情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
【課題】ユーザに対して、現在行っているオペレーションの起点および該起点からの連続性を容易に把握させる。
【解決手段】ボタンの画像を含む基本画面をタッチパネルに表示させる映像処理機能部57と、ボタンの画像に対するユーザ操作が行われたことを検知するユーザ操作検知機能部51aと、ユーザ操作が検知されたことを受けてボタンの画像に割り当てられた所定の機能を提供するために基本画面に重畳して表示されるポップアップ画像を生成する重畳表示画像生成機能部51bとを備え、映像処理機能部57は、基本画面にポップアップ画像が重畳された画面をタッチパネルに表示させ、ポップアップ画像は、ボタンの画像とポップアップ画像との関連性を視覚的に把握させ、ポップアップ画像の表示内容が更新された場合にも継続して表示される関連性表示画像を含む情報処理装置とした。
【解決手段】ボタンの画像を含む基本画面をタッチパネルに表示させる映像処理機能部57と、ボタンの画像に対するユーザ操作が行われたことを検知するユーザ操作検知機能部51aと、ユーザ操作が検知されたことを受けてボタンの画像に割り当てられた所定の機能を提供するために基本画面に重畳して表示されるポップアップ画像を生成する重畳表示画像生成機能部51bとを備え、映像処理機能部57は、基本画面にポップアップ画像が重畳された画面をタッチパネルに表示させ、ポップアップ画像は、ボタンの画像とポップアップ画像との関連性を視覚的に把握させ、ポップアップ画像の表示内容が更新された場合にも継続して表示される関連性表示画像を含む情報処理装置とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に接続される情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示部に表示される画面を、メイン画面、メニュー画面およびサブ画面で構成し、メニュー画面をメイン画面の中にポップアップ表示する情報表示装置があり(特許文献1を参照)、また、ナビ画面内に重ねて表示されたメニュー画面に表示されるショートカットボタンの編集を行うことが可能な車載電子機器がある(特許文献2を参照)。
【特許文献1】特開2004−75206号公報
【特許文献2】特開2008−33763号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来、情報処理装置に接続された表示装置に新たな情報を表示する場合に、表示装置の表示領域内の一部の領域を除く領域に既に表示されている表示内容を維持しつつ、該一部の領域に新たな情報を表示することで、表示装置の表示領域内に新たな画面が現れたかのような視覚効果を持たせる、所謂ポップアップ表示を行う技術がある。そして、このようなポップアップ画像内に、ボタンアイコン等の、ユーザ操作のためのコントロール要素を配置して、ユーザに新たなインターフェースを提供する技術がある。
【0004】
このようなポップアップ表示によれば、既に表示されている表示内容を維持したままユーザに新たな情報を提供することが可能である。しかし、新たに表示されたポップアップ画像内でユーザ操作を受け付けて、ポップアップ画像内の表示をユーザ操作に従って順次更新していくと、ポップアップ画像が表示される起点となった操作との連続性の把握が困難となる虞がある。即ち、例えば、カーナビゲーション装置における、条件を指定して目的地を検索し、最終的に目的地を設定するような複数のステップを踏むオペレーションにおいて、始めにどのような操作を行うことでポップアップ画像を表示させ、その後どのような経過を辿って現在の表示内容に辿り着き、次の操作として何を行うべきか、等の状況をユーザに把握させることが困難となる虞があった。
【0005】
本発明は、上記した問題に鑑み、ユーザに対して、現在行っているオペレーションの起点および該起点からの連続性を容易に把握させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記した課題を解決するために、所定の表示要素に対するユーザ操作が検知されたことを受けて表示される重畳表示画像に、この所定の表示要素と重畳表示画像との関連性を視覚的に把握させ、重畳表示画像の表示内容が更新された場合にも継続して表示される関連性表示画像を含ませることで、ユーザに対して、現在行っているオペレーションの起点および該起点からの連続性を容易に把握させることを可能にした。
【0007】
詳細には、本発明は、入力された信号に従って表示を行う表示装置に接続され、所定の機能に関連付けられた所定の表示要素を含む基本画面を前記表示装置に表示させるための信号を生成して前記表示装置に出力する映像処理手段と、前記表示装置に表示された前記所定の表示要素に対するユーザ操作が行われたことを検知するユーザ操作検知手段と、前記ユーザ操作検知手段によって前記ユーザ操作が検知されたことを受けて、前記所定の表示要素に割り当てられた前記所定の機能を提供するために前記基本画面に重畳して表示される重畳表示画像を生成する重畳表示画像生成手段と、を備え、前記映像処理手段は、前
記重畳表示画像生成手段によって前記重畳表示画像が生成された場合に、前記基本画面に該重畳表示画像が重畳された画面を前記表示装置に表示させるための信号を生成して前記表示装置に出力し、前記重畳表示画像生成手段によって生成される前記重畳表示画像は、前記所定の表示要素と該重畳表示画像との関連性を視覚的に把握させるための関連性表示画像であって、該重畳表示画像の表示内容が更新された場合にも継続して表示される関連性表示画像を含む、情報処理装置である。
【0008】
本発明において、基本画面とは、重畳表示画像が手前に重ねて表示される画面、即ち、重畳表示画像から見て背景となる画面であり、GUI(Graphical User Interface)を備える車載機等のシステムにおけるデスクトップ画面やウィンドウ画面、ナビゲーション画面やAV(Audio Visual)画面、ナビゲーション画面、等がこれにあたる。但し、基本画面は上記した例に限定されるものではなく、重畳表示画像の背景となり得る画面であればよい。
【0009】
基本画面には、所定の機能に関連付けられた所定の表示要素が含まれる。ここで、所定の機能とは、情報処理装置によって提供される様々な機能のうちの何れかであり、例えば、情報処理装置が車載機に搭載される場合には、ナビゲーション画面から起動される目的地検索/設定機能が挙げられる。所定の機能は、該機能を呼び出すための所定の表示要素に対するユーザ操作が受け付けられることによって起動される。このため、所定の表示要素は、このような機能の呼出操作が行えることをユーザに直感的に把握させることが出来る画像であることが好ましく、多くの場合、グラフィックや文字として表現され、ボタンとして機能する画像(アイコン)である。
【0010】
このような表示要素に対するユーザ操作が行われると、操作された表示要素に関連した機能が起動されるが、同時に、このようなユーザ操作はユーザ操作検知手段によって検知され、重畳表示画像生成手段による重畳表示画像の生成が行われる。本発明において、重畳表示画像とは、所定の機能を提供するために基本画面の手前に重畳されて表示される画像であり、GUIを備えるシステムにおける所謂ポップアップ画像がこれにあたる。例えば、車載機において、ナビゲーション画面に表示された、目的地検索/設定機能を呼び出すための表示要素に対するユーザ操作が検知されると、目的地検索/設定機能をオペレーションするための重畳表示画像が生成され、基本画面であるナビゲーション画面の手前に重ねてポップアップ表示される。
【0011】
ここで、本発明は、重畳表示画像に、この重畳表示画像と、ユーザ操作に係る所定の表示要素(ボタン等)との関連性を示す関連性表示画像が含まれ、この関連性表示画像が重畳表示画像の更新に拘らず継続して表示される点で特徴を有する。関連性表示画像とは、ユーザ操作に係る表示要素と、このユーザ操作の結果表示された重畳表示画像との関連性をユーザに視覚的に把握させるための画像である。関連性表示画像としては、例えば、吹き出し状の画像が用いられてもよいし、重畳表示画像をユーザ操作に係る表示要素と繋ぐコネクタ状の画像等、その他の様々な種類の画像が用いられてよい。
【0012】
本発明によれば、関連性表示画像を用いて、ユーザ操作に係る表示要素と、この表示要素に対するユーザ操作を受けて重畳表示された重畳表示画像との連続性を表示することで、現在行っているオペレーションの起点および該起点からの連続性を容易にユーザに把握させることが出来る。
【0013】
また、前記映像処理手段は、前記重畳表示画像生成手段によって新たに生成された前記重畳表示画像を表示する際に、前記ユーザ操作に係る前記所定の表示要素が表示されている位置を起点として該重畳表示画像が出現するアニメーションを前記表示装置に表示させるための信号を生成および出力してもよい。重畳表示画像を表示する際に、表示の契機と
なったユーザ操作が行われた表示要素を起点とする視覚効果が付加されることで、より直感的に、ユーザに対してオペレーションの起点および連続性を把握させることが可能となる。
【0014】
また、前記重畳表示画像は、該重畳表示画像内において情報をスクロール表示可能な画面であってもよい。重畳表示画像内においてスクロール表示を可能とすることで、限られた重畳表示画像において、より多くの情報をユーザに伝達することが可能となる。なお、重畳表示画像内において情報がスクロール表示されることで、重畳表示画像の表示内容が更新される場合にも、上記関連性表示画像は継続して表示される。
【0015】
なお、ユーザ操作は、情報処理装置に接続されたマウスやキーボード、ハードウェアとして設けられたボタン等の入力装置を介して受け付けられてもよいが、前記表示装置は、タッチパネルディスプレイであり、前記ユーザ操作検知手段は、該タッチパネルディスプレイに対して行われたユーザによる接触操作を検知してもよい。このようにすることで、ユーザが実際に接触操作をするために触れた箇所と重畳表示画像との関連性が表示されることとなり、より直感的に、ユーザに対してオペレーションの起点および連続性を把握させることが可能となる。
【0016】
また、本発明は、コンピュータが実行する方法、又はコンピュータを上記各手段として機能させるためのプログラムとしても把握することが可能である。また、本発明は、そのようなプログラムをコンピュータその他の装置、機械等が読み取り可能な記録媒体に記録したものでもよい。ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。
【発明の効果】
【0017】
本発明によって、ユーザに対して、現在行っているオペレーションの起点および該起点からの連続性を容易に把握させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、この発明を実施するための最良の形態を例示的に説明する。以下に示す実施形態は例示であり、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0019】
<構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置1の外観図である。なお、ナビゲーション装置としては、例えば富士通テン株式会社のAVN(登録商標。Audio Visual Navigation)等の車載用ナビゲーション装置がある。但し、本発明は、例えば携帯型のナビゲーション機能を有する電子機器等、車載して利用できるものであれば如何なる電子機器にも適用可能である。本実施形態に係るナビゲーション装置1は、2DIN(Deutsche Industrie Normen)の本体・モニタ一体型カーナビゲーション装置であり、車両の現在地や目的地までの経路の案内等を行うカーナビゲーション機能や、各種オーディオ/ビジュアル(以下、AVという)コンテンツの再生機能、放送波を受信する機能等を有している。ナビゲーション装置1は、運転席や助手席の乗員の手が届きやすいダッシュボードの中央付近に設置された状態で使用されるものであり、メインユニット2とディスプレイユニット3とで構成されている。
【0020】
図2は、ナビゲーション装置1の構成図である。メインユニット2は、電子部品類で構成されており、ブレーキ検知部4、リバース検知部5、携帯式プレーヤインターフェース6、放送波受信部7、外部音声/映像入力部8、GPS情報受信部9、車速検知部10、カメラ映像入力部11、アンプ12、開閉制御部13A、角度制御部13B、角度センサ
14、モータ15、CDドライブ16、カードメモリインターフェース17、リセットボタン18、ジャイロセンサ19、制御部20が内蔵されている。ディスプレイユニット3は、主に、車両の乗員に対して各種の情報を映像で表示するとともに、ユーザ操作を受け付ける役割を司るデバイス類で構成されており、タッチパネル21、表示処理部22、操作受付部23、操作ボタン24、赤外線受/発光部25を内蔵している。
【0021】
以下、メインユニット2の構成について説明する。ブレーキ検知部4は、車両のパーキングブレーキがかけられているか否かを検知し、これを制御部20に通知する。ブレーキ検知部4は、パーキングブレーキレバー(あるいはペダル)の動きと連動してオンオフするスイッチの通電状態により、ブレーキの状態を検知する。ブレーキ検知部4は、このスイッチの通電状態を、端子26Aを介して電気的に検知する。
【0022】
リバース検知部5は、車両の変速レバーがリバース(後進)になっているか否かを検知し、これを制御部20に通知する。リバース検知部5は、変速レバーと連動して動くスイッチのオンオフにより、変速レバーの状態を検知する。リバース検知部5は、このスイッチの通電状態を、端子26Bを介して電気的に検知する。
【0023】
携帯式プレーヤインターフェース6は、音楽等を再生する携帯式のプレーヤ(例えば、iPod(登録商標))と双方向通信を行うためのインターフェースである。携帯式プレーヤインターフェース6は、このような携帯式のプレーヤが外部接続されると双方向通信を開始し、プレーヤから送られるオーディオ信号を制御部20へ送り、制御部20から送られる再生開始や曲送り等の制御信号をプレーヤへ送る。携帯式プレーヤインターフェース6は、端子26Cに接続されるコードを介してプレーヤと通信を行う。
【0024】
放送波受信部7は、ワンセグチューナ(「ワンセグ」は商標登録出願中)、AMチューナ(AM:Amplitude Modulation)、及びFMチューナ(FM:Frequency Modulation)で構成される回路である。放送波受信部7は、制御部20からの制御信号に応じてチューナの受信状態を制御し、端子26Dに接続されるアンテナが受信した電波の信号を制御部20へ送る。
【0025】
外部音声/映像入力部8は、端子26Eに接続されるビデオ/オーディオ機器からのコンポジット映像信号や音声信号を受け付け、これを制御部20へ送る回路である。
【0026】
GPS情報受信部9(GPS:Global Positioning System)は、端子26Fに接続されるGPSアンテナが受信したGPS衛星からの電波の信号を受信し、受信した信号を制御部20へ送る。周知のように、GPSは、地球を周回する多数のGPS衛星のうち少なくとも3つ以上の衛星からの電波に基づいて車両の位置を測位するシステムである。GPS情報受信部9は、地球を周回するこれらGPS衛星の電波の信号を処理する。GPS情報受信部9によって受信されたGPS衛星からの信号は、カーナビゲーションに用いられる。
【0027】
車速検知部10は、車軸の回転角に応じて発生する車速パルス信号を検知し、これを制御部20へ送る回路である。車速検知部10が検知する車速パルス信号は、車速センサまたは車両のエンジンやブレーキを制御する電子制御ユニットから出力されるステップ状の車速パルス信号であり、単位時間当たりのパルス数から車両速度を割り出す際に用いられる。単位時間当たりのパルス数が増えていれば車両が加速しており、減っていれば車両が減速していることになる。車両の速度と車速パルスとの相関関係は、車両を製造するメーカや車種、装着される車輪の大きさや空気圧等に応じて変化する。このため、制御部20では、GPSによる測位結果に基づいて算出される車両の移動距離とその間を走行する間に検知されたパルス数との相関から、車両の速度と車速パルスとの相関関係が適宜更新さ
れる。車速検知部10は、電子制御ユニットから出力される車速パルス信号を、端子26Gを介して電気的に検知する。
【0028】
カメラ映像入力部11は、車両の後方を撮影するビデオカメラであるバックアイカメラからの映像信号を受け付け、制御部20へ送る回路である。すなわち、カメラ映像入力部11は、リバース検知部5が車両のリバースを検知した際、端子26Hに接続されているビデオカメラからの映像信号を制御部20へ送る。
【0029】
アンプ12は、制御部20から車室内に設置されるスピーカへ送られる音声信号を増幅する回路である。アンプ12は、制御部20からの制御信号に応じて増幅率を任意に変更可能である。
【0030】
開閉制御部13Aは、ディスプレイユニット3の開閉動作を行う回路である。開閉制御部13Aは、制御部20からの制御信号に応じてモータ15を制御したり、角度センサ14からの信号を処理したりすることにより、ディスプレイユニット3を開閉する。図3は、制御部20からの制御信号を受けた開閉制御部13Aがモータ15を制御することにより実現するディスプレイユニット3の開閉動作を示したものである。開閉制御部13Aは、図3に示すように、ディスプレイユニット3の姿勢を三段階に調整することが可能であり、CDドライブ16(CD:Compact Disc)の挿入口を閉じた「クローズ」状態、CDドライブ16のCD挿入口27を開いた「セミオープン」状態、及びカードメモリインターフェース17のカード挿入口28やリセットボタン18を開いた「フルオープン」状態を実現する。ディスプレイユニット3の姿勢が「クローズ」状態の場合、CD挿入口27やカード挿入口28、リセットボタン18はディスプレイユニット3に隠れた状態である。また、ディスプレイユニット3の姿勢が「セミオープン」状態の場合、カード挿入口28やリセットボタン18がディスプレイユニット3に隠れ、CD挿入口27がナビゲーション装置1の正面からアクセス可能な状態になる。また、ディスプレイユニット3の姿勢が「フルオープン」状態の場合、CD挿入口27、カード挿入口28、及びリセットボタン18がナビゲーション装置1の正面からアクセス可能な状態になる。
【0031】
角度制御部13Bは、ディスプレイユニット3の角度調整を行う回路である。角度制御部13Bは、開閉制御部13Aと同様、制御部20からの制御信号に応じてモータ15を制御したり、角度センサ14からの信号を処理したりすることにより、ディスプレイユニット3の角度を調整する。なお、ディスプレイユニット3の角度とは、ナビゲーション装置1の左右方向に伸びる軸を中心とする、メインユニット2の正面とディスプレイユニット3の正面(すなわち、タッチパネル21の表面)との相対的な角度である。図4は、角度制御部13Bが実現するディスプレイユニット3の角度調整状態を示したものである。角度制御部13Bは、図4に示すように、ディスプレイユニット3の仰角を多段階に調整してチルトアップすることが可能である。
【0032】
角度センサ14は、ディスプレイユニット3の角度を検知するセンサであり、検知した角度を電気信号で開閉制御部13Aへ通知する。モータ15は、ディスプレイユニット3の角度を調整するモータであり、ディスプレイユニット3の上端を上下に動かしたり、ディスプレイユニット3の下端を前後に動かしたりする。開閉制御部13Aおよび角度制御部13Bは、制御部20からの制御信号を受けると、角度センサ14で検知されるディスプレイユニット3の角度と制御信号に基づいて決定される角度の目標値との差を割り出し、角度センサ14で検知されるディスプレイユニット3の角度が制御目標値と一致するようにモータ15をフィードバック制御する。
【0033】
CDドライブ16は、音楽等のオーディオコンテンツが記録されたCDを読み取って再生する光ディスク読取装置であり、光ピックアップレンズや発光素子、ディスク駆動モー
タ等で構成されている。
【0034】
カードメモリインターフェース17は、記憶保持動作が不要な不揮発性の半導体メモリカードを読み書きするメモリカードリーダライタである。カードメモリインターフェース17に挿入されるメモリカードは、4GB程度の記憶容量を有しており、高速道路や一般道等の道路情報、テーマパーク、ガソリンスタンドといった各種施設に関する地点情報(以降、POI(Point Of Interest)データとも表記)等を含む地図データ、並びに電話番号や施設名称等のデータが記録されている。制御部20は、メモリカードに記録されている地図データにアクセスすることでカーナビゲーションのルート検索等の諸機能を実現する。
【0035】
ジャイロセンサ19は、メインユニット2に内蔵される2軸ジャイロセンサである。ジャイロセンサ19は、GPS衛星からの電波をGPS情報受信部9が受信できない時でも車両の測位を可能にするためのものである。なお、GPS衛星からの電波を受信できない時の車両の位置は、制御部20により、車速検知部10が検知する車両速度とジャイロセンサ19が検知する車両の進行方向とに基づいて算出される。
【0036】
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等で構成されている。制御部20は、車両のアクセサリー電源がオンになると、ROMに記録されたコンピュータプログラムを実行し、カードメモリインターフェース17に挿入されたメモリカードのデータやRAMに格納されているデータ等を使って各種機能を実現する。制御部20が実現する各種機能の詳細については後述する。
【0037】
次に、ディスプレイユニット3を構成する各構成要素について説明する。タッチパネル21は、カラー液晶ディスプレイとタッチセンサとを組み合わせたGUI(Graphical User Interface)であり、7.0インチのEGA(Enhanced Graphics Adapter)型液晶ディスプレイで画面を表示すると共に、画面に表示されたアイコン等が押されるとタッチセンサがこれを検知する。
【0038】
表示処理部22は、タッチパネル21の液晶ディスプレイに表示する画面を描画処理する回路である。表示処理部22は、制御部20から送られる映像信号に基づき、液晶ディスプレイに格子状に均等配列された薄膜トランジスタを駆動することで、タッチパネル21の画面を描画する。
【0039】
操作受付部23は、タッチパネル21へのタッチ操作をタッチセンサが感知すると、タッチされた画面上の位置を特定し、操作された位置の情報を制御部20へ送る。
【0040】
操作ボタン24は、タッチパネル21にアイコン表示されるボタンではなく、機械的なボタンであり、図1等に示すように、タッチパネル21の下に配置される操作用の押しボタン式スイッチである。操作ボタン24は、ディスプレイユニット3の左側から順に、開閉ボタン、現在地ボタン、音量調整ボタンで構成されている。音量調整ボタンは、右側が押されると音量アップ、左側が押されると音量ダウンになるように設定されている。これらのボタンが押されると、押されたボタンの信号が制御部20へ送られる。
【0041】
赤外線受/発光部25は、ナビゲーション装置1と携帯電話とが赤外線で双方向通信を行うためのインターフェースであり、電気で赤外線を発光する発光素子と、受光した赤外線を電気にする受光素子で構成されている。赤外線受/発光部25は、制御部20から送られる制御信号やデータを携帯電話へ送るとともに、携帯電話から送られる制御信号やデ
ータを制御部20へ送る。
【0042】
次に、メインユニット2の制御部が実現する各種諸機能について詳述する。図5は、制御部20が実現する各種機能部を図示した機能ブロック図である。車両のアクセサリー電源がオンになると、制御部20は、図5に示すように操作処理機能部51、測位機能部52、ルート案内機能部53、地図データ処理機能部54、ユーザデータ処理機能部55、音声処理機能部56、及び映像処理機能部57を実現するコンピュータプログラムを実行する。
【0043】
操作処理機能部51は、各種機能部の動作を制御するための操作画面を、映像処理機能部57を介してタッチパネル21に表示したり、操作受付部23や操作ボタン24、リセットボタン18からの操作信号を処理し、各種機能部の動作を制御したりする。
【0044】
ここで、操作処理機能部51には、ナビ領域とAV領域とを含むマルチ画面や、ナビ全画面、AV全画面等の、ポップアップ画像の背景となる基本画面に含まれるボタン類へのユーザによるタッチ操作を検知するユーザ操作検知機能部51aと、ユーザによるタッチ操作が検知された場合に基本画面に重畳表示されるポップアップ画像を生成する重畳表示画像生成機能部51bと、が含まれる。
【0045】
測位機能部52は、車両のアクセサリー電源がオンになると、GPS情報受信部9から送られる衛星からの電波の情報、車速検知部10から通知される車両速度の情報、及びジャイロセンサ19から送られる角速度の情報に基づいて車両の位置(緯度と経度)を測位する。
【0046】
ルート案内機能部53は、車両の現在地からユーザが設定した目的地までのルートを索出し、ルート案内を行う機能部である。ルート案内機能部53は、測位機能部52が測位した車両の位置から目的地までの走行ルートを、カードメモリインターフェース17に挿入されるメモリカードの地図データから索出する。そして、索出した走行ルートと車両の位置との関係から車両の進路を音声、及び映像で案内する。
【0047】
地図データ処理機能部54は、カードメモリインターフェース17に挿入されたメモリカードの地図データやルート案内機能部53が索出した走行ルートのデータ、放送波受信部7を介してFM放送波から取得されるVICS(登録商標)の道路交通情報のデータ、測位機能部52が測位した車両の位置データ等に基づき、タッチパネル21に表示する地図のグラフィックデータを生成する。
【0048】
ユーザデータ処理機能部55は、ユーザが登録しようとする地点情報(例えば、自宅の位置情報等)やルート検索の履歴情報、アイコンの表示非表示等の設定情報をRAMに書き込んだり、RAMから読み出したりする。
【0049】
音声処理機能部56は、アンプ12を介してスピーカから出力する音声の信号を処理する機能部である。すなわち、音声処理機能部56は、放送波受信部7が受信したラジオ放送、携帯式プレーヤインターフェース6がプレーヤから取得するオーディオ信号、CDドライブ16が再生するオーディオ信号をアンプ12へ送ったり、これらのオーディオ信号にルート案内機能部53からのルートガイダンスの音声信号を重畳し、アンプ12へ送ったりする。
【0050】
映像処理機能部57は、タッチパネル21に表示させる映像データを生成する機能部である。すなわち、映像処理機能部57は、操作処理機能部51が生成する操作画面のデータと、地図データ処理機能部54が生成する表示用地図の画面のデータとを合成して表示
処理部22へ送ったり、放送波受信部7が受信したテレビジョン放送の映像データを表示処理部22へ送ったり、或いはリバース検知部5による車両後退の検知に連動してカメラ映像入力部11からの映像信号を表示処理部22へ送ったりする。なお、映像処理機能部57は、テレビジョン放送の映像データを表示処理部22へ送っている際にブレーキ検知部4がパーキングブレーキの解除を検知すると、映像データの通知を止める。
【0051】
<動作>
以下、ナビゲーション装置1の動作について説明する。図6はナビゲーション装置1のメイン画面の画面遷移図であり、図7はナビに関する画面遷移図である。また、図8は、AV画面の表示モードを示した図である。以下、図6〜8に基づいてナビゲーション装置1の動作について説明する。
【0052】
(D101)オープニング画面(D101)について説明する。車両のアクセサリー電源がオンになり、ナビゲーション装置1に電力が供給されると、制御部20は、ROMに格納されているコンピュータプログラムを実行してナビゲーション装置1を初期化し、図5に示す各種機能部を実現する。ここで、映像処理機能部57は、ROMに格納されているオープニング画面のデータを参照し、タッチパネル21にオープニング画面を表示させる。なお、オープニング画面が表示されている間、制御部20の各機能部では、次のような処理が実行される。すなわち、操作処理機能部51は、操作受付部23や操作ボタン24、リセットボタン18からの信号を走査してユーザ操作を受け付ける。また、測位機能部52は、GPS情報受信部9で取得される測位情報や車速検知部10、ジャイロセンサ19の信号を処理し、車両の位置を測定する。また、地図データ処理機能部54は、カードメモリインターフェース17に挿入されているカードメモリへアクセスし、測位機能部52が測位した自車位置の周辺の地図データを読み出す。
【0053】
(D102)次に、マルチ画面(D102)について説明する。オープニング画面が表示されてから4秒経つと、映像処理機能部57は、ROMに格納されている操作ボタン類の画像データや地図データ処理機能部54が読み出した地図データを基に、AVの操作画面とナビの操作画面とを組み合わせたマルチ画面(D102)を生成し、タッチパネル21に表示する。図9は、マルチ画面の図である。映像処理機能部57は、図9に示すように、AV類の操作ボタン類を配置したAV領域の画面をタッチパネル21の左側に表示し、ナビの地図や操作ボタン類を配置したナビ領域の画面をタッチパネル21の右側に表示する。AV領域は、更に、ソースを選択するための操作ボタン類をまとめて表示するソース選択領域と、選択されたソースに関連するボタンや情報を表示するソース操作領域とに区分されている。
【0054】
図9に示すように、映像処理機能部57は、AV領域の内のソース選択領域に、「ラジオ」、「CD」、「ワンセグ」、「iPod」、「外部入力」、「OFF」、及び「AV」ボタンを表示する。何れかのソースボタンがタッチされると、そのソースが選択される。図9の例では、「ラジオ」が選択されており、受信周波数やAM/FMの切り替えボタン、選局ボタン等の選択されたソースに関連する操作ボタンや情報がソース操作領域に表示されている状態を図示している。従って、このとき、音声処理機能部56は、放送波受信部7が受信したAM放送の音声信号を、アンプ12を介してスピーカから出力している。他方、映像処理機能部57は、ナビ領域に、地図データ処理機能部54が読み出した地図データに基づいて描画される地図の他、「メニュー」、「目的地」、「周辺」、「自宅」、「ナビ」、「地図拡大」、及び「地図縮小」ボタンを表示する。なお、マルチ画面(D102)では、AV領域とナビ領域の2つが存在するため、AV領域がAV全画面(D104)の時よりも狭い。そこで、マルチ画面(D102)のソース操作領域には、そのソースに関わる操作ボタンや情報のうち基本的なものだけが表示されるようになっている。
【0055】
この状態で「AV」ボタンが押されたことを操作処理機能部51が検知すると、映像処理機能部57は、AV全画面(D104)の画面表示状態に遷移する。なお、その他のボタンが押された場合についてはナビ全画面(D103)、及びAV全画面(D104)の説明の後に詳述する。
【0056】
(D103)次に、ナビ全画面(D103)について説明する。映像処理機能部57は、マルチ画面(D102)に表示されている「ナビ」ボタンが押されたことを操作処理機能部51が検知すると、AV領域を徐々に隠し、ナビ領域を全画面に表示する。図10は、ナビ全画面の図である。映像処理機能部57は、図10に示すように、AV領域を消し、ナビ領域をタッチパネル21に全画面表示する。
【0057】
図10に示すように、ナビ領域には、マルチ画面(D102)と同様、地図や、「メニュー」、「目的地」等の操作ボタンが表示されている。ここで、映像処理機能部57は、ナビ全画面に表示される自車位置のアイコンが、ナビ領域の中心に位置するように画面を表示している。このため、タッチパネル21の表示画面がマルチ画面(D102)からナビ全画面(D103)に遷移すると、自車位置のアイコンや地図の表示が、画面内で若干スクロールする。一方、映像処理機能部57は、「メニュー」や「目的地」等の操作ボタン類がタッチパネル21の表示画面上で同じ位置になるように画面を表示する。このため、タッチパネル21の表示画面がマルチ画面(D102)からナビ全画面(D103)に遷移しても、ナビの操作ボタン類がタッチパネル21の画面上でスクロールせず、同じ位置に表示され続ける。但し、「ナビ」ボタンのみ「AV+ナビ」ボタンに表示が切換わる。なお、「AV+ナビ」ボタンが押されると、映像処理機能部57は、ナビ全画面(D103)からマルチ画面(D102)へ表示を切り替える。
【0058】
(D104)次に、AV全画面(D104)について説明する。映像処理機能部57は、マルチ画面(D102)に表示されている「AV」ボタンが押されたことを操作処理機能部51が検知すると、ナビ領域を徐々に隠し、AV領域を全画面に表示する。図11は、AV全画面の図である。映像処理機能部57は、図11に示すように、ナビ領域を消し、AV領域をタッチパネル21に全画面表示する。
【0059】
図11に示すように、AV領域には、マルチ画面(D102)と同様、「ラジオ」、「CD」、「ワンセグ」、「iPod」、「外部入力」、及び「OFF」ボタンがソース選択領域に表示されている。また、AV領域には、ソース操作領域が拡大されて、マルチ画面(D102)で表示されていなかった放送局の名称やプリセットの選局ボタン、チャンネル設定ボタンや音設定ボタンが表示されている。また、CDドライブ16にCDが挿入されていることを示す「CDIN」が表示されている。ここで、AV領域には、マルチ画面(D102)で表示されていた「ラジオ」等の操作ボタン類が同じ位置に表示されている。但し、「ナビ」ボタンのみ「AV+ナビ」ボタンに表示が切換わる。以下、マルチ画面とAV全画面の両方で表示される領域を「AV通常領域」といい、AV全画面でのみ表示される領域を「AV拡張領域」という。なお、「AV+ナビ」ボタンが押されると、映像処理機能部57は、AV全画面(D104)からマルチ画面(D102)へ表示を切り替える。なお、AV全画面(D104)では、ナビ領域が存在しないので、AV領域がマルチ画面(D102)の時よりも広い。そこで、AV全画面(D104)のソース操作領域には、そのソースに関わる全ての操作ボタンや情報が表示されるようになっている。このように、AV全画面(D104)の場合にのみ表示されるソースの操作ボタンや情報類の表示領域が「AV拡張領域」であり、ソース操作領域の一部を構成している。一方、マルチ画面(D102)とAV全画面(D104)の何れにも表示されるソースの操作ボタンや情報類の表示領域が「AV通常領域」であり、ソース操作領域の一部とソース選択領域とを構成している。
【0060】
ナビゲーション装置1のメイン画面の画面遷移(図6)については以上の通りである。以下、マルチ画面(D102)からナビ全画面(D103)、或いはAV全画面(D104)へ画面が遷移する際の、ナビ領域、及びAV領域の画面上の動き方について詳述する。図12は、マルチ画面(D102)からナビ全画面(D103)へ遷移する際の、AV領域の消え方を示す図である。また、図13は、マルチ画面(D103)からAV全画面(D104)へ遷移する際の、ナビ領域の消え方を示す図である。映像処理機能部57は、マルチ画面からナビ、或いはAV全画面へ表示を切り替えるに際し、ナビ領域やAV領域がスクロールして見えるように画面表示を行っている。すなわち、映像処理機能部57は、マルチ画面からナビ全画面へ表示を切り替える際、AV領域が徐々に左側に退出していくように、換言すれば、AV領域の表示面積が徐々に減少するようにスクロールすると共に、ナビ領域の表示面積が徐々に増加するようにスクロールしていくように、画面を表示する。また、映像処理機能部57は、マルチ画面からAV全画面へ表示を切り替える際、その反対にAV領域が徐々に右側に進入してくるように画面を表示する。これにより、ユーザは、ナビ画面上にAV画面が抜き差しされるように感じ取ることができる。従って、ナビの画面を見たければ、マルチ画面(D102)の右側に表示されている「ナビ」ボタンを押すことにより、ナビ全画面(D103)に遷移することを視覚的に容易に理解することができ、AVの画面を見たければ、マルチ画面(D102)の左側に表示されている「AV」ボタンを押すことにより、AV画面が抜き差しされることを容易に理解することができる。図14は、メイン画面の画面遷移の様子を示した概念図である。ユーザは、図14に示すように、表示窓から覗き込むと見える右側の面(本実施形態でいうナビ画面に相当する)の上に、左側の面(本実施形態でいうAV画面に相当する)が左側から抜き差しされるようなイメージで、ナビゲーション装置1のメイン画面を操作できる。よって、今どこにいるのかが判りやすく、迷わずに操作することができる。
【0061】
次に、図7に示した画面遷移の流れ、即ち、マルチ画面(D102)またはナビ全画面(D103)(以降、「基本画面」と称する)のナビ領域に表示されている各種ボタンが操作されることで、ポップアップ画像を含むメニュー画面(D201)、目的地設定画面(D202)、または周辺検索画面(D203)が表示されて、各画面を用いて機能が提供される場合の画面表示処理の流れを説明する。図15は、本実施形態において、基本画面に表示されている各種ボタンが操作されることでポップアップ画像が表示され、表示されたポップアップ画像を用いて各種機能が提供される場合の画面表示処理の流れを示すフローチャートである。なお、本フローチャートに示された処理は、映像処理機能部57によって生成されたマルチ画面(D102)やナビ全画面(D103)等の基本画面が、タッチパネル21に出力され、表示されている状態から開始される。
【0062】
ステップS101からステップS103では、基本画面内に表示されたボタン等の表示要素に対する操作が検知され、ポップアップ画像(重畳表示画像)が表示される。ユーザ操作検知機能部51aが、タッチパネル21に表示された基本画面のナビ領域に表示されている各種ボタンがタッチ操作されたことを検知すると(ステップS101)、重畳表示画像生成機能部51bは、操作が検知されたボタンに応じた機能を特定し、この機能を提供するためのポップアップ画像を生成する(ステップS102)。なお、ここで、機能提供のために実行されるソフトウェアモジュール、および生成されるポップアップ画像のデータは、基本画面に表示されたボタン類(表示要素)の識別情報と関連付けられて予めROMに記録されており、ユーザ操作された表示要素の識別情報を用いて特定される。そして、映像処理機能部57は、生成されたポップアップ画像を、基本画面に重畳して表示するための映像信号を生成し、タッチパネル21へ出力することで(ステップS103)、基本画面の手前にポップアップ画像が重畳表示された、メニュー画面(D201)、目的地設定画面(D202)、周辺施設検索画面(D203)等の画面を、タッチパネル21に表示させる。なお、ポップアップ画像とは、画面に表示されるボタンを押すと、そのボ
タンに関連付けられた機能を提供するために基本画面の手前に立ち上がって表示される画像であり、例えば、メニューの項目等が表示される画像である。
【0063】
メニュー画面(D201)は、ナビゲーション装置1の設定などを行うためのメニュー選択機能を提供するためのポップアップ画像61aを含む画面であり、マルチ画面(D102)またはナビ全画面(D103)のナビ領域に表示されている「メニュー」ボタンが押されたことをユーザ操作検知機能部51aが検知したことを契機として表示される。図16は、メニュー画面(D201)の図である。映像処理機能部57は、図16に示すように、ナビ領域の「メニュー」ボタンと、ユーザ操作に従って新たに表示されたメニュー選択機能用のポップアップ画像61aと、の関連性を示すための、吹き出し状の関連性表示画像62を含むポップアップ画像61aを表示する。ここで、映像処理機能部57は、ポップアップ画像61aが「メニュー」ボタンを起点として徐々に拡大しながら表示される視覚効果を持たせるためのアニメーション表示を行い、更に、マルチ画面(D102)がポップアップ画像61aの背景として、マルチ画面(D102)の周辺が見えるようにしている。図17は、マルチ画面(D102)からメニュー画面(D201)へ遷移する際のアニメーションを示した図である。従って、ユーザは、メニュー画面がマルチ画面から遷移して表示されていることを視覚で容易に把握することが可能であり、迷わずに操作することができる。なお、メニュー画面(D201)には、アイコンや施設表示等のユーザ設定用ボタン、およびお気に入り地点の編集用ボタンが表示される。ユーザが登録した地点情報等は、ユーザデータ処理機能部55により、制御部20内のRAMに記憶される。
【0064】
また、目的地設定画面(D202)は、目的地設定機能を提供するためのポップアップ画像61bを含む画面であり、マルチ画面(D102)またはナビ全画面(D103)のナビ領域に表示されている「目的地」ボタンが押されたことをユーザ操作検知機能部51aが検知したことを契機として表示される。図18は、目的地設定画面(D202)の図である。「目的地」ボタンが押されたことを操作処理機能部51が検知すると、映像処理機能部57は、目的地設定画面(D202)をタッチパネル21に表示する。また、映像処理機能部57は、メニュー画面と同様、ナビ領域の「目的地」ボタンを起点として徐々に拡大しながら表示される視覚効果を持たせるためのアニメーション表示を伴わせて、関連性表示画像62を含むポップアップ画像61bを表示する。
【0065】
ここで、目的地設定画面(D202)には、「50音で探す」ボタン、「住所で探す」ボタン、「携帯連携で探す」ボタン、「履歴で探す」ボタン、「お気に入りで探す」ボタン、「電話番号で探す」ボタン、「施設/ジャンルで探す」ボタン、「先程の地図で探す」ボタン、「マップコードで探す」ボタン、および「追加データで探す」ボタン等の目的地探索用ボタンが含まれる。これらの目的地探索用ボタンは、目的地設定画面(D202)のポップアップ画像61b内に、スクロール操作によって全てのボタンを閲覧可能なように表示される。
【0066】
図19は、本実施形態において、図18に示したポップアップ画像61b内の目的地探索用ボタン表示領域が下方にスクロールされた状態を示す図である。目的地設定画面(D202)には、スクロールバーおよびスクロールボタンが表示され、ユーザのタッチ操作によるスクロール表示が可能となっている。操作処理機能部51によってスクロールバーまたはスクロールボタンに対するタッチ操作が検知されると、映像処理機能部57は、ポップアップ画像61b内の目的地探索用ボタン表示領域を下方にスクロールする。このようにして、ポップアップ画像61b内におけるスクロール表示を可能とすることで、タッチパネル21の限られた大きさの表示領域(本実施形態では、7.0インチ)において、各ボタンを大きく且つ見易く表示することが出来る。また、使用頻度の高いボタンについては、他のボタンに比べて更に大きく且つ上位に表示される。本実施形態では、「50音
で探す」ボタン、および「住所で探す」ボタンが、他の目的地探索用ボタンに比べてより大きく且つ最上位に表示される。
【0067】
周辺施設検索画面(D203)は、周辺施設検索機能を提供するためのポップアップ画像61cを含む画面であり、マルチ画面(D102)またはナビ全画面(D103)のナビ領域に表示されている「周辺」ボタンが押されたことをユーザ操作検知機能部51aが検知したことを契機として表示される。図20は、周辺施設検索画面(D203)の図である。「周辺」ボタンが押されたことを操作処理機能部51が検知すると、映像処理機能部57は、周辺施設検索画面(D203)をタッチパネル21に表示する。映像処理機能部57は、ナビ領域の「周辺」ボタンを起点として徐々に拡大しながら表示される視覚効果を持たせるためのアニメーション表示を伴わせて、関連性表示画像62を含むポップアップ画像61cを表示する。そして、上述した目的地検索画面(D202)と同様、何れかのボタンが押されればこれに対応する画面を表示する。すなわち、映像処理機能部57は、「周辺」ボタンが押されると、検索対象とする施設のカテゴリをユーザに選択させるボタンを表示し、検索対象のカテゴリが指定されると、自車位置の周辺にあるガソリンスタンドやコンビニエンスストア等、指定されたカテゴリに対応する施設類を、自車に近い順に索出して表示する。
【0068】
交差点拡大画面(D204)は、上述した目的地設定画面(D202)、或いは周辺検索画面(D203)で目的地が設定されるか、または、マルチ画面(D102)やナビ全画面(D103)に表示されている「自宅」ボタンが押されて目的地が設定され、ルート案内機能部53によるルートガイドが開始されたことを契機として表示される。ルート案内機能部53は、測位機能部52が計測する自車位置と、地図データ処理機能部54がカードメモリから読み出す地図データとに基づいてルートの案内を行う。ルート案内機能部53は、右折あるいは左折等を行う交差点に車両が接近したら、交差点拡大画面(D204)を表示すると共に、音声処理機能部56に経路案内用の音声データを渡す。図21は、交差点拡大画面(D204)を示す図である。図21に示すように、ナビ領域には交差点の拡大図が表示され、車両の進むべき進路が矢印で図示される。なお、このとき、AV領域には、オーディオ/ビジュアル用の操作ボタン類が表示されている。
【0069】
ステップS104からステップS107では、ポップアップ画像内に表示された表示要素に対する操作が検知され、ポップアップ画像の表示内容が更新される。ユーザ操作検知機能部51aが、目的地設定画面(D202)に表示された目的地探索用ボタン等の、ポップアップ画像内の表示要素に対するタッチ操作を検知すると(ステップS104)、ユーザ操作の種類が判定される(ステップS105)。ここで、検知されたユーザ操作が、各ポップアップ画像内に表示された「もどる」ボタンに対するタッチ操作等、ポップアップ画像が閉じられる操作であった場合、ポップアップ画像は閉じ、再び基本画面(ここでは、マルチ画面(D102)またはナビ全画面(D103))が前面に表示される。即ち、ユーザ操作検知機能部51aが「もどる」ボタンへのタッチ操作を検知すると、重畳表示画像生成機能部51bはポップアップ画像の生成を終了し、映像処理機能部57は、ポップアップ画像の、基本画面への重畳表示を終了する。その後、本フローチャートに示された処理は終了する。
【0070】
検知されたユーザ操作が、ポップアップ画像が閉じられる操作ではなかった場合、重畳表示画像生成機能部51bは、操作に応じて更新されたポップアップ画像を生成することで、ポップアップ画像内の表示内容を更新する(ステップS106)。なお、ここで、更新されるポップアップ画像のデータは、ポップアップ画像内に表示されたボタン類(表示要素)の識別情報と関連付けられて予めROMに記録されており、ユーザ操作された表示要素の識別情報を用いて特定される。そして、映像処理機能部57は、生成されたポップアップ画像を、基本画面に重畳して表示するための映像信号を生成し、タッチパネル21
へ出力することで(ステップS107)、基本画面の手前に重畳表示されたポップアップ画像の表示を更新する。
【0071】
映像処理機能部57は、ユーザ操作検知機能部51aが目的地設定用の何れかのボタンが押されたことを検知すると、これに対応する画面を表示する。映像処理機能部57は、例えば、「50音で探す」ボタンが押されれば文字入力用の画面を表示し、「住所で探す」ボタンが押されれば都道府県等を選択する画面を表示し、「携帯連携で探す」ボタンが押されれば赤外線受/発光部25に携帯電話を近づけるようユーザに促す画面を表示し、「履歴で探す」ボタンが押されれば過去に検索したことのある目的地を表示し、「お気に入りで探す」ボタンが押されれば以前のユーザ操作によって登録されたお気に入りの目的地のリストを含む画面を表示し、「電話番号で探す」ボタンが押されれば電話番号入力用の画面を表示し、「施設/ジャンルで探す」ボタンが押されればジャンルを選択させるための画面を表示し、「先程の地図で探す」ボタンが押されれば最後に表示された地図を含む画面を表示し、「マップコードで探す」ボタンが押されればマップコード入力用の画面を表示し、および「追加データで探す」ボタンが押されれば追加データから目的地を選択させるための画面を表示する。赤外線受/発光部25によって携帯電話から供される通信データには、目的地の緯度や経度、或いは住所や電話番号といった位置情報が含まれている。「50音検索」、「住所で探す」、「携帯連携で探す」、「お気に入りで探す」、「電話番号で探す」、「施設/ジャンルで探す」、「先程の地図で探す」、「マップコードで探す」、「追加データで探す」或いは「履歴で探す」ボタンを押すと表示される画面により目的地が設定されると、ルート案内機能部53は、測位機能部52が計測する自車位置と目的地までの最短ルートを索出し、ルートガイドを開始する。
【0072】
図22は、本実施形態において、目的地設定画面(D202)に表示された「50音で探す」ボタンが操作されたことを受けて表示される、50音検索画面(D205)の表示イメージを示す図である。50音検索画面(D205)には、検索用の文字列を入力するためのボタンが配置されている。本実施形態では、各子音列の先頭文字が夫々記載されたボタンを1回から複数回操作することで、ボタンに割り当てられた子音列に含まれる文字を選択可能な形式の文字列入力インターフェースが採用されている。例えば、文字「く」を入力したい場合、ユーザは、「か」ボタンを3回タッチ操作することで、「く」を選択することが出来る。また、濁点/半濁点ボタン、長音ボタンも表示されている。入力された文字列は、ポップアップ画像61d上部の入力文字列表示領域に表示され、ユーザは、このインターフェースを利用して所望の文字列を入力し、「検索」ボタンをタッチ操作することで、目的地の検索を行うことが出来る。
【0073】
ここで、50音検索画面(D205)に含まれるポップアップ画像61dは、目的地設定画面(D202)と同様、「目的地」ボタンとポップアップ画像61dとの関連性を示す吹き出し状の関連性表示画像62を含む。この関連性表示画像62は、この後検索が行われ、検索結果が更新されたポップアップ画像(図示は省略する)内に表示される場合にも、継続して「目的地」ボタンとの関連性を指し示す。このように、ポップアップ画像の表示内容が更新された場合にも、ポップアップ画像が呼び出される契機となったボタンとの関連性が継続して表示されることで、ユーザは、現在表示されている画面が、初めにどのような操作を行うことで表示された画面であるかを容易に把握することが出来る。例えば、上記説明した例によれば、ユーザは、目的地設定画面(D202)から50音検索画面(D205)へ進み、更に検索結果画面(図示は省略する)へ進んだ場合にも、吹き出し状の関連性表示画像62の表示が維持されていることで、現在行っているオペレーションが「目的地」ボタンを操作したことによって開始されたオペレーションであることを直感的に把握できる。また、このことは、ユーザに対して、ナビゲーション装置1のインターフェースに対する安心感を与える。
【0074】
次に、ナビゲーション装置1のAV画面の表示モードについて説明する。図8で示したように、ナビゲーション装置1のAV画面には、ラジオモード、CDモード、ワンセグモード、iPodモード、外部入力モード、及びオフモードの6つの画面が用意されている。映像処理機能部57は、AV領域の左側に用意されている何れかのソース選択ボタン或いは「OFF」ボタンが押されると、これに対応するモードのAV操作画面を表示する。映像処理機能部57は、例えば、「ラジオ」ボタンが押されれば、図9に示すようなラジオの周波数や選局ボタンを表示する。CDやiPodボタンについても同様である。また、映像処理機能部57は、「ワンセグ」ボタンや「外部入力」ボタンが押されれば、AV領域に選局ボタン等を表示すると共に、ナビ領域の表示を放送波受信部7からの映像や外部音声/映像入力部8の映像に切り替える。但し、映像処理機能部57は、ブレーキ検知部4がパーキングブレーキ信号の解除を検知した場合、放送波受信部7や外部音声/映像入力部8からの映像表示を止める。
【0075】
本実施形態に係るナビゲーション装置1によれば、基本画面に表示されているボタン等の表示要素に対するタッチ操作が検知されたことを受けて表示されるポップアップ画像61a〜dに、操作されたボタン等とポップアップ画像との関連性を視覚的に把握させ、ポップアップ画像の表示内容が更新された場合にも継続して表示される関連性表示画像62を含ませることで、ユーザに対して、現在行っているオペレーションの起点および該起点からの連続性を容易に把握させることが可能である。また、基本画面によって呼び出された機能の提供を、ポップアップ画像を用いて行い、その背景に基本画面を継続して表示させることによっても、ユーザに対して、現在行っているオペレーションの起点を容易に把握させることが可能である。なお、本実施形態では、ナビ領域に配置されたボタン等に対する操作を受けて表示されるポップアップ画像について説明したが、マルチ画面(D102)やAV全画面(D104)のAV領域に配置されたボタン等に対する操作を受けて表示されるポップアップ画像についても、本発明が適用されてよい。
【0076】
なお、本実施形態では、ポップアップ画像内に表示された表示要素に対するユーザ操作が行われた場合、初めに表示されたポップアップ画像の内容が更新されるが、このような表示内容の更新に代えて、表示済みのポップアップ画像の手前に更に新たなポップアップ画像を表示することとしてもよい。図23は、他の実施形態において、図18の目的地設定画面(D202)において、「50音で探す」ボタンがタッチ操作された場合に、目的地設定画面(D202)において既に表示されているポップアップ画像61bの表示内容を更新するのではなく、ポップアップ画像61bの手前に50音検索のためのポップアップ画像61dを更に重畳することで表示される50音検索画面(D206)を示す図である。即ち、ユーザ操作検知機能部51aが「50音で探す」ボタンに対するタッチ操作を検知すると、重畳表示画像生成部51bは、50音検索のためのポップアップ画像61dを新たなポップアップ画像として生成し、映像処理機能部57は、生成されたポップアップ画像61dを、ポップアップ画像61bの手前に重畳表示させる。
【0077】
このようにすることで、ユーザに対して、現在行っているオペレーションの起点および該起点からの連続性を容易に把握させつつ、更に、現在表示されている画面までの操作経過をも把握させることが可能となる。また、このような表示方法によれば、「もどる」ボタンを用いずに、50音検索画面(D206)から目的地設定画面(D202)へ戻ることが可能である。即ち、ユーザ操作検知機能部51aは、ポップアップ画像61bのタブ部分(図23において、ポップアップ画像左側の「目的地設定」の文字列が表示されている部分)に対するタッチ操作を検知すると、これを映像処理機能部57へ通知し、映像処理機能部57は、ポップアップ画像61bを最も手前に表示させることで、画面を目的地設定画面(D202)に切り替える。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】ナビゲーション装置の外観図。
【図2】ナビゲーション装置の構成図。
【図3】ディスプレイの動作を示す図。
【図4】ディスプレイの動作を示す図。
【図5】制御部の機能ブロック図。
【図6】ナビゲーション装置のメイン画面の画面遷移図。
【図7】ナビの画面遷移図。
【図8】AV画面の表示モードを示す図。
【図9】マルチ画面の図。
【図10】ナビ全画面の図。
【図11】AV全画面の図。
【図12】AV領域の消え方を示す図。
【図13】ナビ領域の消え方を示す図。
【図14】メイン画面の画面遷移を示す概念図。
【図15】画面表示処理の流れを示すフローチャート。
【図16】メニュー画面の図。
【図17】マルチ画面からメニュー画面へ遷移する際のアニメーションを示した図。
【図18】目的地設定画面の図。
【図19】図18の目的地探索用ボタン表示領域が下方にスクロールされた状態を示す図。
【図20】周辺施設検索画面の図。
【図21】交差点拡大画面を示す図。
【図22】50音検索画面の図。
【図23】他の実施形態に係る50音検索画面の図である。
【符号の説明】
【0079】
1・・・ナビゲーション装置
51・・操作処理機能部
51a・・ユーザ操作検知機能部
51b・・重畳表示画像生成機能部
57・・映像処理機能部
61a〜d・・ポップアップ画像
62・・関連性表示画像
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に接続される情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示部に表示される画面を、メイン画面、メニュー画面およびサブ画面で構成し、メニュー画面をメイン画面の中にポップアップ表示する情報表示装置があり(特許文献1を参照)、また、ナビ画面内に重ねて表示されたメニュー画面に表示されるショートカットボタンの編集を行うことが可能な車載電子機器がある(特許文献2を参照)。
【特許文献1】特開2004−75206号公報
【特許文献2】特開2008−33763号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来、情報処理装置に接続された表示装置に新たな情報を表示する場合に、表示装置の表示領域内の一部の領域を除く領域に既に表示されている表示内容を維持しつつ、該一部の領域に新たな情報を表示することで、表示装置の表示領域内に新たな画面が現れたかのような視覚効果を持たせる、所謂ポップアップ表示を行う技術がある。そして、このようなポップアップ画像内に、ボタンアイコン等の、ユーザ操作のためのコントロール要素を配置して、ユーザに新たなインターフェースを提供する技術がある。
【0004】
このようなポップアップ表示によれば、既に表示されている表示内容を維持したままユーザに新たな情報を提供することが可能である。しかし、新たに表示されたポップアップ画像内でユーザ操作を受け付けて、ポップアップ画像内の表示をユーザ操作に従って順次更新していくと、ポップアップ画像が表示される起点となった操作との連続性の把握が困難となる虞がある。即ち、例えば、カーナビゲーション装置における、条件を指定して目的地を検索し、最終的に目的地を設定するような複数のステップを踏むオペレーションにおいて、始めにどのような操作を行うことでポップアップ画像を表示させ、その後どのような経過を辿って現在の表示内容に辿り着き、次の操作として何を行うべきか、等の状況をユーザに把握させることが困難となる虞があった。
【0005】
本発明は、上記した問題に鑑み、ユーザに対して、現在行っているオペレーションの起点および該起点からの連続性を容易に把握させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記した課題を解決するために、所定の表示要素に対するユーザ操作が検知されたことを受けて表示される重畳表示画像に、この所定の表示要素と重畳表示画像との関連性を視覚的に把握させ、重畳表示画像の表示内容が更新された場合にも継続して表示される関連性表示画像を含ませることで、ユーザに対して、現在行っているオペレーションの起点および該起点からの連続性を容易に把握させることを可能にした。
【0007】
詳細には、本発明は、入力された信号に従って表示を行う表示装置に接続され、所定の機能に関連付けられた所定の表示要素を含む基本画面を前記表示装置に表示させるための信号を生成して前記表示装置に出力する映像処理手段と、前記表示装置に表示された前記所定の表示要素に対するユーザ操作が行われたことを検知するユーザ操作検知手段と、前記ユーザ操作検知手段によって前記ユーザ操作が検知されたことを受けて、前記所定の表示要素に割り当てられた前記所定の機能を提供するために前記基本画面に重畳して表示される重畳表示画像を生成する重畳表示画像生成手段と、を備え、前記映像処理手段は、前
記重畳表示画像生成手段によって前記重畳表示画像が生成された場合に、前記基本画面に該重畳表示画像が重畳された画面を前記表示装置に表示させるための信号を生成して前記表示装置に出力し、前記重畳表示画像生成手段によって生成される前記重畳表示画像は、前記所定の表示要素と該重畳表示画像との関連性を視覚的に把握させるための関連性表示画像であって、該重畳表示画像の表示内容が更新された場合にも継続して表示される関連性表示画像を含む、情報処理装置である。
【0008】
本発明において、基本画面とは、重畳表示画像が手前に重ねて表示される画面、即ち、重畳表示画像から見て背景となる画面であり、GUI(Graphical User Interface)を備える車載機等のシステムにおけるデスクトップ画面やウィンドウ画面、ナビゲーション画面やAV(Audio Visual)画面、ナビゲーション画面、等がこれにあたる。但し、基本画面は上記した例に限定されるものではなく、重畳表示画像の背景となり得る画面であればよい。
【0009】
基本画面には、所定の機能に関連付けられた所定の表示要素が含まれる。ここで、所定の機能とは、情報処理装置によって提供される様々な機能のうちの何れかであり、例えば、情報処理装置が車載機に搭載される場合には、ナビゲーション画面から起動される目的地検索/設定機能が挙げられる。所定の機能は、該機能を呼び出すための所定の表示要素に対するユーザ操作が受け付けられることによって起動される。このため、所定の表示要素は、このような機能の呼出操作が行えることをユーザに直感的に把握させることが出来る画像であることが好ましく、多くの場合、グラフィックや文字として表現され、ボタンとして機能する画像(アイコン)である。
【0010】
このような表示要素に対するユーザ操作が行われると、操作された表示要素に関連した機能が起動されるが、同時に、このようなユーザ操作はユーザ操作検知手段によって検知され、重畳表示画像生成手段による重畳表示画像の生成が行われる。本発明において、重畳表示画像とは、所定の機能を提供するために基本画面の手前に重畳されて表示される画像であり、GUIを備えるシステムにおける所謂ポップアップ画像がこれにあたる。例えば、車載機において、ナビゲーション画面に表示された、目的地検索/設定機能を呼び出すための表示要素に対するユーザ操作が検知されると、目的地検索/設定機能をオペレーションするための重畳表示画像が生成され、基本画面であるナビゲーション画面の手前に重ねてポップアップ表示される。
【0011】
ここで、本発明は、重畳表示画像に、この重畳表示画像と、ユーザ操作に係る所定の表示要素(ボタン等)との関連性を示す関連性表示画像が含まれ、この関連性表示画像が重畳表示画像の更新に拘らず継続して表示される点で特徴を有する。関連性表示画像とは、ユーザ操作に係る表示要素と、このユーザ操作の結果表示された重畳表示画像との関連性をユーザに視覚的に把握させるための画像である。関連性表示画像としては、例えば、吹き出し状の画像が用いられてもよいし、重畳表示画像をユーザ操作に係る表示要素と繋ぐコネクタ状の画像等、その他の様々な種類の画像が用いられてよい。
【0012】
本発明によれば、関連性表示画像を用いて、ユーザ操作に係る表示要素と、この表示要素に対するユーザ操作を受けて重畳表示された重畳表示画像との連続性を表示することで、現在行っているオペレーションの起点および該起点からの連続性を容易にユーザに把握させることが出来る。
【0013】
また、前記映像処理手段は、前記重畳表示画像生成手段によって新たに生成された前記重畳表示画像を表示する際に、前記ユーザ操作に係る前記所定の表示要素が表示されている位置を起点として該重畳表示画像が出現するアニメーションを前記表示装置に表示させるための信号を生成および出力してもよい。重畳表示画像を表示する際に、表示の契機と
なったユーザ操作が行われた表示要素を起点とする視覚効果が付加されることで、より直感的に、ユーザに対してオペレーションの起点および連続性を把握させることが可能となる。
【0014】
また、前記重畳表示画像は、該重畳表示画像内において情報をスクロール表示可能な画面であってもよい。重畳表示画像内においてスクロール表示を可能とすることで、限られた重畳表示画像において、より多くの情報をユーザに伝達することが可能となる。なお、重畳表示画像内において情報がスクロール表示されることで、重畳表示画像の表示内容が更新される場合にも、上記関連性表示画像は継続して表示される。
【0015】
なお、ユーザ操作は、情報処理装置に接続されたマウスやキーボード、ハードウェアとして設けられたボタン等の入力装置を介して受け付けられてもよいが、前記表示装置は、タッチパネルディスプレイであり、前記ユーザ操作検知手段は、該タッチパネルディスプレイに対して行われたユーザによる接触操作を検知してもよい。このようにすることで、ユーザが実際に接触操作をするために触れた箇所と重畳表示画像との関連性が表示されることとなり、より直感的に、ユーザに対してオペレーションの起点および連続性を把握させることが可能となる。
【0016】
また、本発明は、コンピュータが実行する方法、又はコンピュータを上記各手段として機能させるためのプログラムとしても把握することが可能である。また、本発明は、そのようなプログラムをコンピュータその他の装置、機械等が読み取り可能な記録媒体に記録したものでもよい。ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。
【発明の効果】
【0017】
本発明によって、ユーザに対して、現在行っているオペレーションの起点および該起点からの連続性を容易に把握させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、この発明を実施するための最良の形態を例示的に説明する。以下に示す実施形態は例示であり、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0019】
<構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置1の外観図である。なお、ナビゲーション装置としては、例えば富士通テン株式会社のAVN(登録商標。Audio Visual Navigation)等の車載用ナビゲーション装置がある。但し、本発明は、例えば携帯型のナビゲーション機能を有する電子機器等、車載して利用できるものであれば如何なる電子機器にも適用可能である。本実施形態に係るナビゲーション装置1は、2DIN(Deutsche Industrie Normen)の本体・モニタ一体型カーナビゲーション装置であり、車両の現在地や目的地までの経路の案内等を行うカーナビゲーション機能や、各種オーディオ/ビジュアル(以下、AVという)コンテンツの再生機能、放送波を受信する機能等を有している。ナビゲーション装置1は、運転席や助手席の乗員の手が届きやすいダッシュボードの中央付近に設置された状態で使用されるものであり、メインユニット2とディスプレイユニット3とで構成されている。
【0020】
図2は、ナビゲーション装置1の構成図である。メインユニット2は、電子部品類で構成されており、ブレーキ検知部4、リバース検知部5、携帯式プレーヤインターフェース6、放送波受信部7、外部音声/映像入力部8、GPS情報受信部9、車速検知部10、カメラ映像入力部11、アンプ12、開閉制御部13A、角度制御部13B、角度センサ
14、モータ15、CDドライブ16、カードメモリインターフェース17、リセットボタン18、ジャイロセンサ19、制御部20が内蔵されている。ディスプレイユニット3は、主に、車両の乗員に対して各種の情報を映像で表示するとともに、ユーザ操作を受け付ける役割を司るデバイス類で構成されており、タッチパネル21、表示処理部22、操作受付部23、操作ボタン24、赤外線受/発光部25を内蔵している。
【0021】
以下、メインユニット2の構成について説明する。ブレーキ検知部4は、車両のパーキングブレーキがかけられているか否かを検知し、これを制御部20に通知する。ブレーキ検知部4は、パーキングブレーキレバー(あるいはペダル)の動きと連動してオンオフするスイッチの通電状態により、ブレーキの状態を検知する。ブレーキ検知部4は、このスイッチの通電状態を、端子26Aを介して電気的に検知する。
【0022】
リバース検知部5は、車両の変速レバーがリバース(後進)になっているか否かを検知し、これを制御部20に通知する。リバース検知部5は、変速レバーと連動して動くスイッチのオンオフにより、変速レバーの状態を検知する。リバース検知部5は、このスイッチの通電状態を、端子26Bを介して電気的に検知する。
【0023】
携帯式プレーヤインターフェース6は、音楽等を再生する携帯式のプレーヤ(例えば、iPod(登録商標))と双方向通信を行うためのインターフェースである。携帯式プレーヤインターフェース6は、このような携帯式のプレーヤが外部接続されると双方向通信を開始し、プレーヤから送られるオーディオ信号を制御部20へ送り、制御部20から送られる再生開始や曲送り等の制御信号をプレーヤへ送る。携帯式プレーヤインターフェース6は、端子26Cに接続されるコードを介してプレーヤと通信を行う。
【0024】
放送波受信部7は、ワンセグチューナ(「ワンセグ」は商標登録出願中)、AMチューナ(AM:Amplitude Modulation)、及びFMチューナ(FM:Frequency Modulation)で構成される回路である。放送波受信部7は、制御部20からの制御信号に応じてチューナの受信状態を制御し、端子26Dに接続されるアンテナが受信した電波の信号を制御部20へ送る。
【0025】
外部音声/映像入力部8は、端子26Eに接続されるビデオ/オーディオ機器からのコンポジット映像信号や音声信号を受け付け、これを制御部20へ送る回路である。
【0026】
GPS情報受信部9(GPS:Global Positioning System)は、端子26Fに接続されるGPSアンテナが受信したGPS衛星からの電波の信号を受信し、受信した信号を制御部20へ送る。周知のように、GPSは、地球を周回する多数のGPS衛星のうち少なくとも3つ以上の衛星からの電波に基づいて車両の位置を測位するシステムである。GPS情報受信部9は、地球を周回するこれらGPS衛星の電波の信号を処理する。GPS情報受信部9によって受信されたGPS衛星からの信号は、カーナビゲーションに用いられる。
【0027】
車速検知部10は、車軸の回転角に応じて発生する車速パルス信号を検知し、これを制御部20へ送る回路である。車速検知部10が検知する車速パルス信号は、車速センサまたは車両のエンジンやブレーキを制御する電子制御ユニットから出力されるステップ状の車速パルス信号であり、単位時間当たりのパルス数から車両速度を割り出す際に用いられる。単位時間当たりのパルス数が増えていれば車両が加速しており、減っていれば車両が減速していることになる。車両の速度と車速パルスとの相関関係は、車両を製造するメーカや車種、装着される車輪の大きさや空気圧等に応じて変化する。このため、制御部20では、GPSによる測位結果に基づいて算出される車両の移動距離とその間を走行する間に検知されたパルス数との相関から、車両の速度と車速パルスとの相関関係が適宜更新さ
れる。車速検知部10は、電子制御ユニットから出力される車速パルス信号を、端子26Gを介して電気的に検知する。
【0028】
カメラ映像入力部11は、車両の後方を撮影するビデオカメラであるバックアイカメラからの映像信号を受け付け、制御部20へ送る回路である。すなわち、カメラ映像入力部11は、リバース検知部5が車両のリバースを検知した際、端子26Hに接続されているビデオカメラからの映像信号を制御部20へ送る。
【0029】
アンプ12は、制御部20から車室内に設置されるスピーカへ送られる音声信号を増幅する回路である。アンプ12は、制御部20からの制御信号に応じて増幅率を任意に変更可能である。
【0030】
開閉制御部13Aは、ディスプレイユニット3の開閉動作を行う回路である。開閉制御部13Aは、制御部20からの制御信号に応じてモータ15を制御したり、角度センサ14からの信号を処理したりすることにより、ディスプレイユニット3を開閉する。図3は、制御部20からの制御信号を受けた開閉制御部13Aがモータ15を制御することにより実現するディスプレイユニット3の開閉動作を示したものである。開閉制御部13Aは、図3に示すように、ディスプレイユニット3の姿勢を三段階に調整することが可能であり、CDドライブ16(CD:Compact Disc)の挿入口を閉じた「クローズ」状態、CDドライブ16のCD挿入口27を開いた「セミオープン」状態、及びカードメモリインターフェース17のカード挿入口28やリセットボタン18を開いた「フルオープン」状態を実現する。ディスプレイユニット3の姿勢が「クローズ」状態の場合、CD挿入口27やカード挿入口28、リセットボタン18はディスプレイユニット3に隠れた状態である。また、ディスプレイユニット3の姿勢が「セミオープン」状態の場合、カード挿入口28やリセットボタン18がディスプレイユニット3に隠れ、CD挿入口27がナビゲーション装置1の正面からアクセス可能な状態になる。また、ディスプレイユニット3の姿勢が「フルオープン」状態の場合、CD挿入口27、カード挿入口28、及びリセットボタン18がナビゲーション装置1の正面からアクセス可能な状態になる。
【0031】
角度制御部13Bは、ディスプレイユニット3の角度調整を行う回路である。角度制御部13Bは、開閉制御部13Aと同様、制御部20からの制御信号に応じてモータ15を制御したり、角度センサ14からの信号を処理したりすることにより、ディスプレイユニット3の角度を調整する。なお、ディスプレイユニット3の角度とは、ナビゲーション装置1の左右方向に伸びる軸を中心とする、メインユニット2の正面とディスプレイユニット3の正面(すなわち、タッチパネル21の表面)との相対的な角度である。図4は、角度制御部13Bが実現するディスプレイユニット3の角度調整状態を示したものである。角度制御部13Bは、図4に示すように、ディスプレイユニット3の仰角を多段階に調整してチルトアップすることが可能である。
【0032】
角度センサ14は、ディスプレイユニット3の角度を検知するセンサであり、検知した角度を電気信号で開閉制御部13Aへ通知する。モータ15は、ディスプレイユニット3の角度を調整するモータであり、ディスプレイユニット3の上端を上下に動かしたり、ディスプレイユニット3の下端を前後に動かしたりする。開閉制御部13Aおよび角度制御部13Bは、制御部20からの制御信号を受けると、角度センサ14で検知されるディスプレイユニット3の角度と制御信号に基づいて決定される角度の目標値との差を割り出し、角度センサ14で検知されるディスプレイユニット3の角度が制御目標値と一致するようにモータ15をフィードバック制御する。
【0033】
CDドライブ16は、音楽等のオーディオコンテンツが記録されたCDを読み取って再生する光ディスク読取装置であり、光ピックアップレンズや発光素子、ディスク駆動モー
タ等で構成されている。
【0034】
カードメモリインターフェース17は、記憶保持動作が不要な不揮発性の半導体メモリカードを読み書きするメモリカードリーダライタである。カードメモリインターフェース17に挿入されるメモリカードは、4GB程度の記憶容量を有しており、高速道路や一般道等の道路情報、テーマパーク、ガソリンスタンドといった各種施設に関する地点情報(以降、POI(Point Of Interest)データとも表記)等を含む地図データ、並びに電話番号や施設名称等のデータが記録されている。制御部20は、メモリカードに記録されている地図データにアクセスすることでカーナビゲーションのルート検索等の諸機能を実現する。
【0035】
ジャイロセンサ19は、メインユニット2に内蔵される2軸ジャイロセンサである。ジャイロセンサ19は、GPS衛星からの電波をGPS情報受信部9が受信できない時でも車両の測位を可能にするためのものである。なお、GPS衛星からの電波を受信できない時の車両の位置は、制御部20により、車速検知部10が検知する車両速度とジャイロセンサ19が検知する車両の進行方向とに基づいて算出される。
【0036】
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等で構成されている。制御部20は、車両のアクセサリー電源がオンになると、ROMに記録されたコンピュータプログラムを実行し、カードメモリインターフェース17に挿入されたメモリカードのデータやRAMに格納されているデータ等を使って各種機能を実現する。制御部20が実現する各種機能の詳細については後述する。
【0037】
次に、ディスプレイユニット3を構成する各構成要素について説明する。タッチパネル21は、カラー液晶ディスプレイとタッチセンサとを組み合わせたGUI(Graphical User Interface)であり、7.0インチのEGA(Enhanced Graphics Adapter)型液晶ディスプレイで画面を表示すると共に、画面に表示されたアイコン等が押されるとタッチセンサがこれを検知する。
【0038】
表示処理部22は、タッチパネル21の液晶ディスプレイに表示する画面を描画処理する回路である。表示処理部22は、制御部20から送られる映像信号に基づき、液晶ディスプレイに格子状に均等配列された薄膜トランジスタを駆動することで、タッチパネル21の画面を描画する。
【0039】
操作受付部23は、タッチパネル21へのタッチ操作をタッチセンサが感知すると、タッチされた画面上の位置を特定し、操作された位置の情報を制御部20へ送る。
【0040】
操作ボタン24は、タッチパネル21にアイコン表示されるボタンではなく、機械的なボタンであり、図1等に示すように、タッチパネル21の下に配置される操作用の押しボタン式スイッチである。操作ボタン24は、ディスプレイユニット3の左側から順に、開閉ボタン、現在地ボタン、音量調整ボタンで構成されている。音量調整ボタンは、右側が押されると音量アップ、左側が押されると音量ダウンになるように設定されている。これらのボタンが押されると、押されたボタンの信号が制御部20へ送られる。
【0041】
赤外線受/発光部25は、ナビゲーション装置1と携帯電話とが赤外線で双方向通信を行うためのインターフェースであり、電気で赤外線を発光する発光素子と、受光した赤外線を電気にする受光素子で構成されている。赤外線受/発光部25は、制御部20から送られる制御信号やデータを携帯電話へ送るとともに、携帯電話から送られる制御信号やデ
ータを制御部20へ送る。
【0042】
次に、メインユニット2の制御部が実現する各種諸機能について詳述する。図5は、制御部20が実現する各種機能部を図示した機能ブロック図である。車両のアクセサリー電源がオンになると、制御部20は、図5に示すように操作処理機能部51、測位機能部52、ルート案内機能部53、地図データ処理機能部54、ユーザデータ処理機能部55、音声処理機能部56、及び映像処理機能部57を実現するコンピュータプログラムを実行する。
【0043】
操作処理機能部51は、各種機能部の動作を制御するための操作画面を、映像処理機能部57を介してタッチパネル21に表示したり、操作受付部23や操作ボタン24、リセットボタン18からの操作信号を処理し、各種機能部の動作を制御したりする。
【0044】
ここで、操作処理機能部51には、ナビ領域とAV領域とを含むマルチ画面や、ナビ全画面、AV全画面等の、ポップアップ画像の背景となる基本画面に含まれるボタン類へのユーザによるタッチ操作を検知するユーザ操作検知機能部51aと、ユーザによるタッチ操作が検知された場合に基本画面に重畳表示されるポップアップ画像を生成する重畳表示画像生成機能部51bと、が含まれる。
【0045】
測位機能部52は、車両のアクセサリー電源がオンになると、GPS情報受信部9から送られる衛星からの電波の情報、車速検知部10から通知される車両速度の情報、及びジャイロセンサ19から送られる角速度の情報に基づいて車両の位置(緯度と経度)を測位する。
【0046】
ルート案内機能部53は、車両の現在地からユーザが設定した目的地までのルートを索出し、ルート案内を行う機能部である。ルート案内機能部53は、測位機能部52が測位した車両の位置から目的地までの走行ルートを、カードメモリインターフェース17に挿入されるメモリカードの地図データから索出する。そして、索出した走行ルートと車両の位置との関係から車両の進路を音声、及び映像で案内する。
【0047】
地図データ処理機能部54は、カードメモリインターフェース17に挿入されたメモリカードの地図データやルート案内機能部53が索出した走行ルートのデータ、放送波受信部7を介してFM放送波から取得されるVICS(登録商標)の道路交通情報のデータ、測位機能部52が測位した車両の位置データ等に基づき、タッチパネル21に表示する地図のグラフィックデータを生成する。
【0048】
ユーザデータ処理機能部55は、ユーザが登録しようとする地点情報(例えば、自宅の位置情報等)やルート検索の履歴情報、アイコンの表示非表示等の設定情報をRAMに書き込んだり、RAMから読み出したりする。
【0049】
音声処理機能部56は、アンプ12を介してスピーカから出力する音声の信号を処理する機能部である。すなわち、音声処理機能部56は、放送波受信部7が受信したラジオ放送、携帯式プレーヤインターフェース6がプレーヤから取得するオーディオ信号、CDドライブ16が再生するオーディオ信号をアンプ12へ送ったり、これらのオーディオ信号にルート案内機能部53からのルートガイダンスの音声信号を重畳し、アンプ12へ送ったりする。
【0050】
映像処理機能部57は、タッチパネル21に表示させる映像データを生成する機能部である。すなわち、映像処理機能部57は、操作処理機能部51が生成する操作画面のデータと、地図データ処理機能部54が生成する表示用地図の画面のデータとを合成して表示
処理部22へ送ったり、放送波受信部7が受信したテレビジョン放送の映像データを表示処理部22へ送ったり、或いはリバース検知部5による車両後退の検知に連動してカメラ映像入力部11からの映像信号を表示処理部22へ送ったりする。なお、映像処理機能部57は、テレビジョン放送の映像データを表示処理部22へ送っている際にブレーキ検知部4がパーキングブレーキの解除を検知すると、映像データの通知を止める。
【0051】
<動作>
以下、ナビゲーション装置1の動作について説明する。図6はナビゲーション装置1のメイン画面の画面遷移図であり、図7はナビに関する画面遷移図である。また、図8は、AV画面の表示モードを示した図である。以下、図6〜8に基づいてナビゲーション装置1の動作について説明する。
【0052】
(D101)オープニング画面(D101)について説明する。車両のアクセサリー電源がオンになり、ナビゲーション装置1に電力が供給されると、制御部20は、ROMに格納されているコンピュータプログラムを実行してナビゲーション装置1を初期化し、図5に示す各種機能部を実現する。ここで、映像処理機能部57は、ROMに格納されているオープニング画面のデータを参照し、タッチパネル21にオープニング画面を表示させる。なお、オープニング画面が表示されている間、制御部20の各機能部では、次のような処理が実行される。すなわち、操作処理機能部51は、操作受付部23や操作ボタン24、リセットボタン18からの信号を走査してユーザ操作を受け付ける。また、測位機能部52は、GPS情報受信部9で取得される測位情報や車速検知部10、ジャイロセンサ19の信号を処理し、車両の位置を測定する。また、地図データ処理機能部54は、カードメモリインターフェース17に挿入されているカードメモリへアクセスし、測位機能部52が測位した自車位置の周辺の地図データを読み出す。
【0053】
(D102)次に、マルチ画面(D102)について説明する。オープニング画面が表示されてから4秒経つと、映像処理機能部57は、ROMに格納されている操作ボタン類の画像データや地図データ処理機能部54が読み出した地図データを基に、AVの操作画面とナビの操作画面とを組み合わせたマルチ画面(D102)を生成し、タッチパネル21に表示する。図9は、マルチ画面の図である。映像処理機能部57は、図9に示すように、AV類の操作ボタン類を配置したAV領域の画面をタッチパネル21の左側に表示し、ナビの地図や操作ボタン類を配置したナビ領域の画面をタッチパネル21の右側に表示する。AV領域は、更に、ソースを選択するための操作ボタン類をまとめて表示するソース選択領域と、選択されたソースに関連するボタンや情報を表示するソース操作領域とに区分されている。
【0054】
図9に示すように、映像処理機能部57は、AV領域の内のソース選択領域に、「ラジオ」、「CD」、「ワンセグ」、「iPod」、「外部入力」、「OFF」、及び「AV」ボタンを表示する。何れかのソースボタンがタッチされると、そのソースが選択される。図9の例では、「ラジオ」が選択されており、受信周波数やAM/FMの切り替えボタン、選局ボタン等の選択されたソースに関連する操作ボタンや情報がソース操作領域に表示されている状態を図示している。従って、このとき、音声処理機能部56は、放送波受信部7が受信したAM放送の音声信号を、アンプ12を介してスピーカから出力している。他方、映像処理機能部57は、ナビ領域に、地図データ処理機能部54が読み出した地図データに基づいて描画される地図の他、「メニュー」、「目的地」、「周辺」、「自宅」、「ナビ」、「地図拡大」、及び「地図縮小」ボタンを表示する。なお、マルチ画面(D102)では、AV領域とナビ領域の2つが存在するため、AV領域がAV全画面(D104)の時よりも狭い。そこで、マルチ画面(D102)のソース操作領域には、そのソースに関わる操作ボタンや情報のうち基本的なものだけが表示されるようになっている。
【0055】
この状態で「AV」ボタンが押されたことを操作処理機能部51が検知すると、映像処理機能部57は、AV全画面(D104)の画面表示状態に遷移する。なお、その他のボタンが押された場合についてはナビ全画面(D103)、及びAV全画面(D104)の説明の後に詳述する。
【0056】
(D103)次に、ナビ全画面(D103)について説明する。映像処理機能部57は、マルチ画面(D102)に表示されている「ナビ」ボタンが押されたことを操作処理機能部51が検知すると、AV領域を徐々に隠し、ナビ領域を全画面に表示する。図10は、ナビ全画面の図である。映像処理機能部57は、図10に示すように、AV領域を消し、ナビ領域をタッチパネル21に全画面表示する。
【0057】
図10に示すように、ナビ領域には、マルチ画面(D102)と同様、地図や、「メニュー」、「目的地」等の操作ボタンが表示されている。ここで、映像処理機能部57は、ナビ全画面に表示される自車位置のアイコンが、ナビ領域の中心に位置するように画面を表示している。このため、タッチパネル21の表示画面がマルチ画面(D102)からナビ全画面(D103)に遷移すると、自車位置のアイコンや地図の表示が、画面内で若干スクロールする。一方、映像処理機能部57は、「メニュー」や「目的地」等の操作ボタン類がタッチパネル21の表示画面上で同じ位置になるように画面を表示する。このため、タッチパネル21の表示画面がマルチ画面(D102)からナビ全画面(D103)に遷移しても、ナビの操作ボタン類がタッチパネル21の画面上でスクロールせず、同じ位置に表示され続ける。但し、「ナビ」ボタンのみ「AV+ナビ」ボタンに表示が切換わる。なお、「AV+ナビ」ボタンが押されると、映像処理機能部57は、ナビ全画面(D103)からマルチ画面(D102)へ表示を切り替える。
【0058】
(D104)次に、AV全画面(D104)について説明する。映像処理機能部57は、マルチ画面(D102)に表示されている「AV」ボタンが押されたことを操作処理機能部51が検知すると、ナビ領域を徐々に隠し、AV領域を全画面に表示する。図11は、AV全画面の図である。映像処理機能部57は、図11に示すように、ナビ領域を消し、AV領域をタッチパネル21に全画面表示する。
【0059】
図11に示すように、AV領域には、マルチ画面(D102)と同様、「ラジオ」、「CD」、「ワンセグ」、「iPod」、「外部入力」、及び「OFF」ボタンがソース選択領域に表示されている。また、AV領域には、ソース操作領域が拡大されて、マルチ画面(D102)で表示されていなかった放送局の名称やプリセットの選局ボタン、チャンネル設定ボタンや音設定ボタンが表示されている。また、CDドライブ16にCDが挿入されていることを示す「CDIN」が表示されている。ここで、AV領域には、マルチ画面(D102)で表示されていた「ラジオ」等の操作ボタン類が同じ位置に表示されている。但し、「ナビ」ボタンのみ「AV+ナビ」ボタンに表示が切換わる。以下、マルチ画面とAV全画面の両方で表示される領域を「AV通常領域」といい、AV全画面でのみ表示される領域を「AV拡張領域」という。なお、「AV+ナビ」ボタンが押されると、映像処理機能部57は、AV全画面(D104)からマルチ画面(D102)へ表示を切り替える。なお、AV全画面(D104)では、ナビ領域が存在しないので、AV領域がマルチ画面(D102)の時よりも広い。そこで、AV全画面(D104)のソース操作領域には、そのソースに関わる全ての操作ボタンや情報が表示されるようになっている。このように、AV全画面(D104)の場合にのみ表示されるソースの操作ボタンや情報類の表示領域が「AV拡張領域」であり、ソース操作領域の一部を構成している。一方、マルチ画面(D102)とAV全画面(D104)の何れにも表示されるソースの操作ボタンや情報類の表示領域が「AV通常領域」であり、ソース操作領域の一部とソース選択領域とを構成している。
【0060】
ナビゲーション装置1のメイン画面の画面遷移(図6)については以上の通りである。以下、マルチ画面(D102)からナビ全画面(D103)、或いはAV全画面(D104)へ画面が遷移する際の、ナビ領域、及びAV領域の画面上の動き方について詳述する。図12は、マルチ画面(D102)からナビ全画面(D103)へ遷移する際の、AV領域の消え方を示す図である。また、図13は、マルチ画面(D103)からAV全画面(D104)へ遷移する際の、ナビ領域の消え方を示す図である。映像処理機能部57は、マルチ画面からナビ、或いはAV全画面へ表示を切り替えるに際し、ナビ領域やAV領域がスクロールして見えるように画面表示を行っている。すなわち、映像処理機能部57は、マルチ画面からナビ全画面へ表示を切り替える際、AV領域が徐々に左側に退出していくように、換言すれば、AV領域の表示面積が徐々に減少するようにスクロールすると共に、ナビ領域の表示面積が徐々に増加するようにスクロールしていくように、画面を表示する。また、映像処理機能部57は、マルチ画面からAV全画面へ表示を切り替える際、その反対にAV領域が徐々に右側に進入してくるように画面を表示する。これにより、ユーザは、ナビ画面上にAV画面が抜き差しされるように感じ取ることができる。従って、ナビの画面を見たければ、マルチ画面(D102)の右側に表示されている「ナビ」ボタンを押すことにより、ナビ全画面(D103)に遷移することを視覚的に容易に理解することができ、AVの画面を見たければ、マルチ画面(D102)の左側に表示されている「AV」ボタンを押すことにより、AV画面が抜き差しされることを容易に理解することができる。図14は、メイン画面の画面遷移の様子を示した概念図である。ユーザは、図14に示すように、表示窓から覗き込むと見える右側の面(本実施形態でいうナビ画面に相当する)の上に、左側の面(本実施形態でいうAV画面に相当する)が左側から抜き差しされるようなイメージで、ナビゲーション装置1のメイン画面を操作できる。よって、今どこにいるのかが判りやすく、迷わずに操作することができる。
【0061】
次に、図7に示した画面遷移の流れ、即ち、マルチ画面(D102)またはナビ全画面(D103)(以降、「基本画面」と称する)のナビ領域に表示されている各種ボタンが操作されることで、ポップアップ画像を含むメニュー画面(D201)、目的地設定画面(D202)、または周辺検索画面(D203)が表示されて、各画面を用いて機能が提供される場合の画面表示処理の流れを説明する。図15は、本実施形態において、基本画面に表示されている各種ボタンが操作されることでポップアップ画像が表示され、表示されたポップアップ画像を用いて各種機能が提供される場合の画面表示処理の流れを示すフローチャートである。なお、本フローチャートに示された処理は、映像処理機能部57によって生成されたマルチ画面(D102)やナビ全画面(D103)等の基本画面が、タッチパネル21に出力され、表示されている状態から開始される。
【0062】
ステップS101からステップS103では、基本画面内に表示されたボタン等の表示要素に対する操作が検知され、ポップアップ画像(重畳表示画像)が表示される。ユーザ操作検知機能部51aが、タッチパネル21に表示された基本画面のナビ領域に表示されている各種ボタンがタッチ操作されたことを検知すると(ステップS101)、重畳表示画像生成機能部51bは、操作が検知されたボタンに応じた機能を特定し、この機能を提供するためのポップアップ画像を生成する(ステップS102)。なお、ここで、機能提供のために実行されるソフトウェアモジュール、および生成されるポップアップ画像のデータは、基本画面に表示されたボタン類(表示要素)の識別情報と関連付けられて予めROMに記録されており、ユーザ操作された表示要素の識別情報を用いて特定される。そして、映像処理機能部57は、生成されたポップアップ画像を、基本画面に重畳して表示するための映像信号を生成し、タッチパネル21へ出力することで(ステップS103)、基本画面の手前にポップアップ画像が重畳表示された、メニュー画面(D201)、目的地設定画面(D202)、周辺施設検索画面(D203)等の画面を、タッチパネル21に表示させる。なお、ポップアップ画像とは、画面に表示されるボタンを押すと、そのボ
タンに関連付けられた機能を提供するために基本画面の手前に立ち上がって表示される画像であり、例えば、メニューの項目等が表示される画像である。
【0063】
メニュー画面(D201)は、ナビゲーション装置1の設定などを行うためのメニュー選択機能を提供するためのポップアップ画像61aを含む画面であり、マルチ画面(D102)またはナビ全画面(D103)のナビ領域に表示されている「メニュー」ボタンが押されたことをユーザ操作検知機能部51aが検知したことを契機として表示される。図16は、メニュー画面(D201)の図である。映像処理機能部57は、図16に示すように、ナビ領域の「メニュー」ボタンと、ユーザ操作に従って新たに表示されたメニュー選択機能用のポップアップ画像61aと、の関連性を示すための、吹き出し状の関連性表示画像62を含むポップアップ画像61aを表示する。ここで、映像処理機能部57は、ポップアップ画像61aが「メニュー」ボタンを起点として徐々に拡大しながら表示される視覚効果を持たせるためのアニメーション表示を行い、更に、マルチ画面(D102)がポップアップ画像61aの背景として、マルチ画面(D102)の周辺が見えるようにしている。図17は、マルチ画面(D102)からメニュー画面(D201)へ遷移する際のアニメーションを示した図である。従って、ユーザは、メニュー画面がマルチ画面から遷移して表示されていることを視覚で容易に把握することが可能であり、迷わずに操作することができる。なお、メニュー画面(D201)には、アイコンや施設表示等のユーザ設定用ボタン、およびお気に入り地点の編集用ボタンが表示される。ユーザが登録した地点情報等は、ユーザデータ処理機能部55により、制御部20内のRAMに記憶される。
【0064】
また、目的地設定画面(D202)は、目的地設定機能を提供するためのポップアップ画像61bを含む画面であり、マルチ画面(D102)またはナビ全画面(D103)のナビ領域に表示されている「目的地」ボタンが押されたことをユーザ操作検知機能部51aが検知したことを契機として表示される。図18は、目的地設定画面(D202)の図である。「目的地」ボタンが押されたことを操作処理機能部51が検知すると、映像処理機能部57は、目的地設定画面(D202)をタッチパネル21に表示する。また、映像処理機能部57は、メニュー画面と同様、ナビ領域の「目的地」ボタンを起点として徐々に拡大しながら表示される視覚効果を持たせるためのアニメーション表示を伴わせて、関連性表示画像62を含むポップアップ画像61bを表示する。
【0065】
ここで、目的地設定画面(D202)には、「50音で探す」ボタン、「住所で探す」ボタン、「携帯連携で探す」ボタン、「履歴で探す」ボタン、「お気に入りで探す」ボタン、「電話番号で探す」ボタン、「施設/ジャンルで探す」ボタン、「先程の地図で探す」ボタン、「マップコードで探す」ボタン、および「追加データで探す」ボタン等の目的地探索用ボタンが含まれる。これらの目的地探索用ボタンは、目的地設定画面(D202)のポップアップ画像61b内に、スクロール操作によって全てのボタンを閲覧可能なように表示される。
【0066】
図19は、本実施形態において、図18に示したポップアップ画像61b内の目的地探索用ボタン表示領域が下方にスクロールされた状態を示す図である。目的地設定画面(D202)には、スクロールバーおよびスクロールボタンが表示され、ユーザのタッチ操作によるスクロール表示が可能となっている。操作処理機能部51によってスクロールバーまたはスクロールボタンに対するタッチ操作が検知されると、映像処理機能部57は、ポップアップ画像61b内の目的地探索用ボタン表示領域を下方にスクロールする。このようにして、ポップアップ画像61b内におけるスクロール表示を可能とすることで、タッチパネル21の限られた大きさの表示領域(本実施形態では、7.0インチ)において、各ボタンを大きく且つ見易く表示することが出来る。また、使用頻度の高いボタンについては、他のボタンに比べて更に大きく且つ上位に表示される。本実施形態では、「50音
で探す」ボタン、および「住所で探す」ボタンが、他の目的地探索用ボタンに比べてより大きく且つ最上位に表示される。
【0067】
周辺施設検索画面(D203)は、周辺施設検索機能を提供するためのポップアップ画像61cを含む画面であり、マルチ画面(D102)またはナビ全画面(D103)のナビ領域に表示されている「周辺」ボタンが押されたことをユーザ操作検知機能部51aが検知したことを契機として表示される。図20は、周辺施設検索画面(D203)の図である。「周辺」ボタンが押されたことを操作処理機能部51が検知すると、映像処理機能部57は、周辺施設検索画面(D203)をタッチパネル21に表示する。映像処理機能部57は、ナビ領域の「周辺」ボタンを起点として徐々に拡大しながら表示される視覚効果を持たせるためのアニメーション表示を伴わせて、関連性表示画像62を含むポップアップ画像61cを表示する。そして、上述した目的地検索画面(D202)と同様、何れかのボタンが押されればこれに対応する画面を表示する。すなわち、映像処理機能部57は、「周辺」ボタンが押されると、検索対象とする施設のカテゴリをユーザに選択させるボタンを表示し、検索対象のカテゴリが指定されると、自車位置の周辺にあるガソリンスタンドやコンビニエンスストア等、指定されたカテゴリに対応する施設類を、自車に近い順に索出して表示する。
【0068】
交差点拡大画面(D204)は、上述した目的地設定画面(D202)、或いは周辺検索画面(D203)で目的地が設定されるか、または、マルチ画面(D102)やナビ全画面(D103)に表示されている「自宅」ボタンが押されて目的地が設定され、ルート案内機能部53によるルートガイドが開始されたことを契機として表示される。ルート案内機能部53は、測位機能部52が計測する自車位置と、地図データ処理機能部54がカードメモリから読み出す地図データとに基づいてルートの案内を行う。ルート案内機能部53は、右折あるいは左折等を行う交差点に車両が接近したら、交差点拡大画面(D204)を表示すると共に、音声処理機能部56に経路案内用の音声データを渡す。図21は、交差点拡大画面(D204)を示す図である。図21に示すように、ナビ領域には交差点の拡大図が表示され、車両の進むべき進路が矢印で図示される。なお、このとき、AV領域には、オーディオ/ビジュアル用の操作ボタン類が表示されている。
【0069】
ステップS104からステップS107では、ポップアップ画像内に表示された表示要素に対する操作が検知され、ポップアップ画像の表示内容が更新される。ユーザ操作検知機能部51aが、目的地設定画面(D202)に表示された目的地探索用ボタン等の、ポップアップ画像内の表示要素に対するタッチ操作を検知すると(ステップS104)、ユーザ操作の種類が判定される(ステップS105)。ここで、検知されたユーザ操作が、各ポップアップ画像内に表示された「もどる」ボタンに対するタッチ操作等、ポップアップ画像が閉じられる操作であった場合、ポップアップ画像は閉じ、再び基本画面(ここでは、マルチ画面(D102)またはナビ全画面(D103))が前面に表示される。即ち、ユーザ操作検知機能部51aが「もどる」ボタンへのタッチ操作を検知すると、重畳表示画像生成機能部51bはポップアップ画像の生成を終了し、映像処理機能部57は、ポップアップ画像の、基本画面への重畳表示を終了する。その後、本フローチャートに示された処理は終了する。
【0070】
検知されたユーザ操作が、ポップアップ画像が閉じられる操作ではなかった場合、重畳表示画像生成機能部51bは、操作に応じて更新されたポップアップ画像を生成することで、ポップアップ画像内の表示内容を更新する(ステップS106)。なお、ここで、更新されるポップアップ画像のデータは、ポップアップ画像内に表示されたボタン類(表示要素)の識別情報と関連付けられて予めROMに記録されており、ユーザ操作された表示要素の識別情報を用いて特定される。そして、映像処理機能部57は、生成されたポップアップ画像を、基本画面に重畳して表示するための映像信号を生成し、タッチパネル21
へ出力することで(ステップS107)、基本画面の手前に重畳表示されたポップアップ画像の表示を更新する。
【0071】
映像処理機能部57は、ユーザ操作検知機能部51aが目的地設定用の何れかのボタンが押されたことを検知すると、これに対応する画面を表示する。映像処理機能部57は、例えば、「50音で探す」ボタンが押されれば文字入力用の画面を表示し、「住所で探す」ボタンが押されれば都道府県等を選択する画面を表示し、「携帯連携で探す」ボタンが押されれば赤外線受/発光部25に携帯電話を近づけるようユーザに促す画面を表示し、「履歴で探す」ボタンが押されれば過去に検索したことのある目的地を表示し、「お気に入りで探す」ボタンが押されれば以前のユーザ操作によって登録されたお気に入りの目的地のリストを含む画面を表示し、「電話番号で探す」ボタンが押されれば電話番号入力用の画面を表示し、「施設/ジャンルで探す」ボタンが押されればジャンルを選択させるための画面を表示し、「先程の地図で探す」ボタンが押されれば最後に表示された地図を含む画面を表示し、「マップコードで探す」ボタンが押されればマップコード入力用の画面を表示し、および「追加データで探す」ボタンが押されれば追加データから目的地を選択させるための画面を表示する。赤外線受/発光部25によって携帯電話から供される通信データには、目的地の緯度や経度、或いは住所や電話番号といった位置情報が含まれている。「50音検索」、「住所で探す」、「携帯連携で探す」、「お気に入りで探す」、「電話番号で探す」、「施設/ジャンルで探す」、「先程の地図で探す」、「マップコードで探す」、「追加データで探す」或いは「履歴で探す」ボタンを押すと表示される画面により目的地が設定されると、ルート案内機能部53は、測位機能部52が計測する自車位置と目的地までの最短ルートを索出し、ルートガイドを開始する。
【0072】
図22は、本実施形態において、目的地設定画面(D202)に表示された「50音で探す」ボタンが操作されたことを受けて表示される、50音検索画面(D205)の表示イメージを示す図である。50音検索画面(D205)には、検索用の文字列を入力するためのボタンが配置されている。本実施形態では、各子音列の先頭文字が夫々記載されたボタンを1回から複数回操作することで、ボタンに割り当てられた子音列に含まれる文字を選択可能な形式の文字列入力インターフェースが採用されている。例えば、文字「く」を入力したい場合、ユーザは、「か」ボタンを3回タッチ操作することで、「く」を選択することが出来る。また、濁点/半濁点ボタン、長音ボタンも表示されている。入力された文字列は、ポップアップ画像61d上部の入力文字列表示領域に表示され、ユーザは、このインターフェースを利用して所望の文字列を入力し、「検索」ボタンをタッチ操作することで、目的地の検索を行うことが出来る。
【0073】
ここで、50音検索画面(D205)に含まれるポップアップ画像61dは、目的地設定画面(D202)と同様、「目的地」ボタンとポップアップ画像61dとの関連性を示す吹き出し状の関連性表示画像62を含む。この関連性表示画像62は、この後検索が行われ、検索結果が更新されたポップアップ画像(図示は省略する)内に表示される場合にも、継続して「目的地」ボタンとの関連性を指し示す。このように、ポップアップ画像の表示内容が更新された場合にも、ポップアップ画像が呼び出される契機となったボタンとの関連性が継続して表示されることで、ユーザは、現在表示されている画面が、初めにどのような操作を行うことで表示された画面であるかを容易に把握することが出来る。例えば、上記説明した例によれば、ユーザは、目的地設定画面(D202)から50音検索画面(D205)へ進み、更に検索結果画面(図示は省略する)へ進んだ場合にも、吹き出し状の関連性表示画像62の表示が維持されていることで、現在行っているオペレーションが「目的地」ボタンを操作したことによって開始されたオペレーションであることを直感的に把握できる。また、このことは、ユーザに対して、ナビゲーション装置1のインターフェースに対する安心感を与える。
【0074】
次に、ナビゲーション装置1のAV画面の表示モードについて説明する。図8で示したように、ナビゲーション装置1のAV画面には、ラジオモード、CDモード、ワンセグモード、iPodモード、外部入力モード、及びオフモードの6つの画面が用意されている。映像処理機能部57は、AV領域の左側に用意されている何れかのソース選択ボタン或いは「OFF」ボタンが押されると、これに対応するモードのAV操作画面を表示する。映像処理機能部57は、例えば、「ラジオ」ボタンが押されれば、図9に示すようなラジオの周波数や選局ボタンを表示する。CDやiPodボタンについても同様である。また、映像処理機能部57は、「ワンセグ」ボタンや「外部入力」ボタンが押されれば、AV領域に選局ボタン等を表示すると共に、ナビ領域の表示を放送波受信部7からの映像や外部音声/映像入力部8の映像に切り替える。但し、映像処理機能部57は、ブレーキ検知部4がパーキングブレーキ信号の解除を検知した場合、放送波受信部7や外部音声/映像入力部8からの映像表示を止める。
【0075】
本実施形態に係るナビゲーション装置1によれば、基本画面に表示されているボタン等の表示要素に対するタッチ操作が検知されたことを受けて表示されるポップアップ画像61a〜dに、操作されたボタン等とポップアップ画像との関連性を視覚的に把握させ、ポップアップ画像の表示内容が更新された場合にも継続して表示される関連性表示画像62を含ませることで、ユーザに対して、現在行っているオペレーションの起点および該起点からの連続性を容易に把握させることが可能である。また、基本画面によって呼び出された機能の提供を、ポップアップ画像を用いて行い、その背景に基本画面を継続して表示させることによっても、ユーザに対して、現在行っているオペレーションの起点を容易に把握させることが可能である。なお、本実施形態では、ナビ領域に配置されたボタン等に対する操作を受けて表示されるポップアップ画像について説明したが、マルチ画面(D102)やAV全画面(D104)のAV領域に配置されたボタン等に対する操作を受けて表示されるポップアップ画像についても、本発明が適用されてよい。
【0076】
なお、本実施形態では、ポップアップ画像内に表示された表示要素に対するユーザ操作が行われた場合、初めに表示されたポップアップ画像の内容が更新されるが、このような表示内容の更新に代えて、表示済みのポップアップ画像の手前に更に新たなポップアップ画像を表示することとしてもよい。図23は、他の実施形態において、図18の目的地設定画面(D202)において、「50音で探す」ボタンがタッチ操作された場合に、目的地設定画面(D202)において既に表示されているポップアップ画像61bの表示内容を更新するのではなく、ポップアップ画像61bの手前に50音検索のためのポップアップ画像61dを更に重畳することで表示される50音検索画面(D206)を示す図である。即ち、ユーザ操作検知機能部51aが「50音で探す」ボタンに対するタッチ操作を検知すると、重畳表示画像生成部51bは、50音検索のためのポップアップ画像61dを新たなポップアップ画像として生成し、映像処理機能部57は、生成されたポップアップ画像61dを、ポップアップ画像61bの手前に重畳表示させる。
【0077】
このようにすることで、ユーザに対して、現在行っているオペレーションの起点および該起点からの連続性を容易に把握させつつ、更に、現在表示されている画面までの操作経過をも把握させることが可能となる。また、このような表示方法によれば、「もどる」ボタンを用いずに、50音検索画面(D206)から目的地設定画面(D202)へ戻ることが可能である。即ち、ユーザ操作検知機能部51aは、ポップアップ画像61bのタブ部分(図23において、ポップアップ画像左側の「目的地設定」の文字列が表示されている部分)に対するタッチ操作を検知すると、これを映像処理機能部57へ通知し、映像処理機能部57は、ポップアップ画像61bを最も手前に表示させることで、画面を目的地設定画面(D202)に切り替える。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】ナビゲーション装置の外観図。
【図2】ナビゲーション装置の構成図。
【図3】ディスプレイの動作を示す図。
【図4】ディスプレイの動作を示す図。
【図5】制御部の機能ブロック図。
【図6】ナビゲーション装置のメイン画面の画面遷移図。
【図7】ナビの画面遷移図。
【図8】AV画面の表示モードを示す図。
【図9】マルチ画面の図。
【図10】ナビ全画面の図。
【図11】AV全画面の図。
【図12】AV領域の消え方を示す図。
【図13】ナビ領域の消え方を示す図。
【図14】メイン画面の画面遷移を示す概念図。
【図15】画面表示処理の流れを示すフローチャート。
【図16】メニュー画面の図。
【図17】マルチ画面からメニュー画面へ遷移する際のアニメーションを示した図。
【図18】目的地設定画面の図。
【図19】図18の目的地探索用ボタン表示領域が下方にスクロールされた状態を示す図。
【図20】周辺施設検索画面の図。
【図21】交差点拡大画面を示す図。
【図22】50音検索画面の図。
【図23】他の実施形態に係る50音検索画面の図である。
【符号の説明】
【0079】
1・・・ナビゲーション装置
51・・操作処理機能部
51a・・ユーザ操作検知機能部
51b・・重畳表示画像生成機能部
57・・映像処理機能部
61a〜d・・ポップアップ画像
62・・関連性表示画像
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された信号に従って表示を行う表示装置に接続され、
所定の機能に関連付けられた所定の表示要素を含む基本画面を前記表示装置に表示させるための信号を生成して前記表示装置に出力する映像処理手段と、
前記表示装置に表示された前記所定の表示要素に対するユーザ操作が行われたことを検知するユーザ操作検知手段と、
前記ユーザ操作検知手段によって前記ユーザ操作が検知されたことを受けて、前記所定の表示要素に割り当てられた前記所定の機能を提供するために前記基本画面に重畳して表示される重畳表示画像を生成する重畳表示画像生成手段と、を備え、
前記映像処理手段は、前記重畳表示画像生成手段によって前記重畳表示画像が生成された場合に、前記基本画面に該重畳表示画像が重畳された画面を前記表示装置に表示させるための信号を生成して前記表示装置に出力し、
前記重畳表示画像生成手段によって生成される前記重畳表示画像は、前記所定の表示要素と該重畳表示画像との関連性を視覚的に把握させるための関連性表示画像であって、該重畳表示画像の表示内容が更新された場合にも継続して表示される関連性表示画像を含む、
情報処理装置。
【請求項2】
前記映像処理手段は、前記重畳表示画像生成手段によって新たに生成された前記重畳表示画像を表示する際に、前記ユーザ操作に係る前記所定の表示要素が表示されている位置を起点として該重畳表示画像が出現するアニメーションを前記表示装置に表示させるための信号を生成および出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記重畳表示画像は、該重畳表示画像内において情報をスクロール表示可能な画面である、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示装置は、タッチパネルディスプレイであり、
前記ユーザ操作検知手段は、前記タッチパネルディスプレイに対して行われたユーザによる接触操作を検知する、
請求項1から3の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
入力された信号に従って表示を行う表示装置に接続されるコンピュータが、
所定の機能に関連付けられた所定の表示要素を含む基本画面を前記表示装置に表示させるための信号を生成して前記表示装置に出力する映像処理ステップと、
前記表示装置に表示された前記所定の表示要素に対するユーザ操作が行われたことを検知するユーザ操作検知ステップと、
前記ユーザ操作検知ステップで前記ユーザ操作が検知されたことを受けて、前記所定の表示要素に割り当てられた前記所定の機能を提供するために前記基本画面に重畳して表示される重畳表示画像を生成する重畳表示画像生成ステップと、を実行し、
前記映像処理ステップでは、前記重畳表示画像生成ステップで前記重畳表示画像が生成された場合に、前記基本画面に該重畳表示画像が重畳された画面を前記表示装置に表示させるための信号が生成されて前記表示装置に出力され、
前記重畳表示画像生成ステップで生成される前記重畳表示画像は、前記所定の表示要素と該重畳表示画像との関連性を視覚的に把握させるための関連性表示画像であって、該重畳表示画像の表示内容が更新された場合にも継続して表示される関連性表示画像を含む、
情報処理方法。
【請求項6】
入力された信号に従って表示を行う表示装置に接続されるコンピュータを、
所定の機能に関連付けられた所定の表示要素を含む基本画面を前記表示装置に表示させるための信号を生成して前記表示装置に出力する映像処理手段と、
前記表示装置に表示された前記所定の表示要素に対するユーザ操作が行われたことを検知するユーザ操作検知手段と、
前記ユーザ操作検知手段によって前記ユーザ操作が検知されたことを受けて、前記所定の表示要素に割り当てられた前記所定の機能を提供するために前記基本画面に重畳して表示される重畳表示画像を生成する重畳表示画像生成手段と、として機能させ、
前記映像処理手段は、前記重畳表示画像生成手段によって前記重畳表示画像が生成された場合に、前記基本画面に該重畳表示画像が重畳された画面を前記表示装置に表示させるための信号を生成して前記表示装置に出力し、
前記重畳表示画像生成手段によって生成される前記重畳表示画像は、前記所定の表示要素と該重畳表示画像との関連性を視覚的に把握させるための関連性表示画像であって、該重畳表示画像の表示内容が更新された場合にも継続して表示される関連性表示画像を含む、
情報処理プログラム。
【請求項1】
入力された信号に従って表示を行う表示装置に接続され、
所定の機能に関連付けられた所定の表示要素を含む基本画面を前記表示装置に表示させるための信号を生成して前記表示装置に出力する映像処理手段と、
前記表示装置に表示された前記所定の表示要素に対するユーザ操作が行われたことを検知するユーザ操作検知手段と、
前記ユーザ操作検知手段によって前記ユーザ操作が検知されたことを受けて、前記所定の表示要素に割り当てられた前記所定の機能を提供するために前記基本画面に重畳して表示される重畳表示画像を生成する重畳表示画像生成手段と、を備え、
前記映像処理手段は、前記重畳表示画像生成手段によって前記重畳表示画像が生成された場合に、前記基本画面に該重畳表示画像が重畳された画面を前記表示装置に表示させるための信号を生成して前記表示装置に出力し、
前記重畳表示画像生成手段によって生成される前記重畳表示画像は、前記所定の表示要素と該重畳表示画像との関連性を視覚的に把握させるための関連性表示画像であって、該重畳表示画像の表示内容が更新された場合にも継続して表示される関連性表示画像を含む、
情報処理装置。
【請求項2】
前記映像処理手段は、前記重畳表示画像生成手段によって新たに生成された前記重畳表示画像を表示する際に、前記ユーザ操作に係る前記所定の表示要素が表示されている位置を起点として該重畳表示画像が出現するアニメーションを前記表示装置に表示させるための信号を生成および出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記重畳表示画像は、該重畳表示画像内において情報をスクロール表示可能な画面である、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示装置は、タッチパネルディスプレイであり、
前記ユーザ操作検知手段は、前記タッチパネルディスプレイに対して行われたユーザによる接触操作を検知する、
請求項1から3の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
入力された信号に従って表示を行う表示装置に接続されるコンピュータが、
所定の機能に関連付けられた所定の表示要素を含む基本画面を前記表示装置に表示させるための信号を生成して前記表示装置に出力する映像処理ステップと、
前記表示装置に表示された前記所定の表示要素に対するユーザ操作が行われたことを検知するユーザ操作検知ステップと、
前記ユーザ操作検知ステップで前記ユーザ操作が検知されたことを受けて、前記所定の表示要素に割り当てられた前記所定の機能を提供するために前記基本画面に重畳して表示される重畳表示画像を生成する重畳表示画像生成ステップと、を実行し、
前記映像処理ステップでは、前記重畳表示画像生成ステップで前記重畳表示画像が生成された場合に、前記基本画面に該重畳表示画像が重畳された画面を前記表示装置に表示させるための信号が生成されて前記表示装置に出力され、
前記重畳表示画像生成ステップで生成される前記重畳表示画像は、前記所定の表示要素と該重畳表示画像との関連性を視覚的に把握させるための関連性表示画像であって、該重畳表示画像の表示内容が更新された場合にも継続して表示される関連性表示画像を含む、
情報処理方法。
【請求項6】
入力された信号に従って表示を行う表示装置に接続されるコンピュータを、
所定の機能に関連付けられた所定の表示要素を含む基本画面を前記表示装置に表示させるための信号を生成して前記表示装置に出力する映像処理手段と、
前記表示装置に表示された前記所定の表示要素に対するユーザ操作が行われたことを検知するユーザ操作検知手段と、
前記ユーザ操作検知手段によって前記ユーザ操作が検知されたことを受けて、前記所定の表示要素に割り当てられた前記所定の機能を提供するために前記基本画面に重畳して表示される重畳表示画像を生成する重畳表示画像生成手段と、として機能させ、
前記映像処理手段は、前記重畳表示画像生成手段によって前記重畳表示画像が生成された場合に、前記基本画面に該重畳表示画像が重畳された画面を前記表示装置に表示させるための信号を生成して前記表示装置に出力し、
前記重畳表示画像生成手段によって生成される前記重畳表示画像は、前記所定の表示要素と該重畳表示画像との関連性を視覚的に把握させるための関連性表示画像であって、該重畳表示画像の表示内容が更新された場合にも継続して表示される関連性表示画像を含む、
情報処理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2010−67129(P2010−67129A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−234446(P2008−234446)
【出願日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
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