説明

形状測定装置

【課題】高い測定精度を有する形状測定装置を提供する。
【解決手段】形状測定装置100は、被測定物体15の形状を測定して測定値を出力するプローブ12と、所定の空間内でプローブ12を移動させる移動機構部であるアーム部11に、プローブ12を着脱する取付部16と、空間内におけるプローブ12の空間座標を測定する空間座標測定部30と、プローブ12により測定された被測定物体15の測定値を、空間座標測定部30により測定されたプローブ12の空間座標により補正する制御部20,50と、を有して構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、形状測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ロボットアームや多関節アームなどの先端に、角度検出器やレーザエンコーダなどの種々の非接触センサ(以下、「プローブ」と称する)を装着して、被測定物体の三次元形状などを測定する形状測定装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許2764485号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このロボットアームや多関節アームのように、回転機構を組み合わせた構造では、回転機構の回転誤差や機械的なガタが原因で、プローブの空間座標を正確に取得することが困難となるため、被測定物体の高精度な測定ができないという課題があった。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、例えばロボットアーム等の先端の位置(空間座標)を高精度に測定可能な空間座標測定部を備えることにより、被測定物体の形状測定を高精度に行える形状測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明に係る形状測定装置は、被測定物体の形状を測定して測定値を出力するプローブと、所定の空間内でプローブを移動させる移動機構部に、プローブを着脱する取付部と、この空間内におけるプローブの空間座標を測定する空間座標測定部と、プローブにより測定された被測定物体の測定値を、空間座標測定部により測定されたプローブの空間座標により補正する制御部と、を有する。
【0007】
このような形状測定装置において、空間座標測定部は、プローブに設けられたマーカと、空間内に所定の間隔を有して配置された2以上の光学ユニットであって、光源、この光源からの光を集光してマーカに照射する集光レンズ、及び、マーカからの反射光を検出する受光部を有する光学ユニットと、光学ユニットが反射光を検出可能となるように駆動する駆動部と、光学ユニットの向きによりプローブの空間座標を算出する制御部と、を有することが好ましい。
【0008】
このとき、光学ユニットは、移動機構部の基端部が取り付けられた基台と一体的に設けられていることが好ましい。
【0009】
あるいは、このような形状測定装置において、空間座標測定部は、プローブに設けられ、信号を発信する基準信号発信器と、空間内の所定の位置に配置され、信号を受信する複数の受信部と、受信部で受信された信号により、プローブの空間座標を算出する制御部と、を有することが好ましい。
【0010】
あるいは、このような形状測定装置において、空間座標測定部は、空間内の所定の位置に配置され、信号を発信する複数の基準信号発信器と、プローブに設けられ、信号を受信する受信部と、この受信部で受信された信号により、プローブの空間座標を算出する制御部と、を有することが好ましい。
【0011】
あるいは、このような形状測定装置において、移動機構部は、複数のアームとこのアームを揺動自在に接続する関節部とから構成され、空間座標測定部は、関節部の少なくとも1つを揺動中心としてアームの基端部に対する先端部の移動方向及び移動量を検出する角速度検出器と、角速度検出器の検出値に基づいて、移動機構部の先端に取り付けられたプローブの空間座標を算出する制御部と、を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る形状測定装置を以上のように構成すると、目標物(プローブ)の空間座標を正確に測定することができ、これにより被測定物体の形状を高精度に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施形態に係る形状測定装置の構成を示す説明図である。
【図2】第2の実施形態に係る形状測定装置の構成を示す説明図である。
【図3】第3の実施形態に係る形状測定装置の構成を示す説明図である。
【図4】第4の実施形態に係る形状測定装置の構成を示す説明図である。
【図5】第5の実施形態に係る形状測定装置の構成を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1の実施形態)
以下、空間座標測定部を備えた形状測定装置の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。まず、図1を用いて第1の実施形態に係る形状測定装置100の構成について説明する。この形状測定装置100は、被測定物体15の形状を測定する形状測定部10と、この形状測定部10の作動を制御するための制御部20と、形状測定部10の基準となる位置(以下、「基準部」と呼ぶ)の空間座標を測定するための空間座標測定部30と、この空間座標測定部30の作動を制御するための制御部50とから構成される。また、各制御部20,50は、互いに情報の授受を行うことで、形状測定部10により測定された被測定物体15の測定値を、空間座標測定部30により測定された形状測定部10におけるプローブ2の基準部の空間座標により補正して、被測定物体15の形状の高精度な測定を可能としている。なおここで、空間座標は、形状測定装置100において予め決められた位置を原点とする座標である(以降の説明においても同様である)。
【0015】
形状測定部10は、複数の関節部14を有する多関節構造の移動機構部(以下、「アーム部11」と呼ぶ)と、このアーム部11の先端部に対して、取付部16により着脱可能に取り付けられたプローブ12と、アーム部11の基端部が取り付けられた基台13と、を有して構成される。このアーム部11の動作や、プローブ12による被測定物体15の測定は、制御部20により制御され、また、プローブ12から出力される被測定物体15の測定値も、制御部20により処理される。被測定物体15の測定の際に、この被測定物体15の形状や測定位置に応じて、アーム部11を駆動してプローブ12による形状測定を行う。このプローブ12による被測定物体15の測定方法は、明視野画像を取得してコンピュータ解析により形状を測定する方法や、光切断・縞投影位相シフト・ステレオ画像等による三角測量方法、若しくは、干渉法等を用いることができる。例えば、被測定物体15にレーザ光を照射し、その反射光を受光することで被測定物体15の形状を測定することができる(以降の説明においても同様である)。
【0016】
空間座標測定部30は、形状測定部10のプローブ12に設けたマーカ(上述の基準部)31と、このマーカ31に向けてレーザビームを照射し、反射した反射光を受光することにより、マーカ31の空間座標を測定する一組の光学ユニット(レーザトラッカー)32a,32b(本発明の測定手段)とを備えて構成される。この光学ユニット32a,32bの動作等は、前述のように制御部50により制御される。
【0017】
光学ユニット32a,32bは、それぞれ、マーカ31に向けてレーザビームを射出するレーザ光源33a,33bと、レーザビームの光路上に設けられたハーフミラー35a,35b及びこのハーフミラー35a,35bを透過したレーザビームをマーカ31上に集光する集光レンズ34a,34bと、マーカ31で反射して、集光レンズ34a,34bを透過したレーザービーム(反射光)のうち、ハーフミラー35a,35bで反射されたレーザビームを受光する受光部としての撮像素子36a,36b(例えば、CCD、CMOSなど)と、を有している。また、アーム部11の動きに応じて位置が変化するマーカ31に対して光学ユニット32a,32bを(反射されたレーザビームを検出できるように)追跡させるように、駆動部37a,37bを備え、この駆動部37a,37bにより光学ユニット32a,32bの向きなどを変えることができ、この光学ユニット32a,32bの移動量(向き)は、図示しないエンコーダなどで測定して、その測定データをもとに制御部50がマーカ31の空間座標を算出する。なお、マーカ31は、プローブ12に設けられ、レーザビームの照射ターゲットとなるものであれば何れのものであっても良く、その形状も平面であっても球面であっても良い。
【0018】
それでは、このような形状測定装置100を用いた被測定物体15の形状測定の手順を説明する。まず、空間座標測定部30側では、一組の光学ユニット32a,32bからマーカ31に向けてレーザビームが照射される。マーカ31からの反射光が撮像素子36a,36bにより受光され、各撮像素子36a,36bで得られた2つの画像を基に、形状測定部10におけるプローブ12の位置(空間座標)や姿勢を測定することができる。このような構成とすることにより、形状測定部10による形状測定の際に、アーム部11の作動によりプローブ12がいずれの位置に移動しても、空間座標測定部30によりこのプローブ12の位置等を正確に取得することができる。なお、基準測長部材を複数配置し、基準測長部材からの反射光とマーカ31からの反射光との干渉を利用してマーカ31の変位を求めてもよい。また、マーカ31として複数のコーナーキューブプリズムを用いることができる。
【0019】
形状測定部10側では、制御部20の制御により、アーム部11を操作してプローブ12を被測定物体15に沿って移動させ、当該被測定物体15の表面を走査することによりこの被測定物体15の形状に関する測定値を得る。このとき、アーム部11のガタなどにより、この測定値に誤差が生じることがあるが、本実施形態では、空間座標測定部30により高精度に測定されたプローブ12の空間座標を基に、制御部20または制御部50が、形状測定部10で測定された被測定物体15の形状に関する測定値を補正する。具体的には、関節部14に内蔵されたエンコーダ等から取得された回転量から算出されるプローブ12の位置(空間座標)と、空間座標測定部30で測定されたプローブ12の空間座標とを比較して、その差に基づいて形状測定部10で測定された測定値を補正する。これにより、形状測定装置100での被測定物体15の形状測定を、高精度に行うことができる。
【0020】
(第2の実施形態)
次に、図2を用いて第2の実施形態に係る形状測定装置200について説明する。図2に示すように、この第2の実施形態に係る形状測定装置200の基本構成は、第1の実施形態と同様の構成を有しており、形状測定部10と、制御部20と、形状測定部10に設けられた基準部の空間座標を測定するための空間座標測定部230と、制御部50と、を有して構成される。また、形状測定部10の構成も、第1の実施形態と同様で、基台13、複数の関節部14を有する多関節構造のアーム部11、及び、取付部16によりアーム部11の先端部に着脱可能なプローブ12を有して構成される。
【0021】
空間座標測定部230は、形状測定部10のプローブ12に設けられた基準信号発信器(上述の基準部に相当する)237と、この基準信号発信器237から発信された信号を受信する複数の受信部(本実施の形態では3つの受信部238a,238b,238cを設けた場合を示している)と、を有して構成される。なお、これらの受信部238a〜238cは、この形状測定装置200を囲むように、例えば、この形状測定装置200を覆うケースの側面等に取り付けられる。また、この基準信号発信器237及び受信部238a〜238cの動作等は、制御部50により制御される。このように、第2の実施形態では、プローブ12に設けた基準信号発信器237からの信号を複数の受信部238a〜238cにより受信することで、当該プローブ12の空間座標を、高精度に測定することができ、この測定値を基に、制御部20または制御部50により形状測定部10での被測定物体15の測定値を補正して、形状測定を高精度に行うことができる。補正方法は、第1の実施形態と同様である。
【0022】
なお、基準信号発信器237は、受信部238に対して、信号を発信して、この信号に基づいてプローブ12の空間座標を測定することができるものであれば、何れのものであってもよく、例えば、レーザビームや電波等の電磁波を用いることができる。なお、被測定物体15の形状測定時にアーム部11が移動することにより、基準信号発信器237と受信部238a〜238cとの経路上にアーム部11などの障害物が移動し、信号が遮断されるのを防止するため、例えば、基準信号発信器237としてX線発生装置を用いることもできる。すなわち、アーム部11などの障害物をX線が透過して、受信部238により確実に信号を受信することができる。なお、障害物を透過しないような信号であっても、基準信号発信器237を囲むように多数の受信部238を配置することにより、アーム部11がいずれの姿勢となっていても、少なくとも複数の受信部238で信号を受信することができ、プローブ12の空間座標の測定を、より高精度に行うことができる。
【0023】
(第3の実施形態)
次に、図3を用いて第3の実施形態に係る形状測定装置300について説明する。図3に示すように、この第3の実施形態に係る形状測定装置300の基本構成は、第1の実施形態と同様の構成をしており、形状測定部10と、制御部20と、空間座標を測定するための空間座標測定部330と、制御部50と、を有して構成される。また、形状測定部10の構成も、第1の実施形態と同様で、基台13、複数の間接部14を有する多関節構造のアーム部11、及び、取付部16によりアーム部11の先端部に着脱可能なプローブ12を有して構成される。
【0024】
空間座標測定部330は、形状測定部10を構成するアーム部11の関節部14に設けられた複数の角速度検出器339(図3においては、3つの角速度検出器339b〜339d)から構成される。なお、本第3の実施形態では、アーム部11の先端部(関節部14d)を上述の基準部としている。また、アーム部11は、3つのアーム11a,11b,11cと、各アーム11a〜11c及びプローブ12を回動可能に接続する4つの関節部14a,14b,14c,14dを有し、これらの関節部14のうち、3つの関節部14b〜14dに、それぞれ角速度検出器339b〜339dを設けている。また、各角速度検出器339b〜339dから出力される情報(測定値)は、制御部50に入力される。そのため、制御部50は、角速度検出器339bの測定値により、アーム部11の基端部、すなわち、関節部14aから見た(関節部14aを回転軸とした)関節部14bの移動方向及び移動量を取得でき、これらの測定値から、この関節部14bの空間座標を取得することができる。同様に、角速度検出器339cの測定値により、関節部14bから見た関節部14cの移動方向及び移動量を取得でき、これらの測定値から、この関節部14cの空間座標を取得することができ、角速度検出器339dの測定値から、関節部14cから見た関節部14dの移動方向及び移動量を取得でき、これらの測定値から、この関節部14dの空間座標を取得することができ、結果として、アーム部11の先端部に取り付けられたプローブ12の正確な空間座標を高精度に取得することができる。そして、このプローブ12の空間座標の測定値を基に、形状測定部10での被測定物体15の測定値を補正することで、形状測定装置300での形状測定を高精度に行うことができる。補正方法は、第1の実施形態と同様である。また、角速度検出器339dで検出される角速度を、関節部14a〜14dを中心とする角速度として解析することにより簡易的にプローブ12の変位を求めることもできる。また、角速度検出器339dとしてお互いに直交する3軸回りの角速度を検出できる角速度検出器を用いることによりプローブ12の変位をより正確に求めることができる。
【0025】
なお、角速度検出器としては、例えば、ジャイロスコープを用いることができ、このジャイロスコープの軸(コマ軸)を関節部14の回転軸に一致するように配置することにより、正確な測定を行うことができる。また、角速度検出器に限らず、角加速度検出器を用いても良い。
【0026】
(第4の実施形態)
次に、図4を用いて第4の実施形態に係る形状測定装置400について説明する。図4に示すように、この第4の実施形態に係る形状測定装置400の基本構成は、第1の実施形態と同様の構成をしており、形状測定部10と、制御部20と、形状測定部10に設けられた基準部の空間座標を測定するための空間座標測定部430と、制御部50と、を有して構成される。また、形状測定部10の構成も、第1の実施形態と同様で、基台13、複数の関節部14を有する多関節構造のアーム部11、及び、取付部16によりアーム部11の先端部に着脱可能なプローブ12を有して構成される。
【0027】
空間座標測定部430は、形状測定部10のプローブ12に取り付けられた受信器(上述の基準部に相当する)432と、形状測定部10の外周に複数配置され、受信器432に対して信号を発信する基準信号発信器(本実施の形態では3つの基準信号発信器431a,431b,431cを設けた場合を示している)と、を有して構成される。なお、これらの基準信号発信器431a〜431cは、この形状測定装置400を囲むように、例えば、この形状測定装置400を覆うケースの側面等に取り付けられる。そして、これらの基準信号発信器431a〜431cからの信号を受信器432が受信することにより、制御部50は、例えば、受信した信号の位相の差からプローブ12の空間座標を測定することができる。この測定値を基に制御部20または制御部50により、形状測定部10での被測定物体15の測定値を補正して、形状測定を高精度に行うことができる。補正方法は、第1の実施形態と同様である。
【0028】
なお、基準信号発信器431a〜431cは、受信部432に対して、信号を発信して、この信号に基づいてプローブ12の空間座標を測定することができるものであれば、何れのものであってもよく、例えば、レーザビームや電波等の電磁波を用いることができる。なお、被測定物体15の形状測定時にアーム部11が移動することにより、基準信号発信器431a〜431cと受信部432との経路上にアーム部11などの障害物が移動し、信号が遮断されるのを防止するため、例えば、基準信号発信器431a〜431cとしてX線発生装置を用いることもできる。すなわち、アーム部11などの障害物をX線が透過して、受信部432により確実に信号を受信することができる。なお、障害物を透過しないような信号であっても、受信部432を囲むように多数の基準信号発信器431を配置することにより、アーム部11がいずれの姿勢となっていても、少なくとも複数の基準信号発信器431a〜cからの信号を受信部432で受信することができ、プローブ12の空間座標の測定を、より高精度に行うことができる。
【0029】
(第5の実施形態)
最後に、図5を用いて第5の実施形態に係る形状測定装置500について説明する。図5に示すように、この第5の実施形態に係る形状測定装置500の基本構成は、第1の実施形態と同様の構成をしており、形状測定部10と、制御部20と、形状測定部10に設けられた基準部の空間座標を測定するための空間座標測定部530と、制御部50と、を有して構成される。また、形状測定部10の構成も、第1の実施形態と同様で、基台13、複数の関節部14を有する多関節構造のアーム部11、及び、取付部16によりアーム部11の先端部に着脱可能なプローブ12を有して構成される。
【0030】
空間座標測定部530は、第1の実施形態で用いたものと同様の一組の光学ユニット(レーザトラッカー)532a,532bと、プローブ12に設けたマーカ531とを有している。そして、第1の実施形態では、これらの光学ユニット532a、532bをプローブ12の外周に配置していたが、この第5の実施形態では、光学ユニット532a,532bを形状測定部10の基台13に内蔵している。このような構成の第5の実施形態では、空間座標測定部530が、形状測定部10の基台13とプローブ12との間の距離を測定し、この測定値を基にプローブ12の空間座標や姿勢を把握することができる。このプローブ12の空間座標等を基に、形状測定部10で測定した被測定物体15の形状測定値を補正することにより、形状測定装置500における形状測定を高精度に行うことができる。補正方法は、第1の実施形態と同様である。
【符号の説明】
【0031】
11 アーム部(移動機構部) 12 プローブ 13 基台
16 取付部 20,50 制御部
30,230,330,430,530 空間座標測定部
100,200,300,400,500 形状測定装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定物体の形状を測定して測定値を出力するプローブと、
所定の空間内で前記プローブを移動させる移動機構部に、前記プローブを着脱する取付部と、
前記空間内における前記プローブの空間座標を測定する空間座標測定部と、
前記プローブにより測定された前記被測定物体の前記測定値を、前記空間座標測定部により測定された前記プローブの前記空間座標により補正する制御部と、を有する形状測定装置。
【請求項2】
前記空間座標測定部は、
前記プローブに設けられたマーカと、
前記空間内に所定の間隔を有して配置された2以上の光学ユニットであって、光源、前記光源からの光を集光して前記マーカに照射する集光レンズ、及び、前記マーカからの反射光を検出する受光部を有する光学ユニットと、
該光学ユニットが前記反射光を検出可能となるように駆動する駆動部と、
前記光学ユニットの向きにより前記プローブの前記空間座標を算出する制御部と、を有する請求項1に記載の形状測定装置。
【請求項3】
前記光学ユニットは、前記移動機構部の基端部が取り付けられた基台と一体的に設けられている請求項2に記載の形状測定装置。
【請求項4】
前記空間座標測定部は、
前記プローブに設けられ、信号を発信する基準信号発信器と、
前記空間内の所定の位置に配置され、前記信号を受信する複数の受信部と、
前記受信部で受信された前記信号により、前記プローブの前記空間座標を算出する制御部と、を有する請求項1に記載の形状測定装置。
【請求項5】
前記空間座標測定部は、
前記空間内の所定の位置に配置され、信号を発信する複数の基準信号発信器と、
前記プローブに設けられ、前記信号を受信する受信部と、
前記受信部で受信された前記信号により、前記プローブの前記空間座標を算出する制御部と、を有する請求項1に記載の形状測定装置。
【請求項6】
前記移動機構部は、複数のアームと前記アームを揺動自在に接続する関節部とから構成され、
前記空間座標測定部は、
前記関節部の少なくとも1つを揺動中心として前記アームの基端部に対する先端部の移動方向及び移動量を検出する角速度検出器と、
前記角速度検出器の検出値に基づいて、前記移動機構部の先端に取り付けられた前記プローブの前記空間座標を算出する制御部と、を有する請求項1に記載の形状測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−169633(P2010−169633A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−14500(P2009−14500)
【出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】