説明

携帯電話装置及び電話装置

【課題】 電話をし易く、かつ高機能の携帯電話装置及び電話装置を提供する。
【解決手段】 受話器11はペンシル型に構成可能でかつ軽い。受話器11は本体装置10に対し外付けされている。本体装置10と携帯電話の両方を持つ場合にはかさばるが、一体化されているのでコンパクトでかさばらない。両方を持ち歩く必要もない。表示部3は携帯電話等より大きく形成できる。キー部5を操作することで、電子メールやインターネット接続及び電話等の従来の携帯電話と同じ処理が可能である。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は携帯電話装置及び電話装置に係わり、特に電話をし易く、かつ高機能の携帯電話装置及び電話装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インターネット接続が可能で、電子メールの行える携帯電話が知られている。そして、携帯電話は、ハンディタイプで軽くなりつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、それでも携帯電話は所定の重量を有し、この携帯電話を耳の高さで保持し、長時間耳に当てて話しをするのは自然に首も曲げた状態が維持され、手や首が疲労する。また、人込み等の雑音の多い場所では、周囲雑音の影響により相手の話しが聞き取りにくい。更に、片手はこの携帯電話に専有されることになる。このため、例えば運転中等の使用は危険であり、事故が絶えなかったり、事故には至らないまでも危険と隣り合わせとなる場合が多い。更に、携帯電話での話中録音は、携帯電話に搭載可能なメモリ容量の関係から限られた短い時間でしかできない。
【0004】一方、モバイルパソコン等の移動情報端末や携帯のMDプレーヤ、カセットプレーヤ、CDプレーヤ、携帯ラジオ、携帯テレビ、ゲーム機器等はユーザにより携帯電話とは別に用意され、持ち運ばれる。このため、カセットプレーヤ等と携帯電話を両方持つ場合にはかさばる。それぞれが折角小型に設計されているのにその長所が生かされなくなる。
【0005】また、カセットプレーヤ等をイヤホンで聞いている場合には、携帯電話をバイブレーションモードにして胸ポケット等の肌に接する部分に保持する必要がある。この点を忘れてしまうと着信通報を気づかないおそれもある。更に、携帯電話に応答する場合には、カセットプレーヤ等のイヤホンをしまい、カセットプレーヤ等の電源を切ったりした後に携帯電話の通話キーを押す等時間を要し不便である。カセットプレーヤ等の電源を切り忘れた場合には、再生内容が電話中勝手に進んでしまい、元の位置まで戻すことは至難の技となってしまう。
【0006】更に、電話での意思疎通では不十分で、メモやスケッチ等した内容を相手に送信したい場合がある。更に、会議の議事内容はカセットプレーヤ等で録音できるが、いつ誰と打合せをしたのかのメモ等はカセットテープやCD等の表紙に記載せざるを得ない。頭出しも簡単にはできない。打合せを行った相手の顔も初対面で時間が経った場合には中々思い出せないのが実情である。
【0007】更に、黒板に書かれた情報やバスの時刻表等撮像した情報を残したい場合や、動画として保存したい場合がある。また、紙媒体の文字や画像情報を簡単に入力したい場合がある。
【0008】本発明はこのような従来の課題に鑑みてなされたもので、電話をし易く、かつ高機能の携帯電話装置及び電話装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため本発明(請求項1)は、音声の再生若しくは音声放送受信の可能な音声再生等手段及び/又は画像の表示若しくは映像放送受信の可能な画像表示等手段と、無線により通話可能な電話機能を有する第1の電話手段と、該第1の電話手段と前記音声再生等手段とが一体に収納されたケースを備えて構成した。
【0010】音声再生等手段や画像表示等手段を有する装置と携帯電話の両方を持つ場合にはかさばるが、一体化されているのでコンパクトでかさばらない。両方を持ち歩く必要もない。画像の表示は携帯電話等より大きく形成できる。このため、表示可能な文字数や文字の大きさ等も増える。電子メールやインターネット接続及び電話等の従来の携帯電話と同じ処理が可能である。インターネット等も見やすい。キー配列にも余裕を持たせることかできるので、操作が楽である。音声再生等手段や画像表示等手段によれば、長時間の録音や録画も可能であり、音質等もよい。大容量の外部記憶媒体の入力等も可能である。第1の電話手段は、電話機能を有する通信カードのように外部からケースに対し装着されるものであってもよい。
【0011】また、本発明(請求項2)は、前記ケースが、前記音声再生等手段及び/又は前記画像表示等手段が収納された本体ケースと、前記電話手段が収納された電話ケースとに分離され、該電話ケースと前記本体ケースを分離又は結合自在とする分離結合手段を備えて構成した。
【0012】電話ケースと本体ケースを分離又は結合自在としたことにより、電話ケースと本体ケースをそれぞれ独立して持ち運べ利用可能である。従って、音楽等を聞きつつ外出し、電話をも利用したいときには一体として持ち運び、携帯電話としてのみ利用したいときには分離して電話ケースのみを持ち運ぶ等の自由度が増す。本体ケースが互換を有すれば、MDプレーヤからカセットプレーヤ等交換可能である。
【0013】更に、本発明(請求項3)は、前記第1の電話手段に対する音声入力のためのマイク及び/又は前記第1の電話手段からの音声出力のためのスピーカが配設された受話器と、該受話器を前記ケース、前記電話ケース又は前記本体ケースに対し着脱自在とする着脱手段を備えて構成した。
【0014】受話器は軽いので、長時間電話しても疲れない。また、このマイクを利用して録音媒体に対し長時間録音等も可能である。受話器は軽いので、胸のポケット等にも入れられる。画像表示等手段で表示された画像を見ながら通話することもできる。従って、ケース、電話ケース又は本体ケースにカメラを配設し、ユーザ自身を撮影すれば、相手の声を他人に聞かれることなくテレビ電話が可能である。受話器を着脱手段から外せば瞬時かつ簡単に通話を可能とすることができる。
【0015】更に、本発明(請求項4)は、無線による電話機能を有する第1の電話手段が収納された電話ケースと、前記第1の電話手段に対する音声入力のためのマイク及び/又は前記第1の電話手段からの音声出力のためのスピーカが配設された受話器と、該受話器を前記電話ケースに対し着脱自在とする着脱手段を備えて構成した。
【0016】電話ケースに受話器を配設する。この電話ケースにカメラを配設し、ユーザ自身を撮影すれば、受話器を用いて相手の声を他人に聞かれることなくテレビ電話が可能である。受話器は軽いので、長時間電話しても疲れない。また、このマイクを利用して外部録音等も可能である。
【0017】更に、本発明(請求項5)は、前記ケース、前記電話ケース又は前記本体ケースに接続自在又は引出し、巻取収納自在のイヤホンと、腕に装着され、無線による電話機能を有する第2の電話手段が収納された腕装着携帯電話手段とを備え、前記第2の電話手段を介して送話が行われ、前記第1の電話手段を介して前記イヤホンにより受話が行われることを特徴とする。
【0018】ケース、電話ケース又は本体ケースにカメラを配設し、ユーザ自身を撮影すれば、イヤホンにより相手の声を他人に聞かれることなくテレビ電話が可能である。イヤホンでは音楽等も聞くことができるし、受話もできる。イヤホンで受話しつつ腕装着携帯電話手段により送話するので、通話が楽である。携帯電話のように通話中ずっと受話孔を耳に当てつつ携帯電話を手に持つ必要がなく、相手が話しているときには手を下げることができる。
【0019】ケース、電話ケース又は本体ケースで表示、操作することにより、インターネットや電子メール等も楽に行える。イヤホンによらない場合には、第2の電話手段により腕装着携帯電話手段にて送話、受話可能である。
【0020】更に、本発明(請求項6)は、前記音声再生等手段で再生等された音声又は前記第1の電話手段からの通話音声を聞くためのイヤホン及び/又はスピーカを備え、電話による着信のあったとき又は該着信に対する応答がされたとき、前記イヤホン又は前記スピーカから聞こえる音声を前記音声再生等手段による再生音声等から前記第1の電話手段を介した通話音声に切り換える音声切換手段、又は前記音声再生等手段による再生音声等に前記第1の電話手段を介した通話音声を重畳させる音声重畳手段、及び/又は前記画像表示等手段による画像の表示等を前記着信に関連する画像に切り換える画像切換手段を備えて構成した。
【0021】イヤホンは有線、無線を問わない。しかしながら、通話時の混信を考慮すれば有線であることが望ましい。以上により、電話を受けるための所要時間を短縮できる。また、自分に対し電話のあったことを確実に認識できる。
【0022】更に、本発明(請求項7)は、電話による着信のあったとき又は該着信に対する応答がされたとき、前記音声再生等手段による音声等の再生、前記画像表示等手段による画像の表示等及びゲームソフトの処理のいずれか少なくとも一つを停止する停止手段を備えて構成した。
【0023】電話の最中の聞き漏らしや見逃しを無くすことができる。また、電話の終了後に巻き戻し等を行ったり、その巻き戻しされるべき位置を探す手間を省くためである。
【0024】更に、本発明(請求項8)は、前記音声再生等手段で再生等された音声又は前記第1の電話手段からの通話音声を聞くためのイヤホン及び/又はスピーカを備え、電話による着信のあったとき、着信の旨の通報を前記イヤホン及び/又は前記スピーカ又は前記画像表示等手段による画像の表示等を介して行う通報手段を備えて構成した。
【0025】このことにより、自分に対し着信のあったことを自分だけに正確に通知される。呼び出し音等により周囲に迷惑のかかることもない。
【0026】更に、本発明(請求項9)は、前記音声再生等手段で再生等された音声又は前記第1の電話手段からの通話音声を聞くためのイヤホンを備え、該イヤホンに配設された手元操作手段と、該手元操作手段にはマイク及び/又はカメラを備えて構成した。
【0027】マイクは録音にも利用可能である。カメラにより撮像された画像は、保存も可能である。通話時にはマイクによって送話し、イヤホンにより相手の声を聞くことができる。このため、通話が楽であり、手ぶらでも通話することができる。
【0028】更に、本発明(請求項10)は、電話による着信のあったとき又は該着信に対する応答がされたとき、前記音声放送受信された音声及び/又は前記映像放送受信された映像を保存する保存手段と、前記電話の終了したとき、前記保存手段で保存された音声及び/又は前記映像を読み込み再生しつつ、現在の放送データを逐次保存し、前記再生に続いて前記電話の終了時以降に逐次保存された前記音声及び/又は前記映像を読み込み再生することを特徴とする。
【0029】放送を聞いている最中に電話のあった場合であっても、放送された内容は保存され、電話の終了後から再生できるので、見逃しや聞き逃しがない。
【0030】更に、本発明(請求項11)は、腕に装着され、無線による電話機能を有する電話手段が収納された腕装着携帯電話手段と、該腕装着携帯電話手段に内蔵され前記電話手段を介して相手の声を出力するスピーカと、前記腕装着携帯電話手段に形成され、前記スピーカに通ずる受話孔と、前記スピーカの音量を、前記腕を下げたときでも耳に聞こえる程度に十分大きな音量と前記受話孔を耳に当てたときに聞こえる程度の小さな音量とに切り換える音量切換手段又は前記腕を下げたときでも耳に聞こえる程度に十分大きな音量を有する第1のスピーカと前記受話孔を耳に当てたときに聞こえる程度の小さな音量を有する第2のスピーカとの間で接続を切り換えるスピーカ切換手段を備えて構成した。
【0031】周囲に人がいる場合といない場合等に音量やスピーカを切り換えることができる。このことにより、他人に通話内容を聞かれたり、音により迷惑をかけることがなくなる。
【0032】更に、本発明(請求項12)は、前記ケース、前記電話ケース、前記受話器又は前記本体ケースには、音声放送受信及び/又は映像放送受信の可能な放送受信手段と、防災のための照明手段を備えて構成した。
【0033】放送受信手段により防災情報を入手可能であり、照明手段により停電等の際には懐中電灯の役割を担うことができる。ケース等は軽いので、ケース等を持ち運び、放送を受信等しながら夜道等を照らすこともできる。照明手段を受信の通知に利用するようにしてもよい。
【0034】更に、本発明(請求項13)は、タッチペンによる画像の作成、編集が可能な画像処理手段を備えて構成した。
【0035】メモ等を記載し、保存したり、手書き電子メールや画像編集が可能である。
【0036】更に、本発明(請求項14)は、前記画像処理手段で作成等された画像を保存する画像保存手段と、該画像保存手段で保存された画像をサムネイル表示するサムネイル表示手段を備えて構成した。
【0037】サムネイル表示することで保存された画像を探し易い。
【0038】更に、本発明(請求項15)は、前記ケース、前記電話ケース、前記本体ケース又は前記腕装着携帯電話手段に配設されたカメラと、前記ケース、前記電話ケース、前記本体ケース又は前記腕装着携帯電話手段に配設され、通話相手先を表示する表示手段とを備え、前記イヤホン、前記電話ケース又は前記受話器のスピーカから受話しつつテレビ電話を行うことを特徴とする。
【0039】テレビ電話を行うため、カメラや表示手段をケース、電話ケース、本体ケース又は腕装着携帯電話手段に配設する。イヤホン又は受話器のスピーカから受話することで、テレビ電話中に他人に通話内容を聞かれることはなくなる。なお、テレビ電話は、ケースと受話器を組み合わせた場合には、受話器により送話と受話が可能である。本体ケースと電話ケースを組み合わせた場合には、電話ケースにより送話と受話が可能である。本体ケース、電話ケース、受話器を組み合わせた場合には電話ケース又は受話器により送話と受話が可能である。電話ケースと受話器を組み合わせた場合には受話器により送話と受話が可能である。
【0040】ケース、本体ケース、電話ケースにイヤホンを接続した場合には、受話器による送話、腕装着携帯電話手段からの送話、手元操作手段からの送話等が可能である。
【0041】更に、本発明(請求項16)は、電話機能を有する電話手段と、該電話手段で通話される通話内容若しくはマイクにより抽出された音声を録音する録音手段及び/又は前記電話手段を介して受信された映像若しくはカメラにより撮像された映像を録画する録画手段と、前記録音手段により録音された音声及び/又は前記録画手段により録画された映像に関する情報を記録する録音情報等記録手段と、該録音情報等記録手段で記録された情報を表示する録音情報等表示手段を備えて構成した。
【0042】録音手段により、通話内容やマイクにより抽出された音声を録音可能である。また、録画手段により、電話手段を介して受信された映像若しくはカメラにより撮像された映像を録画する。これらの録音に関する情報や録画に関する情報を記録し、表示することで、どのような内容で録音や録画したのか簡単に判断できる。
【0043】更に、本発明(請求項17)は、前記録音手段で録音された音声及び/又は前記録画手段で録画された映像の頭出し位置を設定する頭出し位置設定手段と、前記録音情報等表示手段で表示された情報を選択する選択手段と、該選択手段で選択された情報に関する音声、映像を前記頭出し位置から再生する頭出再生手段を備えて構成した。
【0044】録音情報等表示手段で表示された情報の内から必要なものを選択する。この情報には録音された音声や録画された映像の頭出し位置が関連付けされており、音声や映像を頭出し位置から再生することができる。
【0045】更に、本発明(請求項18)は、前記録音情報等表示手段で表示された情報を検索する検索手段を備えて構成した。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について説明する。本発明の第1実施形態の外観構成図を図1に示す。また、図2には、第1実施形態のブロック構成図を示す。図1及び図2において、本体装置10は携帯可能なモバイルパソコン等の移動情報端末、携帯可能なMDプレーヤ、カセットプレーヤ、CDプレーヤ、携帯ラジオ、携帯テレビ、ゲーム機等に携帯電話機能を組み合わせたものである。但し、移動情報端末、MDプレーヤ等は、これらの機能の複数を有するものであってもよい。
【0047】本体装置10は、出力インターフェイス101を介して他のパソコンやプリンタ等と接続可能なようになっている。この本体装置10には、外部記憶媒体1である例えばカセットテープが挿入可能なようになっている。但し、外部記憶媒体1はCD、CD−R、MD、ICメモリ、フロッピィディスク、MO等であってもよい。また、カセットテープとICメモリ等のように、組み合わせられて用いるようにしてもよい。カセットテープを挿入する場合には本体装置10の蓋体を開放等することで行う。そして、外部記憶媒体入出力回路103にて外部記憶媒体1からデータ等を読み込んだり、外部記憶媒体1に対しデータ等を書き込んだり可能なようになっている。
【0048】本体装置10の上面には電話、電話帳、作図、作表、サムネイル表示等の各種機能に必要な内容を表示する表示部3及びキー部5が配設されている。そして、本体装置10の上面には覗き窓7によりカセットテープ等の動作を確認できるようになっている。また、本体装置10の側部には外部記憶媒体1を操作するためのプッシュボタン9が配設されている。プッシュボタン9は、記録、再生、早送り、巻戻し等の指令ボタンである。そして、プッシュボタン9は外部記憶媒体1の種類に応じて配設される。しかしながらプッシュボタン9はキー部5と兼用してもよい。
【0049】本体装置10の右側部及び底部には、受話器11がL字状に屈曲された状態で、弾性を有する掛止部13A、13Bにより挟持されることで止められている。掛止部13Bの内側にはフックスイッチ15が配設されており、受話器11の腹部に当接されてフックスイッチ15が押された状態になっている。フックスイッチ15による制御信号は、制御演算部105に入力されるようになっている。制御演算部105は、各部の制御や演算を行うと共にスケジュール管理や時間管理等の処理も行っている。
【0050】受話器11はヒンジ17を介して上側部材11Aと下側部材11Bが連結され、互いの間の角度がヒンジ17を中心に変えられるようになっている。上側部材11Aには受話孔19が配設され、この受話孔19の奥にはスピーカ107が設置されている。スピーカ107は受話増幅部109で増幅された音声が聞こえるようになっている。
【0051】一方、下側部材11Bには送話孔21が配設され、この送話孔21の奥にはマイク111が設置されている。このマイク111で抽出された音声は、送話増幅部113で増幅された後、選択されたモードに応じて記録・再生処理部115にて音声が録音されたり、あるいは通話回路部117を経て無線送受信部119から無線基地局に対し無線送信されるようになっている。
【0052】上側部材11Aの頭部には、アンテナ23が埋設されており、引出し可能なようになっている。但し、アンテナ23は、受話器11を本体装置10から外す際に引き出されるケーブル29をアンテナ23として利用するようにしてもよい。本体装置10には、イヤホン25が装着可能であり、このイヤホン25には手元操作部27が配設されている。手元操作部27では、再生、停止、カメラスイッチ、通話スイッチ等が配設されている。
【0053】図3には、本体装置10から受話器11を外したときの様子を示す。受話器11を外して受話器11を引くに従い、ケーブル29が本体装置10から引き出されるようになっている。そして、このケーブル29は、巻き戻しスイッチ31を押すことで本体装置10内に自動巻き戻し可能なようになっている。
【0054】上側部材11Aの上端にはタッチペン33が配設され、このタッチペン33を用いて表示部3に文字や絵等を描くことが可能なようになっている。タッチペン33にはキャップ24が被されている。但し、キャップ24によらず、タッチペン33を受話孔19側に向くまで回動させたり、出没させたりすることで収納自在な構造とし、必要時に引き出すようにしてもよい。描いた絵等は、画像処理部121にて編集やサムネイル表示等が可能なようになっている。作成されたデータは、記憶部123にて保存されるようになっている。記憶部123はRAMやROMにて構成されている。
【0055】また、この記憶部123には、送受信の履歴、電話帳等のデータやIDコード等のシステムの基本データ等も保存されるようになっている。但し、電話機能に関するデータは独立させてもよい。下側部材11Bの下端には鉛筆やボールペン等の筆記具35が埋設され、この筆記具35にはキャップ36が被されている。但し、キャップ24と同様、キャップ36によらずに構成してもよい。
【0056】そして、筆記具35の周囲にはランプの内蔵された照明部37が配設されている。照明部37は、照明スイッチ39により防災等の際に懐中電灯として使用するため点灯及び消灯操作可能なようになっている。また、この照明部37は、着信のあったことを知らせるため点滅されるようになっている。但し、この着信の通知の際の点滅は懐中電灯としての照度より落とす。または、着信の通知には別に専用の発光ダイオードを配設するようにしてもよい。照明スイッチ39は、電源125に接続されており、この電源125は、充電器により充電可能なようになっている。なお、照明部37はレーザポインタに交換自在とされてもよい。
【0057】また、上側部材11Aの側部にはカメラユニット41が取り付け可能なようになっている。そして、このカメラユニット41で撮像された画像データは、画像処理部121にて編集やサムネイル表示等が可能であり、作成されたデータは、記憶部123にて保存されるようになっている。カメラユニット41は動画を撮像可能なことが望ましい。
【0058】更に、図4(A)に受話器11の平面図を示す。上側部材11A及び下側部材11Bには角形の貫通穴43A、43Bが形成されており、この貫通穴43Aには平面鏡が表面に貼られた嵌合部材45Aが嵌合されている。また、貫通穴43Bには図中幅方向に屈曲された凸面鏡が表面に形成された嵌合部材45Bが嵌合されている。但し、この貫通穴43A、43Bには平面鏡、凸面鏡に代えて、めくら板や図中幅方向に屈曲された凸レンズ等が形成された嵌合部材が嵌合されてもよい。
【0059】更に、下側部材11Bの背面にはクリップ46が取り付けられており、ネクタイや襟元、胸ポケット等に装着可能なようになっている。また、上側部材11Aの背面には通話スイッチ48が配設されている。
【0060】また、上側部材11A及び下側部材11Bには長手方向に沿った形でスケール目盛51が施されている。更に、ヒンジ17の側部には角度目盛53が施され、上側部材11Aと下側部材11B間の角度が分度器として計測可能なようになっている。
【0061】次に、本発明の第1実施形態の動作を説明する。受話器11にはカメラユニット41、筆記具35、マイク111、スピーカ107、タッチペン33、照明部37等が配設されているだけなので、受話器11はペンシル型に構成可能でかつ軽い。受話器11は角形状に構成されているが、円柱状であってもよい。受話器11は本体装置10に対し外付けされているが、本体装置10内部に収納自在としてもよい。本体装置10と携帯電話の両方を持つ場合にはかさばるが、一体化されているのでコンパクトでかさばらない。両方を持ち歩く必要もない。表示部3は携帯電話等より大きく形成できる。このため、表示可能な文字数や文字の大きさ等も増える。キー部5を操作することで、電子メールやインターネット接続及び電話等の従来の携帯電話と同じ処理が可能である。
【0062】また、本体装置10に挿入された外部記憶媒体1により音声を記録、再生したり、画像等の情報を表示部3に表示させることができる。音声はイヤホン25から聞くことができる。そして、再生中に相手先から通話や電子メールのあった場合には、その旨の通報が音声信号の混入によりイヤホン25から聞くことができる。通報は「電話です。」等の音声によってもよいが、「ピッピッ」等といった簡単な音声信号によってもよい。但し、本体装置10がゲーム機や携帯テレビ等の場合には、画面表示を切替え、電話の旨の表示を表示部3でも行う。
【0063】この通報を聞いたとき、ユーザは本体装置10の掛止部13A、13Bから受話器11を外す。この際にはフックスイッチ15が突出し、通話可能な状態に自動的に切り換えられる。そして、再生はストップされる。動画等の再生が行われている場合には音声と共に画像表示の再生も同時にストップされる。ユーザは受話器11を開き、受話孔19を耳に当てつつ、送話孔21を口に近づけ送話孔21に向かって話す。
【0064】通話の終了した場合には、受話器11を掛止部13A、13Bに戻す。この際にはフックスイッチ15が押され、通話終了の状態に自動的切り換えられる。そして、再生が再開される。
【0065】本体装置10が携帯ラジオや携帯テレビであって、放送を受信している際に電話のあった場合について説明する。この場合には,放送番組の内容を受話器11を外したときから通話時間分メモリに記憶する。そして、通話終了時から試聴時間を遅延させつつ記憶された放送番組をメモリから読み出して再生する。このとき、メモリは、いわゆるシフトレジスタのように構成され、受話器11を外した時点から放送番組が順次メモリ内に記憶される。メモリでは、最新のデータが入力される度に既に記憶されたデータは順次データシフトされる。そして、通話終了の状態にあっては、最新の放送番組データが順次メモリ内に記憶されつつ、既に記憶されている最も古いデータから再生が開始される。以降、同様にメモリ内への記憶とメモリからの再生とが同時平行処理される。このことにより、ユーザは、通話期間中の放送内容も試聴することができる。
【0066】なお、設定により、イヤホン25より相手の音声を聞きながら送話孔21を口に近づけ送話孔21に向かって話すことも可能である。この場合の受話器11の持ち方は自由であり、例えば図5に示すようにされてもよい。また、折り畳まれた状態で胸ポケットや襟元等にあってもよい。即ち、送話孔21を口に近づけさえすればよい。但し、この場合、設定により受話孔19の奥のスピーカ107から音声が聞こえず、イヤホン25からのみ音声が聞こえるようにすることが可能である。常にイヤホン25のみにて相手の声を聞く場合には、受話孔19やスピーカ107、ヒンジ17等は不要であり、省略することも可能である。このとき、ヒンジ17から上側部材11Aが分離自在とされてもよい。
【0067】また、相手が話しているときには受話器11を口元に位置させる必要はなく、手を下ろしたりすることもできる。このため、電話するのが楽である。長時間話しても疲れない。音や映像等は専用の装置を使用しているので音質や画質に優れており、外部記憶媒体1により長時間の録音、再生が可能である。音楽等の再生から直ちに電話に切り替わり同じイヤホン25で聞くことができるので、切替えがスムーズで便利である。また、音楽や録音された会話等は電話の終了と同時にその時点からの再生が行われるので、再生操作もいらず、電話開始の時点まで手動にて再生位置を戻す必要がない。
【0068】一方、受話器11を本体装置10から外した状態でネクタイや襟元、胸ポケット等に装着している場合には、相手先から通話や電子メールのあった際に照明部37が、着信のあったことを知らせるため点滅する。このとき、ユーザは通話スイッチ48を押すことで通話可能となる。但し、通話スイッチ48は、手元操作部27により操作されてもよい。このことにより、ユーザは両手を使いたい場合でも電話をすることが可能となる。従って、運転中であっても電話が可能である。車内等の雑音の多い場所であっても、イヤホン25で聞いているので、周囲雑音により通話相手の声が聞き取りにくいということはない。送話も口元に近く当てられるのでS/N比が高い。
【0069】また、カメラユニット41を装着している場合には、イヤホン25の手元操作部27等のカメラスイッチを押すことで胸ポケット等の位置から簡単に撮像可能である。カメラユニット41は、受話器11と手元操作部27のいずれかに接続可能であることが望ましい。カメラユニット41は端子軸41a回りに回動可能であり、好みの方向に向けることができる。但し、カメラユニット41は、上側部材11A、下側部材11B、ヒンジ17等に内蔵されてもよい。また、図4(B)に示すように、上側部材11A、下側部材11Bを円筒状に構成し、カメラユニット41の装着部位14を外筒として、この装着部位14が貫通された内筒12の回りに90度〜180度程度回動自在とする。カメラユニット41が、上側部材11A等に内蔵された場合も同様に構成可能である。この回動により、テレビ電話等が行えたり、前方等の景色を撮像することができる。イヤホン25で聞いている場合には、テレビ電話中であっても、相手の通話内容が他人に聞かれることもない。
【0070】また、イヤホン25を装着していないとき若しくはイヤホン25を引き出していないときで、受話器11を外すことなくキー部5の通話キーを押した場合には、スピーカより所定の音量で相手の声が聞こえるようにしてもよい。この際には、電話相手の声をスピーカから直接聞き、かつ相手の顔等の映像を表示部3で見ながら会話をすることができる。
【0071】なお、カメラユニット41を本体装置10に配設すれば、ユーザ自身を撮像した画像を相手に送信し、相手の顔等の撮像画像を表示部3に表示することができる。受話器11により電話をすれば、テレビ電話中に、相手の通話内容が他人に聞かれることもない。
【0072】キー部5を操作することにより、会話録音モードを設定すると、マイク111で抽出した会話を記録・再生処理部115にて音声録音可能である。録音された音声や撮像された映像には年月日時間が同時に記録可能である。また、タッチペン33やキー部5を用いて表示部3に会議や打ち合わせ、内容メモ、出席者名、撮像、録音の場所等を記入する。そして、かかる録音、撮像情報を記憶部123に保存し、実際に撮像された画像や録音された音声は外部記憶媒体1に保存する。画像や音声には、頭出しが可能なように、外部記憶媒体1の頭出し位置に特定の符号が割り付けられた頭出し信号が同時に記録されている。この特定の符号は、記憶部123に保存された録音、撮像情報にも保存されることで関連付けされている。そして、録音、撮像情報が表示部3にサムネイル表示されるので、この内から一つを選択する。選択された録音、撮像情報に割り付けられた特定の符号が外部記憶媒体1中からサーチされ、画像や音声が、所定の頭出し位置から再生される。録音、撮像情報は、録音後等においても追加、削除、変更等の編集が可能である。
【0073】なお、録音、撮像情報は画像・音声ファイルと共に記憶部123に保存するようにしてもよい。以上により、会議の様子等が確実に録画、録音され、例え相手が初対面の人であっても後日いつでも確認できる。ユーザが営業の人の場合には、相手と一瞬だけあった場合でも、簡単かつ相手に失礼の無い形で相手の姿を撮像したり声を録音できるので便利である。また、外部記憶媒体1はユーザ自身が作成したもの以外に、第3者により作成され販売されたものであっても同様に処理可能である。この場合、外部記憶媒体1からまず録音、撮像情報が読み込まれ、記憶部123に保存される。
【0074】また、撮像された画像や録音された音声を画像・音声ファイルとして、HTML形式やリッチテキスト形式にて文字情報と一体化して保存することも可能である。更に、ファイル名称の入力を所定長分長く取ることで、ここに上述の様々な文字情報を入力してもよい。テキストファイルと画像・音声ファイルとが所定の関連付けの下に保存されてもよい。
【0075】撮像等された画像・音声ファイルは、画像処理部121により編集等したり、サムネイル表示可能である。そして、サムネイル表示された一つをキー部5のジョグダイヤルにより選択すると、頭出し処理が行われ、その会議等の内容が直ちに再生される。但し、画像ファイルのみ、音声ファイルのみについて、タッチペン33やキー部5により入力されたテキスト等と組み合わせてもよい。
【0076】また、営業に利用される場合には、一日の内に何人のどのような人と会ったのかを瞬時に振り返ることができる。画像・音声ファイル等には文字も併せて記録あるいは所定の関連付けがされているので、後日様々な情報について検索を行うことも可能である。画像・音声ファイルは、テレビ電話の録画や、放送電波を介して放送されたものが本体装置10で受信されたものであってもよい。これらの画像・音声ファイルのデータはICメモリ等に一時記録し、繰り返し所定時間分リピート可能としてもよい。この場合には、英会話番組等繰り返し試聴したい場合に有効である。
【0077】画像・音声ファイルの情報は電子メールにて添付したり、画素情報として送信可能である。従って、通話中に会話だけでは分かりにくい情報をタッチペン33やキー部5を用いて表示部3に記載し、この情報を直ちに送信することができる。また、相手から送信された画像・音声ファイルの情報は、着信され次第表示部3に表示可能である。従って、手書メールの交換も可能である。
【0078】タッチペン33で記入された文字や数字は、文字認識ソフトによりテキストに変換されるようにしてもよい。数字をテキストに変換可能とすれば、タッチペン33で記入された数字を電話番号として通話に利用したり、電話帳への登録とすることができる。また、タッチペン33による画像の選択により画像の所定部分の切り抜きや合成も可能である。更に、タッチペン33による筆圧を検出可能とすれば、ペンの太さや色の濃淡も自動変更可能である。タッチペン33の筆圧は受話器11内に配設された圧力センサにより筆圧を直接検出してもよいし、タッチペン33をバネで制動させつつその変位をレーザ光やフォトトランジスタ、超音波の伝搬時間や位相差を用いて読み取ることで可能である。タッチペン33を図示しない管壁内部に摺動可能とし、この管壁を横切るように送光素子及び受光素子を対峙させれば、タッチペン33による光の遮光等によっても検出可能である。タッチペン33によれば、撮像された写真の加工やイラスト等も作成可能である。
【0079】貫通穴43A、43Bには平面鏡、凸面鏡が配設されているので、顔の一部を見たり、凸面鏡によればより広い部分を見ることができる。更に、凸レンズに代えれば遠視の人等が表示部3の文字等を拡大して見ることができる。筆記具35により手帳等に文字を記載でき、照明部37を操作することで暗闇の中でも文字等を記載できる。また、本体装置10にラジオ等の機能を有すれば、防災情報をイヤホン25にて聞きつつ照明部37は懐中電灯になる。
【0080】更に、イヤホン25にて音楽等を聞きつつ、表示部3に対しタッチペン33やキー部5を用いてメモや日記を書くことができる。通話内容や録音された講義等の再生をイヤホン25にて聞きつつ、タッチペン33やキー部5を用いて通話内容、講義内容の要点等のメモをし保存することができる。また、表示部3にて、保存された情報を読んだり、検索したりできる。情報は例えばメモ等の他、電子辞書、電子化された本、漫画、インターネットによる画像表示や電子メールデータ等である。
【0081】更に、本体装置10を互換性を有するように構成すれば、ケーブル29を外して他の本体装置10(例えばカセットプレーヤからモバイルパソコン等へ)と繋ぎ変えることが可能である。また、受話器11や掛止部13A、13Bを取り外し可能とすれば、本体装置10のみでも利用可能となる。本体装置10にはイヤホン25を装着して利用可能なのは前述と同様である。
【0082】更に、嵌合部材45には平面鏡に代えてスキャナを配設し、対象となる紙面等に沿って受話器11を掃引すれば、本や雑誌、名刺等の情報を入力可能である。また、受話器11にはバーコードリーダを配設し、商品やカタログ等に記載されたバーコードデータを読み取り可能としてもよい。なお、ケーブル29を無くし、受話器11側と本体装置10に送受信器を組み込むことにより、無線にて本体装置10と受話器11間のデータ交信を可能としてもよい。
【0083】また、受話器11にはカメラユニット41、マイク111、スピーカ107等を備えるとして説明したが、携帯電話に必要なすべての機器類である例えば制御演算部105、記憶部123、通話回路部117、無線送受信部119、出力インターフェイス101、キー部5、表示部3、電源125、カメラユニット41、受話増幅部109、送話増幅部113、マイク111、スピーカ107、イヤホン25等を備え、本体装置10とは区分可能としてもよい。また、ICメモリ等の外部記憶媒体1を挿入自在な外部記憶媒体入出力回路103を受話器11に配設するようにしてもよい。このとき、ケーブル29を外した場合には、受話器11を独立した携帯電話として使用可能である。そして、受話器11においてもイヤホン用ジャックを備えイヤホン25を利用可能とする。このように受話器11を独立した携帯電話として使用中であっても、受話器11でインターネットによりダウンロードされた音楽やICメモリ等により記録されている音楽をイヤホン25で聞いている最中に着信のあったとき、再生を停止し、通話終了後に再生を再開する点は同様である。
【0084】更に、イヤホン25と本体装置10又は受話器11の間に図6に示すような手元操作部61を配設してもよい。この手元操作部61には再生、停止、カメラスイッチ63、通話スイッチ65、表示部67等が配設されている。そして、送話孔69の奥にはマイクが設置されている。カメラユニット41が手元操作部61の側部に配設され、かつ手元操作部61の裏部には手元操作部61を襟元や胸ポケットに止めるためのクリップ71が配設されている。但し、カメラユニット41は、手元操作部61に内蔵されてもよい。
【0085】かかる構成において、イヤホン25を耳に挿入し、通話スイッチ65を押せば、襟元等に向かって話せばよいので、両手が空いた状態で話しができる。相手の声はイヤホン25から聞こえる。人込みの中では送話孔69を口元に近づければ容易にS/N比の高い音声を送ることができる。カメラ操作も簡単であり、撮影のタイミングを逸しない。音楽等をイヤホン25で聞いている最中に着信のあったとき、再生を停止し、通話終了後に再生を再開する点は同様である。着信のあったとき、イヤホン25を外すことなく直ちに通話状態に入ることができるので便利である。
【0086】更に、図7に示すように、イヤホン25と手元操作部73を本体装置10に対し、無線にて構成することも可能である。この場合には、手元操作部73と本体装置10の双方に無線送受信器を組み込む。また、図示しないが、上側部材11Aにイヤホン用ジャックを配設し、イヤホン25をこのイヤホン用ジャックに対し抜き差し自在としてもよい。なお、本実施形態では、通話回路部117や無線送受信部119を本体装置10内に組み込むとして説明したが、これらの機能を含む図示しない市販の通信カード(PHSや携帯電話、データ通信等が可能)にて外部より装着自在とすることで、ワイヤレスでインターネットやデータ通信、モデム、LAN、通話、FAX、GPS等を可能としてもよい。通信カードは、モバイルパソコンやPDA等にも適用可能である。通信カードには通話機能を有するのが望ましい。通信カードを利用する場合には、この通信カードにアンテナが内蔵されているため、アンテナ23は不要である。通話機能を介した音声信号は、送話増幅部113や受話増幅部109との間でデータの送受信が行われる。この場合、本体装置10には、通信カード専用のスロットを設ける。また、通信カードとして、通信規格Bluetoothを有すれば他のパソコン等の周辺機器とワイヤレスで接続可能である。
【0087】次に、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態は、第1実施形態を機能毎に分離可能としたものである。本発明の第2実施形態の外観構成図を図8に示す。また、図9には、第2実施形態のブロック構成図を示す。なお、図1、図2と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
【0088】図8及び図9において、本体装置75は第1実施形態と同様に、携帯可能なモバイルパソコン等の移動情報端末、携帯可能なMDプレーヤ、カセットプレーヤ等である。電話装置77は、本体装置75と一体として結合されている。しかしながら、電話装置77は、本体装置75と分離可能なようになっている。この場合、図9に示すように、図2で説明した記憶部123は記憶部123A、123Bとに分ける。同様にキー部5、表示部3、出力インターフェイス101、電源125等も分ける。電源125A、125Bは同時に充電可能とする一方で、独立した状態でも充電可能とするのが望ましい。このため、本体装置75と電話装置77のそれぞれに電源125A、125B用の充電端子を配設し、同一の充電器から充電する。
【0089】また、本体装置75においても独自にマイク録音、再生可能なように、マイク127、スピーカ129及び音声増幅部133は、独立した機能として配設するのが望ましい。イヤホン25は本体装置75と電話装置77に共通に利用可能である。このため、図示しないイヤホン用ジャックが本体装置75と電話装置77の双方に配設されている。電話装置77のみによっても通話可能なように、マイク111、スピーカ107が電話装置77側にも配設されている。
【0090】電話装置77と本体装置75間の接続構造を図10に示す。図10において、本体装置75にはコネクタ雄79が配設され、電話装置77にはこのコネクタ雄79と嵌合されるコネクタ雌81が配設されている。本体装置75の両端部には突設部82が形成され、この突設部82内部からフック83が突出されている。一方、電話装置77側には、この突設部82が納められるよう形状合わせされた嵌合凹部84が配設されている。突設部82の上部には開口85を有し、フック83がこの開口85から嵌合凹部84内の空洞に向けて突出されている。フック83の先端は、図中右方に曲面傾斜を有するかぎ状に構成されている。
【0091】また、フック83の上部はピン86により突設部82の壁面に対し軸支されている。フック83は、バネ87により付勢され、フック83の先端が図中右方に傾倒されるようになっている。そして、フック83の先端の曲面傾斜部分には、ピン88の端部88aが当接されるようになっている。嵌合凹部84内には、フック83の抜け防止のための抜け防止部89が形成されている。
【0092】かかる構成において、電話装置77と本体装置75間を結合する場合には、コネクタ雄79及びコネクタ雌81を合わせる。そして、フック83を嵌合凹部84内に挿入すると、フック83の頭部が抜け防止部89により抜けなくなる。フック83を抜くためにはピン88を外方から押し、電話装置77を本体装置75から離すことで可能である。従って、簡単に電話装置77を本体装置75に取付け取り外し可能である。
【0093】なお、コネクタを配設せず、コモン端子と信号端子の2端子を電話装置77側と本体装置75側とにそれぞれ電極端面を露出させ、結合の際に接触させるようにしてもよい。この場合には、信号をシリアル伝送する。
【0094】図11には、電話装置77のカバー部91を開いたときの様子を示す。電話装置77はカバー部91を開くことにより、本体部93のキー部5及びカバー部91の表示部3Bが露出されるようになっている。電話装置77の幅寸法に合わせられるよう、上側部材11Aは長さ調節のため伸縮自在になっている。
【0095】以上により、電話装置77と本体装置75をそれぞれ独立して持ち運べ利用可能である。本体装置75が互換を有すれば、MDプレーヤからカセットプレーヤ等交換可能である。
【0096】図12には、本体装置75から分離された電話装置77の一利用方法を示す。電話装置77では、インターネット接続により音楽や映像がダウンロード可能である。但し、ICカード201等の外部記憶媒体1により音楽等が提供されてもよい。ユーザがイヤホン25により音楽等を聞いている際に着信した場合には、イヤホン25を通じて音声による案内が行われる。ユーザは、手元操作部61の通話スイッチ65を押して、クリップ71で止めた襟元等の手元操作部61の送話孔69に向かって話せばよい。従って、両手が空いた状態で話しができる。通話スイッチ65が押されたとき音楽等の再生は停止される。ユーザはイヤホン25を外す必要がなく切替えが円滑に行える。
【0097】ユーザがイヤホン25を耳に挿入していない場合には、着信のあったとき照明部37が点滅され、図示しないスピーカにより音声による着信通知がされる。またはバイブレーションによってもよい。ユーザがイヤホン25の端子をイヤホン用ジャックに装着し、イヤホン25を耳に挿入する時間のとれないときには電話装置77をヒンジ203を中心に開き、キー部5の通話キーを押すことで通常の携帯電話と同様に通話をすることができる。または、受話器11を掛止部13A、13Bより外す。この際にはフックスイッチ15が突出し、通話可能な状態に自動的に切り換えられる。そして、上側部材11Aを伸長させ、ヒンジ17を中心に開く。受話孔19に耳を当てて送話孔21を口元に持っていき話す。受話器11は軽いので、長時間話しても疲れ難い。
【0098】更に、ユーザはイヤホン25により音声を聞きつつ受話器11を持ち、送話孔21を口元に持っていき話すこともできる。また、受話器11を折り畳みクリップ46で受話器11を襟元等に止めた状態で話すこともできる。
【0099】更に、上側部材11Aと下側部材11Bとを分離可能とすれば、より一層軽くなる。例えば、イヤホン25により音声を聞きつつ下側部材11Bのみの使用で通話可能である。タッチペン33により表示部3Bに対しても文字や図を書くことも可能である。
【0100】図13には、受話器11の別配設例を示す。受話器11は受話器11と同様に折り畳み自在で、電話装置77の側部の掛止部205A、205B及びヒンジ203の側部の掛止部205Cにより止められるようになっている。このことにより、一層コンパクトに配設可能である。なお、受話器11のすべて又は下側部材11B等の必要な部分は電話装置77の内部に収納自在としてもよい。また、電話装置77には受話器11を付帯させず、本体装置75と電話装置77のみを組み合わせるようにしてもよい。
【0101】本体装置75にカメラユニット41を配設しユーザ自身を撮像可能とすれば、電話装置77若しくは受話器11を用いて相手の声を他人に聞かれずに、表示部3Aで受信された相手の顔等を見つつテレビ電話をすることができる。電話装置77にカメラユニット41を配設しユーザ自身を撮像可能とすれば、電話装置77を本体装置75と結合した状態では受話器11を用いて相手の声を他人に聞かれずに表示部3Aで受信された相手の顔等を見つつテレビ電話をすることができる。電話装置77を本体装置75から分離した状態では、受話器11を用いて相手の声を他人に聞かれずに表示部3Bで受信された相手の顔等を見つつテレビ電話をすることができる。
【0102】なお、本体装置75、電話装置77にカメラユニット41を配設しユーザ自身を撮像可能とすれば、イヤホン25により音声を聞きつつ下側部材11Bのみの使用若しくは手元操作部61の送話孔69に向かって話しをして、表示部3A若しくは表示部3Bで相手の顔等を見つつテレビ電話をすることができる。
【0103】次に、本発明の第3実施形態について説明する。本発明の第3実施形態は、第1実施形態又は第2実施形態の本体装置10、本体装置75、電話装置77、受話器11、イヤホン25等と送信装置又は送受信装置内蔵の腕時計を組み合わせるものである。
【0104】本発明の第3実施形態である腕時計の外観構成図を図14に示す。また、図15には、第3実施形態のブロック構成図を示す。なお、図1、図2と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
【0105】図14及び図15において、腕時計本体部207の表面には時計や発信データ等を表示可能な表示部209と、数字やアルファベット、記号等を入力可能なキー部211が配設されている。キー部211は入力インターフェイス225を介し、表示部209は表示コントローラ227を介して制御演算部229と接続されている。この制御演算部229には、記憶部231及び無線送信部233が接続されている。制御演算部229は、時計機能、電話機能、電卓機能及びカレンダー機能等の処理を行うようになっている。記憶部231は、RAMやROMにて構成されている。また、この記憶部231には、送信の履歴、電話帳等のデータや電話用のIDコード等のシステムの基本データ等も保存されるようになっている。
【0106】キー部211の下部には送話孔213が配設され、この送話孔213の奥にはマイク215が設置されている。マイク215で抽出された音声は送話増幅部223にて増幅されるようになっている。そして、通話送信回路部232を経て無線送信部233から送信された電波は無線基地局に送信されるようになっている。時計バンド217にはアンテナ219が埋め込まれている。また、時計バンド217の両端部には端子221A及び端子221Bがそれぞれ形成されており、時計バンド217の装着により主電源の入り切りがされるようになっている。
【0107】一方、図2及び図9の無線送受信部119及び通話回路部117は受信専用とする。図2の記憶部123及び図9の記憶部123Bには、腕時計本体部207と共通の電話用のIDコードが保存されるようになっている。
【0108】かかる構成において、腕時計本体部207は送信専用機能のみを有し、本体装置10、電話装置77は受信専用機能のみを有するので小型に構成可能である。受信された電子メール、高速の動画情報の表示等は本体装置10、電話装置77等にて可能である。使用に際しては、本体装置10、電話装置77等に対しイヤホン25を接続して耳に挿入する。その後、キー部211により発信番号を入力する。または、電話帳等の登録データや送信の履歴から発信番号を読み取るようにしてもよい。
【0109】そして、通話キー222を押すことで発呼信号に続き電話番号データが無線基地局に対し送信され、相手先と接続する。腕時計本体部207と本体装置10、電話装置77等とは共通のIDコードを有することにより、それぞれ送信と受信が可能である。本体装置10、電話装置77の無線送受信部119で着信された音声は、イヤホン25やスピーカ107を通じてユーザに聞こえる。但し、イヤホン25がイヤホン用ジャックに接続されている場合には、イヤホン25から音声が発せられる。ユーザが話しをする場合には腕時計本体部207の送話孔213に向かって話す。
【0110】着信のあったとき、本体装置10等にイヤホン25が接続され、音楽等が再生されている場合には音楽等に混入された形で受信の旨の音声案内がされる。その後、音楽等の再生は停止され相手の声がイヤホン25より聞こえるように回路が切り換えられる。通話キー222を押して接続を確立させ、腕時計本体部207の送話孔213に向かって話す。
【0111】なお、無線送受信部119及び通話回路部117を送受信可能とすれば腕時計本体部207を使用せず、本体装置10、電話装置77、受話器11だけであっても電話を利用可能である。
【0112】次に、腕時計本体部207には図16に示すように信号送信部235及び信号受信部237を配設する。また、図2の本体装置10、図9の電話装置77にも同様に信号送信部及び信号受信部を配設する(図示略)。そして、この信号送信部235からは腕時計本体部207側の情報が無線送受信部243を経て本体装置10や電話装置77側に向けて送出され、かつ信号受信部237には本体装置10や電話装置77側から送信された情報が無線送受信部243を経て受信されるようになっている。
【0113】交信される情報は、混信を避けるため、IDコードに続けて符号化されて無線発信される。受信された情報はIDコードを確認する。また、信号の送信は間欠的に短時間に行うようにすれば一層混信され難い。情報は、例えば発呼信号、通話中フラグ、モード信号、送受信履歴データ、終話信号等のシステムに必要な情報や待ち受け電力の節約等のために必要な交信情報等である。
【0114】イヤホン25により音楽等を聞いている最中に着信のあったとき、音楽等に混入された形で受信の旨の音声案内がされる。同時に照明部37が点滅する。このとき、通話キー222を押すことで信号が送出され相手と接続される。この信号はまた、本体装置10や電話装置77にも無線送信され、本体装置10や電話装置77での音楽等の再生が停止される。そして、イヤホン25を通じて相手の声が聞こえるように回路が切り換えられる。腕時計本体部207の送話孔213に向かって話す。
【0115】イヤホン25をイヤホン用ジャックに着けておらず、音楽等の再生をしていないときに着信のあったときには、本体装置10や電話装置77内蔵のスピーカを鳴らしたり、照明部37を点滅させる。バイブレーションによってもよい。このときユーザは、イヤホン25をイヤホン用ジャックに着け耳に挿入した後、通話キー222を押すようにしてもよい。しかしながら、かかる動作が敏速には行えない場合がある。この場合には、受話器11を掛止部13A、13Bより外し、フックスイッチ15を突出させることで、通話可能な状態に自動的に切り換える。但し、受話器11により通話する場合には、無線送受信部119及び通話回路部117を送受信可能にする必要がある。このため、フックスイッチ15が押されているとき、無線送受信部119及び通話回路部117を受信専用とし、フックスイッチ15が突出されたとき、無線送受信部119及び通話回路部117を送受信可能に切り換える。
【0116】また、録音中に着信のあったときには、本体装置10や電話装置77内蔵のスピーカを鳴らしたり、照明部37を点滅させる。バイブレーションによってもよい。このときユーザは、受話器11を掛止部13A、13Bより外し、フックスイッチ15を突出させることで、通話可能な状態に自動的に切り換える。この場合には録音は継続させる。
【0117】以上により、腕時計本体部207を利用して話しをすることができる。話しをするときだけ腕を上げて話し、相手の音声を聞く場合には腕は解放されているので楽であり、他の作業等もできる。突然の着信には受話器11を用いればよいので簡単である。受話器11は軽いので長時間話しをしても疲れにくい。受話器11はペンの機能も果たすので手書きメール等も可能である。キー部5により電子メールの文字を入力可能である。インターネット等も可能である。電話中は音楽等の再生が停止され、電話の終了と同時に再開されるので巻き戻し等の必要がなく、聞き漏らし等がない。
【0118】また、腕時計本体部207には受話増幅部及びスピーカ等を有さないので、その分簡素かつ小型に構成可能である。なお、設定により再生を停止させず、バックミュージックとして音の重畳をさせるようにしてもよい。音の重畳は音声信号のミックス回路にて行う。この際には、相手の声を聞くのに支障ない程度まで再生音量を自動的に下げる。音の重畳を行うか否かの選択ボタンを配設するようにしてもよい。
【0119】また、通話送信回路部232を送信も受信も可能とし、受話増幅部と共にスピーカを腕時計本体部207に配設すれば、この腕時計本体部207だけでも独立して電話やインターネット、電子メール等が利用可能となる。このように、腕時計本体部207を送信、受信共に可能とした場合について説明する。
【0120】本体装置10、本体装置75、電話装置77等のイヤホン25の装着箇所にはリミットスイッチを配設する。そして、本体装置10、本体装置75、電話装置77等に対しイヤホン25が装着された場合又はイヤホン25のコードが本体装置10等から引き出された場合には、リミットスイッチをON動作させる。そして、このリミットスイッチがONされている場合には、腕時計本体部207に配設されたスピーカから音声を流さないこととする。
【0121】まず、イヤホン25により音楽等を聞いている最中に受信のあったとき、音楽等に混入された形で受信の旨の音声案内等がされる。このとき、通話キー222を押すと、イヤホン25からは相手の声が聞こえるように切り換えられる。本体装置10や電話装置77での音楽等の再生は停止される。腕時計本体部207の送話孔213に向かって話すことで通話が可能である。
【0122】次に、イヤホン25をイヤホン用ジャックに着けておらず、又はイヤホン25のコードが本体装置10等から引き出されていない場合には、リミットスイッチはOFF状態である。かかるOFF状態のときに着信のあった場合、腕時計本体部207に内蔵のスピーカを鳴らしたり、バイブレーションにより知らせる。人込み等でなければ、通話キー222を押すと、腕時計本体部207に内蔵のスピーカから直接音声を聞くことが可能である。腕時計本体部207の送話孔213に向かって話すことで通話が可能である。このとき、他人に相手からの通話内容を聞かれたくない場合には、設定によりスピーカからの音声を下げ、直接腕時計本体部207に配設された受話孔に耳を当てることで対処可能である。
【0123】また、この状態であっても、本体装置10等に対しイヤホン25を装着したり又はイヤホン25のコードを本体装置10等から引き出した場合には、リミットスイッチがONする。従って、イヤホン25により相手の声を聞きつつ、腕時計本体部207の送話孔213に向かって話すことで通話が可能である。リミットスイッチがONしているので、腕時計本体部207に配設されたスピーカから音声は流れない。リミットスイッチのON信号は、情報として本体装置10等と腕時計本体部207間で交信される。
【0124】更に、受話器11を掛止部13A、13Bより外し、フックスイッチ15を突出させることで、通話可能な状態に自動的に切り換えてもよい。この場合には、受話器11のみによる送受信が可能となる。本体装置10等と腕時計本体部207間の距離が離れており、情報の交信ができない状況においては、予め選択された本体装置10等又は腕時計本体部207のみで無線基地局と送受信可能である。また、本体装置10等又は腕時計本体部207のいずれかで電池の無くなった場合でも、電池のある方で電話をすることが可能である。
【0125】なお、腕時計本体部207にカメラユニット41を配設し、撮像した画像をマイク215で抽出した音声と共に送信する。そして、本体装置75、電話装置77等で受信した画像を本体装置75、電話装置77等の表示部3A又は表示部3Bに表示し、受信した音声をイヤホン25から聞こえるようにする。このとき、イヤホン25を用いて相手の声を他人に聞かれずに、表示部3A、3Bで相手の顔等を見つつ、腕時計本体部207の送話孔213に向かって話すことでテレビ電話をすることができる。他人に通話内容を聞かれてもよい場合には、イヤホン25を介さずに直接スピーカより相手の声を聞くこともできる。
【0126】但し、本体装置10、本体装置75、電話装置77等にカメラユニット41を配設するようにしてもよい。この場合には、画像データを腕時計本体部207からマイク215で抽出した音声と共に送信するため、画像データを一旦腕時計本体部207側に伝送する必要が生ずる。本体装置10等の信号送信部から無線により腕時計本体部207の信号受信部237を通じて画像データを送信してもよいが、本体装置10、本体装置75、電話装置77等と腕時計本体部207間をケーブルにより接続してもよい。また、このケーブルにより、本体装置10等で受信した画像を、腕時計本体部207に配設された表示部209等にて表示するようにしてもよい。
【0127】更に、他人に相手からの通話内容を聞かれたくない場合の別例を図17に示す。図17において、時計バンド217にはマイク215が配設され、腕時計本体部207がこの時計バンド217に連設されたケース底板218から着脱自在なようになっている。そして、腕時計本体部207に受話増幅部とスピーカ等を内蔵させて、ケース底板218への着脱面である裏面に受話孔241を配設する。ユーザは、腕時計本体部207を手に持ち、受話孔241に耳を当てつつマイク215に向けて話せばよい。ケーブル245は、バンドケース247内から引出し可能とされ、また自動にてバンドケース247内に収納可能である。
【0128】この場合にも、本体装置10、本体装置75、電話装置77にカメラユニット41を配設すれば、表示部3A、3Bで相手の顔等を見つつテレビ電話をすることができる。
【0129】また、腕時計本体部207と本体装置10、電話装置77間の情報の交信を利用して、本体装置10、電話装置77側から腕時計本体部207の記憶部231に登録される電話番号及びこの電話番号に属する人名等の追加、削除、変更等の編集が行える。そして、腕時計本体部207からの発呼は、登録された電話番号の中から必要な電話番号を選択することで行う。この場合には、腕時計本体部207のキー部211等は不要となり、腕時計本体部207を一層簡素に構成可能である。なお、この場合であっても、インターネット及び電子メールは、本体装置10、電話装置77側で行うことが可能である。
【0130】本体装置10、電話装置77側で入力した電話番号や本体装置10、電話装置77側に内蔵の電話帳に基づいても電話がかけられる。従って、頻度高く電話する番号のみを腕時計本体部207の記憶部231に保存しておき、この中から直ぐに選択可能とし、頻度の低いものは本体装置10、電話装置77より入力したり電話帳の中から選択する。本体装置10、電話装置77から送信した送信の履歴から電話番号を抽出して、腕時計本体部207の記憶部231に保存することもできる。
【0131】腕時計本体部207における発呼の際の電話番号の選択は、まず分類を選択する。この分類は、仕事、友人、家族等の分類である。その後選択された分類に基づき人名が表示される。そして、この人名にはこの人名に属する電話番号が予め対応されて保存されている。この人名の中から所望とする人名を決定することで電話番号を決定する。人名は、複数個ずつを一画面に表示させてこの中から選択させるようにしてもよい。なお、本体装置10、電話装置77には受信の履歴も保存されており、この受信の履歴からも電話番号を選択可能である。また、腕時計本体部207の記憶部231に、この受信の履歴から抽出した電話番号を登録することもできる。
【0132】なお、アンテナ219の背面に属する時計バンド217内側の人体接触部分及び腕時計本体部207等は電磁波による人体への影響を減少させるため電磁シールドを施すのが望ましい。また、腕時計本体部207に代えてペンダント等で構成されることも可能である。更に、カメラユニット41は、本体装置10、本体装置75、電話装置77、腕時計本体部207、手元操作部61、受話器11等に配設されたジャック端子に接続可能としてもよい。
【0133】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、音声再生等手段及び/又は画像表示等手段と第1の電話手段を一体のケースに収納して構成したので、コンパクトでかさばらない。両方を持ち歩く必要もない。
【0134】また、このケースを電話ケースと本体ケースとに分離又は結合自在としたので、電話ケースと本体ケースをそれぞれ独立して持ち運べ利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の外観構成図
【図2】 第1実施形態のブロック構成図
【図3】 本体装置から受話器を外したときの様子を示す図
【図4】 受話器の構成図
【図5】 受話器の使用方法を説明する図
【図6】 イヤホンに手元操作部を配設した例
【図7】 手元操作部を本体装置に対し無線にて構成した例
【図8】 本発明の第2実施形態の外観構成図
【図9】 第2実施形態のブロック構成図
【図10】 電話装置と本体装置間の接続構造
【図11】 電話装置のカバー部を開いたときの様子を示す図
【図12】 電話装置の一利用方法を示す図
【図13】 受話器の別配設例
【図14】 本発明の第3実施形態である腕時計の外観構成図
【図15】 第3実施形態のブロック構成図
【図16】 腕時計本体部に信号送信部及び信号受信部を配設した例
【図17】 他人に相手からの通話内容を聞かれたくない場合の別例
【符号の説明】
1 外部記憶媒体
3、3A、3B、67、209 表示部
5、211 キー部
9 プッシュボタン
10、75 本体装置
11 受話器
15 フックスイッチ
17、203 ヒンジ
19、241 受話孔
21、69、213 送話孔
23 アンテナ
25 イヤホン
27 手元操作部
29 ケーブル
33 タッチペン
35 筆記具
37 照明部
39 照明スイッチ
41 カメラユニット
43 貫通穴
45 嵌合部材
46、71 クリップ
48、65 通話スイッチ
51 スケール目盛
53 角度目盛
61、73 手元操作部
63 カメラスイッチ
77 電話装置
91 カバー部
93 本体部
101 出力インターフェイス
103 外部記憶媒体入出力回路
107、129 スピーカ
111、127、215 マイク
115 記録・再生処理部
119、243 無線送受信部
121 画像処理部
123、231 記憶部
125 電源
207 腕時計本体部
217 時計バンド
218 ケース底板
219 アンテナ
222 通話キー
225 入力インターフェイス
233 無線送信部
235 信号送信部
237 信号受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 音声の再生若しくは音声放送受信の可能な音声再生等手段及び/又は画像の表示若しくは映像放送受信の可能な画像表示等手段と、無線により通話可能な電話機能を有する第1の電話手段と、該第1の電話手段と前記音声再生等手段とが一体に収納されたケースとを備えることを特徴とする携帯電話装置。
【請求項2】 前記ケースが、前記音声再生等手段及び/又は前記画像表示等手段が収納された本体ケースと、前記電話手段が収納された電話ケースとに分離され、該電話ケースと前記本体ケースを分離又は結合自在とする分離結合手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の携帯電話装置。
【請求項3】 前記第1の電話手段に対する音声入力のためのマイク及び/又は前記第1の電話手段からの音声出力のためのスピーカが配設された受話器と、該受話器を前記ケース、前記電話ケース又は前記本体ケースに対し着脱自在とする着脱手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の携帯電話装置。
【請求項4】 無線による電話機能を有する第1の電話手段が収納された電話ケースと、前記第1の電話手段に対する音声入力のためのマイク及び/又は前記第1の電話手段からの音声出力のためのスピーカが配設された受話器と、該受話器を前記電話ケースに対し着脱自在とする着脱手段を備えたことを特徴とする携帯電話装置。
【請求項5】 前記ケース、前記電話ケース又は前記本体ケースに接続自在又は引出し、巻取収納自在のイヤホンと、腕に装着され、無線による電話機能を有する第2の電話手段が収納された腕装着携帯電話手段とを備え、前記第2の電話手段を介して送話が行われ、前記第1の電話手段を介して前記イヤホンにより受話が行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の携帯電話装置。
【請求項6】 前記音声再生等手段で再生等された音声又は前記第1の電話手段からの通話音声を聞くためのイヤホン及び/又はスピーカを備え、電話による着信のあったとき又は該着信に対する応答がされたとき、前記イヤホン又は前記スピーカから聞こえる音声を前記音声再生等手段による再生音声等から前記第1の電話手段を介した通話音声に切り換える音声切換手段、又は前記音声再生等手段による再生音声等に前記第1の電話手段を介した通話音声を重畳させる音声重畳手段、及び/又は前記画像表示等手段による画像の表示等を前記着信に関連する画像に切り換える画像切換手段とを備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の携帯電話装置。
【請求項7】 電話による着信のあったとき又は該着信に対する応答がされたとき、前記音声再生等手段による音声等の再生、前記画像表示等手段による画像の表示等及びゲームソフトの処理のいずれか少なくとも一つを停止する停止手段を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の携帯電話装置。
【請求項8】 前記音声再生等手段で再生等された音声又は前記第1の電話手段からの通話音声を聞くためのイヤホン及び/又はスピーカを備え、電話による着信のあったとき、着信の旨の通報を前記イヤホン及び/又は前記スピーカ又は前記画像表示等手段による画像の表示等を介して行う通報手段を備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の携帯電話装置。
【請求項9】 前記音声再生等手段で再生等された音声又は前記第1の電話手段からの通話音声を聞くためのイヤホンを備え、該イヤホンに配設された手元操作手段と、該手元操作手段にはマイク及び/又はカメラを備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の携帯電話装置。
【請求項10】 電話による着信のあったとき又は該着信に対する応答がされたとき、前記音声放送受信された音声及び/又は前記映像放送受信された映像を保存する保存手段と、前記電話の終了したとき、前記保存手段で保存された音声及び/又は前記映像を読み込み再生しつつ、現在の放送データを逐次保存し、前記再生に続いて前記電話の終了時以降に逐次保存された前記音声及び/又は前記映像を読み込み再生することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の携帯電話装置。
【請求項11】 腕に装着され、無線による電話機能を有する電話手段が収納された腕装着携帯電話手段と、該腕装着携帯電話手段に内蔵され前記電話手段を介して相手の声を出力するスピーカと、前記腕装着携帯電話手段に形成され、前記スピーカに通ずる受話孔と、前記スピーカの音量を、前記腕を下げたときでも耳に聞こえる程度に十分大きな音量と前記受話孔を耳に当てたときに聞こえる程度の小さな音量とに切り換える音量切換手段又は前記腕を下げたときでも耳に聞こえる程度に十分大きな音量を有する第1のスピーカと前記受話孔を耳に当てたときに聞こえる程度の小さな音量を有する第2のスピーカとの間で接続を切り換えるスピーカ切換手段を備えたことを特徴とする携帯電話装置。
【請求項12】 前記ケース、前記電話ケース、前記受話器又は前記本体ケースには、音声放送受信及び/又は映像放送受信の可能な放送受信手段と、防災のための照明手段とを備えたことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の携帯電話装置。
【請求項13】 タッチペンによる画像の作成、編集が可能な画像処理手段を備えたことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の携帯電話装置。
【請求項14】 前記画像処理手段で作成等された画像を保存する画像保存手段と、該画像保存手段で保存された画像をサムネイル表示するサムネイル表示手段とを備えたことを特徴とする請求項13に記載の携帯電話装置。
【請求項15】 前記ケース、前記電話ケース、前記本体ケース又は前記腕装着携帯電話手段に配設されたカメラと、前記ケース、前記電話ケース、前記本体ケース又は前記腕装着携帯電話手段に配設され、通話相手先を表示する表示手段とを備え、前記イヤホン、前記電話ケースのスピーカ又は前記受話器のスピーカから受話しつつテレビ電話を行うことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の携帯電話装置。
【請求項16】 電話機能を有する電話手段と、該電話手段で通話される通話内容若しくはマイクにより抽出された音声を録音する録音手段及び/又は前記電話手段を介して受信された映像若しくはカメラにより撮像された映像を録画する録画手段と、前記録音手段により録音された音声及び/又は前記録画手段により録画された映像に関する情報を記録する録音情報等記録手段と、該録音情報等記録手段で記録された情報を表示する録音情報等表示手段とを備えたことを特徴とする電話装置。
【請求項17】 前記録音手段で録音された音声及び/又は前記録画手段で録画された映像の頭出し位置を設定する頭出し位置設定手段と、前記録音情報等表示手段で表示された情報を選択する選択手段と、該選択手段で選択された情報に関する音声、映像を前記頭出し位置から再生する頭出再生手段とを備えたことを特徴とする請求項16記載の電話装置。
【請求項18】 前記録音情報等表示手段で表示された情報を検索する検索手段を備えたことを特徴とする請求項16又は請求項17記載の電話装置。

【図5】
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【図6】
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【図1】
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【図2】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図3】
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【図4】
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【図11】
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【図15】
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【図9】
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【図12】
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【図16】
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【図17】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2003−101625(P2003−101625A)
【公開日】平成15年4月4日(2003.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−197949(P2002−197949)
【出願日】平成14年7月5日(2002.7.5)
【出願人】(500132579)
【Fターム(参考)】