説明

車載器

【課題】再生中のコンテンツの画面から遷移元となり得るコンテンツの画面への遷移を可能とする車載器を提供する。
【解決手段】車載器を、路側無線装置を介してセンター装置と無線通信を行う通信部と、センター装置から配信されたコンテンツを記憶する記憶部と、記憶部に記憶されているコンテンツの再生画面を表示する表示部と、再生画面を遷移するための操作部と、表示部におけるコンテンツの再生画面の表示制御を行う制御部と、を備える構成とする。制御部は、表示部に第1コンテンツ(下位階層の情報グループ)の再生画面を表示させるとともに、操作部から再生遷移を示す操作信号が入力されたときに、第1コンテンツの遷移元となり得る第2コンテンツ(上位階層の情報グループ)の再生画面を表示部に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センター装置から配信されたコンテンツを再生可能な車載器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、路上に設置された路側無線装置と車両に搭載された車載器から構成され、路側無線装置と車載器の間で双方向の無線通信を行う路車間通信システムが知られている。この路車間通信システムでは、例えば、DSRC(Dedicated Short Range Communication)と呼ばれる狭域通信方式が採用されている。
車載器は、路側無線装置と狭域無線通信を行い、当該路側無線装置を介してセンター装置から情報提供を受けることが可能となっている。すなわち、車両が路側無線装置の通信範囲内にある間のみ、車載器と路側無線装置との双方向通信が可能となり、この間にセンター装置から路側無線装置を介して車載器にコンテンツが配信される。
【0003】
上述した路車間通信システムの利用形態の一つとして、センター装置(サービス事業者)から車載器に対して、路側無線装置周辺の特定地域において有用なコンテンツ(例えば、周辺にある店舗や駐車場、医療機関等の地域情報、広告等)を配信させることが提案されている。また、センター装置から配信されたコンテンツを車載器で蓄積し、車載器が路側無線装置と通信できない環境(通信エリア外)においても、利用者の操作により呼び出して、又は自動的に、蓄積されているコンテンツを再生させる技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
また、センター装置から配信される地域情報には多数のコンテンツが含まれているため、車載器では蓄積したコンテンツを再生する際に、階層構造のインターフェースを用いて所望のコンテンツにアクセスして再生することが検討されている。
【特許文献1】特開2007−109032号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、車載器において、センター装置から配信されたコンテンツを蓄積することで、通信エリア外でもコンテンツを再生できるようにしているが、蓄積されたコンテンツにアクセスする方法については開示されていない。そのため、車載器に、広告情報等の余計なコンテンツが多数蓄積されていると、所望のコンテンツに簡単にアクセスすることはできないと考えられる。
また、階層構造を用いて所望のコンテンツにアクセスする方法では、再生中のコンテンツからその遷移先のコンテンツを指定することは可能であるが、遷移元に戻る情報がないため、当該コンテンツにアクセスするための操作が極めて煩雑となる。
【0006】
本発明は、再生中のコンテンツの画面から遷移元となり得るコンテンツの画面への遷移を可能とする車載器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、
路側無線装置を介してセンター装置と無線通信を行う通信部と、
前記センター装置から配信されたコンテンツを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されているコンテンツの再生画面を表示する表示部と、
前記再生画面を遷移するための操作部と、
前記表示部におけるコンテンツの再生画面の表示制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、前記表示部に第1コンテンツの再生画面を表示させるとともに、前記操作部から操作信号が入力されたときに、前記第1コンテンツの遷移元となり得る第2コンテンツの再生画面を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車載器において、
1つの第1コンテンツに対して遷移元となり得る複数の第2コンテンツがある場合、
前記制御部は、前記複数の第2コンテンツの中から所定の条件に従って優先される1つのコンテンツを選択して、前記第1コンテンツの遷移元として設定することを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の車載器において、
1つの第1コンテンツに対して遷移元となりうる複数の第2コンテンツがある場合、
前記操作部は、前記第1コンテンツの再生画面において、前記複数の第2コンテンツに対応して複数設けられ、
前記制御部は、前記複数の操作部のいずれかから操作信号が入力されたときに、対応する第2コンテンツの再生画面を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の車載器において、
1つの第1コンテンツに対して遷移元となりうる複数の第2コンテンツがある場合、
前記制御部は、前記第1コンテンツの再生画面において、前記操作部から操作信号が入力されたときに、前記複数の第2コンテンツのリストを前記表示部に表示させるとともに、当該リストにおいて選択された第2コンテンツの再生画面を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の車載器において、
前記制御部は、前記リストにおいて選択された第2コンテンツの選択フラグをオンに設定し、
前記第1コンテンツの再生画面において、前記操作部から操作信号が入力されたときに、前記選択フラグがオンに設定されている第2コンテンツの再生画面を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の車載器において、
前記コンテンツには、当該コンテンツの遷移先となるコンテンツを示す次再生情報コードが含まれ、
前記制御部は、前記次再生情報コードに基づいて、前記遷移元となり得るコンテンツを設定することを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の車載器において、
前記制御部は、前記次再生情報コードに基づいて第2コンテンツから第1コンテンツへの再生遷移(通常遷移)が行われたときに、当該第1コンテンツの遷移履歴として遷移元の第2コンテンツを設定し、
前記第1コンテンツの再生画面において、前記操作部から操作信号が入力されたときに、前記遷移履歴に設定されている第2コンテンツの再生画面を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る車載器によれば、再生中のコンテンツの画面から遷移元となり得るコンテンツの画面への遷移が可能となるので、利便性が格段に向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る路車間通信システム100のシステム構成を示す説明図である。
図1に示すように、路車間通信システム100は、センター装置1、路側無線装置2、車両Cに搭載された車載器5を含んで構成される。なお、図1では、1台のセンター装置1のみ示しているが、センター装置1はコンテンツを提供するサービス提供事業者毎に設けられる。
【0016】
路側無線装置2は、路上や駐車場等に複数設置され、各路側無線装置2はネットワークNを介してセンター装置1と接続されている。また、路側無線装置2は、車載器5と狭域通信(DSRC)により情報の送受信を行う。
すなわち、センター装置1は、路側無線装置2を介して車載器5にコンテンツを提供可能となっている。そして、車載器5は、提供されたコンテンツに再生処理を施し、このコンテンツに基づく音声をスピーカから出力したり、映像をディスプレイに表示したりする。
【0017】
図2は、センター装置1及び路側無線装置2の内部構成を示すブロック図である。すなわち、センター装置1及び路側無線装置2は、図2に示す機能ブロックからなる処理装置(例えば、コンピュータ端末)を備えている。
【0018】
図2に示すように、センター装置1は、制御部11、ネットワーク通信部12、コンテンツ記憶部13、を備えて構成される。
制御部11は、CPU111、ROM112、RAM113を備える。CPU111は、RAM113を作業領域として、ROM112に記憶された制御プラグラムを実行することにより、各種演算を行うほか、ネットワーク通信部12を制御する。
【0019】
ネットワーク通信部12は、TCP/IP等の通信プロトコルに従って処理を行い、ネットワークNを介して路側無線装置2にコンテンツを送信する。
コンテンツ記憶部13は、例えば、ハードディスクで構成され、車載器5に提供するためのコンテンツを記憶する。このコンテンツは、利用者に提供するテキスト情報、画像情報、音楽情報等を含んで構成され、その内容としては、例えば、店舗の広告や駐車場、医療施設の案内、クーポン等、様々なものが挙げられる。また、コンテンツは、後述する所定のフォーマット(いわゆる複合コンテンツフォーマット)に従って構成される。
【0020】
路側無線装置2は、制御部21、DSRC通信部22、ネットワーク通信部23、を備えて構成される。
制御部21は、CPU211、ROM212、RAM213を備える。CPU211は、RAM213を作業領域として、ROM212に記憶された制御プラグラムを実行することにより、各種演算を行うほか、DSRC通信部22、ネットワーク通信部23を制御する。
【0021】
DSRC通信部22は、DSRCにより車両Cに搭載されている車載器5にコンテンツを送信する。
ネットワーク通信部23は、TCP/IP等の通信プロトコルに従って処理を行い、ネットワークNを介してセンター装置1からのコンテンツ情報等を受信する。
路側無線装置2において、センター装置1から送信されたコンテンツを受信すると、DSRC通信部22はコンテンツを提供するためのDSRC電波を常時発信する。路側無線装置2と通信可能な範囲(路側エリア)を車両が通過した際に、この車両Cに搭載された車載器5に対してコンテンツが配信されることとなる。
【0022】
図3は、路側無線装置2の通信可能範囲である路側エリアZの説明図である。
図3に示すように、路側無線装置2は、道路脇や道路上方に設置されたアンテナ2aから到達距離が限定されたDSRC電波を放射し、路側無線装置近傍に路側エリアZを形成する。ここで、DSRCとは、5.8GHz帯の電波を使った狭域通信方式であり、その通信範囲は、例えば、数メートルから数十メートルとされる。
【0023】
路車間通信システム100では、複数の路側無線装置2が設置されるが、路側無線装置2からのDSRC電波の出力は何れも同じ程度に設定されるので、複数の路側無線装置2がそれぞれ形成する路側エリアは設定場所に関係なく、ほぼ一定である。そして、路側無線装置2は、それぞれの路側エリア内にある車両Cに搭載された車載器5とだけ、双方向無線通信(路車間通信)が可能となる。
【0024】
図4は、車両Cに搭載される車載器5の一構成例を示すブロック図である。
車載器5は、ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)に適用可能なITS車載器であり、路車間通信システム100において、センター装置1から路側無線装置2を介して配信されたコンテンツ等を受信し、再生・出力するものである。
【0025】
図4に示すように、車載器5は、制御部51、DSRC部52、VICSモジュール53、カーナビ部54、を備えて構成されている。
【0026】
制御部51は、CPU511、ROM512、RAM513を備えて構成される。CPU511は、RAM513を作業領域として、ROM512に記憶された制御プラグラムを実行することにより、各種演算を行うほか、各部の集中制御を行う。
【0027】
DSRC部52は、DSRC制御部521、DSRC通信部522、記憶部523、ETC処理部524、ICカードインターフェース525、を備えて構成され、路側無線装置2やETC基地局とDSRCにより通信するための処理を行う。
【0028】
DSRC制御部521は、CPU、ROM、RAM(何れも図示略)を備えて構成され、ROMに記憶されている制御プログラムとの協働によりDSRC部52の各部の動作を制御する。
例えば、ETCによる決済を行う際には、DSRC通信部522の通信動作を制御してETC基地局から決済情報を受信させる。また、ETC処理部524により決済情報をクレジットカード等のICに書き込む処理を行わせる。
また例えば、DSRC通信部522により、センター装置1から路側無線装置2を介して配信されたコンテンツを受信した場合には、これを制御部51に転送する。
【0029】
DSRC通信部522は、車両Cのダッシュボード上でフロントガラス近傍に設置されたアンテナを備え、このアンテナを介して路側無線装置2やETC基地局と、DSRCによる通信を行う。
記憶部523は、例えば、不揮発メモリで構成され、車載器5に付番される車載器IDや、車載器5を搭載する車両Cの車両情報等を記憶する。
車載器IDは、製造時に個々の車載器に付番される車載器情報である。車両情報は、車載器5を搭載する車両Cのナンバープレート情報や、車種情報(大型車両、中型車両、小型車両、身障者運転者両など)を含み、車両Cに車載器5を搭載する際に登録される(セットアップ)。
【0030】
ETC処理部524は、ICカードインターフェース525に挿抜されるIC付きクレジットカード又はデビットカード等に対して、決済情報等の読み書きを行う。
ICカードインターフェース525は、クレジットカード等のスロットを備え、このスロットに挿入されたクレジットカード等のICとETC処理部524の間で情報のやりとりを仲介する。
【0031】
VICSモジュール53は、光通信用、FM通信用、2.4GHz電波通信用のアンテナをそれぞれ備え、VICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム)センターと光通信、FM通信、電波通信を行う。VICSモジュール53は、VICSセンターから渋滞情報や道路交通情報等を受信し、制御部51に転送する。
【0032】
カーナビ部54は、カーナビ制御部541、現在地検出部542、地図記憶部543、操作部544、出力部545、記憶部546、ネットワーク通信部547、を備えて構成され、例えば、車両Cを案内経路へ誘導するための処理を行う。
【0033】
カーナビ制御部541は、現在地検出部542から取得した現在地の情報及び地図記憶部543に記憶された地図情報等に基づいて、車両Cの現在地から操作部544を介して設定された目的地までの案内経路を算出する。そして、地図記憶部543に記憶されている地図情報を用いて、算出した案内経路へ誘導するための地図画面を作成し、出力部545のディスプレイに表示させる。
また、カーナビ制御部541は、センター装置1から配信されたコンテンツを再生する再生部として機能する。具体的には、カーナビ制御部541は、制御部51と協働して、出力部545のディスプレイにおけるコンテンツの再生画面の表示制御や音声出力制御を行う。
【0034】
現在地検出部542は、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)、ジャイロセンサ等を備える。
GPSは、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信し、これに基づいて自車位置(緯度、経度)を算出する。
ジャイロセンサは、移動方向の変化量を示す車の加速度(単位時間当たりの水平方向への回転速度)を検出する(角速度センサ)とともに、地磁気の検出を行い(方位センサ)、自車の絶対方位を検出する。
現在地検出部542は、GPSとジャイロセンサから取得した情報に基づいて車両の現在地を示す現在地情報(緯度、経度等の情報)や走行速度の情報を作成する。
【0035】
地図記憶部543は、ハードディスクやDVD等の記憶媒体で構成され、案内表示に必要な地図情報を記憶する。
操作部544は、車載器本体に設けられるハードキー、出力部545のディスプレイに一体的に設けられたタッチパネル(ソフトキー)、又はリモコンで構成される。操作部544は、利用者によってキー操作がなされたときに、この操作に対応する操作信号を制御部51に出力する。
【0036】
出力部545は、ディスプレイとスピーカで構成される。例えば、センター装置1から提供されたコンテンツが再生されると、ディスプレイでは当該コンテンツに基づく表示案内が出力され、スピーカでは音声案内が出力される。
また、出力部545は、記憶部546に記憶されているコンテンツを画像又は音声により利用者に通知する通知部として機能する。この出力部545によるコンテンツの通知動作は、制御部51とカーナビ制御部541の協働により制御される。
また、出力部545のディスプレイは、タッチパネル機能を有し、画面上に配置されたボタンが操作されると、ボタンに対応する制御が行われることとなる。
【0037】
記憶部546は、例えば、読み書き可能な半導体メモリで構成される。記憶部546は、例えば、VICSモジュール53を介して受信されるガイド情報(道路情報、渋滞情報等)や車両の走行履歴、センター装置1から配信されたコンテンツのデータ等を記憶する。
ネットワーク通信部547は、例えば、IP接続可能な路側無線装置2又はIP接続可能な携帯電話等を介してインターネットに接続する。例えば、コンテンツに含まれるURL情報で指定されるサイトに接続する。接続されたサイトは、ウェブブラウザ等の所定のアプリケーションソフトによって出力部545のディスプレイに表示されることとなる。
【0038】
上述したように、本実施形態の車載器5は、路側無線装置2を介してセンター装置1と無線通信を行うDSRC部52(通信部)と、センター装置1から配信されたコンテンツを記憶する記憶部546と、記憶部546に記憶されているコンテンツの再生画面を表示する出力部545のディスプレイ(表示部)と、再生画面を遷移するための操作部544と、出力部545のディスプレイにおけるコンテンツの再生画面の表示制御を行う制御部51,カーナビ制御部541(制御部)と、を備える。
【0039】
図5は、センター装置1から配信されるコンテンツのデータ構造の一例について示す説明図である。図5に示すように、センター装置1からは一時に複数の情報グループ(情報グループ群)が配信され、車載器5では複数の情報グループを受信して、即時再生又は記憶部546に蓄積することとなる。
ここで、図5における情報グループ1、2、・・nのそれぞれが1つのコンテンツであり、車載器5においては情報グループを単位として再生処理が行われる。なお、本明細書では、情報グループとコンテンツを同義として扱うものとする。
【0040】
図5に示すように、1つの情報グループは、内容により分類された複数の要素で構成される。各構成要素はID番号(00、01、・・等)と当該ID番号に対応して格納される実データからなる。図5において、情報グループ1には、ID=00(ID番号が“00”であることを示す、以下同じ)、ID=01、ID=02、ID=03、ID=04、ID=05、ID=10、ID=30で規定される情報が含まれていることを示している。
【0041】
図6は、情報グループを構成する各要素(ID番号及びこれに対応して格納されている実データ)の詳細内容の一例を示す説明図である。
ID=00には、情報グループを構成している複数の要素のID番号が記述される。例えば、図5に示す情報グループ1の場合、ID=00には、“00、01、02、03、04、05、10、30、・・”が記述される。車載器5は、情報グループのID=00に記述されている情報を参照することで、当該情報グループに含まれる情報の内容を確認できる。
【0042】
ID=01には、当該情報グループを含む複数の情報グループを配信するサービス事業者(センター装置1)に関する情報が記述される。具体的には、DSRCの運用を管理する機関で規定され、サービス事業者毎にユニークに割り付けられるサービス事業者コード、サービス事業者を利用者に視覚的に通知するためのサービス事業者表示テキスト、サービス事業者を利用者に音声で通知するためのサービス事業者表音文字列等が記述される。
【0043】
ID=02には、当該情報グループ(コンテンツ)に関する情報が記述される。具体的には、サービス事業者が配信する情報グループの提供元を示す情報提供企業コード、情報提供企業を利用者に視覚的に通知するための情報提供企業表示テキスト、情報提供企業を利用者に音声で通知するための情報提供企業表音文字列、サービス事業者が情報グループ毎にユニークに割り付ける情報コード、情報グループの名称を利用者に視覚的に通知するための情報表示テキスト、情報グループを利用者に音声で通知するための情報表音文字列、当該情報グループをカテゴリー分けするために用いる嗜好データカテゴリ等が記述される。
【0044】
ID=03には、当該情報グループ(コンテンツ)に関する情報が記述される。具体的には、受信した情報グループを受信完了後すぐに再生するか、通信エリア外でも利用可能に蓄積するかを表す即時再生/蓄積コード、情報グループを再生すべきエリア(情報提供地点)において当該情報グループを再生できない場合の挙動を規定する再生条件コードが記述される。
【0045】
ID=04には、当該情報グループの有効期限に関する情報(有効期限情報)が記述される。具体的には、有効期限開始日時(開始年月日時分秒)、有効期限終了日時(終了年月日時分秒)が記述される。有効期限開始日時が経過後に当該情報グループの再生が可能となる。一方、有効期限終了日時が経過した情報グループについては、その再生は不可能とするようにしてもよい。また有効期限終了日時が経過した情報グループについても再生を可能とすることもできる。これらは車載器の仕様により適宜設定される。
【0046】
ID=05には、当該情報グループの提供時間に関する情報が記述される。具体的には、後述するID=10で規定される対象地点(店舗等)の曜日毎の営業時間、当該情報グループを再生可能とする曜日毎の情報提供時間が記述される。
【0047】
ID=10には、当該情報グループによるサービス対象となる対象地点に関する情報が記述される。具体的には、サービス対象地点の緯度経度を表す対象地点座標、対象地点名称を利用者に視覚的に通知するための対象地点表示用テキスト等が記述される。
【0048】
ID=30には、当該情報グループの再生画面からの遷移先に関する情報(遷移情報)が記述される。具体的には、遷移先の情報グループの情報コード(ID=02に記述されている)からなる次再生情報コード1〜8が記述される。
【0049】
ID=40には、複数の情報グループの中から所望の情報グループを検索するための詳細情報が記述される。具体的には、当該情報グループが提供するサービス内容を利用者が理解するためのキーワード等の詳細情報表示テキストが記述される。例えば、当該情報グループが、利用者にとって有用なサービスを提供するためのサービス情報(例えば、クーポン情報、バーゲン情報)である場合には、このID=40にクーポン情報やバーゲン情報である旨が記述される。
【0050】
図6に示す情報グループの構成要素において、ID=00、01、02、03、04、05、10は必須要素であり、情報グループには原則としてこれらの要素が含まれる。
【0051】
本実施形態に係る車載器5において、センター装置1から配信された複数の情報グループを受信すると、カーナビ部54の記憶部546には、情報グループ毎にそれぞれ図6に示す構成で情報が記憶され、蓄積されることとなる。なお、記憶部546に記憶される情報グループは、ID=03で蓄積コードが設定されている情報グループである。
そして、利用者によって情報グループの再生操作が行われると、記憶部546に記憶されている情報グループのうち選択された情報グループが再生される。このとき、情報グループのID=30に次再生情報コード1〜8が記述されていれば、当該情報グループの再生画面上に、再生遷移用の1〜8の番号の付いた遷移先ボタン(ソフトキー)が配置される。
利用者によって遷移先ボタンが操作されると、操作されたボタン番号に対応する次再生情報コード(遷移先の情報コード)で指定される情報グループを参照し、この情報グループの再生画面を表示する。以下の説明において、情報グループの再生画面を遷移させることを、単に再生遷移と称することもある。
【0052】
本実施形態では、情報グループを再生するときに、下位階層の情報グループの再生画面から上位階層の情報グループの再生画面に遷移できるようにしている。なお、上位階層の情報グループから下位階層の情報グループへの再生遷移は、ID=30に含まれる遷移情報(次再生情報コード)を利用することにより、本発明の特徴を持たない車載器でも可能となっている。
【0053】
ここで、下位階層の情報グループとは、ある情報グループの遷移先として指定されている情報グループ、すなわち、ある情報グループのID=30(遷移情報)において次再生情報コードで指定されている情報グループである。
また、上位階層の情報グループとは、ある情報グループの遷移元となり得る情報グループ、すなわち、その情報グループのID=30において、ある情報グループの情報コードを次再生情報コードとして登録している情報グループである。
つまり、本明細書では、階層構造を有する情報グループ群において、2つの情報グループが実際に上位・下位階層の関係となる場合はもちろん、階層構造において同階層となっている場合であっても遷移元・遷移先の関係にある場合も上位階層/下位階層の情報グループと称することとしている。
【0054】
本実施形態の車載器5では、下位階層の情報グループの再生画面から上位階層の情報グループの再生画面に遷移するために、予め画面遷移テーブルを作成して記憶部546に記憶しておく。この画面遷移テーブルには、記憶部546に記憶されている情報グループごとに、遷移元情報が登録される。
ここで、遷移元情報とは、ある情報グループの遷移元となり得る上位階層の情報グループを示す情報であり、具体的には遷移元となりうる情報グループの情報コードが遷移元情報として登録される。
情報グループの再生時には、上位階層の情報グループに遷移するための操作ボタン(以下、遷移元ボタンと称する)を再生画面上に表示する。そして、利用者によって遷移元ボタンが操作されると、画面遷移テーブルの遷移元情報に登録されている情報グループを再生する。
【0055】
すなわち、車載器5の制御部51,カーナビ制御部541(制御部)は、出力部545のディスプレイ(表示部)に下位階層の情報グループ(第1コンテンツ)の再生画面を表示させるとともに、操作部544から再生遷移を指示する操作信号が入力されたときに、下位階層の情報グループの遷移元となりうる上位階層の情報グループ(第2コンテンツ)の再生画面を出力部545のディスプレイに表示させる。
【0056】
このように、本実施形態に係る車載器5によれば、センター装置1から配信された情報グループに含まれる次再生情報コードを利用して、情報グループごとに遷移元情報を登録しておくことにより、下位階層の情報グループの再生画面から遷移元となり得る上位階層の情報グループの再生画面に遷移できるので、上位階層の情報グループに再生遷移するのに面倒な操作は必要なく、利便性が向上する。
【0057】
(第1実施形態)
図7は、第1実施形態に係る画面遷移テーブルの構成例を示す説明図である。
図7に示すように、画面遷移テーブルに登録される情報グループには登録番号1,2,・・が付与され、情報グループごとに情報提供企業コード、情報コード、情報提供企業表示テキスト、情報表示テキスト、遷移元情報が登録される。
第1実施形態では、画面遷移テーブルにおいて、遷移元情報として1つの情報グループ(の情報コード)だけを登録する。つまり、情報グループの再生画面において、遷移元ボタンが操作されたときに再生遷移する情報グループは1つに決まっている。
【0058】
図7に示す画面遷移テーブルでは、8つの情報グループが登録されている場合を示している。以下の説明において、登録番号nの情報グループを情報グループnと称する。
なお、画面遷移テーブルに登録しておく情報は図7に示すものに限定されず、少なくとも情報グループを識別するための情報(例えば、情報コード)と、当該情報グループの遷移元となる情報グループを示す遷移元情報が含まれるようにすればよい。
図7では、それぞれの情報グループの内容をわかりやすくするために、情報提供企業表示テキストや情報表示テキストを登録した画面遷移テーブルを示している。
【0059】
図7において、例えば情報グループ1については、情報提供企業コードが“000001”、情報コードが“000001”、情報提供企業表示テキストが“△△△センター”、情報表示テキストが“△△△センター”、遷移元情報が“なし”であることが登録されている。情報グループ1は最上位階層の情報グループ(いわゆるトップページ)であるため、遷移元情報は“なし”となっている。
また、例えば情報グループ3については、情報提供企業コードが“000002”、情報コードが“000003”、情報提供企業表示テキストが“○□△”、情報表示テキストが“○□△SC○○店”、遷移元情報が“000001”(情報グループ1)であることが登録されている。
また、例えば情報グループ4については、情報提供企業コードが“000002”、情報コードが“000004”、情報提供企業表示テキストが“○□△”、情報表示テキストが“○□△SC○○店 ランチクーポン”、遷移元情報が“000002”(情報グループ2)であることが登録されている。
【0060】
ここで、情報提供企業コード、情報コード、情報提供企業表示テキスト、情報表示テキストは、後述する図8のステップS107において登録される。
一方、遷移元情報は図8のステップS109(詳細には図9,10)で登録される。ある情報グループについて、ID=30(遷移情報)に次再生情報コードが記述されていれば、この次再生情報コード(情報グループの情報コード)で指定される情報グループについては遷移元情報が登録されることとなる。
【0061】
つまり、図7では、情報グループ2、3、5,7,8は、情報グループ1を遷移元とする(すなわち、情報グループ1の次再生情報コードに情報グループ2、3、5,7,8の情報コードが登録されている)ことが示されている。なお、後述するように、遷移元となり得る情報グループが複数ある場合には、予め設定されたルールに従って遷移元情報は登録される。
【0062】
図8は、第1実施形態に係る受信処理(受信処理1)の一例について示すフローチャートである。この受信処理は、例えば、車両(車載器5)が路側無線装置2の路側エリアZに進入してDSRC通信が開始されたときに、CPU511がROM512内の受信処理プログラムを実行することにより実現される。
【0063】
ステップS101では、車載器5が路側無線装置2の路側エリアZ内にある(エリアイン中)か、すなわち、車載器5と路側無線装置2とが通信状態にあるか否かを判定する。そして、エリアイン中と判定した場合はステップS102に移行し、エリアイン中でないと判定した場合はステップS109に移行する。
ステップS102では、路側無線装置2から送信される複数の情報グループのうち、1つの情報グループの受信が完了したか否かを判定し、情報グループの受信が完了するとステップS103に移行する。つまり、1つの情報グループが完了するごとに、当該情報グループの再生/保存処理、画面遷移テーブルへの登録処理が行われる。
【0064】
ステップS103では、受信した情報グループがID=01,02,03で規定される情報(事業者に関する情報、コンテンツに関する情報)を含むか否かを判定する。例えば、情報グループのID=00には、情報グループの構成要素のID一覧が記述されているので、ID=00にID=01,02,03が記述されているかに基づいて判定する。
そして、ID=01,02,03で規定される情報を含むと判定した場合は、正常に受信完了したものと判断し、ステップS104に移行する。一方、ID=01,02,03で規定される情報を含んでいないと判定した場合は、当該情報グループについては正常に受信できていないものと判断し、ステップS101に移行する。つまり、この情報グループについては車載器5において再生も保存もされないし、画面遷移テーブルにも登録されない。
【0065】
ステップS104では、受信した情報グループ内のID=03に記述されている即時再生/蓄積コードを参照する。
ステップS105では、ID=03に記述されている即時再生/蓄積コードが蓄積を示すコードであるか否かを判定する。そして、蓄積を示すコードであると判定した場合はステップS106に移行し、蓄積を示すコードでないと判定した場合(即時再生を示すコードの場合)は、ステップS101に移行する。つまり、即時再生する情報グループについては、受信完了後、カーナビ部54においてそのまま再生され、記憶部546には保存されない。また、画面遷移テーブル(図7参照)にも登録されない。
【0066】
ステップS106では、受信した情報グループを記憶部546に保存する。
ステップS107では、画面遷移テーブルに遷移元情報以外の情報を登録する。つまり、図7に示す画面遷移テーブルの場合、受信した情報グループ内のID=02に記述されている情報提供企業コード、情報提供企業表示テキスト、情報コード、情報表示テキストを抽出して、画面遷移テーブルに登録する。
ステップS108では、路側無線装置2から送信される全ての情報グループについて受信が完了したか否かを判定する。そして、全ての情報グループについて受信が完了したと判定した場合はステップS109に移行し、受信が完了していないと判定した場合はステップS101に移行して次の情報グループを受信する。
【0067】
ステップS109では、受信した全ての情報グループについて遷移元情報確認処理を行う。つまり、全ての情報グループを受信したとき(ステップS108で“YES”)、又は、車載器5が路側無線装置2の路側エリアZ外となったときに、遷移元情報確認処理が行われる。なお、車載器5が路側無線装置2の路側エリアZ外となった場合は、それまでに受信した情報グループについて遷移元情報確認処理を行うこととなる。
この遷移元情報確認処理により、画面遷移テーブルに登録された全ての情報グループについて、遷移元情報が登録/未登録されると、受信処理を終了する。
【0068】
図9は、遷移元情報確認処理(図8のステップS109)の一例について示すフローチャートである。図9では、図8のステップS107で画面遷移テーブルに登録した情報グループを“I”、情報グループIの遷移先となる情報グループを“Y”としている。つまり、情報グループIは情報グループYの上位階層の情報グループであり、情報グループYは情報グループIの下位階層の情報グループである。
【0069】
ステップS111では、画面遷移テーブルにおいて先頭に登録されている情報グループIを参照する。ここで、情報グループの参照とは、記憶部546に記憶されている情報グループの実データを参照することである。
ステップS112では、参照中の情報グループIはID=30で規定される情報(遷移情報)を含むか、つまり、情報グループIが、当該情報グループIから遷移可能な下位階層の情報グループを有するか否かを判定する。例えば、情報グループIのID=00にID=30が記述されているかに基づいて判定する。そして、遷移情報を含むと判定した場合はステップS113に移行する。
一方、情報グループIが遷移情報を含まないと判定した場合(すなわち情報グループIが最下位階層の情報グループの場合)はステップS119に移行する。遷移情報を有していない情報グループは他の情報グループの遷移元となり得ないためである。
【0070】
ステップS113では、情報グループI内のID=30に記述されている次再生情報コードを参照する。
ステップS114では、ID=30に具体的な次再生情報コードが記述されているか否かを判定する。情報グループIのID=00内にID=30があった(ステップS112で“YES”)としても、実際にはID=30に次再生情報コード(実データ)が記述されていない可能性があるので、ID=30の次再生情報コードが実際に記述されているか否かを判定する。そして、情報グループIのID=30に次再生情報コードが記述されていると判定した場合はステップS115に移行し、次再生情報コードが記述されていないと判定した場合はステップS119に移行する。
ステップS115では、情報グループIのID=30に記述されている先頭の次再生情報コードで指定される情報グループYを、画面遷移テーブルから検索する。
【0071】
ステップS116では、情報グループIの情報コードを、その遷移先となる情報グループYの遷移元情報として登録するための遷移元情報登録処理を行う。
この遷移元情報確認処理は、図10に示すフローチャートに従って行われる。
図10は、遷移元情報登録処理の一例について示すフローチャートである。
ステップS131では、画面遷移テーブルにおいて、情報グループYの遷移元情報が既に登録されているか否かを判定する。そして、情報グループYの遷移元情報が登録されていると判定した場合はステップS132に移行する。
一方、情報グループYの遷移元情報が登録されていないと判定した場合はステップS133に移行し、情報グループYの遷移元情報として情報グループIを登録する。
ステップS132では、情報グループIを情報グループYの遷移元情報として登録するか否かを判定する。例えば、図11に示す優先ルールに従って、先に登録された情報グループと情報グループIの何れを遷移元情報として登録するか判断する。
【0072】
図11は、第1実施形態において遷移元情報を登録する際の優先ルールの一例について示す説明図である。
図11に示すように、優先ルールとしては、受信時刻が早い/遅い方の情報グループを優先して遷移元とする(ルール1,2)、情報コードが大きい/小さい方の情報グループを優先して遷移元とする(ルール3,4)、情報提供企業コードが大きい/小さい方の情報グループを優先して遷移元とする(ルール5,6)等がある。
なお、情報提供企業コードが大きい/小さい方の情報グループを優先して遷移元とするルール(ルール5,6)の場合、情報提供企業コードが同じとなる可能性もある。このような場合は、さらに受信時刻を比較して受信時刻が早い/遅い方の情報グループを優先して遷移元とする(ルール7〜10)、又は、情報コードを比較して情報コードが大きい/小さい方の情報グループを優先して遷移元とする(ルール11〜14)。
第1実施形態では、情報グループの遷移元情報を1つだけ登録するようにしているので、図11に示すような優先ルールを予め設定しておく必要がある。
【0073】
図10のステップS132において、情報グループIを情報グループYの遷移元情報として登録すると判定した場合はステップS133に移行し、遷移元情報として登録しないと判定した場合は遷移元情報登録処理を終了する。
ステップS133では、情報グループYの遷移元情報として情報グループIを登録し、遷移元情報登録処理を終了する。
この遷移元情報登録処理により、下位階層の情報グループYの遷移元情報として、上位階層の情報グループIが登録/非登録される。遷移元情報登録情報を終了すると、図9のフローチャートに復帰する。
【0074】
図9のステップS117では、情報グループI内のID=30に他の次再生情報コードが記述されているか否かを判定する。そして、情報グループIのID=30に他の次再生情報コードが記述されていると判定した場合はステップS118に移行し、他の次再生情報コードが記述されていないと判定した場合はステップS119に移行する。
ステップS118では、情報グループIのID=30に記述されている次の次再生情報コードで指定される情報グループYを画面遷移テーブルから検索し、ステップS116以降の処理を行う。
ステップS116〜S118を繰り返すことにより、情報グループIが遷移元となり得る全ての情報グループYについて、情報グループIが遷移元情報として登録/非登録されることとなる。
【0075】
ステップS119では、画面遷移テーブルに他の情報グループ、すなわち、ステップS112以降の処理を受けていない情報グループがあるか否かを判定する。そして、他の情報グループがあると判定した場合はステップS120に移行する。
ステップS120では、画面遷移テーブルにおいて次に登録されている情報グループIを参照し、ステップS112以降の処理を行う。
一方、ステップS119において他の情報グループがないと判定した場合は遷移元情報確認処理を終了する。
【0076】
図8〜10に示す処理により、下位階層の情報グループの再生画面から上位階層の情報グループの再生画面に遷移するための画面遷移テーブルが作成される。
このように、第1実施形態では、1つの情報グループYに対して遷移元となりうる複数の情報グループIがある場合、制御部51は、複数の情報グループIの中から所定の条件(例えば、図11の優先ルール)に従って優先される1の情報グループIを選択して、情報グループYの遷移元として設定する。
【0077】
図12は、表示制御処理の一例について示すフローチャートである。この情報グループ表示制御処理は、例えば、利用者が操作部544により情報グループの再生を指示したときに、CPU511がROM512内の表示制御処理プログラムを実行することにより実現される。
図12のステップS201では、利用者の操作により再生指示された情報グループを参照する。
ステップS202では、参照した情報グループの再生処理を行う。この再生処理は、後述する図13に示すフローチャートに従って行われる。
ステップS203では、ステップS202の再生処理により出力部545のディスプレイに表示された再生画面において、再生画面を遷移するための画面遷移処理を行う。この画面遷移処理は、後述する図14に示すフローチャートに従って行われる。
ステップS204では、利用者により情報グループの再生終了を指示する操作がなされたか否かを判定する。そして、再生終了を指示されたと判定した場合はステップS205に移行し、再生終了を指示されていないと判定した場合はステップS203に移行する。
ステップS205では、再生中の表示を消去し、表示制御処理を終了する。
【0078】
図13は、第1実施形態に係る再生処理(再生処理1)の一例について示すフローチャートである。
ステップS211では、図12のステップS201で参照した情報グループを再生する。具体的には、参照した情報グループに含まれる情報(例えば、ID=01の情報提供企業表示テキストや情報表示テキスト、ID=30の次再生情報コード、ID=10の対象地点表示テキスト、画像データ等)を解析して画面データを生成し、出力部545のディスプレイに当該情報グループの詳細を示す再生画面を表示する。
このとき、例えば、参照した情報グループのID=30に次再生情報コード1〜8が記述されていれば、当該情報グループの再生画面上には、画面遷移用の1〜8の番号の付いた遷移先ボタン(ソフトキー)が配置される。
ステップS212では、上位階層の情報グループ(同階層であって遷移元となりうる情報グループを含む)に遷移するための遷移元ボタンを配置する。なお、遷移元ボタンの表示は、必ずしも図13に示すフローチャート通りとは限らず、例えば、遷移先ボタンの表示と同じタイミング(ステップS211)でも構わない。遷移元ボタンは本発明の特徴点となるため、図13に示すフローチャートでは、敢えて区別して記載している。
【0079】
図17は、第1実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図である。図17(a)は図7に示す画面遷移テーブルにおける情報グループ3の再生画面で、図17(b)は情報グループ4の再生画面を示している。
【0080】
利用者の操作によって情報グループ3の再生が指示されると、情報コード“000003”で指定される情報グループ3が再生されるとともに遷移元ボタン(図では「1つ上へ」と表示)が配置され、図17(a)に示すような再生画面が表示される。
情報グループ3のID=30には、次再生情報コードとして2つの情報グループ(情報表示テキストが「お得なクーポン」「デザートメニュー」である情報グループ)の情報コードが記述されているため、この情報グループを再生させるための遷移先ボタンB1,B2が配置されている。また、画面右下領域には遷移元ボタンB3が配置されている。
【0081】
また、利用者の操作によって情報グループ4の再生が指示されると、情報コード“000004”で指定される情報グループ4が再生されるとともに遷移元ボタンが配置され、図17(b)に示すような再生画面が表示される。
情報グループ4は最下位階層であり、ID=30で規定される遷移情報を有していないため、再生遷移のためのボタンとして画面右下領域に遷移元ボタンB3だけが配置されている。
また、情報グループ4のID=10には、対象地点に関する情報としてURL情報が記述されているため、ネットワークに接続するためのボタンB4が配置されている。ネットワーク接続ボタンB5が操作されると、カーナビ部54のネットワーク接続部547によりインターネットへの接続処理が実行される。そして、接続が確立されるとURL情報で指定されたサイトが、ウェブブラウザ等のアプリケーションソフトにより表示される。
【0082】
図13に示す再生処理1が実行されると、出力部545のディスプレイには、例えば、図17に示す再生画面が表示される。そして、図17に示す再生画面において、利用者は、遷移先ボタンB1,B2又は遷移元ボタンB3を操作することにより、情報グループの再生遷移を行うこととなる。
【0083】
図14は、画面遷移処理の一例について示すフローチャートである。図12に示すように、この画面遷移処理は、情報グループの再生画面が表示された後に実行される。
ステップS221では、利用者により情報グループの再生遷移を指示する操作(例えば、図17の遷移先ボタンB1,B2又は遷移元ボタンB3の操作)がなされたか否かを判定する。そして、再生遷移を指示されたと判定した場合はステップS222に移行し、再生遷移を指示されていないと判定した場合は画面遷移処理を終了する。
ステップS222では、利用者による操作は次画面の再生遷移を指示する操作、すなわち、遷移先ボタン(図17のB1,B2)の操作であるか否か判定する。そして、遷移先ボタンの操作であると判定した場合はステップS223に移行して通常遷移処理を行い、遷移先ボタンの操作でない(遷移元ボタン(図17のB3)の操作である)と判定した場合はステップS224に移行して特殊遷移処理を行う。
【0084】
ステップS223の通常遷移処理は、図15のフローチャートに従って行われる。
図15において、ステップS231では、操作されたボタン番号に対応する情報グループを参照する。
ステップS232では、図13に示す再生処理1を行う。すなわち、ステップS231で参照した情報グループを再生するとともに、遷移元ボタンを表示する。
例えば、図17(a)に示す再生画面おいて、利用者によって遷移先ボタンB1の操作がなされると「お得なクーポン」の情報グループが再生され、遷移先ボタンB2の操作がなされると「デザートメニュー」の情報グループが再生される。
【0085】
図14において、ステップS224の特殊遷移処理は、図16のフローチャートに従って行われる。
図16において、ステップS241では、再生中の情報グループについて、画面遷移テーブル(図7参照)の遷移元情報が登録されているか否かを判定する。最上位階層の情報グループでなければ、遷移元情報は登録されている。そして、遷移元情報が登録されていると判定した場合はステップS242に移行し、遷移元情報が登録されていないと判定した場合は特殊遷移処理を終了する。
つまり、最上位階層の情報グループの再生画面において遷移元ボタンの操作がなされても、実際には再生遷移は行われない。したがって、最上位階層の情報グループの再生画面においては、遷移元ボタンを非表示としたり、非アクティブであることが認識できる態様で表示(例えば、半透明で表示)したりしてもよい。
【0086】
ステップS242では、遷移元情報として登録されている情報コードで指定される情報グループを参照する。
ステップS243では、図13に示す再生処理1を行う。すなわち、ステップS242で参照した情報グループを再生するとともに、遷移元ボタンを1つ表示する。
【0087】
例えば、図17(a)に示す再生画面において、遷移元ボタンB3の操作がなされると、遷移元情報として登録されている情報グループ1(△△△センターに関する情報)が再生される。また例えば、図17(b)に示す再生画面において、遷移元ボタンB3の操作がなされると、遷移元情報として登録されている情報グループ2(△△△センターのお食事情報)が再生される。
【0088】
このように、第1実施形態においては、図12〜図16のフローチャートに従って、情報グループの表示制御処理が行われる。
第1実施形態に係る車載器5によれば、画面遷移テーブルにおいて遷移元情報として登録される情報グループは1つであるので、1つの遷移元ボタンB3の操作という極めて簡単な操作により、上位階層の情報グループに再生遷移することができる。遷移元情報として登録される情報グループは、優先ルールに従って決定されるので、遷移元ボタンB3の操作がなされたときに、利用者が所望する情報グループとかけ離れた情報グループが再生される虞は少ない。
【0089】
(第2実施形態)
第2実施形態では、画面遷移テーブルにおいて、遷移元情報として複数の情報グループを登録できるようにしている点が、第1実施形態と異なる。なお、以下において前述の実施形態と同様の説明については省略することがある。
図18は、第2実施形態に係る画面遷移テーブルの構成例を示す説明図である。
図18に示すように、画面遷移テーブルに登録される情報グループには登録番号1,2,・・が付与され、情報グループごとに情報提供企業コード、情報コード、情報提供企業表示テキスト、情報表示テキスト、遷移元情報1、遷移元情報1の情報表示テキスト、遷移元情報2、遷移元情報2の情報表示テキスト、・・が登録される。
【0090】
第2実施形態では、情報グループの再生画面において遷移元ボタンを複数配置するので、それぞれの遷移元ボタンの操作がなされることにより再生遷移する情報グループを利用者が認識できるようにすることが望ましい。そのため、図18に示す画面遷移テーブルには、遷移元情報1,2の情報表示用テキストが登録され、再生画面上に表示する遷移元ボタンにこの情報表示テキストを付加できるようにしている。
【0091】
図18において、例えば情報グループ1については、遷移元情報1,2が“なし”であることが登録されている。
また、例えば情報グループ7については、遷移元情報1が“000001”(情報グループ1)、遷移元情報1の情報表示テキストが“△△△センター”、遷移元情報2が“000002”(情報グループ2)、遷移元情報2の情報表示テキストが“お食事情報”であることが登録されている。
【0092】
ここで、遷移元情報以外の情報は、第1実施形態で説明した図8のステップS107において登録される。一方、遷移元情報は図8のステップS109(詳細には図9,10)で登録される。
【0093】
第2実施形態に係る受信処理は、第1実施形態で説明した処理(図8〜10)とほぼ同様に行われる。第1実施形態では、図10に示す遷移元情報登録処理において、情報グループの遷移元となりうる情報グループが複数ある場合、優先ルールに従って1つの情報グループを遷移元情報として登録する。これに対して、第2実施形態では、情報グループの遷移元となりうる全ての情報グループを遷移元情報として登録する。
すなわち、図10のステップS131において、画面遷移テーブル内の情報グループYの遷移元情報が既に登録されていると判定した場合は、ステップS133に移行して、その情報グループIを遷移元情報として追加登録することとなる。このとき、遷移元情報として情報コードを登録するだけでなく、情報コードに対応する情報表示テキストも登録することとなる。
【0094】
第2実施形態に係る表示制御処理は、第1実施形態において説明した処理(図12〜16)のうち、再生処理と特殊遷移処理が異なる。
図19は、第2実施形態に係る再生処理(再生処理2)の一例について示すフローチャートである。
ステップS251では、図12のステップS201で参照した情報グループを再生する。具体的には、参照した情報グループに含まれる情報(例えば、ID=01の情報提供企業表示テキストや情報表示テキスト、ID=30の次再生情報コード、ID=10の対象地点表示テキスト、画像データ等)を解析して画面データを生成し、出力部545のディスプレイに当該情報グループの詳細を示す再生画面を表示する。
このとき、例えば、参照した情報グループのID=30に次再生情報コード1〜8が記述されていれば、当該情報グループの再生画面上には、画面遷移用の1〜8の番号の付いた遷移先ボタン(ソフトキー)が配置される。
【0095】
ステップS252では、参照した情報グループに、遷移元情報が登録されているか否かを判定する。そして、遷移元情報が登録されていると判定した場合はステップS253に移行し、遷移元情報が登録されていないと判定した場合(参照した情報グループが最上位階層の情報グループ)は、再生処理2を終了する。
ステップS253では、上位階層の情報グループ(同階層であって遷移元となりうる情報グループを含む)に遷移するための遷移元ボタンを表示する。このとき、遷移元ボタンには、画面遷移テーブルに登録されている遷移元情報の情報表示テキストが表示される。
また、参照した情報グループについて、遷移元情報が複数登録されている場合は、遷移元情報の数だけ遷移元ボタンが表示されることとなる。
なお、遷移元ボタンとして、数字(図21の場合は1〜3)の付いた遷移元ボタン(数字ボタン)を配置し、それぞれの数字ボタンに対応して遷移元情報の情報表示テキストを重畳表示するようにしてもよい。
【0096】
図21は、第2実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図である。図21は図18に示す画面遷移テーブルにおける情報グループ8の再生画面を示している。なお、図18では、情報グループ8の3つめの遷移元情報3が省略されている。
利用者の操作によって情報グループ8の再生が指示されると、情報コード“000008”で指定される情報グループ8が再生されるとともに3つの遷移元ボタンが配置され、図21に示すような再生画面が表示される。
情報グループ8は最下位階層であり、ID=30で規定される遷移情報を有していないため、遷移先ボタンは配置されていない。したがって、再生遷移のためのボタンとして画面下領域に3つの遷移元ボタンB5〜B7が配置されている。
【0097】
なお、図21では、遷移元ボタンB5〜B7を配置するための領域として画面下領域を使用しているが、遷移元ボタンの配置態様はこれに限定されない。例えば、遷移元ボタンを配置するための専用領域を確保する、すなわち、画面全体を情報グループの内容を表示する領域と遷移元ボタンを配置するための領域に分割して使用するようにしてもよいし、情報グループの内容を画面全体に表示し、遷移元ボタンはこれに重畳させる形態で表示するようにしてもよい。
【0098】
図19に示す再生処理2が実行されると、出力部545のディスプレイには、例えば、図21に示す再生画面が表示される。そして、図21に示す再生画面において、利用者は、遷移先ボタンB5〜B7の何れかを操作することにより、情報グループの再生遷移を行うこととなる。
このように、第2実施形態では、1つの情報グループに対して遷移元となりうる複数の情報グループがある場合、下位階層の情報グループ(第1コンテンツ)の再生画面において、遷移元となりうる複数の情報グループ(上位階層の情報グループ、第2コンテンツ)に対応する遷移元ボタン(操作部)が複数設けられる(図21の遷移元ボタンB5〜B7)。そして、制御部51は、複数の遷移元ボタンB5〜B7(操作部)の何れかから操作信号が入力されたときに、対応する上位階層の情報グループの再生画面を出力部545のディスプレイ(表示部)に表示させる。
【0099】
第2実施形態では、図14におけるステップS224の特殊遷移処理は、図20のフローチャートに従って行われる。
図20において、ステップS261では、操作された遷移元ボタンに対応する情報グループを再生するために、操作された遷移元ボタンに対応する遷移元情報として登録されている情報グループを参照する。
ステップS262では、図19に示す再生処理2を行う。すなわち、ステップS261で参照した情報グループを再生するとともに、遷移元ボタンを表示する。参照した情報グループについて、複数の遷移元情報が登録されていれば、複数の遷移元ボタンが表示される。
【0100】
例えば、図21に示す再生画面において、遷移元ボタンB5が操作されると、遷移元ボタンB5に対応する遷移元情報1として登録されている情報グループ1(△△△センターに関する情報)が再生される。また例えば、図21に示す再生画面において、遷移元ボタンB6が操作されると、遷移元ボタンB6に対応する遷移元情報2として登録されている情報グループ2(△△△センターのお食事情報)が再生される。
【0101】
なお、第2実施形態では、図14におけるステップS223の通常遷移処理は、図15のフローチャートに従って行われるが、図15のステップS243では図19に示す再生処理2が行われるものとする。
【0102】
このように、第2実施形態においては、図12、14,16,19,20のフローチャートに従って、情報グループの表示制御処理が行われる。
第2実施形態に係る車載器5によれば、下位階層の情報グループの再生画面には、情報表示テキストが付加された複数の遷移元ボタンが表示されるので、利用者は遷移元ボタンを操作することにより再生遷移する情報グループの内容を容易に認識することができる。また、再生遷移する上位階層の情報グループを、利用者が複数の選択肢の中から決定するので、利用者は所望の上位階層の情報グループに再生遷移させることができる。
【0103】
(第3実施形態)
第3実施形態では、画面遷移テーブルにおいて、1つの情報グループに対して遷移元情報として複数の情報グループを登録する点は第2実施形態と同様であるが、情報グループの表示制御処理が第2実施形態と異なる。したがって、第3実施形態に係る画面遷移テーブルは、図18に示す構成となる。
具体的には、第3実施形態に係る表示制御処理は、第2実施形態において説明した処理のうち、再生処理と特殊遷移処理が異なる。なお、再生処理については第1実施形態と同様に行われる。
【0104】
図22は、第3実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図である。図22は図18に示す画面遷移テーブルにおける情報グループ8の再生画面を示している。なお、図18では、情報グループ8の3つめの遷移元情報3が省略されている。
利用者の操作によって情報グループ8の再生が指示されると、情報コード“000008”で指定される情報グループ8が再生される。
情報グループ8は最下位階層であり、ID=30で規定される遷移情報を有していないため、遷移先ボタンは配置されていない。したがって、再生遷移のためのボタンとして画面右下領域に遷移元ボタンB3が配置されている。
【0105】
第3実施形態において、図13に示す再生処理1が実行されると、出力部545のディスプレイには、例えば、図22に示す再生画面が表示される。そして、図22に示す再生画面において、利用者は、遷移元ボタンB3を操作することにより、情報グループの再生遷移を行うこととなる。
【0106】
第3実施形態では、図14におけるステップS224の特殊遷移処理は、図23のフローチャートに従って行われる。
ステップS271では、再生中の情報グループについて、画面遷移テーブル(図18参照)の遷移元情報が登録されているか否かを判定する。そして、遷移元情報が登録されていると判定した場合はステップS272に移行し、遷移元情報が登録されていないと判定した場合は特殊遷移処理を終了する。
【0107】
ステップS272では、再生中の情報グループに遷移元情報として複数の情報グループが登録されているかを判定する。そして、遷移元情報として複数の情報グループが登録されていない(遷移元情報として1つの情報グループが登録されている)と判定した場合はステップS273に移行し、複数の情報グループが登録されていると判定した場合はステップS274に移行する。
ステップS273では、遷移元情報として登録されている情報グループを参照する。
【0108】
ステップS274では、利用者に再生遷移する情報グループを選択させるための遷移元リスト画面を生成して表示する。
図24は、第3実施形態に係る情報グループの再生画面(特殊遷移処理中)の一例を示す説明図である。
図22に示す再生画面において、利用者が遷移元ボタンB3を操作すると、図24に示す遷移元リスト画面Dsが表示される。図24に示すように、この遷移元リスト画面Dsは、例えば、情報グループの再生画面(メイン画面)Dmに重畳して表示されるサブ画面である。
【0109】
遷移元リスト画面Dsには、例えば、上位階層の情報グループ(同階層であって遷移元となりうる情報グループを含む)に遷移するための複数の遷移元ボタンB9〜B11が配置される。この遷移元ボタンB9〜B11には、画面遷移テーブルに登録されている遷移元情報の情報表示テキストが表示される。このように、図24では、情報表示テキストが付加された遷移元ボタンB9〜B11を縦方向に配置することにより、遷移元となる情報グループのリストを構成している。
また、遷移元リスト画面Dsの右下領域には遷移元リスト画面Dsを消去するためのとじるボタンB8が配置され、リスト画面Dsの上領域には「どちらへ移動しますか」という再生遷移を促すメッセージが表示されている。
【0110】
図23において、ステップS275では、遷移元リスト画面に配置された遷移元ボタン(図24の遷移元ボタンB9〜B11)の操作がなされたか判定する。そして、遷移元ボタンの操作がなされたと判定した場合はステップS276に移行し、遷移元ボタンの操作がなされていないと判定した場合はステップS278に移行する。
ステップS276では、操作された遷移元ボタンに対応する情報グループを再生するために、操作された遷移元ボタンに対応する遷移元情報として登録されている情報グループを参照する。
【0111】
ステップS277では、図13に示す再生処理1を行う。すなわち、ステップS273又はステップS276で参照した情報グループを再生するとともに、遷移元ボタンを1つ表示する。
ステップS278では、遷移元リスト画面において、とじるボタンが操作されたか判定する。そして、とじるボタンが操作されたと判定した場合はステップS279に移行し、とじるボタンが操作されていないと判定した場合はステップS275に移行する。
ステップS279では、遷移元リスト画面を消去し、特殊遷移処理3を終了する。このとき、情報グループの再生遷移は行われない。
【0112】
例えば、図24に示す再生画面(特殊遷移処理中)において、遷移元ボタンB9が操作されると、遷移元ボタンB9に対応する遷移元情報1として登録されている情報グループ1(△△△センターに関する情報)が再生される。また例えば、図24に示す再生画面において、遷移元ボタンB10が操作されると、遷移元ボタンB10に対応する遷移元情報2として登録されている情報グループ2(△△△センターのお食事情報)が再生される。
【0113】
このように、第3実施形態においては、図12〜15,図23のフローチャートに従って、情報グループの表示制御処理が行われる。
すなわち、1つの情報グループに対して遷移元となりうる複数の情報グループがある場合、制御部51は、下位階層の情報グループ(第1コンテンツ)の再生画面において、遷移元ボタンB3(操作部)から操作信号が入力されたときに、遷移元となりうる複数の情報グループ(第2コンテンツ)のリストを出力部545のディスプレイ(表示部)に表示させるとともに、当該リストにおいて選択された情報グループの再生画面を出力部545のディスプレイに表示させる。
【0114】
第3実施形態の車載器5によれば、遷移元リスト画面において、情報表示テキストが付加された複数の遷移元ボタンが表示されるので、利用者は遷移元ボタンを操作することにより再生遷移する情報グループの内容を容易に認識することができる。また、再生遷移する上位階層の情報グループを、利用者が複数の選択肢の中から決定するので、利用者は所望の上位階層の情報グループを再生させることができる。
さらに、情報グループの再生画面には、遷移元ボタンが操作されない限り、上位階層の情報グループに再生遷移するための遷移元ボタンは1つしか配置されないので、多数の遷移元ボタンを配置することにより再生画面の表示が煩雑になるのを防止できる。
【0115】
(第4実施形態)
第4実施形態では、画面遷移テーブルにおいて、1つの情報グループに対して遷移元情報として複数の情報グループを登録する点は第3実施形態と同様である。遷移元情報に登録された情報グループが遷移元ボタンの操作により再生されたか否かを示す選択フラグを設け、選択フラグのオン/オフ状態に応じて遷移元ボタンが操作されたときの処理を行う点が第3実施形態と異なる。
【0116】
図25は、第4実施形態に係る画面遷移テーブルの構成例を示す説明図である。
図25では、図18に示す画面遷移テーブルの構成に、遷移元情報1,2,・・に対応する選択フラグが追加されている。
図25において、例えば情報グループ1については、遷移元情報1,2が“なし”であることが登録されている。
また、例えば情報グループ8については、遷移元情報1が“000001”(情報グループ1)、遷移元情報1の情報表示テキストが“△△△センター”、遷移元情報1の選択フラグが“オフ”、遷移元情報2が“000002”(情報グループ2)、遷移元情報2の情報表示テキストが“お食事情報”、遷移元情報2の選択フラグが“オン”であることが登録されている。
【0117】
ここで、遷移元情報以外の情報は、第1実施形態で説明した図8のステップS107において登録される。一方、遷移元情報は図8のステップS109(詳細には図9,10)で登録される。
また、遷移元情報に対応する選択フラグは、情報グループが画面遷移テーブルに登録された当初は“オフ”に設定され、後述する特殊遷移処理4において遷移元ボタンの操作により再生される場合に“オン”に設定される。
【0118】
第4実施形態に係る表示制御処理は、第3実施形態において説明した処理のうち、特殊遷移処理が異なる。したがって、第4実施形態において、図13に示す再生処理1が実行されると、出力部545のディスプレイには、例えば、図22に示す再生画面が表示される(第3実施形態と同様)。そして、図22に示す再生画面において、利用者は、遷移元ボタンB3を操作することにより、情報グループの再生遷移を行うこととなる。
【0119】
第4実施形態では、図14におけるステップS224の特殊遷移処理は、図26のフローチャートに従って行われる。図26において、ステップS284,S285,S289の処理が、第3実施形態に係る特殊遷移処理3(図23参照)と異なる。
ステップS271では、再生中の情報グループについて、画面遷移テーブルの遷移元情報が登録されているか否かを判定する。そして、遷移元情報が登録されていると判定した場合はステップS282に移行し、遷移元情報が登録されていないと判定した場合は特殊遷移処理を終了する。
【0120】
ステップS282では、再生中の情報グループに遷移元情報として複数の情報グループが登録されているかを判定する。そして、遷移元情報として複数の情報グループが登録されていない(遷移元情報として1つの情報グループが登録されている)と判定した場合はステップS283に移行し、複数の情報グループが登録されていると判定した場合はステップS284に移行する。
ステップS283では、遷移元情報として登録されている情報グループを参照する。
【0121】
ステップS284では、画面遷移テーブルにおいて、遷移元情報として登録されている複数の情報グループの中に、選択フラグがオンとなっている情報グループがあるか否かを判定する。そして、選択フラグがオンとなっている情報グループがある場合にはステップS285に移行し、選択フラグがオンとなっている情報グループがない場合にはステップS286に移行する。
【0122】
ステップS285では、画面遷移テーブルにおいて、選択フラグがオンとなっている遷移元情報に登録されている情報グループを参照する。つまり、画面遷移テーブルにおいて、遷移元情報に複数の情報グループが登録されていても、選択フラグがオンとなっている情報グループがあれば、遷移元ボタンを操作されたときに、この情報グループを再生させるようにしている。
例えば、図22に示す再生画面(情報グループ8の再生画面)において、遷移元ボタンB3が操作されると、選択フラグがオンとなっている遷移元情報2(図25参照)として登録されている情報コード“000002”の情報グループ1(△△△センターのお食事情報)が再生される。
【0123】
ステップS286では、利用者に再生遷移する情報グループを選択させるための遷移元リスト画面を生成して表示する。例えば、図24に示す遷移元リスト画面が表示される。
ステップS287では、遷移元リスト画面に配置された遷移元ボタン(図24の遷移元ボタンB9〜B11)が操作されたか判定する。そして、遷移元ボタンが操作されたと判定した場合はステップS276に移行し、遷移元ボタンが操作されていないと判定した場合はステップS278に移行する。
【0124】
ステップS288では、操作された遷移元ボタンに対応する情報グループを再生するため、操作された遷移元ボタンに対応する遷移元情報として登録されている情報コードで指定される情報グループを参照する。
ステップS289では、ステップS288で参照した情報グループの情報コードが登録されている遷移元情報に対応する選択フラグを“オン”に設定する。
ステップS290では、図13に示す再生処理1を行う。すなわち、ステップS283,S285,S289で参照した情報グループを再生するとともに、遷移元ボタンを1つ表示する。
【0125】
ステップS291では、遷移元リスト画面において、とじるボタンが操作されたか判定する。そして、とじるボタンが操作されたと判定した場合はステップS292に移行し、とじるボタンが操作されていないと判定した場合はステップS287に移行する。
ステップS293では、遷移元リスト画面を消去し、特殊遷移処理4を終了する。
【0126】
このように、第4実施形態においては、図12〜15,図24のフローチャートに従って、情報グループの表示制御処理が行われる。
すなわち、制御部51は、遷移元リスト画面において選択された情報グループに対応する選択フラグを“オン”に設定し、下位階層の情報グループ(第1コンテンツ)の再生画面において、遷移元ボタンB3(操作部)から操作信号が入力されたときに、選択フラグがオンに設定されている情報グループ(第2コンテンツ)の再生画面を出力部545のディスプレイ(表示部)に表示させる。
第4実施形態の車載器5によれば、遷移元情報として複数の情報グループが登録されている場合でも、利用者が過去に遷移元として選択していれば、その情報グループを自動的に再生するので、利用者が再生遷移する情報グループを選択する操作は必要なくなる。なお、選択フラグが“オン”に設定された情報グループは過去に利用者の選択操作により再生遷移された情報グループであり、再生中の情報グループの遷移元として利用者が所望する情報グループであると考えられるため、自動的に再生遷移させることにより問題が生じる虞は少ない。
【0127】
(第5実施形態)
第5実施形態では、画面遷移テーブルにおいて、1つの情報グループに対して遷移元情報として複数の情報グループを登録する点は第3実施形態と同様である。上位階層の情報グループから再生遷移が行われたことを示す遷移元履歴を設け、遷移元履歴に登録されている情報グループの有無に応じて遷移元ボタンが操作されたときの処理を行う点が第3実施形態と異なる。
【0128】
図27は、第5実施形態に係る画面遷移テーブルの構成例を示す説明図である。
図27では、図18に示す画面遷移テーブルの構成に、遷移元履歴が追加されている。
図27において、例えば情報グループ8については、遷移元履歴として、情報コード“000001”(情報グループ1)が登録されている。つまり、情報グループ1の再生画面において、遷移先ボタン(例えば、8番の遷移先ボタン)が操作されることにより情報グループ8は再生されたことがあることを示している。
【0129】
ここで、遷移元情報以外の情報は、第1実施形態で説明した図8のステップS107において登録される。一方、遷移元情報は図8のステップS109(詳細には図9,10)で登録される。
また、遷移元履歴は、情報グループが画面遷移テーブルに登録された当初は登録されず、後述する通常遷移処理2において遷移先ボタンの操作により再生された場合に、遷移元の情報グループの情報コードが登録される。
【0130】
第5実施形態に係る表示制御処理は、第3実施形態において説明した処理のうち、通常遷移処理、特殊遷移処理が異なる。したがって、第5実施形態において、図13に示す再生処理1が実行されると、出力部545のディスプレイには、例えば、図22に示す再生画面が表示される(第3実施形態と同様)。そして、図22に示す再生画面において、利用者は、遷移元ボタンB3を操作することにより、情報グループの再生遷移を行うこととなる。
【0131】
第5実施形態では、図14におけるステップS223の通常遷移処理は、図28のフローチャートに従って行われる。
図28において、ステップS301では、操作されたボタン番号に対応する情報グループを参照する。
ステップS302では、ステップS301で参照した情報グループの遷移元履歴として、現在再生中の情報グループを登録する。
ステップS303では、図13に示す再生処理1を行う。すなわち、ステップS301で参照した情報グループを再生するとともに、遷移元ボタンを表示する。
この通常遷移処理2により、画面遷移テーブルの遷移元履歴が登録される。すなわち、制御部51は、次再生情報コードに基づいて上位階層の情報グループ(第2コンテンツ)から下位階層の情報グループ(第1コンテンツ)への再生遷移(通常遷移)が行われたときに、この下位階層の情報グループの遷移元履歴として、遷移元の上位階層の情報グループを登録する。
【0132】
第5実施形態では、図14におけるステップS224の特殊遷移処理は、図29のフローチャートに従って行われる。
ステップS311では、再生中の情報グループについて、画面遷移テーブルの遷移元情報が登録されているか否かを判定する。そして、遷移元情報が登録されていると判定した場合はステップS312に移行し、遷移元情報が登録されていないと判定した場合は特殊遷移処理を終了する。
【0133】
ステップS312では、再生中の情報グループについて、画面遷移テーブルの遷移元履歴が登録されているか否かを判定する。そして、遷移元履歴が登録されていると判定した場合はステップS313に移行し、遷移元履歴が登録されていないと判定した場合はステップS315に移行する。
ステップS313では、遷移元履歴に登録されている情報グループを参照する。例えば、図27に示す画面遷移テーブルにおいて、情報グループ8については、遷移元履歴として情報グループ1が登録されているので、情報グループ1が参照される。
【0134】
ステップS314では、図13に示す再生処理1を行う。すなわち、制御部51は、下位階層の情報グループ(第1コンテンツ)の再生画面において、遷移元ボタンから操作信号が入力されたときに、遷移元履歴に設定されている上位階層の情報グループ(第2コンテンツ)の再生画面を出力部545のディスプレイ(表示部)に表示させる。
ステップS315では、図23に示す特殊遷移処理3を行う。
【0135】
このように、第5実施形態においては、図12〜14,図28,29のフローチャートに従って、情報グループの表示制御処理が行われる。
第5実施形態の車載器5によれば、遷移元情報として複数の情報グループが登録されている場合でも、上位階層の情報グループの再生画面において利用者が過去に遷移先に指定して下位階層の情報グループへの再生遷移を行っていれば、この下位階層の情報グループの再生画面において遷移元ボタンが操作されたときに、前記遷移元である上位階層の情報グループを自動的に再生するので、利用者が再生遷移する情報グループを選択する操作は必要なくなる。また、かかる再生遷移は、利用者の再生傾向を反映したものであるため、自動的に再生遷移させることにより問題が生じる虞は少ない。
【0136】
(第6実施形態)
第6実施形態では、画面遷移テーブルにおいて、1つの情報グループに対して遷移元情報として複数の情報グループを登録する点は第3実施形態と同様である。遷移元情報に登録された情報グループが、上位階層の情報グループの遷移先として選択された回数を計数し、この計数値(画面遷移カウンタ)に応じて遷移元ボタンが操作されたときの処理を行う点が第3実施形態と異なる。
【0137】
図30は、第6実施形態に係る画面遷移テーブルの構成例を示す説明図である。
図30では、図18に示す画面遷移テーブルの構成に、遷移元情報1,2,・・に対応する画面遷移カウンタが追加されている。
図30において、例えば情報グループ8については、遷移元情報1が“000001”(情報グループ1)、遷移元情報1の情報表示テキストが“△△△センター”、遷移元情報1の画面遷移カウンタが“1”、遷移元情報2が“000002”(情報グループ2)、遷移元情報2の情報表示テキストが“お食事情報”、遷移元情報2の画面遷移カウンタが“4”であることが登録されている。つまり、情報グループ8は、情報グループ1よりも情報グループ2から再生遷移される傾向にある。
【0138】
ここで、遷移元情報以外の情報は、後述する図31のステップS147において登録される。一方、遷移元情報は図8のステップS109(詳細には図9,10)で登録される。
また、遷移元情報に対応する画面遷移カウンタは、情報グループが画面遷移テーブルに登録された当初は“0”に設定され、後述する通常遷移処理3において遷移先ボタンの操作により再生されるごとに1加算される。
【0139】
図31は、第6実施形態に係る受信処理(受信処理2)の一例を示すフローチャートである。
図31に示すように、第6実施形態に係る受信処理2では、図8に示す受信処理1にステップS148の処理が追加されている。このステップS148の処理により、情報グループが画面遷移テーブルに登録されると、画面遷移カウンタは“0”に設定される。
受信処理2のその他の処理については、図8に示す受信処理1と同様であるので説明を省略する。
【0140】
第6実施形態に係る表示制御処理は、第3実施形態において説明した処理のうち、通常遷移処理、特殊遷移処理が異なる。したがって、第6実施形態において、図13に示す再生処理1が実行されると、出力部545のディスプレイには、例えば、図22に示す再生画面が表示される(第3実施形態と同様)。そして、図22に示す再生画面において、利用者は、遷移元ボタンB3を操作することにより、情報グループの再生遷移を行うこととなる。
【0141】
第6実施形態では、図14におけるステップS223の通常遷移処理は、図32のフローチャートに従って行われる。
図32において、ステップS321では、操作されたボタン番号に対応する情報グループを参照する。
ステップS322では、ステップS321で参照した情報グループの遷移元情報のうち、現在再生中の情報グループが登録されている遷移元情報に対応する画面遷移カウンタを1加算する。例えば、図30に示す画面遷移テーブルにおける情報グループ1の再生画面において、情報グループ8が遷移先として選択され再生遷移されると、情報グループ8の遷移元情報1の画面遷移カウンタが1加算される。
【0142】
ステップS323では、図13に示す再生処理1を行う。すなわち、ステップS301で参照した情報グループを再生するとともに、遷移元ボタンを表示する。
すなわち、制御部51は、次再生情報コードに基づいて上位階層の情報グループ(第2コンテンツ)から下位階層の情報グループ(第1コンテンツ)への再生遷移(通常遷移)が行われたときに、この下位階層の情報グループの遷移元情報のうち、現在再生中の情報グループが登録されている遷移元情報に対応する画面遷移カウンタを1加算する。
【0143】
第6実施形態では、図14におけるステップS224の特殊遷移処理は、図33のフローチャートに従って行われる。
ステップS331では、再生中の情報グループについて、画面遷移テーブルの遷移元情報が登録されているか否かを判定する。そして、遷移元情報が登録されていると判定した場合はステップS332に移行し、遷移元情報が登録されていないと判定した場合は特殊遷移処理を終了する。
【0144】
ステップS332では、画面遷移カウンタ値が最大となっている情報グループが1つか否かを判定する。そして、画面遷移カウンタ値が最大となっている情報グループが1つであると判定した場合はステップS333に移行し、1つでないと判定した場合はステップS335に移行する。
ステップS333では、画面遷移カウンタ値が最大である遷移元情報に登録されている情報グループを参照する。例えば、図30に示す画面遷移テーブルにおいて、情報グループ8については、遷移元情報2の画面遷移カウンタ値が最大となっているので、情報グループ2が参照される。
【0145】
ステップS334では、図13に示す再生処理1を行う。すなわち、制御部51は、下位階層の情報グループ(第1コンテンツ)の再生画面において、遷移元ボタンから操作信号が入力されたときに、当該下位階層の情報グループを遷移先として再生遷移した回数が最も多い上位階層の情報グループ(第2コンテンツ)の再生画面を出力部545のディスプレイ(表示部)に表示させる。
ステップS315では、図23に示す特殊遷移処理3を行う。
【0146】
このように、第6実施形態においては、図12〜14,図32,33のフローチャートに従って、情報グループの表示制御処理が行われる。
第6実施形態の車載器5によれば、遷移元情報として複数の情報グループが登録されている場合でも、上位階層の情報グループの再生画面において利用者が過去に遷移先に指定して下位階層の情報グループへの再生遷移を行い、その傾向が偏っていれば、この下位階層の情報グループの再生画面において遷移元ボタンが操作されたときに、前記遷移元となっている頻度の高い上位階層の情報グループを自動的に再生するので、利用者が再生遷移する情報グループを選択する操作は必要なくなる。また、かかる再生遷移は、利用者の再生傾向を反映したものであるため、自動的に再生遷移させることにより問題が生じる虞は少ない。
【0147】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、第1から第6実施形態で説明した情報グループの表示制御処理は、適宜組み合わせて利用することが可能である。
また、上記実施形態では、情報グループの再生遷移を行うための操作部(遷移先ボタン、遷移元ボタン)を出力部545のディスプレイに表示させる、いわゆるソフトキーで構成しているが、操作部をハードキーで構成し、ディスプレイ内のハードキーに近接する領域に、ハードキーに対応付けた情報を表示させるようにしてもよい。
【0148】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】本実施形態に係る路車間通信システム100のシステム構成を示す説明図である。
【図2】センター装置1及び路側無線装置2の内部構成を示すブロック図である。
【図3】路側無線装置2の通信可能範囲である路側エリアZの説明図である。
【図4】車両Cに搭載される車載器5の一構成例を示すブロック図である。
【図5】センター装置1から配信されるコンテンツのデータ構造の一例について示す説明図である。
【図6】情報グループを構成する各要素の詳細内容の一例を示す説明図である。
【図7】第1実施形態に係る画面遷移テーブルの構成例を示す説明図である。
【図8】第1実施形態に係る受信処理(受信処理1)の一例について示すフローチャートである。
【図9】遷移元情報確認処理の一例について示すフローチャートである。
【図10】遷移元情報登録処理の一例について示すフローチャートである。
【図11】第1実施形態において遷移元情報を登録する際の優先ルールの一例について示す説明図である。
【図12】表示制御処理の一例について示すフローチャートである。
【図13】第1実施形態に係る再生処理(再生処理1)の一例について示すフローチャートである。
【図14】画面遷移処理の一例について示すフローチャートである。
【図15】第1実施形態に係る通常遷移処理(通常遷移処理1)の一例について示すフローチャートである。
【図16】第1実施形態に係る特殊遷移処理(特殊遷移処理1)の一例について示すフローチャートである。
【図17】第1実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図である。
【図18】第2実施形態に係る画面遷移テーブルの構成例を示す説明図である。
【図19】第2実施形態に係る再生処理(再生処理2)の一例について示すフローチャートである。
【図20】第2実施形態に係る特殊遷移処理(特殊遷移処理2)の一例について示すフローチャートである。
【図21】第2実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図である。
【図22】第3実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図である。
【図23】第3実施形態に係る特殊遷移処理(特殊遷移処理3)の一例について示すフローチャートである。
【図24】第3実施形態に係る情報グループの再生画面(特殊遷移処理中)の一例を示す説明図である。
【図25】第4実施形態に係る画面遷移テーブルの構成例を示す説明図である。
【図26】第4実施形態に係る特殊遷移処理(特殊遷移処理4)の一例について示すフローチャートである。
【図27】第5実施形態に係る画面遷移テーブルの構成例を示す説明図である。
【図28】第5実施形態に係る通常遷移処理(通常遷移処理2)の一例について示すフローチャートである。
【図29】第5実施形態に係る特殊遷移処理(特殊遷移処理5)の一例について示すフローチャートである。
【図30】第6実施形態に係る画面遷移テーブルの構成例を示す説明図である。
【図31】第6実施形態に係る受信処理(受信処理2)の一例を示すフローチャートである。
【図32】第6実施形態に係る通常遷移処理(通常遷移処理3)の一例について示すフローチャートである。
【図33】第6実施形態に係る特殊遷移処理(特殊遷移処理6)の一例について示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0150】
1 センター装置
2 路側無線装置
5 車載器
51 制御部
52 DSRC部
53 VICSモジュール
54 カーナビ部
541 カーナビ制御部
545 出力部
546 記憶部
100 路車間通信システム
C 車両
N ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
路側無線装置を介してセンター装置と無線通信を行う通信部と、
前記センター装置から配信されたコンテンツを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されているコンテンツの再生画面を表示する表示部と、
前記再生画面を遷移するための操作部と、
前記表示部におけるコンテンツの再生画面の表示制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、前記表示部に第1コンテンツの再生画面を表示させるとともに、前記操作部から操作信号が入力されたときに、前記第1コンテンツの遷移元となり得る第2コンテンツの再生画面を前記表示部に表示させることを特徴とする車載器。
【請求項2】
1つの第1コンテンツに対して遷移元となり得る複数の第2コンテンツがある場合、
前記制御部は、前記複数の第2コンテンツの中から所定の条件に従って優先される1つのコンテンツを選択して、前記第1コンテンツの遷移元として設定することを特徴とする請求項1に記載の車載器。
【請求項3】
1つの第1コンテンツに対して遷移元となりうる複数の第2コンテンツがある場合、
前記操作部は、前記第1コンテンツの再生画面において、前記複数の第2コンテンツに対応して複数設けられ、
前記制御部は、前記複数の操作部のいずれかから操作信号が入力されたときに、対応する第2コンテンツの再生画面を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1に記載の車載器。
【請求項4】
1つの第1コンテンツに対して遷移元となりうる複数の第2コンテンツがある場合、
前記制御部は、前記第1コンテンツの再生画面において、前記操作部から操作信号が入力されたときに、前記複数の第2コンテンツのリストを前記表示部に表示させるとともに、当該リストにおいて選択された第2コンテンツの再生画面を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1に記載の車載器。
【請求項5】
前記制御部は、前記リストにおいて選択された第2コンテンツの選択フラグをオンに設定し、
前記第1コンテンツの再生画面において、前記操作部から操作信号が入力されたときに、前記選択フラグがオンに設定されている第2コンテンツの再生画面を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項4に記載の車載器。
【請求項6】
前記コンテンツには、当該コンテンツの遷移先となるコンテンツを示す次再生情報コードが含まれ、
前記制御部は、前記次再生情報コードに基づいて、前記遷移元となり得るコンテンツを設定することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の車載器。
【請求項7】
前記制御部は、前記次再生情報コードに基づいて第2コンテンツから第1コンテンツへの再生遷移が行われたときに、当該第1コンテンツの遷移履歴として遷移元の第2コンテンツを設定し、
前記第1コンテンツの再生画面において、前記操作部から操作信号が入力されたときに、前記遷移履歴に設定されている第2コンテンツの再生画面を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項6に記載の車載器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2009−199662(P2009−199662A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−40076(P2008−40076)
【出願日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】