説明

地図表示システム、端末装置及び地図表示方法

【課題】 いかなる縮尺の地図が表示されていても1回のスクロール操作によってユーザが所望する最適なスクロール量を提供するとともに、複数の表示画面を表示させた場合でも、ユーザが所望する地図情報を見易い態様で表示する。
【解決手段】 端末装置20は、表示画面に地図画像を含む各種画像を表示する表示手段204と、前記地図画像と、前記地図画像よりも広域な範囲を含んだ位置情報の相対的特性を用いた図形画像と、前記図形画像上の前記地図画像に対応する表示範囲を表す枠画像と、を各々異なるレイヤーとして管理し、表示手段204に重ねて表示させる表示制御手段205と、表示手段204に表示する画像に対する操作入力を受け付ける操作入力手段206と、を備え、操作入力手段206による前記図形画像と前記枠画像との相対位置を移動させるスクロール操作に伴い前記地図画像をスクロールさせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図データベースに蓄積された地図情報に基づいて移動するユーザに対して所定の地図表示を行う地図表示システムに関するものであり、特に、携帯電話などの携帯端末装置を用いて地図表示を行う際に、地図情報をより容易にスクロール操作可能にした地図表示システム、端末装置及び地図表示方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザによって入力された所望の施設名やその住所などの検索条件や携帯端末装置に具備されているGPS受信機能がGPS信号から取得した現在位置に従って地図検索を行い、地図検索によって求められた地図情報を検索地点や現在位置とともに携帯端末装置の表示画面に表示したりする地図表示サービスが知られている。
【0003】
そして、地図表示画面において現在位置や検索した地点を中心として所定範囲の地図が表示されている場合に、ユーザが表示中心点以外の周辺の情報を知りたい場合には、操作キーなどの操作入力手段を用いて表示画面のスクロール操作などを行うことにより周辺施設や道路状況などを確認している。
【0004】
この周辺施設などの確認では、現在位置や表示開始地点の情報を閲覧しながら周囲の情報を確認することが望まれているため、表示画面を分割したりサブウィンドウを表示させたりして、広域地図と詳細地図を同時に表示する技術が様々に提案されている。
【0005】
例えば、ディスプレイ画面を2つの画面に分けて広域地図と詳細地図を同時に表示する技術が、下記の特許文献1(特開2002−340578号公報)に「車載用ナビゲーション装置」として開示されている。この特許文献1には、ディスプレイ装置の画面上で詳細地図と広域地図の2画面地図表示を行っているときに、詳細地図画面に対してスクロールが行われると、そのスクロールによる詳細地図の移動に追従して他方の画面上で広域地図をスクロール表示することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−340578号公報(図7、段落[0030]〜段落[0032])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、上記特許文献1では、地図の表示を広域表示にしたものと、詳細表示したものとに分け、広域表示した地図でスクロールを行うことで、詳細表示した地図では実現できなかった長距離のスクロールを実現している。
【0008】
しかしながら、詳細地図をスクロールするために単に広域地図を表示するという従来の技術思想では、経路探索によって得られたルートや周辺検索によって得られた現在位置の周辺情報全体を把握しようとした時に地図が最適な倍率で表示されていない場合があり、これにより、地図が広域過ぎて探索ルート等が小さ過ぎたり、その逆に周辺情報全体を表示しきれなかったりするという問題点があった。
【0009】
また、ポインティングデバイスを用いたスクロール操作においては、表示されている地図の大きさによって1回のスクロール量に限界があるため、広域表示した地図を用いてスクロールを行う場合にも最適な倍率の地図を表示しなければ、ユーザの求めるスクロール量に過不足が発生する可能性がある。
【0010】
さらに、例えば携帯端末のような表示領域の限られた表示画面上において複数の領域を設けて地図を表示しようとすると、見難くなるばかりではなく、ユーザの所望する情報を正確に伝えることができなくなるという問題点があった。また、携帯端末において複雑な表示処理を行うことは、処理負担が大きくなってしまうため円滑な表示動作が行えなくなるという問題点があった。
【0011】
本願の発明者は、上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、詳細地図をスクロールするために広域表示した地図領域を探索ルートや周辺情報全体を表示し得る倍率で表示するとともに、探索ルートや周辺情報を簡略化して視認し易い態様で表示することにより、上記問題点を解消し得ることを想到して本発明を完成するに至ったものである。
【0012】
すなわち、本発明は上記の問題点を解消することを課題とし、いかなる縮尺の地図が表示されていても1回のスクロール操作によってユーザが所望する最適なスクロール量を提供することができるようにした地図表示システム、端末装置及び地図表示方法を提供することを目的とするものである。
【0013】
また、複数の表示画面を表示させた場合でも、ユーザが所望する地図情報を見易い態様で表示することができるようにした地図表示システム、端末装置及び地図表示方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、本発明の地図表示システムの発明は、
地図配信サーバと端末装置とを備え、地図配信サーバは地図データベースに蓄積された地図情報を端末装置に送り、端末装置が受信した地図情報に基づいてユーザに対して所定の地図画像の表示を行う地図表示システムであって、
前記端末装置は、
表示画面に前記地図画像を含む各種画像を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示される各種画像を各々異なるレイヤーとして管理し、前記地図画像に対する表示制御を行う第1のレイヤーと、前記地図画像よりも広域な範囲を含んだ位置情報の相対的特性を用いた図形画像に対する表示制御を行う第2のレイヤーと、前記図形画像上の前記地図画像に対応する表示範囲を表す枠画像に対する表示制御を行う第3のレイヤーと、を前記表示手段に重ねて表示させる表示制御手段と、
前記各レイヤーの画像に対する操作入力を受け付ける操作入力手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記操作入力手段による前記図形画像と前記枠画像との相対位置を移動させるスクロール操作に伴い前記第1のレイヤーにおいて前記地図画像をスクロールさせることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の地図表示システムの一態様において、前記位置情報の相対的特性を用いた図形は、経路案内情報として検索された経路の形状を示す図形であることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の地図表示システムの一態様において、前記表示制御手段は、前記経路案内情報として検索された経路の形状を示す図形全体が前記表示画面の所定表示領域内に収まるように前記第2のレイヤーにおいて前記図形画像の大きさを制御することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の地図表示システムの一態様において、前記位置情報の相対的特性を用いた図形は、周辺案内情報として検索された施設の位置を示すマーカであることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の地図表示システムの一態様において、前記表示制御手段は、前記周辺案内情報として検索された全ての施設の位置を示すマーカが前記表示画面の所定表示領域内に収まるように前記第2のレイヤーにおいて前記図形画像の大きさを制御することを特徴とする。
【0019】
また、本発明の地図表示システムの一態様において、前記地図画像をスクロール表示するためのスクロールモードを有し、前記表示制御手段は、前記操作入力手段による操作がスクロールモードへの切り替え操作である場合、前記第1のレイヤーに前記第2および第3のレイヤーを重ねて表示するよう制御することを特徴とする。
【0020】
また、本発明の地図表示システムの一態様において、前記表示制御手段は、前記操作入力手段による操作がスクロール操作である場合、前記相対位置の移動量を判定して前記地図画像のスクロールを制御することを特徴とする。
【0021】
また、本発明の地図表示システムの一態様において、前記表示制御手段は、前記操作入力手段による操作がスクロール操作である場合、前記相対位置の移動量を判定して前記図形画像と前記枠画像の大きさを制御することを特徴とする。
【0022】
また、本発明の端末装置の発明は、
地図配信サーバから地図データベースに蓄積された地図情報を受信し、受信した地図情報に基づいてユーザに対して所定の地図画像の表示を行う端末装置であって、
表示画面に前記地図画像を含む各種画像を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示される各種画像を各々異なるレイヤーとして管理し、前記地図画像に対する表示制御を行う第1のレイヤーと、前記地図画像よりも広域な範囲を含んだ位置情報の相対的特性を用いた図形画像に対する表示制御を行う第2のレイヤーと、前記図形画像上の前記地図画像に対応する表示範囲を表す枠画像に対する表示制御を行う第3のレイヤーと、を前記表示手段に重ねて表示させる表示制御手段と、
前記各レイヤーの画像に対する操作入力を受け付ける操作入力手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記操作入力手段による前記図形画像と前記枠画像との相対位置を移動させるスクロール操作に伴い前記第1のレイヤーにおいて前記地図画像をスクロールさせることを特徴とする。
【0023】
また、本発明の端末装置の一態様において、前記位置情報の相対的特性を用いた図形は、経路案内情報として検索された経路の形状を示す図形であることを特徴とする。
【0024】
また、本発明の端末装置の一態様において、前記表示制御手段は、前記経路案内情報として検索された経路の形状を示す図形全体が前記表示画面の所定表示領域内に収まるように前記第2のレイヤーにおいて前記図形画像の大きさを制御することを特徴とする。
【0025】
また、本発明の端末装置の一態様において、前記位置情報の相対的特性を用いた図形は、周辺案内情報として検索された施設の位置を示すマーカであることを特徴とする。
【0026】
また、本発明の端末装置の一態様において、前記表示制御手段は、前記周辺案内情報として検索された全ての施設の位置を示すマーカが前記表示画面の所定表示領域内に収まるように前記第2のレイヤーにおいて前記図形画像の大きさを制御することを特徴とする。
【0027】
また、本発明の端末装置の一態様において、前記表示制御手段は、前記操作入力手段による操作がスクロールモードへの切り替え操作である場合、前記第1のレイヤーに前記第2および第3のレイヤーを重ねて表示するよう制御することを特徴とする。
【0028】
また、本発明の端末装置の一態様において、前記表示制御手段は、前記操作入力手段による操作がスクロール操作である場合、前記相対位置の移動量を判定して前記地図画像のスクロールを制御することを特徴とする。
【0029】
また、本発明の端末装置の一態様において、前記表示制御手段は、前記操作入力手段による操作がスクロール操作である場合、前記相対位置の移動量を判定して前記図形画像と前記枠画像の大きさを制御することを特徴とする。
【0030】
また、本発明の地図表示方法の発明は、
地図配信サーバから地図データベースに蓄積された地図情報を受信し、受信した地図情報に基づいてユーザに対して所定の地図画像の表示を行う端末装置における地図表示方法であって、
前記端末装置は、
表示画面に前記地図画像を含む各種画像を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示される各種画像を各々異なるレイヤーとして管理し、前記地図画像に対する表示制御を行う第1のレイヤーと、前記地図画像よりも広域な範囲を含んだ位置情報の相対的特性を用いた図形画像に対する表示制御を行う第2のレイヤーと、前記図形画像上の前記地図画像に対応する表示範囲を表す枠画像に対する表示制御を行う第3のレイヤーと、を前記表示手段に重ねて表示させる表示制御手段と、
前記各レイヤーの画像に対する操作入力を受け付ける操作入力手段と、
を備え、前記表示制御手段の制御により、
前記地図画像を表示する第1のステップと、
前記図形画像および枠画像を表示する第2のステップと、
前記操作入力手段による前記図形画像と前記枠画像との相対位置を移動させるスクロール操作に伴い前記第1のレイヤーにおいて前記地図画像をスクロールさせる第3のステップと、
を有することを特徴とする。
【0031】
また、本発明の地図表示方法の一態様において、前記位置情報の相対的特性を用いた図形は、経路案内情報として検索された経路の形状を示す図形であることを特徴とする。
【0032】
また、本発明の地図表示方法の一態様において、前記第2のステップにおいて、前記経路案内情報として検索された経路の形状を示す図形全体が前記表示画面の所定表示領域内に収まるように前記第2のレイヤーにおいて前記図形画像の大きさを制御することを特徴とする。
【0033】
また、本発明の地図表示方法の一態様において、前記位置情報の相対的特性を用いた図形は、周辺案内情報として検索された施設の位置を示すマーカであることを特徴とする。
【0034】
また、本発明の地図表示方法の一態様において、前記第2のステップにおいて、前記周辺案内情報として検索された全ての施設の位置を示すマーカが前記表示画面の所定表示領域内に収まるように前記第2のレイヤーにおいて前記図形画像の大きさを制御することを特徴とする。
【0035】
また、本発明の地図表示方法の一態様において、前記端末装置は、前記地図画像をスクロール表示するためのスクロールモードを有し、前記操作入力手段による操作がスクロールモードへの切り替え操作である場合、前記第2のステップ以降のステップを行うことを特徴とする。
【0036】
また、本発明の地図表示方法の一態様において、前記第3のステップにおいて、前記操作入力手段による操作がスクロール操作である場合、前記相対位置の移動量を判定して前記地図画像のスクロールを制御することを特徴とする。
【0037】
また、本発明の地図表示方法の一態様において、前記第3のステップにおいて、前記操作入力手段による操作がスクロール操作である場合、前記相対位置の移動量を判定して前記図形画像と前記枠画像の大きさを制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0038】
本発明の地図表示システムによれば、表示画面に表示される地図画像を含む各種画像を各々異なるレイヤーとして管理し、前記地図画像に対する表示制御を行う第1のレイヤーと、前記地図画像よりも広域な範囲を含んだ位置情報の相対的特性を用いた図形画像に対する表示制御を行う第2のレイヤーと、前記図形画像上の前記地図画像に対応する表示範囲を表す枠画像に対する表示制御を行う第3のレイヤーと、を重ねて表示するように制御し、各レイヤーの画像に対する操作入力を受け付ける操作入力手段による前記図形画像と前記枠画像との相対位置を移動させるスクロール操作に伴い前記第1のレイヤーにおいて前記地図画像をスクロールさせるように構成されている。
【0039】
これにより、操作入力手段による1回のスクロール量を位置情報の相対的特性を用いた図形描画で使用する倍率により調整されることになるので、1回のスクロール量とその最大量を最適な量に設定することができ、さらにこの相対的特性を用いた図形に対してスクロールを行うことで1回のスクロール操作で相対的特性を用いた図形およびその周辺全体を把握することが可能になる。
【0040】
本発明の地図表示システムの一態様によれば、前記位置情報の相対的特性を用いた図形は、経路案内情報として検索された経路の形状を示す図形であるように構成されている。これにより、操作入力手段による1回のスクロール量を案内ルートの形状を表す図形といった位置情報の相対的特性を用いた図形描画で使用する倍率により調整されることになるので、1回のスクロール量とその最大量を最適な量に設定することができ、さらにこの相対的特性を用いた図形に対してスクロールを行うことで1回のスクロール操作で案内ルートおよびその周辺全体を把握することが可能になる。
【0041】
本発明の地図表示システムの一態様によれば、前記経路案内情報として検索された経路の形状を示す図形全体が前記表示画面の所定表示領域内に収まるように前記第2のレイヤーにおいて前記図形画像の大きさを制御するように構成されている。これにより、1回のスクロール操作で案内経路全体を容易に把握することが可能となる。
【0042】
本発明の地図表示システムの一態様によれば、前記位置情報の相対的特性を用いた図形は、周辺案内情報として検索された施設の位置を示すマーカであるように構成されている。これにより、操作入力手段による1回のスクロール量を施設の位置を示すマーカ群を表す図形といった位置情報の相対的特性を用いた図形描画で使用する倍率により調整されることになるので、1回のスクロール量とその最大量を最適な量に設定することができ、さらにこの相対的特性を用いた図形に対してスクロールを行うことで1回のスクロール操作で周辺施設全体を把握することが可能になる。
【0043】
本発明の地図表示システムの一態様によれば、前記周辺案内情報として検索された全ての施設の位置を示すマーカが前記表示画面の所定表示領域内に収まるように前記第2のレイヤーにおいて前記図形画像の大きさを制御するように構成されている。これにより、1回のスクロール操作で周辺施設全体を容易に把握することが可能となる。
【0044】
本発明の地図表示システムの一態様によれば、前記地図画像をスクロール表示するためのスクロールモードを有し、前記操作入力手段による操作がスクロールモードへの切り替え操作である場合、前記第1のレイヤーに前記第2および第3のレイヤーを重ねて表示するよう制御するように構成されている。これにより、必要に応じて図形画像および枠画像を表示することができ、スクロール操作の操作性を向上させることが可能となる。
【0045】
本発明の地図表示システムの一態様によれば、前記操作入力手段による操作がスクロール操作である場合、前記相対位置の移動量を判定して前記地図画像のスクロールを制御するように構成されている。これにより、1回のスクロール量とその最大量を最適な量に容易に設置することが可能となる。
【0046】
本発明の地図表示システムの一態様によれば、前記操作入力手段による操作がスクロール操作である場合、前記相対位置の移動量を判定して前記図形画像と前記枠画像の大きさを制御するように構成されている。これにより、スクロール操作によって図形画像および枠画像が極端に見難くなることを防ぐことが可能となる。
【0047】
また、本発明の端末装置は、上記地図表示システムの発明の効果を奏することを可能とする端末装置を提供できる。また、本発明の地図表示方法は、上記地図表示システムの発明と同様の効果を奏することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明に係るナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例1に係る端末装置と地図配信サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例に係るレイヤー構成の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施例1に係る端末装置の表示画面の一例を示す図であり、経路探索されたときに通常の地図表示モードで表示された出発地点を含む地図画面の一例を示している。
【図5】本発明の実施例1に係る端末装置の表示画面の一例を示す図であり、図4に示す地図表示からスクロール動作が開始される直前のスクロールモードで表示された地図画面の一例を示している。
【図6】本発明の実施例1に係る端末装置の表示画面の一例を示す図であり、図5に示す地図表示からスクロール動作が開始されたときに表示された地図画面の一例を示
【図7】本発明の実施例1に係る端末装置の表示画面の一例を示す図であり、図6に示す地図表示からさらにスクロール動作を続けたときに表示された目的地点を含む地図画面の一例を示している。
【図8】本発明の実施例1に係る端末装置の表示画面の一例を示す図であり、図7に示す地図表示から通常の地図表示モードに切り替わって表示された地図画面の一例を示している。
【図9】本発明の実施例1に係る端末装置における地図スクロール表示の動作手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施例1に係る位置情報の相対的特性を用いた図形の一例を示す図である。
【図11】本発明の実施例2に係る端末装置と地図配信サーバの構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の実施例2に係る端末装置の表示画面の一例を示す図であり、周辺検索されたときに通常の地図表示モードで表示された現在地点を含む地図画面の一例を示している。
【図13】本発明の実施例2に係る端末装置の表示画面の一例を示す図であり、図12に示す地図表示からスクロール動作が開始される直前のスクロールモードで表示された地図画面の一例を示している。
【図14】本発明の実施例2に係る端末装置の表示画面の一例を示す図であり、図13に示す地図表示からスクロール動作が開始されたときに表示された地図画面の一例を示している。
【図15】本発明の実施例2に係る端末装置の表示画面の一例を示す図であり、図14に示す地図表示からPOIの基本情報が表示された地図画面の一例を示している。
【図16】本発明の実施例2に係る端末装置における地図スクロール表示の動作手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施例においては本発明の技術思想を具体化するための地図表示システムとしてナビゲーションシステムを例示するものであって、本発明をこのナビゲーションシステムに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の地図表示システムにも等しく適用し得るものである。
【実施例1】
【0050】
図1は、本発明に係る端末装置を含むナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、ナビゲーションシステム10は、ネットワーク12を介して複数の端末装置20,20'などが地図配信サーバ30に接続され、通信型のナビゲーションシステムを構成している。図2は、本発明の実施例1に係る端末装置と地図配信サーバの構成を示すブロック図である。
【0051】
地図配信サーバ30は、図2に示すように、制御手段301、地図検索手段302、経路探索手段304、POIデータ検索手段305、地図データベース311、経路探索用のネットワークデータベース312、POI(Point of Interest:興味対象場所)データベース313などを備えて構成されている。
【0052】
地図配信サーバ30は、端末装置20からネットワーク12を介して所望の地点に対する地図検索要求やPOI検索に係る地図データの取得要求があると、制御手段301の制御により地図検索手段303が地図データベース311を参照して該当する地図データを読み出して、通信手段302を介して端末装置20に配信する地図配信サービス機能を備えている。
【0053】
また、地図配信サーバ30は、端末装置20から経路探索要求があると、制御手段301の制御により経路探索手段304が経路探索用のネットワークデータベース312を参照して経路探索を行い、経路探索の結果により得た最適経路や候補経路の案内経路データを端末装置20に送信するナビゲーション機能を有している。さらに、経路案内サーバ30は、端末装置20からのPOI検索要求に応じて、制御手段301の制御によりPOIデータ検索手段305が該当するPOIの所在地情報などのPOI情報を検索して配信するPOI情報提供サービス機能を備えている。
【0054】
地図データベース311は、所定の緯度範囲、経度範囲で区分したメッシュ状の単位地図データを蓄積しており、この地図データは、広域図、中域図、詳細図、市街地図といった各階層に分かれたベクタデータから構成されている。経路案内サーバ30は、端末装置20から要求された地図データを地図データベース311から読み出して要求元の端末装置20に配信する。一般的には、端末装置20の現在位置を中心にし、上下、左右、斜め方向のメッシュに相当する単位地図9枚分の地図データを配信する。
【0055】
また、この地図データには、例えば、レストラン、コンビニ、ガソリンスタンドなどを対象とするPOIの所在位置が関連付けられて記憶されている。このため、端末装置20は、地図配信サーバ30から配信された地図データをダウンロードするが、地図配信サーバ30は、地図データを読み出して要求元の端末装置20に配信する際に、この地図データに含まれるPOIの所在位置に基づいてPOI情報も併せてPOIデータベース313から読み出して配信する。このため、端末装置20によって地図データと同時にPOI情報としてアイコン画像の他、名称や住所、所在位置、電話番号、案内地図、営業時間、営業内容などの詳細な案内情報がダウンロードされることになる。
【0056】
また、端末装置20において表示されている地図をスクロールさせて地図データが不足する場合、あるいは端末装置20が移動して地図データが不足する場合は、地図のスクロール方向や端末装置20の移動方向に基づいて地図配信サーバ30は不足分の単位地図データを配信する。
【0057】
ネットワークデータベース312は、徒歩や自動車による経路を探索するための道路ネットワークデータと、鉄道、航空機、船舶、バス等の交通機関を用いて移動する経路を探索するための交通ネットワークデータを備えている。道路ネットワークデータは、好ましくは歩行者用と自動車用に分けられており、それぞれ道路を交差点や結節点をノードとして、各ノードを接続するリンクで表現したものであり、各リンクには標準的な速度で移動した場合の所要時間がリンクのコストとして対応付けられている。
【0058】
交通ネットワークデータは、各交通機関の路線の駅や空港、港をノードとして、各ノードを接続するリンクで表現し、個々の電車や航空機、船舶、バス等の交通手段のそれぞれがリンクを構成し、ノードの出発時刻やノードへの到着時刻が運行時刻表に基づいて対応付けられたデータで構成される。
【0059】
端末装置20において、出発地や目的地、移動手段(徒歩、自動車、交通機関等の別)、出発時刻等の時刻条件を指定した経路探索条件が設定され、地図配信サーバ30に経路探索要求を行うと、地図配信サーバ30はこの経路探索用のネットワークデータベース312を参照して出発地から目的地まで、経路探索条件に合致する推奨経路又は複数の候補経路を探索し、端末装置20にそれらの経路の情報を回答する。端末装置20において推奨経路又は候補経路の中から最適な経路を選択して経路案内の要求がなされると、地図データや選択された経路のデータ、当該経路をガイドする案内データが端末装置20に送信される。
【0060】
端末装置20は、地図配信サーバ30から経路案内データを受信すると、ユーザの案内開始指示に従って所定の経路案内動作を開始し、地図配信サーバ30から受信した地図及び最適な案内経路を表示し、ユーザの移動する位置情報に従ってガイダンスポイントに到着するタイミングで案内経路に基づいた案内情報を表示または音声で出力する。
【0061】
さらに、ナビゲーションシステム10は、図1に示すように、各種カテゴリに属するPOIの所在地やサービス内容等の詳細情報や音楽や各種画像等のコンテンツその他の情報を提供する各種の情報配信サーバ50等を備えて構成されている。これにより、地図配信サーバ30は各種情報配信サーバ50からネットワーク12を経由して必要なデータを取得して自身のデータベースに追加することができる。
【0062】
端末装置20は、図2に示すように、制御手段201、通信手段202、位置検出手段203、表示手段204、表示制御手段205、操作入力手段206、スクロール検出手段207、スクロール判定手段208、エリア枠移動制御手段209、地図取得手段211、案内経路取得手段212、POIデータ取得手段213、地図画像記憶手段221、案内経路記憶手段222、POIデータ記憶手段223などを備えて構成されている。
【0063】
なお、本発明の実施例に係る端末装置20は携帯電話である他に、PDAや音楽プレイヤーや携帯ゲーム機などの携帯機器、あるいは、パーソナルコンピュータ(PC)などの地図を表示する機能を有する地図表示装置であってもよい。
【0064】
端末装置20において、制御手段201は、CPU、RAM、ROMを備えて構成されており、RAMやROMに記憶された制御プログラムをCPUが実行することにより端末装置20の各部の動作を制御する。
【0065】
例えば、制御手段201は、位置検出手段203によって検出された現在位置に基づいて、また、案内経路記憶手段222に記憶された案内経路のデータに基づいて、地図取得手段211に対して地図配信サーバ30から現在位置付近の地図を取得するように指示を行う。また、制御手段201は、表示制御手段205に対して当該地図上に案内経路を表示するように指示したり、さらに案内経路に従って音声ガイダンス等を出力させたりして経路案内を行う。
【0066】
通信手段202は、ネットワーク12を介して端末装置20を地図配信サーバ30等と接続し、地図配信サーバ30から新たな地図画像や案内経路データを受信したり、POIの情報を取得したり、或いは渋滞情報等のリアルタイムに変化する情報を取得するためのインターフェースである。
【0067】
位置検出手段203は、複数のGPS衛星からのGPS信号を受信し、端末装置20の現在位置を検出する。検出された位置情報(緯度,経度)は、地図配信サーバ30に送信されて、地図画像を検索する際に利用されたり、検索された地図画像を表示手段204に表示するとともに当該地図画像上における現在位置を特定する際に利用されたりする。
【0068】
地図取得手段211は、位置検出手段203によって検出された現在位置、或いは表示手段204上におけるカーソル地点に基づいて、地図配信サーバ30に対して表示手段204に表示するために必要な地図画像を要求することにより、地図配信サーバ30から必要な地図画像を取得し、地図画像記憶手段221に記憶させるものである。
【0069】
案内経路取得手段212は、ユーザが操作入力手段206を操作することによって出発地点及び目的地点等の経路探索条件が指定されると、地図配信サーバ30に対して経路探索条件に適した経路を探索するように要求することにより、最適な経路を案内経路として地図配信サーバ30から取得し、案内経路記憶手段222に記憶させるものである。
【0070】
POIデータ取得手段213は、案内経路取得手段212によって地図配信サーバ30に対して出発地点から目的地点までの最適経路を要求する際に、その最適経路から所定範囲内に存在するPOIを検索するように要求することにより、地図配信サーバ30によって検索されたPOIのデータを取得し、POIデータ記憶手段223に記憶させるものである。
【0071】
地図画像記憶手段221は、地図取得手段211によって必要な地図の要求がなされ、地図配信サーバ30から取得された地図画像が記憶される。この地図画像記憶手段221に記憶された地図画像は、表示制御手段205によって、必要に応じて案内経路記憶手段222に記憶された案内経路やPOIデータ記憶手段223に記憶されたPOIのデータとともに表示手段204に表示される。
【0072】
案内経路記憶手段222は、案内経路取得手段212によって経路探索の要求がなされ、地図配信サーバ30から取得された案内経路のデータが記憶される。この案内経路のデータには、案内経路を構成するリンクのデータ、総リンクコストが含まれる。この案内経路記憶手段222に記憶された案内経路は、地図画像記憶手段221に記憶された対応する地図画像とともに表示制御手段205によって合成され、表示手段204に表示される。
【0073】
POIデータ記憶手段223は、POIデータ取得手段213によって最適経路から所定範囲内に存在するPOIの検索要求がなされ、地図配信サーバ30から取得されたPOIのデータが記憶される。POIのデータには例えば、飲食店やガソリンスタンドや宿泊施設等の店舗、テーマパークやイベント情報等が含まれ、それら店舗やイベントの位置情報、名称、業種、営業時間や開催期間等の属性情報が含まれている。このPOIデータ記憶手段223に記憶されたPOIのデータは、表示制御手段205によって、表示手段204に表示された地図画像上の対応する位置にPOIマーカ等のPOIアイコンとして表示される。
【0074】
表示手段204は、例えば液晶ディスプレイユニット等で構成され、表示制御手段205によって編集、制御された地図や案内経路、POIの情報等の画像データを表示する。表示手段204に表示される画像データは複数階層のレイヤー構造になっており、各レイヤーの画像データの合成によって構成されている。
【0075】
図3は、本発明の実施例に係るレイヤー構成の一例を示す図である。図3に示すように、レイヤーAは仮想的に最下層に位置し、レイヤーBは、仮想的にレイヤーAに対して上層側に位置し、レイヤーCは、仮想的にレイヤーBに対してさらに上層側に位置する。表示制御手段205では、各レイヤーA〜Cの画像をこの順に順次重ね合わせることにより表示手段204に表示される表示画面が構成される。
【0076】
ここで、レイヤーAは、経路探索によって得られた案内経路などを含む地図画像を描画するための表示領域レイヤーであり、レイヤーBは、位置情報の相対的特性を用いた図形画像として、経路案内情報として検索された経路である案内ルートの形状を示す図形画像を描画するための相対描画レイヤーである。また、レイヤーCは、レイヤーBの図形画像上におけるレイヤーAの地図画像に対応する範囲を示す枠画像を描画するためのレイヤーである。
【0077】
表示手段204の表示画面は、少なくとも、レイヤーAの画像データからなる第1の表示領域204aと、レイヤーB及びレイヤーCの画像データからなる第2の表示領域204bと、を含むように構成され、第1の表示領域204aは表示手段204の表示可能領域の略全域に相当する大きさで表示される。
【0078】
一方、第2の表示領域204bは第1の表示領域204aよりも小さい領域、例えば、表示手段204の表示可能領域全域の略半分に相当する大きさであって、第1の表示領域204a内に重なるように表示される。なお、第2の表示領域204bは、後述するように、操作入力手段206によるポインティング入力操作が可能な範囲に配置される。
【0079】
なお、第2の表示領域204bは、第1の表示領域204aの上に重なるように表示されるため、第1の表示領域内に表示される地図が見難くならないように単色半透明で表示されることが好ましい。また、表示手段204は液晶ディプレイユニットに限られず、他の表示装置を使用してもよい。
【0080】
表示制御手段205は、地図画像記憶手段221に記憶された地図画像や案内経路記憶手段222に記憶された案内経路等のデータ、或いはPOIデータ記憶手段223に記憶されたPOIのデータ等を表示手段204上に表示するための画像に編集し、表示の制御を行うものである。そのため、地図描画手段231、案内経路描画手段232、POIデータ描画手段233、エリア枠描画手段234などを備えて構成されている。
【0081】
また、表示制御手段205は、3つのVRAM205a〜205cを有し、そのうちの一つのVRAM205aをレイヤーAの画像データを保持するために利用する。このVRAM205aには、レイヤーAの画像データとして、地図描画手段231によって地図画像記憶手段221から取得された地図画像Mが描画されるとともに、必要に応じて、位置検出手段203が取得した端末装置20の現在位置あるいは操作入力手段206が入力を受け付けた所望の地点位置を示すカーソルマークが地図画像と重ね合わせて描画される。このとき、カーソルマークが表示画面の中心になるようにカーソルマークに対応する現在位置又は所望の地点位置が表示画面の中心となるように地図画像が描画されることが好ましい。
【0082】
また、VRAM205aには、レイヤーAの画像として、案内経路描画手段232によって案内経路記憶手段222から取得された案内経路のデータが描画されたり、POIデータ描画手段233によってPOIデータ記憶手段223から取得されたPOIのデータに基づき対応するPOIのアイコン画像が描画されたりする。
【0083】
案内経路のデータは、現在位置又は所望の地点位置に応じて、経路探索の出発地点を示す記号S及び案内ルートRの画像、経路探索の目的地点を示す記号G及び案内ルートRの画像、出発地点を示す記号Sと目的地点を示す記号Gの両方を含む案内ルートRの画像、或いは案内ルートRのみの画像、などから構成されている。
【0084】
また、表示制御手段205は、レイヤーBの画像データを保持するために他のVRAM205bを利用する。このVRAM205bには、レイヤーBの画像データとして、案内経路描画手段232によって案内経路記憶手段222から取得された案内経路のデータに基づいて出発地点Sと目的地点Gを含む両地点を結ぶ案内ルート全体の形状を表した図形rが描画される。
【0085】
さらに、表示制御手段205は、残りもう一つのVRAM205cをレイヤーCの表示画像データを保持するために利用し、このVRAM205cには、レイヤーCの画像データとして、エリア枠描画手段234によってレイヤーBの表示領域に対してレイヤーAに現在描画されている地図画像の領域に相当する矩形のエリア枠D(枠画像)が描画される。
【0086】
このように、地図描画手段231は、地図画像記憶手段221に記憶された地図画像に基づき、表示手段204に出力するレイヤーAの画像として位置検出手段203が取得した現在位置付近の地図や操作入力手段206が入力を受け付けた所望の地点付近の地図に関する画像データをマウスポインタ等とともにVRAM205aに描画する。
【0087】
また、案内経路描画手段232は、経路案内記億手段222に記憶された案内経路等のデータに基づき、表示手段204に出力するレイヤーAの画像として経路案内用の画像データをVRAM205aに描画したり、経路案内記億手段222に記憶された案内経路等のデータに基づき、表示手段204に出力するレイヤーBの画像として案内ルートの形状を表した図形rの画像データをVRAM205bに描画したりする。
【0088】
さらに、案内経路描画手段232は、操作入力手段206からのスクロールモード開始の操作によりVRAM205bに対する図形rの画像データの描画処理を開始する。図形rの画像データをVRAM205bに描画する際には、図形rの全体がレイヤーBの表示領域(第2の表示領域204b)内に収まる最適な倍率で表示されるように、探索された案内ルートの大きさや長さに応じて描画倍率を制御しながら描画処理を実行する。また、案内経路描画手段232は、操作入力手段206からスクロールモード終了の操作がなされると図形rの画像データの描画処理を終了する。
【0089】
なお、レイヤーBの画像(図形r)の描画倍率は、例えば、レイヤーAの地図画像の方角と連動するものであって、レイヤーAの地図画像に対して表示の回転指示があった場合には、それに連動してレイヤーBの画像も回転し、その回転後の図形rが表示領域内に収まる最適な倍率で表示されるように描画倍率が変更される。
【0090】
また、POIデータ描画手段233は、POIデータ記憶手段223に記憶されたPOIの情報に基づき、表示手段204に出力するレイヤーAの画像としてPOIアイコン等の画像データをVRAM205aに描画する。
【0091】
エリア枠描画手段234は、操作入力手段206からのスクロールモード開始の操作により、表示手段204に出力するレイヤーCの画像としてエリア枠Dの画像データをVRAM205cに描画し、操作入力手段206からのスクロールモード終了の操作により描画処理を終了する。
【0092】
ここで、レイヤーAの地図画像のみを表示する通常の地図表示モードから、この地図画像にレイヤーBとレイヤーCによる画像を重畳させて表示するスクロールモードへ切り替えるスクロールモード開始の操作は、例えば、操作入力手段206によるメニュー選択やダブルクリックなどのモード切り替え指示によって行われる。なお、スクロールモードへ切り替えるタイミングは、操作入力手段206からのモード切り替え指示であってもよく、経路探索後のレイヤーAによる地図表示領域においてスクロール処理を行った際に自動的に切り替わるものであってもよい。
【0093】
操作入力手段206は、例えば液晶ディスプレイユニットの表面に設けられたシート状のタッチパネル式入力装置から構成され、ユーザが液晶ディプレイユニットを視認しながら、表示画面の所定の箇所に接触することによってメニュー選択画面の表示や地図スクロールの操作を行うことができる。したがって、表示手段204は操作入力手段206の一部としても機能する。
【0094】
なお、操作入力手段206もタッチパネル式入力装置に限らず他の入力装置を使用してもよく、例えば、数字キーやアルファベットキー、その他の機能キー、選択キー、スクロールキー(上下左右の矢印キー)等からなる操作入力キーやマウス等のポインティングデバイスを設け、操作入力キーやポインティングデバイスを操作して表示手段204に表示される所望のメニューを選択したり、文字入力を行ったり、マウスポインタを移動させて地図をスクロールさせたりなど種々の入力操作を行うことができる。
【0095】
また、操作入力手段206からの入力操作のうち、スクロールモード時に表示手段204に表示された画面データへのポインティング入力操作については、予め表示手段204の表示領域内に入力操作を検出できる入力操作検出可能領域が設定されており、この入力操作検出可能領域に表示された画像データに対して入力操作が可能となるように構成されている。このため、第2の表示領域204bは入力操作検出可能領域に配置され、レイヤーBの画像(例えば、図形r)とレイヤーCの画像(例えば、エリア枠D)のうち少なくとも一方の画像データに対するポインティング入力操作が有効となるように予め設定されている。
【0096】
なお、ポインティング入力操作をスクロールモード時に所定の表示領域に表示されている画面データのみを対象として固定することなく、表示手段204に表示されている表示画面を構成する各レイヤーの画像データに対して可能となるように構成してもよい。例えば、通常の地図表示モードにおいて表示されている第1の表示領域204aに対する操作入力手段206からのポインティング入力操作はレイヤーAの地図画像に対して有効となるように構成する。
【0097】
また、スクロールモードに切り替えられたときに表示される第2の表示領域204bに対する操作入力手段206からのポインティング入力操作はレイヤーBの画像とレイヤーCの画像のうち少なくとも一方に対して有効となり、同時に表示されている第1の表示領域204aに対する操作入力手段206からのポインティング入力操作は、重畳表示されている第2の表示領域204bの領域を除くレイヤーAの地図画像に対して有効となるように構成する。
【0098】
スクロール検出手段207は、スクロールモードに切り替えられたときに、表示手段204に表示されている表示画像に対する操作入力手段206によるポインティング入力操作からスクロール操作を検出する。以下の説明では、スクロールモードに切り替えられたときに、表示手段204の第2の表示領域204bに表示されるエリア枠Dに対する操作入力手段206からのスクロール操作を検出する場合について説明する。
【0099】
操作入力手段206がタッチパネル式入力装置である場合には、表示画面上の所定箇所(本実施例ではエリア枠Dの画像の一部)を指などにより接触させ任意の向きに移動させるタッチ操作があると、スクロール検出手段207はこれを検出しスクロール操作があったと判別する。また、操作入力手段206がタッチパネル式入力装置でない場合には、表示画面上の所定箇所(本実施例ではエリア枠Dの画像の一部)をマウスポインタにより指定した状態で任意の向きに移動させるドラッグ操作があると、スクロール検出手段207はこれを検出しスクロール操作があったと判別する。
【0100】
スクロール判定手段208は、スクロール検出手段207の検出結果からスクロール方向とスクロール量を検出する。スクロール判定手段208は、タッチパネルに対するタッチ操作の開始位置と終了位置またはマウスポインタによるドラッグ操作位置とドロップ操作位置に基づきスクロール方向とスクロール量を検出する。
【0101】
エリア枠移動制御手段209は、表示手段204の第2の表示領域204bに対して操作入力手段206からスクロール操作が行われた場合、スクロール判定手段208により検出されたスクロール方向及びスクロール量に基づいて、レイヤーBの画像に対してレイヤーCのエリア枠Dの画像が移動してスクロール表示されるように制御する。例えば、エリア枠移動制御手段209の制御によって、エリア枠描画手段234が現在表示しているエリア枠Dの画像データについてVRAM205cに対する描画位置をタッチ操作の移動またはドラッグ操作の移動に合わせて移動させることによりエリア枠Dの画像をスクロール表示させる。
【0102】
また、エリア枠移動制御手段209の制御によって、エリア枠描画手段234が現在表示しているエリア枠Dを含むレイヤーCの画像データ全体についてVRAM205cに対する描画位置をタッチ操作の移動またはドラッグ操作の移動に合わせて移動させることによりエリア枠Dの画像をスクロール表示させてもよい。
【0103】
或いは、エリア枠Dを含むレイヤーCの画像については描画位置を移動させずに、案内経路描画手段232が現在表示している案内ルートの形状を表した図形rを含むレイヤーBの画像データについてVRAM205bに対する描画位置をタッチ操作の移動またはドラッグ操作の移動に合わせて移動させることにより、エリア枠Dが第2の表示領域204bの中央に移動するよう、レイヤーBの画像をスクロール表示させてもよい。
【0104】
この場合、図形rの全体がレイヤーBの表示領域(第2の表示領域204b)内に収まる最適な倍率で表示されるように、常に図形rの画像データをVRAM205bに描画する際に描画倍率を制御すると、エリア枠Dの大きさとの関係から図形rの縮尺が適切なものにならない場合があるので、図形rの描画倍率は形状などが変更されるまでは固定のままスクロール表示させるのが好ましい。
【0105】
操作入力手段206からのスクロール操作によりレイヤーBの画像に対してレイヤーCのエリア枠Dの画像が移動すると、地図描画手段231によってレイヤーAの地図画像が更新されることで、第1の表示領域204aの地図がスクロール表示される。すなわち、第1の表示領域204aにおいて地図をスクロールする際には、第2の表示領域204bにおいて表示しているエリア枠Dによって囲まれたレイヤーBの領域に対応する範囲の地図画像データを地図画像記憶手段221から読み出し、地図描画手段231がこれをVRAM205aに描画することにより第1の表示領域204aに地図を表示し、エリア枠Dの移動に合わせてその読み出し領域を移動させることで、第1の表示領域204aの地図がスクロール表示される。
【0106】
なお、レイヤーAの地図画像をスクロール表示するための更新処理は、レイヤーCに対するスクロール操作に応じてタッチ操作の移動またはドラッグ操作の移動に合わせてその都度行うように制御してもよいし、端末装置20の性能により表示処理が間に合わない場合には、タッチ操作またはドラッグ操作が終了した時点において再表示するように制御してもよい。
【0107】
操作入力手段206による第2の表示領域204bに対するタッチ操作やドラッグ操作などのスクロール操作が終了し、第1の表示領域204aのスクロール表示が終了すると、操作入力手段206からのスクロールモード終了の操作により、表示手段204に出力されているレイヤーB及びレイヤーCの画像についての描画を終了する。ここで、スクロールモード終了の操作は、スクロールモード開始の操作と同じく、操作入力手段206によるメニュー選択やダブルクリックなどによって行われる。
【0108】
図4乃至図8は、本発明の実施例1に係る端末装置の表示画面の一例を示す図である。
図4は、経路探索されたときに通常の地図表示モードで表示された出発地点を含む地図画面の一例を示し、図5は、図4に示す地図表示からスクロール動作が開始される直前のスクロールモードで表示された地図画面の一例を示している。
【0109】
また、図6は、図5に示す地図表示からスクロール動作が開始されたときに表示された地図画面の一例を示し、図7は、図6に示す地図表示からさらにスクロール動作を続けたときに表示された目的地点を含む地図画面の一例を示し、図8は、図7に示す地図表示から通常の地図表示モードに切り替わって表示された地図画面の一例を示している。
【0110】
図4に示すように、表示制御手段205の制御により、第1の表示領域204aには地図画像Mと、経路探索結果に基づく出発地点を示す記号S及び案内ルートRを表示する。地図Mには道路や鉄道などの路線画像のほか、各種POIのアイコン画像I〜Iが含まれている。出発地点を示す記号Sはスクロール動作開始の直前の初期表示位置として画面の中央に表示される。
【0111】
次に操作入力手段206からスクロールモード開始の操作がなされると、表示制御手段205の制御により、図5に示すように、スクロールモードに切り替わり、第1の表示領域204a上の中央に、予め設定された大きさの第2の表示領域204bを重なるように単色半透明で表示する。この第2の表示領域204bには、出発地点Sと目的地点Gを含む両地点を結ぶ案内ルート全体の形状を表した図形rを表示すると共に、第1の表示領域204aに表示されている地図の矩形領域に対応するエリア枠Dを表示する。
【0112】
このとき、エリア枠は、第2の表示領域204bに収まる倍率で表示されたレイヤーBの出発地点Sと目的地点Gとを含む案内ルート(図形r)の大きさと、第1の表示領域204aに表示されたレイヤーAの地図画像Mの表示倍率と、に対応してその大きさが設定される。
【0113】
すなわち、エリア枠の大きさは、レイヤーBの案内ルートを含む仮想地図上においてエリア枠Dによって囲まれた領域がレイヤーAの地図画像Mの領域と一致するような所定の割合で設定される。
【0114】
そして、操作入力手段206からのスクロール操作によりエリア枠Dが図5において破線で示したエリア枠Dの位置まで移動すると、図6に示すように、表示制御手段205の制御により、第1の表示領域204aの地図画像がスクロール表示されてエリア枠Dによって囲まれた領域に対応するレイヤーAの地図画像Mを表示する。
【0115】
地図Mには地図画像Mと同じく道路や鉄道などの路線画像のほか、各種POIのアイコン画像I〜Iが含まれている。また、第1の表示領域204aには地図画像Mの他に案内ルートRを表示する。
【0116】
さらに、操作入力手段206からのスクロール操作によりエリア枠Dが図6において破線で示したエリア枠Dの位置まで移動すると、図7に示すように、表示制御手段205の制御により、第1の表示領域204aの地図画像がさらにスクロール表示されてエリア枠Dによって囲まれた領域に対応するレイヤーAの地図画像Mを表示する。
【0117】
地図Mには地図画像Mと同じく道路や鉄道などの路線画像のほか、必要に応じて各種POIのアイコン画像が含まれている。また、第1の表示領域204aには地図画像Mの他に経路探索結果に基づく目的地点を示す記号G及び案内ルートRを表示する。
【0118】
そして、操作入力手段206からスクロールモード終了の操作がなされると、表示制御手段205の制御により、図8に示すように、第2の表示領域204bの表示が消え、第1の表示領域204aのみが表示される。
【0119】
次に、本発明の実施例に係る端末装置における地図のスクロール表示の動作について説明する。図9は、本発明の実施例1に係る端末装置における地図スクロール表示の動作手順を示すフローチャートである。図9に示す動作手順は、端末装置20の制御手段201がROMに記憶された制御プログラムを実行することで実現される。
【0120】
先ず、端末装置20は、地図配信サーバ30から配信された経路探索結果に基づいて、表示手段204に出力するレイヤーAの画像として地図画像記憶手段221に記憶された現在位置を含む地図画像や案内経路記憶手段222に記憶された現在位置付近の案内ルートの画像をVRAM 205aに描画することにより、表示手段204に経路探索結果の地図画像(例えば、図4に示すM)を表示する。
【0121】
そして、操作入力手段206からメニュー選択やダブルクリックなどによってスクロールモード開始の操作がなされると、ステップS401の処理において、表示制御手段205の制御によって、表示手段204に出力するレイヤーBの画像として案内経路描画手段232が案内ルートの形状を表す図形rの画像データをVRAM 205bに描画するとともに、表示手段204に出力するレイヤーCの画像としてエリア枠描画手段234がエリア枠Dの画像データをVRAM205cに描画する。これにより、表示手段204にはレイヤーBの画像とレイヤーCの画像とからなる第2の表示領域204bが表示されることになる(例えば、図5を参照)。
【0122】
スクロールモード開始後は、ステップS402の処理において、スクロール検出手段207は操作入力手段206から表示手段204に表示されている第2の表示領域204bに対するスクロール操作があるか否か検出し、スクロール操作を検出した場合には、ステップS403の処理に進み、一方、スクロール操作を検出しなかった場合には、ステップS402の処理に戻る。
【0123】
ステップS403の処理では、制御手段201の制御によってスクロール判定手段208がスクロール検出手段207の検出結果からスクロール方向とスクロール量を検出し、ステップS404の処理において、エリア枠移動制御手段209の制御によってエリア枠描画手段234が、表示手段204に出力するレイヤーCの画像としてエリア枠Dの画像データをスクロール判定手段208により検出されたスクロール方向及びスクロール量に応じてその描画位置を変えながらVRAM 205cに描画する。これにより第2の表示領域204bにおいてエリア枠Dの画像がスクロール表示される(例えば、図6や図7を参照)。
【0124】
そして、ステップS405の処理において、表示制御手段205の制御によって地図描画手段231が、表示手段204に出力するレイヤーAの画像として、新たに描画されたエリア枠Dによって囲まれたレイヤーBの領域に応じて地図画像記憶手段221から読み出した地図画像データをVRAM 205aに描画する。これにより第1の表示領域204aにおいて地図画像がスクロール表示される(例えば、図6や図7を参照)。
【0125】
続いて、ステップS406の処理において、スクロール検出手段207はステップS402の処理において検出されたスクロール操作が終了したか否か検出し、スクロール操作の終了を検出した場合には、ステップS407の処理に進み、一方、スクロール操作の終了を検出しなかった場合には、ステップS403の処理に戻る。
【0126】
そして、ステップS407の処理において、操作入力手段206からスクロールモード終了の操作がなされたか否か判定し、スクロールモード終了の操作がなされと判断した場合には、ステップS408の処理に進み、一方、スクロールモード終了の操作がなされなかった場合には、ステップS402の処理に戻る。
【0127】
ステップS408の処理では、操作入力手段206からメニュー選択やダブルクリックなどによってスクロールモード終了の操作がなされると、表示制御手段205の制御によって、案内経路描画手段232によるレイヤーBの画像についての描画処理とエリア枠描画手段234によるレイヤーCの画像についての描画処理とを終了させてレイヤーAの地図画像のみを表示する(例えば、図8を参照)。
【0128】
以上詳細に説明したように、本実施例によれば、ポインティングデバイスによる1回のスクロール量を案内ルートの形状を表す図形といった位置情報の相対的特性を用いた図形描画で使用する倍率により調整されることになるので、1回のスクロール量とその最大量を最適な量に設定することが可能となる。
【0129】
このため、例えば、詳細な領域を表示した地図画面に対して、出発地から目的地(或いは現在地)までの相対位置関係(例えば、案内ルートの形状)を所定のレイヤー(相対描画レイヤー)に描画し、このレイヤーに対してスクロールを行うことで1回のスクロール操作で出発地から目的地(或いは現在地)までの全体を把握することが可能になる。
【0130】
また、案内ルートが表示されている第2の表示領域204bに対してスクロール操作を行うので、ユーザはその表示領域から現在第1の表示領域204aに表示されている地図領域が案内ルートに対してどのような相対位置にあるのかを直観的に確認することが可能となる。
【0131】
なお、上記実施例では、位置情報の相対的特性を用いた図形として、図10(a)に示すような出発地点Sと目的地点Gを示す記号とその両地点を結ぶ案内ルートrの形状を表示する場合について説明したが、本発明はこれに限られることはなく、図10(b)に示すように、主要な案内ポイントを抽出してそれを接続した単にルートの形状そのものだけを表示してもよく、また、図10(c)に示すように、出発地点Sと目的地点Gを示す記号だけではなく経路途中にある主要な案内ポイント(例えば、分岐点やインターチェンジなど)が判別できるように何らかの特徴を持たせた形状で表示してもよい。
【実施例2】
【0132】
次に、本発明の実施例2について説明する。上記実施例1では、表示手段204に表示されるレイヤーBの画像に地図配信サーバ30から配信された経路探索結果に基づいた案内ルートがある場合について説明したが、実施例2では、表示手段204に表示されるレイヤーBの画像に地図配信サーバ30から配信された周辺検索結果に基づいたPOIの情報がある場合について説明する。
【0133】
図11は、本発明の実施例2に係る端末装置と地図配信サーバの構成を示すブロック図である。図7に示すように、本発明の実施例2に係るナビゲーションシステム10'は、端末装置20'と地図配信サーバ30とを備えており、互いにネットワーク12によって接続されている。実施例2に係る端末装置20'は、POI判定手段210をさらに備えている点と、POIデータ取得手段213'、POIデータ記憶手段223'、POIデータ描画手段233'の構成が異なる点で上記実施例1に係る端末装置20と相違している他は同一の構成となっている。このため、実施例1と実施例2における同一の構成要素には同一の参照符号を付し、それぞれの動作についての詳細な説明は省略する。
【0134】
POIデータ取得手段213'は、位置検出手段203によって検出された現在位置に基づいて、地図配信サーバ30に対して現在位置から所定範囲内に存在するPOIを検索するように要求したり、表示手段204上におけるカーソル地点から所定範囲内にあるPOIを検索するように要求したりすることにより、地図配信サーバ30によって検索されたPOIを取得し、POIデータ記憶手段223'に記憶させるものである。
【0135】
POIデータ記憶手段223'は、POIデータ取得手段213'によってPOIについて周辺検索の要求がなされ、地図配信サーバ30から取得されたPOIのデータが記憶される。このPOIデータ記憶手段223'に記憶されたPOIのデータは、表示制御手段205によって、表示手段204に表示された地図画像上の対応する位置にPOIマーカ等のPOIアイコンとして表示される。
【0136】
また、POIデータ描画手段233'は、POIデータ記憶手段223'に記憶されたPOIのデータに基づき、表示手段204に出力するレイヤーBの画像として周辺検索結果として得られた所定範囲内に存在するPOIの位置を表した図形p(例えば、黒丸印●)の画像データをVRAM205bに描画する。
【0137】
POIデータ描画手段233'は、操作入力手段206からのスクロールモード開始の操作によりVRAM205bに対する図形pの画像データの描画処理を開始する。POIの位置を表した図形pの画像データをVRAM205bに描画する際には、周辺検索結果として得られたすべてのPOIがレイヤーBの表示領域(第2の表示領域204b)内に収まる最適な倍率で表示されるように、検索されたPOIの分布に応じて描画倍率を制御しながら描画処理を実行する。また、POIデータ描画手段233'は、操作入力手段206からスクロールモード終了の操作がなされると図形pの画像データの描画処理を終了する。
【0138】
また、POIデータ描画手段233'は、POIデータ記憶手段223'に記憶されたPOIのデータに基づき、表示手段204に出力するレイヤーBの画像としてエリア枠D内に存在するPOIの基本情報をVRAM205bに描画する。このPOIの基本情報に関するレイヤーBの画像データは、表示手段204の表示画面上において第3の表示領域204cとして表示される。
【0139】
第3の表示領域204cは、第2の表示領域204bと同じく第1の表示領域204a内に重なるように表示され、その大きさをエリア枠D内に存在するPOIの数に応じて変化させてもよい。また、第1の表示領域204aの上に重なるように表示されるため、第2の表示領域204bと同じく第1の表示領域内に表示される地図が見難くならないように単色半透明で表示させてもよいが、POIの基本情報の見易さを優先させて第3の表示領域204cと重なる第1の表示領域204aの部分を表示させないように制御することが好ましい。
【0140】
なお、POIデータ描画手段233'は、POIデータ描画手段233と同様にPOIデータ記憶手段223'に記憶されたPOIの情報に基づき、表示手段204に出力するレイヤーAの画像としてPOIアイコン等の画像データをVRAM205aに描画する。
【0141】
POI判定手段210は、レイヤーBの図形pとレイヤーCのエリア枠Dとの位置関係に基づき、エリア枠Dに含まれるレイヤーBの領域にPOIが存在するか否か検出する。これは、POIデータ記憶手段223'に記憶された周辺検索によって得られたPOIの位置情報と、現在表示されている第1の表示領域204aの位置情報とを比較することにより第1の表示領域204aに所望のカテゴリのPOIが含まれているか判別すればよい。POI判定手段210によって検出されたPOIについては基本情報が表示手段204に表示される。
【0142】
図12乃至図15は、本発明の実施例2に係る端末装置の表示画面の一例を示す図である。図12は、周辺検索されたときに通常の地図表示モードで表示された現在地点を含む地図画面の一例を示し、図13は、図12に示す地図表示からスクロール動作が開始される直前のスクロールモードで表示された地図画面の一例を示している。
【0143】
また、図14は、図13に示す地図表示からスクロール動作が開始されたときに表示された地図画面の一例を示し、図15は、図14に示す地図表示からPOIの基本情報が表示された地図画面の一例を示している。
【0144】
図12に示すように、表示制御手段205の制御により、第1の表示領域204aには地図画像Mと、周辺検索結果に基づく各種POIのアイコン画像I〜I10及び現在位置を表すポイントマークCを表示する。現在位置を示すポイントマークCはスクロール動作開始の直前の初期表示位置として画面の中央に表示される。
【0145】
次に操作入力手段206からスクロールモード開始の操作がなされると、表示制御手段205の制御により、図13に示すように、スクロールモードに切り替わり、第1の表示領域204a上の中央に、予め設定された大きさの第2の表示領域204bを重なるように単色半透明で表示する。この第2の表示領域204bには、周辺検索結果として得られた所定範囲内に存在するPOIの位置を表した図形pを表示すると共に、第1の表示領域204aに表示されている地図の矩形領域に対応するエリア枠Dを表示する。
【0146】
このとき、エリア枠は、第2の表示領域204bに収まる倍率で表示されたレイヤーBのPOIの分布(図形p)の大きさと、第1の表示領域204aに表示されたレイヤーAの地図画像Mの表示倍率と、に対応してその大きさが設定される。
【0147】
そして、操作入力手段206からのスクロール操作によりエリア枠Dが図13において破線で示したエリア枠Dの位置まで移動すると、図14に示すように、表示制御手段205の制御により、第1の表示領域204aの地図画像がスクロール表示されてエリア枠Dによって囲まれた領域に対応するレイヤーAの地図画像Mを表示する。 地図Mには地図画像Mと同じく道路や鉄道などの路線画像のほか、各種POIのアイコン画像I11 が含まれている。
【0148】
このとき、エリア枠DにはPOIの位置を表した図形p11 が含まれているため、POI判定手段210によってこれが検出され、図15に示すように、表示制御手段205の制御により、第1の表示領域204a上の下側部に予め設定された大きさの第3の表示領域204cを表示する。
【0149】
この第3の表示領域204cには、図形p11 に対応するアイコン画像I11 のPOIに関する基本情報が表示される。表示される基本情報には、アイコン画像I11 に対応するPOIの名称や連絡先(電話番号など)、詳細情報を別ウィンドウで開くためのリンク先などが含まれている。
【0150】
次に、実施例2に係る端末装置における地図のスクロール表示の動作について説明する。図16は、本発明の実施例2に係る端末装置における地図スクロール表示の動作手順を示すフローチャートである。図16に示す動作手順は、端末装置20の制御手段201がROMに記憶された制御プログラムを実行することで実現される。
【0151】
先ず、端末装置20は、地図配信サーバ30から配信された周辺検索結果に基づいて、表示手段204に出力するレイヤーAの画像として地図画像記憶手段221に記憶された現在位置を含む地図画像やPOIデータ記憶手段223'に記憶された現在位置付近に存在するPOIのアイコン画像をVRAM 205aに描画することにより、表示手段204に周辺検索結果の地図画像(例えば、図12に示すM)を表示する。
【0152】
そして、操作入力手段206からメニュー選択やダブルクリックなどによってスクロールモード開始の操作がなされると、ステップS501の処理において、制御手段201の制御によって、表示手段204に出力するレイヤーBの画像としてPOIデータ描画手段233'がPOIの位置を表す図形pの画像データをVRAM 205bに描画するとともに、表示手段204に出力するレイヤーCの画像としてエリア枠描画手段234がエリア枠Dの画像データをVRAM205cに描画する。これにより、表示手段204にはレイヤーBの画像とレイヤーCの画像とからなる第2の表示領域204bが表示されることになる(例えば、図13を参照)。
【0153】
スクロールモード開始後は、ステップS502の処理において、スクロール検出手段207は操作入力手段206から表示手段204に表示されている第2の表示領域204bに対するスクロール操作があるか否か検出し、スクロール操作を検出した場合には、ステップS503の処理に進み、一方、スクロール操作を検出しなかった場合には、ステップS502の処理に戻る。
【0154】
ステップS503の処理では、制御手段201の制御によってスクロール判定手段208がスクロール検出手段207の検出結果からスクロール方向とスクロール量を検出し、ステップS504の処理において、エリア枠移動制御手段209の制御によってエリア枠描画手段234が、表示手段204に出力するレイヤーCの画像としてエリア枠Dの画像データをスクロール判定手段208により検出されたスクロール方向及びスクロール量に応じてその描画位置を変えながらVRAM 205cに描画する。これにより第2の表示領域204bにおいてエリア枠Dの画像がスクロール表示される(例えば、図14を参照)。
【0155】
そして、ステップS505の処理において、制御手段201の制御によって地図描画手段231が、表示手段204に出力するレイヤーAの画像として、新たに描画されたエリア枠Dによって囲まれたレイヤーBの領域に応じて地図画像記憶手段221から読み出した地図画像データをVRAM 205aに描画する。これにより第1の表示領域204aにおいて地図画像がスクロール表示される(例えば、図14を参照)。
【0156】
続いて、ステップS506の処理において、POI判定手段210は新たに描画されたエリア枠Dに含まれるレイヤーBの領域にPOIが存在するか否か検出し、POIを検出した場合には、ステップS507に進み、一方、POIを検出しなかった場合には、ステップS508に進む。
【0157】
ステップS507の処理では、制御手段201の制御によってPOIデータ描画手段233'が、表示手段204に出力するレイヤーBの画像として、新たに描画されたエリア枠Dに含まれるPOIの基本情報をPOIデータ記憶手段223'から読み出してVRAM 205bに描画する(例えば、図15を参照)。
【0158】
そして、ステップS508の処理において、スクロール検出手段207はステップS502の処理において検出されたスクロール操作が終了したか否か検出し、スクロール操作の終了を検出した場合には、ステップS509の処理に進み、一方、スクロール操作の終了を検出しなかった場合には、ステップS503の処理に戻る。
【0159】
そして、ステップS509の処理において、操作入力手段206からスクロールモード終了の操作がなされたか否か判定し、スクロールモード終了の操作がなされと判断した場合には、ステップS510の処理に進み、一方、スクロールモード終了の操作がなされなかった場合には、ステップS502の処理に戻る。
【0160】
ステップS510の処理では、操作入力手段206からメニュー選択やダブルクリックなどによってスクロールモード終了の操作がなされると、表示制御手段205の制御によって、POIデータ描画手段233'によるレイヤーBの画像についての描画処理とエリア枠描画手段234によるレイヤーCの画像についての描画処理とを終了させてレイヤーAの地図画像のみを表示する。
【0161】
以上詳細に説明したように、本実施例によれば、ポインティングデバイスによる1回のスクロール量を周辺検索で得られたPOIの分布を表す図形といった位置情報の相対的特性を用いた図形描画で使用する倍率により調整されることになるので、1回のスクロール量とその最大量を最適な量に設定することが可能となる。
【0162】
このため、例えば、詳細な領域を表示した地図画面に対して、検索された複数のPOIの相対位置関係(例えば、分布の形状)を所定のレイヤー(相対描画レイヤー)に描画し、このレイヤーに対してスクロールを行うことで1回のスクロール操作で周辺検索結果の全体を把握することが可能になる。
【0163】
また、POIの位置が表示されている第2の表示領域204bに対してスクロール操作を行うので、ユーザはその表示画面から現在地図スクロールを行っている位置や方向、POIの分布などをイメージで把握することが可能となる。
【0164】
なお、上記実施例では、第2の表示領域204b(相対描画レイヤー)を第1の表示領域204a(表示領域レイヤー)上に配置して重畳表示する場合について説明したが、本発明はこれに限られることはなく、相対描画レイヤーと表示領域レイヤーをそれぞれ別ウィンドウやディスプレイ(二画面ディスプレイ)に表示してもよい。
【0165】
また、上記実施例では、端末装置と地図配信サーバとからなる通信型のナビゲーションシステムとして説明したが、これに限られることはなく、地図情報の更新が管理可能であれば、端末装置と地図配信サーバが一体となったスタンドアロンで動作する情報装置に地図情報をダウンロードして、情報端末単独で地図情報の表示を行う際に本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0166】
10・・・・ナビゲーションシステム
12・・・・ネットワーク
20、20'・・・・端末装置
201、301・・・・制御手段
202,302・・・・通信手段
203・・・・位置検出手段
204・・・・表示手段
205・・・・表示制御手段
206・・・・操作入力手段
207・・・・スクロール検出手段
208・・・・スクロール判定手段
209・・・・エリア枠移動制御手段
210・・・・POI判定手段
211・・・・地図取得手段
212・・・・案内経路取得手段212
213、213'・・・・POIデータ取得手段
221・・・・地図画像記憶手段
222・・・・案内経路記憶手段
223、223'・・・・POIデータ記憶手段
231・・・・地図描画手段
232・・・・案内経路描画手段
233、233'・・・・POIデータ描画手段
234・・・・エリア枠描画手段
30・・・・地図配信サーバ
303・・・・地図検索手段
304・・・・経路探索手段
305・・・・POIデータ検索手段
311・・・・地図データベース
312・・・・ネットワークデータベース
313・・・・POIデータベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図配信サーバと端末装置とを備え、地図配信サーバは地図データベースに蓄積された地図情報を端末装置に送り、端末装置が受信した地図情報に基づいてユーザに対して所定の地図画像の表示を行う地図表示システムであって、
前記端末装置は、
表示画面に前記地図画像を含む各種画像を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示される各種画像を各々異なるレイヤーとして管理し、前記地図画像に対する表示制御を行う第1のレイヤーと、前記地図画像よりも広域な範囲を含んだ位置情報の相対的特性を用いた図形画像に対する表示制御を行う第2のレイヤーと、前記図形画像上の前記地図画像に対応する表示範囲を表す枠画像に対する表示制御を行う第3のレイヤーと、を前記表示手段に重ねて表示させる表示制御手段と、
前記各レイヤーの画像に対する操作入力を受け付ける操作入力手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記操作入力手段による前記図形画像と前記枠画像との相対位置を移動させるスクロール操作に伴い前記第1のレイヤーにおいて前記地図画像をスクロールさせることを特徴とする地図表示システム。
【請求項2】
前記位置情報の相対的特性を用いた図形は、経路案内情報として検索された経路の形状を示す図形であることを特徴とする請求項1に記載の地図表示システム。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記経路案内情報として検索された経路の形状を示す図形全体が前記表示画面の所定表示領域内に収まるように前記第2のレイヤーにおいて前記図形画像の大きさを制御することを特徴とする請求項2に記載の地図表示システム。
【請求項4】
前記位置情報の相対的特性を用いた図形は、周辺案内情報として検索された施設の位置を示すマーカであることを特徴とする請求項1に記載の地図表示システム。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記周辺案内情報として検索された全ての施設の位置を示すマーカが前記表示画面の所定表示領域内に収まるように前記第2のレイヤーにおいて前記図形画像の大きさを制御することを特徴とする請求項4に記載の地図表示システム。
【請求項6】
前記地図画像をスクロール表示するためのスクロールモードを有し、
前記表示制御手段は、前記操作入力手段による操作がスクロールモードへの切り替え操作である場合、前記第1のレイヤーに前記第2および第3のレイヤーを重ねて表示するよう制御することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の地図表示システム。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記操作入力手段による操作がスクロール操作である場合、前記相対位置の移動量を判定して前記地図画像のスクロールを制御することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の地図表示システム。
【請求項8】
前記表示制御手段は、前記操作入力手段による操作がスクロール操作である場合、前記相対位置の移動量を判定して前記図形画像と前記枠画像の大きさを制御することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の地図表示システム。
【請求項9】
地図配信サーバから地図データベースに蓄積された地図情報を受信し、受信した地図情報に基づいてユーザに対して所定の地図画像の表示を行う端末装置であって、
表示画面に前記地図画像を含む各種画像を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示される各種画像を各々異なるレイヤーとして管理し、前記地図画像に対する表示制御を行う第1のレイヤーと、前記地図画像よりも広域な範囲を含んだ位置情報の相対的特性を用いた図形画像に対する表示制御を行う第2のレイヤーと、前記図形画像上の前記地図画像に対応する表示範囲を表す枠画像に対する表示制御を行う第3のレイヤーと、を前記表示手段に重ねて表示させる表示制御手段と、
前記各レイヤーの画像に対する操作入力を受け付ける操作入力手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記操作入力手段による前記図形画像と前記枠画像との相対位置を移動させるスクロール操作に伴い前記第1のレイヤーにおいて前記地図画像をスクロールさせることを特徴とする端末装置。
【請求項10】
前記位置情報の相対的特性を用いた図形は、経路案内情報として検索された経路の形状を示す図形であることを特徴とする請求項9に記載の端末装置。
【請求項11】
前記表示制御手段は、前記経路案内情報として検索された経路の形状を示す図形全体が前記表示画面の所定表示領域内に収まるように前記第2のレイヤーにおいて前記図形画像の大きさを制御することを特徴とする請求項10に記載の端末装置。
【請求項12】
前記位置情報の相対的特性を用いた図形は、周辺案内情報として検索された施設の位置を示すマーカであることを特徴とする請求項9に記載の端末装置。
【請求項13】
前記表示制御手段は、前記周辺案内情報として検索された全ての施設の位置を示すマーカが前記表示画面の所定表示領域内に収まるように前記第2のレイヤーにおいて前記図形画像の大きさを制御することを特徴とする請求項12に記載の端末装置。
【請求項14】
前記地図画像をスクロール表示するためのスクロールモードを有し、
前記表示制御手段は、前記操作入力手段による操作がスクロールモードへの切り替え操作である場合、前記第1のレイヤーに前記第2および第3のレイヤーを重ねて表示するよう制御することを特徴とする請求項9ないし請求項13のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項15】
前記表示制御手段は、前記操作入力手段による操作がスクロール操作である場合、前記相対位置の移動量を判定して前記地図画像のスクロールを制御することを特徴とする請求項9ないし請求項14のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項16】
前記表示制御手段は、前記操作入力手段による操作がスクロール操作である場合、前記相対位置の移動量を判定して前記図形画像と前記枠画像の大きさを制御することを特徴とする請求項9ないし請求項15のいずれか1項に記載の地図表示システム。
【請求項17】
地図配信サーバから地図データベースに蓄積された地図情報を受信し、受信した地図情報に基づいてユーザに対して所定の地図画像の表示を行う端末装置における地図表示方法であって、
前記端末装置は、
表示画面に前記地図画像を含む各種画像を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示される各種画像を各々異なるレイヤーとして管理し、前記地図画像に対する表示制御を行う第1のレイヤーと、前記地図画像よりも広域な範囲を含んだ位置情報の相対的特性を用いた図形画像に対する表示制御を行う第2のレイヤーと、前記図形画像上の前記地図画像に対応する表示範囲を表す枠画像に対する表示制御を行う第3のレイヤーと、を前記表示手段に重ねて表示させる表示制御手段と、
前記各レイヤーの画像に対する操作入力を受け付ける操作入力手段と、
を備え、前記表示制御手段の制御により、
前記地図画像を表示する第1のステップと、
前記図形画像および枠画像を表示する第2のステップと、
前記操作入力手段による前記図形画像と前記枠画像との相対位置を移動させるスクロール操作に伴い前記第1のレイヤーにおいて前記地図画像をスクロールさせる第3のステップと、
を有することを特徴とする地図表示方法。
【請求項18】
前記位置情報の相対的特性を用いた図形は、経路案内情報として検索された経路の形状を示す図形であることを特徴とする請求項17に記載の地図表示方法。
【請求項19】
前記第2のステップにおいて、前記経路案内情報として検索された経路の形状を示す図形全体が前記表示画面の所定表示領域内に収まるように前記第2のレイヤーにおいて前記図形画像の大きさを制御することを特徴とする請求項18に記載の地図表示方法。
【請求項20】
前記位置情報の相対的特性を用いた図形は、周辺案内情報として検索された施設の位置を示すマーカであることを特徴とする請求項17に記載の地図表示方法。
【請求項21】
前記第2のステップにおいて、前記周辺案内情報として検索された全ての施設の位置を示すマーカが前記表示画面の所定表示領域内に収まるように前記第2のレイヤーにおいて前記図形画像の大きさを制御することを特徴とする請求項20に記載の地図表示方法。
【請求項22】
前記端末装置は、前記地図画像をスクロール表示するためのスクロールモードを有し、
前記操作入力手段による操作がスクロールモードへの切り替え操作である場合、前記第2のステップ以降のステップを行うことを特徴とする請求項17ないし請求項21のいずれか1項に記載の地図表示方法。
【請求項23】
前記第3のステップにおいて、前記操作入力手段による操作がスクロール操作である場合、前記相対位置の移動量を判定して前記地図画像のスクロールを制御することを特徴とする請求項17ないし請求項22のいずれか1項に記載の地図表示方法。
【請求項24】
前記第3のステップにおいて、前記操作入力手段による操作がスクロール操作である場合、前記相対位置の移動量を判定して前記図形画像と前記枠画像の大きさを制御することを特徴とする請求項17ないし請求項23のいずれか1項に記載の地図表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−59630(P2011−59630A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−212443(P2009−212443)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】