説明

車両用経路誘導装置及び誘導経路表示方法

【課題】画像を用いた誘導経路に関する情報提供を、安全に且つ有効に実現する車両用経路誘導装置を実現する。
【解決手段】本発明の車両用経路誘導装置は、出発地から目的地に至る誘導経路55を探索した後、表示手段21にスクロール表示される地図上で、出発地から目的地に至るまで、仮想的に決定した車両の位置を示すマーク53を誘導経路55に沿って移動させることで、誘導経路55の確認用表示を行う制御手段1を備える。記録手段23には、誘導経路上又は誘導経路沿いに存在する1又は複数の撮影対象を夫々撮影した1又は複数の動画像が記録されており、1又は複数の撮影対象の何れかに車両が近づくと、制御手段1は、前記車両が近づいた撮影対象に対応する動画像を地図と共に表示手段21に表示させ、1又は複数の動画像の何れも表示されない間、地図が早送りでスクロール表示されるように車両の位置を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目的地に至る誘導経路に沿って車両を誘導する車両用経路誘導装置と、経路探索によって得られた誘導経路を車両用経路誘導装置にて確認用表示する誘導経路表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用経路誘導装置(所謂、ナビゲーション装置)は、目的地に至る誘導経路を探索し、車両の現在位置に応じた車両周囲の地図を誘導経路と共に表示して、車両の走行を目的地に至るまで案内することを主たる機能としている。一般的な車両経路誘導装置では、右折や左折を行う交差点や分岐点などの案内地点の手前に車両が至ると、車両周囲の地図と共に案内地点の拡大図を表示して、案内地点の詳細な情報をドライバに与えることが行われている。
【0003】
道路の周辺の風景を撮影した動画像を位置情報と合わせて記録しておき、車両の現在位置に対応した位置情報を有する動画像を再生することで、車両が通過する地点の情報を動画像を用いてドライバに提示する車両用経路誘導装置が提案されている(特許文献1)。このような車両用経路誘導装置を用いることで、案内地点の手前に車両が至ると、案内地点を右折又は左折する際に車両から見える風景を撮影した動画像を再生して、案内地点のリアルな状況を、さらには、案内地点における車両の右折又は左折のリアルなイメージを、案内地点に至る前にドライバに与えることが可能となる。
【0004】
【特許文献1】特開平10−89978号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、案内地点に関する情報を与えるために上述のようにして動画像を表示すると、抽象化されて瞬時に内容が把握できる案内地点の拡大図が表示される場合とは異なり、車両の運転中にある程度の時間、ドライバが詳細な動画像を注視することになるから、ドライバの運転ミスや不注意が生じる可能性が高くなる。また、運転に神経を使うような道路状況では、動画像が再生されても、ドライバはそれを十分に見ることができない。
【0006】
車両用経路誘導装置が有する記録媒体の大容量化が進んでいるとは言え、車両用経路誘導装置が有する道路データに含まれる全ての交差点について、車両の進入方向と退出方向に夫々応じた複数の画像を実際に撮影して車両用経路誘導装置に記録させることは困難である。国道上の主要な交差点などに関する画像のみを車両用経路誘導装置に記録させておけば、そのような交差点を誘導経路に沿って車両が右折又は左折する場合には、画像による情報提供が可能となる。しかしながら、このような構成によれば、画像による情報提供が走行中に行われる頻度は小さく、画像による情報提供が走行中に全く行われない事態も生じ易い。
【0007】
このように、画像を用いた誘導経路に関する情報提供を、安全に且つ有効に実現するためには、画像を表示する手法や画像を取得する手法についてさらなる工夫が必要とされる。本発明は、この要請に応えて、画像を用いて誘導経路に関する情報提供を行う車両用経路誘導装置と誘導経路表示方法と実現するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の車両用経路誘導装置は、記録手段に記録されている地図データベースを用いて出発地から目的地に至る誘導経路を探索した後、表示手段にスクロール表示される地図上で、前記出発地から前記目的地に至るまで、仮想的に決定した前記車両の位置を示すマークを前記誘導経路に沿って移動させることで、前記誘導経路の確認用表示を行う制御手段を備える車両用経路誘導装置であって、前記記録手段には、前記誘導経路上又は前記誘導経路沿いに存在する1又は複数の撮影対象を夫々撮影した1又は複数の動画像が記録されており、前記1又は複数の撮影対象の何れかに前記車両が近づくと、前記制御手段は、前記車両が近づいた撮影対象に対応する動画像を前記地図と共に前記表示手段に表示させ、前記1又は複数の動画像の何れも表示されない間、前記地図が早送りでスクロール表示されるように前記車両の位置を決定することを特徴とする。
【0009】
本発明の車両用経路誘導装置は、記録手段に記録されている地図データベースを用いて出発地から目的地に至る誘導経路を探索した後、表示手段にスクロール表示される地図上で、前記出発地から前記目的地に至るまで、仮想的に決定した前記車両の位置を示すマークを前記誘導経路に沿って移動させることで、前記誘導経路の確認用表示を行う制御手段を備える車両用経路誘導装置であって、前記記録手段には、前記誘導経路上又は前記誘導経路沿いに存在する1又は複数の撮影対象を夫々撮影した1又は複数の静止画像が記録されており、前記1又は複数の撮影対象の何れかに前記車両が近づくと、前記制御手段は、前記車両が近づいた撮影対象に対応する静止画像を前記地図と共に前記表示手段に一定時間表示させると共に、前記車両の位置を前記一定時間変化させないことを特徴とする。
【0010】
本発明の車両用経路誘導装置は、記録手段に記録されている地図データベースを用いて探索された第1誘導経路に沿って車両が走行している間、前記第1誘導経路上又は前記第1誘導経路沿いに存在する撮影対象を前記車両が通過する際に前記車両の後方を撮影して、その撮影対象を捉えた動画像を前記記録手段に記録する撮影手段と、前記第1誘導経路に沿った経路誘導の終了後に前記第1誘導経路の出発地を目的地とする第2誘導経路が探索されると、表示手段にスクロール表示される地図上で、前記第2誘導経路の出発地から前記目的地に至るまで、仮想的に決定した前記車両の位置を示すマークを前記第2誘導経路に沿って移動させることで、前記第2誘導経路の確認用表示を行う制御手段を備える車両用経路誘導装置であって、前記制御手段は、前記第1誘導経路に沿った経路誘導中に撮影された1又は複数の撮影対象の何れかに前記車両が近づくと、前記記録手段に記録されており、前記車両が近づいた撮影対象に対応する動画像を逆向きに再生して前記地図と共に前記表示手段に表示させ、前記1又は複数の動画像の何れも逆向きに再生されない間、前記地図が早送りでスクロール表示されるように前記車両の位置を決定することを特徴とする。
【0011】
本発明の車両用経路誘導装置は、記録手段に記録されている地図データベースを用いて探索された第1誘導経路に沿って車両が走行している間、前記第1誘導経路上又は前記第1誘導経路沿いに存在する撮影対象を前記車両が通過する際に前記車両の後方を撮影して、その撮影対象を捉えた静止画像を前記記録手段に記録する撮影手段と、前記第1誘導経路に沿った経路誘導の終了後に前記第1誘導経路の出発地を目的地とする第2誘導経路が探索されると、表示手段にスクロール表示される地図上で、前記第2誘導経路の出発地から前記目的地に至るまで、仮想的に決定した前記車両の位置を示すマークを前記第2誘導経路に沿って移動させることで、前記第2誘導経路の確認用表示を行う制御手段を備える車両用経路誘導装置であって、前記制御手段は、前記第1誘導経路に沿った経路誘導中に撮影された1又は複数の撮影対象の何れかに前記車両が近づくと、前記記録手段に記録されており、前記車両が近づいた撮影対象に対応する静止画像を前記地図と共に前記表示手段に一定時間表示させると共に、前記車両の位置を前記一定時間変化させないことを特徴とする。
【0012】
本発明の誘導経路表示方法は、車両用経路誘導装置が備える記録手段に記録されている地図データベースを用いて探索された第1誘導経路に沿って車両が走行している間、前記第1誘導経路上又は前記第1誘導経路沿いに存在する撮影対象を前記車両が通過する際に前記車両の後方を撮影して、その撮影対象を捉えた動画像を前記記録手段に記録するステップと、前記第1誘導経路に沿った経路誘導の終了後に、前記第1誘導経路の出発地を目的地とする第2誘導経路を探索するステップと、前記車両用経路装置が備える表示手段にスクロール表示される地図上で、前記第2誘導経路の出発地から前記目的地に至るまで、仮想的に決定した前記車両の位置を示すマークを前記第2誘導経路に沿って移動させることで、前記第2誘導経路の確認用表示を行うステップと、前記第1誘導経路に沿った経路誘導中に撮影された1又は複数の撮影対象の何れかに前記車両が近づくと、前記記録手段に記録されており、前記車両が近づいた撮影対象に対応する動画像を逆向きに再生して、前記地図と共に前記表示手段に表示するステップと、前記1又は複数の動画像の何れも逆向きに再生されない間、前記地図が早送りでスクロール表示されるように前記車両の位置を決定するステップとを含む。
【0013】
本発明の誘導経路表示方法は、車両用経路誘導装置が備える記録手段に記録されている地図データベースを用いて探索された第1誘導経路に沿って車両が走行している間、前記第1誘導経路上又は前記第1誘導経路沿いに存在する撮影対象を前記車両が通過する際に前記車両の後方を撮影して、その撮影対象を捉えた静止画像を前記記録手段に記録するステップと、前記第1誘導経路に沿った経路誘導の終了後に、前記第1誘導経路の出発地を目的地とする第2誘導経路を探索するステップと、前記車両用経路装置が備える表示手段にスクロール表示される地図上で、前記第2誘導経路の出発地から前記目的地に至るまで、仮想的に決定した前記車両の位置を示すマークを前記第2誘導経路に沿って移動させることで、前記第2誘導経路の確認用表示を行うステップと、前記第1誘導経路に沿った経路誘導中に撮影された1又は複数の撮影対象の何れかに前記車両が近づくと、前記記録手段に記録されており、前記車両が近づいた撮影対象に対応する静止画像を前記地図と共に前記表示手段に一定時間表示させると共に、前記車両の位置を前記一定時間変化させないステップとを含む。
【発明の効果】
【0014】
探索した誘導経路の確認用表示において、誘導経路上や誘導経路沿いに存在する交差点や施設などを撮影した画像が、スクロール表示される地図上における誘導経路に沿った車両の擬似的な走行に合わせて表示される。これにより、ドライバは、目的地に向かって車両を走行させる前に、誘導経路上の重要地点に関するリアルな情報を安全に得ることができる。また、画像が動画像である場合、画像が表示されない間、地図が早送りでスクロール表示されるように構成することで、誘導経路の確認用表示の時間を短縮する一方で、動画像の再生を効果的に行うことができる。
【0015】
往路である誘導経路上又はその誘導経路沿いに存在する交差点や施設などを通過する際に、車両の後方を撮影した動画像又は静止画像を記録しておき、復路である誘導経路の確認用表示において、それら交差点等を撮影した動画像を逆向きに再生する、又はそれら交差点等を撮影した静止画像を表示することで、地図データベースの道路データに含まれている交差点や施設の全てに関する画像を記録媒体に記録させておかなくとも、復路に関するリアルな情報を走行前にドライバに与えることができる。本発明は、例えば、知らない目的地に向かった後にドライバが自宅に戻る場合などに有効である。さらに、撮影された画像が復路の確認用表示にて表示される可能性が高いことから、画像によるリアルな情報の提供が効果的に実現される。
【0016】
ある撮影対象の画像が記録された第1地点とその第1地点からその誘導経路に沿って車両が所定の距離走行した第2地点との間に画像の記録が開始されない場合、第2地点が撮影対象として追加される、又は第2地点にて画像の記録が行われるのが好ましい。これによって、復路である誘導経路の確認用表示において、長い区間に渡って画像の表示がなされないという事態が防止される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の車両用経路誘導装置(以下、「経路誘導装置」)は、誘導経路の探索や、経路誘導時における車両周囲の地図の表示などの一般的な経路誘導装置の機能に加えて、探索された誘導経路の確認用表示時に、誘導経路上の案内地点や誘導経路沿いにある施設などを撮影した画像を再生する機能を有している。さらに、本発明の経路誘導装置は、車両の走行中に車両後方の風景を撮影して、撮影対象や撮影地点に関する情報と共に記録する機能を有していてもよい。以下、本発明を図を用いて説明する。
【0018】
図1は、本発明の第1実施例である経路誘導装置のブロック図である。制御部(1)は、経路誘導装置の制御を統括的に行い、経路誘導装置の機能を実現するための各種処理を実行する。制御部(1)は、経路探索や経路誘導などの手順を記述したプログラムを実行するCPU(3)と、CPU(3)で実行されるプログラムやCPU(3)で使用されるデータを一時的に格納するRAM(5)と、電源投入時に起動されるプログラムなどを格納したROM(7)と、電源がオフである場合でも保持すべき情報等を記憶するフラッシュメモリ(9)とを含んでいる。
【0019】
GPS受信部(11)は、例えばGPS用LSIを用いて構成されており、図示を省略したGPSアンテナを介して、GPS衛星からGPS信号を受信する受信回路や、受信したGPS信号を処理して位置演算に使用するデータを復調するロジック回路などを含んでいる。GPS受信部(11)にて復調されたデータは、インターフェイス部(13)を介して制御部(1)に送られる。ジャイロセンサ(15)は、車両の方位を検知して、インターフェイス部(13)を介して制御部(1)に方位データを送る。車速センサ(17)は、車両の速度を検知して、インターフェイス部(13)を介して制御部(1)に速度データを送る。制御部(1)は、GPS受信部(11)で復調されたデータを用いて車両の現在位置を算出し、ジャイロセンサ(15)及び車速センサ(17)からのデータを用いて車両の方位及び速度を夫々特定する。
【0020】
描画表示制御部(19)は、制御部(1)から送られたコマンドや描画用データに基づいて、表示部(21)に表示される画面に関する画像データを作成する。表示部(21)に表示される画面には、車両周囲の地図を含む経路案内画面、メニュー画面、各種設定画面や各種検索画面などがある。描画表示制御部(19)は、例えばLSIを用いて構成されており、描画処理を実行するグラフィックスプロセッサと、描画処理により作成された画像データを格納するグラフィックスメモリと、グラフィックスメモリに格納されている画像データに基づいて画像信号を生成するディスプレイコントローラとを含んでいる。表示部(21)には、例えば液晶表示装置が使用される。
【0021】
記録媒体(23)は、例えば、ハードディスクや大容量のメモリ(例えば、メモリーカード(登録商標))などの書換可能な不揮発性の記録媒体であって、地図データベース(25)と、フローチャートを参照して後述する動作手順を記述したプログラムとが格納されている(プログラムは、制御部(1)のROM(7)やフラッシュメモリ(9)に格納されてもよい)。制御部(1)は、記録媒体(23)に対してデータの読出し又は書込みを行うドライブ部(27)を介して、記録媒体(23)からプログラムを読み出して実行する。地図データベース(25)は、主として矩形の地理的領域を単位にして管理されており、必要に応じて制御部(1)によって部分的に読み出される。地図データベース(25)は、単位領域の各々について、道路網を記述するノード及びリンクに関する道路データと、地形や建物等に関する形状データと、都道府県名や道路名などに関する文字記号データを含んでいる。道路データは、各ノードについて、緯度及び経度、三叉路や十字路等の属性、接続するリンクなどに関する情報を含んでおり、各リンクについて、高速道路や一般道などの道路種別、道路名称、リンクの長さや方位などに関する情報を含んでいる。道路データは、地図における道路の描画、経路探索及び誘導経路の表示などに使用され、形状データ及び文字記号データは、地図の描画に使用される。さらに、地図データベース(25)は、矩形の地理的領域を単位にして、地図上に存在する施設(例えば、公共施設や店舗)の位置や種別などに関する情報を記述した周辺検索データを含んでいる。
【0022】
カメラ(29)は、例えばCCDカメラであって、本実施例では車両後方の風景を撮影するように車両に装着されている。後方確認用のバックカメラが車両に搭載されている場合には、バックカメラがカメラ(29)として使用されてもよい。カメラ(29)は、制御部(1)の指示により撮影を開始及び終了し、撮影された風景の動画像データは、カメラ(29)から画像データ処理部(31)に送られる。画像データ処理部(31)は、バッファメモリ、エンコーダ及びデコーダ等から構成されており、カメラ(29)から送られた動画像データを圧縮符号化する。制御部(1)は、圧縮符号化された動画像データを、画像ファイル(33)として記録媒体(23)に記録する。さらに、制御部(1)は、画像ファイル(33)のファイル名と、その画像ファイル(33)に関する撮影対象(後述する案内地点など)や撮影開始時と終了時における車両の位置などの情報とを記述した画像ファイルリスト(図示せず)を作成する。なお、画像ファイル(33)に付されたヘッダ又はタグに、これらの情報が付されてもよい。
【0023】
制御部(1)は、再生すべき動画像の画像ファイル(33)を、画像ファイルリストを参照して特定し、特定した画像ファイル(33)の画像データを画像データ処理部(31)に送る。画像データ処理部(31)は、復号化した画像データのフレームが時系列的に逆順になるように描画表示制御部(19)に出力する。描画表示制御部(19)内のディスプレイコントローラは、地図に係る画像データと動画像に係る画像データとに基づいて地図と動画像とを同一画面に表示する画像信号を生成し、表示部(21)に送る。このように、本実施例の経路誘導装置は、車両の走行中に車両後方の風景の動画像を適宜撮影し、撮影した動画像を撮影時とは逆向きに再生する点を特徴としている。
【0024】
音声データ処理部(35)は、DACやアンプなどを含む音声出力用LSIで構成されており、制御部(1)から送られたコマンドや(地図データベースに含まれる)音声データに基づいて、例えば交差点までの距離や交差点での操舵を案内する音声などに係る音声信号を生成する。音声データ処理部(35)で生成された音声信号は、スピーカ(37)で再生される。
【0025】
本実施例の経導誘導装置は、電源キーなどのハードキー(39)と、表示部(21)の表示領域上に設けられたタッチパネル(41)とを有しており、ハードキー(39)及びタッチパネル(41)の操作で生じる信号は、例えばマイクロコンピュータで構成された入力処理部(43)を介して制御部(1)に送られる。
【0026】
図2は、第1実施例の経路誘導装置が実行する動画像の記録動作を示すフローチャートである。この記録動作の手順は記録媒体(23)に記録されたプログラムに記述されており、制御部(1)がこのプログラムを実行することで実現される。第1実施例の経路誘導装置では、カメラ(29)による撮影は、誘導経路に沿った車両の走行時に行われることから、まず、探索されるべき誘導経路の目的地と出発地が設定される(S1)。例えば、ステップS1では、図3に示すようなメニュー画面が表示部(21)に表示されており、タッチパネル(41)が操作されて検索の種別(例えば、住所検索)が選択されると、制御部(1)からの指示により、目的地の検索用画面(図示せず)に係る画像信号が描画表示制御部(19)から表示部(21)に送られて、検索用画面が表示部(21)に表示される。検索用画面を用いて住所や施設名などの検索キーが入力されると、制御部(1)は、地図データベース(25)を参照して検索を実行し、入力された検索キーに該当する地点を目的地として設定する。さらに、制御部(1)は、GPS受信部(11)から送られたデータを用いて車両の現在位置を算出して、算出した現在位置を出発地として設定する。
【0027】
ステップS1の後、制御部(1)は、出発地から目的地に至る経路の探索を実行する(S3)。経路探索は、例えばダイクストラ法を用いて行われ、地図データベース(25)の道路データが参照されて、経路評価条件(移動時間や走行距離など)が夫々異なる複数の推奨経路が探索される。ステップS3の後、これら推奨経路の選択用の画面が表示部(21)に表示されて、誘導経路となる推奨経路がドライバにより選択される(S5)。誘導経路は、出発地から目的地に至るリンク列として制御部(1)に記憶されており、ステップS5の後、制御部(1)は、記憶されている誘導経路情報と地図データベース(25)とを用いて案内地点を抽出する(S7)。案内地点は、誘導経路に沿って車両が走行する場合に車両の進路変更がなされる三叉路や十字路等の交差点であって、誘導経路上の各交差点について、誘導経路上の進入リンク及び脱出リンクと誘導経路上にはない接続リンクとの間の角度関係などに基づいて、車両の進路変更がなされる否かが判定されて案内地点が抽出される。車両の進路変更はされない地点であっても、高速道路の料金所やフェリー乗り場などの交差点以外の地点が案内地点とされてもよい。
【0028】
ステップS7の後、制御部(1)は、誘導経路に沿って車両の走行を案内する経路誘導を開始し(S9)、制御部(1)は、車両の現在位置を特定する(S11)。ステップS11は、周期的に実行される。制御部(1)は、車両の現在位置に基づいて、地図データベース(25)の形状データや道路データなどを部分的に適宜読み出して、描画表示制御部(19)に地図の描画を指示し、図4a乃至cに示すような、車両周囲の地図上に誘導経路(51)や車両の現在位置及び進行方向を示す車両マーク(53)などが示された案内画面が、表示部(21)に表示される。描画表示制御部(19)が、案内画面に表示される地図よりも車両の進行方向に広い地図を描画しておき、車両の現在位置に応じて出力範囲を変更することで、車両の走行に伴って、案内画面の地図はスクロール表示される。
【0029】
本実施例の経路誘導装置では、車両が案内地点を通過する際に、案内地点の拡大図(又は撮影された動画像でもよい)や案内音声を用いた車両の操舵の案内に加えて、車両後方の風景のカメラ(29)による撮影と記録が行われる。さらに、本実施例の経路誘導装置では、誘導経路上や誘導経路沿いの施設、例えば、学校、公園、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、踏切や高架などの施設を車両が通過する際に、それら施設を捉えた動画像の撮影と記録が行われる。撮影対象となる施設の種別は、例えば、図3のメニュー画面から設定画面を呼び出すことで、ドライバにより自由に指定される。指定される施設の種別の数には特段の制限はない。さらに、本実施例の経路誘導装置では、誘導経路上の事故多発地点を車両が通過する際に、事故多発地点を捉えた動画像の撮影と記録も行われる。
【0030】
ステップS11の後、制御部(1)は、動画像の記録中であるか否かを判定する(S13)。動画像の記録中でない場合、目的地方向に直近の案内地点(車両の現在位置に最も近い案内地点)に対して、誘導経路に沿った所定の距離以内に車両が近づいたか否かを、ステップS11で特定した車両の現在位置、誘導経路情報及び案内地点情報から判定する(S15)。ステップS15にて、所定の距離以内に車両が近づいたと判定された場合、制御部(1)は、カメラ(29)に対して動画像の撮影を指示し、撮影により得られる動画像データを画像ファイル(33)として記録媒体(23)に記録することを開始する(S17)。
【0031】
ステップS15にて、直近の案内地点に対して所定の距離以内に車両が接近していないと判定された場合、制御部(1)は、目的地方向に直近の指定施設に対して、誘導経路に沿った所定の距離以内に車両が接近したか否かを判定する(S19)。ステップS19では、制御部(1)は、車両の現在位置の周囲について地図データベース(25)の周辺検索データを参照し、車両の現在位置から(目的地に向かって)所定の距離だけ進んだ地点に至る誘導経路の区間において、誘導経路沿いに又は誘導経路上に指定施設が存在するか否かを判定する。誘導経路沿いの施設には、車両が走行している車線の対向車線側に位置する施設も含まれ、例えば、誘導経路の上記の区間を中心とした帯状の領域に、又は、車両の現在位置から所定の距離だけ進んだ地点を基準として定められた所定の領域に指定施設が存在する場合に、その指定施設に対して誘導経路に沿った所定の距離以内に車両が接近したと判定される。ステップS19にて、所定の距離以内に車両が接近したと判定された場合、ステップS17が実行される。
【0032】
ステップS19にて、直近の指定施設に対して、所定の距離以内に車両が接近していないと判定された場合、制御部(1)は、目的地方向に直近の事故多発地点に対して、誘導経路に沿った所定の距離以内に車両が接近したか否かを判定する(S21)。周辺検索データには、各種施設と同様に事故多発地点の情報が含まれており、制御部(1)は、ステップS19と同様にして判定を行う。ステップS21にて、所定の距離以内に車両が接近したと判定された場合、ステップS17が実行される。
【0033】
ステップS21にて、直近の事故多発地点に対して所定の距離以内に車両が接近していないと判定された場合、制御部(1)は、最後に動画像の撮影(及び記録)を終了した地点、又は出発地から、誘導経路に沿って所定の距離以上車両が走行したか否かを判定する(S23)。ステップS23は、動画像の撮影及び記録が誘導経路上の長い区間において実行されない事態を防止することを目的としている。ステップS23における所定の距離は、ステップS15、S19及びS21における所定の距離と比較して(かなり)長く設定される(なお、ステップS15、S19及びS21における所定の距離は同じである必要はない)。ステップS23にて、所定の距離以上車両が走行したと判定された場合、ステップS17が実行される。ステップS23にて、所定の距離以上車両が走行していないと判定された場合、制御部(1)は、車両が目的地に到達したか否かを判定する(S25)。ステップS25にて、目的地に到達したと判定された場合、誘導経路に沿った動画像の記録動作は終了する。目的地に到達していないと判定された場合、ステップS11及びそれ以降のステップが実行される。
【0034】
ステップS13にて、記録中であると判定された場合、制御部(1)は、記録を開始してから、車両が誘導経路に沿って所定の距離以上走行したか否かを判定する(S27)。ステップS27は、現在行われている動画像の記録を開始したステップS17の直前に実行されたステップS11にて特定された車両の位置と、ステップS27の直前に実行されたステップS11にて特定された車両の位置と、誘導経路情報とに基づいて行われる。ステップS27で、所定の距離以上走行したと判定された場合、制御部(1)は、動画像の記録を終了する(S29)。ステップS27における所定の距離は、車両が案内地点、指定施設や事故多発地点を通過した後にそれらを動画像に納めることができる(又は十分に期待できる)距離である必要がある。さらに、動画像が逆向きに再生されることを踏まえると(再生時において案内地点等が写っている時間を相対的に長くすることが好ましく)、ステップS27における所定の距離は、ステップS15、S19及びS21における所定の距離よりも長くされて、例えば数倍程度にされる。
【0035】
ステップS29において、制御部(1)は、画像ファイルリストを作成、又は更新する。画像ファイルリストは、制御部(1)のフラッシュメモリ(9)に記憶され、画像ファイルリストには、撮影位置情報として、撮影(記録)開始時における車両の位置である撮影開始地点と、撮影終了時における車両の位置である撮影終了地点と、撮影対象を特定可能な情報(案内地点、指定施設、事故多発地点、所定距離移動地点の座標、ノード、又は周辺検索データにおけるIDなど)とが、新たに作成された画像ファイル(33)と対応付けられて書き込まれる。ステップS29の後、又はステップS27にて、所定の距離以上走行したと判定されなかった場合、ステップS11及びそれ以降のステップが実行される。
【0036】
図4aに例示した案内画面(実際には交差点Kの拡大図も示されるだろう)の地図では、誘導経路(51)(図4a中で斜線で示す)が交差点Kにて左に曲がっており、車両が誘導経路(51)に沿って交差点Kに向かっている模様が示されている。図4bに示すように、交差点Kから(出発地方向に)誘導経路(51)に沿って(ステップS15の)所定の距離離れた地点P1に車両が至ると、ステップS15が実行されて、車両後方の風景を捉えた動画像の撮影及び記録が開始される。図4bでは、車両後方の風景の動画像の撮影及び記録がなされていることを表す2本の破線が説明を目的として示されているが、このような破線又はその他の図形が、動画像の撮影及び記録が実行されていることをドライバに知らせるために実際に描画されてもよい。車両が交差点Kを左折して、図4cに示すように、撮影開始地点P1から(目的地方向に)誘導経路(51)に沿って(ステップS27の)所定の距離離れた地点P2に車両が至ると、ステップS29が実行されて、動画像の撮影及び記録は終了する。なお、上述したように、撮影開始地点P1と交差点Kの間の距離と比較して、撮影終了地点P2と交差点Kの間の(誘導経路(51)に沿った)距離は長くされている。図4a乃至cにおける撮影開始地点と撮影終了地点を示す記号は、説明上のものであり、実際の案内画面には表示されなくともよい。
【0037】
上述したように、本実施例の経路誘導装置では、誘導経路に沿って目的地に至る最中に案内地点などの撮影対象を車両が通過する度に、動画像の記録が行われる。本実施例の経路誘導装置は、このように記録された動画像を利用して、到達した目的地から出発地に戻る復路に関するリアルな情報を運転前にドライバに与えることを特徴としている。図5は、本実施例の経路誘導装置が実行する復路のデモンストレーション表示の動作を示すフローチャートである。デモンストレーション表示は、復路である誘導経路の全体をドライバが走行前に確認することを目的としており、出発地から目的地に至るまで車両の位置を仮想的に決定し、車両を誘導経路上で擬似的に走行させて、車両周囲の地図のスクロール表示を行うものである。
【0038】
図2に示した動作が終了した後、図3に示すメニュー画面にて「戻る」のボタンがドライバにより選択されると、案内地点などの動画像が撮影された往路である誘導経路の出発地を目的地とし、車両の現在位置を出発地とする復路である経路探索が行われる(S41)。図2に示した動作が実行された結果、制御部(1)のフラッシュメモリ(9)には、往路である誘導経路の情報、案内地点や指定施設などの撮影対象(図2のステップS23に続いてステップS17が実行されることで撮影された地点を含む)の情報が記憶されている。往路である誘導経路の情報が参照されることなく、その誘導経路に関する経路評価条件と同じ条件で制御部(1)が復路を探索しても、往路を概ね戻るように車両が走行する復路が得られるが、ステップS41では、往路である誘導経路の情報を参照して制御部(1)が経路探索を行うことで、より迅速に復路の探索が実行されるのが好ましい。例えば、往路である誘導経路に含まれる一般道に対応するリンクを逆向きのリンクに変更したり、往路にて高速道路を使用した区間については、その区間に対応する復路の区間を求めて、一般道の区間と接続するなどの処理が行われる。
【0039】
ステップS41の後、制御部(1)は、ステップS41で求めた誘導経路について、図2のステップS7と同様に案内地点の抽出を行う(S43)。ステップS43の後、制御部(1)は、画像ファイルリストを参照して、往路の走行中に動画像が撮影された撮影対象から、復路上又は復路沿いに存在し、復路のデモンストレーション表示にて動画像の再生がなされる撮影対象を復路の通過順にリストアップする(S45)。なお、ステップS45では、撮影が行われた往路の案内地点の各々については、ステップS43で得られた復路の案内地点情報が参照されて、復路において往路とは逆向きに車両が通過するか否かが判定され、逆向きに車両が通過する場合に、往路の案内地点は、復路のデモンストレーション表示において動画像の再生がなされる撮影対象とされる。指定施設については、ステップS41で得られた誘導経路上又はその沿線にあるか否かが判定されて、その誘導経路上又はその沿線にある場合に、復路のデモンストレーション表示において動画像の再生がなされる撮影対象とされる。なお、先の説明から理解されるように、復路において車両の対向車線側に存在する指定施設も動画像の再生がなされる撮影対象とされる。ステップS45の後、制御部(1)は、リストアップされた撮影対象の数mがゼロであるか否かを判定する(S47)。撮影対象の数mがゼロでない場合、制御部(1)は、撮影対象を通過順にカウントする(RAM(5)に記憶された)変数nを1に初期化する(S49)。
【0040】
ステップS49の後、制御部(1)は、n番目の撮影対象に対して、誘導経路に沿った所定の距離以内に近づくまで、誘導経路に沿って第1速度で車両が擬似的に走行するように車両の仮想的な位置を周期的に算出し、表示部(21)には、車両の仮想的な位置の周囲の地図上に、復路である誘導経路(55)や車両マーク(53)などが示されたデモンストレーション画面(図6a乃至d参照)が表示される(S51)。制御部(1)は、地図データベース(25)の形状データや道路データなどを部分的に適宜読み出して、描画表示制御部(19)にデモンストレーション画面の描画を指示し、描画表示制御部(19)は、デモンストレーション画面に表示される地図よりも車両の進行方向に広い地図を描画しておき、車両の仮想的な位置に応じて出力範囲を変更することで、車両の擬似的な走行に伴って、デモンストレーション画面の地図はスクロール表示される。
【0041】
車両の仮想的な位置が、n番目の撮影対象に対して、誘導経路に沿った所定の距離以内に近づくと、後述するようにn番目の撮影対象に係る動画像を逆向きに再生することから、この所定の距離は、車両が、n番目の撮影対象に係る動画像の撮影終了地点を通過すると又は撮影終了地点に至ると動画像の再生がなされるように決定されるのが好ましい。本実施例では、n番目の撮影対象が案内地点、指定施設又は事故多発地点である場合、ステップS51の所定の距離は、図2に示すステップS27の所定の距離から、ステップS15、S19又はS21の所定の距離を引いた値にされる。n番目の撮影対象が、ステップS23からステップS17が実行されることで追加された地点である場合、ステップS51の所定の距離は、ステップS27の所定の距離と等しくされる。また、例えば、n番目の撮影対象が誘導経路沿いにある指定施設の場合、指定施設の位置に最も近い誘導経路上の地点を基準として、その指定施設から所定距離以内に車両が近づいたか否かが判定される。
【0042】
図5から理解されるように、(m=1でなければ)ステップS51は繰り返し実行され、最初に実行されるステップS51では、誘導経路の出発地から1番目の撮影対象に対して所定の距離以内に車両が近づくまで車両の仮想的な位置が算出される。2回目以後のステップS51では、n−1番目の撮影対象から所定の距離(後述するステップS53における所定の距離)以上離れた地点から、n番目の撮影対象に対して所定の距離以内に車両が近づくまで車両の仮想的な位置が算出される。ステップS51の第1速度は、誘導経路の確認用表示を現実的な時間内に達成するために、実際の走行における車両の速度と比較してかなり速く設定される。また、デモンストレーション画面にて表示される地図の縮尺は、デモンストレーション画面が急激に変化しないように比較的小さくされるのが好ましい。
【0043】
ステップS51の後、デモンストレーション画面が2分割されて、画面の右部分では撮影対象に対応した動画像が再生され、画面の左部分では、n番目の撮影対象から誘導経路に沿った所定の距離以上離れるまで、誘導経路に沿って仮想的な第2速度で車両を擬似的に走行させた地図のスクロール表示がなされる(S53)。ステップS53では、制御部(1)は、描画表示制御部(19)に画面の2分割を指示すると共に、画像ファイルリストを参照して、撮影対象に対応した画像ファイルを記録媒体(23)から読み出して、画像データ処理部(31)に送る。画像データ処理部(31)は、画像データを復号化して、時系列的に逆順になるように描画表示制御部(19)に出力する。また、制御部(1)は、n番目の撮影対象から誘導経路に沿った所定の距離以上離れるまで、第2速度で車両が擬似的に走行するように車両の仮想的な位置を周期的に算出すると共に、地図データベース(25)の形状データや道路データなどを適宜読み出して、描画表示制御部(19)に送る。描画表示制御部(19)は、動画像の画像データと地図データベース(25)の形状データ等を用いて、画面の右側に動画像が再生され、画面の左側にスクロールする地図が描画されたデモンストレーション画面の画像信号を生成して、表示部(21)に送る。車両の仮想的な位置がn番目の撮影対象から誘導経路に沿った所定の距離以上離れて、動画像の再生が終了すると、ステップS53は終了する。
【0044】
ステップS53の所定の距離は、車両が、n番目の撮影対象に係る動画像の撮影開始地点を通過すると又は撮影開始地点に至ると、地図のスクロール表示が早送りで行われるように決定されるのが好ましい。本実施例では、n番目の撮影対象が案内地点、指定施設又は事故多発地点である場合、ステップS53の所定の距離は、ステップS15、S19又はS21の所定の距離にされる。n番目の撮影対象が、ステップS23からステップS17が実行されることで追加された地点である場合、ステップS51の所定の距離はゼロとされる。
【0045】
ステップS53の第2速度は、動画像の再生時間を考慮して、車両がn番目の撮影対象nから所定の距離以上離れた時点で動画像の再生が終了するように決定されるのが好ましく、例えば、ステップS51の所定の距離とステップS53の所定の距離の和を動画像の再生時間で割った値にされる。動画像を早送り再生しない場合には、第2速度は、実際の走行で想定される車両の速度にほぼ等しいものとなり、動画像を2倍速で再生する場合には、第2速度は、実際の走行で想定される車両の速度の2倍にほぼ等しいものとなる。なお、ステップS51の第1速度が、ステップS53の第2速度よりもかなり大きくなるように決定されることで、動画像が表示されない間、地図が早送りでスクロール表示される。動画像の再生と地図のスクロール表示の間の時間的なずれを考慮して、車両の仮想的な位置が、n番目の撮影対象から誘導経路に沿った所定の距離以上離れることと、動画像の再生が終了することの両方を条件にして、ステップS53を終了させることが好ましい。
【0046】
ステップS53の後、制御部(1)は、nがmと等しいか否かを判定する(S55)。nがmと異なる場合、制御部(1)は、nを1だけインクリメントし(S57)、ステップS51及びそれ以降のステップを実行する。ステップS57にてnがmと等しい場合、制御部(1)は、ステップS51と同じように、n番目の撮影対象から所定の距離以上離れてから目的地に至るまで、誘導経路に沿って第1速度で車両を擬似的に走行させて、地図のスクロール表示を行う(S59)。また、ステップS47にてmがゼロであると判定された場合にもステップS59が実行されて、制御部(1)は、出発地から目的地まで、誘導経路に沿って第1速度で車両を擬似的に走行させ、地図のスクロール表示がなされる。
【0047】
図6a乃至dは、デモンストレーション画面の一例を示す説明図である。図6a乃至dで例示したデモンストレーション画面の地図は、図4a乃至cで例示した案内画面の地図(ヘディングアップ表示されている)とは異なり、ノースアップ表示されている。図6aは、図5のステップS51が実行されて、撮影対象であるコンビニエンスストアJから目的地に向かってステップS53の所定距離離れた地点P1’から、次に車両が通過する撮影対象である交差点Kに向かって、車両マーク(53)が、スクロール表示される地図上を誘導経路(55)に沿って進んでいる模様を示している。車両の速度は第1速度であって、地図は早送りでスクロール表示されている。
【0048】
図6bに示すように、車両の仮想的な位置が、交差点Kから出発地に向かってステップS51の所定距離離れた地点P2'に達すると、ステップS53が実行されて、図6cに示すように、画面の右側にて、記録媒体(23)に記録されている交差点Kの動画像が逆向きに再生される。また、画面の左側にて、誘導経路に沿って仮想的な第2速度で車両を擬似的に走行させた地図のスクロール表示がなされる。なお、画面の左側では、地図の縮尺を変更させることなく(地図の表示領域を減少させて)、車両周囲の地図が表示されている。車両の仮想的な位置が、交差点Kから目的地に向かってステップS53の所定距離離れた地点P3’に達すると、ステップS55、S57及びS51が実行されて、図6dに示すように、次に通過する撮影対象である交差点Lに向かって、誘導経路(55)に沿って進む車両マーク(53)が示された地図が、早送りでスクロール表示される。図6a乃至図6dには、動画像の再生が開始又は終了する地点P1’乃至P3’が示されているが、これは説明を目的としており、実際のデモンストレーション画面にはこれら地点の表示はなされなくともよい。
【0049】
図5を参照して説明した復路のデモンストレーション表示の動作では、撮影地点に対してステップS51の所定の距離以内に車両が近づくと動画像の再生が開始し、ステップS53の所定の距離以上車両が離れると動画像の再生が終了して、地図のスクロール表示が早送りになるが、画像ファイルリストに記載された撮影終了地点に基づいて、個々の撮影対象について、動画像の再生開始地点が決定されてもよい。また、画像ファイルリストに記載された撮影開始地点に基づいて、個々の撮影対象について、第2速度による車両の移動の終了地点、又は、動画像の再生終了地点(又はスクロール表示の早送り開始地点)が決定されてもよい。
【0050】
第1実施例の経路誘導装置は、往路である誘導経路に沿って車両が走行している最中に動画像を撮影及び記録し、復路である誘導経路の確認用表示において、撮影した動画像を表示するものであるが、動画像ではなく静止画像が撮影されて、誘導経路の確認用表示において表示されてもよい。図7は、本発明の第2実施例の経路誘導装置が実行する静止画像の記録動作を示すフローチャートである。なお、第2実施例の経路誘導装置は、図1のブロック図に示す構成に、静止画像やそのデータ処理に関する変更を施すことで実現される。ステップS71乃至S81は、図2のステップS1乃至S11と同様である。ステップS81の後、出発地方向に直近の案内地点から、誘導経路に沿った所定の距離以上、車両が走行したか否かを、ステップS81で特定した現在位置、誘導経路情報及び案内地点情報から判定する(S83)。ステップS83にて、所定の距離以上車両が走行したと判定された場合、制御部(1)は、カメラ(29)に対して静止画像の撮影を指示し、撮影により得られる動画像データを画像ファイル(33)として記録媒体(23)に記録する(S85)。また、ステップS85では、画像ファイル(33)のファイル名と、その画像ファイル(33)に関する撮影対象や撮影時における車両の位置などの情報とを記述した画像ファイルリストが、作成又は更新される。
【0051】
ステップS83にて、所定の距離以上車両が走行していないと判定された場合、制御部(1)は、出発地方向に直近の指定施設に対して、誘導経路に沿った所定の距離以上、車両が走行したか否かを、ステップS81で特定した現在位置、誘導経路情報及び周辺検索データから判定する(S87)。ステップS87にて、所定の距離以上車両が走行したと判定された場合、ステップS85が実行される。
【0052】
ステップS87にて、所定の距離以上車両が走行していないと判定された場合、制御部(1)は、出発地方向に直近の事故多発地点から、誘導経路に沿った所定の距離以上、車両が走行したか否かを判定する(S89)。ステップS89にて、所定の距離以上車両が走行したと判定された場合、ステップS85が実行される。
【0053】
ステップS89にて、出発地方向に直近の事故多発地点から、誘導経路に沿った所定の距離以上、車両が走行していないと判定された場合、制御部(1)は、最後に静止画像の撮影をした地点、又は出発地から、誘導経路に沿って所定の距離以上車両が走行したか否かを判定する(S91)。ステップS91は、ステップS23と同様に、静止画像の記録が誘導経路上の長い区間において実行されない事態を防止することを目的としている。ステップS83における所定の距離は、ステップS83、S87及びS89における所定の距離と比較して(かなり)長く設定される(なお、ステップS83、S87及びS89における所定の距離は同じである必要はない)。ステップS91にて、所定の距離以上車両が走行したと判定された場合、ステップS85が実行される。ステップS93にて、所定の距離以上車両が走行していないと判定された場合、制御部(1)は、車両が目的地に到達したか否かを判定する(S93)。ステップS93にて、目的地に到達したと判定された場合、静止画像の記録動作は終了する。目的地に到達していないと判定された場合、ステップS81及びそれ以降のステップが実行される。
【0054】
図8は、本発明の第2実施例の経路誘導装置が実行する復路のデモンストレーション表示の動作を示すフローチャートである。図8に示すステップS101乃至S109では、図5に示すステップS41乃至S49と夫々同様な処理が実行される。図8に示すステップS115及びS117でも、図5に示すS55及びS57と夫々同様な処理が実行される。図8のステップS111は、図5のステップS51と似た処理であるが、最初に実行されるステップS111では、誘導経路の出発地から、1番目の撮影対象に対して所定距離以内に車両が近づくまで、2回目以後のステップS111では、n−1番目の撮影対象に対して所定距離以内に車両が近づいた地点から、n番目の撮影対象に対して所定距離以内に車両が近づいた地点まで車両の仮想的な位置が算出される。
【0055】
車両の仮想的な位置が、n番目の撮影対象に対して誘導経路に沿った所定の距離以内に近づくと、後述するように、n番目の撮影対象に関する静止画像が表示されることから(以下で説明するステップS113)、ステップS111の所定の距離は、車両が、n番目の撮影対象に係る静止画像の撮影地点を通過すると又は撮影地点に至ると静止画像の表示がなされるように決定されるのが好ましい。本実施例では、n番目の撮影対象が案内地点、指定施設又は事故多発地点である場合、ステップS111の所定の距離は、ステップS83、S87又はS89の所定の距離にされる。n番目の撮影対象が、ステップS91からステップS85が実行されることで追加された撮影対象である場合、ステップS111の所定の距離はゼロとされる。
【0056】
車両の仮想的な位置が、n番目の撮影対象に対して誘導経路に沿った所定の距離以内に近づくと、ステップS111に引き続いてステップS113が実行される。図8のステップS113は、図5のステップS53に相当する処理であるが、デモンストレーション画面の右側では静止画像が一定時間表示され、画面の左側では、n番目の撮影対象に対して誘導経路に沿った所定の距離以内の地点に車両マークが位置した地図がその一定時間表示される。制御部(1)が、車両の仮想的な位置が当該一定時間一定に維持されることで地図のスクロールは停止する。一定時間が経過すると、ステップS113に引き続いてステップS115が実行される。
【0057】
ステップS119は、図5のステップS59と似た処理であるが、n番目の撮影対象に対して誘導経路に沿った所定の距離以内の地点から目的地まで、誘導経路に沿って車両を走行させて、地図のスクロール表示が行われる。また、ステップS107にてmがゼロであると判定された場合にもステップS119が実行されて、制御部(1)は、出発地から目的地まで、誘導経路に沿って車両を走行させて、地図のスクロール表示をする。なお、ステップS111やS119における車両の仮想的な速度は、誘導経路の確認用表示が現実的な時間で完了するように決定され、例えば、第1実施例における第1速度と同じにされる。
【0058】
図8を参照して説明した復路のデモンストレーション表示の動作では、撮影地点に対してステップS111の所定の距離以内に車両が近づくと静止画像が表示されるが、画像ファイルリストに記載された撮影地点に基づいて、個々の撮影対象について、静止画像の表示地点が決定されてもよい。
【0059】
第1及び第2実施例の経路誘導装置では、復路である誘導経路の確認用表示で表示される画像が往路の走行中に記録されているが、本発明に係る誘導経路の確認用表示は、このように撮影された画像に限定されない。つまり、道路データベースの道路データに含まれる交差点や周辺検索データに含まれる施設等を撮影した動画像や静止画像(撮影手法は特に限定されない)を記録媒体(23)に常時記録しておき、往路や復路の種別に関係なく、探索された誘導経路(若しくは推奨経路)上又はその沿線の案内地点や施設等を抽出して、抽出した案内地点や施設等に対応する画像を特定して表示することも可能である。このような構成が採用される場合、例えば、各交差点に対して、車両の進入方向と退出方向に夫々応じた複数の動画像が記録され、各施設に対して、相反する2方向から撮影した2種類の動画像が記録されるので、第1実施例のように動画像を逆向きに再生する必要はないであろう。また、経路誘導装置を画像サーバと通信接続可能に構成することで、経路誘導装置が誘導経路の情報を画像サーバに送って、確認用表示で表示される画像を画像サーバが検索して経路誘導装置に送るような構成も可能である。このような構成を採用することで、経路誘導装置の記録媒体(23)に大量の画像を常時記録することなく、本発明に係る誘導経路の確認用表示を、任意の誘導経路について行うことができる。
【0060】
本明細書の課題を解決するための手段にて言及された本発明の記録手段は、第1実施例の記録媒体(23)に対応しており、表示手段は表示部(21)に対応しており、制御手段は制御部(1)に対応しており、撮像手段はカメラ(29)に対応している。
【0061】
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或いは範囲を減縮する様に解すべきではない。また、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の発明の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の第1実施例である車両用経路誘導装置のブロック図である。
【図2】第1実施例の経路誘導装置が実行する動画像の記録動作を示すフローチャートである。
【図3】第1実施例の経路誘導装置で表示されるメニュー画面を示す説明図である。
【図4】図4a乃至cは、第1実施例の経路誘導装置で表示される案内画面の例を示す説明図である。
【図5】第1実施例の経路誘導装置が実行する復路のデモンストレーション表示の動作を示すフローチャートである。
【図6】図6a乃至dは、第1実施例の経路誘導装置で表示されるデモンストレーション画面の例を示す説明図である。
【図7】第2実施例の経路誘導装置が実行する静止画像の記録動作を示すフローチャートである。
【図8】第2実施例の経路誘導装置が実行する復路のデモンストレーション表示の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0063】
(1) 制御部
(19) 描画表示制御部
(21) 表示部
(23) 記録媒体
(25) 地図データベース
(29) カメラ
(31) 画像データ処理部
(33) 画像ファイル
(51) 誘導経路
(53) 車両マーク
(55) 誘導経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録手段に記録されている地図データベースを用いて出発地から目的地に至る誘導経路を探索した後、表示手段にスクロール表示される地図上で、前記出発地から前記目的地に至るまで、仮想的に決定した前記車両の位置を示すマークを前記誘導経路に沿って移動させることで、前記誘導経路の確認用表示を行う制御手段を備える車両用経路誘導装置であって、
前記記録手段には、前記誘導経路上又は前記誘導経路沿いに存在する1又は複数の撮影対象を夫々撮影した1又は複数の動画像が記録されており、
前記1又は複数の撮影対象の何れかに前記車両が近づくと、前記制御手段は、前記車両が近づいた撮影対象に対応する動画像を前記地図と共に前記表示手段に表示させ、前記1又は複数の動画像の何れも表示されない間、前記地図が早送りでスクロール表示されるように前記車両の位置を決定することを特徴とする車両用経路誘導装置。
【請求項2】
記録手段に記録されている地図データベースを用いて出発地から目的地に至る誘導経路を探索した後、表示手段にスクロール表示される地図上で、前記出発地から前記目的地に至るまで、仮想的に決定した前記車両の位置を示すマークを前記誘導経路に沿って移動させることで、前記誘導経路の確認用表示を行う制御手段を備える車両用経路誘導装置であって、
前記記録手段には、前記誘導経路上又は前記誘導経路沿いに存在する1又は複数の撮影対象を夫々撮影した1又は複数の静止画像が記録されており、
前記1又は複数の撮影対象の何れかに前記車両が近づくと、前記制御手段は、前記車両が近づいた撮影対象に対応する静止画像を前記地図と共に前記表示手段に一定時間表示させると共に、前記車両の位置を前記一定時間変化させないことを特徴とする車両用経路誘導装置。
【請求項3】
記録手段に記録されている地図データベースを用いて探索された第1誘導経路に沿って車両が走行している間、前記第1誘導経路上又は前記第1誘導経路沿いに存在する撮影対象を前記車両が通過する際に前記車両の後方を撮影して、その撮影対象を捉えた動画像を前記記録手段に記録する撮影手段と、前記第1誘導経路に沿った経路誘導の終了後に前記第1誘導経路の出発地を目的地とする第2誘導経路が探索されると、表示手段にスクロール表示される地図上で、前記第2誘導経路の出発地から前記目的地に至るまで、仮想的に決定した前記車両の位置を示すマークを前記第2誘導経路に沿って移動させることで、前記第2誘導経路の確認用表示を行う制御手段を備える車両用経路誘導装置であって、
前記制御手段は、前記第1誘導経路に沿った経路誘導中に撮影された1又は複数の撮影対象の何れかに前記車両が近づくと、前記記録手段に記録されており、前記車両が近づいた撮影対象に対応する動画像を逆向きに再生して前記地図と共に前記表示手段に表示させ、前記1又は複数の動画像の何れも逆向きに再生されない間、前記地図が早送りでスクロール表示されるように前記車両の位置を決定することを特徴とする車両用経路誘導装置。
【請求項4】
ある撮影対象の動画像が前記記録手段に記録された第1地点と前記第1地点から前記第1誘導経路に沿って前記車両が所定の距離走行した第2地点との間にて、動画像の記録が開始されない場合、前記第2地点が撮影対象として追加される、請求項3に記載の車両用経路誘導装置。
【請求項5】
記録手段に記録されている地図データベースを用いて探索された第1誘導経路に沿って車両が走行している間、前記第1誘導経路上又は前記第1誘導経路沿いに存在する撮影対象を前記車両が通過する際に前記車両の後方を撮影して、その撮影対象を捉えた静止画像を前記記録手段に記録する撮影手段と、前記第1誘導経路に沿った経路誘導の終了後に前記第1誘導経路の出発地を目的地とする第2誘導経路が探索されると、表示手段にスクロール表示される地図上で、前記第2誘導経路の出発地から前記目的地に至るまで、仮想的に決定した前記車両の位置を示すマークを前記第2誘導経路に沿って移動させることで、前記第2誘導経路の確認用表示を行う制御手段を備える車両用経路誘導装置であって、
前記制御手段は、前記第1誘導経路に沿った経路誘導中に撮影された1又は複数の撮影対象の何れかに前記車両が近づくと、前記記録手段に記録されており、前記車両が近づいた撮影対象に対応する静止画像を前記地図と共に前記表示手段に一定時間表示させると共に、前記車両の位置を前記一定時間変化させないことを特徴とする車両用経路誘導装置。
【請求項6】
ある撮影対象の静止画像が前記記録手段に記録された第1地点と前記第1地点から前記第1誘導経路に沿って前記車両が所定の距離走行した第2地点との間にて、静止画像の記録がされない場合、前記第2地点にて静止画像の記録がなされる、請求項5に記載の車両用経路誘導装置。
【請求項7】
車両用経路誘導装置が備える記録手段に記録されている地図データベースを用いて探索された第1誘導経路に沿って車両が走行している間、前記第1誘導経路上又は前記第1誘導経路沿いに存在する撮影対象を前記車両が通過する際に前記車両の後方を撮影して、その撮影対象を捉えた動画像を前記記録手段に記録するステップと、
前記第1誘導経路に沿った経路誘導の終了後に、前記第1誘導経路の出発地を目的地とする第2誘導経路を探索するステップと、
前記車両用経路装置が備える表示手段にスクロール表示される地図上で、前記第2誘導経路の出発地から前記目的地に至るまで、仮想的に決定した前記車両の位置を示すマークを前記第2誘導経路に沿って移動させることで、前記第2誘導経路の確認用表示を行うステップと、
前記第1誘導経路に沿った経路誘導中に撮影された1又は複数の撮影対象の何れかに前記車両が近づくと、前記記録手段に記録されており、前記車両が近づいた撮影対象に対応する動画像を逆向きに再生して、前記地図と共に前記表示手段に表示するステップと、
前記1又は複数の動画像の何れも逆向きに再生されない間、前記地図が早送りでスクロール表示されるように前記車両の位置を決定するステップとを含む誘導経路表示方法。
【請求項8】
車両用経路誘導装置が備える記録手段に記録されている地図データベースを用いて探索された第1誘導経路に沿って車両が走行している間、前記第1誘導経路上又は前記第1誘導経路沿いに存在する撮影対象を前記車両が通過する際に前記車両の後方を撮影して、その撮影対象を捉えた静止画像を前記記録手段に記録するステップと、
前記第1誘導経路に沿った経路誘導の終了後に、前記第1誘導経路の出発地を目的地とする第2誘導経路を探索するステップと、
前記車両用経路装置が備える表示手段にスクロール表示される地図上で、前記第2誘導経路の出発地から前記目的地に至るまで、仮想的に決定した前記車両の位置を示すマークを前記第2誘導経路に沿って移動させることで、前記第2誘導経路の確認用表示を行うステップと、
前記第1誘導経路に沿った経路誘導中に撮影された1又は複数の撮影対象の何れかに前記車両が近づくと、前記記録手段に記録されており、前記車両が近づいた撮影対象に対応する静止画像を前記地図と共に前記表示手段に一定時間表示させると共に、前記車両の位置を前記一定時間変化させないステップとを含む誘導経路表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−237432(P2009−237432A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−85817(P2008−85817)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】