低減できる半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係る半導体装置は、シリコン基板1上に形成された第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2bと、第1のオフセット絶縁膜2aと第2のオフセット絶縁膜2bとの間に位置するシリコン基板1上に形成されたゲート酸化膜5と、ゲート酸化膜5上、第1のオフセット絶縁膜2aの一部上及び第2のオフセット絶縁膜2bの一部上に形成されたN型のゲート電極6と、ゲート電極6の外側に位置し且つ第1のオフセット絶縁膜2aに隣接するシリコン基板1に形成されたP型のソース領域の不純物層7aと、ゲート電極6の外側に位置し且つ第2のオフセット絶縁膜2bに隣接するシリコン基板1に形成されたP型のドレイン領域の不純物層7bとを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に係わり、特に、製造工程を簡略化して製造コストを低減できる半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
以下、従来の半導体装置の一例である薄膜ゲート高耐圧トランジスタの製造方法について説明する。薄膜ゲート高耐圧トランジスタは、比較的に薄い膜によってゲート電極が形成された高耐圧トランジスタである。
まず、シリコン基板に第1及び第2のオフセット絶縁膜を形成し、シリコン基板において第1のオフセット絶縁膜及び第2のオフセット絶縁膜を含む領域にN型ウエルを形成する。次いで、N型ウエルに、第1及び第2のオフセット絶縁膜それぞれを覆うようなP型の第1及び第2の低濃度不純物層を形成する。次いで、第1のオフセット絶縁膜と第2のオフセット絶縁膜との間に位置するシリコン基板にP型不純物を導入するチャネルドープ工程を施す。このチャネルドープ工程はトランジスタのしきい値を調整するためのものである。
【0003】
次に、シリコン基板の表面を熱酸化することにより、第1のオフセット絶縁膜と第2のオフセット絶縁膜との間に位置するシリコン基板上にゲート酸化膜を形成する。次いで、ゲート酸化膜上、第1及び第2のオフセット絶縁膜上にゲート電極を形成する。次いで、ゲート電極、第1及び第2のオフセット絶縁膜をマスクとしてシリコン基板にP型不純物を導入する。これにより、第1及び第2のオフセット絶縁膜それぞれに隣接するシリコン基板にP型のソース領域の不純物層及びP型のドレイン領域の不純物層が形成され、ゲート電極にP型不純物が導入される。ソース領域の不純物層は第1の低濃度不純物層内に形成され、ドレイン領域の不純物層は第2の低濃度不純物層に形成される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の半導体装置では、ゲート電極の不純物の導電型とソース及びドレイン領域の不純物の導電型を同一にしている。このため、トランジスタのしきい値を調整するために専用のチャネルドープ工程を必要としていた。理由は、高耐圧を実現する為にチャネル領域(ウエル)の不純物濃度を薄くする必要があるため薄膜ゲート高耐圧トランジスタのしきい値が低くなってしまう。そのためチャネルドープ工程によってトランジスタのしきい値を上げる必要があるためである。
【0005】
一方、製造コストを低減するために、製造工程を少なくすることが要求されている。従って、チャネルドープ工程を無くすことができれば、製造工程を簡略化でき、製造コストの低減につながることになる。
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、製造工程を簡略化して製造コストを低減できる半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係る半導体装置は、半導体基板上に形成された第1のオフセット絶縁膜と、
前記半導体基板上に形成された第2のオフセット絶縁膜と、
前記第1のオフセット絶縁膜と前記第2のオフセット絶縁膜との間に位置する前記半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に形成された第1導電型のゲート電極と、
前記ゲート電極の外側に位置し且つ前記第1のオフセット絶縁膜に隣接する前記半導体基板に形成された第2導電型のソース領域の不純物層と、
前記ゲート電極の外側に位置し且つ前記第2のオフセット絶縁膜に隣接する前記半導体基板に形成された第2導電型のドレイン領域の不純物層と
を具備する。
【0007】
上記半導体装置によれば、ソース及びドレイン領域の不純物層を第2導電型とし、ゲート絶縁膜の下の半導体基板を第1導電型とし、ゲート電極を第1導電型とすることにより、第1導電型の半導体基板と第1導電型のゲート電極との仕事関数差を小さくし、半導体装置のしきい値を上げることができる。従って、従来技術のようなチャネルドープ工程が不要となり、製造工程を簡略化することができ、製造コストを低減できる。
【0008】
また、本発明に係る半導体装置においては、前記半導体基板に形成され、前記ソース領域及び前記第1のオフセット絶縁膜を覆うように形成された第2導電型の第1の低濃度不純物層と、前記半導体基板に形成され、前記ドレイン領域及び前記第2のオフセット絶縁膜を覆うように形成された第2導電型の第2の低濃度不純物層とをさらに具備することも可能である。
【0009】
また、本発明に係る半導体装置においては、前記ゲート電極の厚さが20nm以上30nm以下であることが好ましい。
また、本発明に係る半導体装置において、前記ゲート絶縁膜の下に位置する前記半導体基板に形成されたチャネル領域は、第1導電型のウエルによって構成されていることも可能である。
【0010】
本発明に係る半導体装置は、半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に形成された第1導電型のゲート電極と、
前記ゲート電極の一方側に位置する前記半導体基板に形成された第2導電型のソース領域の不純物層と、
前記ゲート電極の他方側に位置する前記半導体基板に形成された第2導電型のドレイン領域の不純物層と
を具備する。
【0011】
上記半導体装置によれば、ソース及びドレイン領域の不純物層を第2導電型とし、ゲート絶縁膜の下の半導体基板を第1導電型とし、ゲート電極を第1導電型とすることにより、第1導電型の半導体基板と第1導電型のゲート電極との仕事関数差を小さくし、半導体装置のしきい値を上げることができる。従って、従来技術のようなチャネルドープ工程が不要となり、製造工程を簡略化することができ、製造コストを低減できる。
【0012】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板上に第1のオフセット絶縁膜及び第2のオフセット絶縁膜を形成する工程と、
前記第1のオフセット絶縁膜と前記第2のオフセット絶縁膜との間に位置する前記半導体基板上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜の外側に位置し且つ前記第1及び第2のオフセット絶縁膜それぞれに隣接する第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を前記半導体基板に形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に第1導電型のゲート電極を形成する工程と
を具備する。
【0013】
上記半導体装置の製造方法によれば、ソース及びドレイン領域の不純物層を第2導電型とし、ゲート絶縁膜の下の半導体基板を第1導電型とし、ゲート電極を第1導電型とすることにより、第1導電型の半導体基板と第1導電型のゲート電極との仕事関数差を小さくし、半導体装置のしきい値を上げることができる。従って、従来技術のようなチャネルドープ工程が不要となり、製造工程を簡略化することができ、製造コストを低減できる。
【0014】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記第2導電型のソース領域の不純物層及び前記第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程は、前記ゲート絶縁膜を含む全面上に多結晶シリコン膜を堆積し、前記多結晶シリコン膜をパターニングすることにより、前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に該多結晶シリコン膜からなるゲート電極を形成し、前記ゲート電極を覆うマスク膜、前記第1及び第2のオフセット絶縁膜をマスクとして前記半導体前記に第2導電型の不純物を導入することにより第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程であり、
前記第1導電型のゲート電極を形成する工程は、前記ソース領域と前記ドレイン領域を覆うマスク膜、前記第1及び第2のオフセット絶縁膜をマスクとして前記ゲート電極に第1導電型の不純物を導入することにより第1導電型のゲート電極を形成する工程であることも可能である。
【0015】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記第2導電型のソース領域の不純物層及び前記第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程は、前記ゲート絶縁膜を含む全面上に多結晶シリコン膜を堆積し、前記多結晶シリコン膜をパターニングすることにより、前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に該多結晶シリコン膜からなるゲート電極を形成し、前記ゲート電極及び前記半導体前記に第2導電型の不純物を導入することにより第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程であり、
前記第1導電型のゲート電極を形成する工程は、前記ソース領域と前記ドレイン領域を覆うマスク膜、前記第1及び第2のオフセット絶縁膜をマスクとして前記ゲート電極に第1導電型の不純物を前記第2導電型の不純物より1.5倍以上多量のドーズ量で導入することにより第1導電型のゲート電極を形成する工程であることも可能である。
【0016】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板上に第1のオフセット絶縁膜及び第2のオフセット絶縁膜を形成する工程と、
前記第1のオフセット絶縁膜と前記第2のオフセット絶縁膜との間に位置する前記半導体基板上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に第1導電型のゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極の外側に位置し且つ前記第1及び第2のオフセット絶縁膜それぞれに隣接する第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を前記半導体基板に形成する工程と
を具備する。
【0017】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記第1導電型のゲート電極を形成する工程は、前記ゲート絶縁膜を含む全面上に多結晶シリコン膜を堆積し、前記多結晶シリコン膜をパターニングすることにより、前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に該多結晶シリコン膜からなるゲート電極を形成し、前記ソース領域と前記ドレイン領域を覆うマスク膜、前記第1及び第2のオフセット絶縁膜をマスクとして前記ゲート電極に第1導電型の不純物を導入することにより第1導電型のゲート電極を形成する工程であり、
前記第2導電型のソース領域の不純物層及び前記第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程は、前記ゲート電極を覆うマスク膜、前記第1及び第2のオフセット絶縁膜をマスクとして前記半導体基板に第2導電型の不純物を導入することにより第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程であることも可能である。
【0018】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記第1導電型のゲート電極を形成する工程は、前記ゲート絶縁膜を含む全面上に多結晶シリコン膜を堆積し、前記多結晶シリコン膜をパターニングすることにより、前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に該多結晶シリコン膜からなるゲート電極を形成し、前記ゲート電極及び前記半導体基板に第1導電型の不純物を導入することにより第1導電型のゲート電極を形成する工程であり、
前記第2導電型のソース領域の不純物層及び前記第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程は、前記ゲート電極を覆うマスク膜、前記第1及び第2のオフセット絶縁膜をマスクとして前記半導体基板に第2導電型の不純物を前記第1導電型の不純物より1.5倍以上のドーズ量で導入することにより第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程であることも可能である。
【0019】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記第1導電型のゲート電極を形成する工程は、前記ゲート絶縁膜を含む全面上に多結晶シリコン膜を堆積し、該多結晶シリコン膜に第1導電型の不純物を導入し、該多結晶シリコン膜をパターニングすることにより、前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に該多結晶シリコン膜からなる第1導電型のゲート電極を形成する工程であり、
前記第2導電型のソース領域の不純物層及び前記第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程は、前記ゲート電極を覆うマスク膜、前記第1及び第2のオフセット絶縁膜をマスクとして前記半導体基板に第2導電型の不純物を導入することにより第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程であることも可能である。
【0020】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記第1導電型のゲート電極を形成する工程は、前記ゲート絶縁膜を含む全面上に多結晶シリコン膜を堆積し、該多結晶シリコン膜に第1導電型の不純物を導入し、該多結晶シリコン膜をパターニングすることにより、前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に該多結晶シリコン膜からなる第1導電型のゲート電極を形成する工程であり、
前記第2導電型のソース領域の不純物層及び前記第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程は、前記ゲート電極をマスクとして前記半導体基板に第2導電型の不純物を前記第1導電型の不純物より0.75倍以下少量のドーズ量で導入することにより第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程であることも可能である。
【0021】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上に第1導電型のゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極の両側に位置する前記半導体基板に第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程と
を具備する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による半導体装置の一例である薄膜ゲート高耐圧トランジスタを示す断面図である。薄膜ゲート高耐圧トランジスタは、比較的に薄い膜によってゲート電極が形成された高耐圧トランジスタであり、ゲート電極の厚さは20〜30nm程度である。
【0023】
この薄膜ゲート高耐圧トランジスタはシリコン基板1を有しており、このシリコン基板1の表面には第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2bが形成されている。また、シリコン基板1には、第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2bを含む領域に位置するN型ウエル3が形成されている。N型ウエル3には、第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2bそれぞれを覆うようなP型の第1及び第2の低濃度不純物層4a,4bが形成されている。
【0024】
シリコン基板の表面には、第1のオフセット絶縁膜2aと第2のオフセット絶縁膜2bとの間に位置するN型ウエル3上にゲート酸化膜5が形成されている。ゲート酸化膜5上、第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2b上にはN型のゲート電極6が形成されている。第1及び第2の低濃度不純物層4a,4bそれぞれには、ゲート電極6の外側であって第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2bそれぞれに隣接する位置にP型のソース領域の不純物層7a及びP型のドレイン領域の不純物層7bが形成されている。
【0025】
次に、図1に示す半導体装置の製造方法について図2及び図3を参照しつつ説明する。図2(A)〜(C)は、実施の形態1による半導体装置の製造方法を示す断面図である。図3(D),(E)は、図2(C)の次の工程を示す断面図である。
まず、図2(A)に示すように、シリコン基板1の表面を熱酸化することにより、シリコン基板1の表面にはシリコン酸化膜8が形成される。次いで、このシリコン酸化膜8の上にCVD(chemical vapor deposition)法によりシリコン窒化膜9を堆積する。
【0026】
次いで、シリコン窒化膜9の上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像することにより、シリコン窒化膜9上にはレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターンをマスクとしてシリコン窒化膜9及びシリコン酸化膜8をエッチングする。これにより、シリコン酸化膜及びシリコン窒化膜にはオフセット絶縁膜を形成する領域上に位置する開口部が形成される。次いで、レジストパターンを除去する。次いで、シリコン窒化膜9をマスクとしてシリコン基板1を熱酸化する。これにより、シリコン基板1には第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2bが形成される。
【0027】
この後、図2(B)に示すように、シリコン窒化膜9及びシリコン酸化膜8を除去する。次いで、シリコン基板1に選択的にN型不純物をイオン注入する。これにより、シリコン基板1にはN型ウエル3が形成される。次に、シリコン基板1の上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像する。これにより、シリコン基板1上には、第1及び第2の低濃度不純物層を形成する領域上が開口されたレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターンをマスクとしてシリコン基板1にP型不純物をイオン注入する。これにより、N型ウエル3には第1及び第2の低濃度不純物層4a,4bが形成される。次いで、レジストパターンを除去する。
【0028】
次に、図2(C)に示すように、シリコン基板1の表面を熱酸化することにより、第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2bの相互間に位置するN型ウエル3の表面にはゲート酸化膜5が形成される。次いで、ゲート酸化膜5を含む全面上に多結晶シリコン膜をCVD法により堆積し、この多結晶シリコン膜上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布する。次いで、このフォトレジスト膜を露光及び現像する。これにより、多結晶シリコン膜上にはレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターンをマスクとして多結晶シリコン膜をエッチングする。これにより、ゲート酸化膜5上には多結晶シリコン膜からなるゲート電極6が形成される。
【0029】
この後、図3(D)に示すように、ゲート電極6を含む全面上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像する。これにより、ゲート電極6及び第1、第2のオフセット絶縁膜2a,2bの一部を覆うレジストパターン10が形成される。次いで、このレジストパターン10、第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2bをマスクとしてシリコン基板1にP型不純物11をイオン注入する。これにより、第1及び第2の低濃度不純物層4a,4bそれぞれにはソース領域のP型不純物層7a及びドレイン領域のP型不純物層7bが形成される。
【0030】
次に、図3(E)に示すように、前記レジストパターン10を除去した後、ゲート電極6を含む全面上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像する。これにより、ソース、ドレイン領域のP型不純物層7a,7b及び第1、第2のオフセット絶縁膜2a,2bの一部を覆うレジストパターン12が形成される。次いで、このレジストパターン12、第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2bをマスクとしてシリコン基板1にN型不純物13をイオン注入することにより、ゲート電極6にはN型不純物が導入される。この後、前記レジストパターン12を除去すると、図1に示す半導体装置が作製される。
【0031】
従来の半導体装置では、ゲート酸化膜下をN型ウエル(N型のチャネル領域)とし、ゲート電極をP型としているため、専用のチャネルドープ工程によってチャネル領域に不純物を導入して、トランジスタのしきい値を上げている。これに対し、本実施の形態の半導体装置では、ゲート酸化膜5の下をN型ウエル(N型のチャネル領域)とし、ゲート電極をN型とすることにより、N型ウエルとN型ゲート電極との仕事関数差を小さくし、トランジスタのしきい値を上げることができる。従って、本実施の形態では、チャネルドープ工程が不要となり、製造工程を簡略化することができ、製造コストを低減できる。
【0032】
尚、本実施の形態の変形例としては、図3(D)に示す工程と図3(E)に示す工程を逆にすることも可能である。詳細には、レジストパターン12、第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2bをマスクとしてシリコン基板1にN型不純物13をイオン注入することにより、ゲート電極6にN型不純物を導入した後、レジストパターン10、第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2bをマスクとしてシリコン基板1にP型不純物11をイオン注入することにより、第1及び第2の低濃度不純物層4a,4bそれぞれにソース領域のP型不純物層7a及びドレイン領域のP型不純物層7bを形成する。このようにしても本実施の形態による半導体装置を製造することができる。
【0033】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2による半導体装置の構造は図1に示す実施の形態1による半導体装置と同様であるので、説明を省略する。
本実施の形態による半導体装置の製造方法は、実施の形態1による半導体装置の製造方法と異なるので、異なる部分について説明する。
【0034】
図4(A),(B)は、本発明の実施の形態2による半導体装置の製造方法を説明する断面図である。尚、図2(A)〜(C)に示す工程については、本実施の形態による半導体装置の製造方法においても同様である。図2(C)に示す工程の次の工程が図4(A)に示す工程であるので、図4(A)に示す工程から説明する。
【0035】
図4(A)に示すように、ゲート電極6、第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2bをマスクとしてシリコン基板1にP型不純物11をイオン注入する。これにより、第1及び第2の低濃度不純物層4a,4bそれぞれにはソース領域のP型不純物層7a及びドレイン領域のP型不純物層7bが形成される。この際、ゲート電極6にもP型不純物11が導入される。
【0036】
次に、図4(B)に示すように、ゲート電極6を含む全面上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像する。これにより、ソース、ドレイン領域のP型不純物層7a,7b及び第1、第2のオフセット絶縁膜2a,2bの一部を覆うレジストパターン12が形成される。
【0037】
次いで、このレジストパターン12、第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2bをマスクとしてシリコン基板1にN型不純物13をイオン注入することにより、ゲート電極6にはN型不純物が導入される。この際、N型不純物13のドーズ量はP型不純物11のドーズ量の1.5倍以上とする。これにより、図4(A)に示す工程でゲート電極6に導入されたP型不純物11が相殺され、ゲート電極6をN型とすることができる。
この後、前記レジストパターン12を除去すると、図1に示す半導体装置が作製される。
【0038】
上記実施の形態2においても実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
尚、本実施の形態では、図4(A)に示す工程でソース及びドレイン領域の不純物導電型及び濃度に合わせたイオン注入を行っているが、次のように変形して実施することも可能である。詳細には、図4(A)に示す工程で、ゲート電極の不純物導電型及び濃度に合わせたドーズ量でN型不純物のイオン注入を行い、その後、図4(B)の工程に代えて、ゲート電極6を覆うレジストパターンを形成し、このレジストパターン、第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2bをマスクとしてシリコン基板1にP型不純物をイオン注入することにより、ソース領域のP型不純物層7a及びドレイン領域のP型不純物層7bを形成する。この際、P型不純物のドーズ量は前記N型不純物のドーズ量の1.5倍以上とする。これにより、ソース及びドレイン領域に導入された前記N型不純物が相殺され、ソース及びドレイン領域をP型とすることができる。このようにしても本実施の形態による半導体装置を製造することができる。
【0039】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3による半導体装置の構造は図1に示す実施の形態1による半導体装置と同様であるので、説明を省略する。
本実施の形態による半導体装置の製造方法は、実施の形態1による半導体装置の製造方法と異なるので、異なる部分について説明する。
【0040】
図5(A),(B)は、本発明の実施の形態3による半導体装置の製造方法を説明する断面図である。尚、図2(A),(B)に示す工程については、本実施の形態による半導体装置の製造方法においても同様である。図2(B)に示す工程の次の工程が図5(A)に示す工程であるので、図5(A)に示す工程から説明する。
【0041】
図5(A)に示すように、シリコン基板1の表面を熱酸化することにより、第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2bの相互間に位置するN型ウエル3の表面にはゲート酸化膜5が形成される。次いで、ゲート酸化膜5を含む全面上に多結晶シリコン膜6aをCVD法により堆積する。次いで、この多結晶シリコン膜6aにN型不純物13をイオン注入することにより、多結晶シリコン膜6aにはN型不純物が導入される。
【0042】
この後、図5(B)に示すように、この多結晶シリコン膜上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布する。次いで、このフォトレジスト膜を露光及び現像する。これにより、多結晶シリコン膜上にはレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターンをマスクとして多結晶シリコン膜をエッチングする。これにより、ゲート酸化膜5上には多結晶シリコン膜からなるゲート電極6が形成される。
【0043】
次いで、ゲート電極6を含む全面上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像する。これにより、ゲート電極6及び第1、第2のオフセット絶縁膜2a,2bの一部を覆うレジストパターン10が形成される。次いで、このレジストパターン10、第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2bをマスクとしてシリコン基板1にP型不純物11をイオン注入する。これにより、第1及び第2の低濃度不純物層4a,4bそれぞれにはソース領域のP型不純物層7a及びドレイン領域のP型不純物層7bが形成される。
この後、前記レジストパターン10を除去すると、図1に示す半導体装置が作製される。
【0044】
上記実施の形態3においても実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
尚、本実施の形態では、図5(B)に示す工程で、レジストパターン10をマスクとしてソース及びドレイン領域にイオン注入を行っているが、次のように変形して実施することも可能である。詳細には、図5(B)に示す工程に代えて、ゲート電極6を覆うレジストパターンを形成せずに、ゲート電極6、第1及び第2のオフセット絶縁膜2a,2bをマスクとしてシリコン基板1にP型不純物をイオン注入することにより、ソース領域のP型不純物層7a及びドレイン領域のP型不純物層7bを形成する。この際、ゲート電極6にもP型不純物が導入されてしまう。そこで、前記P型不純物のドーズ量を図5(A)に示す工程で多結晶シリコン膜6aに導入するN型不純物のドーズ量の0.75倍以上とする。これにより、ゲート電極6に導入された前記P型不純物が相殺され、ゲート電極6をN型とすることができる。このようにしても本実施の形態による半導体装置を製造することができる。
また、上述した変形例を用いれば、第1及び第2のオフセット絶縁膜の無いトランジスタであっても本発明を適用することが可能となる。
【0045】
尚、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、上述した実施の形態1〜3における各構成の導電型を逆にして実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】実施の形態1による薄膜ゲート高耐圧トランジスタを示す断面図。
【図2】(A)〜(C)は、実施の形態1による半導体装置の製造方法を示す断面図。
【図3】(D),(E)は、実施の形態1による半導体装置の製造方法を示す断面図。
【図4】(A),(B)は、実施の形態2による半導体装置の製造方法を示す断面図。
【図5】(A),(B)は、実施の形態3による半導体装置の製造方法を示す断面図。
【符号の説明】
【0047】
1…シリコン基板、2a…第1のオフセット絶縁膜、2b…第2のオフセット絶縁膜、3…N型ウエル、4a…第1の低濃度不純物層、4b…第2の低濃度不純物層、5…ゲート酸化膜、6…ゲート電極、6a…多結晶シリコン膜、7a…P型のソース領域の不純物層、7b…N型のドレイン領域の不純物層、8…シリコン酸化膜、9…シリコン窒化膜、10…レジストパターン、11…P型不純物、12…レジストパターン、13…N型不純物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上に形成された第1のオフセット絶縁膜と、
前記半導体基板上に形成された第2のオフセット絶縁膜と、
前記第1のオフセット絶縁膜と前記第2のオフセット絶縁膜との間に位置する前記半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に形成された第1導電型のゲート電極と、
前記ゲート電極の外側に位置し且つ前記第1のオフセット絶縁膜に隣接する前記半導体基板に形成された第2導電型のソース領域の不純物層と、
前記ゲート電極の外側に位置し且つ前記第2のオフセット絶縁膜に隣接する前記半導体基板に形成された第2導電型のドレイン領域の不純物層と
を具備する半導体装置。
【請求項2】
前記半導体基板に形成され、前記ソース領域及び前記第1のオフセット絶縁膜を覆うように形成された第2導電型の第1の低濃度不純物層と、前記半導体基板に形成され、前記ドレイン領域及び前記第2のオフセット絶縁膜を覆うように形成された第2導電型の第2の低濃度不純物層とをさらに具備する請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記ゲート電極の厚さが20nm以上30nm以下である請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記ゲート絶縁膜の下に位置する前記半導体基板に形成されたチャネル領域は、第1導電型のウエルによって構成されている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項5】
半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に形成された第1導電型のゲート電極と、
前記ゲート電極の一方側に位置する前記半導体基板に形成された第2導電型のソース領域の不純物層と、
前記ゲート電極の他方側に位置する前記半導体基板に形成された第2導電型のドレイン領域の不純物層と
を具備する半導体装置。
【請求項6】
半導体基板上に第1のオフセット絶縁膜及び第2のオフセット絶縁膜を形成する工程と、
前記第1のオフセット絶縁膜と前記第2のオフセット絶縁膜との間に位置する前記半導体基板上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜の外側に位置し且つ前記第1及び第2のオフセット絶縁膜それぞれに隣接する第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を前記半導体基板に形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に第1導電型のゲート電極を形成する工程と
を具備する半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記第2導電型のソース領域の不純物層及び前記第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程は、前記ゲート絶縁膜を含む全面上に多結晶シリコン膜を堆積し、前記多結晶シリコン膜をパターニングすることにより、前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に該多結晶シリコン膜からなるゲート電極を形成し、前記ゲート電極を覆うマスク膜、前記第1及び第2のオフセット絶縁膜をマスクとして前記半導体前記に第2導電型の不純物を導入することにより第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程であり、
前記第1導電型のゲート電極を形成する工程は、前記ソース領域と前記ドレイン領域を覆うマスク膜、前記第1及び第2のオフセット絶縁膜をマスクとして前記ゲート電極に第1導電型の不純物を導入することにより第1導電型のゲート電極を形成する工程である請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記第2導電型のソース領域の不純物層及び前記第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程は、前記ゲート絶縁膜を含む全面上に多結晶シリコン膜を堆積し、前記多結晶シリコン膜をパターニングすることにより、前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に該多結晶シリコン膜からなるゲート電極を形成し、前記ゲート電極及び前記半導体前記に第2導電型の不純物を導入することにより第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程であり、
前記第1導電型のゲート電極を形成する工程は、前記ソース領域と前記ドレイン領域を覆うマスク膜、前記第1及び第2のオフセット絶縁膜をマスクとして前記ゲート電極に第1導電型の不純物を前記第2導電型の不純物より1.5倍以上多量のドーズ量で導入することにより第1導電型のゲート電極を形成する工程である請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
半導体基板上に第1のオフセット絶縁膜及び第2のオフセット絶縁膜を形成する工程と、
前記第1のオフセット絶縁膜と前記第2のオフセット絶縁膜との間に位置する前記半導体基板上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に第1導電型のゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極の外側に位置し且つ前記第1及び第2のオフセット絶縁膜それぞれに隣接する第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を前記半導体基板に形成する工程と
を具備する半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記第1導電型のゲート電極を形成する工程は、前記ゲート絶縁膜を含む全面上に多結晶シリコン膜を堆積し、前記多結晶シリコン膜をパターニングすることにより、前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に該多結晶シリコン膜からなるゲート電極を形成し、前記ソース領域と前記ドレイン領域を覆うマスク膜、前記第1及び第2のオフセット絶縁膜をマスクとして前記ゲート電極に第1導電型の不純物を導入することにより第1導電型のゲート電極を形成する工程であり、
前記第2導電型のソース領域の不純物層及び前記第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程は、前記ゲート電極を覆うマスク膜、前記第1及び第2のオフセット絶縁膜をマスクとして前記半導体基板に第2導電型の不純物を導入することにより第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程である請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記第1導電型のゲート電極を形成する工程は、前記ゲート絶縁膜を含む全面上に多結晶シリコン膜を堆積し、前記多結晶シリコン膜をパターニングすることにより、前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に該多結晶シリコン膜からなるゲート電極を形成し、前記ゲート電極及び前記半導体基板に第1導電型の不純物を導入することにより第1導電型のゲート電極を形成する工程であり、
前記第2導電型のソース領域の不純物層及び前記第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程は、前記ゲート電極を覆うマスク膜、前記第1及び第2のオフセット絶縁膜をマスクとして前記半導体基板に第2導電型の不純物を前記第1導電型の不純物より1.5倍以上のドーズ量で導入することにより第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程である請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記第1導電型のゲート電極を形成する工程は、前記ゲート絶縁膜を含む全面上に多結晶シリコン膜を堆積し、該多結晶シリコン膜に第1導電型の不純物を導入し、該多結晶シリコン膜をパターニングすることにより、前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に該多結晶シリコン膜からなる第1導電型のゲート電極を形成する工程であり、
前記第2導電型のソース領域の不純物層及び前記第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程は、前記ゲート電極を覆うマスク膜、前記第1及び第2のオフセット絶縁膜をマスクとして前記半導体基板に第2導電型の不純物を導入することにより第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程である請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項13】
前記第1導電型のゲート電極を形成する工程は、前記ゲート絶縁膜を含む全面上に多結晶シリコン膜を堆積し、該多結晶シリコン膜に第1導電型の不純物を導入し、該多結晶シリコン膜をパターニングすることにより、前記ゲート絶縁膜上、前記第1のオフセット絶縁膜の一部上及び前記第2のオフセット絶縁膜の一部上に該多結晶シリコン膜からなる第1導電型のゲート電極を形成する工程であり、
前記第2導電型のソース領域の不純物層及び前記第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程は、前記ゲート電極をマスクとして前記半導体基板に第2導電型の不純物を前記第1導電型の不純物より0.75倍以下少量のドーズ量で導入することにより第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程である請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項14】
半導体基板上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上に第1導電型のゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極の両側に位置する前記半導体基板に第2導電型のソース領域の不純物層及び第2導電型のドレイン領域の不純物層を形成する工程と
を具備する半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−41329(P2006−41329A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−221411(P2004−221411)
【出願日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】