説明

移動体用放送受信装置

【課題】選局可能な放送信号の識別情報が登録されたプリセットデータを複数記憶し、その中から現在地に適したデータを簡単に選択し得る移動体用放送受信装置を提供する。
【解決手段】デジタルテレビ受信制御部48は、プリセットデータの生成指令を受けると、チューナ部42にて選局可能な全放送信号の放送チャンネルを検索し、その放送チャンネルをプリセットデータとして、車両の位置情報や日時情報と共にメモリ部46に格納する。また、プリセットデータの選択指令を受けると、メモリ部46に記憶されたプリセットデータを位置情報及び日時情報と共に一覧表示し、その表示画面上で選択されたプリセットデータを選局用として設定する。また、プリセットデータの自動切換が設定されているときは、メモリ部46に記憶されたプリセットデータの中から、位置情報が車両の現在位置に最も近いプリセットデータを検索し、これを選局用として設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体に搭載されて放送信号を受信する移動体用放送受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ラジオやテレビの放送信号を受信する放送受信装置には、通常、使用者が選局操作を簡単に行えるようにするために、当該装置にて受信可能(換言すれば選局可能)な放送信号の識別情報(詳しくは放送周波数や放送チャンネル)をプリセットデータとして記憶しておくメモリ(所謂プリセットメモリ)が設けられている。
【0003】
また、このプリセットメモリに、異なる受信点で生成した複数のプリセットデータを記憶しておき、放送受信装置の使用時には、使用者が、その複数のプリセットデータの中から所望のプリセットデータを選択して利用できるようにしたものも提案されている(例えば、特許文献1等、参照)。
【特許文献1】特開平8−330909号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この提案の装置によれば、放送受信装置を自宅で使用するときに選局可能な放送信号のプリセットデータや、放送受信装置を外出先で使用するときに選局可能な放送信号のプリセットデータを記憶できるので、使用者は、自宅で使用するプリセットデータと外出先で使用するプリセットデータを切り換えることで、放送受信装置の選局操作をどこでも簡単に行うことができるようになる。
【0005】
しかしながら、従来装置、プリセットデータには、放送信号を選局するのに必要な放送周波数や放送チャンネルだけを記憶していたことから、使用者は、プリセットメモリに記憶された複数のプリセットデータがどこで作成されたものかを知ることができなかった。
【0006】
このため、放送受信装置が自動車等の移動体に搭載されて使用される移動体用のもので、移動体の移動に伴いプリセットデータを切り換える必要がある場合、従来では、プリセットメモリに記憶された複数のプリセットデータの中から現在地において最適なプリセットデータを選択するのに時間がかかり、使い勝手が悪いという問題があった。
【0007】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、受信可能な放送信号の識別情報が登録されたプリセットデータを、異なる受信点毎に複数記憶することができ、しかも、その複数のプリセットデータの中から現在地において最適なプリセットデータを簡単に選択できる移動体用放送受信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の移動体用放送受信装置においては、外部からプリセットデータの生成指令が入力されると、プリセットデータ生成手段が、選局手段による選局状態を監視しつつ選局手段の選局周波数を変化させることにより、選局手段にて選局可能な放送信号を検出し、その検出した放送信号の識別情報からなるプリセットデータを生成して、プリセットデータ記憶手段に格納する。
【0009】
また、プリセットデータ記憶手段は、プリセットデータを複数記憶できるように構成されており、プリセットデータ生成手段は、プリセットデータの生成指令を受けると、移動体に搭載された位置検出手段から現在位置を表す位置情報を取得し、その取得した位置情報をプリセットデータに付与してプリセットデータ記憶手段に格納する。
【0010】
また、外部から選局指令が入力されると、選局制御手段が、選局指令とプリセットデータ記憶手段に記憶されたプリセットデータとに基づき選局手段が選局する放送信号を設定するが、この選局制御手段が用いるプリセットデータは、プリセットデータ設定手段により設定される。
【0011】
このように、本発明の移動体用放送受信装置においては、プリセットデータ記憶手段に複数のプリセットデータを記憶可能であるが、各プリセットデータには、そのプリセットデータを生成した受信点の位置情報が付与される。
【0012】
このため、使用者が、プリセットデータ設定手段が設定するプリセットデータを選択したり、或いは、プリセットデータ記憶手段に記憶されたプリセットデータを編集したりする際には、プリセットデータ記憶手段に記憶されたプリセットデータがどこで作成されたものかを確認することができるようになり、プリセットデータの選択作業或いは編集作業を簡単に行うことができるようになる。
【0013】
また、プリセットデータ記憶手段に記憶されたプリセットデータには、それぞれ、位置情報が付与されるので、例えば、プリセットデータ設定手段において、選局制御手段が使用するプリセットデータを、移動体の移動に応じて自動で切り換えるようにすることもできる。
【0014】
なお、プリセットデータ生成手段がプリセットデータ記憶手段にプリセットデータを格納する際には、請求項2に記載のように、位置情報に加えて、現在の日時を表す時刻情報を、プリセットデータに付与するようにしてもよい。
【0015】
そしてこのようにすれば、使用者が、プリセットデータ設定手段が設定するプリセットデータを選択したり、或いは、プリセットデータ記憶手段に記憶されたプリセットデータを編集したりする際に、プリセットデータ記憶手段に記憶されたプリセットデータがいつ作成されたものかを確認することができるため、プリセットデータの選択作業或いは編集作業をより効率よく行うことができるようになる。
【0016】
次に、請求項3に記載の移動体用放送受信装置においては、外部からプリセットデータの設定指令が入力されると、プリセットデータ表示制御手段が、プリセットデータ記憶手段に記憶された複数のプリセットデータを、これら各データに付与された付加情報(位置情報や時刻情報)と共に表示手段に表示する。
【0017】
そして、プリセットデータ表示制御手段は、プリセットデータ表示制御手段が表示手段に表示したプリセットデータの1つが外部から指定されると、その指定されたプリセットデータを、選局制御手段が使用するプリセットデータとして設定する。
【0018】
従って、この請求項3に記載の移動体用放送受信装置によれば、使用者は、操作スイッチ等の入力手段を介して外部からプリセットデータの設定指令を入力することにより、表示手段に表示されたプリセットデータの位置情報(或いは位置情報と時刻情報)を確認しつつ、選局制御手段を介して放送信号を選局するのに適したプリセットデータを指定することができるようになり、移動体の位置に応じてプリセットデータを選択する際の操作を簡単に行うことができるようになる。
【0019】
次に、請求項4に記載の移動体用放送受信装置においては、当該装置の動作モードとしてプリセットデータの自動切換が設定されていれば、プリセットデータ検索手段が、所定時間毎に、プリセットデータ記憶手段に記憶されたプリセットデータの中から、位置情報が移動体の現在位置に最も近いプリセットデータを検索する。
【0020】
そして、プリセットデータ設定手段は、このプリセットデータ検索手段にて検索されたプリセットデータを、選局制御手段が使用するプリセットデータとして設定する。
従って、この請求項4に記載の移動体用放送受信装置によれば、装置の動作モードとしてプリセットデータの自動切換を設定しておけば、選局制御手段にて使用されるプリセットデータが、移動体の位置に適したプリセットデータに自動で切り換えられることになり、使用者は、プリセットデータの切換操作を行うことなく、常時、移動体の位置に適したプリセットデータを利用して選局操作を行うことができるようになる。
【0021】
ところで、放送局から送信される放送電波の周波数は、同一地域で配信される放送信号の増減等に伴い変更されることがある。そして、このように放送信号の周波数が変更されると、プリセットデータ記憶手段に記憶されたプリセットデータでは、所望の放送局からの放送信号を選局できなくなる。
【0022】
このため、放送局から送信される放送電波の周波数が変更されたときには、使用者は、移動体をその地域まで移動させて、プリセットデータの生成指令を入力することで、プリセットデータ生成手段に対し、その地域に適したプリセットデータを再度生成させる必要がある。
【0023】
しかし、このようなプリセットデータの更新作業は使用者にとって煩わしく、また、使用者が放送電波の周波数が変更されたことを知らなければ、プリセットデータの更新操作も行われないので、プリセットデータの更新が遅れてしまうこともある。
【0024】
そこで、本発明(請求項1〜4)の移動体用放送受信装置には、更に、請求項5に記載のように、放送周波数変更情報取得手段とプリセットデータ更新手段とを設け、放送周波数変更情報取得手段が、放送局から送信される放送電波の周波数の変更を表す放送周波数変更情報を取得し、プリセットデータ記憶手段が、その取得された放送周波数変更情報に基づきプリセットデータ記憶手段に記憶されたプリセットデータを自動で更新するように構成するとよい。
【0025】
そして、このようにすれば、プリセットデータ記憶手段に記憶されたプリセットデータが自動で最新のものに更新されるようになり、使用者は、プリセットデータ更新のために移動体を移動させて更新操作を行う必要がないので、当該装置の使い勝手を、より向上することができる。
【0026】
次に、移動体用放送受信装置の内、デジタルテレビ放送を行う放送局(地上局)からの放送信号(デジタルテレビ放送信号)を受信する受信装置は、ラジオ放送やアナログテレビ放送を受信する受信装置に比べて、選局手段にて選局可能な放送信号を検出するのに時間がかかる。
【0027】
このため、本発明は、請求項6に記載のように、デジタルテレビ放送を受信する移動体用放送受信装置に適用して、受信可能な放送信号が異なる地域毎にプリセットデータを記憶しておき、移動体の移動に応じてプリセットデータを切り換えるようにすれば、より効果を発揮することができる。
【0028】
なお、デジタルテレビ放送用の受信装置において、選局可能な放送信号を検出するのに時間がかかるのは、デジタルテレビ放送では、放送信号がOFDM変調されており、アナログテレビ放送のように、選局した放送信号に含まれる映像搬送波の信号レベル等から放送信号を受信(選局)できた否かを判断することができないためである。
【0029】
つまり、デジタルテレビ放送において、受信可能チャンネルを検出するには、選局手段にて選局した放送信号から元のデータ(トランスポートストリーム:TS)を復調しなければならず、その検出に時間がかかるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明が適用された車載マルチメディアシステムの構成を表すブロック図である。
【0031】
図1に示すように、本実施形態の車載マルチメディアシステムは、車両(自動車)に搭載されて、画像及び音声による走行案内や、各種マルチメディア機器からの映像及び音声を出力するためのものであり、走行案内及び音声出力を制御するためのカーナビゲーション部20と、各種マルチメディア機器のコントロールを行うマルチメディア機器コントロール部30と、地上デジタルテレビ放送を受信するデジタルテレビ受信部40と、これら各部20、30、40を制御するシステムコントロール部50、とから構成されている。
【0032】
また、システムコントロール部50には、使用者が各種指令を入力するための操作スイッチ群2、走行案内用の画像やテレビ放送画像等を表示するためのディスプレイ4、音声を出力するためのスピーカ6、車速パルスやブレーキ情報等、車両の各種状態を検出して、その情報(車両情報)をシステムコントロール部50へ入力する車両情報検出部8、等が接続されている。
【0033】
なお、ディスプレイ4の表示画面には、タッチパネルが設けられており、使用者は、このタッチパネルを操作することによっても、システムコントロール部50に各種指令を入力することができる。
【0034】
ここで、カーナビゲーション部20には、GPS受信機等からなる位置検出手段としての自車位置検出部22、ハードディスク等からなり地図データや経路案内用の音声データ等が予め記録された地図情報記憶部24、及び、これら各部に接続されたカーナビゲーション制御部26が備えられている。
【0035】
カーナビゲーション制御部26は、CPU,ROM,RAM等からなるマイクロコンピュータを中心に構成されており、地図情報記憶部24に記憶された地図データや音声データに基づき走行案内用の映像信号や音声信号を生成して、システムコントロール部50に出力することで、システムコントロール部50を介して、ディスプレイ4に走行案内用の画像を表示させ、必要に応じてスピーカ6から走行案内用の音声を出力させる。
【0036】
また、カーナビゲーション制御部26は、システムコントロール部50から車両の位置情報が要求されると、自車位置検出部22にて検出された車両の現在位置を表す位置情報をシステムコントロール部50に出力する。
【0037】
次に、マルチメディア機器コントロール部30は、CDドライブ、MDドライブ、DVDドライブ、…といった各種マルチメディア機器を制御して、CD、MD、DVD等の記録媒体から音声や映像が含まれたデータを読み出すためのものであり、CPU,ROM,RAM等からなるマイクロコンピュータを中心に構成されている。
【0038】
そして、マルチメディア機器コントロール部30は、CD、MD、DVD等の記録媒体から読み出したデータを、音声出力用の音声信号或いは表示用の映像信号に変換して、システムコントロール部50に出力することで、システムコントロール部50を介して、ディスプレイ4に映像を表示させ、スピーカ6から音声を出力させる。
【0039】
また次に、デジタルテレビ受信部40は、車両に搭載されたアンテナ41を介して地上デジタルテレビ放送の放送電波を受信し、その受信信号の中から所定放送チャンネルのデジタルテレビ放送信号(以下単に放送信号という)を選局して、映像及び音声信号を復調するものであり、チューナ部42、TS復調部44、映像/音声出力回路45、メモリ部46、及び、デジタルテレビ受信制御部48、等から構成されている。
【0040】
チューナ部42は、デジタルテレビ受信制御部48から指定された選局チャンネルの放送信号を、所定の中間周波信号に周波数変換するものであり、このチューナ部42にて周波数変換された放送信号(中間周波信号)は、TS復調部44に入力される。
【0041】
そして、その放送信号(中間周波信号)は、TS復調部44にてOFDM復調されることにより、放送局側で放送信号を生成(OFDM変調)する前の元のデータ(トランスポートストリーム:TS)に変換され、更に、映像/音声が含まれるMPEGデータと、番組情報などの付属データとに分離される。
【0042】
そして、その分離されたMPEGデータは、映像/音声出力回路45に入力されて、デコード処理されることにより、映像信号及び音声信号に変換され、システムコントロール部50に出力される。また、番組情報等の付属データは、デジタルテレビ受信制御部48に入力される。
【0043】
デジタルテレビ受信制御部48は、CPU,ROM,RAM等からなるマイクロコンピュータを中心に構成されており、システムコントロール部50から選局指令を受けると、メモリ部46に記憶されたプリセットデータの中から選局すべき放送チャンネルを選択して、チューナ部42の選局チャンネルを制御する選局制御処理や、TS復調部44から入力された付属データを処理して映像/音声出力回路45やメモリ部46へ送る受信データ処理を実行する。
【0044】
またメモリ部46は、EEPROM等の不揮発性メモリから構成されており、デジタルテレビ受信制御部48を動作させるためのプログラムやユーザ情報、各種情報をディスプレイ4に表示するためのフォントデータ、TS復調部44から入力された付属データから得られる番組表情報、チューナ部42の選局チャンネルを制御するのに用いられるプリセットデータ、等が格納される。そして、デジタルテレビ受信制御部48は、必要に応じてメモリ部46に記憶されている情報を取得し、システムコントロール部50や映像/音声出力回路45へ送信する。
【0045】
次に、システムコントロール部50は、操作スイッチ群2やディスプレイ4のタッチパネルから入力される指令に従い、上記各部20、30、40を動作させると共に、これら各部20、30、40から入力される映像及び音声信号に基づき、ディスプレイ4に映像を表示させ、スピーカ6から音声を出力させるものであり、CPU,ROM,RAM等からなるマイクロコンピュータを中心に構成されている。
【0046】
そして、システムコントロール部50は、カーナビゲーション部20やデジタルテレビ受信部40からの要求に従い、車両情報検出部8から車両情報を取得してカーナビゲーション部20に入力すると共に、カーナビゲーション部20から位置情報を取得してデジタルテレビ受信部40に入力する、各種情報の中継処理も実行する。
【0047】
上記のように構成された本実施形態のマルチメディアシステム10においては、デジタルテレビ受信部40が本発明の移動体用放送受信装置に相当し、デジタルテレビ受信部40におけるチューナ部42が本発明の選局手段、同じくメモリ部46が本発明のプリセットデータ記憶手段、同じくデジタルテレビ受信制御部48が本発明の選局制御手段として機能する。
【0048】
そして、デジタルテレビ受信制御部48は、選局制御手段としての選局制御処理や受信データ処理とは別に、当該デジタルテレビ受信部40にて受信可能な(換言すればチューナ部42にて選局可能な)放送信号を検索して、その検索した放送信号の識別情報である放送チャンネルをプリセットデータとしてメモリ部46に格納するチャンネルスキャン処理や、メモリ部46に記憶された複数のプリセットデータの中から選局制御処理に用いるプリセットデータを設定するためのプリセットデータ設定処理及びプリセットデータ切換処理、或いは、TS復調部44から入力された付属データの中から放送チャンネルのリパッキング情報を取得してメモリ部46に格納されたプリセットデータを更新するプリセットデータ自動更新処理、も実行する。
【0049】
以下、これら各処理について説明する。
図2は、デジタルテレビ受信制御部48において実行されるチャンネルスキャン処理を表すフローチャートである。
【0050】
このチャンネルスキャン処理は、使用者が操作スイッチ群2若しくはディスプレイ4のタッチパネルを操作することにより、現在受信可能な放送チャンネルを検索する検索指令(換言すればプリセットデータの生成指令)を入力し、その検索指令(プリセットデータの生成指令)がシステムコントロール部50からデジタルテレビ受信制御部48に入力されたときに実行される処理であり、本発明のプリセットデータ生成手段に相当する。
【0051】
そして、このチャンネルスキャン処理が開始されると、まずS110(Sはステップを表す)にて、チューナ部42の選局チャンネルとして、予め設定された初期値(本実施形態では、地上デジタルテレビ放送に割り当てられた全放送チャンネル(例えば、CH13〜CH62:CHはチャンネルを表す)の最下位チャンネル(例えば、CH13)を設定し、チューナ部42にこの初期値の放送チャンネル(例えば、CH13)の放送信号を選局させる。
【0052】
次に、S120では、TS復調部44から復調データを取得し、S130にて、TS復調部44から復調データを取得できたか否かを判断することにより、チューナ部42でデジタルテレビ放送の放送信号が選局されたか否かを判断する。
【0053】
そして、S130にて、TS復調部44から復調データを取得できたと判断された場合(つまり、チューナ部42で現在の選局チャンネルの放送信号を選局できた場合)には、S140に移行して、現在の選局チャンネルを受信可能チャンネルとして選択し、更に、TS復調部44から取得した復調データからその選局チャンネルに関するチャンネル情報(放送局名等)を取得した後、S150に移行する。
【0054】
また、S130にて、TS復調部44から復調データを取得できなかったと判断された場合(つまり、現在の選局チャンネルの放送信号はチューナ部42で選局できない場合)には、そのままS150に移行する。
【0055】
次に、S150では、S120及びS130による判定処理が、地上デジタルテレビ放送の全放送チャンネルに対して行われたか否かを判断し、その判定処理が全放送チャンネルに対して行われていなければ、S160にて、選局チャンネルに値1を加えることで、チューナ部42の選局チャンネルを変更し、再度S120以降の処理を実行する。
【0056】
一方、S150にて、S120及びS130の判定処理が、地上デジタルテレビ放送の全放送チャンネルに対して行われたと判断されると、S170に移行して、システムコントロール部50を介してカーナビゲーション部20に車両の位置情報を要求することで、カーナビゲーション部20から、自車位置検出部22にて検出された車両の位置情報を取得し、S180に移行する。
【0057】
また、S180では、システムコントロール部50から、システムコントロール部50が管理している現在の年月日及び時刻を表す日時情報を取得する。
そして、S180にて日時情報を取得すると、S190に移行して、S140で受信可能チャンネルとして選択した全ての選局チャンネルと、その放送局名等を表すチャンネル情報を、プリセットデータとして、S170及びS180で取得した位置情報及び日時情報と一緒に、メモリ部46に格納し、当該チャンネルスキャン処理を終了する。
【0058】
なお、メモリ部46には、多数(例えば10個)のプリセットデータを記憶できるようにされており、S190では、上記のように生成したプリセットデータを、メモリ部46のプリセットデータの記憶領域に格納する。
【0059】
また、S190では、プリセットデータを格納する際、メモリ部46のプリセットデータの記憶領域が一杯であれば、ディスプレイ4にその旨を表示することで、使用者に、メモリ部46に記憶されている多数のプリセットデータの中から不要なプリセットデータを消去させ、その消去によって空いた記憶領域に新たに生成したプリセットデータを格納する。
【0060】
次に、図3は、デジタルテレビ受信制御部48において実行されるプリセットデータ設定処理を表すフローチャートである。
このプリセットデータ設定処理は、使用者が操作スイッチ群2若しくはディスプレイ4のタッチパネルを操作することにより、放送信号の選局時に使用するプリセットデータの設定指令を入力し、その設定指令がシステムコントロール部50からデジタルテレビ受信制御部48に入力されたときに実行される処理であり、本発明のプリセットデータ設定手段に相当する。
【0061】
このプリセットデータ設定処理が開始されると、まずS210にて、メモリ部46に記憶された全てのプリセットデータを読み出し、続くS220にて、そのプリセットデータを一覧表示する際の表示条件をメモリ部46から読み出す。
【0062】
なお、本実施形態では、プリセットデータの表示条件として、メモリ部46に記憶されたプリセットデータを登録順に表示するか、或いは、車両の現在地とプリセットデータの登録地との距離が短い順(距離順)に表示するかを設定できるようになっており、S220では、現在設定されている表示条件をメモリ部46から読み出す。
【0063】
そして、続くS230では、S220で読み出したプリセットデータの表示条件が登録順であるか距離順であるかを判断し、表示条件が登録順であれば、S240にて、S210で読み出した全プリセットデータを登録日時が最新のものから順に表示するための表示データを生成し、逆に、表示条件が距離順であれば、S250にて、S210で読み出した全プリセットデータを登録地が現在地に最も近いものから順に表示するための表示データを生成する。
【0064】
次に、S260では、S240又はS250にて生成された表示データをシステムコントロール部50に出力することで、システムコントロール部50を介して、ディスプレイ4にプリセットデータを上記表示条件で一覧表示させる。
【0065】
なお、このプリセットデータの一覧は、図4に例示するように、メモリ部46に記憶された各プリセットデータが、そのデータに付与された位置情報や日付情報(図では住所と日付)と共に、登録順(又は距離順)に「プリセット1」、「プリセット2」、…として表示され、一画面では表示できないプリセットデータについては、S260の処理にて、使用者からの指令に従い表示画面をスクロールさせることで、表示できるようにされている。
【0066】
また、この表示画面には、プリセットデータの表示条件を指定するための2つのアイコン(「時間で並び替え」、「現在地からの距離で並び替え」)も表示されており、このアイコンを選択することで、表示条件を変更することもできる。
【0067】
次に、S260にて、プリセットデータが一覧表示されると、今度は、S270に移行して、使用者が操作スイッチ群2又はディスプレイ4のタッチパネルを操作して、現在の表示条件とは異なる表示条件のアイコンを選択したか否かを判断することにより、表示条件の変更指令が入力されたか否かを判断する。
【0068】
そして、S270では、表示条件の変更指令が入力されたと判断すると、メモリ部46に記憶されている表示条件を変更して、S230に移行し、逆に、表示条件の変更指令は入力されていないと判断すると、S280に移行する。
【0069】
次に、S280では、使用者が操作スイッチ群2又はディスプレイ4のタッチパネルを操作して、現在表示中のプリセットデータの中の一つを、選局用プリセットデータとして指定したか否かを判断する。
【0070】
そして、S280にて、使用者が選局用プリセットデータを指定したと判断すると、S290に移行して、その指定されたプリセットデータを、選局制御に用いる選局用プリセットデータとしてメモリ部46に記憶した後、当該処理を終了し、逆に、S280にて、使用者が選局用プリセットデータを指定していないと判断すると、再度S260に移行する。
【0071】
なお、このようにメモリ部46に選局用プリセットデータとして記憶されたプリセットデータは、システムコントロール部50から選局指令が入力され、上述した選局制御処理にて、その選局指令に従いチューナ部42の選局チャンネルを変更する際の放送チャンネルを特定するのに使用される。
【0072】
そして、本実施形態においては、上述したS230〜S260の一連の処理が、本発明のプリセットデータ表示制御手段に相当する。
次に、図5は、デジタルテレビ受信制御部48において実行されるプリセットデータ切換処理を表すフローチャートである。
【0073】
このプリセットデータ切換処理は、使用者が操作スイッチ群2若しくはディスプレイ4のタッチパネルを操作することにより、当該デジタルテレビ受信部40の動作モードとして、プリセットデータの自動切換モードが設定されているときに、デジタルテレビ受信制御部48において、メインルーチンの一つとして周期的に実行される処理である。
【0074】
なお、このプリセットデータ切換処理は、選局用プリセットデータを自動で最適なプリセットデータに切り換えるための処理であり、選局用プリセットデータを手動で設定する際に実行される図3に示したプリセットデータ設定処理と同様、本発明のプリセットデータ設定手段に相当する。
【0075】
図5に示すように、プリセットデータ切換処理では、まずS310にて、当該処理を前回実行してから、設定時間が経過したか否かを判断し、設定時間が経過していなければ、そのまま当該処理を終了し、設定時間が経過していれば、S320に移行して、システムコントロール部50を介してカーナビゲーション部20に車両の位置情報を要求することで、カーナビゲーション部20から、自車位置検出部22にて検出された車両の位置情報を取得する。
【0076】
次に、S330では、S320にて取得した現在の車両の位置情報とメモリ部46に記憶された各プリセットデータに付与された位置情報とに基づき、メモリ部46に記憶されたプリセットデータの中から、現在地に最も近い位置で生成(登録)されたプリセットデータを検索する、プリセットデータ検索手段としての処理を実行する。
【0077】
そして、続くS340では、S330にて検索したプリセットデータは、選局用プリセットデータとして既に使用されているか否かを判断し、S330にて検索したプリセットデータが選局用プリセットデータとして既に使用されていれば、そのまま当該処理を終了し、S330にて検索したプリセットデータが選局用プリセットデータとして使用されていなければ、S350に移行する。
【0078】
S350では、選局用プリセットデータを、S330にて検索したプリセットデータに変更し、S360にて、その旨を表す表示メッセージ及び通知音をシステムコントロール部50に出力することで、システムコントロール部50を介して、ディスプレイ4に選局用プリセットデータが変更されたことを表示させると共に、スピーカ6からその旨を表す通知音を出力させて、使用者にその旨を通知し、当該処理を終了する。
【0079】
次に、図6は、デジタルテレビ受信制御部48において実行されるプリセットデータ自動更新処理を表すフローチャートである。
このプリセットデータ自動更新処理は、デジタルテレビ受信部40による受信データに基づくディスプレイ4へのテレビ表示が停止されているとき(つまり、使用者がデジタルテレビ受信部40を使用していないとき)に、デジタルテレビ受信制御部48にてメインルーチンの一つとして周期的に実行される処理である。
【0080】
そして、このプリセットデータ自動更新処理が開始されると、ますS410にて、TS復調部44から受信データを取得し、S420にて、その受信データに、リパッキング情報が含まれているか否かを判断する。
【0081】
つまり、地上デジタルテレビ放送では、放送局の放送チャンネル(換言すれば放送周波数)が変更されることがあり、その変更時には、放送局から送信される放送信号に放送チャンネルの変更を表すリパッキング情報を付与することから、S410及びS420では、TS復調部44にて、リパッキング情報を含む付属データが復調されたか否かを判断するのである。なお、S410及びS420の処理は、本発明の放送周波数変更情報取得手段に相当する。
【0082】
そして、S420にて、受信データにリパッキング情報が含まれていると判断されると、S430にて、現在メモリ部46に記憶されているプリセットデータは、この最新のリパッキング情報に基づき、既に更新されているか否かを判断し、プリセットデータがまだ更新されていなければ、続くS440に移行する。
【0083】
そして、S440では、S410にて取得した受信データに含まれているリパッキング情報に基づき、そのリパッキング情報に対応した(つまり放送チャンネルが変更された放送局を含む)プリセットデータを更新する、プリセットデータ更新手段としての処理を実行し、当該プリセットデータ自動更新処理を終了する。
【0084】
なお、S420にて、受信データにリパッキング情報が含まれていないと判断された場合や、S430にて、プリセットデータは最新のリパッキング情報に基づき既に更新されていると判断された場合には、当該プリセットデータ自動更新処理をそのまま終了する。
【0085】
以上説明したように、本実施形態の車載マルチメディアシステムにおいては、操作スイッチ群2若しくはディスプレイ4のタッチパネルを介して使用者がプリセットデータの生成指令を入力すると、デジタルテレビ受信制御部48が、チャンネルスキャン処理を実行することにより、車両の現在位置で受信(選局)可能な放送信号の放送チャンネルを検索し、検索した各放送チャンネルをプリセットデータとして生成し、その生成したプリセットデータに、現在地を表す位置情報、及び、現在の年月日及び時刻を表す日時情報を付与して、メモリ部46に格納する。
【0086】
また、メモリ部46には、チャンネルスキャン処理を実行する毎に生成される複数のプリセットデータを登録でき、使用者は、その複数のプリセットデータの中から選局制御に使用するプリセットデータを手動で選択できるようにされている。
【0087】
そして、このように使用者が、複数のプリセットデータの中から選局制御に使用するプリセットデータを選択する際には、プリセットデータ設定処理を実行することにより、ディスプレイ4に、メモリ部46に格納された全プリセットデータを位置情報及び日時情報(図4では日時情報のうちの年月日)と共に一覧表示する。
【0088】
このため、使用者は、ディスプレイ4の表示画面上で、メモリ部46に記憶されている各プリセットデータが生成された場所(登録地)や日時を確認して、車両の現在地に適したプリセットデータを選択することができるようになり、その選択作業を簡単且つ適正に行うことが可能となる。
【0089】
また、メモリ部46に格納されたプリセットデータは、必要に応じて、削除、変更等の編集作業を行うことができるが、こうした作業を行う際にも、プリセットデータの一覧表示によって、その内容を確認できることから、編集作業を簡単に行うことができる。
【0090】
また更に、本実施形態では、プリセットデータの一覧を表示する際には、表示条件を登録順或いは距離順に変更することができることから、使用者は、その一覧の表示画面から、所望のプリセットデータをより簡単に見つけることができるようになる。
【0091】
一方、本実施形態では、デジタルテレビ受信部40の動作モードとして、プリセットデータの自動切換モードを設定しておけば、プリセットデータ切換処理が周期的に実行されて、メモリ部46に記憶されたプリセットデータの中から、登録地が現在地に最も近いプリセットデータが検索され、その検索されたプリセットデータが、選局制御に用いる選局用プリセットデータとして設定される。
【0092】
このため、本実施形態によれば、例えば、図7に示すように、自宅から会社に至る通勤経路が、放送電波を送信する2つの放送タワーA、Bのサービスエリアに跨るような場合、各放送タワーA、Bに近いA地点とB地点とで、チャンネルスキャン処理を実行させて、各地点で受信可能な放送チャンネルを表すプリセットデータをメモリ部46に記憶させておけば、その後使用者が通勤経路を通る際には、車両位置に応じて、選局用プリセットデータが、放送タワーAからの送信電波に対応したプリセットデータと、放送タワーBからの送信電波に対応したプリセットデータとの何れかに自動で切り換えられることになる。
【0093】
つまり、本実施形態によれば、デジタルテレビ受信部40の動作モードとして、プリセットデータの自動切換モードを設定しておけば、使用者は、プリセットデータの切換操作を行うことなく、常時、移動体の位置に適したプリセットデータを利用して選局操作を行うことができるようになり、デジタルテレビ受信部40の使い勝手を、より向上することができる。
【0094】
また次に、本実施形態のデジタルテレビ受信部40は、ディスプレイ4へのテレビ表示を停止しているときには、プリセットデータ自動更新処理を実行することにより、TS復調部44にて復調された受信データからリパッキング情報を抽出し、その抽出したリパッキング情報に基づき、メモリ部46に記憶されているプリセットデータのうち、放送チャンネル(放送周波数)が変更されるプリセットデータを、最新のものに更新するようにされている。
【0095】
このため、デジタルテレビ放送の放送チャンネルがリパッキングされた場合、使用者は、移動体をそのリパッキング後の放送電波を受信可能な地域まで移動させて、プリセットデータを新たに生成する必要はなく、メモリ部46に格納したプリセットデータの管理を極めて簡単に行うことができるようになる。
【0096】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて、種々の態様をとることができる。
例えば、上記実施形態では、車両用放送受信装置としてのデジタルテレビ受信部40は、車両に搭載されるマルチメディアシステム10の一部として構成されるものとして説明したが、本発明は、ディスプレイやスピーカを内蔵し、装置単体で映像及び音声を出力し得るデジタルテレビ放送受信装置であっても、或いは、アナログテレビ放送を受信する受信装置であっても、或いは、デジタル若しくはアナログのラジオ放送を受信する受信装置であっても、上記実施形態と同様に適用して、同様の効果を得ることができる。
【0097】
また上記実施形態では、メモリ部46に記憶されるプリセットデータには、プリセットデータを生成したときの車両位置を表す位置情報と、そのときの年月日及び時刻を表す日時情報とが付与されるものとして説明したが、この日時情報は必ずしも必要ではなく、単に位置情報を付与するだけでも、本発明の所期の目的は達成できる。
【0098】
また、この位置情報としては、車両位置を特定できる情報であればよく、例えば、地名であっても、緯度経度の情報であっても、或いは、地図情報記憶部24に記憶された地図情報を使って位置を特定可能なコードであってもよい。
【0099】
また更に、上記実施形態では、メモリ部46に記憶されたプリセットデータは、リパッキング情報に基づき自動で更新されるものとして説明したが、例えば、リパッキング情報を取得した際には、そのリパッキング情報にてプリセットデータを更新するか否かを使用者に問い合わせ、使用者が、プリセットデータの更新指令を入力したときに、プリセットデータを更新するようにしてもよい。また、例えば、リパッキング情報を取得した際に、メモリ部46に記憶されたプリセットデータは利用できなくなる旨を使用者に通知するだけでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】実施形態のマルチメディアシステム全体の構成を表すブロック図である。
【図2】チャンネルスキャン処理を表すフローチャートである。
【図3】プリセットデータ設定処理を表すフローチャートである。
【図4】プリセットデータの選択画面を表す説明図である。
【図5】プリセットデータ切換処理を表すフローチャートである。
【図6】プリセットデータ自動更新処理を表すフローチャートである。
【図7】プリセットデータの自動切換動作を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0101】
2…操作スイッチ群、4…ディスプレイ、6…スピーカ、8…車両情報検出部、10…マルチメディアシステム、20…カーナビゲーション部、22…自車位置検出部、24…地図情報記憶部、26…カーナビゲーション制御部、30…マルチメディア機器コントロール部、40…デジタルテレビ受信部、41…アンテナ、42…チューナ部、44…TS復調部、45…映像/音声出力回路、46…メモリ部、48…デジタルテレビ受信制御部、50…システムコントロール部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信信号の中から所定放送局からの放送信号を選局する選局手段と、
該選局手段にて選局可能な放送信号の識別情報が登録されたプリセットデータを記憶するプリセットデータ記憶手段と、
外部からプリセットデータの生成指令が入力されると、前記選局手段による選局状態を監視しつつ前記選局手段の選局周波数を変化させることにより、前記選局手段にて選局可能な放送信号を検出し、該検出結果に基づき前記プリセットデータを生成して前記プリセットデータ記憶手段に格納するプリセットデータ生成手段と、
外部から選局指令が入力されると、該選局指令と前記プリセットデータ記憶手段に記憶されたプリセットデータとに基づき、前記選局手段が選局する放送信号を設定する選局制御手段と、
を備え、移動体に搭載して使用される移動体用放送受信装置であって、
前記プリセットデータ記憶手段は、前記プリセットデータ生成手段にて異なるタイミングで生成された複数のプリセットデータを記憶可能に構成されると共に、
前記プリセットデータ生成手段は、前記プリセットデータの生成指令を受けると、移動体に搭載された位置検出手段から現在位置を表す位置情報を取得し、前記生成したプリセットデータに該位置情報を付与して前記プリセットデータ記憶手段に格納するよう構成されており、
更に、前記プリセットデータ記憶手段に記憶された複数のプリセットデータの一つを、前記選局制御手段が使用するプリセットデータとして設定するプリセットデータ設定手段を備えたことを特徴とする移動体用放送受信装置。
【請求項2】
前記プリセットデータ生成手段は、前記プリセットデータ記憶手段に前記プリセットデータを格納する際、前記位置情報に加えて、現在の日時を表す時刻情報を前記プリセットデータに付与することを特徴とする請求項1に記載の移動体用放送受信装置。
【請求項3】
前記プリセットデータ設定手段は、
外部からプリセットデータの設定指令が入力されると、前記プリセットデータ記憶手段に記憶された複数のプリセットデータを、それぞれ、各プリセットデータに付与された情報と共に表示手段に表示するプリセットデータ表示制御手段を備え、
該プリセットデータ表示制御手段が表示手段に表示したプリセットデータの1つが外部から指定されると、該指定されたプリセットデータを、前記選局制御手段が使用するプリセットデータとして設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の移動体用放送受信装置。
【請求項4】
前記プリセットデータ設定手段は、
前記プリセットデータの自動切換が設定されているとき、所定時間毎に、前記プリセットデータ記憶手段に記憶されたプリセットデータの中から、位置情報が移動体の現在位置に最も近いプリセットデータを検索するプリセットデータ検索手段を備え、
該プリセットデータ検索手段にて検索されたプリセットデータを、前記選局制御手段が使用するプリセットデータとして設定することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の移動体用放送受信装置。
【請求項5】
放送局から送信される放送電波の周波数の変更を表す放送周波数変更情報を取得する放送周波数変更情報取得手段と、
該放送周波数変更情報取得手段にて取得された放送周波数変更情報に基づき、前記プリセットデータ記憶手段に記憶されたプリセットデータを更新するプリセットデータ更新手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の移動体用放送受信装置。
【請求項6】
当該装置は、デジタルテレビ放送を行う放送局からの放送電波を受信し、該受信信号の中から所定放送チャンネルのデジタルテレビ放送信号を選局して、映像及び音声信号を復調するデジタルテレビ放送用の受信装置、であることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の移動体用放送受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−109392(P2008−109392A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−290252(P2006−290252)
【出願日】平成18年10月25日(2006.10.25)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】