車両用情報表示装置及び車両用情報表示システム
【課題】 ステアリングホイールに配置された操作スイッチを操作する際に、操作の状態が把握しやすい車両用情報表示装置及び車両用情報表示システムを提供する。
【解決手段】 車両用情報表示装置ではステアリングホイール4に、車内に設置されているエアコン装置やオーディオ装置、ナビゲーション装置、通信装置などの操作対象装置を制御するための操作スイッチ5が配置されている。車両のウインドシールドWSには、操作スイッチ5に対応するスイッチ画像2が、ステアリングホイール4におけるレイアウトを反映させた形で表示される。また、操作スイッチ5にはタッチセンサが組込まれており、使用者が触れると、対応するスイッチ画像2が強調表示される。操作スイッチ5が操作されると、装置へ操作信号が送信され、該操作信号に応じた動作を行うとともにその動作状態を返信し、ウインドシールドWSには当該動作状態を表す動作応答画像3が表示される。
【解決手段】 車両用情報表示装置ではステアリングホイール4に、車内に設置されているエアコン装置やオーディオ装置、ナビゲーション装置、通信装置などの操作対象装置を制御するための操作スイッチ5が配置されている。車両のウインドシールドWSには、操作スイッチ5に対応するスイッチ画像2が、ステアリングホイール4におけるレイアウトを反映させた形で表示される。また、操作スイッチ5にはタッチセンサが組込まれており、使用者が触れると、対応するスイッチ画像2が強調表示される。操作スイッチ5が操作されると、装置へ操作信号が送信され、該操作信号に応じた動作を行うとともにその動作状態を返信し、ウインドシールドWSには当該動作状態を表す動作応答画像3が表示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のウインドシールドに画像を表示する車両用情報表示装置及び車両用情報表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両のインストルメントパネルにあるメータ等の画像をウインドシールドに表示する装置としてヘッドアップディスプレイ(HUD)が知られている。これは、メータ等の画像をウインドシールドに投射し、ウインドシールドに反射した画像を運転者の目に入射させることにより、ウインドシールドの外側前方にその像を結像させて、運転者が前方視界から目を外すことなくメータ等を視認することができるものである。
【0003】
特許文献1には、車両のインストルメントパネルやコンソールボックス、ステアリングホイール等に電話操作スイッチが配置されている場合において、スイッチの配置を表す画像をウインドシールドに表示するとともに、スイッチに組込まれたタッチセンサにより、使用者が触れたスイッチに対応する画像を強調して表示する発明が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開平5−77679号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで近年、ステアリングホイールには、エアコン操作スイッチ,オーディオ操作スイッチ,ナビ操作スイッチ,通信操作スイッチなど種々の操作スイッチ類が集中して配置されることがあり、これにより、使用者は運転姿勢のままで様々な機器を操作することができる。
【0006】
しかしながら、使用者は運転中において車両の進行方向等を注視していることから、手元の操作スイッチを確認しながら操作する十分な余裕がなく、また、様々な操作スイッチがあるため、瞬時に的確な操作スイッチを判断して操作する十分な余裕もない。このため、使用者は、操作スイッチを操作しても、意図した操作スイッチを操作できたのか、その操作によって対象となる装置が意図した状態に移行したのか等を把握することが困難である。
【0007】
また、特許文献1のように使用者が触れたスイッチに対応する画像を強調してウインドシールドに表示するにしても、使用者は、触れたスイッチを視覚的に知ることが可能となるのみで、操作スイッチを操作したことにより対象となる装置が意図した状態に移行したのかということまでを把握することはできない。
【0008】
本発明は、上記問題を鑑みて為されたものであり、ステアリングホイールに配置された操作スイッチを使用者が操作する際に、操作の状態がより直感的で把握しやすい車両用情報表示装置及び車両用情報表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の車両用情報表示装置は、
ステアリングホイールに配置された操作スイッチと、
操作スイッチが操作されたことを検知し、該操作スイッチの属性に基づき対象となる操作対象装置へ操作信号を送信する操作検知手段と、
操作対象装置から操作信号に応じた動作状態を受信して、当該動作状態を表す動作応答画像を車両のウインドシールドに表示する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の車両用情報表示システムは、
かかる車両用情報表示装置と、
操作検知手段から受信した操作信号に応じて動作を行うとともに、その動作状態を表示制御手段に送信する操作対象装置と、
を備えることにより実現することができる。
【0011】
これらによると、操作スイッチが操作された場合に、操作スイッチの属性に基づいた操作信号を操作対象装置へ送信し、それに応じた動作状態を操作対象装置から受信して、この動作状態を表す動作応答画像を車両のウインドシールドに表示することから、使用者は、操作スイッチを操作した後の操作対象装置の動作状態を、ウインドシールドにおいて視線を進行方向等から大きく外すことなく容易に把握することができる。すなわち、使用者は、意図した操作スイッチを操作できたのか、その操作によって対象となる装置が意図した状態に移行したのか等を容易に把握することができる。
【0012】
次に、本発明の車両用情報表示装置において、ステアリングホイールには操作スイッチが複数設けられ、表示制御手段は、操作スイッチに対応するスイッチ画像をステアリングホイールにおけるレイアウトを反映させた形で車両のウインドシールドに表示するように構成することができる。
【0013】
これによると、複数の操作スイッチに対応するスイッチ画像をステアリングホイールにおけるレイアウトを反映させた形で車両のウインドシールドに表示することから、使用者は、操作スイッチが複数あっても、ウインドシールドに表示されたスイッチ画像のレイアウトを見ることによって、意図する操作スイッチの位置を視線を進行方向等から大きく外すことなく素早く的確に把握することができる。すなわち、使用者は、意図する操作スイッチの位置を判断して操作し、操作後の操作対象装置の動作状態を把握するまでの一連の情報をウインドシールドにおいて視線を進行方向等から大きく外すことなく容易に把握することができる。
【0014】
次に、本発明の車両用情報表示装置において、操作スイッチに使用者が接触したことを検知するスイッチ接触検知手段を備え、表示制御手段は、該スイッチ接触検知手段が使用者の接触を検知した場合に、スイッチ画像のうち使用者が接触している操作スイッチに係るスイッチ画像を他のスイッチ画像よりも強調して表示するように構成することができる。
【0015】
これによると、使用者が接触している操作スイッチに係るスイッチ画像を強調表示することから、使用者は、現在どの操作スイッチに触れているのかをウインドシールドにて知ることができ、手元のステアリングホイールに視線を落とすことなく、意図した操作スイッチを正確に操作することができる。
【0016】
次に、本発明の車両用情報表示装置において、ステアリングホイールに使用者が接触したことを検知するステアリング接触検知手段を備え、表示制御手段は、該ステアリング接触検知手段が使用者の接触を検知した場合にスイッチ画像を表示するように構成することができる。
【0017】
これによると、使用者がステアリングホイールに接触している場合にスイッチ画像を表示することから、使用者が運転のためにステアリングホイールを把持している間はいつでもスイッチ画像がウインドシールドに表示されていることになるので、使用者は、運転中に操作スイッチの操作を思い立ったら、即座に表示されているスイッチ画像を参酌して意図する操作スイッチを操作することができる。一方、使用者が運転中ではない等、ステアリングホイールに触れていない場合は、スイッチ画像を表示する必要がないため、表示を行わないことによりバッテリーの消費を抑えることができる。
【0018】
次に、本発明の車両用情報表示装置において、操作スイッチに使用者が接触したことを検知するスイッチ接触検知手段を備え、表示制御手段は、該スイッチ接触検知手段が使用者の接触を検知した場合にスイッチ画像を表示するように構成することができる。
【0019】
これによると、使用者が操作スイッチに接触している場合にスイッチ画像を表示することから、使用者は、操作スイッチの操作を思い立った場合に、操作スイッチに触れることでスイッチ画像をウインドシールドに表示させ、それを参酌して意図する操作スイッチを操作することができる。すなわち、使用者は、必要に応じてスイッチ画像をウインドシールドに表示させることができるのである。また、必要でないときにはスイッチ画像は表示されないので、運転中に邪魔になることもない。
【0020】
次に、本発明の車両用情報表示装置において、複数の操作スイッチは、ステアリングホイールの回転軸に対して左右に振り分けて配置され、表示制御手段は、左右に振り分けられた操作スイッチの群に対応するスイッチ画像の組を左右に分離配置して表示するように構成することができる。
【0021】
これによると、ステアリングホイールには、ステアリングホイールの回転軸に対して左右に振り分けて配置されていることから、ステアリングホイールを把持する使用者の左右の手元に操作スイッチが位置することになり、操作性が高い。そして、ウインドシールドには、そのレイアウトを反映させた形でスイッチ画像が左右に分離配置されて表示されることから、使用者は、意図する操作スイッチを左右どちらの手で操作するのが効率的かといった情報を素早く的確に把握することができる。
【0022】
また、本発明の車両用情報表示装置において、表示制御手段は、左右に分離配置されたスイッチ画像の組の間に形成されたスペースに動作応答画像を表示するように構成することができる。
【0023】
これによると、左右に分離配置されたスイッチ画像の組の間にはスペースができることから、そのスペースを動作応答画像の表示領域とすることにより、使用者にとっては表示される動作応答画像を確認しやすくなる。すなわち、既に表示されているスイッチ画像の組の間に動作応答表示を表示するので、使用者の目に留まりやすくなるのである。また、スイッチ画像と動作応答画像とをまとまりよく表示することができ、全体の表示領域の省スペース化を図ることができる。すなわち、スイッチ画像と動作応答画像とがまとまってウインドシールドに表示されることから、使用者にとっては、両方を併せて視認することが容易であるととともに、進行方向等を見る場合にこれらの表示が邪魔になることもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用情報表示装置が組込まれた車両のコックピット図である。車両操作のためのステアリングホイール4には、車内に設置されているエアコン装置やオーディオ装置、ナビゲーション装置、通信装置などの操作対象装置を制御するための操作スイッチ5が配置されている。車両のウインドシールドWSには、操作スイッチ5に対応するスイッチ画像2が、ステアリングホイール4におけるレイアウトを反映させた形で表示される。また、操作スイッチ5にはタッチセンサが組込まれており、使用者が触れると、対応するスイッチ画像2が強調表示される。そして、操作スイッチ5が操作されると、操作の対象となる装置へ操作信号が送信され、操作対象装置は該操作信号に応じた動作を行うとともにその動作状態を返信し、ウインドシールドWSには当該動作状態を表す動作応答画像3が表示される。以下、各々の詳細について説明を行う。
【0025】
(1)構成
車両用情報表示装置1の構成について説明する。図7は、車両用情報表示装置1の機能ブロック図である。図8は、車両用情報表示装置1の電気ブロック図であり、また、これに加えてエアコン装置やオーディオ装置、ナビゲーション装置、通信装置などの操作対象装置を制御するECU(Electronic Control Unit)91〜94を含んだ車両用情報表示システム100の電気ブロック図でもある。
【0026】
車両用情報表示装置1は、ステアリングホイール4に配置された操作スイッチ5からのスイッチ信号やそれに組込まれたタッチセンサからのセンサ信号の入出力を制御するステアリングSWコントローラ8と、ウインドシールドWSにスイッチ画像2及び動作応答画像3を表示するヘッドアップディスプレイ(HUD)表示器6の表示制御を行う表示コントローラ7と、を含んで構成されている。ここで、ステアリングSWコントローラ8が本発明にいう操作検知手段,スイッチ接触検知手段,ステアリング接触検知手段に相当し、表示コントローラ7が本発明にいう表示制御手段に相当する。
【0027】
(1−1)ステアリングSWコントローラ
ステアリングSWコントローラ8は、CPU81,ROM82,RAM83,入出力ポート(I/Oポート)84がバス87を介して接続されたマイクロプロセッサからなる。また、車内ネットワークを構築するシリアル通信バス9と内部のバス87とは、シリアル通信インターフェース(I/F)85を介して接続されている。また、通信データを一時的に格納するためにRAM83とは別に設けられたバッファメモリ86を備えている。ROM82は、CPU81が実行するプログラム及びそれに必要なデータを記憶している。RAM83は、CPU81がプログラムを実行する際に作業領域として利用される。
【0028】
I/Oポート84には、ステアリングホイール4に配置された操作スイッチ5からのスイッチ信号やそれに組込まれたタッチセンサからのセンサ信号、ステアリングタッチセンサ58からのセンサ信号が入力される。CPU81は、これらの信号が入力されると、それに基づくデータを表示コントローラ7や操作対象装置を制御するECU91〜94に送信する。
【0029】
図2に、ステアリングホイール4の拡大図を示す。ステアリングホイール4は、使用者が運転操作時に把持するリング部(その両側が把持部分41,42)と、中央のボス部43と、これらを結合するスポーク部44とから構成される。ボス部43には、ホーン機構やエアバック機構が組込まれており、中央領域がエアバックの収納部とされるとともに、表面がホーンボタンとして構成されている。
【0030】
ボス部分43のホーンボタンの両脇には、押込み式の操作スイッチ5が設けられている。操作スイッチ5は、運転席に着座した使用者から見て左側に左側スイッチ群51,53が、右側に右側スイッチ群52,54が配置されている。また、操作スイッチ5は、使用者がリング部の両側の把持部分41,42を把持した状態で操作可能な位置に配置されており、左側の把持部分41を把持した左手では左側スイッチ群51,53を、右側の把持部分42を把持した右手では右側スイッチ群52,54を操作可能である。
【0031】
操作スイッチ5は、エアコン装置やオーディオ装置、ナビゲーション装置、通信装置などの操作対象装置を動作させるためのものであり、対象となる操作対象装置やその装置に行わせる動作などの属性がそれぞれ割り振られている。操作スイッチ5が押し込まれると、スイッチ信号がI/Oポート84に入力され、CPU81は、対応する操作対象装置(ECU91〜94)に対してその属性に基づいた操作信号を送信する。
【0032】
スイッチ群51〜54は、複数の操作スイッチ5が集合したものであり、関連するもの同士がまとめられている。なお、各操作スイッチを表す3桁の付番の下2桁は、図3ないし図6に示す各スイッチ画像を表す3桁の付番の下2桁と対応する。具体的には、左側スイッチ群51(左上)は、オーディオ装置(オーディオECU92)を操作するためのものであり、ラジオを聴くかCDを聴くかなどオーディオのモードを変更するスイッチ515,音量を上げるスイッチ512,同じく下げるスイッチ513,ラジオの受信周波数やCDの再生曲の順序を上げるスイッチ514,同じく下げるスイッチ513がまとまって配置されている。
【0033】
また、左側スイッチ群53(左下)は、エアコン装置(エアコンECU91)を操作するためのものであり、AUTO機能のON/OFFを変更するスイッチ535,設定温度を上げるスイッチ531,同じく下げるスイッチ533,フロントウインド用のデフロスタスイッチ532,リアウインド用のデフロスタスイッチ534がまとまって配置されている。
【0034】
また、右側スイッチ群52(右上)は、通信装置(通信ECU94)やナビゲーション装置(ナビECU93)を操作するためのものであり、通信装置において電話機能を通話状態にするスイッチ521,通話状態を終了するスイッチ522,ナビゲーション装置において地図を表示するスイッチ523,渋滞情報や施設情報などの情報を表示するスイッチ524,音声認識機能を待機状態にするスイッチ525がまとまって配置されている。
【0035】
また、右側スイッチ群54(右下)は、制御系ECUを操作するためのものであり、車外を撮影するカメラを作動させるスイッチ541,ミリ波レーダやレーザレーダ等の探知機を作動させるスイッチ544,探知機を利用したナイトビュー機能を作動させるスイッチ542,オートクルーズ機能を作動させるスイッチ545がまとまって配置されている。
【0036】
操作スイッチ5には、使用者の接触を感知するタッチセンサが設けられている。タッチセンサには、静電容量変化式のセンサや導電フィルムを用いた抵抗変化式のセンサなどを使用することができる。操作スイッチ5に使用者の指が触れると、タッチセンサによりセンサ信号がI/Oポート84に入力され、CPU81は、表示コントローラ7に対して、どの操作スイッチ5が触れられているかといったセンサ情報を送信する。そして、表示コントローラ7は、そのセンサ情報に基づき、スイッチ画像2の中で触れられている操作スイッチ5に対応するスイッチ画像を強調表示する(図4または図5参照)。
【0037】
図11に、操作スイッチ5の構成例の概略を示す。操作スイッチ5は、バネSPにより支持されており、通常はスイッチ57がOFF状態となっている。これが使用者に押し込まれると、スイッチ57がON状態となって操作が検知される。操作後は、バネSPにより元の位置に復帰して、スイッチ57がOFF状態となる。また、操作スイッチ5は、操作面にタッチセンサ56が設けられており、使用者の指が触れると接触が検知される。
【0038】
また、操作スイッチ5に使用者が接触したことを検知する手段としては、タッチセンサに限らず、例えば図12に示すように構成することもできる。すなわち、操作スイッチ5の押し込まれる方向に深さの異なる2種類の接点を設けたスイッチ59を設け、操作スイッチ5に使用者の指が触れた場合は浅い側の接点がON状態となって接触が検知され、他方、それよりも深く押し込まれた場合は深い側の接点がON状態となって操作が検知されるような構成とすることもできる。
【0039】
ステアリングホイール4の把持部分41,42には、リング部の円周に沿った形でステアリングタッチセンサ58が設けられている。ステアリングタッチセンサ58は、上記タッチセンサと同様に、静電容量変化式のセンサや抵抗変化式のセンサなどを使用することができる。使用者が運転操作時等にステアリングホイール4の把持部分41,42を把持すると、ステアリングタッチセンサ58によりセンサ信号がI/Oポート84に入力され、CPU81は、表示コントローラ7に対して、スイッチ画像2の表示指令を送信する。そして、表示コントローラ7は、そのセンサ情報に基づき、スイッチ画像2の表示を開始する(図3参照)。
【0040】
(1−2)表示コントローラ
表示コントローラ7は、CPU71,ROM72,RAM73,入出力ポート(I/Oポート)74がバス77を介して接続されたマイクロプロセッサからなる。また、車内ネットワークを構築するシリアル通信バス9と内部のバス77とは、シリアル通信インターフェース(I/F)75を介して接続されている。また、通信データを一時的に格納するためにRAM73とは別に設けられたバッファメモリ76を備えている。ROM72は、CPU71が実行するプログラム及びそれに必要なデータを記憶している。RAM73は、CPU71がプログラムを実行する際に作業領域として利用される。
【0041】
表示コントローラ7は、HUD表示器6の表示制御をするためのものであり、I/Oポート84からHUD表示器6へ表示命令が出力される。HUD表示器6は、この表示命令に基づき、車両のウインドシールドWSにスイッチ画像2及び動作応答画像3を表示する。HUD表示器6は、図9に示すように、ウインドシールドWSの下側から車両の内側へ延出するインストルメントパネルIPの内部に配設されており、スイッチ画像2及び動作応答画像3を映し出した液晶パネル62に対しバックライト63で光を照射すると、液晶パネル62を透過した光がウインドシールドWSに入射し、運転席に着座した運転者DRの目に向けて反射されることで、スイッチ画像2及び動作応答画像3が虚像として運転者DRに捕らえられる。
【0042】
表示コントローラ7のROM72は、HUD表示器6によってスイッチ画像2及び動作応答画像3を表示するのに必要な種々の情報を記憶している。例えば、後述するようなスイッチ画像2及び動作応答画像3の表示形状の情報やレイアウトの情報を記憶している。
【0043】
図3に、スイッチ画像2の表示例を示す。図3の表示例は、使用者がステアリングホイール4のステアリングタッチセンサ58に触れることにより表示されるものである。スイッチ画像2は、ステアリングホイール4における操作スイッチ5のレイアウトを反映させた形で表示される。すなわち、上述したように操作スイッチ5は、運転席に着座した使用者から見て左側に左側スイッチ群51,53が、右側に右側スイッチ群52,54が配置されていることから、それに対応して、左側に左側スイッチ画像21,23が、右側に右側スイッチ画像22,24が配置される。
【0044】
スイッチ画像2は、対象となる操作対象装置やその装置に行わせる動作などを想起させる図柄で表示される。また、スイッチ画像2の図柄は、操作スイッチ5の表面に付されている図柄と同じとされる。このように構成することにより、使用者は、所望の操作スイッチ5の位置を、進行方向等から視線を外すことなく素早く的確に把握することができる。
【0045】
また、スイッチ画像2は、図1に示すように、ステアリングホイール4の前方に表示されている。これによれば、ステアリングホイール4もスイッチ画像2も使用者に対して正面に位置するため、使用者は、自分を中心として左右のいずれに所望の操作スイッチ5があるかを、進行方向等から視線を外すことなく素早く的確に把握することができる。
【0046】
図4に、使用者が操作スイッチ5に触れた場合のスイッチ画像2の表示例を示す。使用者が操作スイッチ5に触れた場合、それに対応するスイッチ画像2が強調表示される(強調スイッチ画像2A)。強調表示は、通常時の表示状態を異ならせることにより実施でき、具体的には、スイッチ画像2の明暗を反転させて表示したり、色相や彩度を変更して表示したり、点滅させて表示したり、またはこれらを組み合わせて表示したりすることで行うことができる。これにより、使用者は、触れている操作スイッチ5が所望のものであるか否かを、進行方向等から視線を外すことなく素早く的確に把握することができる。
【0047】
また、使用者が2以上の操作スイッチ5に同時に触れている場合には、いずれのスイッチ画像2も強調表示せずに図3に示した表示態様とすることができる。また、これに限らず、触れている2以上の操作スイッチ5に対応するスイッチ画像2を全て強調表示してもよいし、先に触れた方の操作スイッチ5に対応するスイッチ画像2のみを強調表示してもよい。
【0048】
図5に、図4の強調表示の変形例を示す。使用者が操作スイッチ5に触れた場合、それに対応するスイッチ画像2が拡大かつ強調表示される(拡大強調スイッチ画像2B)。このようにスイッチ画像2が拡大かつ強調されて表示されることで、使用者は、触れている操作スイッチ5が所望のものであるか否かを、進行方向等から視線を外すことなくより素早くより的確に把握することができる。
【0049】
図6に、動作応答画像3の表示例を示す。使用者が操作スイッチ5を操作した場合(押し込んだ場合)、それに基づく操作信号が対応する操作対象装置(ECU91〜94)に送信され、操作対象装置は、操作信号に応じた動作を行うとともに、その動作状態を表示コントローラ7に送信する。これを受信した表示コントローラ7は、当該動作状態を表す動作応答画像3を表示する。ここで、動作状態とは、操作信号に応じて操作対象装置(ECU91〜94)が動作を行うことによって移行する状態若しくは移行した状態をいい、例えば図に示すように、オーディオ装置においては、ラジオの受信周波数を変更させる操作信号を送信した場合にオーディオECU92が変更する受信周波数若しくは変更した受信周波数を表す画像が動作応答画像3として表示される。
【0050】
動作応答画像3は、左右に振り分けてそれぞれ配置されたスイッチ画像2の中央領域、すなわち、左側スイッチ画像21,23と右側スイッチ画像22,24との間に表示される。このように表示することにより、スイッチ画像2(21〜24)と動作応答画像3とをまとまりよく表示することができ、全体の表示領域の省スペース化を図ることができる。また、使用者は、図4または図5に示すようなスイッチ画像2の強調表示によって所望の操作スイッチ5の位置を素早く的確に判断して操作することができるとともに、それに応じた動作状態を表す動作応答画像3がスイッチ画像2に隣接して表示されて操作が正しく行われたことを確認することができることから、このような一連の情報を視線を大きく移動させることなく容易に把握することができる。
【0051】
その他、表示コントローラ7は、スイッチ画像2及び動作応答画像3の他に、図示しないが、車速センサからのセンサ信号に基づいて演算された車速などの種々の情報もウインドシールドWSに表示する。このように、スイッチ画像2及び動作応答画像3以外の他の画像が表示される場合、画像の表示領域が広範にわたって使用者にとって見づらくなることも考えられるため、上記の如くスイッチ画像2の中央領域に動作応答画像3を表示してまとまりよく構成することは、このような場合に特に有効である。
【0052】
(1−3)操作対象装置
エアコン装置やオーディオ装置、ナビゲーション装置、通信装置などの操作対象装置を制御するECU(Electronic Control Unit)91〜94は、図示しないが、ステアリングSWコントローラ8や表示コントローラ7と同様に、CPU,ROM,RAM,入出力ポート(I/Oポート)等を含んで構成され、各装置に応じた種々の制御を行っている。ECU91〜94は、操作スイッチ5の操作による操作信号をステアリングSWコントローラ8から受信すると、操作信号に応じた動作を行うとともに、その動作状態を表示コントローラ7へ送信するように構成されている。
【0053】
操作対象装置の動作の具体例は、上述した操作スイッチ5の各々の説明で述べた通りであり、例えば、ラジオの受信周波数を上げるスイッチ514が操作されると、オーディオ装置(オーディオECU92)が、ラジオの受信周波数を上げる動作を行うとともに、その受信周波数を動作状態として表示コントローラ7へ送信する。また、例えば、エアコンの設定温度を上げるスイッチ531が操作されると、エアコン装置(エアコンECU91)が、設定温度を上げる動作を行うとともに、その設定温度を動作状態として表示コントローラ7へ送信する。
【0054】
(2)動作
車両用情報表示装置1の動作について説明する。図10は、ステアリングSWコントローラ8及び表示コントローラ7が行う処理を表すフローチャートである。
【0055】
まず、ステアリングSWコントローラ8は、ステアリングホイール4に設けられたステアリングタッチセンサ58により使用者の接触を検知すると(S1:YES)、表示コントローラ7にスイッチ画像2の表示指令を送信する(S2)。表示コントローラ7は、表示指令を受信すると(T1:YES)、スイッチ画像2をウインドシールドWSに表示する(T2;図3参照)。なお、ステップS1に換えて、操作スイッチ5に組込まれたタッチセンサが使用者の接触をした場合に表示指令を送信するように構成してもよい。
【0056】
次に、ステアリングSWコントローラ8は、操作スイッチ5に組込まれたタッチセンサにより使用者の接触を検知すると(S3:YES)、どの操作スイッチ5に使用者が接触しているか等のセンサ情報を表示コントローラ7に送信する(S4)。表示コントローラ7は、センサ情報を受信すると(T3:YES)、使用者が接触している操作スイッチ5に対応するスイッチ画像2を強調表示する(T4;図4または図5参照)。
【0057】
ここで、2以上の操作スイッチ5に使用者が接触している場合は、強調表示を行わないようにすることができる。また、これに限らず、触れている2以上の操作スイッチ5に対応するスイッチ画像2を全て強調表示してもよいし、先に触れた方の操作スイッチ5に対応するスイッチ画像2のみを強調表示してもよい。
【0058】
次に、ステアリングSWコントローラ8は、操作スイッチ5が押し込まれたことを検知すると(S5:YES)、対応する操作対象装置(ECU91〜94)に操作信号の送信を行う(S6)。ここで、操作信号を受信した操作対象装置は、操作信号に応じた動作を行うとともに、その動作状態を表示コントローラ7へ送信する。表示コントローラ7は、操作対象装置から動作状態を受信すると(T5:YES)、その動作状態を表示する動作応答画像3をウインドシールドWSに表示する(T6;図6参照)。
【0059】
なお、ステアリングSWコントローラ8のS3〜S6の処理、及びそれに伴う表示コントローラ7のT3〜T6の処理は、使用者がステアリングホイール4を把持している間、すなわちステアリングタッチセンサ58が使用者の接触を検知している間において行われ、接触を検知しなくなった場合には終了する。
【0060】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの形式に限定されるものではなく、これらに具現された発明と同一性の範囲内において適宜変更して実施し得る。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の車両用情報表示装置によるウインドシールドへの表示例を示す図
【図2】操作スイッチが配置されたステアリングホイールを示す図
【図3】スイッチ画像が表示された例を示す図
【図4】スイッチ画像が強調表示された例(第1例)を示す図
【図5】スイッチ画像が強調表示された例(第2例)を示す図
【図6】スイッチ画像とともに動作応答画像が表示された例を示す図
【図7】本発明の車両用情報表示装置の機能ブロック図
【図8】本発明の車両用情報表示装置の電気ブロック図
【図9】HUD表示器の説明図
【図10】本発明の車両用情報表示装置が行う処理を表すフローチャート
【図11】操作スイッチの第1構成例を表す概略図
【図12】操作スイッチの第2構成例を表す概略図
【符号の説明】
【0062】
1 車両用情報表示装置
2 スイッチ画像(左側スイッチ画像21,23、右側スイッチ画像22,24)
3 動作応答画像
4 ステアリングホイール
41,42 ステアリングホイールの把持部分
5 操作スイッチ
51〜54 スイッチ群
58 ステアリングタッチセンサ
6 HUD表示器
62 液晶パネル
63 バックライト
7 表示コントローラ(表示制御手段)
8 ステアリングSWコントローラ(操作検知手段,スイッチ接触検知手段,ステアリング接触検知手段)
91〜94 操作対象装置を制御するECU
100 車両用情報表示システム
WS ウインドシールド
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のウインドシールドに画像を表示する車両用情報表示装置及び車両用情報表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両のインストルメントパネルにあるメータ等の画像をウインドシールドに表示する装置としてヘッドアップディスプレイ(HUD)が知られている。これは、メータ等の画像をウインドシールドに投射し、ウインドシールドに反射した画像を運転者の目に入射させることにより、ウインドシールドの外側前方にその像を結像させて、運転者が前方視界から目を外すことなくメータ等を視認することができるものである。
【0003】
特許文献1には、車両のインストルメントパネルやコンソールボックス、ステアリングホイール等に電話操作スイッチが配置されている場合において、スイッチの配置を表す画像をウインドシールドに表示するとともに、スイッチに組込まれたタッチセンサにより、使用者が触れたスイッチに対応する画像を強調して表示する発明が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開平5−77679号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで近年、ステアリングホイールには、エアコン操作スイッチ,オーディオ操作スイッチ,ナビ操作スイッチ,通信操作スイッチなど種々の操作スイッチ類が集中して配置されることがあり、これにより、使用者は運転姿勢のままで様々な機器を操作することができる。
【0006】
しかしながら、使用者は運転中において車両の進行方向等を注視していることから、手元の操作スイッチを確認しながら操作する十分な余裕がなく、また、様々な操作スイッチがあるため、瞬時に的確な操作スイッチを判断して操作する十分な余裕もない。このため、使用者は、操作スイッチを操作しても、意図した操作スイッチを操作できたのか、その操作によって対象となる装置が意図した状態に移行したのか等を把握することが困難である。
【0007】
また、特許文献1のように使用者が触れたスイッチに対応する画像を強調してウインドシールドに表示するにしても、使用者は、触れたスイッチを視覚的に知ることが可能となるのみで、操作スイッチを操作したことにより対象となる装置が意図した状態に移行したのかということまでを把握することはできない。
【0008】
本発明は、上記問題を鑑みて為されたものであり、ステアリングホイールに配置された操作スイッチを使用者が操作する際に、操作の状態がより直感的で把握しやすい車両用情報表示装置及び車両用情報表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の車両用情報表示装置は、
ステアリングホイールに配置された操作スイッチと、
操作スイッチが操作されたことを検知し、該操作スイッチの属性に基づき対象となる操作対象装置へ操作信号を送信する操作検知手段と、
操作対象装置から操作信号に応じた動作状態を受信して、当該動作状態を表す動作応答画像を車両のウインドシールドに表示する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の車両用情報表示システムは、
かかる車両用情報表示装置と、
操作検知手段から受信した操作信号に応じて動作を行うとともに、その動作状態を表示制御手段に送信する操作対象装置と、
を備えることにより実現することができる。
【0011】
これらによると、操作スイッチが操作された場合に、操作スイッチの属性に基づいた操作信号を操作対象装置へ送信し、それに応じた動作状態を操作対象装置から受信して、この動作状態を表す動作応答画像を車両のウインドシールドに表示することから、使用者は、操作スイッチを操作した後の操作対象装置の動作状態を、ウインドシールドにおいて視線を進行方向等から大きく外すことなく容易に把握することができる。すなわち、使用者は、意図した操作スイッチを操作できたのか、その操作によって対象となる装置が意図した状態に移行したのか等を容易に把握することができる。
【0012】
次に、本発明の車両用情報表示装置において、ステアリングホイールには操作スイッチが複数設けられ、表示制御手段は、操作スイッチに対応するスイッチ画像をステアリングホイールにおけるレイアウトを反映させた形で車両のウインドシールドに表示するように構成することができる。
【0013】
これによると、複数の操作スイッチに対応するスイッチ画像をステアリングホイールにおけるレイアウトを反映させた形で車両のウインドシールドに表示することから、使用者は、操作スイッチが複数あっても、ウインドシールドに表示されたスイッチ画像のレイアウトを見ることによって、意図する操作スイッチの位置を視線を進行方向等から大きく外すことなく素早く的確に把握することができる。すなわち、使用者は、意図する操作スイッチの位置を判断して操作し、操作後の操作対象装置の動作状態を把握するまでの一連の情報をウインドシールドにおいて視線を進行方向等から大きく外すことなく容易に把握することができる。
【0014】
次に、本発明の車両用情報表示装置において、操作スイッチに使用者が接触したことを検知するスイッチ接触検知手段を備え、表示制御手段は、該スイッチ接触検知手段が使用者の接触を検知した場合に、スイッチ画像のうち使用者が接触している操作スイッチに係るスイッチ画像を他のスイッチ画像よりも強調して表示するように構成することができる。
【0015】
これによると、使用者が接触している操作スイッチに係るスイッチ画像を強調表示することから、使用者は、現在どの操作スイッチに触れているのかをウインドシールドにて知ることができ、手元のステアリングホイールに視線を落とすことなく、意図した操作スイッチを正確に操作することができる。
【0016】
次に、本発明の車両用情報表示装置において、ステアリングホイールに使用者が接触したことを検知するステアリング接触検知手段を備え、表示制御手段は、該ステアリング接触検知手段が使用者の接触を検知した場合にスイッチ画像を表示するように構成することができる。
【0017】
これによると、使用者がステアリングホイールに接触している場合にスイッチ画像を表示することから、使用者が運転のためにステアリングホイールを把持している間はいつでもスイッチ画像がウインドシールドに表示されていることになるので、使用者は、運転中に操作スイッチの操作を思い立ったら、即座に表示されているスイッチ画像を参酌して意図する操作スイッチを操作することができる。一方、使用者が運転中ではない等、ステアリングホイールに触れていない場合は、スイッチ画像を表示する必要がないため、表示を行わないことによりバッテリーの消費を抑えることができる。
【0018】
次に、本発明の車両用情報表示装置において、操作スイッチに使用者が接触したことを検知するスイッチ接触検知手段を備え、表示制御手段は、該スイッチ接触検知手段が使用者の接触を検知した場合にスイッチ画像を表示するように構成することができる。
【0019】
これによると、使用者が操作スイッチに接触している場合にスイッチ画像を表示することから、使用者は、操作スイッチの操作を思い立った場合に、操作スイッチに触れることでスイッチ画像をウインドシールドに表示させ、それを参酌して意図する操作スイッチを操作することができる。すなわち、使用者は、必要に応じてスイッチ画像をウインドシールドに表示させることができるのである。また、必要でないときにはスイッチ画像は表示されないので、運転中に邪魔になることもない。
【0020】
次に、本発明の車両用情報表示装置において、複数の操作スイッチは、ステアリングホイールの回転軸に対して左右に振り分けて配置され、表示制御手段は、左右に振り分けられた操作スイッチの群に対応するスイッチ画像の組を左右に分離配置して表示するように構成することができる。
【0021】
これによると、ステアリングホイールには、ステアリングホイールの回転軸に対して左右に振り分けて配置されていることから、ステアリングホイールを把持する使用者の左右の手元に操作スイッチが位置することになり、操作性が高い。そして、ウインドシールドには、そのレイアウトを反映させた形でスイッチ画像が左右に分離配置されて表示されることから、使用者は、意図する操作スイッチを左右どちらの手で操作するのが効率的かといった情報を素早く的確に把握することができる。
【0022】
また、本発明の車両用情報表示装置において、表示制御手段は、左右に分離配置されたスイッチ画像の組の間に形成されたスペースに動作応答画像を表示するように構成することができる。
【0023】
これによると、左右に分離配置されたスイッチ画像の組の間にはスペースができることから、そのスペースを動作応答画像の表示領域とすることにより、使用者にとっては表示される動作応答画像を確認しやすくなる。すなわち、既に表示されているスイッチ画像の組の間に動作応答表示を表示するので、使用者の目に留まりやすくなるのである。また、スイッチ画像と動作応答画像とをまとまりよく表示することができ、全体の表示領域の省スペース化を図ることができる。すなわち、スイッチ画像と動作応答画像とがまとまってウインドシールドに表示されることから、使用者にとっては、両方を併せて視認することが容易であるととともに、進行方向等を見る場合にこれらの表示が邪魔になることもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用情報表示装置が組込まれた車両のコックピット図である。車両操作のためのステアリングホイール4には、車内に設置されているエアコン装置やオーディオ装置、ナビゲーション装置、通信装置などの操作対象装置を制御するための操作スイッチ5が配置されている。車両のウインドシールドWSには、操作スイッチ5に対応するスイッチ画像2が、ステアリングホイール4におけるレイアウトを反映させた形で表示される。また、操作スイッチ5にはタッチセンサが組込まれており、使用者が触れると、対応するスイッチ画像2が強調表示される。そして、操作スイッチ5が操作されると、操作の対象となる装置へ操作信号が送信され、操作対象装置は該操作信号に応じた動作を行うとともにその動作状態を返信し、ウインドシールドWSには当該動作状態を表す動作応答画像3が表示される。以下、各々の詳細について説明を行う。
【0025】
(1)構成
車両用情報表示装置1の構成について説明する。図7は、車両用情報表示装置1の機能ブロック図である。図8は、車両用情報表示装置1の電気ブロック図であり、また、これに加えてエアコン装置やオーディオ装置、ナビゲーション装置、通信装置などの操作対象装置を制御するECU(Electronic Control Unit)91〜94を含んだ車両用情報表示システム100の電気ブロック図でもある。
【0026】
車両用情報表示装置1は、ステアリングホイール4に配置された操作スイッチ5からのスイッチ信号やそれに組込まれたタッチセンサからのセンサ信号の入出力を制御するステアリングSWコントローラ8と、ウインドシールドWSにスイッチ画像2及び動作応答画像3を表示するヘッドアップディスプレイ(HUD)表示器6の表示制御を行う表示コントローラ7と、を含んで構成されている。ここで、ステアリングSWコントローラ8が本発明にいう操作検知手段,スイッチ接触検知手段,ステアリング接触検知手段に相当し、表示コントローラ7が本発明にいう表示制御手段に相当する。
【0027】
(1−1)ステアリングSWコントローラ
ステアリングSWコントローラ8は、CPU81,ROM82,RAM83,入出力ポート(I/Oポート)84がバス87を介して接続されたマイクロプロセッサからなる。また、車内ネットワークを構築するシリアル通信バス9と内部のバス87とは、シリアル通信インターフェース(I/F)85を介して接続されている。また、通信データを一時的に格納するためにRAM83とは別に設けられたバッファメモリ86を備えている。ROM82は、CPU81が実行するプログラム及びそれに必要なデータを記憶している。RAM83は、CPU81がプログラムを実行する際に作業領域として利用される。
【0028】
I/Oポート84には、ステアリングホイール4に配置された操作スイッチ5からのスイッチ信号やそれに組込まれたタッチセンサからのセンサ信号、ステアリングタッチセンサ58からのセンサ信号が入力される。CPU81は、これらの信号が入力されると、それに基づくデータを表示コントローラ7や操作対象装置を制御するECU91〜94に送信する。
【0029】
図2に、ステアリングホイール4の拡大図を示す。ステアリングホイール4は、使用者が運転操作時に把持するリング部(その両側が把持部分41,42)と、中央のボス部43と、これらを結合するスポーク部44とから構成される。ボス部43には、ホーン機構やエアバック機構が組込まれており、中央領域がエアバックの収納部とされるとともに、表面がホーンボタンとして構成されている。
【0030】
ボス部分43のホーンボタンの両脇には、押込み式の操作スイッチ5が設けられている。操作スイッチ5は、運転席に着座した使用者から見て左側に左側スイッチ群51,53が、右側に右側スイッチ群52,54が配置されている。また、操作スイッチ5は、使用者がリング部の両側の把持部分41,42を把持した状態で操作可能な位置に配置されており、左側の把持部分41を把持した左手では左側スイッチ群51,53を、右側の把持部分42を把持した右手では右側スイッチ群52,54を操作可能である。
【0031】
操作スイッチ5は、エアコン装置やオーディオ装置、ナビゲーション装置、通信装置などの操作対象装置を動作させるためのものであり、対象となる操作対象装置やその装置に行わせる動作などの属性がそれぞれ割り振られている。操作スイッチ5が押し込まれると、スイッチ信号がI/Oポート84に入力され、CPU81は、対応する操作対象装置(ECU91〜94)に対してその属性に基づいた操作信号を送信する。
【0032】
スイッチ群51〜54は、複数の操作スイッチ5が集合したものであり、関連するもの同士がまとめられている。なお、各操作スイッチを表す3桁の付番の下2桁は、図3ないし図6に示す各スイッチ画像を表す3桁の付番の下2桁と対応する。具体的には、左側スイッチ群51(左上)は、オーディオ装置(オーディオECU92)を操作するためのものであり、ラジオを聴くかCDを聴くかなどオーディオのモードを変更するスイッチ515,音量を上げるスイッチ512,同じく下げるスイッチ513,ラジオの受信周波数やCDの再生曲の順序を上げるスイッチ514,同じく下げるスイッチ513がまとまって配置されている。
【0033】
また、左側スイッチ群53(左下)は、エアコン装置(エアコンECU91)を操作するためのものであり、AUTO機能のON/OFFを変更するスイッチ535,設定温度を上げるスイッチ531,同じく下げるスイッチ533,フロントウインド用のデフロスタスイッチ532,リアウインド用のデフロスタスイッチ534がまとまって配置されている。
【0034】
また、右側スイッチ群52(右上)は、通信装置(通信ECU94)やナビゲーション装置(ナビECU93)を操作するためのものであり、通信装置において電話機能を通話状態にするスイッチ521,通話状態を終了するスイッチ522,ナビゲーション装置において地図を表示するスイッチ523,渋滞情報や施設情報などの情報を表示するスイッチ524,音声認識機能を待機状態にするスイッチ525がまとまって配置されている。
【0035】
また、右側スイッチ群54(右下)は、制御系ECUを操作するためのものであり、車外を撮影するカメラを作動させるスイッチ541,ミリ波レーダやレーザレーダ等の探知機を作動させるスイッチ544,探知機を利用したナイトビュー機能を作動させるスイッチ542,オートクルーズ機能を作動させるスイッチ545がまとまって配置されている。
【0036】
操作スイッチ5には、使用者の接触を感知するタッチセンサが設けられている。タッチセンサには、静電容量変化式のセンサや導電フィルムを用いた抵抗変化式のセンサなどを使用することができる。操作スイッチ5に使用者の指が触れると、タッチセンサによりセンサ信号がI/Oポート84に入力され、CPU81は、表示コントローラ7に対して、どの操作スイッチ5が触れられているかといったセンサ情報を送信する。そして、表示コントローラ7は、そのセンサ情報に基づき、スイッチ画像2の中で触れられている操作スイッチ5に対応するスイッチ画像を強調表示する(図4または図5参照)。
【0037】
図11に、操作スイッチ5の構成例の概略を示す。操作スイッチ5は、バネSPにより支持されており、通常はスイッチ57がOFF状態となっている。これが使用者に押し込まれると、スイッチ57がON状態となって操作が検知される。操作後は、バネSPにより元の位置に復帰して、スイッチ57がOFF状態となる。また、操作スイッチ5は、操作面にタッチセンサ56が設けられており、使用者の指が触れると接触が検知される。
【0038】
また、操作スイッチ5に使用者が接触したことを検知する手段としては、タッチセンサに限らず、例えば図12に示すように構成することもできる。すなわち、操作スイッチ5の押し込まれる方向に深さの異なる2種類の接点を設けたスイッチ59を設け、操作スイッチ5に使用者の指が触れた場合は浅い側の接点がON状態となって接触が検知され、他方、それよりも深く押し込まれた場合は深い側の接点がON状態となって操作が検知されるような構成とすることもできる。
【0039】
ステアリングホイール4の把持部分41,42には、リング部の円周に沿った形でステアリングタッチセンサ58が設けられている。ステアリングタッチセンサ58は、上記タッチセンサと同様に、静電容量変化式のセンサや抵抗変化式のセンサなどを使用することができる。使用者が運転操作時等にステアリングホイール4の把持部分41,42を把持すると、ステアリングタッチセンサ58によりセンサ信号がI/Oポート84に入力され、CPU81は、表示コントローラ7に対して、スイッチ画像2の表示指令を送信する。そして、表示コントローラ7は、そのセンサ情報に基づき、スイッチ画像2の表示を開始する(図3参照)。
【0040】
(1−2)表示コントローラ
表示コントローラ7は、CPU71,ROM72,RAM73,入出力ポート(I/Oポート)74がバス77を介して接続されたマイクロプロセッサからなる。また、車内ネットワークを構築するシリアル通信バス9と内部のバス77とは、シリアル通信インターフェース(I/F)75を介して接続されている。また、通信データを一時的に格納するためにRAM73とは別に設けられたバッファメモリ76を備えている。ROM72は、CPU71が実行するプログラム及びそれに必要なデータを記憶している。RAM73は、CPU71がプログラムを実行する際に作業領域として利用される。
【0041】
表示コントローラ7は、HUD表示器6の表示制御をするためのものであり、I/Oポート84からHUD表示器6へ表示命令が出力される。HUD表示器6は、この表示命令に基づき、車両のウインドシールドWSにスイッチ画像2及び動作応答画像3を表示する。HUD表示器6は、図9に示すように、ウインドシールドWSの下側から車両の内側へ延出するインストルメントパネルIPの内部に配設されており、スイッチ画像2及び動作応答画像3を映し出した液晶パネル62に対しバックライト63で光を照射すると、液晶パネル62を透過した光がウインドシールドWSに入射し、運転席に着座した運転者DRの目に向けて反射されることで、スイッチ画像2及び動作応答画像3が虚像として運転者DRに捕らえられる。
【0042】
表示コントローラ7のROM72は、HUD表示器6によってスイッチ画像2及び動作応答画像3を表示するのに必要な種々の情報を記憶している。例えば、後述するようなスイッチ画像2及び動作応答画像3の表示形状の情報やレイアウトの情報を記憶している。
【0043】
図3に、スイッチ画像2の表示例を示す。図3の表示例は、使用者がステアリングホイール4のステアリングタッチセンサ58に触れることにより表示されるものである。スイッチ画像2は、ステアリングホイール4における操作スイッチ5のレイアウトを反映させた形で表示される。すなわち、上述したように操作スイッチ5は、運転席に着座した使用者から見て左側に左側スイッチ群51,53が、右側に右側スイッチ群52,54が配置されていることから、それに対応して、左側に左側スイッチ画像21,23が、右側に右側スイッチ画像22,24が配置される。
【0044】
スイッチ画像2は、対象となる操作対象装置やその装置に行わせる動作などを想起させる図柄で表示される。また、スイッチ画像2の図柄は、操作スイッチ5の表面に付されている図柄と同じとされる。このように構成することにより、使用者は、所望の操作スイッチ5の位置を、進行方向等から視線を外すことなく素早く的確に把握することができる。
【0045】
また、スイッチ画像2は、図1に示すように、ステアリングホイール4の前方に表示されている。これによれば、ステアリングホイール4もスイッチ画像2も使用者に対して正面に位置するため、使用者は、自分を中心として左右のいずれに所望の操作スイッチ5があるかを、進行方向等から視線を外すことなく素早く的確に把握することができる。
【0046】
図4に、使用者が操作スイッチ5に触れた場合のスイッチ画像2の表示例を示す。使用者が操作スイッチ5に触れた場合、それに対応するスイッチ画像2が強調表示される(強調スイッチ画像2A)。強調表示は、通常時の表示状態を異ならせることにより実施でき、具体的には、スイッチ画像2の明暗を反転させて表示したり、色相や彩度を変更して表示したり、点滅させて表示したり、またはこれらを組み合わせて表示したりすることで行うことができる。これにより、使用者は、触れている操作スイッチ5が所望のものであるか否かを、進行方向等から視線を外すことなく素早く的確に把握することができる。
【0047】
また、使用者が2以上の操作スイッチ5に同時に触れている場合には、いずれのスイッチ画像2も強調表示せずに図3に示した表示態様とすることができる。また、これに限らず、触れている2以上の操作スイッチ5に対応するスイッチ画像2を全て強調表示してもよいし、先に触れた方の操作スイッチ5に対応するスイッチ画像2のみを強調表示してもよい。
【0048】
図5に、図4の強調表示の変形例を示す。使用者が操作スイッチ5に触れた場合、それに対応するスイッチ画像2が拡大かつ強調表示される(拡大強調スイッチ画像2B)。このようにスイッチ画像2が拡大かつ強調されて表示されることで、使用者は、触れている操作スイッチ5が所望のものであるか否かを、進行方向等から視線を外すことなくより素早くより的確に把握することができる。
【0049】
図6に、動作応答画像3の表示例を示す。使用者が操作スイッチ5を操作した場合(押し込んだ場合)、それに基づく操作信号が対応する操作対象装置(ECU91〜94)に送信され、操作対象装置は、操作信号に応じた動作を行うとともに、その動作状態を表示コントローラ7に送信する。これを受信した表示コントローラ7は、当該動作状態を表す動作応答画像3を表示する。ここで、動作状態とは、操作信号に応じて操作対象装置(ECU91〜94)が動作を行うことによって移行する状態若しくは移行した状態をいい、例えば図に示すように、オーディオ装置においては、ラジオの受信周波数を変更させる操作信号を送信した場合にオーディオECU92が変更する受信周波数若しくは変更した受信周波数を表す画像が動作応答画像3として表示される。
【0050】
動作応答画像3は、左右に振り分けてそれぞれ配置されたスイッチ画像2の中央領域、すなわち、左側スイッチ画像21,23と右側スイッチ画像22,24との間に表示される。このように表示することにより、スイッチ画像2(21〜24)と動作応答画像3とをまとまりよく表示することができ、全体の表示領域の省スペース化を図ることができる。また、使用者は、図4または図5に示すようなスイッチ画像2の強調表示によって所望の操作スイッチ5の位置を素早く的確に判断して操作することができるとともに、それに応じた動作状態を表す動作応答画像3がスイッチ画像2に隣接して表示されて操作が正しく行われたことを確認することができることから、このような一連の情報を視線を大きく移動させることなく容易に把握することができる。
【0051】
その他、表示コントローラ7は、スイッチ画像2及び動作応答画像3の他に、図示しないが、車速センサからのセンサ信号に基づいて演算された車速などの種々の情報もウインドシールドWSに表示する。このように、スイッチ画像2及び動作応答画像3以外の他の画像が表示される場合、画像の表示領域が広範にわたって使用者にとって見づらくなることも考えられるため、上記の如くスイッチ画像2の中央領域に動作応答画像3を表示してまとまりよく構成することは、このような場合に特に有効である。
【0052】
(1−3)操作対象装置
エアコン装置やオーディオ装置、ナビゲーション装置、通信装置などの操作対象装置を制御するECU(Electronic Control Unit)91〜94は、図示しないが、ステアリングSWコントローラ8や表示コントローラ7と同様に、CPU,ROM,RAM,入出力ポート(I/Oポート)等を含んで構成され、各装置に応じた種々の制御を行っている。ECU91〜94は、操作スイッチ5の操作による操作信号をステアリングSWコントローラ8から受信すると、操作信号に応じた動作を行うとともに、その動作状態を表示コントローラ7へ送信するように構成されている。
【0053】
操作対象装置の動作の具体例は、上述した操作スイッチ5の各々の説明で述べた通りであり、例えば、ラジオの受信周波数を上げるスイッチ514が操作されると、オーディオ装置(オーディオECU92)が、ラジオの受信周波数を上げる動作を行うとともに、その受信周波数を動作状態として表示コントローラ7へ送信する。また、例えば、エアコンの設定温度を上げるスイッチ531が操作されると、エアコン装置(エアコンECU91)が、設定温度を上げる動作を行うとともに、その設定温度を動作状態として表示コントローラ7へ送信する。
【0054】
(2)動作
車両用情報表示装置1の動作について説明する。図10は、ステアリングSWコントローラ8及び表示コントローラ7が行う処理を表すフローチャートである。
【0055】
まず、ステアリングSWコントローラ8は、ステアリングホイール4に設けられたステアリングタッチセンサ58により使用者の接触を検知すると(S1:YES)、表示コントローラ7にスイッチ画像2の表示指令を送信する(S2)。表示コントローラ7は、表示指令を受信すると(T1:YES)、スイッチ画像2をウインドシールドWSに表示する(T2;図3参照)。なお、ステップS1に換えて、操作スイッチ5に組込まれたタッチセンサが使用者の接触をした場合に表示指令を送信するように構成してもよい。
【0056】
次に、ステアリングSWコントローラ8は、操作スイッチ5に組込まれたタッチセンサにより使用者の接触を検知すると(S3:YES)、どの操作スイッチ5に使用者が接触しているか等のセンサ情報を表示コントローラ7に送信する(S4)。表示コントローラ7は、センサ情報を受信すると(T3:YES)、使用者が接触している操作スイッチ5に対応するスイッチ画像2を強調表示する(T4;図4または図5参照)。
【0057】
ここで、2以上の操作スイッチ5に使用者が接触している場合は、強調表示を行わないようにすることができる。また、これに限らず、触れている2以上の操作スイッチ5に対応するスイッチ画像2を全て強調表示してもよいし、先に触れた方の操作スイッチ5に対応するスイッチ画像2のみを強調表示してもよい。
【0058】
次に、ステアリングSWコントローラ8は、操作スイッチ5が押し込まれたことを検知すると(S5:YES)、対応する操作対象装置(ECU91〜94)に操作信号の送信を行う(S6)。ここで、操作信号を受信した操作対象装置は、操作信号に応じた動作を行うとともに、その動作状態を表示コントローラ7へ送信する。表示コントローラ7は、操作対象装置から動作状態を受信すると(T5:YES)、その動作状態を表示する動作応答画像3をウインドシールドWSに表示する(T6;図6参照)。
【0059】
なお、ステアリングSWコントローラ8のS3〜S6の処理、及びそれに伴う表示コントローラ7のT3〜T6の処理は、使用者がステアリングホイール4を把持している間、すなわちステアリングタッチセンサ58が使用者の接触を検知している間において行われ、接触を検知しなくなった場合には終了する。
【0060】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの形式に限定されるものではなく、これらに具現された発明と同一性の範囲内において適宜変更して実施し得る。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の車両用情報表示装置によるウインドシールドへの表示例を示す図
【図2】操作スイッチが配置されたステアリングホイールを示す図
【図3】スイッチ画像が表示された例を示す図
【図4】スイッチ画像が強調表示された例(第1例)を示す図
【図5】スイッチ画像が強調表示された例(第2例)を示す図
【図6】スイッチ画像とともに動作応答画像が表示された例を示す図
【図7】本発明の車両用情報表示装置の機能ブロック図
【図8】本発明の車両用情報表示装置の電気ブロック図
【図9】HUD表示器の説明図
【図10】本発明の車両用情報表示装置が行う処理を表すフローチャート
【図11】操作スイッチの第1構成例を表す概略図
【図12】操作スイッチの第2構成例を表す概略図
【符号の説明】
【0062】
1 車両用情報表示装置
2 スイッチ画像(左側スイッチ画像21,23、右側スイッチ画像22,24)
3 動作応答画像
4 ステアリングホイール
41,42 ステアリングホイールの把持部分
5 操作スイッチ
51〜54 スイッチ群
58 ステアリングタッチセンサ
6 HUD表示器
62 液晶パネル
63 バックライト
7 表示コントローラ(表示制御手段)
8 ステアリングSWコントローラ(操作検知手段,スイッチ接触検知手段,ステアリング接触検知手段)
91〜94 操作対象装置を制御するECU
100 車両用情報表示システム
WS ウインドシールド
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステアリングホイールに配置された操作スイッチと、
前記操作スイッチが操作されたことを検知し、該操作スイッチの属性に基づき対象となる操作対象装置へ操作信号を送信する操作検知手段と、
前記操作対象装置から前記操作信号に応じた動作状態を受信して、当該動作状態を表す動作応答画像を車両のウインドシールドに表示する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする車両用情報表示装置。
【請求項2】
前記ステアリングホイールには前記操作スイッチが複数設けられ、
前記表示制御手段は、前記操作スイッチに対応するスイッチ画像を前記ステアリングホイールにおけるレイアウトを反映させた形で車両のウインドシールドに表示する請求項1に記載の車両用情報表示装置。
【請求項3】
前記操作スイッチに使用者が接触したことを検知するスイッチ接触検知手段を備え、
前記表示制御手段は、該スイッチ接触検知手段が使用者の接触を検知した場合に、前記スイッチ画像のうち使用者が接触している操作スイッチに係るスイッチ画像を他のスイッチ画像よりも強調して表示する請求項2に記載の車両用情報表示装置。
【請求項4】
前記操作スイッチは、使用者が触れた場合に前記スイッチ接触検知手段が接触を検知し、使用者により押し込まれた場合に前記操作検知手段が操作を検知するように構成されてなる請求項3に記載の車両用情報表示装置。
【請求項5】
前記ステアリングホイールに使用者が接触したことを検知するステアリング接触検知手段を備え、
前記表示制御手段は、該ステアリング接触検知手段が使用者の接触を検知した場合に前記スイッチ画像を表示する請求項2ないし4のいずれか1項に記載の車両用情報表示装置。
【請求項6】
前記操作スイッチに使用者が接触したことを検知するスイッチ接触検知手段を備え、
前記表示制御手段は、該スイッチ接触検知手段が使用者の接触を検知した場合に前記スイッチ画像を表示する請求項2ないし4のいずれか1項に記載の車両用情報表示装置。
【請求項7】
前記複数の操作スイッチは、前記ステアリングホイールの回転軸に対して左右に振り分けて配置され、
前記表示制御手段は、左右に振り分けられた操作スイッチの群に対応する前記スイッチ画像の組を左右に分離配置して表示する請求項2ないし6のいずれか1項に記載の車両用情報表示装置。
【請求項8】
前記表示制御手段は、左右に分離配置された前記スイッチ画像の組の間に形成されたスペースに前記動作応答画像を表示する請求項7に記載の車両用情報表示装置。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれか1項に記載の車両用情報表示装置と、
前記操作検知手段から受信した操作信号に応じて動作を行うとともに、その動作状態を前記表示制御手段に送信する操作対象装置と、
を備えることを特徴とする車両用情報表示システム。
【請求項1】
ステアリングホイールに配置された操作スイッチと、
前記操作スイッチが操作されたことを検知し、該操作スイッチの属性に基づき対象となる操作対象装置へ操作信号を送信する操作検知手段と、
前記操作対象装置から前記操作信号に応じた動作状態を受信して、当該動作状態を表す動作応答画像を車両のウインドシールドに表示する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする車両用情報表示装置。
【請求項2】
前記ステアリングホイールには前記操作スイッチが複数設けられ、
前記表示制御手段は、前記操作スイッチに対応するスイッチ画像を前記ステアリングホイールにおけるレイアウトを反映させた形で車両のウインドシールドに表示する請求項1に記載の車両用情報表示装置。
【請求項3】
前記操作スイッチに使用者が接触したことを検知するスイッチ接触検知手段を備え、
前記表示制御手段は、該スイッチ接触検知手段が使用者の接触を検知した場合に、前記スイッチ画像のうち使用者が接触している操作スイッチに係るスイッチ画像を他のスイッチ画像よりも強調して表示する請求項2に記載の車両用情報表示装置。
【請求項4】
前記操作スイッチは、使用者が触れた場合に前記スイッチ接触検知手段が接触を検知し、使用者により押し込まれた場合に前記操作検知手段が操作を検知するように構成されてなる請求項3に記載の車両用情報表示装置。
【請求項5】
前記ステアリングホイールに使用者が接触したことを検知するステアリング接触検知手段を備え、
前記表示制御手段は、該ステアリング接触検知手段が使用者の接触を検知した場合に前記スイッチ画像を表示する請求項2ないし4のいずれか1項に記載の車両用情報表示装置。
【請求項6】
前記操作スイッチに使用者が接触したことを検知するスイッチ接触検知手段を備え、
前記表示制御手段は、該スイッチ接触検知手段が使用者の接触を検知した場合に前記スイッチ画像を表示する請求項2ないし4のいずれか1項に記載の車両用情報表示装置。
【請求項7】
前記複数の操作スイッチは、前記ステアリングホイールの回転軸に対して左右に振り分けて配置され、
前記表示制御手段は、左右に振り分けられた操作スイッチの群に対応する前記スイッチ画像の組を左右に分離配置して表示する請求項2ないし6のいずれか1項に記載の車両用情報表示装置。
【請求項8】
前記表示制御手段は、左右に分離配置された前記スイッチ画像の組の間に形成されたスペースに前記動作応答画像を表示する請求項7に記載の車両用情報表示装置。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれか1項に記載の車両用情報表示装置と、
前記操作検知手段から受信した操作信号に応じて動作を行うとともに、その動作状態を前記表示制御手段に送信する操作対象装置と、
を備えることを特徴とする車両用情報表示システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−106353(P2007−106353A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−301686(P2005−301686)
【出願日】平成17年10月17日(2005.10.17)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月17日(2005.10.17)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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