説明

感光性ドライフィルムレジスト、これを用いたプリント配線板、及び、プリント配線板の製造方法

【課題】本発明は、水系現像が可能で、解像度、難燃性、密着性、耐湿性、電気信頼性、取扱い性に優れた感光性ドライフィルムレジスト及びその製造方法、並びにこれらの利用方法を提供することである。
【解決手段】第一感光層がバインダーポリマー、(メタ)アクリル系化合物、光反応開始剤、難燃剤、並びに、染料及び/又は顔料を必須成分として含有し、第二感光層がバインダーポリマー、及び、(メタ)アクリル系化合物を必須成分として含有し、第二感光層は難燃剤と、染料及び/又は顔料とを実質上含有しない少なくとも二層以上の感光性ドライフィルムレジストを用いることにより、上記課題を解決し得る。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一感光層が
(A1)バインダーポリマー、
(B1)(メタ)アクリル系化合物、
(C1)光反応開始剤、
(D1)難燃剤、並びに
(E1)染料及び/又は顔料、
を必須成分として含有し、
第二感光層が
(A2)バインダーポリマー、及び
(B2)(メタ)アクリル系化合物、
を必須成分として含有し、
(D2)難燃剤、及び
(E2)染料及び/又は顔料を実質上含有せず、
(D2)難燃剤に関して、第一感光層の全重量に対する(D1)難燃剤の重量の割合を第一感光層の難燃剤含有率、第二感光層の全重量に対する(D2)難燃剤の重量の割合を第二感光層の難燃剤含有率としたときに、第二感光層の難燃剤含有率が、0以上10重量%以下であって、かつ、第一感光層の難燃剤含有率を100とした場合、第二感光層の難燃剤含有率が0以上50以下であるとともに、
(E2)染料及び/又は顔料に関して、第一感光層の全重量に対する(E1)染料及び/又は顔料の重量の割合を第一感光層の染料等含有率、第二感光層の全重量に対する(E2)染料及び/又は顔料の重量の割合を第二感光層の染料等含有率としたときに、第二感光層の染料等含有率が、0以上4重量%以下であって、かつ、第一感光層の染料等含有率を100とした場合、第二感光層の染料等含有率が0以上50以下であることの条件を満たすことを特徴とする、
少なくとも第一感光層及び第二感光層を含む多層構造の感光性ドライフィルムレジスト。
【請求項2】
第二感光層が、さらに、(C2)光反応開始剤を必須成分として含有することを特徴とする請求項1に記載の多層構造の感光性ドライフィルムレジスト。
【請求項3】
上記第二感光層は、多層構造のうち、最外層に位置することを特徴とする請求項1又は2記載の多層構造の感光性ドライフィルムレジスト。
【請求項4】
上記(D1)難燃剤及び/又は(D2)難燃剤がリン系化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の多層構造の感光性ドライフィルムレジスト。
【請求項5】
上記(A1)バインダーポリマー及び/又は(A2)バインダーポリマーが、ポリアミド酸であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の多層構造の感光性ドライフィルムレジスト。
【請求項6】
上記(A1)バインダーポリマー及び/又は(A2)バインダーポリマーが、一般式(1)
【化1】

(式中、Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜5の2価の炭化水素基を表し、Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基から選ばれる有機基を表し、nは1〜20の整数を表す。)
で表されるポリシロキサンジアミンを原料の一部として用いたポリアミド酸であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の多層構造の感光性ドライフィルムレジスト。
【請求項7】
上記(A1)バインダーポリマー及び/又は(A2)バインダーポリマーが、以下の一般式(2)
【化2】

(式中、Rは4価の有機基を示し、Rはそれぞれ独立して、炭素数2ないし5のアルキレン基を示し、Rはそれぞれ独立して、メチル基又はフェニル基を示し、R中のフェニル基の含有率が15%以上40%以下であり、且つ、mは4以上20以下の整数である。)
で表される構成単位と、
以下の一般式(3)
【化3】

(式中、Rは4価の有機基を示し、Rは、芳香族ジアミンから2個のアミノ基を除いた2価の有機基を示す。)
で表される構成単位とからなるポリアミド酸であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の多層構造の感光性ドライフィルムレジスト。
【請求項8】
上記ポリアミド酸が、さらに、以下の一般式(4)
【化4】

(式中、Rは4価の有機基を示し、Rは、以下の化学式a、b、c、d、e、f又はg
【化5】

で表される構造を有し、化学式a中、mは1〜20のいずれかの整数を、nは0〜10のいずれかの整数を示し、化学式f中、Rは水素原子、メチル基、エチル基又はブチル基を示す。)
で表される構成単位を有することを特徴とする請求項7に記載の多層構造の感光性ドライフィルムレジスト。
【請求項9】
上記(A1)バインダーポリマー及び/又は(A2)バインダーポリマーが、以下の一般式(4)
【化6】

(式中、Rは4価の有機基を示し、Rは、以下の化学式a、b、c、d、e、f又はg
【化7】

で表される構造を有し、化学式a中、mは1〜20のいずれかの整数を、nは0〜10のいずれかの整数を示し、化学式f中、Rは水素原子、メチル基、エチル基又はブチル基を示す。)
で表される構成単位と、
以下の一般式(3)
【化8】

(式中、Rは4価の有機基を示し、Rは、芳香族ジアミンから2個のアミノ基を除いた2価の有機基を示す。)
で表される構成単位とからなるポリアミド酸であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の多層構造の感光性ドライフィルムレジスト。
【請求項10】
上記一般式(3)で表される構成単位は、上記一般式(3)中、Rにおける、上記芳香族ジアミンの上記2個のアミノ基が結合していた芳香環の少なくともひとつが、メタ位に位置する2本の結合手で主鎖に結合している構成単位を含むことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の多層構造の感光性ドライフィルムレジスト。
【請求項11】
上記芳香族ジアミンは、m−フェニレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3’−ジアミノベンズアニリド、2,2−ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−ビフェニル、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン、又は2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパンであることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の感光性ドライフィルムレジスト。
【請求項12】
上記(A1)バインダーポリマー及び/又は(A2)バインダーポリマーが、カルボキシル基及び/又は水酸基を有する可溶性ポリイミドであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の多層構造の感光性ドライフィルムレジスト。
【請求項13】
上記(A1)バインダーポリマー及び/又は(A2)バインダーポリマーが、一般式(1)
【化9】

(式中、Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜5の2価の炭化水素基を表し、Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基から選ばれる有機基を表し、nは1〜20の整数を表す。)
で表されるポリシロキサンジアミンを原料の一部として用いたカルボキシル基及び/又は水酸基を有する可溶性ポリイミドであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の多層構造の感光性ドライフィルムレジスト。
【請求項14】
上記(A1)バインダーポリマー及び/又は(A2)バインダーポリマーが、カルボキシル基含有ビニル系ポリマーであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の多層構造の感光性ドライフィルムレジスト。
【請求項15】
上記(C1)光反応開始剤及び/又は(C2)光反応開始剤が、オキシムエステル化合物を含有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項記載の多層構造の感光性ドライフィルムレジスト。
【請求項16】
第一感光層の厚みを100とした場合、第二感光層の厚みが500以下であることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項記載の多層構造の感光性ドライフィルムレジスト。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか1項記載の多層構造の感光性ドライフィルムレジストを絶縁保護層として用いることを特徴とするプリント配線板。
【請求項18】
感光性ドライフィルムレジスト中の構成において、上記第二感光層が回路面と接触する最外層に位置し、上記第一感光層がもう一方の最外層に位置していることを特徴とする請求項17記載のプリント配線板。
【請求項19】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の感光性ドライフィルムレジストを180℃以下の温度で硬化させ絶縁保護層として形成してなることを特徴とするプリント配線板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−48170(P2009−48170A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−146023(P2008−146023)
【出願日】平成20年6月3日(2008.6.3)
【出願人】(000000941)株式会社カネカ (3,932)
【Fターム(参考)】