説明

板状物品のウエット処理用の装置及び方法

板状物品をウエット処理するための装置であって、板状物品が液体により処理されているときこれから流れ出ている液体を受けるための上向きの面を備えている1個の板状物品を保持するチャックであって、周囲の環状のリップにより外側の境界が定めれ、処理される板状物品の最大直径より大きい外径を有する前記チャック、及びチャックの周囲のリップから振り飛ばされる液体を受け入れるための上向きのリング状の面を有する回転可能な部品であって、この回転可能な部品はチャックに関して回転可能であり、リング状の面は周囲の環状リップに関して同軸に配置され、リング状の面の内径はチャックの外径より小さく、そしてリップと上向きのリング状の面との間の距離dが0.1mmから5mmの範囲にある前記回転可能な部品を備えた前記装置が明らかにされる。更に、関連した方法が明らかにされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1個の板状物品を保持するチャックであって、板状物品が液体により処理されるときにこれから流れ出る液体を受けるための上向きの面を備えた前記チャックを備えている板状物品のウエット処理用の装置に関する。
【背景技術】
【0002】
板状物品のウエット処理用のかかる装置は、通常は、複数個の板状物品を同時に処理するいわゆるウエットベンチで置き換えられる。
【0003】
かかる板状物品は、半導体ウエハー又はコンパクトディスクのような円板状物品、並びにフラットパネルディスプレイのような多角形物品とすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特願第2003/0056898A1号 明細書
【特許文献2】米国特許第5,513,668号 明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
1個の板状物品のウエット処理用の装置は、板状物品上に分配された液体を板状物品の旋回により振り払って効率的に除去できるように板状物品の回転を使用し、続いて液体は周囲の液体収集器により集められる。従って、処理液は、最低の速度で板状物品上を流れる。しかし、ウエットベンチにおいて使われる幾つかの工程は、液体が板状物品上に留まり、又は板状物品の表面上をゆっくりと横切るウエット工程を必要とすることがある。かかる工程に対しては、液体を周囲の1個の液体収集器内に振り飛ばす1個用の処理装置の使用は不可能であると思われる。
【0006】
1個の板状物品のウエット処理用の上述の装置に伴う別の問題は、工程中、板状物品を完全湿潤状態に保つために板状物品上に大流量の液体が分配されることである。一方では板状物品の表面を完全湿潤状態に保ち、他方ではこの液体を振り払うというこれらの要求は互いに相反するように見える。
【0007】
従って、本発明の目的は、1個の板状物品のウエット処理装置におけるゆっくりした液体の流れの使用を可能とする装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、
板状物品をウエット処理するための装置であって、
−板状物品が液体により処理されているときこれから流れ出る液体を受けるための上向きの面を備えている1個の板状物品を保持するチャックであって、周囲の環状のリップにより外側の境界が定められ、処理される板状物品の最大直径より大きい外径を有する前記チャック、及び
−チャックの周囲のリップから振り飛ばされる液体を受け入れるための上向きのリング状の面を有する回転可能な部品であって、この回転可能な部品はチャックに関して回転可能であり、リング状の面は周囲の環状リップに関して同軸に配置され、リング状の面の内径はチャックの外径より小さく、そしてリップと上向きのリング状の面との間の距離dが0.1mmから5mmの範囲にある前記回転可能な部品
を備えた前記装置
を提供することによりこの目的に適合する。
【0009】
板状物品を保持するためのチャック及び取り巻いている回転可能なリング状の面のこの構成により、チャックが回転しているか又は回転していないかに拘わらず、或いはチャックがいかなる速さで回転するかに拘わらず、液体は回転しているリング面の上に流され、そして半径方向に振り飛ばされるという利点が得られる。ある旋回速度以上では、液体は回転しているリングと結び付かない。従って、液体は、これを周囲に配列された液体収集器内に集めることができる。2個又はそれ以上の収集段が互いに重なっている多段式の液体収集器が使用された場合は、回転部品の回転しているリング状の面から液体が半径方向に振り飛ばされたとき、(適合性のため又は液体を別々に再使用するために)同じ収集器内に収集すべきでない液体を分離して集めることができる。収集器とリング状の面とは、一つの収集高さから別の収集高さに変えるために、互いに垂直方向に動かされる。
【0010】
好ましい実施例においては、チャックは回転可能であり、これにより、板状物品を、選択的に、回転中又は静止中に処理することができる。例えば、板状物品を、0rpmでフォトレジストストリッピング液(例えば、有機溶剤の混合物)により処理し、その後、10から200rpmでリンスし、次いで3000rpmで乾燥することができる。異なった旋回速度のこれらの処理中、回転可能なリング面は同じ旋回速度、例えば200rpmで旋回する。100rpm以下で、液体が周囲の環状リップから回転しているリング面の上に流れることが期待される。しかし、これは旋回速度だけでなく、液体の表面張力と粘度及び液体の体積速度のような他の要因にも依存する。
【0011】
装置が、チャックに面していない面(板状物品の上向きの面)の上に液体を分配するための液体分配手段を更に備えるならば、液体は板状物品の上向きの面の上に留まることができ、また、板状物品の表面における液体の付着力による何らの支持無しに、重力の作用のみで表面を横切って自由に流れることができる。
【0012】
距離dが0.1mmから2mmの範囲であるとき、この間隙は、この間隙内への液体の流入を防ぐに十分に小さい。距離dは0.5mmより大きくないことが好ましい。
【0013】
リップの外側の縁が下向きであるように周囲の環状リップが形成されることが有利であり、液体は、重力によりチャックの縁に向かってゆっくりと流れる。これが、チャック速度0rpmにおける工程の実行を許し、同時にチャックから液体収集器内に液体を加速させる。チャックの上向きの面が斜めの形にされた縁の区域を有し、斜めの形にされた縁の区域が0.5mmから10mmの範囲の寸法を有することが好ましい。
【0014】
別の実施例においては、回転可能な部品は、チャックがボウル内に配置されている状態で回転可能なボウルの部分であるか又はボウルに取り付けられ、これによりチャックとボウルとの間に間隙が形成され、この間隙は0.05mmと20mmとの間の範囲の距離を持つ。この実施例は、液体が回転可能な部品とチャックとの間に入ったとき、チャックが静止していてもかかる液体を遠心力で追い出すであろうという利点をもたらす。この効果は、ボウルがチャックの下方に置かれた開口部を有し、この開口部がボウルとチャックとの間の間隙内に気体を輸送するために気体源と連通しているとき、更に支援される。前記気体源は周囲空気である。
【0015】
ボウルは、これに代わるものとしてチャックに回転可能に直接取付られたリングであって、チャック内に取付られたモーターにより駆動されるリングとすることができる。かかる回転可能なリングは圧縮気体により空気駆動することも可能である。
【0016】
なお別の実施例においては、チャックは、板状物品のチャックに面する面を少なくも部分的に気体清掃をするための気体供給手段を更に備え、チャックの周辺側が第1の気体案内装置を有し、これが板状物品の縁の区域から去る清掃用気体の大部分を案内する。この第1の気体案内装置により、板状物品とチャックとの間の間隙に導入された気体が、板状物品の縁を越えて液体受けの上向きのチャック面上に流れる液体と衝突することが避けられる。これは、板状物品の縁と上向きのチャック面との間の間隙から流れ出る気体により作られる泡の発生又は飛散を無くす。
【0017】
第1の気体案内装置が環状のノズルの形を有し、これは、処理される板状物品より小さい直径を有する内向きの環状の縁により外側の境界が定められることが有利である。環状の縁の直径は板状物品の直径より少なくも0.5mm小さいことが有利である。
【0018】
第1の気体案内装置から来ている気体を半径方向外向きに更に案内するために、回転可能なリング状の面の下方に第2の気体案内装置を有することが好ましい。この第2の気体案内装置により、第1の気体案内装置から及び/又はチャックと回転可能な部品との間の間隙から来た気体が、チャックの周囲の環状の縁を越えて回転可能な部品のリング状の面の上に流れる液体と衝突することが避けられる。これは、周囲の環状のリップとリング状の面との間の間隙から流れ出る気体により作られる泡の発生又は飛散を無くす。
【0019】
本発明の別の態様は、板状物品のウエット処理のための方法であって、
−板状物品を水平に保持するためにチャック上に板状物品を置き、このチャックは少なくも板状物品の縁の下方に上向きの面を有し、
−板状物品の上向きの面の上に液体を分配し、
−液体を板状分配し縁に向かって流れるようにさせ、
−液体を板状物品からチャックの上向きの面上に逃がし、この面は周囲のリップにより外側の境界が定められ、チャックは処理される板状物品の最大直径より大きい外径を有し、−液体を、上向きの面からチャックの周囲のリップを越えて上向きの回転してるリング面上に逃がしこれにより液体が加速されそして回転しているリング面から振り払われ、
この際、回転している面は板状物品より速く回転しかつ回転しているリングの内径はチャックの外径より小さく、そしてリップと上向きのリング面との間の距離dは0.1mmから5mmの範囲内にある
前記方法である。
【0020】
この方法の実施例においては、チャックは、0rpmから100rpm(好ましくは0rpmから50rpm)の範囲の旋回速度で回転する。
【0021】
好ましくは、回転リング面は50rpm以上の旋回速度で回転する。
【0022】
清掃用気体が板状物品とチャックとの間の間隙内に導かれ、そして気体が板状物品の縁に向かって流れることが有利である。
【0023】
清掃用気体の80体積%以上が板状物品の縁の区域から去るように案内されるならば、処理結果が更に改善される。板状物品の縁の区域から去るように案内された清掃用気体の80体積%以上が回転リング面の下側で外向きに案内されるならば、結果は更に改善される。
【0024】
本発明の更なる詳細及び利点は、好ましい実施例の詳細な説明より明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の好ましい実施例の断面略図を示す。
【図2】図1の詳細部F2の断面略図を示す。
【図3】図2と同様であるが気体案内リング(例えば細管リング)を有する実施例を示す断面略図を示す。
【図4】多段式の収集器を有する本発明の好ましい実施例の断面略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1、図2、及び図4は、本発明の装置1の好ましい実施例の断面略図を示す。装置1は、下向きの小さい開口と上向きの大きい開口とを有するカップ状の回転可能な部品20(回転可能なボウル20)、及びこれと同軸に配置されたチャック11を備える。両部品、回転可能なボウル20及び回転チャック11は、これらを、別々のモーター30、33により別々に駆動することができる。
【0027】
装置1は、図4に図式的に示された多段式液体収集器2内に配置される。ふさわしい液体収集器の例は特許文献1に示される。チャック11と回転可能なボウルとは、共に液体収集器2と互いに垂直方向で動かすことができる。言い換えると回転可能なボウルとチャックとの間の軸方向距離は変化しない。
【0028】
ウエハーW(板状物品)がチャック11上に置かれたときその上向きの面の上に液体を分配するために、液体分配用ノズル3がチャック11の上面に向けられる。
【0029】
チャック11は、チャックの台体12の頂部に固定されたカバー13を備える。台体12とカバー13との間に気体分配室48が配置され、これが導管49を通して気体を供給する。チャック11とウエハーWとの間に、ウエハーを浮遊させる気体クッションを提供するために導管49を経て気体が導かれる。気体分配室48には、中空軸42の上端の導管47を経て中空軸から気体が供給される。複数の、例えば24個の上向きの気体導管49が2個の同心円に配列される。ウエハーとチャックとの間の間隙に導入された気体は、気体流G1(図2に点線矢印で示される)としてこの間隙から立ち去る。
【0030】
ウエハーWがチャックと同じ旋回速度で回転されるように、6個の上向きに突き出た握持ピン16がウエハーWを確実に握持する。握持ピン16は、偏心的に動かされる(その機構は図示されない)。かかる機構の詳細は特許文献2に見ることができる。
【0031】
第2の中空軸44が、第1の中空軸42と同心に配置される。これらの軸は、チャックを駆動するためにチャック11に同軸に固定される。両軸は第1の中空軸モーター30により駆動される。このモーターの内側ローター30rは第2の中空軸44に固定され、一方、外側ローター30sは上昇可能な取り付け板7に固定される。
【0032】
回転可能なボウル20は、チャックと回転可能なボウル20との間の間隙42を残してチャックと同軸に配置される。回転可能なボウルは、第2の中空軸モーター33により駆動される。
【0033】
第2のモーター30のステーター33sは、チャックが持ち上げられたときに回転チャック11と回転可能なボウル20との間の間隙を一定に保つように持ち上げ可能な取り付け板7に固定される。回転可能なボウル20は、ボールベアリング36及び35により中空軸44に連結される。
【0034】
チャック11の上向きの面15は、その外周に下向きに曲がったリップ14が形成されるように下方に斜めにされる。斜めにされた縁の区域は端部から2mmの広がりを持つ。リップ14は、回転可能なボウル20の上向きのリング面21と重なっている。
【0035】
回転可能なボウル20の上向きのリング面21は、基本的に平面である。しかし、リップ14とリング面21との間の間隙を封鎖するために、平坦なリング面21は、その内側直径部に周囲の突起25を持つ。リング面21とリップ14との間の距離は0.5mmである。
【0036】
内側の中空軸42と外側の中空軸44との間に第2の気体通路が形成され、導管46を経て回転可能なボウル20とチャック11との間の間隙24に気体が供給される。このため、ボールベアリング36により発生させられるかもしれない粒子は下向きに動かされ、一方、チャック11とボウル20との間のラビリンスシール23は、清浄な気体により清掃される。
【0037】
ボウル20内に複数個の空気導管27が形成され、これら導管27は回転軸線までの距離がラビリンスシール23よりも大きい。空気導管27は、間隙24を経て、リップ14とリング面21との間の間隙に向けて周囲空気を供給する。チャック11及び/又はボウル20が回転したとき、間隙24内の外向きの空気流A1(点線の矢印)が作られる。この外向きの空気流A1は、遠心ポンプ効果により作られる。空気流A1により、チャック11と回転可能なボウル20との間の間隙24への液体の流入が確実に避けられる。
【0038】
続いて、第1の実施例(図1、2、4に詳細に示される)に従った装置によるウエハーの処理が説明される。
【0039】
液体は、分配器3を経て上向きのウエハー面の上に分配される。液体は、ウエハーの縁に向かって流れ、部分的にウエハーを回って包むがウエハーWと面15との間の間隙から気体G1が吹き出すためこの間隙には流れ込まない。余分な液体は、リップ14に向かって面15の上をリング面21上に流れる。チャック11が回転しているか否かに拘わらず液体はリング面21上に流れ、ここで、回転中のリング面21により加速され、そして液体は回転しているリング面21から選択された液体収集器内に振り出される。
【0040】
図3は、図2の詳細図に基づく本発明の第2の実施例を示す。この実施例は、(図1に示されるような)導管49により導かれた気体のための追加の気体通路G2を提供することが第1の実施例と異なる。ウエハーを浮遊させる気体クッションに使用される気体はウエハーの周囲の区域から離れるように案内される。気体をウエハーから離れるように道づける気体案内装置19は、スペーサー18によりチャック11上に取り付けらえたリングの形式を持つ。或いは、気体案内装置は、チャックの台体に直接形成することができる。気体案内装置の上向きの面15は、ウエハーと平行な平面である。
【0041】
リング形式の第2の気体案内装置22が、スペーサー26により回転可能なボウル20上に取り付けられる。第1の気体案内装置19とチャックの台体との間から来た気体(G2)は、第2の気体案内装置22と回転可能なボウル20との間の間隙内に案内される。上向きの面15及び21は、図2に示される実施例におけると同じ機能を持つ。
【0042】
リップ14がリング面21と重なると同様に、リップ14の下方の第2のリップ17が第2の上向きの下側のリング面28と重なる。
【0043】
続いて(図3に詳細に示される)第2の実施例に従った装置によるウエハーの処理が説明される。
【0044】
液体によりウエハーを処理するとき、液体はウエハーの縁に向かって流れ、部分的にウエハーの回りを包み、ウエハーWと面15との間の間隙に入る。そして、処理中ここに留
まるか又は気体流G2により支持されてリング19の下側を外向きに流れる。過剰な液体(ウエハーWと面15との間の間隙に流入しなかった液体)は、面15の上をリップ14に向かい、そしてリング面21上に流れる。液体処理の後、ウエハーWと面15との間の間隙内の液体は、例えば遠心力により、或いは気体流G2により除去される。
【0045】
チャック11が回転しているか否かに拘わらず、液体はリング面21上に流れ、ここで、回転しているリング面21により加速され、液体は遠心力により回転中のリング面21から選択された液体収集器内に振り飛ばされる。
【0046】
外向きの空気流A2がリップ17と面28との間の間隙を清掃し、そして面28とリップ22との間の間隙において気体G2と合流する。その後、合流した気体流(A2/G2)は、回転リング面21から振り飛ばされた外向きに流れている液体に衝突することなく更に半径方向外向きに導かれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状物品が液体により処理されているときに板状物品から流れ出る液体を受けるための上向きの面を備えている1個の板状物品を保持するチャックを備え、該チャックは、周囲の環状のリップにより外側の境界が定められ、処理される板状物品の最大直径より大きい外径を前記チャックは有しており、
チャックの周囲のリップから振り飛ばされる液体を受け入れるための上向きのリング状の面を有する回転可能な部品を備えており、該回転可能な部品はチャックに関して回転可能であり、前記リング状の面は周囲の環状リップに関して同軸に配置され、リング状の面の内径はチャックの外径より小さく、そしてリップと上向きのリング状の面との間の距離dが0.1mmから5mmの範囲にある、板状物品をウエット処理するための
装置。
【請求項2】
チャックが回転可能である請求項1による装置。
【請求項3】
チャックに面していない面の上に液体を分配するための液体分配手段を更に備える請求項1による装置。
【請求項4】
距離dが0.1mmから2mmの範囲である請求項1による装置。
【請求項5】
リップの外側の縁が下向きであるように周囲の環状リップが形成される請求項1による装置。
【請求項6】
チャックの上向きの面が斜めの形にされた縁の区域を有し、斜めの形にされた縁の区域が0.5mmから10mmの範囲の寸法を有する請求項1による装置。
【請求項7】
回転可能な部品は、チャックがボウル内に配置されている状態で回転可能なボウルの部分であるか又はボウルに取り付けられ、チャックとボウルの間に間隙が形成され、該間隙が0.05mmから20mmの範囲の距離である請求項1による装置。
【請求項8】
ボウルはチャックの下方に置かれた開口部を有し、この開口部はボウルとチャックとの間の間隙内に気体を輸送するために気体源と連通している請求項5による装置。
【請求項9】
前記気体源が周囲空気である請求項6による装置。
【請求項10】
チャックが、板状物品のチャックに面する面を少なくも部分的に気体清掃をするための気体供給手段を更に備え、チャックの周辺側が第1の気体案内装置を有し、該気体案内装置が板状物品の縁の区域から去る清掃用気体の大部分を案内する請求項1による装置。
【請求項11】
第1の気体案内装置が環状のノズルの形を有し、該ノズルは処理される板状物品より小さい直径を有する内向きの環状の縁により外側の境界が定められる請求項8による装置。
【請求項12】
第1の気体案内装置から来ている気体を半径方向外向きに更に案内するために、回転可能なリング状の面の下方の第2の気体案内装置を有する請求項8による装置。
【請求項13】
板状物品を水平に保持するために少なくも板状物品の縁の下方に上向きの面を有するチャック上に板状物品を置き、
板状物品の上向きの面の上に液体を分配し、
液体を板状物品の縁に向かって流れるようにさせ、
液体を板状物品からチャックの上向きの面上に逃がし、この面は周囲のリップにより外側の境界が定められ、チャックは処理される板状物品の最大直径より大きい外径を有し、 液体を、上向きの面からチャックの周囲のリップを越えて上向きの回転リング面上に逃がし、これにより液体が加速されて回転しているリング面から振り払われる、
ことからなり、この際、回転している面は板状物品より速く回転しかつ回転しているリングの内径はチャックの外径より小さく、そしてリップと上向きのリング面との間の距離dは0.1mmから5mmの範囲内にある、
板状物品のウエット処理のための方法。
【請求項14】
チャックが、0rpmから100rpmの範囲の旋回速度で回転する請求項13による方法。
【請求項15】
回転リング面が50rpm以上の旋回速度で回転する請求項13による方法。
【請求項16】
清掃用気体が板状物品とチャックとの間の間隙内に導かれ、そして気体は板状物品の縁に向かって流れる請求項13による方法。
【請求項17】
清掃用気体の80体積%以上が板状物品の縁の区域から去るように案内される請求項16の方法。
【請求項18】
板状物品の縁の区域から去るように案内された清掃用気体の80体積%以上が回転リング面の下側で外向きに案内される請求項17の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−514147(P2010−514147A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−540689(P2009−540689)
【出願日】平成19年11月19日(2007.11.19)
【国際出願番号】PCT/EP2007/062489
【国際公開番号】WO2008/071517
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(507161226)ラム・リサーチ・アクチエンゲゼルシヤフト (18)
【氏名又は名称原語表記】Lam Research AG
【Fターム(参考)】