説明

微生物感染症処置用の新規アミジン化合物

新規アミジンおよびジアミジン化合物は、マイコバクテリウム、真菌および原生動物感染症を含む微生物感染症の処置に有用である。これらの化合物を含む医薬製剤は、微生物感染症の処置方法で使用され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、微生物感染症の処置に有用な新規アミジン化合物に関するものである。さらに具体的には、本発明は、マイコバクテリア、真菌および原生動物感染症を含む微生物感染症の処置に有用なモノ−およびジアミジン化合物に関するものである。
【0002】
略語
δ=化学シフト
Ac=アセチル
AcO=アセトキシ
AcO=無水酢酸
Bu=ブチル
℃=摂氏温度
calcd=計算(値)
cm=センチメートル
dec=分解点
DMF=ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
EtOAc=酢酸エチル
EtOH=エタノール
FAB=高速原子衝撃
g=グラム
h=時間
HPLC=高速液体クロマトグラフィー
Hz=ヘルツ
kg=キログラム
KO−t−Bu=カリウム・tert−ブトキシド
L.d.=リーシュマニア・ドノバーニ(Leishmania donovani、ドノバンリーシュマニア)
M=モル
Me=メチル
MeO=メトキシ
MHz=メガヘルツ
mL=ミリリットル
mm=ミリメートル
mM=ミリモル
m.p.=融点
MS=質量分析法
NBS=N−ブロモスクシンイミド
NHOH・HCl=ヒドロキシルアミン塩酸塩
NMR=核磁気共鳴
Pd/C=10%パラジウム・炭素
P.f.=プラスモディウム・ファルシパルム(Plasmodium falciparum、熱帯熱マラリア原虫)
psi=1平方インチ当たりのポンド数
T.br.=トリパノソーマ・ブルセイ・ローデシエンセ(Trypanosoma brucei rhodesiense、ローデシアトリパノソーマ)
THF=テトラヒドロフラン
TLC=薄層クロマトグラフィー
TMS=トリメチルシリル
UV=紫外線
【背景技術】
【0003】
背景技術
免疫無防備状態の集団における微生物感染症(例、マイコバクテリウム、真菌および原生動物感染症)の発生は、過去数年にわたって著しく増加している。特に、カンジダ種、特にカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染した患者における重要な病原体であることが多い。別の病原体、ニューモシスティス・カリニ(Pneumocystis carinii)は、エイズ患者の主たる死亡原因の一つであると考えられる肺炎(PCP)の一形態を誘発する。
【0004】
ヒトアフリカトリパノソーマ症(HAT)は、6000万の人々にとっての脅威として再出現した。現在のところ、350000人から450000人の間の人々が感染していると推定される。
【0005】
他の生命を脅かす深刻な微生物感染症は、マイコバクテリウム・ツベルクロシス(Mycobacterium tuberculosis)、アスペルギルス類(Aspergillus spp.)、クリプトスポリジウム・パルブム(Cryptosporidium parvum)、ギアルディア・ランブリア(Giardia lamblia)、プラスモディウム類(Plasmodium spp.)、トキソプラズマ・ゴンディ(Toxoplasma gondii)、フサリウム・ソラニ(Fusarium solani)およびクリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)により誘発される。
【0006】
ジカチオン分子の抗微生物特性については1930年代から研究されている。このタイプの化合物は、典型的にはカチオン部分としてアミジン基を利用しており、クリプトスポリジウム・パルブム(Cryptosporidium parvum)、ギアルディア・ランブリア(Giardia lamblia)、リーシュマニア類(Leishmania spp.)、プラスモディウム類(Plasmodium spp.)、ニューモシスティス・カリニ(Pneumocystis carinii)、トキソプラズマ・ゴンディ(Toxoplasma gondii)、トリパノソーマ類(Trypanosoma spp.)、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、アスペルギルス類(Aspergillus spp.)およびクリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)を含む多くの病原体に対するそれらの活性については既に報告されている。例えば、King,H. et al.、Ann.Trop.Med.Parasitol. 1938、32、177−192;Blagburn,B.L. et al.、Antimicrob.Agents Chemother. 1991、35、1520−1523;Bell,C.A. et al.、Antimicrob.Agents Chemother.、1991、35、1099−1107;Bell, et al.、Antimicrob.Agents Chemother.、1990、34、1381−1386;Kirk,R. et al.、Ann.Trop.Med.Parasitol.、1940、34、181−197;Fulton,J.D.、Ann.Trop.Med.Parasitol. 1940、34、53−66;Ivady,V.G. et al.、Monatschr.Kinderheilkd.1958、106、10−14;Boykin,D.W. et al.、J.Med.Chem.、1995、38、912−916;Boykin,D.W. et al.、J.Med.Chem. 1998、41、124−129;Francesconi et al.、J.Med.Chem.、1999、42、2260−2265;Lindsay,D.S. et al.、Antimicrob.Agents Chemother. 1991、35、1914−1916;Lourie,E.M. et al.、Ann.Trop.Med.Parasitol.、1939、33、289−304;Lourie,E.M. et al.、Ann.Trop.Med.Parasitol. 1939、33、305−312;Das,B.P. et al.、J.Med.Chem.1976、20、531−536;Del Poeta,M. et al.、J.Antimicrob. Chemother. 1999、44、223−228;Del Poeta,M. et al.、Antimicrob.Agents Chemother. 1998、42、2495−2502;Del Poeta,M. et al.、Antimicrob.Agents Chemother. 1998、42、2503−2510参照。
【0007】
ジアミジン類が呈する広範囲の活性にもかかわらず、この化学タイプの化合物のうち、重要な臨床用途に供されているのはペンタアミジンだけである。ペンタアミジンは、アフリカトリパノソーマ症、アンチモン耐性リーシュマニア症、およびニューモシスティスカリニ肺炎に対して臨床的に使用されている。例えば、Apted,F.I.C.、Pharmacol.Ther. 1980、11、391−413;Bryceson,A.D.M. et al.、Trans.Roy.Soc.Trop.Med.Hyg. 1985、79、705−714;Hughes,W. T. et al.、Antimicrob.Agents Chemother. 1974、5、289−293参照。
【0008】
すなわち、当業界では、上記参考文献における代表的病原体に対するものにせよ、または他の病原体に対するものにせよ、望ましい抗菌活性を有するさらなる化合物についての改善が依然として要望されている。
【発明の開示】
【0009】
要約
本発明の対象は、真菌感染症を含む微生物感染症の処置におけるアミジン化合物の使用に関するものである。特に、本発明の対象は、対象における微生物感染症の処置または予防方法であって、アミジン化合物の治療(有効)量を対象に投与することを含む方法に関するものである。投与されると、微生物感染症を低減化または阻害させるような式(I)〜(VI)による化合物は、本発明で使用される化合物に含まれる。
【0010】
本発明の第一態様は、式(I):
【化1】

[式中、
X'およびX”は、各々独立して、アルキル、アルキレン、酸素、オキシ、オキシアルキル、アルキルオキシ、アルキルオキシアルキル、および
【化2】

から成る群から選択され、
m、n、pおよびqは、各々独立して0〜10の整数であり、
Lは、ヒドロキシアルキル、1,2−オキサゾール、1,3−オキサゾール、フェニル、ナフチル、ピリミジン、アルキル置換ピリミジンおよび
【化3】

(式中、R11は、Hまたはアルキルである)
から成る群から選択され、
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、各々独立して、H、アルキル、ヒドロキシル、オキシアルキル、アルキルオキシ、ハロ、アリールおよびYから成る群から選択され、R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10のうちの少なくとも一つはYであるものとし、Yは、
【化4】

{式中、
12は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
13およびR14は、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはR12およびR13は、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
12およびR13は、一緒になって
【化5】

(式中、jは1〜3の整数であり、R15はHまたは上記で示したYである)
である}
から成る群から選択される]
で示される化合物である。
【0011】
本発明の第二態様は、式(II):
【化6】

[式中、
mは1〜5の整数であり、
nは0〜5の整数であり、
pは0〜5の整数であり、
X'およびX”は、各々独立してフェニルまたはチオフェンであり、
Lは、C1−10直鎖アルキル、C1−10分枝鎖アルキル、シクロアルキル、フェニル、およびアルキル置換フェニルから成る群から選択され、
、R、R、R、R、R、R、RおよびRは、各々独立して、H、アルキル、ヒドロキシル、アルキルオキシ、オキシアルキル、ハロ、アリールおよびYから成る群から選択され、R、R、R、R、R、R、R、RおよびRのうち少なくとも1個はYであるものとし、Yは、
【化7】

{式中、
12は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
13およびR14は、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはR12およびR13は、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
12およびR13は、一緒になって
【化8】

(式中、jは1〜3の整数であり、R15はHまたは上記で示したYである)
である}
から成る群から選択される]
で示される化合物である。
【0012】
本発明の第三態様は、式(III):
【化9】

[式中、
Lは、フェニル、ピリジンまたはヒドロキシ−フェニルであり、
mおよびnは、各々独立して0〜5の整数であり、
X'およびX”は、各々独立して、C1−10直鎖アルキル、C1−10分枝鎖アルキル、およびシクロアルキルから成る群から選択され、
、R、R、R、R、R、R、RおよびRは、各々独立して、H、アルキル、ヒドロキシル、アルキルオキシ、オキシアルキル、ハロ、アリールおよびYから成る群から選択され、R、R、R、R、R、R、R、RおよびRのうち少なくとも1個はYであるものとし、Yは、
【化10】

{式中、
12は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
13およびR14は、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはR12およびR13は、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
12およびR13は、一緒になって
【化11】

(式中、jは1〜3の整数であり、R15はHまたは上記で示したYである)
である}
から成る群から選択される]
で示される化合物である。
【0013】
本発明の第四態様は、式(IV):
【化12】

[式中、
Lは、C2−10直鎖アルキル、C1−10分枝鎖アルキル、およびシクロアルキルから成る群から選択され、
およびRは、
【化13】

{式中、
は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
およびRは、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはRおよびRは、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
およびRは、一緒になって
【化14】

(式中、jは1〜3の整数であり、Rは、HおよびRおよびRが選択され得る基から成る群から選択される)
である}
から成る群から選択される]
で示される化合物である。
【0014】
本発明の第五態様は、式(V):
【化15】

(式中、Lはアルキルである)
で示される化合物である。
【0015】
本発明の第六態様は、式(VI):
【化16】

[式中、
Xは酸素であり、
AおよびBは、各々窒素または酸素であり、
、R、R、R、R、R、R、RおよびRは、各々独立して、H、アルキル、ヒドロキシル、アルキルオキシ、オキシアルキル、ハロ、アリールおよびYから成る群から選択され、R、R、R、R、R、R、R、RおよびRのうち少なくとも1個はYであるものとし、Yは、
【化17】

{式中、
12は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
13およびR14は、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはR12およびR13は、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
12およびR13は、一緒になって
【化18】

(式中、jは1〜3の整数であり、R15はHまたは上記で示したYである)
である}
から成る群から選択される]
で示される化合物である。
【0016】
本発明の第七態様は、式(VII):
【化19】

[式中、
Xは酸素であり、そして
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、各々独立して、H、アルキル、ヒドロキシル、オキシアルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、ハロ、アリールおよびYから成る群から選択され、R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10のうち少なくとも1個はYであるものとし、Yは、
【化20】

{式中、
12は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
13およびR14は、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはR13およびR14は、一緒になって
【化21】

であるか、
またはR12およびR13は、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
12およびR13は、一緒になって
【化22】

(式中、jは1〜3の整数であり、R15はHまたは上記で示したYである)
である}
から成る群から選択される]
で示される化合物である。
【0017】
従って、本発明の一目的は、微生物感染症の処置において有用な化合物を提供することである。別の目的は、微生物感染症の処置で使用される医薬製剤を提供することである。さらに別の目的は、微生物感染症の処置方法を提供することである。
【0018】
本発明で全体的または部分的に取組まれている、上記で述べられたある目的、他の態様および目的は、下記で詳述されている実施例と関連付けることにより、記述の進行に伴って明らかになるはずである。
【0019】
詳細な記載
以後、好ましい実施態様が示されている後記実施例を参考にしながら、本発明についてさらに詳しく説明する。しかしながら、本発明は、異なる形態でも具体化され得るため、本明細書に示された実施態様に制限されるものとしてみなすべきではない。むしろ、これらの実施態様は、この開示内容が詳細かつ完全であるように、そして当業者に実施態様の範囲を十分に伝えるように提供されている。
【0020】
特記しない場合、本明細書で使用されている専門および科学用語は全て、本発明が属する業界の者が共通して理解しているのと同じ意味を有するものとする。本明細書で挙げられている全ての出版物、特許出願、特許および他の参考文献については、出典明示により援用する。
【0021】
請求の範囲を含む本明細書全体において、与えられた化学式または名称は、光学および立体異性体並びに上記異性体および混合物が存在する場合にはラセミ混合物を全て包含するものとする。
【0022】
I. 定義
本明細書で使用されている「アルキル」の語は、C1−20の全てを含む、線状(すなわち「直鎖」)、分枝状または環状、飽和または不飽和(すなわち、アルケニルおよびアルキニル)炭化水素鎖をいい、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、オクテニル、ブタジエニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニルおよびアレニル基を包含する。「分枝状」とは、低級アルキル基、例えばメチル、エチルまたはプロピルが線状アルキル鎖に結合されているアルキル基をいう。「低級アルキル」は、1〜約8個の炭素原子を有するアルキル基(すなわちC1−8アルキル)をいう。「高級アルキル」は、約10〜約20個の炭素原子を有するアルキル基をいう。ある種の実施態様では、「アルキル」は、特にC1−8直鎖アルキルをいう。他の実施態様において、アルキルは、特にC1−8分枝鎖アルキルをいう。
【0023】
アルキル基は、所望により、同一または異なり得る1個またはそれ以上のアルキル基置換基により置換され得る。「アルキル」基置換基の語は、アルキル、ハロ、アリールアミノ、アシル、ヒドロキシ、アリールオキシ、アルコキシル、アルキルチオ、アリールチオ、アラルキルオキシル、アラルキルチオ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、オキソおよびシクロアルキルを含むが、これらに限定されるわけではない。所望により、1個またはそれ以上の酸素、硫黄または置換もしくは非置換窒素原子がアルキル鎖に添って挿入され得、その場合窒素置換基は、水素、低級アルキル(本明細書では「アルキルアミノアルキル」とも称す)またはアリールである。
【0024】
本明細書で使用されている「アリール」の語は、単一芳香族環、または縮合されているか、共有結合的に連結されているか、または共通基、例えばメチレンまたはエチレン部分に連結されている多芳香族環であり得る芳香族置換基をいう。共通連結基はまた、ベンゾフェノンにおけるカルボニルまたはジフェニルエーテルにおける酸素またはジフェニルアミンにおける窒素であり得る。「アリール」の語は、具体的には複素環芳香族化合物を包含する。芳香族環(複数も可)としては、中でもフェニル、ナフチル、ビフェニル、ジフェニルエーテル、ジフェニルアミンおよびベンゾフェノンが含まれ得る。特定実施態様において、「アリール」の語は、5および6員炭化水素および複素環芳香族環を含む、約5〜約10個の炭素原子を含む環状芳香族を意味する。
【0025】
アリール基は、所望により、同一または異なり得る1個またはそれ以上のアリール基置換基により置換され得、この「アリール基置換基」には、アルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシ、アルコキシル、アリールオキシ、アラルコキシル、カルボキシ、アシル、ハロ、ニトロ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アシルオキシル、アシルアミノ、アロイルアミノ、カルバモイル、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、アリールチオ、アルキルチオ、アルキレンおよび−NR'R”(式中、R'およびR”は各々独立して水素、アルキル、アリールおよびアラルキルであり得る)がある。
【0026】
アリール基の具体例には、シクロペンタジエニル、フェニル、フラン、チオフェン、ピロール、ピラン、ピリジン、イミダゾール、ベンズイミダゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、ピラゾール、ピラジン、トリアジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、インドール、カルバゾールなどがあるが、これらに限定されるわけではない。
【0027】
すなわち、本明細書で使用されている「置換アルキル」および「置換アリール」の語は、アリールまたはアルキル基の1個またはそれ以上の原子または官能基が、別の原子または官能基、例えばハロゲン、アリール、アルキル、アルコキシル、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、スルフェートおよびメルカプトにより置換されている、前記のアルキルおよびアリール基を包含する。
【0028】
本明細書で使用されている「アシル」の語は、カルボキシル基の−OHが別の置換基により置換された有機酸基をいう(すなわち、RCO−により表され、このRは、前記のアルキルまたはアリール基である)。それ自体、「アシル」の語は、具体的にはアリールアシル基を含む。アシル基の具体例には、アセチルおよびベンゾイルがある。
【0029】
「環状」および「シクロアルキル」は、約4〜約10個の炭素原子の非芳香族単または多環式環系をいう。シクロアルキル基は、所望により部分的に不飽和であり得る。シクロアルキル基はまた、所望により前記のアルキル基置換基、オキソおよび/またはアルキレンにより置換され得る。1個またはそれ以上の酸素、硫黄または置換もしくは非置換窒素原子が環状アルキル鎖に沿って挿入され得、この場合窒素置換基は、水素、低級アルキルまたはアリールであるため、複素環基が提供される。代表的な単環式シクロアルキル環には、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルが含まれる。多環式シクロアルキル環には、アダマンチル、オクタヒドロナフチル、デカリン、樟脳、カンファン、ノルアダマンチルが含まれる。
【0030】
「アルコキシル」または「アルキルオキシル」は、アルキル−O−基(アルキルは、前記の意味である)をいう。本明細書で使用されている「アルコキシル」または「アルキルオキシル」の語は、C1−20全てを含む、線状、分枝状または環状、飽和または不飽和オキソ炭化水素鎖を包含し得、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシおよびペントキシが含まれる。
【0031】
「アルキルチオ」とは、アルキル−S−基(アルキルは前記の意味である)をいう。「アルキルチオ」の語は、C1−20全てを含む、線状、分枝状または環状、飽和または不飽和硫黄−炭化水素鎖を包含し得る。
【0032】
「アリールオキシル」とは、アリール−O−基(アリール基は前記の意味である)をいう。本明細書で使用されている「アリールオキシル」の語は、フェニルオキシルまたはヘキシルオキシル、およびアルキル、ハロ、またはアルコキシル置換フェニルオキシルまたはヘキシルオキシルを包含し得る。
【0033】
「アラルキル」は、アリール−アルキル基(アリールおよびアルキルは前記の意味である)をいう。アラルキル基の例には、ベンジル、フェニルエチルおよびナフチルメチルがある。
【0034】
「アルキルオキシアルキル」とは、アルキル−O−基(アルキル基は前記の意味である)をいう。
「アラルキルオキシル」は、アラルキル−O−基(アラルキル基は前記の意味である)をいう。アラルキルオキシ基の一例はベンジルオキシである。
【0035】
「アミノアルキル」は、線状または分枝状アミノ置換アルキルを包含し、「アミノ」の語は、基NR'R”をいい、R'およびR”は独立してHまたは前記のアルキルから選択される。
【0036】
「ジアルキルアミノ」は、−NRR'基(式中、RおよびR'は各々、独立して前記のアルキル基である)をいう。アルキルアミノ基の例としては、エチルメチルアミノ、ジメチルアミノおよびジエチルアミノがある。
【0037】
「アルコキシカルボニル」は、アルキル−O−CO−基をいう。アルコキシカルボニル基の例には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブチルオキシカルボニルおよびt−ブチルオキシカルボニルがある。
【0038】
「アリールオキシカルボニル」は、アリール−O−CO−基をいう。アリールオキシカルボニル基の例には、フェノキシ−およびナフトキシ−カルボニルがある。
「アラルコキシカルボニル」は、アラルキル−O−CO−基をいう。アラルコキシカルボニル基の一例はベンジルオキシカルボニルである。
【0039】
「カルバモイル」は、HN−CO−基をいう。
「アルキルカルバモイル」は、R'RN−CO−基をいい、RおよびR'のうちの一方は水素であり、RおよびR'の他方は前記のアルキルである。
【0040】
「ジアルキルカルバモイル」は、R'RN−CO−基をいい、RおよびR'は各々独立して前記のアルキルである。
【0041】
「アシルオキシル」は、アシル−O−基(アシルは前記の意味である)をいう。
「アシルアミノ」は、アシル−NH−基(アシルは前記の意味である)をいう。
「アロイルアミノ」は、アロイル−NH−基(アロイルは前記の意味である)をいう。
【0042】
「アルキレン」は、1〜約20個の炭素原子を有する直鎖または分枝状二価脂肪族炭化水素基をいう。アルキレン基は、直線状、分枝状または環状であり得る。アルキレン基はまた、所望により不飽和であるか、および/または1個またはそれ以上の「アルキル基置換基」により置換され得る。所望により、1個またはそれ以上の酸素、硫黄または置換もしくは非置換窒素原子がアルキレン基に沿って挿入され得(本明細書では「アルキルアミノアルキル」とも称す)、この場合、窒素置換基は前記のアルキルである。アルキレン基の例としては、メチレン(−CH−)、エチレン(−CH−CH−)、プロピレン(−(CH)−)、シクロヘキシレン(−C10−)、−CH=CH−CH=CH−、−CH=CH−CH−、−(CH)−N(R)−(CH)−(式中、mおよびnは各々独立して0〜約20の整数であり、Rは水素または低級アルキルである)、メチレンジオキシ(−O−CH−O−)、およびエチレンジオキシ(−O−(CH)−O−)がある。アルキレン基は、約2〜約3個の炭素原子を有し得、さらに6〜20個の炭素を有し得る。
【0043】
本明細書で使用されている「ハロ」、「ハライド」または「ハロゲン」の語は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード基をいう。
本明細書で使用されている「ヒドロキシル」の語は、−OH基をいう。
【0044】
本明細書で使用されている「ヒドロキシアルキル」の語は、線状または分枝状ヒドロキシ−置換アルキル、すなわち−CHOH、−(CH)OHなど(アルキルは前記の意味である)をいう。
本明細書で使用されている「オキシ」の語は、炭化水素鎖における酸素原子の置換をいう。
【0045】
本明細書で使用されている「オキシアルキル」の語は、酸素置換アルキル、すなわち−OCH(アルキルは前記の意味である)をいう。
【0046】
「独立して選択される」の語が使用されているとき、示されている置換基(すなわち、R基、例えば基RおよびR、または基XおよびY)は同一または異なり得る。例えば、(例、RおよびRは、両方とも置換アルキルであり得るか、またはRは水素であり得、Rは置換アリールなどであり得る)。
【0047】
「R」、「X」、「Y」、「A」または「B」と称される基は、特記しない場合、一般的にその名称を有する基に対応するものとして当業界で認められている構造を有する。説明を目的として、上記で示されたある種の代表的「R」、「X」、「Y」基は下記で定義されている。これらの定義は、当業者に公知の定義を、除外ではなく、補足および説明するためのものである。
【0048】
II. 新規化合物
A. 式Iの化合物
本明細書では式(I)で示される化合物が記載されている:
【化23】

[式中、
X'およびX”は、各々独立して、アルキル、アルキレン、酸素、オキシ、オキシアルキル、アルキルオキシ、アルキルオキシアルキル、および
【化24】

から成る群から選択され、
m、n、pおよびqは、各々独立して0〜10の整数であり、
Lは、ヒドロキシアルキル、1,2−オキサゾール、1,3−オキサゾール、フェニル、ナフチル、ピリミジン、アルキル置換ピリミジンおよび
【化25】

(式中、R11は、Hまたはアルキルである)
から成る群から選択され、
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、各々独立して、H、アルキル、ヒドロキシル、オキシアルキル、アルキルオキシ、ハロ、アリールおよびYから成る群から選択され、R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10のうちの少なくとも一つはYであるものとし、Yは、
【化26】

{式中、
12は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
13およびR14は、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはR12およびR13は、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
12およびR13は、一緒になって
【化27】

(式中、jは1〜3の整数であり、R15はHまたは上記で示したYである)
である}
から成る群から選択される]。
【0049】
式(I)の化合物の特定実施態様は、表1に記載された化合物により明らかにされているが、これらに限定されるわけではない。
【0050】
【表1】

【0051】
【表2】

【0052】
B. 式IIの化合物
本明細書では式(II)で示される化合物も記載されている:
【化28】

[式中、
mは1〜5の整数であり、
nは0〜5の整数であり、
pは0〜5の整数であり、
X'およびX”は、各々独立してフェニルまたはチオフェンであり、
Lは、C1−10直鎖アルキル、C1−10分枝鎖アルキル、シクロアルキル、フェニル、ナフチル、およびアルキル置換フェニルから成る群から選択され、
、R、R、R、R、R、R、RおよびRは、各々独立して、H、アルキル、ヒドロキシル、アルキルオキシ、オキシアルキル、ハロ、アリールおよびYから成る群から選択され、R、R、R、R、R、R、R、RおよびRのうち少なくとも1個はYであるものとし、Yは、
【化29】

{式中、
12は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
13およびR14は、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはR12およびR13は、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
12およびR13は、一緒になって
【化30】

(式中、jは1〜3の整数であり、R15はHまたは上記で示したYである)
である}
から成る群から選択される]。
【0053】
式(II)の化合物の特定実施態様は、表2に記載された化合物により明らかにされているが、これらに限定されるわけではない。
【0054】
【表3】

【0055】
C. 式IIIの化合物
本明細書では式(III)で示される化合物も記載されている:
【化31】

[式中、
Lは、フェニル、ピリジンまたはヒドロキシ−フェニルであり、
mおよびnは、各々独立して0〜5の整数であり、
X'およびX”は、各々独立して、C1−10直鎖アルキル、C1−10分枝鎖アルキル、およびシクロアルキルから成る群から選択され、
、R、R、R、R、R、R、RおよびRは、各々独立して、H、アルキル、ヒドロキシル、アルキルオキシ、オキシアルキル、ハロ、アリールおよびYから成る群から選択され、R、R、R、R、R、R、R、RおよびRのうち少なくとも1個はYであるものとし、Yは、
【化32】

{式中、
12は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
13およびR14は、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはR12およびR13は、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
12およびR13は、一緒になって
【化33】

(式中、jは1〜3の整数であり、R15はHまたは上記で示したYである)
である}
から成る群から選択される]。
【0056】
式(III)の化合物の特定実施態様は、表3に記載された化合物により明らかにされているが、これらに限定されるわけではない。
【0057】
【表4】

【0058】
D. 式IVの化合物
本明細書では式(IV)で示される化合物も記載されている:
【化34】

[式中、
Lは、C2−10直鎖アルキル、C1−10分枝鎖アルキル、およびシクロアルキルから成る群から選択され、
およびRは、
【化35】

{式中、
は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
およびRは、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはRおよびRは、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
およびRは、一緒になって
【化36】

(式中、jは1〜3の整数であり、Rは、HおよびRおよびRが選択され得る基から成る群から選択される)
である}
から成る群から選択される]。
【0059】
式IVの化合物の具体的な実施態様において、Lはアルキルであり、そしてRおよびRは、各々
【化37】

であり、例えば、化合物38は以下の構造を有する。
【化38】

【0060】
式IVで示される化合物の他の実施態様において、Lはアルキルであり、そしてRおよびRは、
【化39】

であり、例えば、化合物39は以下の構造を有する。
【化40】

【0061】
E. 式Vの化合物
本明細書では式(V)で示される化合物も記載されている。
【化41】

【0062】
式Vで示される具体的な実施態様では、Lはアルキルであり、例えば化合物40は以下の構造を有する。
【化42】

【0063】
F. 式VIの化合物
本明細書では式(VI)で示される化合物も記載されている:
【化43】

[式中、
Xは酸素であり、
AおよびBは、各々窒素または酸素であり、
、R、R、R、R、R、R、RおよびRは、各々独立して、H、アルキル、ヒドロキシル、アルキルオキシ、オキシアルキル、ハロ、アリールおよびYから成る群から選択され、R、R、R、R、R、R、R、RおよびRのうち少なくとも1個はYであるものとし、Yは、
【化44】

{式中、
12は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
13およびR14は、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはR12およびR13は、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
12およびR13は、一緒になって
【化45】

(式中、jは1〜3の整数であり、R15はHまたは上記で示したYである)
である}
から成る群から選択される]。
【0064】
式VIで示される実施態様において、XおよびAは各々酸素であり、Bは窒素であり、そしてRおよびRは各々
【化46】

であり、例えば化合物41は以下の構造を有する。
【化47】

【0065】
G. 式(VII)の化合物
本明細書では式(VII)で示される化合物も記載されている:
【化48】

[式中、
Xは酸素であり、そして
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、各々独立して、H、アルキル、ヒドロキシル、オキシアルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、ハロ、アリールおよびYから成る群から選択され、R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10のうち少なくとも1個はYであるものとし、Yは、
【化49】

{式中、
12は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
13およびR14は、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはR13およびR14は、一緒になって
【化50】

であるか、
またはR12およびR13は、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
12およびR13は、一緒になって
【化51】

(式中、jは1〜3の整数であり、R15はHまたは上記で示したYである)
である}
から成る群から選択される]。
【0066】
式VIIで示される化合物の実施態様では、Xは酸素であり、RおよびRはアルキルチオであり、そしてRおよびRは各々
【化52】

であり、例えば、化合物42は以下の構造を有する。
【化53】

【0067】
式VIIで示される化合物の別の実施態様では、Xは酸素であり、RおよびRはヒドロキシであり、そしてRおよびRは各々
【化54】

であり、例えば、化合物43は以下の構造を有する。
【化55】

【0068】
H. プロドラッグ
代表的実施態様において、本明細書で開示されている化合物はプロドラッグである。プロドラッグは、受容者に投与されると、本発明化合物またはその阻害活性代謝物または残基を(直接的または間接的に)提供することができる化合物を意味する。プロドラッグは、本発明化合物を対象に投与したときに(例、経口投与された化合物を血液中に吸収させ易くすることにより)上記化合物の生物学的利用能を増加させ得るかまたは代謝物種に対して生物学的区画(例、脳またはリンパ系)への親化合物の送達を増加させ得る。例を挙げると、本明細書に記載されている化合物16はプロドラッグである。
【0069】
I. 医薬上許容される塩
さらに、活性化合物は、医薬上許容される塩として投与され得る。上記塩には、グルコン酸、乳酸、酢酸、酒石酸、クエン酸、リン酸、ホウ酸、硝酸、硫酸および塩酸塩がある。本明細書に記載されている化合物の塩は、一般に、2当量の塩基化合物を所望の酸と溶解状態で反応させることにより製造され得る。反応完了後、塩が不溶性である適量の溶媒を加えることにより、塩を溶液から結晶化する。具体的な実施態様において、医薬上許容される塩は酢酸塩である。
【0070】
III. 医薬製剤
式I〜VIIで示される化合物、その医薬上許容される塩、式I〜VIIで示される化合物に対応するプロドラッグ、およびその医薬上許容される塩は全て、本明細書では「活性化合物」と称す。前述の活性化合物を含む医薬製剤もまた本明細書で提供されている。これらの医薬製剤は、医薬上許容される担体中に本明細書記載の活性化合物を含む。医薬製剤は、下記でより詳細に検討しているように経口、静脈内またはエーロゾル投与用に製造され得る。また、本発明は、凍結乾燥されたものであり、再構成されることにより、静脈内または筋肉内注射として投与される医薬上許容される製剤を形成し得る上記活性化合物を提供する。
【0071】
本明細書記載の実施態様の範囲内で使用される、特定活性化合物の治療有効用量は、化合物によって、また患者ごとに幾分変化し、また患者の状態および送達経路によっても異なる。一般的な提案としては、約0.1〜約50mg/kgの投与量が治療効力を有するものとされ、この場合重量は全て、塩が使用される場合も含めて活性化合物の重量に基いて計算されている。高レベルでの毒性が懸念される場合、静脈内用量は、例えば約10mg/kg以下の低レベルに制限され得るものとし、この場合重量は全て、塩が使用される場合も含めて活性基剤の重量に基いて計算される。経口投与については、約10mg/kg〜約50mg/kgの用量が使用され得る。典型的には、約0.5mg/kg〜5mg/kgの用量が筋肉内注射に使用され得る。好ましい用量は、1μmol/kg〜50μmol/kg、さらに好ましくは、静脈内または経口投与については22μmol/kgおよび33μmol/kgの化合物である。処置の持続時間は、通常2〜3週間にわたって、または病状が本質的に制御されるまで1日1回である。感染症の再発(の発生)を予防または低減化するために低頻度での低用量投与が予防的に使用され得る。
【0072】
本発明方法によると、本明細書に記載された医薬活性化合物は、固体または液体として経口投与され得るか、または溶液、懸濁液またはエマルションとして筋肉内または静脈内投与され得る。別法として、化合物または塩はまた、リポソーム懸濁液として吸入、静脈内または筋肉内投与され得る。吸入を通じて投与されるとき、活性化合物または塩は、約0.5〜約5ミクロン、好ましくは約1〜約2ミクロンの粒子サイズを有する複数の固体粒子または小滴の形態をとるべきである。
【0073】
静脈内または筋肉内注射に適切な医薬製剤は、本明細書で提供されているさらなる実施態様である。医薬製剤は、医薬上許容される担体中に、本明細書記載の式I〜VIIの化合物、本明細書記載のプロドラッグ、またはその医薬上許容される塩を含む。溶液が所望される場合、水は、水溶性化合物または塩に関して特に好ましい担体である。水溶性化合物または塩については、有機賦形剤、例えばグリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、またはそれらの混合物が適切であり得る。後者の場合、有機賦形剤は、かなりの量の水を含み得る。次いで、いずれの場合でも溶液は、当業者に公知の適切な方法で、典型的には0.22ミクロンのフィルターによる濾過により滅菌され得る。滅菌に続いて、溶液は、適切な容器、例えば非発熱性ガラス瓶に分配され得る。勿論、この分配は、好ましくは無菌法により行なわれる。次いで、瓶は滅菌した密閉手段で閉じられ、所望ならば、瓶内容物は凍結乾燥され得る。
【0074】
式I〜VIIの化合物またはそれらの塩またはプロドラッグに加えて、医薬製剤は、他の添加物、例えばpH調節性添加物を含み得る。特に、有用なpH調節剤には、酸、例えば塩酸、塩基または緩衝液、例えば乳酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、またはグルコン酸ナトリウムがある。さらに、製剤は抗菌性保存剤を含み得る。有用な抗菌性保存剤には、メチルパラベン、プロピルパラベン、およびベンジルアルコールがある。製剤が多剤投与用に設計された瓶に入れられる場合、典型的には抗菌性保存剤が使用される。本明細書に記載された医薬製剤は、当業界で公知の技術を用いて凍結乾燥され得る。
【0075】
本発明のさらに別の態様においては、密閉容器に入れられた単位用量形態で、式I〜VIIのいずれか一つで示される化合物またはその塩を含む注射可能な安定した滅菌製剤が提供される。化合物または塩は、適切な医薬上許容される担体で再構成されることにより、対象への注射に適切な液体製剤を形成し得る凍結乾燥形態で提供される。単位用量形態は、典型的には約10mg〜約10グラムの化合物塩を含む。化合物または塩が実質的に水不溶性であるとき、生理学的に許容される十分な量の乳化剤が、水性担体中で化合物または塩を乳化するのに十分な量で使用され得る。上記の有用な一乳化剤はホスファチジルコリンである。
【0076】
他の医薬製剤は、本明細書で開示されている水不溶性化合物またはその塩から、例えば水性基剤エマルションとして製造され得る。かかる場合、製剤は、化合物またはその塩の所望の量を乳化するのに十分な量の医薬上許容される乳化剤を含む。特に有用な乳化剤には、ホスファチジルコリンおよびレシチンがある。
【0077】
本明細書で提供されている追加的実施態様には、本明細書で開示されている活性化合物のリポソーム製剤が含まれる。リポソーム懸濁液を形成させる技術は当業界ではよく知られている。化合物が水溶性塩であるとき、慣用的リポソーム技術を用いることにより、同塩は脂質小胞に組込まれ得る。かかる場合、活性化合物の水に対する溶解度故に、活性化合物は、リポソームの親水性中心またはコア内で実質的に同調化される。使用される脂質層は慣用的組成を有し得、コレステロールを含み得るかまたはコレステロール不含有であり得る。興味の対象である活性化合物が水不溶性であるときもまた、慣用的リポソーム形成技術を用いることにより、塩は、リポソームの構造を形成する疎水性脂質二層内で実質的に同調化され得る。いずれの場合でも、製造されるリポソームは、標準超音波処理および均質化技術の使用を通して大きさが縮小され得る。
【0078】
本明細書で開示されている活性化合物を含むリポソーム製剤を凍結乾燥することにより、凍結乾燥物が製造され得、これを医薬上許容される担体、例えば水で再構成することにより、リポソーム懸濁液が再生され得る。
【0079】
エーロゾルとしての吸入投与に適切な医薬製剤もまた提供される。これらの製剤は、本明細書に記載されている所望の化合物またはその塩の溶液または懸濁液、または化合物または塩の複数の固体粒子を含む。所望の製剤は、小さなチャンバーに入れられ、噴霧され得る。噴霧は圧縮空気または超音波エネルギーにより達成され、化合物または塩を含む複数の液体小滴または固体粒子が形成され得る。液体小滴または固体粒子は、約0.5〜約10ミクロン、さらに好ましくは約0.5〜約5ミクロンの範囲の粒子サイズを有するべきである。固体粒子は、例えば微粉化による、当業界で公知の適切な方法で、固体化合物またはその塩を加工処理することにより得られる。最も好ましくは、固体粒子または小滴のサイズは約1〜約2ミクロンである。この点で、市販のネブライザーはこの目的を達成するのに利用され得る。米国特許第5628984号(この開示内容を出典明示により援用する)に示された方法で、化合物は呼吸に適する粒子のエーロゾル懸濁液により投与され得る。
【0080】
エーロゾルとしての投与に適切な医薬製剤が液体形態であるとき、製剤は、水を含む担体中に水溶性活性化合物を含む。噴霧されたときに所望のサイズ範囲内の小滴を形成させるのに十分な程度に製剤の表面張力を低下させる界面活性剤が存在し得る。
【0081】
上記で示したところによると、水溶性および水不溶性活性化合物の両方が提供される。本明細書で使用されている「水溶性」の語は、約50mg/mLまたはそれを越える量で水に溶解し得る組成の特性をいう。また、本明細書で使用されている「水不溶性」の語は、水に対する溶解度が約20mg/mL未満である組成の特性をいう。適用によっては、水溶性化合物または塩が望ましい場合もあれば、水不溶性化合物または塩の方が望ましい場合もあり得る。
【0082】
IV. 微生物感染症の処置方法
微生物感染症に罹患している対象は、本明細書記載の方法により処置され得る。これらの感染症は、真菌、藻類、原生動物、細菌、およびウイルスを含む、様々な微生物により誘発され得る。本発明方法により処置され得る微生物感染症の例としては、トリパノソーマ類(例、トリパノソーマ・ブルセイ・ローデシエンセ(Trypanosoma brucei rhodesiense、ローデシアトリパノソーマ))、ニューモシスティス・カリニ(Pneumocystis carinii)、ギアルディア・ランブリア(Giardia lamblia)、クリプトスポリジウム・パルブム(Cryptosporidium parvum)、クリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)、サルモネラ・ティフィムリウム(Salmonella typhimurium)、プラスモディウム・ファルシパルム(Plasmodium falciparum、熱帯熱マラリア原虫)、リーシュマニア・ドノバーニ(Leishmania donovani、ドノバンリーシュマニア)、およびリーシュマニア・メキシカーナ・アマゾネンシス(Leishmania mexicana amazonensis)により誘発される感染症があるが、これらに限定されるわけではない。本発明方法は、それらが上記状態の開始、増大または蔓延を阻止し、病状の後退を誘発し、病状を治癒し、または上記状態に罹患しているかまたは罹患する危険に瀕している対象の全般的状態を満足のいくものに改善するという点で、これらの病状を処置するのに有用である。
【0083】
微生物感染症の処置方法は、処置を必要とする対象に本明細書記載の活性化合物を投与することを含む。上記で示されているこれらの活性化合物には、式I〜VIIの化合物、それらの対応するプロドラッグ、および化合物およびプロドラッグの医薬上許容される塩が含まれる。本発明方法の実施態様に関して、式I〜VIIの化合物は、上記式I〜VIIの構造を有するものとして特定される。
【0084】
本発明方法においてその多くの実施態様で処置される対象は、望ましくはヒト対象であるが、本明細書記載の方法は、「対象」の語に包含されると考えられる、全ての脊椎動物種についても有効であることは言うまでもない。本明細書記載の方法は、温血脊椎動物における感染性疾患の処置および/または予防に特に有用である。すなわち、これらの方法は、哺乳類および鳥類についての治療法として使用され得る。
【0085】
さらに具体的には、哺乳類、例えばヒト、並びに絶滅の危機に瀕しているが故に重要な哺乳類(例えばシベリアトラ)、人間にとって経済的重要性(消費用に農場で飼育された動物)および/または社会的重要性(ペットとして、または動物園で飼われている動物)がある哺乳類、例えばヒト以外の肉食動物(例えばネコおよびイヌ)、ブタ(子豚、豚、およびイノシシ)、反芻動物(例えば畜牛、牛、ヒツジ、キリン、シカ、ヤギ、バイソンおよびラクダ)、およびウマの処置法が提供されている。また、絶滅の危機に瀕している、動物園で飼育されている鳥類、並びに人間にとって同じく経済的重要性がある、家禽、さらに具体的にはニワトリなど、すなわち食用家禽、例えば七面鳥、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、ホロホロチョウなどの処置を含む、鳥類の処置法も提供される。すなわち、本明細書記載の方法の実施態様には、限定するわけではないが、家畜化されたブタ(子豚および豚)、反芻動物、ウマ、家禽などを含む家畜の処置が含まれる。
【0086】
背景となる微生物感染症の処置方法は、米国特許第6,503,940号;第6,486,200号;第6,326,395号;第6,294,565号;第6,172,104号;第6,156,779号;第6,127,554号;第6,046,226号;第6,017,941号;第6,008,247号;第5,972,969号;第5,939,440号;第5,935,982号;第5,817,687号;第5,817,686号;第5,792,782号;第5,668,167号;第5,668,166号;第5,643,935号;第5,639,755号;第5,602,172号;第5,578,631号;および第5,428,051号に記載されており、これらについては各々出典明示により援用する。
【実施例】
【0087】
実施例
以下、実施例により本発明方法についての説明を行う。以下の実施例のある種の態様は、本発明方法を実践する上で適切であることが見出されたかまたは予測される技術および手順に関して記載されている。本発明の開示および当業者の一般的レベルを考慮に入れると、当業者であれば、以下の実施例が単なる例に過ぎず、本発明の範囲から逸脱することなく、多様な変化、修正および改変が加えられ得ることは容易に理解できるはずである。
【0088】
実施例1〜9についての方法および材料
融点は、Thomas-Hoover(Uni−Melt)毛細管融点測定装置を用いて記録されたもので、未補正である。シリカゲル60F254プレコーティングアルミニウムシートにおいてTLC分析を実施し、UV光線下で検出した。Hおよび13C NMRスペクトルは、バリアンGX400またはバリアン・ユニティー・プラス300分光計を用いて記録されたもので、化学シフト(δ)は、内部標準としてのTMSに対するもので、ppmである。マススペクトルは、VG分析用70−SE分光計で純粋成分について記録された。元素分析は、アトランティック・マイクロラボ・インコーポレイテッド(ノアクロス、ジョージア、米国)から入手されたもので、理論値の±0.4以内である。化学物質および溶媒は全て、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーまたはフィッシャー・サイエンティフィックまたはフロンティアまたはランカスターから購入された。
【0089】
本発明アミジン化合物の合成は、米国特許第5,428,051号、第4,963,589号、第5,202,320号、第5,935,982号、第5,521,189号、第5,686,456号、第5,627,184号、第5,622,955号、第5,606,058号、第5,668,167号、第5,667,975号、第6,025,398号、第6,214,883号、第5,817,687号、第5,792,782号、第5,939,440号、第6,017,941号、第5,972,969号、第6,046,226号、第6,294,565(B1)号、第6,156,779号、第6,326,395号、第6,008,247号、第6,127,554号、第6,172,104号、第4,940,723号、第5,206,236号、第5,843,980号、第4,933,347号、第5,668,166号、第5,817,686号、第5,723,495号、第4,619,942号、第5,792,782号、第5,639,755号、第5,643,935号、第5,602,172号、第5,594,138号、および第5,578,631号に記載されており、これらについては、各々出典明示により援用する。本明細書で開示されている化合物はまた、当業界で認められている技術に従って合成され得る。
【0090】
実施例1
2,6−ジホルミル−ナフタレン
下、75mL CHCl中の2,6−ジシアノナフタレン3.5g(0.02モル)の攪拌溶液に、10分でDIBAL(4.26g、30mL、シクロヘキサン中の1M溶液)を加え、15分攪拌後、それを45分間45℃で加熱した。攪拌を1時間続行しながら、冷却した反応混合物(氷浴)を2N HSO(50mL)で分解し、CHCl層を分離し、水、NaHCO、水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、ヘキサンで磨砕し、濾過し、乾燥することにより、2.66g(72.3%)の淡結晶性固体を得た。
m.p. 173〜4℃
1H−NMR(DMSO−d6): 10.18(s,1H), 10.17(s,1H), 8.57(s,2H), 8.23(d,2H,J=8.4Hz), 7.96(d,2H,J=8.4Hz);
13C−NMR(DMSO−d6): 192.5, 135.6, 134.9, 133.0, 130.2, 123.4;
MS: m/e 184 (M+)。
【0091】
2,6−ビス{2−[(4−アミジノ)ベンズイミダゾリル]}−ナフタレン四塩酸塩(化合物23、DB−464)
エタノール中の上記ジアルデヒド(0.184g、0.001モル)、4−アミジノ−1,2−フェニレンジアミン塩酸塩ヘミ水和物(0.39g、0.002モル)および0.216g(0.002モル)1,4−ベンゾキノンを、12時間還流させ、標準後処理後、その塩酸塩に変換した。0.43g(70%)。
m.p.>300℃。
1H−NMR(DMSO−d6): 8.87(s, 2H), 8.42(d,2H,J=8.4Hz), 8.28(d,2H,J=8.4Hz),8.23(s,2H), 7.86(d,2H,J=8.4Hz), 7.74(d,2H,J=8.4Hz);
FAB MS: m/e 445 (M++1);
13C−NMR(DMSO−d6): 166.7, 145.2, 141.2, 138.4, 134.3, 130.6, 127.9, 127.1, 125.5, 123.6, 122.9, 116.5, 115.8;
元素分析: C26H20N8・4HCl・1.5H2Oについての計算値: C, 52.89; H, 4.40; N, 18.98. 実測値: C, 52.51; H, 4.53; N, 18.86。
【0092】
実施例2
4,4'−ビス{2−[6−(2−イミダゾリノ)]ベンズイミダゾリル}−1,2−ジフェニルエタン四塩酸塩(化合物24、DB−496)
50mL エタノール中の4,4'−ジホルミル−1,2−ジフェニルエタン(0.238g、0.0001モル)、4−アミジノ−1,2−フェニレンジアミン塩酸塩ヘミ水和物(0.39g、0.002モル)および0.216g(0.002モル)1,4−ベンゾキノンの混合物を、12時間窒素下で還流させた。溶媒を除去後、残さを水で希釈し、5時間攪拌し、濾過し、水で洗浄し、乾燥した。それを熱メタノールに溶かし、濾過し、メタノール性HCl(4mL)で酸性化し、攪拌し、真空中で濃縮し、エーテルで希釈し、黒色固体を濾過し、真空中60℃で24時間乾燥した。0.42g(64%)。
m.p.>300℃分解。
1H−NMR(DMSO−d6/D2O): 8.20(s, 2H), 8.09(d,4H,J=8Hz), 7.87(d, 2H, J=8.4Hz), 7.78(d, 2H, J=8.4Hz), 7.49(d,2H, J=8Hz), 3.06(s,4H).
13C−NMR(DMSO−d6): 166.1, 153.2, 147.2, 138.3, 135.1, 130.1, 128.2, 124.5, 123.9, 123.0, 115.6, 115.3, 36.64.
FAB MS: m/e 499 (M++1).
元素分析:C30H26N8・4HCl・H2O (662.44)についての計算値: C, 54.39; H, 4.86; N, 16.91. 実測値: C, 54.42; H, 4.87; N, 16.93。
【0093】
実施例3
4,4'−ジホルミル−1,1'−ビフェニル
下、75mL CHCl中の2.04g(0.01モル)の4,4'−ジシアノビフェニルの攪拌溶液に、10分でDIBAL(4.36g、30mL、シクロヘキサン中の1M溶液)を加え、15分攪拌後、それを45分間45℃で加熱した。攪拌を1時間続行しながら、冷却した反応混合物(氷浴)を2N HSO水溶液(50mL)で分解し、CHCl層を分離し、水、NaHCO、水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、ヘキサンで磨砕し、濾過し、乾燥することにより、1.4g(67%)の淡結晶性固体を得た。
m.p. 165〜8℃
1H−NMR(DMSO−d6): 10.07(s,2H), 7.99(d,4H,J=8.4Hz), 7.92(d,4H,J=8.4Hz);
13C−NMR(DMSO−d6): 192.4, 144.2, 135.7, 129.9, 127.7;
MS: m/e 210 (M+)。
【0094】
4,4'−ビス{2−[(4−アミジノ)ベンズイミダゾリル]}ビフェニル四塩酸塩(化合物25、DB507)
エタノール中の上記ジアルデヒド(0.21g、0.001モル)、4−アミジノ−1,2−フェニレンジアミン塩酸塩ヘミ水和物(0.39g、0.002モル)および0.216g(0.002モル)1,4−ベンゾキノンを、12時間還流させ、標準後処理後、その塩酸塩に変換した。0.43g(66%)。
m.p.>300℃ 分解;
1H−NMR(DMSO−d6): 8.35 (d, 4H, J=7.6Hz), 8.21(s, 2H), 8.02(d, 4H,J=7.6Hz), 7.85(d, 4H, J=8.4Hz), 7.50(d, 4H, J=8.4Hz);
13C−NMR (DMSO−d6): 166.0, 153.2, 141.4, 137.5, 128.4, 127.8, 126.9, 123.4, 122.6, 116.2, 115.1;
FAB MS: m/e 483 (M++1);
元素分析:C29H22N8・4HCl・1.5H2Oについての計算値: C, 53.41; H, 4.46: N, 17.09. 実測値: C, 52.97; H, 4.61; N, 7.17。
【0095】
実施例4
2−(4−ブロモフェニル)−3−[2−(5−ブロモチエニル)アクリロニトリル]
数滴の5NのNaOH(水溶液)を、25mLのCHOH中の5−ブロモ−チオフェン−2−アルデヒド(8.55g、0.05m)および4−ブロモフェニルアセトニトリル(9.8、0.05モル)の沸騰溶液に加えると、発熱反応により固体塊が生じ、これを冷却し、水で希釈し、濾過し、CHClに溶かし、無水NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、エーテル:ヘキサンで磨砕し、濾過し、明黄色/緑色生成物を得た。170〜72℃;
1H−NMR(DMSO−d6): 8.15(s, 1H), 7.64(A2B2q, 4H, J=8.4Hz), 7.55(d, 1H, J=3.6Hz), 7.35(d, 1H, J=3.6Hz);
13C−NMR(DMSO−d6): 138.8, 135.05, 135.02, 132.1, 131.8, 131.1, 127.2, 122.1, 117.5, 117.2, 105.7;
C13H7Br2NSについてMS m/e 369 (M+)。
【0096】
2−(4−ブロモフェニル)−3−[2−(5−ブロモチエニル)]−プロピオニトリル
100mLのCHOHおよび50mLのピリジン中の上記アクリロニトリル類似体(14.76g、0.04モル)の懸濁液を、(4.5g、0.12モル)水素化ホウ素ナトリウムを加えることにより還元し、30分間還流下で加熱し、過剰の溶媒を蒸留し、冷却し、濃HClで攪拌しながら酸性化し、固体を濾過し、水で洗浄し、CHClに再溶解し、NaSOで乾燥し、エーテル:ヘキサンで濾過することにより、白色固体を得た(12.6g、85%)。
m.p. 64〜6℃;
1H−NMR(DMSO−d6) 8.58(d,2H, J=8.4Hz), 8.35(d,2H,J=8.4Hz), 8.02(d, 1H,J=4Hz), 7.48(d, 1H, J=4Hz), 5.56(t, 1H, J=6.8Hz), 4.50-4.30 (m, 2H);
13C−NMR(DMSO−d6): 146.8, 134.2, 131.6, 129.8, 129.6, 127.8, 121.2, 119.8, 109.5, 36.9, 34.0;
C13H9Br2NS についてのMS m/e 371 (M+)。
【0097】
2−(4−ブロモフェニル)−3−[2−(5−ブロモフェニル)]プロピオン酸
150mLの20%NaOH水溶液および15mLエタノール中の上記ニトリル11.13g(0.03モル)の混合物を、7時間還流加熱し、水で希釈し、冷却し、HClでpH=3に酸性化し、沈澱した酸を濾過し、水で洗浄し、乾燥し、ベンゼン:ヘキサンから結晶化することにより、白色固体9.3g(79%)を得た。
m.p. 110〜111℃;
1H−NMR(DMSO−d6): 7.49(d, 2H, J=8.4), 7.27(d,2H,J=8.4Hz), 6.93(d,1H,J=3.6Hz), 6.63(d, 1H, J=3.6Hz), 3.84(t,1H, J=7.6Hz), 3.44(dd,1H, J=7.6,J=23.2Hz), 3.16(dd,1H,J=7.6, J=23.2Hz);
13C−NMR(DMSO−d6): 172.7, 143.1, 137.6, 130.9, 129.8, 129.5, 126.4, 120.1, 108.2, 51.6, 32.7;
C13H10Br2O2SについてのMS: m/e 390 (M+)。
【0098】
1−(4−シアノフェニル)−2−[2−(5−シアノチエニル)]エタン
35mL乾燥N−メチル−2−ピロリドン中の上記酸(11.7g、0.03モル)およびCu(I)CN(8.01g、0.09モル)の混合物を、1.5時間加熱し、冷却し、200mLの10%NaCNと共に2時間攪拌し、濾過し、水で洗浄し、固体を10mLアセトンに溶かし、中性アルミナカラムに通し、CHCl、次いでCHCl:アセトンで溶離することにより、5.2g(73%)の淡黄褐色固体を得た。116〜8℃;
1H−NMR(DMSO−d6) 7.72(d, 1H, J=3.6Hz), 7.71(d, 2H, J=8Hz), 7.43(d, 2H, J=8Hz), 7.0(d, 1H, J=3.6Hz), 3.23(t, 2H, J=7.6Hz), 3.05(t, 2H, J=7.6Hz);
13C−NMR(DMSO−d6): 152.4, 145.8, 138.5, 131.9, 129.3, 126.2, 118.5, 114.0, 108.9, 105.6, 36.1, 29.8;
MS m/e 238 (M+);
元素分析 C14H10N2S (238.3): C, 70.56; H, 4.23; N, 11.75. 実測値 C, 70.83; H, 4.12; N, 11.63。
【0099】
1−(4−ホルミルフェニル)−2−[2−(5−ホルミルチエニル)]エタン
下、75mL CHCl中の上記ジニトリル(2.38g、0.01モル)の攪拌溶液に、10分にわたってDIBAL(4.36g、30mL、シクロヘキサン中の1M溶液)を加え、15分攪拌後それを45分間45℃で加熱した。攪拌を1時間続行しながら、冷却した反応混合物(氷浴)を2N HSO(50mL)で分解した。CHCl層を分離し、水、NaHCO、水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、ヘキサンで磨砕し、濾過し、乾燥することにより、1.6g(65%)の黄色固体を得た。
m.p. 106〜8℃。
1H−NMR(CDCl3): 9.97(s, 1H), 9.80(s, 1H), 7.79(d, 2H, J=8Hz), 7.57(d, 1H, J=4Hz), 7.32(d, 2H, J=8Hz), 6.83(d, 1H, J=4Hz), 3.23(t, 2H, J=7.6Hz), 3.10(t, 2H, J=7.6Hz);
13C−NMR(CDCl3) 191.5, 182.3, 154.8, 147.1, 142.3, 136.5, 135.2, 130.0, 129.1, 126.4, 37.4, 31.9;
MS m/e 244 (M+);
元素分析 C14H12O2S (244.31) C, 68.78; H, 4.94. 実測値: C, 68.41; H, 4.89。
【0100】
1−{4−[2−[(5−アミジノ)ベンズイミダゾリル]フェニル}−2−{5−[2−(5−アミジノ)ベンズイミダゾリル]チエニル}エタン三塩酸塩(化合物28、DB598)
エタノール中の上記ジアルデヒド(0.24g、0.001モル)、4−アミジノ−1,2−フェニレンジアミン塩酸塩ヘミ水和物(0.39g、0.002モル)および0.216g(0.002モル)1,4−ベンゾキノンを、12時間還流させ、標準後処理後、その塩酸塩に変換した。0.39g(58%)。
m.p.>310℃ 分解;
1H−NMR(DMSO−d6/D2O) 8.09(brs,1H), 8.02(d, 2H, J=8.4Hz), 7.98(brs,1H), 7.80(d, 1H, J=8.4Hz), 7.70-7.63(m, 3H), 7.61(dd,1H, J=1.2Hz, J=8.4Hz), 7.48(d,1H, J=8.4Hz), 6.98(d, 1H, J=4Hz);
FAB MS: m/e 505 (M++1);
元素分析: C28H24N8S・3HCl・H2Oについての計算値:C, 53.21; H, 4.62; N, 17.72. 実測値: C, 53.58; H, 4.79; N, 17.52。
【0101】
実施例5
2,5−ビス(3−エトキシ−4−グアニジノフェニル)フラン二塩酸塩(化合物44、DB779)
エタノール中における3,4−ジニトロブロモベンゼンとナトリウムエトキシドとの反応により、2−ニトロ−5−ブロモフェネトール(64%収率;mp78〜79℃[エタノール−水])を生成した。ブロモ化合物と2,5−ビス(トリブチルスタニル)フランのカップリングにより、N,N−ジメチルホルムアミド−メタノールから再結晶化後、黄色−オレンジ色綿毛状固体として2,5−ビス(3−3−エトキシ−4−ニトロフェニル)フラン(75%収率;mp192〜194℃)を得た。
1H−NMR (DMSO−d): 1.38 (t, 6H), 4.34 (q, 4H), 7.51 (s, 2H), 7.59 (dd, J=8.4, 1.8, 2H), 7.69 (d, J=1.8 Hz, 2H), 7.97 (d, J=8.7, 2H).
元素分析:C20H18N2O7 (398.36)についての計算値: C, 60.30; H, 4.55; N, 7.03. 実測値: C, 60.34; H, 4.58; N, 6.93。
【0102】
Pd/Cによる水素化により、メタノール−水から結晶化後、明緑色および黄褐色固体(85%収率)として2,5−ビス(4−アミノ−3−エトキシフェニル)フランを得た。
1H−NMR (DMSO−d6): 1.36 (t, 6H), 4.07 (q, 4H), 4.85 (br s, 4H), 6.63 to 6.68 (m, 4H), 7.10 (m, 4H)。
ジアミンから、標記ビス−グアニジンが明緑色吸湿性固体(76%収率、2段階手順による)として生成された。
1H−NMR (DMSO−d6): 1.38 (q, 6H), 4.21 (d, 2H), 7.27 (dd, J= 8.1, 2.1, 2H), 7.42 (br s, 8H), 7.44 - 7.49 (m, 4H), 9.40 (br s, 2NH).
マススペクトル (エレクトロスプレー): m/e 423.3 (60%収率: M+-2HCl).
元素分析:C22H26N6O3・2HCl・0.5H2O (504.41)についての計算値: C, 52.38; H, 5.79; N, 16.67. 実測値: C, 52.25; H, 5.81; N, 16.52.
例えば、M. D. Givens, C. C. Dykstra, K. V. Brock, D. A. Stringfellow, A. Kumar, C. E. Stephens, H. Goker, D. W. Boykin In Vitro Inhibition of Replication of Bovine Viral Diarrhea Virus by Aromatic Cationic Molecules, Antimicrobial Agents and Chemotherapy, 47, 2223-2230 (2003)参照。
【0103】
実施例6
6−(4−シアノフェニル)ピリジン−2−カルボアルデヒド(1)
窒素雰囲気下、トルエン40mL中の6−ブロモピリジン−2−カルボアルデヒド(3.85g、20.7mmol)およびPd(PPh)(0.70g、0.6mmol)の溶液に、2MのNaCO水溶液20mLおよび10mLメタノール中の3.30g(22.7mmol)の4−シアノベンゼンボロン酸を加えた。混合物を80℃で一晩激しく攪拌した。混合物を冷却し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を乾燥し、減圧下で濃縮乾固することにより、2.60g(60%)の生成物を得た。
m.p. 158〜159℃.
1H−NMR (DMSO−d6) δ 10.17 (s, 1H), 8.24 (d, 2H, J = 8.0), 8.00 (m, 3H), 7.82 (d, 2H, J = 8.0);
13C−NMR (DMSO−d6) δ 188.9, 151.3, 148.7, 137.8, 133.9, 128.4, 123.2, 120.3, 116.5, 114.2, 108.9;
MS (EI) C13H8N2Oについて計算された質量: 208.2; 観察された質量 208.1.
元素分析:C13H8N2Oについての計算値: C, 74.99; H, 3.87; N,13.45. 実測値: C, 75.12; H, 3.89; N, 13.35。
【0104】
2−(5−シアノベンズイミダゾール−2−イル)−6−(4−シアノフェニル)ピリジン(2)
エタノール240mL中の6−(4−シアノフェニル)ピリジン−2−カルボアルデヒド(1)(3.0g、14.4mmol)、3,4−ジアミノベンゾニトリル(1.89g、14.4mmol)およびベンゾキノン(1.55g、14.4mmol)の溶液を、一晩窒素雰囲気下で還流加熱した。冷却後、固体を濾過により集めた。固体をエーテル/エタノール混合物中で2時間還流加熱した。冷却および濾過により、ベージュ色固体2.51g(56%)を得た。
m.p. 311−312℃.
1H−NMR (DMSO−d6) δ 8.63 (d, 2H, J = 8.0), 8.37 (d, 1H, J = 7.0), 8.29 (d, 1H, J = 7.0), 8.17 (dd, 1H, J = 8.0 および 7.0), 8.07(d, 3H, J = 8.0), 7.83 (d, 1H, J = 7.0), 7.69 (d, 1H, J = 8.0);
13C−NMR (DMSO−d6) δ 154.0, 153.9, 153.3, 147.5, 141.7, 139.0, 132.6, 132.6, 127.6, 126.0, 122.3, 121.6, 119.7, 112.0, 104.5;
HRMS (EI) C20H11N5について計算された質量: 321.335; 観察された質量 321.101。
【0105】
2−(5−ヒドロキシアミジノベンズイミダゾール−2−イル)−6−(4−ヒドロキシアミジノフェニル)ピリジン(3)
DMSO20mL中のヒドロキシルアミン塩酸塩(2.60g、37mmol)の溶液に、カリウム・t−ブトキシド(4.20g、37mmol)を窒素下で少しずつ加えた。混合物を30分間攪拌後、1.20g(3.7mmol)の2−(5−シアノベンズイミダゾール−2−イル)−6−(4−シアノフェニル)ピリジン)(2)を加え、混合物を室温で一晩攪拌した。混合物を氷水中に注ぎ、濾過することにより、予測された2−(5−ヒドロキシアミジノベンズイミダゾール−2−イル)−6−(4−ヒドロキシアミジノフェニル)ピリジンを白色固体(1.45g、定量的収率)として得た。
mp>290℃.
1H−NMR (DMSO−d6) δ 9.79 (s, 1H), 9.60 (d, 1H), 8.44 (d, 2H, J = 8.0), 8.28 (d, 1H, J = 8.0), 8.16 (d, 1H, J = 8.0), 8.08 (d, 1H, J = 8.0), 8.04 (s, 1H), 7.88 (d, 2H, J = 8.0), 7.68 (d, 1H, J = 8.0), 7.60 (d, 1H, J = 8.0), 5.96 (s, 2H), 5.86 (s, 2H);
13C−NMR (DMSO−d6) δ 155.2, 150.39, 150.38, 148.07, 148.06, 138.4, 138.01, 138.00, 134.17, 134.15, 126.5, 125.5, 120.7, 120.1, 118.6, 111.4;
MS (FAB) C20H17N7O2(M+H)について計算された質量: 388.4;観察された質量: 388.1.
元素分析: C20H17N7O2-0.6H2Oについての計算値: C, 60.32; H, 4.61; N, 24.62. 実測値: C, 60.71; H, 4.65; N, 24.24。
【0106】
2−(5−アセトキシアミジノベンズイミダゾール−2−イル)−6−(4−アセトキシアミジノフェニル)ピリジン(4)
上記アミドキシム(3)(0.35g、0.9mmol)を氷酢酸(5mL)に溶かし、無水酢酸(0.5mL、6.5mmol)を加えた。混合物を2時間攪拌すると、その間に生成物が沈澱した。生成物を濾過し、一晩オーブン中で乾燥した。白色固体が90%収率(0.38g)で得られた。
mp 150〜153℃。
1H−NMR (DMSO−d6) δ 8.51 (d, 2H, J = 8.0), 8.33 (d, 1H, 8.0), 8.22 (d, 1H, J = 8.0), 8.12 (t, 1H, J = 8), 8.08 (s, 1H), 7.93 (d, 2H, J = 8.0), 7.74 (d, 1H, J = 8.0), 7.67 (d, 1H, J = 8.0), 6.95 (s, 2H), 6.87 (s, 2H), 2.17 (s, 3H), 2.16 (s, 3H) 1.91 (s, 2H);
13C−NMR (DMSO−d6) δ 172.0, 171.9, 168.6, 168.53, 168.50, 157.12, 156.00, 154.9, 151.9, 147.9, 139.5, 138.8, 132.6, 127.1, 126.8, 121.4, 120.7, 21.0, 19.9, 19.8;
MS (FAB) C24H21N7O4(M+H)について計算された質量: 472.5; 観察された質量:472.2.
元素分析:C24H21N7O4-0.65CH3COOH-0.5H2Oについての計算値: C, 58.60; H, 4.76; N 18.98. 実測値: C, 58.45; H, 4.70; N, 18.65。
【0107】
2−(5−アミジノベンズイミダゾール−2−イル)−6−(4−アミジノフェニル)ピリジン酢酸塩(化合物36、DB509)
酢酸(20mL)中の上記アセトキシ化合物(4)(0.3g、0.6mmol)の懸濁液を、室温でパール装置において、水素取込が止まるまで10%パラジウム・炭素(0.20g、1.90mmol)により水素化した。セライトパッドで濾過し、溶媒を蒸発させることにより、90%収率で生成物(0.30g)を得た。
mp> 300℃。
1H−NMR (DMSO−d6) δ 8.66 (d, 2H, J = 8.4), 8.38 (d, 1H, J = 7.6), 8.31 (d, 1H, J = 6.9), 8.18 (m, 2H, J = 7.2), 8.00 (d, 2H, J = 8.4), 7.85 (d, 1H, J = 7.2), 7.70 (d, 1H, J = 7.2), 1.81 (s, 9H);
13C−NMR (DMSO−d6) δ 166.4, 165.3, 165.2, 154.3, 153.4, 147.9, 142.4, 139.1, 128.72, 128.67, 128.4, 127.4, 122.5, 122.2, 121.7, 121.6, 18.5;
MS (FAB) C20H17N7(M+H)について計算された質量: 356.4; 観察された質量 356.1.
元素分析:C20H17N7-3CH3CO2H-1.5H2Oについての計算値: C, 55.50; H, 5.73; N, 17.43. 実測値: C, 55.09; H, 5.70; N, 17.23。
【0108】
実施例7
5−ブロモ−2−ニトロチオアニソール
乾燥EtOH(100mL)中の4−ブロモ−1,2−ジニトロベンゼン(11.15g、45.1mmol)の室温溶液を、加熱した後迅速に氷/水浴中で冷却することにより製造した。次いで、ナトリウム(Sodiuim)チオメトキシド(3.39g、48.4mmol)を攪拌しながら一度で加えた。生成した褐色/ワイン色混合物を室温で1.5時間攪拌し、次いで還流させた。一旦沸騰すると、熱を除き、懸濁液を30分間そのまま攪拌し続けた。生成した黄色/オレンジ色懸濁液を水(75mL)で希釈し、冷凍庫で1時間貯蔵した。次いで、固体生成物を集め、EtOH(500mL、次いで300mLに濃縮)から再結晶化することにより、オレンジ色固体(5.54g、50%)を得た。EtOHから2回目の再結晶化を行うことによりオレンジ色微細針晶として純粋な生成物を得た。
mp 163〜164.5℃。
1H−NMR (DMSO−d6): 2.56 (s, 3H), 7.57 (dd, J = 2.0, 8.8 Hz), 7.67 (d, J = 1.9 Hz, 2.56ppmでのSMeシグナルの照射時に増強されたNOE), 8.14 (d, J = 8.8 Hz).
IR (KBr, cm-1): 3104, 3081, 2986, 2920, 1580, 1552, 1502, 1329, 1288, 1088, 856, 748, 671, 522.
元素分析: C7H6BrNO2S (248.10)についての計算値: C, 33.89; H, 2.44; N, 5.65. 実測値: C, 34.11, H, 2.46; N, 5.62。
【0109】
2,5−ビス(4−ニトロ−3−チオメトキシフェニル)フラン
この化合物は、一般的文献手順(1)に従ってジオキサン(25mL)中における2,5−ビス(トリn−ブチルスタンニル)フラン(3.20g、5mmol)と5−ブロモ−2−ニトロチオアニソール(2.49g、10mmol)のカップリングにより製造された。DMF/EtOHからの集めた沈澱物の再結晶化により、オレンジ色/赤色固体(1.32g、66%)を得た。
mp 278-283℃。
1H−NMR (DMSO−d6): 2.67 (s, 6H), 7.61 (s, 2H), 7.83 (dd, J = 8.6, 1.6 Hz, 2H), 7.88 (s, 2H), 8.30 (d, J = 8.8 Hz, 2H).
元素分析:C18H14N2O5S2 (402.43)についての計算値: C, 53.72; H, 3.51; N, 6.96. 実測値: C, 53.85; H, 3.68; N, 7.07。
【0110】
2,5−ビス(4−アミノ−3−チオメトキシフェニル)フラン
乾燥EtOH(100mL)およびDMSO(20mL)中の上記ニトロ化合物(1.29g、3.2mmol)およびSnCl・2HO(5.80g、25.7mmol)の混合物を、窒素下で20時間加熱した。次いで、混合物を濃NaOH溶液(冷えている)により塩基性化し、EtOAcで抽出した。抽出物を水、次いでブラインで洗浄し、次いで乾燥(NaSO)した。濾過した抽出物に、シリカゲルを加え、溶媒を真空中で除去した。生成物/シリカゲルを、ヘキサン中20%EtOAcで溶離するカラムクロマトグラフィー(SiO)にかけた。均一な赤色フラクションを濃縮することにより、黄褐色/赤色固体を得、これをヘキサンと磨砕し、集めた。収率:0.74g(68%)。
m.p. 132〜134。
1H−NMR(DMSO−d6): 2.37 (s, 6H), 5.38 (s, 2NH), 6.67 (s, 2H), 6.75 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.39 (dd, J = 2.0, 8.4 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 1.8 Hz, 2H)。
【0111】
2,5−ビス(4−グアニジノ−3−チオメトキシフェニル)フラン二塩酸塩(化合物42、DB815)
この化合物は、文献(1)(およびDB762について上述)で概説された要領で上記ジアミン(0.31g、0.9mmol)から、同様のグアニジン合成についての標準2段階手順を用いて製造された。中間体ジ−Bocグアニジンを、カラムクロマトグラフィー(SiO、ヘキサン中10%EtOAc)後に淡黄色固体(0.42g、56%)として得た。
1H−NMR (CDCl3): 1.54 (s, 36H), 2.44 (s, 6H), 6.67 (s, 2H), 7.62 (dd, J = 1.6, 8.4 Hz, 2H), 7.76 (s, 2H), 8.35 (d, J = 8.6 Hz, 2H).
EtOH/CH2Cl2中での乾燥HCl処理により、定量的収率(0.25g)で黄褐色固体として標記生成物を得た。
1H−NMR (DMSO−d6): 2.58 (s, 6H), 7.29 (s, 2H), 7.31 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.41 (br s, 8NH), 7.67-7.71 (m, 4H), 9.57 (br s, 2NH).
元素分析:C20H22N2OS2・2HCl・0.75H2O (512.98)についての計算値: C, 46.82; H, 5.01; N, 16.38. 実測値: C, 47.18; H, 5.09; N, 15.99。
【0112】
実施例8
5−[(4−シアノ−2−メチル)−フェニル]−5−(4−ホルミルフェニル)−フラン
35mLの水および5mLの濃HCl中の4−アミノ−3−メチルベンゾニトリル(5g、0.038mmol)の懸濁液を、水10mL中の(3.9g、0.056モル)NaNOの溶液により0℃でジアゾ化し、そのまま30分間0℃で攪拌し続けた。ジアゾ化混合物を、30分間20mLアセトンおよび30mL水中の2−フルフリルアルデヒド(3.9g、0.042モル)およびCuCl・2HO(10モル%)の溶液に攪拌しながら加え、そのまま室温で12時間攪拌し続け、沈澱した褐色固体を濾過し、青色が消えるまで水で洗浄した。それを熱エタノールに溶かし、炭で処理し、濾過し、エーテルと磨砕し、放置後0.43g(54%)の白色結晶固体を得た。
m.p. 206-8℃
1H−NMR(DMSO−d6): 9.68(s, 1H), 7.94(d, 1H, J=8.1Hz), 7385(d, 1H, J=1.2), 7.78(dd, 1H, J=1.2Hz, J=7.1Hz), 7.68(d, 1H, J=3.9Hz), 7.26(d, 1H, J=3.9Hz), 2.56(s, 3H);
13C−NMR(DMSO−d6): 178.4, 155.7, 152.0, 136.7, 134.8, 132.2, 129.9, 128.2, 124.1, 118.3, 113.8, 111.4;
MS: m/e 211 (M+)。
【0113】
2−{2−[5(6)−シアノ]ベンズイミダゾリル}−5−[(4−シアノ−2−メチル)−フェニル]−フラン
50mLの乾燥エタノール中のアルデヒド(2.11g、0.01モル)、4−シアノ−1,2−フェニレンジアミン(1.33g、0.01mmol)および1,4−ベンゾキノン(1.08g、0.01mmol)の混合物を、N下で8時間、還流下で加熱した。反応混合物を冷却し、エーテルで希釈し、濾過した。固体を集め、20分間エタノール:エーテル(1:3)と攪拌し、黄褐色固体を濾過し、それを熱メタノールに溶かし、濾過し、真空中で濃縮し、エーテルで希釈し、分離した固体を濾過し、エーテルで洗浄し、70℃で12時間、真空中で乾燥した。2.15 g (61%)。
m.p. 168〜9℃ 分解,
1H−NMR (DMSO−d6/D2O): 8.10 (d,1H,J=8Hz), 8.07(s,1H), 7.78(s,1H), 7.77(d,1H,J=8Hz), 7.73 (d,1H,J=8Hz), 7.57 (brd,1H,J=8Hz), 7.44(d,1H,J=3.6Hz), 7.18(d,1H,J=3.6Hz), 2.59(s,3H).
13C−NMR(DMSO−d6): 152.5, 146.5, 145.2, 142.0, 139.8, 135.8, 134.8, 132.8, 129.8, 127.4, 125.7, 120.4, 119.9, 118.6, 115.9, 114.2, 114.1, 110.3, 104.0, 21.3;
MS: m/e 324 (M+1).
元素分析:C20H12N4O・1.5H2Oについての計算値: C, 68.37; H, 4.30; N, 15.94. 実測値: C, 68.71; H, 4.16; N, 15.69。
【0114】
2−{2−[5(6)−アミジノ]ベンズイミダゾリル}−5−[(4−アミジノ−2−メチル)−フェニル]−フラン三塩酸塩(化合物45、DB850)
75mLエタノール中の上記ジニトリル(2g、0.006モル)を、0℃でHClガスにより飽和させ、TLCが出発ニトリルの消失を示すまで室温で攪拌し、エーテルで希釈し、イミドエステル塩酸塩を濾過し、エーテルで洗浄し、30℃で5時間、真空中で乾燥した。2.7g(86%)。
1.3g(0.0019モル)イミドエステル塩酸塩をエタノールに懸濁し、0℃でアンモニアにより飽和し、室温で24時間攪拌し、溶媒除去後、エーテル:エタノール(6:1)で希釈し、濾過した。黄色アミジンを再懸濁し、HClガスで処理することにより、黄色アミジン塩酸塩0.57g(57.5%)を得た。
m.p.>290℃ 分解。
1H−NMR (DMSO−d6/D2O): 8.15 (br, 1H), 8.12(d, 1H, J=1.5), 7.98-7.60(m, 3H), 7.67(dd, 1H, J=1.5, J=7.5), 7.50(d, 1H, J=3.6), 7.19(d, 1H, J=3.6), 2.62(s, 3H);
13C−NMR (DMSO−d6/D2O): 166.4, 165.4, 153.6, 146.1, 144.6, 142.0, 139.5, 135.9, 133.7, 131.3, 127.8, 127.1, 126.2, 122.9, 122.1, 116.7, 115.5, 115.2, 114.5, 22.0;
FAB MS: m/e 359 (M++1);
元素分析:C20H18N6O・3HCl・3.5H2Oについての計算値: C, 45.25; H, 5.32; N, 15.38. 実測値: C, 44.94; H, 5.28; N, 15.37。
【0115】
実施例9
2,5−ビス(2−ベンジルオキシ−4−ニトロフェニル)フラン
この化合物は、一般的文献手順(1)に従ってジオキサン(10mL)中における2,5−ビス(トリ−n−ブチルスタンニル)フラン(1.60g、2.5mmol)と3−ベンジルオキシ−4−ブロモニトロベンゼン(1.54g、5mmol)のカップリングにより製造された。DMF/EtOHからの集めた沈澱物の再結晶化により、オレンジ色固体(0.98g、75%)を得た。
mp 233−237℃.
1H−NMR (DMSO−d6): 5.45 (s, 4H), 7.24 (s, 2H), 7.38-7.45 (m, 6H), 7.53 (d, J = 7.3 Hz, 4H), 7.92 (dd, J = 2.0, 8.6 Hz, 2H), 8.01 (d, J = 2.2 Hz, 2H), 8.18 (d, J = 8.6 Hz, 2H)。
【0116】
2,5−ビス(4−アミノ−2−ヒドロキシフェニル)フラン
EtOAc(40mL)および乾燥EtOH(10mL)中の上記ニトロ化合物(0.96g、1.8mmol)およびPd/C(10%)(0.10g)の懸濁液を、水素取込が静まるまで(4時間)50psiで水素化した。触媒をセライト濾過により除去した後、溶液を真空中で濃縮することにより、ゴム質オレンジ色固体を得た。エーテルで磨砕することにより、明褐色/オレンジ色固体(0.52g、定量的)を得た。
m.p.>150℃ 分解。
1H−NMR (DMSO−d6): 5.09 (s, 4H), 6.10-6.15 (m, 4H), 6.58 (s, 2H), 7.39 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 9.46 (s, 2OH)。
【0117】
2,5−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−ピリジルイミノ)アミノ]フラン二塩酸塩(化合物43、DB750)
この化合物は、一般的文献手順(1)に従って上記ジアミン(0.282g、1.0mmol)とS−(2−ナフチルメチル)−2−ピリジルチオイミデート臭化水素酸塩(0.756g、2.1mmol)との反応により製造された。通常の後処理を用いて、エーテルと磨砕後に黄色固体を得た。EtOH/水から再結晶化することにより、黄色/オリーブ色固体(0.34g、69%)として純粋な遊離塩基を得た。mp163.5〜165℃。
乾燥HClで遊離塩基のEtOH溶液を処理することにより標記塩を製造し、次いで溶液を真空中でほぼ濃縮乾固することにより、懸濁液を得た。エーテルで希釈後、赤色/オレンジ色固体を集め、真空中で乾燥した。
1H−NMR (DMSO−d6): 7.02 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.15 (m, 4H), 7.83 (dd, J = 4.6, 7.5 Hz, 2H), 8.03 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 8.20 (m, 2H), 8.43 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 8.88 (d, J = 4.6 Hz, 2H), 9.30 (br s, NH), 10.04 (br s, NH), 10.94 (s, 2OH), 11.76 (br s, NH).
元素分析: C28H22N6O3・2HCl・1.5H2O (590.46)についての計算値: C, 56.95; H, 4.61; N, 14.23; Cl, 12.01. 実測値: C, 57.02; H, 4.71; N, 13.93; Cl, 12.00。
【0118】
実施例10
表4は、式I〜VIで示されるある種の化合物についてのインビトロデータを示す。特に、表4は、トリパノソーマ・ブルセイ・ローデシエンセ(Trypanosoma brucei rhodesiense)(T.b.r.)およびプラスモディウム・ファルシパルム(Plasmodium falciparum)(P.f.)に対する式I〜VIIで示されるある種の化合物の有効性を示す。ある種の化合物は、インビボでのT.b.r.の処置に有効であることが示された。すなわち、これらの化合物は、第2段階ヒトアフリカトリパノソーマ症の治療法として使用され得る。
【表5】

【0119】
本発明の様々な詳細は、本発明の範囲から逸脱することなく、変更され得ることは言うまでもない。さらに、前述の記載は、説明を目的としているのに過ぎないのであって、制限する目的ではないものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式:
【化1】

[式中、
X'およびX”は、各々独立して、アルキル、アルキレン、酸素、オキシ、オキシアルキル、アルキルオキシ、アルキルオキシアルキル、および
【化2】

から成る群から選択され、
m、n、pおよびqは、各々独立して0〜10の整数であり、
Lは、ヒドロキシアルキル、1,2−オキサゾール、1,3−オキサゾール、フェニル、ナフチル、ピリミジン、アルキル置換ピリミジンおよび
【化3】

(式中、R11は、Hまたはアルキルである)
から成る群から選択され、
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、各々独立して、H、アルキル、ヒドロキシル、オキシアルキル、アルキルオキシ、ハロ、アリールおよびYから成る群から選択され、R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10のうちの少なくとも一つはYであるものとし、Yは、
【化4】

{式中、
12は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
13およびR14は、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはR12およびR13は、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
12およびR13は、一緒になって
【化5】

(式中、jは1〜3の整数であり、R15はHまたは上記で示したYである)
である}
から成る群から選択される]
を有する化合物。
【請求項2】
p、mおよびnが、各々1であり、
Lがアルキルであり、
X'およびX”が、各々
【化6】

(式中、qは1〜10の整数である)
であり、
およびRが、
【化7】

である、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
化合物が、以下の構造:
【化8】

を有する、請求項2記載の化合物。
【請求項4】
m、nおよびpが各々1であり、
X'およびX”が各々オキシアルキルであり、
Lがヒドロキシアルキルであり、
そしてRおよびR
【化9】

である、請求項1記載の化合物。
【請求項5】
化合物が、以下の構造:
【化10】

を有する、請求項4記載の化合物。
【請求項6】
mおよびnが1であり、
pが8であり、
X'およびX”が各々酸素であり、
Lがメチレンであり、そして

【化11】

である、請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項7】
化合物が以下の構造:
【化12】

を有する、請求項6記載の化合物。
【請求項8】
mおよびnが0であり、
pが1であり、
Lが1,2−オキサゾールであり、そして
およびRが、
【化13】

である、請求項1記載の化合物。
【請求項9】
化合物が以下の構造:
【化14】

を有する、請求項8記載の化合物。
【請求項10】
mおよびnが0であり、
pが1であり、
Lが1,2−オキサゾールであり、そして
およびRが、
【化15】

である、請求項1記載の化合物。
【請求項11】
化合物が以下の構造:
【化16】

を有する、請求項10記載の化合物。
【請求項12】
mが0であり、
nおよびpが各々1であり、
Lが1,3−オキサゾールであり、
X”がアルキルであり、そして
およびRが、
【化17】

である、請求項1記載の化合物。
【請求項13】
化合物が以下の構造:
【化18】

を有する、請求項12記載の化合物。
【請求項14】
m、nおよびpが各々1であり、
Lがフェニルであり、
X'およびX”が各々オキシアルキルであり、そして
およびRが、各々
【化19】

である、請求項1記載の化合物。
【請求項15】
化合物が以下の構造:
【化20】

を有する、請求項14記載の化合物。
【請求項16】
化合物が以下の構造:
【化21】

を有する、請求項14記載の化合物。
【請求項17】
m、nおよびpが各々1であり、
Lがフェニルであり、
X'およびX”が各々酸素であり、そして
およびRが、各々
【化22】

である、請求項1記載の化合物。
【請求項18】
化合物が以下の構造:
【化23】

を有する、請求項17記載の化合物。
【請求項19】
m、nおよびpが各々1であり、
Lがナフチルであり、
X'およびX”が各々オキシアルキルであり、そして
およびRが、各々
【化24】

である、請求項1記載の化合物。
【請求項20】
化合物が以下の構造:
【化25】

を有する、請求項19記載の化合物。
【請求項21】
化合物が以下の構造:
【化26】

を有する、請求項19記載の化合物。
【請求項22】
m、nおよびpが各々1であり、
Lがナフチルであり、
X'およびX”が各々オキシアルキルであり、そして
およびRが、各々
【化27】

である、請求項1記載の化合物。
【請求項23】
化合物が以下の構造:
【化28】

を有する、請求項22記載の化合物。
【請求項24】
化合物が以下の構造:
【化29】

を有する、請求項22記載の化合物。
【請求項25】
m、nおよびpが各々1であり、
Lがナフチルであり、
X'およびX”が各々オキシアルキルであり、そして
およびRが、各々
【化30】

である、請求項1記載の化合物。
【請求項26】
化合物が以下の構造:
【化31】

を有する、請求項25記載の化合物。
【請求項27】
m、nおよびpが各々1であり、
Lがナフチルであり、
X'およびX”が各々オキシアルキルであり、そして
およびRが、各々
【化32】

である、請求項1記載の化合物。
【請求項28】
化合物が以下の構造:
【化33】

を有する、請求項27記載の化合物。
【請求項29】
m、nおよびpが各々1であり、
Lが
【化34】

であり、
X'およびX”が各々オキシアルキルであり、そして
およびRが、各々
【化35】

である、請求項1記載の化合物。
【請求項30】
化合物が以下の構造:
【化36】

を有する、請求項29記載の化合物。
【請求項31】
p、mおよびnが各々1であり、
Lがアルキルであり、
X'およびX”が各々オキシアルキルであり、
がアルキル置換ベンズイミダゾールであり、そして
が、
【化37】

である、請求項1記載の化合物。
【請求項32】
化合物が以下の構造:
【化38】

を有する、請求項31記載の化合物。
【請求項33】
p、mおよびnが各々1であり、
Lがアルキルであり、
X'およびX”が各々オキシアルキルであり、そして
およびRが、各々
【化39】

である、請求項1記載の化合物。
【請求項34】
化合物が以下の構造:
【化40】

を有する、請求項33記載の化合物。
【請求項35】
pおよびnが各々0であり、
mが1であり、
X'がオキシアルキルであり、そして
が、
【化41】

である、請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項36】
化合物が以下の構造:
【化42】

を有する、請求項35記載の化合物。
【請求項37】
nおよびpが各々0であり、
mが1であり、
X'がオキシアルキルであり、
がアルキルであり、そして

【化43】

である、請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項38】
化合物が以下の構造:
【化44】

を有する、請求項37記載の化合物。
【請求項39】
nおよびpが各々0であり、
mが1であり、
X'がオキシアルキルであり、
が水素であり、そして

【化45】

である、請求項1記載の化合物。
【請求項40】
化合物が以下の構造:
【化46】

を有する、請求項39記載の化合物。
【請求項41】
nおよびmが各々0であり、
pが1であり、
Lがアルキル置換ピリミジンであり、そして
およびRが各々
【化47】

である、請求項1記載の化合物。
【請求項42】
化合物が以下の構造:
【化48】

を有する、請求項41記載の化合物。
【請求項43】
一般式:
【化49】

[式中、
mは0〜5の整数であり、
nは0〜5の整数であり、
pは0〜5の整数であり、
X'およびX”は、各々独立してフェニルまたはチオフェンであり、
Lは、C1−10直鎖アルキル、C1−10分枝鎖アルキル、シクロアルキル、フェニル、ナフチル、およびアルキル置換フェニルから成る群から選択され、
、R、R、R、R、R、R、RおよびRは、各々独立して、H、アルキル、ヒドロキシル、アルキルオキシ、オキシアルキル、ハロ、アリールおよびYから成る群から選択され、R、R、R、R、R、R、R、RおよびRのうち少なくとも1個はYであるものとし、Yは、
【化50】

{式中、
12は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
13およびR14は、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはR12およびR13は、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
12およびR13は、一緒になって
【化51】

(式中、jは1〜3の整数であり、R15はHまたは上記で示したYである)
である}
から成る群から選択される]
を有する化合物。
【請求項44】
pが0であり、
mおよびnが各々1であり、
X'およびX”が各々フェニルであり、そして
およびRが各々
【化52】

である、請求項43記載の化合物。
【請求項45】
化合物が以下の構造:
【化53】

を有する、請求項44記載の化合物。
【請求項46】
mおよびnが各々0であり、
pが1であり、
Lがナフチルであり、そして
およびRが各々
【化54】

である、請求項43記載の化合物。
【請求項47】
化合物が以下の構造:
【化55】

を有する、請求項46記載の化合物。
【請求項48】
mおよびnが各々1であり、
pが2であり、
X'およびX”が各々フェニルであり、
Lがアルキルであり、そして
およびRが各々
【化56】

である、請求項43記載の化合物。
【請求項49】
化合物が以下の構造:
【化57】

を有する、請求項48記載の化合物。
【請求項50】
m、nおよびpが各々1であり、
X'およびX”が各々フェニルであり、
Lがアルキルであり、そして
およびRが各々
【化58】

である、請求項43記載の化合物。
【請求項51】
化合物が以下の構造:
【化59】

を有する、請求項50記載の化合物。
【請求項52】
m、nおよびpが各々1であり、
X'およびX”が各々フェニルであり、
Lがシクロアルキルであり、そして
およびRが各々
【化60】

である、請求項43記載の化合物。
【請求項53】
化合物が以下の構造:
【化61】

を有する、請求項52記載の化合物。
【請求項54】
m、nおよびpが各々1であり、
Lがアルキルであり、
X'がチオフェンであり、
X”がフェニルであり、そして
およびRが各々
【化62】

である、請求項43記載の化合物。
【請求項55】
化合物が以下の構造:
【化63】

を有する、請求項54記載の化合物。
【請求項56】
pが1であり、
mおよびnが各々0であり、
Lがアルキル置換フェニルであり、
、R、R、R、RおよびRが各々水素であり、そして
およびRが各々
【化64】

である、請求項43記載の化合物。
【請求項57】
化合物が以下の構造:
【化65】

を有する、請求項56記載の化合物。
【請求項58】
p、mおよびnが各々1であり、
X'およびX”が各々アルキルであり、
Lがフェニルであり、
、R、R、R、RおよびRが各々水素であり、そして
およびRが各々
【化66】

である、請求項43記載の化合物。
【請求項59】
化合物が以下の構造:
【化67】

を有する、請求項58記載の化合物。
【請求項60】
pが1であり、
mおよびnが各々0であり、
Lがフェニルであり、そして
およびR
【化68】

である、請求項43記載の化合物。
【請求項61】
化合物が以下の構造:
【化69】

を有する、請求項60記載の化合物。
【請求項62】
mおよびnが各々1であり、
pが2であり、
X'およびX”が各々フェニルであり、
Lがアルキルであり、そして
およびR
【化70】

である、請求項43記載の化合物。
【請求項63】
化合物が以下の構造:
【化71】

を有する、請求項62記載の化合物。
【請求項64】
一般式:
【化72】

[式中、
Lは、フェニル、ピリジンまたはヒドロキシ−フェニルであり、
p、mおよびnは、各々独立して0〜5の整数であり、
X'およびX”は、各々独立して、C1−10直鎖アルキル、C1−10分枝鎖アルキル、およびシクロアルキルから成る群から選択され、
、R、R、R、R、R、R、RおよびRは、各々独立して、H、アルキル、ヒドロキシル、アルキルオキシ、オキシアルキル、ハロ、アリールおよびYから成る群から選択され、R、R、R、R、R、R、R、RおよびRのうち少なくとも1個はYであるものとし、Yは、
【化73】

{式中、
12は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
13およびR14は、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはR12およびR13は、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
12およびR13は、一緒になって
【化74】

(式中、jは1〜3の整数であり、R15はHまたは上記で示したYである)
である}
から成る群から選択される]
を有する化合物。
【請求項65】
nが0であり、
mおよびpが各々1であり、
Lがフェニルであり、
X'がアルキルであり、
がアルコキシルであり、そして

【化75】

である、請求項65記載の化合物。
【請求項66】
化合物が以下の構造:
【化76】

を有する、請求項65記載の化合物。
【請求項67】
nが0であり、
mおよびpが各々1であり、
Lがフェニルであり、
X'がアルキルであり、
がアルキルであり、そして

【化77】

である、請求項64記載の化合物。
【請求項68】
化合物が以下の構造:
【化78】

を有する、請求項67記載の化合物。
【請求項69】
nが0であり、
mおよびpが各々1であり、
Lがフェニルであり、
X'がアルキルであり、
がハロであり、そして

【化79】

である、請求項64記載の化合物。
【請求項70】
化合物が以下の構造:
【化80】

を有する、請求項69記載の化合物。
【請求項71】
mおよびnが各々0であり、
pが1であり、
Lがピリジンであり、そして
およびRが各々
【化81】

である、請求項64記載の化合物。
【請求項72】
化合物が以下の構造:
【化82】

を有する、請求項71記載の化合物。
【請求項73】
p=1、
mおよびnが各々0であり、
Lがヒドロキシ−フェニルであり、そして
およびRが各々
【化83】

である、請求項64記載の化合物。
【請求項74】
化合物が以下の構造:
【化84】

を有する、請求項73記載の化合物。
【請求項75】
一般式:
【化85】

[式中、
Lは、C2−10直鎖アルキル、C1−10分枝鎖アルキル、およびシクロアルキルから成る群から選択され、
およびRは、
【化86】

{式中、
は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
およびRは、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはRおよびRは、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
およびRは、一緒になって
【化87】

(式中、jは1〜3の整数であり、Rは、HおよびRおよびRが選択され得る基から成る群から選択される)
である}
から成る群から選択される]
を有する化合物。
【請求項76】
Lがアルキルであり、そして
およびRが各々
【化88】

である、請求項75記載の化合物。
【請求項77】
化合物が以下の構造:
【化89】

を有する、請求項76記載の化合物。
【請求項78】
Lがアルキルであり、そして
およびRが各々
【化90】

である、請求項76記載の化合物。
【請求項79】
化合物が以下の構造:
【化91】

を有する、請求項78記載の化合物。
【請求項80】
一般式:
【化92】

を有する化合物。
【請求項81】
Lがアルキルである、請求項80記載の化合物。
【請求項82】
化合物が以下の構造:
【化93】

を有する、請求項81記載の化合物。
【請求項83】
一般式:
【化94】

[式中、
Xは酸素であり、
AおよびBは、各々窒素または酸素であり、
、R、R、R、R、R、R、RおよびRは、各々独立して、H、アルキル、ヒドロキシル、アルキルオキシ、オキシアルキル、ハロ、アリールおよびYから成る群から選択され、R、R、R、R、R、R、R、RおよびRのうち少なくとも1個はYであるものとし、Yは、
【化95】

{式中、
12は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
13およびR14は、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはR12およびR13は、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
12およびR13は、一緒になって
【化96】

(式中、jは1〜3の整数であり、R15はHまたは上記で示したYである)
である}
から成る群から選択される]
を有する化合物。
【請求項84】
Xが酸素であり、
Aが酸素であり、
Bが窒素であり、そして
およびRが各々
【化97】

である、請求項83記載の化合物。
【請求項85】
化合物が以下の構造:
【化98】

を有する、請求項84記載の化合物。
【請求項86】
一般式:
【化99】

[式中、
Xは酸素であり、そして
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、各々独立して、H、アルキル、ヒドロキシル、オキシアルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、ハロ、アリールおよびYから成る群から選択され、R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10のうち少なくとも1個はYであるものとし、Yは、
【化100】

{式中、
12は、H、ヒドロキシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アシルオキシおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択され、
13およびR14は、各々独立して、H、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキルおよびアルキルアミノアルキルから成る群から選択されるか、
またはR13およびR14は、一緒になって
【化101】

であるか、
またはR12およびR13は、一緒になってC〜C10アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルキレンを表すか、または
12およびR13は、一緒になって
【化102】

(式中、jは1〜3の整数であり、R15はHまたは上記で示したYである)
である}
から成る群から選択される]
を有する化合物。
【請求項87】
Xが酸素であり、
およびRが各々アルキルチオであり、そして
およびRが各々
【化103】

である、請求項86記載の化合物。
【請求項88】
化合物が以下の構造:
【化104】

を有する、請求項87記載の化合物。
【請求項89】
Xが酸素であり、
およびRがヒドロキシルであり、
そしてRおよびRが各々
【化105】

である、請求項86記載の化合物。
【請求項90】
化合物が以下の構造:
【化106】

を有する、請求項89記載の化合物。

【公表番号】特表2007−521237(P2007−521237A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−509376(P2005−509376)
【出願日】平成15年9月5日(2003.9.5)
【国際出願番号】PCT/US2003/027963
【国際公開番号】WO2005/033065
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(500459410)ユニバーシティ オブ ノース カロライナ アット チャペル ヒル (16)
【出願人】(503164982)ジョージア・ステイト・ユニバーシティ・リサーチ・ファウンデーション・インコーポレイテッド (11)
【氏名又は名称原語表記】GEORGIA STATE UNIVERSITY RESEARCH FOUNDATION, INC.
【Fターム(参考)】