説明

特にハイブリッド車両のための電気エネルギー交換システム

本発明は、少なくとも1つのモータ発電機システム(MG)と、直流/直流変換器(1)、フィルタリング容量(2)、及び少なくとも1つのモータ発電機システム(MG)上に接続された直流/交流変換器(C1、C2)が並列に接続された、バス回路の2つの枝路(21、21’)間の連続蓄積電圧を決定する少なくとも1つの蓄積部材(B)との間の電気エネルギー交換システムに関する。本発明によれば、システムは、前記変換器(1)を短絡させるように蓄積部材(B)と変換器昇圧器(1)の出力端との間の正バス(21)上にバイパスとして接続された少なくとも1つのサイリスタ(41)と、蓄積部材電圧に実質上等しいフィルタリング容量(3)の電圧が、要求されたトルクを電気機械が提供するのに十分である限り、フィルタリング容量(3)において必要な電圧に基づいて、少なくとも放電中に、前記サイリスタ(41)に電流を直接通すことで変換器昇圧器(1)を短絡させることを決定するサイリスタ(41)プライミング手段とを含む。本発明は特に、動力バイパスハイブリッド車両用であり、具体的にはトランスミッション比の連続変化のためのものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は、少なくとも1つのモータ発電機要素と、直流電圧を蓄積する少なくとも1つの要素との、電気的エネルギー交換用のシステムであり、具体的には、いわゆる「ハイブリッド」推進システムを有する車両に適用される。
【背景技術】
【0002】
性能、消費、及び排出の間の妥協の点でますます厳しくなる制約は、提起されている問題のすべてに対する効果的な解決策をもたらすと考えられるいわゆる「ハイブリッド」車両の開発をもたらしている。
【0003】
一般には、ハイブリッド推進車両は、機械式トランスミッションシステムを介して動輪を推進させる主エンジン、たとえば内燃エンジンと、電池などのエネルギー蓄積要素に結線されて、主エンジンによって提供されるトルクの代わりに又はそれに加えて使用されるトルクを提供するモータとして、或いは制動又は減速の場合に動輪によって提供されるトルクから電池を充電するための直流電圧を提供する発電機として、動作することが可能な少なくとも1つの電気機械を備える電力バイパスシステムとを備える。
【0004】
様々なハイブリッド車両の種類が知られている。たとえば、国際公開第2005/081387号は、モータ又は発電機として動作することが可能な2つの電気機械を備えるシステムを記載している。
【0005】
いわゆる電力バイパス動作モードでは、主エンジンによって提供される機械的動力の少なくとも一部は、第1の機械を推進させる働きをし、第1の機械は、第2の機械に印加される電力を提供する発電機として動作し、第2の機械は、トランスミッションシステムによって、電気モータの回転速度に依存するトルクを有する車輪に適用されるモータとして動作する。具体的には、そのようなシステムにより、トランスミッション比の連続変化を電気的に生じさせることが可能になる。
【0006】
図1は、電力バイパスを有するそのような車両の基本図であり、この電力バイパスは、機械式トランスミッションT及び随意的にディファレンシャルDによって動輪Rに接続されたシャフトAを駆動するエンジンMと、3相電流下で動作し、且つそれぞれ直流/交流変換器C1、C2によって電池Bに電気的に接続された2つのモータ発電機電気機械MG1、MG2を有する電力バイパスシステムSとを備えている。
【0007】
実際には、国際公開第2005/081387号に記載の既知の方式では、電池Bによる放電中に提供される電圧、又は充電中に電池Bに印加される電圧は、直流/直流変換器によって制御される。この直流/直流変換器は、電池Bの2つの端子、即ち正端子及び負端子のそれぞれに結線され、且つ2つの枝路、即ち正枝路21及び負枝路21’を有する「バス」と呼ばれる回路2によってそれぞれ2つの直流/交流変換器C1、C2に接続される。枝路はそれぞれ、節点22、22’から、直流/交流変換器C1の2つの直流端子、即ち31、31’及び変換器C2の32、32’にそれぞれ結線される。
【0008】
フィルタリングコンデンサ3は、2つの正バス21と負バス21’の間に並列に結線される。
【0009】
このような電気的システムの様々な回路の構造及び動作は、国際公開第2005/081387号に詳細に記載されている。具体的には、各直流/交流変換器は、変換器の直流端子と並列に結線された、モータMG1、MG2の3つの位相にそれぞれ対応する3つのアームを備え、各アームは、ダイオード逆並列方式で構成された2つのトランジスタを備える。
【0010】
同様に、そのような配置では、直流/直流変換器1は、図2に概略的に表すように、電池Bの正端子に結線された入力端11aと中間の中性点12に結線された出力端11bとを有するインダクタ11を備え、中性点12は、2つの回路13、13’によって、それぞれ正バス21と負バス21’とに直列に接続され、回路13、13’はそれぞれ、パワートランジスタ15、15’と逆並列方式で構成されたダイオード14、14’を備える。
【0011】
図2で示すように、ダイオード14、14’により、2つの枝路21、21’の間に電流を通すことが可能になり、インダクタ11の出力端が結線された中性点12の片側は、トランジスタ15のエミッタに接続され、トランジスタ15のコレクタは正バス21に接続され、また中性点12の反対側は、トランジスタ13’のコレクタに接続され、トランジスタ13’のエミッタは負バス21’に接続される。
【0012】
図2で概略的に示すように既知の方式では、許容動力を増大させるために、変換器1は、図2に破線で表すように、インタリーブ制御による1つ又は複数の他のアームを並列に備えることができる。
【0013】
一般には、そのような直流/直流変換器により、電池Bの端子に送出される電圧に対して、フィルタリングコンデンサ3の端子31、31’の電圧を高めることができる。これにより、電池Bと電気機械MG1、MG2の間のエネルギー交換を、いわゆる「ブースト」モータモード又は回生制動モードで制御することが可能になり、且つ電気機械MG1、MG2のトルク及び特定の回転速度に対応する車両の前進条件を考慮して、フィルタリングコンデンサ3の電圧、すなわち正バス21と負バス21’の間の電圧を最適値に維持することができる。
【0014】
電池などの蓄積要素と少なくとも1つのモータ発電機電気機械とのエネルギー交換用の、直流/直流変換器、フィルタリングコンデンサ、及び直流/交流変換器を備えるそのようなシステムは周知であり、EP1138539に記載されている。この場合、電気機械は、モータとしてエンジンを始動させる働きをし、且つ発電機として電池を充電する働きをする。したがってそのようなシステムにより、交流発電機の使用を回避することが可能になった。
【0015】
さらに、2つのバス、正バスと負バスの間の電圧を高めること、そして前記電圧を最適値で制御することを可能にする直流/直流変換器をもたらす他の配置が可能である。たとえば、仏国特許出願公開第2858484号に記載のように、そのような変換器を、交流発電機に対する補足として使用することができる。仏国特許出願公開第2858484号には、一般に、電池の正端子に結線された入力端と中間点に結線された出力端とを有するインダクタを備え、この中間点が、2つの回路、即ちパルス電流生成回路及び昇圧回路によって負バスと正バスとに直列にそれぞれ接続される、直流/直流変換器のいくつかの例示的な実施形態が提示されている。
【0016】
しかし、以下の説明では、基本的に、インダクタと、「絶縁ゲートバイポーラトランジスタ」(IGBT)と呼ばれる絶縁ゲートを有する種類の2つのパワートランジスタとを備える、国際公開第2005/081387号に記載され、図2に概略的に表す直流/直流変換器の種類に言及する。
【0017】
前述のように、そのような変換器により、フィルタリングコンデンサの端子間の電圧を、車両の前進条件、すなわち電気機械又は国際公開第2005/081387号の場合は2つの機械のトルク/速度動作点に基づく最適値に維持することが可能になる。この目的のために、本明細書は、2つのモータそれぞれから要求されるトルク及びこれらのモータの回転速度を表す情報を受け取る制御ユニットが、各瞬間に、変換器の端子間に要求される最適電圧を決定し、この最適電圧を獲得して維持するように、様々な回路の切換えを命令する方式について詳細に説明する。
【0018】
具体的には、電気機械の動作条件を決定するために、回転速度に応じたトルクを示す図3に表す種類の表を作成することが可能であることが知られており、またこの包絡線が、インバータの端子間の直流電圧に依存することが知られている。たとえば、図3には、それぞれ直流電圧V1、V2、V3に対応するモータモードでの包絡線を表す。ここで、
V1>V2>V3
であり、電圧が高いほど、高速で到達可能なトルクは大きいが明らかである。
【0019】
これが、機械−インバータアセンブリのコスト/性能比の最適値で安定したフィルタ電圧を有することが有益である理由である。図1に表すハイブリッド車両の場合、蓄積要素BとインバータC1、C2によって共用されるフィルタ3との間で直流/直流変換器を使用すると、国際公開第2005/081387号に記載のように、エネルギー交換を制御すること、及びフィルタの電圧をその最適値に維持することが可能になる。
【0020】
しかし、ハイブリッド車両の目的は、本質的に、電池又はそうでない場合動力バイパスシステム内に蓄積されたエネルギーに基づいて、各瞬間に最適の比を選択することを可能にするトランスミッション比の連続変化を電気的に生じさせることが可能なときは常に、電気的に車輪を駆動することによって、燃料消費、したがって汚染を低減させることである。
【0021】
ここで、図1に示す従来の図では、効率チェーン内に挿入される直流/直流変換器1は、それ自体の損失によって、電気推進下における自律範囲を縮小する。
【0022】
さらに、牽引電力すべてが直流/直流変換器を通ることによって、比較的高速の場合、たとえば50km/hを超える場合、相当大きな動力が必要となり、したがって、高価で、重く、且つかさばる変換器が必要となる。
【0023】
これが、大型の蓄積コンデンサを想定することによって自律範囲が縮小し、且つアセンブリの質量及びコストも同様に大きくなる理由である。
【発明の概要】
【0024】
本発明の目的は、直流/直流変換器の新しいトポロジ、及び直流/直流変換器の新しい制御モードによってこれらの欠点を是正することにより、電気推進段階(エンジン停止中)の効率を改善すること、及び変換器内に入る動力を削減することを可能にし、それによって、エンジンが動作しているときは電気的援助(ブースト)及び回生制動(ブレーキ)の動力に応じて変換器を評価することであり、よってコスト削減及び小型化を可能にすることである。
【0025】
したがって、本発明は、一般には、少なくとも1つのモータ発電機要素と、電圧ブースター直流/直流変換器、正バスと負バスの間に要求される電圧を前記変換器によって送出するためのフィルタリングコンデンサ、及び少なくとも1つのモータ発電機要素に結線された直流/交流変換器が並列に結線された、正バスと負バスの間の直流蓄積電圧を決定する少なくとも1つの蓄積要素との間の電気エネルギー交換用のシステムに関する。
【0026】
本発明によれば、このシステムは、前記変換器を短絡させるように、蓄積要素と電圧ブースター変換器の出力端の間の正バスにバイパス方式で結線された少なくとも1つのサイリスタと、電池の電圧に実質上等しいフィルタリングコンデンサの電圧が、電気機械が図3の包絡線に示すような要求されるトルクを提供するのに十分である限り、フィルタリングコンデンサから要求された電圧に応じて、少なくとも放電モードで、前記サイリスタに電流を直接通すことで電圧ブースター変換器を短絡させることを決定するサイリスタをプライミングする手段とを備える。
【0027】
特に有利な方式では、このシステムは、電池と正バスの間に並列に結線された2つの逆方向のサイリスタを備え、サイリスタのうちの一方をモータモードで、他方を発電機モードでプライミングすることによって、電圧ブースター変換器を短絡させる。
【0028】
通常、システムは、正バスと負バスの間に要求される最適電圧を送出するように電圧ブースター変換器を調整する手段を備える。特に有利な方式では、この調整手段は、要求された電圧が所与の閾値より低い場合は、サイリスタをモータモードでプライミングすることを命令し、要求された電圧が前記閾値を超えるときは、サイリスタが動作しなくなりまたバイパス電流がゼロになるまで、サイリスタ内に入る電流を低減させながら、電圧ブースター変換器を通る電流を漸進的に増大させることを決定し、変換器によって提供される余剰電流は、少なくとも設定値までフィルタリングコンデンサの充電に使われる。
【0029】
好適な実施形態では、電圧ブースター変換器は、蓄積要素の正端子に結線された入力端と中間点に結線された出力端とを有するインダクタを備え、この中間点は、2つの回路によって正バスと負バスとに直列に接続され、それぞれ第1の回路は、エミッタが負バスに接続されまたコレクタが中間点に接続されたパワートランジスタと逆並列方式で構成されたダイオードを備え、また第2の回路は、エミッタが中間点に接続されまたコレクタが正バスに接続されたパワートランジスタと逆並列方式で構成されたダイオードを備え、バイパス回路は、蓄積要素の正端子と正バスの間に結線された変換器を短絡させるためのサイリスタを備える。
【0030】
本発明は特に、主駆動モータと、モータリング条件及び運転者の意思に従って、2つの動作モード、それぞれ、機械が主エンジンによって印加されるトルクの代わりに又はそれに加えて使用されるトルクを発生させるモータモード、ならびに機械が蓄積要素及びフィルタリングコンデンサを充電するための電流を発生させる発電機モードを有する少なくとも1つの電気機械とを備え、システムが、フィルタリングコンデンサの2つの端子間に要求される電圧を最適値に維持するように電圧ブースター変換器を調整する手段を備える、ハイブリッド車両に適用される。
【0031】
本発明によれば、電圧ブースター変換器を調整する手段は、続けて、要求された電流が実質上ゼロであるときは、電圧ブースター変換器のIGBTが動作しなくなるように命令し、要求された最適電圧が蓄積要素の電圧より実質上低いときは、電圧ブースター変換器が動作しなくなるようにしながら、バイパス回路に電流を直接通すようにサイリスタをプライミングすることを命令し、また要求された電圧が前記閾値を超えるときは、サイリスタが動作しなくなるまで、サイリスタを通る電流を漸進的に低減させながら、変換器を通る電流を漸進的に増大させることを決定する。
【0032】
好適な実施形態では、電気牽引下で、蓄積電圧が要求されたトルク−速度動作点を達成するのに十分である限り、電圧ブースター変換器は動作せず、車両は電気機械のみによって推進され、電流はサイリスタだけを直接通る。
【0033】
さらに、電気機械のトルク−速度動作点において蓄積電圧より大きいフィルタ電圧が必要になると直ちに、調整手段は、変換器内に入る電流を漸進的に増大させることを命令し、これによって変換器は、機械の動作点に対応する最適値に電圧を維持するように、電圧の制御を再開する。
【0034】
別の優先的な特徴によれば、交換される動力が実質上ゼロである状態から、調整手段はまず、電流がサイリスタを通って直接蓄積電圧へ渡るように、変換器の動作を停止させながらサイリスタをプライミングすることを命令し、次いで、必要なフィルタ電圧が蓄積電圧を超えたとき、電気機械の動作点に応じてフィルタ電圧を制御するために、変換器に電流を漸進的に通すことを命令する。
【0035】
同様に、前記電圧が蓄積電圧より大きく、且つ直流/直流変換器によって制御される状態から要求される電圧を低減させるために、バイパス方式で結線されたサイリスタがプライミングされ、変換器のインダクタ内に電流を流すことを命令する可能性を残すのに必要な電圧だけを保持しながら、フィルタ電圧が蓄積電圧に近接した値まで低減されるように、変換器内に入る電流の設定点が削減され、次いでパワートランジスタの動作が停止され、インダクタ内の電流が低減し、サイリスタ内の電流が、蓄積電圧に等しいフィルタ電圧を提供するまで増大し、次いでサイリスタのゲート電流が抑制される。
【0036】
有利には、電流がインダクタ内に入ることにより、切換えのためのいかなる補助も必要とすることなく、サイリスタにおける増加をサイリスタのプライミングまで制限するように、直流/直流変換器が調整される。
【0037】
さらに、本発明は特に、2つのモータ発電機電気機械を備えるハイブリッド車両の場合に適用される。この場合、直流/直流変換器は、動作点に応じて2つの機械のうちのいずれか一方によって必要とされる最大電圧を達成するように調整される。
【0038】
他の有利な特徴は、単純な実施例として提示され、添付の図面によって図示される特定の実施形態についての以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】動力バイパスハイブリッド車両の基本図である。
【図2】従来の種類の直流/直流変換器の図である。
【図3】インバータの供給電圧に応じたトルク−速度包絡線の形を表す。
【図4】本発明による直流/直流変換器の図である。
【図5】2つの電気機械のトルク−速度動作点に応じた変換器の出力端の電圧の計算を示す。
【図6】動作モードによる回路の2つの固定状態(図6a及び図6b)を概略的に示す。
【図7】サイリスタ−変換器の遷移の時間表である。
【図8】変換器−サイリスタの遷移の時間表である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
前述のように、エンジンと、モータモード又は発電機モードで動作することが可能な1つ又は複数の電気機械とを備え、これらの電気機械が、モータモードでは、エンジンによって提供されるトルクの代わりに又はそれに加えて使用できるトルクを付与し、或いはモータモード以外では停止中にエンジンを始動させる働きをし、発電機モードでは、電池を充電する働きをするようにエンジンによって推進することもできる、様々な種類のハイブリッド推進システムが知られている。通常、3相電流を有する各電気機械は、直流/交流変換器によって、及びフィルタリングコンデンサと並列に構成された電圧ブースター直流/直流変換器によって、電池に接続される。
【0041】
そのような変換器は、たとえば国際公開第2005/036297号及び同第2005/081387号に詳細に記載されている。
【0042】
本発明は、この種類の電気的回路を実施し、特に動力バイパスエネルギー交換システムを備えるハイブリッド車両に適用される。このシステムの原理を図1で説明する。
【0043】
つまり、そのような車両は、出力シャフトAが機械式トランスミッションTによって動輪Rに接続された内燃エンジンMと、3相種類であり、それぞれ直流/交流変換器に結線された2つのモータ発電機電気機械MG1及びMG2を備える動力バイパスシステムSとを備え、これらの2つの変換器C1、C2が、「バス」回路によって2つの枝路30、30’に接続される。
【0044】
具体的には、このような電力バイパスシステムにより、トランスミッションシャフトAと動輪Rの間でギアダウン比の連続変化が可能になる。実際には、バイパス機械的動力束により、トランスミッションTに基づいて、第1の電気機械MG1を駆動させることが可能になり、第1の電気機械MG1は、発電機として動作することによって、第2の機械MG2に伝導される電力を提供し、次いで第2の機械MG2は、トランスミッションTに印加される駆動トルクを提供する。この目的のために、主エンジンと2つの機械の間のエネルギー交換は、車両を駆動するのに必要であり、具体的には、走行条件、登り、下り、又は方向転換に関連する様々な情報、ならびに加速ペダル上又はブレーキ上の運転者の動きによって表される運転者の意思に関する情報の項目を受け取る制御ユニットによって調整される。この情報に基づいて、この制御ユニットは、所望のトルクを動輪に印加するようにトランスミッション比を連続して変動させるために、電気機械MG1、MG2に印加され又は電気機械MG1、MG2によって提供されなければならない最適電圧を計算することができる。
【0045】
実際には、図3で示すように、電気機械のトルク/回転速度比は、その端子間に印加される電圧に依存し、電圧が高いほど、高速で到達可能なトルクは大きくなる。
【0046】
したがって、図1に表す種類の動力バイパスシステムの場合、制御ユニット(図示せず)は、走行条件及び運転者の意思に応じて、2つの機械MG1、MG2それぞれの最適電圧に対応するトルク/速度動作点を決定する。
【0047】
たとえば、図5は、電圧に従って、上は機械MG1に、下は機械MG2に対応する、2つの重なる表で達成できる動作点を示す。各表では、トルクと速度の符号が同じである領域A1及びA3はモータモードの動作に対応し、一方トルクと速度の符号が逆である領域A2及びA4は発電機モードの動作に対応する。
【0048】
たとえば、図5では、点P1は、機械MG1の発電機モード動作に対応し、また点P2は、機械MG2のモータモード動作に対応する。
【0049】
したがって、制御ユニットは、受け取った走行条件及び運転者の意思に関する情報に応じて、具体的には選択した動作点P1、P2に対するインバータC1、C2の損失を最小限にするように、2つの機械MG1、MG2に印加すべき最適電圧を計算することができる。
【0050】
しかしながら、2つのインバータには、バス回路の2つの枝路30、30’に印加される電圧と同じ電圧がかかり、したがってこの電圧は、制御ユニットによって計算された各機械によって必要とされる電圧のうちの高い方の電圧でなければならない。
【0051】
さらに、モータMによって駆動される発電機MG1によって提供される電圧は、モータの速度に依存し、同様に、機械MG2によって提供される駆動トルクはこの電圧に依存する。これが、たとえば上記で引用した国際公開第2005/081387号に記載のように、連結回路3の2つの枝路が、フィルタリングコンデンサ3と並列に構成された直流/直流変換器1によって電池Bの2つの極に接続される理由である。
【0052】
そのような構成により、具体的には、機械−インバータアセンブリのコスト/性能比の最適値で、安定したフィルタ電圧を確立することが可能になる。具体的には、2つの電気機械を有するシステムの場合、この変換器は、国際公開第2005/081387号に詳細に記載され、図2に表す種類のものであり、よって、蓄積部と車両の動力系との間のエネルギーの交換を制御すること、及びフィルタ電圧をその最適値に維持することが可能になる。
【0053】
しかし、そのようなシステムでは、電力はすべて、直流/直流変換器1を通り、したがってそれに応じて直流/直流変換器1を評価しなければならず、さらに、その自己損失のために電気推進下の自律範囲が縮小する。
【0054】
本発明では、図4に表す配置によってこの問題を解決することができる。
【0055】
直流/直流変換器1は、電源線20によって電池の正端子に接続された入力端11aと、直列に構成された2つの回路13、13’間の中間点12に結線された出力端11bとを有するインダクタ11を備え、2つの回路13、13’がそれぞれ、逆並列方式で構成されたダイオード14、14’及びパワートランジスタ15、15’を備え、トランジスタ15のコレクタが正バス21に結線される一方、トランジスタ15’のエミッタが負バス21’に結線された、既知の種類のものである。
【0056】
本発明によれば、モータ単独モードで動作する実線で表すサイリスタ41と、随意的にモータ及び発電機モードで動作する破線で表す逆向きの第2のサイリスタ41’とを備える、電池Bの正極に接続された電源線20と正バス21との間のバイパス連結回路4によって、変換器1を短絡させることができる。
【0057】
2つのサイリスタ41、41’は、制御ユニットのコマンドでプライミングすることができる。同一のコマンドが両ゲートを動作させる。
【0058】
一般には、速度を落とした通常動作下では、速度がかなり低いままである限り、たとえば渋滞中は、「全電気」モードで車両を駆動させることができる。電池Bによって提供される蓄積電圧が、2つの機械のトルク−速度動作点を達成するのに十分である限り、図6aに表すように、破線で表す変換器1を短絡させることによって、電流をサイリスタ41に直接通すことができ、変換器1のトランジスタ15、15’は、制御ユニットによって動作しなくなる。この段階中は、損失はサイリスタの伝導損に制限され、変換器1を短絡させることによって、変換器1によって生じる損失、すなわちインダクタ11内の鉄損及びジュール損ならびにトランジスタ15、15’及びダイオード14、14’内の伝導損及び切換え損が解消される。
【0059】
他方では、制御ユニットに提供された情報が、2つの機械MG1及びMG2のうちの少なくとも1つの動作点において、電池によって提供される蓄積電圧より大きいフィルタ電圧が必要であることが示されると直ちに、制御ユニットは、電流が変換器1内に入るようにトランジスタ15、15’を切り換え、それにより変換器1は漸進的に電圧の制御を再開する。具体的には、変換器1は、所望のトルクを獲得するために機械に印加すべき最適電圧を決定するように、さらに機械、変換器1、及びインバータC1、C2内の損失を最小限にするように、制御ユニットによって調整される。
【0060】
図5で示すように、機械の動力及び回転速度が増大するほど、変換器1の出力端の電圧は高くなければならない。2つの電気機械MG1、MG2が存在するため、変換器1の出力端の電圧は、高い方の電圧を有する動作点を達成するように計算される。
【0061】
変換器1の動力が上昇するにつれて、サイリスタ41内の電流は、消失するまで漸進的に低減し、その結果サイリスタが動作しなくなる。このとき回路は、図6bに表すように、変換器1による固定調整状態になる。
【0062】
回路6aから回路6bへの遷移は、図7の時間表に概略的に表すように、漸進的に行われる。図7は、時間に応じて、それぞれゲート(曲線51)、サイリスタ41(52)、インダクタ11(53)、及びトランジスタ15、15’(54)内に入る電流の強度の変化を示す。
【0063】
段階1では、車両は停車しており、交換される動力は実質上ゼロである。
【0064】
段階2は、低速のままである、たとえば渋滞中の車両の漸進的な加速に対応する。車両が前進しなければならないとき、制御ユニットは、サイリスタ41をプライミングするようにゲートに通電し(曲線51)、サイリスタ41では、電流は、必要な電圧に対応する値で一定になるまで(52)漸進的に増大する。この電圧は、低速では、電池によって提供される蓄積電圧を超えない。サイリスタ内で電流が一定になった後、この状態は安定し、もはやゲート内の電流(51a)を維持する必要はなくなる。
【0065】
段階3は、機械の動作を最適化するために、蓄積電圧を上回る電圧を必要とする加速要求に対応する。このとき制御ユニットは、傾斜53で示すように、インダクタ11内へ入る電流を漸進的に増大させるように、変換器1のトランジスタ15、15’の切換えを命令する。
【0066】
連続バス21、21’上の電流に対する要求は実質上同じであり、サイリスタ41内の電流は消失するまで低減し(部分52a)、その結果サイリスタが動作しなくなる。
【0067】
フィルタ電圧は、蓄積電圧に等しいままである。
【0068】
段階4では、変換器1は余剰電流を提供し(部分53a)、それによりフィルタリングコンデンサ3を設定値まで充電することが可能になる(部分53b)。
【0069】
段階5では、必要な動力はすべて変換器1を通り、回路は図6bの状態になり、またトランジスタ15、15’内に入る電流は、提供すべき最適電圧に従って制御ユニットによって決定される区域54に対応する。
【0070】
逆に、図8は、たとえば車両を比較的低速まで減速するために、フィルタ電圧が蓄積電圧に近接した電圧まで低減することを示す時間表である。
【0071】
段階1では、回路は図6bの状態であり、電流はすべて直流/直流変換器1を通る。したがってインダクタ11は、強度53’の電流を通す。
【0072】
制御ユニットで受け取った情報がフィルタ電圧を下げることを必要とするとき、サイリスタ41のゲートは、逆電圧をかけられて電流を伝導できない場合でもプライミングされる(曲線51’)。同時に、フィルタの電圧は蓄積電圧に近接した電圧まで低減されるが、インダクタ内の電流の制御を保持するのに必要な電圧差は維持される(曲線53’a)。
【0073】
段階3では、制御ユニットによってIGBTトランジスタ15、15’が動作しなくなり、インダクタ11内の電流は漸進的に減衰し(53’b)、一方では、すでにプライミングされたサイリスタ41内に入る電流が、段階4でサイリスタがフィルタ電流をすべて提供する(52’b)まで増加する(52’a)。このとき電流はすべてサイリスタ41を通り、且つサイリスタのゲートへの動力供給を遮断することが可能である(51’b)。このとき回路は図6aの状態になる。
【0074】
本発明によって、完全な電気運転下では、蓄積要素から生じる動力はバイパス回路4を直接通り、したがって、もはや変換器1の動力によって制限されず、機械、電池B、又はサイリスタ41によってのみ制限される。したがって、既知の技術と比較して、直流/直流変換器1を動力の点で過小評価することが可能であり、機械のうちの一方の動作点が電池によって提供される蓄積電圧より大きいフィルタ電圧を要求したときのみ、電流の制御が再開される。
【0075】
一方、2つの機械の動作点により可能になると直ちに、制御ユニットは、最小損失で動作するように、変換器1のトランジスタの動作を停止させることができる。
【0076】
さらに、インダクタ11に印加される電圧差が小さいことを考慮すると、段階3での電流の変化は十分に小さいので、サイリスタ内の電流の増加を制限するように切換えを助けるいかなる要素(緩衝器)の追加も必要でない。
【0077】
当然ながら、本発明は、本明細書に説明された唯一の実施形態に限定されるものではなく、他の配置又は等価な回路により、本発明の保護の範囲を逸脱することなく、請求の範囲に規定される動作が可能である。
【0078】
具体的には、単一のサイリスタ41を有する図6a及び6bの回路は、比較的高速で完全な電気運転が可能であることが望ましい場合、変換器1を通る動力を有意に大きくすることができるモータモードでの動作のために提供される。
【0079】
しかし、本発明は発電機モードの利点も有し、これにより、図4に示すように、バイパス回路4は、第2の逆方向のサイリスタ41’を備えて電流を両方向に通すことができる。
【0080】
さらに、本発明は特に、一方は発電機として、他方はモータとして動作する2つの電気機械を使用する電力バイパスを有するハイブリッド車両の動作に適しているが、単一の電気機械を備える並列ハイブリッドにおいても利点を有する。
【0081】
さらに、大きな動力を通すには、詳細に説明し、図面に表した種類の直流/直流変換器を使用すると特に有利であるが、本発明による変換器の短絡には、たとえば仏国特許出願公開第2858484号に記載のものなど、直流/直流変換器の他の構成に対しても利点を有すると思われる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのモータ発電機要素(MG)と、電圧ブースター直流/直流変換器(1)、正バス(21)と負バス(21’)の間に要求される電圧を前記変換器(1)によって送出するためのフィルタリングコンデンサ(3)、及び少なくとも1つのモータ発電機要素(MG)に結線された直流/交流変換器(C1、C2)が並列に結線された、バス回路の2つの枝路(21、21’)間の直流蓄積電圧を決定する少なくとも1つの蓄積要素(B)との間の、電気エネルギー交換用のシステムであって、前記蓄積要素(B)と前記電圧ブースター変換器(1)の出力端の間の前記正バス(21)に、前記変換器(1)を短絡させるようにバイパス方式で結線された少なくとも1つのサイリスタ(41)と、前記蓄積要素の電圧に実質上等しい前記フィルタリングコンデンサ(3)の電圧が十分である限り、前記フィルタリングコンデンサ(3)から要求された電圧に応じて、少なくとも放電モードで、前記サイリスタ(41)に電流を直接通すことで前記電圧ブースター変換器(1)を短絡させることを決定する前記サイリスタ(41)をプライミングする手段とを備えることを特徴とする、システム。
【請求項2】
前記正バス(21)と前記蓄積要素(B)の間に並列に結線された2つの逆方向のサイリスタ(41、41’)を備え、前記サイリスタ(41)のうちの一方をモータモードで、他方のサイリスタ(41’)を発電機モードでプライミングすることによって、前記電圧ブースター変換器(1)を短絡させることを特徴とする、請求項1に記載のエネルギー交換システム。
【請求項3】
前記正バス(21)と前記負バス(21’)の間に要求される最適電圧を送出するように前記電圧ブースター変換器(1)を調整する手段を備え、前記調整手段が、要求された電圧が所与の閾値より低い場合は、前記サイリスタ(41)をモータモードでプライミングすることを命令し、前記要求された電圧が前記閾値を超えるときは、前記サイリスタ(41)が動作しなくなり、且つ前記バイパス電流がゼロになるまで、前記サイリスタ(41)内に入る電流(52)を低減させながら、前記電圧ブースター変換器(1)を通る電流(53)を漸進的に増大させることを決定し、前記変換器(1)によって提供される余剰電流(53a)が、少なくとも設定値まで前記フィルタリングコンデンサ(3)の充電に使われることを特徴とする、請求項1又は2に記載のエネルギー交換システム。
【請求項4】
前記電圧ブースター変換器(1)が、前記蓄積要素(B)の正端子に結線された入力端(11a)と中間点(12)に結線された出力端(11b)とを有するインダクタ(11)を備え、前記中間点(12)が、2つの回路によってそれぞれ前記正バス(21)と前記負バス(21’)とに直列に接続され、第1の回路(13’)が、前記負バス(21’)に接続されたエミッタと前記中間点(12)に接続されたコレクタとを有するパワートランジスタ(15’)と逆並列に配置されたダイオード(14’)を備え、第2の回路(13)が、前記中間点(12)に接続されたエミッタと前記正バス(21)に接続されたコレクタとを有するパワートランジスタ(15)と逆並列に配置されたダイオード(14)を備えること、及び前記バイパス回路(4)が、前記蓄積要素(B)の前記正端子と前記正バス(21)の間に結線された前記変換器を短絡させるためのサイリスタ(41)を備えることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のエネルギー交換システム。
【請求項5】
主駆動モータ(M)と、直流/交流変換器(C1、C2)に結線された少なくとも1つの電気機械(MG1、MG2)とを備える動力バイパスハイブリッド車両に適用されるシステムであって、前記直流/交流変換器(C1、C2)が、間にフィルタリングコンデンサ(3)と電圧ブースター変換器(1)が並列に結線される正バス(21)及び負バス(21’)によって直流電圧を蓄積する要素(B)に接続されており、前記電気機械(MG1、MG2)が、モータリング条件及び運転者の意思に基づく2つの動作モード、即ち、前記機械が主エンジン(M)によって印加されるトルクの代わりに又はそれに加えて使用されるトルクを発生させるモータモードと、前記機械(MG1、MG2)が前記蓄積要素(B)及び前記フィルタリングコンデンサ(3)を充電するための電流を発生させる発電機モードとを有しており、前記システムが、前記正バス(21)と前記負バス(21’)の間に要求される前記電圧を最適値に維持するように、前記電圧ブースター変換器(1)を調整する手段を備えることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のエネルギー交換システム。
【請求項6】
前記電圧ブースター変換器(1)を調整する手段が、要求される電流が実質上ゼロであるときは、前記電圧ブースター変換器(1)のIGBTの動作を停止するように命令し、要求された最適電圧が前記蓄積要素(B)の電圧より実質上低いときは、前記電圧ブースター変換器(1)の動作を停止させながら、前記バイパス回路(4)に電流を直接通すように前記サイリスタ(41)をプライミングすることを命令し、また要求された電圧が前記閾値を超えるときは、前記サイリスタ(41)が動作しなくなるまで、前記サイリスタを通る電流を漸進的に低減させながら(52a)、前記変換器(1)を通る電流を漸進的に増大させること(53)を決定することを特徴とする、請求項5に記載のハイブリッド車両用のエネルギー交換システム。
【請求項7】
電気牽引下で、要求されるトルク−速度動作点を達成するのに前記蓄積電圧が十分である限り、前記電圧ブースター変換器(1)が動作せず、車両が前記電気機械(MG1、MG2)だけによって推進され、電流が直接前記サイリスタ(41)だけを通ることを特徴とする、請求項6に記載のハイブリッド車両用のエネルギー交換システム。
【請求項8】
電気機械(MG1、MG2)の前記トルク−速度動作点で前記蓄積電圧より大きいフィルタ電圧が必要になると直ちに、前記調整手段が、前記変換器(1)内に入る電流を漸進的に増大させること(53)を命令し、よって前記変換器(1)が、前記機械(MG1、MG2)の動作点に対応する最適値で前記電圧を維持するように前記電圧の制御を再開することを特徴とする、請求項7に記載のエネルギー交換システム。
【請求項9】
交換される動力が実質上ゼロである状態から、前記調整手段がまず、電流が前記サイリスタ(41)を通って直接前記蓄積電圧へ渡るように、前記変換器(1)の動作を停止しながら前記サイリスタ(41)をプライミングすること(51)を命令し、次いで、必要なフィルタ電圧が前記蓄積電圧を超えたとき、前記電気機械(MG1、MG2)の動作点(P1、P2)に応じて前記フィルタ電圧を制御するために、前記変換器(1)に前記電流を漸進的に通すこと(53)を命令することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のエネルギー交換システム。
【請求項10】
前記電圧が前記蓄積電圧より大きく、且つ前記直流/直流変換器(1)によって制御される状態から、前記要求された電圧を低減させるために、バイパス方式で結線された前記サイリスタ(41)がプライミングされ、前記変換器(1)の前記インダクタ(11)内に電流を流すことを命令する可能性を残しておくのに必要な電圧だけを保持しながら、前記フィルタ電圧を前記蓄積電圧に近接した値まで低減させるように、前記変換器(1)内に入る電流の設定点が削減され、次いで前記パワートランジスタ(15、15’)が動作しなくなり、前記インダクタ(11)内の電流(53’b)が低減し、一方前記サイリスタ(41)内の電流(52’a)が、前記蓄積電圧に等しいフィルタ電圧を提供するまで増大し、次いで前記サイリスタ(41)のゲート電流(51’b)が抑制されることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のエネルギー交換システム。
【請求項11】
電流が前記インダクタ(11)内に入ることにより、前記サイリスタ(41)内の電流の増加を前記サイリスタ(41)のプライミングまで制限するように、前記直流/直流変換器(1)が調整されることを特徴とする、請求項10に記載のエネルギー交換システム。
【請求項12】
2つのモータ発電機電気機械(MG1、MG2)を備えること、及び前記直流/直流変換器(1)が、動作点(P1、P2)に応じて前記2つの機械(MG1、MG2)のうちのいずれか一方によって必要とされる最大電圧を達成するように調整されることを特徴とする、請求項6から11のうちのいずれか一項に記載のエネルギー交換システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−525772(P2010−525772A)
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−503558(P2010−503558)
【出願日】平成20年4月14日(2008.4.14)
【国際出願番号】PCT/FR2008/050657
【国際公開番号】WO2008/142339
【国際公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(507308902)ルノー・エス・アー・エス (281)
【Fターム(参考)】