説明

表面実装型電子デバイス、調整用プローブ装置、及び表面実装型電子デバイスの調整方法

【課題】容器底面に実装端子を備えると共に、側面に調整端子を備えた表面実装型電子デ
バイスにおいて、容器の小型化によって調整端子が小面積化したとしても、コンタクト部
材を常に安定して当接して導通を確保することができるばかりでなく、コンタクト部材の
耐久性が低下して交換する場合においてもコンタクト部材のみを交換し、プローブ装置本
体を交換する必要をなくして、生産性の向上、製品コストダウンを図った調整用プローブ
装置、及び表面実装型電子デバイスの調整方法を提供する。
【解決手段】、外底部に実装端子30を備え且つ素子7を搭載した表面実装用の絶縁容器
Pと、該素子と導通し該素子の特性を測定、調整するために該絶縁容器の側面に配置され
た調整端子32と、を備え、調整端子は、絶縁容器の対向する2つの側面に夫々内側下向
きに傾斜して設けられたテーパー面31に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばプローブ装置を用いた電子デバイスの特性調整作業に伴う不利不便、
例えば圧電発振器の周波数調整作業における種々の不便さを解消した調整用プローブ装置
、及び表面実装型電子デバイスの調整方法に関する。
【背景技術】
【0002】
移動体通信市場においては、各種電装部品の実装性、保守・取扱性、装置間での部品の
共通性等を考慮して、各機能毎に部品群のモジュール化を推進するメーカーが増えている
。また、モジュール化に伴って、小型化、低コスト化も強く求められている。
特に、基準発振回路、PLL回路、及びシンセサイザー回路等、機能及びハード構成が
確立し、且つ高安定性、高性能化が要求される回路部品に関してモジュール化への傾向が
強まっている。更に、これらの部品群をモジュールとしてパッケージ化することによりシ
ールド構造を確立しやすくなるという利点がある。
複数の関連部品をモジュール化、パッケージ化することにより構築される表面実装用の
電子デバイスとしては、例えば圧電振動子、圧電発振器、SAWデバイス等を例示するこ
とができるが、これらの機能を高く維持しつつ、更なる小型化を図るために、例えは図4
に示した如き二階建て構造のモジュールが採用されている。
【0003】
即ち、図4(a)乃至(d)は二階建て構造型(H型)モジュールとしての表面実装型
圧電デバイス(水晶発振器)の従来構成を示す底面側斜視図、平面図、正面図、底面図で
ある。
この水晶発振器Aは、セラミック製の容器本体101と金属リッド102からなる上側
容器の空所(上面側凹所)内に設けた図示しない素子搭載用パッド上に導電性接着剤によ
り水晶振動素子を接続した水晶振動子100と、水晶基板の表裏両面に夫々励振電極を形
成した水晶振動素子と、水晶振動子100の底面に接合される下側容器105の空所(下
面側凹所)105a内の天井面に設けたIC部品搭載用パッドに発振回路、温度補償回路
などを構成するIC部品106をベアチップ実装した底部構造体(IC部品ユニット)1
07と、を備えている。この水晶発振器Aをプリント基板上に実装する際には、容器10
5の底面に設けた実装端子105bを用いた半田付けが行われる(例えば、特許文献1)

【0004】
この水晶発振器Aにあっては、水晶振動素子の特性をチェックしながら水晶振動素子の
周波数調整を行うための2つの調整端子110が、図4(a)(d)に示すように容器1
05の底面に配置されている(底面コンタクトタイプ。特許文献2、3)。調整作業にお
いては、図5(a)(b)に示すように、IC部品搭載前に各実装端子105bと各実装
端子110に対して、夫々プローブピン(コンタクト部材)120を当接させて通電する
ことにより水晶振動素子を励振させて出力される周波数を確認し、狙いの周波数と実際の
周波数との間に誤差がある場合には水晶振動素子上の励振電極膜厚を増減させる等の手法
によって調整していた。
しかし、実装端子については実装時に十分な接合強度を確保するためにその面積を大き
くする必要がある一方で、調整時にしか使用しない調整端子については可能な限り小面積
化されている。特に、縦横寸法が十数mm程度の小型発振器に形成される調整端子の面積
は更に微小とならざるを得ないため、フローブピンを当接させての調整作業は極めて煩雑
、且つ効率の悪い作業となる。
【0005】
このように従来のH型構造の水晶発振器にあっては、容器105の底面に実装端子10
5bとIC部品搭載用パッドと調整端子110とを並置させていたために、容器の小型化
の進展に伴って調整端子の設置スペース確保が困難となり、調整端子を小面積化せざるを
得ず、プローブピンを当接させての周波数測定作業に際しての作業性の低下、測定に際し
ての信頼性の低下(コンタクトミスの発生)といった不具合をもたらしていた。更に、実
装端子と調整端子とが近接配置されているため、水晶発振器をマザープリント基板上に半
田接続する際に、実装端子と調整端子との間で半田ブリッジが形成される懸念があった。
また、実装後に半田ブリッジによる短絡発生の有無を目視確認することが困難であった。
このようなところから特許文献4に開示されているように調整端子を容器側面に設けた
サイドキャビティ内に露出配置する構成(サイドコンタクトタイプ)が提案されている。
これによれば、実装端子面積を大きく確保できるばかりでなく、実装端子と調整端子とが
離間しているために半田ブリッジが発生しにくく、万が一半田ブリッジが発生している場
合には外観からの目視確認が容易になる。
【0006】
図6(a)乃至(d)は容器側面に調整端子を備えたタイプのH型構造の水晶発振器の
底部斜視図、平面図、正面図、及び底面図である。図4の水晶発振器と同一部分には同一
符号を付して説明する。
この水晶発振器Bにあっては、容器105の側面に設けたサイドキャビティ125内に
調整端子126を設けることにより、周辺部品と調整端子との接触を回避するように配慮
している。
この水晶発振器Bにあっては、調整端子126を構成する導体膜が容器側面に形成され
ているため、底面に設けた実装端子105bの面積を十分に大きく確保することができる
。また、マザープリント基板上への実装後の短絡の有無も容易に視認できる。しかし、容
器側面に設けられた凹所であるサイドキャビティ125内(内側面は垂直面)に調整端子
126を形成するため、底面コンタクトタイプの調整端子よりも更に小さい面積とならざ
るを得ない。更に、プローブピンをこの調整端子126に当接させる際にプローブピンが
振動子の金属リッド102に接触しないように調整する必要があるために、プロービング
に際しての位置精度が厳しくなり、調整端子面積よりも十分に小さい先端部を備えたプロ
ーブピンを用意する必要がある。
【0007】
図7は図6の水晶発振器に対するプロービング状態を示す図であり、実装端子用のプロ
ーブピン130は容器105の底面側から当接させる必要がある一方で、調整端子用のプ
ローブピン131は側面方向から当接させる必要があり、プローブ装置の構成、動作が複
雑化する。即ち、実装端子用プローブピン130は上下運動するように構成される一方で
、調整端子用プローブピン131は図示しない押圧手段によって横方向へ動作するように
構成する必要があり、装置構成が複雑化する。
また、調整端子用プローブピン131の先端部はリッド102との接触を回避するため
にピン状とする必要があり、小面積化された調整端子126とのコンタクトが困難化する
原因となっている。また、セラミックシートを積層することにより形成されている容器1
05はセラミックシート間の積層ずれがあると、調整端子パターンが横方向(X方向)に
位置ずれを起こしていることがあり、この場合には2つのプローブピン131の一方が偏
当りを起こし、適正にコンタクトができなくなることがある。このような不具合は、発振
器が小型化すればする程、顕著化する。
【0008】
図8は図6に示したサイドコンタクトタイプの水晶発振器B用のプローブ装置の構成及
び動作を示す断面図である。
このプローブ装置140は、水晶発振器Bを上面に載置するベース(ソケット台)14
1と、ベース141の両サイドに設けた回動軸142によって図示した閉止位置から矢印
方向へ開閉自在に軸支された開閉部材(ソケット蓋)150と、ベース141の上面に設
けた穴141a内に配置されて弾性部材130aによって上方へ付勢された実装端子用プ
ローブピン130と、ベース141に設けた他の穴141b内に中間部を挿通支持される
と共に湾曲した上端部をベース141の上方に突出させた調整端子用プローブピン131
と、を備えている。
【0009】
このプローブ装置140を用いたプリービングに際しては両開閉部材150を開放させ
ることによりベース141の上面を開放しておき、各実装端子用プローブピン130が発
振器の容器底面の各実装端子105bと一対一にて接触するように発振器をベース上面に
載置する。この時、調整端子用プローブピン131は、発振器をベース上面に載置する作
業を邪魔しないように側方へ退避している。次いで、回動軸142を中心として両開閉部
材150を閉止させることにより図示のように各調整端子用プローブピン131を内側へ
押圧してその先端部を容器両側面の調整端子126に当接させる。この状態で各プローブ
ピンに対して通電することにより周波数測定が行われる。
このプローブ装置140にあっては、容器105の外形バラツキによって調整端子12
6の横方向位置にバラツキがあったとしても、調整端子用プローブピン131のバネ性に
よって調整端子126との間である程度は安定した導通を確保することができる。しかし
、プローブ装置の使用頻度が増大することにより、プローブピン131の先端部が摩耗し
て調整端子126との接触性が低下する虞がある。更に、調整端子用プローブピン131
はプローブ装置毎に設けられているため、プローブピンのみを交換することはできず、プ
ローブピンが損耗した場合にはプローブ装置自体を交換する必要が生じる。これは、生産
性の低下、製品コストアップの原因となっている。
【0010】
なお、上記の如き問題は、水晶発振器等の圧電発振器のみならず、容器の底面に実装端
子を備えると共に側面に調整端子を備えた表面実装型電子デバイス、例えば表面実装型水
晶振動子においても発生する。
【特許文献2】特開2000−278047公報
【特許文献3】特許第3406845号
【特許文献4】特許第3451018号
【特許文献5】特開2004−135000公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、容器底面に実装端子を備えると共に、側面
に調整端子を備えた表面実装型電子デバイスにおいて、容器の小型化によって調整端子が
小面積化したとしても、コンタクト部材を常に安定して当接して導通を確保することがで
きるばかりでなく、コンタクト部材の耐久性が低下して交換する場合においてもコンタク
ト部材のみを交換し、プローブ装置本体を交換する必要をなくして、生産性の向上、製品
コストダウンを図った調整用プローブ装置、及び表面実装型電子デバイスの調整方法を提
供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、本発明に係る表面実装型電子デバイスは、外底部に実装端子
を備え且つ素子を搭載した表面実装用の絶縁容器と、該素子と導通し該素子の特性を測定
、調整するために該絶縁容器の側面に配置された調整端子と、を備え、前記調整端子は、
前記絶縁容器の対向する2つの側面に夫々内側下向きに傾斜して設けられたテーパー面に
配置されていることを特徴とする。
絶縁容器の略垂直な2つの側面に対して、下部が内側へ向けて傾斜したテーパー面(テ
ーパー状凹所)を設けると共に、このテーパー面に素子と導通する導体膜を形成して調整
端子としたので、略垂直な側面と平行な面に導体膜を形成していた従来の調整端子に比し
て面積を大きくすることができる。また、素子の特性を測定、調整するためにコンタクト
部材を調整端子に当接させる際の確実性、安定性を確保できる。また、絶縁容器底面の実
装端子との離隔距離を確保し易いためプリント基板上に実装した際の半田によるブリッジ
形成を防止できる。
【0013】
また本発明は、前記各側面に形成された前記各調整端子は対向する位置関係に配置され
ていることを特徴とする。
調整端子を対向配置することにより、各コンタクト部材による当接安定性を確保すると
共に、各コンタクト部材によって電子デバイスを保持することが可能となる。
【0014】
また本発明は、前記調整端子は、前記絶縁容器側面の底部角部に切欠き形成したテーパ
ー面に形成されていることを特徴とする。
調整端子が絶縁容器側面の上部に偏位していると、電子デバイスの上部に設けた導体部
分(例えば金属リッド)とコンタクト部材が接触する虞がある。そこで、絶縁容器の底部
角部を切り欠いたテーパー面に調整端子を形成すればそのような虞が解消される。
【0015】
また本発明は、前記各調整端子は、前記絶縁容器底部に設けた実装端子に対して横方向
位置をずらして配置されていることを特徴とする。
これによれば、プリント基板上に実装した際の半田ブリッジによる端子間のショートを
防止できる。
【0016】
また本発明は、前記表面実装型電子デバイスは、表面実装型圧電デバイスであることを
特徴とする。
本発明を適用可能な電子デバイスは実装端子を底面に有すると共に、側面に調整端子を
備えた表面実装型の電子デバイスであればどのようなものであってもよい。従って、例え
ば圧電デバイス(圧電発振器、圧電振動子、SAW共振子)であってもよい。
【0017】
また本発明は、前記表面実装型圧電デバイスは、表面実装型圧電振動子、或いは表面実
装型圧電発振器であることを特徴とする。
【0018】
また本発明に係る調整用プローブ装置は、前記表面実装型電子デバイスを構成する前記
実装端子と前記調整端子に対して、夫々当接するコンタクト部材を備えた調整用プローブ
装置であって、前記表面実装型電子デバイスを載置した際に前記実装端子と当接する実装
端子用コンタクト部材を備えたベース部と、該実装端子用コンタクト部材の両側において
該ベース部によって内外方向へ回動自在に軸支され閉止位置にあるときに前記ベース部上
に搭載された前記表面実装型電子デバイスの両側面に近接する開閉部材と、を備え、前記
調整端子用コンタクト部材は、前記ベース部上面に対して昇降自在に構成されており、下
降時に該ベース部上面に搭載された前記表面実装型電子デバイスの前記調整端子に近接し
、閉止位置にある前記開閉部材によって押圧されて前記各調整端子と弾性的に当接するよ
うに構成されていることを特徴とする。
これによれば、予めベース部上に電子デバイスを載置してから開閉部材を閉じ位置に移
動させることにより調整端子用コンタクト部材を電子デバイス側面に設けた調整端子に圧
接させる測定方法が可能となる。
【0019】
また本発明は、前記各調整端子用コンタクト部材は、昇降自在な保持部材によって保持
されており、下降時に前記表面実装型電子デバイスの両側面に位置する前記各調整端子に
弾性的に圧接することにより、該表面実装型電子デバイスを保持しつつ昇降するように構
成されていることを特徴とする。
これによれば、調整端子用コンタクト部材によって電子デバイスの両側面(調整端子部
分)を挟圧保持して昇降させることが可能となる。
【0020】
また本発明は、前記調整端子用コンタクト部材は弾性変形可能な構成を有し、その先端
は円筒状、或いは球状に構成されていることを特徴とする。
これによれば、コンタクト部材と調整端子との間の機械的保持力のみならず、電気的接
続性も確保することができる。
【0021】
また本発明は、前記実装端子用コンタクト部材は、前記ベース部上面に設けた穴内に収
容され、弾性的に上方へ突出付勢されていることを特徴とする。
これによれば、実装端子用コンタクト部材と電子デバイス底面の実装端子との接続安定
性を高めることができる。
【0022】
また本発明は、前記コンタクト部材は、プローブピン、又はタングステンプローブであ
ることを特徴とする。
タングステンプローブのように弾性材料から構成すると、電子デバイスのセット角度が
多少変わっても調整端子との間の当接状態がよくなる。
【0023】
また本発明に係る表面実装型電子デバイスの調整方法は、前記調整用プローブ装置を用
いた表面実装型電子デバイスの周波数測定方法であって、前記開閉部材を開放状態に保持
する工程と、前記ベース部に配置した複数の前記実装端子用コンタクト部材に対して、前
記表面実装型電子デバイス底部に設けた各実装端子が一対一で当接するように、前記表面
実装型電子デバイスを前記ベース部上面に位置決め載置する工程と、前記各調整端子用コ
ンタクト部材を下降させてその先端部を前記表面実装型圧電デバイスの両側面の各調整端
子に近接させる工程と、前記開閉部材を閉止位置に回動させることにより前記各調整端子
用コンタクト部材を前記各調整端子に圧接させる工程と、前記各コンタクト部材に通電す
ることにより前記素子の特性を測定、或いは調整する工程と、前記開閉部材を開放させる
工程と、前記調整端子用コンタクト部材を前記各調整端子に圧接させた状態で前記保持部
材を上昇させて前記表面実装型電子デバイスを前記ベース部上面から離脱させる工程と、
を備えていることを特徴とする。
これによれば、予めベース部上に電子デバイスを載置してから開閉部材を閉じ位置に移
動させることにより調整端子用コンタクト部材を電子デバイス側面に設けた調整端子に圧
接させた上で測定することが可能となる。
【0024】
また本発明に係る表面実装型電子デバイスの調整方法は、前記調整用プローブ装置を用
いた表面実装型電子デバイスの周波数測定方法であって、前記開閉部材を開放状態に保持
する工程と、前記保持部材から延びる複数の前記調整端子用コンタクト部材を前記表面実
装型電子デバイスの前記各調整端子に圧接させて保持する工程と、前記保持部材を下降さ
せて、前記ベース部に配置した複数の前記実装端子用コンタクト部材に対して前記実装端
子が一対一で当接するように、前記表面実装型電子デバイスを前記ベース部上面に位置決
め載置する工程と、前記開閉部材を閉止位置に回動させることにより前記各調整端子用コ
ンタクト部材を前記各調整端子に圧接させる工程と、前記各コンタクト部材に通電するこ
とにより前記素子の特性を測定、或いは調整する工程と、前記開閉部材を開放させる工程
と、前記保持部材を上昇させて前記表面実装型電子デバイスを前記ベース部上面から離脱
させる工程と、を備えていることを特徴とする。
これによれば、調整端子用コンタクト部材によって電子デバイスの両側面(調整端子部
分)を挟圧保持して昇降させるので、格別に電子デバイスを取り出すための工程、装置を
設ける必要がなくなり、生産性を高めることができる。
【0025】
また本発明に係る調整用プローブ装置は、前記表面実装型電子デバイスを構成する前記
実装端子と前記調整端子に対して、夫々当接するコンタクト部材を備えた調整用プローブ
装置であって、前記実装端子と当接する実装端子用コンタクト部材と、前記調整端子と当
接する調整端子用コンタクト部材と、を備え、前記実装端子用コンタクト部材と前記調整
端子用コンタクト部材は、同一方向を向いて配置されていることを特徴とする。
各コンタクト部材が同一方向を向いているので、プローブ装置の構成、動作が簡単とな
り、装置をコストダウンし、生産性を高めることも可能となる。
【0026】
また本発明は、前記表面実装型電子デバイスの底面を上面に載置した際に前記実装端子
と当接する実装端子用コンタクト部材を上向きに支持したベース部と、前記調整端子と当
接する先端部を前記ベース部によって上向きに支持された前記調整端子用コンタクト部材
と、を備えたことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明を図面に示した実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1(a)(b)(c)及び(d)は本発明の一実施形態に係る表面実装型電子デバイ
スの一例としての表面実装型水晶発振器(圧電発振器)の縦断面図、底面側斜視図、正面
図、及び底面図である。
この水晶発振器1は、セラミック製の上側容器3の空所(上面側凹所)5内に設けた素
子搭載用パッド6上に導電性接着剤8により水晶振動素子7を接続した状態で空所5を金
属リッド4によって気密封止した構造の水晶振動子2と、水晶基板の表裏両面に夫々励振
電極を形成した水晶振動素子(圧電振動素子)7と、水晶振動子2の底面に接合される下
側容器20の空所(下面側凹所)21内の天井面に設けたIC部品搭載用パッド21aに
発振回路、温度補償回路などを構成するIC部品22をベアチップ実装した底部構造体(
IC部品ユニット)25と、を備えている。上側容器3、及び下側容器20は、絶縁容器
Pを構成している。下側容器20の底面には4個の実装端子30が配置されており、これ
ら実装端子30のうちの2個は水晶振動素子7上の2つの励振電極と夫々導通している。
また、絶縁容器Pの側面の適所、この例では下側容器20の対向する2つの側面には、夫
々、内側下向きに傾斜して設けられたテーパー面31が形成されると共に、各テーパー面
31には水晶振動素子7の各励振電極と導通し該素子の特性を測定、調整するための調整
端子32が配置されている。各調整端子32は、対向する各側面の横方向中央部に、対向
する位置関係となるように配置するのが好ましい。この例では、下側容器20の側面から
外底面に掛けて、即ち下側容器の底部角部を斜めに切り欠くように設けたテーパー面31
上に調整端子を構成する導体膜を形成することにより、調整端子の面積を広く確保してい
る。
【0028】
また、各調整端子32の下端縁を下側容器20の下面から離間させているので、実装時
に使用する半田によって実装端子30との間が短絡することが防止される。
更に、各調整端子32は、絶縁容器底部に設けた実装端子30に対して横方向位置をず
らして配置されているため両端子間の距離が十分に離間しており、プリント基板上に実装
端子を半田接続する際の半田ブリッジが発生しにくくなる。また、半田ブリッジが発生し
た場合においても、外観上判別がし易くなる。
周波数調整作業においては、各実装端子30と各調整端子32に対して夫々調整用プロ
ーブ装置から延びるコンタクト部材を当接させた状態で通電することにより、水晶振動素
子7の特性をチェックしながら水晶振動素子の周波数調整を行う。具体的には、水晶振動
素子を励振させて出力される周波数を確認し、狙いの周波数と実際の周波数との間に誤差
がある場合には水晶振動素子上の励振電極膜厚を増減させる等の手法によって調整する。
この水晶発振器1をプリント基板上に実装する際には、絶縁容器Pの底面に設けた実装
端子30を用いた半田付けが行われる。
【0029】
次に、図2(a)(b)及び(c)は上記実施形態に係る水晶発振器1の周波数を測定
、調整するために使用する調整用プローブ装置の構成、動作説明図、及び要部構成説明図
である。
この調整用プローブ装置40は、装置本体41と、表面実装型電子デバイスとしての水
晶発振器1の底部に設けた実装端子30と調整端子32に対して、夫々当接するコンタク
ト部材50、60と、を備えている。実装端子用コンタクト部材50は装置本体41によ
って支持され、調整端子用コンタクト部材60は装置本体の上方に昇降自在に配置された
保持部材65によって保持されている。
装置本体41は、水晶発振器1を載置した際に実装端子30と当接する実装端子用コン
タクト部材50を上面に備えたベース部42と、実装端子用コンタクト部材50の両側に
おいてベース部42(回動軸42a)によって内外方向へ回動自在に軸支され閉止位置に
あるときにベース部上に搭載された水晶発振器1の両側面に近接する開閉部材45と、を
備えている。ベース部42の上面に設けた貫通穴42b内には実装端子用コンタクト部材
50が上下動自在に収容されると共に弾性部材50aによって上方へ付勢されている。回
動軸42aには、コイルバネが設けられており、各開閉部材45を閉止方向(内側方向)
へ常時弾性付勢している。
【0030】
保持部材65によって保持された各調整端子用コンタクト部材60は、ベース部上面に
対して昇降(接近離間)自在に構成されており、下降時にベース部上面に搭載された水晶
発振器1の両側面に設けた調整端子32に近接し、図2(b)のように閉止位置に移動し
てきた各開閉部材45によって押圧されて各調整端子32と弾性的に当接し電気的に確実
にコンタクト(導通)するように構成されている。
調整端子用コンタクト部材60は、例えばプローブピン、タングステンプローブ等から
構成する。タングステンプローブのように弾性変形が容易なコンタクト部材を用いること
により、調整端子との接触面積を大きく確保することができ、絶縁容器Pを構成するセラ
ミックシート間の積層ずれに起因して調整端子32の横方向位置にバラツキがあったとし
ても、バラツキ量に追従して弾性変形することができるので、各コンタクト部材60を各
調子端子32に対して確実に当接させることが可能となる。
【0031】
次に、本発明に係る調整用プローブ装置を用いた表面実装型電子デバイス(水晶発振器
)の周波数測定方法の第1の実施形態は次の通りである。
即ち、第1の周波数測定方法は、図2(a)のように図示しない開閉部材駆動源を用い
て各開閉部材45を開放状態に保持する工程と、ベース部42の上面に配置した複数の実
装端子用コンタクト部材50に対して、水晶発振器1の底部に設けた各実装端子30が一
対一で当接するように、水晶発振器1をベース部上面に位置決め載置する工程と、図示し
ない駆動源を作動させて保持部材65を下降させて各調整端子用コンタクト部材60の先
端部を水晶発振器1の両側面の各調整端子32に近接させる工程と、各開閉部材45を閉
止位置に回動させることにより各調整端子用コンタクト部材60を各調整端子32に圧接
させる工程と、各コンタクト部材50、60に通電することにより水晶振動子(水晶振動
素子)の特性を測定、或いは調整する工程と、各開閉部材45を開放させる工程と、調整
端子用コンタクト部材60を各調整端子32に圧接させた状態で保持部材65を上昇させ
て水晶発振器1をベース部上面から離脱させる工程と、から構成されている。
【0032】
次に、保持部材65によって保持された各調整端子用コンタクト部材60は、弾性材料
から成る本体61と、本体61の先端部の当接部材62と、を備えている。各調整端子用
コンタクト部材60の間隔を水晶発振器1のサイズに合わせて予め適正に設定しておくこ
とにより、図示のように当接部材62をテーパー面31に設けた調整端子32と圧接させ
ることで水晶発振器1を保持することが可能となる。従って、図2(a)に示すように各
調整端子用コンタクト部材60によって水晶発振器1を保持した状態でベース部42に下
降させてから、図2(b)に示すように開閉部材45を閉止して各コンタクト部材に通電
して周波数測定、調整作業を実施し、その後図2(a)のように開閉部材45を開放して
から水晶発振器1を保持した各調整端子用コンタクト部材60を上昇させることが可能と
なる。
当接部材62は、調整端子32との当接、導通を確保し易くするために、円筒状、或い
は球状に構成するのが好ましい。
【0033】
図2(c)において調整端子用コンタクト部材60が調整端子32を挟圧する力をかけ
る点が力点p1であり、コンタクト部材60の先端部とベース41上面との接触点が支点
p2であり、コンタクト部材60の先端部と調整端子32との接触点が作用点p3となる
ため、テコの原理により水晶発振器1を浮かせることができ、これにより調整端子とコン
タクト部材60の先端部との密着度が高まる。
なお、使用する調整端子用コンタクト部材60の対数は一対以上であってもよい。
【0034】
本発明に係る調整用プローブ装置を用いた表面実装型電子デバイス(水晶発振器)の周
波数測定方法の第2の実施形態は以下の通りである。
即ち、第2の周波数測定方法は、図2(a)のように図示しない開閉部材駆動源を用い
て各開閉部材45を開放状態に保持する工程と、保持部材65から延びる複数の調整端子
用コンタクト部材60を水晶発振器1の各調整端子32に圧接させて保持する工程と、保
持部材65を下降させてベース部上面に配置した複数の実装端子用コンタクト部材50に
対して実装端子30が一対一で当接するように、水晶発振器1をベース部上面に位置決め
載置する工程と、開閉部材45を閉止位置に回動させることにより各調整端子用コンタク
ト部材60を各調整端子32に加圧させる工程と、各コンタクト部材50、60に通電す
ることにより水晶振動素子の特性を測定、或いは調整する工程と、開閉部材45を開放さ
せる工程と、保持部材65を上昇させて水晶発振器1をベース部上面から離脱させる工程
と、を備えている。
【0035】
このように各調整端子用コンタクト部材60は、昇降自在な保持部材65によって保持
されており、水晶発振器1の両側面に位置する各調整端子32に弾性的に圧接することに
より、水晶発振器を保持しつつ昇降するように構成されているので、調整端子と当接部材
62との電気的コンタクトを常に確実に確保できるばかりでなく、装置本体41上への水
晶発振器のセット、離脱を装置本体41とは別個に設けた保持部材65によって実現する
ことができる。従って、調整端子用コンタクト部材60の退避動作に伴って水晶発振器の
離脱が行われることとなり、格別な離脱工程が不要となり、工程数を削減することができ
る。また、調整端子用コンタクト部材の耐久性が低下した場合には、装置本体41を交換
することなく、調整端子用コンタクト部材だけを交換すればプローブ装置40の継続使用
が可能となる。
【0036】
次に、図3(a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係るプローブ装置の構成と動作
説明図である。
このプローブ装置70は、ベース71と、ベース71に設けた穴72、73から夫々先
端部を上向きに突出させた実装端子用コンタクト部材75、及び調整端子用コンタクト部
材76と、水晶発振器1を吸着保持した状態で昇降する保持部材80と、を備えている。
調整端子用コンタクト部材76は、例えばタングステンプローブ等の弾性変形が容易な
導電材料から構成し、穴73によってその先端部76aを内外方向(図面左右方向)へ変
位可能に支持されている。先端部76aはテーパー面31に設けた調整端子32と同等の
傾斜角度を有した接触面を備えている。
保持部材80は吸引穴81から負圧を導入することによりその下面によって水晶発振器
1のリッド上面を吸着保持し、図3(a)のようにベース71上面に下降して行く。なお
、保持部材80の構成は図示したような真空吸着パッド形式以外であってもよい。
【0037】
図3(b)のように水晶発振器1がベース上面に着座すると、図示しない弾性部材によ
って上向きに弾性付勢された各実装端子用コンタクト部材75の先端部が各実装端子30
と当接する。
調整端子用コンタクト部材76は、図3(a)から(b)の状態に移行する過程で、水
晶発振器の両側面によって押し広げられ、(b)のように水晶発振器がベース上面に着座
した状態ではその先端部76aが調整端子32と密着した状態となる。
この実施形態に係るプローブ装置70においては、両コンタクト部材75、76が同方
向(上方)を向いているため、装置構成及びその動作が簡易化し、両コンタクト部材75
、76と両端子30、32とのコンタクト性が高まり、安定する。
なお、上記実施形態では表面実装型電子デバイスの一例として水晶発振器を例示したが
、本発明の調整用プローブ装置は水晶発振器以外の圧電発振器、圧電振動子、SAWデバ
イス等における周波数調整にも使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】(a)(b)(c)及び(d)は本発明の一実施形態に係る表面実装型電子デバイスの一例としての表面実装型水晶発振器(圧電発振器)の縦断面図、底面側斜視図、正面図、及び底面図である。
【図2】(a)(b)及び(c)は本発明の実施形態に係る水晶発振器の周波数を測定、調整するために使用する調整用プローブ装置の構成図、動作説明図、及び要部構成説明図である。
【図3】(a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係るプローブ装置の構成と動作説明図である。
【図4】(a)乃至(d) は二階建て構造型(H型)モジュールとしての表面実装型圧電デバイス(水晶発振器)の従来構成を示す底面側斜視図、平面図、正面図、底面図である。
【図5】(a)及び(b)は従来の周波数調整手順の説明図である。
【図6】(a)乃至(d)は容器側面に調整端子を備えたタイプのH型構造の水晶発振器の底部斜視図、平面図、正面図、及び底面図である。
【図7】図6の水晶発振器に対するプロービング状態を示す図である。
【図8】図6に示したサイドコンタクトタイプの水晶発振器用のプローブ装置の構成及び動作を示す断面図である。
【符号の説明】
【0039】
1…水晶発振器、2…水晶振動子、3…上側容器、4…金属リッド、5…空所、6…素
子搭載用パッド、7…水晶振動素子、8…導電性接着剤、20…下側容器、21a…IC
部品搭載用パッド、22…IC部品、30…実装端子、31…テーパー面、32…調整端
子、40…プローブ装置、40…調整用プローブ装置、41…装置本体、42…ベース部
、42a…回動軸、42b…貫通穴、45…開閉部材、50…実装端子用コンタクト部材
、50a…弾性部材、60…調整端子用コンタクト部材、61…本体、62…当接部材、
65…保持部材、70…プローブ装置、71…ベース、72、73…穴、75…実装端子
用コンタクト部材、76…調整端子用コンタクト部材、76a…先端部、80…保持部材
、81…吸引穴。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外底部に実装端子を備え且つ素子を搭載した表面実装用の絶縁容器と、該素子と導通し
該素子の特性を測定、調整するために該絶縁容器の側面に配置された調整端子と、を備え

前記調整端子は、前記絶縁容器の対向する2つの側面に夫々内側下向きに傾斜して設け
られたテーパー面に配置されていることを特徴とする表面実装型電子デバイス。
【請求項2】
前記各側面に形成された前記各調整端子は対向する位置関係に配置されていることを特
徴とする請求項1に記載の表面実装型電子デバイス。
【請求項3】
前記調整端子は、前記絶縁容器側面の底部角部に切欠き形成したテーパー面に形成され
ていることを特徴とする請求項1又は2に記載の表面実装型電子デバイス。
【請求項4】
前記各調整端子は、前記絶縁容器底部に設けた実装端子に対して横方向位置をずらして
配置されていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の表面実装型電子デバイス。
【請求項5】
前記表面実装型電子デバイスは、表面実装型圧電デバイスであることを特徴とする請求
項1、2、3又は4に記載の表面実装型電子デバイス。
【請求項6】
前記表面実装型圧電デバイスは、表面実装型圧電振動子、或いは表面実装型圧電発振器
であることを特徴とする請求項5に記載の表面実装型電子デバイス。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか一項に記載の表面実装型電子デバイスを構成する前記実装端子
と前記調整端子に対して、夫々当接するコンタクト部材を備えた調整用プローブ装置であ
って、
前記表面実装型電子デバイスを載置した際に前記実装端子と当接する実装端子用コンタ
クト部材を備えたベース部と、該実装端子用コンタクト部材の両側において該ベース部に
よって内外方向へ回動自在に軸支され閉止位置にあるときに前記ベース部上に搭載された
前記表面実装型電子デバイスの両側面に近接する開閉部材と、を備え、
前記調整端子用コンタクト部材は、前記ベース部上面に対して昇降自在に構成されてお
り、下降時に該ベース部上面に搭載された前記表面実装型電子デバイスの前記調整端子に
近接し、閉止位置にある前記開閉部材によって押圧されて前記各調整端子と弾性的に当接
するように構成されていることを特徴とする調整用プローブ装置。
【請求項8】
前記各調整端子用コンタクト部材は、昇降自在な保持部材によって保持されており、前
記表面実装型電子デバイスの両側面に位置する前記各調整端子に弾性的に圧接することに
より、該表面実装型電子デバイスを保持しつつ昇降するように構成されていることを特徴
とする請求項7に記載の調整用プローブ装置。
【請求項9】
前記調整端子用コンタクト部材は弾性変形可能な構成を有し、その先端は円筒状、或い
は球状に構成されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の調整用プローブ装置。
【請求項10】
前記実装端子用コンタクト部材は、前記ベース部上面に設けた穴内に収容され、弾性的
に上方へ突出付勢されていることを特徴とする請求項7、8又は9に記載の調整用プロー
ブ装置。
【請求項11】
前記コンタクト部材は、プローブピン、又はタングステンプローブであることを特徴と
する請求項7乃至10の何れか一項に記載の調整用プローブ装置。
【請求項12】
請求項7乃至11の何れか一項に記載された調整用プローブ装置を用いた表面実装型電
子デバイスの周波数測定方法であって、
前記開閉部材を開放状態に保持する工程と、
前記ベース部に配置した複数の前記実装端子用コンタクト部材に対して、前記表面実装
型電子デバイス底部に設けた各実装端子が一対一で当接するように、前記表面実装型電子
デバイスを前記ベース部上面に位置決め載置する工程と、
前記各調整端子用コンタクト部材を下降させてその先端部を前記表面実装型圧電デバイ
スの両側面の各調整端子に近接させる工程と、
前記開閉部材を閉止位置に回動させることにより前記各調整端子用コンタクト部材を前
記各調整端子に圧接させる工程と、
前記各コンタクト部材に通電することにより前記素子の特性を測定、或いは調整する工
程と、
前記開閉部材を開放させる工程と、
前記調整端子用コンタクト部材を前記各調整端子に圧接させた状態で前記保持部材を上
昇させて前記表面実装型電子デバイスを前記ベース部上面から離脱させる工程と、
を備えていることを特徴とする表面実装型電子デバイスの調整方法。
【請求項13】
請求項7乃至11の何れか一項に記載された調整用プローブ装置を用いた表面実装型電
子デバイスの周波数測定方法であって、
前記開閉部材を開放状態に保持する工程と、
前記保持部材から延びる複数の前記調整端子用コンタクト部材を前記表面実装型電子デ
バイスの前記各調整端子に圧接させて保持する工程と、
前記保持部材を下降させて、前記ベース部に配置した複数の前記実装端子用コンタクト
部材に対して前記実装端子が一対一で当接するように、前記表面実装型電子デバイスを前
記ベース部上面に位置決め載置する工程と、
前記開閉部材を閉止位置に回動させることにより前記各調整端子用コンタクト部材を前
記各調整端子に圧接させる工程と、
前記各コンタクト部材に通電することにより前記素子の特性を測定、或いは調整する工
程と、
前記開閉部材を開放させる工程と、
前記保持部材を上昇させて前記表面実装型電子デバイスを前記ベース部上面から離脱さ
せる工程と、
を備えていることを特徴とする表面実装型電子デバイスの調整方法。
【請求項14】
請求項1乃至6の何れか一項に記載の表面実装型電子デバイスを構成する前記実装端子
と前記調整端子に対して、夫々当接するコンタクト部材を備えた調整用プローブ装置であ
って、
前記実装端子と当接する実装端子用コンタクト部材と、前記調整端子と当接する調整端
子用コンタクト部材と、を備え、
前記実装端子用コンタクト部材と前記調整端子用コンタクト部材は、同一方向を向いて
配置されていることを特徴とする調整用プローブ装置。
【請求項15】
前記表面実装型電子デバイスの底面を上面に載置した際に前記実装端子と当接する実装
端子用コンタクト部材を上向きに支持したベース部と、
前記調整端子と当接する先端部を前記ベース部によって上向きに支持された前記調整端
子用コンタクト部材と、を備えたことを特徴とする請求項14に記載の調整用プローブ装
置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−47723(P2008−47723A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−222283(P2006−222283)
【出願日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【出願人】(000003104)エプソントヨコム株式会社 (1,528)
【Fターム(参考)】