説明

無人の水中航走体および無人の水中航走体を運転するための方法

【課題】水中の対象物の構造および輪郭を可能な限り迅速にかつ正確に検出することができるようにする。
【解決手段】無人の水中航走体1であって、少なくとも1つのセンサユニット7が設けられており、該センサユニット7によって、水中航走体1の周辺における対象物のセンサ情報8が獲得可能である。少なくとも1つのセンサユニット7が、水中航走体1の長手方向軸線14に対して接線方向の水中航走体1の接線方向12に可動に配置されているかまたは長手方向軸線14に対して平行に延びる軸線に対して接線方向の水中航走体1の接線方向12に可動に配置されていて、センサ情報8が設定可能である位置決め装置13によって接線方向12において位置決め可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無人の水中航走体であって、少なくとも1つのセンサユニットが設けられており、該センサユニットによって、水中航走体の周辺における対象物のセンサ情報が獲得可能である無人の水中航走体に関する。
【0002】
さらに、本発明は、少なくとも1つのセンサユニットによって、無人の水中航走体の周辺における対象物に関するセンサ情報を獲得して、無人の水中航走体を運転するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
無人の水中航走体は、有人の作業と異なり、より大きな作業深さに到達することができ、ダイバまたは有人の水中航走体に対して過度に危険である環境において作業することができる。さらに、無人の水中航走体は、より大きな研究船によって事前に認知された大部分の任務を果たすことができる。これによって、無人の水中航走体は有人のシステムに比べて高いコスト利点を提供する。無人の水中航走体は、遠隔操舵される水中航走体(ROV=Remotely Operated Vehicle)と自律型の水中航走体(AUV=Autonomous Underwater Vehicle)とに大まかに分類することができる。
【0004】
遠隔制御される水中航走体(ROV)は、一般的に接続ケーブルを介して、たいてい人間のオペレータによって遠隔制御される。遠隔操舵される水中航走体は、有利には、リアルタイム条件のもと、局所的に制限されたより詳細な調査を伴う作業のために使用される。水中航走体は、しばしば水中の対象物にも、たとえば修繕目的のために作用しなければならない。
【0005】
自律型の水中航走体(AUV)はその各作業を人間のオペレータによる常時の監視なしに果たし、それどころか、設定された作業プログラムに従動する。自律型の水中航走体は固有の給電手段を有していて、作業の間に外部との通信を必要としない。作業プログラムの実施後、自律型の水中航走体は自動的に浮上し、次いで、引き上げられる。自律型の水中航走体は、特に水中での広域にわたる偵察のために適していて、一般的に水中の検出された対象物との接触なしに水中環境を調査する。
【0006】
無人の水中航走体、すなわち、遠隔操舵される水中航走体(ROV)も自律型の水中航走体(AUV)も少なくとも1つのセンサユニットを有している。このセンサユニットによって、水中航走体の周辺における対象物に関するセンサ情報が獲得可能となる。遠隔操舵される水中航走体は、しばしば、センサユニットとしてのカメラによって水中の画像を撮影する。この画像はオペレータに報知され、こうして、このオペレータによって、対象物の画像に基づきリアルタイム条件のもと検査または操作が可能となる。自律型の水中航走体には、種々異なる任務のために、水中航走体の周辺における対象物を検出するためのセンサユニットが必要となる。特にセンサ情報はナビゲーションのために使用される。さらに、センサ情報は、対象物の測位のために使用されるかまたは発見された水中対象物をより詳細に検査するための操縦を算出するために使用される。
【0007】
多数の水中作業、たとえばパイプラインのような沖合設備の検査および場合により修繕の際には、リアルタイム条件のもと、広域にわたる偵察または調査だけでなく、局所的に制限された作業も必要となる。しばしば、水中の壁、特に鉛直な壁が調査されなければならない。この壁は水中での長さに相応して長い検査範囲にわたって巡察されなければならない。損傷の確認時には、この損傷がより詳細に診断され、場合により修繕されなければならない。無人の水中航走体に対するこのような使用範囲は、たとえば通路壁、岸壁、矢板壁等の検査を含めた港検査、特にこのような水中壁の下方の浸食に関する港検査にある。この港検査は船体の調査および場合により操作に関連してもよい。このような水中作業の際には、大面積の構造と輪郭とを備えた対象物が調査されなければならず、水中航走体のセンサによって広範囲に走査されなければならない。調査される物体の構造および輪郭は変化していることがあり、これによって、センサユニットが対象物の構造および輪郭を不十分にしか検出することができないかまたは全く検出することができない。
【0008】
公知の無人の水中航走体では、センサユニットが不動に組み付けられている。この場合には、調査したい対象物の構造および輪郭の変化へのセンサユニットの適合が不可能となる。したがって、規則的に水中航走体の制御操縦が必要となり、これによって、センサが、調査したい水中体に対して新たな位置にもたらされ、こうして、適切なセンサ情報が獲得される。したがって、しばしば、大面積の水中体、たとえば水中壁または船壁の調査時にオペレータによる位置調整操縦が行われなければならない。これによって、作業の実施が遅らされる。
【0009】
監視技術に基づき、いわゆる「パンチルトユニット」が公知である。この公知のパンチルトユニットは機械式の伝動装置である。この伝動装置は上下首振り運動および左右首振り運動を座標化して実施することができ、カメラを目標物に追動させる。このような形式のパンチルトユニットは、特に室内監視のために使用される。カメラは、特に侵入した人の動きを検出する。無人の水中航走体への使用のためには、このような形式のパンチルトユニットは適していない。なぜならば、カメラおよび場合により光源の調整もしくは方向調整がオペレータによってマニュアル式に行われ、したがって、センサの位置調整に対して大きな時間手間が必要となるからである。パンチルトユニットの遠隔制御される操作に基づき、このような形式のシステムは、特に自律操作型の水中航走体(AUV)には適していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明の課題は、水中の対象物の構造および輪郭を可能な限り迅速にかつ正確に検出することができるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この課題を解決するために、本発明に係る無人の水中航走体では、少なくとも1つのセンサユニットが、水中航走体の長手方向軸線に対して接線方向の水中航走体の接線方向に可動に配置されているかまたは長手方向軸線に対して平行に延びる軸線に対して接線方向の水中航走体の接線方向に可動に配置されていて、センサ情報が設定可能である位置決め装置によって接線方向において位置決め可能であるようにした。
【0012】
本発明に係る無人の水中航走体の有利な態様によれば、センサユニットが、接線方向に回動可能に水中航走体の胴体に配置されたセンサ支持体に配置されており、該センサ支持体の作動駆動装置が、位置決め装置に制御可能に接続されている。
【0013】
本発明に係る無人の水中航走体の有利な態様によれば、前記センサ支持体が、水中航走体の前部に配置された回動可能なセンサヘッドとして形成されている。
【0014】
本発明に係る無人の水中航走体の有利な態様によれば、前記センサ支持体が、胴体の周面に回動可能に配置されたセンサリングとして形成されている。
【0015】
本発明に係る無人の水中航走体の有利な態様によれば、センサユニットが、長手方向軸線に対して垂直に延びる軸線に対して接線方向の旋回方向において位置決め可能であるかまたは長手方向軸線に対して平行に延びる軸線に対して垂直に延びる軸線に対して接線方向の旋回方向において位置決め可能である。
【0016】
本発明に係る無人の水中航走体の有利な態様によれば、送信ユニットと受信ユニットとを有するアクティブセンサユニットが設けられている。
【0017】
本発明に係る無人の水中航走体の有利な態様によれば、センサユニットが、光学式のセンサを有している。
【0018】
本発明に係る無人の水中航走体の有利な態様によれば、センサユニットが、音響式のセンサを有している。
【0019】
さらに、前述した課題を解決するために、本発明に係る方法では、センサ情報を位置決め装置に設定し、該位置決め装置によって、センサユニットを、水中航走体の長手方向軸線に対して接線方向の水中航走体の接線方向または長手方向軸線に対して平行に延びる軸線に対して接線方向の水中航走体の接線方向へのセンサユニットの運動により位置決めするようにした。
【0020】
本発明に係る方法の有利な態様によれば、位置決め装置によって、センサユニットを、長手方向軸線に対して垂直に延びる軸線に対して接線方向の旋回方向において位置決めするかまたは長手方向軸線に対して平行に延びる軸線に対して垂直に延びる軸線に対して接線方向の旋回方向において位置決めする。
【0021】
本発明に係る方法の有利な態様によれば、位置決め装置によって、センサユニットを、センサ情報に関連した基準値に基づき位置決めする。
【0022】
本発明に係る方法の有利な態様によれば、位置決め装置によって、それぞれ異なる方向からのセンサ情報の変化を獲得し、水中航走体の前記周辺における対象物までの各距離を求め、こうして得られた距離の変化から、水中航走体の前記周辺における対象物の輪郭を求め、センサユニットを、センサ情報のうちの、求められた輪郭に対して設定された基準値に基づき選び出される1つのセンサ情報の方向に位置決めする。
【0023】
本発明に係る方法の有利な態様によれば、センサユニットの方向調整に対する基準値として、求められた距離の値を使用する。
【0024】
本発明に係る方法の有利な態様によれば、センサユニットによって、光画を送信し、対象物における光画の投影を検出し、光画からの投影の不合同を求め、光画のジオメトリを、センサユニットの位置決めに対する基準値として使用する。
【0025】
本発明に係る方法の有利な態様によれば、光画が、それぞれ平行な線を備えた交差させられた線束を有している。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、少なくとも1つのセンサユニットが水中航走体の接線方向に可動に、特に旋回可能、回動可能または移動可能に配置されていて、センサ情報を設定することができる位置決め装置によって接線方向において位置決め可能である。この接線方向への可動性は、水中航走体の長手方向軸線に対して接線方向への可動性または長手方向軸線に対して平行に延びる軸線に対して接線方向への可動性を表している。接線方向(Tangentialrichtung)とは、特に水中航走体の長手方向軸線を中心とした回動方向もしくは長手方向軸線に対して平行に延びる軸線を中心とした回動方向(周方向)である。センサユニットが可動に配置されている接線方向は、水中航走体の長手方向軸線に対して垂直に延びる1つの平面に位置している。長手方向軸線は水中航走体の直進航行方向に対応している。センサユニットの運動によって、このセンサユニットを、調査したい領域に極めて迅速に方向調整することができ、調査したい対象物の構造に適合させることができる。センサユニットの本発明における方向調整は位置決め装置によって自動的に行うことができる。その際には、オペレータのことを考えに入れる必要はない。
【0027】
大きな構造物、たとえば岸壁または船体の場合には、センサユニットの検出範囲が変化させられるので、センサユニットの方向調整可能性により、このセンサユニットが著しく大きな範囲を検出することができる。さらに、本発明における方向調整によって、規定された位置に設けられたセンサユニットの検出範囲外に位置する構造および輪郭の検出が可能となる。たとえば、センサユニットの方向調整は、突出部、特に急斜面における突出部または一般的に水中の対象物の突出部を検出することができる。センサユニットの本発明における位置決めによる大きな構造物の検出時には、有利には、検出された構造物が記憶され、これにより記憶された構造物のデータが、同一の構造物ののちの調査のセンサ情報と比較される。構造物の変化または異常が検出されると、発見された異常、たとえば港壁における損傷または船体における異常部分の方向へのセンサユニットの位置決めが行われる。
【0028】
有利には、センサユニットが、接線方向に回動可能に水中航走体の胴体に配置されたセンサ支持体に配置されている。すなわち、このセンサ支持体が長手方向軸線を中心として回動可能であるかまたは長手方向軸線に対して平行に延びる軸線を中心として回動可能である。センサ支持体の作動駆動装置を介して、位置決め装置がセンサ支持体を回動させることができ、これによって、センサユニットが水中航走体の接線方向に旋回させられ、ひいては、位置決めされる。接線方向では、位置決め時に、回動可能なセンサ支持体の回動角位置が変化させられる。
【0029】
本発明の有利な態様では、センサ支持体が、水中航走体の前部に配置された回動可能なセンサヘッドとして形成されている。こうして、水中航走体の前方に位置する領域が最適に検出され、さらに、センサユニットが、流れ機械的に有利な箇所に設けられている。
【0030】
本発明の別の有利な態様では、センサ支持体が、胴体の周面に回動可能に配置されたセンサリングとして形成されている。
【0031】
有利には、センサユニットが、長手方向軸線に対して垂直に延びる軸線に対して接線方向の旋回方向に旋回可能に配置されているかまたは長手方向軸線に対して平行に延びる軸線に対して垂直に延びる軸線に対して接線方向の旋回方向に旋回可能に配置されている。この旋回方向において、センサユニットが位置決め装置によって位置決め可能となる。こうして、センサユニットを位置決め装置によって接線方向でも旋回方向でも、すなわち、2つの回動軸線を介した運動によって、調査したい対象物もしくは構造物の区分に正確にかつ迅速に方向調整することができる。
【0032】
センサユニットの有利な自動的な方向調整時には、位置決め装置がセンサユニットを、センサ情報に関連した基準値に基づき位置決めする。センサユニットによって求められたセンサ情報が評価され、センサユニットの移動の間に再帰作用し、これによって、センサユニットを規定の基準値に基づき極めて迅速に位置決めすることができる。
【0033】
有利には、獲得された各センサ情報に対して、対象物からの距離が求められ、センサユニットの位置決めに対する基準値として、求められた距離の値が使用される。対象物の距離に対する情報は、センサユニットの各回動角位置における各センサ情報から導き出すことができる。水中航走体の周辺における対象物に関するセンサ情報を獲得するために、有利には、送信ユニットと受信ユニットとを有するアクティブセンサユニットが設けられている。このアクティブセンサユニットによって、反射されたセンサ情報が獲得可能となる。こうして、このセンサ情報から、目標物までの距離を測定することができる。アクティブセンサユニットは、非放射性の対象物、たとえばノイズを放射しない対象物も検出する。
【0034】
本発明の有利な態様では、アクティブセンサユニットが、光学式のセンサを有している。このセンサのカメラはセンサ情報として画像を提供する。カメラの写真から、調査したい物体の構造も、局所的なゾーン、特に有利には、たとえば損傷も容易に認めることができるかもしくは導き出すことができる。
【0035】
本発明の有利な態様では、センサユニットが、音響式のセンサを有している。ソナーセンサユニットによって、対象物までの距離と、この対象物への方向とを測定することができる。
【0036】
有利には、獲得されたセンサ情報から、水中航走体の周辺における対象物の輪郭が求められ、センサユニットが、求められた輪郭に対して設定された方向に方向調整される。位置決め装置は、それぞれ異なる方向からのセンサ情報の変化を獲得し、水中航走体の周辺における対象物までの各距離を求める。こうして獲得された距離の変化から、水中航走体の周辺における対象物の輪郭を導き出すことができる。次いで、センサユニットが、センサ情報のうち、求められた輪郭に対して設定された基準値に基づきセンサ情報の変化から選び出される1つのセンサ情報の方向に方向調整される。センサユニットを方向調整するための設定値は、有利な態様では、規定の輪郭に対して位置決め装置に電子的に記憶されているかもしくは記憶可能である。
【0037】
有利には、センサ情報が、マルチビームアクティブソナー、すなわち、それぞれ異なる方向に向けられた多数の受信方向特性を備えたソナーによって提供される。マルチビームアクティブソナーは検出領域において多数のセンサ情報を供給する。これらのセンサ情報には、それぞれ1つの方向および1つの距離が割り当てられる。アクティブソナーの適切な調整および相応の評価の際には、音響的なセンサ情報から輪郭が導き出される。この輪郭は、必要に応じて、たとえばモニタに視覚的に表示可能である。ソナーによって、光学式のセンサユニットがほとんど有効でない状況、たとえば濁った水域でも、センサ支持体の正確な位置決めと、変化する輪郭および構造に対する適合とが可能となる。
【0038】
センサユニットの方向調整に対する基準値は、有利には、求められた距離に対する値である。各輪郭に対して、求められた最大の距離または最小の距離に準じた方向調整を設定することができる。センサユニットと、調査したい構造または輪郭との間の規定の角度状況に対応する規定の距離も方向調整に対する基準値として設定することができる。
【0039】
平らな輪郭、たとえば水中壁の場合には、センサユニットが、有利には、対象物からの最短の距離に対応する方向に方向調整され、これによって、センサユニットの検出範囲が最適に使用されている。別の輪郭の場合には、センサユニットを位置決めするための距離に対する別の基準値が設定されていてよい。たとえば、有利には、角隅構造、たとえば壁によって底に形成される角隅の調査時には、センサユニットが、センサ情報の評価時に事前に求められた最も遠い距離に位置決めされる。
【0040】
水中航走体の運転中、センサユニットの目下の位置が、輪郭に対して設定された基準値にもはや対応していないことが確認されると、センサユニットの位置が基準値に追従させられる。回動可能なセンサ支持体が、少なくとも1つのセンサユニットと共に、自動化された動作で運動させられ、こうして、方向調整が、設定された基準値に対応するようになっている。たとえば、遠隔操舵される水中航走体の運転時には、オペレータが介入する必要なしに、自動的な方向調整が行われる。
【0041】
本発明の別の有利な態様では、調査したい対象物に対するセンサユニットの方向調整のために、光画を送信し、センサユニットが、対象物における光画の投影を検出することが提案されている。センサ情報の評価時には、投影が、送信された光画と比較され、当初の光画からの投影の不合同が求められ、当初の光画のジオメトリが、センサユニットの位置決めに対する基準値として使用される。センサ支持体ひいてはセンサユニットが、求められた偏差に応じた周方向および/または旋回方向への運動によって方向調整され、こうして検出された投影が光画と可能な限り合同となる。この手段の根底には、所定の面への光画の鉛直でない衝突時には、投影が、対象物の傾けられた構造に相応して歪められているという認識がある。
【0042】
有利には、光画はレーザ光によって発生させられ、これによって、高い到達距離が付与されている。このためには、センサ支持体、たとえばセンサヘッドにレーザ投影システムが設けられている。
【0043】
センサユニットの方向調整の変化によって、投影のジオメトリも変化させられる。このことから、最適な目標センサユニットに対するセンサユニットの実際位置の偏差を断定することができる。有利には、平行な線を備えた光画が使用される。センサユニットの位置が正面でない場合には、投影における線の斜めの位置、すなわち、もはや平行でない位置が得られる。有利には、それぞれ平行な線を備えた交差させられた線束を有する光画が送信され、これによって、二次元でのセンサユニットの方向調整の断定が可能となる。
【0044】
有利には、可動のセンサ支持体が、光学式のセンサユニットとしてのカメラを備えたレーザ投影システムだけでなく、アクティブソナー(マルチビームソナー)も有している。両システムは、必要に応じて、一緒に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】無人の水中航走体の概略的な側面図である。
【図2】無人の水中航走体の第2の実施の形態の概略的な側面図である。
【図3】センサユニットの方向調整のフローチャートである。
【図4】水中体(壁)の周辺における図1または図2に示した無人の水中航走体の回動可能なセンサ支持体の平面図である。
【図5】水中体(角隅)の周辺における図1または図2に示した無人の水中航走体の回動可能なセンサ支持体の平面図である。
【図6】図1または図2に示した水中航走体の光学式のセンサユニットの投影を備えた対象物の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下に、本発明を実施するための形態を図面につき詳しく説明する。
【0047】
図1には、無人の水中航走体1が示してある。この水中航走体1は、少なくとも部分的に円筒状の、特に管状のもしくは魚雷状の胴体2を備えている。この胴体2の後部3には、主推進装置4が配置されている。無人の水中航走体1は、図示の実施の形態では、自律型の水中航走体である。この自律型の水中航走体はその作業を通信なしに実施する。このためには、胴体2に制御装置5が配置されている。この制御装置5には、運転ソフトウェアおよび/または、メモリ6にファイルされている作業プログラムによって制御情報が設定される。
【0048】
水中航走体1は少なくとも1つのセンサユニット7を有している。このセンサユニット7のセンサ情報8は制御装置5に入力される。この制御装置5は、作業プログラム6によって設定された制御情報と、センサ情報8と、運転ソフトウェアとに基づき、水中航走体1の運転装置に対する制御命令、たとえばナビゲーション(航行指示)または推進装置4の制御および水中航走体1の操舵に対する制御命令を自律的に求める。
【0049】
択一的な実施の形態では、無人の水中航走体1が遠隔操舵可能であり、図1に航洋船11として示したシステムプラットフォームから接続ケーブル10を介して制御情報9を獲得する。システムプラットフォーム11は不動であってもよく、これによって、遠隔操舵される水中航走体(ROV)により、局所的に制限された水中検査が実施される。
【0050】
少なくとも1つのセンサユニット7は、水中航走体1の接線方向(もしくは周方向)12に可動に配置されていて、この接線方向12において位置決め装置13によって位置決め可能である。この位置決め装置13は電子式のコンピュータユニットを有している。このコンピュータユニットによって、受信されたセンサ情報8が運転ソフトウェアにより評価され、出力値が求められる。位置決め装置13は固有のコンピュータユニットであってもよいし、制御装置5に組み込まれていてもよい。
【0051】
センサユニット7が位置決め可能となる接線方向12は、本実施の形態では、水中航走体1の長手方向軸線14に対して接線方向に位置している。この長手方向軸線14は水中航走体1の直進航行方向に対応していて、この水中航走体1の後部3と前部15との間に延びている。
【0052】
周方向12へのセンサユニット7の可動性は、このセンサユニット7が、接線方向12に回動可能に胴体2に配置されたセンサ支持体に配置されていることによって付与されている。図示の実施の形態では、このセンサ支持体が、回動可能なセンサヘッド16として形成されている。このセンサヘッド16は水中航走体1の前部15に配置されている。この前部15は、センサユニット7を配置するための流れ機械的に有利な箇所を提供している。
【0053】
センサヘッド16は周方向12に作動駆動装置17によって回動可能である。この作動駆動装置17は、センサヘッド16の回動角位置を調整しかつセンサユニット7をセンサヘッド16に相俟って位置決めするために、位置決め装置13から作動命令を受信する。
【0054】
センサユニット7は接線方向12に対して付加的にさらに旋回方向18に可動に配置されている、すなわち、水中航走体1の長手方向軸線14に対して垂直に位置する軸線を中心として旋回可能に配置されているかまたは水中航走体1の長手方向軸線14に対して平行に位置する軸線に対して垂直に位置する軸線を中心として旋回可能に配置されている。センサユニット7は旋回方向18において位置決め装置13によって位置決め可能である。旋回方向18における位置決めのためには、センサヘッド16が、位置決め装置13によって制御される作動手段(図示せず)を有している。旋回方向18における位置決めのための手段として、同じく位置決め装置13によって作動命令を介して制御される作動駆動装置が設けられていてもよい。
【0055】
図2に示した実施の形態では、回動可能なセンサ支持体が、胴体2の周面に回動可能に配置されたセンサリング19として形成されている。この回動可能なセンサリング19は、図1に示した実施の形態における回動可能なセンサヘッド16の代わりに設けられている。センサリング19は水中航走体1の接線方向12に回動可能である。センサリング19のセンサユニット7は、すでに図1で説明したように、旋回方向18において位置決め可能である。センサリング19は、有利には回動帯材支承されていて(drehbandgelagert)、センサユニット7の作業信号に対して透過性である材料から成るハウジングを有している。センサリング19は、有利には、透光性であるガラスおよび/または透音性である材料から成っている。
【0056】
その他の点において、図2に示した無人の水中航走体1’は、すでに図1で説明した構造に対応している。特にセンサユニット7は、図2に示していない位置決め装置によって接線方向12および旋回方向18において位置決めされ、これによって、調査したい対象物に対する最適な方向調整が行われる。
【0057】
センサユニット7は、送信ユニットと受信ユニットとを有するアクティブセンサであり、これによって、センサユニット7が、このセンサユニット7から送信された信号を対象物での反射後に検出することができ、この対象物に関する相応のセンサ情報8を提供することができる。特にアクティブセンサユニット7のセンサ情報8から、目標物までの各距離を導き出すことができる。センサヘッド16の位置決めのために使用されるセンサユニット7は、光学式のセンサユニットまたはソナーセンサユニットであってよい。
【0058】
センサヘッド16は、接線方向12に分配された複数のセンサユニット7を有していてよく、これによって、位置決め時のセンサヘッド16の回動運動が減少させられている。有利な実施の形態では、センサヘッド16に光学式のセンサユニットだけでなくソナーセンサユニットも配置されているかまたは水中航走体1の周辺を調査するための別のセンサユニットも設けられている。センサヘッド16に配置されたセンサユニット7のうち、少なくとも1つのセンサユニット7がセンサヘッド16の位置決めのために使用され、位置決め装置13に接続される。位置決めのために使用されるセンサユニット7のセンサ信号8を介して、センサヘッド16に配置された別のセンサユニット7の方向調整を行うこともできる。適宜なアルゴリズムが位置決め装置13にファイルされていてよい。
【0059】
有利な実施の形態では、センサヘッド16が、カメラと、レーザ投影システムと、アクティブソナー(マルチビームソナー)とを有している。
【0060】
センサ情報8が位置決め装置13に設定され、この位置決め装置13がセンサ装置7を調節しかつ位置決めするので、制御情報が再帰作用し、これによって、位置決め動作の間にセンサ方向調整の最適化が行われる。
【0061】
センサユニット7を位置決めするための実施の形態を以下に図3に示したフローチャートに基づき説明する。「Start」から出発して、位置決め装置13がセンサ情報8を獲得する。このセンサ情報8は、水中航走体1の周辺における対象物に関する情報を含んでいてよいかもしくは対象物の周辺における情報を含んでいる。距離測定のための演算工程20では、対象物までの距離21が求められる。この求められた距離21が、比較ステップ22において、距離の値に対する設定された基準値23と比較される。この設定された基準値23は、可能な限り小さな距離であってもよいし、可能な限り大きな距離であってもよいし、距離に対する別のデータであってもよい。
【0062】
比較ステップ22では、目下のセンサ情報8の距離21が、事前に検出された値と比較される。求められた距離21の変化が基準値23に相当していない場合には、作動命令24が作動駆動装置17に送信される。この場合、回動可能なセンサ支持体が引き続き回動させられ、これによって、センサユニット7が異なる位置に位置決めされる。求められた距離21が基準値23を満たしていると、センサユニット7は最適に位置決めされている。
【0063】
基準値23は、対象物の各輪郭に関連して設定される。本実施の形態では、距離21が、比較ステップ22のほかに、輪郭検知25に使用される。位置決め動作の間、すなわち、センサ支持体が運動させられる場合、位置決め装置13が、それぞれ異なる方向からのセンサ情報8の変化を獲得する。これらのセンサ情報8から、水中航走体1の周辺における対象物までの各距離21が求められる。こうして得られた距離21の変化から、水中航走体1の周辺における対象物の輪郭26を導き出すことができる。この求められた輪郭26に対する距離の値の適切な基準値23は、基準値設定27によって求められる。規定された輪郭26に対して、相応の基準値23が事前に求められていて、記憶されている。
【0064】
距離21の設定値に相応の位置決めによって、センサユニット7が、求められた輪郭26に対して設定された基準値23に基づきセンサ情報の変化から選び出されたセンサ情報8の方向に自動的に方向調整される。
【0065】
求められた距離に準じたセンサユニットの方向調整に対する実施の形態が図4および図5に示してある。両図には、それぞれ水中航走体1のセンサヘッド16の平面図が示してある。図4に示した実施の形態では、水中航走体1が平らな輪郭、たとえば鉛直な港壁28の前方に位置している。センサヘッド16のセンサユニット7が港壁28を測位すると、センサユニット7が位置決めされる。壁28に対するセンサユニット7の位置決めのためには、センサヘッド16が周方向12に回動させられる。これによって、センサユニット7が、それぞれ異なる回動角位置において信号を送受信し、したがって、位置決め装置13が、それぞれ異なる方向からのセンサユニット7のセンサ情報8,8’,8’’,8’’’の変化を獲得する。
【0066】
獲得された各センサ情報8,8’,8’’,8’’’に対して、対象物、本実施の形態では、壁28までの距離が求められる。それぞれ異なる方向における異なる距離から、センサユニット7の検出範囲内の壁28の輪郭を規定することができる。対象物の輪郭、つまり、本実施の形態では、壁28の平らな面の規定後、センサユニット7が、距離の値に対する設定された基準値、たとえば最大の距離の基準値に対応する求められた距離のセンサ情報8,8’,8’’,8’’’の方向に対応する回動角位置にもたらされる。平らな面の図示の実施の形態では、センサユニット7の位置決めのために、距離の値に対する基準値として最短の距離が設定される。
【0067】
目下のセンサ情報の距離がより小さくなる限り、センサヘッド16がその位置決め運動を継続する。最小の距離の基準値への到達は、より大きくなる距離が初めて確認されると確認される。したがって、センサユニット7が正確に壁の正面に位置決めされ、可能な限り大きな範囲を検出する。
【0068】
センサユニット7の位置決めは自動的ひいては極めて迅速に行われる。センサユニット7の自動的な位置決めと位置調整とによって、変化する構造物、たとえば種々異なる構造を備えた鉛直な壁、船体または水中山脈における突出部を検出することができ、複数の構造物をより短い時間で結像することができる。センサヘッド16の位置決めによって、水中航走体1の周辺における、センサユニット7の従来の方向調整では検出しにくかった場所も調査することができる。こうして、たとえば突出部の調査時には、センサを、下方に向けられた位置から上方に回動させることができる。さらに、自動的な位置決めによって、より大きなセンサ範囲が検出可能となる。なぜならば、センサユニット7が、調査したい表面に対して、それぞれ最適な位置に自動的に方向調整されるからである。
【0069】
センサユニット7の位置決めは、自動的にかつオペレータに依存せずに行われ、これによって、遠隔操舵される水中航走体(ROV)では、調整したい対象物の表面構造の変化時に同時にセンサユニット7が自動的に位置決めされる一方、航走体はさらにマニュアル式に制御することができる。
【0070】
センサユニット7がソナーである場合、簡単な形態では、位置決めを三点測定によって行うことができる。この三点測定では、センサ支持体のそれぞれ異なる3つの位置におけるセンサ情報が検出され、これらのセンサ情報から、反射対象物の各距離が求められる。すなわち、平らな面の場合には、3つの距離の変化から、輪郭に対して設定された基準値に基づき、センサユニット7の位置決めのために、最短の距離と、この最短の距離の方向とが選択される。有利には、センサ情報がマルチビームアクティブソナーによって検出され、これによって、それぞれ異なる方向からの多数のセンサ情報の変化が、輪郭の規定のために提供されている。
【0071】
種々異なる輪郭に対して、位置決め装置13には、求められたセンサ情報の変化に基づく方向と、割り当てられた距離とを測定するためのそれぞれ異なる基準値が設定されている。図5には、調査したい対象物が角隅29を形成している状況が例示してある。この状況は、たとえば鉛直な壁28が水底30に建設されている港設備の調査に対する典型である。正確な調査および迅速なかつ精密な位置決めは、壁28の下方の浸食を確認するために、まさに水底30の領域で所望されている。角隅29の調査時には、この輪郭に対して、センサユニット7を位置決めする距離の値に対する基準値として、最長の距離が設定される。
【0072】
すでに図5において説明した形式では、周方向12へのセンサヘッド16の運動の間、センサ情報8,8’,8’’の変化が獲得される。これらのセンサ情報8,8’,8’’の評価から角隅輪郭の存在が明らかである場合には、センサユニット7の位置決めに対する基準値として、最大の距離が設定される。センサユニット7は、水中対象物に対する最長の距離を備えたセンサ情報8の方向に自動的に位置決めされる。このことは、角隅29への方向調整に正確に対応している。
【0073】
図6には、光学式のセンサユニットの位置決めが示してある。このセンサユニット7(図1〜図4参照)は光画(光画像・光像)31を送信し、調査したい壁28における光画31の投影32を検出する。このためには、センサユニット7がレーザ投影システムとカメラとを有している。レーザ光の高いエネルギ密度によって、より濁った水域でも、光画31を、調査したい構造物に投影することができる。
【0074】
壁28がセンサユニット7の正面に立設していない場合には、投影32が歪められる。センサユニット7を壁28の調査したい領域に最適に方向調整するためには、送信された光画31からの投影32の幾何学的形状の偏差が求められ、投影32が当初の光画31に可能な限り合致するように、センサユニット7が位置決めされる。光画31の(当初の)ジオメトリは、センサユニット7の方向調整に対する基準値として、位置決め装置13によって使用される。
【0075】
図示の実施の形態では、光画31が、それぞれ平行な線33,34を備えた交差させられた2つの線束を有している。この線構造は、レーザ投影システムのレーザ光によって精密に表示することができる。センサユニット7に対して斜めに位置する壁28への光画31の投影時には、投影32が、交差させられた線束を平行に描出せず、傾斜した状態でまたは歪んだ状態で描出する。当初平行な線の間の角度から、適切な方向調整措置を導き出すことができる。交差させられた線束を備えた光画31と、これにより得られる、調査したい壁28の表面に関する二次元の情報とを用いて、センサユニット7を接線方向12および旋回方向18(図1参照)における位置決めによって壁28の構造に対して精密に調整することができると共に適合させることができる。
【0076】
前述した図面の説明、特許請求の範囲および明細書冒頭に記載した全ての特徴は個々に使用可能でもあり、任意に互いに組み合わせて使用可能でもある。したがって、本発明の開示内容は、説明したかもしくは請求した特徴の組合せに限定されるものではない。それどころか、あらゆる特徴の組合せが開示されているものと見なすことができる。
【符号の説明】
【0077】
1,1’ 水中航走体
2 胴体
3 後部
4 主推進装置
5 制御装置
6 メモリ
7 センサユニット
8,8’,8’’,8’’’ センサ情報
9 制御情報
10 接続ケーブル
11 航洋船
12 接線方向
13 位置決め装置
14 長手方向軸線
15 前部
16 センサヘッド
17 作動駆動装置
18 旋回方向
19 センサリング
20 演算工程
21 距離
22 比較ステップ
23 基準値
24 作動命令
25 輪郭検知
26 輪郭
27 基準値設定
28 壁
29 角隅
30 水底
31 光画
32 投影
33 線
34 線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人の水中航走体であって、少なくとも1つのセンサユニット(7)が設けられており、該センサユニット(7)によって、水中航走体(1,1’)の周辺における対象物(28,29,30)のセンサ情報(8,8’,8’’,8’’’)が獲得可能である無人の水中航走体において、少なくとも1つのセンサユニット(7)が、水中航走体(1,1’)の長手方向軸線(14)に対して接線方向の水中航走体(1,1’)の接線方向(12)に可動に配置されているかまたは長手方向軸線(14)に対して平行に延びる軸線に対して接線方向の水中航走体(1,1’)の接線方向(12)に可動に配置されていて、センサ情報(8,8’,8’’,8’’’)が設定可能である位置決め装置(13)によって接線方向(12)において位置決め可能であることを特徴とする、無人の水中航走体。
【請求項2】
センサユニット(7)が、接線方向(12)に回動可能に水中航走体(1,1’)の胴体(2)に配置されたセンサ支持体(16,19)に配置されており、該センサ支持体(16,19)の作動駆動装置(17)が、位置決め装置(13)に制御可能に接続されている、請求項1記載の無人の水中航走体。
【請求項3】
前記センサ支持体が、水中航走体(1,1’)の前部(15)に配置された回動可能なセンサヘッド(16)として形成されている、請求項1または2記載の無人の水中航走体。
【請求項4】
前記センサ支持体が、胴体(2)の周面に回動可能に配置されたセンサリング(19)として形成されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の無人の水中航走体。
【請求項5】
センサユニット(7)が、長手方向軸線(14)に対して垂直に延びる軸線に対して接線方向の旋回方向(18)において位置決め可能であるかまたは長手方向軸線(14)に対して平行に延びる軸線に対して垂直に延びる軸線に対して接線方向の旋回方向(18)において位置決め可能である、請求項1から4までのいずれか1項記載の無人の水中航走体。
【請求項6】
送信ユニットと受信ユニットとを有するアクティブセンサユニット(7)が設けられている、請求項1から5までのいずれか1項記載の無人の水中航走体。
【請求項7】
センサユニット(7)が、光学式のセンサを有している、請求項1から6までのいずれか1項記載の無人の水中航走体。
【請求項8】
センサユニット(7)が、音響式のセンサを有している、請求項1から7までのいずれか1項記載の無人の水中航走体。
【請求項9】
少なくとも1つのセンサユニット(7)によって、無人の水中航走体(1,1’)の周辺における対象物(28,29,30)に関するセンサ情報(8,8’,8’’,8’’’)を獲得して、無人の水中航走体(1,1’)を運転するための方法において、センサ情報(8,8’,8’’,8’’’)を位置決め装置(13)に設定し、該位置決め装置(13)によって、センサユニット(7)を、水中航走体(1,1’)の長手方向軸線(14)に対して接線方向の水中航走体(1,1’)の接線方向(12)または長手方向軸線(14)に対して平行に延びる軸線に対して接線方向の水中航走体(1,1’)の接線方向(12)へのセンサユニット(7)の運動により位置決めすることを特徴とする、無人の水中航走体を運転するための方法。
【請求項10】
位置決め装置(13)によって、センサユニット(7)を、長手方向軸線(14)に対して垂直に延びる軸線に対して接線方向の旋回方向(18)において位置決めするかまたは長手方向軸線(14)に対して平行に延びる軸線に対して垂直に延びる軸線に対して接線方向の旋回方向(18)において位置決めする、請求項9記載の方法。
【請求項11】
位置決め装置(13)によって、センサユニット(7)を、センサ情報(8,8’,8’’,8’’’)に関連した基準値(23)に基づき位置決めする、請求項10記載の方法。
【請求項12】
位置決め装置(13)によって、それぞれ異なる方向からのセンサ情報(8,8’,8’’,8’’’)の変化を獲得し、水中航走体(1,1’)の前記周辺における対象物(28,29,30)までの各距離(21)を求め、こうして得られた距離(21)の変化から、水中航走体(1,1’)の前記周辺における対象物(28,29,30)の輪郭(26)を求め、センサユニット(7)を、センサ情報(8,8’,8’’,8’’’)のうちの、求められた輪郭(26)に対して設定された基準値(23)に基づき選び出される1つのセンサ情報の方向に位置決めする、請求項11記載の方法。
【請求項13】
センサユニット(7)の方向調整に対する基準値として、求められた距離(21)の値を使用する、請求項11または12記載の方法。
【請求項14】
センサユニット(7)によって、光画(31)を送信し、対象物(28,29,30)における光画(31)の投影(32)を検出し、光画(31)からの投影(32)の不合同を求め、光画(31)のジオメトリを、センサユニット(7)の位置決めに対する基準値として使用する、請求項9から11までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
光画(31)が、それぞれ平行な線(33,34)を備えた交差させられた線束を有している、請求項14記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−51561(P2012−51561A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−188904(P2011−188904)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(303062772)アトラス エレクトロニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (13)
【氏名又は名称原語表記】ATLAS ELEKTRONIK GmbH
【住所又は居所原語表記】Sebaldsbruecker Heerstrasse 235, D−28309 Bremen, Germany
【Fターム(参考)】