説明

経路案内システム

【課題】ユーザにとって好ましい施設を自動で選び案内する経路案内システムを提供する。
【解決手段】経路案内装置と情報提供センタとから成り、多数のユーザの行動を統計的に処理した施設統計情報を、通信で結ばれた情報提供センタに集約すると共に、要求に応じて個々の経路案内装置に対して提供することで、ユーザにとって好ましい施設をユーザに向けて案内する。具体的には、任意の位置を基点とした情報の取得(S3300)、出発地から目的地までの経路の途中に立寄りやすい施設への案内及びユーザの任意の施設の選択、施設の営業時間を加味した施設の案内(S3600)が挙げられる。これらを適宜組み合わせて実行することで、ユーザが自ら情報を収集して立寄る施設を選ばなくとも、本経路案内装置が自動的に実行するので、ユーザの手間を省くことができると共に、ユーザに快適な経路を案内できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施設を経由する経路を探索して案内する経路案内システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車載装置を介して、車両乗員に対し各種情報を提供する情報提供システムが知られている。例えば、従来システムとしては、車両に搭載された通信端末が、この端末を搭載する車両の情報やこの端末のユーザ情報を情報提供センタに送信し、情報提供センタが、受信したこれらの情報に基づいて、ユーザの嗜好や要求を推定し、それらに合致したコンテンツをユーザに向けて提供するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
具体的に、特許文献1記載のシステムでは、ユーザからスポーツをしたいという情報が入力されると、スポーツ施設を検索すると共に、“スポーツの後は温泉”というユーザの行動履歴を読み出し、このスポーツ施設周辺の温泉を検索する。そして、検索の結果得られた施設の情報を、画面を通じてユーザに向け出力する。
【0004】
また、従来システムとしては、ユーザが、印刷物などから携帯端末を通じて情報提供システムに入力したお勧めルートの情報を利用して、ユーザに対して案内する経路(お勧めのドライブコース)を探索し、探索した経路を、車載装置を通じてユーザに案内するシステムが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
その他、従来技術としては、設計段階で予め各ルートを点数化して、この結果をデータベースに登録し、経路探索段階では、各ルートに付された点数の情報に基づき、ユーザに対して案内するのに最適な経路を探索し、この結果に基づいて、ユーザに対してお勧めのドライブコースを提示しそれを案内するものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2005−339279号公報
【特許文献2】特開2003−148988号公報
【特許文献3】特開2003−287430号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した技術では、次のような問題があった。
例えば、特許文献1記載のシステムでは、ユーザの目的に応じて、目的に合致する施設を探索して、単に、ユーザの目的に合致する施設の情報を画面を通じて提示する程度であるため、ドライブをしたいから、お勧めのドライブコースを提示してほしいといった漠然としたユーザの要求に応じて、お勧めのドライブコースを探索し、案内することができないといった問題があった。
【0007】
一方、特許文献2記載のシステムでは、ユーザに対しお勧めのドライブコースを案内することができるものの、このシステムでは、ユーザによって入力されたお勧めルートの情報に従って、単に、経路を探索し、案内する程度であり、自動でお勧めのドライブコースを探索して、ユーザに対し案内することができないといった問題があった。また、このシステムでは、ユーザからの情報入力が必要であるため、ユーザは、自らドライブコースの情報を、印刷物を通じて収集しなければならず、操作に手間がかかるといった問題があった。その他、印刷物等の情報源を入手することが困難な状況においては、このシステムを利用できないという問題があった。
【0008】
その他、特許文献3記載のシステムでは、ユーザに対しお勧めルートの情報入力を求めることなく、自動でお勧めのドライブコースを探索して案内することができるが、このシステムでは、予め設計者によりルートが点数化されるため、その点数化が客観的に見て適切でない場合には、ユーザに対して適切なドライブコースを案内することができないといった問題があった。即ち、この技術では、各ルートの評価基準を適切に決めなければ、ユーザが訪問したいと思わない施設を案内することになり、ユーザの要求に応えられないという問題があった。
【0009】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、多くのユーザの行動を、統計的に整理して得られる情報を活用することで、従来よりも、ユーザに対し好ましいドライブコースを、探索して案内することのできる経路案内システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の経路案内システムは、施設統計情報記憶手段が記憶する施設統計情報を基に、案内施設決定手段がユーザに向け案内する施設を決定し、経路探索手段が、予め定められた出発地から、案内施設決定手段により決定された施設を順次訪問する経路を探索し、経路案内手段がその経路をユーザに向けて案内するものである。
【0011】
この施設統計情報は、複数の施設とこれらの各施設を訪れた訪問者の統計情報とが対応付けられてなるのが特徴である。
このように構成された本発明の経路案内システムによれば、訪問者の統計情報のような客観的に評価されたデータに基づき、ユーザに対し案内する施設を決定するので、客観的に、ユーザに対し好ましい施設を案内施設として自動的に決定することができ、従来よりも好適なドライブコースを探索して案内することができる。従って、この発明によれば、従来よりも快適なドライブコースを提供することができる。
【0012】
また、請求項2に記載の経路案内システムは、施設統計情報が、各施設を訪問した人数を含む情報であり、案内施設決定手段が、訪問者数の多い施設を、優先的に案内する施設に決定するように構成されたものである。この発明によれば、訪問者数といった統計的に得られる客観的な指標を用いて、ユーザに喜ばれる施設を案内することができるので、ユーザに対して好適なドライブコースを案内できる。
【0013】
その他、請求項3に記載の経路案内システムは、地域情報取得手段が、ユーザ操作可能な入力手段を通じて施設の立寄り地域の情報を取得し、案内施設決定手段が、その立寄り地域の情報に基づき、ユーザに向けて案内する施設を決定するものである。従って、この発明によれば、ユーザが所望する地域内に位置する施設を起点として、ドライブコースを案内することができる。従って、ユーザは、任意の地域を選ぶだけで、その地域周辺のドライブコースの提示を受けることができ、従来のように印刷物等を調べなくても、好適なドライブコースの情報を得ることができる。
【0014】
尚、案内施設決定手段は、取得した立寄り地域の情報に基づき、ユーザから指定された立寄り地域内の施設のみを、案内施設に決定する構成にされてもよいが、このように案内施設決定手段を構成すると、ユーザに、立寄り地域を、詳細に設定させなければ、ユーザが望むようなドライブコースを案内することができなり、システムの操作性が悪くなる。従って、案内施設決定手段は、具体的に、次のように構成されるとよい。
【0015】
請求項4に記載の経路案内システムは、案内施設決定手段が、立寄り地域内に位置する施設群から、ユーザに向けて案内する施設を一つ決定すると共に、決定した施設を起点として、所定条件を満足する一つ又は複数の施設をユーザに向けて案内する施設に決定することにより、ユーザに向けて案内する施設として複数の施設を決定する構成にされたものである。この経路案内システムによれば、ユーザに、立寄り地域を、詳細に設定させなくとも、ユーザにより指定された立寄り地域の情報を基に、ユーザに好適な複数の施設を、案内することができる。
【0016】
また、請求項5に記載の経路案内システムは、施設統計情報が、施設毎に、施設の訪問者がこの施設を出発した後、次に訪問した施設の一群を表す次訪問施設情報と、次訪問施設情報が表す施設毎に、出発した施設の次に当該施設を訪問した人数を表す訪問者数情報と、を含むように構成され、更に、案内施設決定手段が、次のように構成されたものである。即ち、この経路案内システムにおいて、案内施設決定手段は、施設統計情報に基づき、立寄り地域内に位置する施設群から、ユーザに向けて案内する施設を一つ決定すると共に、この決定した施設を基準として、当該基準とする施設から訪問した人数が最も多い施設を、新たにユーザに向けて案内する施設に決定する。更に、直前に決定した施設を基準にして、当該施設から訪問した人数が最も多い施設を、新たにユーザに向けて案内する施設に決定する動作を、予め定められた終了条件が満足されるまで、繰返し実行することにより、複数の施設をユーザに向けて案内する施設に決定する。
【0017】
この経路案内システムによれば、ユーザが指定した地域内の施設を起点として、この施設を訪問した者に、人気のある施設を順次探索して、ユーザに案内することができ、ユーザにとって好適なドライブコースを案内することができる。
【0018】
請求項6に記載の経路案内システムは、訪問希望施設情報取得手段が、ユーザ操作可能な入力手段を通じて、ユーザが所望する訪問希望施設の情報を取得し、この訪問希望施設の情報に基づき、案内施設決定手段が、訪問希望施設を含む複数個の施設を、ユーザに向けて案内する施設に決定する構成にされたものである。
【0019】
この経路案内システムによれば、ユーザが訪問を希望する施設が予め定まっており、その施設付近の施設に立寄りたい場合、その施設周辺のユーザにとって好適な施設を案内することができる。例えば、訪問人数の多い人気のある施設を案内することができる。尚、訪問希望施設情報取得手段は、請求項7記載のように、ユーザが訪問を希望する複数の施設の情報を取得できるように構成されると一層好ましい。
【0020】
請求項8に記載の経路案内システムは、ユーザ操作可能な入力手段を介して外部から目的地が指定されると、経路探索手段が、予め定められた出発地からその目的地までの経路であって、案内施設決定手段によって決定された施設を経由する経路を探索するものである。従って、本発明によれば、目的地が定まっていてユーザが道中に寄り道をしたいときに、ユーザにとって好適な施設(例えば、訪問人数の多い人気のある施設)に立寄りながら目的地に向かう経路を案内することができる。
【0021】
また、請求項9に記載の経路案内システムは、経路探索手段が、出発地から目的地までの経路を、仮経路として探索し、案内施設決定手段が、仮経路に沿う地域であって、仮経路を基準とする所定地域内に位置する施設の一群のなかから、ユーザに向けて案内する施設を決定し、経路探索手段が、この経路案内決定手段により、出発地から目的地までの経路であって、案内施設決定手段によって決定された施設を順次訪問可能な経路を探索し、経路案内手段が、この経路を案内する構成にされたものである。この経路案内システムによれば、出発地から目的地までの最適な経路から過度に遠回りになるのを避けながら、目的地までの好適なドライブコースをユーザに案内することができる。
【0022】
請求項10に記載の経路案内システムは、経路探索手段が、案内施設決定手段により決定された施設を経由する目的地までの経路のうち、移動距離が最も短くなる経路を探索する。従って、ユーザに好適な経路を案内できる。
【0023】
請求項11に記載の経路案内システムは、終了希望日時情報取得手段が、入力手段を通じて、経路案内の終了を希望する日時である終了希望日時の情報を取得し、案内施設決定手段が、前記終了希望日時情報取得手段により取得された終了希望日時の情報に基づき、当該終了希望日時以前に、案内経路の最終地へ到着することができるように、ユーザに向けて案内する施設を決定する構成にされたものである。
【0024】
ここで言う案内経路の最終地とは、入力手段を通じて指定された目的地までの経路を案内する場合、その目的地である。一方、ユーザ指定の目的地がなく、案内施設決定手段により決定された施設を順次訪問可能な経路を案内する場合、最後に立寄る施設が、案内経路の最終地となる。
【0025】
従って、この発明によれば、ユーザが所望する日時までに案内経路の終点まで移動できるように、施設を案内することができて、ユーザに対して好適なドライブコースを案内することができる。
【0026】
請求項12に記載の経路案内システムは、施設統計情報が、各施設の営業時間の情報を含む情報であって、案内施設決定手段が、営業時間の情報を加味して、案内する施設を決定する。従って、この発明によれば、例えば、施設到着時に、ユーザがその施設を営業時間外で利用することができないことが原因で、ユーザに不満が及ぶのを防止することができる。
【0027】
請求項13記載の経路案内装置は、施設統計情報要求手段が、情報提供センタに施設統計情報を要求するための要求信号を送信すると、施設統計情報受信手段が、要求信号を受信した情報提供センタにより返信される施設統計情報を受信し、案内施設決定手段が、施設統計情報受信手段が受信した施設統計情報に基づき、ユーザに向けて案内する施設を決定し、経路探索手段が、予め定められた出発地から、案内施設決定手段によって決定された施設を順次訪問可能な経路を探索し、経路案内手段が、案内施設決定手段によって決定された施設を順次訪問可能な経路を案内することを特徴とする。また、この情報提供センタは、複数の施設とこれらの各施設を訪れた訪問者の統計情報とが対応付けられてなる施設統計情報を記憶し、外部から要求信号を受信すると、要求信号の送信元に施設統計情報を返信する構成にされている。
【0028】
即ち、この経路案内装置は、施設統計情報を記憶した情報提供センタと通信可能に構成されることで、請求項1記載の経路案内システムと同様な動作が可能であるので、請求項1と同様な効果を奏する。また、この発明によれば、情報提供センサから最新の施設統計情報を取得することができ、最新の統計情報に基づいて、最適な施設を、ユーザに案内することができる。
【0029】
同様に、請求項14から請求項24の夫々に記載の経路案内装置も、請求項2から請求項12の夫々に記載の経路案内システムと同様な動作が可能なように構成されている。従って、これらの発明によれば、請求項2から請求項12の発明の効果と同様な効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施例について図面と共に説明する。図1は、本発明が適用された経路案内システム1の構成を表すブロック図である。この経路案内システム1は、自動車に搭載された経路案内装置10と、この経路案内装置10と通信して情報をやり取りする情報提供センタ30と、から構成される。
【0031】
本実施例の経路案内装置10は、図1に示すように、車両の現在位置を検出する位置検出器11と、ユーザインタフェースとして機能する操作スイッチ群12及び音声の入力を受ける音声入力部13と、外部装置と情報のやり取りをする外部情報入出力部16と、記憶媒体から地図データ等を読み出して制御部20に入力する地図データ入力器17と、地図や経路案内画面等を表示するための表示部14と、各種ガイド音声を出力するための音声出力部15と、上述した位置検出器11、操作スイッチ群12、音声入力部13、外部情報入出力部16及び地図データ入力器17からの入力に応じて各種処理を実行し、装置内各部を制御する制御部20と、車両の走行履歴を記憶する走行履歴記憶部21と、個人情報を記憶する個人情報記憶部22と、施設統計情報を記憶する施設統計情報記憶部23と、情報提供センタ30と情報をやり取りする端末通信部24と、を備える。
【0032】
位置検出器11は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの送信電波を、GPSアンテナを介して受信し、車両の位置、方位、速度等を検出するGPS受信機11aと、車両に加えられる回転運動の大きさを検出するジャイロスコープ11bと、車両の走行距離を検出する距離センサ11cと、地磁気から進行方位を検出する地磁気センサ11dとを備える。
【0033】
また、操作スイッチ群12は、表示部14と一体に構成されたタッチパネルや表示部14の周囲に設けられたメカニカルなキースイッチ等から構成されている。この他、音声入力部13は、ユーザが発する音声情報を取得できるようにマイクで構成されている。また、外部情報入出力部16は、外部装置としての道路に敷設されたビーコンと情報のやり取りを行う構成にされ、ビーコンを通じて、VICS(Vehicle Information Communication System)センタから道路交通情報等を取得する。
【0034】
その他、地図データ入力器17は、図示しない記憶媒体に記憶された地図データ等を、記録媒体から読み出して、これを制御部20に入力するものである。記憶媒体には、地図データとして、道路の接続を表すデータ(リンク及びノードのデータ)、地形データ、施設データ等が記憶されている他、位置検出精度向上のためのマップマッチング用データや、経路案内用の音声データ等が記憶されている。尚、記憶媒体としては、CD−ROM、DVD、ハードディスクなどの媒体を挙げることができる。
【0035】
その他、表示部14は、カラー表示装置であり、液晶モニタ等で構成される。この表示部14には、制御部20の制御により、車両の現在位置周囲の地図や、ユーザにより指定された目的地までの経路などが表示される。また、音声出力部15は、スピーカ等から構成され、制御部20の制御を受けて、目的地までの経路案内に係るガイド音声や、外部情報入出力部16を介して受信した道路交通情報に基づいたガイド音声を出力する。
【0036】
また、制御部20は、CPU20a、RAM20b、ROM20c、及び、各種設定情報を記憶するNVRAM20d等から構成され、CPU20aにて、ROM20cに記憶された各種プログラムを実行することにより、装置内各部を統括制御すると共に、地図表示機能、経路案内機能などを実現する。
【0037】
例えば、制御部20は、位置検出器11からの各種検出信号に基づき位置座標(緯度及び経度)、及び、進行方向の組として車両の現在位置を算出し、この算出結果に基づき、地図データ入力器17から、車両の現在位置周囲の地図データを取得し、この地図データに基づき、車両の現在位置周囲の地図を、表示部14に表示する。
【0038】
また、制御部20は、操作スイッチ群12や音声入力部13等を通じて、ユーザから経路案内指令が入力されると、指令入力時に車両が存在する地点から、この指令にて指定された目的地までの間の最適な経路を、ダイクストラ法などの周知の技法を用いて算出し、この経路案内を、表示部14及び音声出力部15を通じて行う。具体的には、経路案内として、表示部14に表示された車両の現在位置周囲の地図に重ねて、案内経路を、太線等で表示すると共に、車両の移動に合わせ、交差点付近等で、車両の旋回方向を音声出力部15を通じ、音声にて案内する。
【0039】
更に、この制御部20は、好適なドライブコースを探索してユーザに案内する機能や、ドライブコースの探索に用いる施設統計情報の基となる、ユーザの個人情報や走行履歴を情報提供センタに送信する機能を、プログラムの実行により実現する。
【0040】
個人情報記憶部22は、情報提供センタ30に送信される個人情報を記憶するものであり、経路案内装置10を使用するユーザの年齢、性別、未婚/既婚、家族構成、居住地域、職業種別などの個人情報を記憶する。ただし、プライバシーを保護するために、ユーザの氏名や住所などのユーザを特定できる情報は、ここで、個人情報として記憶しない。
【0041】
また、施設統計情報記憶部23は、ドライブコースの探索に用いられる施設統計情報を記憶するものであり、国内に存在する各施設毎に、この施設の名称及び位置の情報と、この施設を訪れた訪問者の統計情報と、が対応付けられた施設統計情報を記憶する。この施設統計情報は、情報提供センタ30から経路案内装置10へと送信される情報に基づいて逐次更新される。
【0042】
即ち、本実施例の経路案内装置10は、製品出荷時から、施設統計情報記憶部23に、国内の各施設についての施設統計情報を記憶するが、更に、逐次、情報提供センタ30から最新の施設統計情報を取得して、自装置の施設統計情報記憶部23が記憶する情報を更新する。尚、施設統計情報の詳細については、後述する(図4参照)。
【0043】
また、走行履歴記憶部21は、当該経路案内装置10が搭載された自車両の走行履歴を記憶するものであり、この走行履歴記憶部21には、制御部20が実行する処理により、一定時間毎に、その時点での自車両の位置座標及び日時の情報が、走行履歴として、記録される。また、本実施例の経路案内装置10は、制御部20にて、自車両が立寄った施設を特定するための処理を実行する構成にされており、特定された立寄り施設の情報は、走行履歴として、自車両の位置座標及び日時の情報と共に、走行履歴記憶部21に記録される。
【0044】
即ち、走行履歴記憶部21に記憶される走行履歴は、自車両の位置及び日時の情報が対応付けられてなる主情報と、この主情報及び施設統計情報記憶部23に記憶された施設の位置情報を基にして制御部20が特定した立寄り施設を表す立寄り施設情報と、からなる。尚、走行履歴記憶部21に記録された情報は、プローブ情報として、後述するプローブ情報生成送信処理(図3参照)により、情報提供センタ30に送信される。
【0045】
また、本実施例における端末通信部24は、情報提供センタ30と無線により通信することで、施設統計情報及び施設統計情報に関連する情報の送受信を行う。
一方、情報提供センタ30は、処理部31と、施設統計情報DB32と、プローブ情報記憶部33と、情報提供センタ通信部34とを備えている。
【0046】
プローブ情報記憶部33は、経路案内装置10から受信したプローブ情報を一時的に記憶するためのものである。施設統計情報DB32は、複数の施設についての施設統計情報を記憶している。処理部31は、CPU、ROM、RAM等を備えた周知のマイクロコンピュータとして構成されており、ROMに格納されたプログラムに応じて、後述する種々の処理を実行する。例えば、処理部31は、プローブ情報記憶部33に記憶された情報を解析して、その解析した情報に基づき、施設統計情報DB32内の情報を更新する。
【0047】
情報提供センタ通信部34は、複数の経路案内装置10の端末通信部24と無線により通信可能な構成にされており、更に、インターネット網5を介して他のWEBサーバ(例えば検索エンジン)とも通信可能な構成にされている。
【0048】
次に、経路案内装置10から情報提供センタ30へ送信されるプローブ情報の構成について、図2を用いて説明する。プローブ情報は、ドライバ情報及び走行履歴から成る。ドライバ情報は、プローブ情報送信元の経路案内装置に固有の固有ID、ユーザの年齢、性別、未婚/既婚、家族構成、居住地域及び職業種別から成る。このドライバ情報は、送信元経路案内装置10の制御部20にて、ROMに記録された固有IDの情報、及び、個人情報記憶部22に記憶された個人情報を基に、生成される。
【0049】
また、プローブ情報を構成する走行履歴は、送信元車両の位置及び日時の情報が対応付けられてなる主情報と、立寄り施設情報とから成るものである。この走行履歴は、後述するプローブ情報生成送信処理を通じて、経路案内装置10の制御部20により生成される。尚、プローブ情報に含まれる走行履歴は、送信元の経路案内装置10において、走行履歴記憶部21が記憶する走行履歴の内、最新分の走行履歴を表すものである。
【0050】
このプローブ情報は、制御部20が実行するプローブ情報生成送信処理によって所定のタイミングで周期的に情報提供センタ30に送信される。図2においては、走行履歴記憶部21が記憶する走行履歴の内、プローブ情報として送信される走行履歴を、太線で囲んで示す。具体的に、図2においては、19時20分に送信される、19時11分、19時12分及び19時20分に収集された走行履歴を、太線で囲んで示す。詳しくは後述するが、このプローブ情報は、本実施例において、10分おきに、情報提供センタ30に送信される。
【0051】
続いて、上述したプローブ情報生成送信処理について、図3を用いて具体的に説明する。図3は、CPU20aが主体となって繰り返し実行するプローブ情報生成送信処理を表すフローチャートである。この処理を開始すると、CPU20aは、まず前回のS120の実行時から所定時間(本実施例では1分)が経過したか否かを判断する(S110)。前回のS120の実行時から所定時間が経っていなければ(S110:No)、上記所定時間が経過するまで待機する。
【0052】
一方、所定時間が経っていれば(S110:Yes)、位置検出器11から入力される自車両の位置情報に基づき、現在日時及び現在地点の緯度・経度を、走行履歴記憶部21に記憶する(S120)。次に、この経路案内装置の電源が最後にオンにされてから、初めて当該プローブ情報生成送信処理を実行するかを判断する(S130)。
【0053】
ここで、経路案内装置10の電源が最後にオンにされてから、既に当該プローブ情報生成送信処理を行っていれば(S130:No)、S170に進む。一方、この経路案内装置10の電源が最後にオンにされてから最初の処理であれば(S130:Yes)、今回のS120実行時の日時と、走行履歴記憶部21が記憶する走行履歴が示す最新日時(換言すると、前回のS120実行時の日時)との間隔が、所定時間(例えば5分)以上であるかを判断する(S140)。
【0054】
そして、今回のS120実行時の日時と、前回のS120実行時の日時との間隔が、所定時間未満であると判断すると(S140:No)、S170に進む。一方、今回のS120実行時の日時と、前回のS120実行時の日時との間隔が、所定時間以上であると判断すると(S140:Yes)、その走行履歴の空白期間に駐車(エンジン停止)に伴う経路案内装置の停止期間があったとして、今回収集された自車両の位置情報及び施設統計情報記憶部23に記憶された情報を基に、ユーザが立寄った施設を特定する(S150)。そして、特定された立寄り施設と立寄り時間を走行履歴記憶部21に記憶し(S160)、S170に進む。
【0055】
S170に進むと、CPU20aは、前回のプローブ情報の送信から所定時間(例えば10分)が経過したかを判断する(S170)。そして、所定時間が経過していなければ(S170:No)、当該プローブ情報生成送信処理を一旦終了する。一方、所定時間が経過したと判断すると(S170:Yes)、この経路案内装置10の固有IDと、個人情報記憶部22が記憶する個人情報とを対応付けてドライバ情報を生成すると共に、このドライバ情報に、走行履歴記憶部21が記憶する走行履歴の内、情報提供センタ30へ未送信分の走行履歴を付加して、プローブ情報を生成し、このプローブ情報を、情報提供センタ30に送信する(S180)。その後、当該プローブ情報生成送信処理を一旦終了する。
【0056】
尚、S150での立寄り施設の特定について詳述すると、制御部20は、走行履歴の記録が所定時間以上にわたり行われなかったときに、自車両がどこかの施設に立寄ったと判断し、立寄り施設を特定する。理由は、車両のエンジン停止と共に、経路案内装置10に対する電源供給も停止されて、経路案内装置10がオフに切り替わるためである。つまり、1分おきにS120で繰返し記録されるはずの走行履歴の記録が行われていなかったということは、その間、ユーザが車の動力を停止させたということであり、この期間には、ユーザが、車から降りて、周辺の施設に立寄ったと考えられる。
【0057】
本実施例では、このような理由から、走行履歴の記録が所定時間以上にわたり行われなかったとき、走行履歴の記憶が再開された位置に最も近い施設にユーザが立寄ったと判断する。図2の具体例では、19時12分以降に走行履歴の記憶がいったん途絶え、19時20分に再開している。つまり、19時12分に車の動力が停止されて、19時20分に再び車が起動されている。よって、19時12分から19時20分まで、19時20分での位置である緯度F度、経度f度の近くに位置するコンビニAにユーザが8分間立寄っていたと判断する。
【0058】
そして、前回の送信から10分以上の経過がプローブ情報の送信の条件であるので、図2に示す例では、19時00分の情報が一回目の送信内容、19時01分から19時10分までの情報が二回目、19時11分、19時12分及び19時20分が三回目、となる。尚、19時20分の時点では、19時00分から19時10分までに収集された走行履歴は、送信済みである。そこで、本実施例では、プローブ情報の送信時点で、送信済みの走行履歴を再び送信しないように、送信済みであることを記憶する(図示はしていない)。但し、送信済みの走行履歴は消去されるようにしてもよい。
【0059】
次には、図4を用いて、情報提供センタ30の処理部31が主体となって繰り返し実行する、プローブ情報受信解析処理の内容を説明する。図4(a)は、プローブ情報受信解析処理を表すフローチャートである。
【0060】
この処理を開始すると、処理部31は、プローブ情報を受信したかを判断する(S210)。そして、受信したなら(S210:Yes)、受信したプローブ情報に含まれる固有IDに、一時IDが割り当てられているかをID変換表に基づいて判断する(S220)。図4(b)は、ID変換表の構成を表す説明図である。図4(b)に示すように、ID変換表は、予め定められた一時IDに、プローブ情報に含まれる固有IDを割り当てるための表であり、一時IDと固有IDとの対応関係を示すものである。このID変換表においては、各一時IDに対して、プローブ情報の最終の受信時刻の情報が関連付けられている。
【0061】
処理部31は、受信したプローブ情報が示す固有IDに、一時IDが割り当てられていないと判断すると(S220:No)、その固有IDを、固有IDが割り当てられていない何れかの一時IDに、新たに割り当てる(S230)。具体的には、対応する一時IDに、受信したプローブ情報が示す固有IDを対応付けるようにして、ID変換表に、当該固有IDを登録する。
【0062】
一方、受信したプローブ情報に含まれる固有IDに、一時IDが割り当てられていると判断すると(S220:Yes)、ID変換表の一時IDと固有IDの対応関係を変更せず(S230の処理を実行せず)、S240に移行する。
【0063】
そして、受信したプローブ情報に示された固有IDを、一時IDに変更し、その一時ID毎に整理して、プローブ情報記憶部33に、受信したプローブ情報を保存する(S240)。また、ID変換表において、受信したプローブ情報に対応する一時IDに関連付けられた最終受信時刻の情報を、現在時刻に更新して(S245)、S250に進む。一方、プローブ情報を受信していなければ(S210:No)、ここまでは何もせず、S250に進む。
【0064】
また、S250では、ID変換表に基づいて、最終受信時刻から所定時間(例えば8時間)が経過した一時IDが存在するか否かを判断する。そして、所定時間が経過した一時IDが存在しなければ(S250:No)、このプローブ情報受信解析処理を終える。一方、所定時間が経過した一時IDがあれば(S250:Yes)、その一時IDに関して、プローブ情報記憶部33に保存されたプローブ情報を解析し、その解析された情報に基づいて、施設統計情報DBを、更新する(S260)。その後、当該一時IDに対応する固有IDを、ID変換表から消去して(S270)、このプローブ情報受信解析処理を終える。
【0065】
尚、固有ID毎にプローブ情報を記憶せず、上述したように固有IDを一時IDに変換して記憶し、所定条件を満たすと固有IDと一時IDとの対応関係を消去する理由は、同じ固有IDで走行履歴を取得し続けると、プライバシーが侵害される可能性があるためである。本実施例では、この問題を回避するために、S250〜S270の処理を行う。
【0066】
上述したプローブ情報受信解析処理が繰り返し実施されると、図5に示すようなデータが、施設統計情報として施設統計情報DB32に記憶される。ここで、施設統計情報DB32の構成を詳述すると、施設統計情報DB32は、国内にある施設毎に、施設の名称及び位置の情報を有する。ここでは、各施設の名称及び位置の情報を「出発施設情報」と称する。また、この施設統計情報DB32は、施設毎の出発施設情報に対して、単一又は複数の次訪問施設情報を有する。
【0067】
次訪問施設情報は、対応する出発施設情報が示す施設の訪問者が、この施設を訪問した後、次に訪問した施設(以下、「次訪問施設」と称する。)の名称、位置、営業時間、休日の情報を表すものである。即ち、施設統計情報DB32は、各出発施設情報に対し、この施設の訪問者が次に訪れた各施設についての次訪問施設情報が関連付けられた構成にされている。
【0068】
また、各次訪問施設情報には、この情報が示す施設の訪問者についての統計情報として、訪問者の平均滞在時間及び訪問者数の情報からなる次訪問施設統計情報が関連付けられている。尚、平均滞在時間は、対応する出発施設情報が示す施設を訪問した後、当該次訪問施設を訪問した各経路案内装置10のユーザが当該施設(次訪問施設)に滞在した時間の平均値であり、訪問者数は、経路案内装置10のユーザの内、出発施設情報が示す施設を訪問した次に、当該次訪問施設を訪問したユーザの人数を表す。尚、これらの統計情報については、情報提供センタ30が、各経路案内装置10から受信したプローブ情報に基づいて、上述のS260の処理により、生成・更新する。
【0069】
また、各次訪問施設統計情報には、この統計情報を作成する基となったプローブ情報に基づいて作成されたユーザ履歴情報が関連付けられている。次訪問施設統計情報に関連付けられている各ユーザ履歴情報は、検索開始位置、発着日時、次訪問施設での滞在時間、及び、ドライバ情報から成る。検索開始位置とは、後で、図6〜図8を用いて説明する処理で設定する出発地の緯度・経度である。
【0070】
それゆえ、図6〜図8を用いて説明する処理をせずに、つまり、経路案内装置10の経路案内によらずに、ユーザが車両を走行させた場合は、検索開始位置の情報としては何も記録されない。また、発着日時とは、出発施設を出発した日時を発日時、次訪問施設に到着した日時を着日時とした、二つの日時の情報である。この他、滞在時間とは、次訪問施設の到着日時から当該次訪問施設を出発した日時までの時間である。また、ここでのドライバ情報とは、図2を用いて説明したドライバ情報から固有IDを除いた残りの情報である。
【0071】
ここで、発着日時の特定方法を説明する。まず発日時については、処理部31が、プローブ情報記憶部33に記憶されたプローブ情報から、次訪問施設に対応する出発施設を出発した日時を読み出し、その日時を発日時とする。そして着日時については、処理部31が、プローブ情報記憶部33に記憶されたプローブ情報から、次訪問施設に到着した日時を読み出し、その日時を着日時とする。
【0072】
施設統計情報DB32が記憶する各施設の施設統計情報は、このような構成の出発施設情報、次訪問施設情報、次訪問施設統計情報、及び、ユーザ履歴情報から構成されている。
【0073】
ところで、図5に示す施設統計情報は、図2で説明したプローブ情報に基づくユーザ履歴情報が最上段に保存された例であり、このプローブ情報は、ユーザがレストランAからコンビニAへと移動した場合に生成されるプローブ情報である。
【0074】
即ち、図2に示すプローブ情報を受信した場合、処理部31は、対応するユーザ履歴情報を、レストランAについての出発施設情報及びコンビニAについての次訪問施設情報に関連付けて、施設統計情報DB32に登録する。具体的に、ここでは、ユーザ履歴情報として、19時0分発・19時12分着との発着日時情報、8分との滞在時間情報を含むユーザ履歴情報を、コンビニAについての次訪問施設情報に関連付け、施設統計情報DB32に登録する。
【0075】
次に、ユーザインタフェースを通じてユーザからドライブコース案内指令が入力されると、CPU20aが実行するドライブコース設定案内処理について説明する。図6は、CPU20aが主体となって実行するドライブコース設定案内処理を表すフローチャートである。
【0076】
この処理が開始されると、CPU20aは、位置検出器11から入力される検出信号に基づいて特定される自車両の現在位置を出発地に設定する(S302)。次に、立寄り施設を直接入力するか否かを問合せるメッセージを表示部14に表示して、問合せに対する回答の入力をユーザへ促し、ユーザインタフェースとしての操作スイッチ群12又は音声入力部13を通じ、上記メッセージに対する回答を取得する(S305)。
【0077】
そして、当該回答が、立寄り施設を直接入力するとの回答であれば(S305:Yes)、S310に移行し、ユーザが立寄りを希望する施設(訪問希望施設)を複数選択可能な選択画面であって、施設統計情報記憶部23に記憶されている施設をリストアップした選択画面を表示部14に表示して、選択画面に対する操作情報を、ユーザインタフェースを通じて取得する。即ち、ここでは、ユーザが立寄りを希望する施設の情報(リストにおける施設の選択情報)を、ユーザが立寄りを希望する施設の数だけ取得する。そして、取得したユーザが立寄りを希望する施設の全てを、立寄り施設に設定して、S315に移行する。
【0078】
一方、立寄り施設を直接入力するか否かとの問合せに対する回答が、立寄り施設を直接入力しないとの回答であれば(S305:No)、S310の処理を実行せずに、S315に移行する。
【0079】
また、S315に移行すると、CPU20aは、目的地を直接入力するか否かを問合せるメッセージを表示部14に表示して、ユーザに対し問合せに対する回答の入力を促し、ユーザインタフェースを通じ、上記メッセージに対する回答を取得する。
【0080】
そして、ユーザが目的地を直接入力するとの回答を取得した場合には(S315:Yes)、表示部14に、上下左右にスクロール可能な地図画面であって、ユーザインタフェースを通じて目的地とする地点を入力可能な地図画面を表示して、ユーザに対し目的地の入力操作を促し、ユーザインタフェースを通じ、目的地とする地点の情報を取得する。即ち、地図画面を通じて、ユーザから、目的地を特定する情報(緯度・経度など)を取得する。そして、取得した情報から特定される地点を目的地に設定する(S320)。その後、S325に移行する。
【0081】
一方、当該回答が、目的地を直接入力しないとの回答であれば(S315:No)、S320の処理を実行せず、S325に移行する。
S325に移行すると、CPU20aは、終了希望日時の入力画面を、表示部14に表示して、ユーザインタフェースを通じ、終了希望日時の情報をユーザから取得する。この終了希望日時は、経路案内の終了を希望する日時を表すものとして取扱われ、この日時までに経路案内を終了できる経路をユーザに案内するために、後の処理で用いられる。
【0082】
このようにして、S325での処理を終えると次に、CPU20aは、ユーザインタフェースを通じ、終了希望距離を入力するか否かを問合せるメッセージを表示部14に表示して、問合せに対する回答の入力をユーザへ促し、ユーザインタフェースを通じ、上記メッセージに対する回答を取得する(S326)。終了希望距離とは、S302で設定された出発地から目的地までの直線距離が、ここで設定された距離以内であるような経路でなければならないという条件を与える情報であり、ユーザによって入力された場合には、後の処理で用いられる。
【0083】
そして、当該回答が、終了希望距離を入力するとの回答であれば(S326:Yes)、S327に移行し、終了希望距離を入力可能な画面を表示部14に表示して、終了希望距離の情報を、ユーザインタフェースを通じて取得する。その後、S3300に進む。
【0084】
一方、当該回答が、終了希望距離を入力しないとの回答であれば(S326:No)、S327の処理を実行せずに、S3300に進む。また、S3300では、起点施設設定処理を行い、起点施設を設定すると共に、出発地から起点施設までの経路を探索する。
【0085】
起点施設について説明すると、本実施例の経路案内装置10は、ドライブコース設定案内処理にて、ある施設からまた別の施設へと移動する経路を探索するように構成されている。そのため、その経路探索に先立ち、その経路探索の起点となる施設を一つ決定する必要がある。その経路探索の起点となる施設が起点施設である。
【0086】
ここで、S3300の起点施設設定処理を図7を用いて説明する。図7は、CPU20aが主体となって実行する起点施設設定処理を表すフローチャートである。この処理が開始されると、CPU20aは、出発地が、施設統計情報記憶部23に施設統計情報として登録された施設上の地点であるかを判断する(S3302)。そして、出発地が施設上の地点でなければ(S3302:No)、S3310に進む。
【0087】
一方、出発地が施設上の地点であれば(S3302:Yes)、出発地にある当該施設を起点施設として設定するか否かを問合せるメッセージを表示部14に表示して、問合せに対する回答の入力をユーザへ促し、ユーザインタフェースを通じ、上記メッセージに対する回答を取得する。そして、当該回答が、出発地の施設を起点施設として設定するとの回答であれば(S3305:Yes)、出発地の施設を起点施設として設定し(S3307)、この起点施設設定処理を終える。一方、出発地の施設を起点施設として設定しないとの回答であれば(S3305:No)、S3310に進む。
【0088】
S3310に進むと、CPU20aは、起点施設を直接入力するか否かを問合せるメッセージを表示部14に表示して、問合せに対する回答の入力をユーザへ促し、ユーザインタフェースを通じ、上記メッセージに対する回答を取得する。そして、当該回答が、直接入力するとの回答であれば(S3310:Yes)、S3320に移行し、ユーザが起点施設として所望する施設を選択可能な選択画面であって、施設統計情報記憶部23に記憶されている施設をリストアップした選択画面を表示部14に表示して、選択画面に対する操作情報を、ユーザインタフェースを通じて取得し、その取得した情報が表す施設を起点施設として仮設定して、S3370に進む。仮設定とは、後の処理で変更される場合がある一時的な設定のことである。
【0089】
一方、当該回答が、起点施設を直接入力しないとの回答であれば(S3310:No)、表示部14に、上下左右にスクロール可能な地図画面であって、ユーザインタフェースを通じて任意の地点を入力可能な地図画面を表示して、ユーザに対し立寄りを開始したいおおよその地点の入力操作を促し、ユーザインタフェースを通じて地点の情報を取得する。また、半径を入力可能な画面を表示して、ユーザに対し半径の入力操作を促し、ユーザインタフェースを通じて半径の情報を取得する。即ち、立寄り地域を定める情報(中心位置としての緯度・経度及び半径)を、ユーザから取得する(S3330)。
【0090】
そして、端末通信部24を介して情報提供センタ30と通信し、施設統計情報DB32に記憶されている情報のなかから、S3330で設定した立寄り地域としての円領域内に位置する各施設の施設統計情報を全て取得する(S3340)。尚、ここでは、施設Aについての出発施設情報を含む施設統計情報を、特に「施設Aの施設統計情報」と称する。
【0091】
具体的には、端末通信部24を介して、情報提供センタ30に対し、その立寄り地域の情報を、施設統計情報要求信号と共に送信する。そうすると、情報提供センタ30の処理部31が、情報提供センタ通信部34を介して、上記要求信号と共に、その立寄り地域の情報を受信し、施設統計情報DB32に記憶されている施設統計情報のなかから、その立寄り地域内に位置する施設の施設統計情報を抽出し、抽出した施設統計情報を、情報提供センタ通信部34を介して、経路案内装置10に返信する。上記要求信号送信元の経路案内装置10では、このようにして、情報提供センタ30から送信されてくる上記立寄り地域内の施設についての施設統計情報を、端末通信部24を介し、取得する。
【0092】
また、S3340では、取得した施設統計情報の出発施設情報が示す、上記立寄り地域内の全施設を、起点施設の候補として、設定する。
そして次に、ユーザ好み設定情報の使用が「有効」に設定されているか、それとも「無効」に設定されているかを判定する(S3350)。ユーザ好み設定情報とは、ユーザが好む施設の属性を表す設定情報である。本実施例において、ユーザの好みは、ユーザによる登録とユーザの行動履歴とを加味して定められ、この情報は、NVRAM20dに記憶される。
【0093】
施設の属性としては、温泉などの入浴施設、運動施設、美術館・博物館などを挙げることができる。本実施例では、入浴施設を「好み」としてユーザが予め設定していれば、入浴施設がユーザに好まれていると判断する。また、どの属性の施設にどれくらいの頻度で立寄ったかをNVRAM20dに記憶しておき、その頻度が所定の閾値を超える属性の施設が、ユーザに好まれていると判断する。
【0094】
そして、ユーザ好み設定情報の使用が「有効」に設定されていれば(S3350:Yes)、S3340で設定した起点施設の候補から、ユーザ好み設定情報が示すユーザの好みに適合しない施設の情報を除外する(S3352)。一方、ユーザ好み設定が「無効」に設定されていれば(S3352:No)、S3352の処理をせずにS3354に進む。
【0095】
また、S3354に進むと、CPU20aは、起点施設の候補(S3352の処理を実行した場合には、上記除外後の候補)のなかに、訪問者数の合計が予め定められた閾値を越える施設があるかを判断する。
【0096】
訪問者数の合計とは、出発施設情報に対応付けられた、各次訪問施設統計情報に含まれる訪問者数を全て合計した値である。例えば、施設Aに対応する次訪問施設がB(訪問者数:10人)、C(訪問者数:20人)及びD(訪問者数:30人)とすれば、施設Aの訪問者数の合計は3つの訪問者数の値を合計して60人となる。この処理をする理由は、訪問者数の合計が少ない施設を起点施設に選ぶと、後の処理で訪問者数が少ない施設を次訪問施設として選ぶことにつながるので、閾値以下の値を有する施設を後の処理で除くために、そのような施設が候補に含まれているか否かを判断する必要があるからである。
【0097】
そして、起点施設の候補のなかに、訪問者数の合計が閾値を越える施設がなければ(S3354:No)、S3310に戻る。一方、起点施設の候補のなかに訪問者数の合計が閾値を越える施設があれば(S3354:Yes)、S3355に進む。
【0098】
S3355に進むと、CPU20aは、訪問者数の合計が閾値を越える施設を、起点施設の最終候補として設定して(S3355)、最終候補のなかから、訪問者数の合計が最大の施設を、起点施設として仮設定する(S3360)。そして、仮設定したことに伴って、S3360で仮設定した起点施設を、最終候補から除外する(S3365)。その後、S3370に進む。
【0099】
S3370に進むと、CPU20aは、出発地から仮設定された起点施設までの経路を仮経路として探索し、この仮経路をRAM20bに保存すると共に、当該起点施設に到着が予想される日時(以下、「予想到着日時」とする。)を計算して、予想到着日時の情報を取得する(S3370)。
【0100】
そして、上記算出した予想到着日時が、上記起点施設の営業時間内であり、かつ、施設統計情報に含まれる平均滞在時間を予想到着日時に足した日時が、営業時間内であるか否かを判断する(S3380)。そして、予想到着日時が、起点施設の営業時間内であり、かつ、施設統計情報に含まれる平均滞在時間を予想到着日時に足した日時が営業時間内である、という条件を満たさなければ(S3380:No)、現在の仮設定を破棄する(S3385)。
【0101】
そして、起点施設の最終候補として設定されている施設が現在あるか否かを判断する(S3390)。そして、最終候補に設定されている施設が現在あれば(S3390:Yes)、S3360に戻り、最終候補に設定されている施設がなければ(S3390:No)、S3310に戻る。
【0102】
一方、予想到着日時が、起点施設の営業時間内であり、かつ、施設統計情報に含まれる平均滞在時間を予想到着日時に足した日時が営業時間内であれば(S3380:Yes)、起点施設として仮設定されている施設を、起点施設に本設定し(S3395)、当該起点施設設定処理を終了する。尚、これ以降(S340以降)で用いられる起点施設は、S3395で本設定された施設である。
【0103】
以上に説明したように、S3300で起点施設設定処理を終えると、CPU20aは、S340に進み(図6参照)、S310での立寄り施設の入力、及び、S320での目的地の入力、の少なくとも一方があったかを判断する。そして、少なくともどちらかの一方の入力があったと判断すると(S340:Yes)、上記起点施設設定処理のS3395又はS3307で設定(本設定)された起点施設を始点とした経路を探索して、この探索結果に基づき、新たに仮経路を設定し、これをRAM20bに保存する(S342)。具体的に、S3307の処理を経て起点施設設定処理を終了している場合には、探索された起点施設を始点とした経路を、仮経路に設定し、S3395の処理を経て起点施設設定処理を終了している場合には、S3370で保存した出発地から起点施設までの仮経路に、今回探索した起点施設を始点とする経路を接続して、出発地を始点として起点施設を経由する経路を、新たな仮経路に設定する。そして、この仮経路の情報を、RAM20bに保存する。また、S342では、設定した仮経路の最終地点への到着日時を予想して、予想した最終地点への到着日時を、予想到着日時としてRAM20bに保存する。その後、S345に進む。
【0104】
尚、S342で、起点施設を始点とした経路がどのように探索されるかを場合分けして説明すると、目的地のみの入力があった場合には、起点施設から目的地までの経路が仮経路として設定される。一方、立寄り施設のみが入力された場合には、S310で設定された立寄り施設を中継する起点施設を始点とした経路のうち、移動距離が最短となる経路が仮経路として設定される。
【0105】
この他、目的地と立寄り施設の両方が入力された場合には、S310で設定された立寄り施設の全てを中継する起点施設から目的地までの経路のうち、移動距離が最短となる経路が仮経路として設定される。
【0106】
一方、何れの入力も無かったならば(S340:No)、起点施設を始点とした経路の探索はせずに、S345に進む。つまり、S3370で設定した仮経路を、以降の処理でも仮経路として用いる。
【0107】
また、S310での立寄り地の入力およびS315での目的地の入力の何れも実行されておらず、かつ、S3307で出発地の施設を起点施設に設定していれば、仮経路は探索されていないことになる。この場合は、移動時間がゼロ、出発地から目的地までの距離もゼロの経路が仮経路として設定されているとして取り扱って、次に述べるS345及びS352の処理を実行する。
【0108】
S345に進むと、CPU20aは、現在設定されている仮経路の終点である仮経路最終地点への予想到着日時が、S325で入力された終了希望日時よりも早いかを判断する(S345)。そして、仮経路最終地点への予想到着日時が、S325で入力された終了希望日時よりも遅いと判断すると(S345:No)、このドライブコース設定案内処理で、これまでに入力または設定された全ての情報を消去して(S355)、S302に戻る。
【0109】
一方、仮経路の探索によって得られた仮経路最終地点の予想到着日時が、終了希望日時よりも早いと判断すると(S345:Yes)、S350に進む。
S350に進むと、S327の処理で終了希望距離が入力されたかを判断する。そして、終了希望距離が入力されていなければ(S350:No)、S3600に進む。
【0110】
これに対し、終了希望距離が入力されていれば(S350:Yes)、現在設定されている仮経路の始点から終点までの直線距離が、この終了希望距離より短いか否かを判断する(S352)。そして、現在設定されている仮経路の始点から終点までの直線距離がこの終了希望距離より短ければ(S352:Yes)、S3600に進む。一方、現在設定されている仮経路がこの終了希望距離より長ければ(S352:No)、この処理で入力または設定された全ての情報を消去して(S355)、S302に戻る。
【0111】
このように、ドライブコース設定案内処理の前半では、仮経路が、ユーザが希望する終了希望日時や終了希望距離を満たしているかを確かめる。その後、自動的に立寄り施設を追加設定してドライブコース(案内経路)を探索するS3600の処理に進む。
【0112】
S3600に進むと、CPU20aは、図8に示す立寄り施設・案内経路設定処理を実行することで(S3600)、上述したように、自動的に立寄り施設を追加設定してドライブコースを探索し、これを案内経路に設定する。CPU20aは、この立寄り施設・案内経路設定処理を終えると、これまでの処理において情報提供センタ30から取得した施設統計情報に基づいて、施設統計情報記憶部23の情報を更新し(S370)、本設定された案内経路を、表示部14及び音声出力部15を通じてユーザに案内する(S375)。その後、当該ドライブコース設定案内処理を終了する。
【0113】
続いて、図8を用いて、CPU20aが、S3600で実行する立寄り施設・案内経路設定処理を説明する。図8は、立寄り施設・案内経路設定処理を表すフローチャートである。この処理を開始すると、CPU20aは、起点施設の位置を中心とし、所定半径の円領域を、訪問地域として設定する(S3605)。具体的に、初回実行時には、S3300で定められた起点施設の位置に基づいて上記訪問地域を設定し、二回目以降には、S3655で再設定された起点施設の位置に基づいて上記訪問地域を設定する。
【0114】
次に、現在において起点施設に設定されている施設の施設統計情報を、情報提供センタ30から取得する。具体的な方法はS3325での方法と同様である。そして、取得した施設統計情報に含まれる次訪問施設情報が示す各施設を、立寄り施設の候補として設定する(S3610)。そして、S3610で設定した立寄り施設の候補のうち、S3605で設定した訪問地域の領域外に位置する施設を、立寄り施設候補から除外する(S3612)。
【0115】
次に、目的地がS320で設定されたかを判断する(S3615)。目的地が設定されていれば(S3615:Yes)、S342で設定した仮経路の情報をRAM20bから読み出し、この仮経路に沿う領域であって当該仮経路から所定距離内の領域を、基準地域に設定し、この基準地域から外れて位置する施設を、S3610で設定した立寄り施設の候補から除外する(S3620)。その後、S3625に進む。一方、目的地が設定されていない場合には(S3615:No)、S3620の処理を行わずにS3625に進む。
【0116】
ここで一旦、基準地域の説明をする。図9は、基準地域の具体例を示した図である。基準地域は、既に設定されている仮経路を基に定められる。具体的に、本実施例では、仮経路の始点に、所定半径の円の中心を配置して、円の中心が仮経路に沿うように、当該円を目的地まで動かしたときに、円領域内に一時でも含まれる地域を、基準領域として定める。
【0117】
図9では、この基準地域を、ドットで塗りつぶして表す。S3620では、この基準地域外に位置する施設を立寄り施設の候補から外し、基準地域内に位置する施設のみを対象に立寄り施設を決定することで、ユーザからの指示に基づき設定した仮経路から大きく遠回りにならないようにして、ドライブコースを探索する。
【0118】
話を戻して、S3625に進むと、CPU20aは、現在において起点施設または立寄り施設または目的地に設定されている施設を、立寄り施設の候補から除外する。そして、S3610で設定された立寄り施設の候補(但し、S3620、S3625で除外された施設は、当然含まれない。)のなかで訪問者数が最も多い施設(すなわち、立寄り候補の施設のなかで、現在設定されている起点施設の次に立寄った人の数が、最も多い施設)を立寄り施設として設定する(S3630)。その後、立寄り施設の候補から、S3630で設定した立寄り施設を除外する(S3635)。
【0119】
次に、これまでに設定した全ての立寄り施設(即ち、S310でユーザによって直接入力された施設、S3300で設定(本設定)された起点施設、及び、当該立寄り施設・案内経路設定処理のS3630及びS3670で設定された施設の全て。但し、S3660で除外された立寄り施設を除く。)を中継する経路を探索する(S3636)。
【0120】
ここで、S3636での具体的な経路の探索方法を説明する。まず、設定した立寄り施設をどのような順序で立寄る経路を探索するかについては、あらゆる立寄り順序を経路探索の対象として、それに対応する経路をすべて探索する。
【0121】
また、目的地入力や立寄り施設の入力の有無で場合分けして説明すると、S320で目的地の入力があった場合には、S302で設定された出発地(即ち現在地)から目的地までの経路であって、これまでに設定されている全ての立寄り施設(起点施設も含む)を中継する経路を探索する。一方、目的地の入力がなかった場合には、S302で設定された出発地を始点とした経路であって、これまでに設定された全ての立寄り施設を中継する経路を探索する。尚、この探索の際には、立寄り施設(起点施設も含む)の立寄り順序の並べ替えの結果として、最後に立寄ることになった施設を終点とする出発地からの経路を探索する。
【0122】
また、S3675の実行後に行うS3636では、S3675で設定された施設も含む全ての立寄り施設を中継する経路を、上述した手法で探索する。
そして、S3636での探索結果に基づき、経路に含まれる全ての施設に関し、営業時間内に到着でき、かつ、施設への予想到着日時に平均滞在時間を足した日時が営業時間内である経路(換言すると、全ての施設を営業時間内に回れる経路)を少なくとも一つ探索できたかを判断する(S3637)。ここで、経路に含まれる全ての施設に関して、営業時間内に到着でき、かつ、予想到着日時に平均滞在時間を足した日時が営業時間内である経路を一つも探索できなかったのであれば(S3637:No)、S3660に進む。
【0123】
一方、営業時間内に到着でき、かつ、予想到着日時に平均滞在時間を足した日時が営業時間内である経路を一つでも探索できたのであれば(S3637:Yes)、該当する経路のうち、最も移動距離が短い経路を選択して、選択した経路を、ユーザに案内するドライブコース、すなわち、案内経路の候補に設定すると共に、この経路についての移動距離及び予想される最終地の到着日時を算出し(S3640)、S3645に進む。但し、この到着日時は、経路探索によって算出される移動時間と、各施設の施設統計情報が示す平均滞在時間と、を現在日時に足し合わせた日時である。
【0124】
S3645に進むと、CPU20aは、S3640で算出した到着日時が、S325で入力された終了希望日時よりも早いかを判断する(S3645)。そして、S3640で算出した到着日時が終了希望日時よりも遅いのであれば(S3645:No)、S3660に進む。一方、S3640で記憶した到着日時が終了希望日時よりも早いのであれば(S3645:Yes)、S327で終了希望距離が入力されているかを判断する(S3647)。そして、終了希望距離が入力されていなければ(S3647)、S3650に進む。
【0125】
一方、終了希望距離が入力されていれば(S3647)、出発地から経路の最終地点までの直線距離が終了希望距離よりも短いかを判断する(S3648)。そして、直線距離が、終了希望距離よりも長ければ(S3648:No)、S3660に進む。一方、終了希望距離よりも短いのであれば(S3648:Yes)、S3650に進む。
【0126】
また、S3650に進むと、CPU20aは、立寄り施設の候補の設定を消去して無効にし(S3650)、更に、起点施設を直前のS3630で設定された施設に変更し(S3655)、S3605に戻る。このようにして、S3605〜S3655の処理を繰返し実行することにより、CPU20aは、起点施設(S3300又はS3655で設定された施設)から所定エリア内に位置する施設の内、当該起点施設から訪問した人数が最も多い施設を、次訪問施設情報に基づき探索し、当該起点施設から訪問した人数が最も多い施設を、次の立寄り施設に設定する動作を繰り返す。
【0127】
即ち、本実施例では、S3300で設定した起点施設を基準として、当該起点施設から訪問した人数が最も多い施設を、新たにユーザに向けて案内する立寄り施設に決定し(S3630)、更に、直前に決定した施設(S3655で再設定する起点施設)を基準にして、当該施設から訪問した人数が最も多い施設を、新たにユーザに向けて案内する立寄り施設に決定する(S3630)動作を、予め定められた終了条件が満足されるまで、即ち、S3645又はS3648でNoと判断されるまで、繰返し実行することにより、人気のある複数の施設をユーザに向けて案内する立寄り施設に決定する。
【0128】
一方、S3660に進んだ場合は、立寄り施設として直前のS3630で設定した施設を立寄り施設から除外する(S3660)。次に、現在設定されている立寄り施設の候補の中に、立寄り施設として設定可能な施設が残されているか否かを判断する。即ち、立寄り施設の候補として、一以上の施設が設定されているか否かを判断する(S3665)。
【0129】
そして、立寄り施設の候補に設定されている施設があれば(S3665:Yes)、立寄り施設の候補に設定されている施設のなかで訪問者数が最多の施設(すなわち、立寄り候補の施設のなかで、現在設定されている起点施設の次に立寄った人の数が、最も多い施設)を立寄り施設として設定し(S3670)、S3670で設定された施設を、立寄り施設の候補から除外する(S3675)。その後、S3636に戻る。
【0130】
このようにしてS3636〜S3675の処理を繰り返し実行することにより、CPU20aは、起点施設の周囲に位置する施設に、立寄り施設に適する施設、すなわち終了希望日時を過ぎないように経路を案内できる施設であって、終了希望距離の設定がある場合には終了希望距離を超えない経路を案内できる施設があるか否かを洩れなくチェックする。そして、立寄り施設に適する施設が一つも無い場合に限って、S3680に進む。
【0131】
換言すると、立寄り施設の候補に設定されている施設が無ければ(S3665:No)S3680に進む。そして、S3680では、直前のS3640で案内経路の候補に設定された経路を、ユーザに案内する案内経路として設定する。すなわち、この段階で立寄り施設として設定されている施設を、立寄り施設として最終決定して、これらを中継する出発地からの経路(目的地が設定されている場合には目的地までの経路)を、案内経路として設定する(S3680)。その後、この立寄り施設・案内経路設定処理を終える。
【0132】
尚、このようにして設定された案内経路は、S375の処理により表示部14に表示されて、車両乗員に向けて案内される。即ち、上述したように設定した立寄り施設を順次立ち寄るように車両を誘導する経路が車両乗員に向けて案内される。従って、本実施例の経路案内装置10を用いれば、ユーザは、立寄り施設を手動で設定しなくても、人気のある施設を立寄り可能なドライブコースを、経路案内装置10に案内させることができ、ドライブを快適に楽しむことができる。
【0133】
以上に説明した内容をまとめると、経路案内装置10は、施設統計情報DB32が記憶する施設統計情報を取得(S3340、S3610)し、これに基づいて、立寄り施設を決定する(S3300、S3600)ので、ユーザに対し客観的に好ましい施設を立寄り施設として決定することができる。
【0134】
また、経路案内装置10は、施設統計情報に基づき、訪問者数の多い施設を優先的に立寄り施設に決定する(S3360、S3630)ので、訪問者数という統計的に得られる客観的な指標を用いて、ユーザに喜ばれる施設を案内することができ、ユーザに対して好適なドライブコースを案内できる。
【0135】
その他、経路案内装置10では、立寄り地域の情報に基づき、自動で立寄り施設を決定する(S3360)ので、ユーザは、任意の地域を選ぶだけで、その地域周辺のドライブコースの提示を受けることができ、従来のように印刷物等を調べなくても、好適なドライブコースの情報を得ることができる。換言すると、この経路案内装置10によれば、立寄り地域をユーザに詳細に設定させなくとも、ユーザにより指定された立寄り地域の情報を基に、ユーザに好適な複数の施設を、案内することができる。
【0136】
また、経路案内装置10は、情報提供センタ30が記憶する施設統計情報に含まれる次訪問施設情報及び次訪問施設統計情報に基づき立寄り施設を決定する(S3630)ので、ユーザが指定した地域内の施設を起点として、この施設を訪問した者に、人気のある施設を順次回ることが可能なドライブコースを、ユーザに案内することができる。
【0137】
この他、経路案内装置10によれば、ユーザが直接指定した立寄り施設を含む複数個の施設を中継するドライブコースを案内することができる(S310)ので、ユーザが訪問を希望する施設が予め定まっており、その施設付近の施設に立寄りたい場合に、その施設周辺の好適な施設を案内することができる。
【0138】
また、経路案内装置10は、ユーザから目的地が指定されると、予め定められた出発地からその目的地までの経路であって、人気のある施設を立寄り可能な経路をユーザに案内する(S3600)ので、目的地が定まっていてユーザが道中に寄り道をしたいときに、ユーザにとって好適な施設に立寄りながら目的地に向かう経路を案内することができる。
【0139】
また、経路案内装置10は、目的地が指定されると仮経路を探索し、仮経路に沿う地域であって、仮経路を基準とする所定地域内に位置する施設の一群のなかから、立寄り施設を決定する(S3620)ので、出発地から目的地までの最適な経路から過度に遠回りになるのを避けながら、目的地までの好適なドライブコースをユーザに案内することができる。
【0140】
また、経路案内装置10は、終了希望日時の情報に基づき、この終了希望日時以前に、案内経路の最終地へ到着することができるように、ユーザに向けて案内する施設を決定するので(S3645,S3660,S3670)、ユーザが所望する日時までに案内経路の終点まで移動できるように、施設を案内することができて、ユーザに対して好適なドライブコースを案内することができる。
【0141】
この他、経路案内装置10は、施設統計情報に含まれる営業時間の情報と平均滞在時間とを取得し、各施設を利用可能な日時に、つまり、各施設の営業時間内に到着可能で、かつ、営業終了時刻よりも各施設の平均滞在時間分以上は前の日時に、各施設に到着できるように案内する施設を決定する(S3637,S3640)ので、施設に到着しても営業時間外で利用できないことが出発前から明らかな施設を、ユーザに向けて案内することを防止できる。
【0142】
また、本発明は、本実施例に限定されず、種々の態様を採りうる。
例えば、情報提供センタ30が、ドライブコース設定案内処理の一部を実行して、その結果を経路案内装置10に送信するようにしてもよい。ドライブコース設定案内処理の一部とは、例えば、立寄り施設・案内経路設定処理である。立寄り施設・案内経路設定処理を情報提供センタ30が実行するように構成すれば、立寄り施設・案内経路設定処理に含まれるループ処理において、情報提供センタ30と経路案内装置10とが何度も通信をする必要がなくなる。
【0143】
その他、上記実施例では、S3630などで、立寄り施設の候補から、立寄り施設に設定する施設を決定するときの条件が、施設の営業時間内に到着可能な施設のなかで、訪問者数が最多の施設という条件であったが、さらに次の条件を満足するようにして、経路案内装置10を構成してもよい。
・1:出発地からの距離が近い施設ほど上位にする。
・2:到着までの時間が短い施設ほど上位にする。
・3:所定日時以降に他のユーザが立寄った施設のなかで、出発地から到着するまでの時間が短い施設ほど上位にする。
・4:あらかじめ学習したユーザの嗜好にあっている施設を、あってない施設より上位にする。
・5:気象条件にあっている施設をより上位にする。
・6:指定エリア内の施設を、指定エリア外の施設より上位にする。
・7:個人の属性にあっている施設をより上位にする。
・8:所定の地点(自宅など)までの経路に近い施設をより上位にする。
・9:ユーザに指定された施設種別の施設を、指定外の施設より上位にする。
・10:ユーザに指定された個人属性の他のユーザが立寄った施設を、指定外の施設より上位にする。
【0144】
また、経路案内装置10と情報提供センタ30とが通信できない状態のときには、経路案内装置10は、上述した実施例で情報提供センタ30から情報を取得するステップにおいて、情報提供センタ30から情報を取得するかわりに、施設統計情報記憶部23から施設統計情報を取得するようにしてもよい。
【0145】
また、本発明は、車載用の経路案内装置ではなく、固定端末に採用されてもよい。例えば、コンビニエンスストアや高速道路の休憩所などに経路案内装置を設置し、ドライブコース設定案内処理の結果を印刷したり、携帯電話に転送したりしてユーザに提供してもよい。この他、本発明は、車載用の経路案内装置ではなく、携帯電話などに採用されてもよい。
【0146】
また、S3640での複数の経路から一つの経路を選ぶ処理で、施設の立寄り順序のうち、ユーザにとって都合の悪い順序を選択の対象外としてもよい。都合の悪い順序とは、例えば、運動施設と、この運動施設の次訪問施設としての浴場とが立寄り施設に設定された場合、この順序を逆にするのは、ユーザにとって都合が悪いと考えられる。つまり、浴場の次に運動施設、というような立寄り順序を選択の対象外とする。
【図面の簡単な説明】
【0147】
【図1】情報提供システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】プローブ情報の具体例を表す図である。
【図3】プローブ情報生成送信処理を示すフローチャートである。
【図4】プローブ情報受信解析処理を示すフローチャートである。
【図5】施設統計情報DBに記憶されるデータの具体例を示す説明図である。
【図6】ドライブコース設定案内処理を示すフローチャートである。
【図7】起点施設設定処理を示すフローチャートである。
【図8】立寄り施設・案内経路設定処理を示すフローチャートである。
【図9】基準地域の具体例を表す図である。
【符号の説明】
【0148】
1…経路案内システム、5…インターネット網、10…経路案内装置、11…位置検出器、11a…GPS受信機、11b…ジャイロスコープ、11c…距離センサ、11d…地磁気センサ、12…操作スイッチ群、13…音声入力部、14…表示部、15…音声出力部、16…外部情報入出力部、17…地図データ入力器、20…制御部、20a…CPU、20b…RAM、20c…ROM、20d…NVRAM、21…走行履歴記憶部、22…個人情報記憶部、23…施設統計情報記憶部、24…端末通信部、30…情報提供センタ、31…処理部、32…施設統計情報DB、33…プローブ情報記憶部、34…情報提供センタ通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の施設とこれらの各施設を訪れた訪問者の統計情報とが対応付けられてなる施設統計情報を記憶する施設統計情報記憶手段と、
前記施設統計情報記憶手段が記憶する前記施設統計情報に基づき、ユーザに向けて案内する施設を決定する案内施設決定手段と、
予め定められた出発地から、前記案内施設決定手段によって決定された施設を順次訪問可能な経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段によって探索された前記案内施設決定手段によって決定された施設を順次訪問可能な経路を案内する経路案内手段と、
を備えることを特徴とする経路案内システム。
【請求項2】
前記施設統計情報は、施設毎に、当該施設を訪問した人数の情報を含むものであって、
前記案内施設決定手段は、訪問した人数が多い施設を優先的に、前記ユーザに向けて案内する施設に決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の経路案内システム。
【請求項3】
ユーザ操作可能な入力手段を通じ、外部から、施設の立寄り地域の情報を取得する地域情報取得手段、
を備え、
前記案内施設決定手段は、前記地域情報取得手段が取得した立寄り地域の情報に基づき、前記ユーザに向けて案内する施設を決定する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の経路案内システム。
【請求項4】
前記案内施設決定手段は、前記施設統計情報に基づき、前記立寄り地域内に位置する施設群から、前記ユーザに向けて案内する施設を一つ決定すると共に、前記決定した施設を起点として、所定条件を満足する一つ又は複数の施設を前記ユーザに向けて案内する施設に決定することにより、前記ユーザに向けて案内する施設として複数の施設を決定する
ことを特徴とする請求項3に記載の経路案内システム。
【請求項5】
前記施設統計情報は、施設毎に、当該施設の訪問者が当該施設を出発した後、次に訪問した施設の一群を表す次訪問施設情報と、前記次訪問施設情報が表す施設毎に、前記出発した施設の次に当該施設を訪問した人数を表す訪問者数情報と、を含むものであり、
前記案内施設決定手段は、前記施設統計情報に基づき、前記立寄り地域内に位置する施設群から、前記ユーザに向けて案内する施設を一つ決定すると共に、前記決定した施設を基準として、当該基準とする施設から訪問した人数が最も多い施設を、新たに前記ユーザに向けて案内する施設に決定し、更に、直前に決定した施設を基準にして、当該施設から訪問した人数が最も多い施設を、新たに前記ユーザに向けて案内する施設に決定する動作を、予め定められた終了条件が満足されるまで、繰返し実行することにより、複数の施設を前記ユーザに向けて案内する施設に決定する
ことを特徴とする請求項3又は請求項4記載の経路案内システム。
【請求項6】
ユーザ操作可能な入力手段を通じ、外部から、訪問希望施設の情報を取得する訪問希望施設情報取得手段、
を備え、
前記案内施設決定手段は、前記訪問希望施設情報取得手段が取得した前記訪問希望施設の情報と、前記施設統計情報と、に基づき、前記訪問希望施設を含む複数個の施設を、前記ユーザに向けて案内する施設に決定する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の経路案内システム。
【請求項7】
前記訪問希望施設情報取得手段は、前記訪問希望施設として、複数個の施設の情報を取得可能な構成にされている
ことを特徴とする請求項6に記載の経路案内システム。
【請求項8】
前記経路探索手段は、前記順次訪問可能な経路として、予め定められた出発地から、ユーザ操作可能な入力手段を通じて外部から指定された目的地までの経路であって、前記案内施設決定手段によって決定された施設を経由する経路を探索する
ことを特徴とする請求項1から請求項7までの何れかに記載の経路案内システム。
【請求項9】
前記経路探索手段は、前記案内施設決定手段によって決定された施設を順次訪問可能な経路を探索するのに先駆けて、前記予め定められた出発地から前記目的地までの経路を探索する構成にされ、
前記案内施設決定手段は、前記施設統計情報に基づき、前記経路探索手段により探索された目的地までの経路に沿う地域であって、当該経路を基準とする所定地域内に位置する施設の一群のなかから、前記ユーザに向けて案内する施設を決定する構成にされている
ことを特徴とする請求項8に記載の経路案内システム。
【請求項10】
前記経路探索手段は、前記案内施設決定手段により決定された施設を経由する目的地までの経路のうち、前記出発地から目的地までの移動距離が最も短くなる経路を探索する
ことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の経路案内システム。
【請求項11】
ユーザ操作可能な入力手段を通じて、経路案内の終了を希望する日時である終了希望日時の情報を取得する終了希望日時情報取得手段
を備え、
前記案内施設決定手段は、前記終了希望日時情報取得手段により取得された終了希望日時の情報に基づき、当該終了希望日時以前に、案内経路の最終地へ到着することができるように、前記ユーザに向けて案内する施設を決定する構成にされている
ことを特徴とする請求項1から請求項10までの何れかに記載の経路案内システム。
【請求項12】
前記施設統計情報は、各施設の営業時間の情報を含むものであって、
前記案内施設決定手段は、前記営業時間の情報を加味して、前記ユーザに向けて案内する施設を決定する構成にされている
ことを特徴とする請求項1から請求項11までの何れかに記載の経路案内システム。
【請求項13】
複数の施設とこれらの各施設を訪れた訪問者の統計情報とが対応付けられてなる施設統計情報を記憶し、外部から要求信号を受信すると、前記要求信号の送信元に前記施設統計情報を返信する情報提供センタと通信可能な構成にされた経路案内装置であって、
前記情報提供センタに前記施設統計情報を要求するための要求信号を送信する施設統計情報要求手段と、
前記要求信号を受信した前記情報提供センタにより返信される前記施設統計情報を受信する施設統計情報受信手段と、
前記施設統計情報受信手段が受信した前記施設統計情報に基づき、ユーザに向けて案内する施設を決定する案内施設決定手段と、
予め定められた出発地から、前記案内施設決定手段によって決定された施設を順次訪問可能な経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段によって探索された前記案内施設決定手段によって決定された施設を順次訪問可能な経路を案内する経路案内手段と、
を備えることを特徴とする経路案内装置。
【請求項14】
前記施設統計情報は、施設毎に、当該施設を訪問した人数の情報を含むものであって、
前記案内施設決定手段は、訪問した人数が多い施設を優先的に、前記ユーザに向けて案内する施設に決定する
ことを特徴とする請求項13に記載の経路案内装置。
【請求項15】
ユーザ操作可能な入力手段を通じ、外部から、施設の立寄り地域の情報を取得する地域情報取得手段、
を備え、
前記案内施設決定手段は、前記施設統計情報受信手段が受信した施設統計情報と、前記地域情報取得手段が取得した立寄り地域の情報と、に基づき、前記ユーザに向けて案内する施設を決定する
ことを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の経路案内装置。
【請求項16】
前記案内施設決定手段は、前記施設統計情報に基づき、前記立寄り地域内に位置する施設群から、前記ユーザに向けて案内する施設を一つ決定すると共に、前記決定した施設を起点として、所定条件を満足する一つ又は複数の施設を前記ユーザに向けて案内する施設に決定することにより、前記ユーザに向けて案内する施設として複数の施設を決定する
ことを特徴とする請求項15に記載の経路案内装置。
【請求項17】
前記施設統計情報は、施設毎に、当該施設の訪問者が当該施設を出発した後、次に訪問した施設の一群を表す次訪問施設情報と、前記次訪問施設情報が表す施設毎に、前記出発した施設の次に当該施設を訪問した人数を表す訪問者数情報と、を含むものであり、
前記案内施設決定手段は、前記施設統計情報に基づき、前記立寄り地域内に位置する施設群から、前記ユーザに向けて案内する施設を一つ決定すると共に、前記決定した施設を基準として、当該基準とする施設から訪問した人数が最も多い施設を、新たに前記ユーザに向けて案内する施設に決定し、更に、直前に決定した施設を基準にして、当該施設から訪問した人数が最も多い施設を、新たに前記ユーザに向けて案内する施設に決定する動作を、予め定められた終了条件が満足されるまで、繰返し実行することにより、複数の施設を前記ユーザに向けて案内する施設に決定する
ことを特徴とする請求項15又は請求項16に記載の経路案内装置。
【請求項18】
ユーザ操作可能な入力手段を通じ、外部から、訪問希望施設の情報を取得する訪問希望施設情報取得手段、
を備え、
前記案内施設決定手段は、前記訪問希望施設情報取得手段が取得した前記訪問希望施設の情報と、前記施設統計情報と、に基づき、前記訪問希望施設を含む複数個の施設を、前記ユーザに向けて案内する施設に決定する
ことを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の経路案内装置。
【請求項19】
前記訪問希望施設情報取得手段は、前記訪問希望施設として、複数個の施設の情報を取得可能な構成にされている
ことを特徴とする請求項18に記載の経路案内装置。
【請求項20】
前記経路探索手段は、前記順次訪問可能な経路として、予め定められた出発地から、ユーザ操作可能な入力手段を通じて外部から指定された目的地までの経路であって、前記案内施設決定手段によって決定された施設を経由する経路を探索する
ことを特徴とする請求項13から請求項19までの何れかに記載の経路案内装置。
【請求項21】
前記経路探索手段は、前記案内施設決定手段によって決定された施設を順次訪問可能な経路を探索するのに先駆けて、前記予め定められた出発地から前記目的地までの経路を探索する構成にされ、
前記案内施設決定手段は、前記施設統計情報に基づき、前記経路探索手段により探索された目的地までの経路に沿う地域であって、当該経路を基準とする所定地域内に位置する施設の一群のなかから、前記ユーザに向けて案内する施設を決定する構成にされている
ことを特徴とする請求項20に記載の経路案内装置。
【請求項22】
前記経路探索手段は、前記案内施設決定手段により決定された施設を経由する目的地までの経路のうち、前記出発地から目的地までの移動距離が最も短くなる経路を探索する
ことを特徴とする請求項20又は請求項21に記載の経路案内装置。
【請求項23】
ユーザ操作可能な入力手段を通じて、経路案内の終了を希望する日時である終了希望日時の情報を取得する終了希望日時情報取得手段
を備え、
前記案内施設決定手段は、前記終了希望日時情報取得手段により取得された終了希望日時の情報に基づき、当該終了希望日時以前に、案内経路の最終地へ到着することができるように、前記ユーザに向けて案内する施設を決定する構成にされている
ことを特徴とする請求項13から請求項22までの何れかに記載の経路案内装置。
【請求項24】
前記施設統計情報は、各施設の営業時間の情報を含むものであって、
前記案内施設決定手段は、前記営業時間の情報を加味して、前記ユーザに向けて案内する施設を決定する構成にされている
ことを特徴とする請求項13から請求項23までの何れかに記載の経路案内装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−69064(P2009−69064A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−239551(P2007−239551)
【出願日】平成19年9月14日(2007.9.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】